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JPH11327201A - 静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤並びに画像形成方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤並びに画像形成方法

Info

Publication number
JPH11327201A
JPH11327201A JP30565398A JP30565398A JPH11327201A JP H11327201 A JPH11327201 A JP H11327201A JP 30565398 A JP30565398 A JP 30565398A JP 30565398 A JP30565398 A JP 30565398A JP H11327201 A JPH11327201 A JP H11327201A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
particles
toner
release agent
resin
dispersion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30565398A
Other languages
English (en)
Inventor
Manabu Serizawa
学 芹澤
Yasuo Matsumura
保雄 松村
Takao Ishiyama
孝雄 石山
Takeshi Shoji
毅 庄子
Atsuhiko Eguchi
敦彦 江口
Hideo Maehata
英雄 前畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP30565398A priority Critical patent/JPH11327201A/ja
Publication of JPH11327201A publication Critical patent/JPH11327201A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 トナーから離型剤の遊離を抑制するととも
に、定着性、帯電性、粉体特性に優れ、かつ、帯電性、
現像性、転写性、定着性、クリーニング性等の諸特性を
並立させ、特に画像における平滑性、透明性、混色性、
発色性に優れた静電荷像現像用トナー、及びその製造方
法、並びに、静電荷像現像剤、画像形成方法を提供す
る。 【解決手段】 樹脂、着色剤及び離型剤を含有する静
電荷像現像用トナーにおいて、離型剤をトナー表面に沿
った離型剤層としてトナー中に配置してなる静電荷像現
像用トナー、樹脂微粒子分散液と、着色剤分散液とを
混合し、凝集粒子を形成し、次いで、離型剤微粒子の分
散液を追加して混合し、凝集粒子の表面に離型剤微粒子
を付着させ、さらに、樹脂微粒子の分散液を追加して混
合し、凝集粒子の離型剤層表面に樹脂微粒子を付着させ
た後、樹脂微粒子のガラス転移点以上の温度に加熱して
融合・合一させ、トナー粒子を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法等によ
る画像を形成するときに用いる静電荷像現像用トナー及
びその製造方法、静電荷像現像剤、並びに、画像形成方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法等のように静電荷像を経て画
像情報を可視化する方法は、現在各種の分野で広く利用
されている。この電子写真法は、帯電工程、露光工程等
を経て感光体上に静電荷像を現像し、転写工程、定着工
程等を経て前記静電荷像を可視化するものである。
【0003】電子写真法に用いる現像剤には、トナー粒
子及びキャリア粒子を含有する二成分系現像剤と、磁性
トナー粒子又は非磁性トナー粒子のみを含有する一成分
系現像剤とが知られている。トナー粒子は、通常、混練
粉砕法により製造される。混練粉砕法は、熱可塑性樹脂
等を顔料、帯電制御剤、ワックスなどの離型剤等と共に
溶融混練し、冷却した後、この溶融混練物を微粉砕し、
分級してトナー粒子を製造する方法である。なお、混練
粉砕法により製造されたトナー粒子に対し、流動性やク
リーニング性等を改善する目的で、必要に応じてその表
面に無機微粒子や有機微粒子を添加することがある。
【0004】混練粉砕法で製造されるトナー粒子は、形
状が通常不定形であり、表面組成を均一に調整すること
はできない。即ち、使用材料の粉砕性や粉砕工程の条件
等により、トナー粒子の形状や表面組成は微妙に変化
し、これらを意図的に制御することは困難である。特に
粉砕性の高い材料を用いて混練粉砕法で製造したトナー
は、現像機内部でいろいろの剪断力を受けて粉砕され、
微粉化したり、形状が変化することがある。二成分系現
像剤では微粉化トナー粒子がキャリア表面に固着して、
現像剤の帯電性能の劣化を加速する。また、一成分系現
像剤は、粒度分布を拡大し、微粉化トナー粒子が飛散し
たり、トナー形状の変化に伴い現像性が低下し、画質の
低下を招くという問題が生ずる。
【0005】トナー粒子の形状が不定形であると、流動
性助剤を添加してもトナー粒子の流動性を十分に確保す
ることができない。また、現像機内部では剪断力により
流動性助剤の微粒子がトナー粒子の凹部に移動したり、
トナー粒子内部に埋没したりして、経時的に流動性を低
下させ、現像性、転写性、クリーニング性等が悪化する
という問題がある。また、このようなトナーをクリーニ
ング処理工程で回収して再び現像機に戻して再利用する
と、画質が劣化し易いという問題がある。これらの問題
を防止するために、流動性助剤の添加量をさらに増加さ
せることも考えられるが、流動性助剤を大量に用いる
と、感光体に黒点が発生したり、流動性助剤の微粒子が
飛散するという問題が生ずる。
【0006】一方、ワックスなどの離型剤を内添するト
ナーは、離型剤と熱可塑性樹脂との組み合わせによって
は、トナー粒子の表面に離型剤が移動して露出すること
がある。特に高分子量成分により弾性が付与された、や
や粉砕されにくい樹脂と、ポリエチレンのような脆いワ
ックスとを組み合わせたトナーは、トナー粒子表面にポ
リエチレンがしばしば露出する。ポリエチレン等の離型
剤が表面に露出したトナーは、定着時の離型性や感光体
表面の未転写トナーのクリーニング性については有利で
あるが、トナー粒子表面のポリエチレン等の離型剤が、
現像機内で剪断力等を受けてトナー粒子表面から脱離
し、現像ロール、感光体、キャリア等に容易に移行して
汚染する。この汚染は現像剤の信頼性を大幅に低下させ
る。
【0007】そこで、近年、トナー粒子の形状や表面組
成を制御することが検討されており、例えは、特開昭6
3−282752号公報や特開平6−250439号公
報では乳化重合法が提案されている。この乳化重合法は
乳化重合により樹脂微粒子分散液を作製し、一方で溶媒
に着色剤を分散させた着色剤分散液を作製し、これらを
混合してトナー粒子に相当する凝集粒子を形成した後、
加熱することにより融合してトナー粒子を得る方法があ
る。この方法では、加熱温度を選択することにより、ト
ナー形状を不定形から球形まで任意に制御することが可
能である。
【0008】しかし、この乳化重合凝集法では、樹脂微
粒子と着色剤の均一な混合状態で凝集粒子が形成され、
加熱融合されるため、トナー粒子内部から表面に向けて
組成が均一になり、意図的にトナーの粒子表面の構造や
組成を制御することは困難である。特に、凝集粒子に離
型剤を含有させる場合は、融合した後のトナー粒子表面
に離型剤が露出してフィルミングが発生したり、流動性
付与の目的でトナー表面に外添した外添剤が離型剤で被
覆され、トナー内部に埋没してその目的を果たすことが
できなくなる。
【0009】また、特開平8−44111号公報や特開
平8−286416号公報には懸濁重合法が提案されて
いる。懸濁重合法は重合性モノマーを着色剤や離型剤等
と共に水系媒体中に分散し懸濁させた後、重合性モノマ
ーを用いて重合させることによりトナー粒子を得る方法
である。この懸濁重合法によると、例えば離型剤である
ワックスを結着樹脂で被覆した多層構造のトナー粒子を
得ることができる。
【0010】しかし、この懸濁重合法は懸濁状態で粒子
を適当な大きさに調整する必要がある。この調整は分散
液を強度にかつ高速に攪拌する必要があるが、一般的に
は水のような粘度を持つ液体を均一に高速攪拌すること
は極めて困難である。均一に混合できないと、離型剤が
遊離したり、離型剤含有量の著しく少ないトナー粒子や
全く含有していないトナー粒子が多量に発生する。その
結果、トナー粒子間の組成の偏在が著しくなり、トナー
に要求される定着性、帯電性等の各種特性を十分に満す
ことができなくなる。現在のところ、懸濁重合法で離型
剤の遊離を効果的に防止する技術は確立されていない。
【0011】他方、近年高画質化への要求が高まり、特
にカラー画像形成では高度に精細な画像を実現するた
め、トナーの小径化かつ粒径の均一化が強く求められて
いる。粒度分布の広いトナーを用いて画像形成を行う
と、微粉側のトナーが現像ロール、帯電ロール、帯電ブ
レード、感光体、キャリア等を汚染し、トナーの飛散が
顕著になる。そのため、高画質と高信頼性を同時に実現
することが困難になる。また、かかる粒度分布の広いト
ナーは、クリーニング機能やトナーリサイクル機能等を
有するシステムの信頼性も当然のことながら低下する。
高画質と高信頼性とを同時に実現するためには、トナー
の粒度分布をシャープにし、小径化及び粒径の均一化を
促進することが重要な課題である。
【0012】また、高画質化の要求を満たすためには、
トナーの定着性を改善することが重要な要素となる。十
分なトナー定着性を得るためには定着温度領域を拡大さ
せることが必要である。従来は、分子量が異なる複数種
の樹脂又はゲル成分を含有する樹脂を結着樹脂に用いて
高温側のオフセットを防止するのが一般的な方法であ
る。
【0013】しかし、特にカラー画像においては、分子
量が異なる複数種の樹脂又はゲル成分を含有する樹脂を
結着樹脂に用いると、定着画像の混色性、画像表面の平
滑性、さらには画像の透明性等が損なわれ、画質を著し
く劣化し、特に、フィルム上に画像を定着する場合に、
この影響は極めて大きなものとなる。逆に、樹脂の種類
を1種にし、分子量を一定にするか、又はゲル成分を含
有しない樹脂を用いると、前記定着画像の混色性、画像
表面の平滑性、画像の透明性等に問題はないが、特に離
型剤を大量に添加する場合に、トナーの粘性が低下して
高温側におけるオフセットが従来より発生しやすくな
る。
【0014】他方、カラー画像形成においては、トナー
を紙面上又はフィルム上に定着する場合、トナー定着画
像の平滑性を向上させて画像の発色性及び透明性を確保
する必要がある。このため、従来の方法においては、シ
リコーンオイル等の離型性の高いオイルを定着ロール表
面に供給することにより、定着ロールのトナーに対する
離型性、及び平滑性を保持するのが一般的であった。
【0015】しかし、この方法は、定着時に前記オイル
が紙面ないしフィルム上に移行し、定着画像にベタつき
感が生ずる等の問題があった。また、紙面に定着させる
場合、前記オイルが紙面の表面エネルギーを低下させる
ため、定着画像が形成された紙面にペン等による書き込
みをすることが困難になる等の問題があった。さらに、
フィルム上に定着させる場合、フィルムに残留する前記
オイルにより定着画像の透明性が低下するという問題が
あった。
【0016】さらに、電子写真プロセスにおいて、様々
な機械的ストレスの下でトナーの流動性、帯電性等の性
能を安定に維持、発揮させるためには、トナー粒子表面
への離型剤の露出を抑制する必要がある。一方、前記離
型剤は定着ロール定着時においてトナー粒子表面に素早
く染み出し、トナーの定着ロールに対する離型性を上げ
る、いわゆる耐オフセット性、また離型剤のトナー内部
の残留による透明性の低下等のトナー性能を考慮する
と、離型剤の使用量を抑制し、トナー粒子の表面近傍に
配置することが望ましい。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、混練粉砕
法、懸濁重合法及び乳化重合凝集法などの従来法におけ
る諸問題を解決し、下記の課題を解決した静電荷像現像
用トナー及びその製造方法、静電荷像現像剤並びに画像
形成方法を提供しようとするものである。
【0018】帯電性、現像性、転写性、定着性、クリ
ーニング性等の諸特性を並立させ、特に画像における平
滑性、透明性、混色性、発色性に優れた静電荷像現像用
トナー及び該静電荷像現像用トナーを用いた静電荷像現
像剤を提供すること。 トナー表面への離型剤の露出を防止し、トナーから離
型剤の遊離を抑制するとともに、定着性、帯電性、粉体
特性に優れ、信頼性の高い静電荷像現像用トナー及び該
静電荷像現像用トナーを用いた静電荷像現像剤を提供す
ること。 転写効率が高く、トナー消費量が少なく、しかも寿命
の長い二成分系静電荷像現像剤に好適な静電荷像現像用
トナーを提供すること。
【0019】遊離する離型剤の量を著しく低く抑えた
状態で、前記諸特性を備えた静電荷像現像用トナーを容
易にかつ簡便に製造する方法を提供すること。 高画質で信頼性の高いフルカラー画像を容易にかつ簡
便に形成する画像形成方法を提供すること。 クリーニング機構を有しない、いわゆるクリーナーレ
スシステムにおいて高画質を得ることができる画像形成
方法を提供すること。 クリーナーから回収されたトナーを再利用する、いわ
ゆるトナーリサイクルシステムへの適性が高く、高画質
を得ることができる画像形成方法を提供すること。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、次の手段をさ
きようすることにより、上記課題の解決に成功した。 (1) 樹脂、着色剤及び離型剤を含有する静電荷像現像用
トナーにおいて、前記離型剤をトナー表面に沿った離型
剤層としてトナー中に配置してなることを特徴とする静
電荷像現像用トナー。 (2) 前記離型剤層の内側のコア粒子に樹脂、着色剤及び
離型剤を含有させたことを特徴とする前記(1) 記載の静
電荷像現像用トナー。
【0021】(3) 前記離型剤層の表面を樹脂で被覆して
なることを特徴とする前記(1) 又は(2) 記載の静電荷像
現像用トナー。 (4) 前記離型剤層をトナー中に複数層配置してなること
を特徴とする前記(1)〜(3) のいずれか1つに記載の静
電荷像現像用トナー。
【0022】(5) 前記離型剤層の厚さが0.01〜2.
