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JPH1122031A - 外壁の水切構造及びその施工方法 - Google Patents

外壁の水切構造及びその施工方法

Info

Publication number
JPH1122031A
JPH1122031A JP18020597A JP18020597A JPH1122031A JP H1122031 A JPH1122031 A JP H1122031A JP 18020597 A JP18020597 A JP 18020597A JP 18020597 A JP18020597 A JP 18020597A JP H1122031 A JPH1122031 A JP H1122031A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wall
draining
opening
building
siding material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18020597A
Other languages
English (en)
Inventor
Toru Sasaoka
徹 笹岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Misawa Homes Co Ltd filed Critical Misawa Homes Co Ltd
Priority to JP18020597A priority Critical patent/JPH1122031A/ja
Publication of JPH1122031A publication Critical patent/JPH1122031A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開口の寸法誤差にも対応することができる上
に、サイディング材の上端に水切部材を収納するスペー
スを形成する必要もなく、現場施工が容易で外観も良好
な外壁の水切構造を提供する。 【解決手段】 外壁(50)の開口(70)内面の側端側の表面
(いわゆる開口側面72)には、外壁(50)表面の仕上げ材
となるサイディング材(40)が形成され、前記水切部材(1
0)は、開口(70)上方の外壁(50)の反建物躯体側の表面に
上端を固定するとともに外壁(50)の反建物躯体側の角部
を覆って、水切り可能な水切本体(20)と、この水切本体
(20)と略同一断面形状を有して、水切本体(20)の横方向
の端部を閉塞可能に形成してある端部蓋(30)とを備え、
この端部蓋(30)は、その端部を開口(70)の側端面のサイ
ディング材(40)に当接させるために、水切本体(20)の端
部から横方向にスライド可能に形成されていることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は建物躯体である外
壁の開口上部の外壁下端の水切りを行うための水切構造
及びその施工方法に関するものである。
【0002】
【先行技術】図5乃至図6は、従来の外壁の水切構造で
あって、図5は、その縦断面図、図6は、その正面図を
それぞれ示すものである。従来、建物躯体の外壁120に
開口130を設けた場合、その開口130の上部の外壁120下
端には、外壁120表面に沿って垂れ落ちてきた雨水が建
物躯体の内部に伝わるのを抑えるために、外壁120下端
に垂れ落ちてきた水を建物躯体の外方に向かって切るた
めの水切部材140が形成されていた。
【0003】また、前記外壁120の反建物躯体側表面
と、開口130の内面側の側面とには、外壁120の表面の仕
上材となるようなセラミック等からなるサイディング材
150が形成されていた。このサイディング材150は、建物
躯体である外壁120の表面に横方向に固定された木質か
らなる胴縁160を介して、外壁120表面よりも胴縁160の
厚さ分だけ離れた位置に固定されていた。また、開口13
0部の内面側の上面には、軒天材170が形成されていた。
そして、開口130の上部の外壁120の下端角部には、開口
130の周囲を化粧するための化粧縁となる外部額縁180が
形成されていた。
【0004】前記水切部材140は、縦断面形状がクラン
ク状に折り曲げた一枚の長尺部材であって、その上端が
外壁120の反建物躯体側表面の下端に釘等の締結部材を
用いて固定されている。そして、この水切部材140は、
サイディング材150の下方を外方に向かって延びて、外
