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JPH11277442A - 薄刃砥石およびその製造方法 - Google Patents

薄刃砥石およびその製造方法

Info

Publication number
JPH11277442A
JPH11277442A JP10079898A JP7989898A JPH11277442A JP H11277442 A JPH11277442 A JP H11277442A JP 10079898 A JP10079898 A JP 10079898A JP 7989898 A JP7989898 A JP 7989898A JP H11277442 A JPH11277442 A JP H11277442A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slurry
grindstone
metal
phase
grains
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10079898A
Other languages
English (en)
Inventor
Junji Hoshi
純二 星
Yoshihiro Sawada
吉裕 澤田
Yoshitaka Ikeda
吉隆 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP10079898A priority Critical patent/JPH11277442A/ja
Publication of JPH11277442A publication Critical patent/JPH11277442A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Polishing Bodies And Polishing Tools (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 難削材に対しても良好な切れ味が得られ、強
度および耐熱性にも優れた薄刃砥石およびその製造方法
を提供する 【解決手段】 平板状の砥粒層1を具備する薄刃砥石で
あって、砥粒層1は焼結された第1金属結合相2とこの
第1金属結合相2中に分散された砥石粒4を具備する。
砥石粒4はそれぞれ、焼結された第2金属結合相6とこ
の第2金属結合相6中に分散された超砥粒8とを具備す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬質セラミックス
などの難削材に対しても優れた切れ味が得られる薄刃砥
石およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器などの精密部品としてア
ルミナや窒化ケイ素などのセラミックス材料の使用が多
くなり、この種の材料の高精度加工に対して需要が高ま
っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種のセ
ラミックスは極めて硬いため、ダイヤモンドなどの超砥
粒を金属結合相中に分散させたいわゆるメタルボンド砥
石を使用して切断加工を行うと、セラミックスの堅さに
負けて超砥粒の先端が速やかに丸まり、切れ味が速やか
に低下する欠点があった。超砥粒の先端が鈍くなったと
しても、その超砥粒が順次脱落していけば、次に新しい
超砥粒が露出して切れ味の低下は防げるのであるが、メ
タルボンド砥石では、超砥粒を支えている金属結合相が
硬いために超砥粒が容易に脱落することを許さず、自生
発刃作用に乏しい。よって、切れ味の低下が顕著であ
る。
【0004】一方、超砥粒を支持する結合相を、樹脂ま
たはガラスで形成したレジンボンド砥石またはビトリフ
ァイドボンド砥石では、メタルボンド砥石の場合よりも
結合相が柔らかい、もしくは脆いために、超砥粒の先端
が鈍くなる頃には超砥粒が脱落し、自生発刃作用に優れ
て良好な切れ味が長続きする。しかしながら、レジンボ
ンド砥石またはビトリファイドボンド砥石は、メタルボ
ンド砥石に比べて強度および耐熱性が低いため、強度お
よび耐熱性が要求されるような難削材の高速切断には堪
えられないという別の欠点があった。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、難削材に対しても良好な切れ味が得られ、強度お
よび耐熱性にも優れた薄刃砥石およびその製造方法を提
供することを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る薄刃砥石は、平板状の砥粒層を具備す
る薄刃砥石であって、前記砥粒層は焼結された第1金属
結合相とこの第1金属結合相中に分散された砥石粒を具
備し、前記砥石粒はそれぞれ、焼結された第2金属結合
相とこの第2金属結合相中に分散された超砥粒とを具備
することを特徴とする。
【0007】また、本発明に係る薄刃砥石の製造方法
は、樹脂結合剤溶液中に金属結合剤粉末および超砥粒を
分散させた第1スラリーを作製する工程と、前記第1ス
