JPH11300955A - インクジェットヘッドの駆動装置およびインクジェット式記録装置 - Google Patents
インクジェットヘッドの駆動装置およびインクジェット式記録装置Info
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- JPH11300955A JPH11300955A JP11670798A JP11670798A JPH11300955A JP H11300955 A JPH11300955 A JP H11300955A JP 11670798 A JP11670798 A JP 11670798A JP 11670798 A JP11670798 A JP 11670798A JP H11300955 A JPH11300955 A JP H11300955A
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Abstract
ドの駆動装置において、電極に残留する電荷の影響を少
なくして良好な画像を得ることが可能な駆動装置を提供
する。 【解決手段】 ノズルと、ノズルに連通した加圧室と、
加圧室内の圧力を変えるための振動板と、振動板に設け
られた第1電極と、第1電極と対向する位置に空間を隔
てて設けられた第2電極と、を有し、第1および第2電
極間に電圧を印加することにより振動板を変形させるこ
とで、加圧室内のインクをノズルから液滴として吐出さ
せるインクジェットヘッドを駆動するための駆動装置で
あって、第1および第2電極間に、インクを吐出させる
ための駆動電圧を印加する直前に、インクが吐出しない
程度の予備電圧を印加することにより、ヘッドの駆動履
歴によらず、駆動電圧時において、常に一定量の電荷が
残留しているようにしたことを特徴とするインクジェッ
トヘッドの駆動装置。
Description
タを利用したインクジェットヘッドの駆動装置およびこ
のインクジェットヘッドとその駆動装置とを設けたイン
クジェット式記録装置に関する。
るインクジェットヘッドの形態の一つに、静電アクチュ
エータを利用したものがある。
インクジェットヘッドは、インクが吐出されるノズルと
連通した加圧室内にインクを導き、この加圧室内に設け
られている振動板を一つの電極(第1電極と称する)と
して、この第1電極と対向する位置にごく僅かな空間を
設けて第2電極を配設し、第1電極と第2電極との間に
電圧を印加することにより、第1および第2電極間に生
じる静電気力によって振動板を変形させて加圧室内の圧
力を変化させ、加圧室内に充填されたインクをノズルか
ら液滴として吐出、飛翔させ、記録媒体上にこのインク
液滴を着弾させて画像形成に用いているものである。
インクジェットヘッドの駆動装置は、基本的には、第1
および第2電極間に電圧を印加するものであり、この電
圧の印加により、振動板が加圧室を広げる方向に変形
し、そして、駆動装置が印加していた電圧を急激に遮断
することで、振動板が元に戻ることにより加圧室内の圧
力が高くなって、インク液滴がノズルから突出する。
以前から、電圧印加後、第1および第2電極間に電荷が
残留し、これにより画像むらが発生するといった問題が
あった。これは、インクジェットヘッドからインク液滴
を吐出させる際に連続的にインクジェットヘッドを動作
させて印字する場合と、連続的に印字せずに非動作時間
が長くなる場合とで、電極に残留した電荷量が異なるた
め、駆動電圧を印加による振動板の変形量に違いがでて
しまい、インクの吐出量や吐出速度が変わって、画像に
むらができてしまうものである。
な方法としては、インクジェットヘッドの振動板に設け
た第1電極を直接アースすることにより電圧の印加を遮
断した後に残留する電荷を逃がす方法がある。
非動作中のインクジェットヘッドの第1および第2電極
間を短絡させて、非動作中のインクジェットヘッド周辺
の電極への電圧の印加やその他の電気的ノイズによる影
響を防止するための技術が開示されている。
ット式の記録装置におけるインクジェットヘッドの動作
周期、すなわち、ある印字動作から次の印字動作までの
期間を考えた場合、電極をアースしたり、また、非動作
中に第1、第2電極間を短絡させただけでは、インクジ
ェットヘッドの動作周期内で完全に残留電荷を消去仕切
れないことが分かってきた。
に振動板を動作させるための電極部分の構造に由来する
ものである。静電アクチュエータを利用したインクジェ
ットヘッドの振動板は、半導体装置製造プロセスを利用
したマイククロマシーン技術により製作するため、振動
板と振動板に設けられた第1電極はシリコン基板から形
成されており、さらに、第1電極の表面には、第2電極
と直接接触した場合でも第1、第2電極間が短絡しない
ように絶縁膜が形成されている。このため、振動板部分
には半導体内に生じる空乏層や絶縁膜などによる静電容
量が存在し、この部分に、動作中に印加した電圧によっ
て残留電荷が蓄積される。そして、この残留電荷を消去
するためには、振動板部分の静電容量を放電させる必要
があり、この放電にかかる時間は、静電容量の時定数に
よって決まるため、例えば絶縁膜として酸化膜を形成し
た場合には、その比誘電率が比較的高く、概算で、1.