部額縁180の正面を覆うように下方に向かって形成され
ている。なお、外壁120の反建物躯体側の表面には、防
水用のアスファルトフェルト190が貼付されており、ア
スファルトフェルト190の下端が水切部材140の反建物躯
体側に位置するように形成されていた。
【0005】そして、水切部材140は、開口130上部の外
壁120下面の全長に形成されている。具体的には、開口1
30の内部の側面においても、建物躯体である外壁120の
表面に胴縁160が固定され、この胴縁160を介してサイデ
ィング材150が固定されている。そして、開口130の上部
の外壁120の下端面と、開口130の内部の側面との間の角
部においては、水切部材140の端部がサイディング材150
の開口130内部側の表面に当接するのではなく、サイデ
ィング材150の上端面に水切部材140を通すスペースが形
成され、水切部材140の端部がサイディング材150の上端
面の上を通って外壁120の開口130内部側にまで形成され
ていた。これは、開口130の横方向の寸法が現場施工の
寸法誤差により多少異なったものになっても、水切部材
140の端部とサイディング材150の表面との間に隙間が発
生して見苦しくないように、予め、水切部材140の端部
を、サイディング材150により隠すことができるように
【0006】したものである。
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の外壁の水切構造は、サイディング材150の上端と、開
口130の上面との間に水切部材140の端部を通すスペース
を確保する必要があり、サイディング材150の上端を水
切部材140の形状に合わせて正確に切断加工を施す必要
があった。かかる切断加工は、サイディング材150の材
質がセラミック等からなると、容易ではないという問題
点があった。
【0007】そこで、請求項1記載の発明は、上記した
従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、スライド可能な端部蓋を
備えたことにより、水切部材の端部を開口内部の側端面
のサイディング材の表面に密着して形成することができ
て、開口の寸法誤差にも対応することができる上に、サ
イディング材の上端に水切部材を収納するスペースを形
成する必要もなく、現場施工が容易で外観が良好な外壁
の水切構造を提供しようとするものである。
【0008】これに加え、請求項2記載の発明は、折り
返し部を形成したことにより、水切部材の上端を伝わっ
て建物躯体に水が浸入することを抑えて、防水性を担保
した外壁の水切構造を提供しようとするものである。こ
れに加え、請求項3記載の発明は、サイディング材の下
端を下方から隠すことができて、建物躯体の外観を良好
に維持することができる外壁の水切構造を提供しようと
するものである。
【0009】これに加え、請求項4記載の発明は、水切
部材の下面を伝わって建物躯体に水が浸入することを抑
えることができて、防水性を担保した外壁の水切構造を
提供しようとするものである。これに加え、請求項5記
載の発明は、軒天材の水切部材側の端部を下方から隠す
ことができて、建物躯体の外観を良好にすることができ
る外壁の水切構造を提供しようとするものである。
【0010】請求項6記載の発明は、水切部材の端部を
開口内部の側端面のサイディング材の表面に密着して形
成することができ、サイディング材の上端に水切部材を
収納するスペースを形成する必要もなく、現場施工が容
易な外壁の水切構造の施工方法を提供しようとするもの
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものである。請求項1記載の発明は、
建物躯体の外壁(50)に開口(70)を設け、その開口(70)上
部の外壁(50)の下端の水切りをするための横方向に長尺
状の水切部材(10)を備えた外壁(50)の水切構造であっ
て、外壁(50)の開口(70)内面の側端側の表面(いわゆる
開口側面72)には、外壁(50)表面の仕上げ材となるサイ
ディング材(40)が形成され、前記水切部材(10)は、開口
(70)上方の外壁(50)の反建物躯体側の表面に上端を固定
するとともに外壁(50)の反建物躯体側の角部を覆って、
水切り可能な水切本体(20)と、この水切本体(20)と略同
一断面形状を有して、水切本体(20)の横方向の端部を閉
塞可能に形成してある端部蓋(30)とを備え、この端部蓋
(30)は、その端部を開口(70)の側端面のサイディング材
(40)に当接させるために、水切本体(20)の端部から横方
