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JPH11205108A - Npnトランジスタ駆動回路 - Google Patents

Npnトランジスタ駆動回路

Info

Publication number
JPH11205108A
JPH11205108A JP10011944A JP1194498A JPH11205108A JP H11205108 A JPH11205108 A JP H11205108A JP 10011944 A JP10011944 A JP 10011944A JP 1194498 A JP1194498 A JP 1194498A JP H11205108 A JPH11205108 A JP H11205108A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transistor
npn transistor
base
pinch
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10011944A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuyuki Miyajima
一之 宮島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
New Japan Radio Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by New Japan Radio Co Ltd filed Critical New Japan Radio Co Ltd
Priority to JP10011944A priority Critical patent/JPH11205108A/ja
Publication of JPH11205108A publication Critical patent/JPH11205108A/ja
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  • Bipolar Integrated Circuits (AREA)
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  • Logic Circuits (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出力電流能力が高く、しかも、スイッチング
速度の速いNPNトランジスタ駆動回路を提供する。 【解決手段】 第1のトランジスタ1が導通状態とな
り、第2のトランジスタ2が導通状態とされる際、ピン
チ抵抗素子10のピンチ層の電位が上昇し、ピンチ抵抗
値が大となり、そのため、従来と異なり、ピンチ抵抗素
子10に流れる電流は少なく、第2のトランジスタ2の
ベースへ流れる電流が多く確保される。一方、第1のト
ランジスタ1が非導通状態となる際、ピンチ抵抗素子1
0のピンチ層の電位は、略アース電位まで低下するた
め、ピンチ抵抗素子10の抵抗値は低下し、第2のトラ
ンジスタ2のベースに蓄積された電荷の放電が短時間で
行われるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、いわゆる半導体集
積回路等で用いれられるNPNトランジスタにより構成
されてなる駆動回路に係り、特に、動作特性の改善を図
ったものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の回路としては、例えば、
図7に示されたような構成による駆動回路が公知・周知
となっている。すなわち、同図を参照しつつその構成、
動作について概略的に説明すれば、この駆動回路は、第
1のNPNトランジスタQ1を介して図示されない前段
から入力された信号に応じて、第2のNPNトランジス
タQ2がいわゆるオン・オフ駆動されるようになってお
り、第2のNPNトランジスタQ2は、第1のNPNト
ランジスタQ1に比して大きな面積に形成されてなり、
比較的大きな出力電流が確保できるようになっているも
