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JPH11265867A - 基板処理方法および基板処理装置 - Google Patents

基板処理方法および基板処理装置

Info

Publication number
JPH11265867A
JPH11265867A JP8944798A JP8944798A JPH11265867A JP H11265867 A JPH11265867 A JP H11265867A JP 8944798 A JP8944798 A JP 8944798A JP 8944798 A JP8944798 A JP 8944798A JP H11265867 A JPH11265867 A JP H11265867A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
wafer
chemical solution
pure water
tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8944798A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyasu Ito
博康 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd filed Critical Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
Priority to JP8944798A priority Critical patent/JPH11265867A/ja
Publication of JPH11265867A publication Critical patent/JPH11265867A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板を薬液中に浸漬させて処理した後に純水
中に浸漬させて洗浄する場合に、基板を純水中に浸漬さ
せる際に基板表面に基板素材面の露出領域と被膜形成領
域とが混在していても、複数枚の基板に基板素材面の露
出領域を有する基板と被膜形成面を有する基板とが混在
していても、基板を純水で洗浄する過程で基板の基板素
材面の露出領域に異物が付着して基板が汚染される、と
いったことを防止できる方法を提供する。 【解決手段】 薬液槽12内の薬液10中または水洗槽
12内の純水14中に界面活性剤またはアルコール類を
添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体ウエハ、
液晶表示装置用ガラス基板、電子部品などの基板を薬液
で洗浄もしくはエッチングした後に純水で洗浄する基板
処理方法および基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体デバイス製造プロセスにお
いて、基板、例えばシリコンウエハの表面に付着した不
要物を除去したり、ウエハ表面に成膜されたシリコン酸
化膜(SiO2)、シリコン窒化膜(Si34)などの
被膜を所望の膜厚に調整しあるいは所定のパターンに従
って不要な部分を除去したりする場合には、フッ酸、燐
酸水溶液、アンモニア水、過酸化水素水などの薬液を用
いてウエハを洗浄もしくはエッチングし、その後にウエ
ハ上に残存している薬液や反応生成物等の異物を純水で
洗浄して除去するようにしている。この処理を、多槽式
浸漬処理装置を使用して行う場合には、フッ酸等の薬液
が収容された薬液槽内へウエハを搬入し、薬液中にウエ
ハを浸漬させて洗浄もしくはエッチングし、この後に、
ウエハを薬液槽から搬出して、純水が収容された水洗槽
内へウエハを搬入し、純水中にウエハを浸漬させて純水
洗浄する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】多槽式浸漬処理装置を
使用してシリコンウエハを薬液で洗浄もしくはエッチン
グした後に純水で洗浄する場合において、薬液槽内へ搬
入されるウエハの表面が元々、ウエハ素材面すなわちシ
リコン面の露出領域(以下、「ベアシリコン領域」とい
う)とシリコン酸化膜等の被膜の形成領域とが混在した
状態であって、ウエハが水洗槽内へ搬入される際にも、
