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JPH11212118A - アクティブマトリクス型液晶表示装置およびその製造方法 - Google Patents

アクティブマトリクス型液晶表示装置およびその製造方法

Info

Publication number
JPH11212118A
JPH11212118A JP1375298A JP1375298A JPH11212118A JP H11212118 A JPH11212118 A JP H11212118A JP 1375298 A JP1375298 A JP 1375298A JP 1375298 A JP1375298 A JP 1375298A JP H11212118 A JPH11212118 A JP H11212118A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
liquid crystal
crystal display
display device
active matrix
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1375298A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisafumi Saito
尚史 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP1375298A priority Critical patent/JPH11212118A/ja
Publication of JPH11212118A publication Critical patent/JPH11212118A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 明るく高コントラストを有するアクティブマ
トリクス型液晶表示装置およびその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 基板1上にベースコート膜2、活性層
3、ゲート絶縁膜4、ゲート電極5を所定の形状に形成
する。活性層3にはソース領域およびドレイン領域6と
チャネル領域7とを形成する。その後、全面に層間絶縁
膜8を形成し、コンタクトホール9を開口して、ソース
電極10およびドレイン電極11を形成する。この後、
全面に平坦化膜12を形成し、コンタクトホール13を
開口する。続いて、平坦化膜12の画素電極15が形成
されていない領域をエッチングにより掘り下げ、凹部1
6を形成する。次に、全面に黒色の樹脂を塗布し、コン
タクトホール13および凹部16を黒色の樹脂で埋め
る。そして、全面をエッチバックして画素電極15の表
面を露出させることで、TFT上に遮光膜18を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜トランジスタ
(以下、TFTと称する)等のスイッチング素子を用い
たアクティブマトリクス型液晶表示装置およびその製造
方法に関するものであり、特に画素用スイッチング素子
と画素用スイッチング素子を駆動するための駆動回路と
を同一基板上に形成したドライバ一体型のアクティブマ
トリクス型液晶表示装置およびその製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】近年、薄型で軽量、かつ低消費電力であ
る利点を有するディスプレイとして液晶表示装置が注目
を集めている。中でも、各画素毎にTFT等のスイッチ
ング素子を設け、各画素を制御するようにしたアクティ
ブマトリクス型液晶表示装置は、解像度に優れ、鮮明な
画像が得られる等の理由から特に注目されている。
【0003】従来のスイッチング素子としては、非晶質
シリコン薄膜を用いたTFTが知られており、このTF
Tを搭載したアクティブマトリクス型液晶表示装置が数
多く商品化されている。
【0004】現在、この非晶質シリコン薄膜を用いたT
FTに代わるスイッチング素子として、画素電極を駆動
させるための画素用TFTと、その画素用TFTを駆動
させるための駆動回路とを、一つの基板上に一体形成す
ることができる可能性が有る多結晶シリコン薄膜を用い
たTFTを形成する技術に大きな期待が寄せられてい
る。
【0005】多結晶シリコン薄膜は、従来のTFTに用
いられている非晶質シリコン薄膜に比べて高移動度を有
しており、高性能なTFTを形成することが可能であ
る。画素用TFTを駆動させるための駆動回路を一つの
安価なガラス基板上に一体形成することが実現される
と、従来に比べ、製造コストが大幅に低減されることに
なる。
【0006】このような多結晶シリコンTFTの活性層
となる多結晶シリコン薄膜をガラス基板上に作製する技
術としては、ガラス基板上に非晶質シリコン薄膜を堆積
した後、600℃程度の温度で数時間〜数十時間熱処理
して結晶化させる固相成長法、エキシマレーザー等のパ
ルスレーザー光を照射して、その部分の非晶質シリコン
薄膜を瞬時に熔融させて再結晶化させるレーザー結晶化
法等の方法が提案されている。
【0007】このアクティブマトリクス型液晶表示装置
には、画素電極にITO等の透明導電性薄膜を用いた透
過型液晶表示装置と、画素電極に金属膜等からなる反射
電極を用いた反射型液晶表示装置とが有る。
【0008】本来、液晶表示装置は自発光型のディスプ
レイではないため、透過型液晶表示装置の場合には、液
晶表示装置の背後に照明装置、所謂バックライトを配置
して、そこから入射される光によって表示を行ってい
る。また、反射型液晶表示装置の場合には、外部からの
入射光を反射電極によって反射させることで表示を行っ
ている。
【0009】反射型液晶表示装置は、バックライトを使
用しないため、消費電力は極めて小さいが、使用環境ま
たは使用条件、即ち周囲の明るさ等によって表示の明る
さおよびコントラストが左右されてしまうという問題を
有している。一方、透過型液晶表示装置の場合は、前述
のようにバックライトを用いて表示を行うため、消費電
力は大きくなるものの、周囲の明るさ等にさほど影響さ
れることなく、明るく、高いコントラストを有する表示
を行える利点がある。
【0010】ところで、前述のようなITO等の透明導
電性薄膜または金属膜等からなる画素電極は、TFTの