のである。
【0003】この駆動回路において、第2のNPNトラ
ンジスタQ2のべースとアースとの間に接続された抵抗
R1は、第2のNPNトランジスタQ2のベースがオン状
態からオフ状態へ移った際に、そのベースのいわゆる残
留電荷をアースへ放電し、オン状態からオフ状態へ変化
するに要する時間を短縮する作用を果たしており、抵抗
値が小さい程、その作用効果が期待できるものである。
【0004】ところが、第2のNPNトランジスタQ2
をオン状態とする場合には、第2のNPNトランジスタ
Q2のベースに十分なバイアス電圧を印加する必要があ
るために、上述の抵抗R1には、十分な電流を流す必要
が生ずるが、抵抗R1への電流を増加させることは、第
2のNPNトランジスタQ2のベース電流の減少を意味
する。このため、双方に十分な電流を流すために、第1
のNPNトランジスタQ1のコレクタ側に設けられた定
電流源S1の電流容量を大とする必要が生ずる。
【0005】図7に示された駆動回路における上述のよ
うな欠点を解消するものとして、例えば、図8に示され
た構成の駆動回路が提案されている。すなわち、同図を
参照しつつ、その構成等を概略的に説明すれば、この駆
動回路は、先の図7に示された駆動回路における抵抗R
1に代えて、第4のNPNトランジスタQ4を、そのコレ
クタが第2のNPNトランジスタQ2のベースに、その
エミッタがアースに、それぞれ接続されるようにして設
けられてなるものである。そして、第4のNPNトラン
ジスタQ4は、第1のNPNトランジスタQ1と逆相で動
作するようになっている。
【0006】例えば、第1のNPNトランジスタQ1が
導通状態となり、第2のNPNトランジスタQ2のベー
スへ電流を供給する場合には、第4のNPNトランジス
タQ4は、非導通状態となり、この第4のNPNトラン
ジスタQ4には電流は流れない。また、第1のNPNト
ランジスタQ1が非導通状態となる際には、第4のNP
NトランジスタQ4は、導通状態となり、第2のNPN
トランジスタQ2のベースに蓄積された電荷が第4のN
PNトランジスタQ4を介して放電されるようになって
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、後者の
駆動回路の場合、先に図7に示された駆動回路と異な
り、定電流源S1を比較的容量の大きなものとする必要
がない反面、第1のNPNトランジスタQ1が非導通状
態から導通状態となる際のいわゆる立ち上がり特性が劣
化するという別の問題を有している。すなわち、第2の
NPNトランジスタQ2が完全に非導通状態となり定常
状態となると、第4のNPNトランジスタQ4には、コ
レクタ電流が供給されなくなるため、この第4のNPN
トランジスタQ4は、飽和してそのコレクタ電位はいわ
ゆるアース電位付近まで降下することとなる。そのた
め、コレクタと基板との間やコレクタとベースとの間の
いわゆる寄生容量が増加し、第1のNPNトランジスタ
Q1が非導通状態から導通状態となるときに、これらの
寄生容量への充電に時間がかかるため、結果として、第
2のNPNトランジスタQ2のベース電流のすばやい供
給ができず、第2のNPNトランジスタQ2の非導通状
態から導通状態へ切り替わりに時間を要する、換言すれ
ば、スイッチング速度が低下するという問題を有してい
る。
【0008】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
で、出力電流能力が高く、しかも、いわゆるスイッチン
グ速度の速いNPNトランジスタ駆動回路を提供するも
のである。本発明の他の目的は、レイアウト面積の縮小
化を図ることのできるNPNトランジスタ駆動回路を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
るNPNトランジスタ駆動回路は、出力トランジスタ
が、そのベースに接続された前段のトランジスタのエミ
ッタからのベース電流の供給を受けて動作するよう構成
されてなるNPNトランジスタ駆動回路であって、前記
出力トランジスタのエミッタをアースに接続すると共
に、当該出力トランジスタのベースとアースとの間にピ
ンチ抵抗素子を接続し、前記ピンチ抵抗素子のピンチ層
