JPH11322455A - セラミックス/金属接合体およびその製造方法 - Google Patents
セラミックス/金属接合体およびその製造方法Info
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- JPH11322455A JPH11322455A JP13174998A JP13174998A JPH11322455A JP H11322455 A JPH11322455 A JP H11322455A JP 13174998 A JP13174998 A JP 13174998A JP 13174998 A JP13174998 A JP 13174998A JP H11322455 A JPH11322455 A JP H11322455A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】冷熱サイクルに対する信頼性が高く、耐熱衝撃
性に優れた、セラミックス/金属接合体を安価に提供す
る。 【解決手段】セラミックス基板と金属板とが積層された
接合体であって、金属板の端部において端面が金属板の
辺縁へ行くにしたがってセラミックス基板側に近づくよ
うに傾斜しており、且つ金属板に垂直な平面で切断した
端面の形状がセラミックス基板側に凸である接合体であ
る。また、セラミックス基板と金属板とを接合した後、
液粘度1×10-6m2sec-1以下のエッチング液を用
いて、金属板をエッチングすることにより、上記接合体
を製造する。
性に優れた、セラミックス/金属接合体を安価に提供す
る。 【解決手段】セラミックス基板と金属板とが積層された
接合体であって、金属板の端部において端面が金属板の
辺縁へ行くにしたがってセラミックス基板側に近づくよ
うに傾斜しており、且つ金属板に垂直な平面で切断した
端面の形状がセラミックス基板側に凸である接合体であ
る。また、セラミックス基板と金属板とを接合した後、
液粘度1×10-6m2sec-1以下のエッチング液を用
いて、金属板をエッチングすることにより、上記接合体
を製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱衝撃性に優れ
た高信頼性セラミックス/金属接合体に関する。
た高信頼性セラミックス/金属接合体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パワーモジュールの大電力化に伴
い、モジュールから発生する熱量も増加の一途を辿り、
この熱を放散させるために熱伝導性のよいセラミックス
回路基板が多用されるようになってきた。
い、モジュールから発生する熱量も増加の一途を辿り、
この熱を放散させるために熱伝導性のよいセラミックス
回路基板が多用されるようになってきた。
【0003】このような大電力用セラミックス回路基板
は、熱放散性を確保するために、セラミックスには、例
えば窒化アルミニウムなど熱伝導性のよいもの、導電部
には抵抗を小さくし且つ発生する熱量を抑えるため、例
えば肉厚の銅板を用い、これらの接合体をパターニング
することにより製造される。接合方法としては、セラミ
ックスと金属板の間にセラミックスと反応する金属、通
称活性金属を添加したロウ材を介在させ、ロウ材の溶融
温度以上に加熱し接合する活性金属法(例えば特開昭6
0−32343号公報)、銅板と表面を酸化処理したセ
ラミックスを銅の融点以下CuO2−O共晶温度以上に
加熱して接合する通称DBC法(例えば特開昭59−4
0404号公報)などが知られている。
は、熱放散性を確保するために、セラミックスには、例
えば窒化アルミニウムなど熱伝導性のよいもの、導電部
には抵抗を小さくし且つ発生する熱量を抑えるため、例
えば肉厚の銅板を用い、これらの接合体をパターニング
することにより製造される。接合方法としては、セラミ
ックスと金属板の間にセラミックスと反応する金属、通
称活性金属を添加したロウ材を介在させ、ロウ材の溶融
温度以上に加熱し接合する活性金属法(例えば特開昭6
0−32343号公報)、銅板と表面を酸化処理したセ
ラミックスを銅の融点以下CuO2−O共晶温度以上に
加熱して接合する通称DBC法(例えば特開昭59−4
0404号公報)などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
金属とセラミックスの熱膨張率は1桁異なり、このよう
な接合体は、基板を使用している際の熱履歴によってセ
ラミックスにクラックが入りやすく、信頼性の面で問題
点が大きかった。
金属とセラミックスの熱膨張率は1桁異なり、このよう
な接合体は、基板を使用している際の熱履歴によってセ
ラミックスにクラックが入りやすく、信頼性の面で問題
点が大きかった。
【0005】この点を解決するために、例えば(1)接
合層中に熱応力緩和層を挿入する方法(例えば特開昭6
2−216972号公報)や、(2)接合した金属板の
縁部にロウ材をはみ出させそれにより応力緩和する方法
(例えば特開平3−261669号公報)、(3)金属
板の外周部に薄肉部をつける方法(例えば特開平6−4
8852号公報)などが提案されている。
合層中に熱応力緩和層を挿入する方法(例えば特開昭6
2−216972号公報)や、(2)接合した金属板の
縁部にロウ材をはみ出させそれにより応力緩和する方法
(例えば特開平3−261669号公報)、(3)金属
板の外周部に薄肉部をつける方法(例えば特開平6−4
8852号公報)などが提案されている。
