[go: up one dir, main page]

JPH11315079A - 含窒素複素環化合物、その製造法および用途 - Google Patents

含窒素複素環化合物、その製造法および用途

Info

Publication number
JPH11315079A
JPH11315079A JP10368832A JP36883298A JPH11315079A JP H11315079 A JPH11315079 A JP H11315079A JP 10368832 A JP10368832 A JP 10368832A JP 36883298 A JP36883298 A JP 36883298A JP H11315079 A JPH11315079 A JP H11315079A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
optionally substituted
alkyl
carbonyl
alkoxy
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10368832A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4455683B2 (ja
Inventor
Shuichi Furuya
修一 古矢
Toshihiro Imaeda
稔博 今枝
Satoshi Sasaki
聡 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Takeda Chemical Industries Ltd filed Critical Takeda Chemical Industries Ltd
Priority to JP36883298A priority Critical patent/JP4455683B2/ja
Publication of JPH11315079A publication Critical patent/JPH11315079A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4455683B2 publication Critical patent/JP4455683B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Nitrogen Condensed Heterocyclic Rings (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗作用を有す
る二環性含窒素複素環化合物およびそれを含有する医薬
組成物の提供。 【解決手段】式 【化1】 〔式中、AまたはDはいずれか一方がNで他方がCまた
は両方がN、BはNまたはC、mは0〜3、R1、R2
3はそれぞれ(i)Hまたは(ii)C、N、Oもしくは
Sを介して結合する基、R4はCを介して結合する基、
5はH、ハロゲンまたはCもしくはOを介して結合す
る基、R6はHまたはCを介して結合する基、R7はそれ
ぞれ置換されていてもよい同素環基または複素環基を示
す〕で表される化合物またはその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、性腺刺激ホルモン
放出ホルモン(GnRH(Gonadotropin releasing horm
one))拮抗作用を示す含窒素複素環化合物、およびその
製造法およびそれを含有する医薬組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】下垂体前葉ホルモンの分泌は、それぞれ
のホルモンの標的臓器から分泌される末梢ホルモン及び
下垂体前葉の上位中枢である視床下部から分泌される分
泌促進あるいは分泌抑制ホルモン(以下、本明細書にお
いては、これらホルモン群を視床下部ホルモンと総称す
る。)の調節を受けている。現在までのところ、視床下
部ホルモンとして例えば甲状腺刺激ホルモン放出ホルモ
ン(TRH)あるいは性腺刺激ホルモン放出ホルモン{G
nRH(Gonadotropin releasing hormone):黄体形成
ホルモン放出ホルモン〔LH−RH(Luteinizing horm
one releasing hormone)〕とも呼ばれる}など9種の
存在が確認されている。これら視床下部ホルモンは下垂
体前葉に存在すると考えられている受容体を介して、そ
のホルモン作用等を現わすと推定されており、ヒトの場
合もふくめこれらに特異的な受容体遺伝子の解析が進め
られている。従って、これら受容体に対する特異的かつ
選択的な拮抗薬あるいは作動薬は、視床下部ホルモンの
作用を調節し下垂体前葉ホルモンの分泌を制御すること
になる。この結果として、こうした下垂体前葉ホルモン
依存性の疾患に対してその予防あるいは治療を期待する
ことが出来る。GnRH拮抗作用を有する化合物として
は、GnRHの誘導体である直鎖状ペプチド(米国特許
第 5,140,009号,米国特許 5,171,835号)、環状ヘキサ
ペプチド誘導体(特開昭61-191698号公報)や2環性ペプ
チド誘導体〔ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミスト
リー(Journal of Medicinal Chemistry), 36巻, 3265-3
273頁, 1993年〕などが知られている。GnRH拮抗作
用を有する非ペプチド性の化合物としては、PCT国際
公開WO95/28405号公報、WO97/1469
7号公報、WO97/14682号公報などに記載の化
合物が挙げられる。南アフリカ特許ZA86/9289
には、実施例22として、1,4−ジヒドロ−1−エチ
ル−7−フェニルピロール[1,2−a]ピリミジン−
4−オンが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ペプチド性での化合物
は、経口吸収性、投与形態、投与量、薬剤の安定性、作
用の持続性、代謝に対する安定性等の多くの面で問題点
が残されている。ホルモン依存性の癌例えば前立腺癌、
子宮内膜症や思春期早発症などに優れた治療効果を有
し、しかも一過性の下垂体−性腺刺激作用(急性作用)を
起こさない経口性のGnRH拮抗薬、特に非ペプチド性
の拮抗薬が強く要望されている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、種々の含
窒素複素環誘導体を製造し、その作用を検討していたと
ころ、含窒素複素環化合物のあるものが、優れたGnR
H拮抗作用を有することを見いだした。本発明者らは、
この知見に基づいてさらに研究した結果、本発明を完成
した。
【0005】すなわち本発明は、 〔1〕一般式(I)
【化5】 〔式中、AまたはDはいずれか一方が窒素原子で他方が
炭素原子または両方が窒素原子を、Bは窒素原子または
炭素原子を、mは0ないし3の整数を、R1、R2および
3はそれぞれ同一または異なって(i)水素原子または
(ii)炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子
を介して結合する基を、R4は炭素原子を介して結合す
る基を、R5は水素原子、ハロゲンまたは炭素原子もし
くは酸素原子を介して結合する基を、R6は水素原子ま
たは炭素原子を介して結合する基を、R7はそれぞれ置
換されていてもよい同素環基または複素環基を、破線部
分は単結合または二重結合をそれぞれ示す〕で表される
化合物またはその塩(以下、化合物(I)またはその塩
と略記することもある); 〔2〕R1、R2およびR3がそれぞれ同一または異なっ
て(1)水素原子、(2)置換されていてもよい炭化水素
基、(3)置換されていてもよいアシル基、(4)置換さ
れていてもよい炭素原子に結合手を有する複素環基、
(5)式 −COO−R21(式中、R21は水素原子、置換
されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよ
い複素環基を示す)で表される基、(6)式 −CO−N
1516(式中、R15は水素原子、置換されていてもよ
い炭化水素基またはC1-10アルコキシ基、R16は水素原
子または置換されていてもよい炭化水素基を示すか、ま
たは、R15とR16とが隣接する窒素原子と共に環状アミ
ノ基を形成する)で表される基、(7)シアノ基、(8)
ニトロ基、(9)式 −NR89〔式中、R8は(i)水素
原子、(ii)置換されていてもよい炭化水素基、(ii
i)置換されていてもよいアシル基、(iv)式 −O−R
13(式中、R13は水素原子、置換されていてもよいC
1-10炭化水素基、置換されていてもよいC1-20アシル
基、置換されていてもよいC1-20アルキルスルホニル
基、置換されていてもよいC6-14アリールスルホニル基
または置換されていてもよい複素環基を示す)で表され
る基、(v)置換されていてもよい複素環基または(v
i)式 −S(O)t−R12(式中、tは0〜2の整数を、
12は水素原子または置換されていてもよいC1-10炭化
水素基を示す)で表される基を;R9は水素原子、置換
されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよ
いアシル基を示すか;またはR8とR9とは隣接する窒素
原子とともに置換されていてもよい環状アミノ基を形成
する〕で表される基、(10)式 −O−R13(式中、R
13は前記と同意義を示す)で表される基、または(11)
式 −S(O)t−R14(式中、tは0〜2の整数を、R
14は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または
置換されていてもよい複素環基を示す)で表される基;
4が(1)置換されていてもよい炭化水素基、(2)置
換されていてもよいアシル基、(3)置換されていても
よい炭素原子に結合手を有する複素環基、(4)式 −C
OO−R21(式中、R21は前記と同意義を示す)で表さ
れる基、(5)式 −CO−NR1516(式中、各記号は
前記と同意義を示す)で表される基、または(6)シア
ノ基;R5が(1)水素原子、(2)ハロゲン、(3)置換
されていてもよい炭化水素基、(4)置換されていても
よいアシル基、(5)置換されていてもよい炭素原子に
結合手を有する複素環基、(6)式 −COO−R21(式
中、R21は前記と同意義を示す)で表される基、(7)
式 −CO−NR1516(式中、各記号は前記と同意義
を示す)で表される基、(8)シアノ基、または(9)式
−O−R13(式中、R13は前記と同意義を示す)で表
される基;R6が(1)水素原子、(2)置換されていて
もよい炭化水素基、(3)置換されていてもよいアシル
基、(4)置換されていてもよい炭素原子に結合手を有
する複素環基、(5)式 −COO−R21(式中、R21
前記と同意義を示す)で表される基、(6)式 −CO−
NR1516(式中、各記号は前記と同意義を示す)で表
される基、または(7)シアノ基;R7が(i)(1)1〜
3個のハロゲンで置換されていてもよいC1-15アルキ
ル、(2)C3-10シクロアルキル、(3)C2-10アルケニ
ル、(4)C2-10アルキニル、(5)C3-10シクロアルケ
ニル、(6)C6-10アリール、(7)C7-20アラルキル、
(8)ニトロ、(9)ヒドロキシ、(10)メルカプト、
(11)オキソ、(12)チオキソ、(13)シアノ、(14)
カルバモイル、(15)カルボキシル、(16)C1-6アル
コキシ−カルボニル、(17)スルホ、(18)ハロゲン、
(19)C1-6アルコキシ、(20)C6-10アリールオキ
シ、(21)C1-6アルカノイルオキシ、(22)C1-6アル
キルチオ、(23)C6-10アリールチオ、(24)C1-6
ルキルスルフィニル、(25)C6-10アリールスルフィニ
ル、(26)C1-6アルキルスルホニル、(27)C6-10
リールスルホニル、(28)アミノ、(29)C1-6アルカ
ノイルアミノ、(30)モノ−またはジ−C1-4アルキル
アミノ、(31)C3-8シクロアルキルアミノ、(32)C
6-10アリールアミノ、(33)C1-6アルカノイル、(3
4)C6-10アリール−カルボニルおよび(35)5〜6員
複素環基から選ばれる置換基を1〜6個それぞれ有して
いていもよいC6-10アリール基またはC3-7シクロアル
キル基、または(ii)置換されていてもよい複素環基で
ある前記〔2〕記載の化合物またその塩〔ここで、「炭
化水素基」は、C1-15アルキル基、C3-10シクロアルキ
ル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C
3-10シクロアルケニル、C6-14アリール基およびC7-20
アラルキル基から選ばれるC1-20炭化水素基を、「C
1-10炭化水素基」は、C1-10アルキル基、C3-10シクロ
アルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル
基、C3-10シクロアルケニル、C6-10アリール基または
フェニル−C1-4アルキル基を、「アシル基」および
「C1-20アシル基」は、ホルミル、C1-6アルキル−カ
ルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、C6-14アリ
ール−カルボニル、C6-14アリールオキシ−カルボニ
ル、C6-14アリール−C1-6アルキル−カルボニル、C
6-14アリール−C1-6アルコキシ−カルボニル、C2-4
ルケニル−カルボニル、C3-6シクロアルキル−カルボ
ニルまたは三環性C9-10架橋環式炭化水素−カルボニル
を、「複素環基」は、(1)炭素原子以外に酸素原子、
硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を1ない
し4個含む5〜8員複素環基、(2)該複素環基同志が
同一または異なって2または3個縮合して形成される2
環性もしくは3環性縮合複素環基、または(3)上記複
素環基とベンゼン環1または2個とが縮合して形成され
る2環性もしくは3環性縮合複素環基を、「環状アミノ
基」は、酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれ
た原子をさらに1個有していてもよい5〜7員含窒素環
状基を、「置換されていてもよい炭化水素基」、「置換
されていてもよいC1-10炭化水素基」、「置換されてい
てもよいアシル基」、「置換されていてもよいC1-20
シル基」、「置換されていてもよいC1-20アルキルスル
ホニル基」および「置換されていてもよいC6-14アリー
ルスルホニル基」の「置換基」は、(1)ハロゲン、
(2)ニトロ、(3)ニトロソ、(4)シアノ、(5)置換
基として(i)ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、C1-3
ルコキシ−C1-3アルコキシ、C1-3アルキルチオ、ヒド
ロキシ−C1-3アルコキシ、C1-6アルキル−カルボニ
ル、カルボキシル、カルバモイル、C1-6アルキル−カ
ルバモイル、5〜8員複素環基およびハロゲンから選ば
れる置換基を1〜3個有していてもよいC1-6アルキ
ル、(ii)C1-4アルカノイルまたはC2-4アルケノイ
ル、(iii)ハロゲン、C1-3アルコキシおよびC1-4
ルキルから選ばれる置換基を1〜3個有していてもよい
6-14アリール−C1-6アルキル、(iv)ハロゲンを1
〜3個有していてもよいC6-14アリール、(v)C2-6
ルケニル、(vi)C3-7シクロアルキル、(vii)C1-3
アルコキシ−カルボニル、(viii)モノ−またはジ−C
1-6アルキルアミノ、(ix)C2-6アルケニルアミノ、
(x)C1-3アルコキシ−カルボニル、(xi)ホルミルま
たはC1-6アルキル−カルボニル、または(xii)C3-6
シクロアルキルオキシ−カルボニルを有していてもよい
ヒドロキシ、(6)式−S(O)t−R17(式中、tは0
〜2の整数、R17は(i)水素原子または(ii)ハロゲ
ン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、チオキソ、
カルボキシル、シアノ−C6-14アリールおよびハロゲノ
6-14アリールから選ばれる置換基を1〜3個それぞれ
有していてもよいC1-6アルキル、C6-14アリールまた
はC7-20アラルキルである)で表される基、(7)式 −
NR1819(式中、R18およびR19は、同一または異な
って、水素原子、C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ
−C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C2-6アルケニ
ル、C3-7シクロアルキル、フェニル、フェニル−C1-6
アルキル、C1-6アルカノイル、C3-6アルケノイル、C
4-7シクロアルキル−カルボニル、フェニル−C1-6アル
キル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、フ
ェニル−C1-6アルコキシ−カルボニルまたは5〜8員
複素環基である)で表される基、(8)式 −CO−R20
〔式中、R20は、(i)水素原子、(ii)ヒドロキシ、
(iii)C1-10アルキルまたは(iv)ハロゲンおよびニ
トロから選ばれる置換基を1〜3個有していてもよいC
6-14アリールで置換されていてもよいC1-6アルコキ
シ、(v)C3-6シクロアルキル、(vi)C6-14アリー
ル、(vii)C6-14アリールオキシ、(viii)C7-20
ラルキル、(ix)式 −NR1011〔式中、R10は水素
原子、置換されていてもよいC1-10炭化水素基、置換さ
れていてもよいC1-20アシル基、式 −O−R13(式
中、R13は前記と同意義を示す)で表される基、置換さ
れていてもよい複素環基または式 −S(O)t−R12(式
中、各記号は前記と同意義を示す)で表される基を、R
11は水素原子またはC1-10炭化水素基を示すか、また
は、R10とR11とが隣接する窒素原子とともに置換され
ていてもよい環状アミノ基を形成する〕で表される基、
または(x)5〜8員複素環基である〕で表される基、
(9)ヒドロキシ、アミノ、モノ−またはジ−C1-4アル
キルアミノ、C1-4アルコキシ、ハロゲン、ニトロおよ
びC1-6アルキルから選ばれる置換基を1〜3個有して
いてもよい5〜8員複素環基、(10)スルホ、(11)ヒ
ドロキシ、アミノ、モノ−またはジ−C1-4アルキルア
ミノ、C1-4アルコキシ、ハロゲン、ニトロおよびC1-6
アルキルから選ばれる置換基を1〜3個有していてもよ
いC6-14アリール、(12)ヒドロキシ、アミノ、モノ−
またはジ−C1-4アルキルアミノ、C1-4アルコキシ、ハ
ロゲン、ニトロおよびC1-6アルキルから選ばれる置換
基を1〜3個有していてもよいC3-7シクロアルキル、
(13)C1-6アルキレンジオキシ、(14)オキソ、(1
5)チオキソ、(16)ヒドロキシ、アミノ、モノ−また
はジ−C1-4アルキルアミノ、C1-4アルコキシ、ハロゲ
ン、ニトロおよびC1-6アルキルから選ばれる置換基を
1〜3個有していてもよいC2-4アルキニル、(17)ヒ
ドロキシ、アミノ、モノ−またはジ−C1-4アルキルア
ミノ、C1-4アルコキシ、ハロゲン、ニトロおよびC1-6
アルキルから選ばれる置換基を1〜3個有していてもよ
いC3-10シクロアルキル、(18)ヒドロキシ、アミノ、
モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ、C1-4アルコキ
シ、ハロゲン、ニトロおよびC1-6アルキルから選ばれ
る置換基を1〜3個有していてもよいC2-10アルケニ
ル、(19)ヒドロキシ、アミノ、モノ−またはジ−C
1-4アルキルアミノ、C1-4アルコキシ、ハロゲン、ニト
ロおよびC1-6アルキルから選ばれる置換基を1〜3個
有していてもよいC7-20アラルキル、(20)アミジノお
よび(21)アジドから選ばれる1〜6個の基を、「置換
されていてもよい複素環基」および「置換されていても
よい炭素原子に結合手を有する複素環基」の「置換基」
は、(1)C1-6アルキル、(2)C2-6アルケニル、
(3)C2-6アルキニル、(4)C3-6シクロアルキル、
(5)C5-7シクロアルケニル、(6)C6-10アリール−
1-5アルキル、(7)C6-14アリール、(8)C1-6アル
コキシ、(9)C6-14アリールオキシ、(10)C1-6アル
カノイル、(11)C6-14アリール−カルボニル、(12)
1-6アルカノイルオキシ、(13)C6-14アリール−カ
ルボニルオキシ、(14)カルボキシル、(15)C1-6
ルコキシ−カルボニル、(16)カルバモイル、(17)N
−モノ−C1-4アルキルカルバモイル、(18)N,N−ジ
−C1-4アルキルカルバモイル、(19)3〜6員環状ア
ミノカルボニル、(20)ハロゲン、(21)モノ−、ジ−
またはトリ−ハロゲノ−C1-4アルキル、(22)オキ
ソ、(23)アミジノ、(24)イミノ、(25)アミノ、
(26)モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ、(27)
3〜6員環状アミノ、(28)C1-6アルカノイルアミ
ノ、(29)ベンズアミド、(30)カルバモイルアミノ、
(31)N−C1-4アルキルカルバモイルアミノ、(32)
N,N−ジ−C1-4アルキルカルバモイルアミノ、(33)
1-3アルキレンジオキシ、(34)−B(OH)2、(35)
ヒドロキシ、(36)エポキシ、(37)ニトロ、(38)シ
アノ、(39)メルカプト、(40)スルホ、(41)スルフ
ィノ、(42)ホスホノ、(43)スルファモイル、(44)
1-6アルキルスルファモイル、(45)ジ−C1-6アルキ
ルスルファモイル、(46)C1-6アルキルチオ、(47)
フェニルチオ、(48)C1-6アルキルスルフィニル、(4
9)フェニルスルフィニル、(50)C1-6アルキルスルホ
ニルおよび(51)フェニルスルホニルから選ばれる1〜
6個の基を、「置換されていてもよい環状アミノ基」の
「置換基」は、C1-6アルキル、C6-14アリール、フェ
ニル−C1-4アルキル、ベンズヒドリル、C1-6アルキル
−カルボニル、C6-14アリール−カルボニルおよびC
1-6アルコキシ−カルボニルから選ばれる1〜3個の基
をそれぞれ示す。〕; 〔3〕Aが窒素原子である前記〔1〕記載の化合物また
はその塩; 〔4〕Bが窒素原子である前記〔1〕記載の化合物また
はその塩; 〔5〕Dが窒素原子である前記〔1〕記載の化合物また
はその塩; 〔6〕mが1である前記〔1〕記載の化合物またはその
塩; 〔7〕R1が置換されていてもよいC1-15アルキル基、
置換されていてもよいC3-10シクロアルキル基、置換さ
れていてもよいC2-10アルケニル基、置換されていても
よいC2-10アルキニル基、置換されていてもよいC3-10
シクロアルケニル基、置換されていてもよいC6-14アリ
ール基、置換されていてもよいC7-20アラルキル基、置
換されていてもよいC1-20アシル基、ニトロ基、式 −
NR1011〔式中、R10が水素原子、置換されていても
よいC1-10炭化水素基、置換されていてもよいC1-20
シル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換され
ていてもよい複素環基または式 −S(O)t−R12(式
中、tが0〜2の整数を、R12が水素原子または置換さ
れていてもよいC1-10炭化水素基である)で表される
基、R11が水素原子またはC1-10炭化水素基であるか、
またはR10とR11とが隣接する窒素原子とともに置換さ
れていてもよい環状アミノ基を形成する〕で表される
基、または式 −O−R13 (式中、R13は水素原子、置
換されていてもよいC1-10炭化水素基、置換されていて
もよいC1-20アシル基、置換されていてもよいC1-20
ルキルスルホニル基、置換されていてもよいC6-14アリ
ールスルホニル基または置換されていてもよい複素環基
を示す)で表される基、R2およびR3がともに水素原子
である前記〔1〕記載の化合物またはその塩; 〔8〕R2およびR3が水素原子である前記〔1〕記載の
化合物またはその塩;
〔9〕R1の置換位置がパラ位である前記〔1〕記載の
化合物またはその塩; 〔10〕R1が(1)(i)C1-6アルキルまたはC1-6
ルコキシで置換されていてもよいカルバモイルまたは
(ii)C1-6アルキル−カルボニルで置換されていても
よいアミノ基または(2)C3-6シクロアルキルで置換さ
れていてもよいC1-6アルコキシ基である前記
〔9〕記
載の化合物またはその塩; 〔11〕R4が、それぞれ置換されていてもよいC1-15
アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C2-10アルケニ
ル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルケニル
基、C6-14アリール基またはC7-20アラルキル基である
前記〔1〕記載の化合物またはその塩; 〔12〕R4が、置換されていてもよいC1-6アルキル基
である前記〔1〕記載の化合物またはその塩; 〔13〕R4が、ハロゲン、置換されていてもよいヒド
ロキシまたは置換されていてもよいアミノで置換されて
いてもよいC1-6アルキル基である前記〔1〕記載の化
合物またはその塩; 〔14〕R4が、式 −(CH2)n−NR1011 〔式中、
nが1〜3の整数、R10が水素原子、置換されていても
よいC1-10炭化水素基、置換されていてもよいC1-20
シル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換され
ていてもよい複素環基または式 −S(O)t−R12(式
中、tが0〜2の整数を、R12が水素原子または置換さ
れていてもよいC1-10炭化水素基である)で表される
基、R11が水素原子またはC1-10炭化水素基であるか、
または、R10とR11とが隣接する窒素原子とともに置換
されていてもよい環状アミノ基を形成する〕で表される
基である前記〔1〕記載の化合物またはその塩; 〔15〕R4が、N−C1-6アルキル−N−ベンジルアミ
ノメチル基である前記〔1〕記載の化合物またはその
塩; 〔16〕R5が、水素原子、ハロゲン、置換されていて
もよいC1-15アルキル基、置換されていてもよいC3-10
シクロアルキル基、置換されていてもよいC2-10アルケ
ニル基、置換されていてもよいC2-10アルキニル基、置
換されていてもよいC3-10シクロアルケニル基、置換さ
れていてもよいC6-14アリール基、置換されていてもよ
いC7-20アラルキル基、置換されていてもよいC1-20
シル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよい
カルボキシル基、または式 −O−R13 (式中、R13
水素原子または、それぞれ置換されていてもよいC1-15
アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C2-10アルケニ
ル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルケニル
基、C6-14アリール基、C7-20アラルキル基、C1-20
シル基、C1-20アルキルスルホニル基、C6-14アリール
スルホニル基もしくは複素環基である)である前記
〔1〕記載の化合物またはその塩; 〔17〕R5が、(1)C1-6アルコキシ−カルボニル
基、(2)ハロゲンまたはC1-6アルコキシで置換されて
いてもよいC6-14アリール基または(3)フェニル−C
1-3アルキル基である前記〔1〕記載の化合物またはそ
の塩; 〔18〕R6が、水素原子、置換されていてもよいC
1-15アルキル基、置換されていてもよいC3-10シクロア
ルキル基、置換されていてもよいC2-10アルケニル基、
置換されていてもよいC2-10アルキニル基、置換されて
いてもよいC3-10シクロアルケニル基、置換されていて
もよいC6-14アリール基または置換されていてもよいC
7-20アラルキル基である前記〔1〕記載の化合物または
その塩; 〔19〕R6が水素原子またはC1-6アルキル基である前
記〔1〕記載の化合物またはその塩; 〔20〕R7が置換されていてもよいC6-14アリール基
である前記〔1〕記載の化合物またはその塩; 〔21〕R7がハロゲンで置換されていてもよいフェニ
ル基である前記〔1〕記載の化合物またはその塩; 〔22〕AまたはDはいずれか一方が窒素原子で他方が
炭素原子または両方が窒素原子;Bが窒素原子または炭
素原子;mが0ないし3の整数;R1、R2およびR3
それぞれ同一または異なって(i)水素原子または(i
i)炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子を
介して結合する基;R4が炭素原子を介して結合する
基;R5が水素原子または炭素原子もしくは酸素原子を
介して結合する基;R6が水素原子または炭素原子を介
して結合する基;R7がそれぞれ置換されていてもよい
同素環基または複素環基;および破線部分が単結合また
は二重結合である前記〔1〕記載の化合物またはその
塩; 〔23〕一般式(e)
【化6】 〔式中、各記号は前記と同意義〕で表される前記〔1〕
記載の化合物またはその塩; 〔24〕R4が、式 −(CH2)n−NR1011 〔式
中、nが1〜3の整数、R10が水素原子、置換されてい
てもよいC1-10炭化水素基、置換されていてもよいC
1-20アシル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置
換されていてもよい複素環基または式 −S(O)t−R12
(式中、tが0〜2の整数、R12が水素原子または置換
されていてもよいC1-10炭化水素基である)で表される
基、R11が水素原子、C1-10炭化水素基または置換され
ていてもよいC1-20アシル基であるか、または、R10
11とが隣接する窒素原子とともに置換されていてもよ
い環状アミノ基を形成する〕で表される基である前記
〔23〕記載の化合物またはその塩; 〔25〕一般式
【化7】 〔式中、各記号は前記と同意義〕で表される前記〔1〕
記載の化合物またはその塩; 〔26〕R1が(1)(i)C1-6アルキルまたはC1-6
ルコキシで置換されていてもよいカルバモイルまたは
(ii)C1-6アルキル−カルボニルで置換されていても
よいアミノ基または(2)C3-6シクロアルキルで置換さ
れていてもよいC1-6アルコキシ基;R4がN−C1-6
ルキル−N−ベンジルアミノメチル基;R5が(1)C
1-6アルコキシ−カルボニル基、(2)ハロゲンまたはC
1-6アルコキシで置換されていてもよいC6-14アリール
基または(3)フェニル−C1-3アルキル基;およびR6
が水素原子である前記〔25〕記載の化合物またはその
塩; 〔27〕R1が(1)ニトロ基、(2)(i)ヒドロキシで
置換されていてもよいC1-6アルキル、(ii)ヒドロキ
シ、ハロゲンまたはチエニルで置換されていてもよいC
1-6アルキル−カルボニル、(iii)C1-6アルキル、C
1-6アルコキシまたはハロゲンで置換されていてもよい
6-10アリール−カルボニル、(iv)C3-6シクロアル
キル−カルボニル、(v)C2-4アルケニル−カルボニ
ル、(vi)C1-6アルコキシ−カルボニル、(vii)C
1-6アルキルアミノ−カルボニル、(viii)C1-6アルコ
キシアミノ−カルボニル、(ix)フェニルアミノカルボ
ニル、(x)C1-6アルキル、ニトロおよびC1-6アルコ
キシから選ばれる置換基を1または2個それぞれ有して
いてもよいイソオキサゾリルカルボニル、チエニルカル
ボニル、チアゾリルカルボニル、ピラゾリルカルボニル
またはフリルカルボニル、(xi)ピリジルカルボニル、
(xii)C1-6アルキルスルホニル、(xiii)チエニルス
ルホニルおよび(xiv)C1-6アルキルで置換されていて
もよいフェニルスルホニルから選ばれる置換基を1また
は2個有していてもよいアミノ基、(3)ピロリル基、
または(4)C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル−C
1-3アルキルまたはC1-6アルキル−カルボニルで置換さ
れていてもよいヒドロキシ基;R4が、(1)ハロゲン、
(2)ヒドロキシおよび(3)C1-6アルキル、フェニル
