[go: up one dir, main page]

JPH11215935A - 釣り・スポーツ用品用部材およびその製造方法 - Google Patents

釣り・スポーツ用品用部材およびその製造方法

Info

Publication number
JPH11215935A
JPH11215935A JP10018940A JP1894098A JPH11215935A JP H11215935 A JPH11215935 A JP H11215935A JP 10018940 A JP10018940 A JP 10018940A JP 1894098 A JP1894098 A JP 1894098A JP H11215935 A JPH11215935 A JP H11215935A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fishing
base material
mixed
mirror
reinforcing material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10018940A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4091157B2 (ja
Inventor
Hiroyasu Suzue
浩康 鈴江
Eiji Sugaya
英二 菅谷
Futoshi Nishikawa
太 西川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Globeride Inc
Original Assignee
Daiwa Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiwa Seiko Co Ltd filed Critical Daiwa Seiko Co Ltd
Priority to JP01894098A priority Critical patent/JP4091157B2/ja
Publication of JPH11215935A publication Critical patent/JPH11215935A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4091157B2 publication Critical patent/JP4091157B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fishing Rods (AREA)
  • Golf Clubs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、軽量で、しかも優れた外観を有す
る釣り・スポーツ用品用部材を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 母材と強化材とを含む部材本体の、母材
と強化材とが混在する外側面、または硬質部分と軟質部
分とを含む部材本体の、硬質部分と軟質部分とが混在す
る外側面を、面一の鏡面状に形成してなることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、釣り用品用、また
はゴルフ用品、スキー用品、テニス用品等のスポーツ用
品用の部材に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】釣り用品や、ゴルフ用
品、スキー用品、テニス用品等のスポーツ用品には、そ
の機能や特性を向上させると共に、その強度を維持しつ
つ、軽量化を図る傾向にある。
【0003】一方、上記釣り用品やスポーツ用品には、
使用者の趣味に訴えるために、様々な装飾が施される。
このため、これらの部材には、優れた外観を示すよう
に、種々の塗装等が施される。近年、釣り用品やスポー
ツ用品の軽量化に伴い、部材重量における塗装層の割合
が大きくなってきている。具体的には、釣り竿において
は、竿管重量における塗装層の重量が5〜10%以上を
占める程度に上がってきている。このため、塗装層や装
飾層は、上述した釣り用品やスポーツ用品の軽量化を妨
げる大きな原因となっている。
【0004】従来の、軽量化と強度の向上を図った技術
として、特開平6−327380号に開示されているも
のがある。これは、強化繊維に合成樹脂を含浸させた繊
維強化合成樹脂プリプレグを巻装した竿管表面に、樹脂
が露出する部分と連続した強化繊維が露出する部分とを
形成した釣竿に係る技術である。このようにして、部材
