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JPH11254211A - タレット刃物台装置 - Google Patents

タレット刃物台装置

Info

Publication number
JPH11254211A
JPH11254211A JP5363398A JP5363398A JPH11254211A JP H11254211 A JPH11254211 A JP H11254211A JP 5363398 A JP5363398 A JP 5363398A JP 5363398 A JP5363398 A JP 5363398A JP H11254211 A JPH11254211 A JP H11254211A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
turret
tool
fixed
clutch
coupling element
Prior art date
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Granted
Application number
JP5363398A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3929159B2 (ja
Inventor
Akira Akimoto
暁 秋元
Yoji Takeuchi
庸二 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Citizen Watch Co Ltd
Original Assignee
Citizen Watch Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Citizen Watch Co Ltd filed Critical Citizen Watch Co Ltd
Priority to JP05363398A priority Critical patent/JP3929159B2/ja
Publication of JPH11254211A publication Critical patent/JPH11254211A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3929159B2 publication Critical patent/JP3929159B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
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  • Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持台上の割出し位置にタレットを固定的に
保持しかつ固定を解除するための係脱駆動機構を、新た
な電動機を追加することなく電動化する。 【解決手段】 タレット刃物台装置10は、旋回割出し
後のタレット24の回転を阻止する係止手段として、支
持台20に固定した環状固定カップリング要素56と、
タレット24に固定した環状可動カップリング要素58
と、環状可動カップリング要素58を環状固定カップリ
ング要素56に対し係合位置と離脱位置との間で移動さ
せる直動スリーブ54とを備える。直動スリーブ54
は、レバー72を介して連結されたサーボモータ74の
駆動により軸方向移動し、タレット24を軸方向へ移動
させる。タレット24は、円筒クラッチ部材50及びク
ラッチ歯車76を介して回転工具用のサーボモータ40
に連結され、サーボモータ40によって旋回割出しを行
う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、旋盤等の工作機械
に設置される回転刃物台装置に関し、特に、刃物台の旋
回割出し動作により選択された工具を割出し位置に固定
的に保持するために、旋回割出し後に刃物台の回転を阻
止する係止手段を備えたタレット刃物台装置に関する。
【0002】
【従来の技術】旋盤等の工作機械において、加工作業の