ドレイン電極に接続され、隣接するゲート配線およびソ
ース配線と短絡しないように、これらと一定の間隔を有
するように形成される。
【0011】近年では、画素電極の有効面積を拡大する
ために、図11に示すように、TFT51上を含む基板
52全面に、ポリイミド樹脂またはアクリル樹脂からな
る平坦化膜53を形成し、平坦化膜53に開口したコン
タクトホール54を介して、TFT51のドレイン電極
55と平坦化膜53上に形成された画素電極56とを接
続する保護膜上画素電極構造(以下、ピクセル・オン・
パッシ構造と呼ぶ)が提案されている。尚、図11にお
いて、57はソース電極を示している。
【0012】この方法によると、画素電極56は平坦化
膜53によってゲート配線およびソース配線と絶縁され
ることになるため、画素電極56の端部をゲート配線お
よびソース配線の上方に配置することが可能となり、画
素電極56の有効面積、即ち開口率を拡大することがで
きるようになる。また、平坦化膜53は、TFT51、
ゲート配線およびソース配線に起因する段差を容易に平
坦化することができるため、液晶層58の配向の乱れを
極めて少なくする効果を有している。
【0013】しかしながら、前述の方法では、TFT5
1、ゲート配線およびソース配線に起因する段差を平坦
にするために、平坦化膜53を1μm以上、例えば2〜
4μmの厚みに形成する必要がある。そのため、画素電
極56とドレイン電極55とを接続するために開口する
コンタクトホール54による段差が大きなものとなり、
画素電極56とドレイン電極55との接続が良好に行わ
れないことがある。また、平坦化膜53を形成すること
によってTFT51、ゲート配線およびソース配線に起
因する段差は低減されるものの、コンタクトホール54
に起因する段差が画素電極56の表面にも反映され、画
素電極56の一部の領域に大きな段差が生じて液晶層5
8の配向の乱れが発生し、表示品位の低下を引き起こす
ことになる。
【0014】そこで、図12に示すように、例えば特公
平1−35351号公報または特開平4−220625
号公報に開示されているような、コンタクトホール54
部分に平坦化膜53の表面とほぼ同じ高さとなるよう
に、金属等の導電体59を設ける方法が提案されてい
る。
【0015】これを製造する方法は、ドレイン電極55
上に金属等からなる導電体59を形成し、TFT51等
の段差を平坦化する平坦化膜53を形成した後、導電体
59の表面が露出するように平坦化膜53をエッチング
して、画素電極56を接続する方法がある。尚、図12
において、52は基板、57はソース電極を示してい
る。
【0016】一方、ピクセル・オン・パッシ構造のアク
ティブマトリクス型液晶表示装置によると、画素電極が
ゲート配線およびソース配線の上に重なるように形成さ
れるため、ゲート配線およびソース配線がブラックマト
リクスを兼ねることになり、画素電極とゲート配線およ
びソース配線との間隙を遮光するためのブラックマトリ
クスを対向基板側に配置する必要がなくなる。つまり、
ピクセル・オン・パッシ構造のアクティブマトリクス型
液晶表示装置では、ブラックマトリクスはTFTの上方
のごく一部に設けるだけでよく、開口率を極めて高くす
ることが可能なのである。TFT上のブラックマトリク
スは、TFTに不要な光が入射しないようにしてTFT
の特性を安定させるという目的も有している。
【0017】図13に示すように、近年ではこうしたピ
クセル・オン・パッシ構造の特徴を活かし、TFT51
上に直接ブラックマトリクス60を形成して、対向基板
側にはブラックマトリクスを設けない方式も考えられて
いる。尚、図13において、52は基板、53は平坦化
膜、54はコンタクトホール、55はドレイン電極、5
6は画素電極、57はソース電極を示している。
【0018】このような技術は、例えば特開平1−68
729号公報、特開平4−253028号公報または特
開平8−122761号公報等に開示されている。特開
平1−68729号公報には、TFT上に樹脂等からな
る遮光膜を形成することが提案されており、特開平4−
253028号公報には、TFT上の樹脂絶縁膜を着色
することによって遮光膜にすることが提案されている。
そして、特開平8−122761号公報には、反射電極
を形成した後、黒色樹脂を塗布し、反射電極の表面が露
出するまで黒色樹脂を研磨することによって遮光膜を形
成することが提案されている。これらの方法によると、
対向基板側にブラックマトリクスを設ける必要がなくな
る。
【0019】また、画素用TFTと、それを駆動させる
ための駆動回路とを、一つの基板上に一体形成するドラ
イバモノリシック型液晶表示装置の場合には、駆動回路
を構成するTFTの特性を安定させるために、画素用T
FTと同様に遮光膜を設けることが知られている。この
ような技術は、例えば特開平5−127190号公報、
特開平8−22016号公報または特許第258061
7号公報等に開示されている。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、基板
表面の形状は、液晶層の配向に乱れを生じさせる大きな
要因となっている。基板表面に凹凸が存在すると、その
部分で液晶層の配向に乱れが生じることになるのであ
る。
【0021】最近では、前述したピクセル・オン・パッ
シ構造によって、TFT、ゲート配線およびソース配線
による段差が緩和され、平坦化膜が形成された時点では
基板表面には殆ど凹凸が存在しない。しかし、画素電極
の膜厚分の段差、および画素電極とドレイン電極とを接
続するためのコンタクトホールによる窪みが形成され
る。画素電極の膜厚分の段差はせいぜい数千Å程度であ
るが、コンタクトホールによる窪みは数μmであり、画
素電極の膜厚分の段差とは比較にならない程のものであ
る。
【0022】また、ドレイン電極と画素電極との接続を
良好なものとするためには、コンタクトホールをテーパ
ー形状に加工すればよいが、TFTの微細化に伴い、コ
ンタクトホールの寸法も微細化していることから、極端
なテーパー形状加工が行えない状況にある。つまり、テ
ーパー形状に加工するとコンタクトホールの寸法が大き
くなってしまうのである。コンタクトホールの寸法が大
きくなると、前述のようにコンタクトホールの窪みが画
素電極の表面にも反映され、画素電極の一部の領域に大
きな段差が生じて液晶層の配向の乱れが発生し、表示品
