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JPH11315249A - コーティング用樹脂組成物及びカラーフィルタ - Google Patents

コーティング用樹脂組成物及びカラーフィルタ

Info

Publication number
JPH11315249A
JPH11315249A JP12476598A JP12476598A JPH11315249A JP H11315249 A JPH11315249 A JP H11315249A JP 12476598 A JP12476598 A JP 12476598A JP 12476598 A JP12476598 A JP 12476598A JP H11315249 A JPH11315249 A JP H11315249A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin composition
coating
resin
epoxy
transparent filler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP12476598A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuo Uchimiya
康夫 内宮
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Chemical Co Ltd filed Critical Nippon Steel Chemical Co Ltd
Priority to JP12476598A priority Critical patent/JPH11315249A/ja
Publication of JPH11315249A publication Critical patent/JPH11315249A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Optical Filters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラーフィルタ用コーティング材として良好
な耐熱性と透明性を有し、且つ密着性、その他の要求特
性を満足させる樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 アクリル系化合物及び2つ以上のエポキ
シ基を有するエポキシ化合物から選ばれる1種以上を必
須成分とする樹脂成分、溶剤並びに透明フィラーを主成
分とするカラーフィルタ保護膜を形成するためのコーテ
ィング用樹脂組成物において、透明フィラーがエポキシ
樹脂で被覆されており、且つ透明フィラーの90%以上
が可視光波長以下の粒径で分散されており、このコーテ
ィング用樹脂組成物を成膜して得た厚み2μm膜の光透
過率が波長400nmにおいて90%以上であるコーテ
ィング用樹脂組成物。樹脂成分としては少なくとも1種
がフルオレン骨格を有するものが、透明フィラーは平均
粒子径300nm以下のものが、その含有量は樹脂10
0重量部に対し10〜100重量部がよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルタ保
護膜用の透明性と耐熱性を兼ね備えたコーティング用樹
脂組成物及びこれを用いたカラーフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルタは、カラー撮像素子、カ
ラー液晶表示装置等のカラーディスプレイに必須の構成
要素となっており、近年のカラーディスプレイの大型
化、高精細化に伴い、カラーフィルタに対する要求レベ
ルが非常に高くなってきている。
【0003】カラーフィルタ用保護膜は、ガラス等の透
光性基板上に形成された着色層上に成膜され、物理的外
力や熱などから着色層を保護するために用いられるもの
である。このコーティング材に要求される特性として
は、耐熱性(無機透明電極であるインジウムチンオキサ
イド(ITO)成膜温度での耐熱性)、透明性(可視光
波長領域の透過性)、密着性(着色層やITOとの密着
性)、平坦性(着色層段差の低減)、耐薬品性(各種溶
剤やアルカリに対する耐性)などがある。特に、コーテ
ィング材上に形成されるITOの特性を改善するため、
成膜温度を上昇させるようになってきており、この成膜
温度に対するコーティング材の耐熱性向上及び透明性向
上が強く求められている。
【0004】従来のコーティング材としては、アクリル
系樹脂、シリカ系無機コート材、ポリイミド樹脂などが
