JPH11298421A - 同期中継装置 - Google Patents
同期中継装置Info
- Publication number
- JPH11298421A JPH11298421A JP10137798A JP10137798A JPH11298421A JP H11298421 A JPH11298421 A JP H11298421A JP 10137798 A JP10137798 A JP 10137798A JP 10137798 A JP10137798 A JP 10137798A JP H11298421 A JPH11298421 A JP H11298421A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- antenna
- signal
- broadcast wave
- station
- relay
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 230000001360 synchronised effect Effects 0.000 title claims description 67
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 claims abstract description 82
- 230000003321 amplification Effects 0.000 claims description 14
- 238000003199 nucleic acid amplification method Methods 0.000 claims description 14
- 238000001228 spectrum Methods 0.000 claims description 4
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 10
- 230000010287 polarization Effects 0.000 description 7
- 230000005684 electric field Effects 0.000 description 5
- 238000009434 installation Methods 0.000 description 3
- 230000007613 environmental effect Effects 0.000 description 2
- 230000010355 oscillation Effects 0.000 description 2
- 230000002452 interceptive effect Effects 0.000 description 1
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
- 230000000087 stabilizing effect Effects 0.000 description 1
Landscapes
- Noise Elimination (AREA)
- Radio Relay Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 受信アンテナによって親局から送信される放
送波を受信し、これを増幅した後、送信アンテナから同
じ周波数の放送波を送信する際、送信アンテナから送信
される放送波の一部が受信アンテナに回り込んでも、極
めて簡単に、これをキャンセルして、安定した中継動作
を行なわせる。 【解決手段】 受信アンテナ2によって放送波を受信し
て、受信信号を生成するとともに、補償アンテナ4によ
って、送信アンテナ3から送信される放送波のうち、受
信アンテナ2に回り込む自局被り波を受信して、補償信
号を生成し、中継増幅部5によって受信信号中に含まれ
ている自局被り波成分をキャンセルしつつ、受信信号中
に含まれている放送波成分を増幅して、送信アンテナ3
から放送波を送信する。
送波を受信し、これを増幅した後、送信アンテナから同
じ周波数の放送波を送信する際、送信アンテナから送信
される放送波の一部が受信アンテナに回り込んでも、極
めて簡単に、これをキャンセルして、安定した中継動作
を行なわせる。 【解決手段】 受信アンテナ2によって放送波を受信し
て、受信信号を生成するとともに、補償アンテナ4によ
って、送信アンテナ3から送信される放送波のうち、受
信アンテナ2に回り込む自局被り波を受信して、補償信
号を生成し、中継増幅部5によって受信信号中に含まれ
ている自局被り波成分をキャンセルしつつ、受信信号中
に含まれている放送波成分を増幅して、送信アンテナ3
から放送波を送信する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放送あるいは伝送
システムなどで使用される同期中継装置に係わり、特に
同一周波数の放送波などを中継するときの中継増幅部の
発振を防止するようにした同期中継装置に関する。
システムなどで使用される同期中継装置に係わり、特に
同一周波数の放送波などを中継するときの中継増幅部の
発振を防止するようにした同期中継装置に関する。
【0002】[発明の概要]本発明は、同一の周波数を
用いて、放送波を中継する同期中継装置に関するもので
あり、指向性を持つ受信アンテナによって親局からの放
送波を受信し、これを中継増幅部で増幅して、指向性を
持つ送信アンテナから再送信するとき、指向性を持つ補
償アンテナによって、送信アンテナから送信される放送
波の一部を受信して、受信アンテナの自局被り波をキャ
ンセルすることにより、送信アンテナから送信される放
送波の一部が受信アンテナに回り込んでも、中継増幅部
が発振しないようにするものである。
用いて、放送波を中継する同期中継装置に関するもので
あり、指向性を持つ受信アンテナによって親局からの放
送波を受信し、これを中継増幅部で増幅して、指向性を
持つ送信アンテナから再送信するとき、指向性を持つ補
償アンテナによって、送信アンテナから送信される放送
波の一部を受信して、受信アンテナの自局被り波をキャ
ンセルすることにより、送信アンテナから送信される放
送波の一部が受信アンテナに回り込んでも、中継増幅部
が発振しないようにするものである。
【0003】
【従来の技術】例えば、コミュニティFM放送などのよ
うに、山に囲まれた閉鎖区域が多い場所に設けられる放
送システムでは、同期中継装置を使用して、親局からの
放送波が届かない場所にも、親局から送信される放送波
と同一周波数の放送波を中継して、全ての家庭で放送内
容を受信できるようにしている。
うに、山に囲まれた閉鎖区域が多い場所に設けられる放
送システムでは、同期中継装置を使用して、親局からの
放送波が届かない場所にも、親局から送信される放送波
と同一周波数の放送波を中継して、全ての家庭で放送内
容を受信できるようにしている。
【0004】しかしながら、このような同期中継装置で
は、受信アンテナによって親局から送信される放送波を
受信して、これを増幅し、送信アンテナから放送波を送
信する際、送信アンテナから送信される放送波の一部が
受信アンテナに回り込んで、同期中継装置を構成してい
る中継送信機が発振してしまうことがあった。
は、受信アンテナによって親局から送信される放送波を
受信して、これを増幅し、送信アンテナから放送波を送
信する際、送信アンテナから送信される放送波の一部が
受信アンテナに回り込んで、同期中継装置を構成してい
る中継送信機が発振してしまうことがあった。
【0005】このため、このような放送システムあるい
は伝送システムでは、図5に示す同期中継装置101、
図7に示す同期中継装置111、図8に示す同期中継装
置121などを使用して、送信アンテナから送信される
放送波の一部が受信アンテナ側に回り込んでも、中継送
信機が発振しないようにしている。
は伝送システムでは、図5に示す同期中継装置101、
図7に示す同期中継装置111、図8に示す同期中継装
置121などを使用して、送信アンテナから送信される
放送波の一部が受信アンテナ側に回り込んでも、中継送
信機が発振しないようにしている。
【0006】図5に示す同期中継装置101は、1波長
(例えば、λ=3690mmのときには、3690m
m)だけ離して設置される2本の送信アンテナ102、
103と、図6に示すように、各送信アンテナ102、
103によって構成される指向特性のヌル点(送信電波
の電界強度がほぼゼロになる点)に設置される受信アン
テナ104と、この受信アンテナ104の受信動作で得
られた受信信号を増幅して、各送信アンテナ102、1
03から放送波を送信させる中継送信機(図示は省略す
る)とを備えており、各送信アンテナ102、103か
ら送信される放送波が受信アンテナ104に回り込まな
いようにして、これら各送信アンテナ102、103
と、受信アンテナ104とが互いに干渉しないようにし
つつ、受信アンテナ104によって放送波を受信して受
信信号を生成するとともに、中継送信機によって、受信
信号を増幅し、各送信アンテナ102、103から放送
信号を送信する。
(例えば、λ=3690mmのときには、3690m
m)だけ離して設置される2本の送信アンテナ102、
103と、図6に示すように、各送信アンテナ102、
103によって構成される指向特性のヌル点(送信電波
の電界強度がほぼゼロになる点)に設置される受信アン
テナ104と、この受信アンテナ104の受信動作で得
