JPH11216736A - 繊維強化発泡樹脂成形体の製造方法及び製造装置 - Google Patents
繊維強化発泡樹脂成形体の製造方法及び製造装置Info
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- JPH11216736A JPH11216736A JP10014993A JP1499398A JPH11216736A JP H11216736 A JPH11216736 A JP H11216736A JP 10014993 A JP10014993 A JP 10014993A JP 1499398 A JP1499398 A JP 1499398A JP H11216736 A JPH11216736 A JP H11216736A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ガラスロービング等の長繊維を使用し、かつ
長繊維の量が非常に少なくて済み、簡単な装置構成で狭
いスペースでも厚物の成形品の生産が可能な繊維強化発
泡樹脂成形体の製造方法、装置を提供する。 【解決手段】 所定量のガラスロービング6の束を引き
込みガイド4で均等に分散、散開させて保持し、引き込
みローラ対4aで下型1の成形部8の長手方向に沿って
引き込み、スペーサ5を挟んで2段に折り返す。その
後、ノズル3から発泡硬化性樹脂原液11を撒き、ガラ
スロービング6の束内に発泡硬化性樹脂原液11を含浸
させる。この工程を繰り返し、積層したガラスロービン
グ6の束と発泡硬化性樹脂原液11の厚さが所望の成形
品厚になるまで上型2で押圧し、押圧状態を保って発泡
硬化性樹脂原液11を硬化させる。その後、成形品を脱
型し、必要に応じて両端をカットし、繊維強化発泡樹脂
成形体の完成品とする。
長繊維の量が非常に少なくて済み、簡単な装置構成で狭
いスペースでも厚物の成形品の生産が可能な繊維強化発
泡樹脂成形体の製造方法、装置を提供する。 【解決手段】 所定量のガラスロービング6の束を引き
込みガイド4で均等に分散、散開させて保持し、引き込
みローラ対4aで下型1の成形部8の長手方向に沿って
引き込み、スペーサ5を挟んで2段に折り返す。その
後、ノズル3から発泡硬化性樹脂原液11を撒き、ガラ
スロービング6の束内に発泡硬化性樹脂原液11を含浸
させる。この工程を繰り返し、積層したガラスロービン
グ6の束と発泡硬化性樹脂原液11の厚さが所望の成形
品厚になるまで上型2で押圧し、押圧状態を保って発泡
硬化性樹脂原液11を硬化させる。その後、成形品を脱
型し、必要に応じて両端をカットし、繊維強化発泡樹脂
成形体の完成品とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は繊維強化発泡樹脂成
形体、例えば鉄道用枕木、下水処理場用の防臭蓋、フラ
イトコレクター、角落とし、あるいは土木建築用材料、
電線用枕木等に使用される合成木材のような樹脂成形体
の製造方法及び製造装置に関する。
形体、例えば鉄道用枕木、下水処理場用の防臭蓋、フラ
イトコレクター、角落とし、あるいは土木建築用材料、
電線用枕木等に使用される合成木材のような樹脂成形体
の製造方法及び製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】このよ
うな繊維強化発泡樹脂成形体の製造には、バッチ方式と
称して金型内にガラス繊維などの補強材料を敷き、その
上から発泡硬化性樹脂原液を撒いて繊維に含浸させた
後、蓋をして樹脂原液を発泡硬化させる方法(例えば特
公昭63−34809号公報参照)や、連続方式と称し
て発泡硬化性樹脂を含浸させたガラス繊維などの補強材
料を成形通路に導き、成形通路中で樹脂原液を発泡硬化
させる方法(例えば特公昭48−30137号公報参
照)が知られている。
うな繊維強化発泡樹脂成形体の製造には、バッチ方式と
称して金型内にガラス繊維などの補強材料を敷き、その
上から発泡硬化性樹脂原液を撒いて繊維に含浸させた
後、蓋をして樹脂原液を発泡硬化させる方法(例えば特
公昭63−34809号公報参照)や、連続方式と称し
て発泡硬化性樹脂を含浸させたガラス繊維などの補強材
料を成形通路に導き、成形通路中で樹脂原液を発泡硬化
させる方法(例えば特公昭48−30137号公報参
照)が知られている。
【0003】ところで上記バッチ方式では、ガラス繊維
等の補強材料を敷いた上から発泡硬化性樹脂原液を撒く
ため、比較的厚みがあり厚物と称する成形体を製造する
には、嵩高な繊維の束にその空隙が満たされる程度まで
発泡硬化性樹脂原液を含浸させなければならない。とこ
ろが、このような含浸は繊維の束が嵩高なことから不十
分になり易いという問題がある。
等の補強材料を敷いた上から発泡硬化性樹脂原液を撒く
ため、比較的厚みがあり厚物と称する成形体を製造する
には、嵩高な繊維の束にその空隙が満たされる程度まで
発泡硬化性樹脂原液を含浸させなければならない。とこ
ろが、このような含浸は繊維の束が嵩高なことから不十
分になり易いという問題がある。
【0004】またバッチ方式では、ガラス繊維をマット
状とする(ガラス繊維が一方向に整列せず、いわば無方
向性のものとする)等のように何らかの手段で補強材料
としての形状、状態を保持することによって、全方向に
均質の、換言すれば等方性を有する成形体を製造しやす
い。一方、或る所望の一方向に対する強度が要求される
樹脂成形体を製造する場合にはガラスロービング等の長
繊維を用いてその一方向に補強することが有利である
が、バッチ方式においてガラスロービングその他の長繊
維をそのままの状態で補強材料として使用したのでは、
発泡硬化性樹脂原液の発泡中に長繊維が偏在してしまっ
て成形品の補強にむらが生じ易く、強度、特に曲げ強度
や曲げヤング率が弱いという欠点が生じる。このためバ
ッチ方式では、補強材料に長繊維を使用するということ
が現実にはできていなかった。
状とする(ガラス繊維が一方向に整列せず、いわば無方
向性のものとする)等のように何らかの手段で補強材料
としての形状、状態を保持することによって、全方向に
均質の、換言すれば等方性を有する成形体を製造しやす
い。一方、或る所望の一方向に対する強度が要求される
樹脂成形体を製造する場合にはガラスロービング等の長
繊維を用いてその一方向に補強することが有利である
が、バッチ方式においてガラスロービングその他の長繊
維をそのままの状態で補強材料として使用したのでは、
発泡硬化性樹脂原液の発泡中に長繊維が偏在してしまっ
て成形品の補強にむらが生じ易く、強度、特に曲げ強度
や曲げヤング率が弱いという欠点が生じる。このためバ
ッチ方式では、補強材料に長繊維を使用するということ
が現実にはできていなかった。
【0005】一方、連続方式の場合は、ガラスロービン
グ等のまま補強材料として使用できるため、成形品は所
望の一方向に対する曲げ強度、曲げヤング率が大きいと
いう利点がある。このため従来では、長繊維による繊維
強化発泡樹脂成形体はバッチ方式ではなく連続方式によ
り製造されてきている。
グ等のまま補強材料として使用できるため、成形品は所
望の一方向に対する曲げ強度、曲げヤング率が大きいと
いう利点がある。このため従来では、長繊維による繊維
強化発泡樹脂成形体はバッチ方式ではなく連続方式によ
り製造されてきている。
【0006】ところがこの方式では、多量のガラスロー
ビングのロールを備え、これらから多数本のガラスロー
ビングを導入して使用することになるため、大型の設備
が必要であるだけでなく、発泡硬化反応後に樹脂の内部
温度が下がらないと所要の強度にならないため脱型でき
ず、従って厚物の成形には温度を下げるために脱型まで
に十分な時間を確保する必要があり、このために製造ラ
インが長くなるという問題がある。即ちこの方式は、も
ともと厚物の成形には不向きで、本願発明者等の知ると
ころでは厚さ70mm以上のものを一体で製造すること
はなされておらず、厚物の成形には、例えば70mm以
下の厚さのものを3枚貼りあわせて厚さ200mmのも
のを製造する等の手法が採用されている。
ビングのロールを備え、これらから多数本のガラスロー
ビングを導入して使用することになるため、大型の設備
が必要であるだけでなく、発泡硬化反応後に樹脂の内部
温度が下がらないと所要の強度にならないため脱型でき
ず、従って厚物の成形には温度を下げるために脱型まで
に十分な時間を確保する必要があり、このために製造ラ
