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JPH11229233A - ポリビニルアルコール系繊維及びその製造方法 - Google Patents

ポリビニルアルコール系繊維及びその製造方法

Info

Publication number
JPH11229233A
JPH11229233A JP3847998A JP3847998A JPH11229233A JP H11229233 A JPH11229233 A JP H11229233A JP 3847998 A JP3847998 A JP 3847998A JP 3847998 A JP3847998 A JP 3847998A JP H11229233 A JPH11229233 A JP H11229233A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
pva
dyeing
fine particles
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP3847998A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Yamamoto
亮 山本
Yoichi Yamamoto
洋一 山本
Junichi Hikasa
純一 日笠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP3847998A priority Critical patent/JPH11229233A/ja
Publication of JPH11229233A publication Critical patent/JPH11229233A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 染色性及び染色均一性に優れたポリビニルア
ルコール系繊維及びその効率的な製造方法を提供する。 【解決手段】 分散染料により染色可能で平均粒径が
0.05〜5μmである微粒子を1〜40重量%含有
し、かつ該微粒子の分散均一性が4以下であって繊維重
量1gに対して4mg以上の分散染料を含有する分散染
料可染性ポリビニルアルコ−ル系繊維及びその製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分散染料により染色可
能なポリビニルアルコ−ル(PVA)系繊維及びその製
造方法と該繊維を含む繊維構造物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、PVA系繊維は高強力高弾性率を
有し、さらに耐アルカリ性、耐候性等の諸性能に優れる
ことから広く使用されているが、ポリエステル繊維やナ
イロン繊維のような他の汎用繊維に比して結晶配向化が
進行していることなどから、染色性が低い問題があっ
た。たとえばカチオン染料や酸性染料を用いた場合、P
VAの分子鎖中に染着座となる反応基が実質的に存在せ
ず、また染色時(高温湿潤下)のPVA系繊維の耐水性
が低いことから染色を行うことは困難であった。また直
接染料やスレン染料を用いることも検討されているが、
PVA系繊維はスキン−コア構造を有し、さらに高結晶
性で屈折率が高いため透明度が低く、染色を行ってもく
すんだ感じとなる。またスレン染色は高価で複雑な設備
が必要なるため効率的でない。
【0003】さらに、予め着色された有機微粒子を紡糸
原液に添加して紡糸する方法も知られているが、予め着
色しなければならないという繁雑さがあり、しかも均一
着色すること自体が容易でない。PVA系繊維の紡糸原
液に各種無機顔料を添加した原着繊維を得る方法では、
無機顔料にしろ有機顔料にしろ色が限られ汎用性にも乏
しいので、例えば、ポリエステル繊維などの合成繊維と
の混用物において両繊維を同色に色合わせしようとして
も殆ど不可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、染色
性及び染着均一性に優れたPVA系繊維及び該PVA系
繊維の効率的な製造方法を提供することにあり、さらに
該PVA系繊維を用いてなる繊維構造物を提供するもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、(1) 分散
染料により染色可能で平均粒径が0.05〜5μmであ
る微粒子を1〜40重量%含有し、かつ該微粒子の分散
均一性が4以下である分散染料可染性ポリビニルアルコ