014secもの時間が必要となる(この時間Tは、T
=εRC、(ただし、ε=4、R=1×1010、C=1×
10-12 により算出))。
(静電アクチュエータを利用したもの限らず)において
は、1つのインクジェットヘッドにおいて連続的に印字
させる場合、その動作間隔は、長いものでも250〜5
00μsec程度であり、上記のような残留電荷の消去
にかかる時間よりはるかに短く、連続的に印字を行う場
合には、残留電荷を完全に消去することができない。
間隔が短い場合とそれが長い場合とで、電極に蓄積され
ている残留電荷の度合いが異なるため、駆動電圧を印加
したときの振動板の変形量が違って来て、そのためにイ
ンク吐出量が変わり、印字した画素ごとに濃度やドット
の大きさが変わってしまい、再現した画像にむらができ
るなどの問題は、完全に解決するまでに至っていないの
である。
に、非動作中において第1、第2電極間を短絡させたと
しても同様であり、連続印字する場合の非動作時間では
残留電荷が完全に抜け切れないため、非動作時間の長さ
によって、電極に残留している電荷の度合いが異なるた
め、残留電荷に起因した画質劣化の問題は解決できな
い。
および/または第2電極での残留電荷による画質劣化を
防止することができるインクジェットヘッドの駆動装置
を提供することである。また、本発明の第2の目的は、
上記のようなインクジェットヘッドの駆動装置を設けた
インクジェット式の記録装置を提供することである。
る手段により達成される。
室と、該加圧室内の圧力を変えるための振動板と、該振
動板に設けられた第1電極と、該第1電極と対向する位
置に空間を隔てて設けられた第2電極と、を有し、前記
第1および第2電極間に電圧を印加することにより前記
振動板を変形させることで、前記加圧室内のインクを前
記ノズルから液滴として吐出させるインクジェットヘッ
ドを駆動するための駆動装置であって、前記第1および
第2電極間に、前記ノズルから前記インクを吐出させる
ための駆動電圧を印加する駆動電圧印加手段と、前記駆
動電圧とは別に、前記第1および第2電極間に、前記ノ
ズルから前記インクが吐出しない程度の予備電圧を印加
する予備電圧印加手段と、を有することを特徴とするイ
ンクジェットヘッドの駆動装置。
電圧を、前記駆動電圧より絶対値が低く、かつ、前記駆
動電圧印加より所定時間前に印加することを特徴とする
インクジェットヘッドの駆動装置。
ecであることを特徴とするインクジェットヘッドの駆
動装置。
クジェットヘッド周囲の湿度を測定する湿度測定手段を
有し、前記予備電圧印加手段が、前記湿度測定手段が測
定した湿度に基づき前記所定時間を決定することを特徴
とするインクジェットヘッドの駆動装置。
室と、該加圧室内の圧力を変えるための振動板と、該振
動板に設けられた第1電極と、該第1電極と対向する位
置に空間を隔てて設けられた第2電極と、前記第1およ
び第2電極間に、前記ノズルから前記加圧室内に蓄えら
れたインクを吐出させるために前記振動板を変形させる
駆動電圧を印加する駆動電圧印加手段と、前記駆動電圧
とは別に、前記第1および第2電極間に、前記ノズルか
ら前記インクが吐出しない程度の予備電圧を印加する予
備電圧印加手段と、を有することを特徴とするインクジ
ェット式記録装置。
電圧を、前記駆動電圧より絶対値が低く、かつ、前記駆
動電圧印加より所定時間前に印加することを特徴とする
インクジェット式記録装置。
ecであることを特徴とするインクジェット式記録装
置。
さらに、湿度を測定する湿度測定手段を有し、前記予備
電圧印加手段が、前記湿度測定手段が測定した湿度に基
づき前記所定時間を決定することを特徴とするインクジ
ェット式記録装置。
本発明の一実施の形態を説明する。
ヘッドの構造を示す断面図である。
面側に設けられているノズル54、ノズル54からイン
クを吐出させるためにその内圧を可変する振動板55を
備えた加圧室51、加圧室51へインクを供給するため
にインクを蓄えておくインク供給室52、インク供給室
52内のインクを加圧室51へ導くインレット53、お
よび振動板55に設けられた第1電極56と対向する位
置に空間71により隔てられた第2電極である駆動電極
72からなる。
71は、本実施形態1では0.3μmとしている。ま
た、振動板55に設けられている第1電極56は、後述
するようにホウ素を拡散することによって形成した不純
物導電層である。駆動電極72は配線80によって、後
述する駆動回路からの電圧が印加されるようになってい
る。
72との間に電圧を印加することにより、振動板55を
変形して、加圧室51内の圧力を変えることでインク液
滴をノズル54から吐出させている。
板55の動きを示す図面である。インク液滴の吐出は、
まず、後述する駆動回路の制御により、駆動電圧を印加
する直前、所定時間以内に、インクが突出することのな
い程度の電圧(これを予備電圧と称する)を第1電極5
6と駆動電極72の間に印加する。その後、第1電極5
6と駆動電極72との間にインクを吐出させるために、
駆動電圧を印加して、図2Aに示すように、駆動電圧を
印加したことによって生じる静電気力によって振動板5
5を駆動電極72側に引き付ける。これにより、図示点
線で示すように振動板55が駆動電極72側に撓み変形
する。このときインク供給室52内のインクがインレッ
ト53を通り加圧室51内に流入する。なお、本実施形
態1では、振動板55に形成した第1電極56をアース
