[go: up one dir, main page]

JPH11285096A - 複合圧電振動子 - Google Patents

複合圧電振動子

Info

Publication number
JPH11285096A
JPH11285096A JP10086741A JP8674198A JPH11285096A JP H11285096 A JPH11285096 A JP H11285096A JP 10086741 A JP10086741 A JP 10086741A JP 8674198 A JP8674198 A JP 8674198A JP H11285096 A JPH11285096 A JP H11285096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric
rod
composite
rods
piezoelectric vibrator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP10086741A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiro Wakabayashi
勝裕 若林
Tomoki Funakubo
朋樹 舟窪
Yukihiko Sawada
之彦 沢田
Masaki Esashi
正喜 江刺
Shidan O
詩男 王
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP10086741A priority Critical patent/JPH11285096A/ja
Publication of JPH11285096A publication Critical patent/JPH11285096A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
  • Apparatuses For Generation Of Mechanical Vibrations (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂と圧電体との間の密着性が高く、不要な
振動が発生しない、微細で高密度化された複合圧電振動
子を提供する。 【解決手段】 互いに離間に配置された圧電体と、該圧
電体の間に充填された有機物と、該圧電体の第1の端面
および第2の端面にそれぞれ接して形成された第1およ
び第2の電極とを含む複合圧電振動子において、各圧電
体の側面が起伏を有することを特徴とする複合圧電振動
子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超音波探触子等に
用いる複合圧電振動子に関する。
【0002】
【従来の技術】超音波探触子の構造は、『医用超音波機
器ハンドブック』((社)日本電子機械工業会編、コロ
ナ社、1985.4.20、p186)に示される様
に、両面に電極を形成した圧電セラミックス板からなる
圧電素子、該圧電素子の超音波を送受する側の面に形成
された音響整合層および音響レンズ、ならびに該圧電素
子の背面側に形成された背面負荷材が一体化された構成
となっている。
【0003】超音波探触子の駆動は、上記圧電素子にパ
ルサから百〜数百ボルト程度の電圧の駆動パルスを印加
して、該圧電素子を逆圧電効果により急速に変形させ、
変形により励起された超音波パルスを音響整合層および
音響レンズを経て放射することにより行われる。
【0004】発振された超音波パルスは、対象物から反
射された後に該音響レンズおよび音響整合層を経て圧電
素子に再入射し、圧電素子を振動させる。超音波パルス
を反射する対象物としては、医療用途に関しては体内の
各組織の界面であり、また非破壊検査用に関しては被測
定物内部の傷等の非連続部である。再入射した超音波パ
ルスにより発生した圧電素子の機械的振動は、圧電効果
により電気信号に変換されたのち、観測装置に送られて
画像化される。
【0005】一般的には、この超音波探触子には圧電セ
ラミックスが用いられるが、近年圧電セラミックスと樹
脂とを複合化した複合圧電体のロッドが、電気−機械エ
ネルギー変換器として実際に利用され始めている。
【0006】従来、複合圧電体のロッドの製造方法の一
つの例として、特開昭60−85699(以下、先行文
献1と記す)に示されているように、バルクの圧電体を
ダイシングして製造する方法がある。すなわち、ジルコ
ン酸チタン酸鉛等のバルクの圧電体を接着剤を用いて基
台に貼り付けたのち、基台上のバルク圧電体をダイシン
グ装置を用いてマトリクス状にダイシングする。そし
て、ダイシングによりできた溝の部分にエポキシやウレ
タン製の樹脂を充填して硬化した後に、ダイシングした
バルク圧電体を基台から取り外して、複合圧電体のロッ
ドを得る。この方法には、圧電体をダイシングにより裁
断してから溝に樹脂を充填して硬化したのちに圧電体を
基台から取り外して複合圧電体のロッドを得る方法と、
圧電体の途中までダイシングしてから樹脂を充填して硬
化した後、圧電体を基台から取り外して研削もしくはス
ライスして複合圧電体のロッドを得る方法とがある。
【0007】また、複合圧電体のロッドの製造方法の別
の例として、『Jpn. J.Appl.Phys.V
ol.36(1997) pp.6062−6064』
(以下、先行文献2と記す)に示されているように、デ
ィープX線リソグラフィー、メッキおよび樹脂モールド
を組み合わせて高アスペクト比の圧電体ロッドを形成
し、形成した圧電体ロッド間に樹脂を充填して複合圧電
振動子を製造する方法がある。
【0008】具体的には、はじめにディープエッチX線
リソグラフィーにより、400μmの厚みのMMA(メ
タクリル酸メチル)/MAA(メタクリル酸)共重合体
からなるレジスト膜を作製する。
【0009】次に、該レジスト膜にマスクを介してシン
クロトロン放射光を照射したのち現像して、複数の穴が
開口されたレジスト構造体を得る。レジスト構造体の複
数の穴にPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)スラリーの注
入を行う。スラリーの注入は、上記レジスト構造体を樹
脂型として用い、PZT粉体、バインダー、および水か
らなるPZTスラリーを該穴に注入して行う。
【0010】PZTスラリーを室温で乾燥固化させてP
ZTグリーン体を得る。その後、酸素プラズマによって
樹脂型のみを除去して、PZTグリーン体を残す。残っ
たPZTグリーン体を500℃で脱脂(バインダー除
去)し、1200℃で本焼成を行う。焼成の結果、直径
20μm、高さ140μmの形状の複数のPZTロッド
からなるPZTロッドアレイが形成される。
【0011】次に、このロッドアレイにエポキシ樹脂を
真空含浸して硬化させる。硬化させた後、ロッドアレイ
の上下面をPZTロッドの両端の表面が露出するまで研
磨して平坦化し、平坦化した上下両面に金電極をスパッ
タリングにより成膜する。そして、ロッドアレイをオイ
ルバス中に浸漬した状態で電極に電圧を印加して分極処
理を行い、圧電性が付与された複合圧電振動子を得る。
得られた振動子の周波数定数は、700kHz・mm以
下であり、小型・薄型な振動子を作製することが出来
る。
【0012】しかし、上述の従来の方法によって製造さ
れた複合圧電体のロッドには以下のような不具合があっ
た。 (1)先行文献1に記載された方法により作製された複
合圧電体のロッドにおいては、ダイシングにより圧電体
ロッドの径を小さくしすぎると圧電体ロッドが壊れやす
くなるために、圧電体ロッドの径を例えば100μm以
下にすることは困難であった。圧電体ロッドの径をあま
り小さくできないために、アスペクト比を上げた複合圧
電振動子を作製することが難しく、診断装置の分解能を
向上させるために必要な、周波数を上げた複合圧電体の
ロッドを製造することには限界があった。
【0013】また、圧電体ロッドをダイシングによって
作製するために圧電体ロッドの側面は平滑面となり、樹
脂との接着にはアンカー効果が期待できず、密着が不十
分となり耐久性に問題があった。