位の低下を引き起こすことになる。特に、画素電極のサ
イズが微細な場合には影響が顕著となる。
【0023】例えば、画素電極のサイズが25μm×2
5μmであり、コンタクトホールの寸法が5μm×5μ
mであったとすると、コンタクトホールが画素電極に占
める割合は4%である。コンタクトホールの開口工程で
は、エッチングによる寸法シフトが発生しやすく、完成
時にコンタクトホールの寸法が10μm×10μmであ
ったとすると、コンタクトホールが画素電極に占める割
合は16%にまで達してしまうことになる。このような
状況では、ドレイン電極と画素電極との良好な接続を維
持しつつ、コンタクトホールの段差に起因する不都合を
解消することは容易なことではない。
【0024】前述した従来の方法は、こうした問題を解
決するための方法を提案したものであり、特公平1−3
5351号公報または特開平4−220625号公報に
示される方法は、ドレイン電極上に金属等からなる導電
体を形成し、TFT等の段差を平坦化する平坦化膜を形
成した後、導電体の表面を露出させるようにして、その
部分に画素電極を接続する構成である。そのため、画素
電極の表面は平坦な状態となり、コンタクトホールの段
差に起因する液晶層の配向の乱れ、および画素電極とド
レイン電極との接続不良を低減することができると考え
られる。
【0025】しかしながら、この方法では、コンタクト
ホール部分にポリイミド樹脂またはアクリル樹脂からな
る平坦化膜の膜厚と同程度の膜厚、即ち2〜4μmの膜
厚を有する柱状の金属等からなる導電体を形成する必要
が有る。このような導電体を形成するためには、通常は
スパッタリング法またはプラズマCVD法によって導電
体を成膜することになると考えられるが、膜厚が厚いた
め、成膜に長時間を要したり、成膜途中または成膜後に
膜剥がれが生じたりすることが容易に想像される。ま
た、仮に正常に成膜が完了したとしても、これをエッチ
ングして柱状にパターニングするには、長時間のエッチ
ングを要することになると考えられ、実際には容易なこ
とではない。また、これらの方法はTFTを遮光する機
能を有するものではない。
【0026】一方、特開平1−68729号公報、特開
平4−253028号公報または特開平8−12276
1号公報に示される方法は、TFT上に遮光膜を形成す
る方法である。
【0027】特開平1−68729号公報には、金属層
によってコンタクトホール部分を埋め、TFT上には不
透明な樹脂等による遮光膜を形成し、この遮光膜をマス
クとして金属層をパターニングする方法が開示されてい
る。この方法によると、コンタクトホール部分は金属層
によって埋められることになるが、逆にこの金属層が画
素電極の表面よりも突出することになる。この金属層は
6000Å程度の膜厚を有していることが記載されてお
り、さらにこの上に不透明な樹脂等による遮光膜が形成
されると、最終的には1μm程度の膜厚となることが十
分に考えられる。画素電極の表面よりも1μmも突出し
た部分を有していると、その部分で液晶分子の配向が乱
される可能性が非常に高い。
【0028】特開平4−253028号公報には、TF
T上の樹脂等による平坦化膜を着色することによって遮
光膜を形成する方法が開示されている。この方法による
と、遮光膜は画素電極の表面よりも突出することがない
が、平坦化膜を着色して遮光膜を形成した後に、コンタ
クトホールを開口して画素電極をTFTに接続するもの
であり、コンタクトホールによる凹部を埋めることがで
きない。したがって、依然としてコンタクトホール部分
での液晶分子の配向を良好なものにすることができな
い。
【0029】特開平8−122761号公報には、TF
Tに接続される反射電極を形成した後に、黒色樹脂を塗
布し、反射電極の表面が露出するまで黒色樹脂を研磨材
を用いて研磨する方法が開示されている。この方法によ
ると、反射電極間を黒色樹脂で埋めることになる。おそ
らく、コンタクトホール部分も黒色樹脂で埋めることに
なると思われるが、詳細な記載がないためにその点に関
しては不明である。また、このようにして形成された遮
光膜は、反射電極と概ね同じ膜厚であると思われるが、
通常反射電極として形成される金属膜の膜厚は、100
0Å〜数千Å程度であると考えられ、この膜厚と同程度
の膜厚の黒色樹脂がTFTを遮光するために十分な機能
を有するかどうか不明である。
【0030】また、特開平5−127190号公報、特
開平8−22016号公報または特許第2580617
号公報等は、駆動回路領域上を遮光するものが記載され
ている。これらは、何れも駆動回路領域上のみを遮光す
るものである。即ち、特開平5−127190号公報ま
たは特開平8−22016号公報に記載されているもの
は、駆動回路が形成された基板面と反対の面側または対
向基板側に遮光層を設けるものであり、特許第2580
617号公報に記載されているものは、駆動回路領域を
可視領域の光を吸収する有機樹脂からなる保護膜で覆う
ものである。したがって、本発明の主たる目的の一つで
ある画素電極上におけるコンタクトホールに起因する凹
状の窪みを解消し、液晶分子の配向を安定に保つことに
関して、これらの発明は寄与することがないのである。
【0031】ここで、多結晶シリコン薄膜を活性層に用
いたTFTの特徴について説明する。多結晶シリコン薄
膜は、一般に非晶質シリコン薄膜に比べて感光性が小さ
い。即ち、光が照射されることによって発生する光電流
が、非晶質シリコン薄膜に比べて小さいということであ
る。このような多結晶シリコン薄膜によってTFTを形
成した場合は、TFTを形成した基板側からバックライ
ト等の光が入射する場合であっても、基板と多結晶シリ
コン薄膜との間に遮光膜を形成する必要はない。つま
り、多結晶シリコン薄膜の場合、バックライトの照度程
度の光による光電流の増加は大きな問題ではないのであ
る。
【0032】一方、非晶質シリコン薄膜は、バックライ
ト等の蛍光灯の光の波長に特に感度が良好であるため、
逆スタガー型のTFTであることが多い。これは、非晶
質シリコン薄膜に光が照射されることをゲート電極によ
って遮光するためである。
【0033】以上のように、非晶質シリコン薄膜を活性
層に用いたTFTの場合は、まずバックライトに対する
遮光が必要であり、多結晶シリコン薄膜を活性層に用い
たTFTの場合は、バックライトの光よりも、TFTの
上方から入射するバックライトよりも強い光に対する遮