の軽量化と強度の向上を図ることが出来る。
【0005】例えば、図8に示すように、軸長方向繊維
層43上に周方向繊維層44を設けることにより構成さ
れ、それぞれの繊維層43,44は、強化繊維45に樹
脂46を含浸してなる釣竿では、その外側面は粗表面で
あって、光は乱反射してしまう。そのため、外観がわる
く、厚い塗装が必要となる。
【0006】また、図9に示すように、表面をサンダー
ベルト等により研磨すると、軟質の樹脂46の部分が大
きく削られ、凹部47が形成されるとともに、硬質の強
化繊維45が凸部48となり、しかもその表面は粗面と
なる。このように、表面を研磨したとしても、優れた外
観は得られない。
【0007】従って、これまでの技術では、軽量化・強
度の向上と外観の向上とを両立させることは、困難であ
った。本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、
軽量で、しかも優れた外観を有する釣り・スポーツ用品
用部材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、母材と強
化材とが混在する外側面を有する釣り・スポーツ用品用
部材につき、鋭意研究を重ねた結果、外側面を面一に鏡
面状に形成することにより、軽量化を図ることが出来る
とともに、装飾性が向上することを見出し、本発明をな
すに至った。
【0009】即ち、本発明(請求項1)は、母材と強化
材とを含む部材本体の、母材と強化材とが混在する外側
面を、面一の鏡面状に形成してなることを特徴とする釣
り・スポーツ用品用部材を提供する。
【0010】また、本発明(請求項2)は、硬質部分と
軟質部分とを含む部材本体の、硬質部分と軟質部分とが
混在する外側面を、面一の鏡面状に形成してなることを
特徴とする釣り・スポーツ用品用部材を提供する。
【0011】また、本発明(請求項3)は、上述の釣り
・スポーツ用品用部材(請求項1、2)において、前記
母材と強化材とが混在する、または前記硬質部分と軟質
部分とが混在する外側面は、凹凸形状を有し、この凹凸
形状を保持しつつ面一の鏡面状に形成してなることを特
徴とする。
【0012】また、本発明(請求項4)は、部材本体
と、この部材本体の外側面に形成され、母材と強化材と
が混在する、または硬質部分と軟質部分とが混在する被
膜とを具備し、前記被膜の表面を、面一の鏡面状に形成
してなることを特徴とする釣り・スポーツ用品用部材を
提供する。
【0013】また、本発明(請求項5)は、上述の釣り
・スポーツ用品用部材(請求項1〜4)において、前記
鏡面状に形成した前記部材本体または被膜の表面粗度
は、略1μm以下であることを特徴とする。
【0014】また、本発明(請求項6)は、上述の釣り
・スポーツ用品用部材(請求項1〜5)において、前記
鏡面状に形成した前記部材本体の外側面または被膜の表
面に、更に10μm以下の厚さの薄膜を形成したことを
特徴とする。
【0015】また、本発明(請求項7)は、母材と強化
材とを含む部材本体の、母材と強化材とが混在する外側
面、または硬質部分と軟質部分とを含む部材本体の、硬
質部分と軟質部分とが混在する外側面を、化学研磨法に
より弾性研磨部材を当接して研磨することにより、面一
の鏡面状に形成することを特徴とする釣り・スポーツ用
品用部材の製造方法を提供する。
【0016】また、本発明(請求項8)は、母材と強化
材とを含む部材本体の、母材と強化材とが混在する外側
面を、面一の鏡面状に形成してなり、前記母材に対する
強化材の体積比Vfが、前記部材本体内部の母材と強化
材の単位面積における面積比により算出して、55%以
上であることを特徴とする釣り・スポーツ用品用部材を
提供する。
【0017】また、本発明(請求項9)は、上述の釣り
・スポーツ用品用部材(請求項8)において、前記鏡面
状に形成した前記部材本体の外側面に、更に干渉光薄
膜、光輝性薄膜、又は透明若しくは半透明薄膜を形成し
たことを特徴とする。
【0018】本発明において、「鏡面状」とは、鏡やレ
ンズのように光を特定方向に反射するような面はもちろ
んのこと、必ずしもこれらに限らず、表面に光沢を生ず
る程度の平滑な状態をも意味する語である。
【0019】鏡面状に形成した面の表面粗さは、好まし
くは1μm以下であり、より好ましくは0.5μm以下
である。更によりきれいな鏡面状表面を得るには、0.
2μm以下であるのが最も好ましい。
【0020】表面粗さは、JISB0601に規定する
測定法により測定される。表面の山と谷が連続している
場合には、10点平均粗さRzにより測定する。また、
表面の山と谷の数が少なく、Rzにより測定しくい場合