【0014】さらに、圧電体ロッドをダイシングによっ
て作製するために、圧電体ロッドは多角形を基本とする
長手軸に沿ってまっすぐな形状のものしか得られず、そ
のため圧電体ロッド内で長手軸に垂直な方向に振動する
不要な振動モードが発生し、探触子とした際にノイズの
原因となることが多かった。
【0015】(2)先行文献2に記載された方法により
作製された複合圧電体のロッドにおいては、圧電体ロッ
ドが焼成時に倒れないようにするために、圧電体ロッド
の径は数十μmが限界であった。このため、圧電体ロッ
ドのアスペクト比を大きくすることが難しく、周波数を
上げた複合圧電体のロッドを得ることには限界があっ
た。
【0016】また、圧電体ロッドは樹脂型から作製する
ために、圧電体ロッドの側面は平滑面でかつ決まった方
向の傾きのみが許される。そのため、圧電体ロッドと樹
脂との間の接着にはアンカー効果が期待できず、密着が
不十分となり耐久性に問題があるとともに、圧電体ロッ
ドの形状にも制限が多かった。
【0017】さらに、樹脂型を使用した際にはホットプ
レスやHIPがかけられないために、高密度化を達成で
きず、本来持つ圧電体ロッドの特性を十分に引き出すこ
とができないでいた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、樹脂と圧電体との間の密着性が高く、不要な振動が
発生しない、微細で高密度化された複合圧電振動子を提
供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては、互いに離間に配置された圧電体
と、該圧電体の間に充填された有機物と、該圧電体の第
1の端面および第2の端面にそれぞれ接して形成された
第1および第2の電極とを含む複合圧電振動子におい
て、各圧電体の側面が起伏を有することを特徴とする複
合圧電振動子ことを特徴とする複合圧電振動子が提供さ
れる。
【0020】本発明においては、少なくとも1つの該圧
電体が他の該圧電体と異なる体積を有することが好まし
い。また、本発明においては、第1の電極および第2の
電極のうち、少なくとも一方の電極が複数に分割されて
いることが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明を
詳細に説明する。図1 は、本発明に係る複合圧電振動子
の一例を示す図であって、図1(a)はその概略斜視図
であり、図1(b)はその平面図である。
【0022】複合圧電振動子は、互いに平行な複数の圧
電体ロッド1、各圧電体ロッド1間に充填された有機物
2、およびロッド1の両端を含む上下面に形成された電
極(図示せず)からなっている。
【0023】圧電体ロッド1は、長手軸を互いに実質的
に平行にして互いに離間に配置され、それぞれ長手軸と
実質的に直行する第1の端面と第2の端面を有してい
る。また、有機物2は、それぞれの圧電体ロッド1の第
1および第2の端面が露出するように圧電体ロッド1間
に充填されている。さらに電極は、有機物2と、各圧電
体ロッド1の第1の端面および第2の端面にそれぞれ接
して形成された第1および第2の電極を有している。
【0024】本発明に係る複合圧電振動子は、各圧電体
ロッド1の有機物2と接触する側面が起伏を有するよう
に形成されている。側面の起伏としては、例えば、ロッ
ド1の長手軸に垂直なロッド1の断面の大きさが、ロッ
ド1の長手軸に沿って増減することで形成されるような
ものである。
【0025】圧電体ロッド1の側面が起伏を有している
ために、有機物2との間でのアンカー効果が高まり有機
物2との密着強度が向上する。そのため、最終的に作製
された超音波深触子の耐久性が向上する。また、密着強
度が向上するために圧電振動子の曲げに対する強度が向
上し、凹面状をはじめとする複雑な形状に圧電振動子を
変形させることが可能となる。
【0026】また、圧電体ロッド1の側面が起伏を有す
ることで、圧電体ロッド1の径が長手軸に沿って変化し
ている。ロッド1の径が長手軸に沿って変化しているた
めに、不要な振動モードである径方向の振動モードがロ
ッド1内で共振することが抑えられる。径方向の振動モ
ードが抑えられるため、ロッド1の長手軸の振動モード
のみを発生させて、複合圧電振動子としても厚み方向に
のみ励振させることができる。複合圧電振動子が厚み方
向にのみ振動することで、最終的な超音波深触子の分解
能を向上させることが可能となる。
【0027】図2は、図1に示した複合圧電振動子を用
いて作製した超音波探触子の先端部の一例を示す概略断
面図である。図2において、超音波深触子は、以下のよ
うな構造となっている。つまり、導電性を有するハウジ
ング5の内面に固着された絶縁筒6内に、背面負荷材7
が挿入されている。背面負荷材7の前面に曲率を持たせ
た複合圧電振動子8が固定されている。さらに、音響放
射面となる複合圧電振動子8の前面に音響整合層9が取
付けられている。この音響放射面である複合圧電振動子
8の前面は、導電性樹脂、または半田とリード線10な
どによってハウジング5に結線されている。シグナル側
となる複合圧電振動子8の背面には、外部からのリード
線11の信号線が結線されている。リード線11のGN
D(グランド)線は、またハウジング5にも結線されて
いる。
【0028】図2に示した超音波深触子は、前述したよ
うに、有機物2と接触する側面が起伏を有する圧電体ロ
ッド1を使用しているため、耐久性が高く、また高分解
能を有している。
【0029】次に、図1に示した複合圧電振動子の製造
方法について、以下に説明する。この製造方法は、ロス
トモールド法であり、以下の工程からなる。すなわち、
(1)シリコン型を作成する工程、(2)PZTスラリ
ーをキャスティングする工程、(3)HIP処理をする
工程、(4)シリコン型を除去する工程、(5)有機物
を充填する工程、および(6)研磨、電極付与、圧電性
付与を行う工程である図3〜5を参照して、各工程につ
いて詳細に説明する。
【0030】(1)シリコン型を作成する工程 図3(a)に示すように、シリコン(Si)基板20上
にフォトレジスト2121を塗布する。レジスト21層
に所望のパターンを露光したのちに現像する。パターン
は、製造する圧電体ロッド1の形状、寸法によるが、例
えば、円柱形状の圧電体ロッド1の径に対応した複数の
円形などが挙げられる。また、円形などのパターンの寸
法は特に限定されない。
【0031】次に、図3(b)〜(c)に示すように、
ディープRIE(反応性イオンエッチング)法により、
レジスト21層のパターンに従ってシリコン基板に穴2
2を開ける。
【0032】ディープRIE法は、マスキングとエッチ
ングを繰り返すことにより、アスペクト比が大きくシリ
コン基板面に対して垂直な側面を有する穴22を形成す
ることができるエッチング方法であり、当該技術分野で
良く知られている方法である。
【0033】ディープRIE法は、マスキングとエッチ
ングの条件を調整することにより、一回のエッチング
で、図3(b)に示すような側面がややエッチングされ
た穴22を形成することができる。
【0034】そして、条件を変えながらマスキングとエ
ッチングを繰り返すことにより、図3(c)に示すよう
に起伏のある側面を有する深い穴22を形成することが
できる。
【0035】所定の深さの穴22を形成したのち、現像
してレジスト21層を除去することで、図4(a)に示
したようなシリコン型23が得られる。図4(a)のシ
リコン型23に形成された穴22は、穴22の深さ方向
に垂直な断面の大きさが穴22の深さ方向に沿って増減
することで起伏している側面を有している。なお、穴2
2の深さは、製造する圧電体ロッド1の形状、寸法によ
るが、例えば120μmである。また、穴22はシリコ
ン基板を貫通していても良いし、貫通していなくても良
い。
【0036】なお、図6に示したように、穴22を開け
た後に、穴22底部および穴22側面部を含めたシリコ
ン型23表面に、窒化シリコンまたは酸化シリコンなど
からなるセラミクス保護膜24を設けることが好まし
い。シリコン型23表面にこのようなセラミクス保護膜
24を設けることにより、後述する(3)HIP処理を