ウエハの表面にベアシリコン領域と被膜形成領域とが混
在しているとき、あるいは、薬液槽内へ搬入されるウエ
ハの表面が被膜で覆われていて、薬液槽内に収容された
薬液中にウエハが浸漬させられて被膜が部分的にエッチ
ングされることにより、ウエハが水洗槽内へ搬入される
際に、ウエハの表面にベアシリコン領域と被膜形成領域
とが混在しているときには、薬液槽内において薬液中に
異物、例えば微少のコロイド状のSiO系化合物(S
i、O、Fから成る)等が生成されて、その異物を含ん
だ薬液がウエハの表面に付着した状態でウエハが水洗槽
内へ搬入されると、水洗槽内に収容された純水中にウエ
ハが浸漬させられて洗浄される過程で、ウエハ表面のベ
アシリコン領域に異物が付着して、ウエハが汚染され
る、といった問題点がある。同様の問題は、ウエハホル
ダに収納された複数枚のシリコンウエハに、ベアシリコ
ン領域を有するウエハ(全面がベアシリコン面であるウ
エハを含む)とシリコン酸化膜等の被膜の形成面を有す
るウエハとが混在している場合にも生じる。すなわち、
少なくとも、複数枚のウエハを収納したウエハホルダが
水洗槽内へ搬入される際に、ベアシリコン領域を有する
ウエハと被膜形成面を有するウエハとが混在している
と、水洗槽内に収容された純水中に複数枚のウエハが浸
漬させられて洗浄される過程で、薬液槽内で生成されて
ウエハの表面に付着した薬液中の異物が、そのウエハと
隣り合ったウエハの表面のベアシリコン面に付着して、
ウエハが汚染されることになる。
【0004】この発明は、以上のような事情に鑑みてな
されたものであり、基板を薬液中に浸漬させて洗浄もし
くはエッチングした後、基板を純水中に浸漬させて洗浄
する場合において、基板を純水中に浸漬させる際に、基
板の表面に基板素材面の露出領域と被膜形成領域とが混
在していても、また、複数枚の基板に基板素材面の露出
領域を有する基板と被膜形成面を有する基板とが混在し
ていても、基板を純水によって洗浄する過程で、基板の
基板素材面の露出領域に異物が付着して基板が汚染され
る、といったことを防止することができる基板処理方
法、および、その方法を好適に実施することが可能であ
る基板処理装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1および請求項2
に係る各発明は、基板を薬液中に浸漬させて洗浄もしく
はエッチングした後、基板素材面の露出領域と被膜形成
領域とが混在した表面状態の基板を純水中に浸漬させて
洗浄する基板処理方法において、前記薬液中および/ま
たは前記純水中に、請求項1に係る発明では界面活性剤
を添加し、請求項2に係る発明ではアルコール類を添加
することをそれぞれ特徴とする。
【0006】請求項3および請求項4に係る各発明は、
複数枚の基板を薬液中に浸漬させて洗浄もしくはエッチ
ングした後、基板素材面の露出領域を有する基板と被膜
形成面を有する基板とが混在した複数枚の基板を純水中
に浸漬させて洗浄する基板処理方法において、前記薬液
中および/または前記純水中に、請求項3に係る発明で
は界面活性剤を添加し、請求項4に係る発明ではアルコ
ール類を添加することをそれぞれ特徴とする。
【0007】請求項5に係る発明は、請求項1ないし請
求項4のいずれかに記載の基板処理方法において、基板
を洗浄もしくはエッチングする薬液としてフッ酸が使用
されることを特徴とする。
【0008】請求項6に係る発明は、薬液を収容し、そ
の薬液中に基板を浸漬させて洗浄処理もしくはエッチン
グ処理を行う薬液槽と、純水を収容し、その純水中に、
基板素材面の露出領域とと被膜形成領域とが混在した基
板、または、基板素材面の露出領域を有する基板と被膜
形成面を有する基板とが混在した複数枚の基板を浸漬さ
せて、純水洗浄処理を行う水洗槽と、前記薬液槽から前
記水洗槽へ基板を移送する基板移送手段とを備えた基板
処理装置において、前記薬液槽内に収容された薬液中お
よび/または前記水洗槽内に収容された純水中に界面活
性剤またはアルコール類が添加されたことを特徴とす
る。
【0009】請求項1および請求項3に係る各発明の基
板処理方法によると、薬液中および/または純水中に界
面活性剤が添加されることにより、基板の表面のゼータ
電位(界面動電位)と、基板を薬液中に浸漬させて洗浄
もしくはエッチングしたときに生成された異物の粒子表