−ル系繊維、(2) 分散染料により染色可能で平均粒
径が0.05〜5μmである微粒子を1〜40重量%含
有し、かつ該微粒子の分散均一性が4以下である分散染
料可染性ポリビニルアルコ−ル系繊維であって、基準染
色処理により繊維重量1gに対して4mg以上の分散染
料が染着し、かつ分散染料の染着均一性が10以上とな
るポリビニルアルコ−ル系繊維、(3) 繊維重量1g
に対して4mg以上の分散染料を含有し、かつ分散染料
の染着均一性が4以下であるポリビニルアルコ−ル系繊
維、(4) (1)〜(3)のいずれかに記載のポリビ
ニルアルコ−ル系繊維を少なくとも用いてなる繊維構造
物、(5) 分散染料に染色可能であり平均粒径0.0
5〜5μmの微粒子をあらかじめポリビニルアルコ−ル
溶液に分散して分散用ポリビニルアルコ−ル溶液を調製
し、該分散用ポリビニルアルコ−ル溶液とポリビニルア
ルコ−ル溶液を混合し、得られる混合液を紡糸原液とし
て用いて湿式紡糸又は乾湿式紡糸するポリビニルアルコ
−ル系繊維の製造方法、に関する。
【0006】
【発明の具体的な形態】本発明のPVA系繊維を構成す
るPVAは特に限定されず、主鎖または側鎖を他のモノ
マ−からなる重合体やモノマ−で変性された変性PVA
や、シンジオタクト部位が同じ主鎖に含まれるようなビ
ニルアルコ−ル系ポリマ−等を用いてもかまわない。P
VAの平均重合度は、湿式又は乾湿式紡糸するための紡
糸原液の取扱性及び繊維物性の点から300以上500
0以下とするのが好ましく、特に500以上3000以
下とするのが好ましい。耐水性等の点からケン化度は9
6%以上、更に99%以上とするのが好ましい。
【0007】本発明のPVA系繊維は、繊維1gあたり
分散染料が4mg以上、好ましくは6mg以上、特に好
ましくは10mg以上染着し得るものであるが、PVA
系繊維は配向結晶化が進行しているために通常の方法で
は分散染料で十分染色することができない。本発明者等
は、分散染料に染色可能な平均粒径0.05〜5μmの
微粒子をPVAに配合し、かつ該微粒子の分散均一性を
4以下とすることによって、染色性及び染着均一性に優
れたPVA系繊維が得られることを見出だしたものであ
る。
【0008】分散染料により染色が可能な微粒子(以
下、単に可染微粒子と称することもある)としては、ナ
イロン6、ナイロン66等のポリアミド、ポリエチレン
テレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリ
エステル、ポリメチルメタアクリレート、メチルメタア
クリレート・メタクリル酸共重合体、メチルメタアクリ
レート・メタクリル酸・スチレン共重合体、アクリル酸
・スチレン系重合体、アクリロニトリル・スチレン系重
合体、ポリメチルシルセスキオキサン、メチルシリコー
ンゴム等のシリコーン系重合体、ウレタン重合体などが
あげられ、分散染料に対する染色性及び染色堅牢度の点
からポリエステル系重合体、アクリル系重合体などの熱
可塑性重合体が好ましく使用される。本発明のPVA系
繊維をポリエステル繊維などの合成繊維と混用する場合
は、染色後における同色性を考慮して可染性微粒子とし
てポリエステル系の重合体微粒子が好ましく使用され
る。なお可染性微粒子としては、基本的に染色性および
染色堅牢性の良好なものを使用することが好ましく、染
色後の洗濯に対する堅牢性が3級以上のものが好まし
い。
【0009】微粒子の平均粒径は、PVA中での均一分
散性、繊維物性、紡糸性等の点から0.05〜5μmと
する必要がある。微粒子の直径が小さすぎると製糸性の
低下や繊維の物性低下は少ないが染料による染着性や堅
牢性が低下したり、微粒子の種類によってはドライクリ
ーニング等の有機溶剤処理により溶出しやすくなる。以
上のことから0.1μm以上、特に0.2μm以上とす
るのがより好ましい。一方、粒径が大きすぎると紡糸ノ
ズル詰まりや、毛羽の発生が著しいなど安定した製糸が
できず、しかも得られる繊維の強伸度が低くタフネスの
低下が著しい場合がある。繊維物性を特に重視する場合
には、微粒子の平均粒径の上限値は3.5μm、さらに
2.5μm、特に1.5μmとするのが好ましい。ま
た、得られる繊維の白色度や黄色度を考慮すると1μm
以下の平均粒径を有する微粒子を使用することが好まし
い。
【0010】このような微粒子は、例えば、公知の粉砕
機を用いて重合体チップや粉末を凍結粉砕して微細粉末
にする物理的細粒化方法や、重合性モノマーから、その
重合過程で粒子形成を行う方法及び微小液滴化した重合
体溶液から、粒子形成を行う方法など重合技術によって