には、Ryを用いることも可能である。
【0021】なお、本発明の釣り・スポーツ用品用部材
の表面の形状は任意であり、芯金に合成樹脂を含浸させ
た繊維強化プリプレグを巻回し、緊締テープで緊締し、
加熱成形したときに発生するテープ跡である凹凸形状を
残したり、成形型の外形や機械加工等により凹凸や模様
等を形成し、これらの表面を鏡面状にすると、一層好ま
しい外観にすることが出来る。
【0022】また、本発明において、「面一」とは、物
性の異なる材料または性質が混在する表面の両部分にわ
たって平滑さが保たれていることを意味する。例えば、
「面一の鏡面状に形成」とは、研磨により硬度の高い部
分のみが山になったり、硬度の低い部分のみが谷になっ
たりすることなく、どの部分も平滑となっていることを
意味する。
【0023】本発明において、鏡面状の表面は、化学研
磨法、特にケミカル・バフ(CB)研磨法により研磨す
ることにより形成することが出来る。また、スポンジ研
磨法とケミカル・バフ研磨法との組合せにより行うこと
も可能である。
【0024】ケミカル・バフ研磨法とは、研磨助剤の化
学的な作用による化学研磨と、物理的研磨力を生かした
バフ研磨とを複合させた湿式研磨法である。このケミカ
ル・バフ研磨法では、弾性研磨部材として、適量の研磨
剤を、フェルト、麻等の不織布、織布、または軟質の発
泡体等に含浸させたものが用いられる。ここでいう適量
とは、経済性、作業姓、研磨力等を考慮すると、10〜
100cc/分が望ましい。
【0025】本発明では、特に、低い樹脂含量または高
い繊維体積比率の繊維層にケミカル・バフ研磨法を施す
ことにより、極めて優れた外観を得ることが出来る。ケ
ミカル・バフ研磨法により優れた外観を提供する繊維層
中の繊維の体積比Vfは、55%以上であり、60%以
上であることが好ましく、65〜90%であることがよ
り好ましい。また、研磨した表面の(表面から見たとき
の)繊維体積比Vf´は、70%以上、好ましくは80
%以上、更に好ましくは85%以上にするとよい。
【0026】このように、高い繊維体積比率の繊維層と
ケミカル・バフ研磨法との組合せにより、塗装をするこ
となく素材のみでも優れた外観を得ることが出来、更に
軽量化を図ることが出来る。素材のみで塗装を施さない
ことにより、傷が付きにくいという効果も得られる。
【0027】なお、ケミカル・バフ研磨法を施す繊維層
の樹脂含量が低ければ低い程、特に30重量%以下の樹
脂含量の繊維層の場合に、優れた光沢の表面を得ること
が可能である。
【0028】ケミカル・バフ研磨法では、被研磨体およ
び弾性研磨部材を回転させながら研磨を行うが、それら
の回転数は、被研磨体が30〜120回転/分、弾性研
磨部材のホイールが350回転/分程度である。
【0029】なお、研磨は、被研磨体表面を荒らした状
態で行っても、荒らさなくてもよい。被研磨体表面を荒
らす場合には、まず最初に、#240〜#800程度の
不織布研磨材等で粗研磨を行った後、#2000〜#8
000程度の不織布研磨材等で研磨を施し、その後、ケ
ミカル・バフ研磨法による研磨を行うのが好ましい。こ
のように、段階的に研磨目を微細にしていく複数工程の
研磨により、能率的に所望の鏡面状の表面を得ることが
出来る。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の種々の実施の形態
について、図面を参照してより具体的に説明する。 (第1の実施形態)図1は、本発明の一実施形態に係る
釣り・スポーツ用品用部材の、部材本体をなす管状体の
斜視図である。管状体1は、炭素繊維、ガラス繊維、ア
ルミナ繊維、アラミド繊維等の強化繊維にエポキシ樹
脂、フェノール樹脂、ポリエステル等の合成樹脂やA
l、Mg等の金属等のマトリクス材料を含浸させた繊維
強化プリプレグ(FRP)、繊維強化金属(FRM)、
または粒子や短繊維等の強化材を含有する成型体により
構成されている。なお、管状体1の形状・寸法は、特に
制限されない。
【0031】図2は、FRPからなる管状体1の一部の
断面図である。図2に示すように、管状体1は、周方向
繊維層2上に軸長方向繊維層3を設け、更にその上に周
方向繊維層4を設けることにより構成される。それぞれ
の繊維層2〜4は、強化繊維部分5と樹脂部分6とから
なり、周方向繊維層4の表面は、面一に鏡面状とされて
いる。即ち、周方向繊維層4の表面の強化繊維部分5も
樹脂部分6も、ともに平滑または鏡面とされている。
【0032】以上のように構成される管状体1におい
て、周方向繊維層2の樹脂含量は、好ましくは40重量
%以下、より好ましくは35重量%以下であり、軸長方
