JPH11316910A - 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents
薄膜磁気ヘッド及びその製造方法Info
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- JPH11316910A JPH11316910A JP12232998A JP12232998A JPH11316910A JP H11316910 A JPH11316910 A JP H11316910A JP 12232998 A JP12232998 A JP 12232998A JP 12232998 A JP12232998 A JP 12232998A JP H11316910 A JPH11316910 A JP H11316910A
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- Magnetic Heads (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高密度かつ高周波に対応でき、優れた記録再
生特性を有する薄膜磁気ヘッドを提供する。 【解決手段】 第1のコイル用薄膜5の上層コア8側に
隆起した端部5aに第2のコイル用薄膜10の端部10
aが接続されてなる螺旋形状の薄膜コイルと、上層コア
8に対向する面が平坦化された平坦化膜6とを備えるよ
うに薄膜磁気ヘッド1を構成する。
生特性を有する薄膜磁気ヘッドを提供する。 【解決手段】 第1のコイル用薄膜5の上層コア8側に
隆起した端部5aに第2のコイル用薄膜10の端部10
aが接続されてなる螺旋形状の薄膜コイルと、上層コア
8に対向する面が平坦化された平坦化膜6とを備えるよ
うに薄膜磁気ヘッド1を構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、閉磁路を構成する
上層コア及び下層コアと励磁用のコイルとがそれぞれ薄
膜形成された薄膜磁気ヘッドに関する。
上層コア及び下層コアと励磁用のコイルとがそれぞれ薄
膜形成された薄膜磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】磁気記録の分野においては、記録密度の
高密度化や記録周波数の高周波化が進むにつれ、記録に
使用する磁気ヘッドとして高周波で高保磁力媒体に記録
可能な磁気ヘッドが要求されている。このような要求に
応えるべく、磁気ヘッドとして、磁気コアやコイルを薄
膜形成する薄膜磁気ヘッドが開発され、使用されてい
る。この薄膜磁気ヘッドは、真空薄膜形成技術により製
造されるため、狭トラック化や狭ギャップ化等の微細寸
法化を容易に図ることができるという特徴を有してい
る。このため、この薄膜磁気ヘッドは、より波長の短い
信号を記録または再生することが可能であり、映像信号
の記録または再生の高画質化、記憶容量の大容量化を目
的とする高密度記録化に対応した磁気ヘッドとして注目
されている。
高密度化や記録周波数の高周波化が進むにつれ、記録に
使用する磁気ヘッドとして高周波で高保磁力媒体に記録
可能な磁気ヘッドが要求されている。このような要求に
応えるべく、磁気ヘッドとして、磁気コアやコイルを薄
膜形成する薄膜磁気ヘッドが開発され、使用されてい
る。この薄膜磁気ヘッドは、真空薄膜形成技術により製
造されるため、狭トラック化や狭ギャップ化等の微細寸
法化を容易に図ることができるという特徴を有してい
る。このため、この薄膜磁気ヘッドは、より波長の短い
信号を記録または再生することが可能であり、映像信号
の記録または再生の高画質化、記憶容量の大容量化を目
的とする高密度記録化に対応した磁気ヘッドとして注目
されている。
【0003】また、この薄膜磁気ヘッドのコア材料とし
て、パーマロイ等の磁性材料よりも比抵抗及び飽和磁束
密度の大きい非晶質材料や微結晶材料を用いる検討がな
されている。
て、パーマロイ等の磁性材料よりも比抵抗及び飽和磁束
密度の大きい非晶質材料や微結晶材料を用いる検討がな
されている。
【0004】通常、薄膜磁気ヘッドの磁気コアの形成プ
ロセスには、膜厚が厚くても狭トラック加工が容易なメ
ッキを用いた工程が使用される。しかしながら、薄膜磁
気ヘッドを、例えば、狭トラックのハードディスクに使
用するためには、3μmから6μm程度の厚さの磁性膜
をミリング等のドライプロセスを用いて高精度に加工し
なければならない。ドライプロセスで高精度の加工を行
うためには、磁性膜の厚さを薄くしなければならない
が、コアの磁性膜を薄くすると磁気ヘッドとしての効率
の低下や磁気ギャップから発生する磁場の低下によって
十分な記録が行えなくなり実用上問題となる。
ロセスには、膜厚が厚くても狭トラック加工が容易なメ
ッキを用いた工程が使用される。しかしながら、薄膜磁
気ヘッドを、例えば、狭トラックのハードディスクに使
用するためには、3μmから6μm程度の厚さの磁性膜
をミリング等のドライプロセスを用いて高精度に加工し
なければならない。ドライプロセスで高精度の加工を行
うためには、磁性膜の厚さを薄くしなければならない
が、コアの磁性膜を薄くすると磁気ヘッドとしての効率
の低下や磁気ギャップから発生する磁場の低下によって
十分な記録が行えなくなり実用上問題となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、薄膜磁気ヘ
ッドにおいて、磁気ヘッドの効率を向上させるために
は、磁気コアの大きさをできるだけ小さくして、磁路長
を短くすることが有効である。また、薄膜磁気ヘッド
は、このように磁気コアの大きさを小さくすることによ
り、インダクタンスが低下し、高周波特性が向上する。
ッドにおいて、磁気ヘッドの効率を向上させるために
は、磁気コアの大きさをできるだけ小さくして、磁路長
を短くすることが有効である。また、薄膜磁気ヘッド
は、このように磁気コアの大きさを小さくすることによ
り、インダクタンスが低下し、高周波特性が向上する。
【0006】しかしながら、磁気コアを小さくすると、
これに伴って薄膜コイルが形成される面積も小さくな
り、コイル抵抗の増加を招くという問題がある。そこ
で、この薄膜磁気ヘッドにおいては、磁気コアの小型化
と同時にコイルの多層化も行い、コイル抵抗の増加を避
けるようにしている。しかしながら、コイルを多層化す
るとコイルが形成された部分に大きな傾斜が生じ、上層
のコアはこの傾斜の大きな部分に作製しなければならな
くなる。傾斜が大きい部分では、メッキ法で作製された
材料以外は十分な軟磁性を得ることが難しく、主にスパ
ッタ法で作製される非晶質材料や微結晶材料等の比抵抗
が大きくかつ飽和磁束密度も大きい材料を使用すること
ができない。
これに伴って薄膜コイルが形成される面積も小さくな
り、コイル抵抗の増加を招くという問題がある。そこ
で、この薄膜磁気ヘッドにおいては、磁気コアの小型化
と同時にコイルの多層化も行い、コイル抵抗の増加を避
けるようにしている。しかしながら、コイルを多層化す
るとコイルが形成された部分に大きな傾斜が生じ、上層
のコアはこの傾斜の大きな部分に作製しなければならな
くなる。傾斜が大きい部分では、メッキ法で作製された
材料以外は十分な軟磁性を得ることが難しく、主にスパ
ッタ法で作製される非晶質材料や微結晶材料等の比抵抗
が大きくかつ飽和磁束密度も大きい材料を使用すること
ができない。
【0007】本発明は、かかる従来の事情に鑑みて提案
されたものであって、高密度かつ高周波に対応でき、優
れた記録再生特性を有する薄膜磁気ヘッドを提供するこ
とを目的とする。
されたものであって、高密度かつ高周波に対応でき、優
れた記録再生特性を有する薄膜磁気ヘッドを提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した目
的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、薄膜磁気ヘッド
において、薄膜コイルの形状を上層コアの周囲に巻装さ
れた螺旋形状として薄膜コイルを小型化し、さらに、上
層コアを平坦な面に成膜することによって、磁気コアの
材料として、高比抵抗、高飽和磁束密度の非晶質材料又
は微結晶材料を軟磁気特性の劣化なく使用することが可
能となり、高密度かつ高周波に対応でき、優れた記録特
性を有する薄膜磁気ヘッドが得られることを見出すに至
った。