を前記前段のトランジスタのベースと同電位としてなる
ものである。
【0010】かかる構成においては、ピンチ抵抗素子の
ピンチ層を前段のトランジスタのベースと同電位とした
ことにより、前段のトランジスタが導通状態となり、出
力トランジスタが導通状態とされる際、ピンチ抵抗素子
のピンチ層の電位が上昇し、ピンチ抵抗値が大となり、
そのため、従来と異なり、ピンチ抵抗素子に流れる電流
は少なく、出力トランジスタのベースへ流れる電流が多
く確保されることとなる。一方、前段のトランジスタが
非導通状態となる際、ピンチ抵抗素子のピンチ層の電位
は、略アース電位まで低下するため、ピンチ抵抗素子の
抵抗値は低下し、出力トランジスタのベースに蓄積され
た電荷の放電が短時間で行われるようになるものであ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図1乃至図6を参照しつつ説明する。なお、以下に説
明する部材、配置等は本発明を限定するものではなく、
本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるもの
である。最初に、図1を参照しつつ回路構成について説
明する。このNPNトランジスタ駆動回路は、まず、図
示されない前段の回路からの信号が第3のNPNトラン
ジスタ(図1及び図2においては「Q3」と表記)3の
ベースに印加されるようになっている。この第3のNP
Nトランジスタ3のコレクタには、第2の定電流源(図
1及び図2においては「S2」と表記)7が接続される
と共に、第1のNPNトランジスタ(図1及び図2にお
いては「Q1」と表記)1のベースと共に、ピンチ抵抗
素子(図1及び図2においては「R1」と表記)10の
ピンチ層が接続されている(詳細は後述)。ここで、ピ
ンチ抵抗素子10は、この例の場合、Pチャンネルピン
チ抵抗からなるものである(詳細は後述)。また、第3
のNPNトランジスタ3のエミッタは、アースに接続さ
れている。
【0012】第1のNPNトランジスタ1は、そのコレ
クタに第1の定電流源(図1及び図2においては「S
1」と表記)6が接続される一方、そのエミッタとアー
スとの間には、ピンチ抵抗素子10の両端が接続される
と共に、エミッタは、第2のNPNトランジスタ(図1
及び図2においては「Q2」と表記)2のベースが接続
されている。第2のNPNトランジスタ2は、この駆動
回路の出力トランジスタであり、集積回路においては、
第1及び第3のトランジスタ1,3に比してその専有面
積が大きく形成されて、出力電流容量が確保されている
ものである。そして、そのコレクタは、例えば、図示さ
れない抵抗器を介して電源電圧が印加されると共に、出
力端子11に接続されており、また、エミッタは、アー
スに接続された構成となっている。
【0013】図3には、上述した駆動回路を集積回路化
する際のレイアウト例が示されており、以下、同図を参
照しつつこのレイアウト例について説明する。このレイ
アウト例は、半導体基板上での配置構成を平面的に示し
たもので、同図において、一点鎖線によって囲まれた部
分が第3のNPNトランジスタ3を形成する領域であ
り、二点鎖線によって囲まれた部分がピンチ抵抗素子1
0を形成する領域である。
【0014】第3のNPNトランジスタ3は、N型エピ
タキシャル層14をベースとしてなるもので、このN型
エピタキシャル層14には、P型のベース拡散層15が
いわゆる島状に形成されている。そして、その適宜な箇
所には、導電性部材からなるベース用コンタクト16が
設けられており、導電性部材からなるベース用配線17
が、ベース用コンタクト16に積層されるようにして接
続されて、第3のNPNトランジスタ3のベースとして
図示されない他の回路部分へ接続されるようになってい
る。また、上述のベース拡散層15には、島状にN型の
エミッタ拡散層18が形成されており、先のベースと同
様に、エミッタ用コンタクト19にアース用共通配線2
0が接続されている。このアース用共通配線20は、図
示されない箇所でアース接続されるもので、後述するピ
ンチ抵抗素子10の第2のコンタクト26bにも接続さ
れている。
【0015】さらに、上述のN型エピタキシャル層14
上には、第3のNPNトランジスタ3のコレクタとなる