0μmの範囲にあることを特徴とする前記(1) 〜(4) の
いずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。 (6) 前記離型剤層が、トナー表面から0.01〜3.0
μmの範囲にあることを特徴とする前記(1) 〜(5) のい
ずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。 (7) 前記離型剤の含有量がトナー重量のうち、0.5〜
50重量%の範囲にあることを特徴とする前記(1) 〜
(6) のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー。
【0023】(8) 前記トナーの形状係数SF1が100
≦SF1≦140の範囲にあることを特徴とする前記
(1) 〜(7) のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナ
ー。 (9) 前記トナーの体積平均粒径(D50)が3〜8μmの
範囲にあることを特徴とする前記(1) 〜(8) のいずれか
1つに記載の静電荷像現像用トナー。
【0024】(10)前記トナーの体積平均粒度分布指標G
SDv(D84V /D16V )が1.26以下であることを
特徴とする前記(1) 〜(9) のいずれか1つに記載の静電
荷像現像用トナー。
【0025】(11)樹脂微粒子の分散液と、着色剤の分散
液とを混合し、前記樹脂微粒子及び前記着色剤を凝集さ
せて凝集粒子を形成し、次いで、離型剤微粒子の分散液
を追加して混合し、前記凝集粒子の表面に離型剤微粒子
を付着させ、さらに、樹脂微粒子の分散液を追加して混
合し、前記凝集粒子の離型剤層表面に樹脂微粒子を付着
させた後、前記樹脂微粒子のガラス転移点以上の温度に
加熱して融合・合一させ、トナー粒子を形成することを
特徴とする前記(1) 〜(10)のいずれか1つに記載の静電
荷像現像用トナーの製造方法。
【0026】(12)前記樹脂微粒子分散液の極性と前記着
色剤分散液の極性とを異ならせて前記凝集粒子を形成す
ることを特徴とする前記(11)記載の静電荷像現像用トナ
ーの製造方法。 (13)前記樹脂微粒子及び前記着色剤を混合してなる分散
液の極性と異なる極性を有する界面活性剤を添加して前
記凝集粒子を形成することを特徴とする前記(11)又は(1
2)記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
【0027】(14)前記樹脂微粒子と前記着色剤からなる
凝集粒子を分散する分散液の極性と異なる極性に離型剤
微粒子分散液を調整し、前記離型剤微粒子分散液を前記
凝集粒子分散液に添加して混合し、前記凝集粒子表面に
前記離型剤微粒子を付着することを特徴とする前記(11)
〜(13)のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナーの
製造方法。 (15)アニオン性界面活性剤を含有する溶液に前記樹脂微
粒子を分散させ、かつカチオン性界面活性剤を含有する
溶液に前記離型剤微粒子を分散させることを特徴とする
前記(11)〜(14)のいずれか1つに記載の静電荷像現像用
トナーの製造方法。
【0028】(16)樹脂微粒子の分散液と、着色剤の分散
液とを混合し、2価以上の電荷を有する無機金属塩を用
いて前記樹脂微粒子及び前記着色剤を凝集させて凝集粒
子を形成し、次いで、離型剤微粒子の分散液を追加して
混合し、前記凝集粒子の表面に離型剤微粒子を付着さ
せ、さらに、樹脂微粒子の分散液を追加して混合し、前
記凝集粒子の離型剤層表面に樹脂微粒子を付着させた
後、前記樹脂微粒子のガラス転移点以上の温度に加熱し
て融合・合一させ、トナー粒子を形成することを特徴と
する前記(1) 〜(10)のいずれか1つに記載の静電荷像現
像用トナーの製造方法。 (17)前記無機金属塩が重合体であることを特徴とする前
記(16)記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
【0029】(18)前記離型剤の分散液は、走査型電子顕
微鏡(SEM)により測定された平均粒径が0.01〜
2.0μmの離型剤を含有することを特徴とする前記(1
1)〜(17)のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナー
の製造方法。 (19)前記分散液中の樹脂微粒子、着色剤及び離型剤微粒
子の平均粒径が1μm以下であることを特徴とする前記
(11)〜(18)のいずれか1つに記載の静電荷像現像用トナ
ーの製造方法。 (20)前記凝集粒子を融合する温度を、前記離型剤の融点
Tmないし融点より20℃高い温度の範囲に調整するこ
とを特徴とする前記(11)〜(19)のいずれか1つに記載の
静電荷像現像用トナーの製造方法。
【0030】(21)キャリアとトナーとを含有する静電荷
像現像剤において、前記トナーが前記(1) 〜(10)のいず
れか1つに記載の静電荷像現像用トナーであることを特
徴とする静電荷像現像剤。 (22)前記キャリアが樹脂被覆層を有してなる前記(21)記
載の静電荷像現像剤。
【0031】(23)静電潜像担持体上に静電潜像を形成す
る工程、現像剤担持体上の現像剤で前記静電潜像を現像
してトナー画像を形成する工程、前記トナー画像を転写
体上に転写する転写工程、及び静電潜像担持体上に残留
する静電荷像現像用トナーを除去するクリーニング工程
を含む画像形成方法において、前記現像剤として、前記
(21)又は(22)記載の静電荷像現像剤を用いることを特徴
とする画像形成方法。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の静電荷像現像用トナー
は、トナー表面近傍に離型剤層を設け、かつトナー表面
には樹脂被膜を設けることにより、トナーの定着ロール
通過時における離型剤のトナー表面への染み出しを容易
にし、耐オフセット性を向上させると同時に、定着時に
はトナー内部に残留する離型剤量を減少させることによ
りトナー画像への離型剤の混入による不都合を回避する
ことができ、特にカラー画像の透明性、混色性、発色
性、平滑性などを向上させることができる。また、定着
ロールを通過する前は、トナー表面に離型剤を実質的に
露出させることがないので、混練粉砕法に比較して離型
剤量を大量に添加することができ、トナーの粉体流動性
を維持することができる。また、キャリアや感光体など
を離型剤による汚染を回避することができるため、帯電
性、現像性などへの影響を抑制することができる。さら
に、着色剤はトナーのコア部分に相当する凝集粒子に主
に配置され、トナー表面に露出することがないので、着
色剤の露出によるトナーの帯電変動を抑制することがで
き、特に、カラートナーのように複数の着色剤を用いる
ときにトナー相互間で着色剤による帯電性に差が生ずる
ことを防止することができる。
【0033】以下、本発明の静電荷像現像用トナーを製
造手順に沿って説明する。本発明の静電荷像現像用トナ
ーの製造方法は、少なくとも樹脂微粒子を分散させてな
る樹脂微粒子の分散液と、着色剤を分散させてなる着色
剤の分散液とを混合して樹脂微粒子と着色剤とを凝集さ
せ、凝集粒子を分散する凝集粒子の分散液を調製し(以
下「母凝集粒子の凝集工程」と称することがある)、そ
の後、凝集粒子の分散液に対し、離型剤微粒子を分散さ
せてなる離型剤の分散液を追加して混合し、凝集粒子表
面に離型剤を付着して離型剤層を形成し、(以下「離型
剤の付着工程」と称することがある)さらに、樹脂微粒
子等の分散液を追加して付着粒子表面に樹脂被膜用樹脂
微粒子を付着させ(以下「樹脂被膜用樹脂微粒子の付着
工程」と称することがある)、このようにして得た凝集
粒子の分散液を前記樹脂微粒子のガラス転移点以上の温
度で加熱して付着粒子を融合・合一してトナー粒子を形
成する(以下「融合工程」と称することがある)。
【0034】前記の静電荷像現像用トナーの製造方法で
は、前記の母凝集粒子工程に離型剤の分散液を添加して
母凝集粒子中に離型剤を配合してもい。前記の離型剤の
付着工程と樹脂被膜用樹脂微粒子の付着工程を繰り返し
て離型剤層をトナー中に複数層配置してもよい。また、
前記の付着層を形成するときに分散する微粒子の配合割
合を変化させながら凝集粒子分散液に添加して、該層の
組成を連続的に変化させることも可能である。
【0035】前記母凝集粒子の凝集工程及び/又は各種
微粒子の付着工程においては、分散液の極性を調整する
イオン性界面活性剤の種類と量を選択して凝集及び/又
は付着の程度を制御することができる。例えば、アニオ
ン性界面活性剤を含有する溶液に樹脂微粒子を分散さ
せ、カチオン性界面活性剤を含有する溶液に着色剤を分
散させ、そして、両者を混合することにより、樹脂微粒
子と着色剤を凝集させることができる。
【0036】また、混合される分散液に含まれるイオン
性界面活性剤の極性及び配合量のバランスを予めずらし
ておき、そのバランスのずれを補填するような極性及び
量のイオン性界面活性剤を添加することにより凝集及び
/又は付着を行うことも可能である。
【0037】母凝集粒子の凝集は、極性の異なる樹脂微
粒子分散液と着色剤分散液とを混合して凝集粒子を形成
する方法や、樹脂微粒子及び着色剤を混合してなる分散
液に対し、該分散液とは異なる極性を有する界面活性剤
を添加して凝集粒子を形成する方法などを採用すること
ができる。
【0038】離型剤等の微粒子を母凝集粒子に付着する
には、樹脂微粒子と着色剤からなる母凝集粒子の分散液
に対し、該分散液とは異なる極性に予め調整した離型剤
微粒子分散液を添加混合して母凝集粒子表面に離型剤等
の微粒子を付着し、その後の融合工程を経て微粒子成分
の層を形成することができる。
【0039】前記融合工程においては、最終的な付着粒
子中の樹脂及び離型剤が溶融するものの、前記樹脂粒子
と離型剤はそれぞれ相溶性が低いか全くないため、前記
付着粒子内で別々に融合し、前記付着粒子内において表
面近傍に存在した離型剤微粒子層は該微粒子同士が融合
し、トナー内で離型剤層を形成する。その際、前記着色
剤粒子は母凝集粒子中の樹脂微粒子の融合体中に取り込
まれ、静電荷像現像用トナー粒子が形成される。
【0040】前記付着工程は、母凝集粒子分散液に離型
剤等の微粒子分散液を追加し、必要に応じて2回以上繰
り返して追加して母凝集粒子の表面に前記微粒子を均一
に付着させ、さらに、樹脂被膜用の樹脂微粒子分散液を
追加混合して前記付着粒子表面に樹脂微粒子を付着する
ものであり、前記微粒子の付着はヘテロ凝集等により形
成される。融合工程では付着粒子中の樹脂微粒子と離型
剤はともに溶融するが、一般に樹脂微粒子と離型剤は相
溶性が低いか全く相溶しないため、樹脂と離型剤が別々
に融合し、母凝集粒子に相当する樹脂と着色剤からなる
コア部分の表面に離型剤層が形成され、さらにその上に
樹脂被膜が形成されて、全体として静電荷像現像用トナ
ー粒子となる。
【0041】本発明のもう1つの静電荷像現像用トナー
の製造方法は、前記の静電荷像現像用トナー製造方法の
母凝集粒子凝集工程において、凝集手段として、2価以
上の電荷を有する無機金属塩の重合体を用いることを特
徴とし、その他の工程は前記の静電荷像現像用トナー製
造方法と同じものを採用してトナー粒子を形成する方法
である。この方法によれば、凝集粒子の調製が容易とな
り、界面活性剤の使用量を大幅に低下できるため、界面
活性剤がトナー中に混入することによるトナーの帯電性
への影響を防止することができ、トナーの帯電制御が容
易でかつ確実に行うことが可能になった。また、融合工
程で得たトナー粒子から界面活性剤を除去するための洗
浄工程を大幅に短縮できるようになった。
【0042】前記樹脂微粒子分散液に用いる樹脂として
は、例えば、熱可塑性樹脂などを挙げることができ、具
体的には、スチレン、パラクロロスチレン、α−メチル
スチレン等のスチレン類の単独重合体又は共重合体(ス
チレン系樹脂);アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸n−ブチル、
アクリル酸ラウリル、アクリル酸2−エチルヘキシル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸n−プロピル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸
2−エチルヘキシル等のビニル基を有するエステル類の
単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);アクリロニ
トリル、メタクリロニトリル等のビニルニトリル類の単
独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニルメチル
エーテル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテ
ル類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹脂);ビニ
ルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソプロ
ペニルケトン類の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹
脂);エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン
等のオレフィン類の単独重合体又は共重合体(オレフィ
ン系樹脂);エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ポリエ
ーテル樹脂等の非ビニル縮合系樹脂、及びこれらの非ビ
ニル縮合系樹脂とビニル系モノマーとのグラフト重合体
などが挙げられる。これらの樹脂は1種単独で用いても
良いし、2種以上を併用しても良い。
【0043】これらの樹脂の中でもビニル系樹脂が特に
好ましい。ビニル系樹脂の場合、イオン性界面活性剤な
どを用いて乳化重合やシード重合により樹脂粒子分散液
を容易に調整できる点で有利である。前記ビニル系モノ
マーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マ
レイン酸、ケイ皮酸、フマル酸、ビニルスルフォン酸、
エチレンイミン、ビニルピリジン、ビニルアミンなどの
ビニル系高分子酸やビニル系高分子塩基の原料となるモ
ノマーが挙げられる。本発明においては、前記樹脂微粒
子が、前記ビニル系モノマーをモノマー成分として含有
するのが好ましい。本発明においては、これらのビニル
系モノマーの中でも、ビニル系樹脂の形成反応の容易性
の点でビニル系高分子酸がより好ましく、具体的にはア
クリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、ケイ皮酸、フマ
ル酸などのカルボキシル基を解離基として有する解離性
ビニル系モノマーが、重合度やガラス転移点の制御の点
で特に好ましい。
【0044】なお、前記解離性ビニル系モノマーにおけ
る解離基の濃度は、例えば、高分子ラテックスの化学
(高分子刊行会)に記載されているような、トナー粒子
等の粒子を表面から溶解して定量する方法などにより決
定することができる。なお、前記方法等により、粒子表
面から内部にかけての樹脂の分子量やガラス転移点を決
定することもできる。
【0045】前記分散液中の樹脂微粒子の平均粒径は1
μm以下、好ましくは0.01〜1μmの範囲が適当で
ある。平均粒径が1μmを越えると、凝集融合して得る
トナー粒子の粒度分布が広くなったり、遊離粒子が発生
してトナーの性能や信頼性の低下を招きやすい。本発明
では平均粒径を前記の範囲に調整することにより、凝集
粒子中への樹脂微粒子の分散を良好にし、トナー粒子間
の組成の偏在を抑制することができ、トナーの性能や信
頼性のバラツキを低く抑えることができるという利点が
ある。なお、前記平均粒径は、例えばレーザー回折式粒
度分布測定機やコールターカウンターなどで測定するこ
とができる。
【0046】前記着色剤としては、例えば、カーボンブ
ラック、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジン
イエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマ
ネントオレンジGTR,ピラゾロンオレンジ、バルカン
オレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッ
ド、ブリリアントカーミン3B、ブリリアントカーミン
6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソ
ールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ロ
ーズベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブル
ー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、
フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラ
カイトグリーンオキサレートなどの種々の顔料;アクリ
ジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジ
ン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、チアジン
系、アゾメチン系、インジゴ系、チオインジゴ系、フタ
ロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、ト
リフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアゾール
系、キサンテン系などの各種染料などを挙げることがで
きる。これらの着色剤は1種単独で使用しても良いし、
2種以上を併用しても良い。
【0047】前記着色剤の平均粒径は1μm以下、好ま
しくは0.5μm、より好ましく0.01〜0.5μm
の範囲が適当である。平均粒径が1μmを越えると、最
終的に得られる静電荷像現像用トナーの粒度分布が広く
なったり、遊離粒子が発生し易くなり、トナーの性能や
信頼性の低下を招きやすい。本発明では平均粒径を前記
の範囲に調整することにより、凝集粒子中への着色剤の
分散を良好にし、トナー粒子間の組成の偏在を抑制する
ことができ、トナーの性能や信頼性のバラツキを小さく
できるという利点がある。そして、平均粒径を0.5μ
m以下することにより、トナーの発色性、色再現性、O
HP透過性等を一層向上させることができる。なお、前
記平均粒径は、例えばレーザー回折式粒度分布測定機な
どを用いて測定することができる。前記凝集粒子におけ
る着色剤の含有量は、50重量%以下、好ましくは2〜
40重量%の範囲が適当である。
【0048】前記離型剤は、一般にトナーの結着樹脂と
の相溶性に乏しいものが好ましい。結着樹脂と相溶性に
富む離型剤を用いると、離型剤が結着樹脂と溶け込み結
着樹脂の可塑化を促し、高温定着時におけるトナーの粘
度を低下させて、オフセットが生じ易くなる。そして、
結着樹脂の可塑化によってトナー表面近傍に存在してい
た離型剤粒子の一部がトナー中央(コア部分)の樹脂側
に移動し、表面近傍に存在してはじめて発揮できる離型
剤の効果を低減させたり、トナー表面に存在する樹脂粒
子と可塑化することによって、トナー表面の樹脂層のガ
ラス転移点を低下させ、トナーの流動性を悪化させたり
する。前記の離型効果は、トナー粒子内に含まれる離型
剤の分散単位とトナー表面からの距離に相関し、一般に
離型剤の分散単位が大きいほど、また離型剤のトナー表
面からの距離は小さいほどその効果は大きい。
【0049】本発明の静電荷像現像用トナーの製造法の
場合、微粒子を凝集させて凝集粒子を作製するため、離
型剤層の存在位置の制御は比較的容易であり、凝集粒子
の凝集時、凝集粒子の粒径成長時においても、小さいス
トレス下にあるため、凝集時においても凝集粒子表面近
傍に存在する離型剤の位置は、変わらずに維持される。
また、前記ストレス下においては、樹脂と離型剤の相溶
性が大きい材料同士であったとしても、相溶は進みにく
いため、本発明の静電荷像現像用トナーの製造法により
得られるトナーにおいては、その中に含まれる離型剤
は、前記樹脂粒子との相溶性に富むものであっても、十