的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、薄膜磁気ヘッド
において、薄膜コイルの形状を上層コアの周囲に巻装さ
れた螺旋形状として薄膜コイルを小型化し、さらに、上
層コアを平坦な面に成膜することによって、磁気コアの
材料として、高比抵抗、高飽和磁束密度の非晶質材料又
は微結晶材料を軟磁気特性の劣化なく使用することが可
能となり、高密度かつ高周波に対応でき、優れた記録特
性を有する薄膜磁気ヘッドが得られることを見出すに至
った。
【0009】本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、以上のよ
うな知見に基づいて完成されたものであって、磁気コア
を構成する下層コア及び上層コアと、端部が上層コア側
に隆起するように下層コアと上層コアとの間に形成され
た第1のコイル用薄膜と、上層コア上に形成された第2
のコイル用薄膜とからなり、第2のコイル用薄膜の端部
が第1のコイル用薄膜の隆起した端部に接続されて螺旋
形状とされた薄膜コイルと、第1のコイル用薄膜と上層
コアとの間に形成され、上層コアに対向する面が平坦化
された絶縁膜とを備えることを特徴としている。
うな知見に基づいて完成されたものであって、磁気コア
を構成する下層コア及び上層コアと、端部が上層コア側
に隆起するように下層コアと上層コアとの間に形成され
た第1のコイル用薄膜と、上層コア上に形成された第2
のコイル用薄膜とからなり、第2のコイル用薄膜の端部
が第1のコイル用薄膜の隆起した端部に接続されて螺旋
形状とされた薄膜コイルと、第1のコイル用薄膜と上層
コアとの間に形成され、上層コアに対向する面が平坦化
された絶縁膜とを備えることを特徴としている。
【0010】この薄膜磁気ヘッドにおいては、薄膜コイ
ルが螺旋形状とされているので、コイル抵抗の増加を招
くこと無く、薄膜コイルの小型化が実現される。また、
この薄膜磁気ヘッドにおいては、上層コアに対向する面
が平坦化された絶縁膜を備え、磁気コアを構成する上層
コアが平坦な面に形成されるので、磁気コアの材料とし
て、高比抵抗、高飽和磁束密度の非晶質材料又は微結晶
材料を軟磁気特性の劣化なく使用することが可能とな
る。
ルが螺旋形状とされているので、コイル抵抗の増加を招
くこと無く、薄膜コイルの小型化が実現される。また、
この薄膜磁気ヘッドにおいては、上層コアに対向する面
が平坦化された絶縁膜を備え、磁気コアを構成する上層
コアが平坦な面に形成されるので、磁気コアの材料とし
て、高比抵抗、高飽和磁束密度の非晶質材料又は微結晶
材料を軟磁気特性の劣化なく使用することが可能とな
る。
【0011】更に、この薄膜磁気ヘッドにおいては、螺
旋形状の薄膜コイルが、端部が上層コア側に隆起して形
成された第1のコイル用薄膜と、この第1のコイル用薄
膜の隆起した端部に接続された第2のコイル用薄膜のみ
からなるので、薄膜コイルの形成が容易である。
旋形状の薄膜コイルが、端部が上層コア側に隆起して形
成された第1のコイル用薄膜と、この第1のコイル用薄
膜の隆起した端部に接続された第2のコイル用薄膜のみ
からなるので、薄膜コイルの形成が容易である。
【0012】なお、この薄膜磁気ヘッドにおいて、下層
コアに、薄膜コイルの巻線方向に沿った方向の両端部に
突起部を形成し、第1のコイル用薄膜をこの突起部が形
成された下層コア上に形成するようにすれば、第1のコ
イル用薄膜の端部を上層コア側に隆起した形状とするこ
とが容易となる。
コアに、薄膜コイルの巻線方向に沿った方向の両端部に
突起部を形成し、第1のコイル用薄膜をこの突起部が形
成された下層コア上に形成するようにすれば、第1のコ
イル用薄膜の端部を上層コア側に隆起した形状とするこ
とが容易となる。
【0013】また、この薄膜磁気ヘッドにおいては、上
層コアが、磁性層と非磁性層とが積層されてなることが
望ましい。この薄膜磁気ヘッドは、このように上層コア
が磁性層と非磁性層との積層体よりなることにより、磁
区の安定化が図られる。
層コアが、磁性層と非磁性層とが積層されてなることが
望ましい。この薄膜磁気ヘッドは、このように上層コア
が磁性層と非磁性層との積層体よりなることにより、磁
区の安定化が図られる。
【0014】また、本発明に係る薄膜磁気ヘッドの製造
方法は、上述した知見に基づいて完成されたものであっ
て、磁気コアを構成する下層コア及び上層コアと、上層
コアの周囲に巻装された螺旋形状の薄膜コイルとを備え
た薄膜磁気ヘッドを製造するにあたり、下層コア上に、
薄膜コイルを構成する第1のコイル用薄膜を、その端部
が上層コア側に隆起するように形成する工程と、薄膜コ
イルが形成された下層コア上に、上層コアに対向する面
が平坦化された絶縁膜を形成する工程と、絶縁膜上に上
層コアを形成する工程と、上層コア上に第1のコイル用
薄膜と共に薄膜コイルを構成する第2のコイル用薄膜
を、その端部が第1のコイル用薄膜の隆起した端部に接
続されるように形成する工程とを行うことを特徴として
いる。
方法は、上述した知見に基づいて完成されたものであっ
て、磁気コアを構成する下層コア及び上層コアと、上層
コアの周囲に巻装された螺旋形状の薄膜コイルとを備え
た薄膜磁気ヘッドを製造するにあたり、下層コア上に、
薄膜コイルを構成する第1のコイル用薄膜を、その端部
が上層コア側に隆起するように形成する工程と、薄膜コ
イルが形成された下層コア上に、上層コアに対向する面
が平坦化された絶縁膜を形成する工程と、絶縁膜上に上
層コアを形成する工程と、上層コア上に第1のコイル用
薄膜と共に薄膜コイルを構成する第2のコイル用薄膜
を、その端部が第1のコイル用薄膜の隆起した端部に接
続されるように形成する工程とを行うことを特徴として
いる。
【0015】この薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、
薄膜コイルが螺旋形状に形成されるので、コイル抵抗の
増加を招くこと無く、薄膜コイルの小型化が図れる。ま
た、この薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、絶縁膜に
より平坦化された面に上層コアが形成されることになる
ので、磁気コアの材料として、高比抵抗、高飽和磁束密
度の非晶質材料又は微結晶材料を軟磁気特性の劣化なく
使用することが可能となる。
薄膜コイルが螺旋形状に形成されるので、コイル抵抗の
増加を招くこと無く、薄膜コイルの小型化が図れる。ま
た、この薄膜磁気ヘッドの製造方法によれば、絶縁膜に
より平坦化された面に上層コアが形成されることになる
ので、磁気コアの材料として、高比抵抗、高飽和磁束密
度の非晶質材料又は微結晶材料を軟磁気特性の劣化なく
使用することが可能となる。
【0016】更に、この薄膜磁気ヘッドの製造方法によ
れば、螺旋形状の薄膜コイルが、上層コア側に隆起して
形成された第1のコイル用薄膜の端部に、第2のコイル
用薄膜の端部を接続させることにより形成されるので、
薄膜コイルの形成が容易である。
れば、螺旋形状の薄膜コイルが、上層コア側に隆起して
形成された第1のコイル用薄膜の端部に、第2のコイル
用薄膜の端部を接続させることにより形成されるので、
薄膜コイルの形成が容易である。
【0017】なお、この薄膜磁気ヘッドの製造方法にお
いて、下層コアを、薄膜コイルの巻線方向に沿った方向
の両端部に突起部を有するように形成し、第1のコイル
用薄膜を、この突起部を有する下層コア上に形成すよう
にすれば、第1のコイル用薄膜の端部を上層コア側に隆
起した形状とすることが容易となる。
いて、下層コアを、薄膜コイルの巻線方向に沿った方向
の両端部に突起部を有するように形成し、第1のコイル
用薄膜を、この突起部を有する下層コア上に形成すよう
にすれば、第1のコイル用薄膜の端部を上層コア側に隆
起した形状とすることが容易となる。
【0018】また、この薄膜磁気ヘッドの製造方法にお
いては、上層コアを磁性層と非磁性層とを積層して形成
することが望ましい。このように、上層コアを磁性層と
非磁性層を積層して形成することにより、製造される薄
膜磁気ヘッドの磁区の安定化を図ることができる。
いては、上層コアを磁性層と非磁性層とを積層して形成
することが望ましい。このように、上層コアを磁性層と
非磁性層を積層して形成することにより、製造される薄
膜磁気ヘッドの磁区の安定化を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
を参照して説明する。