ラリーを用いて粒体を作製する工程と、前記粒体を乾燥
及び焼成して砥石粒を作製する工程と、樹脂結合剤溶液
中に金属結合剤粉末および前記砥石粒を分散させた第2
スラリーを作製する工程と、前記第2スラリーを基体上
に塗布する工程と、塗布された前記第2スラリーを固化
させたのち前記基体から剥離させて焼結する工程とを具
備することを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施形態に
係る薄刃砥石を示す断面拡大図である。この薄刃砥石は
平板状の砥粒層1を有するもので、この砥粒層は円環板
状であってもよいし、他の形状をなす板状であってもよ
い。また、砥粒層1のみによって薄刃砥石が構成されて
いてもよいし、砥粒層1が各種の砥石台金(図示略)に
固定されていてもよい。
【0009】この実施形態における砥粒層1は、焼結さ
れた第1金属結合相2と、この第1金属結合相2中に略
均一に分散された多数の砥石粒4とを有している。ま
た、砥石粒4はそれぞれ、焼結された第2金属結合相6
とこの第2金属結合相6中に分散された超砥粒8とを有
している。なお、図1は砥粒層1の構造を概略的に示す
ものであり、砥石粒4の分布は図示の状態に限定される
ものではない。
【0010】砥石粒4の平均粒径は限定されないが、一
般的な精密切断用の薄刃砥石としては0.05〜0.5
mmが好適であり、さらに好適には0.1〜0.3mm
である。前者の範囲であれば、切断につれ砥石粒4が第
1金属結合相2から脱落する頻度が適切であると共に、
金属結合相中に超砥粒を分散させた通常のメタルボンド
砥石に比較しても砥粒層1の表面粗さが顕著に大きくな
らず、切断面の表面粗さを損なうことがない。
【0011】砥石粒4中の超砥粒8としては、ダイヤモ
ンドおよび/またはCBNが好適である。超砥粒8の平
均粒径は限定されないが、一般的な難削材の精密切断用
の薄刃砥石としては3〜60μmが好適であり、より好
ましくは5〜30μmである。また、砥石粒4の平均粒
径との関係でいうと、超砥粒8の平均粒径は砥石粒4の
平均粒径の5〜20%程度が好ましい。
【0012】第2金属結合相6は、超砥粒8の融点以下
の温度で焼結されたものであればよく、例えばスズ、
鉛、ニッケル、銅、コバルト、クロム、鉄、銀等の単独
もしくはこれらの合金もしくは混合物が使用可能であ
る。第2金属結合相6として特に好ましい材質を挙げる
と、銅、錫、コバルトおよびそれらの合金などである。
第2金属結合相6は超砥粒8を確実に保持するために比
較的緻密に焼結されていることが好ましく、限定はされ
ないが、その気孔率は好ましくは5vol%未満、より
好ましくは2vol%未満である。なお、この種の気孔
率は、周知の水銀気孔率計等により測定可能である。
【0013】第1金属結合相2も、超砥粒8の融点以下
の温度で焼結されたものであればよく、例えばスズ、
鉛、ニッケル、銅、コバルト、クロム、鉄、銀等の単独
もしくはこれらの合金もしくは混合物が使用可能であ
る。第1金属結合相2として特に好ましい材質を挙げる
と、銅、錫、およびそれらの合金などである。第1金属
結合相2は、限定はされないが第2金属結合相6よりも
多孔質の材質であることが好ましく、その気孔率は好ま
しくは5vol%以上、より好ましくは5〜15vol
%である。
【0014】第1金属結合相2と第2金属結合相6との
硬度上の関係は特に限定されないが、以下の組み合わせ
が可能である。第1の組み合わせは、第1金属結合相2
の硬さが第2金属結合相6の硬さよりも小さい場合であ
る。この場合には、第2金属結合相6による超砥粒8の
支持力が大きくなる一方、第1金属結合相2の摩耗速度
が大きくなるので、砥粒層1表面に露出した砥石粒4が
摩耗する速度に比べ、第1金属結合相2が摩耗する速度
が大きくなる。したがって、図2に示すように摩耗跡凹
部P1が形成されやすく、ひいては図3に示すように砥
石粒4が脱落しやすくなる(P2は脱落跡凹部)。
【0015】第2の組み合わせは、第1金属結合相2の
硬さが第2金属結合相6の硬さよりも大きい場合であ
る。この場合には、第2金属結合相6による超砥粒8の
支持力が小さくなる一方、第1金属結合相2の摩耗速度
が小さくなるので、砥石粒4内における超砥粒8の分散
密度が高く砥石粒4の摩耗が悪い場合に、その補償をし
て砥石粒4の摩耗と、砥石粒4の脱落とのバランスを良
好にできる。
【0016】第3の組み合わせは、第1金属結合相2の
硬さが第2金属結合相6の硬さとほぼ等しい場合であ
る。以上の第1〜第3の組み合わせのいずれかを、超砥
粒8の粒度や分散度、砥石粒4の平均粒径などに応じて
選択することにより、砥石粒4の摩耗速度と、砥石粒4
の脱落頻度とのバランスを適切に調整できる。
【0017】第1金属結合相2層中には、必要に応じて
フィラーを添加してもよい。フィラーとしては、二硫化
モリブデンやグラファイトなどの固体潤滑剤粒子、また
は炭化珪素や窒化ケイ素などの硬質粒子もしくはウイス
カーなどが例示できるが、これらに限定はされない。第
1金属結合相2へのフィラーの添加量は限定されない
が、一般には第1金属結合相2の0.1〜5wt%程度
