JPH11278863A - 紫外線遮断無色透明ガラス - Google Patents
紫外線遮断無色透明ガラスInfo
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- JPH11278863A JPH11278863A JP10181398A JP10181398A JPH11278863A JP H11278863 A JPH11278863 A JP H11278863A JP 10181398 A JP10181398 A JP 10181398A JP 10181398 A JP10181398 A JP 10181398A JP H11278863 A JPH11278863 A JP H11278863A
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- glass
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Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/076—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
- C03C3/095—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing rare earths
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C03C4/00—Compositions for glass with special properties
- C03C4/08—Compositions for glass with special properties for glass selectively absorbing radiation of specified wave lengths
- C03C4/085—Compositions for glass with special properties for glass selectively absorbing radiation of specified wave lengths for ultraviolet absorbing glass
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
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- Materials Engineering (AREA)
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- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のものよりより安価で、より容易に、よ
り無色に近い紫外線遮断無色透明ガラスを得る。 【解決手段】 酸化セリウム0.1〜1.0%、酸化鉄
0.07%以下を含むソーダライムガラスで、消色剤と
して酸化コバルト0.000001〜0.001%、及
び、セレン0〜0.008%を含み、かつ、ガラス中の
イオウ濃度をSO3 換算で0.20%以下とした紫外線
遮断無色透明ガラスである。紫外線を遮断する酸化セリ
ウムによって黄色味がかった色は、酸化コバルトの青で
補正されて無色に近くなる。酸化コバルトのみでは極め
て薄い青ないし青緑色を呈することがあるので、そのと
きは、これにセレンを加えることで更に無色に近くな
る。また、SO3 %を0.20%以下としてガラスを還
元性に寄せ、、ガラスが黄色味がかるのを抑えると共
に、セレンの発色を確実なものとし、酸化コバルトとセ
レンによる安定した消色が可能となる。
り無色に近い紫外線遮断無色透明ガラスを得る。 【解決手段】 酸化セリウム0.1〜1.0%、酸化鉄
0.07%以下を含むソーダライムガラスで、消色剤と
して酸化コバルト0.000001〜0.001%、及
び、セレン0〜0.008%を含み、かつ、ガラス中の
イオウ濃度をSO3 換算で0.20%以下とした紫外線
遮断無色透明ガラスである。紫外線を遮断する酸化セリ
ウムによって黄色味がかった色は、酸化コバルトの青で