向にスライド可能に形成されていることを特徴とする。
【0012】なお、ここで、「開口(70)」とは、建物躯
体の外壁(50)に表裏に貫通するような空間を形成したも
のであって、例えば、二階に居室となるような建物躯体
を形成し、その下の一階にバルコニーを形成する、いわ
ゆるインナーバルコニーにおいて、二階の建物躯体と一
階のバルコニーとの間に形成される開口した空間等を含
むものである。さらに、建物躯体の外壁(50)に形成され
る窓や、出入口、玄関等に形成される開口(70)も含まれ
るものである。
【0013】また、「水切本体(20)」は、「開口(70)上
方の外壁(50)の反建物躯体側の表面に上端を固定すると
ともに外壁(50)の反建物躯体側の角部を覆って、水切り
可能な」ものであれば、縦断面形状は特定の形状に限定
されるものではなく、任意の形状のもので良い。例え
ば、外壁(50)の反建物躯体側の表面と、外壁(50)の下端
面とを結ぶような形状のものでも良く、或いは、外壁(5
0)の下端面の全体を下方からすっぽり覆うようなもので
も良いものである。
【0014】本発明は、端部蓋(30)が水切本体(20)の端
部から横方向にスライド可能に形成されている。このた
め、開口(70)の開口上面(71)の横方向の寸法において、
現場施工の都合により、誤差が発生しても、すなわち、
開口側面(72)間の距離に誤差が発生しても、端部蓋(30)
を水切本体(20)の端部から横方向にスライドさせて、端
部蓋(30)が開口側面(72)のサイディング材(40)の表面に
当接するように調整することができる。これにより、現
場施工において開口(70)に寸法誤差が発生しても、隙間
等を発生させることなく、容易に対応することができ
る。さらに、水切本体(20)の両端を開口側面(72)のサイ
ディング材(40)において隠すような構造としていないた
め、サイディング材(40)の上端に水切部材(10)の端部を
収納するための切欠き等からなるスペース等を形成する
必要もなく、現場施工を容易にすることができる。ま
た、サイディング材(40)と水切部材(10)との間に隙間等
を発生させず、さらに、サイディング材(40)に切欠き等
を形成しないため、見た目も良く、水切構造の外観を良
好なものにすることができる。
【0015】請求項2記載の発明は、上記した請求項1
記載の特徴点に加え、水切本体(20)の上端には、反建物
躯体側に向かって折り返された折り返し部(21)を形成し
たことを特徴とする。本発明は、水切本体(20)の上端に
反建物躯体側に折り返された折り返し部(21)を形成して
いる。このため、水切本体(20)の反建物躯体側の表面に
沿って雨水等が浸透してきても、折り返し部(21)の折り
返された部分の下端において、下方に向かって、浸透し
てきた水を落下させることができる。これにより、水切
本体(20)の上端側から建物躯体に水が浸入することを抑
えることができ、防水性を担保することができる。
【0016】請求項3記載の発明は、上記した請求項1
または請求項2記載の特徴点に加え、外壁(50)の反建物
躯体側の表面には、外壁(50)表面の仕上げ材となるサイ
ディング材(40)が形成され、水切本体(20)は、外壁(50)
の反建物躯体側の表面のサイディング材(40)よりも、反
建物躯体側に向かって突出するとともに外壁(50)の下端
面を覆う見切部(22)を備えたことを特徴とする。
【0017】本発明は、水切部材(10)の見切部(22)が、
外壁(50)の反建物躯体側のサイディング材(40)よりも反
建物躯体側に向かって突出している。このため、サイデ
ィング材(40)の下端面を、下方から見えないように隠す
ことができ、建物外観を良好に維持することができる。
さらに、サイディング材(40)の表面を伝わって落下して
きた雨水等が、この見切部(22)に落下して、サイディン
グ材(40)の表面よりも、更に建物躯体より離れた位置に
雨水を誘導させることができる。これにより、建物躯体
への雨水の浸入を抑えることができる。
【0018】また、この見切部(22)は、外壁(50)の下端
面を覆うように形成されているため、外壁(50)の下端面
を下方から見えないように隠すことができ、外壁(50)の
下端の外観を良好にすることができる。また、外壁(50)
の下端面を覆っているため、この下端面から建物躯体に
水が浸入することを抑え、防水性を担保することができ
る。
【0019】請求項4記載の発明は、上記した請求項
1、請求項2または請求項3記載の特徴点に加え、水切
本体(20)の下面には、その表面に沿って建物躯体側に伝
わる水を切るために長手方向に沿う溝状の水切溝(23)を