用いられていたが、近年の要求特性の向上により、アク
リル系樹脂では耐熱性が不十分で膜表面のしわやクラッ
クが問題となり、シリカ系無機コート材ではクラックに
よる信頼性の低下、ポリイミド樹脂では保存安定性や透
明性、成膜温度の高さが問題となっている。
【0005】アクリル系樹脂の耐熱性を向上させるもの
として、特開平4−363311号公報には、耐熱性、
透明性に優れたフルオレン骨格を有するアクリル樹脂を
主成分とするコーティング材が提案されているが、これ
でも近年の耐熱性要求には不十分である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、カラーフィルタ用保護膜を形成するためのコー
ティング材として良好な耐熱性と透明性を有し、且つそ
の他前記の要求特性を満足させる樹脂組成物を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく研究を重ねた結果、特定の樹脂成分とフ
ィラーを用いると共に、このフィラーを高度に分散させ
ることにより、良好な性能を有するカラーフィルタ用コ
ーティング材が得られることを見出し、本発明を完成し
た。
【0008】すなわち、本発明は、アクリル系化合物及
び2つ以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物から選
ばれる1種以上を必須成分とする樹脂成分、溶剤並びに
透明フィラーを主成分とするカラーフィルタ保護膜を形
成するためのコーティング用樹脂組成物において、透明
フィラーがエポキシ樹脂で被覆されており、且つ透明フ
ィラーの90%以上が可視光波長以下の粒径で分散され
ており、このコーティング用樹脂組成物を成膜して得た
厚み2μm膜の光透過率が波長400nmにおいて90
%以上であることを特徴とするコーティング用樹脂組成
物である。そして、樹脂成分としては少なくとも1種が
フルオレン骨格を有するものが、透明フィラーは平均粒
子径300nm以下のものが、透明フィラーの含有量は
樹脂100重量部に対し10〜100重量部がそれぞれ
好ましい。
【0009】また、本発明は、前記のコーティング用樹
脂組成物を塗布、硬化させてなる保護膜を有するカラー
フィルタである。
【0010】本発明のコーティング用樹脂組成物は、必
須成分としてアクリル系化合物及び2つ以上のエポキシ
基を有するエポキシ化合物から選ばれる1種以上を樹脂
成分として含有するものである。
【0011】アクリル系化合物としては、ポリ(メタ)
アクリル酸のようなポリマー、オリゴマー又はモノマー
であり、アクリル基を有するものであれば制限はない。
モノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸、ヒドロ
キシアルキル(メタ)アクリレート類、エチレングリコ
ール(メタ)アクリレート類、トリメチロールアルカン
トリ(メタ)アクリレート類、ペンタエリスリトールポ
リ(メタ)アクリレート類、グリセロール(メタ)アク
リレート類等のアクリル系モノマーなどが挙げられる。
これらは単独でもよいし、2種類以上を併用してもよ
い。
【0012】好適には、下記一般式(1)で示されるエ
ポキシ(メタ)アクリレート類である。
【化1】
【0013】一般式(1)において、Rは水素原子又は
メチル基を示し、Xはアルキレン、アルキリデン、フェ
ニレン等の2価の基を示し、mは0〜10の数である。
好ましくは、mは平均のくり返し数として0〜1の範囲
であり、Xは下記一般式(2)で示される2価の基であ
る。
【化2】
【0014】一般式(2)において、Arはベンゼン
環、ナフタレン環等の芳香族基、Qははアルキレン、ア
ルキリデン、フェニレン、S、O、SO、SO2 、O−
Ar−O等の2価の基又は直結合を示す。一般式(2)
から導かれるXの好ましい例は、Qがフルオレン環であ
り、Arがベンゼン環である下記一般式(3)で示され
る2価の基である。
【化3】
【0015】一般式(3)において、Rは同一又は異な
ってもよい炭素数1〜5のアルキル基、アルコキシ基又
はハロゲン原子を示し、nは0〜2の整数である。
【0016】より好適には、上記のエポキシ(メタ)ア
クリレート類を多塩基酸でオリゴマー化した下記一般式
(4)で示されるエポキシ(メタ)アクリレート類であ
る。好ましいXは、上記と同様である。
【化4】
【0017】一般式(4)において、Yは酸無水物の残
基を示し、Zは酸二無水物の残基を示し、m、nは構造
単位のモル比を示す。ただし、m/n=0/100〜1
00/0である。なお、この式は、一般式(1)におい
てm=0の例を示している。
【0018】上記各種アクリル系化合物のうち、好まし