【0006】しかし、これらの改良法を用いても、なお
以下のような欠点があることが判明した。
以下のような欠点があることが判明した。
【0007】(1)の方法ではセラミックス上に熱応力
緩和層をメタライズする際に多くの工程を要し製造コス
トが上昇する。
緩和層をメタライズする際に多くの工程を要し製造コス
トが上昇する。
【0008】(2)の方法では、ロウ材はみ出し部分の
寸法制御が難しく、また、はみ出し部分に汚れが付着し
やすいため基板としての歩留まりが悪く、製造コストが
上昇する。また、パターン間の絶縁性もよくない。
寸法制御が難しく、また、はみ出し部分に汚れが付着し
やすいため基板としての歩留まりが悪く、製造コストが
上昇する。また、パターン間の絶縁性もよくない。
【0009】(3)の方法でも、予め斜面や段差をつけ
たパターンを形成した金属板を用いることから、材料コ
ストが高く、また、接合する際位置ずれが生じやすく歩
留まりが低いことから製造コストが上昇する。
たパターンを形成した金属板を用いることから、材料コ
ストが高く、また、接合する際位置ずれが生じやすく歩
留まりが低いことから製造コストが上昇する。
【0010】また、接合体の耐熱衝撃性自身も上記の提
案で十分に改善されたとはいえず、更に耐熱衝撃性のよ
い基板が要求されている。このため、接合時や接合体使
用時の繰り返し熱衝撃によって生じるセラミックスのク
ラックをさらに発生しにくく、且つ製造において特別の
工程を必要としない低コスト、高耐熱衝撃性セラミック
ス/金属接合体の登場が待ち望まれていた。
案で十分に改善されたとはいえず、更に耐熱衝撃性のよ
い基板が要求されている。このため、接合時や接合体使
用時の繰り返し熱衝撃によって生じるセラミックスのク
ラックをさらに発生しにくく、且つ製造において特別の
工程を必要としない低コスト、高耐熱衝撃性セラミック
ス/金属接合体の登場が待ち望まれていた。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、以上の問
題を解決するため、鋭意検討を行った結果、金属板の外
周部の形状を更に厳密に規定することにより、より耐熱
衝撃性のよい接合体を得ることが出来、また、金属板を
エッチングする際に用いるエッチング液の粘度を制御す
ることにより、上記の高耐熱衝撃接合体を簡便に製造す
ることが可能であることを見いだし、本発明を完成する
に至った。
題を解決するため、鋭意検討を行った結果、金属板の外
周部の形状を更に厳密に規定することにより、より耐熱
衝撃性のよい接合体を得ることが出来、また、金属板を
エッチングする際に用いるエッチング液の粘度を制御す
ることにより、上記の高耐熱衝撃接合体を簡便に製造す
ることが可能であることを見いだし、本発明を完成する
に至った。
【0012】即ち、本発明はセラミックス基板と金属板
とが積層され接合された接合体であって、セラミックス
基板上に形成された金属板の端部において、端面が金属
板の辺縁へ行くにしたがってセラミックス基板側へ近づ
くように傾斜しており、且つ金属板に垂直な平面で切断
した端面の形状がセラミックス基板側に凸であることを
特徴とする接合体であり、またセラミックス基板と金属
板とを接合した後、金属板上に所望のパターンでレジス
トを塗布し、液粘度が1×10-6m2sec-1以下のエ
ッチング液を用いてレジストで被覆されていない部分の
金属を除去することを特徴とするセラミックスと金属と
の接合体の製造方法である。
とが積層され接合された接合体であって、セラミックス
基板上に形成された金属板の端部において、端面が金属
板の辺縁へ行くにしたがってセラミックス基板側へ近づ
くように傾斜しており、且つ金属板に垂直な平面で切断
した端面の形状がセラミックス基板側に凸であることを
特徴とする接合体であり、またセラミックス基板と金属
板とを接合した後、金属板上に所望のパターンでレジス
トを塗布し、液粘度が1×10-6m2sec-1以下のエ
ッチング液を用いてレジストで被覆されていない部分の
金属を除去することを特徴とするセラミックスと金属と
の接合体の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】次に本発明について詳細に説明す
る。第1図(パターン面)、第2図(ヒートシンク面)
は本発明で得られる接合体の平面図の一事例、第3図は
本発明で得られる接合体断面図の一事例である。一般に
セラミックス/金属接合体は回路として使用するパター
ン面と回路を冷却するためのヒートシンク面を有する
が、本発明においては、該接合体の両面がパターン面も
しくはヒートシンク面であっても何ら差し支えがない。
る。第1図(パターン面)、第2図(ヒートシンク面)
は本発明で得られる接合体の平面図の一事例、第3図は
本発明で得られる接合体断面図の一事例である。一般に
セラミックス/金属接合体は回路として使用するパター
ン面と回路を冷却するためのヒートシンク面を有する
が、本発明においては、該接合体の両面がパターン面も
しくはヒートシンク面であっても何ら差し支えがない。
【0014】なお、第1図において1は接合された金属
板、2はセラミックス基板である。
板、2はセラミックス基板である。
【0015】本発明において、セラミックス基板は特に
限定されず、公知のアルミナ基板、窒化アルミニウム基
板、窒化珪素基板などを例示することが出来る。この中
でも窒化アルミニウム基板は熱伝導率が高く放熱性に優
れるため、電子回路用の基板として好ましい。