【0020】本発明に係る薄膜磁気ヘッド1は、図1及
び図2に示すように、基板上2に形成された下層コア3
と、下層コア3上に第1の絶縁膜4を介して形成された
第1のコイル用薄膜5と、第1のコイル用薄膜5を覆う
ように形成され、第1のコイル用薄膜5が形成された下
層コア3の上面を平坦化する平坦化膜6と、平坦化膜6
上に形成されたギャップ膜7と、ギャップ膜7上に形成
された上層コア8と、上層コア8上に第2の絶縁膜9を
介して形成された第2のコイル用薄膜10とを備えてい
る。なお、図1は、本発明に係る薄膜磁気ヘッド1を媒
体摺動面1aと直交する方向に断面して示す縦断面図で
あり、図2は、本発明に係る薄膜磁気ヘッド1を媒体摺
動面1aと平行な方向に断面して示す縦断面図である。
び図2に示すように、基板上2に形成された下層コア3
と、下層コア3上に第1の絶縁膜4を介して形成された
第1のコイル用薄膜5と、第1のコイル用薄膜5を覆う
ように形成され、第1のコイル用薄膜5が形成された下
層コア3の上面を平坦化する平坦化膜6と、平坦化膜6
上に形成されたギャップ膜7と、ギャップ膜7上に形成
された上層コア8と、上層コア8上に第2の絶縁膜9を
介して形成された第2のコイル用薄膜10とを備えてい
る。なお、図1は、本発明に係る薄膜磁気ヘッド1を媒
体摺動面1aと直交する方向に断面して示す縦断面図で
あり、図2は、本発明に係る薄膜磁気ヘッド1を媒体摺
動面1aと平行な方向に断面して示す縦断面図である。
【0021】この薄膜磁気ヘッド1においては、下層コ
ア3と上層コア9とが、その媒体摺動面1a側の一端部
同士がギャップ膜7を介して突き合わされ、媒体摺動面
1aから離間した他端部同士が接合されて、磁気コアを
構成している。そして、下層コア3の媒体摺動面1a側
の一端部と上層コア8の媒体摺動面1a側の一端部との
間に介在するギャップ膜7が磁気ギャップGとして作用
する。
ア3と上層コア9とが、その媒体摺動面1a側の一端部
同士がギャップ膜7を介して突き合わされ、媒体摺動面
1aから離間した他端部同士が接合されて、磁気コアを
構成している。そして、下層コア3の媒体摺動面1a側
の一端部と上層コア8の媒体摺動面1a側の一端部との
間に介在するギャップ膜7が磁気ギャップGとして作用
する。
【0022】また、この薄膜磁気ヘッド1においては、
第1のコイル用薄膜5の上層コア3側に隆起する端部と
第2のコイル用薄膜10の端部10aとが接続されて、
螺旋形状の薄膜コイルを構成している。
第1のコイル用薄膜5の上層コア3側に隆起する端部と
第2のコイル用薄膜10の端部10aとが接続されて、
螺旋形状の薄膜コイルを構成している。
【0023】基板2としては、例えば、Al2O3―Ti
C系の非磁性基板や、CaO―TiO2―NiO系の非
磁性基板等の摺動特性、摩耗特性に優れたものが用いら
れる。
C系の非磁性基板や、CaO―TiO2―NiO系の非
磁性基板等の摺動特性、摩耗特性に優れたものが用いら
れる。
【0024】また、下層コア3は、飽和磁束密度が高く
軟磁気特性に優れた金属磁性材料がスパッタリング等に
より薄膜形成された後に、イオンミリング等により、図
2中矢印Aで示す媒体摺動方向と平行な方向の両端に突
起部3aを有するを凹状に成形されてなる。
軟磁気特性に優れた金属磁性材料がスパッタリング等に
より薄膜形成された後に、イオンミリング等により、図
2中矢印Aで示す媒体摺動方向と平行な方向の両端に突
起部3aを有するを凹状に成形されてなる。
【0025】この下層コア3に用いられる金属磁性材料
としては、Co−Nb−Zr等の非晶質合金や、鉄に窒
素と必要ならば第3元素を添加したFe−Al−N等の
微結晶材料等が挙げられる。また、下層コア3はNi4
5Fe55合金等の材料を用いてメッキ法により成膜す
るようにしてもよい。さらに、下層コア3には、軟磁気
特性を改善するために、上記材料に各種の添加元素を添
加したものを用いるようにしてもよい。
としては、Co−Nb−Zr等の非晶質合金や、鉄に窒
素と必要ならば第3元素を添加したFe−Al−N等の
微結晶材料等が挙げられる。また、下層コア3はNi4
5Fe55合金等の材料を用いてメッキ法により成膜す
るようにしてもよい。さらに、下層コア3には、軟磁気
特性を改善するために、上記材料に各種の添加元素を添
加したものを用いるようにしてもよい。
【0026】第1の絶縁膜4は、下層コア3と第1のコ
イル用薄膜5との電気的絶縁を図るためのものであり、
その材料としては、例えば、Al2O3、SiO2、Ti
O2、Si3N4等の化学的に安定で絶縁特性がよいもの
が使用される。
イル用薄膜5との電気的絶縁を図るためのものであり、
その材料としては、例えば、Al2O3、SiO2、Ti
O2、Si3N4等の化学的に安定で絶縁特性がよいもの
が使用される。
【0027】第1のコイル用薄膜5は、Cu等の導電材
料よりなる複数条の導体パターンが、所定間隔を存して
媒体摺動方向Aと略平行な方向に薄膜形成されてなる。
これら複数条の導体パターンは、第1の絶縁膜4を介し
て下層コア3上に形成されており、その両端部5aが下
層コア5の突起部3aにならって上層コア8側に隆起し
た状態とされている。
料よりなる複数条の導体パターンが、所定間隔を存して
媒体摺動方向Aと略平行な方向に薄膜形成されてなる。
これら複数条の導体パターンは、第1の絶縁膜4を介し
て下層コア3上に形成されており、その両端部5aが下
層コア5の突起部3aにならって上層コア8側に隆起し
た状態とされている。
【0028】平坦化膜6は、レジスト等の高分子材料
が、第1のコイル用薄膜5を覆うように、第1のコイル
用薄膜5が形成された下層コア3上に充填されてなる。
この平坦化膜6は、第1のコイル用薄膜5の保護を図る
と共に、第1のコイル用薄膜5が形成されたことにより
生じる下層コア3上の凹凸を吸収するためのものであ
り、上面がフラットな面とされている。
が、第1のコイル用薄膜5を覆うように、第1のコイル
用薄膜5が形成された下層コア3上に充填されてなる。
この平坦化膜6は、第1のコイル用薄膜5の保護を図る
と共に、第1のコイル用薄膜5が形成されたことにより
生じる下層コア3上の凹凸を吸収するためのものであ
り、上面がフラットな面とされている。
【0029】この薄膜磁気ヘッド1は、この平坦化膜6
のフラットな上面に、ギャップ膜7を介して上層コア8
が形成されるようにしているので、上層コア8をスパッ
タリング等により形成することが可能で、上層コア8の
材料として、高比抵抗、高飽和磁束密度の非晶質材料又
は微結晶材料を軟磁気特性の劣化なく使用することが可
能となる。
のフラットな上面に、ギャップ膜7を介して上層コア8
が形成されるようにしているので、上層コア8をスパッ
タリング等により形成することが可能で、上層コア8の
材料として、高比抵抗、高飽和磁束密度の非晶質材料又
は微結晶材料を軟磁気特性の劣化なく使用することが可
能となる。
【0030】ギャップ膜7は、例えばAl2O3等の非磁
性非導電性膜がスパッタリング等により薄膜形成されて
なり、媒体摺動面1a側の端部が下層コア3と上層コア
8との間に介在して、磁気ギャップGとして作用する。
性非導電性膜がスパッタリング等により薄膜形成されて
なり、媒体摺動面1a側の端部が下層コア3と上層コア
8との間に介在して、磁気ギャップGとして作用する。
【0031】上層コア8は、下層コア3に用いた飽和磁
束密度が高く軟磁気特性に優れた金属磁性材料が、スパ
ッタリング等により薄膜形成されてなる。そして、この
上層コア8は、媒体摺動面1aから離間した側の端部
が、ギャップ膜7及び第1の絶縁膜4を分断するように
形成された第1の接続孔11を介して下層コア3と接続
され、下層コア3と共に磁気コアを構成している。
束密度が高く軟磁気特性に優れた金属磁性材料が、スパ
ッタリング等により薄膜形成されてなる。そして、この
上層コア8は、媒体摺動面1aから離間した側の端部
が、ギャップ膜7及び第1の絶縁膜4を分断するように
形成された第1の接続孔11を介して下層コア3と接続
され、下層コア3と共に磁気コアを構成している。
【0032】なお、この上層コア8は、媒体摺動方向A
と平行な方向の長さL1は3μm以上10μm以下であ
ることが望ましい。薄膜磁気ヘッド1は、上層コア8の
媒体摺動方向Aと平行な方向の長さL1を3μm以上と
することにより、記録ヘッドとして必要な磁気コアの効
率を得ることができ、また、上層コア8の媒体摺動方向
Aと平行な方向の長さL1を10μm以下とすることに