インが長くなるという問題がある。即ちこの方式は、も
ともと厚物の成形には不向きで、本願発明者等の知ると
ころでは厚さ70mm以上のものを一体で製造すること
はなされておらず、厚物の成形には、例えば70mm以
下の厚さのものを3枚貼りあわせて厚さ200mmのも
のを製造する等の手法が採用されている。
【0007】本発明は上記従来の問題点に鑑み、バッチ
方式には該当するもののガラスロービング等の長繊維を
補強材として使用できるだけでなく、所要の本数の長繊
維を得るために必要なガラスロービング等のロール本数
が連続方式よりも非常に少なくて済み、また連続方式に
比べて非常に簡単な装置構成で狭いスペースでも厚物の
成形品を1回の成形で製造可能な繊維強化発泡樹脂成形
体の製造方法及び製造装置を提供することを目的とす
る。
方式には該当するもののガラスロービング等の長繊維を
補強材として使用できるだけでなく、所要の本数の長繊
維を得るために必要なガラスロービング等のロール本数
が連続方式よりも非常に少なくて済み、また連続方式に
比べて非常に簡単な装置構成で狭いスペースでも厚物の
成形品を1回の成形で製造可能な繊維強化発泡樹脂成形
体の製造方法及び製造装置を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の繊維強化発泡樹
脂成形体の製造方法のうち請求項1に係るものは、上記
目的を達成するために、所定の断面形状を有する成形型
内に、略一様に散開させた所定量のガラスロービング等
の長繊維の束を配して多層化する工程と、該長繊維の束
に対して発泡硬化性樹脂原液を撒布する工程と、上記撒
布した発泡硬化性樹脂原液を上記成形型内で発泡硬化さ
せて厚さ等を所望の寸法とした成形体とする工程とから
なることを特徴とする。
脂成形体の製造方法のうち請求項1に係るものは、上記
目的を達成するために、所定の断面形状を有する成形型
内に、略一様に散開させた所定量のガラスロービング等
の長繊維の束を配して多層化する工程と、該長繊維の束
に対して発泡硬化性樹脂原液を撒布する工程と、上記撒
布した発泡硬化性樹脂原液を上記成形型内で発泡硬化さ
せて厚さ等を所望の寸法とした成形体とする工程とから
なることを特徴とする。
【0009】同請求項2に係る方法は、上記撒布工程
を、上記多層化工程において所要の全層を配した後に、
または一層あるいは適宜数の層を配した後に複数回繰り
返して実施することを特徴とする。
を、上記多層化工程において所要の全層を配した後に、
または一層あるいは適宜数の層を配した後に複数回繰り
返して実施することを特徴とする。
【0010】同請求項3に係る方法は、上記長繊維の束
が、上記成形型内への配置に合わせて予め適宜の長さに
切断したものであることを特徴とする。
が、上記成形型内への配置に合わせて予め適宜の長さに
切断したものであることを特徴とする。
【0011】同請求項4に係る方法は、上記切断した長
繊維の束の端部を、上記成形型内に組み合わせるフック
やスペーサ等によってで掛け止めあるいは挟持し、また
は上記成形型の内壁面へのテープ等によって貼り付けて
保持することを特徴とする。
繊維の束の端部を、上記成形型内に組み合わせるフック
やスペーサ等によってで掛け止めあるいは挟持し、また
は上記成形型の内壁面へのテープ等によって貼り付けて
保持することを特徴とする。
【0012】同請求項5に係る方法は、上記長繊維の束
が、上記成形型内への配置すべき長さの全長にわたって
一連のものであり、該長繊維の束を少なくとも1回折り
返して多層化することを特徴とする。
が、上記成形型内への配置すべき長さの全長にわたって
一連のものであり、該長繊維の束を少なくとも1回折り
返して多層化することを特徴とする。
【0013】同請求項6に係る方法は、上記長繊維の束
を上記成形型外から該成形型内へ1回折り返した状態で
引き込み、該引き込みを少なくとも1回実施して多層化
することを特徴とする。
を上記成形型外から該成形型内へ1回折り返した状態で
引き込み、該引き込みを少なくとも1回実施して多層化
することを特徴とする。
【0014】同請求項7に係る方法は、上記長繊維の束
を上記成形型外で予め所望回数だけ折り返しておき、そ
の後、該折り返した長繊維の束を上記成形型内に装着す
ることを特徴とする。
を上記成形型外で予め所望回数だけ折り返しておき、そ
の後、該折り返した長繊維の束を上記成形型内に装着す
ることを特徴とする。
【0015】同請求項8に係る方法は、上記長繊維の束
を上記成形型内で所望回数だけ折り返すことを特徴とす
る。
を上記成形型内で所望回数だけ折り返すことを特徴とす
る。
【0016】本発明の繊維強化発泡樹脂成形体の製造装
置のうち請求項9に係るものは、上記目的を達成するた
めに、所定の断面形状を有するとともに一の端面を少な
くとも開口させた成形型と、上記開口させた端面側から
該成形型内への引き込み方向に沿いかつ該引き込み方向
と直交する方向で略一様に散開させた所定量のガラスロ
ービング等の長繊維の束を引き込む一以上の引き込み手
段と、該成形型内で上記引き込んだ長繊維の束に対して
発泡硬化性樹脂原液を撒布する手段と、上記長繊維の束
及び撒布した発泡硬化性樹脂原液を所望の厚さに保持す
る蓋体とからなり、上記長繊維の束及び撒布した発泡硬
化性樹脂原液を所望の厚さに圧縮した状態で上記成形型
内で上記発泡硬化性樹脂原液を発泡硬化させることを特
徴とする。
置のうち請求項9に係るものは、上記目的を達成するた
めに、所定の断面形状を有するとともに一の端面を少な
くとも開口させた成形型と、上記開口させた端面側から
該成形型内への引き込み方向に沿いかつ該引き込み方向
と直交する方向で略一様に散開させた所定量のガラスロ
ービング等の長繊維の束を引き込む一以上の引き込み手
段と、該成形型内で上記引き込んだ長繊維の束に対して
発泡硬化性樹脂原液を撒布する手段と、上記長繊維の束
及び撒布した発泡硬化性樹脂原液を所望の厚さに保持す
る蓋体とからなり、上記長繊維の束及び撒布した発泡硬
化性樹脂原液を所望の厚さに圧縮した状態で上記成形型
内で上記発泡硬化性樹脂原液を発泡硬化させることを特
徴とする。
【0017】同請求項10に係る装置は、上記引き込み
手段が、上記長繊維の束を上記成形型への引き込み方向
と直交する方向で略一様に散開させるために、上記長繊
維の束を引っ掛ける縁側に規則的な凹凸形状部を有する
櫛状、格子状あるいはリング状等のガイド部材を含むこ
とを特徴とする。
手段が、上記長繊維の束を上記成形型への引き込み方向
と直交する方向で略一様に散開させるために、上記長繊
維の束を引っ掛ける縁側に規則的な凹凸形状部を有する
櫛状、格子状あるいはリング状等のガイド部材を含むこ
とを特徴とする。
【0018】同請求項11に係る装置は、上記引き込み
手段が、上記ガイド部材を通した長繊維の束を掛け回し
て上記成形型へ引き込むために、上記成形型への上記引
き込み方向に沿って往復動可能なローラ状部材を含むこ
とを特徴とする。
手段が、上記ガイド部材を通した長繊維の束を掛け回し
て上記成形型へ引き込むために、上記成形型への上記引
き込み方向に沿って往復動可能なローラ状部材を含むこ
とを特徴とする。
【0019】同請求項12に係る装置は、所定の断面形
状を有するとともに一面を少なくとも開口させた成形型
と、該成形型への配置に合わせて予め適宜の長さに切断
したガラスロービング等の長繊維の束の両端を保持する
手段と、該成形型内で上記長繊維の束上に発泡硬化性樹
脂原液を撒布する手段と、上記開口面に対して設置可能
で上記長繊維の束及び撒布した発泡硬化性樹脂原液を所
望の厚さに保持する蓋体とからなり、上記長繊維の束及
び撒布した発泡硬化性樹脂原液を所望の厚さに圧縮した
状態で上記成形型内で上記発泡硬化性樹脂原液を発泡硬
化させることを特徴とする。
状を有するとともに一面を少なくとも開口させた成形型
と、該成形型への配置に合わせて予め適宜の長さに切断
したガラスロービング等の長繊維の束の両端を保持する
手段と、該成形型内で上記長繊維の束上に発泡硬化性樹
脂原液を撒布する手段と、上記開口面に対して設置可能
で上記長繊維の束及び撒布した発泡硬化性樹脂原液を所
望の厚さに保持する蓋体とからなり、上記長繊維の束及
び撒布した発泡硬化性樹脂原液を所望の厚さに圧縮した
状態で上記成形型内で上記発泡硬化性樹脂原液を発泡硬
化させることを特徴とする。
【0020】同請求項13に係る装置は、上記長繊維の
束の両端を保持する手段が、板状体あるいは枠体状で上
記開口面から該成形型内へ挿入可能で、上記長繊維の束