分な離型効果を示すことができる。このように本発明の
製造法は、溶融混練法などに比べて、はらるかにストレ
スが小さいため、溶融混練法などに適用できない材料を
使用できるので特に有利である。
【0050】前記離型剤の具体例としては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリブテン等の低分子量ポリオレ
フィン類;加熱により軟化点を示すシリコーン類;オレ
イン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、
ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナウバワ
ックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロ
ウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系
ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシ
ン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワック
ス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系
ワックス;ステアリン酸ステアリル、ベヘン酸ベヘニル
等の高級脂肪酸と高級アルコールとのエステルワックス
類;ステアリン酸ブチル、オレイン酸プロピル、モノス
テアリン酸グリセリド、ジステアリン酸グリセリド、ペ
ンタエリスリトールテトラベヘネート等の高級脂肪酸と
単価又は多価低級アルコールとのエステルワックス類;
ジエチレングリコールモノステアレート、ジプロピレン
グリコールジステアレート、ジステアリン酸ジグリセリ
ド、テトラステアリン酸トリグリセリド等の高級脂肪酸
と多価アルコール多量体とからなるエステルワックス
類;ソルビタンモノステアレート等のソルビタン高級脂
肪酸エステルワックス類;コレステリルステアレート等
のコレステロール高級脂肪酸エステルワックス類などを
挙げることができる。また、これらの離型剤は1種単独
で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
【0051】前記離型剤の融点は、トナーの保存性を確
保する観点から、30℃以上が好ましく、40℃以上が
より好ましく、50℃以上が特に好ましい。また、トナ
ー定着性を確保する観点から、150℃以下が好まし
く、140℃以下がより好ましく、130℃以下が特に
好ましい。融点が30℃を下回ると、定着像表面へのワ
ックスの染み出しが生じ易くなり、定着画像のべたつき
感が生ずる。また、150℃を超えると、トナー中で離
型剤が溶解し難くなるために、離型効果が小さくなる。
【0052】本発明では、離型剤の存在位置をトナーの
表面近傍に制御されているため、トナーにおける離型剤
の含有量を少量に抑えることができ、また少量であって
も離型剤の効果を十分に発揮させることができるのであ
る。トナー中の離型剤の含有量は、0.1〜50重量%
の範囲が好ましく、0.5〜40重量%の範囲がより好
ましく、1〜30重量%の範囲が特に好ましい。離型剤
の含有量が0.1重量%を下回ると、離型効果が十分で
なく、高温定着時にトナーが定着ロールに付着する、い
わゆるオフセットが生じやすくなり、50重量%を超え
ると、凝集時に遊離する離型剤が増加したりトナーが脆
くなり、現像機内で攪拌されてトナー粒子が粉砕され易
くなる。
【0053】分散液中の離型剤の平均粒径は2μm以下
が好ましく、0.1〜2μmの範囲がより好ましい。平
均粒径が2μmを超えると、最終的に得られる静電荷像
現像用トナーの粒度分布が広くなったり、遊離粒子が発
生し易くなり、トナーの性能や信頼性の低下を招き易く
なる。平均粒径を前記範囲内に調整することにより、ト
ナー粒子間の組成の偏在を抑制することができ、トナー
の性能や信頼性のバラツキを小さくできるという利点が
ある。なお、前記平均粒径は、例えばレーザー回折式粒
度分布測定機や、遠心式粒度分布測定機などを用いて測
定することができる。
【0054】なお、離型剤として用いるワックス類は、
水等の水系媒体中にイオン性界面活性剤、高分子酸、高
分子塩基等の高分子電解質と共に分散させ、融点以上に
加熱し、強い煎断力を印加可能なホモジナイザーや圧力
吐出型分散機を用いて処理すると、容易に2μm以下の
離型剤微粒子に分散させることができる。なお、樹脂微
粒子の樹脂と着色剤と離型剤の組み合わせに特別な制限
はなく、目的に応じて適宜自由に選択して用いることが
できる。
【0055】本発明では、樹脂微粒子分散液、着色剤分
散液、離型剤分散液などに必要に応じて、内添剤、帯電
制御剤、無機微粒子、有機微粒子、滑剤、研磨材などの
微粒子を添加することが可能である。添加方法は、樹脂
微粒子分散液、着色剤分散液、離型剤分散液中に前記微
粒子を分散させてもよいし、樹脂微粒子分散液、着色剤
分散液、離型剤分散液などを混合してなる混合液中に、
前記微粒子を分散させてなる分散液を添加して混合して
もよい。
【0056】前記内添剤としては、例えば、フェライ
ト、マグネタイト、還元鉄、コバルト、マンガン、ニッ
ケル等の金属、合金、又はこれら金属を含有する化合物
などの磁性体などを挙げることができる。
【0057】前記帯電制御剤としては、例えば、4級ア
ンモニウム塩化合物、ニグロシン系化合物や、アルミニ
ウム、鉄、クロムなどの錯体からなる染料、トリフェニ
ルメタン系顔料などを挙げることができる。なお、本発
明における帯電制御剤の添加は、凝集時、付着時、融合
時などの安定性に影響するイオン強度を制御する目的
や、廃水汚染を減少する目的で添加される。この帯電制
御剤は水に溶解し難い素材のものが好ましい。
【0058】前記無機微粒子としては、例えば、シリ
カ、チタニア、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、リ
ン酸三カルシウム、酸化セリウム等、通常トナー表面の
外添剤を使用することができる。前記有機微粒子として
は、例えば、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、シリコ
ーン樹脂等、通常トナー表面の外添剤を使用することが
できる。なお、これらの無機微粒子や有機微粒子は、流
動性助剤、クリーニング助剤等として使用することがで
きる。
【0059】前記滑剤としては、例えば、エチレンビス
ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等の脂肪酸アミ
ド、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウムなどの
脂肪酸金属塩等を挙げることができる。前記研磨剤とし
ては、例えば、シリカ、アルミナ、酸化セリウムなどを
挙げることができる。
【0060】前記の内添剤、帯電制御剤、無機微粒子、
有機微粒子、滑剤、研磨材などの微粒子の平均粒径は1
μm以下、好ましく0.01〜1μmの範囲が適当であ
る。平均粒径が1μmを超えると、最終的に得られる静
電荷像現像用トナーの粒度分布が広くなったり、遊離粒
子が発生してトナーの性能や信頼性の低下を招き易くな
る。平均粒径を前記の範囲内に調整することにより、ト
ナー間の成分の偏在が減少し、トナーにおける分散が良
好になり、トナーの性能や信頼性のバラツキを抑制する
ことができる。なお、前記平均粒径は、例えばレーザー
回折式粒度分布測定機や、遠心式粒度分布測定機等を用
いて測定することが可能である。上記のその他の微粒子
は、本発明の目的を阻害しない範囲であれば適宜に添加
することができるが、一般的には極少量であり、具体的
には0.01〜5重量%の範囲、好ましくは0.5〜2
重量%の範囲が適当である。
【0061】樹脂微粒子の分散液、着色剤分散液、離型
剤分散液及びその他の微粒子分散液に用いる分散媒は、
例えば水系媒体などを挙げることができる。水系媒体と
しては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水、アルコ
ールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用して
もよいし、2種以上を併用してもよい。
【0062】前記水系媒体は界面活性剤を予め添加混合
して使用することが好ましい。この界面活性剤は、樹脂
微粒子、着色剤、離型剤微粒子などを水系媒体中で安定
化させ、分散液の保存性を向上させるとともに、凝集工
程における凝集粒子の安定性や、付着工程における付着
粒子の安定性にも寄与する。
【0063】前記界面活性剤としては、例えば、硫酸エ
ステル系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、せっけ
ん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモ
ニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリ
コール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加
物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤など
が挙げられる。これらの中でもイオン性界面活性剤が好
ましく、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤
がより好ましい。
【0064】本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法
において、樹脂微粒子分散液、着色剤分散液及び離型剤
分散液に用いる前記界面活性剤の極性は同一であっても
問題はないが、前記樹脂微粒子分散液と前記着色剤分散
液とに含有される界面活性剤の極性と前記離型剤分散液
に含有される界面活性剤の極性を異ならせることによ
り、遊離離型剤を減少させることができ、また、その後
の付着工程における遊離粒子を減少させることができる
ので有利である。
【0065】一般的にはアニオン性界面活性剤は分散力
が強く、樹脂微粒子及び着色剤を分散させるのに優れて
いるため、離型剤を分散させる界面活性剤はカチオン性
界面活性剤を用いる方が有利である。前記アニオン性界
面活性剤又はカチオン性界面活性剤は非イオン性界面活
性剤を併用することが好ましい。前記界面活性剤は1種
単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0066】前記アニオン性界面活性剤の具体例として
は、ラウリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、ヒマ
シ油ナトリウム等の脂肪酸セッケン類;オクチルサルフ
ェート、ラウリルサルフェート、ラウリルエーテルサル
フェート、ノニルフェニルエーテルサルフェート等の硫
酸エステル類;ラウリルスルホネート、ドデシルベンゼ
ンスルホネート、トリイソプロピルナフタレンスルホネ
ート、ジブチルナフタレンスルホネートなどのアルキル
ナフタレンスルホン酸ナトリウム、ナフタレンスルホネ
ートホルマリン縮合物、モノオクチルスルホサクシネー
ト、ジオクチルスルホサクシネート、ラウリン酸アミド
スルホネート、オレイン酸アミドスルホネート等のスル
ホン酸塩類;ラウリルホスフェート、イソプロピルホス
フェート、ノニルフェニルエーテルホスフェート等のリ
ン酸エステル類;ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム
などのジアルキルスルホコハク酸塩類、スルホコハク酸
ラウリル2ナトリウム等のスルホコハク酸塩類などが挙
げられる。
【0067】前記カチオン性界面活性剤の具体例として
は、ラウリルアミン塩酸塩、ステアリルアミン塩酸塩、
オレイルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、ステ
アリルアミノプロピルアミン酢酸塩等のアミン塩類;ラ
ウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリル
ジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルアンモ
ニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウム
クロライド、ラウリルジヒドロキシエチルメチルアンモ
ニウムクロライド、オレイルビスポリオキシエチレンメ
チルアンモニウムクロライド、ラウロイルアミノプロピ
ルジメチルエチルアンモニウムエトサルフェート、ラウ
ロイルアミノプロピルジメチルヒドロキシエチルアンモ
ニウムパークロレート、アルキルベンゼンジメチルアン
モニウムクロライド、アルキルトリメチルアンモニウム
クロライド等の4級アンモニウム塩類などが挙げられ
る。
【0068】前記非イオン性界面活性剤の具体例として
は、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシ
エチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステア
リルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等
のアルキルエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフ
ェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエ
ーテル等のアルキルフェニルエーテル類;ポリオキシエ
チレンラウレート、ポリオキシエチレンステアレート、
ポリオキシエチレンオレート等のアルキルエステル類;
ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキ
シエチレンステアリルアミノエーテル、ポリオキシエチ
レンオレイルアミノエーテル、ポリオキシエチレン大豆
アミノエーテル、ポリオキシエチレン牛脂アミノエーテ
ル等のアルキルアミン類;ポリオキシエチレンラウリン
酸アミド、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド、ポ
リオキシエチレンオレイン酸アミド等のアルキルアミド
類;ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシ
エチレンナタネ油エーテル等の植物油エーテル類;ラウ
リン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノール
アミド、オレイン酸ジエタノールアミド等のアルカノー
ルアミド類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレ
ート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミエー
ト、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、
ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のソル
ビタンエステルエーテル類などが挙げられる。
【0069】各分散液における前記界面活性剤の含有量
は、本発明を阻害しない範囲であれば適宜に選択するこ
とができるが一般的には少量である。具体的には0.0
1〜10重量%の範囲、好ましくは0.05〜5重量%
の範囲、より好ましくは0.1〜2重量%の範囲が適当
である。含有量が0.01重量%を下回ると、樹脂微粒
子分散液、着色剤分散液、離型剤分散液などの分散が安
定性を失い、凝集を生じたり、また凝集時に各粒子間の
安定性が異なるため、特定粒子の遊離が生ずるなどの問
題がある。また、10重量%を超えると、粒子の粒度分
布が広くなったり、また粒径の制御が困難になるなどの
理由から好ましくない。
【0070】前記樹脂微粒子分散液は、その調製方法に
ついて特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すること
ができる。例えば以下のように調製する。前記樹脂微粒
子を構成する樹脂が、ビニル基を有するエステル類、ビ
ニルニトリル類、ビニルエーテル類、ビニルケトン類等
のビニル単量体の単独重合体又は共重合体(ビニル系樹
脂)である場合には、ビニル系単量体をイオン性界面活
性剤中で乳化重合やシード重合等を行なうことによっ
て、ビニル単量体の単独重合体又は共重合体(ビニル系
樹脂)の樹脂微粒子をイオン性界面活性剤に分散してな
る分散液を調製することができる。
【0071】前記樹脂微粒子を構成する樹脂が、ビニル
単量体の単独重合体又は共重合体以外の樹脂である場合
には、前記樹脂が水への溶解度が比較的低い油性溶剤に
溶解するものであればその油性溶媒に溶解し、その溶解
物を前記イオン性界面活性剤や高分子電解質とともに水
中に添加して、ホモジナイザー等の分散機を用いて微粒
子分散させた後、加熱ないし減圧して前記油性溶剤を蒸
散させ、樹脂微粒子分散液を調製することができる。
【0072】前記着色剤分散液は、例えば、着色剤を前
記界面活性剤等の水系媒体に分散させることにより調製
することができる。前記離型剤分散液は、例えば、離型
剤を前記イオン性界面活性剤、高分子酸、高分子塩基等
の高分子電解質と共に水中に分散させ、これを融点以上
に加熱しながら、ホモジナイザーや圧力吐出型分散機を
用いて強い剪断力をかけることにより、離型剤を微粒子
化させて分散液を調製することができる。前記その他の
成分の微粒子を分散させてなる分散液は、例えば、前記
微粒子を前記界面活性剤等の水系媒体に分散させること
により調製することができる。
【0073】前記樹脂微粒子分散液、前記着色剤分散
液、前記離型剤分散液などに、その他の成分の微粒子を
添加して複合粒子の分散液を調製するときには、例え
ば、複合粒子の成分を溶剤中に溶解分散した後、適当な
分散剤と共に水中に分散し、加熱ないし減圧して前記溶
剤を蒸散させる方法や、乳化重合やシード重合により作
製されたラテックス表面に機械的剪断力や電気的吸引力
で固定化して複合粒子を調製することができる。これら
の方法は、着色剤等の遊離を抑制したり、静電荷像現像
用トナーの帯電性の着色剤依存性を改善することに有効
である。
【0074】前記分散手段は特に制限されることはない
が、例えば、回転剪断型ホモジナイザーやメディアを有
するボールミル、サンドミル、ダイノミルなど公知の分
散装置を使用することができる。
【0075】本件の請求項3の発明にかかる凝集粒子
は、例えば、次のようにして調製される。 イオン性界面活性剤を添加混合した水系媒体を含む第
一分散液(樹脂微粒子分散液及び着色剤分散液、必要に
応じて、離型剤分散液を少なくとも1種)に、前記イオ
ン性界面活性剤と反対極性のイオン性界面活性剤を添加
して凝集させる方法、上記の方法において、反対極
性のイオン性界面活性剤を溶液として添加して凝集させ
る方法、アニオン性、カチオン性それぞれの溶液中に
樹脂微粒子と着色剤を分散させて凝集させる方法であ
る。この混合液を攪拌手段を用いて攪拌すると、イオン
性界面活性剤の作用により、分散液中で樹脂微粒子など
が凝集して凝集粒子が形成され、凝集粒子分散液が得ら
れる。なお、前記攪拌手段は特に制限されず、目的に応
じて公知の攪拌装置の中から適宜選択することができ
る。
【0076】この凝集粒子分散液中に、離型剤分散液、
又は、離型剤及び樹脂微粒子を含有する分散液を添加す
ると、離型剤微粒子層、又は離型剤微粒子を含有する樹
脂微粒子層が前記凝集粒子の表面に形成される。この離
型剤を含有する分散液のイオン性界面活性剤は、反対極
性のイオン性界面活性剤を用いる。
【0077】凝集粒子を形成する場合は、添加される側
の分散液に含まれるイオン性界面活性剤と、添加する側
に含まれるイオン性界面活性剤とを反対の極性にし、か
つ、その極性のバランスを予めずらしておき、このバラ
ンスのずれを補填して凝集させることが好ましい。一般
に、樹脂微粒子を構成する樹脂、着色剤、離型剤などの
種類、その極性などによっては、凝集や付着が困難にな
る場合があり、凝集時や付着時に特定の材料粒子が遊離
して、所望のトナー組成が得られないこともある。