微粒子を製造することができる。使用される粒子の平均
粒径オーダーによって、細粒化の手段を選択すればよい
が、実際は、重合体の種類によってはミクロンからサブ
ミクロンオーダーの粉砕が極めて困難な場合があった
り、重合手法でも製造できないものある。重合手法によ
る場合の例を挙げると、0.05〜1μm程度の粒径の
微粒子を得るためには乳化重合法やソープフリー乳化重
合法、シード乳化重合法が好ましく採用され、1〜5μ
mでは、シード乳化重合法、二段階膨潤法、分散重合法
などが好適である。さらに、これら重合体は中実微粒子
であっても中空微粒子であってもよく、中空微粒子を使
用すると高い隠蔽性や、繊維の軽量化を同時に実現する
ことが可能である。
【0011】該微粒子の配合量は、繊維染色性、繊維物
性、紡糸性等の点から繊維に対して1〜40重量%とす
る必要がある。配合量が少なすぎると染着量が十分に確
保できないので淡染物さえ得られなくなり、逆に配合量
が多すぎると製糸時に毛羽が発生しやすく繊維物性の低
下も著しい。繊維の物性と淡染のみでなく濃染も保証で
きる染着量とのバランスから、好ましい含有率の下限は
5重量%であり、上限は30重量%である。また、かか
る含有率の範囲内であれば、微粒子の種類は1種類だけ
でなく2種類以上の異なる種類の微粒子を混用してもよ
いし、また同種の微粒子であって粒度分布の異なるもの
を併用しても差支えない。
【0012】このように分散染料により染色可能で平均
粒径が0.05〜5μmである微粒子を1〜40重量%
含有したPVA系繊維は良好な染色性を示し、PVA系
繊維1gあたり4mg以上、特に6mg以上、さらに8
mg以上、特に10mg以上の分散染料を染着させるこ
とができる。分散可染微粒子を配合したPVA系繊維
は、分散染料に対する染色挙動が通常のポリエステルに
類似しており、濃色染めにするか淡色染めにするなど染
色条件に応じて染料の吸尽量を適宜設定すればよい。染
着量の上限は使用する染料により異なるために臨界的に
格別な意味をもたないが、濃色染めにおいて効率的な染
料の使用量から考えて200mg/g以下であることが
望ましい。
【0013】可染性微粒子が分散染料に可染であったと
しても、該微粒子は分散染料に不染性のPVA分子によ
り包埋されており、分散染料分子が微粒子に直接接触で
きない構造となっている。それにもかかわらず可染性微
粒子に分散染料が染着する理由は定かではないが、染色
処理工程においてPVA系繊維が温水に膨潤し、PVA
の分子運動が活発になるとともに分子配列がル−ズにな
って分散染料分子が浸透し、その結果、染料分子が可染
性微粒子に染着するものと推測される。また、分散染料
で染色された繊維を洗濯(水洗)すると繊維が膨脹して
染料が繊維から離脱されやすい状態になると予測される
が、実際には微粒子は離脱されにくく、洗濯堅牢度3級
以上という優れた染色堅牢性が得られる。
【0014】また本発明のPVA系繊維は、染料染着率
40%以上、特に60%以上であるものが好ましく、さ
らにドライクリ−ニングに対する堅牢度が3級以上、昇
華堅牢度が3級以上、カ−ボンア−ク燈に対する耐光堅
牢後が3級以上の染色堅牢度を有しているのが好まし
い。先に述べた方法、すなわち可染性微粒子をPVAに
特定量含有させることにより諸性能に優れたPVA系繊
維が得られる。
【0015】しかしながら、単に可染性微粒子を特定量
PVAに配合するのみでは、所望のPVA系繊維は得ら
れない。すなわち可染性微粒子に分散染料が染着するこ
とにより良好な染色性が奏されるが、このとき可染性微
粒子が繊維部分で均一に分散していなければ、分散染料
が均一に染着しないために染色斑が発生することとな
る。可染性微粒子の均一分散性が4以下となる方法であ
れば特にその製造方法は限定されないが、PVAは基本
的に疎水性物質を凝集させる性質を有しており、特にP
VA濃度・温度が上昇するとこの傾向は大きくなるた
め、可染性微粒子をPVA紡糸原液中に均一に分散する
ことは極めて困難であり、通常の方法では可染性微粒子
の均一分散性4以下のPVA系繊維は得られない。以下
に可染性微粒子の均一分散性(本発明においては分散染
料の染着均一性と同値)を4以下とし得る好適な方法を
詳細に説明する。
【0016】好適な方法として、可染性微粒子をあらか
じめ分散用PVA溶液に分散させ、この分散用PVA溶
液とPVA溶液を混合して、得られる混合液を紡糸原液
とする方法が挙げられる。分散液としてPVA溶液を用
いることにより、予め微粒子の表面をPVA分子で覆い
包み、PVA微粒子によるミセル化が行なわれ、微粒子