+拡散層21が形成されており、このN+拡散層21に
は、コレクタ用コンタクト22を介してコレクタ用配線
23が接続されている。また、このN+拡散層21は、
第3のNPNトランジスタ3の領域を越えて、隣接する
ピンチ抵抗素子10まで延設されており、このピンチ抵
抗素子10の最上層に位置するように配設されている。
すなわち、図3において、二点鎖線で囲まれたピンチ抵
抗領域は、N型エピタキシャル層24をベースとしてな
る部分であり、このN型エピタキシャル層24に、平面
形状が短冊状のいわゆる被ピンチ層としてのP型のベー
ス拡散層25がいわゆる島状に形成されている。そし
て、その上層に先のN+拡散層21がいわゆるピンチ層
として位置するようになっている。
【0016】なお、この発明の実施の形態においては、
ピンチ抵抗素子10は、第3のNPNトランジスタ3と
同じアイランド内に形成されたものとなっており、上述
したように、第3のNPNトランジスタ3から延びるN
+拡散層21をP型のベース拡散層25に被せること
で、第3のNPNトランジスタ3とピンチ抵抗素子10
とを複合素子としてレアウト面積の縮小化が図られるよ
うになっている。
【0017】P型のベース拡散層25の両端には、それ
ぞれ第1及び第2のコンタクト26a,26bが形成さ
れており、第1のコンタクト26aは、導電性部材から
なるピンチ抵抗用配線27が接続されており、このピン
チ抵抗用配線27は、図示されない部分で第1のNPN
トランジスタ1のエミッタ及び第2のNPNトランジス
タ2のベースに接続されるようになっている(図1参
照)。また、第2のコンタクト26bには、先に述べた
ようにアース用共通配線20が接続されるようになって
いる。
【0018】次に、上記構成における動作について説明
する前に、一般的なピンチ抵抗の原理について説明する
こととする。最初に、一般的なPチャンネルのピンチ抵
抗について図4を参照しつつ説明すれば、同図に示され
たピンチ抵抗は、半導体基板上に形成されたエピタキシ
ャル層30を土台として、その上面に、エミッタ拡散に
よりベース31をピンチした構造となっており、被ピン
チ層としてのベース31の両端にアルミニウム等の導電
材からなる配線32a,32bを配して、外部の回路に
接続して抵抗として使用することができるようにしたも
のである。そして、エミッタ32とベース31との間に
は、エミッタ32へ接続されたバイアス電源34の大き
さに応じて、よく知られるように空乏層35が形成され
るようになっている。
【0019】図5には、上述したようなピンチ抵抗のピ
ンチ層と被ピンチ層との接合面付近を拡大したものが示
されており、同図を参照しつつピンチ抵抗値について説
明する。同図は、N型半導体基板上に形成されたN型半
導体からなるエピタキシャル層30の上面に、いわゆる
被ピンチ層としてのP型半導体からなるベース31と、
いわゆるピンチ層としてN型半導体によるエミッタ32
が順に形成されると共に、エミッタ32とベース31と
の間には、空乏層35が形成された状態を表すものであ
る。
【0020】この図5に示された空乏層35の内、図中
lnの符号を以って表わされた部位35aがエミッタ3
2側に形成された領域であり、符号lpを以って表わさ
れた部位35bがベース31側に形成された領域であ
る。抵抗体として用いることができるのは、被ピンチ層
の領域であるので、抵抗値に関わってくる部分は、空乏
層35の内、符号lpで表わされた部分35bを含んだ
図中符号xlを以って表わされた部分となる。なお、実
際には、被ピンチ層としてのベース31と、N型半導体
からなるエピタキシャル層30との間にも空乏層が発生
するが、エピタキシャル層30の不純物濃度は、P型半
導体からなるベース31より低く、ベース31側に形成
される空乏層の厚みは、エピタキシャル層30側に形成
される空乏層の厚みに比して十分小さいことが知られて
おり、被ピンチ層としては影響を与えない程度であるの
で、ここでは無視することとする。
【0021】また、下記する式1及び式2は、一般にP
N型半導体相互がいわゆる段階接合された状態における
それぞれの半導体に発生する空乏層の厚みを求める公知
・周知の演算式であるが、実際には、現実に使用されて