自動化及び高速化を促進するために、予め多数の工具を
担持するとともに、所望の工具を旋回割出し動作により
選択して、工作機械の加工作業位置に位置決めする回転
式刃物台構造、すなわちタレット刃物台装置を備えたも
のは周知である。例えば、NC旋盤等の自動旋削機械で
使用されるタレット刃物台装置は、一般に、回転主軸に
対向して機台上に設置される工具送り台と、工具送り台
上で所与の座標軸に沿って移動可能に設置される支持台
と、支持台に回転可能に支持され、多数の工具を回転軸
線の周囲に所定間隔で担持するタレットとから構成され
る。
【0003】この種のタレット刃物台装置では、タレッ
トを旋回割出し動作させた後、選択した工具によりワー
クに加工を施す間は、支持台上でタレットを強固に固定
する必要がある。その目的で、一般にタレット刃物台装
置は、支持台上の複数の割出し位置の各々でタレットを
係止する係止手段を備える。従来、この係止手段は、タ
レットと支持台との各々に設けられた互いに係合可能な
一対の係合部材と、それら係合部材を係合位置と離脱位
置との間で相対移動させる係脱駆動機構とから構成され
る。係合部材としては、噛合いクラッチ状の構造を有す
る相互係脱自在なカップリングが一般に使用されてい
る。この場合、係脱駆動機構は、タレット側の係合部材
を支持台側の係合部材に対し軸方向へ移動させるように
構成される。
【0004】工具の選択手順としては、まず、1つの工
具によるワーク加工が終了した段階で、タレットと共に
支持台を工具送り台上で移動して、工具を加工作業位置
から工具交換位置へ送る。次に、係脱駆動機構の駆動に
よりタレット側係合部材を移動して支持台側係合部材か
ら脱離し、その状態で、別の回転駆動源によりタレット
を回転して旋回割出しを行い、所望の工具を選択する。
次いで、係脱駆動機構の駆動によりタレット側係合部材
を支持台側係合部材に係合させて、選択した工具を割出
し位置に固定的に保持する。その状態で、タレットと共
に支持台を工具送り台上で移動して、選択した工具を工
具交換位置から加工作業位置へ送る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】NC旋盤等の自動旋削
機械は、主軸の回転駆動源、工具送り用の各軸駆動源、
チャックの開閉駆動源等、制御対象の異なる複数の駆動
源を備える。これら駆動源には、特に高速かつ高精度の
応答を要求される部位(主軸、工具送り等)ではサーボ
モータが一般に使用されている。さらに近年、チャック
の開閉駆動源や、前述したタレット刃物台装置のタレッ
ト回転駆動源のように従来、油圧又は空圧アクチュエー
タを用いていた部位にも、環境衛生や作動信頼性の点で
有利なサーボモータが使用される傾向にある。
【0006】しかしながら、前述したタレット刃物台装
置の係脱駆動機構では、要求される動作が一方の係合部
材を軸方向へ僅かに移動させるだけの単純な動作である
ことにも起因して、電動化が遅れ、多くは未だに油圧又
は空圧アクチュエータが使用されている。油空圧アクチ
ュエータは、騒音や大気汚染による作業環境の悪化、設
備コストの上昇、機械の大型化、応答精度の低さ等の問
題を一般に有するものである。特に、係脱駆動源として
油圧シリンダを用いた場合は、作動油の温度変化により
動作速度が容易に変化してしまうので、係合部材の係脱
に要する時間が変動し、一連のタレット割出し動作の安
定的制御が困難となるだけでなく、油圧シリンダ自体が
相当の熱源となることから、その周辺の機械構成要素の
動作に影響を及ぼす危惧がある。したがって、タレット
刃物台装置の係脱駆動機構をも電動化することが所望さ
れている。
【0007】他方、駆動源を電動化したタレット刃物台
装置は、タレット回転駆動源としてのサーボモータを支
持台に設置し、またバイト等の固定工具だけでなくドリ
ル等の回転工具も担持できる構成の場合には回転工具用
のサーボモータも支持台に設置することになる。そし
て、係脱駆動機構の電動化の要求に答えるべく、係脱駆
動源としてのサーボモータをさらに支持台に設置するよ
うな場合は、旋削機械上での所与の座標軸に沿った移動
要素の1つである支持台部分の重量を不要に増加させ、
応答精度の低下を生じるだけでなく、機械全体の寸法拡