備えたことを特徴とする。なお、ここで、「水切溝(2
3)」は、水切本体(20)の下面において、上方に向かっ
て、凹状に凹んだ溝状のものであれば良い。すなわち、
凹状に凹んだ溝であれば、下面を伝わってきた水が、溝
の端縁のところまでくると、溝の内部を上向きに伝わる
ことができないため、溝の端縁において溜まり、自重に
よって落下する。また、この水切溝(23)の溝の縦断面形
状は、上方に向かって凹状に凹んだ状態のものであれば
良いもので、特に限定されるものではなく、例えば、断
面形状が方形状、三角形状、半円状、半楕円状等の任意
の形状のものでも良いものである。
【0020】本発明は、水切本体(20)の下面に長手方向
に沿って溝状の水切溝(23)を形成している。このため、
水切本体(20)の表面に沿って流れ落ちる雨水が、水切本
体(20)の下面を伝わって、水切溝(23)に到達すると、こ
の水切溝(23)の端縁に溜まって、自重により下方に向か
って落下する。これにより、水切本体(20)の下面を伝わ
る水を切ることができ、水切本体(20)の下面に沿って建
物躯体に水が浸入することを抑えることができて、防水
性を担保することができる。
【0021】また、この水切溝(23)を、下面の長手方向
に沿って形成したことにより、水切部材(10)の剛性を高
めることができる。すなわち、水切部材(10)の幅が大き
くなると、下方から物が衝突した場合に上方に向かって
変形しやすくなるが、かかる水切溝(23)を形成すること
により、下面の剛性が向上し、変形し難くなる。これに
より、水切部材(10)の強度を大きくすることができる。
【0022】さらに、この水切溝(23)は、水切部材(10)
の下面に長手方向に沿って形成されているが、下方から
見た場合、水切部材(10)の外観デザイン上のアクセント
となって、外壁(50)の下端の外観を良好なものにするこ
とができる。請求項5記載の発明は、上記した請求項
1、請求項2、請求項3または請求項4記載の特徴点に
加え、開口(70)の内面の上端には、その表面を覆う軒天
材(60)が形成され、水切本体(20)は、前記軒天材(60)の
水切部材(10)側の端部を見切り可能な軒天見切部(24)を
備えたことを特徴とする。
【0023】本発明は、水切本体(20)に軒天見切部(24)
を形成している。このため、水切本体(20)の建物躯体側
において、軒天材(60)の端部を下方から見えないように
隠すことができて、軒天材(60)の端部を見切ることがで
きる。これにより、外壁の下端の外観を良好に維持する
ことができる上に、軒天材(60)の端部を見切るための見
切り部材等を別途、形成して、取り付ける必要もなく、
部材数の低減、取付作業の軽減を図ることができる。
【0024】請求項6記載の発明は、建物躯体の外壁(5
0)に開口(70)を設け、その開口(70)上部の外壁(50)下端
の水切りをするための横方向に長尺状の水切部材(10)の
取付方法であって、外壁(50)の開口(70)内側の側端側の
表面には、外壁(50)表面の仕上げ材となるサイディング
材(40)が形成され、前記水切部材(10)は、開口(70)上方
の外壁(50)の反建物躯体側の表面に上端を固定するとと
もに外壁(50)の反建物躯体側の角部を覆って水切り可能
な水切本体(20)と、この水切本体(20)と略同一断面形状
を有して、水切本体(20)の横方向の端部を閉塞可能に形
成してある端部蓋(30)とを備え、この端部蓋(30)は、そ
の端部を開口(70)の側端面のサイディング材(40)に当接
させるために、水切本体(20)の端部から横方向にスライ
ド可能に形成され、外壁(50)の開口(70)内面の側端側の
表面に、外壁(50)表面の仕上げ材となるサイディング材
(40)を形成する第一の工程と、水切本体(20)の両端に端
部蓋(30)をスライド可能な状態ではめ込んで、水切本体
(20)を開口(70)上部の外壁(50)下端に固定する第二の工
程と、水切本体(20)を開口(70)上部に固定した状態で、
端部蓋(30)を開口(70)の側端面のサイディング材(40)の
表面に当接するまでスライドさせた後、端部蓋(30)を水
切本体(20)及び開口(70)上部に固定する第三の工程とを
備えたことを特徴とする。
【0025】本発明は、端部蓋(30)が水切本体(20)の端
部から横方向にスライド可能に形成されているため、開
口(70)の横方向の長さの変動に対応することができる。
すなわち、先ず、開口(70)内の側端面の外壁(50)の表面
にサイディング材(40)を取り付け、その後、水切部材(1