の間に空間を形成するスペーサを兼ねることを特徴とす
る。
束の両端を保持する手段が、板状体あるいは枠体状で上
記開口面から該成形型内へ挿入可能で、上記長繊維の束
の間に空間を形成するスペーサを兼ねることを特徴とす
る。
【0021】同請求項14に係る装置は、上記長繊維の
束の両端を保持する手段が、上記切断した長繊維の束の
端部を引っ掛けるように上記成形型内に配したフック等
の掛け止め手段または上記切断した長繊維の束の端部を
上記成形型の内壁面へ貼り付けるテープ等の貼付手段で
あることを特徴とする。
束の両端を保持する手段が、上記切断した長繊維の束の
端部を引っ掛けるように上記成形型内に配したフック等
の掛け止め手段または上記切断した長繊維の束の端部を
上記成形型の内壁面へ貼り付けるテープ等の貼付手段で
あることを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明に係る繊維強化発泡樹
脂成形体の製造装置の第1の実施形態を示す断面図であ
る。図中1は成形型をなす下型、2は同じく上型、3は
発泡硬化性樹脂原液を撒布するためのノズル、4は引き
込みガイド、4aは引き込みローラ対、5、5はスペー
サ、6は束にしたガラスロービング、7はガラスロービ
ング端の保持具である。なお発泡硬化性樹脂原液とは短
時間で発泡し硬化する合成樹脂液、例えばポリウレタ
ン、不飽和ポリエステル、フェノール樹脂、尿素樹脂、
メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂原液をいうが、も
ちろん本発明で採用可能なものとしてはこれらに限定さ
れず、最初に液状であって、硬化することにより発泡樹
脂を生成するものであればよい。なおこれらの樹脂原液
のうち、硬質ポリウレタンが特に好適である。また本発
明で使用する長繊維としてガラスロービングに限定され
ず、炭素繊維や合成繊維、天然繊維等でも採用できる。
参照して説明する。図1は本発明に係る繊維強化発泡樹
脂成形体の製造装置の第1の実施形態を示す断面図であ
る。図中1は成形型をなす下型、2は同じく上型、3は
発泡硬化性樹脂原液を撒布するためのノズル、4は引き
込みガイド、4aは引き込みローラ対、5、5はスペー
サ、6は束にしたガラスロービング、7はガラスロービ
ング端の保持具である。なお発泡硬化性樹脂原液とは短
時間で発泡し硬化する合成樹脂液、例えばポリウレタ
ン、不飽和ポリエステル、フェノール樹脂、尿素樹脂、
メラミン樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂原液をいうが、も
ちろん本発明で採用可能なものとしてはこれらに限定さ
れず、最初に液状であって、硬化することにより発泡樹
脂を生成するものであればよい。なおこれらの樹脂原液
のうち、硬質ポリウレタンが特に好適である。また本発
明で使用する長繊維としてガラスロービングに限定され
ず、炭素繊維や合成繊維、天然繊維等でも採用できる。
【0023】下型1は、上面及び長手方向両端面を開口
させ、矩形状の断面形状の成形部8を有する。もちろん
この下型1の成形部8の断面形状は成形しようとする成
形品の形状によって異なる。上型2は、下型1の成形部
8に対する蓋になるもので、長手方向両端の壁面部9、
9の間に、成形部8の深さよりも薄い押圧部10を備え
ている。引き込みガイド4は、詳細な図示は省略する
が、ガラスロービング6を掛ける縁に櫛状等のように規
則的な凹凸を設け、凹部にガラスロービング6を均等に
散開させて保持できるようにしたものである。引き込み
ローラ対4aは、図示は省略するが、ガラスロービング
6の引き込み方向に沿って往復動可能に支持してある。
スペーサ5の設置個数あるいは使用個数は、製造しよう
とする成形品の厚さや比重等によって異なる。また本実
施形態装置は、ガラスロービング6を供給する装置、ス
ペーサ5を保持するとともに下型1の長手方向に沿って
下型1内及びその近傍で移動させる装置、ノズル3を移
動させる装置、ノズル3から噴出させるウレタンフォー
ム原液等の発泡硬化性樹脂原液を供給する装置、上型2
を移動させる装置、成形品の両端をカットする装置等を
備えるが、これらについては種々公知の手段を採用でき
るので、図示及び説明を省略する。さらに、引き込みガ
イド4や引き込みローラ対4aに代えて、リング状、櫛
状、格子状等の部材のようにガラスロービングのような
長繊維を掛けて一定の状態を保持できるものであれば、
どのようなものでも採用でき、図示及び上述の手段には
限定されない。
させ、矩形状の断面形状の成形部8を有する。もちろん
この下型1の成形部8の断面形状は成形しようとする成
形品の形状によって異なる。上型2は、下型1の成形部
8に対する蓋になるもので、長手方向両端の壁面部9、
9の間に、成形部8の深さよりも薄い押圧部10を備え
ている。引き込みガイド4は、詳細な図示は省略する
が、ガラスロービング6を掛ける縁に櫛状等のように規
則的な凹凸を設け、凹部にガラスロービング6を均等に
散開させて保持できるようにしたものである。引き込み
ローラ対4aは、図示は省略するが、ガラスロービング
6の引き込み方向に沿って往復動可能に支持してある。
スペーサ5の設置個数あるいは使用個数は、製造しよう
とする成形品の厚さや比重等によって異なる。また本実
施形態装置は、ガラスロービング6を供給する装置、ス
ペーサ5を保持するとともに下型1の長手方向に沿って
下型1内及びその近傍で移動させる装置、ノズル3を移
動させる装置、ノズル3から噴出させるウレタンフォー
ム原液等の発泡硬化性樹脂原液を供給する装置、上型2
を移動させる装置、成形品の両端をカットする装置等を
備えるが、これらについては種々公知の手段を採用でき
るので、図示及び説明を省略する。さらに、引き込みガ
イド4や引き込みローラ対4aに代えて、リング状、櫛
状、格子状等の部材のようにガラスロービングのような
長繊維を掛けて一定の状態を保持できるものであれば、
どのようなものでも採用でき、図示及び上述の手段には
限定されない。
【0024】次に図1〜図4を参照して上記実施形態装
置の動作及び本発明に係る繊維強化発泡樹脂成形体の製
造方法の一実施形態を説明する。まず所定量のガラスロ
ービング6を束として引き込みガイド4に掛けて図の紙
面に垂直な方向で均等に散開させ、引き込みローラ対4
aに掛け回し、下端を保治具7で保持固定する(図
1)。ついで保治具7と成形型8との間でガラスロービ
ング6の束上にスペーサ5を図の紙面に垂直な方向でガ
ラスロービング6の束上へスライドさせ、ガラスロービ
ング6の束上に置いて押さえ、引き込みローラ対4aを
図中右方へ移動させ、ガラスロービング6の束を均等に
分散、散開させて保持したまま下型1の成形部8内をそ
の長手方向に沿って他側の開口を出たところまで通過さ
せ、そこで再びガラスロービング6の束上にスペーサ5
を置いて押さえ、引き込みローラ対4aをガラスロービ
ング6の束とともに原位置に戻し、再度スペーサ5をガ
ラスロービング6の束上に置く(図2)。この状態で下
型1の成形部8内では、ガラスロービング6の束が成形
部8の短手方向(図の紙面垂直方向)に略均等に散開し
た状態となる。またガラスロービング6の束の途中部位
をスペーサ5に引っ掛けているので、図示のように適宜
間隔を明けて2段に折り返した状態となる。その後直ぐ
に、ノズル3を成形部8内に入れ、成形部8内でその長
手方向に移動させつつ、ガラスロービング6の束上にノ
ズル3から発泡硬化性樹脂原液11を撒き、ガラスロー
ビング6の束内に発泡硬化性樹脂原液11を含浸させる
(図2)。この際に供給する発泡硬化性樹脂原液11の
量は、ガラスロービング6の束に充分含浸させるだけの
量(この量は実験により容易に決定できる。)が必要で
ある。なお、発泡硬化性樹脂原液11を撒くだけではガ
ラスロービング6の束への含浸が不十分な場合には、ガ
ラスロービング6の束を櫛状の部材等でたたいたり、ガ
ラスロービング6の束に振動を与えたりする工程を追加
すればよい。
置の動作及び本発明に係る繊維強化発泡樹脂成形体の製
造方法の一実施形態を説明する。まず所定量のガラスロ
ービング6を束として引き込みガイド4に掛けて図の紙
面に垂直な方向で均等に散開させ、引き込みローラ対4
aに掛け回し、下端を保治具7で保持固定する(図
1)。ついで保治具7と成形型8との間でガラスロービ
ング6の束上にスペーサ5を図の紙面に垂直な方向でガ