限定されず、公知のアルミナ基板、窒化アルミニウム基
板、窒化珪素基板などを例示することが出来る。この中
でも窒化アルミニウム基板は熱伝導率が高く放熱性に優
れるため、電子回路用の基板として好ましい。
【0016】金属板については、銅、銀、アルミニウム
またはそれらにメッキ、スパッタ等の表面処理を施した
もの等を特に限定なく用いることが可能である。その中
でも銅板、アルミニウム板は、回路基板として用いる際
の電気抵抗の低さから好ましい。とりわけ該金属板の厚
みが100μm〜5mmのものが電気抵抗、放熱性の面
から好んで採用され、更に厚み300μm〜1mmの金
属板については、電気抵抗、放熱性の他、本発明の効果
がより顕著に確認できるので好適である。
またはそれらにメッキ、スパッタ等の表面処理を施した
もの等を特に限定なく用いることが可能である。その中
でも銅板、アルミニウム板は、回路基板として用いる際
の電気抵抗の低さから好ましい。とりわけ該金属板の厚
みが100μm〜5mmのものが電気抵抗、放熱性の面
から好んで採用され、更に厚み300μm〜1mmの金
属板については、電気抵抗、放熱性の他、本発明の効果
がより顕著に確認できるので好適である。
【0017】本発明におけるセラミックス基板と金属板
とが積層され接合された接合体において、該セラミック
ス基板と該金属板との接合方法については、一般的に用
いられている接合方法を何ら制限なく用いることが出来
る。例えば、前記した活性金属法、DBC法や溶融アル
ミニウムとセラミックス基板とを直接接触させた後冷却
し、金属とセラミックスの接合体を得るいわゆるSQ法
(例えば特開平7−193358号公報)など、如何な
る接合方法を用いても何ら差し支えがない。
とが積層され接合された接合体において、該セラミック
ス基板と該金属板との接合方法については、一般的に用
いられている接合方法を何ら制限なく用いることが出来
る。例えば、前記した活性金属法、DBC法や溶融アル
ミニウムとセラミックス基板とを直接接触させた後冷却
し、金属とセラミックスの接合体を得るいわゆるSQ法
(例えば特開平7−193358号公報)など、如何な
る接合方法を用いても何ら差し支えがない。
【0018】また、本発明での接合体において、金属板
がセラミックス基板からはみ出すと、その部位での応力
緩和効果が無くなり、セラミックス基板にかかる金属板
の応力が残留するため好ましくない。従って、本発明に
おいては、金属板の全辺縁がセラミックス基板上に存在
していることが好ましい。
がセラミックス基板からはみ出すと、その部位での応力
緩和効果が無くなり、セラミックス基板にかかる金属板
の応力が残留するため好ましくない。従って、本発明に
おいては、金属板の全辺縁がセラミックス基板上に存在
していることが好ましい。
【0019】本発明の接合体は、接合された金属板の端
部が、図3に示すように該金属板端面が辺縁へ行くにし
たがってセラミックス基板側へ近づくように傾斜し、且
つ金属板に垂直な平面で切断した端面の形状がセラミッ
クス基板側に凸であることを特徴とする。金属板に垂直
な平面で切断した端面の形状がセラミックス基板側に凸
ではなく、セラミックス基板側に凹であったり、図3に
示す線分ABのように一直線であった場合、金属板の厚
みを漸減させ応力を減少させるという所期の効果が減少
したり、逆に応力が増加したりして、耐熱衝撃性が向上
しない。
部が、図3に示すように該金属板端面が辺縁へ行くにし
たがってセラミックス基板側へ近づくように傾斜し、且
つ金属板に垂直な平面で切断した端面の形状がセラミッ
クス基板側に凸であることを特徴とする。金属板に垂直
な平面で切断した端面の形状がセラミックス基板側に凸
ではなく、セラミックス基板側に凹であったり、図3に
示す線分ABのように一直線であった場合、金属板の厚
みを漸減させ応力を減少させるという所期の効果が減少
したり、逆に応力が増加したりして、耐熱衝撃性が向上
しない。
【0020】金属板に垂直な平面で切断した端面の形状
は、セラミックス基板側に凸であればよいが、耐熱衝撃
性のより一層の向上を図るためには、下記の式(1)ま
たは(2)を満足することが好ましく、特に、式(1)
及び(2)を同時に満足することが好ましい。
は、セラミックス基板側に凸であればよいが、耐熱衝撃
性のより一層の向上を図るためには、下記の式(1)ま
たは(2)を満足することが好ましく、特に、式(1)
及び(2)を同時に満足することが好ましい。
【0021】2b>a・・・(1) 3(a2+b2)>c2>a2+b2・・・(2) [aは金属板の厚み、bは斜面部分をセラミックス/金
属接合面に投影したときの長さ(以下後退幅と称す)、
cは斜面の長さ(以下斜辺と称す)を指す。] 本発明で提供される斜面付きの接合体が、斜面の形成に
より耐熱衝撃性が向上する理由は未だ十分に解明されて
いないが、斜面がない場合に金属板の下端部、図3中の
A点に集中する金属板とセラミックス基板との熱膨脹差
に起因する応力が、斜面が形成されることにより、形成
された斜面直下の広い範囲に分散されるため耐熱衝撃性
が向上するものと考えられる。
属接合面に投影したときの長さ(以下後退幅と称す)、
cは斜面の長さ(以下斜辺と称す)を指す。] 本発明で提供される斜面付きの接合体が、斜面の形成に
より耐熱衝撃性が向上する理由は未だ十分に解明されて
いないが、斜面がない場合に金属板の下端部、図3中の
A点に集中する金属板とセラミックス基板との熱膨脹差
に起因する応力が、斜面が形成されることにより、形成
された斜面直下の広い範囲に分散されるため耐熱衝撃性