の均一分散性、紡糸原液安定性が顕著に向上する。分散
液として単なる水を用いた場合、可染性微粒子の凝集を
抑制するのは極めて困難となる。分散液中の微粒子の配
合量は、5〜50重量%、特に10〜30重量%とする
のが均一分散性等の点で好ましい。
【0017】分散用PVA溶液に用いるPVA系ポリマ
−としては、微粒子凝集抑制、分散安定性等の点からケ
ン化度75〜92モル%のPVAが好ましく、平均重合
度300〜3000程度のものが好ましい。PVA系ポ
リマ−のケン化度が高過ぎると微粒子の分散性が不十分
になって所望の繊維が得られにくい。分散用PVA液の
PVA濃度は、均一分散性、分散安定性等の点からPV
A濃度15重量%以下0.5重量%以上とするのが好ま
しい。
【0018】分散用PVA溶液(A)とPVA溶液(紡
糸原液用PVA溶液:B)を混合して紡糸原液を製造す
る場合、このとき工程性、微粒子均一分散性、安定性等
の点から、PVA溶液(B)のPVA濃度は10〜50
重量%とするのが好ましく、A/B(重量比)を1/1
0000〜1/1、特に1/2000〜1/2、さらに
1/100〜1/3程度とするのが好ましい。また
(A)と(B)を混合する場合、微粒子の均一分散性を
損なわない条件で混合するのが好ましく、たとえば約4
00RPM以上の高速で撹拌して微粒子が凝集しない条
件下で混合するのが好ましく、泡立ちが生じると紡糸性
が低下して断糸等が発生するとともに糸の品位が低下す
るため、エア−を入り込まない最大の回転数で撹拌する
のが好ましい。分散用液及び紡糸原液用PVA溶液とし
ては、工程性等の点から水溶液を用いるのが好ましい
が、場合によってはジメチルスルホキシド、アルコ−ル
等の水以外の溶媒を用いてもかまわない。紡糸原液中の
PVA系ポリマ−の濃度は、紡糸性、繊維性能等の点か
ら10〜30重量%程度とするのが好ましく、また紡糸
にあたっては原液の脱泡が非常に重要であり、脱泡が十
分に行われていないと安定した紡糸ができないので、1
6〜30時間程度静置脱泡又は1〜24時間程度真空脱
泡された紡糸原液を使用することが好ましい。
【0019】このように、たとえば上記の方法を採用す
ることにより可染性微粒子を紡糸原液中に均一に分散さ
せることができ、さらに該分散染料可染性PVA系繊維
を染色することにより分散染料の染着均一性に優れたP
VA系繊維が得られる。可染性微粒子の分散均一性は4
以下、特に3以下、さらに2以下とするのが好ましく、
分散均一性が低すぎると染料が繊維中に均一に染着しな
いために染色斑ができて美観が損なわれ、染着均一性4
以下、好ましくは3以下、さらに好ましくは2以下の繊
維が得られない。
【0020】なお、本発明にいう可染性微粒子の均一分
散性とは、繊維中における可染性微粒子の分散が均一に
なされているかどうかを示したものであり、繊維横断面
における単位面積当たりの凝集塊の数により評価したも
のである。また染着均一性とは、繊維中における分散染
料の分散状態を数値化したものであり、本発明において
は可染性微粒子の分散状態により決定されることから、
可染性微粒子の均一分散性を測定することにより、染着
均一性を評価することができる。染色性が高くても染着
均一性の低い繊維は、染色斑が多く存在して美観が損な
われる。また本発明においては、可染性微粒子が繊維の
長さ方向にも均一に分散しているのが好ましく、繊維の
長さ方向に実質的に連続していないものが好ましい。繊
維の長さ方向における可染性微粒子の平均粒径が、繊維
横断面において測定された平均粒径の30倍以下、特に
20倍以下、さらに10倍以下であるのが好ましい。
【0021】かかる紡糸原液を紡糸することによって所
望の繊維が得られるが、その紡糸方法は特に限定され
ず、湿式方法、乾湿式方法、乾式方法を採用できる。な
かでも湿式方法または乾湿式方法を採用するのが好まし
い。具体的には紡糸原液を凝固浴中に吐出して脱水凝固
を行い、2〜3倍のロ−ラ−延伸後、芒硝温浴中で1.
5倍程度の湿熱延伸後、乾燥する方法が挙げられる。凝
固能を有する物質としては硫酸ナトリウム(芒硝)、硫
酸アンモニウム、炭酸ナトリウム等の塩類が好適に使用
できる。塩類濃度は100g/リットル以上から飽和濃
度までとするのが好ましく、特に飽和濃度とするのが好
ましい。また凝固浴離浴時のバスドラフトは+100%
〜0%程度とするのが好ましい。
【0022】次いでたとえば得られた繊維を220〜2
40℃程度の温度で熱延伸を行うことにより所望の繊維
が得られる。ロ−ラ−延伸工程での延伸倍率は2〜8倍