【0078】具体的には、通常のトナーに使用されるポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系の離
型剤は、極性が小さく、かつ樹脂微粒子の樹脂との相溶
性が極めて乏しいため、凝集粒子に離型剤微粒子を付着
する時に、離型剤微粒子が遊離しやすい。遊離した離型
剤の量が多くなると、トナー本来の諸特性が損なわれる
上、遊離した離型剤が現像時に現像機から溢れて、現像
機内を汚染したり、遊離した離型剤が現像機内で機械的
ストレスを受けて破壊されたり、現像スリーブにフィル
ミングしてしまう等の問題が生ずるおそれがある。
【0079】しかし、凝集は界面活性剤の極性(アニオ
ン/カチオン)の差により生ずるので、極性の差がなく
なると、後から追加した微粒子を付着させることはでき
ない。それ故、凝集の段階では極性のバランスをずらす
ことにより、後から追加した粒子の付着を円滑にする。
このように凝集粒子を形成し、追加微粒子を付着するこ
とにより、上記の問題を回避することができる。例え
ば、樹脂微粒子分散液と着色剤分散液の極性が同じであ
っても、反対極性の界面活性剤を加えることにより、樹
脂微粒子と着色剤を均一に含有する凝集粒子を得ること
ができる。
【0080】本件の請求項4の発明にかかる凝集粒子
は、例えば、次のようにして調製される。即ち、イオン
性界面活性剤を添加混合した水系媒体を含む第一分散液
(樹脂微粒子分散液及び着色剤分散液、必要に応じて、
離型剤分散液を少なくとも1種)に、2価以上の電荷を
有する無機金属塩を添加して凝集させ、凝集粒子分散液
を得る方法である。
【0081】前記凝集工程で用いる凝集剤は、2価以上
の電荷を有する無機金属塩の重合体であって、前記凝集
工程の分散液に溶解するものを使用することができる。
前記無機金属塩を構成する金属元素は、周期律表(長周
期律表)における2A,3A,4A,5A,6A,7
A,8,1B,2B,3B族に属する2価以上の電荷を
有するものである。具体的には、塩化カルシウム、硝酸
カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜
鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウムなどの金属
塩、及び、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニ
ウム、多硫化カルシウム等の無機金属重合体などを上げ
ることができる。その中でも、アルミニウム塩おらびそ
の重合体が好適である。一般的に、よりシャープな粒度
分布を得るためには、無機金属塩の価数が1価より2
価、2価より3価以上で、同じ価数のときにも重合タイ
プの無機金属塩重合体の方がより適している。
【0082】前記凝集剤の添加量は、本発明を阻害しな
い範囲であれば特に限定されるものではないが、具体的
には、分散液に対して0.01〜10重量%、好ましく
は0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜2重量
%の範囲である。添加量が0.01重量%を下回ると、
樹脂微粒子分散液、着色剤分散液、離型剤分散液等の分
散液が不安定になり、その結果、凝集を生じたり、ま
た、凝集時に各粒子間の安定性が異なるため、特定粒子
の遊離が生ずるなどの問題がある。また、10重量%を
超えると、凝集粒子の粒度分布が広くなったり、粒子径
の制御が困難になる。
【0083】前記の凝集工程で形成される凝集粒子の平
均粒径は、特に限定されないが、通常は最終品である静
電荷像現像用トナーの平均粒径と同じ程度になるように
制御するのがよい。この粒径制御は、例えば、凝集温度
と前記重合・攪拌の条件とを適宜選択することにより容
易に行なうことができる。このようにして静電荷像現像
用トナーとほぼ同じ平均粒径を有する凝集粒子が形成さ
れ、該凝集粒子を分散させてなる凝集粒子分散液が得ら
れる。この凝集粒子分散液中の凝集粒子の含有量は40
重量%以下が適当である。なお、この凝集粒子を「母凝
集粒子」と呼ぶこともある。
【0084】離型剤微粒子等の付着工程は、凝集粒子分
散液中に、離型剤微粒子を分散させてなる離型剤分散
液、及び/又は、前記離型剤分散液と種々の微粒子を分
散させてなる微粒子分散液とを添加混合して、凝集粒子
表面に離型剤微粒子、種々の微粒子などを付着させる離
型剤層の形成する付着工程である。前記微粒子として
は、例えば、前記樹脂微粒子、前記着色剤微粒子及びそ
の他の微粒子を挙げることができ、これらの微粒子を分
散した分散液は1種単独で使用してもよく、2種以上を
併用して用いてもよい。
【0085】離型剤微粒子等の凝集粒子表面への付着
は、凝集粒子分散液に前記微粒子分散液を添加混合して
行うが、添加混合方法は特に制限されることはなく、例
えば、徐々に連続的に添加混合してもよく、複数回に分
割して段階的に行ってもよい。このように前記微粒子を
追加的に添加混合することは、微小な粒子の発生を抑制
するだけでなく、既に添加されている離型剤微粒子のう
ち、遊離している微粒子をも同時に凝集粒子表面に付着
させる効果があり、得られるトナーの粒度分布をシャー
プにすることができる。また、トナー表面から内部に向
けて組成や物性を段階的に変化させることも可能であ
り、特に、トナー内部における離型剤層の位置や層厚な
どを変化させることもでき、トナーの構造を容易に制御
することができる。
【0086】また、離型剤層は、ワックス等の離型剤を
分散させてなる離型剤分散液を凝集粒子分散液に少なく
とも1回添加混合し、凝集粒子表面に離型剤微粒子を付
着させた後、樹脂微粒子分散液を添加混合して樹脂被膜
用の樹脂微粒子を付着させて樹脂被膜の下に離型剤層を
1層形成するが、離型剤分散液及び樹脂微粒子分散液を
交互に添加混合することにより、2層以上の離型剤微粒
子層を凝集粒子表面に付着することも可能であり、これ
らの付着粒子を後述の加熱融合すると、トナーの樹脂被
膜の下に1層又は2層以上の離型剤層を形成することが
できる。その結果、トナー表面への離型剤の露出を抑制
し、定着時には有効に離型機能を発揮させることができ
る。
【0087】融合工程を経たトナーの離型剤層の厚み
は、添加する離型剤微粒子の粒径、添加量等に依存し、
おおよそ添加時に形成される理論上の離型剤微粒子層の
1/2程度の厚さになる。この厚みは透過型電子顕微鏡
(TEM)等のトナーの断面分析より、容易に測定する
ことが可能である。離型剤層の厚みは、0.01〜2μ
mの範囲、好ましくは0.05〜1μmの範囲、より好
ましくは0.1〜0.5μmの範囲が本発明の効果を引
き出す点で有効である。離型剤層が0.01μmより薄
いと、定着時に定着像表面に染み出す離型剤量が不足し
て離型効果を十分に発揮させることができない。また、
2μmを超えると、離型剤を凝集粒子に付着させるとき
の付着量が大量になるため、凝集粒子表面への付着が不
十分となり、遊離する離型剤の量が増加する。また、ト
ナー中に含有される離型剤量が多くなりすぎるため、定
着像の保存性、耐久性等に問題を生じるため好ましくな
い。
【0088】離型剤層のトナー粒子表面からの深さ(離
型剤層の最外側表面までの深さ)は、トナー粒子表面の
樹脂被膜の厚さにより決まる。樹脂被膜を形成するため
に添加する樹脂微粒子の粒径が大きいほど、また添加量
が多いほど樹脂被膜の厚さが増し、離型剤層の深さも深
くなる。この深さの測定は、透過型電子顕微鏡(TE
M)等の断面観察により容易に測定することができる。
離型剤層は、トナー表面から0.01〜3μm、好まし
くは0.05〜1μm、より好ましくは0.1〜0.7
μmの範囲にあることが、本発明の効果を発揮させるた
めに有効である。0.01μmより浅くなると、流動性
付与剤等の外添剤がトナー表面近傍の離型剤中に埋め込
まれ、トナーの流動性等の外添剤の機能を低下させてし
まう。また、3μmを超えると、定着時に離型剤がトナ
ー表面に染みだしにくくなり、特に高温時にオフセット
が生じ易くなる。なお、離型剤の深さは透過型電子顕微
鏡(TEM)等の断面観察で求めた値の平均値を用い
る。
【0089】樹脂被膜形成用の樹脂微粒子の付着工程
は、離型剤微粒子等を凝集粒子表面に付着して離型剤層
を形成した後に、付着粒子(離型剤層を形成した凝集粒
子)分散液中に樹脂微粒子分散液を添加混合して付着粒
子表面に樹脂微粒子をさらに付着させるものであり、後
述の融合工程において加熱融合して、トナー粒子表面に
樹脂被膜(シエル)を形成するものである。前記添加混
合の方法は、特に制限されることはないが、例えば、徐
々に連続的に行ってもよいし、複数回に分割して段階的
に行ってもよい。このように添加混合することにより、
微小な粒子の発生を抑制し、既に添加されている粒度分
布粒子のうち、遊離している離型剤粒子をも同時に凝集
粒子の離型剤層表面に付着させる効果をも有するため、
トナーの粒度分布をシャープにすることができる。ま
た、得られる静電荷像現像用トナーは、表面から内部に
かけての組成や物性を段階的に変化させることも可能で
ある。特に、トナー内部の離型剤層の位置や層厚を変化
させることができ、トナーの構造を容易に制御すること
ができる。
【0090】この樹脂被膜は着色剤や離型剤等がトナー
粒子表面に露出することを防止できる。その結果、離型
剤は定着時にトナー表面に染みだし、離型機能を有効に
発揮させることができる。また、着色剤は帯電性に影響
を及ぼすが、樹脂被膜によりトナー粒子表面への露出が
防止され、実質的には凝集粒子中に配置されるため、着
色剤による帯電変動を抑制することができる。このこと
は、多色の静電荷像現像用トナーを製造するときに、着
色剤の種類によりトナーの帯電特性に違いが生ずること
を防止できる。また、この樹脂被膜を構成する樹脂とし
て、ガラス転移点の高い樹脂を選択することにより、ト
ナーの熱保存性と定着性とを両立させ、かつ帯電性に優
れた静電荷像現像用トナーを製造することができる。
【0091】前記の樹脂被膜形成用樹脂微粒子の平均粒
径は1μm以下、好ましくは0.01〜1μmの範囲が
適当である。平均粒径が1μmを超えると、最終的に得
られる静電荷像現像用トナーの粒度分布が広くなり、遊
離粒子が発生し、信頼性や性能低下を招きやすい。前記
の平均粒径の範囲内の微粒子は、前記欠点がない上、微
粒子による層構造の形成に遊離である。なお、前記平均
粒径はマイクロトラックなどで測定することができる。
【0092】前記の樹脂被膜形成用樹脂微粒子がトナー
に占める割合(体積)は、トナーの体積分率に依存し、
得られる静電荷像現像トナーの体積の50%以下である
ことが好ましい。50%を超えると、離型剤層を備えた
凝集粒子に付着せず、前記微粒子による新たな凝集粒子
が生成するため、トナーの組成分布及び粒度分布の変動
が著しくなり、所望の性能を得ることができない。
【0093】前記の樹脂被膜形成用樹脂微粒子の分散液
において、樹脂微粒子を1種単独で分散させた分散液で
もよいし、2種以上の微粒子を併用して分散させた分散
液でもよい。樹脂微粒子は、母凝集粒子を生成するとき
に用いた樹脂微粒子を用いてもよい。併用する微粒子
は、特に制限されることはないが、目的に応じて適宜選
択することができる。前記微粒子の分散媒としては、例
えば上記の水系媒体などを用いることができ、上記と同
様に界面活性剤を1種以上添加しておくことが好まし
い。
【0094】前記分散液における前記微粒子の含有量
は、5〜60重量%、好ましくは10〜40重量%の範
囲が適当である。5〜60重量%の範囲を外れると、静
電荷像現像トナーの内部から表面にかけての構造及び組
成の制御が困難になることがある。前記分散液は、例え
ば、イオン界面活性剤等を添加混合して水系媒体に前記
微粒子の少なくとも1種を分散させることにより調整す
る。また、乳化重合やシード重合により作製されたラテ
ックス表面に機械的剪断や電気的吸着により固定化して
調整することができる。
【0095】トナー表面の樹脂被膜を構成する樹脂のガ
ラス転移点が、トナー内部に存在する樹脂のガラス転移
点と比較して高くなるように選択すると、トナーの保存
性や流動性と、最低定着温度とを両立させることが可能
になる。また、高分子側の樹脂被膜の樹脂の分子量を大
きくし、溶融状態の弾性を高めると、高温時におけるヒ
ートロールへのオフセットを防止することが可能とな
る。したがって、特にヒートロールへのオイル塗布を行
なわない定着システムにおいて極めて有効な手段であ
る。
【0096】また、トナー粒子表面被膜(最外殻)の樹
脂の分子量を、凝集粒子中の樹脂の分子量よりも小さく
すると、得られるトナー粒子の表面の平滑性が高まるた
め、流動性、転写性の向上に有利である。なお、前記微
粒子を2種類以上併用する場合はそれらの樹脂の分子量
の平均値を意味する。
【0097】トナー表面被膜の樹脂の分子量と、トナー
内部の凝集粒子の樹脂の分子量とが極端に異なる場合
は、コア部の樹脂と被膜の樹脂との接着力が低くなるこ
とがある。離型剤層を貫通してコア部の樹脂と被膜の樹
脂を直接接着させる場合は上記の接着力について考慮す
る必要がある。一般にトナーは現像機内で攪拌された
り、キャリアと混合されて機械的ストレスを受けると破
壊され易い。そこで、トナーのコア部の樹脂と樹脂被膜
の樹脂の中間程度の分子量及び/又はガラス転移点を有
する樹脂微粒子を、凝集粒子にまず付着させ、次に、樹
脂被膜用の樹脂微粒子を付着させることによってトナー
粒子の破壊を防止することができる。
【0098】なお、離型剤を含めた微粒子分散液を複数
回に分割して段階的に添加混合すると、凝集粒子表面に
前記微粒子による層が段階的に積層され、トナーの内部
から外部にかけてトナー構造を変化させたり、組成勾配
を持たせることができる。しかも、微粒子分散液を複数
回にわたり添加混合すると、融合時に粒度分布をシャー
プに維持することができ、粒径の変動を抑制できる。ま
た、融合時の粒子の安定性を高めるための界面活性剤
や、塩基又は酸等の安定剤の添加を不要にしたり、それ
らの添加量を最小限度に抑制することができ、品質の改
善やコストの削減を可能とする。
【0099】凝集粒子に前記微粒子を付着させる条件
は、以下の通りである。付着温度は、凝集粒子中の樹脂
のガラス転移点より低く室温までの温度範囲が好まし
い。ガラス転移点より低い温度に加熱すると、凝集粒子
と微粒子とが付着し易くなり、形成される付着粒子が安
定しやすくなる。
【0100】付着処理時間は、付着温度に依存するため
一概に規定することはできないが、通常5分から2時間
程度である。なお、付着操作は、凝集粒子と前記微粒子
とを含有する分散液は静置されていてもよいし、ミキサ
ー等により穏やかに攪拌されていても良い。後者の方が
均一な付着粒子を形成できるので有利である。
【0101】本発明において、付着工程は一回でもよい
し、複数回であってもよい。前者の場合は前記凝集粒子
の表面に前記微粒子(追加粒子)による層が1層のみ形
成されるのに対し、後者の場合は微粒子分散液を2種類
以上用意しておけば、前記凝集粒子の表面にこれらの微
粒子分散液に含まれる追加粒子による層を積層すること
ができ、複雑でかつ精密な階層構造を有する静電荷像現
像用トナーを得ることができ、該トナーに所望の機能を
付与することができる。
【0102】付着工程を複数回行う場合は、前記の母凝
集粒子に対して最初に付着させる微粒子(追加粒子)
と、その後に付着させる微粒子(追加粒子)とは、いか
なる組み合わせであってもよく、静電荷像現像用トナー
の用途に応じて適宜選択することができる。付着工程を
複数回行う場合は、前記微粒子分散液を添加混合する毎
に、凝集粒子中の樹脂のガラス転移温度より低い温度で
加熱することが好ましく、加熱温度は段階的に上昇させ
ることが好ましい。この加熱によって付着粒子を安定化
させることができ、遊離微粒子の発生を抑制することが
できる。
【0103】以上の付着工程において、前記微粒子を適
宜選択することにより、所望の特性を有する静電荷像現
像用トナーを自由に設計し、製造することができる。な
お、この付着粒子中における着色剤の分布は、最終的に
トナー粒子における着色剤の分布となるため、付着粒子
における着色剤の分散を細かくしかつ均一にすることが
トナーの発色性を向上させるために好ましい。そのため
には、着色剤を凝集粒子中に添加するだけではなく、離
型剤層へも添加することが望ましい。
【0104】前記融合工程は、前記付着粒子を加熱して
融合・合一してトナー粒子を形成する工程である。前記
融合工程の加熱温度は、凝集粒子中の樹脂、及び付着工
程で添加される被膜用樹脂のガラス転移点以上の温度が
必要であり、かつ離型剤が融合する温度で加熱する必要
がある。具体的には、この加熱温度は離型剤の融点より
20℃低い温度を基準としてその温度以上に加熱する必
要があり、好ましくは離型剤の融点より10℃低い温度
以上、より好ましくは離型剤の融点以上の温度で付着粒
子を加熱することが望ましい。加熱温度が離型剤の融点
より20℃以上低い温度で加熱すると、離型剤粒子同士
を効果的に融合させることができず、離型剤層を形成す
ることができない。なお、加熱温度の上限は、前記樹脂
の分解温度を下回ればよい。したがって、前記加熱温度
は樹脂の種類に応じて異なり、一概に規定することはで
きないが、樹脂のガラス転移点温度又は離型剤融点より
20℃低い温度から180℃の範囲の温度が適当であ
る。前記加熱温度の選択により、得られるトナー粒子の
形状を不定形から球形まで任意に制御することができ
る。なお、前記加熱はそれ自体公知の加熱装置・器具を
用いて行なうことができる。前記融合時間は、加熱温度
が高ければ短時間で足り、加熱温度が低ければ長時間が
必要になるが、一般的には30分〜10時間程度であ
る。
【0105】本発明の融合工程を終了したトナー粒子は
適宜の条件で洗浄、乾燥することができる。なお、得ら
れたトナー表面には、必要に応じてシリカ、アルミナ、
チタニア、炭酸カルシウム等の無機微粒子や、ビニル系
樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂微粒
子を乾燥状態で剪断力を印加して添加してもよい。これ
らの無機微粒子や樹脂微粒子は流動性助剤やクリーニン
グ助剤等の外添剤として機能する。
【0106】本発明の静電荷像現像用トナーの製造方法
によれば、トナーの製造中に微粉が発生しないため、混
練粉砕法や懸濁重合法における微粉除去操作を不要と
し、製造工程を簡素化する利点がある。また、樹脂粒
子、着色剤及び離型剤を均一に分散した状態で凝集し、
付着し、融合できるため、静電荷像現像用トナーの組成
を均一に制御することが可能である。また、離型剤のよ
うに疎水性の高い材料をトナー粒子の内部に選択的に存
在させることが可能となるため、トナー粒子表面に露出
する離型剤量を大幅に減少させることができる。
【0107】本発明で用いる樹脂の重量平均分子量(M
w)と数平均分子量(Mn)はゲルパーミエーションク
ロマトグラフィーで測定した。重量平均分子量(Mw)
と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で表され
る分子量分布は、2〜30が好ましく、2〜20がより
好ましく、2〜15が特に好ましい。前記比(Mw/M
n)で表される分子量分布が30を越えると、定着画像
の透明性、平滑性、混色性を十分に確保できなくなり、
特にフィルム上に静電荷像現像用トナーを現像・定着さ
せたときに、光の透過により映し出される画像が不鮮明
で暗い画像になるか、不透明で発色しない投影画像とな
る。また、前記比(Mw/Mn)が2未満であると、高
温定着時におけるトナーの粘度低下が顕著になり、オフ
セットが発生し易くなる。一方、前記比(Mw/Mn)
で表される分子量分布を前記数値範囲内に調整すると、
定着画像の透明性、平滑性、混色性を確保できる上、高
温定着時におけるトナーの粘度低下を抑制し、オフセッ
トの発生を効果的に防止することができる。
【0108】本発明のトナーの体積平均粒径D50は2〜
9μm、好ましく3〜8μmが適当である。平均粒径が
2μmを下回ると、帯電性が不十分になり易く、現像性
が低下するおそれがある。平均粒径が9μmを超える
と、画像の解像性が低下する場合がある。
【0109】本発明の静電荷像現像用トナーの帯電量は
10〜40μC/gの範囲、好ましく15〜35μC/
gの範囲が適当である。10μC/gを下回ると、背景
部汚れが発生し易くなり、40μC/gを超えると、画
像濃度が低下し易くなる。夏場(30℃、90%RH)
における帯電量と冬場(10℃、10%RH)における
帯電量との比率は0.5〜1.5の範囲が好ましく、