いるプレーナ構造を有する半導体においても近似式とし
て十分通用することが知られているため、この図5にお
けるような構造においてもそのまま用いることができる
ものとする。
【0022】 ln={2εε0D−V)/qND1/2{NA/(NA+ND)}1/2・・・式1
【0023】 lp={2εε0D−V)/qNA1/2{ND/(NA+ND)}1/2・・・式2
【0024】ここで、εは、比誘電率、ε0は、真空で
の誘電率、NAは、P型半導体中の不純物濃度、NDは、
N型半導体中の不純物濃度、ΦDは、固有障壁電圧、q
は、電荷量である。
【0025】かかる前提の下、図5において、被ピンチ
層のベース31における空乏層35bの広がり分lpに
よる、ピンチ抵抗値の変化率(倍数)をΔRとすると、
下記する式3のように表わすことができる。
【0026】ΔR=xl/(xl−lp)・・・式3
【0027】この式3において、lpは、式2で表わさ
れるものであるが、式2の構成より電圧Vの関数である
ということができ、したがって、式3で表わされるΔR
も電圧Vの関数であるということができる。ここで、バ
イアス電圧に対するΔRの具体的な変化を、次のような
具体的な数値条件の下で表わしてみると、図6に示され
たような特性線図となる。すなわち、図6の特性線は、
ε=11.8×10-6、ε0=8.854×10-6、NA
=1022-3、ND=1024-3、ΦD=0.7v(T=
300K)、q=1.602×10-19、xl=1.0μ
mという数値条件を先の式2及び式3に代入し、バイア
ス電圧の変化に対するΔRの変化として表わされたもの
である。
【0028】先のピンチ抵抗素子10は、このように、
バイアス電圧によってΔRが変化する、換言すればピン
チ抵抗値が変化することに着目して用いられたもので、
図1に示された構成の場合、ピンチ層としてのN+拡散
層21の電位、換言すれば、第1のNPNトランジスタ
1のベース電位は、例えば、0.2v程度から1.4v
程度まで変化するため、図6に示された特性曲線によれ
ば、ピンチ抵抗値は約2倍程度まで変化することとな
る。
【0029】次に、図1に示された構成における動作に
ついて説明する。最初に、第2のNPNトランジスタ2
が非導通状態から導通状態となる場合、換言すれば、第
3のNPNトランジスタ3のベースへの図示されない前
段の回路からの入力信号が論理値Low状態となった場
合について説明すれば、この場合、第3のNPNトラン
ジスタ3は、導通状態から非導通状態となり、第1のN
PNトランジスタ1のベース電位が、非導通状態の低い
電圧から上昇し始める。そして、この第1のNPNトラ
ンジスタ1のベース電位が、第1及び第2のNPNトラ
ンジスタ1,2が導通状態となるのに十分な電圧に達す
ると、第1のNPNトランジスタ1には、コレクタ電流
が流れ始め、これがピンチ抵抗素子10へ流入すること
となる。
【0030】ところで、ピンチ抵抗素子10のピンチ層
であるN+拡散層21は、第1のNPNトランジスタ1
のベースに接続されているため、その電位変化は、第1
のNPNトランジスタ1のベース電位の変化そのもので
ある。すなわち、第2のNPNトランジスタ2が非導通
状態から導通状態となる際、N+拡散層21の電位は、
上述した第1のNPNトランジスタ1のベース電位と同
一の変化をし、そのため、被ピンチ層であるP型のベー
ス拡散層25との間に生ずる空乏層の領域が先の式2に
従い増えるため、ピンチ抵抗素子10の抵抗値は増加す
ることとなる。
【0031】ここで、ピンチ抵抗素子10の抵抗値をR
1、流れる電流をI1とすると、このピンチ抵抗素子10
における電圧降下は、R1×I1となり、これが、第2の
NPNトランジスタ2を導通状態とするに足りる電圧V
be2となると、第2のNPNトランジスタ2は導通状態
となる。したがって、抵抗値R1が大きくなることで、
より少ない電流I1で、第2のNPNトランジスタ2が
導通状態とされることとなる。そのため、第2のNPN
トランジスタ2には、より多くのベース電流が第1のN
PNトランジスタ1から供給されることとなり、例え
ば、第1の定電流源6の出力電流が、図7に示された従
来の回路と同一である場合には、図7に示された回路に