する工程において圧電セラミクスとシリコン型23との
反応を最小限に抑えることができる。
【0037】(2)圧電セラミクスのスラリーをキャス
ティングする工程 図4(b)に示すように、圧電セラミクス25のスラリ
ーを、超音波攪拌などによる加振によってまたは減圧脱
泡によって、(1)の工程で作成したシリコン型23に
流し込む。スラリーは、圧電セラミクス25粉体、バイ
ンダーおよび水などから構成される混合物からなる。
【0038】圧電セラミクス25としては、圧電性が得
られるセラミクス材料であれば特に限定はされない。こ
のようなセラミクス材料としては、例えばPZT(チタ
ン酸ジルコン酸鉛)系材料などが挙げられる。PZT系
材料を使用した場合には、例えば周波数定数が、Ntが
約2000Hz−m、N33が約1300Hz−mの材
料を用いることができる。
【0039】バインダーとしては、PVA(ポリビニル
アルコール)などが挙げられる。スラリーの流し込み
は、シリコン型23の穴22に圧電セラミクス25を充
填するとともに、圧電セラミクス25が充填されたシリ
コン型23の上を圧電セラミクス25が覆うように行
う。シリコン型23の表面を覆う圧電セラミクス25
は、それぞれの穴22に充填された圧電セラミクス25
と一体化される。
【0040】次に、シリコン型23に流し込んだスラリ
ーを乾燥させて、圧電セラミクス25をグリーン状態と
する。乾燥方法としては自然乾燥などが挙げられる。最
後に、グリーン状態の圧電セラミクス25を脱脂する。
脱脂とは圧電セラミクス25粉体のバインダーなどの有
機物2を除去することである。脱脂の方法としては、空
気中で高温に保つ方法などが挙げられる。なお、脱脂し
た状態では、穴22の中の圧電セラミクス25の密度は
十分には高くない。
【0041】(3)HIP処理をする工程 前述の脱脂した試料にHIP(ホットアイソスタティッ
クプレシング:熱間等方圧プレス)処理を行う。HIP
処理はシリコン型23中の圧電セラミクス25粉体の密
度を大きくするためであり、当該技術分野で良く知られ
た方法で行うことができる。
【0042】図7および図8にHIP処理の手順を示
す。なお、図7および図8においては、穴22の起伏の
ある側面を省略してある。最初に、図7に示すようにし
て、試料にCIP(コールドアイソスタティックプレシ
ング)処理を行う。つまり、図4(b)の脱脂した試料
をBN(窒化ボロン)粉末などの反応性の低い保護用セ
ラミクス粉体26で包み込んだ後、ゴムチューブ27、
テープ28で周囲を包んで保持する。この試料を水中に
置き、例えば約100MPaの等方圧をかける。CIP
処理によって、圧電セラミクス25粉体をかなり高密度
に圧縮することができる。
【0043】次に、図8(a)に示すようにして、保護
用セラミクス粉体26で包んだ試料をパイレックスガラ
スなどのガラスカプセル29内に封じ込める。つまり、
ガラス管30の中の真空度が10-3Pa以下になるまで排
気を行い、次にガラス管30を約750℃まで加熱し試
料を包むようにガラス管30を軟化させる。その後、ガ
スバーナーでガラスカプセル29をガラス管30から切
り離す。保護用セラミクス粉体26によって試料を包み
込むことで、ガラスカプセル29内への封じ込め時、ま
たは次のHIP処理時に、試料とガラスカプセル29の
間の反応を防ぐことができる。
【0044】なお、保護用セラミクス粉体26としては
窒化ボロンに限らず、該試料とガラスカプセル29との
間の反応を防いだり、それ自身がシリコンや圧電セラミ
クス25との反応性が低いようなセラミクス材料ならば
他の材料でも構わない。
【0045】最後に、図8(b)に示すようにして、試
料にHIP処理を行う。つまり、試料を封じ込めたガラ
スカプセル29をArなどの不活性ガス中で加熱しなが
ら、このカプセル29に等方圧を印加する。
【0046】HIP処理の際の、試料に印加する温度と
圧力のプログラムの一例を図9に示す。最初に、例えば
約1MPaの低い圧力をかけながら、試料の温度をガラ
スの軟化点(パイレックスガラスの場合、約750℃)
まで上昇させる。
【0047】次に、温度と圧力を同時に上昇させて、圧
電セラミクス25粉末が焼結する温度(PZT粉末の場
合、約1000〜1100℃)および約70MPa〜1
00MPaの高圧力を印加する。そして、この状態のも
とで例えば約2時間、保持する。
【0048】上述したHIP処理の後、温度、圧力を徐
々に下げる。所定の温度、圧力まで下げた後に、試料を
ガラスカプセル29および保護用セラミクス粉体26か
ら取り出す。
【0049】なお、前述したように、(1)のシリコン
型23を作成する工程で、窒化シリコンまたは酸化シリ
コンなどからなるセラミクス保護膜24をシリコン型2
3に設けておくことによって、HIP処理の際に、圧電
セラミクス25とシリコン型23との間に相互拡散など
の反応が起きることを最小限に抑えることができる。反
応が抑えられることで、圧電セラミクス25の成分、例
えばPZT中の鉛などがシリコン型23中へと拡散して
圧電セラミクス25の圧電性が失われることなどを抑制
することが可能となる。
【0050】(4)シリコン型23を除去する工程 図4(c)に示すように、HIP処理を行った試料を、
XeF2 ガスなどのエッチング材を用いてエッチング
し、圧電セラミクス25を残してシリコン型23のみを
エッチング除去する。XeF2 ガスは、PZTなどの圧
電セラミクス25を残してシリコンのみを選択的にエッ
チングすることができるエッチング材である。
【0051】以上説明した(1)〜(4)の工程によっ
て、例えば図4(c)に示すように、側面が起伏を有す
る概略柱状の圧電体ロッド1を圧電セラミクス25板の
上に林立させた構造を製造することができる。なお、図
4(c)に示した構造以外の圧電体ロッド1について
も、上述の方法によって同様にしてシリコン型23から
製造できることは言うまでもない。
【0052】本発明に係る圧電体ロッド1の製造方法に
おいては、シリコンからなる型を使用している。そのた
め、高温・高圧下で圧電セラミクス25を充填すること
ができる。
【0053】すなわち、シリコン型23に圧電セラミク
ス25を充填したまま、高圧下で圧電セラミクス25を
焼成することができる。これは、シリコンの融点(約1
414℃)が圧電セラミクス25の焼結温度(PZTの
場合、約1000℃)よりも十分に高く、またシリコン
の強度が十分に高いために、高温・高圧下でもシリコン
型23が溶融または変形しないからである。
【0054】圧電セラミクス25を高圧下で焼成できる
ため、高密度な圧電体ロッド1を得ることが可能とな
る。また、型に圧電セラミクス25を充填したまま焼成
できるため、圧電セラミクス25の持つ初期内部応力や
構造のわずかな非対称性等によって焼成後の圧電セラミ
クス25が傾くということを防ぐことができる。また、
密度の高く均一な圧電セラミクス25を得ることができ
るため、初期内部応力のバラツキに起因する焼成後の圧
電セラミクス25の傾斜を防止できる。このように、圧
電セラミクス25が焼成後に変形しないので、所望の微
細で高精度な形状の圧電体ロッド1を得ることが出来
る。そのために、理想に近い状態の圧電定数、電気機械
結合係数等の圧電特性が得られるとともに、抗接強度お
よび、絶縁耐圧が向上する。
【0055】また、焼成後に圧電セラミクス25が傾か
ないため、アスペクト比の高い圧電体ロッド1を成形し
ても、焼成後にロッド1が互いに接触することがない。
従って、数十μm程度の細い形状のアスペクト比の高い
圧電体ロッド1を容易に成形することができる。
【0056】さらに、シリコン型23はエッチング処理
によって成形後に容易に除去することが可能である。
(5)有機物2を充填する工程 図4(d)に示すように、図4(c)に示す圧電体ロッ
ド1の間隙に、有機物2を充填する。有機物2として
は、圧電体セラミクス25との密着強度の高い有機物2
であれば特に限定されないが、柔軟性のある有機物2が
好ましい。このような有機物2としては、例えばエポキ
シ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられ
る。