面のゼータ電位とが、それぞれ同一符号の状態になり、
この結果、基板の表面と異物の粒子表面とが電気的に反
発し合うことになる。すなわち、基板が薬液中あるいは
純水中に浸漬させられると、基板の表面に界面活性剤が
配向するが、例えばアニオン系の界面活性剤を使用した
ときには、基板の表面側に陰性化した親水基が配向し
て、基板表面のゼータ電位はマイナスとなる。一方、基
板の洗浄処理もしくはエッチング処理に伴って生成した
異物、例えばコロイド状のSiO系化合物に対しても、
その粒子表面にアニオン系界面活性剤が配向し、上記と
同様に異物の粒子表面のゼータ電位はマイナスとなる。
この結果、基板の表面と異物の粒子表面とが電気的に反
発し合うことになる。このため、基板の表面に基板素材
面の露出領域と被膜形成領域とが混在していても、ま
た、複数枚の基板に基板素材面の露出領域を有する基板
と被膜形成面を有する基板とが混在していても、基板を
純水中に浸漬させて洗浄する過程で、基板の基板素材面
の露出領域に異物が付着することが防止される。
【0010】さらに、薬液中および/または純水中に界
面活性剤が添加されることにより、薬液中または純水中
に浸漬させられた基板の表面の濡れ性が向上する。すな
わち、基板、例えばシリコンウエハのベアシリコン面
は、薬液、例えばフッ酸中では疎水性のシリコン清浄面
もしくは水素ターミネート(末端)されたシリコン面と
なるが、フッ酸中に界面活性剤が存在することにより、
溶液に対するウエハ表面の接触角が小さくなって濡れ性
が向上することになる。この結果、ウエハが薬液中から
取り出されて純水中へ浸漬される際に、ウエハのベアシ
リコン面は、親水性のようになり溶液で覆われた状態に
なって空気と触れないため、異物(パーティクル)が発
生しにくく、また、ウエハのベアシリコン面で気液界面
が形成されないため、気液界面で異物が発生しにくくな
る。したがって、ウエハが薬液中から取り出されて純水
中へ浸漬させられる際に異物が発生してウエハのベアシ
リコン面に付着する、といったことが起こらない。ま
た、純水中に界面活性剤が存在することにより、純水に
対するウエハの表面の接触角が小さくなって濡れ性が向
上する。この結果、ウエハのベアシリコン面は、親水化
されたようになって界面活性剤を含んだ純水で覆われた
状態になるので、ウエハのベアシリコン面に異物が付着
しにくくなる。
【0011】請求項2および請求項4に係る各発明の基
板処理方法によると、薬液中および/または純水中にア
ルコール類が添加されることにより、基板を薬液中に浸
漬させて洗浄もしくはエッチングしたときに生成される
異物、例えばコロイド状のSiO系化合物がアルコール
類に溶媒和して安定化させられる。このため、基板の表
面に基板素材面の露出領域と被膜形成領域とが混在して
いても、また、複数枚の基板に基板素材面の露出領域を
有する基板と被膜形成面を有する基板とが混在していて
も、基板を純水中に浸漬させて洗浄する過程で、基板の
基板素材面の露出領域に異物が付着することが防止され
る。
【0012】さらに、薬液中および/または純水中にア
ルコール類が添加されることにより、薬液中または純水
中に浸漬させられた基板の表面の濡れ性が向上し、界面
活性剤を添加した場合と同様に、上記したような作用に
より、基板の基板素材面の露出領域に異物が付着するこ
とが無くなる。
【0013】請求項5に係る発明の基板処理方法では、
基板がフッ酸により洗浄もしくはエッチングされること
により異物、例えばSi、OおよびFから成るコロイド
状のSiO系化合物が生成されても、上述したように、
その異物が基板の基板素材面の露出領域に付着すること
は起こらない。
【0014】請求項6に係る発明の基板処理装置におい
ては、薬液槽内に収容された薬液中および/または水洗
槽内に収容された純水中に界面活性剤またはアルコール
類が添加されることにより、上述したようにして、異物
が基板の基板素材面の露出領域に付着することが防止さ
れる。
【0015】
【発明の実施形態】以下、この発明の好適な実施形態に
ついて図面を参照しながら説明する。
【0016】図1は、この発明に係る基板処理方法を実
施するのに使用される基板処理装置の概略構成の1例を
示す模式図である。この装置は、薬液、例えばフッ酸
(HF水溶液)10が収容される薬液槽12と、超純水