−C1-3アルキルおよびジ−C1-6アルキルアミノ−C
1-3アルキルから選ばれる置換基を1または2個有して
いてもよいアミノから選ばれる置換基を1または2個有
していてもよいC1-6アルキル基;R5が、(1)ハロゲ
ン、(2)ハロゲンまたはC1-6アルキルで置換されてい
てもよいフェニル基、または(3)(i)C1-6アルキ
ル、(ii)C1-6アルキルおよびC1-6アルコキシで置換
されたアミノまたは(iii)C1-6アルコキシで置換され
たカルボニル基;およびR6が水素原子またはC1-3アル
キル基である前記〔25〕記載の化合物またはその塩; 〔28〕8−(2,6−ジフルオロベンジル)−5,8
−ジヒドロ−2−[4−(エチルアミノカルボニルアミ
ノ)フェニル]−3−(N−メチル−N−ベンジルアミ
ノメチル)−5−オキソイミダゾ[1,2−a]ピリミ
ジン−6−カルボン酸エチルエステル、8−(2,6−
ジフルオロベンジル)−5,8−ジヒドロ−2−[4−
(メトキシアミノカルボニルアミノ)フェニル)]−3
−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−5−オ
キソイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−6−カルボン
酸イソプロピルエステル、8−(2,6−ジフルオロベ
ンジル)−5,8−ジヒドロ−2−[4−(エチルアミ
ノカルボニルアミノ)フェニル)]−3−(N−メチル
−N−ベンジルアミノメチル)−5−オキソイミダゾ
[1,2−a]ピリミジン−6−カルボン酸イソプロピ
ルエステルまたはこれらの塩; 〔29〕一般式(iv)
【化8】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
物またはその塩と式 X2−(CH2)m−R7 〔式中、
2は脱離基を、その他の記号は前記と同意義を示す〕
で表される化合物またはその塩とを反応させることを特
徴とする前記〔23〕記載の化合物またはその塩の製造
法; 〔30〕前記〔1〕記載の化合物またはその塩を含有し
てなる医薬製剤; 〔31〕性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗剤である前
記〔30〕記載の医薬製剤; 〔32〕性ホルモン依存性疾患の予防または治療剤であ
る前記〔30〕記載の医薬製剤; 〔33〕性ホルモン依存性ガンの予防または治療剤であ
る前記〔30〕記載の医薬製剤; 〔34〕前立腺ガン、子宮ガンもしくは乳ガンの予防ま
たは治療剤である前記〔30〕記載の医薬製剤; 〔35〕前立腺肥大症、子宮内膜症、子宮筋腫または思
春期早発症の予防または治療剤である前記〔30〕記載
の医薬製剤; 〔36〕妊娠調節剤である前記〔30〕記載の医薬製
剤;および 〔37〕月経周期調節剤である前記〔30〕記載の医薬
製剤などに関する。
【0006】上記の式中、炭素原子を介して結合する基
としては、(1)置換されていてもよい炭化水素基、(2)
置換されていてもよいアシル基、(3)置換されていても
よい炭素原子に結合手を有する複素環基、(4)エステル
化もしくはアミド化されていてもよいカルボキシル基、
または(5)シアノ基が挙げられる。上記の式中、窒素原
子を介して結合する基としては、(1)ニトロ基、(2)式
−NR89〔式中、R8は水素、置換されていてもよい
炭化水素基、置換されていてもよいアシル基、置換され
ていてもよいヒドロキシル基、置換されていてもよい複
素環基または式 −S(O)t−R12(式中、tは0〜2の
整数を、R12は水素原子または置換されていてもよいC
1-10炭化水素基を示す)で表される基を、R9は水素、
置換されていてもよい炭化水素基または置換されていて
もよいアシル基を示すか、R8とR9とが結合し隣接する
窒素原子とともに置換されていてもよい環状アミノ基を
形成していてもよい〕で表される基が挙げられる。上記
の式中、酸素原子を介して結合する基としては、置換さ
れていてもよいヒドロキシル基が挙げられる。該置換さ
れていてもよいヒドロキシル基としては、式 −O−R
13(式中、R13は水素原子または、それぞれ置換されて
いてもよいC1-10炭化水素基、C1-20アシル基、C1-20
アルキルスルホニル基、C6-14アリールスルホニル基も
しくは複素環基を示す)で表される。上記の式中、硫黄
原子を介して結合する基としては、式 −S(O)t−R
14(式中、tは0〜2の整数を、R14は水素原子また
は、それぞれ置換されていてもよい炭化水素基もしくは
複素環基を示す)で表される基が挙げられる。
【0007】上記エステル化されていてもよいカルボキ
シル基としては、式 −COO−R21(式中、R21は水
素原子または置換されていてもよいC1-10炭化水素基を
示す。)で表される基が挙げられる。上記アミド化され
ていてもよいカルボキシル基としては、式 −CO−N
1516〔式中、R15は、水素原子、置換されていても
よい炭化水素基またはアルコキシ基を示す。R16は水素
原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す。R
15とR16とは、隣接する窒素原子と共に置換されていて
もよい環状アミノ基を形成してもよい。〕で表される基
が挙げらる。該アミド化されていてもよいカルボキシル
基としては、例えば −CONH2 で示される基、また
はモノ−もしくはジ−C1-15アルキルカルバモイル基、
好ましくはモノ−もしくはジ−C1-10アルキルカルバモ
イル基(例えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモ
イル、ヘキシルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、
メチルエチルカルバモイル等)などが好ましく挙げられ
る。
【0008】前述の置換されていてもよい炭化水素基に
おける炭化水素基としては、例えばC1-20炭化水素基
(好ましくは、C1-10炭化水素基)が好ましい。該C
1-20炭化水素基の例としては、例えば、(1)C1-15アル
キル基(例として、メチル、エチル、n-プロピル、イソ
プロピル、n-ブチル、sec-ブチル、t-ブチル、ペンチ
ル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、
ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペ
ンタデシル等が挙げられ、なかでも、C1-10アルキルが
好ましく、特にC1-6アルキル基が好ましい)、(2)C
3-10シクロアルキル基(例として、シクロプロピル、シ
クロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロ
ヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル等が挙げら
れ、なかでもC3-6シクロアルキル基が好ましい)、(3)
2-10アルケニル基(例として、ビニル、アリル、イソ
プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニ
ル、ブタジエニル、2−メチルアリル、ヘキサトリエニ
ル、3−オクテニル等が挙げられ、なかでもC2-6アル
ケニル基が好ましい)、(4)C2-10アルキニル基(例と
して、エチニル、2−プロピニル、イソプロピニル、ブ
チニル、t−ブチニル、3−ヘキシニルなどが挙げら
れ、なかでもC2-6アルキニル基が好ましい)、(5)C
3-10シクロアルケニル(例として、シクロプロペニル、
シクロペンテニル、シクロヘキセニル等が挙げられ、な
かでもC3-6シクロアルケニル基が好ましい)、(6)C
6-14アリール基(例として、フェニル、ナフチル、アン
トリル、フェナントリル、アセナフチル、アントラセニ
ル等が挙げられ、なかでも、フェニル,ナフチルが好ま
しい)、および(7)C7-20アラルキル基(例として、ベ
ンジル、フェネチル、ベンツヒドリル等のC6-14アリー
ル−C1-6アルキル基が挙げられ、なかでもベンジル、
フェネチルなどのフェニル−C1-6アルキル基が好まし
い)などが挙げられる。
【0009】上記の炭化水素基は、置換可能な任意の位
置に1〜6個、好ましくは1〜5個、さらに好ましくは
1〜3個の置換基を有していてもよい。該置換基として
は、例えば、(1)ハロゲン、(2)ニトロ、(3)ニトロソ、
(4)シアノ、(5)置換基〔例、(i)C1-6アルキル(該C
1-6アルキルは、水酸基、C1-6アルコキシ,C1-3アル
コキシ−C1-3アルコキシ,C1-3アルキルチオ,ヒドロ
キシ−C1-3アルコキシ,C1-6アルキル−カルボニル、
カルボキシ、カルバモイル、C1-6アルキル−カルバモ
イル、5〜8員複素環基(後述の「炭素原子以外に酸素
原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を
1ないし4個含む5〜8員複素環基」と同様のもの)ま
たはハロゲンを置換基として1〜3個有していてもよ
い)、(ii)C1-4アシル(C1-4アルカノイル、C2-4
ルケノイル等)、(iii)C7-20アラルキル(該C7-20
ラルキル基はC6-14アリール−C1-6アルキルであり、
ハロゲン、C1-3アルコキシまたはC1-4アルキルを1〜
3個、好ましくは1個、置換基として有していてもよ
い)、(iv)C6-14アリール(該C6-14アリールは、ハロ
ゲンを1〜3個、好ましくは1個、置換基として有して
いてもよい)、(v)C2-6アルケニル、(vi)C3-7シクロ
アルキル、(vii)C1-3アルコキシ−カルボニル、(viii)
モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ、(ix)C2-6アル
ケニルアミノ、(x)C1-3アルコキシ−カルボニル、(xi)
1-6アルキル−カルボニル、または(xii)C3-6シクロ
アルキルオキシ−カルボニル〕を有していてもよいヒド
ロキシル、(6)式−S(O)t−R17〔式中、tは0〜2
の整数を、R17は水素原子または置換可能な任意の位置
に1〜3個、好ましくは1個の置換基(例、ハロゲン、
ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、チオキソ、カル
ボキシ、シアノ−C6-14アリール、ハロゲノC6-14アリ
ール等)を有していてもよい炭化水素基を示し、該炭化
水素基としては、C1-20炭化水素基、特に、C1-6アル
キル、C6-14アリール、C7-20アラルキルが好まし
い)〕で表される基、(7)置換されていてもよいアミノ
基〔例、式 −NR1819〔式中、R18およびR19は、
同一または異なって、水素原子、C1-6アルキル、C1-6
アルキルアミノ−C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C
2-6アルケニル、C3-7シクロアルキル、フェニル、フェ
ニル−C1-6アルキル、C1-6アルカノイル、C3-6アル
ケノイル、C4-7シクロアルキル−カルボニル、フェニ
ル−C1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カ
ルボニル、フェニル−C1-6アルコキシ−カルボニルま
たは5〜8員複素環基(後述の「炭素原子以外に酸素原
子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を1
ないし4個含む5〜8員複素環基」と同様のもの)を示
す〕で表される基〕、(8)式 −CO−R20〔式中、R20
は、(i)水素原子、(ii)ヒドロキシル、(iii)C1-10アル
キル、(iv)C1-6アルコキシ(このアルコキシは、ハロ
ゲンやニトロなどの置換基を置換可能な任意の位置に1
〜3個、好ましくは1個有していてもよいC6-14アリー
ルで置換されていてもよい)、(v)C3-6シクロアルキ
ル、(vi)C6-14アリール、(vii)C6-14アリールオキ
シ、(viii)C7-20アラルキル、(ix)式−NR1011(式
中、R10およびR11は上記と同意義)で表される置換さ
れていてもよいアミノ基または(x)5〜8員複素環基
(後述の「炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原
子等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5〜8
員複素環基」と同様のもの)を示す〕で表される基(例
えば、C1-6アルカノイル、C3-6アルケノイル、C1-6
アルコキシ−カルボニルなどが好ましい)、(9)窒素原
子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1ないし4個の
ヘテロ原子を含有する5ないし8員の複素環基、(10)ス
ルホ、(11)C6-14アリール、(12)C3-7シクロアルキ
ル、(13)C1-6アルキレンジオキシ(例、メチレンジオ
キシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシ、2,2
−ジメチレンジオキシ等)、(14)オキソ、(15)チオキ
ソ、(16)C2-4アルキニル、(17)C3-10シクロアルキ
ル、(18)C2-10アルケニル(好ましくは、C2-6アルケ
ニル基)、(19)C7-20アラルキル(例、C6-14アリール
−C1-6アルキル)、(20)アミジノおよび(21)アジドな
どが挙げられる。
【0010】上記の置換基を有している炭化水素基上の
置換基のうち、(9)窒素原子、酸素原子及び硫黄原子か
ら選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する5ない
し8員の複素環基、(11)C6-14アリール、(12)C3-7
クロアルキル、(16)C2-4アルキニル、(17)C3-10シク
ロアルキル基、(18)C2-10アルケニル基、および(19)C
7-20アラルキルなどは、置換可能な任意の位置にさらに
1〜4個、好ましくは1〜3個の置換基を有してもよ
い。該さらに有していてもよい置換基としては、例え
ば、(1)ヒドロキシル、(2)アミノ、(3)モノ−またはジ
−C1-4アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルア
ミノ、プロピルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミ
ノ等)、(4)C1-4アルコキシ、(5)ハロゲン、(6)ニトロ
および(7)C1-6アルキル等から選ばれる1〜3個の基、
さらに好ましくは1〜2個の基が挙げられる。例えば、
該炭化水素基がシクロアルキル、シクロアルケニル、ア
リールまたはアラルキル基である場合は、置換基として
1-6アルキルを1〜3個有していてもよく、このC1-6
アルキルは、さらに、1〜3個のヒドロキシ、オキソ、
1-3アルコキシ、C1-3アルキルチオ、ハロゲン、カル
バモイル等で置換されていてもよい。該置換されている
1-6アルキルとして、ホルミル(メチルがオキソによ
り置換されたもの)、カルボキシル(メチルがオキソお
よびヒドロキシにより置換されたもの)、C1-6アルコ
キシカルボニル(メチルがオキソおよびアルコキシによ
り置換されたもの)(例、メトキシカルボニル、エトキ
シカルボニル、t-ブトキシカルボニル等のC1-6アルコ
キシカルボニル)、ヒドロキシC1-6アルキル(例、ヒ
ドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシブチ
ル、ヒドロキシプロピル等)、C1-3アルコキシ−C1-6
アルキル(例、メトキシメチル、エトキシメチル、エト
キシブチル、プロポキシメチル、プロポキシヘキシル
等)などが挙げられる。上記における置換基の数は1〜
6個であるが、1〜5個が好ましく、とりわけ1〜3個
が好ましく、1〜2個が最も好ましい。置換基がさらに
有していてもよい置換基の数としては、1〜4個が好ま
しく、とりわけ1〜3個が好ましく、1〜2個が最も好
ましい。
【0011】炭素原子を介して結合する基、R8および
9の一例として例示した前述の置換されていてもよい
アシル基におけるアシル基としては、C1-20アシル基が
挙げられ、例えば、ホルミル、C1-6アルキル−カルボ
ニル(例、アセチル、エチルカルボニル、プロピルカル
ボニル、tert-プロピルカルボニル等)、C1-6アルコキ
シ−カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカ
ルボニル、tert-ブトキシカルボニル等)、C6-14アリ
ール−カルボニル(例、ベンゾイル、ナフトイル等)、
6-14アリールオキシ−カルボニル(例、フェノキシカ
ルボニル等)、C7-15アラルキル−カルボニル(例、ベ
ンジルカルボニル等のC6-14アリール−C1-6アルキル
−カルボニル)、C7-19アラルキルオキシ−カルボニル
(例、ベンジルオキシカルボニル等のC6-14アリール−
1-6アルコキシ−カルボニル)、C2-4アルケニル−カ
ルボニル(例、2−プロペニルカルボニル等)、C3-6
シクロアルキル−カルボニル(例、シクロプロピルカル
ボニル等)、三環性C9-10架橋環式炭化水素−カルボニ
ル(例、アダマンチルカルボニル等)などが挙げられ
る。該置換されていてもよいアシル基における置換基と
しては、前述の置換されていてもよい炭化水素基におけ
る置換基として例示したものと同様のものが挙げられ
る。
【0012】上記式中、複素環基または置換されていて
もよい複素環基における複素環基としては、炭素原子以
外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテ
ロ原子を1ないし4個含む5〜8員複素環基、それらの
複素環基同志が同一または異なって2個または3個縮合
して形成される2環性もしくは3環性縮合複素環基、お
よびその複素環基とベンゼン環が1個または2個縮合し
て形成される2環性もしくは3環性縮合複素環基等が挙
げられる。該複素環基の具体例としては、例えば、
(1)チエニル、フリル、ピロリル、ピロリニル、オキ
サゾリル、チアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル、イ
ミダゾリニル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、
1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾ
リル、フラザニル、1,2,4−チアジアゾリル、1,2,
3−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリル、1,
2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、トリ
アジニル、トリアゾリジニル、1H−または2H−テト
ラゾリル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素
原子等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む5員
複素環基;(2)ピリジル、ピリミジニル、チオモルホ
リニル、モルホリニル、トリアジニル、ピロリジニル、
ピペリジニル、ピラニル、チオピラニル、1,4−オキ
サジニル、1,4−チアジニル、1,3−チアジニル、ピ
ペラジニル、トリアジニル、オキソトリアジニル、ピリ
ダジニル、ピラジニル等の炭素原子以外に酸素原子、硫
黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を1ないし
4個含む6員複素環基などが挙げられる。(3)2環性ま
たは3環性縮合複素環基としては、ベンゾフリル、ベン
ゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、テトラゾロ〔1,
5−b〕ピリダジニル、トリアゾロ〔4,5−b〕ピリ
ダジニル、ベンゾイミダゾリル、キノリル、イソキノリ
ル、シンノリニル、フタラジニル、キナゾリニル、キノ
キサリニル、インドリジニル、インドリル、キノリジニ
ル、1,8−ナフチリジニル、プリニル、プテリジニ
ル、ジベンゾフラニル、カルバゾリル、アクリジニル、
フェナントリジニル、クロマニル、ベンゾオキサジニ
ル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニ
ル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等
から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む2環性また
は3環性縮合複素環基等が挙げられる。
【0013】該複素環基に置換していてもよい置換基の
例としては、例えば(1)C1-6アルキル、(2)C2-6アルケ
ニル、(3)C2-6アルキニル、(4)C3-6シクロアルキル、
(5)C5-7シクロアルケニル、(6)C7-11アラルキル(ベ
ンジル、フェネチルなどのC6-10アリール−C1-5アル
キル、好ましくは、ベンジル)、(7)C6-14アリール
(フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリル、
アセナフチル、アントラセニル等、好ましくは、フェニ
ル)、(8)C1-6アルコキシ、(9)C6-14アリールオキシ
(例、フェノキシ等)、(10)C1-6アルカノイル(例、
ホルミル、アセチル、プロピオニル、n-ブチリル、iso-
ブチリル等)、(11)C6-14アリール−カルボニル(例、
ベンゾイル等)、(12)C1-6アルカノイルオキシ(例、
ホルミルオキシ、アセチルオキシ、プロピオニルオキ
シ、n-ブチリルオキシ、iso-ブチリルオキシ等)、(13)
6-14アリール−カルボニルオキシ(例、ベンゾイルオ
キシ等)、(14)カルボキシル、(15)C1-6アルコキシ−
カルボニル(例、メトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニル、n-プロポキシカルボニル、iso-プロポキシカルボ
ニル、n-ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニ
ル、tert-ブトキシカルボニル等)、(16)カルバモイ
ル、(17)N−モノ−C1-4アルキルカルバモイル(例、N
-メチルカルバモイル、N-エチルカルバモイル、N-プロ
ピルカルバモイル、N-イソプロピルカルバモイル、N-ブ
チルカルバモイル等)、(18)N,N−ジ−C1-4アルキル
カルバモイル(例、N,N-ジメチルカルバモイル、N,N-ジ
エチルカルバモイル、N,N-ジプロピルカルバモイル、N,
N-ジブチルカルバモイル等)、(19)3〜6員環状アミノ
カルボニル(例、1-アジリジニルカルボニル、1-アゼチ
ジニルカルボニル、1-ピロリジニルカルボニル、1-ピペ
リジニルカルボニル、N-メチルピペラジニルカルボニ
ル、モルホリノカルボニル等)、(20)ハロゲン、(21)モ
ノ−,ジ−またはトリ−ハロゲノ−C1-4アルキル
(例、クロロメチル、ジクロロメチル、トリフルオロメ
チル、トリフルオロエチル等)、(22)オキソ、(23)アミ
ジノ、(24)イミノ、(25)アミノ、(26)モノ−またはジ−
1-4アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミ
ノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミ
ノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミ
ノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ等)、(27)
炭素原子と1個の窒素原子以外に酸素原子、硫黄原子、
窒素原子等から選ばれたヘテロ原子を1ないし3個含ん
でいてもよい3ないし6員の環状アミノ基(例、アジリ
ジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、ピ
ロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イミダゾリジニ
ル、ピペリジノ、モルホリノ、ジヒドロピリジル、N-メ
チルピペラジニル、N-エチルピペラジニル等)、(28)C
1-6アルカノイルアミノ(例、ホルムアミド、アセタミ
ド、トリフルオロアセタミド、プロピオニルアミド、ブ
チリルアミド、イソブチリルアミド等)、(29)ベンズア
ミド、(30)カルバモイルアミノ、(31)N−C1-4アルキ
ルカルバモイルアミノ(例、N-メチルカルバモイルアミ
ノ、N-エチルカルバモイルアミノ、N-プロピルカルバモ
イルアミノ、N-イソプロピルカルバモイルアミノ、N-ブ
チルカルバモイルアミノ等)、(32)N,N−ジ−C1-4
ルキルカルバモイルアミノ(例、N,N-ジメチルカルバモ
イルアミノ、N,N-ジエチルカルバモイルアミノ、N,N-ジ
プロピルカルバモイルアミノ、N,N-ジブチルカルバモイ
ルアミノ等)、(33)C1-3アルキレンジオキシ(例、メ
チレンジオキシ、エチレンジオキシ等)、(34)−B(O
H)2、(35)ヒドロキシル、(36)エポキシ(−O−)、(3
7)ニトロ、(38)シアノ、(39)メルカプト、(40)スルホ、
(41)スルフイノ、(42)ホスホノ、(43)スルファモイル、
(44)C1-6アルキルスルファモイル(例、N-メチルスル
ファモイル、N-エチルスルファモイル、N-プロピルスル
ファモイル、N-イソプロピルスルファモイル、N-ブチル
スルファモイル等)、(45)ジC1-6アルキルスルファモ
イル(例、N,N-ジメチルスルファモイル、N,N-ジエチル
スルファモイル、N,N-ジプロピルスルファモイル、N,N-
ジブチルスルファモイル等)、(46)C1-6アルキルチオ
(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプ
ロピルチオ、n-ブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブ
チルチオ等)、(47)フェニルチオ、(48)C1-6アルキル
スルフィニル(例、メチルスルフィニル、エチルスルフ
ィニル、プロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル
等)、(49)フェニルスルフィニル、(50)C1-6アルキル
スルホニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホニ
ル、プロピルスルホニル、ブチルスルホニル等)および
(51)フェニルスルホニルなどが挙げられる。該複素環基
に置換していてもよい置換基の数は1〜6個、好ましく
は1〜3個、さらに好ましくは1〜2個である。
【0014】該置換されていてもよい炭素原子に結合手
を有する複素環基における複素環基としては、炭素原子
以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘ
テロ原子を1ないし4個含む5〜8員複素環基、それら
の複素環基同志が同一または異なって2個または3個縮
合して形成される2環性もしくは3環性縮合複素環基、
およびその複素環基とベンゼン環が1個または2個縮合
して形成される2環性もしくは3環性縮合複素環基等で
あって、該複素環を構成する炭素原子に結合手を有する
複素環基が挙げられる。該炭素原子に結合手を有する複
素環基の具体例としては、例えば、(1)チエニル
(例、2−または3−チエニル)、フリル(例、2−ま
たは3−フリル)、ピロリル(例、2−または3−ピロ
リル)、オキサゾリル(例、2−,4−または5−オキ
サゾリル)、チアゾリル(例、2−,4−または5−チ
アゾリル)、ピラゾリル(例、3−,4−または5−ピ
ラゾリル)、ピロリジニル(例、2−または3−ピロリ
ジニル)、イミダゾリル(例、2−,4−または5−イ
ミダゾリル)、イミダゾリニル(例、2−イミダゾリニ
ル、2−イミダゾリジニル)、イソオキサゾリル(例、
3−,4−または5−イソオキサゾリル)、イソチアゾ
リル(例、3−,4−または5−イソチアゾリル)、オ
キサジアゾリル〔例、3−または5−(1,2,4−オキ
サジアゾリル)、2−,5−または6−(1,3,4−オキ
サジアゾリル)〕、チアジアゾリル〔例、3−または5
−(1,2,4−チアジアゾリル)、2−または5−(1,
3,4−チアジアゾリル)、4−または5−(1,2,3−
チアジアゾリル)、3−または4−(1,2,5−チアジア
ゾリル)〕、トリアゾリル〔例、2−または5−(1,2,
3−トリアゾリル)、3−または5−(1,2,4−トリア
ゾリル)〕、テトラゾリル〔例、5−(1H−または2H
−テトラゾリル)〕等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄
原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4
個含む5員複素環基;(2)ピリジル(例、2−,3−
または4−ピリジル),ピリミジニル(例、2−,4−
または5−ピリミジニル)、チオモルホリニル(例、2
−または3−チオモルホリニル)、モルホリニル(例、
2−または3−モルホリニル)、トリアジニル(例、3
−または6−トリアジニル)、ピペリジニル(例、2
−,3−または4−ピペリジニル)、ピラニル(例、2
−または3−ピラニル)、チオピラニル(例、2−また
は3−チオピラニル)、オキサジニル〔例、2−または
3−(1,4−オキサジニル)〕、チアジニル〔例、2−
または3−(1,4−チアジニル)、1−または4−(1,
3−チアジニル)〕、ピペラジニル(例、2−または3
−ピペラジニル)、トリアジニル(例、3−または6−
トリアジニル)、ピリダジニル(例、3−または4−ピ
リダジニル)、ピラジニル(例、2−または3−ピラジ
ニル)、ピリダジニル(例、3−または4−ピリダジニ
ル)等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、窒素原子
等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む6員複素
環基;(3)ベンゾフリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾ
オキサゾリル、テトラゾロ〔1,5−b〕ピリダジニ
ル、トリアゾロ〔4,5−b〕ピリダジニル、ベンゾイ
ミダゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、
フタラジニル、キナゾリニル、キノキサリニル、インド
リジニル、インドリル、キノリジニル、1,8−ナフチ
リジニル、プリニル、プテリジニル、ジベンゾフラニ
ル、カルバゾリル、アクリジニル、フェナントリジニ
ル、クロマニル、ベンゾオキサジニル、フェナジニル、
フェノチアジニル、フェノキサジニル等の炭素原子以外
に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ
原子を1ないし4個含む2環性または3環性縮合複素環
基の炭素原子に結合手を有する基等が挙げられる。炭素
原子に結合手を有する複素環基に置換していてもよい基
としては、上記の置換されていてもよい複素環基におい
て例示した置換基と同様のものが挙げられる。
【0015】上記、環状アミノ基および置換されていて
もよい環状アミノ基における環状アミノ基としては、酸
素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれた原子をさ
らに1個有していてもよい5〜7員の含窒素環状基が挙
げられる。その例としては、例えば、ピロリジニル、ピ
ロリニル、ピロリル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、
ピラゾリル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、イミ
ダゾリル、1,2,3−トリアジニル、1,2,3−トリア
ゾリジニル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,3,4−
テトラゾリル、ピペリジニル、ピペラジニル、アゼピニ
ル、ヘキサメチレンイミノ、オキサゾリジノ、モルホリ