【0057】有機物2の充填の仕方としては、圧電体ロ
ッド1を密閉容器の中に置いて容器内を真空引きしなが
ら、容器に別に設けた注入口から有機物2を注入して、
圧電体ロッド1に有機物2を充填する方法などが挙げら
れる。充填した後、有機物2を加熱などによる硬化など
によって固化させる。
【0058】(6)研磨、電極付与、圧電性付与を行う
工程 図4(d)に示すように、有機物2を充填した圧電体ロ
ッド1を、例えば破線部Aまで研削・研磨して圧電セラ
ミクス25板を除去し、圧電体ロッド1と有機物2の両
方を露出させる。このようにして作製した圧電体ロッド
1と有機物2の複合体の厚みは、例えば約100μmで
ある。
【0059】次に、図5に示すようにして、圧電体ロッ
ド1が露出した試料の上下面に電極35を設ける。電極
35としては、電極35の形成時に有機物2に大きなダ
メージを与えないものであれば特に限定されない。この
ような電極35の材料としては、金属材料、化合物材料
などが挙げられる。金属材料としては、例えば、金、
銅、チタン、ニッケル、銀、白金、およびこれらを組み
合わせたクロム/金などの積層体が挙げられる。化合物
材料としては、例えばITO(酸化インジウム錫)など
が挙げられる。電極35の形成の仕方としては特に限定
されないが、例えばスパッタリング、蒸着、イオンプレ
ーティングなどが挙げられる。
【0060】電極35を設けたのち、電極35間にDC
電圧を印加して圧電体ロッド1の分極処理を行って圧電
体ロッド1に圧電性を付与する。最後に、外形加工を行
うことにより、図1に示したような複合圧電振動子を完
成させる。
【0061】前述したように、本発明に係る複合圧電振
動子は、圧電セラミクス25の密度が高く、微細・高精
度な形を有し、またアスペクト比の高い圧電体ロッド1
を用いている。
【0062】圧電セラミクス25の密度が高いために、
複合圧電振動子の性能を高くすることができる。また、
圧電体ロッド1が微細・ 高精度な形を有しているため、
複合圧電振動子自体も容易に小型化することができる。
さらに、圧電体ロッド1のアスペクト比が高いために、
複合圧電振動子の発振音圧を高くでき、ひいては発振信
号のS/N比を高くすることができる。
【0063】なお、前述の(1)のシリコン型23を作
製する工程での図3(b)〜(c)に示したディープR
IE法において、レジスト21層のパターンを変えるこ
とで、形成された圧電体ロッド1の側面の起伏をいろい
ろな形状にすることができる。
【0064】図10に例を示す。例えば円形のパターン
を用いれば、図10(a)に示したように、ロッド1の
長手軸に垂直なロッド1の断面が円形を保ったまま、こ
の断面の大きさがロッド1の長手軸に沿って増減するこ
とで側面が起伏している概略柱状のロッド1が得られ
る。また、四角形のパターンを用いれば、図10(b)
に示したように、該垂直な断面が四角形を保ったまま、
この断面の大きさが長手軸に沿って増減することで側面
が起伏している概略柱状のロッド1が得られる。さら
に、扇型のパターンを用いれば、図10(c)に示した
ように、該垂直な断面が扇型を保ったまま、この断面の
大きさが長手軸に沿って増減することで側面が起伏して
いる概略柱状のロッド1が挙げられる。
【0065】なお、ロッド1の側面の起伏は、ロッド1
の高さに垂直なロッド1の断面の大きさがロッド1の長
手軸に沿って周期的に増減するようなものであっても良
い。さらに、ディープRIE法においてマスキングとエ
ッチングの条件を変えてエッチングを繰り返すことによ
り、起伏のある側面を有するロッド1を、概略柱状以外
の他の形状にすることもできる。
【0066】図11に例を示す。図11は、レジスト2
1層のパターンとして円形パターンを用いた場合である
が、パターンとしては他の形状のものでも良い。例え
ば、図11(a)に示したように、ロッド1の長手軸に
垂直な断面の大きさがロッド1の長手軸に沿って増加と
減少を繰り返しながら、この増加する量が減少する量よ
りも常に大きいようなロッド1形状を得ることができ
る。この場合、該垂直な断面積の増減の繰り返しにより
ロッド1の側面は起伏しているが、それとともに、ロッ
ド1の該垂直な断面積は平均として長手軸に単調増加し
ている。
【0067】また、図11(b)に示したように、ロッ
ド1の長手軸に垂直な断面の大きさがロッド1の長手軸
に沿って増加と減少を繰り返しながら、最初はこの増加
する量が減少する量よりも大きいが、途中で増加する量
が減少する量よりも小さくなるようなロッド1形状を得
ることができる。この場合、該垂直な断面積の増減の繰
り返しによりロッド1の側面は起伏しているが、それと
ともに、ロッド1の該垂直な断面積は平均として長手軸
に増加および減少している。
【0068】さらに、図11(c)に示すように、図1
1(b)に示したロッド1形状が繰り返された形状のロ
ッド1形状を得ることも可能である。以上、説明したよ
うに、一つの圧電体ロッド1の径が長手軸に沿って変化
することで、前述したように、ロッド1の径方向の不要
な振動モードが抑制され、探触子として作製した際に高
分解能化が図られる。
【0069】また、本発明に係る複合圧電振動子は、少
なくとも1つの圧電体ロッド1が他の圧電体ロッド1と
異なる体積を有することが好ましい。圧電体ロッド1の
体積が異なると圧電体ロッド1の共振周波数が異なり、
圧電体ロッド1が送受する超音波の周波数が異なる。従
って、少なくとも1つの該圧電体ロッド1が他の該圧電
体ロッド1と異なる体積を有することで、振動子全体と
しての帯域が広くなり、探触子とした際に比帯域が広が
る。
【0070】少なくとも1つの圧電体ロッド1が他の圧
電体ロッド1と異なる体積を有するというのは、複数の
例えば100本の圧電体ロッド1のうち1本だけが他の
例えば99本の圧電体ロッド1と異なる体積を有してい
ても良いし、複数の例えば100本の圧電体ロッド1の
うち2本だけが他の例えば98本の圧電体ロッド1と異
なる体積を有していても良いし、または、複数の例えば
100本の圧電体ロッド1がすべて異なる体積を有して
いても良いという意味である。
【0071】このように少なくとも1つの圧電体ロッド
1が他の圧電体ロッド1と異なる体積を有する複数の圧
電体ロッド1を配列する仕方としては、特に限定されな
い。例えば、最も小さい体積を有する圧電体ロッド1を
中心にして、その周りに放射状に圧電体ロッド1の体積
が増加するように圧電体ロッド1が配置されていても良
い。また、最も大きい体積を有する圧電体ロッド1を中
心部にして、その周りに放射状に圧電体ロッド1の体積
が減少するように圧電体ロッド1が配置されていても良
い。または、ある圧電体ロッド1を中心部にして、その
周りに放射状に圧電体ロッド1の体積が増加と減少を繰
り返すように圧電体ロッド1が配列されていても良い。
または、少なくとも1つの圧電体ロッド1が他の圧電体
ロッド1と異なる体積を有する複数の圧電体ロッド1が
振動子内で不規則に配列されていても良い。
【0072】図12に、最も小さい体積を有する圧電体
ロッド1を中心部にして、その周りに放射状に圧電体ロ
ッド1の体積が増加するように圧電体ロッド1が配置さ
れている複合圧電振動子の例を示す。中心部の圧電体ロ
ッド1は体積が小さいために、例えば細い棒の縦振動
(N33)モードで振動し、圧電体ロッド1の共振周波
数としては例えば約13MHzとなる。一方、外周部の
圧電体ロッド1は体積が大きいために、例えば板の厚み
振動(Nt)モードで振動し、圧電体ロッド1の共振周
波数としては例えば約20MHzとなる。また、中心部
と外周部の中間に位置する圧電体ロッド1は、その体積
がやはり中心部のものと外周部のものとの中間であり、
共振周波数も例えば約13MHzと約20MHzの中間
の値を取る。
【0073】このように少なくとも1つの圧電体ロッド
1が他の圧電体ロッド1と異なる体積を有する複数の圧
電体ロッド1を作製する方法としては、少なくとも1つ
の圧電体ロッド1が他の圧電体ロッド1と異なる径を有
するように複数の圧電体ロッド1を形成するか、または
少なくとも1つの圧電体ロッド1が他の圧電体ロッド1
と異なる長手方向の長さを有するように複数の圧電体ロ