されるようにしているので、駆動電圧は、駆動電極72
に+の電位を印加している。この駆動電圧により振動板
55に作用する力F1は、F1=1/2・{εrεoS
(V/d)2 }(ただし式中、εrは第1電極および第
2電極(駆動電極)間の比誘電率、εoは真空の比誘電
率、Sは電極の面積、Vは電圧、dは第1電極および第
2電極(駆動電極)間の長さである)により算出され
る。
とで、図2Bに示すように、振動板55自体の回復力に
よって、振動板55が元に位置に戻ることにより、急激
に加圧室51内部が加圧されて、インク液滴がノズル5
4から吐出する。
電圧の印加に先立ち、一定の電圧を予備電圧として印加
することで、第1電極56には、駆動電圧の印加前に、
常に一定の電荷量が電極に蓄積されて、かつ、その電荷
量は、ある印字から次の印字までの非動作時間が異なる
場合でも同じとなる。このため、インクジェットヘッド
の動作履歴によらず、吐出させるインク液滴の量や吐出
速度を同じにすることができる。したがって、印字され
るドットの濃度や大きさがインクジェットヘッドの動作
状態によって変わることなく良好な画像を再現すること
ができるようになる。
制御する駆動回路について説明する。
ク図である。
ッドの振動板55を動作させるために駆動電極72に印
加する電圧パルスを作り出す駆動電圧印加手段、および
この駆動電圧の印加の直前に駆動電極72に予備電圧で
あるプレパルスを印加する予備電圧印加手段として機能
する。
ように、駆動回路全体の制御、および前記した予備電圧
と駆動電圧の印加タイミングを制御している制御回路2
01と、予備電圧であるプレパルスを発生するプレパル
ス発生回路202と、オペアンプやトランジスタ、抵抗
などにより、既存の増幅回路として構成された印加電圧
増幅回路203よりなる。ここで、コンデンサとして図
示したものが、第1電極56および駆動電極72であ
る。
部の出力波形を参照して説明する。まず、制御回路20
1では、IN端子に、インクドットを記録媒体に印字する
ための信号であるプリント制御信号が入力されると、こ
のプリント制御信号のパルスを検出して、プレパルス発
生回路202に対してプレパルスを発生するように指示
する。これにより図4Aに示すように、予め決められた
定電圧のプレパスルが発生され、そのまま駆動電極72
に印加される。
た制御回路201では、内蔵されているタイマーを動作
させて、一定時間経過後、駆動信号パルスを発生し、こ
の駆動振動パルスが増幅回路203により増幅されて、
図4Bに示すような波形の駆動電圧パルスが駆動電極7
2に印加される。このとき印加される駆動電圧パルスは
図4Bに示したように、徐々に立ち上がり、急激に立ち
下がるようなパルスとしている。これにより、立ち上が
りのときには、徐々に駆動電極72に電圧が印加され
て、加圧室51内へのインクの流入がスムーズになる。
一方、立ち下がりにおいては、急激に電圧が遮断される
ことで、振動板が急激に元に戻り、加圧室51内の圧力
が急に高くなるようにしてインク液滴の突出速度を向上
させる。
してこのようなパルス波形と相似した駆動信号パルスを
制御回路201内で作り出し、これを増幅回路203に
よって増幅することで、駆動電極72に印加している。
駆動電極72に印加される電圧は、図4Cに示すよう
に、始めにプレパルスが印加され、その後所定時間後に
駆動電圧パルスが印加されることになる。
ェットヘッドの構造にもよるが、例えば1つのインクジ
ェットヘッドにおいて複数のノズルが形成されて、複数
のドットを一度に印字できるように構成されたインクジ
ェットヘッドの場合には、インクジェットヘッド31の
電極構造として、振動板55側に設けた第1電極56
は、全てのノズル54に対して共通とし、駆動電極72
のみ各ノズル54に対応して独立となっている。そこ
で、予備電圧であるプレパルスの印加は、実際に印字す
るノズルに関わりなく、各ノズルに対応した全ての駆動
電極72に印加するようにしている。したがって、特定
のノズルについては、印字を実行しないとき(駆動電圧
を印加しない)でも、予備電圧が印加されることにな
る。
駆動電極に予備電圧を印加することで、駆動電圧の印加
量(印加する電圧値)の決定に際しては、予備電圧印加
後、その予備電圧による残留電荷量を元に決定すること
で、インクジェットヘッドの非動作時間の長さに関わり
なく、常に一定のドットを印字することができる。本実
施形態1では、予備電圧として+5V、駆動電圧として
は振動板55が駆動電極72に接触するのに必要な電圧
が20Vであるので、余裕を見て+22V印加するよう
にしている。
るまでの所定時間は、本実施形態1では、常に一定の時
間となるようにしている。この所定時間は、インクジェ
ットヘッドの構造、特に、空間71や電極の大きさによ
っても異なるが、予備電圧印加後、この予備電圧によっ
て残留する電荷が完全に消えない程度の時間とし、例え
ば10〜250μsec程度が好ましい。これは、10
μsec未満の場合には、蓄積された電荷量が高くなり
過ぎ、駆動電圧印加時の振動板の変位量が過多になりド
ット径が大きくなり過ぎるために好ましくない。一方、
250μsecを越える場合には、蓄積された電荷量が
低くなり過ぎ、また、あまり長い時間とした場合にはプ
リンタとしてこの駆動装置を用いた場合には、変位量が
過少になり、ドット径が小さくなり過ぎるため好ましく