0.7〜1.3の範囲がより好ましい。この比率が前記
の範囲を外れると、トナーの環境依存性が強くなり、帯
電性の不安定になり、実用上好ましくない。
【0110】このようにして得た静電荷像現像用トナー
は、帯電性、現像性、転写性、定着性、クリーニング性
などの諸特性、特に画像における平滑性、透明性、混色
性、発色性が優れており、また、環境条件の影響が少な
く、前記諸特性を安定して発揮できるので信頼性が高
い。また、前記静電荷像現像用トナーは、混練粉砕法等
により製造される場合と異なり、凝集融合法で製造され
るため、平均粒径を小さくすることができ、しかもその
粒度分布をシャープにすることができる。
【0111】本発明の静電荷像現像剤は、前記の静電荷
像現像用トナーを含有することの外は特に制限はなく、
目的に応じて任意に成分組成を選択することができる。
単独で用いて一成分系の静電荷像現像剤として調製して
もよいし、キャリアと組み合わせて二成分系の静電荷像
現像剤として調製してもよい。ここで用いるキャリアは
特に制限されることはなく、それ自体公知のキャリアを
用いることができる。例えば、特開昭62−39879
号公報、特開昭56−11461号公報等に記載された
樹脂被覆キャリア等の公知のキャリアを使用することが
できる。
【0112】前記キャリアの具体例として樹脂被覆キャ
リアを次に説明する。キャリアの核体粒子としては、通
常の鉄粉、フェライト、マグネタイト造型物などを使用
でき、その体積平均粒径D50は30〜200μmの範囲
が適当である。
【0113】核体粒子の被覆樹脂としては、例えば、ス
チレン、パラクロロスチレン、α―メチルスチレン等の
スチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸n―プロピル、アクリル酸ラウリル、アクリル
酸2―エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸、n―プロピルメタクリル酸ラウリルメタクリル酸
2―エチルヘキシル等のα―メチレン脂肪酸モノカルボ
ン酸類、ジメチルアミノエチルメタクリレート等の含窒
素アクリル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル
等のビニルニトリル類、2−ビニルピリジン、4−ビニ
ルピリジン等のビニルピリジン類、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル類、
ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルイソ
プロベニルケトン等のビニルケトン類、エチレン、プロ
ピレン等のオレフィン類、弗化ビニリデン、テトラフル
オロエチレン、ヘキサフルオロエチレン等のビニル系フ
ッ素含有モノマー等の単独重合体、又は2種類以上のモ
ノマーからなる共重合体、メチルシリコーン、メチルフ
ェニルシリコーン等のシリコーン類、ビスフェノール、
グリコール等を含有するポリエステル類、エポキシ樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、セルロース樹
脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂等が挙げ
られる。これらの樹脂は1種単独で用いてもよいし、2
種以上併用してもよい。被覆樹脂の使用量は、核体粒子
100重量部に対して0.1〜10重量部の範囲、好ま
しくは0.5〜3.0重量部の範囲が適当である。
【0114】キャリアの製造には、加熱型ニーダー、加
熱型ヘンシェルミキサー、UMミキサーなどを使用する
ことができ、被覆樹脂の量によっては、加熱型流動転動
床、加熱型キルンなどを使用することができる。本発明
の静電荷像現像剤におけるトナーとキャリアとの混合比
は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することが
できる。
【0115】本発明の画像形成方法は、静電潜像形成工
程、トナー画像形成工程、転写工程、及びクリーニング
工程を含み、必要に応じて、さらにリサイクル工程を付
加することができる。リサイクル工程はクリーニング工
程で回収したトナーをトナー画像形成工程に戻すもので
ある。このリサイクル工程を含む画像形成方法は、トナ
ーリサイクルシステムタイプのコピー機、ファクシミリ
機等の画像形成装置を用いて実施することができる。ま
た、クリーニング工程を省略し、現像と同時にトナーを
回収するリサイクルシステムにも適用することができ
る。前記の各工程はそれ自体一般的な工程であり、例え
ば特開昭56−40868号公報、特開昭49−912
31号公報等に記載されている。なお、本発明の画像形
成方法は公知のコピー機、ファクシミリ機等の画像形成
装置に適用することができる。
【0116】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳述するが、本
発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
なお、以下の記載において、「部」は重量部を意味す
る。
【0117】トナーの平均粒径D50及び体積平均粒度分
布指標GSDv(D84V/D16V )はコールターカウンター
(コールター社製、TA2型)を用いて測定した。ま
た、樹脂微粒子、着色剤微粒子及び離型剤微粒子の平均
粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(堀場製作所
社製、LA−700)で測定した。凝集粒子中の樹脂及
び樹脂被膜用の樹脂分子量及び分子量分布は、ゲルパー
ミエションクロマトグラフ(東ソー社製、HLC−81
20GPC)を用いて測定した。
【0118】樹脂微粒子のガラス転移点は、示差走査熱
量計(島津製作所社製、DSC−50)を用い、昇温速
度3℃/分の条件下で測定した。トナー断面の評価は、
透過型電子顕微鏡TEM装置(日本電子(株)製、JE
OL1010)を用いて、その倍率により離型剤層の層
厚、離型剤層のトナー表面からの深さを測定した。ま
た、トナーの形状係数SF1はルーゼックス画像解析装
置(ニコレ社製、LUZEXIII)を用いて測定した。
【0119】さらに、静電荷像現像剤の評価は、富士ゼ
ロックス社製VIVACE400改造機を用いて画像形
成を行い、得られた画像の画質(画像の混色性に関す
る)、背景部の汚れ、発色性(画像の平滑性に関係す
る)及び透明性について目視で評価した。なお、前記の
発色性はシアントナーによる紙への定着画像の原稿に対
する色を評価したものであり、前記の透明性はシアント
ナーによる透明フィルム上の定着像の原稿に対する色を
評価したものである。これらの評価結果は表1にまとめ
て示した。
【0120】 −樹脂微粒子分散液(1)の調製― スチレン 360部 アクリル酸ブチル 40部 アクリル酸 8部 ドデシルメルカプタン 10部 四臭化炭素 4部 前記成分(いずれも和光純薬社製)を予め混合して溶解
し、溶液を調整しておき、非イオン性界面活性剤(三洋
化成社製、ノニポール8.5)8部及びアニオン性界面
活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンSC)7部をイオ
ン交換水585部に溶解した界面活性剤溶液をフラスコ
に収容し、前記溶液をフラスコに投入し、分散させて乳
化し10分間ゆっくりと混合しながら、さらに過硫酸ア
ンモニウム(和光純薬社製)3部を溶解したイオン交換
水50部を投入し、窒素置換を行なった後、フラスコ内
を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイルバスで
加熱し、6時間そのまま乳化重合を継続した。その後、
この反応液を室温まで冷却して樹脂微粒子分散液(1)
を調製した。次いで、この樹脂微粒子分散液(1)の一
部を80℃のオーブン上に放置して水分を除去し、残留
物の特性を測定したところ、平均粒径は150nm、ガ
ラス転移点は58℃、重量平均分子量は23,000で
あった。
【0121】 −樹脂微粒子分散液(2)の調製― スチレン 340部 アクリル酸ブチル 40部 アクリル酸メチル 20部 アクリル酸 8部 ドデシルメルカプタン 8部 四臭化炭素 4部 前記成分(いずれも和光純薬社製)を予め混合して溶解
し、溶液を調整しておき、非イオン性界面活性剤(三洋
化成社製、ノニポール8.5)2部及びアニオン性界面
活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンRK)2部をイオ
ン交換水586部に溶解した界面活性剤溶液をフラスコ
に収容し、前記溶液をフラスコに投入し、分散させて乳
化し、10分間ゆっくりと混合しながら、さらに過硫酸
アンモニウム(和光純薬社製)2.5部を溶解したイオ
ン交換水50部を投入し、窒素置換を行なった後、フラ
スコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイル
バスで加熱し、6時間そのまま乳化重合を継続した。そ
の後、この反応液を室温まで冷却して樹脂微粒子分散液
(2)を調製した。次いで、この樹脂微粒子分散液
(1)の一部を80℃のオーブン上に放置して水分を除
去し、残留物の特性を測定したところ、平均粒径は51
0nm、ガラス転移点は60℃、重量平均分子量は2
7,000であった。
【0122】 −樹脂微粒子分散液(3)の調製― スチレン 330部 アクリル酸ブチル 70部 アクリル酸 8部 ドデシルメルカプタン 4部 四臭化炭素 4部 前記成分(いずれも和光純薬社製)を予め混合して溶解
し、溶液を調整しておき、非イオン性界面活性剤(花王
社製、エマルゲン840)8部及びアニオン性界面活性
剤(日本油脂社製、ニューレックスペーストH)7部を
イオン交換水585部に溶解した界面活性剤溶液をフラ
スコに収容し、前記溶液をフラスコに投入し、分散させ
て乳化し、10分間ゆっくりと混合しながら、さらに過
硫酸アンモニウム(和光純薬社製)1部を溶解したイオ
ン交換水50部を投入し、窒素置換を行なった後、フラ
スコ内を攪拌しながら内容物が70℃になるまでオイル
バスで加熱し、6時間そのまま乳化重合を継続した。そ
の後、この反応液を室温まで冷却して樹脂微粒子分散液
(3)を調製した。次いで、この樹脂微粒子分散液
(3)の一部を80℃のオーブン上に放置して水分を除
去し、残留物の特性を測定したところ、平均粒径は15
0nm、ガラス転移点は55℃、重量平均分子量は4
4,000であった。
【0123】 −樹脂微粒子分散液(4)の調製― ポリエステル 200部 (ガラス転移点61℃、分子量26,000、三洋化成社製) テトラヒドロフラン(和光純薬社製) 400部 ポリエチレングリコール(和光純薬社製、#5000) 20部 イオン交換水 500部 前記成分を混合して溶解し、溶液を調整し、ローター・
ステーター・タイプ・ホモジナイザー(IKA社製、ウ
ルトラタラックス)により15分間分散させ、その後昇
温して80℃で4時間放置した後、冷却し、平均粒径2
20nmの樹脂微粒子を分散させてなる樹脂微粒子分散
液(4)を調製した。
【0124】 ―着色剤分散液(1)の調製― フタロシアニン顔料(大日精化社製、PVFASTBLUE) 60部 アニオン界面活性剤(和光純薬社製) 2部 イオン交換水 300部 上記成分を混合して溶解させた後、ホモジナイザー(I
KA社製、ウルトラタラックス)を用いて分散させ、平
均粒径150nmの着色剤(フタロシアニン顔料)を分
散させてなる着色剤分散液(1)を調製した。
【0125】 −離型剤微粒子分散液(1)の調製― パラフィンワックス 100部 (日本精蝋社製、HNP0190、融点90℃) アニオン界面活性剤(ライオン社製、リパール860K) 3部 イオン交換水 500部 上記成分を混合して溶解させた後、ホモジナイザー(I
KA社製、ウルトラタラックス)を用いて分散させた
後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径
190nmの離型剤微粒子(パラフィンワックス)を分
散させてなる離型剤微粒子分散液(1)を調製した。
【0126】 −離型剤微粒子分散液(2)の調製― ポリエチレンワックス 100部 (東洋ペトロライト社製、Polywax655、融点93℃) アニオン界面活性剤(竹本油脂社製、パイオニンA−45−D) 2部 イオン交換水 500部 上記成分を混合して溶解させた後、ホモジナイザー(I
KA社製、ウルトラタラックス)を用いて分散させた
後、圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径
320nmの離型剤微粒子(ポリエチレンワックス)を
分散させてなる離型剤微粒子分散液(2)を調製した。
【0127】 −離型剤微粒子分散液(3)の調製― グリセリンモノステアレート(日光ケミカルズ社製、融点75℃)100部 アニオン界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンSC) 3部 イオン交換水 500部 上記成分を混合して溶解させた後、ホモジナイザー(I
KA社製、ウルトラタラックス)を用いて分散した後、
圧力吐出型ホモジナイザーで分散処理し、平均粒径が4
00nmの離型剤微粒子(グリセリンモノステアレート
エステルワックス)を分散させてなる離型剤微粒子分散
液(3)を調製した。
【0128】 (実施例1) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 300部 着色剤分散液(1) 15部 カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50) 3部 イオン交換水 500部 上記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散した後、加熱用オイルバスで47℃まで攪
拌しながら加熱し、47℃で30分間保持して凝集粒子
を形成した。得られた凝集粒子の一部を光学顕微鏡で観
察したところ、凝集粒子の平均粒径は約4.4μmであ
った。
【0129】−離型剤微粒子の付着― 前記凝集粒子分散液中に、離型剤微粒子分散液(1)を
緩やかに30部追加し、さらに47℃で30分間加熱攪
拌して凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。得ら
れた付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したところ、平
均粒径が約4.8μmの離型剤付着粒子が形成されてい
た。
【0130】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 前記離型剤付着粒子分散液中に、樹脂微粒子分散液
(1)を穏やかに70部追加し、加熱用オイルバスの温
度を上げて48℃で1時間保持して前記の離型剤付着粒
子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着粒子の
一部を光学顕微鏡で観察したところ、平均粒径が約5.
4μmの樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0131】−付着粒子の融合− アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS
C)6部をイオン交換水24部に溶解させたアニオン性
界面活性剤水溶液を調整し、前記樹脂微粒子付着粒子分
散液に該界面活性剤水溶液を穏やかに添加した後、攪拌
を継続しながら92℃まで加熱して5時間保持し、前記
付着粒子を融合させた。その後、反応生成物をろ過し、
イオン交換水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて
乾燥させ、トナー粒子を得た。
【0132】得られたトナー粒子の平均粒径D50は5.
4μmであり、トナー中の離型剤の含有量は3.3重量
%であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観察
したところ、平均でトナー表面から0.2μm付近の深
さに、平均の厚みが0.1μmの離型剤層が形成されて
いた。また、トナーの体積平均粒度分布指標GSDv
(D84V/D16V )が1.23であり、形状係数SF1は1
28であった。さらに、このトナー粒子を外添剤を添加
せずに高温高湿環境(28℃、85%RH)、及び低温
低湿環境(10℃、30%RH)にそれぞれ12時間放
置した後、帯電量(μC/g)を測定したところ、高温
高湿環境の帯電量(Q/M)は−24μC/g、低温低
湿環境の帯電量は−28μC/gと良好な帯電特性を示
した。得られたトナー粒子100部に対して、コロイダ
ルシリカ(日本アエロジル社製、R972)1部を添加
し、ヘンシェルミキサーを用いて混合することにより静
電荷像現像用トナーを得た。
【0133】−静電荷像現像剤の作成― フェライト粒子(パウダーテック社製、平均粒径50μ
m)100部とメチルメタクリレート樹脂(三菱レイヨ
ン社製、分子量95000)1.5部を、トルエン50
0部と共に加圧式ニーダーに入れ、常温で15分間攪拌
混合した後、減圧混合しながら70℃まで昇温してトル
エンを留去し、その後冷却し、105μmの篩を用いて
分級して樹脂被覆フェライトキャリアを得た。この樹脂
被覆フェライトキャリアと、前記静電荷像現像用トナー
とを混合し、トナー濃度が7重量%の二成分系静電荷像
現像剤を作製した。この静電荷像現像剤を用いて前記の
通り画像を形成して画質の評価を行った。結果は表1に
記載した。
【0134】 (実施例2) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 150部 着色剤分散液(1) 15部 カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50) 2部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で49℃ま
で攪拌しながら加熱し、49℃で30分間保持して凝集
粒子を形成した。その凝集粒子の一部を光学顕微鏡で観
察したところ、凝集粒子の平均粒径は約4.6μmであ
った。
【0135】−離型剤微粒子の付着− 前記の凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(1)を緩
やかに80部追加し、さらに49℃で30分間加熱攪拌
を保持して凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。
その付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したところ、平
均粒径が約5.2μmの離型剤付着粒子が形成されてい
た。
【0136】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 得られた離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子
分散液(1)を穏やかに150部追加し、加熱用オイル
バスの温度を51℃に上げて2時間保持し、前記離型剤
付着粒子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着
粒子を光学顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約5.
7μmの樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0137】−付着粒子の融合− アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS
C)10部をイオン交換水40部に溶解させたアニオン
性界面活性剤水溶液を調整し、前記付着粒子分散液に該
界面活性剤水溶液を穏やかに添加し、攪拌を継続させな
がら92℃まで加熱して5時間保持し、前記付着粒子を
融合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換
水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させて
トナー粒子を得た。
【0138】得られたトナー粒子の平均粒径D50は6.