より、薄膜コイルの抵抗値の増加を抑制して十分な記録
電流の供給を行うことができる。更に、薄膜コイル1
は、上層コア8の媒体摺動方向Aと平行な方向の長さL
1を3μm以上10μm以下とすることにより、インダ
クタンスの低下を図ることができる。
と平行な方向の長さL1は3μm以上10μm以下であ
ることが望ましい。薄膜磁気ヘッド1は、上層コア8の
媒体摺動方向Aと平行な方向の長さL1を3μm以上と
することにより、記録ヘッドとして必要な磁気コアの効
率を得ることができ、また、上層コア8の媒体摺動方向
Aと平行な方向の長さL1を10μm以下とすることに
より、薄膜コイルの抵抗値の増加を抑制して十分な記録
電流の供給を行うことができる。更に、薄膜コイル1
は、上層コア8の媒体摺動方向Aと平行な方向の長さL
1を3μm以上10μm以下とすることにより、インダ
クタンスの低下を図ることができる。
【0033】また、上層コア8は、媒体摺動方向Aと直
交する方向の長さL2が50μm以下であることが望ま
しい。薄膜磁気ヘッド1は、上層コア8の媒体摺動方向
Aと直交する方向の長さL2を50μm以下とすること
により、記録ヘッドとして必要な磁気コアの効率を得る
ことができる。
交する方向の長さL2が50μm以下であることが望ま
しい。薄膜磁気ヘッド1は、上層コア8の媒体摺動方向
Aと直交する方向の長さL2を50μm以下とすること
により、記録ヘッドとして必要な磁気コアの効率を得る
ことができる。
【0034】また、上層コア8の厚さDは、0.7μm
以上3μm以下であることが望ましい。薄膜磁気ヘッド
1は、上層コア8の厚さDを0.7μm以上とすること
により、記録ヘッドとして必要な磁気コアの効率を得る
ことができ、また、上層コア8の厚さDを3μm以下と
することにより、トラック幅の精度を良好にすることが
できると共に、渦電流損失を抑制して、高周波での特性
の劣化を抑えることができる。
以上3μm以下であることが望ましい。薄膜磁気ヘッド
1は、上層コア8の厚さDを0.7μm以上とすること
により、記録ヘッドとして必要な磁気コアの効率を得る
ことができ、また、上層コア8の厚さDを3μm以下と
することにより、トラック幅の精度を良好にすることが
できると共に、渦電流損失を抑制して、高周波での特性
の劣化を抑えることができる。
【0035】また、上層コア8は、例えば1nm以上2
0nm以下程度の厚さの非磁性層により厚み方向に複数
層に分断されていることが望ましい。この薄膜磁気ヘッ
ド1は、上層コア8の媒体摺動方向Aと平行な方向の長
さL1が通常の磁気ヘッドよりも狭く設定されているの
で、磁区構造に安定化するためには比較的強い磁気異方
性が必要であるが、上層コア8を例えば1nm以上20
nm以下程度の厚さの非磁性層で厚み方向に分断するこ
とにより、分断された各磁性層間に磁気的な相互作用が
生じ、磁区構造の安定化を図ることができる。なお、こ
こで用いる非磁性層の材料としては、Cu、Ti、C
r、Pt等の金属膜でもよいしAl2O3、SiO2、T
iO2、Si3N4等のセラミックでもよい。
0nm以下程度の厚さの非磁性層により厚み方向に複数
層に分断されていることが望ましい。この薄膜磁気ヘッ
ド1は、上層コア8の媒体摺動方向Aと平行な方向の長
さL1が通常の磁気ヘッドよりも狭く設定されているの
で、磁区構造に安定化するためには比較的強い磁気異方
性が必要であるが、上層コア8を例えば1nm以上20
nm以下程度の厚さの非磁性層で厚み方向に分断するこ
とにより、分断された各磁性層間に磁気的な相互作用が
生じ、磁区構造の安定化を図ることができる。なお、こ
こで用いる非磁性層の材料としては、Cu、Ti、C
r、Pt等の金属膜でもよいしAl2O3、SiO2、T
iO2、Si3N4等のセラミックでもよい。
【0036】第2の絶縁膜9は、上層コア8と第2のコ
イル用薄膜10との電気的絶縁を図るためのものであ
り、その材料としては、第1の絶縁膜4と同様に、例え
ば、Al2O3、SiO2、TiO2、Si3N4等の化学的
に安定で絶縁特性がよいものが使用される。
イル用薄膜10との電気的絶縁を図るためのものであ
り、その材料としては、第1の絶縁膜4と同様に、例え
ば、Al2O3、SiO2、TiO2、Si3N4等の化学的
に安定で絶縁特性がよいものが使用される。
【0037】第2のコイル用薄膜10は、第1のコイル
用薄膜5と同様に、Cu等の導電材料よりなる複数条の
導体パターンが、所定間隔を存して媒体摺動方向Aと略
平行な方向に薄膜形成されてなる。そして、第2のコイ
ル用薄膜10の複数条の導体パターンは、その両端部1
0aが、ギャップ膜7及び平坦化膜6を分断するように
形成された第2の接続孔12を介して第1の絶縁膜4を
介して、第1のコイル用薄膜5の隆起した両端部5aに
接続されて、第1のコイル用薄膜5と共に螺旋形状の薄
膜コイルを構成している。
用薄膜5と同様に、Cu等の導電材料よりなる複数条の
導体パターンが、所定間隔を存して媒体摺動方向Aと略
平行な方向に薄膜形成されてなる。そして、第2のコイ
ル用薄膜10の複数条の導体パターンは、その両端部1
0aが、ギャップ膜7及び平坦化膜6を分断するように
形成された第2の接続孔12を介して第1の絶縁膜4を
介して、第1のコイル用薄膜5の隆起した両端部5aに
接続されて、第1のコイル用薄膜5と共に螺旋形状の薄
膜コイルを構成している。
【0038】なお、薄膜コイルは、その幅W1が2μm
以下であり、その厚さT1が0.5μm以上2μm以下
とされていることが望ましい。薄膜磁気ヘッド1は、こ
のように、薄膜コイルの幅W1を2μm以下とし、薄膜
コイルの厚さT1を0.5μm以上2μm以下とするこ
とにより、コイル抵抗値の増加を抑制することができ
る。
以下であり、その厚さT1が0.5μm以上2μm以下
とされていることが望ましい。薄膜磁気ヘッド1は、こ
のように、薄膜コイルの幅W1を2μm以下とし、薄膜
コイルの厚さT1を0.5μm以上2μm以下とするこ
とにより、コイル抵抗値の増加を抑制することができ
る。
【0039】以上のように構成される薄膜磁気ヘッド1
は、上層コア8が、平坦化膜6により平坦化された面上
に形成されており、上層コア8の材料として、高比抵
抗、高飽和磁束密度の非晶質材料又は微結晶材料が用い
られるので、高密度かつ高周波の記録再生システムに用
いられる磁気ヘッドとして、優れた記録再生特性を発揮
することができる。
は、上層コア8が、平坦化膜6により平坦化された面上
に形成されており、上層コア8の材料として、高比抵
抗、高飽和磁束密度の非晶質材料又は微結晶材料が用い
られるので、高密度かつ高周波の記録再生システムに用
いられる磁気ヘッドとして、優れた記録再生特性を発揮
することができる。
【0040】また、この薄膜磁気ヘッド1は、薄膜コイ
ルが螺旋形状とされているので、コイル抵抗の増加を招
くこと無く、薄膜コイルの小型化が実現される。
ルが螺旋形状とされているので、コイル抵抗の増加を招
くこと無く、薄膜コイルの小型化が実現される。
【0041】また、この薄膜磁気ヘッド1においては、
螺旋形状の薄膜コイルが、両端部5aが上層コア8側に
隆起して形成された第1のコイル用薄膜5と、この第1
のコイル用薄膜5の隆起した端部5aに接続された第2
のコイル用薄膜10のみからなるので、薄膜コイルの形
成が容易である。
螺旋形状の薄膜コイルが、両端部5aが上層コア8側に
隆起して形成された第1のコイル用薄膜5と、この第1
のコイル用薄膜5の隆起した端部5aに接続された第2
のコイル用薄膜10のみからなるので、薄膜コイルの形
成が容易である。
【0042】次に、本発明に係る薄膜磁気ヘッド1の製
造方法について説明する。
造方法について説明する。
【0043】本発明に係る薄膜磁気ヘッド1を製造する
際は、まず、図3乃至図5に示すように、Al2O3―T
iC系の非磁性材料やCaO―TiO2―NiO系の非
磁性材料よりなる基板2上に、Co−Nb−Zr等の非
晶質合金や、鉄に窒素と必要ならば第3元素を添加した
Fe−Al−N等の微結晶材料等よりなる金属磁性膜1
3が、スパッタリング等により成膜される。
際は、まず、図3乃至図5に示すように、Al2O3―T
iC系の非磁性材料やCaO―TiO2―NiO系の非
磁性材料よりなる基板2上に、Co−Nb−Zr等の非
晶質合金や、鉄に窒素と必要ならば第3元素を添加した
Fe−Al−N等の微結晶材料等よりなる金属磁性膜1
3が、スパッタリング等により成膜される。