14が収容される水洗槽16とを備えて構成されてい
る。薬液槽12の底部には薬液導入口が形設されてい
て、その薬液導入口に薬液供給管18が連通接続されて
おり、薬液供給管18を通して薬液槽12内へフッ酸が
連続して供給されるようになっている。そして、薬液槽
12には溢流液受け部20が付設されており、薬液槽1
2の上部から溢れ出たフッ酸が溢流液受け部20内へ流
入するようになっている。溢流液受け部20には排液管
22が連通しており、溢流液受け部20内へ流入したフ
ッ酸は、排液管22を通って排出され、循環使用された
りする。そして、処理しようとする基板、例えばシリコ
ンウエハWは、ウエハホルダ(図示せず)に複数枚収納
されて、薬液槽12内へ投入されフッ酸10中に浸漬さ
せられる。薬液槽12内へ投入される際のウエハは、そ
の表面にベアシリコン領域と被膜、例えばシリコン酸化
膜の形成領域とが混在していても、その表面全体が被膜
で覆われていても、そのどちらでもよい。あるいは、ウ
エハホルダに収納された複数枚のウエハに、ベアシリコ
ン領域を有するウエハと被膜、例えばシリコン酸化膜の
形成面を有するウエハとが混在していても、すべてのウ
エハの表面に被膜が形成されていても、そのどちらでも
よい。薬液槽12内に収容されたフッ酸10中に浸漬さ
せられたシリコンウエハWは、洗浄されもしくは被膜が
部分的にエッチングされる。
【0017】また、水洗槽16の底部には純水導入口が
形設されていて、その純水導入口に純水供給管24が連
通接続されており、純水供給管24を通して水洗槽16
内へ純水が連続して供給されるようになっている。そし
て、水洗槽16には溢流水受け部26が付設されてお
り、水洗槽16の上部から溢れ出た純水が溢流水受け部
26内へ流入するようになっている。溢流水受け部26
には排水管28が連通しており、溢流水受け部26内へ
流入した純水は、排水管28を通って排出される。そし
て、薬液槽12内から搬出されたウエハホルダに収納さ
れた複数枚のシリコンウエハWが、水洗槽16内へ投入
され超純水14中に浸漬させられる。水洗槽16内へ投
入される際のウエハは、その表面にベアシリコン領域と
被膜(シリコン酸化膜)形成領域とが混在している。あ
るいは、ウエハホルダに収納された複数枚のウエハに、
ベアシリコン領域を有するウエハと被膜(シリコン酸化
膜)形成面を有するウエハとが混在している。水洗槽1
6内に収容された超純水14中に浸漬させられたシリコ
ンウエハWは、洗浄されて、その表面上の異物やフッ酸
が除去される。
【0018】そして、この装置には、界面活性剤または
アルコール類、例えばイソプロピルアルコール(以下、
「IPA」という)を水洗槽16内へ供給して超純水1
4中に界面活性剤またはIPAを添加するための添加剤
供給管30が設けられている。あるいは、図1に二点鎖
線で示すように、薬液槽12内の方へ界面活性剤または
IPAを供給してフッ酸10中に界面活性剤またはIP
Aを添加するための添加剤供給管32が設けられてい
る。なお、水洗槽16内および薬液槽12内の両方へそ
れぞれ界面活性剤またはIPAを供給するための添加剤
供給管30、32を設けるようにしてもよい。
【0019】次に、図1に示したような基板処理装置を
使用して基板の処理を行う方法について、複数の実施形
態を示して説明する。
【0020】まず、ベアシリコン領域とSiO2形成領
域とが混在した表面状態のシリコンウエハWを薬液槽1
2内へ投入する。この際、予め、薬液槽12内に収容さ
れた薬液、例えば50%フッ酸(50%HF水溶液):
純水=1:100の混合割合で調製されたフッ酸10中
に界面活性剤を、例えば100ppm程度の濃度となる
ように添加して十分に溶液を循環または撹拌しておき、
溶液が均一になった状態で、シリコンウエハWを薬液槽
12内へ投入する。そして、薬液槽12内のフッ酸10
中にシリコンウエハWを浸漬させて洗浄もしくはエッチ
ング処理を行う。このとき、ウエハWの表面に界面活性
剤が配向し、例えばアニオン系の系面活性剤を使用した
場合には、ウエハWの表面側に陰性化した親水基が配向
して、ウエハWの表面のゼータ電位がマイナスになる。
また、フッ酸10中に界面活性剤が添加されていること
により、フッ酸10中に浸漬させられたシリコンウエハ
Wの表面の濡れ性が向上する。