補正されて無色に近くなる。酸化コバルトのみでは極め
て薄い青ないし青緑色を呈することがあるので、そのと
きは、これにセレンを加えることで更に無色に近くな
る。また、SO3 %を0.20%以下としてガラスを還
元性に寄せ、、ガラスが黄色味がかるのを抑えると共
に、セレンの発色を確実なものとし、酸化コバルトとセ
レンによる安定した消色が可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にガラスびんと
して用いて好適な紫外線遮断無色透明ガラスに関する。
して用いて好適な紫外線遮断無色透明ガラスに関する。
【0002】
【従来の技術】ガラスびんにおいては、内容物の変質を
防ぐために紫外線を遮断し、しかも、内容物の様子を正
確に確認することのできる無色透明性を有するものが望
まれている。従来、このような用途のガラスは、特公昭
45−17794号、特公平5−354号などて提案さ
れている。前者のものは、ソーダライムガラスにセリウ
ム酸化物を0.2〜0.5重量%、ネオジウム酸化物を
0.05〜0.3重量%加えるというもので、セリウム
酸化物を加えることで紫外線を遮断し、それによって黄
色味をおびる色を消色剤であるネオジウム酸化物を加え
ることで無色に近くなるよに補正しようというものであ
る。後者のものは、容器の最大長を250mm以下と
し、重量%で0.04〜0.1%の酸化セリウムと、
0.065%以下の酸化鉄を含有させたソーダライムガ
ラスのびんである。やはり、酸化セリウムを添加するこ
とで紫外線を遮断し、黄色味を助長させる酸化鉄の含有
量を抑えると共にびんの最大長さを制限することでガラ
スが黄色に見えることを極力抑えようというものであ
る。
防ぐために紫外線を遮断し、しかも、内容物の様子を正
確に確認することのできる無色透明性を有するものが望
まれている。従来、このような用途のガラスは、特公昭
45−17794号、特公平5−354号などて提案さ
れている。前者のものは、ソーダライムガラスにセリウ
ム酸化物を0.2〜0.5重量%、ネオジウム酸化物を
0.05〜0.3重量%加えるというもので、セリウム
酸化物を加えることで紫外線を遮断し、それによって黄
色味をおびる色を消色剤であるネオジウム酸化物を加え
ることで無色に近くなるよに補正しようというものであ
る。後者のものは、容器の最大長を250mm以下と
し、重量%で0.04〜0.1%の酸化セリウムと、
0.065%以下の酸化鉄を含有させたソーダライムガ
ラスのびんである。やはり、酸化セリウムを添加するこ
とで紫外線を遮断し、黄色味を助長させる酸化鉄の含有
量を抑えると共にびんの最大長さを制限することでガラ
スが黄色に見えることを極力抑えようというものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術の前者
のものは、青紫色を付けるネオジウム酸化物を加えるこ
とで、酸化セリウムの黄色若しくは黄緑色を消して無色
に近づけようとするものであるが、ネオジウム酸化物が
高価であるうえに、添加する分量が難しく、少なすぎる
とガラスは黄色ないしは黄緑色を呈し、多すぎると青色
を呈してしまうという課題がある。
のものは、青紫色を付けるネオジウム酸化物を加えるこ
とで、酸化セリウムの黄色若しくは黄緑色を消して無色
に近づけようとするものであるが、ネオジウム酸化物が
高価であるうえに、添加する分量が難しく、少なすぎる
とガラスは黄色ないしは黄緑色を呈し、多すぎると青色
を呈してしまうという課題がある。
【0004】上記の従来技術の後者のものは、大型のび
んが作れない上に、セリウムの添加量が少ないから十分
な紫外線遮断効果を期待できず、また、セリウム酸化物
による黄色味を消すことができないから、結局ガラスの
色は無色とすることができず、黄色味をおびたガラスと
なってしまう。
んが作れない上に、セリウムの添加量が少ないから十分
な紫外線遮断効果を期待できず、また、セリウム酸化物
による黄色味を消すことができないから、結局ガラスの
色は無色とすることができず、黄色味をおびたガラスと
なってしまう。
【0005】本発明は、このような課題を解決するもの
で、より安価で、より容易に、より無色に近い紫外線遮
断無色透明ガラスを得ることができるものである。
で、より安価で、より容易に、より無色に近い紫外線遮
