JPH11272972A - エレベータの遠隔監視端末装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カード型メモリをカードスロットに挿入すれ
ば遠隔監視端末装置側で自動的に、該当するエレベータ
が保守点検作業中であることを遠隔監視センターに通知
する。 【解決手段】 エレベータの保守点検作業を開始すると
きに、技術者が携帯しているカード５を遠隔監視端末装
置２のカードインタフェース２ａに接続すると、データ
読出し部２ｂがカードに記録されている所定の情報を読
出す。そして、伝送部２ｄが遠隔監視センター４に保守
点検作業の開始と共に所定の情報を送信し、該当するエ
レベータの保守点検作業の開始を知らせる。また保守点
検作業が終了したときに、技術者がカードをカードイン
タフェース２ａから切離すと、伝送部２ｄが遠隔監視セ
ンター４に保守点検作業の終了を送信し、該当するエレ
ベータの保守点検作業の終了を知らせる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータの遠隔
監視端末装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、各地に散在する建物それぞれに設
置されているエレベータの運行状態を遠隔監視センター
において集中監視するために、各エレベータ制御装置に
エレベータの運行状態を監視する遠隔監視端末装置を接
続し、これらを遠隔監視センターと公衆電話回線、専用
回線その他の通信回線で結び、いずれかのエレベータに
異常が発生した場合には該当する遠隔監視端末装置がエ
レベータ識別コードやエレベータの異常状態の情報を自
動的に遠隔監視センターに送信するようにしたエレベー
タの遠隔監視システムが広く利用されている。

【０００３】このようなエレベータの遠隔監視システム
ではまた、ある建物のエレベータの保守点検作業を行う
場合、遠隔監視端末装置が異常検出を行わないように人
為的に設定し、あるいは遠隔監視センターに送信する伝
送データに点検作業中である旨を知らせる信号を付加す
るように人為的に設定することにより、遠隔監視センタ
ー側で監視員が異常発生を誤認しないようにしている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のエレベータの遠隔監視システムの場合、前者の場
合には遠隔監視センター側では点検作業中であることを
知ることができない問題点があり、また後者の場合に
も、遠隔監視センター側では作業内容や作業者などの情
報を詳しく知ることはできず、このような情報は事前に
電話などによって連絡することを余儀なくされており、
技術者の作業負荷を増加させる問題点があった。

【０００５】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、技術者による保守点検作業時に携帯す
るカードをカードインタフェースに接続することによっ
て自動的に点検作業中であることを遠隔監視センターに
送信し、またカードの切離しによって点検作業終了を自
動的に遠隔監視センターに送信して該当するエレベータ
の点検作業中やその終了を自動的に遠隔監視センターに
知らせることができるエレベータの遠隔監視端末装置を
提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、エレ
ベータの運行状態を監視し、異常検出時に通信回線を通
して遠隔監視センターに異常状態信号を自動送信するエ
レベータの遠隔監視端末装置であって、所定の情報の記
録されたカードを接続するカードインタフェースと、前
記カードインタフェースに前記カードが接続されたとき
に当該カードに記録された前記所定の情報を読出すデー
タ読出し手段と、前記カードインタフェースに対する前
記カードの接続及び切離しの際に前記データ読出し手段
が読出した前記所定の情報を前記遠隔監視センターに送
信する伝送手段とを備えたものである。

【０００７】請求項１の発明のエレベータの遠隔監視端
末装置では、エレベータの保守点検作業を開始するとき
に、技術者が携帯しているカードをカードインタフェー
スに接続すると、データ読出し手段がカードに記録され
ている所定の情報、例えば、保守点検サービス会社の識
別コードあるいは技術者の識別コードのような情報を読
出す。そして、伝送手段が遠隔監視センターに保守点検
作業の開始と共に所定の情報を送信し、該当するエレベ
ータの保守点検作業の開始を知らせる。また保守点検作
業が終了したときに、技術者がカードをカードインタフ
ェースから切離すと、伝送手段が遠隔監視センターに保
守点検作業の終了を送信し、該当するエレベータの保守
点検作業の終了を知らせる。

【０００８】これによって、エレベータの保守点検作業
の技術者が携帯している所定の情報の記録されているカ
ードをカードインタフェースに対して接続し、また切離
すことによって該当するエレベータに対する保守点検作
業の開始と終了とを自動的に遠隔監視センターに知らせ
ることができ、保守点検作業中であることを遠隔監視セ
ンターに人為的な操作で知らせるために要求される技術
者の負担を軽減することができる。