大、製造及び運転コストの上昇といった課題を生じる。
【0008】したがって本発明の目的は、支持台上の割
出し位置にタレットを固定的に保持しかつ固定を解除す
るための係脱駆動機構を、新たな電動機を追加すること
なく電動化でき、以て、騒音や大気汚染の軽減、応答精
度の向上、製造及び運転コストの抑制等の効果を奏する
とともに、搭載された工作機械の一層の小型化及び高性
能化を促進できるタレット刃物台装置を提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載の本発明は、工作機械上で所与の座
標軸に沿って移動可能に設置される支持台と、支持台に
回転可能に支持され、多数の工具を回転軸線の周囲に所
定間隔で担持するタレットと、支持台上の旋回割出し位
置でタレットを支持台に対し固定的に保持する係止手段
と、支持台に設置され、タレットに担持した回転工具を
駆動する第1の電動機とを具備したタレット刃物台装置
において、係止手段は、支持台に設置された固定側係合
要素と、タレットに設置された可動側係合要素と、可動
側係合要素を、固定側係合要素に係合してタレットの回
転を阻止する係合位置と、固定側係合要素から離脱して
タレットの回転を可能にする離脱位置との間で移動させ
る駆動機構とを備え、駆動機構が、タレットに軸方向へ
固定的に連結されたレバーと、レバーを揺動させてタレ
ットを軸方向へ移動させる第2の電動機とからなり、第
2の電動機の駆動によるタレットの軸方向移動に連動し
て、第1の電動機をタレットに作用的に連結又は脱離す
るクラッチ手段を具備し、可動側係合要素が離脱位置に
あるときに、第1の電動機がタレットを回転して旋回割
出しを行うことを特徴とするタレット刃物台装置を提供
する。
【0010】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載のタレット刃物台装置において、クラッチ手段は、支
持台に軸方向へ固定して回転可能に支持されるとともに
タレットに回転方向へ固定して軸方向移動可能に装着さ
れる円筒クラッチ部材と、タレットに軸方向へ固定して
回転可能に連結され、円筒クラッチ部材に係合可能なク
ラッチ歯車とからなり、クラッチ歯車が前記第1及び第
2の電動機に接続されるタレット刃物台装置を提供す
る。
【0011】請求項3に記載の本発明は、請求項1又は
2に記載のタレット刃物台装置において、回転工具がタ
レットの前端側面に装着され、第1の電動機が、タレッ
トを軸方向へ貫通する駆動軸と、駆動軸に同心固定され
てタレットの前端に収容される駆動歯車とを介して、回
転工具を駆動するタレット刃物台装置を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発
明をその実施形態に基づき詳細に説明する。各図面にお
いて、同一又は類似の構成要素には共通の参照符号を付
す。図1を参照すると、本発明の一実施形態によるタレ
ット刃物台装置10が、NC旋盤等の自動旋削機械に搭
載された状態で示されている。タレット刃物台装置10
は、自動旋削機械の回転主軸12に対向して配置され
る。回転主軸12は、ハウジング状の主軸台14に搭
載、収容され、旋削加工すべき棒材Wを掴持して、図示
しない駆動源により回転駆動される。タレット刃物台装
置10は、棒材Wの加工に必要な多数の工具を予め所定
位置に担持するとともに、棒材Wの加工箇所に応じて所
望の工具を旋回割出し動作により選択し、自動旋削機械
の回転主軸12先端の加工作業位置に位置決めする。
【0013】タレット刃物台装置10は、回転主軸12
に対向して自動旋削機械の機台16上に設置される工具
送り台18と、工具送り台18上で所与の座標軸に沿っ
て移動可能に設置される支持台20と、支持台20に回
転可能に支持され、多数の工具22を回転軸線の周囲に
所定間隔で担持するタレット24とから構成される。図
示実施形態では、工具送り台18が、回転主軸12の中
心軸線に略平行なZ軸方向へ、図示しないZ軸送りモー
タの駆動により移動し、支持台20が、回転主軸12の
中心軸線に略直交するX軸方向へ、図示しないX軸送り
モータの駆動により移動する構成を有し、タレット24
上で選択された各種工具22が両軸送り動作の下で棒材