い化合物であるフルオレン骨格を有するエポキシ(メ
タ)アクリレート類のオリゴマーは、次のようにして製
造することができる。先ず、一般式(3)で示されるフ
ルオレン骨格を有するフルオレンビスフェノール化合物
とエピクロロヒドリンとを反応させ、フルオレンビスフ
ェノールエポキシ化合物を製造する。次いで、このフル
オレンビスフェノールエポキシ化合物と(メタ)アクリ
ル酸とを反応させ、フルオレンビスフェノールエポキシ
(メタ)アクリレート化合物を製造する。更に、このフ
ルオレンビスフェノール(メタ)エポキシアクリレート
化合物と酸無水物化合物及び酸二無水物化合物とを反応
させることにより、目的の化合物が得られる。
【0019】上記製造方法の出発原料であるフルオレン
ビスフェノール化合物としては、例えば9,9−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス
(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(3−エチル−4−ヒドロキシフェニル)
フルオレン、9,9−ビス(3−クロロ−4−ヒドロキ
シフェニル)フルオレン、9,9−ビス(3−ブロモ−
4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス
(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレ
ン、9,9−ビス(3−メトキシ−4−ヒドロキシフェ
ニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−
3,5−ジメチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス
(4−ヒドロキシ−3,5−ジクロロフェニル)フルオ
レン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジブロ
モフェニル)フルオレンなどが挙げられる。
【0020】一般式(4)のオリゴマーに用いられる酸
無水物化合物としては、例えば無水フタル酸、無水マレ
イン酸、無水こはく酸、無水テトラヒドロフタル酸など
が挙げられる。また、酸二無水物化合物としては、例え
ば無水ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン
酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビ
フェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、ジフェニ
ルスルフォンテトラカルボン酸二無水物、ヘキサフルオ
ロビフェニルイソプロピリデン酸二無水物等の芳香族酸
二無水物など、及びこれらの芳香環にアルキル基、ハロ
ゲン基等の置換基を有する芳香族酸二無水物や脂環式酸
二無水物などが挙げられる。
【0021】また、2つ以上のエポキシ基を有するエポ
キシ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ、ビ
スフェノールF型エポキシ、ジヒドロキシビフェニル型
エポキシ、フェノールノボラック型エポキシなどが挙げ
られるが、好ましくは下記一般式(5)で示される化合
物である。一般式(5)において、X、mは前記と同様
なものを示し、好ましいX及びmも同様である。なお、
Gはグリシジル基を示す。
【化5】
【0022】コーティング用樹脂組成物にエポキシ化合
物を含有させる場合は、公知のエポキシ硬化剤を配合す
ることがよく、エポキシ硬化剤としてはカルボン酸類、
フェノール類、アミン類などがあるが、好ましくは多価
カルボン酸類、多価フェノール類である。
【0023】必須の樹脂成分として配合されるアクリル
系オリゴマー若しくはモノマー及び2つ以上のエポキシ
基を有するエポキシ化合物の一部又は全部としてフルオ
レン骨格を有するものものを採用することにより、コー
ティング用樹脂組成物の耐熱性はきわめて高くなる。そ
して、フルオレン骨格を有する樹脂は全樹脂成分中30
%以上、好ましくは50%以上であることがよい。ま
た、樹脂成分として上記以外の樹脂、オリゴマー又はモ
ノマーを配合することも可能であるが、全体の50%以
下にとどめることがよい。また、この樹脂成分はアルカ
リ現像可能となるようにすることがよい。
【0024】本発明のコーティング用樹脂組成物には、
カラーフィルタ保護膜に透明性と耐熱性を付与するため
に、フィラーとしてエポキシ樹脂で被覆した透明フィラ
ーを用いることが必要である。
【0025】このフィラー粒子としては、例えば硫酸バ
リウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、アルミナ、シ
リカ、炭酸マグネシウム等の微粒子が挙げられるが、耐
湿信頼性の面から、最も好ましいものはシリカ微粒子で
ある。
【0026】また、このフィラー粒子の被覆用のエポキ
シ樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹
脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノー
ル型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹
脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック
型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂などを用い
ることができる。
【0027】エポキシ樹脂の被覆量は、フィラー粒子1
00重量部に対しエポキシ樹脂1〜50重量部程度がよ
い。エポキシ樹脂が1重量部より少ないと透明性が劣
り、50重量部を超えると耐熱性向上効果が劣るものと
なりやすい。
【0028】このようなエポキシ樹脂被覆透明フィラー
は、市販品をそのまま使用することが簡便であるが、公
知の被覆方法で行うこともできる。例えば、エポキシ樹
脂をトルエン、キシレン、シクロヘキサノン、エチレン
グリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレン
グリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル等の溶剤と混合して溶液と
し、これに微分散したフィラー粒子を添加し、ホモジナ
イザー等の混合装置により混合して分散液とする方法
や、この分散液から溶剤を除去した後微粉砕して微粉末
とする方法や、分散剤としてカルボキシル基、アミノ基
等のエポキシ樹脂との反応性基を含有する各種界面活性
剤をフィラー粒子に添加し、これをエポキシ樹脂とロー
ル等の攪拌機で十分混練し、これを乾燥した後微粉砕し
て微粉末とする方法などを採用することができる。な
お、被覆に使用されたエポキシ樹脂は硬化されていない
か、硬化剤を含まないことがよい。
【0029】このようにしてエポキシ樹脂により被覆さ
れた透明フィラーが得られるが、この透明フィラーの平
均粒径は、コーティングの膜の透明性を発揮させるた
め、可視光線(380〜780nm)の波長以下、40
0nm以下、好ましくは300nm以下であることがよ
い。このため、必要に応じて透明フィラーをろ過、分級
などして所定の粒径にする。
【0030】本発明のコーティング用樹脂組成物におけ
る透明フィラーの配合割合は、樹脂成分100重量部に
対し5〜100重量部、好ましくは10〜100重量部
であり、より好ましくは10〜50重量部である。この
配合割合が5重量部より少ないと透明フィラー配合によ
る耐熱性向上効果が不十分であり、100重量部を超え
ると粘度が高くなり、塗布性に問題を生じる。
【0031】本発明のコーティング用樹脂組成物の組成
割合は、特に限定はなく、樹脂成分5〜30重量%、溶
剤30〜60重量%、エポキシ樹脂で被覆された透明フ
ィラー1〜30重量%程度でよい。
【0032】本発明のコーティング用樹脂組成物に用い
る溶剤としては、溶解性、コーティング性の面からエチ
レングリコールモノエチルエーテルアセテートやプロピ
レングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロ
ヘキサノン、エチルエトキシプロピオネート、酢酸ブチ
ル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、γ−ブチ
ロラクトンなどが挙げられる。これらの溶剤は混合溶剤
として用いてもよい。
【0033】また、本発明のコーティング用樹脂組成物
は、光硬化又は熱硬化させることがあり、そのため必要
に応じて、カルボニル化合物、イオウ化合物、アゾ化合
物、有機過酸化物等の光重合開始剤や、有機アミン化合
物、イミダゾール化合物、酸無水物、有機ホスフィン等
の熱重合開始剤などを適宜配合することができる。さら
に、コーティング性を向上させるための界面活性剤や、
密着性を向上させるためのカップリング剤などを配合し
てもよい。
【0034】本発明のコーティング用樹脂組成物の調製
方法については、特に限定はないが、樹脂成分、溶剤、
透明フィラー等の必須成分、及び光重合開始剤、熱重合
開始剤、界面活性剤、カップリング剤等の任意成分の種