向繊維層3の樹脂含量は、好ましくは24重量%以下、
よりより好ましくは22重量%以下であり、周方向繊維
層4の樹脂含量は、好ましくは40重量%以下、より好
ましくは35重量%以下である。
【0033】なお、樹脂含量が多い周方向繊維層2の層
厚と周方向繊維層4の層厚の和は、全層厚の和の1/3
であるのが好ましく、1/4以下であるのがより好まし
い。即ち、大部分が樹脂含量の少ない軸長方向繊維層3
により構成されるのが好ましい。
【0034】図2に示す管状体1は、次のようにして製
造することができる。例えば、繊維強化プリプレグを巻
回して、周方向繊維層2、軸長方向繊維層3、および周
方向繊維層4を順次形成した後、周方向繊維層4の表面
を強化繊維部分5が露出するように研磨する。このと
き、強化繊維5の表面はかなり粗い状態となる。次い
で、この管状体1の表面を、ケミカル・バフ研磨法によ
り研磨する。
【0035】研磨は、最初にスポンジ研磨法を施し、次
いでケミカル・バフ研磨法により行う。スポンジ研磨法
は、#1200の研磨材で4〜5回通し、次いで#15
00の研磨材で4〜5回通すことにより行う。ケミカル
・バフ研磨法は、フェルト回転数350rpmで、約2
0分間の研磨時間で行う。
【0036】このようにして、強化繊維部分5が露出し
た状態で、強化繊維部分5も樹脂部分6も面一の鏡面状
に形成された面を得ることが出来る。面一の鏡面状に形
成された研磨面を有する周方向繊維層4における強化繊
維部分5の体積比Vfは、55%以上であるのが好まし
い。このように、周方向繊維層4中の強化繊維部分5の
割合を高くすることにより、研磨により優れた外観を得
ることが可能である。なお、周方向繊維層4における強
化繊維部分5の体積比Vfは、周方向繊維層4の研磨面
に現われる強化繊維部分5と樹脂部分6の単位面積にお
ける面積比を算出することにより、求めることが出来
る。
【0037】このように、管状体の外側面を、体積比が
多い強化繊維が密着した状態で平滑に研磨し、面一の鏡
面状に形成することにより、軽量であるとともに、優れ
た外観をも有する釣り・スポーツ用品用部材を得ること
が出来る。 (第2の実施形態)図3は、本発明の他の実施形態に係
る釣り・スポーツ用品用部材を示す断面図である。図3
において、管状体1は、第1の実施形態で用いたものと
同様であり、その説明は省略する。
【0038】この実施形態に係る釣り・スポーツ用品用
部材では、面一の鏡面状に形成された管状体1の表面
に、10μm以下の厚さの薄膜7が形成されている。こ
の薄膜7は、単層でも複数層でもよいが、複数層の場合
には合計で10μm以下であれば、軽量化を図ることが
出来、比強度を向上させることが可能である。
【0039】薄膜7を構成する材料としては、Cr,N
i,Ti,Al等の金属、TiO2,SiC等のセラミ
ックス等を挙げることができる。例えば、薄膜7の材料
として前記金属やセラミックスを用いることにより、部
材全体に光輝性を付与することができ、前記材料からな
る薄膜7により本体を隠蔽することができ、外観を向上
させると共に、本体を紫外線から保護できる。また、特
に、薄膜7の厚さを数μm以下にすることにより、干渉
色を得ることができる。
【0040】薄膜7を形成する方法としては、薄膜の厚
さ等を考慮すると、イオンプレーティング、スパッタリ
ング等の物理的蒸着法、塗装法、メッキ法等を用いるこ
とができる。
【0041】このように、面一の鏡面状に形成された管
状体1の表面に、10μm以下の厚さの薄膜7を形成す
ることにより、重量を増加させることなく、管状体1の
表面の保護とともに、装飾性の向上を図ることが出来
る。特に、管状体1の表面は面一の鏡面状に形成されて
いるため、極薄の薄膜7により、光反射が一層顕著とな
るとともに、素地の鏡面を表した優れた美観の外観を得
ることが出来る。
【0042】図3では、管状体1上に直接薄膜7を形成
した場合について説明しているが、本実施形態はこれに
限定されず、管状体1上に、シリコン酸化膜等の非電食
層、金属層や合成樹脂からなるバインダー層等の中間層
を介して薄膜7を形成した場合にも適用することができ
る。また、管状体1上に直接または中間層を介して薄膜
7を形成し、さらにその上にTiO,TiN等をイオン
プレーティングにより被着してなる着色層、SiO等を
イオンプレーティングにより被着してなる保護層、Ti
とSiのような少なくとも2つの元素をイオンプレーテ
ィングにより同時に被着してなる混合(化合)層等を形
成しても良い。さらに、最外層に透明または半透明状の
金属、セラミックス、または合成樹脂等からなる保護層