ノ、チアゾリジノまたはチオモルホリノが挙げられる。
なかでも、5〜6員のものが好ましく、例えば、ピロリ
ジニル、ピラゾリニル、ピラゾリル、ピペリジニル、ピ
ペラジニル、モルホリノ、チオモルホリノが好ましい。
該環状アミノ基は、置換可能な任意の位置に1〜3個の
置換基を有していてもよく、該置換基としては、例え
ば、(1)C1-6アルキル、(2)C6-14アリール、(3)C7-10
アラルキル(フェニルC1-4アルキル)、(4)ベンツヒド
リル、(5)C1-6アルキル−カルボニル、(6)C6-14アリ
ール−カルボニル、および(7)C1-6アルコキシ−カルボ
ニルなどが挙げられる。好ましい置換基としては、C
1-6アルキルが挙げられ、なかでもC1-3アルキルがさら
に好ましい。
【0016】置換されていてもよい同素環基における同
素環基としては、例えばC6-10アリール基(例、フェニ
ル、ナフチルなど)、C3-7シクロアルキル基(例、シ
クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、シクロヘプチル等)、 C3-7シクロアルケニ
ル(例、シクロプロニル、シクロブテニル、シクロペン
テニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル等)等の
縮合していてもよい3ないし7員炭素環状基等が用いら
れる。該同素環基は、置換可能な任意の位置に1〜6
個、好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1〜2個の
置換基を有していてもよい。該置換基としては、例えば
(1)1〜3個、好ましくは1〜2個のハロゲンで置換さ
れていてもよいC1-15アルキル(好ましくは、ハロゲン
で置換されていてもよいC1-6アルキル)、(2)C3-10
クロアルキル、(3)C2-10アルケニル、(4)C2-10アルキ
ニル、(5)C3-10シクロアルケニル、(6)C6-10アリー
ル、(7)C7-20アラルキル、(8)ニトロ、(9)ヒドロキシ
ル、(10)メルカプト、(11)オキソ、(12)チオキソ、(13)
シアノ、(14)カルバモイル、(15)カルボキシル、(16)C
1-6アルコキシ−カルボニル(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル等)、(17)スルホ、(18)ハロゲ
ン、(19)C1-6アルコキシ、(20)C6-10アリールオキシ
(例、フェノキシ等)、(21)C1-6アシルオキシ(例、
アセトキシ、プロピオニルオキシ等のC1-6アルカノイ
ルオキシ)、(22)C1-6アルキルチオ(例、メチルチ
オ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチ
オ、n−ブチルチオ、t−ブチルチオ等)、(23)C6-10
アリールチオ(例、フェニルチオ等)、(24)C1-6アル
キルスルフィニル(例、メチルスルフィニル、エチルス
ルフィニル等)、(25)C6-10アリールスルフィニル
(例、フェニルスルフィニル等)、(26)C1-6アルキル
スルホニル(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル
等)、(27)C6-10アリールスルホニル(例、フェニルス
ルホニル等)、(28)アミノ、(29)C1-6アシルアミノ
(例、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ等のC1-6
アルカノイルアミノ等)、(30)モノ−またはジ−C1-4
アルキルアミノ(例、メチルアミノ、エチルアミノ、n
−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n−ブチルア
ミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ等)、(31)C
3-8シクロアルキルアミノ(例、シクロプロピルアミ
ノ、シクロブチルアミノ、シクロペンチルアミノ、シク
ロヘキシルアミノ等)、(32)C6-10アリールアミノ
(例、アニリノ等)、(33)C1-6アルカノイル(例、ホ
ルミル、アセチル、ヘキサノイル等)、(34)C6-10アリ
ール−カルボニル(例、ベンゾイル等)、および(35)炭
素原子以外に酸素、硫黄、窒素等から選ばれたヘテロ原
子を1ないし4個含む5ないし6員複素環基〔例、チエ
ニル(例、2−または3−チエニル)、フリル(例、2
−または3−フリル)、ピラゾリル(例、3−,4−ま
たは5−ピラゾリル)、チアゾリル(例、2−,4−ま
たは5−チアゾリル)、イソチアゾリル(例、3−,4
−または5−イソチアゾリル)、オキサゾリル(例、2
−,4−または5−オキサゾリル)、イソオキサゾリル
(例、3−,4−または5−イソオキサゾリル)、イミ
ダゾリル(例、2−,4−または5−イミダゾリル)、
トリアゾリル(例、1,2,3−または1,2,4−トリア
ゾリル)、テトラゾリル(例、1Hまたは2H−テトラ
ゾリル)、ピリジル(例、2−,3−または4−ピリジ
ル)、ピリミジニル(例、2−,4−または5−ピリミ
ジル)、ピリダジニル(例、3−または4−ピリダニジ
ル)、キノリル、イソキノリル、インドリル等〕などが
挙げられる。R8またはR10で示される置換されていて
もよいヒドロキシ基としては、上記の式 −OR13〔式
中、R13は前記と同意義を示す〕で表される基が挙げら
れる。
【0017】上記式中、R1、R2およびR3としては、
それぞれ同一または異なって(i)水素または(ii)前
述の炭素原子、窒素原子または酸素原子を介して結合す
る基が好ましい。なかでも好ましくは、R1が、それぞ
れ置換されていてもよいC1−15アルキル基、C
3−10シクロアルキル基、C2-10アルケニル基、C
2-10アルキニル基、C3-10シクロアルケニル基、C6-14
アリール基、C7-20アラルキル基もしくはC1-20アシル
基、ニトロ基、式 −NR1011 〔式中、R10は水素ま
たはそれぞれ置換されていてもよいC1-10炭化水素基、
1-20アシル基、ヒドロキシル基、複素環基もしくは式
−S(O)t−R12(式中、tは0〜2の整数を、R12
水素原子、置換されていてもよいC1-10炭化水素基また
は複素環基を示す)で表される基を、R11は水素または
1-10炭化水素基を示すか、R10とR11とが隣接する窒
素原子とともに置換されていてもよい環状アミノ基を形
成していてもよい〕で表される基、または式 −O−R
13 〔式中、R13は水素原子または、それぞれ置換され
ていてもよいC1-10炭化水素基、C1-20アシル基、C
1-20アルキルスルホニル基、C6-14アリールスルホニル
基もしくは5〜8員複素環基(前述の「炭素原子以外に
酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原
子を1ないし4個含む5〜8員複素環基」と同様のも
の)を示す〕で表される基であり、R2またはR3の少な
くとも一方が水素で他方は前述の炭素原子、窒素原子ま
たは酸素原子を介して結合する基(好ましくはR2およ
びR3が共に水素)である。R1として好ましくは、1〜
3個、好ましくは1個のヒドロキシル基で置換されてい
てもよいC1-10アルキル基(好ましくは、C1-6アルキ
ル基)、ニトロ基、アミノ基、式 −NR1011 (ただ
し、R10は水素、R11は1〜3個、好ましくは1個のヒ
ドロキシル基で置換されていてもよいC1-6アルキル−
カルボニル、C1-6アルキルアミノ−カルボニル、C
6-14アリールアミノ−カルボニルを示す)、または式
−O−R13(ただし、R13は水素、1〜3個、好ましく
は1個のヒドロキシル基で置換されていてもよいC1-10
アルキル、C3-10シクロアルキルもしくは1〜3個、好
ましくは1個のヒドロキシル基で置換されていてもよい
1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルキルスルホニル
基、C6-10アリールスルホニル基)である。
【0018】上記式中、R4としては、(1)置換されて
いてもよいC1-10炭化水素基、(2)置換されていてもよ
いC1-20アシル基、(3)置換されていてもよい炭素原子
に結合手を有する複素環基、(4)エステル化もしくはア
ミド化されていてもよいカルボキシル基、または(5)シ
アノ基が好ましい。中でも好ましくは、R4は、それぞ
れ置換されていてもよいC1-15アルキル基、C3-10シク
ロアルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル
基、C3-10シクロアルケニル基、C6-14アリール基また
はC7-20アラルキル基である。さらに好ましくは置換さ
れていてもよいC1-6アルキル基(例えば、置換されて
いてもよいアミノアルキル基など)である。R4として
好ましい例としては、式 −(CH2)n−NR1011
〔式中、nは1〜3の整数を、R10は水素、置換されて
いてもよいC1-10炭化水素基、置換されていてもよいC
1-20アシル基、置換されていてもよいヒドロキシル基
(前述の式 −O−R13で表される基)、置換されてい
てもよい複素環基または式 −S(O)t−R12(式中、t
は0〜2の整数を、R12は水素原子または置換されてい
てもよいC1-10炭化水素基を示す)で表される基を、R
11は水素またはC1-10炭化水素基を示すか、R10とR11
とが隣接する窒素原子とともに置換されていてもよい環
状アミノ基を形成していてもよい〕が挙げられる。R4
は、より好ましくは、ハロゲン原子、C1-20アシル基で
置換されていてもよいヒドロキシル基、またはC1-10
ルキルおよび/またはC6-14アリール−C1-10アルキル
で置換されていてもよいアミノ基で置換されていてもよ
いC1-3アルキル基である。特に好ましくは、N−C1-6
アルキル−N−ベンジルアミノメチルである。
【0019】上記式中、R5で示されるハロゲンとして
は、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨードが挙げ
られる。R5として好ましくは、水素、置換されていて
もよいC1-15アルキル基、置換されていてもよいC3-10
シクロアルキル基、置換されていてもよいC2-10アルケ
ニル基、置換されていてもよいC2-10アルキニル基、置
換されていてもよいC3-10シクロアルケニル基、置換さ
れていてもよいC6-14アリール基、置換されていてもよ
いC7-20アラルキル基、置換されていてもよいC1-20
シル基、エステル化もしくはアミド化されていてもよい
カルボキシル基、または式 −O−R13 (式中、R13
水素原子または、それぞれ置換されていてもよいC1-15
アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C2-10アルケニ
ル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルケニル
基、C6-14アリール基、C7-20アラルキル基、C1-20
シル基、C1-20アルキルスルホニル基、C6-14アリール
スルホニル基もしくは複素環基を示す)が挙げられる。
中でもR5として好ましくは、水素、または、1〜3
個、好ましくは1個のC6-14アリールもしくはC1-6
ルコキシ基で置換されていてもよいC1-15アルキル基、
1〜3個、好ましくは1個のヒドロキシル基で置換され
ていてもよいC1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコ
キシカルボニル(例、メトキシカルボニル,エトキシカ
ルボニル,t-ブトキシカルボニル等)、C6-14アリール
−カルボニル(例、ベンゾイル等)、C6-14アリールオ
キシ−カルボニル(例、フェノキシカルボニル等)、C
7-15アラルキル−カルボニル(例、ベンジルカルボニル
等)、C7-19アラルキルオキシ−カルボニル(例、ベン
ジルオキシカルボニル等)、N−C1-10アルキル−N−
(C1-10アルコキシ)アミノ−カルボニル(例、N−メ
チル−N−メトキシアミノ−カルボニル等)、C1-15
ルキルオキシおよびC1-20アリールスルホニル基などが
挙げられる。さらに好ましくは、R5は、(1)C1-6
ルコキシ−カルボニル基、(2)ハロゲンまたはC1-6
ルコキシで置換されていてもよいC6-14アリール基また
は(3)フェニル−C1-3アルキル基である。上記式中、
6としては、水素、または、それぞれ置換されていて
もよいC1-15アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C
2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロ
アルケニル基、C6-14アリール基もしくはC7-20アラル
キル基が好ましい。中でもR6として好ましくは、水素
またはC1-10アルキル基、さらに好ましくは水素または
1-6アルキル基が挙げられる。
【0020】上記式中、R7としては、それぞれ置換さ
れていてもよい同素環基または複素環基、好ましくは置
換されていてもよいC6-14アリール基が挙げられる。R
7としてさらに好ましくは、1〜3個、好ましくは1〜
2個のハロゲン原子またはC1-6アルコキシ基で置換さ
れていてもよいフェニル基が挙げられる。特に好ましく
は1〜2個のハロゲン原子で置換されていてもよいフェ
ニル基である。上記の式(I)において、mは0〜3、
好ましくはmは0〜2、さらに好ましくはmは0または
1である。上記の式において、nは1〜3の整数、好ま
しくはnは1または2、さらに好ましくはnは1であ
る。上記または下記の式において、X、X1またはX
2は、脱離基(例えば、ハロゲン原子、メシル基、トシ
ル基など)、好ましくはハロゲン原子(例えば、塩素、
臭素など)を示す。下記の式において、X3は脱離基
〔例、N,N−ジC1-4アルキルアミノ(例、ジメチルア
ミノ等)、C1-10アルコキシ基(例、メトキシ、エトキ
シ等)、C1-10アシル基(例、アセチル等のC1-10アル
カノイル等)、C1-10アシルオキシ基(例、アセトキシ
等のC1-10アルカノイルオキシ等)、ハロゲン原子
(例、塩素、臭素等)、メシル基、トシル基などが挙げ
られ、好ましくはN,N−ジC1-4アルキルアミノ(例、
ジメチルアミノ等)、C1-10アルコキシ基(例、メトキ
シ、エトキシ等)など〕を示す。
【0021】上記の式(I)において、AまたはDはい
ずれか一方が窒素原子で他方が炭素原子または両方が窒
素原子を、Bは窒素原子または炭素原子を示す。従っ
て、式(I)で表される化合物としては、例えば、式
【化9】
【化10】
【化11】
【化12】 〔式中、各記号は前記と同意義。〕で表される化合物が
挙げられる(好ましくは、式(a),(b),(c),(d),(e)また
は(g)で表される化合物)。中でも好ましくは、式(I)
においてBが窒素原子である化合物、とりわけ式(c)ま
たは(e)で表される化合物、最も好ましくは式(e)で表さ
れる化合物が挙げられる。化合物(I)中、一般式
【化13】 〔式中、各記号は前記と同意義を示す〕で表される化合
物が好ましい。中でも、R1が(1)(i)C1-6アルキル
またはC1-6アルコキシで置換されていてもよいカルバ
モイルまたは(ii)C1-6アルキル−カルボニルで置換
されていてもよいアミノ基または(2)C3-6シクロアル
キルで置換されていてもよいC1-6アルコキシ基;R4
N−C1-6アルキル−N−ベンジルアミノメチル基;R5
が(1)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(2)ハロゲ
ンまたはC1-6アルコキシで置換されていてもよいC
6-14アリール基または(3)フェニル−C1-3アルキル
基;およびR6が水素原子である化合物がさらに好まし
い。また、R1が(1)ニトロ基、(2)(i)ヒドロキシ
で置換されていてもよいC1-6アルキル、(ii)ヒドロ
キシ、ハロゲンまたはチエニルで置換されていてもよい
1-6アルキル−カルボニル、(iii)C1-6アルキル、
1-6アルコキシまたはハロゲンで置換されていてもよ
いC6-10アリール−カルボニル、(iv)C3-6シクロア
ルキル−カルボニル、(v)C2-4アルケニル−カルボニ
ル、(vi)C1-6アルコキシ−カルボニル、(vii)C
1-6アルキルアミノ−カルボニル、(viii)C1-6アルコ
キシアミノ−カルボニル、(ix)フェニルアミノカルボ
ニル、(x)C1-6アルキル、ニトロおよびC1-6アルコ
キシから選ばれる置換基を1または2個それぞれ有して
いてもよいイソオキサゾリルカルボニル、チエニルカル
ボニル、チアゾリルカルボニル、ピラゾリルカルボニル
またはフリルカルボニル、(xi)ピリジルカルボニル、
(xii)C1-6アルキルスルホニル、(xiii)チエニルス
ルホニルおよび(xiv)C1-6アルキルで置換されていて
もよいフェニルスルホニルから選ばれる置換基を1また
は2個有していてもよいアミノ基、(3)ピロリル基、
または(4)C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル−C
1-3アルキルまたはC1-6アルキル−カルボニルで置換さ
れていてもよいヒドロキシ基;R4が、(1)ハロゲン、
(2)ヒドロキシおよび(3)C1-6アルキル、フェニル
−C1-3アルキルおよびジ−C1-6アルキルアミノ−C
1-3アルキルから選ばれる置換基を1または2個有して
いてもよいアミノから選ばれる置換基を1または2個有
していてもよいC1-6アルキル基;R5が、(1)ハロゲ
ン、(2)ハロゲンまたはC1-6アルキルで置換されてい
てもよいフェニル基、または(3)(i)C1-6アルキ
ル、(ii)C1-6アルキルおよびC1-6アルコキシで置換
されたアミノまたは(iii)C1-6アルコキシで置換され
たカルボニル基;およびR6が水素原子またはC1-3アル
キル基である場合も好ましい。化合物(I)の具体例と
しては、8−(2,6−ジフルオロベンジル)−5,8
−ジヒドロ−2−[4−(エチルアミノカルボニルアミ
ノ)フェニル]−3−(N−メチル−N−ベンジルアミ
ノメチル)−5−オキソイミダゾ[1,2−a]ピリミ
ジン−6−カルボン酸エチルエステル、8−(2,6−
ジフルオロベンジル)−5,8−ジヒドロ−2−[4−
(メトキシアミノカルボニルアミノ)フェニル)]−3
−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−5−オ
キソイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−6−カルボン
酸イソプロピルエステル、8−(2,6−ジフルオロベ
ンジル)−5,8−ジヒドロ−2−[4−(エチルアミ
ノカルボニルアミノ)フェニル)]−3−(N−メチル
−N−ベンジルアミノメチル)−5−オキソイミダゾ
[1,2−a]ピリミジン−6−カルボン酸イソプロピ
ルエステルまたはこれらの塩などが挙げられる。
【0022】本発明の化合物(化合物(I)またはその
塩)は、以下に述べる方法およびそれらに準ずる方法、
または自体公知の方法(例えばWO95/28405公
報に記載の方法など)を適宜組み合わせて行うことによ
り、製造することができる。
【0023】〔製造法1〕
【化14】 〔各記号の定義は、前記と同意義。〕
【0024】2―アミノピリミジン誘導体(i)を反応に
悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例えば、エチルエーテ
ル、ジオキサン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラ
ンなどのエーテル類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族
炭化水素類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド等のアミド類、メタノール、エタノール等のアルコ
ール類、ジクロロメタン、アセトン等)に溶解させ、等
量から小過剰(約1〜3モル)のα―ハロケトン誘導体
(ii)を加え、約0〜40℃で約1〜4時間撹拌して閉環
誘導体(iii)とする。これを適当な溶媒(例、酢酸等)
に少しずつ加え、約0〜80℃で適当な金属(例、亜鉛
末)を攪拌しながら加え、縮合誘導体(iv)を製造する。
該アミノピリミジン誘導体は、自体公知(例えば、ジャ
ーナル・オブ・インディアン・ケミカル・ソサイアティ
ー、1925年、2巻、61−70頁などに記載)の方
法により製造することができる。該誘導体(iv)またはそ
の互変異性体(iv)を反応に悪影響を及ぼさない適当な溶
媒(例、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、テト
ラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン、アセト
ン等)に溶解させ、これに1当量から小過剰(約1〜3
モル)の塩基(例、炭酸カリウム、トリエチルアミン、
水素化ナトリウム等)および1当量から過剰量の化合物
(v)(例、ヨウ化ベンジル等のハロゲン化アルキル誘
導体など)を加え、約0〜80℃で撹拌する。このよう
にして、目的化合物(e)を製造することができる。本
反応は、塩基の存在下に行われる場合もある。該塩基と
しては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム、水酸化タリウムなどの無機塩基、
あるいはトリエチルアミンなどの有機塩基が用いられ
る。反応温度は約0〜150℃であり、約15〜25℃
(約20℃)が好ましい。反応時間は約1〜12時間で
ある。
【0025】〔製造法2〕
【化15】 〔各記号の定義は、前記と同意義。〕
【0026】イミダゾピリミジン骨格の3位の置換基の
変換:化合物(e1)を反応に悪影響を及ぼさない溶媒
(例、四塩化炭素,クロロホルム等のハロゲン化炭化水
素類)中、α,α'−アゾビスイソブチロニトリル(AI
BN)存在下、N−ブロモコハク酸イミド(NBS)と
30〜100℃で0.5〜6時間撹拌して、化合物(e
2)を得る。化合物(e2)またはその塩を、ほぼ当モル
量のアミン(R89NH)とを反応させることにより本
発明の化合物(e3)またはその塩が製造される。該反応
は反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒中で行われる。
該適当な溶媒としては、例えば、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセタミド等のアミド類、アセトニトリル
等のニトリル類、エタノール等のアルコール類、ジメト
キシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメト
キシエタン等のエーテル類、ジクロロメタン等のハロゲ
ン化炭化水素、アセトニトリル等のニトリル類、アセト
ン等のケトン類、酢酸エチル等のエステル類等が用いら
れる。本反応は、求核性のない塩基の存在下に行われ
る。該塩基としては、例えば、三級の有機アミン(例、
トリエチルアミン,トリメチルアミン、ジイソプロピル
エチルアミン、N−メチルモルホリン等)が用いられ
る。反応温度は、通常約10〜100℃である。反応時
間は、約1〜10時間である。反応は、撹拌下におこな
うのが好ましい。このようにして、化合物(e3)を製造
することができる。
【0027】〔製造法3〕
【化16】 〔Ra はC1-6アルキル基、その他の各記号の定義は、前
記と同意義。〕
【0028】本発明の式(I)で表される化合物のう
ち、化合物(e)もしくは(c)またはその塩は、2−ア
ミノイミダゾール系誘導体(vi-a)もしくは2−アミノ
ピロール系誘導体(vi-b)またはそれらの塩とエトキシ
メチレンカルボン酸誘導体などのアクリル酸系化合物
(vii)とを反応させ、次いで化合物(v)を反応させる
ことにより製造される。本反応においては、化合物(vi
-a)もしくは(vi-b)またはそれらの塩1モルに対し、
アクリル酸系化合物(vii)を1モル〜3モルを用い
る。反応は、無溶媒または反応に悪影響を及ぼさない適
当な溶媒中で行われる。該適当な溶媒としては、例え
ば、エチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン、
テトラヒドロフランなどのエーテル類、ベンゼン、トル
エンなどの芳香族炭化水素類、ジメチルホルムアミド、
ジメチルアセトアミド等のアミド類、メタノール、エタ
ノール等のアルコール類等が用いられる。本反応は、塩
基の存在下に行われる場合もある。該塩基としては、例
えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸水素カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化タリウムなどの無機塩基、あるいはトリ
エチルアミンなどの有機塩基が用いられる。反応温度は
約0〜150℃であり、約15〜25℃が好ましい。反
応時間は約1〜12時間である。目的とする縮合環化合
物を製造するためには、2−アミノイミダゾール系誘導
体(vi-a)あるいは2−アミノピロール系誘導体(vi-
b)またはその塩とアクリル酸系化合物(vii)との付加
体を一度単離し、これに化合物(v)を反応に悪影響を
及ぼさない適当な溶媒中で反応させる操作を追加しても
よい。該適当な溶媒としては、例えば、ポリリン酸(P
PA)、ポリリン酸エステル(PPE)、ジフェニルエ
ーテル等が用いられる。このようにして製造した化合物
(e)および(c)は、前記(〔製造法1〕および〔製造
法2〕)の製造法で示した、アルキル化やアミノ基の導
入反応に付すことができる。
【0029】〔製造法4−1〕 R5がカルボン酸エス
テルの場合:
【化17】
【化18】 〔Rgは保護基(例えば、ベンジルオキシメチル基な
ど)を、RbはC1-6アルキル基をそれぞれ示す。その他
の各記号の定義は前記と同意義。〕
【0030】本発明の化合物(f1)またはその塩は、
アミジン酢酸エステル化合物(4a)またはその塩とカル
ボニル化合物(1b)とを反応させて得られるアミノピロ
ール化合物(4b)を原料として製造することができる。
該アミノピロール化合物は、公知〔例、シンセシス(Sy
nthesis)、272頁(1987年)など〕の方法により製造す
ることができる。本反応においては、反応に悪影響を及
ぼさない適当な溶媒中(例えば、エチルエーテル、ジオ
キサン、ジメトキシエタンおよびテトラヒドロフランな
どのエーテル類、ベンゼンおよびトルエンなどの芳香族
炭化水素類、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセ
トアミドなどのアミド類、メタノールおよびエタノール
などのアルコール類、酢酸エチルエステルなどのエステ
ル類等)で、化合物(4a)またはその塩1モルに対し、
カルボニル化合物(1b)を約1〜約3モルを反応させ、
アミノピロール化合物(4b)を得る。該反応温度は約1
5〜約150℃であり、室温(約15〜約25℃)が好
ましい。該反応時間は約1〜約12時間である。該アミ
ノピロール化合物(4b)を、反応に影響を及ぼさない適
当な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミドおよびジメチ
ルアセタミド等のアミド類、アセトニトリル等のニトリ
ル類、エタノール等のアルコール類、ジメトキシエタ
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサンおよびジメトキシ
エタン等のエーテル類、ジクロロメタン等のハロゲン化
炭化水素、アセトニトリル等のニトリル類、アセトン等
のケトン類、酢酸エチル等のエステル類等)に溶解し、
塩基(例えば、炭酸カリウム、水酸化ナトリウム水溶
液、トリエチルアミン、水素化ナトリウム等)存在下、
化合物(4c)(例えば、クロロメチルベンジルエーテル
など)と反応させ、化合物(4d)を得る。該反応温度は
約15〜約150℃であり、室温(約15〜約25℃)
が好ましい。該反応時間は約1〜約12時間である。該
化合物(4d)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒
(例、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタン、テトラ
ヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン、アセトン
等)に溶解し、1当量から小過剰(約1〜約3モル)の
塩基(例、炭酸カリウム、トリエチルアミン、水素化ナ
トリウム等)および1当量から過剰量(約3モル)のハ
ロゲン化アルキル化合物(4e)(例、臭化ベンジル等)
を加え、約0〜約80℃で、約1〜約24時間撹拌する
ことにより、化合物(4f)を得る。該化合物(4f)を、
反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、ジメチルホ
ルムアミド、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、エ
チルエーテル、ジオキサン、アセトン等)に溶解し、約
1当量から小過剰(約1〜約3モル)の塩基(例、炭酸
カリウム、トリエチルアミン、水素化ナトリウム等)お
よび約1当量から過剰量(約3モル)のハロゲン化プロ
ピオン酸エステル化合物(4g)(例、3−クロロプロピ
オン酸エチルエステルなど)を加え、約0〜約80℃
で、約1〜約24時間撹拌することにより化合物(4h)
を得る。該化合物(4h)を、反応に悪影響を及ぼさない
適当な溶媒(例、ジメチルホルムアミド、ジクロロメタ
ン、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサ
ン、アセトン等)に溶解し、約1当量から小過剰(約1
〜約3モル)の塩基(例、ビストリメチルシリルアミド
ナトリウム塩等)を加え、約0〜約80℃で、約1〜約
24時間撹拌することにより化合物(4i)を得る。該化
合物(4i)を、反応に悪影響を及ぼさない適当な溶媒
(例、エタノール、ジメチルホルムアミド、ジクロロメ
タン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、アセトン等)
に溶解し、約1当量から小過剰(約1〜約3モル)の塩
基(例、酢酸カリウム、トリエチルアミン、水素化ナト
リウム等)および約1当量から過剰量(約3〜約5モ
ル)の酸化剤(例えば、よう素、臭素)を加え、約0〜
約80℃で、約1〜約12時間撹拌することにより化合
物(4j)を得る。該化合物(4j)を、反応に悪影響を及
ぼさない溶媒(ジクロロメタン、テトラヒドロフラン
等)に溶かし、約1当量から少過剰(約1〜約3モル)
のヨウ化銅および約1当量〜約10当量のグリニア試薬
6MgX を加え、約0〜約80℃で、約1〜約12
時間撹拌することにより1,4―付加化合物を得る。該
付加化合物を、反応に悪影響を及ぼさない溶媒(例、テ
トラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジオキサ
ン、トルエン、ベンゼン等)に溶解し、約1当量から少
過剰(約1〜約3モル)の塩基(例、水酸化ナトリウ
ム、水素化ナトリウム等)および約1当量から少過剰
(約1〜約3モル)の酸化剤(例、よう素、臭素など)
を加え、約0〜80℃で、約1〜約12時間撹拌するこ
とにより化合物(4k)を得る。該化合物(4k)を、公知
の脱保護反応(例えば、接触還元反応)に付すことによ
り、化合物(f1)またはその塩を製造することができ
る。
【0031】〔製造法4−2〕
【化19】
【化20】 〔Rgは保護基(例えば、ベンジルオキシメチル基な
ど)を、Rcは炭素原子を介する基でカルボン酸エステ
ル基以外の基(例えばC1-10アルキル基、C1-20アシル
基など)をそれぞれ示す。その他の各記号の定義は前記
と同意義。〕
【0032】化合物(4k)を、反応に影響を及ぼさない
適当な溶媒(例、エタノール、メタノ−ル、ジメチルホ
ルムアミド等)に溶解し、過剰の還元剤(例、水素化ホ
ウ素ナトリウム、水素化ジブチルアルミニウム)を加
え、約0℃〜約60℃で、約1〜約12時間撹拌するこ
とにより化合物(4m)を得る。次に、反応に悪影響を及
ぼさない適当な溶媒中(例えば、エチルエーテル、ジオ