0μmであり、トナー中の離型剤の含有量は9.0重量
%であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観察
したところ、平均でトナー表面から1.1μm付近の深
さに、平均の厚みが0.8μmの離型剤層が形成されて
いた。また、トナーの体積平均粒度分布指標GSDv
(D84V/D16V )が1.24であり、形状係数SF1は1
04であった。さらに、このトナー粒子を外添剤を添加
せずに高温高湿環境(28℃、85%RH)、及び低温
低湿環境(10℃、30%RH)にそれぞれ12時間放
置した後、帯電量(μC/g)を測定したところ、高温
高湿環境の帯電量(Q/M)は−22μC/g、低温低
湿環境の帯電量は−24μC/gと良好な帯電特性を示
した。得られたトナー粒子100部に対して、コロイダ
ルシリカ(日本アエロジル社製、R972)1部を添加
し、ヘンシェルミキサーを用いて混合することにより静
電荷像現像用トナーを得た。
【0139】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例1と同様にし
て二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像現
像剤を用いて実施例1と同様に画質の評価を行い、結果
を表1に記載した。
【0140】 (実施例3) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 280部 着色剤分散液(1) 15部 カチオン性界面活性剤(花王(株)社製、サニゾールB50) 4部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で44℃ま
で攪拌しながら加熱し44℃で40分間保持して凝集粒
子を形成した。得られた凝集粒子の一部を光学顕微鏡で
観察したところ、凝集粒子の平均粒径は約5.0μmで
あった。
【0141】−離型剤微粒子の付着− 前記凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(1)を緩や
かに40部追加し、さらに44℃で30分間加熱攪拌を
保持して、凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。
得られた付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したとこ
ろ、平均粒径が約5.6μmの離型剤付着粒子が形成さ
れていた。
【0142】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 得られた離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子
分散液(2)を穏やかに50部追加し、加熱用オイルバ
スの温度を45℃に上げて1時間保持し、前記離型剤付
着粒子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着粒
子を光学顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約5.6
μmの樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0143】−付着粒子の融合− アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS
C)10部をイオン交換水40部に溶解させたアニオン
性界面活性剤水溶液を調整し、前記付着粒子分散液に該
界面活性剤水溶液を穏やかに添加し、攪拌を継続させな
がら85℃まで加熱して9時間保持し、前記付着粒子を
融合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換
水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させて
トナー粒子を得た。
【0144】得られたトナー粒子の平均粒径D50は3.
4μmであり、トナー中の離型剤の含有量は4.5重量
%であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観察
したところ、平均でトナー表面から0.5μm付近の深
さに、平均の厚みが0.8μmの離型剤層が形成されて
いた。また、トナーの体積平均粒度分布指標GSDv
(D84V/D16V )が1.20であり、形状係数SF1は1
31であった。さらに、このトナー粒子を外添剤を添加
せずに高温高湿環境(28℃、85%RH)、及び低温
低湿環境(10℃、30%RH)にそれぞれ12時間放
置した後、帯電量(μC/g)を測定したところ、高温
高湿環境の帯電量(Q/M)は−18μC/g、低温低
湿環境の帯電量は−21μC/gと良好な帯電特性を示
した。得られたトナー粒子100部に対して、コロイダ
ルシリカ(日本アエロジル社製、R972)1部を添加
し、ヘンシェルミキサーを用いて混合して静電荷像現像
用トナーを得た。
【0145】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例1と同様にし
て二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像現
像剤を用いて実施例1と同様に画質の評価を行い、結果
を表1に記載した。
【0146】 (実施例4) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 260部 着色剤分散液(1) 15部 カチオン性界面活性剤(東邦化学社製、カチナールLTC−35A) 4部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で52℃ま
で攪拌しながら加熱し52℃で40分間保持して凝集粒
子を形成した。得られた凝集粒子の一部を光学顕微鏡で
観察したところ、凝集粒子の平均粒径が約4.9μmで
あった。
【0147】−離型剤微粒子の付着− 前記凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(2)を緩や
かに10部追加し、さらに49℃で60分間加熱攪拌を
保持して凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。得
られた付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したところ、
平均粒径が約5.7μmの離型剤付着粒子が形成されて
いた。
【0148】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 得られた離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子
分散液(1)を穏やかに135部追加し、加熱用オイル
バスの温度を53℃に上げて2時間保持し、前記離型剤
付着粒子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着
粒子を光学顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約6.
2μmの樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0149】−付着粒子の融合− アニオン性界面活性剤(日本油脂社製、ニューレックス
R)10部をイオン交換水40部に溶解させたアニオン
性界面活性剤水溶液を調整し、前記付着粒子分散液に該
界面活性剤水溶液を穏やかに添加し、攪拌を継続させな
がら90℃まで加熱して7時間保持し、前記付着粒子を
融合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換
水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させて
トナー粒子を得た。
【0150】得られたトナー粒子の平均粒径D50は7.
8μmであり、トナー中の離型剤の含有量は1.1重量
%であり、界面活性剤の含有量は 重量%であった。
また、TEMによりトナー粒子断面を観察したところ、
平均でトナー表面から2.8μm付近の深さに、平均の
厚みが0.12μmの離型剤層が形成されていた。ま
た、トナーの体積平均粒度分布指標GSDv(D84V/D
16V )が1.19であり、形状係数SF1は132であ
った。さらに、このトナー粒子を外添剤を添加せずに高
温高湿環境(28℃、85%RH)、及び低温低湿環境
(10℃、30%RH)にそれぞれ12時間放置した
後、帯電量(μC/g)を測定したところ、高温高湿環
境の帯電量(Q/M)は─26μC/g、低温低湿環境
の帯電量は−29μC/gと良好な帯電特性を示した。
得られたトナー粒子100部に対して、コロイダルシリ
カ(日本アエロジル社製、R972)1部を添加し、ヘ
ンシェルミキサーを用いて混合して静電荷像現像用トナ
ーを得た。
【0151】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例1と同様にし
て二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像現
像剤を用いて実施例1と同様に画質の評価を行い、結果
を表1に記載した。
【0152】 (実施例5) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(2) 260部 着色剤分散液(1) 20部 カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50) 3部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で44℃ま
で攪拌しながら加熱し44℃で60分間保持して凝集粒
子を形成した。得られた凝集粒子の一部を光学顕微鏡で
観察したところ、凝集粒子の平均粒径が約3.9μmで
あった。
【0153】−離型剤微粒子の付着− 前記凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(3)を緩や
かに80部追加し、さらに44℃で80分間加熱攪拌を
保持して凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。得
られた付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したところ、
平均粒径が約4.2μmの離型剤付着粒子が形成されて
いた。
【0154】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 得られた離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子
分散液(2)を穏やかに80部追加し、加熱用オイルバ
スの温度を45℃に上げて1時間保持し、前記離型剤付
着粒子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着粒
子を光学顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約4.8
μmの樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0155】−付着粒子の融合− アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS
C)10部をイオン交換水30部に溶解させたアニオン
性界面活性剤水溶液を調整し、前記付着粒子分散液に該
界面活性剤水溶液を穏やかに添加し、攪拌を継続させな
がら88℃まで加熱して6時間保持し、前記付着粒子を
融合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換
水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させて
トナー粒子を得た。
【0156】得られたトナー粒子の平均粒径D50は5.
5μmであり、トナー中の離型剤の含有量は9.2重量
%であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観測
したところ、平均でトナー表面から0.5μm付近の深
さに、平均の厚みが2.8μmの離型剤層が形成されて
いた。また、トナーの体積平均粒度分布指標GSDv
(D84V/D16V )が1.26であり、形状係数SF1は1
40であった。さらに、このトナー粒子を外添剤を添加
せずに高温高湿環境(28℃、85%RH)、及び低温
低湿環境(10℃、30%RH)にそれぞれ12時間放
置した後、帯電量(μC/g)を測定したところ、高温
高湿環境の帯電量(Q/M)は−31μC/g、低温低
湿環境の帯電量は−38μC/gと良好な帯電特性を示
した。得られたトナー粒子100部に対して、コロイダ
ルシリカ(日本アエロジル社製、R972)1部を添加
し、ヘンシェルミキサーを用いて混合して静電荷像現像
用トナーを得た。
【0157】−静電荷像現像剤の作成― フェライト粒子(パウダーテック社製、平均粒径50μ
m)100部及びシリコーン樹脂(東レダウコーニング
シリコーン(株)製、SR2411、固形分20%)2
0部をトルエン500部と共に加圧式ニーダーに入れ、
常温で15分間攪拌混合した後、減圧混合しながら70
℃まで昇温してトルエンを留去した。その後、再度ニー
ダーに入れて150℃で5時間攪拌しながら保持し、そ
の後冷却し、105μmの篩を用いて分級して樹脂被覆
フェライトキャリアを作製した。この樹脂被覆フェライ
トキャリアと前記静電荷像現像用トナーとを混合してト
ナー濃度が7重量%の二成分系静電荷像現像剤を作製し
た。この静電荷像現像剤を用いて実施例1と同様に画質
の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0158】 (実施例6) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 100部 着色剤分散液(1) 15部 カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50) 4部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後加熱用オイルバス中で50℃まで
攪拌しながら加熱し、50℃で40分間保持して凝集粒
子を形成した。得られた凝集粒子の一部を光学顕微鏡で
観察したところ、凝集粒子の平均粒径が約3.8μmで
あった。
【0159】−離型剤微粒子の第1回目の付着− 前記の凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(1)を緩
やかに30部追加し、さらに48℃で60分間加熱攪拌
を保持して凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。
得られた付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したとこ
ろ、平均粒径が約4.0μmの離型剤付着粒子が形成さ
れていた。
【0160】−樹脂微粒子の付着― この付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子分散液
(1)を穏やかに50部追加し、さらに48℃で1時間
保持し、前記離型剤付着粒子表面に樹脂微粒子を付着さ
せた。得られた付着粒子を光学顕微鏡で観察してとこ
ろ、平均粒径が約4.2μmの樹脂微粒子付着粒子が形
成されていた。
【0161】−離型剤微粒子の第2回目の付着− 得られた樹脂微粒子付着粒子分散液に離型剤微粒子分散
液(1)を緩やかに20部追加し、さらに48℃で30
分間加熱攪拌を保持して樹脂微粒子付着粒子表面に離型
剤微粒子を付着させた。その付着粒子の一部を光学顕微
鏡で観察したところ、平均粒径が約4.3μmの離型剤
付着粒子が形成されていた。
【0162】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― この離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子分散
液(1)を穏やかに70部追加し、さらにオイルバスを
加熱して50℃で2時間保持し、前記離型剤付着粒子表
面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着粒子を光学
顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約5.1μmの樹
脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0163】−付着粒子の融合− アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS
C)10部をイオン交換水40部に溶解させたアニオン
性界面活性剤水溶液を調整し、前記付着粒子分散液に該
界面活性剤水溶液を穏やかに添加し、攪拌を継続させな
がら85℃まで加熱して9時間保持し、前記付着粒子を
融合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換
水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させて
トナー粒子を得た。
【0164】得られたトナー粒子の平均粒径D50は5.
5μmであり、トナー中の離型剤の含有量は6.0重量
%であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観測
したところ、平均でトナー表面から0.2μm付近の深
さに、平均の厚みが0.4μmの離型剤層と、平均でト
ナー表面から0.5μm付近の深さに、平均の厚みが
0.1μmの離型剤層が形成されていた。また、トナー
の体積平均粒度分布指標GSDv(D84V/D16V )が1.
22であり、形状係数SF1は138であった。さら
に、このトナー粒子を外添剤を添加せずに高温高湿環境
(28℃、85%RH)、及び低温低湿環境(10℃、
30%RH)にそれぞれ12時間放置した後、帯電量
(μC/g)を測定したところ、高温高湿環境の帯電量
(Q/M)は−33μC/g、低温低湿環境の帯電量は
−36μC/gと良好な帯電特性を示した。得られたト
ナー粒子100部に対して、コロイダルシリカ(日本ア
エロジル社製、R972)1部を添加し、ヘンシェルミ
キサーを用いて混合して静電荷像現像用トナーを得た。
【0165】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例5と同様にし
て二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像現
像剤を用いて実施例5と同様に画質の評価を行い、結果
を表1に記載した。
【0166】 (実施例7) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(2) 280部 着色剤分散液(1) 15部 カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50) 2部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で55℃ま
で攪拌しながら加熱し55℃で30分間保持して凝集粒
子を形成した。得られた凝集粒子の一部を光学顕微鏡で
観察したところ、凝集粒子の平均粒径は約4.9μmで
あった。
【0167】−離型剤微粒子の付着− 前記の凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(2)を緩
やかに70部追加し、さらに55℃で30分間加熱攪拌
を保持して凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。
その付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したところ、平
均粒径が約5.9μmの離型剤付着粒子が形成されてい
た。
【0168】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 得られた離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子
分散液(2)を穏やかに50部追加し、さらにオイルバ
スを加熱して58℃で2時間保持し、前記離型剤付着粒
子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着粒子を
光学顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約6.1μm
の樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0169】−付着粒子の融合− アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS
C)15部をイオン交換水50部に溶解させたアニオン
性界面活性剤水溶液を調整し、前記付着粒子分散液に該
界面活性剤水溶液を穏やかに添加し、攪拌を継続させな
がら80℃まで加熱して20時間保持し、前記付着粒子
を融合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交
換水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させ
てトナー粒子を得た。
【0170】得られたトナー粒子の平均粒径D50は6.
5μmであり、トナー中の離型剤の含有量は8.0重量
%であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観測
したところ、平均でトナー表面から0.6μm付近の深
さに、平均の厚みが0.6μmの離型剤層が形成されて
いた。また、トナーの体積平均粒度分布指標GSDv
(D84V/D16V )が1.21であり、形状係数SF1は1
34であった。さらに、このトナー粒子を外添剤を添加
せずに高温高湿環境(28℃、85%RH)、及び低温
低湿環境(10℃、30%RH)にそれぞれ12時間放
置した後、帯電量(μC/g)を測定したところ、高温
高湿環境の帯電量(Q/M)は−29μC/g、低温低
湿環境の帯電量は−27μC/gと良好な帯電特性を示
した。得られたトナー粒子100部に対して、コロイダ
ルシリカ(日本アエロジル社製、R972)1.5部を
添加し、ヘンシェルミキサーを用いて混合して静電荷像
現像用トナーを得た。
【0171】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例5と同様にし
て二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像現
像剤を用いて実施例5と同様に画質の評価を行い、結果
を表1に記載した。
【0172】 (比較例1) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 300部 離型剤微粒子分散液(1) 30部 着色剤分散液(1) 15部 カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50) 3部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で47℃ま
で攪拌しながら加熱し47℃で30分間保持して凝集粒
子を形成した。得られた凝集粒子の一部を光学顕微鏡で
観察したところ、凝集粒子の平均粒径は約4.6μmで
あった。
【0173】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― この凝集粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子分散液
(1)を穏やかに70部追加し、さらにオイルバスを加
熱して48℃で1時間保持し、前記凝集粒子表面に樹脂
微粒子を付着させた。得られた付着粒子を光学顕微鏡で
観察してところ、平均粒径が約5.0μmの樹脂微粒子
付着粒子が形成されていた。
【0174】−付着粒子の融合− アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS
C)6部をイオン交換水24部に溶解させたアニオン性
界面活性剤水溶液を調整し、前記付着粒子分散液に該界
面活性剤水溶液を穏やかに添加し、攪拌を継続させなが
ら92℃まで加熱して5時間保持し、前記付着粒子を融
合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換水
で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させてト
ナー粒子を得た。
【0175】得られたトナーの平均粒径は5.1μmで
あった。また、TEMによりトナー粒子断面を観測した
ところ、トナー断面に無秩序に離型剤微粒子が分散され
ていることが確認された。得られたトナー粒子の平均粒
径D50は5.1μmであり、トナー中の離型剤の含有量
は3.4重量%であった。また、SEMによりトナー粒
子断面を観測したところ、トナー断面に無秩序に離型剤
微粒子が分散していた。また、トナーの体積平均粒度分
布指標GSDv(D84V/D16V )が1.26であり、形状
係数SF1は127であった。さらに、このトナー粒子
を外添剤を添加せずに高温高湿環境(28℃、85%R
H)、及び低温低湿環境(10℃、30%RH)にそれ
ぞれ12時間放置した後、帯電量(μC/g)を測定し
たところ、高温高湿環境の帯電量(Q/M)は−22μ
C/g、低温低湿環境の帯電量は−27μC/gであっ
た。得られたトナー粒子100部に対して、コロイダル
シリカ(日本アエロジル社製、R972)1部を添加
し、ヘンシェルミキサーを用いて混合して静電荷像現像
用トナーを得た。
【0176】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例1と同様にし
て二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像現
像剤を用いて実施例1と同様に画質の評価を行い、結果
を表1に記載した。
【0177】 (比較例2) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 300部 着色剤分散液(1) 15部 カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50) 3部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で47℃ま
で攪拌しながら加熱し47℃で30分間保持して凝集粒
子を形成した。得られた凝集粒子の一部を光学顕微鏡で
観察したところ、凝集粒子の平均粒径は約4.0μmで
あった。
【0178】−離型剤微粒子の付着− 前記の凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(1)を緩
やかに3部追加し、さらに47℃で30分間加熱攪拌を
保持して凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。得
られた付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したところ、
平均粒径が約4.5μmの離型剤付着粒子が形成されて
いた。
【0179】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 得られた離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子
分散液(1)を穏やかに70部追加し、さらにオイルバ
スを加熱して48℃で1時間保持し、前記離型剤付着粒
子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着粒子を
光学顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約5.2μm
の樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0180】−付着粒子の融合− アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS
C)6部をイオン交換水24部に溶解させたアニオン性
界面活性剤水溶液を調整し、前記付着粒子分散液に該界
面活性剤水溶液を穏やかに添加し、攪拌を継続させなが
ら97℃まで加熱して10時間保持し、前記付着粒子を
融合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換
水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させて
トナー粒子を得た。
【0181】得られたトナー粒子の平均粒径D50は5.