0)を開口(70)内の上端面の外壁(50)に取り付け、端部蓋
(30)をスライドさせることにより、サイディング材(40)
の表面に密着するように設定することができる。これに
より、現場施工において開口(70)の横方向の長さに寸法
誤差が発生しても、容易に対応することができる。さら
に、水切本体(20)の両端を開口側面(72)のサイディング
材(40)において隠すような構造としていないため、サイ
ディング材(40)の上端に水切本体(20)を収納するための
スペースとなるような切欠き部等を形成する必要もな
く、サイディング材(40)の取付作業も容易に行うことが
でき、現場施工を容易にすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて、更に詳しく説明する。図1乃至図3は、本
発明の第一の実施の形態を示すものであり、図1は外壁
の水切構造の縦断面図、図2は水切部材の外観斜視図、
図3は水切構造の正面図をそれぞれ示す。
【0027】まず、本実施の形態の構成について説明す
る。本実施の形態に係る外壁の水切構造は、建物の二階
に居室となるような部分を形成し、その下の一階にバル
コニーと連通するような開口70を形成する、いわゆるイ
ンナーバルコニーにおいて、二階の建物躯体の室外側の
表面の外壁50の下端に形成されるものである。具体的に
は、この水切構造は、二階の外壁50とインナーバルコニ
ーとの間に開口70を設け、その開口70上部の外壁50の下
端の水切りをするため、横方向に長尺状の水切部材10を
備えたものである。もちろん、適用箇所は、上述したも
のに限定されるものではなく、他の建物躯体の周囲に開
口70を形成するような箇所であれば、玄関、窓、出入口
等等にも適用可能なものである。
【0028】なお、ここで、外壁50は、特に図示しない
が、二本の縦枠及び二本の横枠からなる四角枠と、この
四角枠を塞ぐ面材とを備えた木質からなる壁パネル51に
より形成されているものである。もちろん、適用可能な
外壁50は、木質からなる壁パネル51に限定されるもので
はなく、他の構造部材、例えば鉄骨構造等のものからな
る外壁50にも適用することができるものである。
【0029】前記外壁50の開口70の内面の側端側の表
面、いわゆる開口側面72と、外壁50の反建物躯体側の表
面とには、外壁50の表面の仕上げ材となるサイディング
材40が形成されている。このサイディング材40は、外壁
に横方向に延びる木質材からなる胴縁41を介して外壁50
の表面に固定されている。また、開口70の内面の上端、
いわゆる一階のインナーバルコニーの天井部分に相当す
る箇所には、その表面を覆う軒天材60が形成されてい
る。
【0030】前記水切部材10は、開口70の上方の外壁50
の反建物躯体側の表面に上端を固定し、開口70上部の外
壁50の下面、いわゆる開口上面71に下端を固定すること
により、外壁50の反建物躯体側の角部を覆って、水切り
可能な長尺状の水切本体20と、この水切本体20と略同一
断面形状を有して、水切本体20の横方向の端部を閉塞可
能に形成してある端部蓋30とを備えている。
【0031】前記水切本体20は、その上端に位置して、
反建物躯体側に向かって折り返された折り返し部21と、
外壁50の反建物躯体側の表面のサイディング材40より
も、反建物躯体側に向かって突出させた見切部22とを備
えている。そして、この折り返し部21を含めた水切本体
20の上端と、外壁50との間の境目には、その境目を覆う
ような防水テープ42が反建物躯体側から貼付されてい
る。さらに、外壁50の反建物躯体側の表面には、アスフ
ァルトフェルト43が貼付され、このアスファルトフェル
ト43の下端は、防水テープ42の反建物躯体側の表面を覆
うように貼付されている。
【0032】前記端部蓋30は、その端部を開口70の側端
面のサイディング材40に当接させるために、水切本体20
の端部から横方向にスライド可能に形成されている。す
なわち、端部蓋30の内面側に水切本体20の端部が入り込
むことができるように寸法形状が設定されている。そし
て、この端部蓋30は、その端面が開口側面72のサイディ
ング材40の表面に密着するように当接した状態で、水切
本体20及び端部蓋30を貫通するネジ等の締結部材を介し
て、外壁50の壁パネル51の外枠材に固定されている。
【0033】次に、本実施の形態に係る外壁の水切構造
の作用及び効果について説明する。本実施の形態は、端
部蓋30が水切本体20の端部から横方向にスライド可能に
形成されている。このため、開口70の開口上面71の横方
向の寸法において、現場施工の都合により、誤差が発生