程度、全延伸倍率を6〜16倍程度とするのが繊維性能
等の点で好ましい。所望によりさらに220〜240℃
程度の温度条件下で0〜15%の熱収縮処理を施しても
よく、繊維強度の点からは0〜5%の熱収縮処理を施す
のが好ましい。また耐熱水性を高めるためにさらにホル
ムアルデヒド、ベンズアルデヒド、グリオキザ−ルなど
のアルデヒド類によるアセタ−ル化処理を行っても良
い。PVAの水酸基と反応するホルムアルデヒド等の有
機還元剤を含む水溶液中で繊維を処理して水酸基を封鎖
することにより糸篠を疎水化できる。
【0023】繊維デニ−ルは適宜設定すればよいが、た
とえば0.01〜100デニ−ル、特に0.1〜5デニ
−ルの繊維が広範囲に適用できる。繊維強度は4g/d
以上、特に6g/d以上とするのが好ましい。本発明の
繊維には他の添加剤や他のポリマ−が配合されていても
よく、他のポリマ−との複合繊維、混合紡糸繊維等であ
ってもかまわない。たとえば分散染料を含有しないPV
A系繊維を芯成分、分散染料を含有するPVA系繊維を
鞘成分とする芯鞘型複合繊維や、可染性微粒子を含有し
ないPVA系繊維を芯成分、可染性微粒子を含有するP
VA系繊維を鞘成分とする芯鞘型複合繊維等が挙げられ
る。
【0024】染色条件は、従来用いられる条件を採用す
ればよく、繊維又は繊維構造物とした後に染色を施せば
よい。たとえば、染料(たとえばDianix社製「Y
ellow Brown HR−SL−SE」)を1〜
10%owf程度分散させた常温の染液に、繊維又は繊
維構造物を浴比1:20〜1:80程度(さらに好適に
は1:40〜1:60)となるように1〜10分程度
(さらに好適には2〜5分程度)浸漬し、これを100
〜200℃で1〜10分間程度キュアリングし、流水で
洗浄(好適には3〜20分程度)後、ソ−ビング及び洗
浄・乾燥すればよい。
【0025】本発明のPVA系繊維はあらゆる繊維構造
体に加工することができる。たとえばカットファイバ
−、糸(紡績糸、フィラメントヤ−ン)、紐状物、布帛
(織編物、不織布等)のあらゆる繊維構造物に加工する
ことができ、このとき本発明のPVA系繊維以外の繊維
と併用していてもよく、また繊維構造物に加工した後に
染色を行ってもかまわない。従来のPVA系繊維を他の
繊維からなる繊維構造物を染色、または染色されたPV
A系繊維を他の繊維と併用すると、PVA系繊維の染色
性が低いために併用する繊維と同色で染色することは困
難であったが、本発明の繊維は染色性が高く、さらに染
着均一性に優れているために所望の繊維構造物が得られ
る。併用可能な繊維は特に限定されないが、可染性微粒
子を含まない他のPVA系繊維、ポリエステル系繊維
(全芳香族ポリエステル繊維を含む)、ポリアミド系繊
維、ポリビニルアルコ−ル−エチレン共重合体からなる
繊維、セルロ−ス系繊維、綿、麻等が挙げられる。好適
な組み合わせとしては、PVA系繊維とポリエステル系
繊維(ポリエチレンテレフタレ−ト繊維、ポリブチレン
テレフタレ−ト繊維等)の組み合わせや、PVA系繊
維、ポリエステル系繊維及び綿繊維の組み合わせが挙げ
られる。PVA系繊維は親水性繊維であるが、染色性、
加工性等の諸性能に優れ、かつ疎水性のポリエステル系
繊維と組み合わせることにより、所望の繊維構造物を得
ることができる。
【0026】本発明の繊維構造体はあらゆる用途、たと
えば産資用、衣料用、医療用、農業用資材等のあらゆる
用途に用いることができ、具体的にはカ−テン、シ−
ツ、カ−ペット、その他カバ−類、粘着テ−プ、断熱
材、作業服を含む一般衣料、ラッピングペ−パ−、ウエ
ットテイッシュ、ワイピングクロス等広く使用すること
ができる。特に本発明のPVA系繊維は染色性及び染着
均一性に優れていることから、カ−テン、シ−ツ、カ−
ペットや一般衣料等に好適に使用できる。なお、本発明
の繊維構造物とは、本発明のPVA系繊維100%から
構成される綿、糸、紐、織物、編物、不織布及びこれら
を使用した衣類、リビング資材類、産業資材類、雑貨・
日用品類は勿論のこと、本発明のPVA系繊維を少なく
とも一部に使用したこれら繊維製品を対象とするもので
ある。
【0027】
【実施例】以下に本発明を実施例を用いてより具体的に
説明するが、本発明はそれにより限定されない。
【0028】[平均粒径 μm]電子顕微鏡で5,00
0〜20,000倍に拡大した繊維断面において観察さ
れる微粒子について、微粒子形状が真円又は略円の場合
は直径を、非円形の場合はその長径を計り、一断面内に
存在する微粒子径の平均値を取り、これを5か所以上の
断面において行ないその平均値をとる。また、微粒子分
