JPH11290903A - 熱間圧延方法 - Google Patents
熱間圧延方法Info
- Publication number
- JPH11290903A JPH11290903A JP10280898A JP10280898A JPH11290903A JP H11290903 A JPH11290903 A JP H11290903A JP 10280898 A JP10280898 A JP 10280898A JP 10280898 A JP10280898 A JP 10280898A JP H11290903 A JPH11290903 A JP H11290903A
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- JP
- Japan
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- rolling
- lubricant
- roll
- hot
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- Withdrawn
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B27/00—Rolls, roll alloys or roll fabrication; Lubricating, cooling or heating rolls while in use
- B21B27/06—Lubricating, cooling or heating rolls
- B21B27/10—Lubricating, cooling or heating rolls externally
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Metal Rolling (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱間圧延において、噛込み不良を起こすこと
なく、全スタンドで摩擦係数0.15以下の低摩擦熱延
を実現することを可能にする潤滑方法を提供する。 【解決手段】 熱間仕上げ圧延工程において、先行する
高温の素材の後端と後行する高温の素材の先端とを接続
してエンドレス圧延行うにあたり、下側バックアップロ
ールに水切りワイパーを設け、ワークロールとバックア
ップロールに同時に潤滑剤を圧延材の幅と圧延速度に応
じて供給し、低摩擦係数で圧延することを特徴とする熱
間圧延方法。
なく、全スタンドで摩擦係数0.15以下の低摩擦熱延
を実現することを可能にする潤滑方法を提供する。 【解決手段】 熱間仕上げ圧延工程において、先行する
高温の素材の後端と後行する高温の素材の先端とを接続
してエンドレス圧延行うにあたり、下側バックアップロ
ールに水切りワイパーを設け、ワークロールとバックア
ップロールに同時に潤滑剤を圧延材の幅と圧延速度に応
じて供給し、低摩擦係数で圧延することを特徴とする熱
間圧延方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間で薄鋼板を安
定して製造する熱間圧延方法に関するものである。
定して製造する熱間圧延方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、圧延機の入側で先行する圧延材の
後端と後行する圧延材の先端とを接続して連続的に熱間
圧延する方法が開始されてきている。この方法では、従
来の熱間圧延とは異なり、各圧延材毎の噛込みが無くな
るため、高潤滑圧延を行えるというメリットがある。こ
こで、高潤滑圧延とは圧延時の摩擦係数が0.15以下
になるような圧延を意味する。
後端と後行する圧延材の先端とを接続して連続的に熱間
圧延する方法が開始されてきている。この方法では、従
来の熱間圧延とは異なり、各圧延材毎の噛込みが無くな
るため、高潤滑圧延を行えるというメリットがある。こ
こで、高潤滑圧延とは圧延時の摩擦係数が0.15以下
になるような圧延を意味する。
【0003】圧延機の入側で先行する圧延材の後端と後
行する圧延材の先端とを接続して連続的に熱間圧延する
方法も含めた現在の熱間圧延における潤滑方法は、ウォ
ーターインジェクションを用いた方法が採用されてい
る。ここで、ウォーターインジェクション法というの
は、冷却水の配管に潤滑剤を混入させ、圧延ロールに向
かって配置されたノズルから潤滑剤をエマルション状に
して、給油する方式である。この時、圧延材に冷却水が
飛散すること、および潤滑剤を圧延ロール表面に効率よ
く付着させるために、一般にワークロールの入側および
出側には水切りワイパーが設けられている。
行する圧延材の先端とを接続して連続的に熱間圧延する
方法も含めた現在の熱間圧延における潤滑方法は、ウォ
ーターインジェクションを用いた方法が採用されてい
る。ここで、ウォーターインジェクション法というの
は、冷却水の配管に潤滑剤を混入させ、圧延ロールに向
かって配置されたノズルから潤滑剤をエマルション状に
して、給油する方式である。この時、圧延材に冷却水が
飛散すること、および潤滑剤を圧延ロール表面に効率よ
く付着させるために、一般にワークロールの入側および
出側には水切りワイパーが設けられている。
【0004】また、潤滑剤を噴射する方式としては、塑
性加工におけるトライボロジ−(コロナ社編、昭和63
年発行)に記載されているように、ワークロールに噴射
する方式やバックアップロールに噴射する方式等がある
が、潤滑剤を噴射するロールは圧延機の仕様上、あるい
は空間的な配置スペースの問題等から決められたもので
あり、潤滑効果を考慮した必然的な理由に基づいて決め
られたものではない。また、タンデムに配置した複数台
の圧延機からなる仕上げ圧延機において、各スタンドの
潤滑剤供給量は、十分な潤滑効果を引き出すための指針
がないため、冷却水量に含まれる潤滑剤の量で決定され
る濃度で管理しており、経験上圧延スリップの発生しな
い濃度で圧延が行われているのが現状である。
性加工におけるトライボロジ−(コロナ社編、昭和63
年発行)に記載されているように、ワークロールに噴射
する方式やバックアップロールに噴射する方式等がある
が、潤滑剤を噴射するロールは圧延機の仕様上、あるい
は空間的な配置スペースの問題等から決められたもので
あり、潤滑効果を考慮した必然的な理由に基づいて決め
られたものではない。また、タンデムに配置した複数台
の圧延機からなる仕上げ圧延機において、各スタンドの
潤滑剤供給量は、十分な潤滑効果を引き出すための指針
がないため、冷却水量に含まれる潤滑剤の量で決定され
る濃度で管理しており、経験上圧延スリップの発生しな
い濃度で圧延が行われているのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明では、上述した
問題を解決するものであり、熱間仕上げ圧延工程におい
て、先行する高温の素材の後端と後行する高温の素材の
先端とを接続してエンドレス圧延を行う時に最も効率よ
く潤滑効果を引き出すための潤滑剤を噴射すべきロール
と圧延材の幅および圧延速度に応じて各スタンドの潤滑
剤供給量とを制御して、高潤滑圧延による深絞り用熱延
鋼板を製造する熱間圧延方法を提供する。
問題を解決するものであり、熱間仕上げ圧延工程におい
て、先行する高温の素材の後端と後行する高温の素材の
先端とを接続してエンドレス圧延を行う時に最も効率よ
く潤滑効果を引き出すための潤滑剤を噴射すべきロール
と圧延材の幅および圧延速度に応じて各スタンドの潤滑
剤供給量とを制御して、高潤滑圧延による深絞り用熱延
鋼板を製造する熱間圧延方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は次の通り
である。 (1)熱間仕上げ圧延工程において、先行する高温の素
材の後端と後行する高温の素材の先端とを接続してエン
ドレス圧延を行うにあたり、ワークロールとバックアッ
プロールの夫々に潤滑剤を供給することを特徴とする熱
間圧延方法。 (2)圧延材の幅と圧延速度に応じて潤滑剤供給量を制
御することを特徴とする上記(1)記載の熱間圧延方
法。 (3)下バックアップロールの圧延材入側に水切りワイ
パーを用いることを特徴とする上記(2)記載の熱間圧
延方法。
である。 (1)熱間仕上げ圧延工程において、先行する高温の素
材の後端と後行する高温の素材の先端とを接続してエン
ドレス圧延を行うにあたり、ワークロールとバックアッ
プロールの夫々に潤滑剤を供給することを特徴とする熱
間圧延方法。 (2)圧延材の幅と圧延速度に応じて潤滑剤供給量を制
御することを特徴とする上記(1)記載の熱間圧延方
法。 (3)下バックアップロールの圧延材入側に水切りワイ
パーを用いることを特徴とする上記(2)記載の熱間圧
延方法。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明者らは、潤滑効果を最大限
引き出すために潤滑剤を圧延機のどのロールに噴射する
のが最も効果的であるかを検証するために、図1に示す
熱間コイル圧延機を用いて、潤滑剤を噴射するロールを
種々変更してその潤滑効果を調査した。図2は、この時
の圧延ロール1、潤滑ノズル3、冷却ノズル4および水
切りワイパー10、11の配置を示したものである。そ
の結果、潤滑剤をワークロール1とバックアップロール
2との両方に噴射するという潤滑剤供給方式が最も潤滑
効果が大きいことを見いだした。
引き出すために潤滑剤を圧延機のどのロールに噴射する
のが最も効果的であるかを検証するために、図1に示す
熱間コイル圧延機を用いて、潤滑剤を噴射するロールを
種々変更してその潤滑効果を調査した。図2は、この時
の圧延ロール1、潤滑ノズル3、冷却ノズル4および水
切りワイパー10、11の配置を示したものである。そ
の結果、潤滑剤をワークロール1とバックアップロール
2との両方に噴射するという潤滑剤供給方式が最も潤滑
効果が大きいことを見いだした。
【0008】熱間圧延における潤滑の機構は、圧延ロー
ルに付着した潤滑剤がロールバイトに引き込まれながら
燃焼すると同時に潤滑を行うということであり、高温の
圧延材を加工するため、鋼板に付着した潤滑剤は沸騰お
よび燃焼するので、冷間圧延のようにロールバイト入り
口と圧延材との間に形成された油だまりから、ロールバ
イト内に引き込まれ、油膜を形成して潤滑を行うことで
はない。したがって、熱間圧延において、潤滑剤の効果
を最大限引き出すためにはいかにロール表面に潤滑剤を
付着させるかが重要になってくる。ワークロール1のみ
に噴射する方法では、ロールに付着してからロールバイ
トに引き込まれるまでの時間が非常に短い、噴射された
時の圧力だけでは十分に付着することが難しい、さらに
水切りが不十分な場合は潤滑剤の付着効率が低下する等
の理由により十分な潤滑効果を引き出すことが困難であ
る。
ルに付着した潤滑剤がロールバイトに引き込まれながら
燃焼すると同時に潤滑を行うということであり、高温の
圧延材を加工するため、鋼板に付着した潤滑剤は沸騰お
よび燃焼するので、冷間圧延のようにロールバイト入り
口と圧延材との間に形成された油だまりから、ロールバ
イト内に引き込まれ、油膜を形成して潤滑を行うことで
はない。したがって、熱間圧延において、潤滑剤の効果
を最大限引き出すためにはいかにロール表面に潤滑剤を
付着させるかが重要になってくる。ワークロール1のみ
に噴射する方法では、ロールに付着してからロールバイ
トに引き込まれるまでの時間が非常に短い、噴射された
時の圧力だけでは十分に付着することが難しい、さらに
水切りが不十分な場合は潤滑剤の付着効率が低下する等
の理由により十分な潤滑効果を引き出すことが困難であ
る。
【0009】一方、バックアップロール2のみに潤滑剤
を噴射する方法では、バックアップロール2に噴射され
て付着した潤滑剤がワークロール1との転動によってワ
ークロール1表面に転着される。ワークロール1とバッ
クアップロール2との間の接触圧力は、通常200〜2
50kgf/mm2 程度の非常に高い圧力であり、このような
高圧下で転着された潤滑剤は非常に付着力が強く、ワー
クロール1に噴射した場合より潤滑効果が大きい。
を噴射する方法では、バックアップロール2に噴射され
て付着した潤滑剤がワークロール1との転動によってワ
ークロール1表面に転着される。ワークロール1とバッ
クアップロール2との間の接触圧力は、通常200〜2
50kgf/mm2 程度の非常に高い圧力であり、このような
高圧下で転着された潤滑剤は非常に付着力が強く、ワー
クロール1に噴射した場合より潤滑効果が大きい。
【0010】他方、ワークロール1とバックアップロー
ル2両者に潤滑剤を噴射した場合は、前述した転着効果
によってワークロール1表面に付着した潤滑剤にワーク
ロール側で潤滑剤がさらに噴射される。この時、ワーク
ロール1の表面には潤滑剤が存在しているため、ワーク
ロール1の表面に潤滑剤が存在しないワークロール1の
みの潤滑方法に比べて、ワークロール1側で噴射される
潤滑剤との親和性が大きく、その結果としてワークロー
ル1の表面に十分に潤滑剤が付着することによって潤滑
効果が最も大きくなる。
ル2両者に潤滑剤を噴射した場合は、前述した転着効果
によってワークロール1表面に付着した潤滑剤にワーク
ロール側で潤滑剤がさらに噴射される。この時、ワーク
ロール1の表面には潤滑剤が存在しているため、ワーク
ロール1の表面に潤滑剤が存在しないワークロール1の
みの潤滑方法に比べて、ワークロール1側で噴射される
潤滑剤との親和性が大きく、その結果としてワークロー
ル1の表面に十分に潤滑剤が付着することによって潤滑
効果が最も大きくなる。
【0011】次に、潤滑剤供給量について述べる。一般
に、熱間圧延における潤滑剤の供給量は濃度で管理され
ており、その値も圧延スリップが発生しないように経験
的に決められたものである。前述したように、熱間圧延
での潤滑機構を考慮すれば、潤滑剤はエマルション状で
噴射されるので、エマルション中の潤滑剤が単位時間あ
たりに噴射される量が潤滑に寄与する分となる。したが
って、仕上げ後段スタンドほど圧延速度が早くなるた
め、単位時間あたりに供給すべき潤滑剤の量も圧延速度
に応じて増量させる必要がある。そのため、各スタンド
では通過する圧延材の幅と圧延速度に応じて潤滑剤を供
給しなければならない。この時に必要となる潤滑剤の供
給量は、毎分あたりの潤滑剤供給量(cc/min)/(圧延
材の幅(m)×圧延速度(m/min)(単位:cc/m2 )で求
められる。実際にどの程度の潤滑剤(単位:cc/m2 )が
必要になるかは、潤滑剤の種類、供給方法、およびロー
ル材質などによって異なるので、あらかじめラボ実験あ
るいは実機実験によって求めておけばよい。
に、熱間圧延における潤滑剤の供給量は濃度で管理され
ており、その値も圧延スリップが発生しないように経験
的に決められたものである。前述したように、熱間圧延
での潤滑機構を考慮すれば、潤滑剤はエマルション状で
噴射されるので、エマルション中の潤滑剤が単位時間あ
たりに噴射される量が潤滑に寄与する分となる。したが
って、仕上げ後段スタンドほど圧延速度が早くなるた
め、単位時間あたりに供給すべき潤滑剤の量も圧延速度
に応じて増量させる必要がある。そのため、各スタンド
では通過する圧延材の幅と圧延速度に応じて潤滑剤を供
給しなければならない。この時に必要となる潤滑剤の供
給量は、毎分あたりの潤滑剤供給量(cc/min)/(圧延
材の幅(m)×圧延速度(m/min)(単位:cc/m2 )で求
められる。実際にどの程度の潤滑剤(単位:cc/m2 )が
必要になるかは、潤滑剤の種類、供給方法、およびロー
ル材質などによって異なるので、あらかじめラボ実験あ
るいは実機実験によって求めておけばよい。
【0012】また、下側のバックアップロール2に水切
りワイパー12がなければ、下側のワークロール1の冷
却水がバックアップロール2に飛散することになる。圧
延ロール表面に冷却水が付着した状態では潤滑剤を供給
しても付着効率が非常に悪いため、潤滑剤を供給する前
にロール表面に飛散した冷却水を水切りワイパー12で
除去することが非常に重要になる。
りワイパー12がなければ、下側のワークロール1の冷
却水がバックアップロール2に飛散することになる。圧
延ロール表面に冷却水が付着した状態では潤滑剤を供給
しても付着効率が非常に悪いため、潤滑剤を供給する前
にロール表面に飛散した冷却水を水切りワイパー12で
除去することが非常に重要になる。
【0013】
【実施例】(実施例1)本発明の実施例1として、図1
に示した熱間コイル圧延機を用いて、表1および表2に
示す圧延条件で、潤滑剤を噴射するロールをワークロー
ル単独、バックアップロール単独、およびワークロール
とバックアップロール両方に噴射した場合に潤滑剤供給
量を変えたときの潤滑効果を調査した。摩擦係数は、1
978年第29回塑性加工連合講演会論文集P.139
に記されている圧延解析モデルを用いて、実験で求めた
先進率と圧延荷重が解析結果と一致するようにして求め
た。また、下側のバックアップロールには潤滑剤を噴射
する前にワークロールの冷却水が飛散しないように水切
りワイパーを設けた。
に示した熱間コイル圧延機を用いて、表1および表2に
示す圧延条件で、潤滑剤を噴射するロールをワークロー
ル単独、バックアップロール単独、およびワークロール
とバックアップロール両方に噴射した場合に潤滑剤供給
量を変えたときの潤滑効果を調査した。摩擦係数は、1
978年第29回塑性加工連合講演会論文集P.139
に記されている圧延解析モデルを用いて、実験で求めた
先進率と圧延荷重が解析結果と一致するようにして求め
た。また、下側のバックアップロールには潤滑剤を噴射
する前にワークロールの冷却水が飛散しないように水切
りワイパーを設けた。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】図3は、潤滑剤を噴射する圧延ロールを変
えたときの摩擦係数と潤滑剤供給量の関係である。図3
から明らかなように、いずれの場合も潤滑剤の供給量の
増加に対して摩擦係数が減少することがわかる。また、
ワークロールとバックアップロールの両方に潤滑剤を噴
射した場合が最も潤滑効果が大きい。
えたときの摩擦係数と潤滑剤供給量の関係である。図3
から明らかなように、いずれの場合も潤滑剤の供給量の
増加に対して摩擦係数が減少することがわかる。また、
ワークロールとバックアップロールの両方に潤滑剤を噴
射した場合が最も潤滑効果が大きい。
【0017】(実施例2)次に本発明の実施例2とし
て、7台の圧延機がタンデムに配置された仕上げ熱延機
を用いて、表3の条件のもとで、圧延材の幅と圧延速度
に応じて潤滑剤の供給量を表4のように調整して、その
潤滑効果を調査した。この時の潤滑剤は、実施例1で使
用したものと同一のものを用い、潤滑効果が顕著にみら
れた5cc/m2の供給量を基準とした。また、下側のバッ
クアップロールにも水切りワイパーを設けて実施した。
表5は、この時の摩擦係数を実施例1と同様の手法で求
めた結果である。
て、7台の圧延機がタンデムに配置された仕上げ熱延機
を用いて、表3の条件のもとで、圧延材の幅と圧延速度
に応じて潤滑剤の供給量を表4のように調整して、その
潤滑効果を調査した。この時の潤滑剤は、実施例1で使
用したものと同一のものを用い、潤滑効果が顕著にみら
れた5cc/m2の供給量を基準とした。また、下側のバッ
クアップロールにも水切りワイパーを設けて実施した。
表5は、この時の摩擦係数を実施例1と同様の手法で求
めた結果である。
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】
【表5】
【0021】表5から、発明例1は圧延速度に応じて潤
滑剤の供給量を増加させた場合で、各スタンドともに摩
擦係数は非常に低いものになっている。発明例2は、F
4〜F7スタンドの潤滑剤供給量を発明例1よりさらに
増加させた場合であるが、若干の摩擦係数の低下はみら
れるものの、その潤滑効果はほとんど飽和している。比
較例1は、F5からF7スタンドの潤滑剤供給量を圧延
速度の増加に対応させずに潤滑剤を供給した場合である
が、当該スタンドの摩擦係数が低下しなかった。比較例
2は全スタンドについて潤滑剤の供給量を圧延速度に対
応させなかった場合であるが、いずれのスタンドにおい
ても摩擦係数は高いレベルにあることが判る。
滑剤の供給量を増加させた場合で、各スタンドともに摩
擦係数は非常に低いものになっている。発明例2は、F
4〜F7スタンドの潤滑剤供給量を発明例1よりさらに
増加させた場合であるが、若干の摩擦係数の低下はみら
れるものの、その潤滑効果はほとんど飽和している。比
較例1は、F5からF7スタンドの潤滑剤供給量を圧延
速度の増加に対応させずに潤滑剤を供給した場合である
が、当該スタンドの摩擦係数が低下しなかった。比較例
2は全スタンドについて潤滑剤の供給量を圧延速度に対
応させなかった場合であるが、いずれのスタンドにおい
ても摩擦係数は高いレベルにあることが判る。
【0022】(実施例3)実施例3として、表6および
表7の条件のもとで、下側バックアップロールの水切り
ワイパーの有無についてその潤滑効果を調査した。図4
はこの時の摩擦係数を求めた結果である。下側のバック
アップロールに水切りワイパーを設けた場合の摩擦係数
を基準とすると、水切りワイパーを設けない場合の摩擦
係数は約1.4倍高く、潤滑効果が低減している。この
結果から、下側バックアップロールに水切りワイパーを
設置しないと、潤滑剤を噴射してもその効果がみられな
いことがわかる。したがって、潤滑効果を有効に引き出
すためには下側バックアップロールに水切りワイパーを
設置することが重要である。
表7の条件のもとで、下側バックアップロールの水切り
ワイパーの有無についてその潤滑効果を調査した。図4
はこの時の摩擦係数を求めた結果である。下側のバック
アップロールに水切りワイパーを設けた場合の摩擦係数
を基準とすると、水切りワイパーを設けない場合の摩擦
係数は約1.4倍高く、潤滑効果が低減している。この
結果から、下側バックアップロールに水切りワイパーを
設置しないと、潤滑剤を噴射してもその効果がみられな
いことがわかる。したがって、潤滑効果を有効に引き出
すためには下側バックアップロールに水切りワイパーを
設置することが重要である。
【0023】
【表6】
【0024】
【表7】
【0025】
【発明の効果】本発明による熱間圧延方法を用いること
によって、圧延時の摩擦係数を大幅に低減させることが
可能になるため、電力原単位の低下、生産性の向上、潤
滑効果によるロール原単位の低下が見込まれ、大幅なコ
スト削減が可能になる。
によって、圧延時の摩擦係数を大幅に低減させることが
可能になるため、電力原単位の低下、生産性の向上、潤
滑効果によるロール原単位の低下が見込まれ、大幅なコ
スト削減が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す圧延機の概略である。
【図2】本発明における圧延ロール部分のノズル配置を
示す図である。
示す図である。
【図3】潤滑剤を噴射するロールを変えた場合の摩擦係
数と潤滑剤供給量の関係を示す図である。
数と潤滑剤供給量の関係を示す図である。
【図4】下側のバックアップロールに水切りワイパーを
設けた場合と設けなかった場合の摩擦係数を比較した結
果である。
設けた場合と設けなかった場合の摩擦係数を比較した結
果である。
1 ワークロール 2 バックアップロール 3 潤滑剤供給ノズル 4 冷却水供給ノズル 5 ロードセル 6 パルスジェネレータ 7 加熱炉 8 巻取り機 9 冷却帯 10 ワークロール入側水切りワイパー 11 ワークロール出側水切りワイパー 12 下側バックアップロール水切りワイパー 13 圧延材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 剛 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内
Claims (3)
- 【請求項1】 熱間仕上げ圧延工程において、先行する
高温の素材の後端と後行する高温の素材の先端とを接続
してエンドレス圧延を行うにあたり、ワークロールとバ
ックアップロールの夫々に潤滑剤を供給することを特徴
とする熱間圧延方法。 - 【請求項2】 圧延材の幅と圧延速度に応じて潤滑剤供
給量を制御することを特徴とする請求項1記載の熱間圧
延方法。 - 【請求項3】 下バックアップロールの圧延材入側に水
切りワイパーを用いることを特徴とする請求項2記載の
熱間圧延方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10280898A JPH11290903A (ja) | 1998-04-14 | 1998-04-14 | 熱間圧延方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10280898A JPH11290903A (ja) | 1998-04-14 | 1998-04-14 | 熱間圧延方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11290903A true JPH11290903A (ja) | 1999-10-26 |
Family
ID=14337360
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10280898A Withdrawn JPH11290903A (ja) | 1998-04-14 | 1998-04-14 | 熱間圧延方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11290903A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005115651A1 (de) * | 2004-05-18 | 2005-12-08 | Sms Demag Ag | Verfahren und vorrichtung zur kühlung und/oder schmierung von walzen und/oder walzgut |
JP2006110555A (ja) * | 2004-10-12 | 2006-04-27 | Jfe Steel Kk | 熱間圧延における圧延油供給装置および鋼材の熱間圧延方法 |
CN100421824C (zh) * | 2005-12-02 | 2008-10-01 | 石川岛播磨重工业株式会社 | 轧制装置 |
JP2009172624A (ja) * | 2008-01-23 | 2009-08-06 | Nisshin Steel Co Ltd | 熱間粗圧延工程における曲がりの矯正方法及び装置 |
KR100936405B1 (ko) | 2002-12-26 | 2010-01-12 | 재단법인 포항산업과학연구원 | 열간 압연용 윤활장치 |
-
1998
- 1998-04-14 JP JP10280898A patent/JPH11290903A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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