られた受信信号を増幅して、各送信アンテナ102、1
03から放送波を送信させる中継送信機(図示は省略す
る)とを備えており、各送信アンテナ102、103か
ら送信される放送波が受信アンテナ104に回り込まな
いようにして、これら各送信アンテナ102、103
と、受信アンテナ104とが互いに干渉しないようにし
つつ、受信アンテナ104によって放送波を受信して受
信信号を生成するとともに、中継送信機によって、受信
信号を増幅し、各送信アンテナ102、103から放送
信号を送信する。
【0007】また、図7に示す同期中継装置111は、
水平な偏波面を持つ放送波を受信する受信アンテナ11
2と、この受信アンテナ112の受信動作で得られた受
信信号を増幅して送信信号を生成する中継送信機113
と、この中継送信機113から出力される送信信号を受
けて、垂直な偏波面を持つ放送波を送信する送信アンテ
ナ114とを備えており、受信アンテナ112で受信し
得る放送波の偏波面と、送信アンテナ114から送信さ
れる放送波の偏波面とを互いに直交させて、これら送信
アンテナ114と、受信アンテナ112とが互いに干渉
しないようにしながら、受信アンテナ112によって放
送波を受信して受信信号を生成するとともに、中継送信
機113によって、受信信号を増幅し、各送信アンテナ
114から放送信号を送信する。
水平な偏波面を持つ放送波を受信する受信アンテナ11
2と、この受信アンテナ112の受信動作で得られた受
信信号を増幅して送信信号を生成する中継送信機113
と、この中継送信機113から出力される送信信号を受
けて、垂直な偏波面を持つ放送波を送信する送信アンテ
ナ114とを備えており、受信アンテナ112で受信し
得る放送波の偏波面と、送信アンテナ114から送信さ
れる放送波の偏波面とを互いに直交させて、これら送信
アンテナ114と、受信アンテナ112とが互いに干渉
しないようにしながら、受信アンテナ112によって放
送波を受信して受信信号を生成するとともに、中継送信
機113によって、受信信号を増幅し、各送信アンテナ
114から放送信号を送信する。
【0008】また、図8に示す同期中継装置121は、
放送波を受信する受信アンテナ122と、この受信アン
テナ122の受信動作で得られた受信信号中に含まれて
いる自局被り波成分をキャンセルしつつ、受信信号中に
含まれている放送波成分を増幅して送信信号を生成する
中継増幅部123と、この中継増幅部123から出力さ
れる送信信号を受けて、放送波を送信する送信アンテナ
124とを備えており、受信アンテナ122によって放
送波を受信して、受信信号を生成するとともに、中継増
幅部123によって受信信号中に含まれている自局被り
波成分をキャンセルしつつ、受信信号中に含まれている
放送波成分を増幅して、送信アンテナ124から放送波
を送信する。
放送波を受信する受信アンテナ122と、この受信アン
テナ122の受信動作で得られた受信信号中に含まれて
いる自局被り波成分をキャンセルしつつ、受信信号中に
含まれている放送波成分を増幅して送信信号を生成する
中継増幅部123と、この中継増幅部123から出力さ
れる送信信号を受けて、放送波を送信する送信アンテナ
124とを備えており、受信アンテナ122によって放
送波を受信して、受信信号を生成するとともに、中継増
幅部123によって受信信号中に含まれている自局被り
波成分をキャンセルしつつ、受信信号中に含まれている
放送波成分を増幅して、送信アンテナ124から放送波
を送信する。
【0009】この場合、中継増幅部123は、受信アン
テナ122から出力される受信信号とフィードバックさ
れた逆相信号とを加算して、合成信号を生成する合成器
125と、この合成器125から出力される合成信号を
増幅して送信信号を生成する中継送信機126と、この
中継送信機126から出力される送信信号を分配し、一
方の送信信号を送信アンテナ124に供給して放送波を
送信させる分配器127と、この分配器127で分配さ
れた他方の送信信号を取り込んで、位相を反転させ、逆
相信号を生成する可変位相器128と、この可変位相器
128から出力される逆相信号のレベルを調整する可変
減衰器129とを備えている。そして、受信アンテナ1
22から出力される受信信号を増幅して、送信信号を生
成するとき、この送信信号の位相、レベルを調整して、
送信アンテナ124から受信アンテナ122側に回り込
む自局被り波の成分とほぼ同じレベルを持ち、位相が逆
になった逆相信号を生成し、この逆相信号を使用して、
受信信号中に含まれている自局被り波成分をキャンセル
しつつ、受信信号中に含まれている放送波成分を増幅し
て送信信号を生成し、これを送信アンテナ124に供給
し、放送波を送信させる。
テナ122から出力される受信信号とフィードバックさ
れた逆相信号とを加算して、合成信号を生成する合成器
125と、この合成器125から出力される合成信号を
増幅して送信信号を生成する中継送信機126と、この
中継送信機126から出力される送信信号を分配し、一
方の送信信号を送信アンテナ124に供給して放送波を
送信させる分配器127と、この分配器127で分配さ
れた他方の送信信号を取り込んで、位相を反転させ、逆
相信号を生成する可変位相器128と、この可変位相器
128から出力される逆相信号のレベルを調整する可変
減衰器129とを備えている。そして、受信アンテナ1
22から出力される受信信号を増幅して、送信信号を生
成するとき、この送信信号の位相、レベルを調整して、
送信アンテナ124から受信アンテナ122側に回り込
む自局被り波の成分とほぼ同じレベルを持ち、位相が逆
になった逆相信号を生成し、この逆相信号を使用して、
受信信号中に含まれている自局被り波成分をキャンセル
しつつ、受信信号中に含まれている放送波成分を増幅し
て送信信号を生成し、これを送信アンテナ124に供給
し、放送波を送信させる。
【0010】また、図8に示す同期中継装置121を改
良した同期中継装置として、受信アンテナ122から出
力される受信信号(親局から送信された放送波の受信信
号)中に含まれている振幅変調された識別信号を再生
し、この識別信号を使用して位相を精密にコントロール
する同期中継装置も開発されている。また、上述した各
同期中継装置101、111、121のいずれかを使用
しただけでは、十分なD/U[親局からの放送波の強さ
(D)と、自局被り波の強さ(U)との比]が得られな
いときには、各同期中継装置101、111、121で
使用されている自局被り波をキャンセルする各技術を併
用した同期中継装置が使用される。
良した同期中継装置として、受信アンテナ122から出
力される受信信号(親局から送信された放送波の受信信
号)中に含まれている振幅変調された識別信号を再生
し、この識別信号を使用して位相を精密にコントロール
する同期中継装置も開発されている。また、上述した各
同期中継装置101、111、121のいずれかを使用
しただけでは、十分なD/U[親局からの放送波の強さ
(D)と、自局被り波の強さ(U)との比]が得られな
いときには、各同期中継装置101、111、121で
使用されている自局被り波をキャンセルする各技術を併
用した同期中継装置が使用される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の各同期中継装置101、111、121におい
ては、次に述べるような問題があった。
た従来の各同期中継装置101、111、121におい
ては、次に述べるような問題があった。
【0012】まず、図5に示す同期中継装置101で
は、各送信アンテナ102、103から送信される放送
波が受信アンテナ104に回り込まないようにして、受
信アンテナ104から自局被り波成分を含まない受信信
号を出力させている、各送信アンテナ102、103か
ら送信される放送波の送信出力を高くすることができな
いという問題があった。
は、各送信アンテナ102、103から送信される放送
波が受信アンテナ104に回り込まないようにして、受
信アンテナ104から自局被り波成分を含まない受信信
号を出力させている、各送信アンテナ102、103か
ら送信される放送波の送信出力を高くすることができな
いという問題があった。
【0013】また、この同期中継装置101では、季節
などによって、受信アンテナ104が設置される前記ヌ
ル点が変動してしまう、送信出力を安定化させることが
難しいという問題があった。
などによって、受信アンテナ104が設置される前記ヌ
ル点が変動してしまう、送信出力を安定化させることが
難しいという問題があった。
【0014】また、図7に示す同期中継装置111で
は、親局から送信される放送波の偏波面が水平であるこ
とを前提にしている、障害物などからの反射波により、
受信アンテナ112によって受信される放送波の偏波
面、送信アンテナ114から送信される放送波の偏波面
が変動すると、十分なD/Uが得られなくなってしまう
という問題があった。
は、親局から送信される放送波の偏波面が水平であるこ
とを前提にしている、障害物などからの反射波により、
受信アンテナ112によって受信される放送波の偏波
面、送信アンテナ114から送信される放送波の偏波面
が変動すると、十分なD/Uが得られなくなってしまう
という問題があった。
【0015】また、図8に示す同期中継装置121で
は、中心周波数で発振を防止しても、送信アンテナ12
4から受信アンテナ122に帰還される実際の自局被り
波と、分配器127、可変位相器128、可変減衰器1