比して図1に示された回路における第2のNPNトラン
ジスタ2のいわゆるシンク能力が増加することとなる。
【0032】次に、第2のNPNトランジスタ2が導通
状態から非導通状態となる場合、すなわち、第3のNP
Nトランジスタ3のベースに入力される図示されない前
段の回路からの信号が、論理値Highの状態となった
場合について説明する。第3のNPNトランジスタ3
は、上述のようなベースへの入力信号の変化により、非
導通状態から導通状態となる。そのため、第1のNPN
トランジスタ1のベース電位は、第1及び第2のNPN
トランジスタ1,2を導通状態とする電位、例えば、約
1.4v程度の電位から略アース電位付近まで低下し、
ベース電流が流れなくなると共に、コレクタ電流も流れ
なくなり、第1のNPNトランジスタ1による第2のN
PNトランジスタ2のベース電流の供給が停止されるこ
ととなる。
【0033】ところが、第2のNPNトランジスタ2の
ベースには、導通状態の間に蓄積された電荷が未だ溜ま
っているため、第1のNPNトランジスタ1からのベー
ス電流の供給が断たれても、第2のNPNトランジスタ
2は、直ちに非導通状態とはならず、そのベースに蓄積
された電荷が放電されるまで、第2のNPNトランジス
タ2には、コレクタ電流が流れ続けることとなる。一
方、第1のNPNトランジスタ1のベース電位が略アー
ス電位となると、ピンチ抵抗素子10のピンチ層である
+拡散層21の電位も同一電位となり、そのため、ピ
ンチ抵抗素子10の抵抗値R1は、先の第1のNPNト
ランジスタ1が導通状態にある場合に比して低下するこ
ととなる。
【0034】ピンチ抵抗素子10は、上述した第2のN
PNトランジスタ2のベースの蓄積電荷の放電路となる
ものであるため、その抵抗値が低下することは、より短
い時間で放電が行われることとなり、その結果、第2の
NPNトランジスタ2は、より短い時間で非導通状態と
なる。
【0035】次に、図2を参照しつつ第2の回路構成例
について説明する。なお、図1に示された構成要素と同
一の構成要素については、同一の符号を付し、その詳細
な説明は省略することとし、以下、異なる点を中心に説
明する。この第2の回路構成例におけるNPNトランジ
スタ駆動回路は、ピンチ抵抗素子10の抵抗値の変化を
より大とするため、ピンチ層としてのN+拡散層21の
電位変化が図1に示された回路に比して大となるように
構成されたものである。すなわち、最初に、その構成を
説明すれば、第3のNPNトランジスタ3のコレクタに
は、図1に示された回路例の場合と異なり、第1のNP
Nトランジスタ1のベースのみが接続され、ピンチ抵抗
素子10のピンチ層であるN+拡散層21は、新たに設
けられた第4のNPNトランジスタ(図2においては
「Q4」と表記)4のコレクタに接続された構成となっ
ている。
【0036】この第4のNPNトランジスタ4は、その
コレクタに第3の定電流源(図2においては「S3」と
表記)8が接続される一方、そのベースは、第3のNP
Nトランジスタ3と共通接続されて、第3のNPNトラ
ンジスタ3と同相で動作するようになっている。
【0037】次に、上記構成における動作について、特
に、ピンチ抵抗素子10のピンチ層であるN+拡散層2
1の電位変化を中心に説明すれば、まず、第2のNPN
トランジスタ2が非導通状態にある場合、すなわち、第
1のNPNトランジスタ1が非導通状態である場合、第
3及び第4のNPNトランジスタ3,4は、導通状態で
ある。かかる状態においては、第4のNPNトランジス
タ4のコレクタの電位は、略アース電位付近の電圧とな
り、ピンチ抵抗素子10のN+拡散層21の電位も同様
に略アース電位付近の電位となることは、先の図1に示
された第1の回路構成例と同様である。
【0038】次に、第3及び第4のNPNトランジスタ
3,4のベースが図示されない前段の回路からの信号に
より、論理値Lowの状態とされると、第3及び第4の
NPNトランジスタ3,4は、非導通状態となる。この
とき、第3のNPNトランジスタ3のコレクタ電圧、換
言すれば、第1のNPNトランジスタ1のベース電圧
は、第1及び第2のNPNトランジスタ1,2が導通状
態となるに足りる電圧、具体的には、例えば高々約1.