【0044】なお、本発明に係る薄膜磁気ヘッド1の製
造方法において行うスパッタリングは、所望の組成比と
なるように調整された合金ターゲットを用いて行っても
良いし、各原子のターゲットを個別に用意し、その面積
や印加出力等を調整して組成をコントロールするように
して行っても良い。特に前者の方法を採用した場合、膜
組成はターゲット組成によってほぼ一意に決まるので、
例えば大量生産するうえで好適である。
造方法において行うスパッタリングは、所望の組成比と
なるように調整された合金ターゲットを用いて行っても
良いし、各原子のターゲットを個別に用意し、その面積
や印加出力等を調整して組成をコントロールするように
して行っても良い。特に前者の方法を採用した場合、膜
組成はターゲット組成によってほぼ一意に決まるので、
例えば大量生産するうえで好適である。
【0045】次に、図6乃至図8に示すように、基板2
上の金属磁性膜13に対してイオンミリング加工等が施
され、この金属磁性膜13が媒体摺動方向と平行な方向
の両端に突起部3aを有するを凹状に成形されて、下層
コア3が形成される。
上の金属磁性膜13に対してイオンミリング加工等が施
され、この金属磁性膜13が媒体摺動方向と平行な方向
の両端に突起部3aを有するを凹状に成形されて、下層
コア3が形成される。
【0046】次に、図9乃至図11に示すように、下層
コア3が形成された基板2上に、Al2O3、SiO2、
TiO2、Si3N4等の絶縁材料が成膜され、第1の絶
縁膜4が形成される。
コア3が形成された基板2上に、Al2O3、SiO2、
TiO2、Si3N4等の絶縁材料が成膜され、第1の絶
縁膜4が形成される。
【0047】次に、図12乃至図14に示すように、下
層コア3上に第1の絶縁膜4を介してCu等の導電材料
が成膜され、第1のコイル用薄膜5が形成される。この
とき、第1のコイル用薄膜5の端部5aは、下層コア3
の突起部3a上に形成されることにより、上方に隆起し
た状態とされる。
層コア3上に第1の絶縁膜4を介してCu等の導電材料
が成膜され、第1のコイル用薄膜5が形成される。この
とき、第1のコイル用薄膜5の端部5aは、下層コア3
の突起部3a上に形成されることにより、上方に隆起し
た状態とされる。
【0048】次に、図15乃至図17に示すように、基
板全面に亘って、レジスト等の高分子材料14が塗布さ
れる。
板全面に亘って、レジスト等の高分子材料14が塗布さ
れる。
【0049】次に、図18乃至図20に示すように、下
層コア3の媒体摺動面側の端部及び突起部3aが外部に
露出し、また、第1のコイル用薄膜5の端部5aが外部
に露出するまで、高分子材料14が研磨される。これに
より、表面がフラットな面とされた平坦化膜6が形成さ
れる。
層コア3の媒体摺動面側の端部及び突起部3aが外部に
露出し、また、第1のコイル用薄膜5の端部5aが外部
に露出するまで、高分子材料14が研磨される。これに
より、表面がフラットな面とされた平坦化膜6が形成さ
れる。
【0050】次に、図21乃至図23に示すように、フ
ラットな面とされた平坦化膜6の表面に、Al2O3等の
非磁性非導電性膜がスパッタリング等により成膜され
て、ギャップ膜7が形成される。
ラットな面とされた平坦化膜6の表面に、Al2O3等の
非磁性非導電性膜がスパッタリング等により成膜され
て、ギャップ膜7が形成される。
【0051】次に、図24乃至図26に示すように、上
層コア8の媒体摺動面1aから離間した側の端部を下層
コア3に接続するための第1の接続孔11が、ギャップ
膜7及び第1の絶縁膜4を分断するように形成される。
また、第2のコイル用薄膜10の両端部10aを第1の
コイル用薄膜5の両端部5aに接続するための第2の接
続孔12が、ギャップ膜7及び平坦化膜6を分断するよ
うに形成される。
層コア8の媒体摺動面1aから離間した側の端部を下層
コア3に接続するための第1の接続孔11が、ギャップ
膜7及び第1の絶縁膜4を分断するように形成される。
また、第2のコイル用薄膜10の両端部10aを第1の
コイル用薄膜5の両端部5aに接続するための第2の接
続孔12が、ギャップ膜7及び平坦化膜6を分断するよ
うに形成される。
【0052】次に、図27乃至図29に示すように、第
1の接続孔11及び第2の接続孔12が形成されたギャ
ップ膜15上に、Co−Nb−Zr等の非晶質合金や、
鉄に窒素と必要ならば第3元素を添加したFe−Al−
N等の微結晶材料等よりなる金属磁性膜15が、スパッ
タリング等により成膜される。このとき、第1の接続孔
11及び第2の接続孔12内にも金属磁性膜15が充填
されることになる。
1の接続孔11及び第2の接続孔12が形成されたギャ
ップ膜15上に、Co−Nb−Zr等の非晶質合金や、
鉄に窒素と必要ならば第3元素を添加したFe−Al−
N等の微結晶材料等よりなる金属磁性膜15が、スパッ
タリング等により成膜される。このとき、第1の接続孔
11及び第2の接続孔12内にも金属磁性膜15が充填
されることになる。
【0053】次に、図30乃至図32に示すように、金
属磁性膜15に対してイオンエッチング加工等が施さ
れ、媒体摺動面1aから離間した側の端部が下層コア3
と接続された、所定形状の上層コア8が形成される。こ
のとき、第2の接続孔12内の金属磁性膜15は除去さ
れる。
属磁性膜15に対してイオンエッチング加工等が施さ
れ、媒体摺動面1aから離間した側の端部が下層コア3
と接続された、所定形状の上層コア8が形成される。こ
のとき、第2の接続孔12内の金属磁性膜15は除去さ
れる。
【0054】次に、図33乃至図35に示すように、所
定形状に形成された上層コア8上に、Al2O3、SiO
2、TiO2、Si3N4等の絶縁材料が成膜され、第2の
絶縁膜9が形成される。
定形状に形成された上層コア8上に、Al2O3、SiO
2、TiO2、Si3N4等の絶縁材料が成膜され、第2の
絶縁膜9が形成される。
【0055】次に、図36乃至図38に示すように、上
層コア8上に第2の絶縁膜9を介してCu等の導電材料
が成膜され、第2のコイル用薄膜10が形成される。こ
のとき、第2のコイル用薄膜10の端部10aは、第2
の接続孔12を介して第1のコイル用薄膜5の隆起した
端部5aに接続される。これにより、螺旋形状の薄膜コ
イルが形成され、薄膜磁気ヘッド1が完成する。
層コア8上に第2の絶縁膜9を介してCu等の導電材料
が成膜され、第2のコイル用薄膜10が形成される。こ
のとき、第2のコイル用薄膜10の端部10aは、第2
の接続孔12を介して第1のコイル用薄膜5の隆起した
端部5aに接続される。これにより、螺旋形状の薄膜コ
イルが形成され、薄膜磁気ヘッド1が完成する。
【0056】以上説明した薄膜磁気ヘッド1の製造方法
によれば、平坦化膜6により平坦化された面上に、ギャ
ップ膜7を介して上層コア8が形成されることになるの
で、上層コア8の材料として、高比抵抗、高飽和磁束密
度の非晶質材料又は微結晶材料を軟磁気特性の劣化なく
使用することが可能となり、高密度記録に対応し、高周
波において優れた記録再生特性を発揮する薄膜磁気ヘッ
ド1を製造することができる。
によれば、平坦化膜6により平坦化された面上に、ギャ
ップ膜7を介して上層コア8が形成されることになるの
で、上層コア8の材料として、高比抵抗、高飽和磁束密
度の非晶質材料又は微結晶材料を軟磁気特性の劣化なく
使用することが可能となり、高密度記録に対応し、高周
波において優れた記録再生特性を発揮する薄膜磁気ヘッ
ド1を製造することができる。
【0057】また、この薄膜磁気ヘッド1の製造方法に
よれば、第1のコイル用薄膜5の上層コア8側に隆起し
て形成された両端部5aに第2のコイル用薄膜10の両
端部10aを接続させるだけで螺旋形状の薄膜コイルが
形成されるので、小型化を実現した螺旋形状の薄膜コイ
ルの形成が容易となる。
よれば、第1のコイル用薄膜5の上層コア8側に隆起し
て形成された両端部5aに第2のコイル用薄膜10の両
端部10aを接続させるだけで螺旋形状の薄膜コイルが
形成されるので、小型化を実現した螺旋形状の薄膜コイ
ルの形成が容易となる。
【0058】
【実施例】本発明の効果を確認すべく、実際に本発明に
係る薄膜磁気ヘッドを製造し、その記録特性について評
価を行った。
係る薄膜磁気ヘッドを製造し、その記録特性について評
価を行った。
【0059】〈薄膜磁気ヘッドの製造〉まず、本発明に
係る薄膜磁気ヘッド(実施例)を以下のように製造し
た。
係る薄膜磁気ヘッド(実施例)を以下のように製造し