4μmであり、トナー中の離型剤の含有量は0.33重
量%であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観
測したところ、平均でトナー表面から0.01μm付近
の深さに、平均の厚みが0.008μmの離型剤層が形
成されていた。また、トナーの体積平均粒度分布指標G
SDv(D84V/D16V )が1.23であり、形状係数SF
1は138であった。さらに、このトナー粒子を外添剤
を添加せずに高温高湿環境(28℃、85%RH)、及
び低温低湿環境(10℃、30%RH)にそれぞれ12
時間放置した後、帯電量(μC/g)を測定したとこ
ろ、高温高湿環境の帯電量(Q/M)は−9μC/g、
低温低湿環境の帯電量は−18μC/gであった。得ら
れたトナー粒子100部に対して、コロイダルシリカ
(日本アエロジル社製、R972)1部を添加し、ヘン
シェルミキサーを用いて混合して静電荷像現像用トナー
を得た。
【0182】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例1と同様にし
て二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像現
像剤を用いて実施例1と同様に画質の評価を行い、結果
を表1に記載した。
【0183】 (比較例3) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(2) 360部 着色剤分散液(1) 15部 カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50) 3部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で47℃ま
で攪拌しながら加熱し47℃で30分間保持して凝集粒
子を形成した。得られた凝集粒子の一部を光学顕微鏡で
観察したところ、凝集粒子の平均粒径は約4.6μmで
あった。
【0184】−離型剤微粒子の付着− 前記の凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(3)を緩
やかに3部追加し、さらに47℃で30分間加熱攪拌を
保持して、凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。
得られた付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したとこ
ろ、平均粒径が約4.9μmの離型剤付着粒子が形成さ
れていた。
【0185】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 得られた離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子
分散液(1)を穏やかに10部追加し、さらにオイルバ
スを加熱して48℃で1時間保持し、前記離型剤付着粒
子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着粒子を
光学顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約5.0μm
の樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0186】−付着粒子の融合− アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS
C)22部をイオン交換水24部に溶解させたアニオン
性界面活性剤水溶液を調整し、前記付着粒子分散液に該
界面活性剤水溶液を穏やかに添加し、攪拌を継続させな
がら88℃まで加熱して5時間保持し、前記付着粒子を
融合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換
水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させて
トナー粒子を得た。
【0187】得られたトナー粒子の平均粒径D50は6.
5μmであり、トナー中の離型剤の含有量は0.33重
量%であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観
測したところ、トナー表面に離型剤が一部露出し、トナ
ー表面近傍に平均の厚みが0.3μmの離型剤層が形成
されていた。また、トナーの体積平均粒度分布指標GS
Dv(D84V/D16V )が1.25であり、形状係数SF1
は145であった。さらに、このトナー粒子を外添剤を
添加せずに高温高湿環境(28℃、85%RH)、及び
低温低湿環境(10℃、30%RH)にそれぞれ12時
間放置した後、帯電量(μC/g)を測定したところ、
高温高湿環境の帯電量(Q/M)は−8μC/g、低温
低湿環境の帯電量は−11μC/gであった。得られた
トナー粒子100部に対して、コロイダルシリカ(日本
アエロジル社製、R972)1部を添加し、ヘンシェル
ミキサーを用いて混合して静電荷像現像用トナーを得
た。
【0188】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例1と同様にし
て二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像現
像剤を用いて実施例1と同様に画質の評価を行い、結果
を表1に記載した。
【0189】 (比較例4) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 300部 着色剤分散液(1) 15部 カチオン性界面活性剤(花王社製、サニゾールB50) 3部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で47℃ま
で攪拌しながら加熱し47℃で30分間保持して凝集粒
子を形成した。得られた凝集粒子の一部を光学顕微鏡で
観察したところ、凝集粒子の平均粒径は約4.6μmで
あった。
【0190】−離型剤微粒子の付着− 前記の凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(1)を緩
やかに30部追加し、さらに47℃で30分間加熱攪拌
を保持して凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。
得られた付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したとこ
ろ、平均粒径が約4.9μmの離型剤付着粒子が形成さ
れていた。
【0191】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 得られた離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子
分散液(1)を穏やかに70部追加し、さらにオイルバ
スを加熱して48℃で1時間保持し、前記離型剤付着粒
子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着粒子を
光学顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約5.1μm
の樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0192】−付着粒子の融合− アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS
C)6部をイオン交換水24部に溶解させたアニオン性
界面活性剤水溶液を調整し、前記付着粒子分散液に該界
面活性剤水溶液を穏やかに添加し、攪拌を継続させなが
ら66℃まで加熱して30時間保持し、前記付着粒子を
融合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換
水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させて
トナー粒子を得た。
【0193】得られたトナー粒子の平均粒径D50は5.
5μmであり、トナー中の離型剤の含有量は3.3重量
%であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観測
したところ、平均でトナー表面から0.2μm付近の深
さに、平均の厚みが0.2μmの離型剤層が形成されて
いた。また、トナーの体積平均粒度分布指標GSDv
(D84V/D16V )が1.27であり、形状係数SF1は1
41であった。さらに、このトナー粒子を外添剤を添加
せずに高温高湿環境(28℃、85%RH)、及び低温
低湿環境(10℃、30%RH)にそれぞれ12時間放
置した後、帯電量(μC/g)を測定したところ、高温
高湿環境の帯電量(Q/M)は−19μC/g、低温低
湿環境の帯電量は−23μC/gと良好な帯電特性を示
した。得られたトナー粒子100部に対して、コロイダ
ルシリカ(日本アエロジル社製、R972)1部を添加
し、ヘンシェルミキサーを用いて混合して静電荷像現像
用トナーを得た。
【0194】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例1と同様にし
て二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像現
像剤を用いて実施例1と同様に画質の評価を行い、結果
を表1に記載した。
【0195】(実施例8)実施例1で画質の評価に用い
た富士ゼロックス社製VIVACE400改造機のクリ
ーナー部よりトナーを回収し、回収トナー10部と、実
施例1で用いたトナー90部を混合して新たなトナーを
調製し、実施例1と同様に二成分系の静電荷像現像剤を
作製した。この静電荷像現像剤を、実施例1と同様にし
て画像形成を行い、画質の評価を行った。結果は表1に
記載した。
【0196】(実施例9)実施例1で画質の評価に用い
た富士ゼロックス社製VIVACE400改造機のクリ
ーナー部のうち、クリーナーブラシとクリーニングブレ
ードを取り外し、実施例1と同様に二成分系の静電荷像
現像剤を作製し、この静電荷像現像剤について、実施例
1と同様にして画像形成を行い、画質の評価を行った。
結果は表1に記載した。
【0197】 (実施例10) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 300部 着色剤分散液(1) 15部 塩化亜鉛 1部 イオン交換水 500部 上記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散した後、加熱用オイルバスで43℃まで攪
拌しながら加熱し、43℃で30分間保持して凝集粒子
を形成した
【0198】−離型剤微粒子の付着― 前記凝集粒子分散液中に、離型剤微粒子分散液(2)を
緩やかに390部追加し、さらに43℃で30分間加熱
攪拌して凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。得
られた付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したところ、
平均粒径が約4.8μmの離型剤付着粒子が形成されて
いた。
【0199】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 前記離型剤付着粒子分散液中に、樹脂微粒子分散液
(1)を穏やかに90部追加し、加熱用オイルバスの温
度を上げて45℃で1時間保持して前記の離型剤付着粒
子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着粒子の
一部を光学顕微鏡で観察したところ、平均粒径が約5.
4μmの樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0200】−付着粒子の融合− アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS
C)6部をイオン交換水24部に溶解させたアニオン性
界面活性剤水溶液を調整し、前記樹脂微粒子付着粒子分
散液に該界面活性剤水溶液を穏やかに添加した後、攪拌
を継続しながら92℃まで加熱して5時間保持し、前記
付着粒子を融合させた。その後、反応生成物をろ過し、
イオン交換水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて
乾燥させ、トナー粒子を得た。
【0201】得られたトナー粒子の平均粒径D50は5.
4μmであり、トナー中の離型剤の含有量は42.9重
量%であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観
察したところ、平均でトナー表面から0.01μm付近
の深さに、平均の厚みが2.0μmの離型剤層が形成さ
れていた。また、トナーの体積平均粒度分布指標GSD
v(D84V/D16V )が1.26であり、形状係数SF1は
140であった。さらに、このトナー粒子を外添剤を添
加せずに高温高湿環境(28℃、85%RH)、及び低
温低湿環境(10℃、30%RH)にそれぞれ12時間
放置した後、帯電量(μC/g)を測定したところ、高
温高湿環境の帯電量(Q/M)は18μC/g、低温低
湿環境の帯電量は24μC/gと良好な帯電特性を示し
た。得られたトナー粒子100部に対して、コロイダル
シリカ(日本アエロジル社製、R972)1部を添加
し、ヘンシェルミキサーを用いて混合することにより静
電荷像現像用トナーを得た。
【0202】−静電荷像現像剤の作成― フェライト粒子(パウダーテック社製、平均粒径50μ
m)100部とメチルメタクリレート樹脂(三菱レイヨ
ン社製、分子量95000)1.5部を、トルエン50
0部と共に加圧式ニーダーに入れ、常温で15分間攪拌
混合した後、減圧混合しながら70℃まで昇温してトル
エンを留去し、その後冷却し、105μmの篩を用いて
分級して樹脂被覆フェライトキャリアを得た。この樹脂
被覆フェライトキャリアと、前記静電荷像現像用トナー
とを混合し、トナー濃度が7重量%の二成分系静電荷像
現像剤を作製した。この静電荷像現像剤を用いて前記の
通り画像を形成して画質の評価を行った。結果は表1に
記載した。
【0203】(実施例11) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 150部 着色剤分散液(1) 15部 塩化亜鉛 0.3部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で49℃ま
で攪拌しながら加熱し、49℃で30分間保持して凝集
粒子を形成した。
【0204】−離型剤微粒子の付着− 前記の凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(1)を緩
やかに80部追加し、さらに49℃で30分間加熱攪拌
を保持して凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。
その付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したところ、平
均粒径が約5.2μmの離型剤付着粒子が形成されてい
た。
【0205】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 得られた離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子
分散液(1)を穏やかに380部追加し、加熱用オイル
バスの温度を51℃に上げて2時間保持し、前記離型剤
付着粒子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着
粒子を光学顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約5.
7μmの樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0206】−付着粒子の融合− 51℃における前記樹脂微粒子付着粒子分散液のpHを
測定したところ3.5であった。この分散液に1NのN
aOH水溶液を添加して51℃におけるpHを6に調整
し、前記付着粒子を安定化した後、攪拌を継続させなが
ら92℃まで加熱して5時間保持し、前記付着粒子を融
合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換水
で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させてト
ナー粒子を得た。
【0207】得られたトナー粒子の平均粒径D50は6.
0μmであり、トナー中の離型剤の含有量は9重量%で
あった。また、TEMによりトナー粒子断面を観察した
ところ、平均でトナー表面から1.1μm付近の深さ
に、平均の厚みが0.8μmの離型剤層が形成されてい
た。また、トナーの体積平均粒度分布指標GSDv(D8
4V/D16V )が1.24であり、形状係数SF1は124
であった。さらに、このトナー粒子を外添剤を添加せず
に高温高湿環境(28℃、85%RH)、及び低温低湿
環境(10℃、30%RH)にそれぞれ12時間放置し
た後、帯電量(μC/g)を測定したところ、高温高湿
環境の帯電量(Q/M)は19μC/g、低温低湿環境
の帯電量は26μC/gと良好な帯電特性を示した。得
られたトナー粒子100部に対して、コロイダルシリカ
(日本アエロジル社製、R972)1部を添加し、ヘン
シェルミキサーを用いて混合することにより静電荷像現
像用トナーを得た。
【0208】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例1と同様にし
て二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像現
像剤を用いて実施例10と同様に画質の評価を行い、結
果を表1に記載した。
【0209】 (実施例12) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 280部 着色剤分散液(1) 15部 塩化亜鉛 0.1部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で48℃ま
で攪拌しながら加熱し48℃で40分間保持して凝集粒
子を形成した。
【0210】−離型剤微粒子の付着− 前記凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(1)を緩や
かに40部追加し、さらに48℃で30分間加熱攪拌を
保持して、凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。
得られた付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したとこ
ろ、平均粒径が約5.6μmの離型剤付着粒子が形成さ
れていた。
【0211】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 得られた離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子
分散液(1)を穏やかに50部追加し、加熱用オイルバ
スの温度を49℃に上げて1時間保持し、前記離型剤付
着粒子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着粒
子を光学顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約5.6
μmの樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0212】−付着粒子の融合− 49℃における前記樹脂微粒子付着粒子分散液のpHを
測定したところ3.5であった。この分散液に1NのN
aOH水溶液を添加して49℃におけるpHを10に調
整し、前記付着粒子を安定化した後、攪拌を継続させな
がら97℃まで加熱して7時間保持し、前記付着粒子を
融合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換
水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させて
トナー粒子を得た。
【0213】得られたトナー粒子の平均粒径D50は5.
9μmであり、トナー中の離型剤の含有量は4.6重量
%であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観察
したところ、平均でトナー表面から0.5μm付近の深
さに、平均の厚みが0.2μmの離型剤層が形成されて
いた。また、トナーの体積平均粒度分布指標GSDv
(D84V/D16V )が1.24であり、形状係数SF1は1
03であった。さらに、このトナー粒子を外添剤を添加
せずに高温高湿環境(28℃、85%RH)、及び低温
低湿環境(10℃、30%RH)にそれぞれ12時間放
置した後、帯電量(μC/g)を測定したところ、高温
高湿環境の帯電量(Q/M)は−15μC/g、低温低
湿環境の帯電量は−18μC/gと良好な帯電特性を示
した。得られたトナー粒子100部に対して、コロイダ
ルシリカ(日本アエロジル社製、R972)1部を添加
し、ヘンシェルミキサーを用いて混合することにより静
電荷像現像用トナーを得た。
【0214】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例10と同様に
して二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像
現像剤を用いて実施例10と同様に画質の評価を行い、
結果を表1に記載した。
【0215】 (実施例13) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 260部 着色剤分散液(1) 15部 離型剤分散液(2) 20部 硫酸マグネシウム 0.2部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で52℃ま
で攪拌しながら加熱し52℃で40分間保持して凝集粒
子を形成した。
【0216】−離型剤微粒子の付着− 前記凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(1)を緩や
かに30部追加し、さらに49℃で60分間加熱攪拌を
保持して凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。得
られた付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したところ、
平均粒径が約5.7μmの離型剤付着粒子が形成されて
いた。
【0217】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 得られた離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子
分散液(2)を穏やかに150部追加し、加熱用オイル
バスの温度を53℃に上げて2時間保持し、前記離型剤
付着粒子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着
粒子を光学顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約6.
2μmの樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0218】−付着粒子の融合− 53℃における前記樹脂微粒子付着粒子分散液のpHを
測定したところ3.5であった。この分散液に1NのN
aOH水溶液を添加して53℃におけるpHを10に調
整し、前記付着粒子を安定化した後、攪拌を継続させな
がら97℃まで加熱して7時間保持し、前記付着粒子を
融合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換
水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させて
トナー粒子を得た。
【0219】得られたトナー粒子の平均粒径D50は6.
5μmであり、トナー中の離型剤の含有量は3.3重量
%であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観察
したところ、平均でトナー表面から0.4μm付近の深
さに、平均の厚みが0.09μmの離型剤層が形成され
ていた。また、トナーの体積平均粒度分布指標GSDv
(D84V/D16V )が1.23であり、形状係数SF1は1
17であった。さらに、このトナー粒子を外添剤を添加
せずに高温高湿環境(28℃、85%RH)、及び低温
低湿環境(10℃、30%RH)にそれぞれ12時間放
置した後、帯電量(μC/g)を測定したところ、高温
高湿環境の帯電量(Q/M)は−15μC/g、低温低
湿環境の帯電量は−19μC/gと良好な帯電特性を示
した。得られたトナー粒子100部に対して、コロイダ
ルシリカ(日本アエロジル社製、R972)1部を添加
し、ヘンシェルミキサーを用いて混合することにより静
電荷像現像用トナーを得た。
【0220】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例10と同様に
して二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像
現像剤を用いて実施例10と同様に画質の評価を行い、
結果を表1に記載した。
【0221】 (実施例14) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 260部 着色剤分散液(1) 20部 塩化第二鉄 0.6部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で42℃ま
で攪拌しながら加熱し42℃で60分間保持して凝集粒
子を形成した。
【0222】−離型剤微粒子の付着− 前記凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(2)を緩や
かに50部追加し、さらに42℃で80分間加熱攪拌を
保持して凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。得
られた付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したところ、
平均粒径が約4.2μmの離型剤付着粒子が形成されて
いた。
【0223】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 得られた離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子
分散液(1)を穏やかに80部追加し、加熱用オイルバ
スの温度を44℃に上げて1時間保持し、前記離型剤付
着粒子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着粒
子を光学顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約4.8
μmの樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0224】−付着粒子の融合− 45℃における前記樹脂微粒子付着粒子分散液のpHを
測定したところ3.5であった。この分散液に1NのN
aOH水溶液を添加して45℃におけるpHを10に調
整し、前記付着粒子を安定化した後、攪拌を継続させな
がら88℃まで加熱して10時間保持し、前記付着粒子
を融合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交
換水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させ
てトナー粒子を得た。
【0225】得られたトナー粒子の平均粒径D50は3.