ない。すなわち、所定時間を10〜250μsecに保
つことで振動板の変位量のばらつき(ドット径のばらつ
き)に繋がらないような電荷の蓄積量を制御することが
できる。またこれは、駆動履歴をなくす効果がある。な
お、本実施形態1では、この所定時間を図4Cに示され
ているように50μsecとしている。
造方法について簡単に説明する。
ェットヘッド31は、いわゆる半導体装置製造プロセス
やマイクロマシーン製造プロセスなどを利用して製造さ
れるものであり、その方法は様々であるが、ここでは、
その一例について説明する。なお、ここで説明した製造
方法以外の方法により製造されたインクジェットヘッド
であっても本発明による駆動装置によって駆動できるこ
とは言うまでもない。
は、3つの構成要素からなり、図1を参照すれば、加圧
室51、インク供給室52、インレット53、ノズル5
4、および振動板55からなるチャネルプレート50
と、このチャネルプレート50の図示上側を覆う天板6
0と、チャネルプレート50に設けられている振動板5
5の対向する位置に空間71を設けて駆動電極72を配
置するためのガラス基板70とからなる。
て説明する。チャネルプレート50の形成には、予め1
00μm程度にラッピングしたシリコン基板を使用し
て、図5Aに示すように、シリコン基板100の全面
に、熱酸化法により酸化膜101を形成する。そして、
シリコン基板100の図示上側表面の酸化膜101に、
公知のフォトリソグラフィーおよびドライエッチングに
よって、加圧室51、インク供給室52、インレット5
3およびノズル54の形状を規定するための開口を設
け、図5Bに示すように、エッチングマスク101aと
する。
より形成されたエッチングマスク101aを有するシリ
コン基板100をKOH溶液により異方性エッチングす
る。ここで使用したシリコン基板100は、基板表面が
(110)面または(100)面を有するものである。
このKOH溶液による異方性エッチングは、シリコン基
板の(111)面が露出することにより自動的にエッチ
ングが停止するため、前記エッチングマスク101aの
形成時において、ノズル54やインレット53となる部
分の開口の大きさを調整することにより、これらの部分
におけるエッチング深さを所望の深さとすることができ
る。また、加圧室51およびインク供給室52の深さ
は、これらの部分の開口の大きさと共に、エッチング時
間を調整することで、振動板55となる部分の厚さが
6.5μm程度となるようにする。このKOH溶液によ
るエッチングによって、加圧室51、インク供給室52
の側壁部分は(111)面が露出することにより、適度
なテーパが形成される。その後、エッチングマスクとし
て使用した酸化膜は除去する。
すように、加圧室51、インク供給室52、インレット
53、ノズル54、さらに振動板55がシリコン基板1
00に形成される。ここで形成したチャネルプレート5
0には図6に示されているように、複数の加圧室と複数
のノズルが形成されていて、1つのヘッドから複数のイ
ンク液滴を吐出させることができるようになっている。
なお、図6は加圧室51、インク供給室52、インレッ
ト53、ノズル54などが形成されたシリコン基板表面
の平面図であり、図5は、図6のA−A線に沿った断面
を工程順に示した図面である。
に、振動板55とこの振動板55部分に形成される第1
電極56と電気的なコンタクトをとるための部分(不図
示)が開口したレジストパターンをフォトリソグラフィ
ーにより形成し、振動板55とコンタクト部分にホウ素
をイオン注入して、図5Cに示したように、第1電極5
6およびコンタクトラインとなる不純物拡散層を形成す
る。その後、熱酸化工程により、シリコン基板100の
全面に酸化膜を形成することで、振動板55の表面(シ
リコン基板の裏面側)に絶縁膜57を形成する。この絶
縁膜57は、駆動電極72との短絡を防止するためであ
る。
0の形成について説明する。このガラス基板70には、
ホウケイ酸ガラス基板を使用して、図1に示した状態に
接合されたときに、チャネルプレート50の振動板55
が位置する部分に所定の深さの凹部をエッチングにより
形成し、この凹部内とこの凹部から連なるコンタクトラ
インを形成するためにITO膜を成膜して、リフトオフ
により、凹部内に駆動電極72、ガラス基板表面にこの
駆動電極72と接続されるコンタクトラインを形成す
る。このとき、複数の加圧室とノズルを有するヘッドの
場合には、各加圧室ごとに駆動電極とそれぞれのコンタ
クトラインを形成する。
H膜を約1μm成膜する。このSiFH膜は、パターン
化せず、基板全面に設けて保護膜とするもので、これに
より、周囲の湿度の影響による駆動電極の劣化を防止す
る。
72を形成したときに、空間71における第1電極56
(絶縁膜表面)から対向する駆動電極72(SiFH膜
表面)までの間隔が0.1〜1μm、好ましくはより低
い駆動電圧で駆動することができるように、0.1〜
0.5μmとなるようにする。本実施形態1では、上述
した通り、空間71は0.3μmとなるように、凹部を
形成している。
凹部を形成する代わりに、前記したシリコン基板100
の振動板55部分をシリコン基板100の裏面(図示下
側)からエッチングにより空間71が形成される分だけ
掘り込んでも良い。この場合、ガラス基板70には凹部
を形成することなく、駆動電極72およびそのコンタク
トラインをITOにより形成する。