29によって電気的に生成された自局被り波成分成分と
を完全に一致させることができない、送信アンテナ12
4から送信される放送波の側波帯成分が受信アンテナ1
22に回り込んで、中継増幅部123が発振してしまう
ことがあった。
は、中心周波数で発振を防止しても、送信アンテナ12
4から受信アンテナ122に帰還される実際の自局被り
波と、分配器127、可変位相器128、可変減衰器1
29によって電気的に生成された自局被り波成分成分と
を完全に一致させることができない、送信アンテナ12
4から送信される放送波の側波帯成分が受信アンテナ1
22に回り込んで、中継増幅部123が発振してしまう
ことがあった。
【0016】また、可変減衰器129の減衰率を小さく
して、キャンセル量を大きくすると、増幅が不安定にな
ってしまうとともに、変調帯域が狭くなってしまうとい
う問題があった。
して、キャンセル量を大きくすると、増幅が不安定にな
ってしまうとともに、変調帯域が狭くなってしまうとい
う問題があった。
【0017】さらに、この同期中継装置121では、環
境条件などが変化したとき、中継増幅部123から出力
される送信信号が短い時間で変動するのみならず、長期
間にわたって、かなり変動してしまう、送信出力を安定
化させるために、中継増幅部123を構成する可変位相
器128の位相量、可変減衰器129の減衰率を常時、
調整しなければならないという問題があった。
境条件などが変化したとき、中継増幅部123から出力
される送信信号が短い時間で変動するのみならず、長期
間にわたって、かなり変動してしまう、送信出力を安定
化させるために、中継増幅部123を構成する可変位相
器128の位相量、可変減衰器129の減衰率を常時、
調整しなければならないという問題があった。
【0018】また、各同期中継装置101、111、1
21を用いた場合には、送信アンテナ102、103等
からの放送波が受信アンテナ104等に届かない閉じた
空間、例えば地下街、トンネル内などの限られた場所で
しか、十分なD/Uを確保することができない、各同期
中継装置101、111、121を開かれた空間で使用
する場合には、送信アンテナ102、103等に対し
て、受信アンテナ104等を十分にシールドしたり、受
信アンテナ104等を山の陰などに設置したりしなけれ
ばならず、その分だけ置局条件が限定されて、自由な置
局を行なうことができないという問題があった。
21を用いた場合には、送信アンテナ102、103等
からの放送波が受信アンテナ104等に届かない閉じた
空間、例えば地下街、トンネル内などの限られた場所で
しか、十分なD/Uを確保することができない、各同期
中継装置101、111、121を開かれた空間で使用
する場合には、送信アンテナ102、103等に対し
て、受信アンテナ104等を十分にシールドしたり、受
信アンテナ104等を山の陰などに設置したりしなけれ
ばならず、その分だけ置局条件が限定されて、自由な置
局を行なうことができないという問題があった。
【0019】また、各同期中継装置101、111、1
21を構成する受信アンテナ104等と、送信アンテナ
102、103等とを離し過ぎると、受信アンテナ10
4等によって受信される放送波と、送信アンテナ10
2、103等から送信される放送波との間に時間差が生
じて、変調帯域が狭くなったり、変調が不安定になって
しまう。
21を構成する受信アンテナ104等と、送信アンテナ
102、103等とを離し過ぎると、受信アンテナ10
4等によって受信される放送波と、送信アンテナ10
2、103等から送信される放送波との間に時間差が生
じて、変調帯域が狭くなったり、変調が不安定になって
しまう。
【0020】本発明は上記の事情に鑑み、受信アンテナ
によって親局から送信される放送波を受信し、これを増
幅した後、送信アンテナから同じ周波数の放送波を送信
する際、送信アンテナから送信される放送波の一部が受
信アンテナに回り込んでも、極めて簡単に、これをキャ
ンセルし、これによって安定した中継動作を行なわせる
ことができる同期中継装置を提供することを目的として
いる。
によって親局から送信される放送波を受信し、これを増
幅した後、送信アンテナから同じ周波数の放送波を送信
する際、送信アンテナから送信される放送波の一部が受
信アンテナに回り込んでも、極めて簡単に、これをキャ
ンセルし、これによって安定した中継動作を行なわせる
ことができる同期中継装置を提供することを目的として
いる。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、請求項1では、受信アンテナによって親
局側からの放送波を受信し、この受信動作で得られた受
信信号を増幅した後、送信アンテナから前記放送波と同
一周波数の放送波を送信する同期中継装置において、前
記送信アンテナ側を指向するように配置され、前記送信
アンテナから送信される放送波のうち、前記受信アンテ
ナに回り込む自局被り波を受信して、補償信号を生成す
る補償アンテナと、この補償アンテナから出力される補
償信号の位相、レベルを調整してキャンセル信号を生成
し、このキャンセル信号に基づき、前記受信アンテナか
ら出力される受信信号中の自局被り波成分を除去した
後、増幅して、前記送信アンテナに供給する中継増幅部
とを備えたことを特徴としている。
めに本発明は、請求項1では、受信アンテナによって親
局側からの放送波を受信し、この受信動作で得られた受
信信号を増幅した後、送信アンテナから前記放送波と同
一周波数の放送波を送信する同期中継装置において、前
記送信アンテナ側を指向するように配置され、前記送信
アンテナから送信される放送波のうち、前記受信アンテ
ナに回り込む自局被り波を受信して、補償信号を生成す
る補償アンテナと、この補償アンテナから出力される補
償信号の位相、レベルを調整してキャンセル信号を生成
し、このキャンセル信号に基づき、前記受信アンテナか
ら出力される受信信号中の自局被り波成分を除去した
後、増幅して、前記送信アンテナに供給する中継増幅部
とを備えたことを特徴としている。
【0022】また、請求項2では、請求項1に記載の同
期中継装置において、前記補償アンテナから出力される
補償信号を前記中継増幅部に導くケーブルの長さと、前
記受信アンテナから出力される受信信号を前記中継増幅
部に導くケーブルの長さとを調整して、前記受信信号中
に含まれる自局被り波成分の位相に対し、前記補償信号
中に含まれる自局被り波成分の位相を逆相にすることを
特徴としている。
期中継装置において、前記補償アンテナから出力される
補償信号を前記中継増幅部に導くケーブルの長さと、前
記受信アンテナから出力される受信信号を前記中継増幅
部に導くケーブルの長さとを調整して、前記受信信号中
に含まれる自局被り波成分の位相に対し、前記補償信号
中に含まれる自局被り波成分の位相を逆相にすることを
特徴としている。
【0023】また、請求項3では、請求項1に記載の同
期中継装置において、前記送信アンテナから送信される
放送波中に自局識別信号を重畳させ、前記受信アンテナ
から出力される受信信号中の自局被り波成分を除去する
際、自局被り波成分キャンセル済みの受信信号中に含ま
れる自局識別信号成分が最小となるように、前記補償ア
ンテナから出力される補償信号の位相、レベルを調整し
て、キャンセル信号を生成することを特徴としている。
期中継装置において、前記送信アンテナから送信される
放送波中に自局識別信号を重畳させ、前記受信アンテナ
から出力される受信信号中の自局被り波成分を除去する
際、自局被り波成分キャンセル済みの受信信号中に含ま
れる自局識別信号成分が最小となるように、前記補償ア
ンテナから出力される補償信号の位相、レベルを調整し
て、キャンセル信号を生成することを特徴としている。
【0024】また、請求項4では、請求項3に記載の同
期中継装置において、前記送信アンテナから送信される
放送波中に重畳される自局識別信号は、前記放送波の上
側帯または下側帯のいずれかに多重化される単一の搬送
波であることを特徴としている。
期中継装置において、前記送信アンテナから送信される
放送波中に重畳される自局識別信号は、前記放送波の上
側帯または下側帯のいずれかに多重化される単一の搬送
波であることを特徴としている。
【0025】また、請求項5では、請求項3に記載の同
期中継装置において、前記送信アンテナから送信される
放送波中に重畳される自局識別信号は、前記放送波にス
ペクトル拡散された信号であることを特徴としている。
期中継装置において、前記送信アンテナから送信される
放送波中に重畳される自局識別信号は、前記放送波にス
ペクトル拡散された信号であることを特徴としている。
【0026】上記の構成において、請求項1では、送信
アンテナ側を指向するように配置された補償アンテナに
よって、送信アンテナから送信される放送波のうち、受
信アンテナに回り込む自局被り波を受信して、補償信号
を生成するとともに、中継増幅部によって、補償アンテ
ナから出力される補償信号の位相、レベルを調整してキ
ャンセル信号を生成し、このキャンセル信号に基づき、
受信アンテナから出力される受信信号中の自局被り波成
分を除去した後、増幅して送信アンテナに供給する。こ
れにより、受信アンテナによって親局から送信される放
送波を受信し、これを増幅した後、送信アンテナから同
じ周波数の放送波を送信する際、送信アンテナから送信
される放送波の一部が受信アンテナに回り込んでも、極
めて簡単に、これをキャンセルし、これによって安定し
た中継動作を行なわせる。