散液の状態のものは、マイクロトラック粒度分布測定装
置を用い、粒度分布を測定し、その最高ピーク点粒度
(MV値)を平均粒径とする。 [微粒子含有量(対PVA添加率) 重量%]あらかじ
め秤量されたPVA系繊維を熱水で溶解し、溶解液をテ
フロン製メンブランフィルタ−又は限外濾過膜で濾過
し、可染性微粒子を分離・乾燥して重量を求め、繊維1
gあたりの含有量(mg)を求めた。
【0029】[染着率 %]染色前後の染料溶液の吸光
度を求め、下記式により染着率を求めた。なお、S0は
染色前の染料溶液についてアセトン水溶液(アセトン/
水=1/1容量比)により所定の希釈度で希釈調整した
染料溶液について分光光度計[日立307型カラーアナ
ライザー((株)日立製作所製)]により測定した最大
吸収波長に於ける吸光度であり、S1とは、染色後の染
料残液について、必要に応じてアセトン水溶液(アセト
ン/水=1/1容量比)により所定の希釈度で希釈調整
した染料容液について分光光度計により測定した最大吸
収波長に於ける吸光度である。 染着率(%)=[(S0−S1)/S0]×100 なお、可能であれば、吸光度の最大値が0.6程度にな
るように希釈する。染色前の染料溶液は希釈を行ない、
染料残液は染料濃度が低いため希釈する必要がない場合
があるが、この場合は、染色前の溶液についての希釈倍
率を、残液についての吸光度に掛けた値で染着率を求め
る。
【0030】[染着量 mg/g]染着率の測定方法に
準拠して、S0、S1を求め、下記式により算出した。
Dは染色前の染液の染料濃度D(被染物1gに対する染
料重量mg)を示す。なお、このとき用いる染液は単一
染料の染液を用いるのが好ましい。 染液量(mg/g)=[(S0−S1)×D/S0] [基準染色条件] 染料; Sumikaron Yellow Brown S-2RL(住友化学製) 3%owf 助剤;アルギン酸ソ−ダ 1g/l 酢酸(PVAH5〜7にするため添加) 0.15g/l 浴比;1/100 染色温度×時間;常温×3分間 乾燥温度×時間;110℃×4分間 キュアリング;熱風180℃×6分間 水洗(流水洗);約10分間 ソ−ピング及び洗浄;ドライボ−ル(1g/リットル)に繊維割合18重量 %となるように浸漬で70℃×2分間処理後、約10 分間流水洗
【0031】[可染性微粒子の分散均一性、染着均一
性]電子顕微鏡で5,000〜20,000倍に拡大し
た繊維横断面において観察される微粒子について、繊維
横断面内に存在し、かつ上記の方法で測定した微粒子の
平均粒子径の2倍以上の直径を有する微粒子(凝集塊)
の数Nを計測し、次いで(N/繊維断面積(μm2))×
100により100μm2あたりの凝集塊の数を算出して
この値により分散均一性及び染着均一性を評価した。な
お、微粒子の直径は、粒子径微粒子形状が真円又は略円
の場合は直径とし、非円形の場合はその長径とする。
【0032】[洗濯堅牢度 級]添付白布は綿、ナイロ
ンを用い、JIS L0844−1986(A−2法)
に準じて測定した。 [ドライクリ−ニングに対する堅牢度 級]添付白布は
綿、ナイロンを用い、JIS L0860−1974に
準じて測定した。 [耐光堅牢度 級]露光方法は第3露光方法を採用し、
JIS L0842−1988に準じて測定した。
【0033】[実施例1]7重量%のTiO2 を含有す
るポリエチレンテレフタレ−ト(PET)微粉末(平均
粒径3.5μm)15重量%、PVA(ケン化度80モ
ル%、重合度2000)3重量%を含む分散用PVA水
溶液を製造した。該分散用水溶液15重量部を、PVA
水溶液(PVAのケン化度99.9%、重合度175
0、PVA濃度18重量%)85重量部に少しずつ添加
するとともに毎分980回転の高速撹拌機を用いて撹拌
混合し、次いで30分間静置脱泡してPVA濃度15.
5重量%のPVA紡糸原液を調製した。得られた紡糸原
液をホ−ル数2000、孔径0.08mmのノズルから
常温の飽和芒硝水溶液からなる凝固浴に吐出して糸篠を
形成し、次いで6m/分のロ−ラ−速度で離浴後、得ら
れた糸篠をロ−ラ−延伸(延伸倍率2.5倍)した。そ
の後芒硝350g/リットル(90℃)中で1.5倍の
湿熱延伸を行い、乾燥後、全延伸倍率が10倍となるよ
うに乾熱延伸し、5%の収縮処理を行った後に巻き取っ
た。これをホルムアルデヒド30g/リットル、硫酸2
70g/リットル、芒硝150g/リットルを含む70
℃の水溶液に20分間浸漬し、これを水洗後乾燥してア
セタ−ル化処理を行い、アセタ−ル化度30%のPVA
系繊維を製造した(繊維デニ−ル1.4、繊維強度6.