ス基板を使用して、加圧室52上部にインクカセットか
らのインクを導入させるためのインク供給口(不図示)
を形成したものである。
レート50、ガラス基板70および天板60を図1に示
したようなサンドイッチ構造となるように、陽極接合
し、振動板55に形成した不純物拡散層によるコンタク
トラインと、ガラス基板70に形成したコンタクトライ
ンにそれぞれ配線を接続して、インクジェットヘッドが
完成する。
クについて説明する。本実施形態で使用したインクの組
成は、下記表1に示すようなもので、黒(K)、イエロ
ー(Y)、マゼンタ(M)、およびシアン(C)の4色
のインクを使用しており、表に示す通り、染料により各
色調整したものであるが、染料に代わり顔料を用いたも
のであっても良い。
印加後、駆動電圧を印加するまでの所定時間をインクジ
ェットヘッド周囲の相対湿度に基づいて決定するように
したものである。なお、インクジェットヘッドの構成、
および駆動回路のうち湿度に基づく制御以外の部分の構
成などについては、実施形態1と同様であるので、ここ
では、これらの構成についての説明は省略する。
湿度により所定時間を決定するのは、電極に蓄積された
電荷の消失速度がインクジェットヘッド周囲の湿度によ
って変わるためである。
サをインクジェットヘッド近傍に設け、この湿度センサ
からの信号を元に、予備電圧印加後、駆動電圧を印加す
るまでの所定時間を決定することとし、ここでは、相対
湿度70%を境界として、相対湿度70%以上のときに
は、所定時間を10〜100μsecとし、一方、相対
湿度が70%未満のときには、所定時間を100〜25
0μsec、あるいは相対湿度が非常に低くなるような
場合には100〜500μsecとしている。
は、湿度が高いために電極に蓄積された電荷が逃げやす
いので、所定時間を短くすることで、駆動電圧印加時に
おいて常に一定の電荷が蓄積された状態を保つようにし
たものである。ここで、10μsecより短い場合に
は、蓄積された電荷量が高くなり過ぎ、駆動電圧印加時
の振動板の変位量が過多になりドット径が大きくなり過
ぎるために好ましくない。またこれは、湿度の影響によ
らず、蓄積された電荷の放出は10μsec未満では、
飽和して変化しないためである。
長くした場合には、湿度が高いために予備電圧の印加に
より蓄積された電荷が逃げ切ってしまい、予備電圧を印
加することにより常に一定の電荷が蓄積された状態を保
つことができなくなる。
相対湿度が比較的低く、空気が乾燥しているために、電
極に蓄積された電荷が逃げ難いため、所定時間を長くと
り、予備電圧の印加によって蓄積された電荷をある程度
を逃がして常に一定の電荷が蓄積された状態で駆動電圧
を印加することができるようにしたものである。ここ
で、100μsecより短い場合には、相対湿度が低い
ために蓄積された電荷がほとんど残っており電極の電荷
量が高すぎて好ましくない。一方、500μsecを越
えて長くした場合には、蓄積された電荷量が低く、ま
た、あまり長い時間とした場合にはプリンタとしてこの
駆動装置を用いた場合には、変位量が過少になり、ドッ
ト径が小さくなり過ぎるため好ましくない。すなわち、
所定時間を湿度に応じて変更することで、振動板の変位
量のばらつき(ドット径のばらつき)に繋がらないよう
な電荷の蓄積量を制御することができるのである。また
これは、駆動履歴をなくす効果がある。
クジェットヘッドの近傍に配設した湿度センサ211に
よりインクジェットヘッド周囲の相対湿度を検出して、
検出した湿度に応じた電圧を出力するようにし、この出
力電圧値から実施形態1において示した図2の制御回路
201内において、この出力電圧値が一定の値、ここで
は、相対湿度70%に対応した電圧値を越えたか否かに
より、相対湿度70%に対応した電圧値を越えていると
きには、所定時間を10〜100μsecとし、一方、
相対湿度が70%に対応した電圧値未満のときには、所
定時間を100〜500μsecとしている。
ナログ回路のほか、デジタル湿度センサを使用しても良
い。
ジェットヘッド周囲の相対湿度により所定時間を決定す
ることで、インクジェットヘッド周囲の温度や湿度の変
化によるインク液滴の吐出量や吐出速度が変化すること
なく、これらを常に一定に保つことができ、周囲の環境
変化による画像むらの発生を抑えることが可能となる。
対湿度70%を基準として所定時間を変えているが、こ
れに限らずより厳密に、例えば10%ごと、あるいは2
0%、30%ごとなど複数の基準を設けて、所定時間を
変更するようにしても良い。
た実施形態1において示した図1の構造と異なるのみで
あり、駆動装置の構成は実施形態1または実施形態2と
同様である。
ンクジェットヘッドの構成を示す断面図である。
液滴を吐出させるノズルの位置を図示上側に設けた以外
は、その他の基本的な構成は実施形態1において使用し
たインクジェットヘッド31と同様である。すなわち、
このインクジェットヘッド32は、図示上側に設けられ
ているノズル58、ノズル58からインクを吐出させる
ためにその内圧を可変する振動板55を備えた加圧室5
1、加圧室51へインクを供給するためにインクを蓄え
ておくインク供給室52、インク供給室52内のインク
を加圧室へ導くインレット53、および振動板55に対
向する位置に空間71により隔てられた駆動電極72か
らなる。そして、実施形態1同様に、振動板55には、
ホウ素を拡散することによって形成した第1電極56が