【0021】薬液槽12内での処理が進むにつれ、シリ
コンウエハWの表面に存在するSiO2のエッチングが
進行して、溶液中に微少のコロイド状のSiO系化合物
等の異物が生成されるが、この異物に対しても、その粒
子表面にアニオン系界面活性剤が配向し、上記と同様に
異物の粒子表面のゼータ電位がマイナスとなる。このよ
うな現象を生じる結果、ウエハWの表面と異物の粒子表
面とがそれぞれ同一符号のマイナスのゼータ電位を持つ
ことになって電気的に反発し合うことになる。このた
め、ウエハWの表面に異物が付着することは起こらな
い。
【0022】薬液槽12内での処理が終わると、シリコ
ンウエハWは、薬液槽12内から搬出され、水洗槽16
内へ投入される。この際、上記したようにシリコンウエ
ハWの表面は、濡れ性が向上して、親水性のようになり
溶液で覆われた状態になって空気と触れないため、異物
(パーティクル)が発生しにくく、また、ウエハWの表
面で気液界面が形成されないため、気液界面で異物が発
生しにくくなる。したがって、ウエハWが薬液槽12内
のフッ酸10中から取り出されて水洗槽16内の超純水
14中へ浸漬させられる際に異物が発生してウエハWの
表面のベアシリコン領域に付着する、といったことが起
こらない。
【0023】水洗槽16内へ搬入されたシリコンウエハ
Wは、例えば20L/分程度の流量の超純水14中に浸
漬させられることにより、洗浄されて、その表面上の異
物やフッ酸が除去される。なお、シリコンウエハWが水
洗槽16内へ搬入される際にウエハWの表面にSiO2
等の親水性部分が存在すると、ウエハWは、異物を含む
フッ酸が表面に付着したままで水洗槽16内へ投入され
ることになる。しかし、ウエハWを超純水14で洗浄す
ることにより、ウエハWの表面から界面活性剤が徐々に
離脱していっても、ウエハWの表面のベアシリコン領域
は、フッ酸処理時の低pH状態から水洗終了時のpH=
7付近あるいは高pHの状態までゼータ電位はマイナス
のままであり、また、異物の粒子表面の界面活性剤が離
脱していくと同時に水洗槽16内の超純水14のpH値
は6〜7程度になっているので、そのゼータ電位はマイ
ナスとなり、このため、ウエハWの表面のベアシリコン
領域への異物の付着は起こらない。
【0024】また、薬液槽12内に収容されたフッ酸1
0中に界面活性剤を添加する代わりに、水洗槽16内に
収容された超純水14中に界面活性剤を添加しても、上
記と同様の効果が得られる。すなわち、薬液槽12内で
フッ酸10による処理が終わったシリコンウエハWを水
洗槽16内へ投入する前に、水洗槽16内の超純水14
中に界面活性剤を添加して十分に混合しておくと、水洗
槽16内の超純水14中に浸漬させられたシリコンウエ
ハWは、その表面に界面活性剤が配向し、例えばアニオ
ン系の系面活性剤を使用した場合には、ウエハWの表面
側に陰性化した親水基が配向して、ウエハWの表面のゼ
ータ電位がマイナスになる。一方、ウエハWの表面のS
iO2等の親水性部分に付着したフッ酸中に含まれて水
洗槽16内の超純水14中に混入したSiO系化合物等
の異物に対しても、その粒子表面にアニオン系界面活性
剤が配向して、異物の粒子表面のゼータ電位がマイナス
となる。この結果、ウエハWの表面と異物の粒子表面と
がそれぞれ同一符号のマイナスのゼータ電位を持つこと
になって電気的に反発し合うことになり、このため、ウ
エハWの表面のベアシリコン領域に異物が付着すること
が防止される。さらに、超純水14中に界面活性剤が存
在することにより、ウエハWの表面の濡れ性が向上する
結果、ウエハWの表面のベアシリコン領域は、親水化さ
れたようになって界面活性剤を含んだ純水で覆われた状
態になるので、ウエハWの表面のベアシリコン領域に異
物が一層付着しにくくなる。
【0025】次に、ベアシリコン領域とSiO2形成領
域とが混在した表面状態のシリコンウエハWを薬液槽1
2内へ投入する際に、予め、薬液槽12内に収容された
薬液、例えば50%フッ酸:純水=1:100の混合割
合で調製されたフッ酸10中にアルコール類、例えばI
PAを、例えば100ml程度添加して十分に溶液を循
環または撹拌しておき、溶液が均一になった状態で、シ
リコンウエハWを薬液槽12内へ投入する。そして、薬
液槽12内のフッ酸10中にシリコンウエハWを浸漬さ
せて洗浄もしくはエッチング処理を行う。このとき、フ