キサン、ジメトキシエタンおよびテトラヒドロフランな
どのエーテル類、ベンゼンおよびトルエンなどの芳香族
炭化水素類、ジメチルホルムアミドおよびジメチルアセ
トアミド等のアミド類、酢酸エチルエステルなどのエス
テル類等)で、1当量から小過剰(約1〜約3モル)の
塩基(例、炭酸カリウム、トリエチルアミン、水素化ナ
トリウム等)存在下で、該化合物(4m)1モルに対し、
ハロゲン化炭素化合物 RcX(例えば、ハロゲン化C
1-20アシル、ハロゲン化C1-10アルキル等)を約1〜3
モルを反応させ、化合物(4n)を得る。該反応温度は約
15〜約150℃であり、室温(約15〜25℃)が好
ましい。該反応時間は約1〜12時間である。該化合物
(4n)を、反応に影響を及ぼさない適当な溶媒(例、エ
タノール、テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオ
キサン等)に溶解し、過剰のアルカリ性水溶液(例、水
酸化カリウム、水酸化ナトリウム等の水溶液)を加え、
約15〜約150℃で、約1〜約24時間撹拌すること
により化合物(4p)を得る。該化合物(4p)を、反応に
影響を及ぼさない適当な溶媒(例、テトラヒドロフラ
ン、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、トルエン、ベ
ンゼン等)に溶解し、酸(例、塩酸、トシル酸、トリフ
ルオロ酢酸等)を加え、約15〜約150℃で、約1〜
約24時間撹拌することにより、脱炭酸化合物(4q)を
得る。該化合物(4q)を、反応に影響を及ぼさない適当
な溶媒(例、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミ
ド、ジオキサン、トルエン、ベンゼン等)に溶解し、約
1当量から少過剰の塩基(例、水酸化ナトリウム、水素
化ナトリウム等)および1当量から少過剰(約1〜約3
モル)の酸化剤(例、よう素、臭素)を加え、約0〜8
0℃で、約1〜約12時間撹拌することにより、化合物
(4r)を得る。該化合物(4r)を公知の脱保護反応(例
えば、接触還元反応)に付すことにより、化合物(f2)
またはその塩を製造することができる。
【0033】〔製造法4−3〕 R5が酸素を介する化
合物である場合
【化21】 〔Rgは保護基(例えば、ベンジルオキシメチル基な
ど)を、RdはC1-20アシル基をそれぞれ示す。その他
の各記号の定義は前記と同意義。〕
【0034】化合物(4r)を反応に影響を及ぼさない適
当な溶媒(例、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド
等)に溶解し、約1当量から少過剰(約1〜約3モル)
の酸化剤(例、メタクロロ過安息香酸)を加え、約0〜
約100℃で、約1〜約24時間撹拌し、転位生成物を
得る。この転位生成物を、反応に影響を及ぼさない適当
な溶媒(例、テトラヒドロフラン、エタノール、ジメチ
ルホルムアミド等)に溶解し、過剰(約3〜約5モル)
のアルカリ性水溶液(例、水酸化カリウム、水酸化ナト
リウム等の水溶液)を加え、約15〜約150℃で、約
1〜約12時間撹拌し、化合物(4s)を得る。該化合物
(4s)を、反応に影響を及ぼさない適当な溶媒(例、ジ
クロロメタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムア
ミド、ジオキサン、トルエン、ベンゼン等)に溶解し、
約1当量から少過剰(約1〜約3モル)の塩基(例、水
素化ナトリウム、炭酸カリウム等)および約1当量から
少過剰(約1〜約3モル)のハロゲン化化合物 R13
(例、ハロゲン化C1-20アシル、ハロゲン化C1-20アル
キルスルホニル、ハロゲン化C1-15アルキル等)を加
え、約0〜約80℃で、約1〜約24時間撹拌し、さら
に公知の脱保護反応(例えば、接触還元反応)に付すこ
とにより、化合物(f3)またはその塩を製造すること
ができる。
【0035】〔製造法4−4〕 R5がC6-14アリール
基である場合
【化22】 〔Rgは保護基(例えば、ベンジルオキシメチル基な
ど)を、ReはC6-14アリール基を示す。その他の各記
号の定義は前記と同意義。〕
【0036】化合物(4s)を、反応に影響を及ぼさない
適当な溶媒(例、テトラヒドロフラン、ジクロロメタ
ン、ジメチルホルムアミド等)に溶解し、約1当量から
少過剰(約1〜約3モル)の塩基(例、水素化ナトリウ
ム、炭酸カリウム等)および1当量から少過剰(約1〜
約3モル)のトリフルオロ酢酸無水物を加え、約0〜8
0℃で、約1〜約12時間攪拌することにより、化合物
(4t)を得る。化合物(4t)を、反応に影響を及ぼさな
い適当な溶媒(例、テトラヒドロフラン、ジメトキシエ
タン、等)に溶解し、約1当量から約10当量のアルカ
リ性水溶液(例、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の水
溶液)と1当量から少過剰(約1〜約3モル)のReB(O
H)2(例、フェニルほう酸等のC6-14アリールほう酸化
合物など)、0.1当量から0.5当量のテトラキストリ
フェニルホスフィンパラジウム〔(Ph3P)4Pd〕を加え、
約15〜約150℃で、約1 〜約24時間攪拌し、さ
らに公知の脱保護反応(例えば、接触還元反応)に付す
ことにより、化合物(f4)またはその塩を製造するこ
とができる。
【0037】〔製造法5〕
【化23】 〔Xはハロゲン原子を示す。その他の記号の定義は前記
と同意義。〕
【0038】本発明の化合物(g)またはその塩は、化
合物(f)またはその塩を原料として製造することがで
きる。本反応においては、反応に悪影響を及ぼさない適
当な溶媒(例えば、酢酸などの有機酸類、メタノール、
エタノール等のアルコール類等)中で、化合物(f)ま
たはその塩1モルに対し、亜鉛または鉄を約1〜約10
モルと強酸(例、塩酸、硫酸など)を約1〜約10モル
反応させる。該反応温度は約15〜約150℃であり、
室温(約15〜25℃)が好ましい。反応時間は約1〜
約12時間である。得られる化合物(5a)を反応に影響
を及ぼさない適当な溶媒(例、ジメチルホルムアミド、
ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、エチルエーテ
ル、ジオキサン、アセトン等)に溶解し、ハロゲン化剤
(例えば、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸t-ブチ
ル、トリクロロイソシアヌル酸等)を加え、約15〜約
150℃で攪拌する。得られる化合物(5b)を、反応に
悪影響を及ぼさない適当な溶媒(例、ジメチルホルムア
ミド、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、エチルエ
ーテル、ジオキサン、アセトン、エタノール等)に溶解
し、約1当量から小過剰(約1〜約3モル)の塩基
(例、炭酸カリウム、トリエチルアミン、水素化ナトリ
ウム等)を加え、約0〜約80℃で撹拌することによ
り、化合物(g)またはその塩を製造する。
【0039】〔製造法6〕他の方法:本発明の化合物の
基における置換基を他の置換基に、通常用いられる自体
公知の方法を用いて、変換することもできる。その方法
の例を次に示す。 (i)置換基としてのニトロ基をアミノ基に変換するこ
とができる。例えば、原料化合物を適当な溶媒(例、エ
タノール,メタノール)に溶かし、(a)パラジウム−炭
素を加え、約15〜25℃で1〜12時間水素気流下に
反応させるか、あるいは(b)上記の溶液に鉄粉および塩
酸を加え、約15〜25℃で1〜12時間反応させる。 (ii)置換基としてのアミノ基をアシル化されたアミノ
基に変換することができる。例えば、原料化合物を適当
な溶媒(例、テトラヒドロフラン,ジメチルスルホキシ
ド)に溶かし、炭酸カリウム、および塩基としてピリジ
ンおよびトリエチルアミンを加え、さらに酸無水物また
は酸ハライドを加える。混合物を約15〜25℃で1〜
10時間撹拌して反応させる。 (iii)アミノ基を有する化合物を、アルケニルアミノ
化合物とすることができる。例えば、原料化合物を適当
な溶媒(例、酢酸,ジメチルホルムアミド,ジクロロメ
タン,テトヒドロフラン,ジオキサン,アセトニトリ
ル)に溶かし、ジアゾ化剤(例、硝酸ナトリウム,硝酸
イソアミル)を加え、パラジウム触媒〔例、ビス(ジベ
ンジリデンアセトン)パラジウム〕および1当量〜小過
剰量のアルケニル誘導体を加え、約15〜80℃で1〜
12時間反応させる。 (iv)アミノ基に炭素原子を導入することができる。例
えば、原料化合物を適当な溶媒(例、酢酸,ジメチルホ
ルムアミド,ジクロロメタン,テトラヒドロフラン,ジ
オキサン)に溶かし、アクリル酸誘導体またはオキシラ
ン誘導体(例、エポキサイド化合物)を加え、0〜80
℃で撹拌下に6〜24時間反応させる。 (v)置換基としてのホルミル基をメチル基に変換する
ことができる。例えば、原料化合物を適当な溶媒(例、
テトラヒドロフラン)に溶かし、有機ボラン誘導体
(例、ジメチルスルフィドボラン)を加え、約15〜8
0℃で還流下に数時間(例、1〜3時間)反応させる。
【0040】(vi)メトキシ体から、他のアルコキシ体
を製造することができる。例えば、原料化合物を適当な
溶媒(例、ジクロロメタン)に溶かし、1当量〜過剰量
のルイス酸(例、塩化アルミニウム)とチオール化合物
またはスルフィド化合物(例、ジメチルスルフィド)と
を加え、約0〜20℃で1〜10時間反応させ、次い
で、得られたヒドロキシ体を適当な溶媒(例、ジメチル
ホルムアミド)に溶かし、塩基(例、水酸化ナトリウ
ム,炭酸カリウム)およびアルキルハライドを加え、約
15〜25℃で1〜12時間反応させる。 (vii)メトキシ体から、アシルオキシ体を製造するこ
とができる。例えば、原料化合物を適当な溶媒(例、ジ
クロロメタン)に溶かし、1当量〜過剰量のルイス酸
(例、塩化アルミニウムおよびチオール化合物またはス
ルフィド化合物(例、ジメチルスルフィド)〕を加え、
約0〜20℃で1〜10時間反応させ、次いで、得られ
たヒドロキシ体を適当な溶媒(例、ジメチルホルムアミ
ド)に溶かし、塩基(例、水酸化ナトリウム,炭酸カリ
ウム)およびアシルハライドを加え、約15〜25℃で
1〜12時間反応させる。 (viii)メトキシ体をアルキン誘導体に変換することが
できる。例えば、原料化合物を適当な溶媒(例、ジクロ
ロメタン)に溶かし、1当量〜過剰量のルイス酸(例、
塩化アルミニウム)とチオール化合物またはスルフィド
化合物(例、ジメチルスルフィド)とを加え、約0〜2
0℃で1〜10時間反応させる。次いで、得られたヒド
ロキシ体を適当な溶媒(例、ジメチルホルムアミド)に
溶かし、塩基(例、ピリジン、トリエチルアミン)およ
びトリフルオロメタンスルホン酸無水物を加え、約15
〜25℃で1〜12時間反応させて、トリフレイト誘導
体を得る。次いで、得られたトリフレイト誘導体を適当
な溶媒(例、ピペリジン、ピロリジン)に溶かし、アル
キン誘導体(例、プロパルギルアルコール、3―ブチン
−1―オール)および触媒としてパラジウム化合物
{例、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウ
ム(0価)}を加え、還流下1〜6時間反応させる。
【0041】(ix)アルキルチオ化合物をアルキルスル
フィニル化合物またはアルキルスルホニル化合物とする
ことができる。例えば、原料化合物を適当な溶媒(例、
ジクロロメタン)中で酸化剤(例、メタクロロ過安息香
酸)と反応させる。加熱を過度にあるいは酸化剤を過剰
に用いると、アルキルスルホニル化合物が得られる。 (x)分子中のヒドロキシル基を、種々の基で置換する
ことができる。反応は適当な溶媒、例えば、ジメチルホ
ルムアミド(DMF)、アセトニトリル、アセトンなど
中で、ハライド{例、アルキルハライド(例、ヨウ化プ
ロピル、ヨウ化イソブチル、酢酸エチルブロム)、アラ
ルキルハライド(例、ベンジルクロリド)}を加える。
混合物を0〜40℃で2〜18時間撹拌することにより
反応を行う。例えば、酢酸エチルブロムを用いる場合に
は、得られた酢酸エステルを適当な溶媒と塩基(例、エ
チルアルコール中に1N−NaOH)を用いて、約15
〜25℃で2〜12時間反応させる。酢酸化合物を適当
な溶媒〔例、テトラヒドロフラン(THF)〕に溶解
し、イソブチルクロロフォルメートを適当な塩基(例、
トリエチルアミン)の存在下に加え、反応を0℃で1〜
4時間行う。反応溶液に適当なアミン化合物(例、メチ
ルアミン、プロピルアミン、ピペリジン等)を加え、約
0〜25℃で1〜12時間反応を行う。
【0042】なお、上記の原料化合物である分子中にヒ
ドロキシル基を有する化合物は、例えば、分子中にアル
コキシ基を有する化合物を酸加水分解に付すことにより
行うことができる。酸加水分解は、通常用いられる方
法、例えば、適当な溶媒〔例、アルコール類(例、メタ
ノール、エタノール)〕中で、1N塩酸を加え、約0〜
25℃で1〜10時間反応させる。 (xi)アルカノイル−フェニル基である化合物は、ハロ
ゲン化された基を有する化合物にアルカノイル−フェニ
ル基を導入することにより製造することができる。アル
カノイル−フェニル基の導入を行うためには、まず、ハ
ロゲン化された化合物を適当な溶媒(例、四塩化炭素、
クロロホルム)中で、N−ブロモスクシンイミドおよび
触媒量(10モル%以下)の2,2'−アゾビス(イソブ
チロニトリル)を加え反応させることにより行われる。
反応は、100〜120℃で、1〜4時間行われる。該
ハロゲン化された化合物へのアルカノイル−フェニル基
の導入は、適当な溶媒〔例、ジメトキシエタン(DM
E)〕中で行われる。溶液にアルカノイル−フェニルボ
ーレート、パラジウム化合物〔例、Pd(PPh34
Ph=フェニル〕及び炭酸ナトリウム(2M、Na2
3)を加える。反応は、不活性ガス気流下で約15〜
120℃程度、約1〜12時間行う。なお、アルカノイ
ル−フェニルボーレートの製造は、アルカノイル−フェ
ニルブロミドとホウ酸化合物〔例、(i−PrO)3
(Prはプロピル基)〕を適当な塩基(例、BuL
i、Bu=ブチル)の存在下に行う。
【0043】(xii)本発明の化合物においてアルキル
−フェニル基である化合物は、上記の方法(xi)におい
てアルカノイル−フェニルボーレートの代わりにアルキ
ル−フェニルボーレートを用い同様に反応させることに
より行うことができる。 (xiii)本発明の化合物においてスルホンアミド基を導
入するには、原料化合物中のアルキル基をハロゲン化
し、次いでスルホンアミド類との求核置換反応に付すこ
とにより行うことができる。該ハロゲン化は、適当な溶
媒(例、四塩化炭素)中で、N−ブロモスクシンイミド
または触媒量の2,2'−アゾビス(イソブチロニトリ
ル)を加え、100〜120℃、1〜4時間反応させる
ことにより行われる。該求核置換反応は、例えば、適当
な溶媒〔例、N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)〕中で、n−ヘキサンで洗浄した水素化ナトリウム
およびスルホンアミド誘導体(例、メタンスルホンアミ
ド、エタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド)
を加え、0〜40℃、1〜24時間反応させることによ
り行われる。また、本発明の化合物における他の基を導
入するには、自体公知の方法を用いて行なうことができ
る。
【0044】このようにして得られる本発明の化合物
(I)は、塩を形成していてもよい。該塩としては、生
理学的に許容される酸付加塩が好ましい。このような塩
としては、例えば無機酸(例、塩酸、臭化水素酸、硝
酸、硫酸、リン酸など)との塩、あるいは有機酸(例、
ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ
酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ
酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエ
ンスルホン酸など)との生理学的に許容される酸付加塩
などが用いられる。さらに本発明の化合物(I)が−C
OOHなどの酸性基を有している場合は、無機塩基
(例、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウ
ムなどのアルカリ金属塩またはアルカリ土類金属、アン
モニアなど)または有機塩基(例、トリメチルアミン、
トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジ
シクロヘキシルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジ
アミンなど)と生理学的に許容される塩を形成してもよ
い。また、化合物(I)またはその塩は、水和物であっ
てもよく、非水和物であってもよい。該水和物として
は、例えば、1水和物、1.5水和物および2水和物な
どが挙げられる。
【0045】かくして得られる本発明の化合物(I)ま
たはその塩は、例えば再結晶、蒸留、クロマトグラフィ
ーなどの通常の分離手段により単離、精製することがで
きる。かくして本発明の化合物が遊離体で得られた場合
には、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法によっ
て塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合に
は、自体公知の方法あるいはそれに準ずる方法により、
遊離体または、他の塩に変換することができる。化合物
(I)またはその塩が不斉炭素を有する場合もあるが、光
学活性体の混合物(ラセミ体)として得られた場合に
は、通常の光学分割手段によりそれぞれの光学活性体に
分離することができる。
【0046】化合物(I)またはその塩(以下、「本発
明化合物」と略記することもある)は、優れたGnRH
拮抗作用を有し、毒性は低い。しかも、経口吸収性や作
用持続性に優れ、また、安定性や薬物動態の面でも優れ
ている。さらに、製造法も簡便である。従って、本発明
化合物は、哺乳動物(例えば、ヒト、サル、ウシ、ウ
マ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウスなど)におい
て、GnRH受容体拮抗作用により性腺刺激ホルモンの
分泌を抑制し、血中の性ホルモン濃度を制御することに
よって、雄性ホルモンまたは雌性ホルモン依存性の疾病
およびこれらホルモンの過剰に起因する疾病などの予防
および治療に安全に用い得る。例えば、本発明化合物
は、性ホルモン依存性ガン(例、前立腺ガン,子宮ガ
ン,乳ガン,下垂体腫瘍等)、前立腺肥大症、子宮筋
腫、子宮内膜症、思春期早発症、無月経症、月経前症候
群、多房性卵巣症候群、ニキビなどの予防および(また
は)治療に有用である。また、本発明化合物は雄性およ
び雌性における生殖の調節(例、妊娠調節剤,月経周期
調節剤等)にも有用である。本発明化合物は、さらに男
性または女性の避妊薬として、また女性の排卵誘発剤と
して使用することができる。本発明化合物は、その休薬
後のリバウンド効果を利用して、不妊症の治療に使用す
ることができる。さらに、本発明化合物は畜産分野にお
いて動物の発情の調節、食肉用の肉質の改善や動物の成
長促進にも有用である。本発明化合物は、また魚類の産
卵促進剤としても有用である。
【0047】本発明化合物は単独でも使用し得るが、ス
テロイド性もしくは非ステロイド性の抗アンドロゲン剤
または抗エストロゲン剤と併用することも有効である。
また、本発明化合物は酢酸リュープロレリンなどの超作
動薬の投与時に認められる、一過性の血中テストステロ
ン濃度の上昇(フレアー現象)を抑制するために用いる
ことができる。また本発明化合物を癌の化学療法剤と併
用してもよい。該併用の好ましい具体例としては、例え
ば前立腺癌に対しては、イホスファミド(Ifosfamide)、
UTF、アドリアマイシン(Adriamycin)、ペプロマイシ
ン(Peplomycin)、シスプラチン(Cisplatin)などの化学
療法剤と本発明化合物との併用が挙げられる。また、乳
癌に対しては、シクロフォスファミド(Cyclophospamid
e)、5−FU、UFT、メトレキセート(Methotrexat
e)、アドリアマイシン(Adriamycin)、マイトマイシンC(Mitomyci
n C)、マイトキサントロン(Mitoxantrone)などの化学療
法剤と本発明化合物とを併用することができる。
【0048】本発明化合物を上記の疾病に対して予防・
治療薬として、または畜産もしくは水産分野で使用する
場合は、自体公知の方法に従い、経口投与もしくは非経
口投与のいずれも可能であり、薬学的に許容される担体
と混合し、通常、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤など
固形製剤として経口投与されるか、静脈内、皮下、筋肉
内などに注射剤、坐薬若しくは舌下錠などとして非経口
投与される。また、舌下錠、マイクロカプセル等の徐放
製剤として、舌下,皮下および筋肉内などに投与しても
よい。一日投与量は、症状の程度;投与対象の年齢、性
別、体重;投与の時期、間隔;有効成分の種類などによ
って異なり、特に限定されないが、前述の性ホルモン依
存性ガン(例、前立腺ガン,子宮ガン,乳ガン,下垂体
腫瘍等)、前立腺肥大症、子宮筋腫、子宮内膜症、思春
期早発症などの治療に用いる場合は、通常、哺乳動物1
kg体重あたり約0.1〜30mg、好ましくは約0.1
〜10mgであり、更に好ましくは0.1〜5mgであ
り、これを通常1日1〜4回に分けて投与する。畜産も
しくは水産分野で使用する場合の投与量も上記に準ずる
が、投与対象生物1kg体重あたり約0.01〜10m
g、好ましくは約0.05〜5mgを、通常一日1〜3
回に分けて投与する。
【0049】上記薬学的に許容される担体としては、製
剤素材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用
いられ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩
壊剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、
等張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。ま
た必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤な
どの製剤添加物を用いることもできる。上記賦形剤の好
適な例としては、例えば乳糖、白糖、D-マンニトー
ル、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが
挙げられる。上記滑沢剤の好適な例としては、例えばス
テアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タ
ルク、コロイドシリカなどが挙げられる。上記結合剤の
好適な例としては、例えば結晶セルロース、白糖、D-
マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピルセル
ロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビ
ニルピロリドンなどが挙げられる。上記崩壊剤の好適な
例としては、例えばデンプン、カルボキシメチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、クロス
カルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナ
トリウムなどが挙げられる。上記溶剤の好適な例として
は、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコー
ル、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げ
られる。上記溶解補助剤の好適な例としては、例えばポ
リエチレングリコール、プロピレングリコール、D-マ
ンニトール、安息香酸ベンジル、エタノール、トリスア
ミノメタン、コレステロール、トリエタノールアミン、
炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられ
る。上記懸濁化剤の好適な例としては、例えばステアリ
ルトリエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラ
ウリルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコ
ニウム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセ
リン、などの界面活性剤;例えばポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロー
スナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプ
ロピルセルロースなどの親水性高分子などが挙げられ
る。上記等張化剤の好適な例としては、例えば塩化ナト
リウム、グリセリン、D-マンニトールなどが挙げられ
る。上記緩衝剤の好適な例としては、例えばリン酸塩、
酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが挙げら
れる。無痛化剤の好適な例としては、例えばベンジルア
ルコールなどが挙げられる。上記防腐剤の好適な例とし
ては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブ
タノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコー
ル、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。上記
抗酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコ
ルビン酸などが挙げられる。
【0050】本発明化合物に、懸濁化剤、溶解補助剤、
安定化剤、等脹化剤、保存剤などを添加し、自体公知の
方法により静脈、皮下、筋肉内注射剤とすることができ
る。その際必要により自体公知の方法により凍結乾燥物
とすることも可能である。本発明化合物を例えばヒトに
投与する場合は、それ自体あるいは適宜の薬理学的に許
容される担体、賦形剤、希釈剤と混合し、医薬組成物と
して経口的または非経口的に安全に投与することができ
る。上記医薬組成物としては、経口剤(例、散剤、顆粒
剤、カプセル剤、錠剤)、注射剤、点滴剤、外用剤
(例、経鼻投与製剤、経皮製剤など)、坐剤(例、直腸
坐剤、膣坐剤)などが挙げられる。これらの製剤は、製
剤工程において通常一般に用いられる自体公知の方法に
より製造することができる。
【0051】本発明化合物は分散剤〔例、ツイーン(Tw
een)80(アトラスパウダー社製、米国〕、HCO6
0(日光ケミカルズ製)、ポリエチレングリコール、カ
ルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウムな
ど)、保存剤(例、メチルパラベン、プロピルパラベ
ン、ベンジルアルコールなど)、等張化剤(例、塩化ナ
トリウム、マンニトール、ソルビトール、ブドウ糖な
ど)などと共に水性注射剤に、あるいはオリーブ油、ゴ
マ油、綿実油、コーン油などの植物油、プロピレングリ
コールなどに溶解、懸濁あるいは乳化して油性注射剤に
成形し、注射剤とすることができる。
【0052】経口投与製剤とするには、自体公知の方法
に従い、本発明化合物をたとえば賦形剤(例、乳糖、白
糖、デンプンなど)、崩壊剤(例、デンプン、炭酸カル
シウムなど)、結合剤(例、デンプン、アラビアゴム、
カルボキシメチルセルロース、ポリビニールピロリド
ン、ヒドロキシプロピルセルロースなど)または滑沢剤
(例、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレ
ングリコール 6000など)などを添加して成形し、
次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持
続性の目的のため自体公知の方法でコーティングするこ
とにより経口投与製剤とすることができる。そのコーテ
ィング剤としては、例えばヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチ
レングリコール、ツイーン80、ブルロニック F6
8、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロ
ピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセ
ルロースアセテートサクシネート、オイドラギット(ロ
ーム社製、ドイツ,メタアクリル酸・アクリル酸共重
合)および色素(例、ベンガラ,二酸化チタン等)など
が用いられる。腸溶性製剤とする場合、腸溶相と薬剤含
有相との間に両相の分離を目的として、自体公知の方法
により中間相を設けることもできる。
【0053】外用剤とするには、自体公知の方法に従
い、本発明化合物を固状、半固状または液状の外用投与
剤とすることができる。たとえば、上記固状のものとし
ては、本発明化合物をそのまま、あるいは賦形剤(例、
グリコール、マンニトール、デンプン、微結晶セルロー
スなど)、増粘剤(例、天然ガム類、セルロース誘導
体、アクリル酸重合体など)などを添加、混合して粉状
の組成物とする。上記液状のものとしては、注射剤の場
合とほとんど同様で、油性あるいは水性懸濁剤とする。
半固状の場合は、水性または油性のゲル剤、あるいは軟
膏状のものがよい。また、これらはいずれも、pH調節
剤(例、炭酸、リン酸、クエン酸、塩酸、水酸化ナトリ
ウムなど)、防腐剤(例、パラオキシ安息香酸エステル
類、クロロブタノール、塩化ベンザルコニウムなど)な
どを加えてもよい。たとえば坐剤とするには、自体公知
の方法に従い、本発明化合物を油性または水性の固状、
半固状あるいは液状の坐剤とすることができる。上記組
成物に用いる油性基剤としては、例えば高級脂肪酸のグ
リセリド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類(ダイナマイ
トノーベル社製,ドイツ)など〕、中級脂肪酸〔例、ミ
グリオール類(ダイナマイトノーベル社製,ドイツ)な
ど〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油な
ど)などが挙げられる。また、水性基剤としては、例え
ばポリエチレングリコール類、プロピレングリコール、
水性ゲル基剤としては、例えば天然ガム類、セルロース
誘導体、ビニール重合体、アクリル酸重合体などが挙げ
られる。
【0054】
【発明の実施の形態】以下に参考例、実施例、試験例お
よび製剤実施例を挙げて、本発明を更に具体的に説明す
るが、これによって本発明が限定されるものではない。
1H-NMRスペクトルは、内部基準としてテトラメチル
シランを用いて、ラムダ(LAMBDA)300(30
0MHz)型スペクトルメーター〔日本電子株式会社
(JEOL)製〕、またはブルッカAM500(500
MHz)型スペクトルメーター〔ブルッカ社製〕で測定
し、全δ値をppmで示す。また、本明細書中で用いる記
号は以下の意味を有する。 s:シングレット d:ダブレット t:トリプレット dt:ダブルトリプレット m:マルチプレット q:カルテット br:幅広い Me:メチル Et:エチル Boc:t−ブトキシカルボニル TMF:テトラヒドロフラン DMF:ジメチルホルムアミド また、室温下とは、約15〜25℃の範囲を示すが、特
に厳密に限定されるものではない。
【0055】
【実施例】参考例1
【化24】 2-アミノ-4-ヒドロキシピリミジン−5−カルボン酸
エチルエステル(2-amino-4-hydroxypyrimidine-5-carb
oxylic acid ethyl ester)の製造 グアニジン炭酸塩(18.0g, 200mmol)をエタノール(300
ml)に溶解させ、ナトリウムアルコラート(13.6g)とエト
キシメチレンマロン酸ジエチルエステル(43.2g, 200mm
ol)を室温下で加える。室温下4日間攪拌後、減圧濃縮
乾固する。得られた残さに水(500ml)を加え、塩酸で中