ッド1を形成することなどが挙げられる。
【0074】少なくとも1つの圧電体ロッド1が他の圧
電体ロッド1と異なる径を有するように複数の圧電体ロ
ッド1を形成する場合には、前述の(1)シリコン型2
3を作成する工程において、少なくとも1つの穴22が
他の穴22と異なる径を有するような複数の穴22を有
するレジスト21パターンを用いれば良い。そして、小
さな径の圧電体ロッド1に対応する穴22は小さな径で
パターニングし、大きな径の圧電体ロッド1に対応する
穴22は大きな径でパターニングする。例えば、圧電体
ロッド1の体積が中心部で小さく外周部で大きいように
するためには、一例としては中心部で20μmの小さな
径、外周部で直径300μmの大きな径を有するような
複数の大きさのパターンを用いれば良い。
【0075】少なくとも1つの圧電体ロッド1が他の圧
電体ロッド1と異なる長手方向の長さを有するように複
数の圧電体ロッド1を形成する場合には、前述の(1)
シリコン型23を作成する工程において、シリコン基材
上に複数の穴22を一度にパターニングせずに、異なる
長さの長手方向を有する圧電体ロッド1に対応する穴2
2ごとに、パターニングしてエッチングすれば良い。そ
して、高さが小さい圧電体ロッド1に対応する穴22は
エッチングでより浅く形成し、高さが大きい圧電体ロッ
ド1に対応する穴22はより深く形成すれば良い。
【0076】もしくは、同一高さの圧電体ロッド1を作
製し、有機物充填後の研削工程で、片面もしくは両面が
凹面状もしくは凸面状となるように研削加工して複合圧
電振動子を作製すれば良い。
【0077】このように、少なくとも1つの圧電体ロッ
ド1が他の圧電体ロッド1と異なる長手方向の長さを有
するように複数の圧電体ロッド1を形成することで、例
えば、片面のみが凹型である複合圧電振動子、または片
面のみが凸型である複合圧電振動子、または両面が凹型
または凸型である複合圧電振動子を形成することができ
る。
【0078】なお、上述した、少なくとも1つの圧電体
ロッド1が他の圧電体ロッド1と異なる径を有するよう
に複数の圧電体ロッド1を形成する方法、および少なく
とも1つの圧電体ロッド1が他の圧電体ロッド1と異な
る長手方向の長さを有するように複数の圧電体ロッド1
を形成する方法は併用しても良い。
【0079】なお、ここで説明した発明の実施の形態の
各構成は、当然、各種の変形、変更が可能である。ま
た、本発明に係る複合圧電振動子は、圧電体ロッド1の
2つの端面にそれぞれ接して形成された2つの電極35
のうち、少なくとも一方の電極35が複数に分割されて
いることが好ましい。そして、分割された電極35ごと
に独立して、圧電体ロッド1を駆動させるための電圧を
印加し、圧電体ロッド1からの信号を受信できることが
好ましい。
【0080】電極35を分割することで、超音波を送受
する圧電体ロッド1の面積および位置が異なる複数のも
のを、一枚の複合圧電振動子の中に配置することができ
るため、超音波深触子としての性能を高めることができ
る。
【0081】例えば、超音波の焦点を切換えることがで
きる。つまり、例えば、分割した電極35の一部を使用
して複合圧電振動子内の一部の圧電体ロッド1のみを駆
動すれば、細い超音波ビームを発振させることができ、
近距離の対象物との間で超音波を送受することができ
る。また、電極35のすべてを使用して全部の圧電体ロ
ッド1を駆動すれば、強力な超音波ビームを発振させる
ことができ、遠距離の対象物との間で超音波を送受する
ことができる。
【0082】特に、前述した少なくとも1つの圧電体ロ
ッド1が他の圧電体ロッド1と異なる体積を有する複数
の圧電体ロッド1の異なる体積の圧電体ロッド1ごとに
電極35を分割して、分割した電極35ごとに独立して
信号をやりとりできることが好ましい。
【0083】前述したように、圧電体ロッド1の体積が
異なると、圧電体ロッド1が送受する超音波の周波数が
異なる。従って、異なる体積の圧電体ロッド1ごとに異
なる電極35を設けることで、異なる周波数の超音波を
一つの圧電体振動子で送受することが可能となる。
【0084】高い周波数の超音波は分解能は高いが、音
波の減衰が大きいために深達度が浅い。一方、低い周波
数の超音波は分解能は低いが深達度が深い。従って、異
なる体積の圧電体ロッド1ごとに電極35を分割して、
分割した電極35ごとに独立して信号をやりとりすれ
ば、一枚の振動子で多周波の機能を有するとともに、音
響放射軸を合わせることが容易となり、超音波深触子と
して観察している時に周波数を切り替えても同位置の診
断が可能となる。
【0085】分割する電極35の形状および数は、使用
用途によって様々に変えることができる。例えば、上述
の超音波の焦点を切換える場合には、細い超音波ビーム
を発振させるための電極35を複合圧電振動子の中央部
に配置することなどが挙げられる。さらに、複合圧電振
動子の片面の電極35のみを分割しても良いし、両面の
電極35を分割しても良い。
【0086】例としては、複合圧電振動子の中心部と外
周部とで異なる体積の圧電体ロッド1を配置し、電極3
5を中心部と外周部とに分割して形成しても良い。図1
3に一例を示す。
【0087】図13(a)は、少なくとも1つの圧電体
ロッド1が他の圧電体ロッド1と異なる体積を有する圧
電体ロッド1が形成された複合圧電振動子である。小さ
い体積の圧電体ロッド1が中心部に集まり、その周りに
放射状に圧電体ロッド1の体積が増加するように圧電体
ロッド1が配置されている。また、複合圧電振動子の図
示しない反対側の面には、電極が全面に形成されている
とする。
【0088】図13(b)は、図13(a)に示した複
合圧電振動子上に形成するための分割された電極のパタ
ーンである。電極35は、中心部の小さい電極36と、
この電極の周囲に位置する外周部の電極37とに分割さ
れている。中心部の電極36は、図13(a)に示した
小さい体積の圧電体ロッド1が集まっている部分に対応
し、外周部の電極37は大きな体積の圧電体ロッド1が
集まっている部分に対応している。両電極の間には、電
極が形成されていないギャップが存在する。
【0089】図14は、図13(b)に示した分割電極
が実際に形成された、図13(a)に示した複合圧電振
動子を示している。なお、図14において、見やすくす
るために、分割電極36、37の下にある圧電体ロッド
1も見えるようにしてある。
【0090】図14において、中心部の電極36により
駆動される圧電体ロッド1は、体積が小さく、例えばア
スペクト比が5程度であるような形状をなす。そのた
め、前述したように、例えば棒の縦振動(N33)モー
ドで振動する。一方、外周部の電極37により駆動され
る圧電体ロッド1は、体積が大きく、例えばアスペクト
比が0.5以下であるような形状をなすため、例えば板
の厚み振動(Nt)モードで振動する。
【0091】従って、N33とNtとが異なる圧電材料
を使用すれば、中心部と外周部とでは探触子として送受
する周波数が異なる。従って、例えば中心部では約13
MHz程度の中心周波数で駆動できるとともに外周部で
は約20MHz程度の中心周波数で駆動できる探触子を
作製することが可能となる。
【0092】図15に本発明に係る他の例を示す。図1
5(a)は、少なくとも1つの圧電体ロッド1が他の圧
電体ロッド1と異なる体積を有する図10(c)に示し
たような扇型の圧電体ロッド1を、同一中心に配置した
複合圧電振動子をしめす。この複合圧電振動子は、中心
の円形の圧電体ロッド38の周囲に3種類の体積を有す
る扇型の圧電体ロッド39、40、41が、外側ほど大
きな体積となるように同一中心に配置された構造となっ
ている。
【0093】図15(b)は、図15(a)に示した複
合圧電振動子上に形成するための分割された電極のパタ
ーンである。図15(a)の複合圧電振動子の円形の圧
電体ロッド38および扇型の圧電体ロッド39、40、
41に対応して、分割された4種類の環状電極42〜4
5が形成されている。電極46はアース電極である。そ
れぞれの体積の圧電体ロッド1ごとに、一つの環状の電
極で駆動することができるため、複数の周波数の超音波
を送受することが可能となる。