が向上するものと考えられる。
【0022】斜辺cの形状は、図3に示すような滑らか
な円弧状の曲線を描く必要はなく、折れ線状、階段状ま
たはでこぼこ状等であっても良く、斜辺cを曲線で近似
した場合の形状がセラミックス基板側に凸であれば何ら
差し支えはない。
な円弧状の曲線を描く必要はなく、折れ線状、階段状ま
たはでこぼこ状等であっても良く、斜辺cを曲線で近似
した場合の形状がセラミックス基板側に凸であれば何ら
差し支えはない。
【0023】一般に、加熱して接合されてなる接合体の
熱応力は、セラミックス基板の熱膨張率と金属板の熱膨
張率の差に起因し、この熱応力の大きさは接合された金
属板の厚みに比例する。また、その応力は端部に集中し
やすいため、その応力を分散させるためには金属板の斜
面の後退幅bもその厚みに応じて加減することが好まし
い。
熱応力は、セラミックス基板の熱膨張率と金属板の熱膨
張率の差に起因し、この熱応力の大きさは接合された金
属板の厚みに比例する。また、その応力は端部に集中し
やすいため、その応力を分散させるためには金属板の斜
面の後退幅bもその厚みに応じて加減することが好まし
い。
【0024】この後退幅bが少なくとも金属板の厚みa
の1/2よりも大きければ、即ち式(1)を満たせば応
力が十分分散され、熱応力緩和による耐熱衝撃性向上の
効果がより顕著に発現する。
の1/2よりも大きければ、即ち式(1)を満たせば応
力が十分分散され、熱応力緩和による耐熱衝撃性向上の
効果がより顕著に発現する。
【0025】また、熱応力はより均一に分散せしめた方
が好ましい。すなわち、図3中のA点に集中する応力を
より分散せしめるためには、特にA点近傍の応力を積極
的に緩和してやればよい。そのためには、金属板の端面
の形状を接合面に向かって凸な形状とする必要がある。
好ましくは、金属板の厚みa、後退幅b及び斜辺cが式
(2)を満たすような範囲であればA点に集中する応力
をより分散させることが出来、耐熱衝撃性向上の効果が
より顕著になる。式(1)及び(2)を同時に満足する
場合、耐熱衝撃性向上の効果はより一層顕著に発現す
る。
が好ましい。すなわち、図3中のA点に集中する応力を
より分散せしめるためには、特にA点近傍の応力を積極
的に緩和してやればよい。そのためには、金属板の端面
の形状を接合面に向かって凸な形状とする必要がある。
好ましくは、金属板の厚みa、後退幅b及び斜辺cが式
(2)を満たすような範囲であればA点に集中する応力
をより分散させることが出来、耐熱衝撃性向上の効果が
より顕著になる。式(1)及び(2)を同時に満足する
場合、耐熱衝撃性向上の効果はより一層顕著に発現す
る。
【0026】また、一般的に、セラミックス/金属接合
体は、金属パターンを有する場合が多い。パターンの形
成方法は、まずセラミックスと金属を接合することでセ
ラミックス/金属接合体を形成し、その後、金属表面に
エッチングレジストを塗布し不要部分の金属をエッチン
グによって除去するいわゆるエッチング法が一般的であ
る。この中でも、金属とセラミックスを所望のパターン
と同じロウ材パタ−ンで接合した後、該所望のパターン
と同じパタ−ンでエッチングレジストを金属板上に塗布
し、接合部以外の不要部の金属板をエッチング除去する
方法(例えば特開平3−101153号公報)が、工程
も短く、基板にかかる応力も基板全体を接合するものに
比べて小さくなるためより好適である。
体は、金属パターンを有する場合が多い。パターンの形
成方法は、まずセラミックスと金属を接合することでセ
ラミックス/金属接合体を形成し、その後、金属表面に
エッチングレジストを塗布し不要部分の金属をエッチン
グによって除去するいわゆるエッチング法が一般的であ
る。この中でも、金属とセラミックスを所望のパターン
と同じロウ材パタ−ンで接合した後、該所望のパターン
と同じパタ−ンでエッチングレジストを金属板上に塗布
し、接合部以外の不要部の金属板をエッチング除去する
方法(例えば特開平3−101153号公報)が、工程
も短く、基板にかかる応力も基板全体を接合するものに
比べて小さくなるためより好適である。
【0027】本発明者らはこのエッチング法において、
用いるエッチング液の粘度を制御することにより、この
エッチング法の工程を何ら変更することなく上記のよう
な、金属板外周部に斜面をもった接合体を得ることがで
きることを見い出した。すなわち、エッチング液の粘度
を1×10-6m2sec-1以下に制御することにより、
エッチング法の工程を何ら変えることなく本発明のよう
な接合体を得られることを見出した。つまり、エッチン
グ液の粘度を1×10-6m2sec-1以下、好ましくは6.
0〜9.0×10-7m2sec-1の範囲に制御してエッチン
グを行えば、セラミックス基板側に凸な金属板の端面を
持つ接合体を安定して製造することが出来る。エッチン
グ液の粘度が1×10-6m2sec-1より大きい場合、金属
板の端部の形状がセラミックス基板側に凸である斜面を
持つ接合体を製造することはできない。
用いるエッチング液の粘度を制御することにより、この
エッチング法の工程を何ら変更することなく上記のよう
な、金属板外周部に斜面をもった接合体を得ることがで
きることを見い出した。すなわち、エッチング液の粘度
を1×10-6m2sec-1以下に制御することにより、
エッチング法の工程を何ら変えることなく本発明のよう
な接合体を得られることを見出した。つまり、エッチン
グ液の粘度を1×10-6m2sec-1以下、好ましくは6.