ラスロービング6の束上へスライドさせ、ガラスロービ
ング6の束上に置いて押さえ、引き込みローラ対4aを
図中右方へ移動させ、ガラスロービング6の束を均等に
分散、散開させて保持したまま下型1の成形部8内をそ
の長手方向に沿って他側の開口を出たところまで通過さ
せ、そこで再びガラスロービング6の束上にスペーサ5
を置いて押さえ、引き込みローラ対4aをガラスロービ
ング6の束とともに原位置に戻し、再度スペーサ5をガ
ラスロービング6の束上に置く(図2)。この状態で下
型1の成形部8内では、ガラスロービング6の束が成形
部8の短手方向(図の紙面垂直方向)に略均等に散開し
た状態となる。またガラスロービング6の束の途中部位
をスペーサ5に引っ掛けているので、図示のように適宜
間隔を明けて2段に折り返した状態となる。その後直ぐ
に、ノズル3を成形部8内に入れ、成形部8内でその長
手方向に移動させつつ、ガラスロービング6の束上にノ
ズル3から発泡硬化性樹脂原液11を撒き、ガラスロー
ビング6の束内に発泡硬化性樹脂原液11を含浸させる
(図2)。この際に供給する発泡硬化性樹脂原液11の
量は、ガラスロービング6の束に充分含浸させるだけの
量(この量は実験により容易に決定できる。)が必要で
ある。なお、発泡硬化性樹脂原液11を撒くだけではガ
ラスロービング6の束への含浸が不十分な場合には、ガ
ラスロービング6の束を櫛状の部材等でたたいたり、ガ
ラスロービング6の束に振動を与えたりする工程を追加
すればよい。
【0025】さらに、ノズル3を成形部8内から出す
か、あるいは成形部8内で若干上方へ引き上げ、引き込
みローラ対4aを図中右方へ移動させ、先の動作と同様
にガラスロービング6の束を折り返して保持する。この
状態で下型1の成形部8内では、先に発泡硬化性樹脂原
液11を含浸させたガラスロービング6の束の上に適宜
の間隔を明けて新たなガラスロービング6の束が成形部
8の短手方向に略均等に散開した状態となる。その後直
ぐに、ノズル3を成形部8内でその長手方向に移動させ
つつ、上記と同様に新たに導入したガラスロービング6
の束上に発泡硬化性樹脂原液11を撒き、ガラスロービ
ング6の束内に発泡硬化性樹脂原液11を含浸させる
(図3)。即ち、二つ折りにしたガラスロービング6の
束に対して発泡硬化性樹脂原液11を所定量ずつ含浸さ
せることを繰り返し、積層させてゆく。
か、あるいは成形部8内で若干上方へ引き上げ、引き込
みローラ対4aを図中右方へ移動させ、先の動作と同様
にガラスロービング6の束を折り返して保持する。この
状態で下型1の成形部8内では、先に発泡硬化性樹脂原
液11を含浸させたガラスロービング6の束の上に適宜
の間隔を明けて新たなガラスロービング6の束が成形部
8の短手方向に略均等に散開した状態となる。その後直
ぐに、ノズル3を成形部8内でその長手方向に移動させ
つつ、上記と同様に新たに導入したガラスロービング6
の束上に発泡硬化性樹脂原液11を撒き、ガラスロービ
ング6の束内に発泡硬化性樹脂原液11を含浸させる
(図3)。即ち、二つ折りにしたガラスロービング6の
束に対して発泡硬化性樹脂原液11を所定量ずつ含浸さ
せることを繰り返し、積層させてゆく。
【0026】以上の工程を所望の成形体の厚みが得られ
る回数だけ繰り返す。図示の例では2回だけとしている
が、もちろん本発明がこの例の回数に限定されることは
ない。そして図3に示すように所定の回数だけ積層と撒
布及び含浸を繰り返した後、下型1上から上型2を降ろ
し、上型2の押圧部10を下型1の成形部8内に進入さ
せ、積層したガラスロービング6の束と発泡硬化性樹脂
原液11との厚さが所望の成形品厚に一致していればそ
の状態を維持し、所望の製品厚より大きい場合は所望の
厚さになるまで下方へ押圧し、その状態を保ったまま発
泡硬化性樹脂原液11を発泡硬化させる。このとき上型
2の壁面部9、9は、成形部8のすぐ外側の位置でスペ
ーサ5ごとガラスロービング6を押さえ、両端部でのガ
ラスロービング6の移動及び発泡硬化性樹脂原液の漏れ
を極力抑える。発泡硬化性樹脂原液11が硬化した後、
上型2を上昇させて成形品を脱型し、必要に応じてその
両端を図示せぬカッターによりカットし、繊維強化発泡
樹脂成形体としての完成品とする。もちろん、製品仕様
によっては両端カット以外の加工を必要とする場合もあ
る。
る回数だけ繰り返す。図示の例では2回だけとしている
が、もちろん本発明がこの例の回数に限定されることは
ない。そして図3に示すように所定の回数だけ積層と撒
布及び含浸を繰り返した後、下型1上から上型2を降ろ
し、上型2の押圧部10を下型1の成形部8内に進入さ
せ、積層したガラスロービング6の束と発泡硬化性樹脂
原液11との厚さが所望の成形品厚に一致していればそ
の状態を維持し、所望の製品厚より大きい場合は所望の
厚さになるまで下方へ押圧し、その状態を保ったまま発
泡硬化性樹脂原液11を発泡硬化させる。このとき上型
2の壁面部9、9は、成形部8のすぐ外側の位置でスペ
ーサ5ごとガラスロービング6を押さえ、両端部でのガ
ラスロービング6の移動及び発泡硬化性樹脂原液の漏れ
を極力抑える。発泡硬化性樹脂原液11が硬化した後、
上型2を上昇させて成形品を脱型し、必要に応じてその
両端を図示せぬカッターによりカットし、繊維強化発泡
樹脂成形体としての完成品とする。もちろん、製品仕様
によっては両端カット以外の加工を必要とする場合もあ
る。
【0027】なお、上述してきた第1の実施形態におい
ては、引き込みローラ対4aでガラスロービング6を成
形型内へ引き込むようにしているが、本発明はこれに限
定されることはない。例えば、上面側のみを開口させた
下型を用い、予め1回または複数回折り返しておいたガ
ラスロービング6を下型内で張るようにすることもでき
る。その場合、ガラスロービング6を張るには、スペー
サ5をガラスロービング6の折り返し部分に予め挟んで
おき、そのスペーサ5の両端を下型内で適宜の手段によ
り支持するように構成することもできる。また下型内に
フックを設けておいてガラスロービング6の折り返し部
分を引っ掛けるようにしたり、折り返し部分を粘着テー
プ等で下型の内壁面に貼り付けて保持するように構成す
ることも可能である。もちろんいずれの場合でも、ガラ
スロービング6の折り返しは、上記実施形態における引
き込み方向の両端で行う。また発泡硬化性樹脂原液11
の撒布は、折り返したガラスロービング6の間にノズル
3を入れて、一つの折り返しごとに行うようにする。
ては、引き込みローラ対4aでガラスロービング6を成
形型内へ引き込むようにしているが、本発明はこれに限
定されることはない。例えば、上面側のみを開口させた
下型を用い、予め1回または複数回折り返しておいたガ
ラスロービング6を下型内で張るようにすることもでき
る。その場合、ガラスロービング6を張るには、スペー
サ5をガラスロービング6の折り返し部分に予め挟んで
おき、そのスペーサ5の両端を下型内で適宜の手段によ
り支持するように構成することもできる。また下型内に
フックを設けておいてガラスロービング6の折り返し部
分を引っ掛けるようにしたり、折り返し部分を粘着テー
プ等で下型の内壁面に貼り付けて保持するように構成す
ることも可能である。もちろんいずれの場合でも、ガラ
スロービング6の折り返しは、上記実施形態における引
き込み方向の両端で行う。また発泡硬化性樹脂原液11
の撒布は、折り返したガラスロービング6の間にノズル
3を入れて、一つの折り返しごとに行うようにする。
【0028】また上述してきた第1の実施形態において
は、引き込みローラ対4aを成形型の外から内へ向かっ
て移動させ、再び成形型の他側で外へ出るようにしてい
るが、本発明はこれに限定されず、引き込みローラ対4
aを成形型の内側でのみ移動させるようにすることもで
きる。例えば、上面側のみを開口させた下型を用い、下
型内に可動の引き込みローラ対4aと固定のスペーサ5
とを交互に配置しておき、ガラスロービング6の下型内
への引き込みを上面の開口から行い、引き込み端を下型
内で底面あるいは最下のスペーサ5に固定し、引き込み
ローラ対4aのみを順次に移動させて上記実施形態とほ
ぼ同様のガラスロービング6の折り返しを実現するよう
に構成することもできる。この場合も、発泡硬化性樹脂
原液の撒布は、折り返したガラスロービング6の間にノ
ズルを入れて、一つの折り返しごとに行う。
は、引き込みローラ対4aを成形型の外から内へ向かっ
て移動させ、再び成形型の他側で外へ出るようにしてい
るが、本発明はこれに限定されず、引き込みローラ対4