た。
【0060】下層コアとなる金属磁性膜の材料として、
飽和磁束密度1.2テスラのCoNbZr非晶質合金を
用い、膜厚約4μmの金属磁性膜を成膜した。そして、
この金属磁性膜に対してイオンミリング加工を行い、金
属磁性膜を2.5μm程度削り込み、下層コアを形成し
た。
飽和磁束密度1.2テスラのCoNbZr非晶質合金を
用い、膜厚約4μmの金属磁性膜を成膜した。そして、
この金属磁性膜に対してイオンミリング加工を行い、金
属磁性膜を2.5μm程度削り込み、下層コアを形成し
た。
【0061】下層コアと第1のコイル用薄膜間には、A
l2O3を用いて厚さ約0.5μmの第1の絶縁層を形成
した。また、薄膜コイルは、厚さが約1μm、幅が約
1.5μm、コイル間隔が約0.7μmとなるように形
成し、巻き数は10とした。また、下層コアと上層コア
との間には、Al2O3を用いて厚さ約0.3μmのギャ
ップ膜を形成した。
l2O3を用いて厚さ約0.5μmの第1の絶縁層を形成
した。また、薄膜コイルは、厚さが約1μm、幅が約
1.5μm、コイル間隔が約0.7μmとなるように形
成し、巻き数は10とした。また、下層コアと上層コア
との間には、Al2O3を用いて厚さ約0.3μmのギャ
ップ膜を形成した。
【0062】上層コアとなる金属磁性膜の材料として、
飽和磁束密度1.7テスラのFeAlN/NiFeZr
N積層膜を用い、膜厚約1.5μmの金属磁性膜を成膜
した。金属磁性膜の積層周期は、FeAlNが15n
m、NiFeZrNが5nmとした。成膜はrfマグネ
トロンスパッタで、Fe97Al3とNi85Fe15
Zr10のターゲットを用いて10%窒素添加のArガ
ス中で行った。そして、この金属磁性膜に対してイオン
エッチング加工を施し、幅が約5μm、長さが約32μ
m、磁気ヘッドのトラック幅が1.5μmとなる上層コ
アを形成した。
飽和磁束密度1.7テスラのFeAlN/NiFeZr
N積層膜を用い、膜厚約1.5μmの金属磁性膜を成膜
した。金属磁性膜の積層周期は、FeAlNが15n
m、NiFeZrNが5nmとした。成膜はrfマグネ
トロンスパッタで、Fe97Al3とNi85Fe15
Zr10のターゲットを用いて10%窒素添加のArガ
ス中で行った。そして、この金属磁性膜に対してイオン
エッチング加工を施し、幅が約5μm、長さが約32μ
m、磁気ヘッドのトラック幅が1.5μmとなる上層コ
アを形成した。
【0063】上層コアと第2のコイル用薄膜との絶縁は
レジスト硬化によって行った。第2のコイル用薄膜は、
コイル幅、間隔は第1のコイル用薄膜と同じだが、厚さ
は2μmとした。
レジスト硬化によって行った。第2のコイル用薄膜は、
コイル幅、間隔は第1のコイル用薄膜と同じだが、厚さ
は2μmとした。
【0064】比較用に図41に示すような渦巻き状のコ
イルを用いた薄膜磁気ヘッド(比較例)を製造した。比
較用のヘッドはメッキパーマロイ材料で磁気コアが形成
され、トラック幅2μm、ギャップ長0.3μm、コイ
ル巻き数10のものである。
イルを用いた薄膜磁気ヘッド(比較例)を製造した。比
較用のヘッドはメッキパーマロイ材料で磁気コアが形成
され、トラック幅2μm、ギャップ長0.3μm、コイ
ル巻き数10のものである。
【0065】〈特性評価〉まず、以上のように製造され
た実施例の薄膜磁気ヘッドのオーバーライト特性と比較
例の薄膜磁気ヘッドのオーバーライト特性とをそれぞれ
評価した。測定には、保磁力2500エルステッドのハ
ードディスクを記録媒体として用い、記録線速度10m
/s、4MHzの信号を20MHzでオーバーライト記
録して測定を行った。結果を図39に示す。この図39
から、本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、優れた記録特性
を示していることが分かる。
た実施例の薄膜磁気ヘッドのオーバーライト特性と比較
例の薄膜磁気ヘッドのオーバーライト特性とをそれぞれ
評価した。測定には、保磁力2500エルステッドのハ
ードディスクを記録媒体として用い、記録線速度10m
/s、4MHzの信号を20MHzでオーバーライト記
録して測定を行った。結果を図39に示す。この図39
から、本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、優れた記録特性
を示していることが分かる。
【0066】次に、以上のように製造された実施例の薄
膜磁気ヘッドの高周波記録特性と比較例の薄膜磁気ヘッ
ドの高周波記録特性とをそれぞれ評価した。高周波記録
特性の評価は、非線形トランジションシフトの値を基に
行った。非線形トランジションシフトは5次高調波法に
よって測定した。測定は相対速度40m/s、記録媒体
と薄膜磁気ヘッド間のスペーシングを50nmで設定し
た。結果を図40に示す。この図40から、本発明に係
る薄膜磁気ヘッドは、高周波での非線形トランジション
シフト量が小さく、高周波でも十分な記録磁界が発生し
ていることが、確認できた。
膜磁気ヘッドの高周波記録特性と比較例の薄膜磁気ヘッ
ドの高周波記録特性とをそれぞれ評価した。高周波記録
特性の評価は、非線形トランジションシフトの値を基に
行った。非線形トランジションシフトは5次高調波法に
よって測定した。測定は相対速度40m/s、記録媒体
と薄膜磁気ヘッド間のスペーシングを50nmで設定し
た。結果を図40に示す。この図40から、本発明に係
る薄膜磁気ヘッドは、高周波での非線形トランジション
シフト量が小さく、高周波でも十分な記録磁界が発生し
ていることが、確認できた。
【0067】
【発明の効果】本発明に係る薄膜磁気ヘッドは、上層コ
アが絶縁膜により平坦化された面上に形成されており、
上層コアの材料として、高比抵抗、高飽和磁束密度の非
晶質材料又は微結晶材料を軟磁気特性の劣化を招くこと
なく用いることができるので、高密度かつ高周波の記録
再生システムに用いられる磁気ヘッドとして、優れた記
録再生特性を発揮することができる。
アが絶縁膜により平坦化された面上に形成されており、
上層コアの材料として、高比抵抗、高飽和磁束密度の非
晶質材料又は微結晶材料を軟磁気特性の劣化を招くこと
なく用いることができるので、高密度かつ高周波の記録
再生システムに用いられる磁気ヘッドとして、優れた記
録再生特性を発揮することができる。
【0068】また、この薄膜磁気ヘッドは、薄膜コイル
が螺旋形状とされているので、コイル抵抗の増加を招く
こと無く、薄膜コイルの小型化が実現される。
が螺旋形状とされているので、コイル抵抗の増加を招く
こと無く、薄膜コイルの小型化が実現される。
【0069】また、この薄膜磁気ヘッドにおいては、螺
旋形状の薄膜コイルが、両端部が上層コア側に隆起して
形成された第1のコイル用薄膜と、この第1のコイル用
薄膜の隆起した端部に接続された第2のコイル用薄膜の
みからなるので、薄膜コイルの形成が容易である。
旋形状の薄膜コイルが、両端部が上層コア側に隆起して
形成された第1のコイル用薄膜と、この第1のコイル用
薄膜の隆起した端部に接続された第2のコイル用薄膜の
みからなるので、薄膜コイルの形成が容易である。
【0070】また、本発明に係る薄膜磁気ヘッドの製造
方法によれば、絶縁膜により平坦化された面上に上層コ
アが形成されることになるので、上層コアの材料とし
て、高比抵抗、高飽和磁束密度の非晶質材料又は微結晶
材料を軟磁気特性の劣化なく使用することが可能とな
り、高密度記録に対応し、高周波において優れた記録再
生特性を発揮する薄膜磁気ヘッドを製造することができ
る。
方法によれば、絶縁膜により平坦化された面上に上層コ
アが形成されることになるので、上層コアの材料とし
て、高比抵抗、高飽和磁束密度の非晶質材料又は微結晶
材料を軟磁気特性の劣化なく使用することが可能とな
り、高密度記録に対応し、高周波において優れた記録再
生特性を発揮する薄膜磁気ヘッドを製造することができ
る。
【0071】また、この薄膜磁気ヘッドの製造方法によ
れば、第1のコイル用薄膜の上層コア側に隆起して形成
された両端部に第2のコイル用薄膜の両端部を接続させ
るだけで螺旋形状の薄膜コイルが形成されるので、小型
化を実現した螺旋形状の薄膜コイルの形成が容易とな
る。
れば、第1のコイル用薄膜の上層コア側に隆起して形成
された両端部に第2のコイル用薄膜の両端部を接続させ
るだけで螺旋形状の薄膜コイルが形成されるので、小型
化を実現した螺旋形状の薄膜コイルの形成が容易とな
る。