0〜9.0×10-7m2sec-1の範囲に制御してエッチン
グを行えば、セラミックス基板側に凸な金属板の端面を
持つ接合体を安定して製造することが出来る。エッチン
グ液の粘度が1×10-6m2sec-1より大きい場合、金属
板の端部の形状がセラミックス基板側に凸である斜面を
持つ接合体を製造することはできない。
【0028】ここでエッチング液の粘度は、実際にエッ
チングが行われる温度(以下エッチング作動温度と称
す)においてのものである。エッチング作動温度は、用
いるエッチング液の種類によって異なる為、一概には限
定できないが、硫酸−過酸化水素系のエッチング液の場
合、30〜45℃の条件で用いることが過酸化水素の分
解を抑制し、エッチングを速やかに行うために好まし
い。また、本発明における液粘度とは公知のキャピラリ
自由落下法(JISZ8803号)に準じて測定した値
である。キャピラリ自由落下法とは、キャノンフェスケ
型粘度計を用いた測定方法であり、実際の測定値はエッ
チング作動温度に設定した恒温槽中にて測定したときの
値である。
チングが行われる温度(以下エッチング作動温度と称
す)においてのものである。エッチング作動温度は、用
いるエッチング液の種類によって異なる為、一概には限
定できないが、硫酸−過酸化水素系のエッチング液の場
合、30〜45℃の条件で用いることが過酸化水素の分
解を抑制し、エッチングを速やかに行うために好まし
い。また、本発明における液粘度とは公知のキャピラリ
自由落下法(JISZ8803号)に準じて測定した値
である。キャピラリ自由落下法とは、キャノンフェスケ
型粘度計を用いた測定方法であり、実際の測定値はエッ
チング作動温度に設定した恒温槽中にて測定したときの
値である。
【0029】本発明において、エッチング液については
粘度が1×10-6m2sec-1以下であり、金属板を溶解し
且つ極端にセラミックス基板にダメージを与えないもの
であれば公知のもの全てを用いることができる。その中
でも金属の溶解反応において泡の発生を伴うエッチング
液は、金属板の広さ方向のエッチングの速度が速いた
め、本発明の接合体を得るのに好ましく、特に金属板が
銅板である場合、硫酸−過酸化水素系のエッチング液は
銅の溶解速度が速く、粘度を1×10-6m2sec-1以
下に制御することも容易であるため好適に用いることが
できる。
粘度が1×10-6m2sec-1以下であり、金属板を溶解し
且つ極端にセラミックス基板にダメージを与えないもの
であれば公知のもの全てを用いることができる。その中
でも金属の溶解反応において泡の発生を伴うエッチング
液は、金属板の広さ方向のエッチングの速度が速いた
め、本発明の接合体を得るのに好ましく、特に金属板が
銅板である場合、硫酸−過酸化水素系のエッチング液は
銅の溶解速度が速く、粘度を1×10-6m2sec-1以
下に制御することも容易であるため好適に用いることが
できる。
【0030】また、エッチング方法は、浸漬法、スプレ
ー法等特に限定されない。しかし、パターンの精度や厚
い金属板を溶解するためにはスプレーを吹き付けるスプ
レー法が好適である。この際のスプレーの圧力等は本発
明においては特に制限なく用いることができるが、一般
には0.5〜2.5kgf/cm2程度の圧力で用いら
れる。
ー法等特に限定されない。しかし、パターンの精度や厚
い金属板を溶解するためにはスプレーを吹き付けるスプ
レー法が好適である。この際のスプレーの圧力等は本発
明においては特に制限なく用いることができるが、一般
には0.5〜2.5kgf/cm2程度の圧力で用いら
れる。
【0031】以上、本発明の接合体は、耐熱衝撃性に優
れる。また、本発明の製造方法によれば、接合した金属
板端部において十分な後退幅を確保し且つセラミックス
基板側に対して凸な形状を作るために行う操作は、エッ
チング液の選択、粘度の制御だけであり、公知の他の高
耐熱衝撃性基板製造法のようなコストアップ要因は存在
しない。
れる。また、本発明の製造方法によれば、接合した金属
板端部において十分な後退幅を確保し且つセラミックス
基板側に対して凸な形状を作るために行う操作は、エッ
チング液の選択、粘度の制御だけであり、公知の他の高
耐熱衝撃性基板製造法のようなコストアップ要因は存在
しない。
【0032】
【発明の効果】本発明の接合体は、耐熱衝撃性に非常に
優れる。その結果、高信頼性が要求される大電流、高電
圧モジュール用基板としてさらに好適な接合体を提供す
ることが出来る。
優れる。その結果、高信頼性が要求される大電流、高電
圧モジュール用基板としてさらに好適な接合体を提供す
ることが出来る。
【0033】また、本発明の製造方法によれば、公知の
製造方法に対して、エッチング液の粘度制御を加えるだ
けでよく、特に新しい工程を導入する必要もなく、工程
も容易なため、寸法精度の高い高耐熱衝撃性接合体をよ
り安価に得ることが出来る。
製造方法に対して、エッチング液の粘度制御を加えるだ
けでよく、特に新しい工程を導入する必要もなく、工程
も容易なため、寸法精度の高い高耐熱衝撃性接合体をよ
り安価に得ることが出来る。
【0034】
【実施例】以下、実施例と比較例を挙げて、本発明をよ
り詳細に説明する。
り詳細に説明する。
【0035】実施例1 基板サイズ54mm×36mm、厚み0.635mmの
市販の窒化アルミニウム基板に活性金属入りの銀−銅ロ
ウ材ペーストをスクリーン印刷法で表面を図1に示すパ
タ−ンに、裏面を図2に示すパタ−ンになるように塗布
し、乾燥、脱脂処理を行った。この塗布体の両面に、基
板と同一の形状をもった厚さ0.30mm及び0.20
mmの無酸素銅を密着させ、真空中850℃にて加熱
し、窒化アルミ/銅接合体を得た。この際、0.30m
mの銅板側を表面(パターン面)、0.20mmの銅板
側を裏面(ヒートシンク面)とした。
市販の窒化アルミニウム基板に活性金属入りの銀−銅ロ
ウ材ペーストをスクリーン印刷法で表面を図1に示すパ
タ−ンに、裏面を図2に示すパタ−ンになるように塗布
し、乾燥、脱脂処理を行った。この塗布体の両面に、基
板と同一の形状をもった厚さ0.30mm及び0.20
mmの無酸素銅を密着させ、真空中850℃にて加熱
し、窒化アルミ/銅接合体を得た。この際、0.30m