形成されていて、この第1電極56および第2電極であ
る駆動電極72との間に電圧を印加することにより、振
動板55を変形して、加圧室51内の圧力を変えること
でインク液滴をノズル58から吐出させている。このイ
ンクジェットヘッド32は実際の使用時においては、ノ
ズル58が下向きとなって使用される。
2の製造は、天板60にノズル58を公知のNi電鋳法
で形成し、また、ガラス基板70側からインク供給口9
0を形成した以外は、前述したインクジェットヘッド3
1の製造と同様である。
側、すなわち、振動板55と対向する位置に設けたこと
により、振動板55の変形による加圧室51内のインク
水頭圧(圧力)がインク吐出方向と同じ方向となるた
め、インク吐出の際の手助けとなり前述した実施形態1
の構造より、少ない振動板55の変形量で、同じ吐出速
度を得ることができる。また、このように振動板55と
対向する位置にノズル58を設けたことにより、1つの
ヘッドに複数のノズルを設けた場合、各ノズルにかかる
圧力が均等となる。
実施形態1または2において説明した駆動回路200と
同様の駆動回路によって、インク液滴を吐出させる場
合、駆動電圧は18Vで済む。したがって、このように
振動板55と対向する位置にノズルを設けることで、よ
り駆動電圧の絶対値を下げることが可能となる。
あって、上述した実施形態1のインクジェットヘッド
と、実施形態2のように湿度センサを設けた駆動回路と
を用いたインクジェットプリンタである。
構成を説明するための斜視図である。
Pシートなどの記録媒体である記録シート2に印字する
ものであって、インクジェットヘッド走査系と記録シー
ト送り系とから構成される。
ェット方式のプリントヘッドを7色分含むヘッドユニッ
ト3と、ヘッドユニット3を保持するキャリッジ4と、
キャリッジ4を記録シート2の記録面に平行に往復移動
させるためのスキャンシャフト5及びガイド軸6と、キ
ャリッジ4をガイド軸6に沿って往復駆動するパルスモ
ータ7と、パルスモータ7の回転をキャリッジ4の往復
運動に変えるためのアイドルプーリ8、タイミングベル
ト9とから構成される。
を搬送経路に沿って案内するガイド板を兼ねるプラテン
10と、プラテン10との間の記録シート2を押さえて
浮きを防止する紙押さえ板11と、記録シート2を排出
するための排出ローラ12、排紙押さえローラ13と、
ヘッドユニット3のインクを吐出するノズル面を洗浄し
インク吐出不良を良好な状態に回復させるメンテナンス
装置14と、記録シート2を手動で搬送するための紙送
りノブ15とから構成される。
はカットシートフィーダ等の給紙装置によって、ヘッド
ユニット3とプラテン10とが対向する記録部へ送り込
まれる。この際、図示しない紙送りローラの回転量が制
御され、記録部での搬送が制御される。紙送りローラは
図示しない紙送りモータにより駆動されている。
既に詳細に説明した実施形態1のインクジェットヘッド
31を用いており、このインクジェットヘッド31から
吐出したインク液滴が記録シート2に着弾して画像形成
が行われる。なお、プリントヘッドには、実施形態1の
インクジェットヘッド31に代えて、実施形態3のイン
クジェットヘッド32を用いても良い。
ルプーリ8、タイミングベルト9により、記録シート2
を横方向に走査(主走査)し、キャリッジ4に取り付け
られたヘッドユニット3は1ライン分の画像を記録す
る。1ライン分の記録が終わるごとに、記録シート2は
縦方向に送られ(副走査)、次のラインへの記録がされ
る。
され、記録部を通過した記録シート2は、その搬送方向
下流側に配置された排出ローラ12とこれに一定の圧力
で接する排紙押さえローラ13とによって排出される。
の1色分のインクジェットヘッド31を含むキャリッジ
4周辺の構成を説明するための斜視図である。
気口404を有するインクカートリッジ403と、イン
クカートリッジ403を収納するケーシング401、ケ
ーシング蓋405と、インクカートリッジ403を着脱
可能にしつつインクをインクジェットヘッド31に供給
するインク供給管402と、ケーシング蓋405を閉じ
た際ケーシング401にケーシング蓋405を固定する
ためのフック406、蓋止め407と、インクカートリ
ッジ403を収納する向き(矢印D3の向き)とは反対
の向きにインクカートリッジ403を付勢しつつインク
カートリッジ403をケーシング蓋405との間でケー
シング401内に保持する押さえバネ408とが設けら
れる。
方向(矢印D1の向き)に移動することによって記録シ
ート2は主走査されることになる。また、記録シート2
が送られることによって副走査方向(矢印D2の向き)
に印字されることになる。
制御系の構成を示すブロック図である。
に対して必要な電圧の電力を供給する電源制御回路21
と、図示しないコンピュータなどからのプリントデータ
を受信して、記録シート上に画像形成を行う際に、各部
を制御するプリント制御回路22と、プリント制御回路
22からの信号によりインクジェットヘッド31を駆動
する駆動回路200と、プリント制御回路22からの信
号によりパルスモータ7や紙送りモータ(不図示)を駆
動する装置駆動制御回路23よりなる。
いコンピュータなどからのプリントデータを受信し、受
信したプリントデータにしたがった画像を記録シート2
上に再現するために、紙送りやプリンタヘッド3の送り
量を制御すると共に、これらの動きに合わせて、画像を