Wを所望形状に旋削するようになっている。
【0014】図2及び図3は、支持台20に支持される
タレット24の構造を詳細に示す。タレット24は、円
柱又は角柱状の外形を有する中空の頭部26と、頭部2
6の軸方向一端面から軸方向へ同心に延設される中空円
筒状の軸部28とを備える。タレット24の頭部26
は、支持台20の前端面(図で右端)から外方へ突出し
て配置され、その径方向外周面には、工具22を装着す
る複数の工具装着部30が所定の割出し角度毎に設けら
れる。それら工具装着部30は、図示のようにバイト等
の固定工具22aをホルダ32を介して脱着可能に装着
するための固定工具装着部30aと、ドリル等の回転工
具22bをホルダ34を介して脱着可能に装着するため
の回転工具装着部30bとを備える。さらに、回転工具
装着部30bは、1つの割出し角度位置において、互い
に軸方向へ離間した2か所に形成されている。
【0015】回転工具22bは、頭部26及び軸部28
の内部に設置される駆動軸36及び駆動歯車38を介し
て、一般に支持台20の後端(図で左端)に設置される
サーボモータ40によって駆動される。駆動軸36は、
タレット24の軸部28を同心に貫通して、複数の軸受
により軸部28に回転可能に支持される。駆動軸36は
その後端36aで、歯車42及び44を介してサーボモ
ータ40の出力軸に連結される。なお図では、歯車列を
明示するために歯車44の軸が駆動軸36から離隔して
示されているが、実際は両軸はさらに近接して配置さ
れ、駆動軸36の後端36aに固定した歯車42に歯車
44が直接噛合している。2つの駆動歯車38は、タレ
ット24の頭部26に設けた回転工具装着部30bの位
置に対応して、駆動軸36の前端36b近傍にそれぞれ
同心に固定される。各駆動歯車38は、外周にかさ状の
歯を有し、回転工具装着部30bに装着された回転工具
22bの後端に設けたかさ歯車46に、それぞれ作用的
に噛合する。
【0016】サーボモータ40の駆動により駆動軸36
が回転すると、2つの駆動歯車38は同時に回転し、所
望の回転工具装着部30bに装着した回転工具22bを
駆動することができる。タレット24は、このような構
成を有するので、頭部26の所望の割出し角度位置及び
軸方向位置に回転工具装着部30bを容易に増設するこ
とができる。
【0017】タレット24の軸部28は、支持台20の
タレット受容空洞部48に回転可能及び軸方向移動可能
に受容される。軸部28の略中央から前方(図で右方)
の領域は、支持台20のタレット受容空洞部48を画成
する円筒内壁面48aに、径方向へのがたつきを生じな
いように摺動可能に支持される。軸部28の後端(図で
左端)領域は、後述する円筒クラッチ部材50の中心穴
52に受容されるとともに、軸部28の後端から軸方向
へ突出する後述する直動スリーブ54を受容する。
【0018】タレット刃物台装置10は、旋回割出し後
のタレット24の不要な回転を阻止する係止手段とし
て、支持台20に固定された環状固定カップリング要素
56及びタレット24に固定された環状可動カップリン
グ要素58からなる相互係合機構と、環状可動カップリ
ング要素58を環状固定カップリング要素56に対し係
合位置と離脱位置との間で移動させる駆動機構(後述す
る)とを備える。環状固定カップリング要素56は、噛
合いクラッチ状の構造を有し、支持台20のタレット受
容空洞部48の軸方向前方開口端の近傍に固定される。
環状可動カップリング要素58は、同様に噛合いクラッ
チ状の構造を有し、タレット24の頭部26と軸部28
との接続部位近傍に固定される。
【0019】環状固定カップリング要素56の前端面
(図で右端面)には、多数の歯60が所定ピッチで放射
状に設けられ、環状可動カップリング要素58の後端面
(図で左端面)には、歯60に噛合可能な多数の歯62
が所定ピッチで放射状に設けられる。環状固定カップリ
ング要素56と環状可動カップリング要素58とは、そ
れらの歯60、62を互いに係合及び離脱可能に軸方向
へ対面させて配置される。そして、タレット24が回転
していない状態で、環状可動カップリング要素58がタ
レット24と共に軸方向へ移動することにより、両カッ
プリング要素56、58の相互係合及び離脱が行われる
ようになっている。