mの銅板側を表面(パターン面)、0.20mmの銅板
側を裏面(ヒートシンク面)とした。
【0036】この接合体の銅板上に、図1、図2に示し
たパタ−ンより0.30mm大きいパターンの耐酸レジ
ストをスクリーン印刷法で塗布したのち、硫酸12重量
%、過酸化水素9重量%含む40℃のエッチング液(4
0℃にて液粘度0.84×10-6m2sec-1)を表面
2.0kgf/cm2、裏面2.0kgf/cm2のスプ
レーで吹き付け不要部の銅を溶解、除去した。このよう
にして得られた接合体のパターン面側のb寸法は0.2
0mmで、c寸法は0.40mmであった。また、金属
板の端面の形状は、セラミック基板側に凸であった。
たパタ−ンより0.30mm大きいパターンの耐酸レジ
ストをスクリーン印刷法で塗布したのち、硫酸12重量
%、過酸化水素9重量%含む40℃のエッチング液(4
0℃にて液粘度0.84×10-6m2sec-1)を表面
2.0kgf/cm2、裏面2.0kgf/cm2のスプ
レーで吹き付け不要部の銅を溶解、除去した。このよう
にして得られた接合体のパターン面側のb寸法は0.2
0mmで、c寸法は0.40mmであった。また、金属
板の端面の形状は、セラミック基板側に凸であった。
【0037】更に、この接合体の金属板の表面に厚み3
μmの無電解Ni−Pメッキを施した。
μmの無電解Ni−Pメッキを施した。
【0038】この接合体の接合状態を超音波探傷機で観
察したところ、きわめて良好であり、耐熱衝撃性に影響
が出る可能性のあるボイド等は観察されなかった。
察したところ、きわめて良好であり、耐熱衝撃性に影響
が出る可能性のあるボイド等は観察されなかった。
【0039】このように作製した接合体5枚について昇
温速度40℃/min、最高温度400℃、最高温度保
持時間10minの条件で、窒素中にて加熱する、いわ
ゆる耐熱衝撃試験を行った。耐熱衝撃試験後、基板への
クラック発生の有無を40倍の実体顕微鏡にて確認し、
クラックの生じないものについては、同様の試験を繰り
返し、クラックが発生するまでの回数を調べたところ、
平均で6回目にクラックの発生が認められた。なお、す
べてのクラックはパターン面側に発生していた。結果を
表1にまとめた。
温速度40℃/min、最高温度400℃、最高温度保
持時間10minの条件で、窒素中にて加熱する、いわ
ゆる耐熱衝撃試験を行った。耐熱衝撃試験後、基板への
クラック発生の有無を40倍の実体顕微鏡にて確認し、
クラックの生じないものについては、同様の試験を繰り
返し、クラックが発生するまでの回数を調べたところ、
平均で6回目にクラックの発生が認められた。なお、す
べてのクラックはパターン面側に発生していた。結果を
表1にまとめた。
【0040】
【表1】
【0041】実施例2 実施例1において、活性金属入りの銀−銅ロウ材ペース
トをセラミックス基板全面に塗布し、後の工程は実施例
1と同様の方法で銅板との接合、不要部の銅の溶解除去
を行った。この場合、不要部に塗布したロウ剤層及び活
性金属と窒化アルミニウム基板との反応層は除去しきれ
ないので、更に、アンモニアと過酸化水素を含むエッチ
ング液に該接合体を浸漬せしめて、ロウ材層及び反応層
を除去した。このようにして得られた接合体のパターン
面側のb寸法は0.20mmで、c寸法は0.40mm
であった。また、金属板の端面の形状は、セラミック基
板側に凸であった。その後同様に銅表面にNi−P無電
解メッキを施した。
トをセラミックス基板全面に塗布し、後の工程は実施例
1と同様の方法で銅板との接合、不要部の銅の溶解除去
を行った。この場合、不要部に塗布したロウ剤層及び活
性金属と窒化アルミニウム基板との反応層は除去しきれ
ないので、更に、アンモニアと過酸化水素を含むエッチ
ング液に該接合体を浸漬せしめて、ロウ材層及び反応層
を除去した。このようにして得られた接合体のパターン
面側のb寸法は0.20mmで、c寸法は0.40mm
であった。また、金属板の端面の形状は、セラミック基
板側に凸であった。その後同様に銅表面にNi−P無電
解メッキを施した。
【0042】この接合体の接合状態を超音波探傷機で観
察したところ、きわめて良好であり、耐熱衝撃性に影響
が出る可能性のあるボイド等は観察されなかった。
察したところ、きわめて良好であり、耐熱衝撃性に影響
が出る可能性のあるボイド等は観察されなかった。
【0043】このように作製した接合体について、実施
例1と同様に耐熱衝撃試験を行ったところ、平均で5回
目にクラックの発生が認められた。また、すべてのクラ
ックはパターン面側に発生していた。結果を表1にまと
めた。
例1と同様に耐熱衝撃試験を行ったところ、平均で5回
目にクラックの発生が認められた。また、すべてのクラ
ックはパターン面側に発生していた。結果を表1にまと
めた。
【0044】比較例1 エッチング液として38ボーメの塩化第2鉄液(40℃
にて液粘度3.5×10-6m2sec-1)を用いた以外は実
施例1と同様の方法でパタ−ンを形成した接合体を得
た。得られた接合体のパターン面側のb寸法は0.03
mm、c寸法は0.30mmであった。また、金属板の
端面の形状は、図3に示す線分ABと一致していた。こ
の場合の接合状態も極めて良好であった。
にて液粘度3.5×10-6m2sec-1)を用いた以外は実
施例1と同様の方法でパタ−ンを形成した接合体を得
た。得られた接合体のパターン面側のb寸法は0.03
mm、c寸法は0.30mmであった。また、金属板の
端面の形状は、図3に示す線分ABと一致していた。こ
の場合の接合状態も極めて良好であった。
【0045】このように作製した接合体について、実施
例1と同様に耐熱衝撃試験を行ったところ、平均で2回
目にクラックの発生が認められた。また、すべてのクラ
ックはパターン面側に発生していた。結果を表1にまと
めた。
例1と同様に耐熱衝撃試験を行ったところ、平均で2回
目にクラックの発生が認められた。また、すべてのクラ
ックはパターン面側に発生していた。結果を表1にまと
めた。
【0046】比較例2 図1,図2に示したパタ−ンより0.5mm小さいパタ
−ンの耐酸レジストを銅板上に塗布し、エッチング液と
して38ボ−メの塩化第2鉄液(40℃にて液粘度3.