しても、すなわち、開口側面72間の距離に誤差が発生し
ても、端部蓋30を水切本体20の端部から横方向にスライ
ドさせて、端部蓋30が開口側面72のサイディング材40の
表面に当接するように調整し、水切部材10の長手方向の
長さを調整することができる。これにより、現場施工に
おいて開口70に寸法誤差が発生しても、容易に対応する
ことができる。さらに、水切本体20の両端を開口側面72
のサイディング材40において隠すような構造としていな
いため、サイディング材40の上端に水切部材10の端部を
収納するための切欠き等からなるスペースを形成する必
要もなく、現場施工を容易にすることができる。
【0034】そして、水切本体20の上端には、反建物躯
体側に折り返された折り返し部21が形成されている。こ
のため、水切本体20の反建物躯体側の表面に沿って上端
側に雨水等が浸透してきても、折り返し部21の折り返さ
れた部分の下端において、浸透してきた水を貯留させ、
自重により下方に向かって落下させることができる。こ
れにより、水切本体20の上端側から建物躯体に水が浸入
することを抑えることができ、防水性を担保することが
できる。
【0035】また、本実施の形態は、水切部材10の見切
部22が、外壁50の反建物躯体側のサイディング材40の表
面よりも反建物躯体側に向かって突出している。このた
め、サイディング材40の下端面を、下方から見えないよ
うに隠すことができ、建物外観を良好に維持することが
できる。さらに、サイディング材40の表面を伝わって落
下してきた雨水等が、この見切部22に落下して、サイデ
ィング材40の表面よりも、更に建物躯体より離れた位置
に雨水を誘導させることができる。これにより、建物躯
体への雨水の浸入を抑えることができる。
【0036】次に、本実施の形態に係る外壁50の水切構
造の施工手順について説明する。先ず、建物躯体の外壁
50に開口70を形成した後、その外壁50の開口70の内部の
開口側面72に、横方向に沿って木質からなる長尺状の胴
縁41を釘等の締結部材により外壁50に固定する。そし
て、この胴縁41を介して、外壁50の表面の仕上げ材とな
るセラミックからなるサイディング材40を固定する。
【0037】次に、水切本体20の両端に端部蓋30をスラ
イド可能な状態ではめ込んで、水切本体20を開口70の上
部の外壁50の下端にネジ等の締結部材を介して固定す
る。次に、水切本体20を開口70の上部に固定した状態
で、端部蓋30を開口70の側端面のサイディング材40の表
面に当接するまでスライドさせる。そして、スライドさ
せた端部蓋30及び水切本体20を開口70の上部にネジ等の
締結部材を介して固定する。これにより、水切部材10の
取付作業が終了する。
【0038】次に、本発明の第二の実施の形態について
説明する。図4は、本発明の第二の実施の形態であっ
て、外壁の水切構造の縦断面図を示すものである。本実
施の形態は、水切本体20の下端側の端縁が、第一の実施
の形態では、外壁50の下端面に固定されていたのに対し
て、外壁50の室内側の表面にまで、回り込んで固定され
ている点に特徴を有するものである。すなわち、水切本
体20が外壁50の下端面全体を覆うように形成されている
ものである。そして、特に図示していなが、端部蓋30も
水切本体20と同様の断面形状を有してスライド可能に形
成されているものである。
【0039】そして、前記水切本体20の下面には、その
表面に沿って建物躯体側に伝わる水を切るために長手方
向に沿う台形溝状に凹状に凹んだ水切溝23と、軒天材60
の水切部材10側の端部を見切り可能な軒天見切部24とを
備えている。前記水切溝23の上面は、外壁50の下端面に
当接するように設定されている。そして、軒天材60の水
切部材10側の端部が、前記軒天見切部24の上面に位置す
るように設定されている。なお、この軒天材60は、外壁
50に固定された木質からなる調整材61の下面に釘等を介
して固定されている。その他の構成は、第一の実施の形
態と略同様であって、同様の部品には同一の部品番号を
付与して説明を省略する。
【0040】本実施の形態は、第一の実施の形態と同様
の作用を有し、同様の効果を得ることができるが、それ
に加えて、以下のような作用及び効果を奏する。先ず、
本実施の形態は、見切部22が外壁50の下端面の全面を覆
うように形成されているため、外壁50の下端面を下方か
ら見えないように隠すことができ、外壁50の下端の外観
を良好にすることができる。また、見切部22が外壁50の
下端面を覆っているため、この下端面から建物躯体に水
が浸入することを抑え、防水性を担保することができ