【0020】図2に示す状態では、環状固定カップリン
グ要素56の歯60と環状可動カップリング要素58の
歯62とが互いに係合しており、環状固定カップリング
要素56に対する環状可動カップリング要素58の回転
が阻止され、したがって支持台20に対するタレット2
4の回転動作が防止されている。つまりこの状態で、環
状可動カップリング要素58は、タレット24と共にそ
の軸方向移動範囲内で最も後端(図で左端)の係合位置
に置かれている。
【0021】タレット24及び環状可動カップリング要
素58が上記した係合位置にある間に、タレット24の
頭部26に装着した工具22により、回転主軸12に掴
持した棒材Wの加工が実施される。この間、タレット2
4は上記した相互係合機構によって、加工時に工具22
に加わる応力に抗し、かつ加工精度を維持するに十分な
強度で、支持台20に強固に固定的に保持されている。
【0022】図示の係合位置から、タレット24及び環
状可動カップリング要素58を前方(図で右方)へ移動
して離脱位置に置くと、環状可動カップリング要素58
の歯62が環状固定カップリング要素56の歯60から
離脱する。その結果、環状固定カップリング要素56に
対し環状可動カップリング要素58が自由に回転でき、
したがって支持台20に対するタレット24の固定が解
除されて、タレット24が旋回割出し可能な状態に置か
れる。
【0023】タレット刃物台装置10では、タレット2
4の旋回割出し用の回転駆動源は、回転工具用駆動源で
あるサーボモータ40を流用する構成となっている。し
たがって、タレット24の旋回割出し時にはタレット2
4とサーボモータ40とを作用的に連結し、回転工具2
2bの駆動時にはタレット24とサーボモータ40との
作用的連結を遮断する必要がある。本実施形態では、前
述した円筒クラッチ部材50及び直動スリーブ54の作
用により、このような駆動対象の切替えを行っている。
【0024】円筒クラッチ部材50は、後端面(図で左
端面)に多数のクラッチ歯64を放射状に突設した中空
円筒状部材であり、軸受66を介して支持台20に回転
可能かつ軸方向移動不能に支持される。また円筒クラッ
チ部材50は、タレット24の軸部28の後端外周面
に、キー68によって回転不能かつ軸方向移動可能に連
結される。したがって、タレット24の回転時には円筒
クラッチ部材50はタレット24と共に回転し、タレッ
ト24の軸方向移動時には円筒クラッチ部材50は移動
せず、タレット24のみが軸方向へ移動する。
【0025】直動スリーブ54は、駆動軸36を受容可
能な中空円筒状部材であり、前端(図で右端)で軸受7
0を介してタレット24の軸部28に回転可能かつ軸方
向移動不能に支持される。直動スリーブ54の後端(図
で左端)は、支持台20に枢軸72aにより揺動可能に
取着されたレバー72を介して、支持台20の後端(図
で左端)に設置されたサーボモータ74の出力軸装置7
5に連結される。図3に明示されるように、出力軸装置
75は、サーボモータ74の回転軸74aにカップリン
グ構造75aを介して連結される回転ナット75bと、
回転ナット75bの内周面に設けた雌ねじ部(図示せ
ず)に螺合する雄ねじ部(図示せず)を外周面に有した
直動軸75cとを備え、直動軸75cの先端75dがレ
バー72の一端に揺動可能に取着される。このようにし
て直動スリーブ54には、出力軸装置75によってサー
ボモータ74の回転力から変換された直動力が、さらに
レバー72を介して伝達され、それにより直動スリーブ
54は、支持台20の内部で軸方向へ移動する。なお、
このようなレバー機構による動力伝達機構は、構造が単
純で故障が少なく、メンテナンスが容易である利点を有
する。
【0026】直動スリーブ54の中央領域にはクラッチ
歯車76が固定される。クラッチ歯車76は、後端(図
で左端)に歯車部分を一体に有した中空円筒状部材であ
り、歯車列78を介してサーボモータ40に連結され
る。したがって直動スリーブ54は、サーボモータ40
の駆動により、タレット受容空洞部48内で回転する。
クラッチ歯車76の前端面(図で右端面)には、円筒ク
ラッチ部材50のクラッチ歯64に噛合可能なクラッチ
歯80が、クラッチ歯64と略同一ピッチで放射状に突
設される。