aを成形型の内側でのみ移動させるようにすることもで
きる。例えば、上面側のみを開口させた下型を用い、下
型内に可動の引き込みローラ対4aと固定のスペーサ5
とを交互に配置しておき、ガラスロービング6の下型内
への引き込みを上面の開口から行い、引き込み端を下型
内で底面あるいは最下のスペーサ5に固定し、引き込み
ローラ対4aのみを順次に移動させて上記実施形態とほ
ぼ同様のガラスロービング6の折り返しを実現するよう
に構成することもできる。この場合も、発泡硬化性樹脂
原液の撒布は、折り返したガラスロービング6の間にノ
ズルを入れて、一つの折り返しごとに行う。
【0029】図5は本発明に係る繊維強化発泡樹脂成形
体の製造装置の第2の実施形態を示す断面図である。な
お以下の説明では、先に説明した第1の実施形態と同一
ないし類似の部分については同一の符号を付して説明す
る。図中20は成形型をなす下型、21は同じく上型、
22は束にして所定の長さで切断したガラスロービン
グ、23・・・はガラスロービング端の保持具であるス
ペーサである。
体の製造装置の第2の実施形態を示す断面図である。な
お以下の説明では、先に説明した第1の実施形態と同一
ないし類似の部分については同一の符号を付して説明す
る。図中20は成形型をなす下型、21は同じく上型、
22は束にして所定の長さで切断したガラスロービン
グ、23・・・はガラスロービング端の保持具であるス
ペーサである。
【0030】下型20は、底面部20a及び両側面部2
0b、20bからなり、上面及び長手方向両側面を開口
させた矩形状の断面形状の成形部24を有する。もちろ
んこの下型20の成形部24の断面形状は先の実施形態
装置と同様に、成形しようとする成形品の形状によって
異なる。また開口部位も適宜設定する。上型21は、下
型20の成形部24に対する蓋になるもので、下面間に
成形部24の深さよりも薄い押圧部25を備えている。
スペーサ23は、硬質フォーム等からなる2枚の板材2
3a、23bからなり、これらでガラスロービング22
の束の端部を挟めるようになっている。なおこれら板材
23a、23bのガラスロービング22を挟む面は、平
坦面でもよいが、先の実施形態の引き込み部材5と同様
に規則的な凹凸を設け、凹部にガラスロービング22を
均等に分散させやすくするとよい。またスペーサを一対
の枠体からなる枠状のものとしてもよい。さらに本実施
形態装置においても、スペーサ23の設置個数あるいは
使用個数は、製造しようとする成形品の厚さによって異
なり、また、ノズル3を図中の水平方向、奥行き方向、
垂直方向に移動させる装置、ノズル3から噴出させるウ
レタンフォーム原液等の発泡硬化性樹脂原液を供給する
装置、上型21を移動させる装置、成形品の両端をカッ
トする装置等を備えるが、これらについては種々公知の
手段を採用できるので、図示及び説明を省略する。
0b、20bからなり、上面及び長手方向両側面を開口
させた矩形状の断面形状の成形部24を有する。もちろ
んこの下型20の成形部24の断面形状は先の実施形態
装置と同様に、成形しようとする成形品の形状によって
異なる。また開口部位も適宜設定する。上型21は、下
型20の成形部24に対する蓋になるもので、下面間に
成形部24の深さよりも薄い押圧部25を備えている。
スペーサ23は、硬質フォーム等からなる2枚の板材2
3a、23bからなり、これらでガラスロービング22
の束の端部を挟めるようになっている。なおこれら板材
23a、23bのガラスロービング22を挟む面は、平
坦面でもよいが、先の実施形態の引き込み部材5と同様
に規則的な凹凸を設け、凹部にガラスロービング22を
均等に分散させやすくするとよい。またスペーサを一対
の枠体からなる枠状のものとしてもよい。さらに本実施
形態装置においても、スペーサ23の設置個数あるいは
使用個数は、製造しようとする成形品の厚さによって異
なり、また、ノズル3を図中の水平方向、奥行き方向、
垂直方向に移動させる装置、ノズル3から噴出させるウ
レタンフォーム原液等の発泡硬化性樹脂原液を供給する
装置、上型21を移動させる装置、成形品の両端をカッ
トする装置等を備えるが、これらについては種々公知の
手段を採用できるので、図示及び説明を省略する。
【0031】次に図5、図6を参照して上記第2の実施
形態装置の動作及び本発明に係る繊維強化発泡樹脂成形
体の製造方法の第2の実施形態を説明する。図6は、図
5の製造装置において1段目のガラスロービング22を
セットし発泡硬化性樹脂原液11を流し込んでいる状態
の側面断面図(A)と、3段のガラスロービング22の
セット及び発泡硬化性樹脂原液11の撒布を終え、上型
21を被せて押圧している状態の側面断面図(B)であ
る。
形態装置の動作及び本発明に係る繊維強化発泡樹脂成形
体の製造方法の第2の実施形態を説明する。図6は、図
5の製造装置において1段目のガラスロービング22を
セットし発泡硬化性樹脂原液11を流し込んでいる状態
の側面断面図(A)と、3段のガラスロービング22の
セット及び発泡硬化性樹脂原液11の撒布を終え、上型
21を被せて押圧している状態の側面断面図(B)であ
る。
【0032】まず成形型外において、少量のガラスロー
ビング22を束として下型20の成形部24内に納まる
ように所定の長さに切断し、両端をスペーサ23をなす
板材23a、23bで挟んで保持する。このとき、ガラ
スロービング22の束が略均等に散開した状態となるよ
うに保持する。これを所要の段数分だけ予め製作してお
く。ついで下型20の上部や両側の開口を利用して、1
段目をなすガラスロービング22を下型20の成形部2
4内へ入れる。このときスペーサ23、23が成形部2
4をなす下型20の両側壁部の間にできるだけぴったり
位置するように位置決め固定してガラスロービング22
の束に適宜の張力が掛かるようにするとよい。このよう
にすると、ガラスロービング22の束をセットしてゆく
に連れて積み重ねられるスペーサ23・・・が、成形部
24を下型の両側壁部とともに画定することになる。
ビング22を束として下型20の成形部24内に納まる
ように所定の長さに切断し、両端をスペーサ23をなす
板材23a、23bで挟んで保持する。このとき、ガラ
スロービング22の束が略均等に散開した状態となるよ
うに保持する。これを所要の段数分だけ予め製作してお
く。ついで下型20の上部や両側の開口を利用して、1
段目をなすガラスロービング22を下型20の成形部2
4内へ入れる。このときスペーサ23、23が成形部2
4をなす下型20の両側壁部の間にできるだけぴったり
位置するように位置決め固定してガラスロービング22
の束に適宜の張力が掛かるようにするとよい。このよう
にすると、ガラスロービング22の束をセットしてゆく
に連れて積み重ねられるスペーサ23・・・が、成形部
24を下型の両側壁部とともに画定することになる。
【0033】次いで、ノズル3を成形部24内に入れ、
ガラスロービング22の束上でスペーサ23、23間を
移動させつつ、ガラスロービング22の束上に発泡硬化
性樹脂原液11を撒き、ガラスロービング22の束に発
泡硬化性樹脂原液11を含浸させる(図6(A))。こ
の際に供給する発泡硬化性樹脂原液11の量は、1段の
ガラスロービング22の束に充分含浸させるだけの量が
必要である(この量も実験により容易に決定可能であ
る。)。なお本実施形態においても、発泡硬化性樹脂原
液11を撒くだけではガラスロービング22の束への含
浸が不十分な場合には、ガラスロービング22の束を櫛
状の部材等でたたいたり、ガラスロービング22の束に
振動を与えたりする工程を追加すればよい。
ガラスロービング22の束上でスペーサ23、23間を
移動させつつ、ガラスロービング22の束上に発泡硬化
性樹脂原液11を撒き、ガラスロービング22の束に発
泡硬化性樹脂原液11を含浸させる(図6(A))。こ
の際に供給する発泡硬化性樹脂原液11の量は、1段の
ガラスロービング22の束に充分含浸させるだけの量が
必要である(この量も実験により容易に決定可能であ
る。)。なお本実施形態においても、発泡硬化性樹脂原
液11を撒くだけではガラスロービング22の束への含
浸が不十分な場合には、ガラスロービング22の束を櫛
状の部材等でたたいたり、ガラスロービング22の束に
振動を与えたりする工程を追加すればよい。
【0034】さらに、ノズル3を成形部24内から外へ
出し、次段をなすガラスロービング22とその両端のス
ペーサ23、23とを1段目と同様に成形部24に対し