る。
【0041】さらに、本実施の形態は、水切本体20の下
面に長手方向に沿って台形溝状に凹状に凹んだ水切溝23
が形成されている。このため、水切本体20の表面に沿っ
て流れ落ちる雨水が、水切本体20の下面を伝わって、水
切溝23に到達すると、この水切溝23の溝内部に向かって
上方に向かって流れることはできず、その角部に雨水が
溜まる。その後、水切溝23の角部に溜まった水の量が大
きくなると、その自重により角部から下方に向かって落
下する。これにより、水切本体20の下面を伝わる水を切
ることができて、水切本体20の下面に沿って建物躯体に
水が浸入することを抑えることができ、防水性を担保す
ることができる。
【0042】また、この水切溝23を、下面の長手方向に
沿って形成したことにより、水切部材10の剛性を高める
ことができる。すなわち、水切部材10の幅が大きくなる
と、下方から物が衝突した場合に上方に向かって変形し
やすくなるが、かかる水切溝23を形成したことにより、
下面の剛性が向上し、変形し難くなる。これにより、水
切部材10の強度を大きくすることができる。また、水切
溝23の上面を外壁50の下端面に当接させたことにより、
水切部材10の取付位置を決定する位置決め作業を容易に
することができる。また、水切溝23の上面を外壁50の下
面に当接させたことにより、水切部材10の下面を直接、
外壁50の下端面で支持することができ、下方からの衝撃
力に対しても更に変形し難いものとすることができる。
【0043】さらにまた、この水切溝23は、水切部材10
の下面に長手方向に沿って形成されているが、下方から
見た場合、水切部材10の外観デザイン上のアクセントと
なって、外壁50の下端の外観を良好なものにすることが
できる。さらにまた、本実施の形態において、水切本体
20に軒天見切部24を形成している。このため、水切本体
20の建物躯体側において、軒天材60の端部を下方から見
えないように隠すことができて、軒天材60の端部を見切
ることができる。これにより、外壁の下端の外観を良好
に維持することができる上に、軒天材60の端部を見切る
ための見切り部材等を別途、形成して、取り付ける必要
もなく、部材数の低減、取付作業の軽減を図ることがで
きる。
【0044】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。請求項1
記載の発明によれば、水切部材の端部を開口内部の側端
面のサイディング材の表面に密着して形成することがで
きて、開口の寸法誤差にも対応することができる上に、
サイディング材の上端に水切部材を収納するスペースを
形成する必要もなく、現場施工が容易で外観が良好な外
壁の水切構造を提供することができる。
【0045】請求項2記載の発明によれば、折り返し部
を形成したことにより、水切部材の上端を伝わって建物
躯体に水が浸入することを抑えて、防水性を担保した外
壁の水切構造を提供することができる。請求項3記載の
発明によれば、サイディング材の下端を下方から隠すこ
とができて、建物躯体の外観を良好に維持することがで
きる外壁の水切構造を提供することができる。
【0046】請求項4記載の発明によれば、水切部材の
下面を伝わって建物躯体に水が浸入することを抑えるこ
とができて、防水性を担保した外壁の水切構造を提供す
ることができる。請求項5記載の発明によれば、軒天材
の水切部材側の端部を下方から隠すことができて、建物
躯体の外観を良好にすることができる外壁の水切構造を
提供することができる。
【0047】請求項6記載の発明によれば、水切部材の
端部を開口内部の側端面のサイディング材の表面に密着
して形成することができ、サイディング材の上端に水切
部材を収納するスペースを形成する必要もなく、現場施
工が容易な水切部材の取付方法を提供することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施の形態を示すものであっ
て、外壁の水切構造を示す縦断面図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態を示すものであっ
て、水切部材を示す外観斜視図である。
【図3】本発明の第一の実施の形態を示すものであっ
て、水切構造を示す正面図である。
【図4】本発明の第二の実施の形態を示すものであっ
て、外壁の水切構造を示す縦断面図である。
【図5】従来の外壁の水切構造を示す縦断面図である。
【図6】従来の外壁の水切構造を示す正面図である。
【符号の説明】
10 水切部材 20 水切本体 21 折り返し部 22 見切部 23 水切溝 24 軒天見切部 30 端部蓋 40 サイディング