5×10-6m2sec-1)を用いた以外は実施例1と同様の
方法でパタ−ンを形成した接合体を得た。この際、塩化
第2鉄で溶解しきれないロウ材が銅のパターンの周囲に
幅0.50mmにわたり残った。得られた接合体のパタ
ーン面側のb寸法は0.03mm、c寸法は0.30m
mであった。また、金属板の端面の形状は、図3に示す
線分ABと一致していた。この場合の接合状態も極めて
良好であった。
−ンの耐酸レジストを銅板上に塗布し、エッチング液と
して38ボ−メの塩化第2鉄液(40℃にて液粘度3.
5×10-6m2sec-1)を用いた以外は実施例1と同様の
方法でパタ−ンを形成した接合体を得た。この際、塩化
第2鉄で溶解しきれないロウ材が銅のパターンの周囲に
幅0.50mmにわたり残った。得られた接合体のパタ
ーン面側のb寸法は0.03mm、c寸法は0.30m
mであった。また、金属板の端面の形状は、図3に示す
線分ABと一致していた。この場合の接合状態も極めて
良好であった。
【0047】このように作製した基板について、実施例
1と同様に耐熱衝撃試験を行ったところ、平均で3回目
にクラックの発生が認められた。また、すべてのクラッ
クはパターン面側に発生していた。結果を表1にまとめ
た。
1と同様に耐熱衝撃試験を行ったところ、平均で3回目
にクラックの発生が認められた。また、すべてのクラッ
クはパターン面側に発生していた。結果を表1にまとめ
た。
【0048】比較例3 実施例1と同じセラミックス基板を用い、活性金属入り
のロウ材ペーストをセラミックス基板全面に塗布した
後、パターン面側の銅板についてb寸法0.20mm、
c寸法0.36mmのもの(金属板の端面の形状を直線
状としたもの)を用いて実施例1と同様の工程で接合を
行った。その後、該接合した銅板の周囲に残った不要の
ロウ材を、アンモニアと過酸化水素を含む溶液に浸漬せ
しめて除去し、パタ−ンを形成した接合体を得た。
のロウ材ペーストをセラミックス基板全面に塗布した
後、パターン面側の銅板についてb寸法0.20mm、
c寸法0.36mmのもの(金属板の端面の形状を直線
状としたもの)を用いて実施例1と同様の工程で接合を
行った。その後、該接合した銅板の周囲に残った不要の
ロウ材を、アンモニアと過酸化水素を含む溶液に浸漬せ
しめて除去し、パタ−ンを形成した接合体を得た。
【0049】このようにして得られた接合体の金属板の
端面の形状は、図3に示す線分ABと一致していた。そ
の後実施例1と同様に銅表面にNi−P無電解メッキを
施した。
端面の形状は、図3に示す線分ABと一致していた。そ
の後実施例1と同様に銅表面にNi−P無電解メッキを
施した。
【0050】このように作製した接合体について、実施
例1と同様に耐熱衝撃試験を行ったところ、平均で3回
目にクラックの発生が認められた。また、すべてのクラ
ックはパターン面側に発生していた。結果を表1にまと
めた。
例1と同様に耐熱衝撃試験を行ったところ、平均で3回
目にクラックの発生が認められた。また、すべてのクラ
ックはパターン面側に発生していた。結果を表1にまと
めた。
【0051】比較例4 実施例1と同じセラミックス基板を用い、活性金属入り
のロウ材ペ−ストをセラミックス基板全面に塗布した
後、パタ−ン面側の銅板についてb寸法0.15mmc
寸法0.50mmのもの(金属板の端面の形状をセラミ
ックス基板側に凹状としたもの)を用いて実施例1と同
様の工程で接合を行った。その後、該接合した銅板の周
囲に残った不要のロウ材を、アンモニアと過酸化水素を
含む溶液に浸漬せしめて、除去し、パタ−ンを形成した
接合体を得た。このようにして得られた接合体の金属板
の端面の形状はセラミックス基板側に凹な形状であっ
た。その後実施例1と同様に銅表面にNi−P無電解メ
ッキを施した。
のロウ材ペ−ストをセラミックス基板全面に塗布した
後、パタ−ン面側の銅板についてb寸法0.15mmc
寸法0.50mmのもの(金属板の端面の形状をセラミ
ックス基板側に凹状としたもの)を用いて実施例1と同
様の工程で接合を行った。その後、該接合した銅板の周
囲に残った不要のロウ材を、アンモニアと過酸化水素を
含む溶液に浸漬せしめて、除去し、パタ−ンを形成した
接合体を得た。このようにして得られた接合体の金属板
の端面の形状はセラミックス基板側に凹な形状であっ
た。その後実施例1と同様に銅表面にNi−P無電解メ
ッキを施した。
【0052】このように作製した接合体について、実施
例1と同様に耐熱衝撃試験を行ったところ、平均で1回
目にクラックの発生が認められた。また、すべてのクラ
ックはパタ−ン面側に発生していた。結果を表1にまと
めた。
例1と同様に耐熱衝撃試験を行ったところ、平均で1回
目にクラックの発生が認められた。また、すべてのクラ
ックはパタ−ン面側に発生していた。結果を表1にまと
めた。
【図1】図1は、実施例及び比較例におけるセラミック
ス/金属接合体の平面図(パターン面)である。
ス/金属接合体の平面図(パターン面)である。
【図2】図2は、実施例及び比較例におけるセラミック
ス/金属接合体の平面図(ヒートシンク面)である。
ス/金属接合体の平面図(ヒートシンク面)である。
【図3】本発明の一実施例におけるセラミックス/金属
接合体端部の断面図である。
接合体端部の断面図である。
1・・・金属板 2・・・セラミックス基板
Claims (2)
- 【請求項1】 セラミックス基板と金属板とが積層され
接合された接合体であって、セラミックス基板上に形成
された金属板の端部において、端面が金属板の辺縁へ行
くにしたがってセラミックス基板側へ近づくように傾斜
しており、且つ金属板に垂直な平面で切断した端面の形
状がセラミックス基板側に凸であることを特徴とするセ
ラミックス/金属接合体。 - 【請求項2】 セラミックス基板と金属板とを接合した
後、金属板に所望のパターンのレジストを塗布し、液粘
度が1×10-6m2sec-1以下のエッチング液を用い
てレジストで被覆されていない部分の金属を除去するこ