断無色透明ガラスを得ることができるものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、酸化セリウム
0.1〜1.0重量%、酸化鉄0.07重量%以下を含
むソーダライムガラスで、消色剤として酸化コバルト
0.000001〜0.001重量%、及び、セレン0
〜0.008重量%を含み、かつ、ガラス中のイオウ濃
度をSO3 換算で0.20重量%以下としたことを特徴
とする紫外線遮断無色透明ガラスである。
0.1〜1.0重量%、酸化鉄0.07重量%以下を含
むソーダライムガラスで、消色剤として酸化コバルト
0.000001〜0.001重量%、及び、セレン0
〜0.008重量%を含み、かつ、ガラス中のイオウ濃
度をSO3 換算で0.20重量%以下としたことを特徴
とする紫外線遮断無色透明ガラスである。
【0007】本発明においては、酸化セリウムを加える
ことで紫外線遮断作用を得る。酸化セリウムの添加量
は、少なすぎては紫外線遮断作用が弱く、多すぎてはガ
ラスが強く発色し無色透明とすることができず、0.1
〜1.0%の量が双方の要素のバランスが良く、好適で
ある。表1に酸化セリウムの添加率と紫外線遮断率の関
係を示す。この表は、紫外線遮断率を該当波長範囲での
平均遮断率と定義し算出した。すなわち、10nm毎の
透過率を100から引いて、その平均値を求めている。
このように、酸化セリウムの添加量を増やすと、紫外線
遮断率が向上する。0.1〜1.0%とすれば、実用的
な紫外線遮断率を得ることができる。なお、表1におけ
るガラスの厚みは3mmである。
ことで紫外線遮断作用を得る。酸化セリウムの添加量
は、少なすぎては紫外線遮断作用が弱く、多すぎてはガ
ラスが強く発色し無色透明とすることができず、0.1
〜1.0%の量が双方の要素のバランスが良く、好適で
ある。表1に酸化セリウムの添加率と紫外線遮断率の関
係を示す。この表は、紫外線遮断率を該当波長範囲での
平均遮断率と定義し算出した。すなわち、10nm毎の
透過率を100から引いて、その平均値を求めている。
このように、酸化セリウムの添加量を増やすと、紫外線
遮断率が向上する。0.1〜1.0%とすれば、実用的
な紫外線遮断率を得ることができる。なお、表1におけ
るガラスの厚みは3mmである。
【表1】
【0008】酸化セリウムを加えることで、ガラス中に
不純物として存在している鉄を酸化する。そのため、2
価の鉄イオンの緑色着色が少なくなり、3価の鉄イオン
の黄色が多くなる。これにより、明度Yが大きくなり、
主波長λdは長波長側へシフトし、ガラスの色が黄色味
がかる。不純物である酸化鉄の含有量を0.07%以下
に抑えることで、ガラスの黄色ないし黄緑色の発色を最
小限に抑制する。なお、酸化鉄の含有量を0.07%以
下に抑えることは、当業者にとって容易になし得ること
である。
不純物として存在している鉄を酸化する。そのため、2
価の鉄イオンの緑色着色が少なくなり、3価の鉄イオン
の黄色が多くなる。これにより、明度Yが大きくなり、
主波長λdは長波長側へシフトし、ガラスの色が黄色味
がかる。不純物である酸化鉄の含有量を0.07%以下
に抑えることで、ガラスの黄色ないし黄緑色の発色を最
小限に抑制する。なお、酸化鉄の含有量を0.07%以
下に抑えることは、当業者にとって容易になし得ること
である。
【0009】酸化鉄の含有量を抑えるだけではガラスを
無色にすることはできない。そこで、本発明において
は、消色剤として酸化コバルト0.000001〜0.
001%、及び、セレン0〜0.008%を添加する。
酸化コバルトを加えるとガラスは青く発色し、セレンを
加えるとピンクに発色する。酸化セリウムで黄色味がか
った色は酸化コバルトの青で補正されて無色に近くな
る。酸化コバルトのみでは極めて薄い青ないし青緑色を
呈することがあるので、そのときは、これにセレンを加
えることで更に無色に近くなる。このように、消色剤と
して異なる発色作用のある物質を2種類加えることで、
より無色に近く調整することが可能となる。これによ
り、酸化セリウムの添加量をさらに増やすことが可能と
なるから、結局、紫外線遮断機能が大きな無色透明ガラ
スを得ることができるのである。
無色にすることはできない。そこで、本発明において
は、消色剤として酸化コバルト0.000001〜0.