であることが好ましい。固体潤滑剤粒子を添加すると第
1金属結合相2の強度が低下するので第1金属結合相2
の摩耗を促進すると共に、第1金属結合相2から放出さ
れる固体潤滑剤により砥石の研削抵抗が低減できる。ま
た、硬質粒子を添加すれば第1金属結合相2の摩耗速度
を調整して砥石粒4の摩耗速度とのバランスを調整する
ことができる。
【0018】第1金属結合相2層中には、図4に示すよ
うに、必要に応じて第2の超砥粒50を添加してもよ
い。第2超砥粒50は、超砥粒8と同じであってもよい
し、超砥粒8とは異なる平均粒径を有するものであって
もよい。第2超砥粒50の平均粒径が大きいほど第1金
属結合相2の摩耗速度が小さくなり、平均粒径が小さい
ほど第1金属結合相2の摩耗速度が大きくなる。また、
第2超砥粒50の含有量が大きいほど第1金属結合相2
の摩耗速度が小さくなり、含有量が小さいほど第1金属
結合相2の摩耗速度が大きくなる。第1金属結合相2へ
の第2超砥粒50の添加量は限定されないが、一般には
第1金属結合相2の0.1〜5重量%程度であることが
好ましい。
【0019】第2金属結合相6にも、必要に応じてフィ
ラーを添加してもよい。フィラーとしては、二硫化モリ
ブデンやグラファイトなどの固体潤滑剤粒子、または炭
化珪素や窒化ケイ素などの硬質粒子もしくはウイスカー
などが例示できるが、これらに限定はされない。第2金
属結合相6へのフィラーの添加量は限定されないが、第
2金属結合相6の0.1〜5wt%程度であることが好
ましい。固体潤滑剤粒子を添加すると第2金属結合相6
の強度が低下するので第2金属結合相6の摩耗を促進す
ると共に、第2金属結合相6から放出される固体潤滑剤
により砥石の研削抵抗が低減できる。また、硬質粒子を
添加すれば超砥粒含有量を変えずに第2金属結合相6の
摩耗速度を調整して第1金属結合相2の摩耗速度とのバ
ランスを調整することができる。
【0020】砥粒層1中における砥石粒4の含有量は、
用途に応じて適宜決定されるべきであり、特に限定され
るものではないが、一般には5〜35vol%であるこ
とが好ましく、より好ましくは10〜25vol%とさ
れる。あまり小さいと十分な切断性能が得られず、大き
すぎると本発明の効果が薄れるからである。
【0021】砥石粒4の形状は後述するようにさまざま
に変形可能であるため、本発明では限定されない。図1
の実施形態では球形に近い形状となっているが、円柱形
であってもよいし、図5に示すような角柱形や、図6に
示すような扁平形(円板状)であってもよい。表面積/
体積が大きい形状であるほど、第1金属結合相2による
砥石粒4の保持力が高くなる。
【0022】次に、上記各実施形態の砥石の製造方法を
説明する。本発明に係る薄刃砥石製造方法の一実施形態
では、まず、図7に示すような造粒装置60を使用して
砥石粒4を製造する。この造粒装置60は、一端に多数
の開口部64が形成された中空の本体66と、本体66
の内部に同軸に収容されたスクリュウフィーダ62とを
具備し、本体66に形成された導入部68から原料スラ
リーを供給し、スクリュウフィーダ62を回転すること
により、開口部64から次々に粒4Aを押し出すもので
ある。粒4Aの大きさは開口部64の大きさによって規
定されるため、開口部64の大きさが一定であれば粒4
Aの粒径も一定となる。削り落とし部材を用いて本体6
6の端部を一定周期で擦ることにより、粒4Aを次々に
削り落としてもよいが、そのような手間をかけなくて
も、原料スラリーの粘度を適正に調整すれば、開口部6
4からのスラリーの突出長さが一定に達すると、順次、
一定の粒度の粒4Aとなって本体66から落下する。
【0023】開口部64の形状を変更することにより、
粒4Aの断面形状を適宜変更できる。開口部64の開口
径は超砥粒8の粒径よりも十分に大きいことが必要であ
り、一般には0.1〜1.0mm程度が好適であり、よ
り好ましくは0.2〜0.5mmであるが、必ずしもこ
の範囲には限定されない。造粒直後の粒4Aを適当に攪
拌することにより、粒4Aを丸めて球形に近づけること
ができる。
【0024】原料スラリーは、超砥粒8、第2金属結合
相6を構成する金属結合剤粉末、樹脂結合剤、溶媒、そ
の他必要な成分を、一定の粘度を有するスラリー状(も
しくは粘土状)に混合したものである。原料スラリー中
における超砥粒8の含有率は2.5〜6.0重量%程度
が好ましく、より好ましくは3.0〜5.5重量%であ
る。
【0025】金属結合剤粉末は、前述した第2金属結合
相6の材料の単独もしくは混合物である。金属結合剤粉
末の粒径は限定されないが、平均粒径500μm以下で
あることが好ましく、より好ましくは0.5〜100μ
m程度にされる。平均粒径が0.5μm未満では水との
反応性が強すぎ、平均粒径500μmより大きいと焼結
後に十分な強度が得られない。スラリー中における金属
結合剤の含有量は79.0〜92.5wt%、より好ま
しくは84.5〜90.0wt%とされる。
【0026】樹脂結合剤は、乾燥後の粒4Aの構造を保
つとともに、スラリーの粘度を調整する作用も果たす。
樹脂結合剤としては、特に水性樹脂結合剤であるメチル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、エチルセルロース、ポリビニルアルコール等が好適