類と配合量を適宜調整し、ロールミル、ボールミル、サ
ンドミル、プラネタリミキサー等の分散・混合装置を用
いて5〜70℃で1〜50時間撹拌混合を行い、均一な
組成となるように分散させる方法を採用することができ
る。
【0035】本発明において、このコーティング用樹脂
組成物を成膜して得た厚み2μm膜の光透過率は、波長
400nmにおいて90%以上であることが必要であ
る。これが90%より低いと保護膜の透明性が低下す
る。
【0036】このようにして調製された本発明のコーテ
ィング用樹脂組成物は、耐熱性、透明性、密着性、硬度
及び耐溶剤性などに優れたものである。本発明のコーテ
ィング用樹脂組成物をインク層上に塗布し、乾燥し、所
定のパターンで露光させて光硬化又は熱硬化させ、これ
を現像することなどによって、優れた特性を有するカラ
ーフィルタ保護膜が得られる。
【0037】
【実施例】以下、実施例で本発明を具体的に説明する。 実施例1 〔透明フィラーの調製〕エポキシ樹脂(油化シェル製エ
ピコート828 )10部にプロピレングリコールモノメチ
ルエーテルアセテート10部を加えて常温で撹拌混合し
た。ここに予め溶媒中に分散されたコロイダルシリカ
(日産化学製NPC-ST)60部を加えてプラネタリミキサ
ーで十分撹拌し、この混合物を120℃で撹拌しながら
加熱し、エポキシ樹脂で被覆されたシリカ(樹脂被覆シ
リカ)を調製した。
【0038】〔コーティング樹脂組成物の調製〕以下の
材料と配合割合でプラネタリミキサーにより混合し、コ
ーティング樹脂組成物を調製した。 フルオレン骨格エポキシアクリレート 100部 (9,9-ビス(4- ヒドロキシフェニル) フルオレンのエポキシアクリレート) 樹脂被覆シリカ 80部 多官能アクリレート (日本化薬製DPHA) 30部 光重合開始剤 (チバガイギー製イルガキュア907) 0.5部 熱重合開始剤 (保土ヶ谷化学製EAB-F) 0.5部 シランカップリング剤 (チッソ社製S-510) 0.5部 溶剤 300部 (プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
【0039】実施例2 実施例1の樹脂被覆シリカに代えて、市販のエポキシ樹
脂コーティングシリカ(敷島紡績製SS0025)を用い、以
下の材料と配合比でプラネタリミキサーにより混合し、
コーティング樹脂組成物を調製した。 フルオレン骨格エポキシ樹脂 100部 (9,9-ビス(4- ヒドロキシフェニル) フルオレンのエポキシ化合物) 市販被覆シリカ(敷島紡績製SS0025) 100部 4-メチルヘキサヒドロ無水フタル酸 20部 熱重合開始剤 (日本油脂社製ナイパーBMT) 1部 シランカップリング剤 (チッソ製S-510) 0.5部 溶剤 420部 (プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
【0040】比較例1 樹脂被覆シリカを配合しない以外は、実施例1と同様な
材料と配合で、同様にしてコーティング樹脂組成物を調
製した。 フルオレン骨格エポキシアクリレート 100部 (9,9-ビス(4- ヒドロキシフェニル) フルオレンのエポキシアクリレート) 多官能アクリレート (日本化薬製DPHA) 30部 光重合開始剤 (チバガイギー製イルガキュア907) 0.5部 熱重合開始剤 (保土ヶ谷化学製EAB-F) 0.5部 シランカップリング剤 (チッソ製S-510) 0.5部 溶剤 300部 (プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
【0041】比較例2 樹脂被覆シリカの代わりに通常のシリカを用い、次の材
料と配合で、実施例1と同様にしてコーティング樹脂組
成物を調製した。 フルオレン骨格エポキシ樹脂 100部 (9,9-ビス(4- ヒドロキシフェニル) フルオレンのエポキシアクリレート) シリカ (日本アエロジル製RY-200) 12部 4-エポキシシクロヘキシルメチル,エポキシシクロヘキサンカルボキシレート (ダイセル化学製セロキサイド2021P) 60部 メチルヘキサヒドロ無水フタル酸 20部 熱重合開始剤 (日本油脂社製ナイパーBMT) 1部 シランカップリング剤 (チッソ製S-510) 0.5部 溶剤 420部 (プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
【0042】実施例1、2及び比較例1、2で調製した
コーティング樹脂組成物を、脱脂洗浄した厚さ1.2m
mのガラス板上に約2μmの厚さに塗布して乾燥した
後、実施例1と比較例1では、500wの高圧水銀ラン
プを用いて波長365nm、照度10mw/cm2 の紫