材 41 胴縁 42 防水テープ 43 アスファルトフェルト 50 外壁 51 壁パネル 60 軒天材 61 調整材 70 開口 71 開口上面 72 開口側面 120 外壁 130 開口 140 水切部材 150 サイディング
材 160 胴縁 170 軒天材 180 外部額縁 190 アスファルト
フェルト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物躯体の外壁に開口を設け、その開口
    上部の外壁下端の水切りをするための横方向に長尺状の
    水切部材を備えた外壁の水切構造であって、 外壁の開口内面の側端側の表面には、外壁表面の仕上げ
    材となるサイディング材が形成され、 前記水切部材は、開口上方の外壁の反建物躯体側の表面
    に上端を固定するとともに外壁の反建物躯体側の角部を
    覆って、水切り可能な水切本体と、 この水切本体と略同一断面形状を有して、水切本体の横
    方向の端部を閉塞可能に形成してある端部蓋とを備え、 この端部蓋は、その端部を開口の側端面のサイディング
    材に当接させるために、水切本体の端部から横方向にス
    ライド可能に形成されていることを特徴とする外壁の水
    切構造。
  2. 【請求項2】 水切本体の上端には、反建物躯体側に向
    かって折り返された折り返し部を形成したことを特徴と
    する請求項1記載の外壁の水切構造。
  3. 【請求項3】 外壁の反建物躯体側の表面には、外壁表
    面の仕上げ材となるサイディング材が形成され、 水切本体は、外壁の反建物躯体側の表面のサイディング
    材よりも、反建物躯体側に向かって突出するとともに外
    壁の下端面を覆う見切部を備えたことを特徴とする請求
    項1または請求項2記載の外壁の水切構造。
  4. 【請求項4】 水切本体の下面には、その表面に沿って
    建物躯体側に伝わる水を切るために長手方向に沿う溝状
    の水切溝を備えたことを特徴とする請求項1、請求項2
    または請求項3記載の外壁の水切構造。
  5. 【請求項5】 開口の内面の上端には、その表面を覆う
    軒天材が形成され、 水切本体は、前記軒天材の水切部材側の端部を見切り可
    能な軒天見切部を備えたことを特徴とする請求項1、請
    求項2、請求項3または請求項4記載の外壁の水切構
    造。
  6. 【請求項6】 建物躯体の外壁に開口を設け、その開口
    上部の外壁下端の水切りをするための横方向に長尺状の
    水切部材の取付方法であって、 外壁の開口内側の側端側の表面には、外壁表面の仕上げ
    材となるサイディング材が形成され、 前記水切部材は、開口上方の外壁の反建物躯体側の表面
    に上端を固定するとともに外壁の反建物躯体側の角部を
    覆って水切り可能な水切本体と、 この水切本体と略同一断面形状を有して、水切本体の横
    方向の端部を閉塞可能に形成してある端部蓋とを備え、 この端部蓋は、その端部を開口の側端面のサイディング
    材に当接させるために、水切本体の端部から横方向にス
    ライド可能に形成され、 外壁の開口内面の側端側の表面に、外壁表面の仕上げ材
    となるサイディング材を形成する第一の工程と、 水切本体の両端に端部蓋をスライド可能な状態ではめ込
    んで、水切本体を開口上部の外壁下端に固定する第二の
    工程と、 水切本体を開口上部に固定した状態で、端部蓋を開口の
    側端面のサイディング材の表面に当接するまでスライド
    させた後、端部蓋を水切本体及び開口上部に固定する第
    三の工程とを備えたことを特徴とする水切構造の施工方
    法。
JP18020597A 1997-07-07 1997-07-07 外壁の水切構造及びその施工方法 Pending JPH1122031A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001295456A (ja) * 2000-04-17 2001-10-26 Nichiha Corp オーバハング部材
JP2016056654A (ja) * 2014-09-12 2016-04-21 株式会社ハウゼコ 軒天井用水切構造体
JP2017210722A (ja) * 2016-05-23 2017-11-30 城東テクノ株式会社 水切り部材

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