記録するためのインクをインクジェットヘッド31から
吐出させるためのプリント制御信号を駆動回路200に
対して出力する。
ように、図3に示した駆動回路200に湿度センサ21
1を設けて、相対湿度により予備電圧の印加から駆動電
圧印加までの所定時間を決定するようにしたものであ
る。この駆動回路200は、プリント制御回路22から
のプリント制御信号を受けると、実施形態1において説
明したように、駆動回路200内の制御回路201(図
3参照)がプレパルスを印加するするようにプレパルス
発生回路202(図3参照)を動作させ、駆動電極72
にプレパルス(予備電圧)を印加する。そして、湿度セ
ンサ211からの信号を元にインクジェットヘッド周囲
の相対湿度に応じた所定時間後、駆動電極72に駆動電
圧パルスを印加する。
1に示した湿度センサを有しない駆動回路を用いても良
い。
施形態1または3において説明したインクジェットヘッ
ド、および実施形態1または2の駆動回路を用いること
により、電極、特に振動板に設けられた第1電極に残留
する電荷量の変化に影響されない良好な画像を記録再現
することができる。
とに以下のような効果を奏する。
らインクを吐出させるために印加する駆動電圧の他に、
インクが吐出しない程度の予備電圧を印加することとし
たので、予備電圧の印加により第1および/または第2
電極に強制的に電荷を蓄積させて、残留電荷量を一定に
することができるようになり、インクジェットヘッドの
動作状態や履歴にかかわらず、インクの吐出量や吐出速
度を一定に保つことができる。
電圧を、前記駆動電圧より絶対値が低く、かつ、前記駆
動電圧印加より所定時間前に印加することとしたので、
駆動電圧の印加時において、常に一定量の電荷を第1お
よび/または第2電極に残留させておくことができるよ
うになる。
時間を10〜250μsecとしたので、前記予備電圧
の印加後、蓄積された電荷が消失する前に駆動電圧を印
加することができ、予め第1および/または第2電極に
ある程度電荷が蓄積された状態を元にして、駆動電圧の
印加量を決定することができるようになり、インクジェ
ットヘッドの動作状態や履歴によらず、何時でも同じ駆
動電圧の印加でインクの吐出量や吐出速度を一定に保つ
ことができる。
ェットヘッドの近傍に湿度測定手段を設け、この湿度測
定手段により測定された相対湿度を元に前記所定時間を
決定することとしたので、インクジェットヘッド周囲の
相対湿度の変化によって第1および/または第2電極に
蓄積された残留電荷の消失速度が変化するような場合で
も、インクジェットヘッド周囲の相対湿度の変化に関わ
りなく、常に一定量の電荷が第1および/または第2電
極に残留した状態で駆動電圧を印加することができる。
したがって、インクジェットヘッド周囲の温度や湿度な
どの環境が変化した場合でもインクの吐出量や吐出速度
を一定に保つことができる。
らインクを吐出させるために印加する駆動電圧の他に、
インクが吐出しない程度の予備電圧を印加することとし
たので、予備電圧の印加により第1および/または第2
電極に強制的に電荷を蓄積させて、残留電荷量を一定に
することができるようになり、インクジェットヘッドの
動作状態や履歴にかかわらず、インクの吐出量や吐出速
度を一定に保つことができるようになり、良好な画像の
記録、再現が可能となる。
電圧を、前記駆動電圧より絶対値が低く、かつ、前記駆
動電圧印加より所定時間前に印加することとしたので、
駆動電圧の印加時において、常に一定量の電荷を第1お
よび/または第2電極に残留させておくことができるよ
うになり、インクの吐出量や吐出速度を一定に保つこと
ができるようになり、良好な画像の記録、再現が可能と
なる。
時間を10〜250μsecとしたので、前記予備電圧
の印加後、蓄積された電荷が消去する前に駆動電圧を印
加することができ、予め第1および/または第2電極に
ある程度電荷が蓄積された状態を元にして、駆動電圧の
印加量を決定することができるようになり、インクジェ
ットヘッドの動作状態や履歴によらず、何時でも同じ駆
動電圧の印加でインクの吐出量や吐出速度を一定に保つ
ことができるようになり、良好な画像の記録、再現が可
能となる。
ェットヘッドの近傍に湿度測定手段を設け、この湿度測
定手段により測定された湿度を元に前記所定時間を決定
することとしたので、インクジェットヘッド周囲の相対
湿度の変化によって第1および/または第2電極に蓄積
された残留電荷の消失速度が変化するような場合でも、
インクジェットヘッド周囲の相対湿度の変化に関わりな
く、常に一定量の電荷が第1および/または第2電極に
残留した状態で駆動電圧を印加することができる。した
がって、インクジェットヘッド周囲の温度や湿度などの
環境が変化した場合でもインクの吐出量や吐出速度を一
定に保つことができるようになり、良好な画像の記録、
再現が可能となる。
示す断面図である。
ブロック図である。
図である。
の平面図である
サを示す回路図である。
示す断面図である。
るための斜視図である。
の構成を説明するための斜視図である。
説明するためのブロック図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 ノズルと、該ノズルに連通した加圧室
と、該加圧室内の圧力を変えるための振動板と、該振動
板に設けられた第1電極と、該第1電極と対向する位置
に空間を隔てて設けられた第2電極と、を有し、前記第
1および第2電極間に電圧を印加することにより前記振
動板を変形させることで、前記加圧室内のインクを前記
ノズルから液滴として吐出させるインクジェットヘッド
を駆動するための駆動装置であって、 前記第1および第2電極間に、前記ノズルから前記イン
クを吐出させるための駆動電圧を印加する駆動電圧印加
手段と、 前記駆動電圧とは別に、前記第1および第2電極間に、
前記ノズルから前記インクが吐出しない程度の予備電圧
を印加する予備電圧印加手段と、を有することを特徴と
するインクジェットヘッドの駆動装置。 - 【請求項2】 前記予備電圧印加手段は、前記予備電圧
を、前記駆動電圧より絶対値が低く、かつ、前記駆動電
圧印加より所定時間前に印加することを特徴とする請求
項1記載のインクジェットヘッドの駆動装置。 - 【請求項3】 前記所定時間は、10〜250μsec
であることを特徴とする請求項2記載のインクジェット
ヘッドの駆動装置。 - 【請求項4】 前記駆動装置は、さらに、前記インクジ
ェットヘッド周囲の湿度を測定する湿度測定手段を有
し、 前記予備電圧印加手段が、前記湿度測定手段が測定した
湿度に基づき前記所定時間を決定することを特徴とする
請求項2記載のインクジェットヘッドの駆動装置。 - 【請求項5】 ノズルと、該ノズルに連通した加圧室
と、該加圧室内の圧力を変えるための振動板と、該振動
板に設けられた第1電極と、該第1電極と対向する位置
に空間を隔てて設けられた第2電極と、前記第1および
第2電極間に、前記ノズルから前記加圧室内に蓄えられ
たインクを吐出させるために前記振動板を変形させる駆
動電圧を印加する駆動電圧印加手段と、 前記駆動電圧とは別に、前記第1および第2電極間に、
前記ノズルから前記インクが吐出しない程度の予備電圧
を印加する予備電圧印加手段と、を有することを特徴と
するインクジェット式記録装置。 - 【請求項6】 前記予備電圧印加手段は、前記予備電圧
を、前記駆動電圧より絶対値が低く、かつ、前記駆動電
圧印加より所定時間前に印加することを特徴とする請求
項5記載のインクジェット式記録装置。 - 【請求項7】 前記所定時間は、10〜250μsec
であることを特徴とする請求項6記載のインクジェット
式記録装置。 - 【請求項8】 前記インクジェット式記録装置は、さら
に、湿度を測定する湿度測定手段を有し、 前記予備電圧印加手段が、前記湿度測定手段が測定した
湿度に基づき前記所定時間を決定することを特徴とする
請求項6記載のインクジェット式記録装置。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11670798A JP4163285B2 (ja) | 1998-04-27 | 1998-04-27 | インクジェットヘッドの駆動装置およびインクジェット式記録装置 |
US09/295,644 US6371599B1 (en) | 1998-04-27 | 1999-04-20 | Ink jet recording apparatus and drive unit and method for ink jet head |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Related Child Applications (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11300955A true JPH11300955A (ja) | 1999-11-02 |
JP4163285B2 JP4163285B2 (ja) | 2008-10-08 |
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Family Applications (1)
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JP (1) | JP4163285B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7300125B2 (en) | 2003-08-14 | 2007-11-27 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Inkjet head printing device |
JP2019111494A (ja) * | 2017-12-25 | 2019-07-11 | 東レエンジニアリング株式会社 | 塗布装置および塗布方法 |
-
1998
- 1998-04-27 JP JP11670798A patent/JP4163285B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US7300125B2 (en) | 2003-08-14 | 2007-11-27 | Brother Kogyo Kabushiki Kaisha | Inkjet head printing device |
JP2019111494A (ja) * | 2017-12-25 | 2019-07-11 | 東レエンジニアリング株式会社 | 塗布装置および塗布方法 |
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