4v付近まで上昇するだけである。これに対して、第4
のNPNトランジスタ4のコレクタ電圧は、第3の定電
流源8の電源電圧付近(>1.4v)まで上昇し、この
電圧は、同時にピンチ抵抗素子10のピンチ層であるN
+拡散層21の電圧となる。
【0039】したがって、第2のNPNトランジスタ2
が導通状態となった場合のピンチ抵抗素子10の抵抗値
は、図1に示された第1の回路構成例の場合に比して十
分に大きな値となり、そのため、第2のNPNトランジ
スタ2が導通状態となる際にピンチ抵抗素子10に流す
電流は、図1の場合に比してより少ない電流で済むもの
となる。
【0040】なお、この第2の回路構成例において、ピ
ンチ抵抗素子10の被ピンチ層としてのP型のベース拡
散層25を、先の第1の回路構成例で説明したように、
第3のNPNトランジスタ3のアイランド内に形成して
もよいし、また、第4のNPNトランジスタ4のアイラ
ンド内に形成するようにしてもよい。
【0041】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明によれば、
出力トランジスタの動作状態に応じて、この出力トラン
ジスタのベースとアースとの間の抵抗値が適宜な大きさ
に変化するような構成とすることにより、出力トランジ
スタが導通状態となる際には、当該抵抗値を大とし、出
力トランジスタが非導通状態となる際には、当該抵抗値
を小とすることができるので、出力トランジスタの出力
電流能力を向上しつつ、スイッチング速度の向上を図る
ことができる。また、請求項2及び請求項4記載に係る
発明においては、上述の効果に加え、トランジスタと同
一のアイランド内に形成することによるレイアウト面積
の縮小化が図られ、より小型の集積回路を提供すること
が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における第1の回路構成例
におけるNPNトランジスタ駆動回路の回路図である。
【図2】図1に示されたNPNトランジスタ駆動回路を
集積回路化する際のレイアウト例を示す平面図である。
【図3】本発明の実施の形態における第2の回路構成例
におけるNPNトランジスタ駆動回路の回路図である。
【図4】Pチャネルピンチ抵抗の一般的な断面構成を示
す断面図である。
【図5】図4に示されたピンチ抵抗におけるピンチ層と
被ピンチ層との接合面を拡大した拡大断面図である。
【図6】バイアス電圧に対するピンチ抵抗値の変化率の
具体例を示す特性線図である。
【図7】従来のNPNトランジスタ駆動回路の一回路例
を示す回路図である。
【図8】従来のNPNトランジスタ駆動回路の他の回路
例を示す回路図である。
【符号の説明】
1…第1のNPNトランジスタ 2…第2のNPNトランジスタ 3…第3のNPNトランジスタ 4…第4のNPNトランジスタ 10…ピンチ抵抗素子 21…N+拡散層(ピンチ層) 25…P型ベース拡散層(被ピンチ層)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 出力トランジスタが、そのベースに接続
    された前段のトランジスタのエミッタからのベース電流
    の供給を受けて動作するよう構成されてなるNPNトラ
    ンジスタ駆動回路であって、 前記出力トランジスタのエミッタをアースに接続すると
    共に、当該出力トランジスタのベースとアースとの間に
    ピンチ抵抗素子を接続し、 前記ピンチ抵抗素子のピンチ層を前記前段のトランジス
    タのベースと同電位としたことを特徴とするNPNトラ
    ンジスタ駆動回路。
  2. 【請求項2】 エミッタがアースに接続され、コレクタ
    に定電流源が接続され、ベースに信号が入力される第3
    のトランジスタを設けると共に、 この第3のトランジスタのコレクタを前段のトランジス
    タのベースに接続し、 ピンチ抵抗素子の被ピンチ層を前記第3のトランジスタ
    と同一のアイランド内に形成してなることを特徴とする
    請求項1記載のNPNトランジスタ駆動回路。
  3. 【請求項3】 第3のトランジスタとベースが共通接続
    され、コレクタには定電流源が接続され、エミッタがア
    ースに接続された第4のトランジスタを設け、 ピンチ抵抗素子のピンチ層を前段のトランジスタのベー
    スと同電位とすることに代えて、前記第4のトランジス
    タのコレクタと同電位としてなることを特徴とする請求
    項2記載のNPNトランジスタ駆動回路。
  4. 【請求項4】 ピンチ抵抗素子の被ピンチ層を第3のト
    ランジスタと同一のアイランド内に形成することに代え
    て、第4のトランジスタのアイランド内に形成してなる
    ことを特徴とする請求項3記載のNPNトランジスタ駆
    動回路。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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