001%、及び、セレン0〜0.008%を添加する。
酸化コバルトを加えるとガラスは青く発色し、セレンを
加えるとピンクに発色する。酸化セリウムで黄色味がか
った色は酸化コバルトの青で補正されて無色に近くな
る。酸化コバルトのみでは極めて薄い青ないし青緑色を
呈することがあるので、そのときは、これにセレンを加
えることで更に無色に近くなる。このように、消色剤と
して異なる発色作用のある物質を2種類加えることで、
より無色に近く調整することが可能となる。これによ
り、酸化セリウムの添加量をさらに増やすことが可能と
なるから、結局、紫外線遮断機能が大きな無色透明ガラ
スを得ることができるのである。
【0010】本発明においては、ガラス中のイオウ濃度
をSO3 換算で0.20%以下とする。ガラス中のイオ
ウ濃度は、ガラスの酸化性又は還元性に関係し、一般に
SO3 に換算した重量%で表現される。酸化性のガラ
ス、還元性のガラスという用語は正確な定義はなされて
いないが、ガラス業界においては、SO3 %が多い場合
は酸化性が強く、逆の場合は還元性が強いといってい
る。SO3 %を0.20%以下とするには、ガラスを溶
融する際にコークスなどの還元剤を適宜な量添加すれば
よい。
をSO3 換算で0.20%以下とする。ガラス中のイオ
ウ濃度は、ガラスの酸化性又は還元性に関係し、一般に
SO3 に換算した重量%で表現される。酸化性のガラ
ス、還元性のガラスという用語は正確な定義はなされて
いないが、ガラス業界においては、SO3 %が多い場合
は酸化性が強く、逆の場合は還元性が強いといってい
る。SO3 %を0.20%以下とするには、ガラスを溶
融する際にコークスなどの還元剤を適宜な量添加すれば
よい。
【0011】酸化セリウムは酸化性の強い物質であり、
これを含むガラスは一般的には酸化性が強くなる。この
ような酸化性の強いガラスでは、上記のように、2価の
鉄イオンの緑色から3価の鉄イオンの黄色の影響が大き
くなり、ガラスの色が黄色味がかると共に、消色剤であ
るセレンが発色せず、消色剤としての機能が果たされな
い。一方、コークスなどの還元剤を添加することで、ガ
ラスを還元性に寄せるにしたがって、酸化セリウムの紫
外線遮断機能が損なわれるが、その程度は実用上ほとん
ど問題とならないことが発見された。SO3 %を0.2
0%以下とすれば、ガラスが黄色味がかるのを抑えると
共に、酸化コバルトとセレンにより安定した消色が可能
となる。
これを含むガラスは一般的には酸化性が強くなる。この
ような酸化性の強いガラスでは、上記のように、2価の
鉄イオンの緑色から3価の鉄イオンの黄色の影響が大き
くなり、ガラスの色が黄色味がかると共に、消色剤であ
るセレンが発色せず、消色剤としての機能が果たされな
い。一方、コークスなどの還元剤を添加することで、ガ
ラスを還元性に寄せるにしたがって、酸化セリウムの紫
外線遮断機能が損なわれるが、その程度は実用上ほとん
ど問題とならないことが発見された。SO3 %を0.2
0%以下とすれば、ガラスが黄色味がかるのを抑えると
共に、酸化コバルトとセレンにより安定した消色が可能
となる。
【0012】ガラスの酸化性の変化にともなう、酸化セ
リウムによる紫外線遮断機能、セレンの発色機能の変化
の関係を表2に示す。これは、酸化セリウムの量を0.
4重量%としたガラス原料のコークス添加量を変化させ
ることでSO3 量を変化させ、350nm紫外線透過率
と、セレンの発色の程度を測定したものである。表2に
よれば、コークス添加量を多くしてガラスを還元性に寄
せることによる紫外線遮断機能の低下は実用上問題のな
い程度となっている。一方、セレンは、SO3 が0.2
0%においてはほとんど発色しないが、この値を境にし
てSO3 濃度が減じるほどに次第に強く発色するように
なる。
リウムによる紫外線遮断機能、セレンの発色機能の変化
の関係を表2に示す。これは、酸化セリウムの量を0.