を形成しても良い。 (第3の実施形態)図4は、本発明の他の実施形態に係
る釣り・スポーツ用品用部材の、FRPからなる管状体
の一部の断面図である。図4において、管状体は、軸長
方向繊維層13上に周方向繊維層14を設けることによ
り構成され、それぞれの繊維層13,14は、強化繊維
部分15と樹脂部分16とからなる。
【0043】周方向繊維層14の表面は、テープピッチ
の目残りの凹凸形状となっている。即ち、周方向繊維層
14の表面には凹部14aと凸部14bとがあり、いず
れの表面も強化繊維部分15が露出している。露出する
強化繊維部分15と樹脂部分16とは、いずれも面一に
鏡面状に形成されている。この場合、露出する強化繊維
部分15の大部分が平滑であり、かつ繊維の1/2程度
以下の範囲で研磨されている。即ち、表面のみのわずか
な量が研磨されている。
【0044】このように、強化繊維が露出した状態で面
一の鏡面状に形成することにより、軽量であるととも
に、優れた外観をも有する釣り・スポーツ用品用部材が
得られる。特に、表面がテープピッチの目残りの凹凸形
状を有し、凹部および凸部のいずれもが平滑な鏡面状の
表面を有しているため、装飾性に優れた釣り・スポーツ
用品用部材を得ることが出来る。
【0045】なお、管状体の繊維層、特に周方向繊維層
14中の強化繊維部分15の比率をVf55%以上、好
ましくは60%以上、更に好ましくは65〜90%にす
るのがよい。これらの範囲のVfは、周方向繊維層14
(表面層)の場合、軸長方向繊維層13との界面部分を
除く、周方向繊維層14内における値である。また、研
磨した表面の(表面から見たときの)強化繊維部分の比
率Vf´は、70%以上、好ましくは80%以上、更に
好ましくは85%以上にするとよい。 (第4の実施形態)図5は、本発明の他の実施形態に係
る釣り・スポーツ用品用部材の、FRPからなる管状体
の一部の断面図である。図5において、管状体は、繊維
層の合成樹脂の比率を更に高くしたことを除いて、第3
の実施形態で用いたものと同様である。
【0046】このように、繊維層の合成樹脂の比率を高
くすることにより、特に凸部に合成樹脂のみからなる領
域14cを形成することが出来、第3の実施形態とは異
なる美観を示す釣り・スポーツ用品用部材を得ることが
出来る。 (第5の実施形態)図6は、本発明の他の実施形態に係
る釣り・スポーツ用品用部材の管状体の表面部分を示す
断面図である。図6において、管状体表面は、硬質部分
または強化部分21と、軟質部分または母材部分22と
から構成され、表面が面一の鏡面状に形成されている。
なお、図では、硬質部分または強化部分21と軟質部分
または母材部分22とが規則的に配列されているが、両
者がランダムに混在していてもよい。
【0047】具体例としては、粒子を含有する塗料を塗
布することにより形成された塗膜、粒子や短繊維等を含
有する成型体等が挙げられる。このように、硬質部分ま
たは強化部分と軟質部分または母材部分とが露出した状
態で面一の鏡面状に形成することにより、軽量であると
ともに、優れた外観をも有する釣り・スポーツ用品用部
材を得ることが出来る。 (第5の実施形態)図7は、本発明の他の実施形態に係
る釣り・スポーツ用品用部材の管状体の一部の断面図で
ある。図7において、管状体31は、強化材を混入した
合成樹脂成型体、又は強化材を混入した金属成型体であ
り、その表面は、凹凸状とされている。凹部32および
凸部33は、いずれも面一の鏡面状に形成されている。
【0048】このように、強化材が露出した状態で面一
の鏡面状に形成することにより、軽量であるとともに、
優れた外観をも有する釣り・スポーツ用品用部材を得る
ことが出来る。
【0049】なお、強化材を混入しない合成樹脂成型体
の表面を凹凸状に形成し、凹部および凸部を面一の鏡面
状に形成することも可能である。更に、成型体とせず
に、強化材を混入した、または混入しない合成樹脂の被
膜を形成し、この被膜表面を面一の鏡面状に形成して
も、優れた外観を有する釣り・スポーツ用品用部材を得
ることが出来る。更にまた、かかる被膜上に、第2の実
施形態で用いた薄膜を形成することも可能である。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の釣り・ス
ポーツ用品用部材は、母材と強化材とを含む部材本体
の、母材と強化材とが混在する外側面、または硬質部分
と軟質部分とを含む部材本体の、硬質部分と軟質部分と
が混在する外側面が、面一の鏡面状に形成されているた
め、強度または硬度を維持しつつ、軽量であるととも
に、優れた外観をも有している。
【0051】また、面一の鏡面状に形成された表面に更