【0027】タレット24すなわち円筒クラッチ部材5
0が回転しておらず、かつ直動スリーブ54が回転して
いない状態で、直動スリーブ54がサーボモータ74の
駆動により軸方向へ移動すると、円筒クラッチ部材50
のクラッチ歯64とクラッチ歯車76のクラッチ歯80
とが互いに係合及び離脱を行う。サーボモータ40は、
円筒クラッチ部材50にクラッチ歯車76が係合してい
る間は、歯車列78、クラッチ歯車76及び円筒クラッ
チ部材50を介してタレット24に回転力を付与する。
したがってタレット刃物台装置10では、サーボモータ
40の駆動により、タレット24が旋回割出し動作を遂
行し、所望の工具装着部30に装着された所望の工具2
2を選択する。
【0028】タレット刃物台装置10では、直動スリー
ブ54がサーボモータ74の駆動により軸方向へ移動す
ると、軸受70を介して直動スリーブ54に軸方向移動
不能に連結されたタレット24が、直動スリーブ54と
共にタレット受容空洞部48内で軸方向へ移動する。す
なわち、環状可動カップリング要素58を係合位置と離
脱位置との間で移動させる駆動機構は、直動スリーブ5
4、レバー72及びサーボモータ74から構成される。
このように、直動スリーブ54の軸方向移動は、タレッ
ト24を支持台20に対し固定的に保持するためのカッ
プリング係脱動作と、サーボモータ40の駆動対象の切
替えを行うためのクラッチ係脱動作との双方を、互いに
連動して行わせるものである。
【0029】具体的には、図示実施形態では、環状可動
カップリング要素58がタレット24と共に前述した最
後端(図で左端)の係合位置に置かれている間に、円筒
クラッチ部材50のクラッチ歯64と直動スリーブ54
に連結したクラッチ歯車76のクラッチ歯80とが相互
に離脱する(図2及び図3参照)。そして、タレット2
4及び環状可動カップリング要素58が前方(図で右
方)へ移動して離脱位置に置かれると、円筒クラッチ部
材50のクラッチ歯64とクラッチ歯車76のクラッチ
歯80とが相互に係合し、クラッチ歯車76がタレット
24に作用的に連結される。
【0030】このようにして、タレット刃物台装置10
では、タレット24が支持台20に対し固定的に保持さ
れている間は、サーボモータ40は本来の機能である回
転工具22bの駆動にのみ使用され、タレット24の固
定が解除された後には、サーボモータ40がタレット2
4を回転して旋回割出しを実施できるように構成され
る。なおこのとき、環状可動カップリング要素58が環
状固定カップリング要素56から離脱するのと略同時
に、クラッチ歯車76が円筒クラッチ部材50に係合す
るように、両クラッチ歯64、80の寸法及び位置関係
を設定しておけば、加工作業から工具交換作業に移る間
のタレット24の不要な自由回転が防止され、作業者が
工具22により傷害を被ったり、工具22や周辺機器を
破損したりする危惧が回避されるので、有利である。
【0031】また、クラッチ歯車76にサーボモータ4
0の駆動力を伝達するための歯車列78は、回転工具2
2bに駆動力を伝達するための歯車42に噛合する歯車
44を含む。したがって、サーボモータ40の駆動力
は、回転工具22bとクラッチ歯車76との双方に同時
に伝達されることになる。なお言うまでもなく、回転工
具22bを駆動する加工作業時と、タレット24を回転
する旋回割出し時とで、サーボモータ40の回転数及び
回転方向は適宜変更される。
【0032】このように、タレット刃物台装置10で
は、支持台20上の割出し位置にタレット24を固定的
に保持しかつ固定を解除するための係脱駆動機構を、タ
レット24を軸方向へ移動させて相互係合機構を係脱さ
せるサーボモータ74、レバー72及び直動スリーブ5
4によって構成すると共に、タレット24の軸方向移動
に連動して、回転工具駆動用のサーボモータ40をタレ
ット24の旋回割出し用駆動源に流用できるようにする
円筒クラッチ部材50及びクラッチ歯車76を採用し
た。したがって、従来、回転工具駆動用とタレット24
の旋回割出し用とにサーボモータが2個使用されていた
ところを1個で対応し、結果的に新たなサーボモータを
追加することなく、係脱駆動機構のために他の1個のサ
ーボモータを使用できる。しかも、係脱駆動機構のサー