4重量%としたガラス原料のコークス添加量を変化させ
ることでSO3 量を変化させ、350nm紫外線透過率
と、セレンの発色の程度を測定したものである。表2に
よれば、コークス添加量を多くしてガラスを還元性に寄
せることによる紫外線遮断機能の低下は実用上問題のな
い程度となっている。一方、セレンは、SO3 が0.2
0%においてはほとんど発色しないが、この値を境にし
てSO3 濃度が減じるほどに次第に強く発色するように
なる。
【表2】
【0013】
【発明の実施の形態】酸化セリウム0.48重量%、酸
化鉄0.037重量%、酸化コバルト0.0002重量
%、セレン0.0009重量%、SO3 0.08重量%
となるように調合したバッチをミキサーに入れ、縦型電
気炉で1450℃の温度で3時間溶融して型に流し出
し、徐冷炉で徐冷し所望のガラスを得た。徐冷が終了し
たガラス片から色調ピースを作成し、色調を測定したと
ころ、明度Y=87.0%、主波長λd=568.0n
m、刺激純度Pe=0.8%であった。
化鉄0.037重量%、酸化コバルト0.0002重量
%、セレン0.0009重量%、SO3 0.08重量%
となるように調合したバッチをミキサーに入れ、縦型電
気炉で1450℃の温度で3時間溶融して型に流し出
し、徐冷炉で徐冷し所望のガラスを得た。徐冷が終了し
たガラス片から色調ピースを作成し、色調を測定したと
ころ、明度Y=87.0%、主波長λd=568.0n
m、刺激純度Pe=0.8%であった。
【0014】三刺激値は、明度Yが85%以上、主波長
λdが565〜575nm、刺激純度Peが1.5%以
下の範囲の値となれば、ほぼ良好な無色透明性を有する
と判断できるが、主波長については568〜572nm
の範囲となることが最も好ましい。上記の実施例は、三
刺激値がいずれも最も好ましい範囲にあり、良好な無色
透明性を有すると判断できる。また、視覚検査において
も、良好な無色透明ガラスとなっていることが確認され
た。
λdが565〜575nm、刺激純度Peが1.5%以
下の範囲の値となれば、ほぼ良好な無色透明性を有する
と判断できるが、主波長については568〜572nm
の範囲となることが最も好ましい。上記の実施例は、三
刺激値がいずれも最も好ましい範囲にあり、良好な無色
透明性を有すると判断できる。また、視覚検査において
も、良好な無色透明ガラスとなっていることが確認され
た。
【0014】
【発明の効果】本発明は、酸化セリウムを添加すること
で紫外線を有効に遮断し、消色剤として酸化コバルトと
セレンを用いたので、安価で、無色透明性の高いガラス
を得ることができる。また、還元剤を添加してSO3 濃
度を小さくし、還元性に寄せることで、ガラスが黄色味
がかるのを抑制すると共に、セレンの発色を確実なもの
とし、より無色に近づけることが可能となった。還元性
に寄せることで、減少する紫外線遮断機能は実用上問題
にならない程度である。
で紫外線を有効に遮断し、消色剤として酸化コバルトと
セレンを用いたので、安価で、無色透明性の高いガラス
を得ることができる。また、還元剤を添加してSO3 濃
度を小さくし、還元性に寄せることで、ガラスが黄色味
がかるのを抑制すると共に、セレンの発色を確実なもの
とし、より無色に近づけることが可能となった。還元性
に寄せることで、減少する紫外線遮断機能は実用上問題
にならない程度である。
Claims (1)
- 【請求項1】 重量%で酸化セリウム0.1〜1.0
%、酸化鉄0.07%以下を含むソーダライムガラス
で、消色剤として酸化コバルト0.000001〜0.
001%、及び、セレン0〜0.008%を含み、か
つ、ガラス中のイオウ濃度をSO3 換算で0.20%以
下としたことを特徴とする紫外線遮断無色透明ガラス
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10181398A JPH11278863A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 紫外線遮断無色透明ガラス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10181398A JPH11278863A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 紫外線遮断無色透明ガラス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11278863A true JPH11278863A (ja) | 1999-10-12 |
Family
ID=14310580
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10181398A Pending JPH11278863A (ja) | 1998-03-31 | 1998-03-31 | 紫外線遮断無色透明ガラス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11278863A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN118561516A (zh) * | 2024-05-31 | 2024-08-30 | 清远南玻节能新材料有限公司 | 玻璃组合物及其制备方法和汽车玻璃 |
-
1998
- 1998-03-31 JP JP10181398A patent/JPH11278863A/ja active Pending
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