5μmであり、トナー中の離型剤の含有量は5.6重量
%であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観測
したところ、平均でトナー表面から0.5μm付近の深
さに、平均の厚みが0.2μmの離型剤層が形成されて
いた。また、トナーの体積平均粒度分布指標GSDv
(D84V/D16V )が1.25であり、形状係数SF1は1
23であった。さらに、このトナー粒子を外添剤を添加
せずに高温高湿環境(28℃、85%RH)、及び低温
低湿環境(10℃、30%RH)にそれぞれ12時間放
置した後、帯電量(μC/g)を測定したところ、高温
高湿環境の帯電量(Q/M)は−19μC/g、低温低
湿環境の帯電量は−24μC/gと良好な帯電特性を示
した。得られたトナー粒子100部に対して、コロイダ
ルシリカ(日本アエロジル社製、R972)1部を添加
し、ヘンシェルミキサーを用いて混合して静電荷像現像
用トナーを得た。
【0226】−静電荷像現像剤の作成― フェライト粒子(パウダーテック社製、平均粒径50μ
m)100部及びシリコーン樹脂(東レダウコーニング
シリコーン(株)製、SR2411、固形分20%)2
0部をトルエン500部と共に加圧式ニーダーに入れ、
常温で15分間攪拌混合した後、減圧混合しながら70
℃まで昇温してトルエンを留去した。その後、再度ニー
ダーに入れて150℃で5時間攪拌しながら保持し、そ
の後冷却し、105μmの篩を用いて分級して樹脂被覆
フェライトキャリアを作製した。この樹脂被覆フェライ
トキャリアと前記静電荷像現像用トナーとを混合してト
ナー濃度が7重量%の二成分系静電荷像現像剤を作製し
た。この静電荷像現像剤を用いて実施例10と同様に画
質の評価を行い、結果を表1に記載した。
【0227】 (実施例15) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 100部 着色剤分散液(1) 15部 硫酸アルミニウム 0.2部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後加熱用オイルバス中で50℃まで
攪拌しながら加熱し、50℃で40分間保持して凝集粒
子を形成した。
【0228】−離型剤微粒子の第1回目の付着− 前記の凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(3)を緩
やかに20部追加し、さらに48℃で30分間加熱攪拌
を保持して凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。
得られた付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したとこ
ろ、平均粒径が約4.0μmの離型剤付着粒子が形成さ
れていた。
【0229】−樹脂微粒子の付着― この付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子分散液
(1)を穏やかに50部追加し、さらに48℃で1時間
保持し、前記離型剤付着粒子表面に樹脂微粒子を付着さ
せた。得られた付着粒子を光学顕微鏡で観察してとこ
ろ、平均粒径が約4.2μmの樹脂微粒子付着粒子が形
成されていた。
【0230】−離型剤微粒子の第2回目の付着− 得られた樹脂微粒子付着粒子分散液に離型剤微粒子分散
液(2)を緩やかに20部追加し、さらに48℃で30
分間加熱攪拌を保持して樹脂微粒子付着粒子表面に離型
剤微粒子を付着させた。その付着粒子の一部を光学顕微
鏡で観察したところ、平均粒径が約4.3μmの離型剤
付着粒子が形成されていた。
【0231】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― この離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子分散
液(1)を穏やかに70部追加し、さらにオイルバスを
加熱して50℃で2時間保持し、前記離型剤付着粒子表
面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着粒子を光学
顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約5.1μmの樹
脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0232】−付着粒子の融合− 50℃における前記樹脂微粒子付着粒子分散液のpHを
測定したところ3.5であった。この分散液に1NのN
aOH水溶液を添加して50℃におけるpHを10に調
整し、前記付着粒子を安定化した後、攪拌を継続させな
がら85℃まで加熱して9時間保持し、前記付着粒子を
融合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換
水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させて
トナー粒子を得た。
【0233】得られたトナー粒子の平均粒径D50は5.
5μmであり、トナー中の離型剤の含有量は5重量%で
あった。また、TEMによりトナー粒子断面を観測した
ところ、平均でトナー表面から0.2μm付近の深さ
に、平均の厚みが0.1μmの離型剤層と、平均でトナ
ー表面から0.5μm付近の深さに、平均の厚みが0.
1μmの離型剤層が形成されていた。また、トナーの体
積平均粒度分布指標GSDv(D84V/D16V )が1.22
であり、形状係数SF1は126であった。さらに、こ
のトナー粒子を外添剤を添加せずに高温高湿環境(28
℃、85%RH)、及び低温低湿環境(10℃、30%
RH)にそれぞれ12時間放置した後、帯電量(μC/
g)を測定したところ、高温高湿環境の帯電量(Q/
M)は−16μC/g、低温低湿環境の帯電量は−26
μC/gと良好な帯電特性を示した。得られたトナー粒
子100部に対して、コロイダルシリカ(日本アエロジ
ル社製、R972)1部を添加し、ヘンシェルミキサー
を用いて混合して静電荷像現像用トナーを得た。
【0234】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例14と同様に
して二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像
現像剤を用いて実施例14と同様に画質の評価を行い、
結果を表1に記載した。
【0235】 (実施例16) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 280部 着色剤分散液(1) 15部 ポリ水酸化アルミニウム 0.7部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で55℃ま
で攪拌しながら加熱し55℃で30分間保持して凝集粒
子を形成した。
【0236】−離型剤微粒子の付着− 前記の凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(1)を緩
やかに70部追加し、さらに55℃で30分間加熱攪拌
を保持して凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。
その付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したところ、平
均粒径が約5.9μmの離型剤付着粒子が形成されてい
た。
【0237】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 得られた離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子
分散液(1)を穏やかに50部追加し、さらにオイルバ
スを加熱して58℃で2時間保持し、前記離型剤付着粒
子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着粒子を
光学顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約6.1μm
の樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0238】−付着粒子の融合− 58℃における前記樹脂微粒子付着粒子分散液のpHを
測定したところ3.5であった。この分散液に1NのN
aOH水溶液を添加して58℃におけるpHを10に調
整し、前記付着粒子を安定化した後、攪拌を継続させな
がら80℃まで加熱して20時間保持し、前記付着粒子
を融合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交
換水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させ
てトナー粒子を得た。
【0239】得られたトナー粒子の平均粒径D50は6.
5μmであり、トナー中の離型剤の含有量は7.8重量
%であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観測
したところ、平均でトナー表面から0.6μm付近の深
さに、平均の厚みが0.6μmの離型剤層が形成されて
いた。また、トナーの体積平均粒度分布指標GSDv
(D84V/D16V )が1.21であり、形状係数SF1は1
25であった。さらに、このトナー粒子を外添剤を添加
せずに高温高湿環境(28℃、85%RH)、及び低温
低湿環境(10℃、30%RH)にそれぞれ12時間放
置した後、帯電量(μC/g)を測定したところ、高温
高湿環境の帯電量(Q/M)は−16μC/g、低温低
湿環境の帯電量は−25μC/gと良好な帯電特性を示
した。得られたトナー粒子100部に対して、コロイダ
ルシリカ(日本アエロジル社製、R972)1部を添加
し、ヘンシェルミキサーを用いて混合して静電荷像現像
用トナーを得た。
【0240】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例14と同様に
して二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像
現像剤を用いて実施例14と同様に画質の評価を行い、
結果を表1に記載した。
【0241】 (比較例5) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 300部 着色剤分散液(1) 15部 離型剤微粒子分散液(1) 30部 塩化亜鉛 1部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で47℃ま
で攪拌しながら加熱し47℃で30分間保持して凝集粒
子を形成した。得られた凝集粒子の一部を光学顕微鏡で
観察したところ、凝集粒子の平均粒径は約4.6μmで
あった。
【0242】−離型剤微粒子の付着− 前記の凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(1)を緩
やかに400部追加し、さらに47℃で30分間加熱攪
拌を保持して凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させ
た。その付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したとこ
ろ、平均粒径が約5.9μmの離型剤付着粒子が形成さ
れていた。
【0243】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― この凝集粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子分散液
(1)を穏やかに10部追加し、さらにオイルバスを加
熱して48℃で1時間保持し、前記凝集粒子表面に樹脂
微粒子を付着させた。得られた付着粒子を光学顕微鏡で
観察してところ、平均粒径が約5.0μmの樹脂微粒子
付着粒子が形成されていた。
【0244】−付着粒子の融合− アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS
C)6部をイオン交換水24部に溶解させたアニオン性
界面活性剤水溶液を調整し、前記付着粒子分散液に該界
面活性剤水溶液を穏やかに添加し、攪拌を継続させなが
ら92℃まで加熱して5時間保持し、前記付着粒子を融
合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換水
で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させてト
ナー粒子を得た。
【0245】得られたトナー粒子の平均粒径D50は5.
9μmであり、トナー中の離型剤の含有量は45重量%
であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観測し
たところ、トナー断面に対して無秩序に離型剤粒子が分
散されていることが確認された。また、トナーの体積平
均粒度分布指標GSDv(D84V/D16V )が1.41であ
り、形状係数SF1は147であった。さらに、このト
ナー粒子を外添剤を添加せずに高温高湿環境(28℃、
85%RH)、及び低温低湿環境(10℃、30%R
H)にそれぞれ12時間放置した後、帯電量(μC/
g)を測定したところ、高温高湿環境の帯電量(Q/
M)は−4μC/g、低温低湿環境の帯電量は−49μ
C/gであった。得られたトナー粒子100部に対し
て、コロイダルシリカ(日本アエロジル社製、R97
2)1部を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて混合し
て静電荷像現像用トナーを得た。
【0246】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例14と同様に
して二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像
現像剤を用いて実施例14と同様に画質の評価を行い、
結果を表1に記載した。
【0247】 (比較例6) −凝集粒子の調製― 樹脂微粒子分散液(1) 360部 着色剤分散液(1) 15部 塩化亜鉛 1部 イオン交換水 500部 前記成分を丸型ステンレス製フラスコ中に収容し、ホモ
ジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)
を用いて分散させた後、加熱用オイルバス中で47℃ま
で攪拌しながら加熱し47℃で30分間保持して凝集粒
子を形成した。
【0248】−離型剤微粒子の付着− 前記の凝集粒子分散液に離型剤微粒子分散液(1)を緩
やかに4部追加し、さらに47℃で30分間加熱攪拌を
保持して、凝集粒子表面に離型剤微粒子を付着させた。
得られた付着粒子の一部を光学顕微鏡で観察したとこ
ろ、平均粒径が約4.9μmの離型剤付着粒子が形成さ
れていた。
【0249】−表面被膜用樹脂微粒子の付着― 得られた離型剤付着粒子分散液中に、さらに樹脂微粒子
分散液(1)を穏やかに10部追加し、さらにオイルバ
スを加熱して48℃で1時間保持し、前記離型剤付着粒
子表面に樹脂微粒子を付着させた。得られた付着粒子を
光学顕微鏡で観察してところ、平均粒径が約5.0μm
の樹脂微粒子付着粒子が形成されていた。
【0250】−付着粒子の融合− アニオン性界面活性剤(第一工業製薬社製、ネオゲンS
C)22部をイオン交換水24部に溶解させたアニオン
性界面活性剤水溶液を調整し、前記付着粒子分散液に該
界面活性剤水溶液を穏やかに添加し、攪拌を継続させな
がら88℃まで加熱して5時間保持し、前記付着粒子を
融合させた。その後、反応生成物をろ過し、イオン交換
水で十分に洗浄した後、真空乾燥機を用いて乾燥させて
トナー粒子を得た。
【0251】得られたトナー粒子の平均粒径D50は6.
5μmであり、トナー中の離型剤の含有量は0.45重
量%であった。また、TEMによりトナー粒子断面を観
測したところ、平均でトナー表面から3.1μm付近の
深さに平均厚みが0.01μmの離型剤層が形成されて
いた。また、トナーの体積平均粒度分布指標GSDv
(D84V/D16V )が1.23であり、形状係数SF1は1
37であった。さらに、このトナー粒子を外添剤を添加
せずに高温高湿環境(28℃、85%RH)、及び低温
低湿環境(10℃、30%RH)にそれぞれ12時間放
置した後、帯電量(μC/g)を測定したところ、高温
高湿環境の帯電量(Q/M)は−11μC/g、低温低
湿環境の帯電量は−70μC/gであった。得られたト
ナー粒子100部に対して、コロイダルシリカ(日本ア
エロジル社製、R972)1部を添加し、ヘンシェルミ
キサーを用いて混合して静電荷像現像用トナーを得た。
【0252】−静電荷像現像剤の作成― 前記静電荷像現像用トナーを用い、実施例14と同様に
して二成分系静電荷像現像剤を作製した。この静電荷像
現像剤を用いて実施例14と同様に画質の評価を行い、
結果を表1に記載した。
【0253】
【表1】
【0254】表1から明らかなように、実施例1〜16
の静電荷像現像トナーを含む静電荷像現像剤は、比較例
1〜6の静電荷現像用トナーを含む静電荷像現像剤に比
較して、耐オフセット性に優れ、地かぶりが生じにくい
ことが分かる。さらに、カラートナーとして必要な発色
性及び透明性についても、実施例1〜16の静電荷現像
用トナーを含む静電荷像現像剤は比較例1〜6の静電荷
現像用トナーを含む静電荷像現像剤に比較して良好であ
ることが分かる。
【0255】
【発明の効果】本発明は、前記の構成を採用することに
より、トナーに含有させる離型剤量を減少させることが
でき、かつトナー表面が樹脂被膜で被覆されているた
め、離型剤の遊離を大幅に抑制することができ、その結
果、遊離した離型剤のトナー粒子表面への付着を防止す
ることができ、該付着による帯電不良に起因する地かぶ
りなどの不都合を防止できるだけでなく、離型剤の光散
乱による発色性及び透明性の低下を確実に防止できる。
また、カラー用途において離型剤の内添量を増加した場
合でも高画質の複写像を安定して形成することができる
ようになった。
【0256】本発明によると、転写効率が高くなり、ト
ナー消費量が少なく、しかも長寿命の二成分系静電荷現
像剤を提供できるようになった。また、本発明による
と、クリーニング機構を有しないクリーナーレスシステ
ムにおいても、また、クリーナーから回収されたトナー
を再使用する、いわゆるトナーリサイクルシステムにお
いても、高画質の画像形成が可能になった。特に、本発
明は、高画質で信頼性の高いフルカラー画像の形成に有
利である。
【0257】さらに、本発明によると、前記の諸特性に
優れた静電荷現像用トナーを容易にかつ簡便に製造する
方法を提供できるようになった。本発明の静電荷像現像
用トナーの製造において、凝集粒子を調製する工程で、
2価以上の電荷を有する無機金属塩を添加して凝集を行
うことにより、界面活性剤の使用量を大幅に低下させる
ことができ、かつ、凝集粒子の調製が簡便になり、融合
・合一工程で得たトナー粒子から界面活性剤を除去する
洗浄が大幅に短縮され、界面活性剤によるトナーの帯電
性への影響を防止できるため、トナーの帯電量の制御が
容易になった。
【0258】このように、本発明は、前記の構成を採用
することにより、帯電性、現像性、転写性、粉体特性、
クリーニング性等の諸特性に優れた静電荷現像用トナー
及びそのトナーを用いた静電荷現像剤の提供を可能に
し、かつ、特に画像における平滑性、透明性、混色性、
発色性に優れた信頼性の高い静電荷像現像用トナー、及
び該静電荷像現像用トナーを用いた静電荷像現像剤を提
供することが可能になり、特にカラートナーに好適なで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 庄子 毅 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 江口 敦彦 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内 (72)発明者 前畑 英雄 神奈川県南足柄市竹松1600番地 富士ゼロ ックス株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂、着色剤及び離型剤を含有する静電
    荷像現像用トナーにおいて、前記離型剤をトナー表面に
    沿った離型剤層としてトナー中に配置してなることを特
    徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】 樹脂微粒子の分散液と、着色剤の分散液
    とを混合し、前記樹脂微粒子及び前記着色剤を凝集させ
    て凝集粒子を形成し、次いで、離型剤微粒子の分散液を
    追加して混合し、前記凝集粒子の表面に離型剤微粒子を
    付着させ、さらに、樹脂微粒子の分散液を追加して混合
    し、前記凝集粒子の離型剤層表面に樹脂微粒子を付着さ
    せた後、前記樹脂微粒子のガラス転移点以上の温度に加
    熱して融合・合一させ、トナー粒子を形成することを特
    徴とする請求項1記載の静電荷像現像用トナーの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 樹脂微粒子の分散液と、着色剤の分散液
    とを混合し、2価以上の電荷を有する無機金属塩を用い
    て前記樹脂微粒子及び前記着色剤を凝集させて凝集粒子
    を形成し、次いで、離型剤微粒子の分散液を追加して混
    合し、前記凝集粒子の表面に離型剤微粒子を付着させ、
    さらに、樹脂微粒子の分散液を追加して混合し、前記凝
    集粒子の離型剤層表面に樹脂微粒子を付着させた後、前
    記樹脂微粒子のガラス転移点以上の温度に加熱して融合
    ・合一させ、トナー粒子を形成することを特徴とする請
    求項1記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  4. 【請求項4】 キャリアとトナーとを含有する静電荷像
    現像剤において、前記トナーが請求項記載の静電荷像現
    像用トナーであることを特徴とする静電荷像現像剤。
  5. 【請求項5】 静電潜像担持体上に静電潜像を形成する
    工程、現像剤担持体上の現像剤で前記静電潜像を現像し
    てトナー画像を形成する工程、前記トナー画像を転写体
    上に転写する転写工程、及び静電潜像担持体上に残留す
    る静電荷像現像用トナーを除去するクリーニング工程を
    含む画像形成方法において、前記現像剤として、請求項
    4記載の静電荷像現像剤を用いることを特徴とする画像
    形成方法。
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