8g/d)。なお可染性微粒子の平均粒径は3.5μ
m、分散均一性3、微粒子含有量15重量%/PVA重
量であり、この糸条の基準染色条件下での染料染着率は
85.7%、染着均一性3であった。
【0034】得られた糸条を小型筒編機にて編地とな
し、分散染料Sumikaron Yellow Br
own S−2RLを用い、浴比1/100、3%ow
f、130℃×60分の条件で染色を行った。その結
果、染着量27.1mg/g(染着率90%)と濃色に
染まっており、洗濯堅牢度(変退色)5級、ドライクリ
ーニング堅牢度(変退色)5級、耐光堅牢度(変退色)
4級の優れた性能を有するものであった。得られた繊維
の染着均一性は3であり、美観に優れるものであった。
【0035】[実施例2]スチレン・アクリル系重合体
微粒子(ロ−ムアンドハ−ス社製 HP91 平均粒径
1μm)27.5重量%、PVA(ケン化度80モル
%、重合度2000)3重量%を含む分散用PVA水溶
液を製造した。該分散用水溶液12重量部を、PVA水
溶液(PVAのケン化度99.9%、重合度1750、
PVA濃度18重量%)88重量部に少しずつ添加する
とともに毎分980回転の高速撹拌機を用いて撹拌混合
し、次いで30分間静置脱泡し、PVA濃度16重量%
のPVA紡糸原液を調製した。得られた紡糸原液を用い
た以外は実施例1と同様の方法でアセタ−ル化度30%
のPVA系繊維を製造した(繊維デニ−ル1.4、繊維
強度6.8g/d)。なお可染性微粒子の平均粒径は1
μm、分散均一性2、微粒子含有量20重量%/PVA
重量であり、この糸条の基準染色条件下での染料染着率
は85.1%、染着均一性2であった。得られた糸条を
小型筒編機にて編地となし、実施例1と同様に染色し
た。その結果、染着量25.9mg/g(染着率86.
3%)と濃色に染まっており、洗濯堅牢度(変退色)4
〜5級、ドライクリーニング堅牢度(変退色)4〜5
級、耐光堅牢度(変退色)4〜5級の優れた性能を有す
るものであった。染着均一性は2であり美観に優れたも
のであった。
【0036】[実施例3]スチレン・アクリル系重合体
微粒子(ロ−ムアンドハ−ス社製 HP91 平均粒径
0.45μm)25.0重量%、PVA(ケン化度80
モル%、重合度2000)3重量%を含む分散用PVA
水溶液を製造した。該分散用水溶液2重量部を、PVA
水溶液(PVAのケン化度99.9%、重合度175
0、PVA濃度18重量%)98重量部に少しずつ添加
するとともに毎分980回転の高速撹拌機を用いて撹拌
混合した後、30分間静置脱泡し、PVA濃度16重量
%のPVA紡糸原液を調製した。得られた紡糸原液を用
いた以外は実施例1と同様の方法でアセタ−ル化度30
%のPVA系繊維を製造した(繊維デニ−ル1.4、繊
維強度6.8g/d)。なお可染性微粒子の平均粒径は
0.45μm、分散均一性1、微粒子含有量3重量%/
PVA重量であり、この糸条の基準染色条件下での染料
染着率は15.0%、染着均一性1であった。得られた
糸条を小型筒編機にて編地となし、実施例1と同様に染
色した。その結果、染着量8.8mg/g(染着率2
9.3%)と濃色に染まっており、洗濯堅牢度(変退
色)4〜5級、ドライクリーニング堅牢度(変退色)4
〜5級、耐光堅牢度(変退色)4級の優れた性能を有す
るものであった。染着均一性は1であり、極めて美観に
優れたものであった。
【0037】[比較例1]アクリル系重合体微粒子(ロ
−ムアンドハ−ス社製 HP91 平均粒径0.45μ
m)25.0重量%、PVA(ケン化度80モル%、重
合度2000)3重量%を含む分散用PVA水溶液を製
造した。該分散用水溶液0.4重量部を、PVA水溶液
(PVAのケン化度99.9%、重合度1750、PV
A濃度18重量%)99.6重量部に少しずつ添加する
とともに毎分980回転の高速撹拌機を用いて撹拌混合
した後、30分間静置脱泡し、PVA濃度16重量%の
PVA紡糸原液を調製した。得られた紡糸原液を用いた
以外は実施例1と同様の方法でアセタ−ル化度30%の
PVA系繊維を製造した(繊維デニ−ル1.4、繊維強
度6.8g/d)。なお可染性微粒子の平均粒径は0.