ボモータ74の駆動力をタレット24へ伝達するため
に、単純構造で故障が少なくメンテナンスが容易なレバ
ー機構を採用した。したがってタレット刃物台装置10
は、騒音や大気汚染の軽減、応答精度の向上、製造及び
運転コストの抑制等の効果を奏するとともに、搭載され
た工作機械の一層の小型化及び高性能化を促進できる。
【0033】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のタレット刃物台装置によれば、支持台上の割出し位置
にタレットを固定的に保持しかつ固定を解除するための
係脱駆動機構を、新たな電動機を追加することなく電動
化でき、しかも、単純構造で故障が少なくメンテナンス
が容易なレバー機構によって、係脱駆動機構の駆動力を
タレットへ伝達することができる。したがって本発明に
よれば、騒音や大気汚染の軽減、応答精度の向上、製造
及び運転コストの抑制等の効果を奏するとともに、搭載
された工作機械の一層の小型化及び高性能化を促進でき
るタレット刃物台装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるタレット刃物台装
置を搭載した自動旋削機械の概略斜視図である。
【図2】図1のタレット刃物台装置の断面正面図であ
る。
【図3】図2のタレット刃物台装置の拡大部分断面正面
図である。
【符号の説明】
18…工具送り台 20…支持台 22b…回転工具 24…タレット 28…軸部 36…駆動軸 38…駆動歯車 40、74…サーボモータ 50…円筒クラッチ部材 54…直動スリーブ 56…環状固定カップリング要素 58…環状可動カップリング要素 60、62…歯 72…レバー 76…クラッチ歯車

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械上で所与の座標軸に沿って移動
    可能に設置される支持台と、該支持台に回転可能に支持
    され、多数の工具を回転軸線の周囲に所定間隔で担持す
    るタレットと、該支持台上の旋回割出し位置で該タレッ
    トを該支持台に対し固定的に保持する係止手段と、該支
    持台に設置され、該タレットに担持した回転工具を駆動
    する第1の電動機とを具備したタレット刃物台装置にお
    いて、 前記係止手段は、前記支持台に設置された固定側係合要
    素と、前記タレットに設置された可動側係合要素と、該
    可動側係合要素を、該固定側係合要素に係合して該タレ
    ットの回転を阻止する係合位置と、該固定側係合要素か
    ら離脱して該タレットの回転を可能にする離脱位置との
    間で移動させる駆動機構とを備え、 前記駆動機構が、前記タレットに軸方向へ固定的に連結
    されたレバーと、該レバーを揺動させて該タレットを軸
    方向へ移動させる第2の電動機とからなり、 前記第2の電動機の駆動による前記タレットの軸方向移
    動に連動して、前記第1の電動機を該タレットに作用的
    に連結又は脱離するクラッチ手段を具備し、 前記可動側係合要素が前記離脱位置にあるときに、前記
    第1の電動機が前記タレットを回転して旋回割出しを行
    うこと、を特徴とするタレット刃物台装置。
  2. 【請求項2】 前記クラッチ手段は、前記支持台に軸方
    向へ固定して回転可能に支持されるとともに前記タレッ
    トに回転方向へ固定して軸方向移動可能に装着される円
    筒クラッチ部材と、前記タレットに軸方向へ固定して回
    転可能に連結され、該円筒クラッチ部材に係合可能なク
    ラッチ歯車とからなり、該クラッチ歯車が前記第1及び
    第2の電動機に接続される請求項1に記載のタレット刃
    物台装置。
  3. 【請求項3】 前記回転工具が前記タレットの前端側面
    に装着され、前記第1の電動機が、該タレットを軸方向
    へ貫通する駆動軸と、該駆動軸に同心固定されて該タレ
    ットの前端に収容される駆動歯車とを介して、該回転工
    具を駆動する請求項1又は2に記載のタレット刃物台装
    置。
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