【図1】本発明に係る薄膜磁気ヘッドを媒体摺動面と直
交する方向に断面して示す断面図である。
交する方向に断面して示す断面図である。
【図2】上記薄膜磁気ヘッドを媒体摺動面と平行な方向
に断面して示す断面図である。
に断面して示す断面図である。
【図3】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明する
図であり、基板上に金属磁性膜が成膜された状態を示す
斜視図である。
図であり、基板上に金属磁性膜が成膜された状態を示す
斜視図である。
【図4】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明する
図であり、図3におけるA1−A2線断面図である。
図であり、図3におけるA1−A2線断面図である。
【図5】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明する
図であり、図3におけるB1−B2線断面図である。
図であり、図3におけるB1−B2線断面図である。
【図6】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明する
図であり、下層コアが形成された状態を示す斜視図であ
る。
図であり、下層コアが形成された状態を示す斜視図であ
る。
【図7】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明する
図であり、図6におけるA3−A4線断面図である。
図であり、図6におけるA3−A4線断面図である。
【図8】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明する
図であり、図6におけるB3−B4線断面図である。
図であり、図6におけるB3−B4線断面図である。
【図9】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明する
図であり、第1の絶縁膜が形成された状態を示す斜視図
である。
図であり、第1の絶縁膜が形成された状態を示す斜視図
である。
【図10】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図9におけるA5−A6線断面図である。
る図であり、図9におけるA5−A6線断面図である。
【図11】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図9におけるB5−B6線断面図である。
る図であり、図9におけるB5−B6線断面図である。
【図12】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、第1のコイル用薄膜が形成された状態を示
す斜視図である。
る図であり、第1のコイル用薄膜が形成された状態を示
す斜視図である。
【図13】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図12におけるA7−A8線断面図であ
る。
る図であり、図12におけるA7−A8線断面図であ
る。
【図14】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図12におけるB7−B8線断面図であ
る。
る図であり、図12におけるB7−B8線断面図であ
る。
【図15】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、高分子材料が塗布された状態を示す斜視図
である。
る図であり、高分子材料が塗布された状態を示す斜視図
である。
【図16】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図15におけるA9−A10線断面図であ
る。
る図であり、図15におけるA9−A10線断面図であ
る。
【図17】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図15におけるB9−B10線断面図であ
る。
る図であり、図15におけるB9−B10線断面図であ
る。
【図18】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、平坦化膜が形成された状態を示す斜視図で
ある。
る図であり、平坦化膜が形成された状態を示す斜視図で
ある。
【図19】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図18におけるA11−A12線断面図で
ある。
る図であり、図18におけるA11−A12線断面図で
ある。
【図20】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図18におけるB11−B12線断面図で
ある。
る図であり、図18におけるB11−B12線断面図で
ある。
【図21】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、ギャップ膜が形成された状態を示す斜視図
である。
る図であり、ギャップ膜が形成された状態を示す斜視図
である。
【図22】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図21におけるA13−A14線断面図で
ある。
る図であり、図21におけるA13−A14線断面図で
ある。
【図23】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図21におけるB13−B14線断面図で
ある。
る図であり、図21におけるB13−B14線断面図で
ある。
【図24】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、第1及び第2の接続孔が形成された状態を
示す斜視図である。
る図であり、第1及び第2の接続孔が形成された状態を
示す斜視図である。
【図25】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図24におけるA15−A16線断面図で
ある。
る図であり、図24におけるA15−A16線断面図で
ある。
【図26】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図24におけるB15−B16線断面図で
ある。
る図であり、図24におけるB15−B16線断面図で
ある。
【図27】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、金属磁性膜が成膜された状態を示す斜視図
である。
る図であり、金属磁性膜が成膜された状態を示す斜視図
である。
【図28】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図27におけるA17−A18線断面図で
ある。
る図であり、図27におけるA17−A18線断面図で
ある。
【図29】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図27におけるB17−B18線断面図で
ある。
る図であり、図27におけるB17−B18線断面図で
ある。
【図30】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、上層コアが形成された状態を示す斜視図で
ある。
る図であり、上層コアが形成された状態を示す斜視図で
ある。
【図31】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図30におけるA19−A20線断面図で
ある。
る図であり、図30におけるA19−A20線断面図で
ある。
【図32】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図30におけるB19−B20線断面図で
ある。
る図であり、図30におけるB19−B20線断面図で
ある。
【図33】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、第2の絶縁膜が成膜された状態を示す斜視
図である。
る図であり、第2の絶縁膜が成膜された状態を示す斜視
図である。
【図34】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図33におけるA21−A22線断面図で
ある。