に薄い薄膜を形成することにより、重量の増加を防止し
つつ、更に優れた外観を得ることが出来る。更に、本発
明の釣り・スポーツ用品用部材の製造方法によると、化
学研磨法、特にケミカル・バフ研磨法を用いることによ
り、強度または硬度を維持しつつ、軽量であるととも
に、優れた外観をも有する釣り・スポーツ用品用部材
を、効率良く製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る釣り・スポーツ用品
用部材を示す斜視図。
【図2】本発明の一実施形態に係る釣り・スポーツ用品
用部材を示す断面図。
【図3】本発明の他の実施形態に係る釣り・スポーツ用
品用部材を示す断面図。
【図4】本発明の他の実施形態に係る釣り・スポーツ用
品用部材を示す断面図。
【図5】本発明の他の実施形態に係る釣り・スポーツ用
品用部材を示す断面図。
【図6】本発明の他の実施形態に係る釣り・スポーツ用
品用部材を示す断面図。
【図7】本発明の他の実施形態に係る釣り・スポーツ用
品用部材を示す断面図。
【図8】従来の釣り・スポーツ用品用部材を示す断面
図。
【図9】従来の釣り・スポーツ用品用部材を示す断面
図。
【符号の説明】
1,31…管状体、 2,4,14,44…周方向繊維層、 3,13,43…軸長方向繊維層、 5,15,45…強化繊維部分、 6,16,46…樹脂部分、 7…薄膜、 14a,32…凹部、 14b,33…凸部 14c…樹脂領域 21…硬質部分 22…軟質部分。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 母材と強化材とを含む部材本体の、母材
    と強化材とが混在する外側面を、面一の鏡面状に形成し
    てなることを特徴とする釣り・スポーツ用品用部材。
  2. 【請求項2】 硬質部分と軟質部分とを含む部材本体
    の、硬質部分と軟質部分とが混在する外側面を、面一の
    鏡面状に形成してなることを特徴とする釣り・スポーツ
    用品用部材。
  3. 【請求項3】 前記母材と強化材とが混在する、または
    前記硬質部分と軟質部分とが混在する外側面は、凹凸形
    状を有し、この凹凸形状を保持しつつ面一の鏡面状に形
    成してなることを特徴とする請求項1または2に記載の
    釣り・スポーツ用品用部材。
  4. 【請求項4】 部材本体と、この部材本体の外側面に形
    成され、母材と強化材とが混在する、または硬質部分と
    軟質部分とが混在する被膜とを具備し、前記被膜の表面
    を、面一の鏡面状に形成してなることを特徴とする釣り
    ・スポーツ用品用部材。
  5. 【請求項5】 前記鏡面状に形成した前記部材本体また
    は被膜の表面粗度は、略1μm以下であることを特徴と
    する請求項1ないし4のいずれかの項に記載の釣り・ス
    ポーツ用品用部材。
  6. 【請求項6】 前記鏡面状に形成した前記部材本体の外
    側面または被膜の表面に、更に10μm以下の厚さの薄
    膜を形成したことを特徴とする請求項1ないし5のいず
    れかの項に記載の釣り・スポーツ用品用部材。
  7. 【請求項7】 母材と強化材とを含む部材本体の、母材
    と強化材とが混在する外側面、または硬質部分と軟質部
    分とを含む部材本体の、硬質部分と軟質部分とが混在す
    る外側面を、化学研磨法により弾性研磨部材を当接して
    研磨することにより、面一の鏡面状に形成することを特
    徴とする釣り・スポーツ用品用部材の製造方法。
  8. 【請求項8】 母材と強化材とを含む部材本体の、母材
    と強化材とが混在する外側面を、面一の鏡面状に形成し
    てなり、前記母材に対する強化材の体積比Vfが、前記
    部材本体内部の単位面積における面積比により算出し
    て、55%以上であることを特徴とする釣り・スポーツ
    用品用部材。
  9. 【請求項9】 前記鏡面状に形成した前記部材本体の外
    側面に、更に干渉光薄膜、光輝性薄膜、又は透明若しく
    は半透明薄膜を形成したことを特徴とする請求項8に記
    載の釣り・スポーツ用品用部材。
JP01894098A 1997-11-28 1998-01-30 釣り・スポーツ用品用部材 Expired - Lifetime JP4091157B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01894098A JP4091157B2 (ja) 1997-11-28 1998-01-30 釣り・スポーツ用品用部材

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32909397 1997-11-28
JP9-329093 1997-11-28
JP01894098A JP4091157B2 (ja) 1997-11-28 1998-01-30 釣り・スポーツ用品用部材

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006118054A Division JP4547353B2 (ja) 1997-11-28 2006-04-21 釣り・スポーツ用品用管状体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11215935A true JPH11215935A (ja) 1999-08-10
JP4091157B2 JP4091157B2 (ja) 2008-05-28

Family

ID=26355705

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01894098A Expired - Lifetime JP4091157B2 (ja) 1997-11-28 1998-01-30 釣り・スポーツ用品用部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4091157B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006217921A (ja) * 1997-11-28 2006-08-24 Daiwa Seiko Inc 管状体及びその製造方法
JP2011155886A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Globeride Inc 管状体
JP2011156729A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Globeride Inc 管状体
US20190175998A1 (en) * 2017-12-13 2019-06-13 Bridgestone Sports Co., Ltd. Manufacturing method and golf club head

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006217921A (ja) * 1997-11-28 2006-08-24 Daiwa Seiko Inc 管状体及びその製造方法
JP2011155886A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Globeride Inc 管状体
JP2011156729A (ja) * 2010-01-29 2011-08-18 Globeride Inc 管状体
US20190175998A1 (en) * 2017-12-13 2019-06-13 Bridgestone Sports Co., Ltd. Manufacturing method and golf club head

Also Published As

Publication number Publication date
JP4091157B2 (ja) 2008-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6088947A (en) Member for fishing or sport tool
EP0635582B1 (en) Article having a decorative metal layer
US5397636A (en) Hybrid laminated prepreg and ski pole shaft using the same
US6860821B2 (en) Golf shaft, forming method therefor and golf club
JP4547353B2 (ja) 釣り・スポーツ用品用管状体
JPH11215935A (ja) 釣り・スポーツ用品用部材およびその製造方法
JPS6046504A (ja) ポリゴンミラ−
JPH10237622A (ja) 金属装飾層を有する物品
JP3233576B2 (ja) 釣り・スポーツ用具用部材
JPH10150887A (ja) 釣り・スポーツ用具用部材
JP2000157110A (ja) 管状体
JP2000014278A (ja) 釣竿及びその製造方法
JPH0838004A (ja) 光輝性装飾層を有する物品
JP4671195B2 (ja) 釣竿及びその製造方法
JP4011392B2 (ja) 管状体および該管状体の製造方法
JP4007585B2 (ja) 装飾部を有する部材及びその製造方法
JP3178626B2 (ja) 竿及びその製造方法
JP2007190353A (ja) 管状体
JPH11220978A (ja) 釣 竿
JP2004034333A (ja) 装飾部を有する部材及びその製造方法
JPH105686A (ja) 釣り・スポーツ用具用部材
JP4859164B2 (ja) ゴルフクラブシャフト
JP2004136030A (ja) ゴルフクラブ
JP2005130766A (ja) 釣り・スポーツ用品
JP3143576B2 (ja) 釣り用具

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040525

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041026

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041217

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050823

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051024

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060221

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060421

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20060501

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20060623

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110307

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140307

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term