であるが、必要に応じては有機溶剤に溶解する油性樹脂
結合剤も使用してもよい。スラリー中における樹脂結合
剤の含有量は5.0〜15.0wt%、特に7.0〜1
0wt%であることが好ましい。5.0wt%よりも少
なくても15.0wt%より多くても、粒4Aが形成さ
れにくくなる。
【0027】造粒装置60により形成された粒4Aは、
トレーなどの適当な容器に入れられて、真空中または不
活性雰囲気下で加熱され、乾燥されると共に樹脂結合剤
が分解除去される。続いて、真空中または不活性雰囲気
下で焼結され、砥石粒4が形成される。乾燥条件および
焼結条件は粒4Aの組成に応じて異なるので一概にはい
えないが、一般的な値として、脱ガス用の加熱処理条件
は400〜550℃において30〜120分間加熱する
ことが好ましく、焼結条件は不活性雰囲気下、還元性雰
囲気下、あるいは減圧下において、加熱温度が600〜
900℃程度、加熱時間が10〜60分程度であること
が好ましい。
【0028】こうして焼結された砥石粒4は、第1金属
結合相2を構成する金属結合剤粉末、樹脂結合剤、溶
媒、その他必要な成分とともに、再び一定の粘度を有す
るスラリー状(もしくは粘土状)とされ、このスラリー
を平坦な基体表面に一定厚で塗布することにより砥石原
型となる板体が得られる。
【0029】図8は、板体を製造するための装置の一例
を示している。図中符号10は水平に張られたエンドレ
スベルトであり、このエンドレスベルト10は一対のロ
ール12,14により駆動される。エンドレスベルト1
0の上面に対向する位置には、ベルト走行方向上流側か
ら下流側へ順に、下地層塗布装置16、下地層乾燥装置
18、スラリー塗布装置20、および乾燥装置24が配
置されている。
【0030】下地層乾燥装置16は、ロール12の近傍
においてエンドレスベルト10の上面に対向して配置さ
れ、内部に充填された下地塗料28をその下端開口部か
らエンドレスベルト10の上面に連続的に供給する。下
地塗料28としては、例えばウレタン樹脂、エポキシ樹
脂、熱硬化型ポリエステル、耐熱性のある熱可塑性樹
脂、アクリル樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン酢酸
ビニル樹脂などの樹脂塗料が使用可能である。下地層乾
燥装置16のベルト下流側の側壁はドクターブレード2
6を備え、このドクターブレード26とエンドレスベル
ト10との間隙量に応じた厚さの下地塗料が、エンドレ
スベルト10の走行につれてその上面に塗布され、塗膜
30が形成される。なお、エンドレスベルトの材質によ
ってはこの塗膜30を形成しないことも可能である。
【0031】下地層乾燥装置18は、エンドレスベルト
10上に形成された塗膜30を乾燥するためのもので、
例えば温風乾燥機や遠赤外線乾燥機などで構成されてい
る。下地層乾燥装置18で乾燥されることにより、塗膜
30は固化し、後述するスラリー層36を支持するキャ
リアテープとなる。このキャリアテープは後述する焼結
時に分解して消失することが必要である。キャリアテー
プの厚さは限定されないが、十分な強度が得られ、しか
も残留物を残さず除去できるように2〜50μm程度が
好ましい。固化した後のスラリー層36Bが脆すぎなけ
れば、キャリアテープを形成しないことも可能であり、
その場合には、下地層塗布装置16および下地層乾燥装
置18が不要となる。
【0032】スラリー塗布装置20は、エンドレスベル
ト10上に形成されたキャリアテープ上面に、砥石原料
となるスラリー34を塗布するためのものである。この
スラリー塗布装置20は、下端に開口部を有する箱状を
なし、その下流側の側壁はドクターブレード32(塗布
厚さ規制部材)を備えている。これにより、スラリー塗
布装置20に充填された砥石原料スラリー34は、エン
ドレスベルト10の走行につれて、ドクターブレード3
2によってキャリアテープ上に一定厚さに塗布されてス
ラリー層36となる。
【0033】この実施形態のドクターブレード32は、
図9に示すように、第1ブレード32Aおよび第2ブレ
ード32Bを具備し、第1ブレード32Aからエンドレ
スベルト10までの間隙量は、第2ブレード32Bから
エンドレスベルト10までの間隙量よりも大きくされて
いる。いずれの間隙量も、所望の砥石厚さやスラリーの
粘度に応じて、図示しない調整手段により調整可能にさ
れているが、一般には、第1ブレード34Aからエンド
レスベルト10までの間隙は5〜20mm程度、第2ブ
レード34Bからエンドレスベルト10までの間隙は
0.1〜2mm程度であることが好ましい。ただし、こ
の範囲に限定されることはない。
【0034】このように2段階のブレード32A,32
Bを使用することにより、各ブレード32A,32Bの
間隙においてスラリー34に含まれる気泡をある程度ま
で取り除くことができ、第2ブレード32Bの間隙から
押し出されてくるスラリー層36に含まれる気泡量を減
らすことができる。また、元のスラリー34液面の高さ
が変動しても、スラリー層36の塗布厚さが影響を受け