てセットする。この状態で下型20の成形部24内で
は、先に発泡硬化性樹脂原液11を含浸させたガラスロ
ービング22の束の上にスペーサ23の厚さ分だけ間隔
を明けて新たなガラスロービング22の束が略均等に散
開した状態となる。その後直ぐに、ノズル3を成形部2
4内に入れ、上記と同様に新たに導入したガラスロービ
ング22の束上に発泡硬化性樹脂原液11を撒き、ガラ
スロービング22の束に発泡硬化性樹脂原液11を含浸
させる。これを繰り返すことにより、多層のガラスロー
ビング22の束を積層させて形成してゆく。
出し、次段をなすガラスロービング22とその両端のス
ペーサ23、23とを1段目と同様に成形部24に対し
てセットする。この状態で下型20の成形部24内で
は、先に発泡硬化性樹脂原液11を含浸させたガラスロ
ービング22の束の上にスペーサ23の厚さ分だけ間隔
を明けて新たなガラスロービング22の束が略均等に散
開した状態となる。その後直ぐに、ノズル3を成形部2
4内に入れ、上記と同様に新たに導入したガラスロービ
ング22の束上に発泡硬化性樹脂原液11を撒き、ガラ
スロービング22の束に発泡硬化性樹脂原液11を含浸
させる。これを繰り返すことにより、多層のガラスロー
ビング22の束を積層させて形成してゆく。
【0035】以上の工程を所望の成形体の厚みが得られ
る回数だけ繰り返す。図示の例では3段だけとしている
が、もちろん本発明がこの例の回数に限定されることは
ない。そして、所定の回数だけ積層と含浸を繰り返した
後、下型20上から上型21を降ろし、上型21の押圧
部25を下型20の成形部24内に進入させ、積層した
ガラスロービング22の束と発泡硬化性樹脂原液11と
の厚さが所望の成形品厚に一致していればその状態を維
持し、所望の製品厚より大きい場合は所望の厚さになる
まで下方へ押圧し、その状態を保ったまま発泡硬化性樹
脂原液11を発泡硬化させる(図6(B))。なお、図
6(B)中の26はスペーサブロックで、ガラスロービ
ング22を挟んでいるスペーサ23上に載せて上型21
を適宜位置に保持するためのものである。そして発泡硬
化性樹脂原液11が硬化した後、上型21を上昇させて
成形品を脱型し、その両端を図示せぬカッターによりカ
ットし、繊維強化発泡樹脂成形体としての完成品とす
る。もちろん、製品仕様によっては両端カット以外の加
工を必要とする場合もある。
る回数だけ繰り返す。図示の例では3段だけとしている
が、もちろん本発明がこの例の回数に限定されることは
ない。そして、所定の回数だけ積層と含浸を繰り返した
後、下型20上から上型21を降ろし、上型21の押圧
部25を下型20の成形部24内に進入させ、積層した
ガラスロービング22の束と発泡硬化性樹脂原液11と
の厚さが所望の成形品厚に一致していればその状態を維
持し、所望の製品厚より大きい場合は所望の厚さになる
まで下方へ押圧し、その状態を保ったまま発泡硬化性樹
脂原液11を発泡硬化させる(図6(B))。なお、図
6(B)中の26はスペーサブロックで、ガラスロービ
ング22を挟んでいるスペーサ23上に載せて上型21
を適宜位置に保持するためのものである。そして発泡硬
化性樹脂原液11が硬化した後、上型21を上昇させて
成形品を脱型し、その両端を図示せぬカッターによりカ
ットし、繊維強化発泡樹脂成形体としての完成品とす
る。もちろん、製品仕様によっては両端カット以外の加
工を必要とする場合もある。
【0036】なお、上述してきた第2の実施形態のスペ
ーサ23に代えて、下型20の成形部24内にフックを
設けておいて切断したガラスロービング22の端部を引
っ掛けて保持するようにしたり、ガラスロービング22
の端部をそのまま粘着テープ等で成形部24の内壁面に
貼り付けて保持するように構成することも可能である。
また以上の説明では、発泡硬化性樹脂原液11の撒布
を、一段のガラスロービング22を成形部24内に入れ
るごとに行っているが、予め複数段のガラスロービング
22とスペーサ23を成形部24内に入れて多層の積層
状態を作っておき、成形部24の側壁の一部からノズル
3を入れてガラスロービング22の各段の間に発泡硬化
性樹脂原液11の撒布するようにしてもよい。その場
合、ノズル3を水平方向にスイングできるアーム等に取
り付けて用いる等すればよい。
ーサ23に代えて、下型20の成形部24内にフックを
設けておいて切断したガラスロービング22の端部を引
っ掛けて保持するようにしたり、ガラスロービング22
の端部をそのまま粘着テープ等で成形部24の内壁面に
貼り付けて保持するように構成することも可能である。
また以上の説明では、発泡硬化性樹脂原液11の撒布
を、一段のガラスロービング22を成形部24内に入れ
るごとに行っているが、予め複数段のガラスロービング
22とスペーサ23を成形部24内に入れて多層の積層
状態を作っておき、成形部24の側壁の一部からノズル
3を入れてガラスロービング22の各段の間に発泡硬化
性樹脂原液11の撒布するようにしてもよい。その場
合、ノズル3を水平方向にスイングできるアーム等に取
り付けて用いる等すればよい。
【0037】なお以上の第1、第2実施形態及びそれら
の変形例等を含め、本発明で使用する長繊維及び発泡硬
化性樹脂原液は、もちろん成形品によって異なり、上述
のガラスロービングやウレタンフォーム原液等は単なる
一例である。
の変形例等を含め、本発明で使用する長繊維及び発泡硬
化性樹脂原液は、もちろん成形品によって異なり、上述
のガラスロービングやウレタンフォーム原液等は単なる
一例である。
【0038】
【実施例及び比較例】以下、本発明の実施例に係る製
法、装置による成形品と、従来法、装置による成形品と
を比較して説明する。
法、装置による成形品と、従来法、装置による成形品と
を比較して説明する。
【0039】実施例: 使用原料 ガラス繊維:旭ファイバーグラス(株)製ガ
ラスロービング2200番(2.2g/m)、ガラスロ
ービング使用本数:364本、折り返し回数:5回、発
泡硬化性樹脂原液:日清紡績(株)製ウレタンフォーム
原液FRU−AQ500 成形品 200×200×2000(mm) なお、この実施例は、ガラス含有率40%、比重0.5
という値を有する成形品の製造を企図したもので、上述
した第1の実施形態装置を用い、ガラスロービングを1
回成形型内へ引き込むごとにウレタンフォーム原液を撒
布した。 比較例1: 製造方法 バッチ方式 使用原料 ガラス繊維:旭ファイバーグラス(株)製コ
ンティニュアスストランドマット(600g/m2)、
ストランドマット使用枚数:67枚(ガラス含有率40
%)、発泡硬化性樹脂原液:日清紡績(株)製ウレタン
フォーム原液FRU−AQ500 成形品 200×200×2000(mm) この例では、200mmの厚さに成形すると含浸不良と
なったので、ガラス含有率について検討した結果、25
%程度が限界であることが判明し、下記の比較例2のよ
うにストランドマット使用枚数を減らした。 比較例2: 製造方法 バッチ方式 使用原料 ガラス繊維:旭ファイバーグラス(株)製コ
ンティニュアスストランドマット(600g/m2)、
ストランドマット使用枚数:42枚(ガラス含有率25
%)、発泡硬化性樹脂原液:日清紡績(株)製ウレタン
フォーム原液FRU−AQ500 成形品 200×200×2000(mm) 比較例3: 製造方法 連続方式 使用原料 ガラス繊維:旭ファイバーグラス(株)製ガ
ラスロービング2200番(2.2g/m)、使用本
数:1274本、発泡硬化性樹脂原液:日清紡績(株)
製ウレタンフォーム原液FRU−AQ500 成形品 70×200×2000(mm) この例では、成形品厚さ200mm、ガラス含有率40
%に必要な本数(3640本)のガラスロービングを使
用できる設備は大型で現存しないため、成形品の厚さ及
びガラスロービング使用本数を減らした。
ラスロービング2200番(2.2g/m)、ガラスロ
ービング使用本数:364本、折り返し回数:5回、発
泡硬化性樹脂原液:日清紡績(株)製ウレタンフォーム
原液FRU−AQ500 成形品 200×200×2000(mm) なお、この実施例は、ガラス含有率40%、比重0.5
という値を有する成形品の製造を企図したもので、上述
した第1の実施形態装置を用い、ガラスロービングを1
回成形型内へ引き込むごとにウレタンフォーム原液を撒
布した。 比較例1: 製造方法 バッチ方式 使用原料 ガラス繊維:旭ファイバーグラス(株)製コ
ンティニュアスストランドマット(600g/m2)、