ッ酸10中にIPAが添加されていることにより、ウエ
ハWをフッ酸で処理したときに溶液中に微少のコロイド
状のSiO系化合物等の異物が生成されても、その異物
はIPAに溶媒和して安定化させられる。このため、ウ
エハWの表面に異物が付着することは起こらない。ま
た、薬液槽12内のフッ酸10中にIPAが添加されて
いることにより、フッ酸10中に浸漬させられたシリコ
ンウエハWの表面の濡れ性が向上する。
【0026】薬液槽12内での処理が終わると、シリコ
ンウエハWは、薬液槽12内から搬出され、水洗槽16
内へ投入される。この際、上記したようにシリコンウエ
ハWの表面は、濡れ性が向上しているので、界面活性剤
を添加した場合と同様に、異物(パーティクル)が発生
しにくく、また、ウエハWの表面で気液界面が形成され
ないため、気液界面で異物が発生しにくくなる。したが
って、ウエハWが薬液槽12内のフッ酸10中から取り
出されて水洗槽16内の超純水14中へ浸漬させられる
際に異物が発生してウエハWのベアシリコン面に付着す
る、といったことが起こらない。
【0027】水洗槽16内へ搬入されたシリコンウエハ
Wは、例えば20L/分程度の流量の超純水14中に浸
漬させられることにより、洗浄されて、その表面上の異
物やフッ酸が除去される。この際、シリコンウエハW
は、その表面が親水性の状態で水洗槽16内へ投入され
るため、超純水14で洗浄される過程で、ウエハWの表
面のベアシリコン領域には異物が付着しにくい。
【0028】また、薬液槽12内に収容されたフッ酸1
0中にIPAを添加する代わりに、水洗槽16内に収容
された超純水14中にIPAを添加しても、上記と同様
の効果が得られる。すなわち、薬液槽12内でフッ酸1
0による処理が終わったシリコンウエハWを水洗槽16
内へ投入する前に、水洗槽16内の超純水14中にIP
Aを、例えば100ml程度添加して十分に混合してお
き、水洗槽16内へ搬入されたシリコンウエハWを、例
えば20L/分程度の流量の超純水14中に浸漬させて
洗浄する。この場合には、ウエハWをフッ酸で処理した
ときに生成したコロイド状のSiO系化合物等の異物が
フッ酸中に含まれて水洗槽14内の超純水16中に混入
しても、その異物はIPAに溶媒和して安定化させられ
る。このため、ウエハWの表面に異物が付着することが
防止される。さらに、超純水14中にIPAが存在する
ことにより、ウエハWの表面の濡れ性が向上する結果、
ウエハWの表面のベアシリコン領域は、親水化されたよ
うになってIPAを含んだ純水で覆われた状態になるの
で、ウエハWの表面のベアシリコン領域に異物が一層付
着しにくくなる。
【0029】なお、上記した実施形態では、ベアシリコ
ン領域とSiO2形成領域とが混在した表面状態のシリ
コンウエハWを処理する場合について説明したが、ウエ
ハホルダに収納された同一処理ロットの複数枚のシリコ
ンウエハに、ベアシリコン領域を有するウエハとSiO
2等の被膜の形成面を有するウエハとが混在している場
合(表面側にベアシリコン領域を有し裏面側にSiO2
等の被膜の形成面を有するウエハが複数枚、ウエハホル
ダに収納されている場合を含む)についても、この発明
は同様に適用されて、上記と同様の効果が得られる。
【0030】
【発明の効果】請求項1ないし請求項4に係る各発明の
基板処理方法によると、基板を薬液中に浸漬させて洗浄
もしくはエッチングした後、基板を純水中に浸漬させて
洗浄する場合において、基板を純水中に浸漬させる際
に、基板の表面に基板素材面の露出領域と被膜形成領域
とが混在していても、また、複数枚の基板に基板素材面
の露出領域を有する基板と被膜形成面を有する基板とが
混在していても、基板を純水によって洗浄する過程で、
基板の基板素材面の露出領域に異物が付着して基板が汚
染される、といったことを防止することができる。
【0031】請求項5に係る発明の基板処理方法では、
基板がフッ酸により洗浄もしくはエッチングされること
により異物、例えばSi、OおよびFから成るコロイド
状のSiO系化合物が生成されても、その異物が基板の
基板素材面の露出領域に付着して基板が汚染される、と
いったことを防止することができる。
【0032】請求項6に係る発明の基板処理装置を使用
すると、請求項1ないし請求項4に係る各発明の基板処