光が必要なのである。
【0034】本発明は、以上のような従来の問題点に鑑
みなされたものであって、明るく高コントラストを有す
るアクティブマトリクス型液晶表示装置およびその製造
方法を提供することを目的としている。
【0035】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明の請求項1記載のアクティブマトリクス
型液晶表示装置は、スイッチング素子を被覆して表面を
平坦とする平坦化膜が形成され、前記平坦化膜に開口さ
れたコンタクトホールを介して、前記スイッチング素子
と前記平坦化膜上に形成された画素電極とが電気的に接
続されたアクティブマトリクス型液晶表示装置におい
て、前記スイッチング素子が多結晶シリコン薄膜を活性
層として用いたトップゲート型薄膜トランジスタであ
り、前記画素電極同士の隙間および前記コンタクトホー
ルが有色の絶縁膜で埋められていることを特徴としてい
る。
【0036】請求項2記載のアクティブマトリクス型液
晶表示装置は、画素用スイッチング素子と前記スイッチ
ング素子を駆動するための駆動回路とが同一基板上に形
成され、前記スイッチング素子と前記駆動回路とを被覆
して表面を平坦とする平坦化膜が形成され、前記平坦化
膜に開口されたコンタクトホールを介して、前記スイッ
チング素子と前記平坦化膜上に形成された画素電極とが
電気的に接続されたアクティブマトリクス型液晶表示装
置において、前記画素電極同士の隙間および前記コンタ
クトホールが有色の絶縁膜で埋められるとともに、前記
駆動回路の上方領域に前記有色の絶縁膜が形成されてい
ることを特徴としている。
【0037】請求項3記載のアクティブマトリクス型液
晶表示装置は、請求項1または請求項2記載のアクティ
ブマトリクス型液晶表示装置において、前記有色の絶縁
膜は、前記画素電極に対して自己整合的に形成されてい
ることを特徴としている。
【0038】請求項4記載のアクティブマトリクス型液
晶表示装置は、請求項1乃至請求項3記載のアクティブ
マトリクス型液晶表示装置において、前記有色の絶縁膜
は、黒色または有色の樹脂材料からなることを特徴とし
ている。
【0039】請求項5記載のアクティブマトリクス型液
晶表示装置は、請求項1乃至請求項4記載のアクティブ
マトリクス型液晶表示装置において、前記有色の絶縁膜
の表面は、前記画素電極の表面と略同一平面上に位置し
ていることを特徴としている。
【0040】請求項6記載のアクティブマトリクス型液
晶表示装置の製造方法は、画素用スイッチング素子と前
記スイッチング素子を駆動するための駆動回路とを同一
基板上に形成し、前記スイッチング素子と前記駆動回路
とを被覆して表面を平坦とする平坦化膜を形成し、前記
平坦化膜に開口したコンタクトホールを介して、前記ス
イッチング素子と前記平坦化膜上に形成した画素電極と
を電気的に接続するアクティブマトリクス型液晶表示装
置の製造方法において、前記平坦化膜に前記コンタクト
ホールを形成する工程と、前記平坦化膜上に前記画素電
極を形成して前記スイッチング素子と前記画素電極とを
電気的に接続する工程と、前記画素電極同士の隙間およ
び前記コンタクトホールを有色の絶縁膜で埋めるととも
に、前記駆動回路の上方領域に前記有色の絶縁膜を形成
する工程と、を有することを特徴としている。
【0041】請求項7記載のアクティブマトリクス型液
晶表示装置の製造方法は、請求項6記載のアクティブマ
トリクス型液晶表示装置の製造方法において、前記画素
電極をマスクとして用いて前記平坦化膜をエッチング
し、前記画素電極同士の隙間および前記駆動回路の上方
領域の前記平坦化膜に凹部を形成して、前記凹部を前記
有色の絶縁膜によって埋めることを特徴としている。
【0042】請求項8記載のアクティブマトリクス型液
晶表示装置の製造方法は、請求項6または請求項7記載
のアクティブマトリクス型液晶表示装置の製造方法にお
いて、前記有色の絶縁膜を基板全面に形成し、前記有色
の絶縁膜の表面を一様にエッチングして、前記画素電極
の表面を露出させることを特徴としている。
【0043】本発明のアクティブマトリクス型液晶表示
装置によれば、スイッチング素子が多結晶シリコン薄膜
を活性層として用いたトップゲート型薄膜トランジスタ
であり、画素電極同士の隙間およびコンタクトホールが
有色の絶縁膜で埋められていることにより、液晶分子の
配向を乱すことなく良好な表示特性を得ることができ
る。即ち、スイッチング素子、ソース配線およびゲート
配線上に遮光膜を形成すると同時に、コンタクトホール
による窪みをなくして液晶分子の配向を乱すような凹凸
を生じさせないようにできる。さらに、多結晶シリコン
薄膜を活性層に用いたトップゲート型薄膜トランジスタ
の問題点である薄膜トランジスタの上方から入射するバ
ックライトよりも強い光に対する遮光を行うことができ
る。
【0044】また、画素用スイッチング素子と前記スイ
ッチング素子を駆動するための駆動回路とが同一基板上
に形成され、画素電極同士の隙間およびコンタクトホー
ルが有色の絶縁膜で埋められるとともに、駆動回路の上
方領域に有色の絶縁膜が形成されていることにより、液
晶分子の配向を乱すことなく良好な表示特性を得ること
ができるとともに、駆動回路をシールの下に配置するこ
とが可能となって表示に寄与しない領域を小さくするこ
とができる。即ち、スイッチング素子、ソース配線およ
びゲート配線上に遮光膜を形成すると同時に、コンタク
トホールによる窪みをなくして液晶分子の配向を乱すよ
うな凹凸を生じさせないようにできる。さらに、駆動回
路の上方領域に形成された有色の絶縁膜は表面が平坦で
あるため、この部分に対向基板を貼り合わせるためのシ
ールを配置しても全く差し支えない。したがって駆動回
路をシールの下に配置することが可能となり、表示に寄
与しない領域を小さくすることができる。
【0045】さらに、有色の絶縁膜が画素電極に対して
自己整合的に形成されていることにより、必要とする箇
所に確実に有色の絶縁膜が形成され、必要とする箇所を
確実に遮光することができる。
【0046】さらに、有色の絶縁膜が黒色または有色の
樹脂材料からなることにより、アクティブマトリクス基
板の表面の凹凸を容易に平坦にすることができるととも
に、十分な遮光性を持たせることができる。
【0047】さらに、有色の絶縁膜の表面が画素電極の
表面と略同一平面上に位置していることにより、液晶分