ストランドマット使用枚数:67枚(ガラス含有率40
%)、発泡硬化性樹脂原液:日清紡績(株)製ウレタン
フォーム原液FRU−AQ500 成形品 200×200×2000(mm) この例では、200mmの厚さに成形すると含浸不良と
なったので、ガラス含有率について検討した結果、25
%程度が限界であることが判明し、下記の比較例2のよ
うにストランドマット使用枚数を減らした。 比較例2: 製造方法 バッチ方式 使用原料 ガラス繊維:旭ファイバーグラス(株)製コ
ンティニュアスストランドマット(600g/m2)、
ストランドマット使用枚数:42枚(ガラス含有率25
%)、発泡硬化性樹脂原液:日清紡績(株)製ウレタン
フォーム原液FRU−AQ500 成形品 200×200×2000(mm) 比較例3: 製造方法 連続方式 使用原料 ガラス繊維:旭ファイバーグラス(株)製ガ
ラスロービング2200番(2.2g/m)、使用本
数:1274本、発泡硬化性樹脂原液:日清紡績(株)
製ウレタンフォーム原液FRU−AQ500 成形品 70×200×2000(mm) この例では、成形品厚さ200mm、ガラス含有率40
%に必要な本数(3640本)のガラスロービングを使
用できる設備は大型で現存しないため、成形品の厚さ及
びガラスロービング使用本数を減らした。
【0040】下記の表1に本発明の実施例に係る成形品
と従来法に係る成形品との物性の比較を示す。
と従来法に係る成形品との物性の比較を示す。
【表1】 この表に示すように、本発明の方法は基本的にはバッチ
方式であるが、本発明の実施例に係る成形品は、従来の
バッチ方式に係る成形品に比べて曲げ強さ及び曲げヤン
グ率において優れており、従来の連続方式に係る成形品
と同等の物性が得られた。また従来の連続方式に係る成
形品に比べ約10分の1程度のガラスロービングのロー
ルの使用で同程度のガラス含有率を達成できた。
方式であるが、本発明の実施例に係る成形品は、従来の
バッチ方式に係る成形品に比べて曲げ強さ及び曲げヤン
グ率において優れており、従来の連続方式に係る成形品
と同等の物性が得られた。また従来の連続方式に係る成
形品に比べ約10分の1程度のガラスロービングのロー
ルの使用で同程度のガラス含有率を達成できた。
【0041】
【発明の効果】本発明に係る繊維強化発泡樹脂成形体の
製造方法及び製造装置は、以上説明してきたようなもの
なので、従来の連続方式と称する製法による成形体と同
等の物性の成形体を得るために使用するガラスロービン
グ等の長繊維のロール本数を連続方式よりも非常に少量
とすることができ、しかも従来の連続方式を実施するた
めの製造設備に比べると非常に簡単で省スペースな設備
で済み、狭いスペースで厚物成形品の1回での成形が可
能になるという効果がある。また厚物成形品を1回で成
形できるため、接着作業やそれに伴う作業が不要にな
り、厚物であっても均質な品質の成形品を得ることがで
きるという効果もある。
製造方法及び製造装置は、以上説明してきたようなもの
なので、従来の連続方式と称する製法による成形体と同
等の物性の成形体を得るために使用するガラスロービン
グ等の長繊維のロール本数を連続方式よりも非常に少量
とすることができ、しかも従来の連続方式を実施するた
めの製造設備に比べると非常に簡単で省スペースな設備
で済み、狭いスペースで厚物成形品の1回での成形が可
能になるという効果がある。また厚物成形品を1回で成
形できるため、接着作業やそれに伴う作業が不要にな
り、厚物であっても均質な品質の成形品を得ることがで
きるという効果もある。
【0042】さらに本発明に係る繊維強化発泡樹脂成形
体の製造方法及び製造装置は、従来のバッチ方式と称す
る製法による成形品に比べて発泡硬化性樹脂原液の含浸
性が非常に良いため、長繊維の偏在がない状態で厚物の
成形ができることに加えて、この種の成形体の用途から
見てもっとも重要な性能である曲げ強さ及び曲げヤング
率において優れた成形体の製造が可能になるという効果
がある。
体の製造方法及び製造装置は、従来のバッチ方式と称す
る製法による成形品に比べて発泡硬化性樹脂原液の含浸
性が非常に良いため、長繊維の偏在がない状態で厚物の
成形ができることに加えて、この種の成形体の用途から
見てもっとも重要な性能である曲げ強さ及び曲げヤング
率において優れた成形体の製造が可能になるという効果
がある。
【図1】本発明に係る繊維強化発泡樹脂成形体の製造装
置の第1の実施形態を示す側面断面図(A)と、B−B
断面図(B)である。
置の第1の実施形態を示す側面断面図(A)と、B−B
断面図(B)である。
【図2】図1の製造装置において1回目のガラスロービ
ングをセットし発泡硬化性樹脂原液を流し込んでいる状
態の側面断面図(A)と、B−B断面図(B)である。
ングをセットし発泡硬化性樹脂原液を流し込んでいる状
態の側面断面図(A)と、B−B断面図(B)である。
【図3】図1の製造装置において2回目のガラスロービ
ングをセットし発泡硬化性樹脂原液を流し込んでいる状
態の側面断面図(A)と、B−B断面図(B)である。
ングをセットし発泡硬化性樹脂原液を流し込んでいる状
態の側面断面図(A)と、B−B断面図(B)である。
【図4】図1の製造装置において2回のガラスロービン
グのセットと、発泡硬化性樹脂原液の流し込みを終え、
上型を被せて押圧している状態の側面断面図(A)と、
B−B断面図(B)である。
グのセットと、発泡硬化性樹脂原液の流し込みを終え、
上型を被せて押圧している状態の側面断面図(A)と、
B−B断面図(B)である。
【図5】本発明に係る繊維強化発泡樹脂成形体の製造装
置の第2の実施形態を示す側面断面図である。
置の第2の実施形態を示す側面断面図である。
【図6】図5の製造装置において1段目のガラスロービ
ングをセットし発泡硬化性樹脂原液を流し込んでいる状
態の側面断面図(A)と、3段のガラスロービングのセ
ット及び発泡硬化性樹脂原液の撒布を終え、上型を被せ
て押圧している状態の側面断面図(B)である。
ングをセットし発泡硬化性樹脂原液を流し込んでいる状
態の側面断面図(A)と、3段のガラスロービングのセ
ット及び発泡硬化性樹脂原液の撒布を終え、上型を被せ
て押圧している状態の側面断面図(B)である。
1、20 下型 2、21 上型 3 ノズル 4 引き込みガイド 4a 引き込みローラ対 5 スペーサ 6、22 ガラスロービング 7 保治具 8、24 下型の成形部 9 上型の側面部 10、25 上型の押圧部 11 発泡硬化性樹脂原液 20a 下型の底面部 20b 下型の側面部 23 スペーサ 23a、23b スペーサをなす板材 26 スペーサブロック
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年2月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B29K 105:04 B29C 67/14 G 105:08 309:08 B29L 9:00 (72)発明者 田北 昭裕 東京都足立区西新井栄町1−18−1 日清 紡績株式会社東京工場内
Claims (14)
- 【請求項1】 所定の断面形状を有する成形型内に、略
一様に散開させた所定量のガラスロービング等の長繊維
の束を配して多層化する工程と、該長繊維の束に対して
発泡硬化性樹脂原液を撒布する工程と、上記撒布した発
泡硬化性樹脂原液を上記成形型内で発泡硬化させて厚さ
等を所望の寸法とした成形体とする工程とからなること
を特徴とする繊維強化発泡樹脂成形体の製造方法。 - 【請求項2】 上記撒布工程を、上記多層化工程におい
て所要の全層を配した後に、または一層あるいは適宜数
の層を配した後に複数回繰り返して実施することを特徴
とする請求項1の繊維強化発泡樹脂成形体の製造方法。 - 【請求項3】 上記長繊維の束が、上記成形型への配置
に合わせて予め適宜の長さに切断したものであることを
特徴とする請求項2の繊維強化発泡樹脂成形体の製造方
法。 - 【請求項4】 上記切断した長繊維の束の端部を、上記
成形型に組み合わせるフックやスペーサ等によって掛け
止めあるいは挟持し、または上記成形型の内壁面へのテ
ープ等によって貼り付けて保持することを特徴とする請
求項3の繊維強化発泡樹脂成形体の製造方法。 - 【請求項5】 上記長繊維の束が、上記成形型内への配
置すべき長さの全長にわたって一連のものであり、該長
繊維の束を少なくとも1回折り返して多層化することを