和後析出した結晶を濾取、再結晶すると白色結晶(30.5
g, 83%)が得られる。 mp 280℃ (lit. 285℃:ジャーナル・インディアン
・ケミカル・ソサイアティ、1925年、2巻、61−70
頁)1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.25(3H,t), 4.14(2H,q), 6.0-7.5
(2H, br s), 8.35(1H,s), 11.12(1H, br s).
【0056】参考例2 参考例1と同様にしてグアニジン炭酸塩を原料とし、エ
トキシメチレンマロン酸ジエチルエステルの代わりに2-
ベンジルアセト酢酸エチルエステル、アセト酢酸エチル
エステル、2-エトキシメチレンフェニル酢酸エチルエス
テル、2-メトキシ-2-ホルミル酢酸エチルエステル、2-
ブトキシ-2-ホルミル酢酸エチルエステル、または2-ベ
ンジルオキシ-2-ホルミル酢酸エチルエステルを用いて
〔表1〕に示す5,6位置換−2−アミノ−4−ヒドロ
キシピリミジン誘導体を合成する。
【0057】
【表1】
【0058】参考例3
【化25】 5,8-ジヒドロ-3−メチル−5オキソ−8−(1−オ
キソ−1−フェニル−2−プロピル)−2−フェニルイ
ミダゾ[1,2−a]ピリミジン−6−カルボン酸エチ
ルエステル(5,8-dihydro-3-methyl-5-oxo-8-(1-oxo-1-
phenyl-2-propyl)-2-phenylimidazo[1,2-a]pyrimidine-
6-carboxylic acid ethyl ester) の製造 参考例1で得られるピリミジン化合物(10.0g, 54.6mm
ol)をジメチルホルムアミド(300ml)に溶解させ、炭酸
カリウム(18.9g, 136.5mmol)とヨウ化カリウム(9.10
g, 54.6mmol)及び2-臭化プロピオフェノン(29.1g, 136.
5mmol)を加える。室温下4時間攪拌し、減圧濃縮乾固す
る。得られる残さを水(300ml)とクロロホルム(300ml)と
に分配し、水層をクロロホルムで抽出後、有機層を合せ
硫酸マグネシウムで乾燥後減圧濃縮する。得られる残さ
をシリカゲルで精製して白色結晶(11.3g)を得、酢酸エ
チルエステルとヘキサンから再結晶して白色針状晶(8.
6g, 37%)を得る。 mp 177-178℃1 H-NMR (CDCl3) δ : 1.42 (3H, t), 1.82(3H,d), 2.90
(3H, s), 4.41(2H, q),6.82(1H, q), 7.3-7.4(3H, m),
7.5-7.7(5H, m), 8.13(2H, d), 8.54(1H, s). 参考例4 参考例3と同様にして参考例2でえられたピリミジン化
合物を原料とし、2-臭化プロピオフェノンの代わりに置
換した2-臭化プロピオフェノンを用いて〔表2〕に示す
イミダゾ[1,2−a]ピリミジン誘導体を合成する。
【0059】
【表2】
【0060】参考例5
【化26】 2-アミノ-5―ブロモ−4-ヒドロキシピリミジン(2-a
mino-5-bromo-4-hydroxypyrimidine)の製造 イソシトシン(1.04g,9.36mmol)の酢酸(25ml)溶液に
室温下臭素(0.51ml,9.83mmol)を滴下する。室温下更
に1時間攪拌し、反応液を減圧乾固する。得られる残さ
をエーテルで洗浄し乾燥すると白色粉末結晶(2.49g,
98%)を得る。
【0061】実施例1
【化27】 5−ヒドロキシ-3−メチル−2−フェニルイミダゾ
[1,2−a]ピリミジン−6−カルボン酸エチルエス
テル (5-hydroxy-3-methyl-2-phenylimidazo[1,2-a]py
rimidine-6-carboxylic acid ethyl ester) の製造 参考例3で得られる化合物 ( 0.43g, 1.0mmol) の酢酸
溶液 (30mL) に亜鉛粉末 (1.05g, 16mmol) を加えて、
2時間80℃で加熱攪拌する。反応混合物をセライトろ過
して亜鉛を除いたろ液を減圧下濃縮して得られる茶色物
質に水 (100mL)を加えて結晶化させる。ろ過後得られる
結晶を再結晶(クロロホルム−ヘキサン−エ−テル)に
より精製し、茶白色結晶 ( 0.26g, 87%) を得る。 mp 220-225℃1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.41 (3H, t), 2.93 (3H, s), 4.3
6 (2H, q) , 7.56 (5H,s), 8.53 (1H, s). IR (KBr):4426, 3448, 2984, 2368, 1721, 1543, 145
6, 1373, 1344, 1292, 1209, 1131, 1091, 1023, 922,
853, 795, 768, 700, 669 cm-1. FAB-MS Calcd for C16H16N303 298.11928, found 298.
0681Anal. Calcd for C16H15N303・0.8H2O: C, 61.65;
H, 5.37; N, 13.48. Found:C, 61.83; H, 4.99; N, 1
3.45.
【0062】実施例2 参考例2に示したピリミジン化合物と2臭化プロピオフ
ェノンあるいは種々のハロゲノケトン化合物を用い参考
例3と同様にして(また、必要であれば実施例1に示し
た方法をさらに加えて行って)、〔表3〕に示すイミダ
ゾ[1,2−a]ピリミジン誘導体を合成する。
【0063】
【表3】
【0064】実施例3
【化28】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-3
-メチル−5−オキソ−2−フェニルイミダゾ[1,2−
a]ピリミジン−6−カルボン酸エチルエステル 〔8-
(2,6-difluorobenzyl)-5,8-dihydro-3-methyl-5-oxo-2-
phenyl imidazo[1,2-a]pyrimidine-6-carboxylic acid
ethyl ester 〕 の製造 実施例1で得られる化合物(157mg, 0.53mmol) のDMF (1
5ml) 溶液に炭酸カリウム (80mg, 0.58mmol) 、2,6-ジ
フルオロベンジルクロリド (103mg, 0.64mmol)およびヨ
ウ化カリウム (44mg, 0.26mmol) を加えて、約15〜2
5℃で1時間、さらに80℃で1時間加熱攪拌する。反応
混合物を減圧下濃縮して得られる茶白色結晶性物質を酢
酸エチル (30ml) と水 (30ml) に分配する。水層を酢酸
エチル(10ml) で抽出して、併せた有機層を硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去すると茶白色結晶性粗
生成物 (204mg) が得られる。これをフラッシュカラム
クロマトグラフィーにより精製すると白色結晶 (146mg,
65%) が得られる。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.39 (3H, t), 2.91 (3H, s), 4.3
7 (2H, q) , 5.51(2H,s), 7.00(2H, t), 7.3-7.5
(4H, m), 7.69(2H, d), 8.37(1H, s).
【0065】実施例4 実施例2で得られる化合物を用い、実施例3と同様にし
て以下の〔表4〕および〔表5〕に示した化合物を製造
する。
【0066】
【表4】
【表5】
【0067】実施例5
【化29】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-3
-メチル−2−(4−ニトロフェニル)−5−オキソイ
ミダゾ[1,2−a]ピリミジン−6−カルボン酸エチ
ルエステル〔8-(2,6-difluorobenzyl)-5,8-dihydro-3-m
ethyl-2-(4-nitorophenyl)-5-oxoimidazo[1,2-a]pyrimi
dine-6-carboxylic acid ethyl ester〕 の製造 実施例3で得られる化合物(3.0g, 7.0mmol) の濃硫酸
(30ml) 溶液に硝酸ナトリウム (0.6g, 7.0mmol) の濃硫
酸 (6ml) 溶液を氷冷下、30分かけて滴下した後、氷冷
下4時間攪拌する。反応混合物を水 (500ml) とクロロ
ホルム (400ml) とに分配し、水層をクロロホルム (200
mL) で抽出して、併せた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥
後、溶媒を減圧下留去すると黄色結晶性粗生成物 が得
られる。これを再結晶(クロロホルム−エ−テル)によ
り精製し、茶黄色結晶 (6, 2.6g, 80%) を得る。 mp 219-221℃1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.40 (3H, t), 2.97 (3H, s), 4.3
8 (2H, q) , 5.51 (2H,s), 7.02 (2H, t), 7.36-7.46
(1H, m), 7.87-8.31 (4H, q), 8.46 (1H, s). IR (KBr):3448, 3086, 2986, 2364, 1746, 1713, 162
8, 1599, 1518, 1473, 1342, 1290, 1218, 1160, 1108,
1035, 907, 857, 789, 760, 710, 611, 580, 499cm-1. FAB-MS m/e 469.1 (MH+) Anal. Calcd for C23H18N405F2 : C, 58.98; H, 3.87;
N, 11.96. Found: C, 58.49; H, 3.79; N, 12.01.
【0068】実施例6 実施例4で得られた化合物を実施例5と同様にして、
〔表6〕に示す化合物を製造する。
【0069】
【表6】
【0070】実施例7
【化30】 3−ブロモメチル−8-(2,6−ジフルオロベンジル)
-5,8-ジヒドロ-2−(4−ニトロフェニル)−5−オ
キソイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−6−カルボン
酸エチルエステル〔3-bromomethyl-8-(2,6-difluoroben
zyl)-5,8-dihydro-2-(4-nitorophenyl)-5-oxoimidazo
[1,2-a]pyrimidine-6-carboxylic acid ethyl ester 〕
の製造 実施例5で得られる化合物 (0.79g, 1.7mmol) 、N−ブ
ロモスクシンイミド (0.33g, 1.86mmol) および2,2'-ア
ゾビス(イソブチロニトリル)(55mg, 0.34mmol) の四
塩化炭素 (150ml) 懸濁溶液を4時間加熱還流すると、
透明茶色溶液になる。反応混合物を減圧下濃縮して溶媒
を半分留去した後、クロロホルム (100ml)と飽和炭酸水
素ナトリウム水溶液 (200ml) に分配し、水層をクロロ
ホルム (100ml) で抽出して、併せた有機層を硫酸ナト
リウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去すると茶色結晶性粗
生成物 (1.07g) が得られる。これを再結晶(塩化メチ
レン−エ−テル)により精製し、茶色結晶 (0.74g, 80
%) を得る。 mp 205-210℃1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.40 (3H, t), 4.49 (2H, q) , 5.
31 (2H, s), 5.54 (2H,s), 7.02 (2H, t), 7.37-7.47
(1H, m), 8.04-8.38 (4H, q), 8.53 (1H, s). IR (KBr):4386, 3436, 3080, 2986, 1748, 1717, 163
0, 1580, 1520, 1473, 1344, 1296, 1224, 1160, 1091,
1035, 855, 791, 719, 698, 613, 586, 499, 429cm-1. Anal. Calcd for C23H17N405F2Br : C, 50.47; H, 3.1
3; N, 10.24. Found: C, 50.58; H, 3.25; N, 10.23.
【0071】実施例8 実施例4、6で得られた化合物を用い、実施例7と同様
にして〔表7〕に示す化合物を製造する。
【0072】
【表7】
【0073】実施例9
【化31】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-3
−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−2−
(4−ニトロフェニル)−5−オキソイミダゾ[1,2
−a]ピリミジン−6−カルボン酸エチルエステル〔8-
(2,6-difluorobenzyl)-5,8-dihydro-3-(N-methyl-N-ben
zylaminomethyl)-2-(4-nitorophenyl)-5-oxoimidazo[1,
2-a]pyrimidine-6-carboxylic acid ethyl ester の製
造 実施例7で得られる化合物 (2.05g, 3.74mmol) のDMF
(50ml) 溶液にNーエチルジイソプロピルアミン (1.3g,
10mmol) およびN−メチルベンジルアミン (0.7g, 6mmo
l) を加えて、約15〜25℃で終夜攪拌する。反応混
合物を減圧下濃縮して得られる茶色物質を飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液 (300ml) と酢酸エチル(200ml) に分
配する。水層を酢酸エチル (50ml) で抽出して、併せた
有機層を飽和食塩水 (300ml) で洗浄した後、硫酸ナト
リウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去すると茶色結晶性粗
生成物 (2.2g) が得られる。これをフラッシュカラムク
ロマトグラフィーにより精製し、ジクロロメタン−n-ヘ
キサンより再結晶して黄色結晶 (1.42g, 56%) を得る。 mp 187-189℃1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.40 (3H, t), 2.27 (3H, s), 3.6
9 (2H, s), 4.37 (2H,s), 4.40 (2H, q), 5.51 (2H,
s), 6.99 (2H, t), 7.16-7.46 (6H, m), 8.26-8.33 (4
H, q), 8.48 (1H, s). IR (KBr):4470, 3452, 2982, 2364, 1746, 1715, 163
0, 1603, 1516, 1475, 1344, 1301, 1214, 1174, 1100,
1036, 855, 789, 748, 700, 499 cm-1. FAB-MS m/e 588.4 (MH+) Anal. Calcd for C31H27N505F2・0.7H2O : C, 62.04;
H, 4.77; N, 11.67. Found: C, 62.03; H,4.47; N, 1
1.35.
【0074】実施例10 実施例8で得られた化合物を用い、実施例9と同様にし
て〔表8〕に示す化合物を製造する。
【0075】
【表8】
【0076】実施例11
【化32】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-3
−(ヒドロキシメチル)−2−(4−ニトロフェニル)
−5−オキソイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−6−
カルボン酸エチルエステル〔8-(2,6-difluorobenzyl)-
5,8-dihydro-3-(hyroxymethyl)-2-(4-nitorophenyl)-5-
oxoimidazo[1,2-a]pyrimidine-6-carboxylic acid ethy
l ester 〕の製造 実施例7における副生成物(塩化メチレン−エーテルで
の再結晶操作の前で得られるもの)を 再結晶(塩化メ
チレン−n-ヘキサン)により精製し、茶黄色結晶 ( 0.1
4g) を得る。 mp 230-232℃1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.40 (3H, t), 3.68 (1H, t), 4.4
1 (2H, q) , 5.01 (2H,d), 5.56 (2H, s), 7.03 (2H,
t), 7.38-7.48 (1H, m), 7.88-8.33 (4H, q), 8.55 (1
H, s). IR (KBr):3460, 1736, 1601, 1518, 1475, 1344, 129
9, 1216, 1106, 1038, 855, 793, 719, 499 cm-1. FAB-MS m/e 485.0 (MH+). Anal. Calcd for C23H18N406F2・0.3H2O : C, 56.04;
H, 3.83; N, 11.44. Found: C, 56.46; H,3.64; N, 1
1.37.
【0077】実施例12
【化33】 2−(4−アミノフェニル)8-(2,6−ジフルオロベ
ンジル)-5,8-ジヒドロ-3−(N−メチル−N−ベン
ジルアミノメチル)−5−オキソイミダゾ[1,2−
a]ピリミジン−6−カルボン酸エチルエステル〔2-(4
-aminophenyl)-8-(2,6-difluorobenzyl)-5,8-dihydro-3
-(N-methyl-N-benzylaminomethyl)-5-oxoimidazo[1,2-
a]pyrimidine-6-carboxylic acid ethyl ester 〕の製
造 実施例9で得られる化合物 (1.0g, 1.7mmol) と鉄粉末
(0.5g, 8.5mmol) のエタノール (20mL) 溶液に濃塩酸
(10ml) を1時間かけて氷冷下滴下した後、氷冷下4時
間攪拌すると黒緑色懸濁液になる。反応混合物に注意深
く、氷冷下飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (100ml) 、
クロロホルム (200ml) およびセライト加えて攪拌する
と灰色懸濁液になる。これをろ過した後、有機層を分配
する。また水層をクロロホルム (100ml) で抽出して、
併せた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (200ml)
で洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧
下留去すると暗茶色粗生成物 (1.1g) が得られる。これ
をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製すると赤
茶色物質 (1.04g)が得られる。さらに、 これを 再結晶
(塩化メチレン−n-ヘキサン)し赤茶色結晶 ( 0.86g,
91%) を得る。 mp 161-166℃1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.38 (3H, t), 2.17 (3H, s), 3.6
5 (2H, s), 3.78 (2H, bs, NH2), 4.31 (2H, s), 4.38
(2H, q) , 5.50 (2H, s), 6.74-7.88 (4H, q),6.96-
7.43 (8H, m), 8.37 (1H, s). IR (KBr):4566, 3366, 2980, 2362, 1740, 1705, 159
1, 1510, 1473, 1392, 1371, 1301, 1214, 1183, 1102,
1036, 903, 839, 791, 737, 702, 607, 499 cm-1. FAB-MS m/e 558.2 (MH+). Anal. Calcd for C31H29N503F2・0.3H2O : C, 66.14;
H, 5.30; N, 12.44. Found: C, 66.15; H, 5.35; N,
12.44.
【0078】実施例13 実施例10で得られる化合物を実施例12と同様にし
て、〔表9〕に示す化合物を製造する。
【0079】
【表9】
【0080】実施例14
【化34】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−(4-イソブチリルアミノフェニル)−3−(N−メ
チル−N−ベンジルアミノメチル)−5−オキソイミダ
ゾ[1,2−a]ピリミジン−6−カルボン酸エチルエ
ステル〔8-(2,6-Difluorobenzyl)-5,8-dihydro-2-(4-is
obutyrylaminophenyl)-3-(N-methyl-N-benzylaminometh
yl)-5-oxoimidazo[1,2-a]pyrimidine-6-carboxylic aci
d ethyl ester 〕の製造 実施例12で得られる化合物(0.28g, 0.5mmol) とトリ
エチルアミン (0.2g, 2.0mmol) のジクロロメタン (25m
l) 溶液に塩化イソブチリル (0.11g, 1.0mmol)を氷冷下
1分間かけて滴下した後、氷冷下1時間攪拌する。反応
混合物をジクロロメタン (30ml) と飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液 (30ml) に分配する。また水層をジクロロメ
タン (20ml) で抽出して、併せた有機層を硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、溶媒を減圧下留去すると赤茶色粗生成物
(0.3g) が得られる。これをフラッシュカラムクロマト
グラフィーで精製すると赤茶色結晶性物質 (0.24g)が得
られ、 再結晶(塩化メチレン−n-ヘキサン)して赤茶
色結晶 (0.22g, 70%) を得る。 mp 98-103℃1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.28 (6H, d), 1.39 (3H, t), 2.1
8 (3H, s), 2.50-2.59(1H, m), 3.66 (2H, s), 4.34
(2H, s), 4.39 (2H, q,) , 5.50 (2H, s), 6.99 (2H,
t), 7.14-7.44 (6H, m), 7.62-8.04 (4H, q), 8.40 (1
H, s). IR (KBr):4386, 3338, 2976, 2364, 1742, 1702, 160
1, 1510, 1473, 1371, 1303, 1214, 1185, 1100, 1036,
847, 791, 737, 700, 501 cm-1. FAB-MS m/e 628.3 (MH+). Anal. Calcd for C35H35N504F2・0.5H2O : C, 66.03;
H, 5.70; N, 11.00. Found: C, 66.08; H, 5.44; N, 1
1.04.
【0081】実施例15
【化35】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−(4-エチルアミノカルボニルアミノフェニル)−3
−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−5−オ
キソイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−6−カルボン
酸エチルエステル〔8-(2,6-difluorobenzyl)-5,8-dihyd
ro-2-(4-ethylaminocarbonyl aminophenyl)-3-(N-meth
yl-N-benzylaminomethyl)-5-oxoimidazo[1,2-a]pyrimid
ine-6-carboxylic acid ethyl ester 〕 の製造 実施例12で得られる化合物 (0.30g, 0.54mmol) のピ
リジン (10ml) 溶液にエチルイソシアネート (0.20g,
2.8mmol) を加えた後、約15〜25℃で終夜攪拌す
る。反応混合物を減圧下濃縮して得られる茶色物質を塩
化メチレン (40ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 (4
0ml) に分配する。また水層を塩化メチレン(20ml) で抽
出して、併せた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒
を減圧下留去すると茶色粗生成物 (0.32g) が得られ
る。これをフラッシュカラムクロマトグラフィーにより
精製すると茶白色結晶性物質 (0.27g)が得られ、再結晶
(塩化メチレン−n-ヘキサン)して茶色結晶 ( 0.22g,
65%) を得る。 mp 191-196℃1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.17 (3H, t), 1.38 (3H, t), 2.1
7 (3H, s), 3.28-3.37(1H, m), 3.64 (2H, s), 4.31
(2H, s), 4.38 (2H, q) , 5.01 (1H, bs), 5.50 (2H,
s), 6.69 (1H, s), 6.99 (2H, t), 7.11-8.01 (10H,
m), 8.40 (1H, s). IR (KBr):4558, 4474, 3372, 2980, 2366, 1734, 168
6, 1601, 1543, 1510, 1473, 1375, 1305, 1238, 1185,
1102, 1036, 845, 791, 737, 702, 503 cm-1. FAB-MS m/e 629.3 (MH+) Anal. Calcd for C34H34N604F2・1.15H2O : C, 62.87;
H, 5.63; N, 12.94. Found: C, 62.87; H, 5.23; N, 1
3.28.
【0082】実施例16 実施例13で得られた化合物と塩化イソブチリルやエチ
ルイソシアネート、あるいは種々の酸クロリドやイソシ
アネート誘導体を用い、実施例14、15と同様にして
〔表10〕に示す化合物を製造する。
【0083】
【表10】
【0084】実施例17
【化36】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−[4-(N−Boc−N−アセチルアミノ)フェニ
ル]−3−メチル−6−ベンジル−7−メチル−5−オ
キソイミダゾ[1,2−a]ピリミジン[8-(2,6-difluo
robenzyl)-5,8-dihydro-2-(4-(N-Boc-N-acetylamino)ph
enyl)-3-methyl-6-benzyl-7-methyl-5-oxoimidazo[1,2-
a]pyrimidine]の製造 実施例4で得られる化合物22 (51.4g) とジメチルア
ミノピリジン(DMAP)(24.50g,0.20mol)の塩化メチレ
ン (300ml) 溶液に(Boc)2O (52.4g,0.24mol)を氷冷下加
え更に室温下30分間攪拌する。反応液を希塩酸水、次
いで飽和食塩水で洗い乾燥後、溶媒を減圧下濃縮して得
られる残さをフラッシュカラムクロマトグラフィーによ
り精製すると淡黄色アモルファス(44.4g,72%)が得られ
る。 一部(3.11g)を結晶化し、酢酸エチル−nヘキサン
より再結晶して白色結晶(2.84g,66%)を得る。 mp 176-177℃ FAB-MS m/e 613.2 (MH+)1 H-NMR(CDCl3)δ : 1.40(9H,s), 2.19(3H,s), 2.56(3
H,s), 2.92(3H,s), 3.97(2H,s), 5.67(2H,s), 6.88(2
H,s), 7.11-7.36(8H,m), 8.03(2H,d).
【0085】実施例18
【化37】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−[4-(N−Boc−N−アセチルアミノ)フェニ
ル]−3−メチル−6−フェニル−5−オキソイミダゾ
[1,2−a]ピリミジン[8-(2,6-difluorobenzyl)-5,
8-dihydro-2-(4-(N-Boc-N-acetylamino)phenyl)-3-meth
yl-6-phenyl-5-oxoimidazo[1,2-a]pyrimidine]の製造 実施例17と同様にして実施例4化合物番号21を原料
に白色結晶(収率70%)を得る。 mp 220-222℃ 実施例19
【化38】 2−[4−(N−Boc−アミノ)フェニル]−8-
(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-3−
(N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−6―ベン
ジル−7−メチル−5−オキソイミダゾ[1,2−a]
ピリミジン{2-[4-(N-Boc-amino)phenyl]-8-(2,6-difluo
robenzyl)-5,8-dihydro-3-(N-methyl-N-benzylaminomet
hyl)-6-benzyl-7-methyl-5-oxoimidazo[1,2-a]pyrimidi
ne}の製造 実施例10で得られる化合物17 (0.65g, 0.89mmol)のテ
トラヒドロフラン溶液(30ml)にナトリウムメトキシド
のメタノール溶液(28%,3.0ml)を攪拌しながら氷冷下
加えた。更に追加(9.0ml)して1時間室温下攪拌し
た。反応混合物を酢酸エチル(50ml)と飽和食塩水に分配
し、水層を再度酢酸エチル(50ml) で抽出した。併せた
有機層を飽和食塩水溶液 (20ml) で洗浄した後、硫酸マ
グネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去すると無色アモ
ルファス (0.61g,100%) が得られる。一部(80mg)を
酢酸エチル(3ml)に溶解させ、1M塩化水素のエーテル
溶液(0.174ml)を氷冷下加え、得られた固体をアルコ
ール−塩化メチレン−エーテルで再結晶して白色結晶
( 0.057g, 68%) を得る。 mp 179-184℃ FAB-MS m/e 690.2 (MH+).
【0086】実施例20
【化39】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−[4-(N−Boc−アミノ)フェニル]−3−(N
−メチルーN−ベンジルアミノメチル)−6−フェニル
−5−オキソイミダゾ[1,2−a]ピリミジン{8-(2,6
-difluorobenzyl)-5,8-dihydro-2-(4-(N-Boc-amino)phe
nyl)-3-(N-methyl-N-benzylaminomethyl)-6-phenyl-5
-oxoimidazo[1,2-a]pyrimidine}の製造 実施例19と同様にして実施例10化合物番号16を原
料に白色アモルファス(収率96%)を得る。 実施例21
【化40】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−(4-アミノフェニル)−3−(N−メチル−N−ベ
ンジルアミノメチル)−6―ベンジル−7−メチル−5
−オキソイミダゾ[1,2−a]ピリミジン {8-(2,6-d
ifluorobenzyl)-5,8-dihydro-2-(4-aminophenyl)-3-(N-
methyl-N-benzylaminomethyl)-6-benzyl-7-methy-5-oxo
imidazo[1,2-a]pyrimidine}の製造 実施例19で得られる化合物 (0.53g, 0.77mmol) の塩
化メチレン(20ml) 溶液に氷冷下トリフルオロ酢酸 (0.2
4ml, 3.07mmol) を加えた後、更に室温下追加(1.5ml)