理方法を好適に実施して、上記効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る基板処理方法を実施するのに使
用される基板処理装置の概略構成の1例を示す模式図で
ある。
【符号の説明】
W シリコンウエハ 10 フッ酸 12 薬液槽 14 超純水 16 水洗槽 18 薬液供給管 24 純水供給管 30、32 界面活性剤またはアルコール類の添加剤供
給管

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を薬液中に浸漬させて洗浄もしくは
    エッチングした後、基板素材面の露出領域と被膜形成領
    域とが混在した表面状態の基板を純水中に浸漬させて洗
    浄する基板処理方法において、 前記薬液中および/または前記純水中に界面活性剤を添
    加することを特徴とする基板処理方法。
  2. 【請求項2】 基板を薬液中に浸漬させて洗浄もしくは
    エッチングした後、基板素材面の露出領域と被膜形成領
    域とが混在した表面状態の基板を純水中に浸漬させて洗
    浄する基板処理方法において、 前記薬液中および/または前記純水中にアルコール類を
    添加することを特徴とする基板処理方法。
  3. 【請求項3】 複数枚の基板を薬液中に浸漬させて洗浄
    もしくはエッチングした後、基板素材面の露出領域を有
    する基板と被膜形成面を有する基板とが混在した複数枚
    の基板を純水中に浸漬させて洗浄する基板処理方法にお
    いて、 前記薬液中および/または前記純水中に界面活性剤を添
    加することを特徴とする基板処理方法。
  4. 【請求項4】 複数枚の基板を薬液中に浸漬させて洗浄
    もしくはエッチングした後、基板素材面の露出領域を有
    する基板と被膜形成面を有する基板とが混在した複数枚
    の基板を純水中に浸漬させて洗浄する基板処理方法にお
    いて、 前記薬液中および/または前記純水中にアルコール類を
    添加することを特徴とする基板処理方法。
  5. 【請求項5】 基板を洗浄もしくはエッチングする薬液
    がフッ酸である請求項1ないし請求項4のいずれかに記
    載の基板処理方法。
  6. 【請求項6】 薬液を収容し、その薬液中に基板を浸漬
    させて洗浄処理もしくはエッチング処理を行う薬液槽
    と、 純水を収容し、その純水中に、基板素材面の露出領域と
    と被膜形成領域とが混在した基板、または、基板素材面
    の露出領域を有する基板と被膜形成面を有する基板とが
    混在した複数枚の基板を浸漬させて、純水洗浄処理を行
    う水洗槽と、 前記薬液槽から前記水洗槽へ基板を移送する基板移送手
    段と、を備えた基板処理装置において、 前記薬液槽内に収容された薬液中および/または前記水
    洗槽内に収容された純水中に界面活性剤またはアルコー
    ル類が添加されたことを特徴とする基板処理装置。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7763549B2 (en) 2005-03-31 2010-07-27 Elpida Memory, Inc. Semiconductor device manufacturing method for preventing patterns from inclining in drying process
US20130233354A1 (en) * 2012-03-08 2013-09-12 Dainippon Screen Mfg. Co., Ltd. Substrate treating apparatus and substrate treating method
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CN109326500A (zh) * 2017-07-31 2019-02-12 上海新昇半导体科技有限公司 一种半导体晶圆的清洗方法
WO2023136200A1 (ja) * 2022-01-13 2023-07-20 東京エレクトロン株式会社 基板処理方法および基板処理装置

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