【0094】なお、本発明においても、少なくとも1つ
の圧電体ロッド1が他の圧電体ロッド1と異なる体積を
有する複数の圧電体ロッド1として、少なくとも1つの
圧電体ロッド1が他の圧電体ロッド1と異なる径を有す
る複数の圧電体ロッド1か、または少なくとも1つの圧
電体ロッド1が他の圧電体ロッド1と異なる長手方向の
長さを有する複数の圧電体ロッド1を用いることが可能
であることは言うまでもない。
【0095】なお、本発明の実施の形態の各構成におい
ても、当然、各種の変形、変更が可能である。また、本
発明に係る複合圧電振動子は、圧電体ロッド1とともに
電極端子接続部を有し、それぞれの圧電体ロッド1の2
つの端面とともに電極端子接続部の端面が露出するよう
に圧電体ロッド1間および圧電体ロッド1と電極端子接
続部の間に有機物2が充填されていることが好ましい。
そして、圧電体ロッド1と有機物2と電極端子接続部は
一体に形成されていることが好ましい。
【0096】電極端子接続部を設けることにより、探触
子として使用する際に、電極への配線を電極上で直接行
うのではなく、電極端子接続部上で行うことができる。
電極端子接続部上で配線を行うことができる結果、電極
の下に充填されている有機物2に熱による損傷を与える
ことなく、半田やワイヤーボンディングといった結線が
容易に行える。
【0097】形成する電極端子接続部は、1つであって
も良いし、複数であっても良い。電極端子接続部を形成
する材料としては特に限定されないが、耐熱性の高い材
料であることが好ましい。耐熱性が高いことで、結線の
さいに電極端子接続部自体が熱による損傷を受けること
を極力抑えることができる。
【0098】耐熱性の高い材料としては、例えばセラミ
クス材料、金属材料などが挙げられる。絶縁体である必
要はない。セラミクス材料としては、例えば、アルミナ
などのほか、PZTなどの各種圧電セラミクス25材料
などが挙げられる。また、金属材料としては例えば銅、
ステンレス鋼などが挙げられる。
【0099】圧電セラミクス25材料を用いる場合に
は、前述の(6)研磨、電極付与、圧電性付与を行う工
程において複合圧電振動子の両面に電極を形成するとき
に、両面の電極が同じ電極端子接続部に接触しないよう
にして用いる。
【0100】例えば、2つの電極端子接続部を設けた場
合に、一方の面の電極は第1の電極端子接続部にのみ接
触し、他方の面の電極は第2の電極端子接続部にのみ接
触するように形成する。こうすることで、圧電セラミク
ス25からなる電極端子接続部に両面の電極によって電
圧が印加されることがない。電圧が印加されないので、
電極付与後の分極処理時に電極端子接続部に圧電性が付
与されない。従って、超音波深触子として使用するとき
に、電極端子接続部から超音波が発振されないので、放
射される超音波の音場に影響を与えずに、電極端子接続
部を用いることができる。
【0101】また、金属材料を用いる場合にも、上述の
圧電セラミクス25材料を使用するときと同様に、複合
圧電振動子の両面へ電極を付与するときに、両面の電極
が同じ電極端子接続部に接触しないように形成する。こ
うすることで、金属からなる電極端子接続部によって両
面に形成された電極が短絡することを防止しながら、電
極端子接続部を用いることができる。
【0102】また、電極端子接続部は硬度の高い材料、
特に圧電体ロッド1および有機物2よりも高度の高い材
料から形成されていることが好ましい。このような材料
からなる電極端子接続部を配置することで、研削加工時
に電極端子接続部をスペーサとして、簡単に厚み精度よ
く研削ができ、安定した品質のものを歩留りよく作製可
能になる。
【0103】さらに、電極端子接続部が電極材料と密着
性の良い材料によって形成されていることが好ましく、
こうすることで、電極端子接続部ひいては複合圧電振動
子の耐久性能が向上する。
【0104】また、電極端子の形状は特に限定されない
が、例えば複合圧電振動子の外周を覆うように形成され
たものや、林立する圧電体ロッド1の中に形成されたも
のなどが挙げられる。
【0105】図16は、一例として、複合圧電振動子の
圧電体ロッド1と平行な2つの側面に形成された電極端
子接続部50を示す。図16(a)は平面図を示し、図
16(b)は斜視図を示す。
【0106】また、図17には、図14に示した分割電
極36、37を図16の電極端子接続部50上に形成し
た場合の一例を示す。分割電極36、37は、電極端子
接続部50の上で半田やワイヤーボンディングなどによ
って外部配線と結線することができるため、圧電体ロッ
ド1間に充填された有機物2に結線時の熱による損傷を
与えずに、外部と結線することが可能である。
【0107】また、図18には、図15(a)に示した
異なる体積の複数の扇型の圧電体ロッド38〜41を有
する複合圧電振動子に、2箇所の電極端子接続部50を
設けた例を示す。図18に示した複合圧電振動子上に、
図15(b)に示した分割電極42〜45を形成した場
合には、やはり電極端子接続部50上で複数の環状電極
に結線することが可能となる。
【0108】電極端子接続部50を形成する方法として
は、前述の(4)シリコン型23を除去する工程におい
てシリコン型23をエッチング除去したのち、(5)有
機物2を充填する工程を行う前に、圧電体ロッド1とと
もに電極端子接続部50を配置し、圧電体ロッド1の
間、および圧電体ロッド1と電極端子接続部50との間
に有機物2を充填して両者を一体化することなどが挙げ
られる。
【0109】なお、前述したように、硬度の高い材料で
電極端子接続部50を形成したときには、最終的に得た
い圧電体ロッド1の高さを有する電極端子接続部50を
配置して有機物2により一体化したのち、電極端子接続
部50をスペーサとして研削を行って、容易に所望の高
さの圧電体ロッド1を得ることができる。
【0110】なお、ここで説明した本発明の実施の形態
の各構成は、当然、各種の変形、変更が可能である。ま
た、本発明に係る複合圧電振動子は、少なくとも1つの
該圧電体ロッド1が他の該圧電体ロッド1と異なる組成
を有することが好ましい。このように異なる組成を有す
る結果、一枚の複合圧電振動子が複数の性能を有するこ
とができるため、超音波深触子としての特性を向上させ
ることが可能となる。
【0111】例えば、異なる圧電定数を有する組成から
圧電体ロッド1を形成する。一例としては、圧電定数d
33の大きなものと圧電定数g33の大きなものから形
成する。圧電定数d33の大きな物は、探触子としたと
きに、印加電圧に対する変形量が大きく、送信時の出力
を上げることができる。また、圧電定数g33の大きな
ものは、探触子としたときに、応力に対する発生電圧が
大きく、受信時の出力を上げることができる。
【0112】すなわち、圧電定数d33の大きなものに
より強い音を出すことができ、また、圧電定数g33の
大きなものにより、被検体の界面に反射して戻ってきた
エコー波を効率よく電気信号に変換することが可能とな
る。従って、探触子とした際の、感度が向上し、高精度
化を達成できる。
【0113】また、圧電d33、g33以外に周波数定
数N33,Ntの異なる材料を用いることで帯域を広
げ、高分解能化が達成できる。さらに、機械的品質係数
Qmの高い材料と低い材料の組み合わせをはじめ、2種
類以上の複数の圧電材料を組み合わせることにより、探
触子としての性能を上げることが可能である。
【0114】なお、異なる組成を有する圧電体ロッド1
は配列がランダムであっても、規則的であっても良い
が、それぞれ超音波の音場を考慮した配置とし別々の電
極により駆動することが最も効果的である。
【0115】このような複合圧電振動子を形成する方法
を、図19に示す。なお、図4および図5で行った説明
と重複する部分は省略する。まず、図19(a)に示す
ように、ディープRIE法エッチングによりシリコン基
板の両側に穴22および55を開ける。
【0116】次に、図19(b)に示すように、両面の
穴22および55に異なる組成の圧電セラミクス56、
57のスラリーを充填する。スラリーを乾燥、脱脂させ
たのち、HIP処理、シリコン型23の除去を行う。シ
リコン型23の除去は、図4(c)で説明したのと同じ