して5時間同温度で攪拌する。反応混合物をクロロホル
ム(100ml)と飽和重曹水(30ml)に分配し、水層を更
にクロロホルム(30ml)で抽出する。有機層を飽和食塩
水溶液 (20ml) で洗浄後、乾燥後減圧下濃縮して得られ
る残さをフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精
製すると茶白色アモルファス晶 (0.41g、90%)が得られ
る。 FAB-MS m/e 590.1(MH+)
【0087】実施例22
【化41】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−(4−アミノフェニル)−3−(N−メチルーN−ベ
ンジルアミノメチル)−6−フェニル−5−オキソイミ
ダゾ[1,2−a]ピリミジン{8-(2,6-difluorobenzyl)
-5,8-dihydro-2-(4-aminophenyl)-3-(N-methyl-N-be
nzylaminomethyl)-6-phenyl-5-oxoimidazo[1,2-a]pyri
midine}の製造 実施例21と同様にして実施例20で得られる化合物を
原料に白色アモルファス晶(収率83%)を得る。実施例
23
【化42】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−(4-ヒドロキシフェニル)−3−メチル−6―ブロ
モ−5−オキソイミダゾ[1,2−a]ピリミジン{8-
(2,6-difluorobenzyl)-5,8-dihydro-2-(4-hydroxypheny
l)-3-methyl-6-bromo-5-oxoimidazo[1,2-a]pyrimidin
e}の製造 実施例4で得られる化合物23 (0.27g, 0.55mmol) の
テトラヒドロフラン(30ml) 溶液に炭酸カリ(0.152g,1.
11mmol)を含む水溶液(2ml)を加え、60℃で30分間攪
拌する。次いで1Nの水酸化ナトリウム溶液(5ml)を加え
た後、更に60℃で1時間攪拌する。反応混合物を酢酸エ
チル(100ml)と希塩酸(30ml)に分配し、水層を更に
酢酸エチル(30ml)で抽出する。有機層を飽和食塩水
(20ml)で洗い乾燥後減圧下濃縮すると淡黄色アモルフ
ァス (0.25g、100%)が得られる。1 H-NMR(CDCl3)δ : 2.85(3H,s), 5.46(2H,s), 6.6
8(2H,t), 6.87-7.14(3H,m), 7.39(2H,d), 7.56(1H,
s), 8.17(1H,s).
【0088】実施例24
【化43】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−(4-シクロプロピルメトキシフェニル)−3−メチ
ル−6―ブロモ−5−オキソイミダゾ[1,2−a]ピ
リミジン {8-(2,6-difluorobenzyl)-5,8-dihydro-2-
(4-cyclopropylmethoxyphenyl)-3-methyl-6-bromo-5-ox
oimidazo[1,2-a]pyrimidine}の製造実施例23で得ら
れる化合物 (0.25g, 0.56mmol) のジメチルホルムアミ
ド(30ml) 溶液に室温下ブロモメチルシクロプロパン(0.
114g, 0.84mmol)、炭酸カリ(0.116g,0.84mmol)とよ
う化カリ(0.047g,0.28mmol) を加えた後、60℃で4時
間攪拌する。更にブロモメチルシクロプロパンを追加
(0.14g,1.0mmol)して21時間同温度で攪拌する。反
応混合物を濃縮乾固し得られる残さをクロロホルム(10
0ml)と飽和重曹水(30ml)に分配し、水層を更にクロ
ロホルム(30ml)で抽出する。有機層を乾燥後減圧下濃
縮して得られる残さをフラッシュカラムクロマトグラフ
ィーにより精製すると白色結晶 (0.23g、82%)が得られ
る。 mp 230-231℃1 H-NMR(CDCl3)δ : 0.38-0.40(2H,m), 0.62-0.68(2H,
m), 1.22-1.29(1H,m), 2.85(3H,s), 3.84(2H,d), 5.44
(2H,s), 6.98-7.02(4H,m), 7.34-7.44(1H,m), 7.60-7.
65(3H,m).
【0089】実施例25
【化44】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−(4-シクロプロピルメトキシフェニル)−3−メチ
ル−6―フェニル−5−オキソイミダゾ[1,2−a]
ピリミジン{8-(2,6-difluorobenzyl)-5,8-dihydro-2-
(4-cyclopropylmethoxyphenyl)-3-methyl-6-phenyl-5-o
xoimidazo[1,2-a]pyrimidine}の製造 実施例24で得られる化合物 (0.02g, 0.04mmol) をア
ルゴン気流下脱気したDME(5ml) 溶液に加え、更にフ
ェニルほう酸(0.0054g,0.044mmol),2N炭酸ナトリウ
ム水溶液(0.1ml)、テトラキストリフェニルホスフィ
ンパラジウム(0.0046g, 0.004mmol)を加え3時間加熱
還流する。反応混合物を酢酸エチル(100ml)と水(30m
l)とに分配し、水層を更に酢酸エチル(30ml)で抽出
する。有機層を乾燥後減圧下濃縮して得られる残さをフ
ラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製すると白
色結晶 (0.016g、78%)が得られる。 mp 210-214℃1 H-NMR(CDCl3)d : 0.35-0.40(2H,m), 0.63-0.68(2H,m),
1.23-1.31(1H,m), 2.90(3H,s), 3.85(2H,d), 5.50(2H,
s), 6.95-7.01(4H,m), 7.29-7.50(4H,m), 7.51-7.55(3
H,m), 7.67(2H,d).
【0090】実施例26―1
【化45】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−(4-シクロプロピルメトキシフェニル)−3−メチ
ル−6―(4―クロロフェニル)−5−オキソイミダゾ
[1,2−a]ピリミジン{8-(2,6-difluorobenzyl)-5,8
-dihydro-2-(4-cyclopropylmethoxyphenyl)-3-methyl-6
-(4-chlorophenyl)-5-oxoimidazo[1,2-a]pyrimidine}の
製造 実施例25と同様にして、実施例24で得られる化合物
を原料に、フェニルほう酸の代りに4−クロロフェニル
ほう酸を用い白色結晶を得る(収率66%)。 mp 203―205℃ 実施例26―2
【化46】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−(4-シクロプロピルメトキシフェニル)−3−メチ
ル−6―(4―メトキシフェニル)−5−オキソイミダ
ゾ[1,2−a]ピリミジン{8-(2,6-difluorobenzyl)-
5,8-dihydro-2-(4-cyclopropylmethoxyphenyl)-3-methy
l-6-(4-methoxyphenyl)-5-oxoimidazo[1,2-a]pyrimidin
e}の製造 実施例25と同様にして、実施例24で得られる化合物
を原料に、フェニルほう酸の代りに4−メトキシフェニ
ルほう酸を用い白色結晶を得る(収率66%)。 mp 192-193℃
【0091】実施例27
【化47】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−フェニル−3−メチル−5−オキソイミダゾ[1,2
−a]ピリミジン−6−(N−メチル−N−メトキシ)
カルボキシアミド{8-(2,6-difluorobenzyl)-5,8-dihydr
o-2-phenyl-3-methyl-5-oxoimidazo[1,2-a]pyrimidine-
6-(N-methy-N-methoxy)carboxyamide}の製造 あらかじめN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩
(10.5g)を塩化メチレン(210ml)中攪拌し、氷冷下ジ
メチルアルミニウムクロリド溶液(1.05M ヘキサン溶
液100ml)を滴下する。発泡を確認後、実施例3で得ら
れる化合物 (3.81g,9mmol) の塩化メチレン(60ml) 溶液
を加える。室温下終夜攪拌する。次いで反応液に水(30m
l)を加えクロロホルム(100mlx2)で2回抽出する。有機
層を乾燥後減圧下濃縮して得られる残さをフラッシュカ
ラムクロマトグラフィーにより精製すると白色結晶 (1.
99g、50%)が得られる。1 H-NMR (CDCl3) δ: 2.90(3H,t), 3.32(3H,s), 3.71(3
H,s), 5.48(2H,s), 6.99(2H,t), 7.30-7.50(4H,m), 7.6
5-7.80(2H,m), 7.74(1H, s).
【0092】実施例28
【化48】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−フェニル−3−メチル−6―(3-メチルブチリル)
−5−オキソイミダゾ[1,2−a]ピリミジン{8-(2,6
-difluorobenzyl)-5,8-dihydro-2-phenyl-3-methyl-6-
(3-methylbutyryl)-5-oxoimidazo[1,2-a]pyrimidine}の
製造 実施例27で得られる化合物 (0.35g, 0.8mmol) のテト
ラヒドロフラン(35ml)溶液に、氷冷下臭化イソブチルマ
グネシウム(2.0M,エーテル溶液4ml)を加える。室温下
終夜攪拌する。次いで反応液に1N塩酸水(30ml)を加え
クロロホルム(100mlx2)で2回抽出する。有機層を乾燥
後減圧下濃縮して得られる残さをフラッシュカラムクロ
マトグラフィーにより精製すると白色結晶 (0.18g、52
%)が得られる。1 H-NMR (CDCl3) δ: 0.98(6H,d), 2.25(1H,m), 2.92(3
H,s), 2.99(2h,d), 5.53(2H,s), 7.00(2H,t), 7.30-7.5
0(4H,m), 7.65-7.75(2H,m), 8.37(1H, s).
【0093】実施例29
【化49】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−(4―ニトロフェニル)−3−メチル−6―(3-メ
チルブチリル)−5−オキソイミダゾ[1,2−a]ピ
リミジン {8-(2,6-difluorobenzyl)-5,8-dihydro-2-(4
-nitrophenyl)-3-methyl-6-(3-methylbutyryl)-5-oxoim
idazo[1,2-a]pyrimidine}の製造 実施例28で得られる化合物 (0.10g, 0.23mmol) を濃
硫酸(2ml)に溶解させ氷冷下1M硝酸ナトリウムを含
む濃硫酸溶液(0.23ml)を加える。実施例3と同様の操
作より黄色結晶を得る。 実施例30
【化50】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−(4―アミノフェニル)−3−(N−メチルーN−ベ
ンジルアミノメチル)−5−オキソイミダゾ[1,2−
a]ピリミジン−6−(N−メチル−N−メトキシ)カ
ルボキシアミド{8-(2,6-difluorobenzyl)-5,8-dihydro-
2-(4-aminophenyl)-3-(N-methyl-N-benzylaminomethyl)
-5-oxoimidazo[1,2-a]pyrimidine-6-(N-methy-N-methox
y)carboxyamide}の製造 あらかじめN,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩
(8.88g)を塩化メチレン(180ml)中攪拌し、氷冷下ジ
メチルアルミニウムクロリド(1.05M ヘキサン溶液88.
8ml)を滴下する。発泡を確認後、実施例12で得られ
る化合物 (4.44g,8mmol) の塩化メチレン(80ml) 溶液を
氷冷下加える。室温に戻し更に1時間攪拌する。次いで
反応液に水(30ml)を加え酢酸エチル(100mlx2)で2回抽
出する。有機層を乾燥後減圧下濃縮して得られる残さを
フラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製すると
白色結晶 (1.86g、41%)が得られる。1 H-NMR (CDCl3) δ: 2.17(3H,s), 3.33(3H,s), 3.59(2
H,s), 3.71(3H,s), 4.31(2H,s), 5.48(2H,s), 6.76
(2H,d), 6.99(2H,t), 7.15-7.50(6H,m), 7.75(1H,s),
7.87(2H,d).
【0094】実施例31
【化51】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−(3―フリルカルボニルアミノフェニル)−3−(N
−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−6―ベンゾイ
ル−5−オキソイミダゾ[1,2−a]ピリミジン{8-
(2,6-difluorobenzyl)-5,8-dihydro-2-(3-furylcarbony
laminophenyl)-3-(N-methyl-N-benzylaminomethyl)-6-b
enzoyl-5-oxoimidazo[1,2-a]pyrimidine}の製造 実施例16で得られる化合物17 (0.10g, 0.15mmol)
のテトラヒドロフラン(6ml) 溶液に、氷冷下臭化フェニ
ルマグネシウム(2.0M,エーテル溶液0.08ml)を加え
る。室温下終夜攪拌する。次いで反応液に飽和重曹水(3
0ml)を少しずつ加え酢酸エチル(30mlx2)で2回抽出す
る。有機層を乾燥後減圧下濃縮して得られる残さをフラ
ッシュカラムクロマトグラフィーにより精製すると白色
結晶 (0.022g、16%)が得られる。 mp 194-202℃1 H-NMR (CDCl3) δ: 2.15(3H,s), 3.60(2H,s), 4.31(2
H,s), 5.54(2H,s), 6.76(1H,d), 7.01(2H,t), 7.10-7.6
0(11H,m), 7.70(2H,d), 7.81(2H,d), 8.04(1H,s),8.07
(2H, s).
【0095】実施例32
【化52】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−(4-アミノフェニル)−3−(N−メチル−N−ベ
ンジルアミノメチル)−5−オキソイミダゾ[1,2−
a]ピリミジン−6−カルボン酸イソプロピルエステル 〔8-(2,6-difluorobenzyl)-5,8-dihydro-2-(4-aminophe
nyl)-3-(N-methyl-N-benzylaminomethyl)-5-oxoimidazo
[1,2-a]pyrimidine-6-carboxylic acid isopropyl este
r 〕 の製造 実施例12で得られる化合物 (0.10g, 0.18mmol) のク
ロロホルム(5ml) 溶液にチタン酸テトライソプロピル
(0.3ml, 1.0mmol)を含むイソプロピルアルコール(10m
l) を加え100℃で8時間加熱還流する。次いで2時間30
分室温下攪拌する。反応混合物にクロロホルム(50ml)
と水(50ml)を加え、ろ過後水層をクロロホルム (20m
l) で抽出して、併せた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥
後、溶媒を減圧下留去すると茶色粗生成物 (0.32g) が
得られる。これをフラッシュカラムクロマトグラフィー
により精製すると茶白色結晶性物質が得られ、再結晶
(クロロホルム−n-ヘキサン)して黄褐色結晶 ( 0.58
g, 94%) を得る。 mp 168-170℃1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.36 (6H, d), 2.15(3H,s), 3.65
(3H,s), 3.76(2H,brs), 4.32(2H,s), 5.18-5.26(1H,m),
5.49(2H,s), 6.75(2H,d), 6.99(2H,t), 7.11-7.43(6H,
m), 7.85(2H,d), 8.32(1H,s).
【0096】実施例33
【化53】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−[4-(メトキシアミノカルボニルアミノ)フェニ
ル)]−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチ
ル)−5−オキソイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−
6−カルボン酸イソプロピルエステル〔8-(2,6-difluor
obenzyl)-5,8-dihydro-2-[4-(methoxyaminocarbonyla
mino)phenyl]-3-(N-methyl-N-benzylaminomethyl)-5-
oxoimidazo[1,2-a]pyrimidine-6-carboxylic acid isop
ropyl ester 〕 の製造 実施例32で得られる化合物 (1.39g, 2.43mmol) の塩
化メチレン(30ml) 溶液にカルボニルジイミダゾール
(0.79g,4.86mmol)とトリエチルアミン(0.68ml,4.86mm
ol)を氷冷下加え、更に2日間室温下攪拌する。この反
応液に氷冷下O−メチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.0
2g,12.2mmol)とトリエチルアミン(1.71ml,12.2mmol) を
加え、同温度で4時間攪拌する。反応混合物にクロロホ
ルム(50ml) と水(50ml)を加え、ろ過後水層をクロロ
ホルム (50ml) で抽出して、併せた有機層を硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去すると黄色粗生成物
が得られる。これをフラッシュカラムクロマトグラフィ
ーにより精製すると茶白色結晶性物質が得られ、再結晶
(イソプロピルアルコール−酢酸エチル−イソプロピル
エーテル)して淡黄色結晶 ( 1.15g, 73%) を得る。 mp 156-158℃1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.36 (6H, d), 2.17 (3H, s), 3.6
6 (2H, s), 3.83(3H, s), 4.33 (2H, s), 5.19-5.27(1
H, m), 5.50 (2H, s), 6.99 (2H, t), 7.02-7.26(5H,
m), 7.34-7.43(1H, m), 7.58(2H, d), 8.03(2H, d), 8.
37(1H, s). Anal. Calcd for C34H34N605F2 : C, 63.34; H, 5.32;
N, 13.04. Found: C, 63.64; H, 5.26; N, 12.86.
【0097】実施例34
【化54】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−[4-(エチルアミノカルボニルアミノ)フェニ
ル)]−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチ
ル)−5−オキソイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−
6−カルボン酸イソプロピルエステル〔8-(2,6-difluor
obenzyl)-5,8-dihydro-2-[4-(ethylaminocarbonylami
no)phenyl]-3-(N-methyl-N-benzylaminomethyl)-5-ox
oimidazo[1,2-a]pyrimidine-6-carboxylic acid isopro
pyl ester 〕 の製造 実施例32で得られる化合物 (1.37g, 2.40mmol) のテ
トラヒドロフラン(3ml)溶液にピリジン(0.5ml)を加え、
更にエチルイソシアナート(0.38ml,4.8mmol)を加え室温
下終夜攪拌する。反応混合物を減圧乾固し、得られる残
さをイソプロピルエーテルで結晶化し、濾取すると結晶
性固体が得られ、再結晶(クロロホルム−イソプロピル
エーテル)して淡黄色結晶 ( 1.20g, 78%) を得る。 mp 198-200℃1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.18(3H, t), 1.36(6H, d), 2.16
(3H, s), 3.28-3.37(1H,m), 3.64 (2H, s), 4.32 (2H,
s), 4.94(1H, t), 5.19-5.27(1H, m), 5.49 (2H, s),
6.58(1H, s), 6.99 (2H, t), 7.12-7.26(6H, m), 7.39
(2H, d), 7.99(2H, d), 8.36(1H, s). Anal. Calcd for C35H36N604F2 : C, 65.41; H, 5.65;
N, 13.08. Found: C, 65.20; H, 5.60; N, 12.87.
【0098】実施例35実施例12で得られる化合物を
原料に、実施例14、15、33、34と同様にして、
種々のカルボン酸ハライド類、アルキルイソシアナート
類、アルキルスルホニルハライド類を反応させ〔表1
1〕から〔表13〕に示す化合物を合成する。
【表11】
【0099】
【表12】
【表13】
【0100】実施例36
【化55】 8-(2,6−ジフルオロベンジル)-5,8-ジヒドロ-2
−(4-ヒドロキシフェニル)−3−(N−メチル−N
−ベンジルアミノメチル)−5−オキソイミダゾ[1,
2−a]ピリミジン−6−カルボン酸エチルエステル
〔8-(2,6-Difluorobenzyl)-5,8-dihydro-2-(4-hydroxyp
henyl)-3-(N-methyl-N-benzylaminomethyl)-5-oxoimida
zo[1,2-a]pyrimidine-6-carboxylic acid ethyl ester
〕の製造 実施例10で得られる化合物23(3.1g, 5.16mmol)を塩
化メチレン(30ml)に溶解させ、氷冷下ナトリウムエト
キシド(0.35g,5.16mmol)を含むエタノール溶液(20ml)を
加える。同温度で1時間攪拌し、1N塩酸水で中和後、
減圧濃縮する。得られる残さをクロロホルム (50ml) と
水(50ml)とに分配する。また水層をクロロホルム (20m
l) で抽出して、併せた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥
後、溶媒を減圧下留去すると黄色粗生成物が得られる。
これをフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製する
と白色アモルファス (1.41g, 49%)が得られる。1 H-NMR (CDCl3) δ: 1.36 (3H, t), 2.20 (3H, s), 3.6
8 (2H, s), 4.35-4.42(4H,m), 5.50 (2H, s), 6.90
(2H, d), 6.99(2H, t), 7.14-7.55 (5H, m), 7.89 (2
H, d), 8.39 (1H, s). FAB-MS m/e 559.3 (MH+). Anal. Calcd for C31H28N404F2・0.5H2O : C, 65.60 ;
H, 5.15 ; N, 9.87. Found: C, 65.49 ; H, 5.22 ; N,
9.77.
【0101】試験例1 (1)125I−リュープロレリンの調製: 3x10-4M リュープロレリン水溶液10μl、及び
0.01mg/mlラクトパーオキシダーゼ10μlを
チューブにとり、Na125I溶液を10μl(37MB
q)加え、撹拌後、0.001%H22 10μlを加
えて、約15〜25℃で20分間反応させた。0.05
%TFA(トリフルオロ酢酸)溶液を700μl加えて
反応を停止し、逆相HPLCにより精製した。HPLC
の条件を以下に示す。125I−リュープロレリンは保持
時間26〜27分で溶出された。 カラム:TSKgel ODS−80TM(TMは登録商標で
あることを示す。以下同様)CTR(4.6mm X10c
m) 溶離液: 溶媒A(0.05%TFA) 溶媒B(40%CH3CN−0.05%TFA) 0分(100%溶媒A)−3分(100%溶媒A)−7
分(50%溶媒A+50%溶媒B)−40分(100%
溶媒B) 溶出温度:約15〜25℃ 溶出速度:1ml/min (2)ヒトGnRHレセプターを含有するCHO(チャイ
ニーズハムスター卵巣) 細胞膜画分の調製:ヨーロッパ特許出願公開公報 EP-06
78577A に記載の方法により調製したヒトGnRHレセ
プター発現CHO細胞(109個)を5mM EDTA
(エチレンジアミン四酢酸)を添加したリン酸緩衝生理
食塩水(PBS−EDTA)に浮遊させ、100xgで
5分間遠心した。細胞のペレットに細胞用ホモジネート
バッファー(10mMNaHCO3、5mM EDT
A、pH7.5)を10ml加え、ポリトロンホモジナ
イザーを用いてホモジネートした。400xgで15分
遠心し、上清を超遠心管に取り100,000xgで1
時間遠心し、膜画分の沈澱物を得た。この沈澱物を2m
lのアッセイバッファー(25mMTris−HCl、
1mMEDTA、0.1%BSA(ウシ血清アルブミ
ン)、0.25mM PMSF(フェニルメタンスルフォ
ニル・フルオライド)、1μg/mlペプスタチン、2
0μg/mlロイペプチン、100μg/mlフォスフ
ォラミドン、0.03% アジ化ナトリウム、pH7.
5)に懸濁し、100,000xgで1時間遠心した。
沈澱物として回収された膜画分を再び20mlのアッセ
イバッファーに懸濁し、分注して、−80℃で保存し、
使用の都度解凍して用いた。
【0102】(3)125I−リュープロレリン結合阻害率の
測定:上記(2)項で調製したヒトの膜画分をアッセイバ
ッファーで希釈して、200μg/mlとし、チューブ
に188μlずつ分注した。60%のDMSO(ジメチ
ルスルホキシド)に溶解した2mMの化合物2μlと、
38nMの125I−リュープロレリン10μlとを同時
に添加した。最大結合量を測定するために、60%のD
MSO2μlと、38nMの125I−リュープロレリン
10μlとを添加した反応液を調製した。また、非特異
的結合量を測定するために、60%のDMSOに溶解し
た100μMのリュープロレリン2μlと、38nMの
125I−リュープロレリン10μlとを添加した反応液
も同時に調製した。25℃で60分反応させた。反応
後、ポリエチレンイミン処理したワットマングラスフィ
ルター(GF−F)を用いて反応液を吸引ろ過した。ろ
過後、γ−カウンターを用いてろ紙上に残った125I−
リュープロレリンの放射活性を測定した。 次式: PMB=(TB−SB)/(TB−NSB)×100 (式中、TB:最大結合放射活性、SB:被検化合物を
加えたときの放射活性、NSB:非特異結合放射活性を
示す。) で計算して、被検化合物の結合阻害率(%)(PMB)
を求め、ついで、被検化合物の濃度を変化させて阻害率
を求め、結合を50%阻害する被検化合物の濃度(すな
わちPMB=50%を与える濃度、IC50値)をHil
lプロットより算出した。上記実施例で得られた化合物
を被検化合物として、上記の測定法で測定して得られた
IC50値を下表に示す。
【表14】
【0103】製剤実施例1 実施例10(化合物6)で製造した化合物(100m
g),ラクトース165mg,コーンスターチ25mg,ポ
リビニールアルコール4mgおよびステアリン酸マグネシ
ウム1mgを用いて、常法により錠剤を製造する。 製剤実施例2 実施例10(化合物6)で製造した化合物(5g)を注
射用蒸留水に溶かし、全量100mlとした。この液を
0.22μmのメンブランフィルター(住友電気工業
(株)またはザルトリウス社製)を用いて無菌濾過し、
洗浄滅菌済バイアルに2mlずつ分注し、これを常法によ
り凍結乾燥し、100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を
製造する。 製剤実施例3 実施例14で製造した化合物(100mg),ラクトース
165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニールアルコ
ール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを用い
て、常法により錠剤を製造する。 製剤実施例4 実施例14で製造した化合物(5g)を注射用蒸留水に
溶かし、全量100mlとした。この液を0.22μmのメ
ンブランフィルター(住友電気工業(株)またはザルト
リウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイアル
に2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥し、10
0mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造する。 製剤実施例5 実施例15で製造した化合物(100mg),ラクトース
165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニールアルコ
ール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを用い
て、常法により錠剤を製造する。 製剤実施例6 (1)実施例10(化合物6)で製造した化合物 5g (2)乳糖・結晶セルロース(粒) 330g (3)D−マンニトール 29g (4)低置換度ヒドロキシプロピルセルロース 20g (5)タルク 25g (6)ヒドロキシプロピルセルロース 50g (7)アスパルテーム 3g (8)グリチルリチン酸二カリウム 3g (9)ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910 30g (10)酸化チタン 3.5g (11)黄色三二酸化鉄 0.5g (12)軽質無水ケイ酸 1g (1)、(3)、(4)、(5)、(6)、(7)および
(8)を精製水に懸濁あるいは溶解し、(2)の核粒に
コーティングし素細粒を作製する。この素細粒上に
(9)〜(11)をコーティングしコーティング細粒を
作り、(12)と混合して実施例実施例10(化合物
6)で得られた化合物の細粒1%、500gを作製す
る。これを500mgずつ分包する。
【0104】
【発明の効果】本発明の化合物は、優れた性腺刺激ホル
モン放出ホルモン拮抗作用を有する。さらに、経口吸収
性がよく、安定性、薬物動態の面でも優れている。ま
た、毒性も低く安全性の面でも優れている。従って、例
えばホルモン依存性疾患などの予防または治療剤として
用いることができる。具体的には、例えば医薬として性
ホルモン依存性ガン(例、前立腺ガン,子宮ガン,乳ガ
ン,下垂体腫瘍等)、前立腺肥大症、子宮筋腫、子宮内
膜症、思春期早発症、無月経症候群、多房性卵巣症候
群、ニキビなどの予防または治療剤として、あるいは妊
娠調節剤(例、避妊剤等)、不妊症治療剤、月経調節剤
として有効であり、さらに、畜産分野で、動物の発情の
調節、食肉用の肉質の改善、動物の成長調節、水産分野
において魚類の産卵促進剤としても有効である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/435 605 A61K 31/435 605 31/505 606 31/505 606 C07D 471/04 104 C07D 471/04 104Z 108 108K