アンテナ側を指向するように配置された補償アンテナに
よって、送信アンテナから送信される放送波のうち、受
信アンテナに回り込む自局被り波を受信して、補償信号
を生成するとともに、中継増幅部によって、補償アンテ
ナから出力される補償信号の位相、レベルを調整してキ
ャンセル信号を生成し、このキャンセル信号に基づき、
受信アンテナから出力される受信信号中の自局被り波成
分を除去した後、増幅して送信アンテナに供給する。こ
れにより、受信アンテナによって親局から送信される放
送波を受信し、これを増幅した後、送信アンテナから同
じ周波数の放送波を送信する際、送信アンテナから送信
される放送波の一部が受信アンテナに回り込んでも、極
めて簡単に、これをキャンセルし、これによって安定し
た中継動作を行なわせる。
【0027】また、請求項2では、補償アンテナから出
力される補償信号を中継増幅部に導くケーブルの長さ
と、受信アンテナから出力される受信信号を中継増幅部
に導くケーブルの長さとを調整して、受信信号中に含ま
れる自局被り波成分の位相に対し、補償信号中に含まれ
る自局被り波成分の位相を逆相にする。これにより、ケ
ーブルの長さを調整するだけで、受信信号中に含まれる
自局被り波成分をキャンセルするのに必要なキャンセル
信号の位相を調整し、これによって、さらに回路構成を
簡単にしつつ、受信アンテナによって親局から送信され
る放送波を受信し、これを増幅した後、送信アンテナか
ら同じ周波数の放送波を送信する際、送信アンテナから
送信される放送波の一部が受信アンテナに回り込んで
も、これをキャンセルし、安定した中継動作を行なわせ
る。
力される補償信号を中継増幅部に導くケーブルの長さ
と、受信アンテナから出力される受信信号を中継増幅部
に導くケーブルの長さとを調整して、受信信号中に含ま
れる自局被り波成分の位相に対し、補償信号中に含まれ
る自局被り波成分の位相を逆相にする。これにより、ケ
ーブルの長さを調整するだけで、受信信号中に含まれる
自局被り波成分をキャンセルするのに必要なキャンセル
信号の位相を調整し、これによって、さらに回路構成を
簡単にしつつ、受信アンテナによって親局から送信され
る放送波を受信し、これを増幅した後、送信アンテナか
ら同じ周波数の放送波を送信する際、送信アンテナから
送信される放送波の一部が受信アンテナに回り込んで
も、これをキャンセルし、安定した中継動作を行なわせ
る。
【0028】また、請求項3では、送信アンテナから送
信される放送波中に自局識別信号を重畳させ、受信アン
テナから出力される受信信号中の自局被り波成分を除去
する際、自局被り波成分キャンセル済みの受信信号中に
含まれる自局識別信号成分が最小となるように、補償ア
ンテナから出力される補償信号の位相、レベルを調整し
て、キャンセル信号を生成することにより、受信アンテ
ナによって親局から送信される放送波を受信し、これを
増幅した後、送信アンテナから同じ周波数の放送波を送
信する際、送信アンテナから送信される放送波の一部が
受信アンテナに回り込んでも、これをほぼ完全にキャン
セルして、安定した中継動作を行なわせ、送信出力をさ
らに高める。
信される放送波中に自局識別信号を重畳させ、受信アン
テナから出力される受信信号中の自局被り波成分を除去
する際、自局被り波成分キャンセル済みの受信信号中に
含まれる自局識別信号成分が最小となるように、補償ア
ンテナから出力される補償信号の位相、レベルを調整し
て、キャンセル信号を生成することにより、受信アンテ
ナによって親局から送信される放送波を受信し、これを
増幅した後、送信アンテナから同じ周波数の放送波を送
信する際、送信アンテナから送信される放送波の一部が
受信アンテナに回り込んでも、これをほぼ完全にキャン
セルして、安定した中継動作を行なわせ、送信出力をさ
らに高める。
【0029】また、請求項4では、送信アンテナから送
信される放送波中に重畳される自局識別信号として、放
送波の上側帯または下側帯のいずれかに多重化される単
一の搬送波を使用する。これにより、受信アンテナによ
って親局から送信される放送波を受信し、これを増幅し
た後、送信アンテナから同じ周波数の放送波を送信する
際、送信アンテナから送信される放送波の一部が受信ア
ンテナに回り込んでも、比較的簡単な回路で、これをほ
ぼ完全にキャンセルして、安定した中継動作を行なわ
せ、送信出力をさらに高める。
信される放送波中に重畳される自局識別信号として、放
送波の上側帯または下側帯のいずれかに多重化される単
一の搬送波を使用する。これにより、受信アンテナによ
って親局から送信される放送波を受信し、これを増幅し
た後、送信アンテナから同じ周波数の放送波を送信する
際、送信アンテナから送信される放送波の一部が受信ア
ンテナに回り込んでも、比較的簡単な回路で、これをほ
ぼ完全にキャンセルして、安定した中継動作を行なわ
せ、送信出力をさらに高める。
【0030】また、請求項5では、送信アンテナから送
信される放送波中に重畳される自局識別信号として、放
送波にスペクトル拡散された信号を使用する。これによ
り、受信アンテナによって親局から送信される放送波を
受信し、これを増幅した後、送信アンテナから同じ周波
数の放送波を送信する際、送信アンテナから送信される
放送波の一部が受信アンテナに回り込んでも、比較的簡
単な回路で、これをほぼ完全にキャンセルして、安定し
た中継動作を行なわせ、送信出力をさらに高める。
信される放送波中に重畳される自局識別信号として、放
送波にスペクトル拡散された信号を使用する。これによ
り、受信アンテナによって親局から送信される放送波を
受信し、これを増幅した後、送信アンテナから同じ周波
数の放送波を送信する際、送信アンテナから送信される
放送波の一部が受信アンテナに回り込んでも、比較的簡
単な回路で、これをほぼ完全にキャンセルして、安定し
た中継動作を行なわせ、送信出力をさらに高める。
【0031】
【発明の実施の形態】《第1の実施の形態》図1は本発
明による同期中継装置の第1の実施の形態を示すブロッ
ク図である。この図に示す同期中継装置1aは、指向方
向が親局側に向けられた高利得アンテナ、例えば8素子
の八木アンテナなどによって構成され、親局から送信さ
れた放送波を受信して受信信号を生成する受信アンテナ
2と、送信信号を電波に変換し、放送波として送信する
送信アンテナ3と、指向方向が送信アンテナ3側に向け
られた低利得アンテナ、例えば低利得の八木アンテナな
どによって構成され、送信アンテナ3から受信アンテナ
2側に回り込む自局被り波を受信して、補償信号を生成
する補償アンテナ4と、この補償アンテナ4から出力さ
れる補償信号に基づき、受信アンテナ2から出力される
受信信号中の自局被り波成分をキャンセルしつつ、受信
信号中に含まれる放送波成分を増幅して送信信号を生成
し、これを送信アンテナ3に供給する中継増幅部5とを
備えている。
明による同期中継装置の第1の実施の形態を示すブロッ
ク図である。この図に示す同期中継装置1aは、指向方
向が親局側に向けられた高利得アンテナ、例えば8素子
の八木アンテナなどによって構成され、親局から送信さ
れた放送波を受信して受信信号を生成する受信アンテナ
2と、送信信号を電波に変換し、放送波として送信する
送信アンテナ3と、指向方向が送信アンテナ3側に向け
られた低利得アンテナ、例えば低利得の八木アンテナな
どによって構成され、送信アンテナ3から受信アンテナ
2側に回り込む自局被り波を受信して、補償信号を生成
する補償アンテナ4と、この補償アンテナ4から出力さ
れる補償信号に基づき、受信アンテナ2から出力される
受信信号中の自局被り波成分をキャンセルしつつ、受信
信号中に含まれる放送波成分を増幅して送信信号を生成
し、これを送信アンテナ3に供給する中継増幅部5とを
備えている。
【0032】この場合、中継増幅部5は、補償アンテナ
4によって自局被り波を受信して得られた補償信号(但
し、この補償信号は、親局からの放送波成分をも含む)
を取り込み、予め設定された減衰率で、補償信号を減衰
させる可変減衰器6と、この可変減衰器6から出力され
る補償信号を取り込み、予め設定されている位相量だ
け、位相をシフトさせてキャンセル信号を生成する可変
位相器7と、この可変位相器7から出力されるキャンセ
ル信号と受信アンテナ2から出力される受信信号とを加
算して、この受信信号中に含まれる自局被り波成分をキ
ャンセルする合成器8と、この合成器8から出力される
受信信号を増幅して、送信信号を生成する中継送信機9
とを備えている。
4によって自局被り波を受信して得られた補償信号(但
し、この補償信号は、親局からの放送波成分をも含む)
を取り込み、予め設定された減衰率で、補償信号を減衰
させる可変減衰器6と、この可変減衰器6から出力され
る補償信号を取り込み、予め設定されている位相量だ
け、位相をシフトさせてキャンセル信号を生成する可変
位相器7と、この可変位相器7から出力されるキャンセ
ル信号と受信アンテナ2から出力される受信信号とを加
算して、この受信信号中に含まれる自局被り波成分をキ
ャンセルする合成器8と、この合成器8から出力される
受信信号を増幅して、送信信号を生成する中継送信機9
とを備えている。
【0033】上記構成において、受信アンテナ2は、親
局からの放送波を受信して、受信信号を生成する一方、
補償アンテナ4は、送信アンテナ3から送信される放送
波のうち、受信アンテナ2に回り込む自局被り波を受信
し、補償信号を生成して中継増幅部5に供給する。中継
増幅部5の可変減衰器6は、補償信号を取り込んで、予
め設定された減衰率で、補償信号を減衰させる。可変位
相器7は、可変減衰器6から出力される補償信号を取り
込み、予め設定されている位相量だけ、位相をシフトさ
せてキャンセル信号を生成して合成器8に供給する。合
成器8は、可変位相器7から出力されるキャンセル信号
と受信アンテナ2から出力される受信信号とを加算し
て、受信信号中に含まれる自局被り波成分をキャンセル
した受信信号を生成して中継送信機9に供給する。中継
送信機9は、合成器8から出力される受信信号を増幅し
て、送信信号を生成して送信アンテナ3に供給し、送信
アンテナ3から放送波を送信する。
局からの放送波を受信して、受信信号を生成する一方、
補償アンテナ4は、送信アンテナ3から送信される放送
波のうち、受信アンテナ2に回り込む自局被り波を受信
し、補償信号を生成して中継増幅部5に供給する。中継
増幅部5の可変減衰器6は、補償信号を取り込んで、予
め設定された減衰率で、補償信号を減衰させる。可変位
相器7は、可変減衰器6から出力される補償信号を取り
込み、予め設定されている位相量だけ、位相をシフトさ
せてキャンセル信号を生成して合成器8に供給する。合
成器8は、可変位相器7から出力されるキャンセル信号
と受信アンテナ2から出力される受信信号とを加算し
て、受信信号中に含まれる自局被り波成分をキャンセル
した受信信号を生成して中継送信機9に供給する。中継
送信機9は、合成器8から出力される受信信号を増幅し
て、送信信号を生成して送信アンテナ3に供給し、送信
アンテナ3から放送波を送信する。
【0034】このように、この実施の形態では、受信ア
ンテナ2によって放送波を受信して、受信信号を生成す
るとともに、補償アンテナ4によって、送信アンテナ3
から送信される放送波のうち、受信アンテナ2に回り込
む自局被り波を受信して、補償信号を生成し、中継増幅
部5によって受信信号中に含まれている自局被り波成分
をキャンセルしつつ、受信信号中に含まれている放送波
成分を増幅して、送信アンテナ3から放送波を送信する
ようにしている。このため、受信アンテナ2によって親
局から送信される放送波を受信し、これを増幅した後、
送信アンテナ3から同じ周波数の放送波を送信する際、
送信アンテナ3から送信される放送波の一部が受信アン
テナ2に回り込んでも、極めて簡単にこれをキャンセル
して、安定した中継動作を行なわせることができる。
ンテナ2によって放送波を受信して、受信信号を生成す
るとともに、補償アンテナ4によって、送信アンテナ3
から送信される放送波のうち、受信アンテナ2に回り込
む自局被り波を受信して、補償信号を生成し、中継増幅
部5によって受信信号中に含まれている自局被り波成分
をキャンセルしつつ、受信信号中に含まれている放送波
成分を増幅して、送信アンテナ3から放送波を送信する
ようにしている。このため、受信アンテナ2によって親
局から送信される放送波を受信し、これを増幅した後、
送信アンテナ3から同じ周波数の放送波を送信する際、
送信アンテナ3から送信される放送波の一部が受信アン
テナ2に回り込んでも、極めて簡単にこれをキャンセル
して、安定した中継動作を行なわせることができる。
【0035】この際、通常の中継放送所では、受信アン
テナ2によって受信される親局からの放送波の電界強度
に比べて、送信アンテナ3から送信される放送波の電界
強度の方が遥かに大きい、受信アンテナ2によって親局
からの放送波を受信して得られる受信信号中の放送波成
分の値を“D”とし、補償アンテナ4によって、親局か
らの放送波を受信して得られるキャンセル信号中の放送
波成分の値を“D’”とし、キャンセル信号中の自局被
り波成分の値を“U”とすると、受信信号中に含まれる
放送波成分の値“D”と、キャンセル信号中に含まれる
放送波成分の値“D’”とが、逆の位相を持ち、次式に
示す大小関係になる。 |D’|<<|D| …(1) 但し、|X|:Xの絶対値を示す記号
テナ2によって受信される親局からの放送波の電界強度
に比べて、送信アンテナ3から送信される放送波の電界
強度の方が遥かに大きい、受信アンテナ2によって親局
からの放送波を受信して得られる受信信号中の放送波成
分の値を“D”とし、補償アンテナ4によって、親局か
らの放送波を受信して得られるキャンセル信号中の放送
波成分の値を“D’”とし、キャンセル信号中の自局被
り波成分の値を“U”とすると、受信信号中に含まれる
放送波成分の値“D”と、キャンセル信号中に含まれる
放送波成分の値“D’”とが、逆の位相を持ち、次式に
示す大小関係になる。 |D’|<<|D| …(1) 但し、|X|:Xの絶対値を示す記号
【0036】これによって、加算動作を行なう簡単な合
成器8によって、可変位相器7から出力されるキャンセ
ル信号と、受信アンテナ2から出力される受信信号とを
加算しても、受信信号中に含まれる放送波成分の値
“D”を減衰させることなく、受信信号中に含まれてい
る自局被り波成分のみをキャンセルすることができる。
成器8によって、可変位相器7から出力されるキャンセ
ル信号と、受信アンテナ2から出力される受信信号とを
加算しても、受信信号中に含まれる放送波成分の値
“D”を減衰させることなく、受信信号中に含まれてい
る自局被り波成分のみをキャンセルすることができる。
【0037】また、この実施の形態では、送信アンテナ
3から送信される放送波が1つの伝搬路を介して、受信
アンテナ2と、補償アンテナ4とに導かれる、送信アン
テナ3から送信される放送波のヌル点に受信アンテナ2
を設置しなくても、また環境条件が変化して、伝搬路の
特性が変化しても、あるいは送信アンテナ3から送信さ
れる放送波の電界強度が変動しても、受信アンテナ2に
よって受信された自局被り波と、補償アンテナ4によっ
て受信される自局被り波とを常に、同一の振幅位相関係
にすることができ、これによって受信信号中に含まれて
いる放送波成分をほとんど減衰させることなく、自局被
り波成分のみを効率良く、キャンセルすることができ、
十分なD/Uを得ることができる。
3から送信される放送波が1つの伝搬路を介して、受信
アンテナ2と、補償アンテナ4とに導かれる、送信アン
テナ3から送信される放送波のヌル点に受信アンテナ2
を設置しなくても、また環境条件が変化して、伝搬路の
特性が変化しても、あるいは送信アンテナ3から送信さ
れる放送波の電界強度が変動しても、受信アンテナ2に
よって受信された自局被り波と、補償アンテナ4によっ
て受信される自局被り波とを常に、同一の振幅位相関係
にすることができ、これによって受信信号中に含まれて
いる放送波成分をほとんど減衰させることなく、自局被
り波成分のみを効率良く、キャンセルすることができ、
十分なD/Uを得ることができる。
【0038】また、従来の同期中継装置では、十分なD
/Uが得られないため、送信出力を“1W”以下にしな
ければならないが、この実施の形態では、可変減衰器
6、可変位相器7をある程度、制御するだけでも、10
dB〜20dB程度、D/Uを改善することができる。
これによって、送信出力を“10W〜100W”まで上
げて、サービスエリアを飛躍的に拡大することができ
る。さらに、可変減衰器6、可変位相器7を精密に制御
すれば、30dB程度、D/Uを改善することができ、
送信出力をkWのレベルまで高めることができる。
/Uが得られないため、送信出力を“1W”以下にしな
ければならないが、この実施の形態では、可変減衰器
6、可変位相器7をある程度、制御するだけでも、10
dB〜20dB程度、D/Uを改善することができる。
これによって、送信出力を“10W〜100W”まで上
げて、サービスエリアを飛躍的に拡大することができ
る。さらに、可変減衰器6、可変位相器7を精密に制御
すれば、30dB程度、D/Uを改善することができ、
送信出力をkWのレベルまで高めることができる。
【0039】また、この実施の形態では、送信アンテナ
3から送信される放送波が1つの伝搬路を介して、受信
アンテナ2に導かれるときの帰還ループと、伝搬路を介
して補償アンテナ4に導かれるときの帰還ループとの間
に通路差が無い、変調周波数帯に起因する位相遅れを無
くすことができ、広い変調周波数帯域にわたり、送信ア
ンテナ3から送信される放送波を安定化させることがで
きる。
3から送信される放送波が1つの伝搬路を介して、受信
アンテナ2に導かれるときの帰還ループと、伝搬路を介
して補償アンテナ4に導かれるときの帰還ループとの間
に通路差が無い、変調周波数帯に起因する位相遅れを無
くすことができ、広い変調周波数帯域にわたり、送信ア
ンテナ3から送信される放送波を安定化させることがで
きる。
【0040】《第2の実施の形態》図2は本発明による
同期中継装置の第2の実施の形態を示すブロック図であ
る。なお、この図において、図1の各部と同じ部分に
は、同じ符号が付してある。
同期中継装置の第2の実施の形態を示すブロック図であ
る。なお、この図において、図1の各部と同じ部分に
は、同じ符号が付してある。
【0041】この図に示す同期中継装置1bが図1に示
す同期中継装置1aと異なる点は、受信アンテナ2から
出力される受信信号を中継増幅部5の合成器8に導くケ
ーブル11の長さを一定にした状態で、補償アンテナ4
から出力される補償信号を中継増幅部5に導くケーブル
10の長さを調整して、中継増幅部5に供給される補償
信号の位相が受信信号中に含まれる自局被り波成分の位
相と逆相になるようにして、中継増幅部5から可変位相
器6を省略可能にしたことである。
す同期中継装置1aと異なる点は、受信アンテナ2から
出力される受信信号を中継増幅部5の合成器8に導くケ
ーブル11の長さを一定にした状態で、補償アンテナ4
から出力される補償信号を中継増幅部5に導くケーブル
10の長さを調整して、中継増幅部5に供給される補償
信号の位相が受信信号中に含まれる自局被り波成分の位
相と逆相になるようにして、中継増幅部5から可変位相
器6を省略可能にしたことである。
【0042】上記構成において、受信アンテナ2の指向
性として、25dB程度の指向性を確保することができ
るとともに、補償アンテナ4の指向性として、25dB
程度の指向性を確保することができ、これらのレベル差
として50dBを確保することができる、したがって、
受信アンテナ2から出力される受信信号中に含まれる自
局被り波成分と、可変減衰器6から出力されるキャンセ
ル信号中の自局被り波成分とを一致させるように、可変
減衰器6の減衰率を調整するだけで、受信信号中の放送
波成分をほとんど減衰させないようにしつつ、受信信号
中に含まれる自局被り波成分を除去することができる。
性として、25dB程度の指向性を確保することができ
るとともに、補償アンテナ4の指向性として、25dB
程度の指向性を確保することができ、これらのレベル差
として50dBを確保することができる、したがって、
受信アンテナ2から出力される受信信号中に含まれる自
局被り波成分と、可変減衰器6から出力されるキャンセ
ル信号中の自局被り波成分とを一致させるように、可変
減衰器6の減衰率を調整するだけで、受信信号中の放送
波成分をほとんど減衰させないようにしつつ、受信信号
中に含まれる自局被り波成分を除去することができる。
【0043】このように、この実施の形態では、中継増
幅部5に入力される受信信号中の自局被り波成分の位相
と、中継増幅部5に入力される補償信号中の自局被り波
成分の位相とが逆相になるように、補償アンテナ4と、
中継増幅部5とを接続しているケーブル10の長さを調
整するようにしているので、ケーブル10の長さを調整
するだけで、可変位相器を使用することなく、上述した
実施の形態と同様に、受信アンテナ2によって親局から
送信される放送波を受信し、これを増幅した後、送信ア
ンテナ3から同じ周波数の放送波を送信する際、送信ア
ンテナ3から送信される放送波の一部が受信アンテナ2
に回り込んでも、これをキャンセルして、安定した中継
動作を行なわせることができる。
幅部5に入力される受信信号中の自局被り波成分の位相
と、中継増幅部5に入力される補償信号中の自局被り波
成分の位相とが逆相になるように、補償アンテナ4と、
中継増幅部5とを接続しているケーブル10の長さを調
整するようにしているので、ケーブル10の長さを調整
するだけで、可変位相器を使用することなく、上述した
実施の形態と同様に、受信アンテナ2によって親局から
送信される放送波を受信し、これを増幅した後、送信ア
ンテナ3から同じ周波数の放送波を送信する際、送信ア
ンテナ3から送信される放送波の一部が受信アンテナ2
に回り込んでも、これをキャンセルして、安定した中継
動作を行なわせることができる。
【0044】これによって、図1に示す同期中継装置1
aに比べて、中継増幅部5の構成を簡単して、同期中継
装置1bの製造コストを低減させることができる。この
結果、中継局の多段化を容易にして、親局からの放送波
が届かない閉鎖地区にも、放送サービスを提供すること
ができる。
aに比べて、中継増幅部5の構成を簡単して、同期中継
装置1bの製造コストを低減させることができる。この
結果、中継局の多段化を容易にして、親局からの放送波
が届かない閉鎖地区にも、放送サービスを提供すること
ができる。
【0045】《第3の実施の形態》図3は本発明による
同期中継装置の第3の実施の形態を示すブロック図であ
る。なお、この図において、図1の各部と同じ部分に
は、同じ符号が付してある。
同期中継装置の第3の実施の形態を示すブロック図であ
る。なお、この図において、図1の各部と同じ部分に
は、同じ符号が付してある。
【0046】この図に示す同期中継装置1cが図1に示
す同期中継装置1aと異なる点は、識別信号発生器12
を設け、この識別信号発生器12から自局識別信号(例
えば、各中継放送所毎に決められた周波数を持つ単一の
搬送周波数など)を生成させ、中継送信機9から出力さ
れる送信信号に自局識別信号を多重化させて、送信アン
テナ3から送信される放送波の上側帯または下側帯に自
局識別信号を重畳させ、さらに合成器8の出力側に検出
器13と、制御器14とを設け、この検出器13によっ
て、合成器8から出力される受信信号に含まれている自
局識別信号を検出させるとともに、制御器14によっ
て、この自局識別信号のレベルが最小になるように、可
変減衰器6の減衰率と、可変位相器7の位相量とを調整
させるようにしたことである。
す同期中継装置1aと異なる点は、識別信号発生器12
を設け、この識別信号発生器12から自局識別信号(例
えば、各中継放送所毎に決められた周波数を持つ単一の
搬送周波数など)を生成させ、中継送信機9から出力さ
れる送信信号に自局識別信号を多重化させて、送信アン
テナ3から送信される放送波の上側帯または下側帯に自
局識別信号を重畳させ、さらに合成器8の出力側に検出
器13と、制御器14とを設け、この検出器13によっ
て、合成器8から出力される受信信号に含まれている自
局識別信号を検出させるとともに、制御器14によっ
て、この自局識別信号のレベルが最小になるように、可
変減衰器6の減衰率と、可変位相器7の位相量とを調整
させるようにしたことである。
【0047】これにより、可変減衰器6の減衰率と、可
変位相器7の位相量とを常に、最適な値に保持して、D
/Uをさらに高くし、送信アンテナ3から送信される放
送波の電界強度をさらに高くすることができ、これによ
って図4に示すように、SFN(単一周波数ネットワー
ク)によって、地上デジタル放送システム15を構築す
るとき、各中継放送所16の送信出力を高くして、効率
的なネットワークを構築することができる。
変位相器7の位相量とを常に、最適な値に保持して、D
/Uをさらに高くし、送信アンテナ3から送信される放
送波の電界強度をさらに高くすることができ、これによ
って図4に示すように、SFN(単一周波数ネットワー
ク)によって、地上デジタル放送システム15を構築す
るとき、各中継放送所16の送信出力を高くして、効率
的なネットワークを構築することができる。
【0048】このように、この実施の形態では、送信ア
ンテナ3から送信される放送波の上側帯または下側帯の
いずれかに、自局識別信号となる単一の周波数を持つ搬
送波信号を重畳させ、補償アンテナ4から出力される補
償信号を使用して、受信アンテナ2から出力される受信
信号中の自局被り波成分を除去し、自局被り波成分除去
済みの受信信号中に残っている自局識別信号のレベルが
最小となるように、補償アンテナ4から出力される補償
信号のレベルと、位相とを自動的に調整して、最適な位
相、レベルを持つキャンセル信号を生成するようにして
いるので、送信アンテナ3から送信される放送波の一部
が受信アンテナ2に回り込んでも、これをほぼ完全にキ
ャンセルすることができ、これによって中継動作を安定
させて、送信出力をさらに高めることができる。
ンテナ3から送信される放送波の上側帯または下側帯の
いずれかに、自局識別信号となる単一の周波数を持つ搬
送波信号を重畳させ、補償アンテナ4から出力される補
償信号を使用して、受信アンテナ2から出力される受信
信号中の自局被り波成分を除去し、自局被り波成分除去
済みの受信信号中に残っている自局識別信号のレベルが
最小となるように、補償アンテナ4から出力される補償
信号のレベルと、位相とを自動的に調整して、最適な位
相、レベルを持つキャンセル信号を生成するようにして
いるので、送信アンテナ3から送信される放送波の一部
が受信アンテナ2に回り込んでも、これをほぼ完全にキ
ャンセルすることができ、これによって中継動作を安定
させて、送信出力をさらに高めることができる。
【0049】この結果、SFN(単一周波数ネットワー
ク)によって、地上デジタル放送システム15を構築す
るとき、各中継放送所16の送信出力を高くして、効率
的なネットワークを構築することができる。
ク)によって、地上デジタル放送システム15を構築す
るとき、各中継放送所16の送信出力を高くして、効率
的なネットワークを構築することができる。
【0050】また、この第3の実施の形態では、送信ア
ンテナ3から送信される放送波の上側帯、または下側帯
に重畳させた、単一の周波数を持つ搬送波信号を自局識
別信号として利用するようにしているが、他の多重形式
で放送波に重畳させた信号、例えば送信アンテナ3から
送信される放送波の帯域内全体に、スペクトル拡散させ
た信号を自局識別信号として使用するようにしても良
い。
ンテナ3から送信される放送波の上側帯、または下側帯
に重畳させた、単一の周波数を持つ搬送波信号を自局識
別信号として利用するようにしているが、他の多重形式
で放送波に重畳させた信号、例えば送信アンテナ3から
送信される放送波の帯域内全体に、スペクトル拡散させ
た信号を自局識別信号として使用するようにしても良
い。
【0051】このようにしても、送信アンテナ3から送
信される放送波の一部が受信アンテナ2に回り込んだと
き、これをほぼ完全にキャンセルして中継動作を安定さ
せ、送信出力をさらに高めることができる。
信される放送波の一部が受信アンテナ2に回り込んだと
き、これをほぼ完全にキャンセルして中継動作を安定さ
せ、送信出力をさらに高めることができる。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、請
求項1の同期中継装置では、受信アンテナによって親局
から送信される放送波を受信し、これを増幅した後、送
信アンテナから同じ周波数の放送波を送信する際、送信
アンテナから送信される放送波の一部が受信アンテナに
回り込んでも、極めて簡単に、これをキャンセルし、こ
れによって安定した中継動作を行なわせることができ
る。
求項1の同期中継装置では、受信アンテナによって親局
から送信される放送波を受信し、これを増幅した後、送
信アンテナから同じ周波数の放送波を送信する際、送信
アンテナから送信される放送波の一部が受信アンテナに
回り込んでも、極めて簡単に、これをキャンセルし、こ
れによって安定した中継動作を行なわせることができ
る。
【0053】また、請求項2の同期中継装置では、ケー
ブルの長さを調整するだけで、受信信号中に含まれる自
局被り波成分をキャンセルするのに必要なキャンセル信
号の位相を調整することができ、これによって、さらに
回路構成を簡単にしつつ、受信アンテナによって親局か
ら送信される放送波を受信し、これを増幅した後、送信
アンテナから同じ周波数の放送波を送信する際、送信ア
ンテナから送信される放送波の一部が受信アンテナに回
り込んでも、これをキャンセルし、安定した中継動作を
行なわせることができる。
ブルの長さを調整するだけで、受信信号中に含まれる自
局被り波成分をキャンセルするのに必要なキャンセル信
号の位相を調整することができ、これによって、さらに
回路構成を簡単にしつつ、受信アンテナによって親局か
ら送信される放送波を受信し、これを増幅した後、送信
アンテナから同じ周波数の放送波を送信する際、送信ア
ンテナから送信される放送波の一部が受信アンテナに回
り込んでも、これをキャンセルし、安定した中継動作を
行なわせることができる。
【0054】また、請求項3の同期中継装置では、受信
アンテナによって親局から送信される放送波を受信し、
これを増幅した後、送信アンテナから同じ周波数の放送
波を送信する際、送信アンテナから送信される放送波の
一部が受信アンテナに回り込んでも、これをほぼ完全に
キャンセルして、安定した中継動作を行なわせ、送信出
力をさらに高めることができる。
アンテナによって親局から送信される放送波を受信し、
これを増幅した後、送信アンテナから同じ周波数の放送
波を送信する際、送信アンテナから送信される放送波の
一部が受信アンテナに回り込んでも、これをほぼ完全に
キャンセルして、安定した中継動作を行なわせ、送信出
力をさらに高めることができる。
【0055】また、請求項4、5の同期中継装置では、
単一の搬送波信号、あるいはスペクトル拡散された信号
を利用して、自局識別信号を構成することができ、これ
によって受信アンテナによって親局から送信される放送
波を受信し、これを増幅した後、送信アンテナから同じ
周波数の放送波を送信する際、送信アンテナから送信さ
れる放送波の一部が受信アンテナに回り込んでも、比較
的簡単な回路で、これをほぼ完全にキャンセルして、安
定した中継動作を行なわせ、送信出力をさらに高めるこ
とができる。
単一の搬送波信号、あるいはスペクトル拡散された信号
を利用して、自局識別信号を構成することができ、これ
によって受信アンテナによって親局から送信される放送
波を受信し、これを増幅した後、送信アンテナから同じ
周波数の放送波を送信する際、送信アンテナから送信さ
れる放送波の一部が受信アンテナに回り込んでも、比較
的簡単な回路で、これをほぼ完全にキャンセルして、安
定した中継動作を行なわせ、送信出力をさらに高めるこ
とができる。
【図1】本発明による同期中継装置の第1の実施の形態
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【図2】本発明による同期中継装置の第2の実施の形態
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【図3】本発明による同期中継装置の第3の実施の形態
を示すブロック図である。
を示すブロック図である。
【図4】図3に示す同期中継装置を使用した地上デジタ
ル放送システムの一例を示すブロック図である。
ル放送システムの一例を示すブロック図である。
【図5】従来から知られている同期中継装置の一例を示
すブロック図である。
すブロック図である。
【図6】図5に示す同期中継装置を構成する送信アンテ
ナの送信特性と受信アンテナの設置位置との関係を示す
グラフである。
ナの送信特性と受信アンテナの設置位置との関係を示す
グラフである。
【図7】従来から知られている同期中継装置の他の例を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
【図8】従来から知られている同期中継装置の他の例を
示すブロック図である。
示すブロック図である。
1a、1b、1c:同期中継装置 2:受信アンテナ 3:送信アンテナ 4:補償アンテナ 5:中継増幅部 6:可変減衰器 7:可変位相器 8:合成器 9:中継送信機 10、11:ケーブル 12:識別信号発生器 13:検出器 14:制御器 15:地上デジタル放送システム 16:中継放送所
Claims (5)
- 【請求項1】 受信アンテナによって親局側からの放送
波を受信し、この受信動作で得られた受信信号を増幅し
た後、送信アンテナから前記放送波と同一周波数の放送
波を送信する同期中継装置において、 前記送信アンテナ側を指向するように配置され、前記送
信アンテナから送信される放送波のうち、前記受信アン
テナに回り込む自局被り波を受信して、補償信号を生成
する補償アンテナと、 この補償アンテナから出力される補償信号の位相、レベ
ルを調整してキャンセル信号を生成し、このキャンセル
信号に基づき、前記受信アンテナから出力される受信信
号中の自局被り波成分を除去した後、増幅して、前記送
信アンテナに供給する中継増幅部と、 を備えたことを特徴とする同期中継装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の同期中継装置におい
て、 前記補償アンテナから出力される補償信号を前記中継増
幅部に導くケーブルの長さと、前記受信アンテナから出
力される受信信号を前記中継増幅部に導くケーブルの長
さとを調整して、前記受信信号中に含まれる自局被り波
成分の位相に対し、前記補償信号中に含まれる自局被り
波成分の位相を逆相にする、 ことを特徴とする同期中継装置。 - 【請求項3】 請求項1に記載の同期中継装置におい
て、 前記送信アンテナから送信される放送波中に自局識別信
号を重畳させ、前記受信アンテナから出力される受信信
号中の自局被り波成分を除去する際、自局被り波成分キ
ャンセル済みの受信信号中に含まれる自局識別信号成分
が最小となるように、前記補償アンテナから出力される
補償信号の位相、レベルを調整して、キャンセル信号を
生成する、 ことを特徴とする同期中継装置。 - 【請求項4】 請求項3に記載の同期中継装置におい
て、 前記送信アンテナから送信される放送波中に重畳される
自局識別信号は、前記放送波の上側帯または下側帯のい
ずれかに多重化される単一の搬送波である、 ことを特徴とする同期中継装置。 - 【請求項5】 請求項3に記載の同期中継装置におい
て、 前記送信アンテナから送信される放送波中に重畳される
自局識別信号は、前記放送波にスペクトル拡散された信
号である、 ことを特徴とする同期中継装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10137798A JPH11298421A (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | 同期中継装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10137798A JPH11298421A (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | 同期中継装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11298421A true JPH11298421A (ja) | 1999-10-29 |
Family
ID=14299119
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10137798A Pending JPH11298421A (ja) | 1998-04-13 | 1998-04-13 | 同期中継装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11298421A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001099308A1 (fr) * | 2000-06-20 | 2001-12-27 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Repeteur |
WO2003039136A1 (en) * | 2001-11-02 | 2003-05-08 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Re-trasmitter and digital broadcast receiving system |
JP2007519306A (ja) * | 2003-11-17 | 2007-07-12 | ケラン インコーポレイテッド | アンテナ干渉消去のための方法およびシステム |
JP2010503272A (ja) * | 2006-09-01 | 2010-01-28 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | アイソレーション向上のための適応が行われたデュアル受信機アンテナ構成またはデュアル送信機アンテナ構成を有するリピータ |
US8023885B2 (en) | 2004-05-13 | 2011-09-20 | Qualcomm Incorporated | Non-frequency translating repeater with downlink detection for uplink and downlink synchronization |
US8060009B2 (en) | 2002-10-15 | 2011-11-15 | Qualcomm Incorporated | Wireless local area network repeater with automatic gain control for extending network coverage |
US8111645B2 (en) | 2002-11-15 | 2012-02-07 | Qualcomm Incorporated | Wireless local area network repeater with detection |
JP2013016970A (ja) * | 2011-07-01 | 2013-01-24 | Kddi Corp | アイソレーション調整装置、アイソレーション調整方法及びコンピュータプログラム |
US8885688B2 (en) | 2002-10-01 | 2014-11-11 | Qualcomm Incorporated | Control message management in physical layer repeater |
JP2022051333A (ja) * | 2020-09-18 | 2022-03-31 | 日本通信機株式会社 | Fm中継装置 |
-
1998
- 1998-04-13 JP JP10137798A patent/JPH11298421A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2001099308A1 (fr) * | 2000-06-20 | 2001-12-27 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Repeteur |
EP1204223A4 (en) * | 2000-06-20 | 2003-02-19 | Mitsubishi Electric Corp | REPEATER |
US6888881B1 (en) | 2000-06-20 | 2005-05-03 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Repeater |
WO2003039136A1 (en) * | 2001-11-02 | 2003-05-08 | Sanyo Electric Co., Ltd. | Re-trasmitter and digital broadcast receiving system |
GB2401499A (en) * | 2001-11-02 | 2004-11-10 | Sanyo Electric Co | Re-transmitter and digital broadcast receiving system |
GB2401499B (en) * | 2001-11-02 | 2005-06-08 | Sanyo Electric Co | Re-transmitter and digital broadcast receiving system |
US8885688B2 (en) | 2002-10-01 | 2014-11-11 | Qualcomm Incorporated | Control message management in physical layer repeater |
US8060009B2 (en) | 2002-10-15 | 2011-11-15 | Qualcomm Incorporated | Wireless local area network repeater with automatic gain control for extending network coverage |
US8111645B2 (en) | 2002-11-15 | 2012-02-07 | Qualcomm Incorporated | Wireless local area network repeater with detection |
JP2007519306A (ja) * | 2003-11-17 | 2007-07-12 | ケラン インコーポレイテッド | アンテナ干渉消去のための方法およびシステム |
US8023885B2 (en) | 2004-05-13 | 2011-09-20 | Qualcomm Incorporated | Non-frequency translating repeater with downlink detection for uplink and downlink synchronization |
JP2010503272A (ja) * | 2006-09-01 | 2010-01-28 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | アイソレーション向上のための適応が行われたデュアル受信機アンテナ構成またはデュアル送信機アンテナ構成を有するリピータ |
JP2013016970A (ja) * | 2011-07-01 | 2013-01-24 | Kddi Corp | アイソレーション調整装置、アイソレーション調整方法及びコンピュータプログラム |
JP2022051333A (ja) * | 2020-09-18 | 2022-03-31 | 日本通信機株式会社 | Fm中継装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6385435B1 (en) | Coupled interference concellation system for wideband repeaters in a cellular system | |
EP0079612B1 (en) | Earth station transmission power control system | |
US4475246A (en) | Simulcast same frequency repeater system | |
JP2001016152A (ja) | 無線中継装置 | |
KR970004432A (ko) | 폐루프 전력 제어를 위한 저지구궤도 위성 통신 시스템 | |
JPH04267612A (ja) | 並列増幅システム及び信号増幅方法 | |
JPH11298421A (ja) | 同期中継装置 | |
US4535476A (en) | Offset geometry, interference canceling receiver | |
JP2954181B1 (ja) | 単一周波数放送波中継装置 | |
WO2019016550A1 (en) | TERRESTRIAL REPEATER OF SIGNALS HAVING A MASTER UNIT AND A REMOTE UNIT OPTICALLY COUPLED TO THE MASTER UNIT | |
JP2003332953A (ja) | 無線中継装置及び無線中継方法 | |
KR100434355B1 (ko) | 방송신호의 무변파 중계 장치 | |
KR20040035316A (ko) | 송신 궤환 신호 제거 장치 및 이를 이용한 중계 시스템 | |
JP3379895B2 (ja) | 中継放送機 | |
JP2949109B1 (ja) | Sfn用アンテナシステム | |
KR100664440B1 (ko) | 시분할 듀플렉스 방식의 상향링크를 위한 저잡음 전력증폭장치 | |
JP2000324033A (ja) | 同一周波数中継方法および装置 | |
JP7268749B2 (ja) | 無線通信システム | |
KR100500876B1 (ko) | 송신 궤환 신호 제거 장치 및 이를 이용한 중계 시스템 | |
KR200400111Y1 (ko) | 피드 포워드 알고리즘을 이용한 지상파 디지털 멀티미디어방송용 중계기 | |
KR100768107B1 (ko) | 동일한 채널을 이용하는 중계기의 궤환신호 상쇄장치 | |
KR100527281B1 (ko) | 실시간 오차신호 검출 및 제거장치 | |
JP2987077B2 (ja) | Fm放送の同期中継方法および装置 | |
JPS643099B2 (ja) | ||
EP0026085B1 (en) | Satellite communication system |