特徴とする請求項2の繊維強化発泡樹脂成形体の製造方
法。 - 【請求項6】 上記長繊維の束を上記成形型外から該成
形型内へ少なくとも1回折り返した状態で引き込み、該
引き込みを少なくとも1回実施して多層化することを特
徴とする請求項5の繊維強化発泡樹脂成形体の製造方
法。 - 【請求項7】 上記長繊維の束を上記成形型外で予め所
望回数だけ折り返しておき、その後、該折り返した長繊
維の束を上記成形型内に装着することを特徴とする請求
項5の繊維強化発泡樹脂成形体の製造方法。 - 【請求項8】 上記長繊維の束を上記成形型内で所望回
数だけ折り返すことを特徴とする請求項5の繊維強化発
泡樹脂成形体の製造方法。 - 【請求項9】 所定の断面形状を有するとともに一の端
面を少なくとも開口させた成形型と、上記開口させた端
面側から該成形型内への引き込み方向に沿いかつ該引き
込み方向と直交する方向で略一様に散開させた所定量の
ガラスロービング等の長繊維の束を引き込む一以上の引
き込み手段と、該成形型内で上記引き込んだ長繊維の束
に対して発泡硬化性樹脂原液を撒布する手段と、上記長
繊維の束及び撒布した発泡硬化性樹脂原液を所望の厚さ
に保持する蓋体とからなり、上記長繊維の束及び撒布し
た発泡硬化性樹脂原液を所望の厚さに圧縮した状態で上
記成形型内で上記発泡硬化性樹脂原液を発泡硬化させる
ことを特徴とする繊維強化発泡樹脂成形体の製造装置。 - 【請求項10】 上記引き込み手段が、上記長繊維の束
を上記成形型への引き込み方向と直交する方向で略一様
に散開させるために、上記長繊維の束を引っ掛ける縁側
に規則的な凹凸形状部を有する櫛状、格子状あるいはリ
ング状等のガイド部材を含むことを特徴とする請求項9
の繊維強化発泡樹脂成形体の製造装置。 - 【請求項11】 上記引き込み手段が、上記ガイド部材
を通した長繊維の束を掛け回して上記成形型へ引き込む
ために、上記成形型への上記引き込み方向に沿って往復
動可能なローラ状部材を含むことを特徴とする請求項1
0の繊維強化発泡樹脂成形体の製造装置。 - 【請求項12】 所定の断面形状を有するとともに一面
を少なくとも開口させた成形型と、該成形型への配置に
合わせて予め適宜の長さに切断したガラスロービング等
の長繊維の束の両端を保持する手段と、該成形型内で上
記長繊維の束上に発泡硬化性樹脂原液を撒布する手段
と、上記開口面に対して設置可能で上記長繊維の束及び
撒布した発泡硬化性樹脂原液を所望の厚さに保持する蓋
体とからなり、上記長繊維の束及び撒布した発泡硬化性
樹脂原液を所望の厚さに圧縮した状態で上記成形型内で
上記発泡硬化性樹脂原液を発泡硬化させることを特徴と
する繊維強化発泡樹脂成形体の製造装置。 - 【請求項13】 上記長繊維の束の両端を保持する手段
が、板状体あるいは枠体状で上記開口面から該成形型内
へ挿入可能で、上記長繊維の束の間に空間を形成するス
ペーサを兼ねることを特徴とする請求項12の繊維強化
発泡樹脂成形体の製造装置。 - 【請求項14】 上記長繊維の束の両端を保持する手段
が、上記切断した長繊維の束の端部を引っ掛けるように
上記成形型内に配したフック等の掛け止め手段または上
記切断した長繊維の束の端部を上記成形型の内壁面へ貼
り付けるテープ等の貼付手段であることを特徴とする請
求項13の繊維強化発泡樹脂成形体の製造装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10014993A JPH11216736A (ja) | 1997-09-02 | 1998-01-09 | 繊維強化発泡樹脂成形体の製造方法及び製造装置 |
KR1019980034837A KR19990029350A (ko) | 1997-09-02 | 1998-08-27 | 섬유강화 발포수지성형체의 제조방법 및 제조장치 |
CN 98120520 CN1217973A (zh) | 1997-09-02 | 1998-09-01 | 纤维增强发泡树脂成形体的制造方法及其制造装置 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25436597 | 1997-09-02 | ||
JP34388297 | 1997-11-28 | ||
JP9-254365 | 1997-11-28 | ||
JP9-343882 | 1997-11-28 | ||
JP10014993A JPH11216736A (ja) | 1997-09-02 | 1998-01-09 | 繊維強化発泡樹脂成形体の製造方法及び製造装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11216736A true JPH11216736A (ja) | 1999-08-10 |
Family
ID=27280838
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10014993A Pending JPH11216736A (ja) | 1997-09-02 | 1998-01-09 | 繊維強化発泡樹脂成形体の製造方法及び製造装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11216736A (ja) |
KR (1) | KR19990029350A (ja) |
CN (1) | CN1217973A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012061721A (ja) * | 2010-09-16 | 2012-03-29 | Sekisui Chem Co Ltd | 合成木材の製造方法 |
CN103052569A (zh) * | 2010-07-23 | 2013-04-17 | 龟甲万株式会社 | 止回阀及其制造方法、以及具备止回阀的容器 |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4904073B2 (ja) * | 2006-04-04 | 2012-03-28 | 積水化学工業株式会社 | 合成樹脂成形体及び該合成樹脂成形体の製造方法 |
KR101079004B1 (ko) * | 2007-12-31 | 2011-11-01 | 주식회사 삼양사 | 섬유 보강 고분자 스트립, 그 제조방법 및 이를 이용한지오그리드 |
CN102173024B (zh) * | 2011-01-13 | 2013-10-09 | 鲁宁 | 模具内置回收料法生产的聚氨酯一体化板及生产工艺 |
CN103737992B (zh) * | 2013-12-24 | 2016-10-05 | 唐地源 | 纤维增强复合板的制备方法及获得的复合板 |
CN107053575A (zh) * | 2016-12-12 | 2017-08-18 | 向昶情 | 一种中间填充塑胶纤维丝的海绵发泡工艺 |
CN111421733B (zh) * | 2020-04-01 | 2021-11-16 | 国际竹藤中心 | 一种缠绕成型复合保温风管的制备方法 |
-
1998
- 1998-01-09 JP JP10014993A patent/JPH11216736A/ja active Pending
- 1998-08-27 KR KR1019980034837A patent/KR19990029350A/ko not_active Withdrawn
- 1998-09-01 CN CN 98120520 patent/CN1217973A/zh active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103052569A (zh) * | 2010-07-23 | 2013-04-17 | 龟甲万株式会社 | 止回阀及其制造方法、以及具备止回阀的容器 |
JP2012061721A (ja) * | 2010-09-16 | 2012-03-29 | Sekisui Chem Co Ltd | 合成木材の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN1217973A (zh) | 1999-06-02 |
KR19990029350A (ko) | 1999-04-26 |
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