45μm、分散均一性0、含有量0.5重量%/PVA
重量であり、この糸条の基準染色条件下での染料染着率
は8.8%、染着均一性0であった。得られた糸条を小
型筒編機にて編地となし、実施例1と同様に染色した。
その結果、染着量3.9mg/g(染着率13.1%)
と淡色に染まっており、各種堅牢度は4級以上、染着均
一性0であったが、微粒子含有量が低く濃色染めができ
なかった。
【0038】[比較例2]ポリエステル微粒子の粒径を
7μmとした以外は実施例1と同様に行い、アセタ−ル
化繊維を製造した(アセタ−ル化度30%、繊維デニ−
ル1.4)。微粒子の平均粒径は7m、分散均一性8、
微粒子含有量15重量%/PVA重量であり、この糸条
の基準染色条件下での染料染着率は15%、染着均一性
は8であった。得られた糸条を小型筒編機にて編地とな
し、実施例1と同様に染色した。染着量は26.6mg
/g(染着率88.5%)と濃色に染まっており、洗濯
堅牢度(変退色)5級、ドライクリーニング堅牢度(変
退色)5級、耐光堅牢度(変退色)4級の性能を有して
いた。しかしながら、染着均一性は8であり、しかも紡
糸時の断糸や毛羽が多く実用的なものではなかった。
【0039】[比較例2]アクリル系重合体微粒子(ロ
ームアンドハース社製、HP91,平均粒径0.5μ
m)25重量%、PVA(けん化度80モル%、平均重
合度2000)3重量%を含む分散用PVAを製造し
た。該分散用水溶液26.5重量部をPVA水溶液(け
ん化度99.9モル%、平均重合度1750、PVA濃
度18重量%)73.5重量部を少しずつ添加するとと
もに、980rpmで高速回転・脱泡してPVA濃度1
6重量%のPVA紡糸原液を作成した。実施例1と同様
の紡糸条件で紡糸したが、ノズル詰まりがひどく紡糸で
きなかった(微粒子添加率50重量%/PVA,PVA
濃度14.4重量%)。
【0040】[比較例3]実施例2で用いたスチレン・
アクリル系重合体微粒子を水に分散させて分散用水(微
粒子濃度27.5重量%)を製造し、該分散用水12重
量部を、実施例2で用いたPVA水溶液88重量部に少
しずつ添加し、980rpmで攪拌・脱泡してPVA紡
糸原液を作成した。実施例1と同様の条件で紡糸した
が、粒子が凝集して断糸が多発し、紡糸は極めて困難で
あった。かろうじて得られたアセタ−ル化繊維(アセタ
−ル化度30%、繊維デニ−ル1.4)における微粒子
の平均粒径は6μm、分散均一性7、微粒子含有量15
重量%/PVA重量であり、この糸条の基準染色条件下
での染料染着率は15%、染着均一性は7であった。得
られた糸条を小型筒編機にて編地となし、実施例1と同
様に染色した。染着量は26.6mg/g(染着率8
8.5%)と濃色に染まっており、洗濯堅牢度(変退
色)5級、ドライクリーニング堅牢度(変退色)5級、
耐光堅牢度(変退色)4級の性能を有していた。しかし
ながら、染着均一性は7であり、しかも紡糸時の断糸や
毛羽が多く実用的なものではなかっ
【0041】[実施例6]実施例2で得た染色前のPV
A繊維とポリエステル繊維及び綿を混紡比3/3/4
(PVA/PET/綿)で混繊し、得られた複合混繊糸
を用いて実施例1と同様に編地を製造した後、分散染料
Sumikaron Yellow S−2RLで、浴
比1/100、3%owf、130℃×60分の条件で
染色した。その結果、染着量28.9mg/g(染着率
96.3%)と濃色に染まり、洗濯堅牢度5級、ドライ
クリーニング5級、耐光堅牢度4〜5級の優れた布帛が
得られた。
【0042】実施例2で得られた繊維とポリエステル繊
維を混紡比5/5で混合し、実施例編地を製造して、実
施例5と同様に染色した。染色量は29.2mg/g
(染着率97.3%)と濃色に染まり、洗濯堅牢度5
級、ドライクリーニング5級、耐光堅牢度4〜5級の優
れた布帛が得られた。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分散染料により染色可能で平均粒径が
    0.05〜5μmである微粒子を1〜40重量%含有
    し、かつ該微粒子の分散均一性が4以下である分散染料
    可染性ポリビニルアルコ−ル系繊維。
  2. 【請求項2】 分散染料により染色可能で平均粒径が
    0.05〜5μmである微粒子を1〜40重量%含有
    し、かつ該微粒子の分散均一性が4以下である分散染料
    可染性ポリビニルアルコ−ル系繊維であって、基準染色
    処理により繊維重量1gに対して4mg以上の分散染料
    が染着し、かつ分散染料の染着均一性が4以下となるポ
    リビニルアルコ−ル系繊維。
  3. 【請求項3】 繊維重量1gに対して4mg以上の分散
    染料を含有し、かつ分散染料の染着均一性が4以下であ
    るポリビニルアルコ−ル系繊維。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のポリビ
    ニルアルコ−ル系繊維を少なくとも用いてなる繊維構造
    物。
  5. 【請求項5】 分散染料に染色可能であり平均粒径0.
    05〜5μmの微粒子をあらかじめポリビニルアルコ−
    ル溶液に分散して分散用ポリビニルアルコ−ル溶液を調
    製し、該分散用ポリビニルアルコ−ル溶液とポリビニル
    アルコ−ル溶液を混合し、得られる混合液を紡糸原液と
    して用いて湿式紡糸又は乾湿式紡糸するポリビニルアル
    コ−ル系繊維の製造方法。
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