【０００９】請求項２の発明は、請求項１の発明のエレ
ベータの遠隔監視端末装置において、前記伝送手段が前
記カードに記録された所定の情報と共にエレベータの識
別コードを含む固有情報を前記遠隔監視センターに送信
するようにしたものであり、保守点検作業の進捗状況に
応じた情報のような固有情報を保守点検作業中を示す情
報と共に送信することによって、遠隔監視センターにお
いて該当するエレベータの保守点検作業の進捗状況の把
握が可能となる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図１は本発明の１つの実施の形態の
遠隔監視端末装置を含むエレベータの遠隔監視システム
全体の構成を示している。エレベータの運行制御を行う
エレベータ制御装置１に対して、エレベータの運行状態
を監視する遠隔監視端末装置２が接続され、この遠隔監
視端末装置２は遠隔地の遠隔監視センター３に対して公
衆電話回線、専用回線その他の通信回線４によって接続
されている。

【００１１】遠隔監視端末装置２には、磁気カードやＩ
Ｃカードのように、技術者の個人情報やエレベータの点
検情報を記録することができるカード型メモリ５を挿入
することによってその記憶内容にアクセスするカードイ
ンタフェース２ａ、このカードインタフェース２ａに挿
入されたカード型メモリ５の記録情報を読出すデータ読
出し部２ｂ、エレベータ制御装置１の運行制御状態を監
視し、その履歴データを記録し、また異常発生時にはそ
の異常発生箇所、異常状態のような異常情報を記録し、
また自エレベータの識別番号その他の遠隔監視関連デー
タを記録するデータ記録部２ｃ、そしてエレベータの異
常検出時に通信回線３を通じて遠隔監視センター４に自
動的に接続してデータ記録部２ｃに記録されているデー
タを送信し、またカードインタフェース２ａにカード型
メモリ５が挿入されたときにもデータ読出し部２ｂが読
出したカード上の情報を同じく通信回線３を通じて遠隔
監視センター４に自動送信する伝送部２ｄを備えてい
る。

【００１２】次に、上記構成のエレベータの遠隔監視端
末装置の動作を説明する。図２のフローチャートに示す
ように、電源投入でこのフローチャートの処理が立ち上
がり、遠隔監視端末装置２はエレベータの運行状態をエ
レベータ制御装置１から受取り、データ記録部２ｃに蓄
積記録してゆく。そしてエレベータの異常を検出した場
合には、伝送部２ｄにより通信回線３を通じて遠隔監視
センター４に通報する。この場合、自動ダイヤルによっ
て遠隔監視センター４を呼出す。そして回線が締結され
ると、データ記録部２ｃに記録した運行履歴データや異
常状態データを送信する。

【００１３】以上が通常のエレベータの監視形態である
が、いま、保守技術者が当該エレベータの保守点検作業
を行う場合、技術者が携帯するカード型メモリ５を遠隔
端末装置２のカードインタフェース２ａに挿入する（ス
テップＳ１，Ｓ２）。遠隔監視端末装置２はカードイン
タフェース２ａにカード型メモリ５が接続されたことを
検出すると、データ読出し部２ｂによってカード型メモ
リ５の記録情報を読出し、伝送部２ｄより通信回線３を
通じて遠隔監視センター４に送信する。伝送部２ｄはこ
のカード型メモリ５の記録情報の送信と共に、データ記
録部２ｃに記録されているエレベータの識別番号、建物
情報、時刻情報その他、必要な固有の情報を送信する
（ステップＳ３，Ｓ４）。また、カード型メモリ５の接
続後は、図２のフローチャートの処理を繰返し実行する
ので、エレベータ制御装置１から遠隔監視端末装置２の
データ記録部２ｃに蓄積される作業状況のデータ、例え
ば、電源の投入／遮断状態、スイッチ状態、かご状態な
どをエレベータの識別番号、建物情報、時刻情報と共に
遠隔監視センター４に定期的に送信する（ステップＳ１
〜Ｓ５）。

【００１４】これを受信する遠隔監視センター４側で
は、カード型メモリ５の記録情報から、例えば、どのエ
レベータに対して、誰が、いつ、保守点検作業を開始し
たか、また現在どんな作業を行っているかなどの情報を
取得し、監視員に知らせることになる。

【００１５】また、保守点検作業が完了した場合、技術
者はカード型メモリ５を遠隔監視端末装置２のカードイ
ンタフェース２ａから取出すが（ステップＳ５）、この
時に、伝送部２ｄから遠隔監視センター４に、上記と同
様のエレベータの識別番号、建物情報、時刻情報その他
の固有の情報と共に作業完了信号を送信する（ステップ
Ｓ６）。

【００１６】これによって、遠隔監視センター４側で
は、どのエレベータに対する保守点検作業がいつ完了し
たかを把握し、監視員に知らせることになる。

【００１７】このようにして、本発明の実施の形態のエ
レベータの遠隔監視端末装置では、保守点検技術者があ
るエレベータに対して保守点検作業を開始する際にカー
ド型メモリ５を遠隔監視端末装置２のカードインタフェ
ース２ａに挿入し、あるいはその他の方法で接続するこ
とによって自動的に遠隔監視センター４にどのエレベー
タに対して誰が保守点検作業を開始したか、またどんな
作業をしているかを知らせ、また作業終了時にはカード
インタフェース２ａからメモリ型カード５を取出すこと
によって自動的に遠隔監視センター４に保守点検作業終
了を知らせることができる。しかも、この実施の形態で
は、遠隔監視センター４に対する保守点検作業開始時
点、作業中及びその終了時にその通知とエレベータの固
有情報も通知するので、遠隔監視センター側で保守点検
作業の進捗状況を集中管理することができることにな
る。

【００１８】なお、上記の実施の形態ではカード型メモ
リに記録されている情報だけでなく、エレベータ側の固
有の情報を遠隔監視センターに送信する構成にしたが、
システムを単純化する場合には、単にカード型メモリに
記録されている情報だけを遠隔監視センターに送信する
構成にすることもできる。そしてこの場合には、遠隔監
視センター側で自動ダイヤルで送信してきた相手方の遠
隔監視端末装置を特定し、保守点検作業中、作業完了を
把握することになる。

【００１９】また上記の実施の形態では磁気カード、あ
るいはＩＣカードのようなカード型メモリを用いたが、
カードは技術者個々やサービス会社を識別できる情報が
読出し可能な形態で書込まれた携帯型のカードであれば
特にその仕様を問うものではない。

【００２０】

【発明の効果】以上のように請求項１の発明によれば、
エレベータの保守点検作業の技術者が携帯している所定
の情報の記録されているカードをカードインタフェース
に対して接続し、また切離すことによって該当するエレ
ベータに対する保守点検作業の開始と終了とを自動的に
遠隔監視センターに知らせることができ、保守点検作業
中であることを遠隔監視センターに人為的な操作で知ら
せるために要求される技術者の負担を軽減することがで
きる。

【００２１】請求項２の発明によれば、カードに記録さ
れた所定の情報と共にエレベータの識別コードを含む固
有情報を遠隔監視センターに送信するようにしたので、
保守点検作業の進捗状況に応じた情報のような固有情報
を保守点検作業中を示す情報と共に送信することによ
り、遠隔監視センターにおいて該当するエレベータの保
守点検作業の進捗状況の遠隔監視が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の１つの実施の形態の遠隔監視端末装置
を用いたエレベータの遠隔監視システムの全体構成を示
すブロック図。

【図２】上記の実施の形態の点検作業情報の自動送信動
作のフローチャート。

【符号の説明】

１ エレベータ制御装置 ２ 遠隔監視端末装置 ２ａ カードインタフェース ２ｂ データ読出し部 ２ｃ データ記録部 ２ｄ 伝送部 ３ 通信回線 ４ 遠隔監視センター ５ カード型メモリ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エレベータの運行状態を監視し、異常検
   出時に通信回線を通して遠隔監視センターに異常状態信
   号を自動送信するエレベータの遠隔監視端末装置であっ
   て、 所定の情報の記録されたカードを接続するカードインタ
   フェースと、 前記カードインタフェースに前記カードが接続されたと
   きに当該カードに記録された前記所定の情報を読出すデ
   ータ読出し手段と、 前記カードインタフェースに対する前記カードの接続及
   び切離しの際に前記データ読出し手段が読出した前記所
   定の情報を前記遠隔監視センターに送信する伝送手段と
   を備えて成るエレベータの遠隔監視端末装置。
2. 【請求項２】 前記伝送手段は、前記カードに記録され
   た所定の情報と共にエレベータの識別コードを含む固有
   情報を前記遠隔監視センターに送信することを特徴とす
   る請求項１に記載のエレベータの遠隔監視端末装置。