にくい利点も有する。
【0035】スラリー塗布装置20の上方には、スラリ
ー塗布装置20へスラリーを供給するための混合槽38
が配置され、この混合槽38には、スラリー原料をそれ
ぞれ入れた複数のホッパー40を備えた混練機42が接
続されている。なお、本発明ではドクターブレード32
の代わりに、塗布厚さ規制部材として塗布ロールを用い
た構造にすることも可能である。
【0036】乾燥装置24は、スラリー層36を加熱
し、溶剤を揮発させることにより固化させ、板体36B
を得るためのものである。乾燥装置24としては遠赤外
線乾燥が乾燥が早い点から適しているが、そのほかにも
温風乾燥、伝熱加熱など周知の加熱方法が適用可能であ
る。ただし、スラリーには金属粉末が含まれるため、原
則的に、マイクロ波乾燥は適さない。乾燥装置24によ
るスラリー層36の加熱条件は限定されないが、一般に
は雰囲気温度40〜80℃、乾燥時間20〜120分程
度とされる。
【0037】板体36Bは、エンドレスベルト10が下
方へ曲がる位置において、エンドレスベルト10から剥
離する。板体36Bの進行方向には切断装置(もしくは
打ち抜き装置)46が設けられ、この切断装置46によ
って矩形状もしくは円板状の板体Sが得られる。この板
体Sは、樹脂からなる薄い下地層と、この下地層上に形
成された多孔質の砥石原料とから構成されている。
【0038】次に、以上の装置を用いた薄刃砥石製造方
法の実施形態を説明する。まず、ホッパー40に砥石粒
4、第1金属結合相2となる金属結合剤粉末、樹脂結合
剤、溶媒、その他必要な成分を入れ、混練機42にてス
ラリー状に混合する。スラリーを混合するのであれば、
粉末原料のみを混合するよりも容易に均一混合すること
が可能である。
【0039】スラリー34中における砥石粒4の含有率
は限定はされないが、一般には0.3〜3.5wt%程
度が好ましく、より好ましくは0.8〜2.5wt%で
ある。
【0040】金属結合剤粉末は、前述した第1金属結合
相2を形成する単一の材料または混合物であり、金属結
合剤粉末の粒径は平均粒径500μm以下であることが
好ましく、より好ましくは0.5〜100μm程度にさ
れる。平均粒径が0.5μm未満では水との反応性が強
すぎ、平均粒径500μmより大きいと焼結後に十分な
強度が得られない。スラリー中における金属結合剤の含
有量は9.7〜46.5wt%、より好ましくは19.
2〜32.5wt%とされる。
【0041】樹脂結合剤は、スラリーを乾燥させた後に
板体の構造を保つとともに、スラリーの粘度を調整する
作用も果たす。樹脂結合剤の種類は造粒過程で使用した
ものと同じでよい。スラリー中における樹脂結合剤の含
有量は限定されないが、50〜90wt%、特に65〜
80wt%であることが好ましい。50wt%よりも少
ないと乾燥後の板体36Bの強度が不足し、90wt%
より多いと粘度が高すぎて整形が難しくなる。
【0042】本発明では、スラリーの粘度が適当であれ
ば、平板状に塗布したスラリー中で砥石粒4が沈降する
ことは少ない。よって、乾燥後の板体36Bを砥石形状
に整形して、それを乾燥・焼結することによりそのまま
砥粒層1として使用することも可能である。この場合、
張り合わせを行わないため、製造コストが安く、砥粒層
1の厚さを小さくできる利点がある。
【0043】一方、スラリーの粘度を調整することによ
り、スラリー層中で砥石粒4が若干沈降することを許
し、上面と下面で砥石粒4の密度が異なる板体36Bを
2枚得た後、図10に示すようにこれら板体36Bの砥
石粒4の分布が少ない上面同士を接合して乾燥、焼結す
ることにより、図11に示すように厚さ方向中心部より
も両側面において砥石粒4の分布が多い薄刃砥石を製造
することも可能である。
【0044】なお、各スラリーには、必須ではないが、
以上の成分以外に、界面活性剤、可塑剤、気孔形成促進
用可燃剤等を配合することができる。界面活性剤は、砥
粒および金属結合剤粉末のスラリー中での分散性を向上
させる作用を有するもので、具体的には、アルキルベン
ゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アル
キル硫酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル
塩、アルカンスルホン酸塩等のアニオン系界面活性剤、
ポリエチレングリコール誘導体、多価アルコール誘導体
等の非イオン系界面活性剤等を例示することができる。
スラリー中での界面活性剤の含有量は0.05〜5wt
%、特に0.5〜3wt%の範囲が好ましい。0.05
wt%より低いと前記効果が得られず、5wt%より多
くてもそれ以上は効果が上がりにくい。
【0045】可塑剤は、板体36Bに可塑性を付加する
ためのもので、エチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、およびグリセリンなどの多価アルコール、鰯
油、菜種油、およびオリーブ油などの油脂、石油エーテ
ル等のエーテル類、フタル酸ジエチル、フタル酸ジn−
ブチル、フタル酸ジエチルヘキシル、フタル酸ジオクチ
ル、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレー
ト、ソルビタンパルミテート、ソツビタンステアレート
などのエステル類等を例示できる。可塑剤の含有量は
0.1〜15wt%、特に2〜10wt%の範囲が好ま
しい。0.1wt%より少ないと可塑作用が不十分にな
る場合があり、15wt%より多いと板体36Bの強度
が低下する場合がある。
【0046】気孔形成用可燃剤は、板体36Bの焼結時
に消失させることによって気孔の形成を促進するための
ものであり、可燃性の材質、例えばパルプ、綿、糸く
ず、コーンスターチ、カルボキシメチルセルロース、非
水溶性セルロース繊維、ポリビニルブチラル樹脂、ポリ
ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂などが例
示できる。気孔形成用可燃剤の形状は限定されないが、
具体的には、0.1〜200μm程度の粉末状のもの、
長さが200μm以下、好ましくは30〜120μm程
度の繊維状のものが好適である。
【0047】塗布すべきスラリーの粘度は、20℃にお
いて20000〜70000cps、特に30000〜
55000cpsの範囲が好ましい。20000cps
未満では乾燥時に多孔質構造が崩壊する場合があり、7
0000cpsより粘度が高いとドクターブレード32
による成形が困難になるおそれがある。
【0048】薄刃砥石を製造するには、下地層塗布装置
16に下地塗料28を満たし、スラリー塗布装置20に
スラリー34を満たした後に、エンドレスベルト10を
走行させる。すると、まずドクターブレード26とエン
ドレスベルト10との間隙量に規制されつつ下地塗料層
30がエンドレスベルト10上に形成され、この塗膜3
0が下地層乾燥装置18が下地層乾燥装置18により乾
燥される。さらに、塗膜30上にスラリー塗布装置20
によりドクターブレード32とエンドレスベルト10と
の間隙量に相当した厚さのスラリー層36が塗布され
る。このスラリー層36は乾燥装置24により加熱され
て乾燥し、板体36Bとなってロール14の位置でエン
ドレスベルト10から剥離され、切断装置(もしくは打
ち抜き装置)46によって短い板体36Bに成形され
る。この板体36Bは製造すべき薄刃砥石と同径である
か、あるいは薄刃砥石よりも大きい円形または矩形状と
される。必要であればキャリアテープを板体36Bから
剥がす。
【0049】板体36Bが得られたら、板体36Bを砥
石形状に打ち抜いて砥石原型を作製する。次に、内部を
不活性雰囲気、還元性雰囲気、もしくは真空雰囲気にし
た加熱炉に砥石原型を入れ、加熱処理を行って砥石原型
に含まれる樹脂結合剤を分解・揮発させ、除去する。こ
の脱ガス用の加熱処理条件は限定されないが、400〜
550℃において30〜120分間加熱することが好ま
しい。
【0050】脱ガス処理が完了したら、加熱炉から砥石
原型を取り出し、通常の焼結処理またはホットプレスを
行って焼結する。焼結条件は、使用する金属結合剤の種
類によって異なるため限定されないが、一般には、不活
性雰囲気下、還元性雰囲気下、あるいは減圧下におい
て、加熱温度が600〜900℃程度、加熱時間が10
〜60分程度とされる。ホットプレスを行う場合には、
さらにプレス圧力が100〜1000kgf/cm2
度であることが好ましい。
【0051】このような焼結を行うことにより金属結合
剤粒子が相互に結合する。砥石は無気孔であってもよい
が、砥石を多孔質にする必要がある場合には、非加圧焼
結を行うかホットプレス圧力を低めにして必要な量の気
孔を形成すればよい。気孔を形成すれば、砥石表面に開
口する気孔が研削液を保持することにより潤滑および冷
却が図れるとともに、気孔がチップポケットとして切粉
排出性を高め、切断性能または研削性能を高めることが
できる。
【0052】一方、図10に示すように2枚の板体36
Bを積層して砥石原型を成形するのであれば、必須では
ないが、同一の厚さを有する第1板体36Bと第2板体
36Bとを、それぞれのスラリー展開方向A,Bがほぼ
直交するように積層することが好ましい。スラリー展開
方向A,Bは完全に直交しなくてもよく、70〜110
゜程度の直角に近い向きであればよい。このようにスラ
リー展開方向を交差させることにより、スラリー展開方
向に起因する砥石の周方向における特性のばらつきを低
減することができる。したがって、砥石の全周にわたっ
て均一な研削性能となるので、切断中に砥石の振動が生
じたり、研削性能のムラによって被削材にチッピングが
生じたりするおそれが低減できる。2枚の板体36Bを
張り合わせるには、これらを重ね、必要に応じてプレス
したのち、焼結を行うだけでよい。焼結により、板体3
6B同士の界面でも結合が進行して両者が一体化する。
焼結時に分解除去されるような接着剤を使用して板体3
6Bを張り合わせてもよい。
【0053】上記実施形態の薄刃砥石によれば、図1に
示すように、第1金属結合相2中に砥石粒4が分散して
おり、砥石粒4のそれぞれの内部に超砥粒8が分散され
た構造を有するため、この薄刃砥石で被削材を研削する
と、図2に示すように砥粒層1の表面に露出した第1金