子の配向を乱すような凹凸をなくすことができる。
【0048】本発明のアクティブマトリクス型液晶表示
装置の製造方法によれば、画素用スイッチング素子と前
記スイッチング素子を駆動するための駆動回路とを同一
基板上に形成するアクティブマトリクス型液晶表示装置
の製造方法において、平坦化膜にコンタクトホールを形
成する工程と、平坦化膜上に画素電極を形成してスイッ
チング素子と画素電極とを電気的に接続する工程と、画
素電極同士の隙間およびコンタクトホールを有色の絶縁
膜で埋めるとともに、駆動回路の上方領域に有色の絶縁
膜を形成する工程と、を有することにより、液晶分子の
配向を乱すことなく良好な表示特性を得ることができる
とともに、駆動回路をシールの下に配置することが可能
となって表示に寄与しない領域を小さくすることができ
る。即ち、スイッチング素子、ソース配線およびゲート
配線上に遮光膜を形成すると同時に、コンタクトホール
による窪みをなくして液晶分子の配向を乱すような凹凸
を生じさせないようにできる。さらに、駆動回路の上方
領域に形成された有色の絶縁膜は表面が平坦であるた
め、この部分に対向基板を貼り合わせるためのシールを
配置しても全く差し支えない。したがって駆動回路をシ
ールの下に配置することが可能となり、表示に寄与しな
い領域を小さくすることができる。
【0049】さらに、画素電極をマスクとして用いて平
坦化膜をエッチングし、画素電極同士の隙間および駆動
回路の上方領域の平坦化膜に凹部を形成して、凹部を有
色の絶縁膜によって埋めることにより、十分な遮光性を
有する有色の絶縁膜をマスクを用いることなく形成でき
る。
【0050】さらに、有色の絶縁膜を基板全面に形成
し、有色の絶縁膜の表面を一様にエッチングして、画素
電極の表面を露出させることにより、所望する部分に有
色の絶縁膜をマスクを用いることなく容易に形成でき
る。
【0051】
【発明の実施の形態】図1乃至図10を用いて、本発明
の実施の形態について説明する。図1は本発明のアクテ
ィブマトリクス型液晶表示装置を構成するアクティブマ
トリクス基板を示す断面図、図2は本発明のアクティブ
マトリクス型液晶表示装置を構成するアクティブマトリ
クス基板を示す平面図である。尚、図1は図2のA−A
線における断面図である。
【0052】図1および図2に示すように、ガラス等の
基板1上にSiO2膜等からなるベースコート膜2を形
成し、ベースコート膜2上にシリコン薄膜からなるTF
Tの活性層3を所定の形状に形成する。活性層3上には
SiO2膜等の絶縁膜を形成し、ゲート絶縁膜4を形成
する。ゲート絶縁膜4上にはAl等の金属材料からなる
ゲート電極5を所定の形状に形成する。活性層3には不
純物イオンを注入したソース領域およびドレイン領域6
と、ゲート電極5の下方の領域に不純物イオンを注入し
ていないチャネル領域7とを形成する。
【0053】その後、全面に絶縁膜を形成して層間絶縁
膜8を形成する。ソース領域およびドレイン領域6の上
方の層間絶縁膜8およびゲート絶縁膜4にはコンタクト
ホール9を開口し、Al等の金属材料からなるソース電
極10およびドレイン電極11を形成して、ソース領域
およびドレイン領域6に接続する。
【0054】この後、全面にポリイミド樹脂またはアク
リル樹脂等を塗布して平坦化膜12を形成する。平坦化
膜12にコンタクトホール13を開口し、ドレイン電極
11に電気的に接続するようにITO等の透明導電性薄
膜を形成する。そして、ITO等の透明導電性薄膜上に
レジストによるマスクを形成し、ITO等の透明導電性
薄膜を所定の形状にパターニングして画素電極15を形
成する。続いて、この状態で平坦化膜12の画素電極1
5が形成されていない領域をエッチングにより掘り下
げ、凹部16を形成する。
【0055】次に、全面に黒色の樹脂を塗布し、コンタ
クトホール13および凹部16を黒色の樹脂で埋める。
そして、全面をエッチバックして画素電極15の表面を
露出させることで、TFT上に遮光膜18を形成する。
本発明のTFT上とは、少なくともチャネル領域7を含
む領域であり、ゲート電極5またはソース電極10を領
域の中に含んでも差し支えない。
【0056】図示していないが、この後全面に配向膜を
形成し、配向処理を施した後、カラーフィルターおよび
対向電極等を形成した対向基板を貼り合わせ、両基板間
に液晶を注入してアクティブマトリクス型液晶表示装置
を完成させる。
【0057】本発明によると、黒色の樹脂によってコン
タクトホール13に起因する凹状の窪み部分を埋めると
ともに、TFT上に樹脂による遮光膜18を有する構成
であるため、画素電極15の表面に液晶分子の配向を乱
すような凹凸を生じさせることがない。
【0058】また、本発明はこのような構成のアクティ
ブマトリクス型液晶表示装置を製造するに際し、従来の
アクティブマトリクス型液晶表示装置またはTFTを製
造するために用いられる成膜方法およびエッチング方法
を有効に組み合わせることによって簡便に製造すること
ができるものであり、従来のアクティブマトリクス型液
晶表示装置またはTFTの製造工程になかった特殊な方
法を用いる必要がなく、従来の製造装置をそのまま用い
て製造することができる利点を有している。
【0059】(実施の形態1)図3および図4を用い
て、本発明に係わるアクティブマトリクス型液晶表示装
置の製造方法の詳細を説明する。図3は実施の形態1に
係わるアクティブマトリクス型液晶表示装置の製造工程
を示す断面図、図4は図3の続きを示す断面図である。
【0060】図3(a)に示すように、ガラス基板等の
基板1上にTFTを周知の方法によって作製する。作製
方法は概ね以下の通りである。
【0061】先ず、基板1上にSiO2膜等からなるベ
ースコート膜2をスパッタリング法またはプラズマCV
D法によって形成する。次に、多結晶シリコン薄膜を例
えば30〜50nm程度の膜厚に形成し、所定の形状に
パターニングしてTFTの活性層3とする。
【0062】次いで、活性層3上にSiO2膜等の絶縁
膜を形成してゲート絶縁膜4を形成し、活性層3上には
ゲート絶縁膜4を介してAl等の金属材料からなるゲー
ト電極5を所定の形状に形成する。
【0063】次いで、活性層3にゲート電極5をマスク
として不純物イオンを注入し、その後注入した不純物イ
オンを活性化するための加熱処理を施して、ソース領域
およびドレイン領域6を形成する。ゲート電極5の下方
の領域には、不純物イオンを注入していないチャネル領
域7を形成する。
【0064】その後、全面にSiO2またはSiNX膜等
を形成して層間絶縁膜8を形成する。そして、ソース領
域およびドレイン領域6の上方の層間絶縁膜8およびゲ
ート絶縁膜4にコンタクトホール9を開口し、Al等の
金属材料からなるソース電極10およびドレイン電極1
1を形成してソース領域およびドレイン領域6に接続す
る。このようにしてTFTを製造する。
【0065】この後、全面にポリイミド樹脂またはアク
リル樹脂等を塗布して平坦化膜12を形成する。本実施
の形態では、平坦化膜12としてオプトマーSS(日本
合成ゴム社製)を用いて、2〜4μm、例えば最大で2
μmの厚みになるように塗布形成する。尚、平坦化膜1
2として用いた材料は一例であり、同等の他の材料を用
いても差し支えない。
【0066】次に、ドレイン電極11の上方の平坦化膜
12にコンタクトホール13を開口する。コンタクトホ
ール13の開口には、酸素ガスによるドライエッチング
を用いることができる。本実施の形態では、酸素ガス流
量400sccm、高周波電力600W、ガス圧力20
mTorrの条件でエッチングを行い、コンタクトホー
ル13を形成する。
【0067】続いて、ITO等の透明導電性薄膜または
Al等の金属膜を形成し、フォトレジスト14をマスク
としてパターニングして、所定の形状の画素電極15を
形成する。
【0068】次に、図3(b)に示すように、コンタク
トホール13を形成した方法と同様の方法により、画素
電極15が形成されていない領域、即ち平坦化膜12が
露出している領域に凹部16を形成する。本工程では、
画素電極15をパターニングする際に用いたフォトレジ
スト14をマスクとして凹部16を形成してもよいが、
コンタクトホール13を開口するエッチング条件では画
素電極15はほとんどエッチングされることがないの
で、画素電極15をマスクとして用いることができる。
凹部16は、平坦化膜12の膜厚の1/2〜2/3程度
になるように形成したが、全部除去するようにしても差
し支えない。
【0069】次に、図4(c)に示すように、全面に黒
色の樹脂17を塗布する。黒色の樹脂17は、コンタク
トホール13と凹部16とによる段差を平坦にする程度
の膜厚でよい。本実施の形態では、黒色の樹脂17とし
てカラーモザイクCK(富士ハント社製)を用いて、1
〜2μm、例えば1μmの厚みになるように塗布形成す
る。この工程では、黒色の樹脂17を用いることが最も
好ましいが、黒色の樹脂17の代わりに、黒色に近い有
色の樹脂膜を用いてもある程度の効果を得ることができ
る。
【0070】次に、図4(d)に示すように、全面をエ
ッチングして画素電極15の表面を露出させ、遮光膜1
8を形成する。この工程では、フォトレジスト等のマス
クを用いることなく全面をエッチングする。これをエッ
チバック工程と称している。エッチングには前述の酸素
ガスによるドライエッチングを用いる。本工程により、
コンタクトホール13に起因する段差を遮光膜18によ
って埋めると同時に、TFTの上方領域に樹脂による遮
光膜18を形成する。
【0071】本実施の形態では、平坦化膜12を膜厚方
向に1/2〜2/3程度除去している。即ち、平坦化膜
12に1〜1.4μm程度の深さの凹部16を形成し、
凹部16を黒色の樹脂17で埋めるため、黒色の樹脂1
7が遮光膜18として機能するための十分な膜厚を確保
することができる。
【0072】図示していないが、この後全面に配向膜を
形成し、配向処理を施した後、カラーフィルターおよび
対向電極等を形成した対向側基板を貼り合わせ、両基板
間に液晶を注入してアクティブマトリクス型液晶表示装
置を完成する。
【0073】(実施の形態2)図5を用いて、本発明に
係わる他のアクティブマトリクス型液晶表示装置につい
て説明する。図5は実施の形態2に係わるアクティブマ
トリクス型液晶表示装置を構成するアクティブマトリク
ス基板を示す断面図である。
【0074】図5に示すように、本実施の形態は、画素
電極がAl等の金属膜によって形成した反射電極19を
有する反射型液晶表示装置の例を示している。尚、TF
Tの製造工程等は実施の形態1と同様であるため、説明
は省略する。
【0075】画素電極がITO等の透明導電性薄膜の場
合は、TFT上に遮光膜18を形成できるように画素電
極の形状を配慮する必要があるが、本実施の形態のよう
に画素電極にAl等の金属膜からなる反射電極19を用
いる場合には、反射電極19によってTFTは遮光され
るため、遮光膜18を形成する領域は反射電極19間お
よびコンタクトホール13となる。反射電極19間と
は、概ねゲート配線およびソース配線の上の領域とな
る。
【0076】このように、反射電極19間に遮光膜18
を形成することにより、外部から入射した光がバスライ
ンによって反射することで生じるコントラストの低下等
を効果的に抑制することができるため、反射型液晶表示
装置の場合には特に有効である。
【0077】(実施の形態3)図6乃至図10を用い
て、本発明に係わる他のアクティブマトリクス型液晶表
示装置について説明する。図6は実施の形態3に係わる
アクティブマトリクス型液晶表示装置を構成するアクテ
ィブマトリクス基板を示す断面図、図7は実施の形態3
に係わるアクティブマトリクス型液晶表示装置の製造工
程を示す断面図、図8は図7の続きを示す断面図、図9
は実施の形態3に係わるアクティブマトリクス型液晶表
示装置を構成するアクティブマトリクス基板示す平面
図、図10は実施の形態3に係わるアクティブマトリク
ス型液晶表示装置を示す断面図である。
【0078】本実施の形態は、図6に示すように、画素
用TFT22と、画素用TFT22を駆動するための駆
動回路23とを、同一基板上に形成したドライバモノリ
シック型液晶表示装置の例を示したものである。
【0079】図7(a)に示すように、実施の形態1と
同様に画素用TFT22を形成する際に、画素用TFT
22を駆動するためのTFTからなる駆動回路23を同
時に基板1上に形成する。本実施の形態では、多結晶シ
リコン薄膜を活性層に用いたトップゲート型TFTにつ
いて説明したが、非晶質シリコン薄膜を活性層に用いた
逆スタガ型TFTであっても差し支えない。
【0080】この後、平坦化膜12およびコンタクトホ
ール13を実施の形態1と同様に形成する。そして、実
施の形態1と同様に、ITO等の透明導電性薄膜または
Al等の金属膜を形成し、フォトレジスト14をマスク
としてパターニングして、所定の形状の画素電極15を
形成する。
【0081】次に、図7(b)に示すように、実施の形
態1と同様の方法により、画素電極15が形成されてい
ない領域、即ち平坦化膜12が露出している領域に凹部
16を形成する。本工程では、凹部16の深さは平坦化
膜12の膜厚の1/2〜2/3程度になるように形成す
る。駆動回路23を形成している領域では、マスクとな
る画素電極15が存在しないため、全域に亙って平坦化
膜12が膜厚方向に所定の量だけ除去されることにな
る。
【0082】次に、図8(c)に示すように、全面に黒
色の樹脂17を塗布する。黒色の樹脂17は、コンタク
トホール13と凹部16による段差を平坦にする程度の
膜厚でよい。本実施の形態では、黒色の樹脂17として
カラーモザイクCK(富士ハント社製)を用いて、1〜
2μm、例えば1μmの厚みになるように塗布形成す
る。この工程では、黒色の樹脂17を用いることが最も
好ましいが、黒色の樹脂17の代わりに黒色に近い有色
の樹脂膜を用いてもある程度の効果を得ることができ
る。
【0083】次に、図8(d)に示すように、全面をエ
ッチングして画素電極15の表面を露出させる。この工
程では、フォトレジスト等のマスクを用いることなく全
面をエッチングする。これをエッチバック工程と称して
いる。エッチングには実施の形態1で述べた酸素ガスに
よるドライエッチングを用いる。本工程により、コンタ
クトホール13に起因する段差が遮光膜18によって埋
められると同時に、TFTの上方領域に樹脂による遮光
膜18を形成する。
【0084】図9に示すように、表示領域は画素電極1
5以外の部分に遮光膜18を形成し、表示領域の周辺に
形成される駆動回路領域はその全域に遮光膜18を形成
している。尚、図9において、表示領域および駆動回路
領域のTFTおよび配線はその細部を省略している。
【0085】図示していないが、この後全面に配向膜を
形成し、配向処理を施した後、カラーフィルターおよび
対向電極等を形成した対向基板を貼り合わせ、両基板間
に液晶を注入してアクティブマトリクス型液晶表示装置
を完成する。
【0086】本実施の形態のアクティブマトリクス型液
晶表示装置は、図10に示すように、駆動回路23上に
は遮光膜18を形成しており、その表面は平坦に形成さ
れているため、対向基板20を貼り合わせるためのシー
ル21を駆動回路23の上方に配置しても全く支障がな
い。このように、駆動回路23をシール21下に配置す
ることにより、表示に寄与しない領域をより小さくする
ことが可能となって、液晶表示装置の小型化を実現する
ことができる。尚、図10において、表示領域および駆
動回路領域のTFTおよび配線はその細部を省略してい
る。
【0087】本実施の形態によると、コンタクトホール
13に起因する段差を遮光膜18によって埋めると同時
に、画素用TFT22の上方領域に樹脂による遮光膜1
8を形成する。また、駆動回路23の上方領域にも同時
に遮光膜18を形成できるため、駆動回路23を構成す
るTFTの特性が外部から入射する光によって劣化する
ことを防止できる。さらに、TFT上に遮光膜18を形
成したにもかかわらず、平坦性を維持できるため、後の
対向基板20の貼り合わせの際にも全く不都合を生じる
ことがない。
【0088】
【発明の効果】以上の説明のように、本発明のアクティ
ブマトリクス型液晶表示装置によれば、スイッチング素
子が多結晶シリコン薄膜を活性層として用いたトップゲ
ート型薄膜トランジスタであり、画素電極同士の隙間お
よびコンタクトホールが有色の絶縁膜で埋められている
ことにより、液晶分子の配向を乱すことなく良好な表示
特性を得ることができる。さらに、多結晶シリコン薄膜
を活性層に用いたトップゲート型薄膜トランジスタの問
題点である薄膜トランジスタの上方から入射するバック
ライトよりも強い光に対する遮光を行うことができる。
【0089】また、画素用スイッチング素子と前記スイ
ッチング素子を駆動するための駆動回路とが同一基板上
に形成され、画素電極同士の隙間およびコンタクトホー
ルが有色の絶縁膜で埋められるとともに、駆動回路の上
方領域に有色の絶縁膜が形成されていることにより、液
晶分子の配向を乱すことなく良好な表示特性を得ること
ができるとともに、駆動回路をシールの下に配置するこ
とが可能となって表示に寄与しない領域を小さくするこ
とができる。
【0090】さらに、有色の絶縁膜が画素電極に対して
自己整合的に形成されていることにより、必要とする箇
所を確実に遮光することができる。
【0091】さらに、有色の絶縁膜が黒色または有色の
樹脂材料からなることにより、アクティブマトリクス基
板の表面の凹凸を容易に平坦にすることができるととも
に、十分な遮光性を持たせることができる。
【0092】さらに、有色の絶縁膜の表面が画素電極の
表面と略同一平面上に位置していることにより、液晶分
子の配向を乱すような凹凸をなくすことができる。
【0093】本発明のアクティブマトリクス型液晶表示
装置の製造方法によれば、画素用スイッチング素子と前
記スイッチング素子を駆動するための駆動回路とを同一
基板上に形成するアクティブマトリクス型液晶表示装置
の製造方法において、平坦化膜にコンタクトホールを形
成する工程と、平坦化膜上に画素電極を形成してスイッ
チング素子と画素電極とを電気的に接続する工程と、画
素電極同士の隙間およびコンタクトホールを有色の絶縁
膜で埋めるとともに、駆動回路の上方領域に有色の絶縁
膜を形成する工程と、を有することにより、液晶分子の
配向を乱すことなく良好な表示特性を得ることができる
とともに、駆動回路をシールの下に配置することが可能
となって表示に寄与しない領域を小さくすることができ
る。
【0094】さらに、画素電極をマスクとして用いて平
坦化膜をエッチングし、画素電極同士の隙間および駆動
回路の上方領域の平坦化膜に凹部を形成して、凹部を有
色の絶縁膜によって埋めることにより、十分な遮光性を
有する有色の絶縁膜をマスクを用いることなく形成でき
る。
【0095】さらに、有色の絶縁膜を基板全面に形成
し、有色の絶縁膜の表面を一様にエッチングして、画素
電極の表面を露出させることにより、所望する部分に有
色の絶縁膜をマスクを用いることなく容易に形成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置
を構成するアクティブマトリクス基板を示す断面図であ
る。
【図2】本発明のアクティブマトリクス型液晶表示装置
を構成するアクティブマトリクス基板を示す平面図であ
る。
【図3】(a)および(b)は実施の形態1に係わるア
クティブマトリクス型液晶表示装置の製造工程を示す断
面図である。
【図4】(c)および(d)は図3の続きを示す断面図
である。
【図5】実施の形態2に係わるアクティブマトリクス型
液晶表示装置を構成するアクティブマトリクス基板を示
す断面図である。
【図6】実施の形態3に係わるアクティブマトリクス型
液晶表示装置を構成するアクティブマトリクス基板を示
す断面図である。
【図7】(a)および(b)は実施の形態3に係わるア
クティブマトリクス型液晶表示装置の製造工程を示す断
面図である。
【図8】(c)および(d)は図7の続きを示す断面図
である。
【図9】実施の形態3に係わるアクティブマトリクス型
液晶表示装置を構成するアクティブマトリクス基板示す
平面図である。
【図10】実施の形態3に係わるアクティブマトリクス
型液晶表示装置を示す断面図である。
【図11】ピクセル・オン・パッシ構造を説明する断面
図である。
【図12】従来の画素電極の平坦化技術を説明する断面
図である。
【図13】従来のTFT上に形成したブラックマトリク
スを説明する断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 ベースコート膜 3 活性層 4 ゲート絶縁膜 5 ゲート電極 6 ソース領域およびドレイン領域 7 チャネル領域 8 層間絶縁膜 9 コンタクトホール 10 ソース電極 11 ドレイン電極 12 平坦化膜 13 コンタクトホール 14 フォトレジスト 15 画素電極 16 凹部 17 黒色の樹脂 18 遮光膜 19 反射電極 20 対向基板 21 シール 22 画素用TFT 23 駆動回路 51 TFT 52 基板 53 平坦化膜 54 コンタクトホール 55 ドレイン電極 56 画素電極 57 ソース電極 58 液晶層 59 導電体 60 ブラックマトリクス

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング素子を被覆して表面を平坦
    とする平坦化膜が形成され、前記平坦化膜に開口された
    コンタクトホールを介して、前記スイッチング素子と前
    記平坦化膜上に形成された画素電極とが電気的に接続さ
    れたアクティブマトリクス型液晶表示装置において、 前記スイッチング素子が多結晶シリコン薄膜を活性層と
    して用いたトップゲート型薄膜トランジスタであり、前
    記画素電極同士の隙間および前記コンタクトホールが有
    色の絶縁膜で埋められていることを特徴とするアクティ
    ブマトリクス型液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 画素用スイッチング素子と前記スイッチ
    ング素子を駆動するための駆動回路とが同一基板上に形
    成され、前記スイッチング素子と前記駆動回路とを被覆
    して表面を平坦とする平坦化膜が形成され、前記平坦化
    膜に開口されたコンタクトホールを介して、前記スイッ
    チング素子と前記平坦化膜上に形成された画素電極とが
    電気的に接続されたアクティブマトリクス型液晶表示装
    置において、 前記画素電極同士の隙間および前記コンタクトホールが
    有色の絶縁膜で埋められるとともに、前記駆動回路の上
    方領域に前記有色の絶縁膜が形成されていることを特徴
    とするアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記有色の絶縁膜は、前記画素電極に対
    して自己整合的に形成されていることを特徴とする請求
    項1または請求項2記載のアクティブマトリクス型液晶
    表示装置。
  4. 【請求項4】 前記有色の絶縁膜は、黒色または有色の
    樹脂材料からなることを特徴とする請求項1乃至請求項
    3記載のアクティブマトリクス型液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記有色の絶縁膜の表面は、前記画素電
    極の表面と略同一平面上に位置していることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項4記載のアクティブマトリクス型
    液晶表示装置。
  6. 【請求項6】 画素用スイッチング素子と前記スイッチ
    ング素子を駆動するための駆動回路とを同一基板上に形
    成し、前記スイッチング素子と前記駆動回路とを被覆し
    て表面を平坦とする平坦化膜を形成し、前記平坦化膜に
    開口したコンタクトホールを介して、前記スイッチング
    素子と前記平坦化膜上に形成した画素電極とを電気的に
    接続するアクティブマトリクス型液晶表示装置の製造方
    法において、 前記平坦化膜に前記コンタクトホールを形成する工程
    と、 前記平坦化膜上に前記画素電極を形成して前記スイッチ
    ング素子と前記画素電極とを電気的に接続する工程と、 前記画素電極同士の隙間および前記コンタクトホールを
    有色の絶縁膜で埋めるとともに、前記駆動回路の上方領
    域に前記有色の絶縁膜を形成する工程と、を有すること
    を特徴とするアクティブマトリクス型液晶表示装置の製
    造方法。
  7. 【請求項7】 前記画素電極をマスクとして用いて前記
    平坦化膜をエッチングし、前記画素電極同士の隙間およ
    び前記駆動回路の上方領域の前記平坦化膜に凹部を形成
    して、前記凹部を前記有色の絶縁膜によって埋めること
    を特徴とする請求項6記載のアクティブマトリクス型液
    晶表示装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記有色の絶縁膜を基板全面に形成し、
    前記有色の絶縁膜の表面を一様にエッチングして、前記
    画素電極の表面を露出させることを特徴とする請求項6
    または請求項7記載のアクティブマトリクス型液晶表示
    装置の製造方法。
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