とを特徴とする請求項1記載のセラミックス/金属接合
体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13174998A JPH11322455A (ja) | 1998-05-14 | 1998-05-14 | セラミックス/金属接合体およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13174998A JPH11322455A (ja) | 1998-05-14 | 1998-05-14 | セラミックス/金属接合体およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11322455A true JPH11322455A (ja) | 1999-11-24 |
Family
ID=15065301
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13174998A Pending JPH11322455A (ja) | 1998-05-14 | 1998-05-14 | セラミックス/金属接合体およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11322455A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1298108A3 (en) * | 2001-09-28 | 2004-02-04 | Dowa Mining Co., Ltd. | Metal/ceramic bonding article |
EP1298968A3 (en) * | 2001-09-28 | 2005-02-02 | Dowa Mining Co., Ltd. | Metal/ceramic circuit board |
US6936337B2 (en) | 2001-09-28 | 2005-08-30 | Dowa Mining Co., Ltd. | Metal/ceramic circuit board |
CN109417854A (zh) * | 2016-06-21 | 2019-03-01 | 阿莫善斯有限公司 | 陶瓷基板及其制造方法 |
CN112753287A (zh) * | 2018-09-26 | 2021-05-04 | 罗杰斯德国有限公司 | 用于电构件、尤其电子构件的载体衬底以及用于制造载体衬底的方法 |
WO2025134898A1 (ja) * | 2023-12-22 | 2025-06-26 | 株式会社 東芝 | セラミックス回路基板及びその製造方法 |
-
1998
- 1998-05-14 JP JP13174998A patent/JPH11322455A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1298108A3 (en) * | 2001-09-28 | 2004-02-04 | Dowa Mining Co., Ltd. | Metal/ceramic bonding article |
EP1298968A3 (en) * | 2001-09-28 | 2005-02-02 | Dowa Mining Co., Ltd. | Metal/ceramic circuit board |
US6936337B2 (en) | 2001-09-28 | 2005-08-30 | Dowa Mining Co., Ltd. | Metal/ceramic circuit board |
CN109417854A (zh) * | 2016-06-21 | 2019-03-01 | 阿莫善斯有限公司 | 陶瓷基板及其制造方法 |
JP2019520297A (ja) * | 2016-06-21 | 2019-07-18 | アモセンス・カンパニー・リミテッドAmosense Co., Ltd. | セラミック基板及びその製造方法 |
CN109417854B (zh) * | 2016-06-21 | 2021-04-27 | 阿莫善斯有限公司 | 陶瓷基板及其制造方法 |
US11291113B2 (en) | 2016-06-21 | 2022-03-29 | Amosense Co. Ltd. | Ceramic substrate and manufacturing method therefor |
CN112753287A (zh) * | 2018-09-26 | 2021-05-04 | 罗杰斯德国有限公司 | 用于电构件、尤其电子构件的载体衬底以及用于制造载体衬底的方法 |
JP2022501827A (ja) * | 2018-09-26 | 2022-01-06 | ロジャーズ ジャーマニー ゲーエムベーハーRogers Germany GmbH | 電気部品用、特に電子部品用のキャリア基板およびキャリア基板の製造方法 |
US11330707B2 (en) | 2018-09-26 | 2022-05-10 | Rogers Germany Gmbh | Carrier substrate for electrical, more particularly electronic, components, and method for producing a carrier substrate |
CN112753287B (zh) * | 2018-09-26 | 2024-08-27 | 罗杰斯德国有限公司 | 用于电构件、尤其电子构件的载体衬底以及用于制造载体衬底的方法 |
WO2025134898A1 (ja) * | 2023-12-22 | 2025-06-26 | 株式会社 東芝 | セラミックス回路基板及びその製造方法 |
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