属結合相2が砥石粒4よりも速い速度で摩耗していき、
やがて砥石粒4そのものが第1金属結合相2から脱落す
る。これにより、砥石粒4内における超砥粒8の自生発
刃作用が悪くても、砥石粒4自体が生え替わっていくた
め、良好な切れ味が長く持続する。また、砥粒層1の表
面に突き出す超砥粒8が均一に分布しながら分布密度が
小さいため、個々の超砥粒8の切り込み圧力が大きく、
この点からも切れ味の向上が図れる。
【0054】また、上記実施形態の製造方法によれば、
砥石粒4を含むスラリーを塗布して砥粒層1を形成する
から、砥粒層1の製造コストが安い上、組織が均質化で
きる利点を有する。
【0055】なお、本発明は上記実施形態のみに限定さ
れるものではなく、各実施形態の構成を適宜組み合わせ
てもよいし、周知の他の構成を加えてもよいことはもち
ろんである。
【0056】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明の効果を実証す
る。 [実施例]東名ダイヤ社製商品名「IMM」の20/3
0μmのダイヤモンド砥粒40g、Cu−10wt%S
n−5wt%Ag−5wt%Fe混合粉880gおよび
下記組成からなる有機バインダー80gを混練機を用い
て混練した。 有機バインダー組成: メチルセルロース 14g ポリエチレングリコール 30g 関東化学株式会社製「スパン80」 5g 水 600ml
【0057】混練物を図7に示すような造粒装置60で
押し出し成形し、直径0.5mm×長さ1mmの円柱状
の粒4Aを形成した。これら粒4Aを真空中にて450
℃で30分間脱ガス処理し、樹脂結合剤を除去した。さ
らに、真空中にて750℃で1時間焼結し、砥石粒4を
得た。これら砥石粒4の気孔率を水銀浸透式の密度測定
機(PMI社製「水銀・非水銀ポロシメーター」)によ
り測定したところ2vol%だった。
【0058】砥石粒4を2.0gと、Cu−15wt%
Sn−5wt%Ag混合粉25gおよび前記組成からな
る有機バインダー73gを混練機を用いて混練した。こ
のスラリーを図8に示すようなドクターブレード装置に
より平坦なシート上で薄板状に引き延ばし、幅150m
m×長さ500mm×厚さ2mmの板体を得た。この板
体を乾燥してグリーン成形体とし、このグリーン成形体
から、外径100mm、内径40mmの円環体をハンド
プレスにより打ち抜いた。なお、このグリーン成形体
は、上記比率で換算した量の湯を加えてスラリーに戻す
ことにより、再度原料として使用できる。
【0059】グリーン成形体を、450℃において30
分間、窒素雰囲気中で加熱し、脱バインダー処理を行っ
た。次に、窒素雰囲気中にて700℃で1時間焼結し、
砥石原型を製造した。得られた砥石原型の厚さは1.5
mmだった。砥石原型の気孔率を前記密度測定機により
測定したところ、10vol%であった。この砥石原型
をラッピングにより成形し、外径100mm×内径40
mm×厚さ0.5mmの薄刃砥石を得た。
【0060】[比較例]東名ダイヤ社製商品名「IM
M」の20/30μmのダイヤモンド砥粒2.0g、C
u−10wt%Sn−5wt%Ag−5wt%Fe混合
粉25gおよび下記組成からなる有機バインダー73g
を混練機を用いて混練しスラリーを得た。 有機バインダー組成: メチルセルロース 14g ポリエチレングリコール 30g 関東化学株式会社製「スパン80」 5g 水 600ml
【0061】このスラリーを図8に示すようなドクター
ブレード装置により平坦なシート上で薄板状に引き延ば
し、幅150mm×長さ500mm×厚さ2mmの板体
を得た。この板体を乾燥してグリーン成形体とし、この
グリーン成形体から、外径100mm、内径40mmの
円環体をハンドプレスにより打ち抜いた。なお、このグ
リーン成形体は、上記比率で換算した量の湯を加えてス
ラリーに戻すことにより、再度原料として使用できる。
【0062】グリーン成形体を、450℃において30
分間、窒素雰囲気中で加熱し、脱バインダー処理を行っ
た。次に、窒素雰囲気中にて700℃で1時間焼結し、
砥石原型を製造した。得られた砥石原型の厚さは1.0
mmだった。砥石原型の気孔率を前記密度測定機により
測定したところ、1vol%であった。この砥石原型を
ラッピングにより成形し、外径100mm×内径40m
m×厚さ0.5mmの薄刃砥石を得た。
【0063】[比較実験1]実施例および比較例の砥石
により、96wt%Al23(吸水率0%)の切断を行
った。切断条件は以下の通りである。 切断試験機: 東芝株式会社製「スライサーUSM−20A」 回転数: 15000rpm 切り込み: 1.2mm 送り速度: 50mm/min 送りピッチ: 5mm 切断方式: ダウンカット クーラント: エマルジョン10%希釈液 被削材寸法: 幅50mm×長さ50mm×厚さ1.0mm
【0064】上記条件で多数ラインの切断を行い、この
ときの法線方向の切断抵抗をキスラー社製動歪計を用い
て10切断ライン毎に測定した。結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】表1の結果から明らかなように、実施例の
薄刃砥石は、難削材であるアルミナを多数回切断しても