る図であり、図33におけるA21−A22線断面図で
ある。
【図35】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図33におけるB21−B22線断面図で
ある。
る図であり、図33におけるB21−B22線断面図で
ある。
【図36】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、薄膜コイルが形成された状態を示す斜視図
である。
る図であり、薄膜コイルが形成された状態を示す斜視図
である。
【図37】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図36におけるA23−A24線断面図で
ある。
る図であり、図36におけるA23−A24線断面図で
ある。
【図38】上記薄膜磁気ヘッドを製造する工程を説明す
る図であり、図36におけるB23−B24線断面図で
ある。
る図であり、図36におけるB23−B24線断面図で
ある。
【図39】上記薄膜磁気ヘッドのオーバーライト特性を
説明する図である。
説明する図である。
【図40】上記薄膜磁気ヘッドの高周波特性を説明する
図である。
図である。
【図41】渦巻き状のコイルを用いた薄膜磁気ヘッドの
要部を断面して示す斜視図である。
要部を断面して示す斜視図である。
1 薄膜磁気ヘッド、2 基板、3 下層コア、3a
突起部、5 第1のコイル用薄膜、5a 端部、6 平
坦化膜、8 上層コア、10 第2のコイル用薄膜
突起部、5 第1のコイル用薄膜、5a 端部、6 平
坦化膜、8 上層コア、10 第2のコイル用薄膜
Claims (8)
- 【請求項1】 磁気コアを構成する下層コア及び上層コ
アと、 端部が上記上層コア側に隆起するように上記下層コアと
上層コアとの間に形成された第1のコイル用薄膜と、上
記上層コア上に形成された第2のコイル用薄膜とからな
り、上記第2のコイル用薄膜の端部が上記第1のコイル
用薄膜の隆起した端部に接続されて螺旋形状とされた薄
膜コイルと、 上記第1のコイル用薄膜と上記上層コアとの間に形成さ
れ、上記上層コアに対向する面が平坦化された絶縁膜と
を備えることを特徴とする薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項2】 上記下層コアには、上記薄膜コイルの巻
線方向に沿った方向の両端部に突起部が形成されてお
り、上記第1のコイル用薄膜はこの突起部が形成された
下層コア上に形成されることによりその端部が上記上層
コア側に隆起した形状とされていることを特徴とする請
求項1記載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項3】 上記上層コア及び下層コアは、非晶質材
料又は微結晶材料よりなることを特徴とする請求項1記
載の薄膜磁気ヘッド。 - 【請求項4】 上記上層コアは、磁性層と非磁性層とが
積層されてなることを特徴とする請求項1記載の薄膜磁
気ヘッド。 - 【請求項5】 磁気コアを構成する下層コア及び上層コ
アと、上記上層コアの周囲に巻装された螺旋形状の薄膜
コイルとを備えた薄膜磁気ヘッドを製造するにあたり、 上記下層コア上に、上記薄膜コイルを構成する第1のコ
イル用薄膜を、その端部が上記上層コア側に隆起するよ
うに形成する工程と、 上記薄膜コイルが形成された下層コア上に、上記上層コ
アに対向する面が平坦化された絶縁膜を形成する工程
と、 上記絶縁膜上に、上記上層コアを形成する工程と、 上記上層コア上に、上記第1のコイル用薄膜と共に薄膜
コイルを構成する第2のコイル用薄膜を、その端部が上
記第1のコイル用薄膜の隆起した端部に接続されるよう
に形成する工程とを行うことを特徴とする薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法。 - 【請求項6】 上記下層コアを、上記薄膜コイルの巻線
方向に沿った方向の両端部に突起部を有するように形成
し、 上記第1のコイル用薄膜を、この突起部を有する下層コ
ア上に形成することにより、その端部を上記上層コア側
に隆起させることを特徴とする請求項5記載の薄膜磁気
ヘッドの製造方法。 - 【請求項7】 上記上層コア及び下層コアの材料とし
て、非晶質材料又は微結晶材料を用いることを特徴とす
る請求項5記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。 - 【請求項8】 上記上層コアを、磁性層と非磁性層とを
積層して形成することを特徴とする請求項5記載の薄膜
磁気ヘッドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12232998A JPH11316910A (ja) | 1998-05-01 | 1998-05-01 | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12232998A JPH11316910A (ja) | 1998-05-01 | 1998-05-01 | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11316910A true JPH11316910A (ja) | 1999-11-16 |
Family
ID=14833284
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12232998A Withdrawn JPH11316910A (ja) | 1998-05-01 | 1998-05-01 | 薄膜磁気ヘッド及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11316910A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2399448A (en) * | 2003-03-14 | 2004-09-15 | Alps Electric Co Ltd | Thin film magnetic head having toroidal coil |
GB2396247B (en) * | 2002-11-22 | 2005-10-26 | Alps Electric Co Ltd | Thin film magnetic head and method for manufacturing the same |
-
1998
- 1998-05-01 JP JP12232998A patent/JPH11316910A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2396247B (en) * | 2002-11-22 | 2005-10-26 | Alps Electric Co Ltd | Thin film magnetic head and method for manufacturing the same |
US6987644B2 (en) | 2002-11-22 | 2006-01-17 | Alps Electric Co., Ltd. | Thin film magnetic head including coil wound in toroidal shape and method for manufacturing the same |
GB2399448A (en) * | 2003-03-14 | 2004-09-15 | Alps Electric Co Ltd | Thin film magnetic head having toroidal coil |
GB2399448B (en) * | 2003-03-14 | 2007-05-23 | Alps Electric Co Ltd | Thin film magnetic head and manufacturing method of the same |
US7286321B2 (en) | 2003-03-14 | 2007-10-23 | Alps Electric Co., Ltd. | Thin film magnetic head having toroidal coil and manufacturing method of the same |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050705 |