外線を20秒間照射した。その後、熱風乾燥機を用いて
230℃で30分間加熱乾燥処理を行ないサンプルを作
製した。実施例2と比較例2では、同様に脱脂洗浄した
厚さ1.2mmのガラス板上に約2μmの厚さに塗布し
て乾燥した後、熱風乾燥機を用いて230℃で30分間
加熱乾燥処理を行ないサンプルを作製した。作製したサ
ンプルについて、耐熱性、透明性、基板との密着性、塗
膜硬度及び耐薬品性を評価した。その結果を表1に示
す。
【0043】なお、各種物性データーは以下の条件で測
定した。 <耐熱性>成膜した塗膜を260℃、3時間オーブンに
入れ塗膜の状態を評価した。評価のランクは次のとおり
である。 ○ : 塗膜の外観に異常なし × : 塗膜の外観にわれ、剥離、着色あり
【0044】<透明性>塗膜を塗布した同じガラス板を
レファレンスとして、耐熱性試験前後における400〜
800nmの波長の吸収スペクトルを測定した。評価の
ランクは次のとおりである。 ○ : 全領域で90%以上 × : 90%未満
【0045】<基板との密着性>塗膜を塗布した後に、
少なくとも100個の碁盤目を作るようにクロスカット
を入れ、次いでセロテープを用いてピーリング試験を行
ない、碁盤目の剥離の状態を目視によって評価した。評
価のランクは次のとおりである。 ○ : 全く剥離が認められないもの × : 剥離が少しでも認められるもの
【0046】<塗膜硬度>JIS−K5400の試験法
に準じた鉛筆硬度試験機を用い、荷重1Kgの条件で、
塗膜にキズが付かない鉛筆硬度を塗膜硬度とした。使用
した鉛筆は「三菱ハイユニ」である。評価のランクは次
のとおりである。 ○ : 4H以上 × : 4H未満
【0047】<耐薬品性>成膜した塗膜露を、下記の薬
品に下記の条件で浸漬し、浸漬後の外観及び密着性を評
価した。 評価のランクは次のとおりである。 ○ : 塗膜の外観に異常なし × : 塗膜の外観にわれ、剥離、着色あり
【0048】
【表1】
【0049】表1の結果から明らかなように、実施例1
〜2は目的の物性を達成できた。しかし、比較例1で
は、耐熱性と透明性、密着性、表面硬度不足が見られ、
比較例2においては、耐熱性の不足が見られた。
【0050】
【発明の効果】本発明のコーティング樹脂組成物は、耐
熱性、透明性、密着性ともに優れたコーティング材であ
る。したがって、本発明のコーティング樹脂組成物を用
いてカラーフィルタ保護膜を形成すると、耐酸性、耐ア
ルカリ性、耐溶剤性、表面硬度など優れた性能を発揮す
るにカラーフィルタ保護膜が得られる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリル系化合物及び2つ以上のエポキ
    シ基を有するエポキシ化合物から選ばれる1種以上を必
    須成分とする樹脂成分、溶剤並びに透明フィラーを主成
    分とするカラーフィルタ保護膜を形成するためのコーテ
    ィング用樹脂組成物において、透明フィラーがエポキシ
    樹脂で被覆されており、且つ透明フィラーの90%以上
    が可視光波長以下の粒径で分散されており、このコーテ
    ィング用樹脂組成物を成膜して得た厚み2μm膜の光透
    過率が波長400nmにおいて90%以上であることを
    特徴とするコーティング用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 アクリル系化合物及び2つ以上のエポキ
    シ基を有するエポキシ化合物の少なくとも1種が、フル
    オレン骨格を有するものである請求項1記載のコーティ
    ング用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 透明フィラーの平均粒子径が、300n
    m以下である請求項1又は2記載のコーティング用樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】 透明フィラーの含有量が、樹脂成分10
    0重量部に対し10〜100重量部である請求項1〜3
    いずれかに記載のコーティング用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のコーテ
    ィング用樹脂組成物を塗布、硬化させてなる保護膜を有
    することを特徴とするカラーフィルタ。
JP12476598A 1998-05-07 1998-05-07 コーティング用樹脂組成物及びカラーフィルタ Withdrawn JPH11315249A (ja)

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