切断抵抗が増大せず、途中で破断もしなかった。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る薄刃
砥石では、第1金属結合相中に砥石粒が分散され、砥石
粒のそれぞれの内部に超砥粒が分散された構造を有する
ため、この薄刃砥石で被削材を研削すると、砥粒層の表
面に露出した第1金属結合相が砥石粒よりも速い速度で
摩耗していき、やがて砥石粒そのものが第1金属結合相
から脱落する。これにより、砥石粒内における超砥粒の
自生発刃作用が悪くても、砥石粒自体が生え替わってい
くため、良好な切れ味が長く持続する。また、砥粒層の
表面に突き出す超砥粒が均一に分布しながら分布密度が
小さいため、個々の超砥粒の切り込み圧力が大きく、こ
の点からも切れ味の向上が図れる。
【0068】また、本発明の製造方法によれば、砥石粒
を含むスラリーを塗布して砥粒層を形成するから、砥粒
層の製造コストが安い上、組織が均質化できる利点を有
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る薄刃砥石の一実施形態の断面拡
大図である。
【図2】 同実施形態の作用を示す断面拡大図である。
【図3】 同実施形態の作用を示す断面拡大図である。
【図4】 本発明の他の実施形態を示す断面拡大図であ
る。
【図5】 本発明のさらに他の実施形態を示す断面拡大
図である。
【図6】 本発明のさらに他の実施形態を示す断面拡大
図である。
【図7】 本発明の砥石製造方法の造粒工程を示す概略
図である。
【図8】 同製造方法に使用する成形装置の正面図であ
る。
【図9】 同成形装置の要部の断面拡大図である。
【図10】 本発明の砥石製造方法の他の実施形態を示
す斜視図である。
【図11】 本発明の砥石製造方法の他の実施形態を示
す斜視図である。
【符号の説明】
1 砥粒層 2 第1金属結合相 4 砥石粒 6 第2金属結合相 8 超砥粒 P1,P2 凹部(チップポケット) 10 エンドレスベルト(基体) 16 下地層塗布装置 20 スラリー塗布装置 32 ドクターブレード(塗布厚さ規制部材) 34 砥石原料スラリー 36 塗布層 36B 板体 60 造粒装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状の砥粒層を具備する薄刃砥石であ
    って、前記砥粒層は焼結された第1金属結合相とこの第
    1金属結合相中に分散された砥石粒を具備し、前記砥石
    粒はそれぞれ、焼結された第2金属結合相とこの第2金
    属結合相中に分散された超砥粒とを具備することを特徴
    とする薄刃砥石。
  2. 【請求項2】 前記砥石粒の平均粒径は0.05〜0.
    5mm、前記第1金属結合相の気孔率は5vol%以
    上、前記第2金属結合相の気孔率は5vol%未満であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の薄刃砥石。
  3. 【請求項3】 樹脂結合剤溶液中に金属結合剤粉末およ
    び超砥粒を分散させた第1スラリーを作製する工程と、
    前記第1スラリーを用いて粒体を作製する工程と、前記
    粒体を乾燥及び焼成して砥石粒を作製する工程と、樹脂
    結合剤溶液中に金属結合剤粉末および前記砥石粒を分散
    させた第2スラリーを作製する工程と、前記第2スラリ
    ーを基体上に塗布する工程と、塗布された前記第2スラ
    リーを固化させたのち前記基体から剥離させて焼結する
    工程とを具備することを特徴とする薄刃砥石の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 塗布された前記第2スラリーを固化させ
    たのち前記基体から剥離させて2枚の板体を得た後、こ
    れら板体の剥離面同士を接合したうえ焼結する工程を具
    備することを特徴とする請求項3記載の薄刃砥石の製造
    方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003011063A (ja) * 2001-06-28 2003-01-15 Ricoh Co Ltd 研磨用砥石及び研磨用砥石の製造方法
JP2005015868A (ja) * 2003-06-27 2005-01-20 Yuichiro Niizaki 金属粘土素材とこの金属粘土素材で形成したブラシ毛素材、シャンク、ディスク状砥石及びバリ取り冶具
JP2012192489A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Mitsubishi Materials Corp 凝集砥粒

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003011063A (ja) * 2001-06-28 2003-01-15 Ricoh Co Ltd 研磨用砥石及び研磨用砥石の製造方法
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