ように、XeF2 ガスなどのエッチング材を用いてエッ
チングすれば良い。エッチングは、シリコン型23の側
面に露出したシリコンからシリコン型23の内部のシリ
コンへと進行するため、異なる組成の圧電セラミクス5
6、57にはさまれたシリコン型23を容易に除去する
ことができる。
【0117】次に、図19(c)に示したように、シリ
コン型23を除去したあとに残った異なる組成の圧電セ
ラミクス56、57を互いに向き合わせのち、有機物2
を充填して固化させる。そして、例えば、破線部Aおよ
びBまで研削・除去する。
【0118】最後に、図19(d)に示したように、異
なる組成の圧電体ロッド58、59が露出した上下面に
電極35を設ける。その後、分極処理を行う。以上のよ
うにして、少なくとも1つの圧電体ロッドが他の圧電体
ロッドと異なる組成を有する複合圧電振動子を作製する
ことができる。
【0119】以上、本発明に係る実施形態に基づいて説
明してきたが、本明細書には以下の発明が含まれる。 (1)最も小さい体積を有する圧電体を中心部に配置
し、その周りに放射状に圧電体の体積が増加するように
圧電体が配置されているか、または最も大きい体積を有
する圧電体を中心部に配置し、その周りに放射状に圧電
体の体積が減少するように圧電体が配置されていること
を特徴とする複合圧電振動子。 (2)圧電体とともに電極端子接続部を有し、それぞれ
の圧電体の第1および第2の端面とともに該電極端子接
続部の端面が露出するように圧電体間および圧電体と該
電極端子接続部の間に有機物が充填されていることを特
徴とする複合圧電振動子。 (3)第1の端面または第2の端面に平行な圧電体の断
面積が長手軸に沿って増加、または増加および減少をす
ることを特徴とする複合圧電振動子。 (4)少なくとも1つの圧電体が他の圧電体と異なる組
成を有することを特徴とする複合圧電振動子。
【0120】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、樹脂と圧電体との間の密着性が高く、不要な振動が
発生しない、微細で高密度化された複合圧電振動子を提
供することが可能となる。その結果、耐久性が向上し、
超音波深触子に使用したときにノイズの発生が少ない等
の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合圧電振動子の一例を示す概略
斜視図および平面図。
【図2】本発明に係る超音波深触子の先端部の一例を示
す概略断面図。
【図3】本発明に係る複合圧電振動子を製造する方法の
一例を示す工程図。
【図4】本発明に係る複合圧電振動子を製造する方法の
一例を示す工程図。
【図5】本発明に係る複合圧電振動子を製造する方法の
一例を示す工程図。
【図6】本発明に係るセラミクス保護膜の形成工程の一
例を示す概略図。
【図7】本発明に係るHIP処理工程の一例を示す概略
図。
【図8】本発明に係るHIP処理工程の一例を示す概略
図。
【図9】本発明に係るHIP処理時の温度および圧力の
変化の一例を示す図。
【図10】本発明に係る圧電体ロッドの形状の一例を示
す概略斜視図。
【図11】本発明に係る圧電体ロッドの形状の一例を示
す概略斜視図。
【図12】本発明に係る複合圧電振動子の一例を示す概
略平面図。
【図13】本発明に係る複合圧電振動子およびこの振動
子上に形成する分割電極の一例を示す概略平面図。
【図14】本発明に係る分割電極が形成された複合圧電
振動子の一例を示す概略平面図。
【図15】本発明に係る複合圧電振動子およびこの振動
子上に形成する分割電極の一例を示す概略平面図。
【図16】本発明に係る電極端子接続部を有する複合圧
電振動子を示す概略平面図および斜視図。
【図17】本発明に係る分割電極が形成された電極端子
接続部を有する複合圧電振動子の一例を示す概略平面
図。
【図18】本発明に係る電極端子接続部を有する複合圧
電振動子を示す概略平面図。
【図19】本発明に係る複合圧電振動子を製造する方法
の一例を示す工程図。
【符号の説明】
1、38、39、40、41、…圧電体ロッド 2…有機物 20…シリコン基板 21…レジスト 22、55…穴 23…シリコン型 24…セラミクス保護膜 25、56、57…圧電セラミクス 26…保護用セラミクス粉体 29…ガラスカプセル 30…ガラス管 35、36、37、42、43、44、45、46、5
8、59…電極 50…電極端子接続部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江刺 正喜 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉無番地 東 北大学内 (72)発明者 王 詩男 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉無番地 東 北大学内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに離間に配置された圧電体と、該圧
    電体の間に充填された有機物と、該圧電体の第1の端面
    および第2の端面にそれぞれ接して形成された第1およ
    び第2の電極とを含む複合圧電振動子において、 各圧電体の側面が起伏を有することを特徴とする複合圧
    電振動子。
  2. 【請求項2】 少なくとも1つの該圧電体が他の該圧電
    体と異なる体積を有することを特徴とする請求項1記載
    の複合圧電振動子。
  3. 【請求項3】 第1の電極および第2の電極のうち、少
    なくとも一方の電極が複数に分割されていることを特徴
    とする請求項1または2記載の複合圧電振動子。
JP10086741A 1998-03-31 1998-03-31 複合圧電振動子 Withdrawn JPH11285096A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10086741A JPH11285096A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 複合圧電振動子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10086741A JPH11285096A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 複合圧電振動子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11285096A true JPH11285096A (ja) 1999-10-15

Family

ID=13895241

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10086741A Withdrawn JPH11285096A (ja) 1998-03-31 1998-03-31 複合圧電振動子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11285096A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6984922B1 (en) 2002-07-22 2006-01-10 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Composite piezoelectric transducer and method of fabricating the same
JP2011069780A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 超音波測定装置,それに用いる超音波センサおよび超音波測定方法
CN102084063A (zh) * 2008-02-06 2011-06-01 因诺瓦科技有限公司 能量采集
JP2011152356A (ja) * 2010-01-28 2011-08-11 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 超音波探触子および超音波診断装置
JP2012100043A (ja) * 2010-11-01 2012-05-24 Nec Corp 発振装置及び圧電素子の製造方法
WO2017110666A1 (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 第一精工株式会社 スピーカ装置及びスピーカ装置の製造方法
CN111246354A (zh) * 2018-11-29 2020-06-05 乐金显示有限公司 振动产生装置和包括该振动产生装置的电子设备
JP2020113238A (ja) * 2019-01-08 2020-07-27 深▲ジェン▼市台技光▲電▼有限公司Shenzhen Taiji Opto−Elec Co.,Ltd. 超音波指紋認識機能用の強化ガラス保護フィルム及び製造方法
CN111755592A (zh) * 2019-03-29 2020-10-09 乐金显示有限公司 柔性振动模块和包括该柔性振动模块的显示设备
CN115171574A (zh) * 2019-03-29 2022-10-11 乐金显示有限公司 声音生成装置

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6984922B1 (en) 2002-07-22 2006-01-10 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Composite piezoelectric transducer and method of fabricating the same
CN100376214C (zh) * 2002-07-22 2008-03-26 松下电器产业株式会社 复合压电体
CN102084063A (zh) * 2008-02-06 2011-06-01 因诺瓦科技有限公司 能量采集
JP2011069780A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd 超音波測定装置,それに用いる超音波センサおよび超音波測定方法
JP2011152356A (ja) * 2010-01-28 2011-08-11 Konica Minolta Medical & Graphic Inc 超音波探触子および超音波診断装置
JP2012100043A (ja) * 2010-11-01 2012-05-24 Nec Corp 発振装置及び圧電素子の製造方法
CN108432267A (zh) * 2015-12-25 2018-08-21 第精工株式会社 扬声器装置和扬声器装置的制造方法
TWI627866B (zh) * 2015-12-25 2018-06-21 Dai Ichi Seiko Co Ltd 揚聲器裝置及揚聲器裝置之製造方法
WO2017110666A1 (ja) * 2015-12-25 2017-06-29 第一精工株式会社 スピーカ装置及びスピーカ装置の製造方法
JPWO2017110666A1 (ja) * 2015-12-25 2018-10-18 第一精工株式会社 スピーカ装置及びスピーカ装置の製造方法
US10484796B2 (en) 2015-12-25 2019-11-19 Dai-Ichi Seiko Co., Ltd. Speaker device and method for manufacturing speaker device
CN111246354A (zh) * 2018-11-29 2020-06-05 乐金显示有限公司 振动产生装置和包括该振动产生装置的电子设备
CN111246354B (zh) * 2018-11-29 2021-11-30 乐金显示有限公司 振动产生装置和包括该振动产生装置的电子设备
US11596980B2 (en) 2018-11-29 2023-03-07 LG Display Co,. Ltd. Vibration generating device and electronic apparatus including the same
JP2020113238A (ja) * 2019-01-08 2020-07-27 深▲ジェン▼市台技光▲電▼有限公司Shenzhen Taiji Opto−Elec Co.,Ltd. 超音波指紋認識機能用の強化ガラス保護フィルム及び製造方法
CN111755592A (zh) * 2019-03-29 2020-10-09 乐金显示有限公司 柔性振动模块和包括该柔性振动模块的显示设备
CN115171574A (zh) * 2019-03-29 2022-10-11 乐金显示有限公司 声音生成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6566265B2 (en) Method of working piezoelectric substance and method of manufacturing composite piezoelectric substance
JP2000050391A (ja) 超音波トランスデューサーおよびその製造方法
US6984922B1 (en) Composite piezoelectric transducer and method of fabricating the same
Wang et al. Enhancement of the transmission of piezoelectric micromachined ultrasonic transducer with an isolation trench
JP2014147452A (ja) 超音波探触子、超音波画像診断装置及び超音波探触子の製造方法
Liu et al. Micromachining techniques in developing high-frequency piezoelectric composite ultrasonic array transducers
JP2000028595A (ja) 圧電構造体の製造方法および複合圧電振動子
CN115532572B (zh) 一种多频压电微机械超声换能器及制备方法
JPH11285096A (ja) 複合圧電振動子
JP4065049B2 (ja) 圧電セラミクス構造体の製造方法及び複合圧電振動子の製造方法
JP2000300559A (ja) 超音波探触子及びその製造方法
JP2007273584A (ja) 積層型圧電素子、および積層型圧電素子の作製方法、並びに超音波プローブ
Zhou et al. Micro-machined high-frequency (80 MHz) PZT thick film linear arrays
JPH11276480A (ja) 複合圧電振動子およびその製造方法
JP2000307162A (ja) 圧電構造体および複合圧電振動子の製造方法、複合圧電振動子
JP2004039836A (ja) 複合圧電体およびその製造方法
CN111013994B (zh) 一种接触式聚焦型医用压电超声换能器及制备方法
Pedersen et al. Fabrication of high-frequency pMUT arrays on silicon substrates
JP2001069595A (ja) 超音波トランスデューサーの製造方法
JP3857911B2 (ja) 複合圧電体およびその製造方法
JP2005110116A (ja) 超音波トランスデューサアレイ及びその製造方法
JP4320098B2 (ja) アレイ型複合圧電体
Li et al. Soft Mold Process for 1-3 Piezocomposite and Its Application in High Frequency Medical Ultrasound Imaging
JPH05309096A (ja) 衝撃波発生源
WO2016208425A1 (ja) 高周波超音波圧電素子、その製造方法、及びそれを含む高周波超音波プローブ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050607