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 〔式中、AまたはDはいずれか一方が窒素原子で他方が
    炭素原子または両方が窒素原子を、Bは窒素原子または
    炭素原子を、mは0ないし3の整数を、R1、R2および
    3はそれぞれ同一または異なって(i)水素原子または
    (ii)炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄原子
    を介して結合する基を、R4は炭素原子を介して結合す
    る基を、R5は水素原子、ハロゲンまたは炭素原子もし
    くは酸素原子を介して結合する基を、R6は水素原子ま
    たは炭素原子を介して結合する基を、R7はそれぞれ置
    換されていてもよい同素環基または複素環基を、破線部
    分は単結合または二重結合をそれぞれ示す〕で表される
    化合物またはその塩。
  2. 【請求項2】R1、R2およびR3がそれぞれ同一または
    異なって(1)水素原子、(2)置換されていてもよい炭
    化水素基、(3)置換されていてもよいアシル基、(4)
    置換されていてもよい炭素原子に結合手を有する複素環
    基、(5)式 −COO−R21(式中、R21は水素原子、
    置換されていてもよい炭化水素基または置換されていて
    もよい複素環基を示す)で表される基、(6)式 −CO
    −NR1516(式中、R15は水素原子、置換されていて
    もよい炭化水素基またはC1-10アルコキシ基、R16は水
    素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示す
    か、または、R15とR16とが隣接する窒素原子と共に環
    状アミノ基を形成する)で表される基、(7)シアノ
    基、(8)ニトロ基、(9)式 −NR89〔式中、R8
    (i)水素原子、(ii)置換されていてもよい炭化水素
    基、(iii)置換されていてもよいアシル基、(iv)式
    −O−R13(式中、R13は水素原子、置換されていても
    よいC1-10炭化水素基、置換されていてもよいC1-20
    シル基、置換されていてもよいC1-20アルキルスルホニ
    ル基、置換されていてもよいC6-14アリールスルホニル
    基または置換されていてもよい複素環基を示す)で表さ
    れる基、(v)置換されていてもよい複素環基または(v
    i)式 −S(O)t−R12(式中、tは0〜2の整数を、
    12は水素原子または置換されていてもよいC1-10炭化
    水素基を示す)で表される基を;R9は水素原子、置換
    されていてもよい炭化水素基または置換されていてもよ
    いアシル基を示すか;またはR8とR9とは隣接する窒素
    原子とともに置換されていてもよい環状アミノ基を形成
    する〕で表される基、(10)式 −O−R13(式中、R
    13は前記と同意義を示す)で表される基、または(11)
    式 −S(O)t−R14(式中、tは0〜2の整数を、R
    14は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基または
    置換されていてもよい複素環基を示す)で表される基;
    4が(1)置換されていてもよい炭化水素基、(2)置
    換されていてもよいアシル基、(3)置換されていても
    よい炭素原子に結合手を有する複素環基、(4)式 −C
    OO−R21(式中、R21は前記と同意義を示す)で表さ
    れる基、(5)式 −CO−NR1516(式中、各記号は
    前記と同意義を示す)で表される基、または(6)シア
    ノ基;R5が(1)水素原子、(2)ハロゲン、(3)置換
    されていてもよい炭化水素基、(4)置換されていても
    よいアシル基、(5)置換されていてもよい炭素原子に
    結合手を有する複素環基、(6)式 −COO−R21(式
    中、R21は前記と同意義を示す)で表される基、(7)
    式 −CO−NR1516(式中、各記号は前記と同意義
    を示す)で表される基、(8)シアノ基、または(9)式
    −O−R13(式中、R13は前記と同意義を示す)で表
    される基;R6が(1)水素原子、(2)置換されていて
    もよい炭化水素基、(3)置換されていてもよいアシル
    基、(4)置換されていてもよい炭素原子に結合手を有
    する複素環基、(5)式 −COO−R21(式中、R21
    前記と同意義を示す)で表される基、(6)式 −CO−
    NR1516(式中、各記号は前記と同意義を示す)で表
    される基、または(7)シアノ基;R7が(i)(1)1〜
    3個のハロゲンで置換されていてもよいC1-15アルキ
    ル、(2)C3-10シクロアルキル、(3)C2-10アルケニ
    ル、(4)C2-10アルキニル、(5)C3-10シクロアルケ
    ニル、(6)C6-10アリール、(7)C7-20アラルキル、
    (8)ニトロ、(9)ヒドロキシ、(10)メルカプト、
    (11)オキソ、(12)チオキソ、(13)シアノ、(14)
    カルバモイル、(15)カルボキシル、(16)C1-6アル
    コキシ−カルボニル、(17)スルホ、(18)ハロゲン、
    (19)C1-6アルコキシ、(20)C6-10アリールオキ
    シ、(21)C1-6アルカノイルオキシ、(22)C1-6アル
    キルチオ、(23)C6-10アリールチオ、(24)C1-6
    ルキルスルフィニル、(25)C6-10アリールスルフィニ
    ル、(26)C1-6アルキルスルホニル、(27)C6-10
    リールスルホニル、(28)アミノ、(29)C1-6アルカ
    ノイルアミノ、(30)モノ−またはジ−C1-4アルキル
    アミノ、(31)C3-8シクロアルキルアミノ、(32)C
    6-10アリールアミノ、(33)C1-6アルカノイル、(3
    4)C6-10アリール−カルボニルおよび(35)5〜6員
    複素環基から選ばれる置換基を1〜6個それぞれ有して
    いていもよいC6-10アリール基またはC3-7シクロアル
    キル基、または(ii)置換されていてもよい複素環基で
    ある請求項1記載の化合物またその塩。〔ここで、「炭
    化水素基」は、C1-15アルキル基、C3-10シクロアルキ
    ル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニル基、C
    3-10シクロアルケニル、C6-14アリール基およびC7-20
    アラルキル基から選ばれるC1-20炭化水素基を、 「C1-10炭化水素基」は、C1-10アルキル基、C3-10
    クロアルキル基、C2-10アルケニル基、C2-10アルキニ
    ル基、C3-10シクロアルケニル、C6-10アリール基また
    はフェニル−C1-4アルキル基を、 「アシル基」および「C1-20アシル基」は、ホルミル、
    1-6アルキル−カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボ
    ニル、C6-14アリール−カルボニル、C6-14アリールオ
    キシ−カルボニル、C6-14アリール−C1-6アルキル−
    カルボニル、C6-14アリール−C1-6アルコキシ−カル
    ボニル、C2-4アルケニル−カルボニル、C3-6シクロア
    ルキル−カルボニルまたは三環性C9-10架橋環式炭化水
    素−カルボニルを、 「複素環基」は、(1)炭素原子以外に酸素原子、硫黄
    原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4
    個含む5〜8員複素環基、(2)該複素環基同志が同一
    または異なって2または3個縮合して形成される2環性
    もしくは3環性縮合複素環基、または(3)上記複素環
    基とベンゼン環1または2個とが縮合して形成される2
    環性もしくは3環性縮合複素環基を、 「環状アミノ基」は、酸素原子、硫黄原子および窒素原
    子から選ばれた原子をさらに1個有していてもよい5〜
    7員含窒素環状基を、 「置換されていてもよい炭化水素基」、「置換されてい
    てもよいC1-10炭化水素基」、「置換されていてもよい
    アシル基」、「置換されていてもよいC1-20アシル
    基」、「置換されていてもよいC1-20アルキルスルホニ
    ル基」および「置換されていてもよいC6-14アリールス
    ルホニル基」の「置換基」は、(1)ハロゲン、(2)ニ
    トロ、(3)ニトロソ、(4)シアノ、(5)置換基とし
    て(i)ヒドロキシ、C1-6アルコキシ、C1-3アルコキ
    シ−C1-3アルコキシ、C1-3アルキルチオ、ヒドロキシ
    −C1-3アルコキシ、C1-6アルキル−カルボニル、カル
    ボキシル、カルバモイル、C1-6アルキル−カルバモイ
    ル、5〜8員複素環基およびハロゲンから選ばれる置換
    基を1〜3個有していてもよいC1-6アルキル、(ii)
    1-4アルカノイルまたはC2-4アルケノイル、(iii)
    ハロゲン、C1-3アルコキシおよびC1-4アルキルから選
    ばれる置換基を1〜3個有していてもよいC6-14アリー
    ル−C1-6アルキル、(iv)ハロゲンを1〜3個有して
    いてもよいC6-14アリール、(v)C2-6アルケニル、
    (vi)C3-7シクロアルキル、(vii)C1-3アルコキシ
    −カルボニル、(viii)モノ−またはジ−C1-6アルキ
    ルアミノ、(ix)C2-6アルケニルアミノ、(x)C1-3
    アルコキシ−カルボニル、(xi)ホルミルまたはC1-6
    アルキル−カルボニル、または(xii)C3-6シクロアル
    キルオキシ−カルボニルを有していてもよいヒドロキ
    シ、(6)式−S(O)t−R17(式中、tは0〜2の整
    数、R17は(i)水素原子または(ii)ハロゲン、ニト
    ロ、シアノ、ヒドロキシ、オキソ、チオキソ、カルボキ
    シル、シアノ−C6-14アリールおよびハロゲノC6-14
    リールから選ばれる置換基を1〜3個それぞれ有してい
    てもよいC1-6アルキル、C6-14アリールまたはC7-20
    アラルキルである)で表される基、(7)式 −NR18
    19(式中、R18およびR19は、同一または異なって、水
    素原子、C1-6アルキル、C1-6アルキルアミノ−C1-6
    アルキル、C1-6アルコキシ、C2-6アルケニル、C3-7
    シクロアルキル、フェニル、フェニル−C1-6アルキ
    ル、C1-6アルカノイル、C3-6アルケノイル、C4-7
    クロアルキル−カルボニル、フェニル−C1-6アルキル
    −カルボニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、フェニ
    ル−C1-6アルコキシ−カルボニルまたは5〜8員複素
    環基である)で表される基、(8)式 −CO−R20〔式
    中、R20は、(i)水素原子、(ii)ヒドロキシ、(ii
    i)C1-10アルキルまたは(iv)ハロゲンおよびニトロ
    から選ばれる置換基を1〜3個有していてもよいC6-14
    アリールで置換されていてもよいC1-6アルコキシ、
    (v)C3-6シクロアルキル、(vi)C6-14アリール、
    (vii)C6-14アリールオキシ、(viii)C7-20アラル
    キル、(ix)式 −NR101 1〔式中、R10は水素原
    子、置換されていてもよいC1-10炭化水素基、置換され
    ていてもよいC1-20アシル基、式 −O−R13(式中、
    13は前記と同意義を示す)で表される基、置換されて
    いてもよい複素環基または式 −S(O)t−R12(式中、
    各記号は前記と同意義を示す)で表される基を、R11
    水素原子またはC1-10炭化水素基を示すか、または、R
    10とR11とが隣接する窒素原子とともに置換されていて
    もよい環状アミノ基を形成する〕で表される基、または
    (x)5〜8員複素環基である〕で表される基、(9)ヒ
    ドロキシ、アミノ、モノ−またはジ−C1-4アルキルア
    ミノ、C1-4アルコキシ、ハロゲン、ニトロおよびC1-6
    アルキルから選ばれる置換基を1〜3個有していてもよ
    い5〜8員複素環基、(10)スルホ、(11)ヒドロキ
    シ、アミノ、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ、
    1-4アルコキシ、ハロゲン、ニトロおよびC1-6アルキ
    ルから選ばれる置換基を1〜3個有していてもよいC
    6-14アリール、(12)ヒドロキシ、アミノ、モノ−また
    はジ−C1-4アルキルアミノ、C1-4アルコキシ、ハロゲ
    ン、ニトロおよびC1-6アルキルから選ばれる置換基を
    1〜3個有していてもよいC3-7シクロアルキル、(1
    3)C1-6アルキレンジオキシ、(14)オキソ、(15)チ
    オキソ、(16)ヒドロキシ、アミノ、モノ−またはジ−
    1-4アルキルアミノ、C1-4アルコキシ、ハロゲン、ニ
    トロおよびC1-6アルキルから選ばれる置換基を1〜3
    個有していてもよいC2-4アルキニル、(17)ヒドロキ
    シ、アミノ、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ、
    1-4アルコキシ、ハロゲン、ニトロおよびC1-6アルキ
    ルから選ばれる置換基を1〜3個有していてもよいC
    3-10シクロアルキル、(18)ヒドロキシ、アミノ、モノ
    −またはジ−C1-4アルキルアミノ、C1-4アルコキシ、
    ハロゲン、ニトロおよびC1-6アルキルから選ばれる置
    換基を1〜3個有していてもよいC2-10アルケニル、
    (19)ヒドロキシ、アミノ、モノ−またはジ−C1-4
    ルキルアミノ、C1-4アルコキシ、ハロゲン、ニトロお
    よびC1-6アルキルから選ばれる置換基を1〜3個有し
    ていてもよいC7-20アラルキル、(20)アミジノおよび
    (21)アジドから選ばれる1〜6個の基を、 「置換されていてもよい複素環基」および「置換されて
    いてもよい炭素原子に結合手を有する複素環基」の「置
    換基」は、(1)C1-6アルキル、(2)C2-6アルケニ
    ル、(3)C2-6アルキニル、(4)C3-6シクロアルキ
    ル、(5)C5-7シクロアルケニル、(6)C6-10アリー
    ル−C1-5アルキル、(7)C6-14アリール、(8)C1-6
    アルコキシ、(9)C6-14アリールオキシ、(10)C1-6
    アルカノイル、(11)C6-14アリール−カルボニル、
    (12)C1-6アルカノイルオキシ、(13)C6-14アリー
    ル−カルボニルオキシ、(14)カルボキシル、(15)C
    1-6アルコキシ−カルボニル、(16)カルバモイル、(1
    7)N−モノ−C1-4アルキルカルバモイル、(18)N,
    N−ジ−C1-4アルキルカルバモイル、(19)3〜6員
    環状アミノカルボニル、(20)ハロゲン、(21)モノ
    −、ジ−またはトリ−ハロゲノ−C1-4アルキル、(2
    2)オキソ、(23)アミジノ、(24)イミノ、(25)ア
    ミノ、(26)モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ、
    (27)3〜6員環状アミノ、(28)C1-6アルカノイル
    アミノ、(29)ベンズアミド、(30)カルバモイルアミ
    ノ、(31)N−C1-4アルキルカルバモイルアミノ、(3
    2)N,N−ジ−C1-4アルキルカルバモイルアミノ、(3
    3)C1-3アルキレンジオキシ、(34)−B(OH)2、(3
    5)ヒドロキシ、(36)エポキシ、(37)ニトロ、(3
    8)シアノ、(39)メルカプト、(40)スルホ、(41)
    スルフィノ、(42)ホスホノ、(43)スルファモイル、
    (44)C1-6アルキルスルファモイル、(45)ジ−C1-6
    アルキルスルファモイル、(46)C1-6アルキルチオ、
    (47)フェニルチオ、(48)C1-6アルキルスルフィニ
    ル、(49)フェニルスルフィニル、(50)C1-6アルキ
    ルスルホニルおよび(51)フェニルスルホニルから選ば
    れる1〜6個の基を、 「置換されていてもよい環状アミノ基」の「置換基」
    は、C1-6アルキル、C6-14アリール、フェニル−C1-4
    アルキル、ベンズヒドリル、C1-6アルキル−カルボニ
    ル、C6-14アリール−カルボニルおよびC1-6アルコキ
    シ−カルボニルから選ばれる1〜3個の基をそれぞれ示
    す。〕
  3. 【請求項3】Aが窒素原子である請求項1記載の化合物
    またはその塩。
  4. 【請求項4】Bが窒素原子である請求項1記載の化合物
    またはその塩。
  5. 【請求項5】Dが窒素原子である請求項1記載の化合物
    またはその塩。
  6. 【請求項6】mが1である請求項1記載の化合物または
    その塩。
  7. 【請求項7】R1が置換されていてもよいC1-15アルキ
    ル基、置換されていてもよいC3-10シクロアルキル基、
    置換されていてもよいC2-10アルケニル基、置換されて
    いてもよいC2-10アルキニル基、置換されていてもよい
    3-10シクロアルケニル基、置換されていてもよいC
    6-14アリール基、置換されていてもよいC7-20アラルキ
    ル基、置換されていてもよいC1-20アシル基、ニトロ
    基、式 −NR1011 〔式中、R10が水素原子、置換さ
    れていてもよいC1-10炭化水素基、置換されていてもよ
    いC1-20アシル基、置換されていてもよいヒドロキシ
    基、置換されていてもよい複素環基または式 −S(O)t
    −R12(式中、tが0〜2の整数を、R12が水素原子ま
    たは置換されていてもよいC1-10炭化水素基である)で
    表される基、R11が水素原子またはC1-10炭化水素基で
    あるか、またはR10とR11とが隣接する窒素原子ととも
    に置換されていてもよい環状アミノ基を形成する〕で表
    される基、または式 −O−R13 (式中、R13は水素原
    子、置換されていてもよいC1-10炭化水素基、置換され
    ていてもよいC1-20アシル基、置換されていてもよいC
    1-20アルキルスルホニル基、置換されていてもよいC
    6-14アリールスルホニル基または置換されていてもよい
    複素環基を示す)で表される基、R2およびR3がともに
    水素原子である請求項1記載の化合物またはその塩。
  8. 【請求項8】R2およびR3が水素原子である請求項1記
    載の化合物またはその塩。
  9. 【請求項9】R1の置換位置がパラ位である請求項1記
    載の化合物またはその塩。
  10. 【請求項10】R1が(1)(i)C1-6アルキルまたはC
    1-6アルコキシで置換されていてもよいカルバモイルま
    たは(ii)C1-6アルキル−カルボニルで置換されてい
    てもよいアミノ基または(2)C3-6シクロアルキルで置
    換されていてもよいC1-6アルコキシ基である請求項9
    記載の化合物またはその塩。
  11. 【請求項11】R4が、それぞれ置換されていてもよい
    1-15アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C2-10
    ルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルケ
    ニル基、C6-14アリール基またはC7-20アラルキル基で
    ある請求項1記載の化合物またはその塩。
  12. 【請求項12】R4が、置換されていてもよいC1-6アル
    キル基である請求項1記載の化合物またはその塩。
  13. 【請求項13】R4が、ハロゲン、置換されていてもよ
    いヒドロキシまたは置換されていてもよいアミノで置換
    されていてもよいC1-6アルキル基である請求項1記載
    の化合物またはその塩。
  14. 【請求項14】R4が、式 −(CH2)n−NR1011
    〔式中、nが1〜3の整数、R10が水素原子、置換され
    ていてもよいC1-10炭化水素基、置換されていてもよい
    1-20アシル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、
    置換されていてもよい複素環基または式 −S(O)t−R
    12(式中、tが0〜2の整数を、R12が水素原子または
    置換されていてもよいC1-10炭化水素基である)で表さ
    れる基、R11が水素原子またはC1-10炭化水素基である
    か、または、R10とR11とが隣接する窒素原子とともに
    置換されていてもよい環状アミノ基を形成する〕で表さ
    れる基である請求項1記載の化合物またはその塩。
  15. 【請求項15】R4が、N−C1-6アルキル−N−ベンジ
    ルアミノメチル基である請求項1記載の化合物またはそ
    の塩。
  16. 【請求項16】R5が、水素原子、ハロゲン、置換され
    ていてもよいC1-15アルキル基、置換されていてもよい
    3-10シクロアルキル基、置換されていてもよいC2-10
    アルケニル基、置換されていてもよいC2-10アルキニル
    基、置換されていてもよいC3-10シクロアルケニル基、
    置換されていてもよいC6-14アリール基、置換されてい
    てもよいC7-20アラルキル基、置換されていてもよいC
    1-20アシル基、エステル化もしくはアミド化されていて
    もよいカルボキシル基、または式−O−R13 (式中、
    13は水素原子または、それぞれ置換されていてもよい
    1-15アルキル基、C3-10シクロアルキル基、C2-10
    ルケニル基、C2-10アルキニル基、C3-10シクロアルケ
    ニル基、C6-14アリール基、C7-20アラルキル基、C
    1-20アシル基、C1-20アルキルスルホニル基、C6-14
    リールスルホニル基もしくは複素環基である)である請
    求項1記載の化合物またはその塩。
  17. 【請求項17】R5が、(1)C1-6アルコキシ−カルボ
    ニル基、(2)ハロゲンまたはC1-6アルコキシで置換さ
    れていてもよいC6-14アリール基または(3)フェニル
    −C1-3アルキル基である請求項1記載の化合物または
    その塩。
  18. 【請求項18】R6が、水素原子、置換されていてもよ
    いC1-15アルキル基、置換されていてもよいC3-10シク
    ロアルキル基、置換されていてもよいC2-10アルケニル
    基、置換されていてもよいC2-10アルキニル基、置換さ
    れていてもよいC3-10シクロアルケニル基、置換されて
    いてもよいC6-14アリール基または置換されていてもよ
    いC7-20アラルキル基である請求項1記載の化合物また
    はその塩。
  19. 【請求項19】R6が水素原子またはC1-6アルキル基で
    ある請求項1記載の化合物またはその塩。
  20. 【請求項20】R7が置換されていてもよいC6-14アリ
    ール基である請求項1記載の化合物またはその塩。
  21. 【請求項21】R7がハロゲンで置換されていてもよい
    フェニル基である請求項1記載の化合物またはその塩。
  22. 【請求項22】AまたはDはいずれか一方が窒素原子で
    他方が炭素原子または両方が窒素原子;Bが窒素原子ま
    たは炭素原子;mが0ないし3の整数;R1、R2および
    3がそれぞれ同一または異なって(i)水素原子また
    は(ii)炭素原子、窒素原子、酸素原子もしくは硫黄
    原子を介して結合する基;R4が炭素原子を介して結合
    する基;R5が水素原子または炭素原子もしくは酸素原
    子を介して結合する基;R6が水素原子または炭素原子
    を介して結合する基;R7がそれぞれ置換されていても
    よい同素環基または複素環基;および破線部分が単結合
    または二重結合である請求項1記載の化合物またその
    塩。
  23. 【請求項23】一般式(e) 【化2】 〔式中、各記号は請求項1記載と同意義〕で表される請
    求項1記載の化合物またはその塩。
  24. 【請求項24】R4が、式 −(CH2)n−NR1011
    〔式中、nが1〜3の整数、R10が水素原子、置換され
    ていてもよいC1-10炭化水素基、置換されていてもよい
    1-20アシル基、置換されていてもよいヒドロキシ基、
    置換されていてもよい複素環基または式 −S(O)t−R
    12(式中、tが0〜2の整数、R12が水素原子または置
    換されていてもよいC1-10炭化水素基である)で表され
    る基、R11が水素原子、C1-10炭化水素基または置換さ
    れていてもよいC1-20アシル基であるか、または、R10
    とR11とが隣接する窒素原子とともに置換されていても
    よい環状アミノ基を形成する〕で表される基である請求
    項23記載の化合物またはその塩。
  25. 【請求項25】一般式 【化3】 〔式中、各記号は請求項1記載と同意義〕で表される請
    求項1記載の化合物またはその塩。
  26. 【請求項26】R1が(1)(i)C1-6アルキルまたはC
    1-6アルコキシで置換されていてもよいカルバモイルま
    たは(ii)C1-6アルキル−カルボニルで置換されてい
    てもよいアミノ基または(2)C3-6シクロアルキルで置
    換されていてもよいC1-6アルコキシ基;R4がN−C
    1-6アルキル−N−ベンジルアミノメチル基;R5
    (1)C1-6アルコキシ−カルボニル基、(2)ハロゲン
    またはC1-6アルコキシで置換されていてもよいC6-14
    アリール基または(3)フェニル−C1-3アルキル基;お
    よびR6が水素原子である請求項25記載の化合物また
    はその塩。
  27. 【請求項27】R1が(1)ニトロ基、(2)(i)ヒドロ
    キシで置換されていてもよいC1-6アルキル、(ii)ヒ
    ドロキシ、ハロゲンまたはチエニルで置換されていても
    よいC1-6アルキル−カルボニル、(iii)C1-6アルキ
    ル、C1-6アルコキシまたはハロゲンで置換されていて
    もよいC6-10アリール−カルボニル、(iv)C3-6シク
    ロアルキル−カルボニル、(v)C2-4アルケニル−カル
    ボニル、(vi)C1-6アルコキシ−カルボニル、(vii)
    1-6アルキルアミノ−カルボニル、(viii)C1-6アル
    コキシアミノ−カルボニル、(ix)フェニルアミノカル
    ボニル、(x)C1-6アルキル、ニトロおよびC1-6アル
    コキシから選ばれる置換基を1または2個それぞれ有し
    ていてもよいイソオキサゾリルカルボニル、チエニルカ
    ルボニル、チアゾリルカルボニル、ピラゾリルカルボニ
    ルまたはフリルカルボニル、(xi)ピリジルカルボニ
    ル、(xii)C1-6アルキルスルホニル、(xiii)チエニ
    ルスルホニルおよび(xiv)C1-6アルキルで置換されて
    いてもよいフェニルスルホニルから選ばれる置換基を1
    または2個有していてもよいアミノ基、(3)ピロリル
    基、または(4)C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル
    −C1-3アルキルまたはC1-6アルキル−カルボニルで置
    換されていてもよいヒドロキシ基;R4が、(1)ハロゲ
    ン、(2)ヒドロキシおよび(3)C1-6アルキル、フェ
    ニル−C1-3アルキルおよびジ−C1-6アルキルアミノ−
    1-3アルキルから選ばれる置換基を1または2個有し
    ていてもよいアミノから選ばれる置換基を1または2個
    有していてもよいC1-6アルキル基;R5が、(1)ハロ
    ゲン、(2)ハロゲンまたはC1-6アルキルで置換されて
    いてもよいフェニル基、または(3)(i)C1-6アルキ
    ル、(ii)C1-6アルキルおよびC1-6アルコキシで置換
    されたアミノまたは(iii)C1-6アルコキシで置換され
    たカルボニル基;およびR6が水素原子またはC1-3アル
    キル基である請求項25記載の化合物またはその塩。
  28. 【請求項28】8−(2,6−ジフルオロベンジル)−
    5,8−ジヒドロ−2−[4−(エチルアミノカルボニ
    ルアミノ)フェニル]−3−(N−メチル−N−ベンジ
    ルアミノメチル)−5−オキソイミダゾ[1,2−a]
    ピリミジン−6−カルボン酸エチルエステル、8−
    (2,6−ジフルオロベンジル)−5,8−ジヒドロ−
    2−[4−(メトキシアミノカルボニルアミノ)フェニ
    ル)]−3−(N−メチル−N−ベンジルアミノメチ
    ル)−5−オキソイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−
    6−カルボン酸イソプロピルエステル、8−(2,6−
    ジフルオロベンジル)−5,8−ジヒドロ−2−[4−
    (エチルアミノカルボニルアミノ)フェニル)]−3−
    (N−メチル−N−ベンジルアミノメチル)−5−オキ
    ソイミダゾ[1,2−a]ピリミジン−6−カルボン酸
    イソプロピルエステルまたはこれらの塩。
  29. 【請求項29】一般式(iv) 【化4】 〔式中、各記号は請求項23記載と同意義を示す〕で表
    される化合物またはその塩と式 X2−(CH2)m−R7
    〔式中、X2は脱離基を、その他の記号は請求項23記
    載と同意義を示す〕で表される化合物またはその塩とを
    反応させることを特徴とする請求項23記載の化合物ま
    たはその塩の製造法。
  30. 【請求項30】請求項1記載の化合物またはその塩を含
    有してなる医薬製剤。
  31. 【請求項31】性腺刺激ホルモン放出ホルモン拮抗剤で
    ある請求項30記載の医薬製剤。
  32. 【請求項32】性ホルモン依存性疾患の予防または治療
    剤である請求項30記載の医薬製剤。
  33. 【請求項33】性ホルモン依存性ガンの予防または治療
    剤である請求項30記載の医薬製剤。
  34. 【請求項34】前立腺ガン、子宮ガンもしくは乳ガンの
    予防または治療剤である請求項30記載の医薬製剤。
  35. 【請求項35】前立腺肥大症、子宮内膜症、子宮筋腫ま
    たは思春期早発症の予防または治療剤である請求項30
    記載の医薬製剤。
  36. 【請求項36】妊娠調節剤である請求項30記載の医薬
    製剤。
  37. 【請求項37】月経周期調節剤である請求項30記載の
    医薬製剤。
JP36883298A 1997-12-26 1998-12-25 含窒素複素環化合物、その製造法および用途 Expired - Fee Related JP4455683B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP36883298A JP4455683B2 (ja) 1997-12-26 1998-12-25 含窒素複素環化合物、その製造法および用途

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35899897 1997-12-26
JP9-358998 1997-12-26
JP5402298 1998-03-05
JP10-54022 1998-03-05
JP36883298A JP4455683B2 (ja) 1997-12-26 1998-12-25 含窒素複素環化合物、その製造法および用途

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11315079A true JPH11315079A (ja) 1999-11-16
JP4455683B2 JP4455683B2 (ja) 2010-04-21

Family

ID=27295154

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP36883298A Expired - Fee Related JP4455683B2 (ja) 1997-12-26 1998-12-25 含窒素複素環化合物、その製造法および用途

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4455683B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003051885A1 (fr) * 2001-12-19 2003-06-26 Takeda Chemical Industries, Ltd. Composes heterocycliques contenant de l'azote, et utilisation
WO2003064429A1 (fr) 2002-01-30 2003-08-07 Takeda Chemical Industries, Ltd. Thienopyrimidines, procedes de fabrication et d'utilisation correspondants
WO2014133112A1 (ja) * 2013-03-01 2014-09-04 国立大学法人東京大学 オートタキシン阻害活性を有する8-置換イミダゾピリミジノン誘導体

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003051885A1 (fr) * 2001-12-19 2003-06-26 Takeda Chemical Industries, Ltd. Composes heterocycliques contenant de l'azote, et utilisation
WO2003064429A1 (fr) 2002-01-30 2003-08-07 Takeda Chemical Industries, Ltd. Thienopyrimidines, procedes de fabrication et d'utilisation correspondants
WO2014133112A1 (ja) * 2013-03-01 2014-09-04 国立大学法人東京大学 オートタキシン阻害活性を有する8-置換イミダゾピリミジノン誘導体

Also Published As

Publication number Publication date
JP4455683B2 (ja) 2010-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1042325B1 (en) Nitrogen-containing heterocyclic compounds, their production and use
US6087503A (en) Quinoline derivatives, their production and use
WO2023046034A1 (zh) 一种含氮杂环化合物、其制备方法、其中间体及其应用
CN103974948B (zh) 在治疗过度增殖性疾病中用作bub1激酶抑制剂的取代的苄基吲唑
US6015789A (en) Combined use of GnRH agonist and antagonist
JP3789538B2 (ja) チエノピリミジン誘導体、その製造法および用途
US5744479A (en) Thienopyridine compounds which have useful pharmaceutical activity
TW201920173A (zh) 作為fgfr抑制劑之雙環雜環
US20210206759A1 (en) Heterocondensed pyridones compounds and their use as idh inhibitors
TW202423931A (zh) 含氮雜環化合物、其製備方法、其中間體及其應用
JP2007302703A (ja) 医薬組成物
JP2008195728A (ja) ホットフラッシュ予防・治療剤
US20030134863A1 (en) Preventives/remedies for alzheimer's disease
JPH09169735A (ja) キノリン誘導体、その製造法および用途
JP4455683B2 (ja) 含窒素複素環化合物、その製造法および用途
JP2003026601A (ja) 医薬組成物およびその製造法
JP3854648B2 (ja) 縮合チオフェン誘導体、その製造法及び用途
CN116438181A (zh) 磺酰胺基取代的杂芳基嘧啶二酮类化合物及其用途
JPH09169767A (ja) 複素環化合物、その製造法および用途
JPH09169766A (ja) チエノピリジン誘導体,その製造法および用途
CN112759541B (zh) 类吲哚衍生物及其用途
WO2003051885A1 (fr) Composes heterocycliques contenant de l'azote, et utilisation
TW202237101A (zh) Ctla-4小分子降解劑及其應用
JP2004002377A (ja) ホットフラッシュ予防・治療剤
JP2022510928A (ja) フロピリミジン化合物の塩および結晶形ならびにその医薬用途

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050825

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090512

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090804

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091027

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100202

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100204

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130212

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130212

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130212

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130212

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees