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JPH11200090A - ナノ構造体及びその製造方法 - Google Patents

ナノ構造体及びその製造方法

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JPH11200090A
JPH11200090A JP27642798A JP27642798A JPH11200090A JP H11200090 A JPH11200090 A JP H11200090A JP 27642798 A JP27642798 A JP 27642798A JP 27642798 A JP27642798 A JP 27642798A JP H11200090 A JPH11200090 A JP H11200090A
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JP
Japan
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pores
conductive surface
film
nanostructure
semiconductor
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JP27642798A
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Tatsuya Iwasaki
達哉 岩崎
Toru Den
透 田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陽極酸化膜の微細孔の状態が極めて均一であ
り、より一層の高機能性デバイスに応用可能なナノ構造
体を提供する。 【解決手段】 導電性表面を備えた基体の該導電性表面
に、細孔を有する陽極酸化膜を具備し、該細孔の底部と
該導電性表面との間に酸化物層を有し、該酸化物層は該
細孔の底部と該導電性表面とを繋ぎ、該導電性表面に含
まれる材料を含む経路を有しているナノ構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はAl陽極酸化の手法
を用いて作成した細孔(ナノホール)を有するナノ構造
体に関し、該構造体は電子デバイスやマイクロデバイス
などの機能性デバイスや、構造材料などとして、広い範
囲で利用可能である。さらには、陽極酸化皮膜として耐
摩耗材料、絶縁材料としても利用可能である。
【0002】
【従来の技術】金属及び半導体の薄膜、細線、ドットな
どでは、ある特徴的な長さより小さいサイズにおいて、
電子の動きが閉じ込められることにより、特異な電気
的、光学的、化学的性質を示すことがある。このような
観点から、機能材料として、100ナノメータ(nm)
より微細な構造を有する材料(ナノ構造体)への関心が
高まっている。
【0003】ナノ構造体の製造方法としては、たとえ
ば、フォトリソグラフィーをはじめ、電子線露光、X線
露光などの微細パターン描画技術をはじめとする半導体
加工技術による作成があげられる。
【0004】また、このような作成法のほかに、自然に
形成される規則的な構造、すなわち、自己組織的に形成
される構造をベースに、新規なナノ構造体を実現しよう
とする試みがある。これらの手法は、ベースとして用い
る微細構造によっては、従来の方法を上まわる微細で特
殊な構造を作成できる可能性があるため、多くの研究が
行われ始めている。
【0005】自己組織的に形成される特異な構造の例と
しては、Al陽極酸化皮膜が挙げられる(たとえばR.
C.Furneaux,W.R.Rigby & A.
P.Davidson “NATURE” Vol.3
37 P147(1989)等参照)。Al板を酸性電
解質中で陽極酸化すると、多孔質酸化皮膜が形成され
る。
【0006】この多孔質酸化皮膜の特徴は、図3(c)
に示すように、直径が数nm〜数百nmの極めて微細な
円柱状細孔(ナノホール)14が、数nm〜数百nmの
間隔で平行に配列するという特異的な幾何学的構造を有
することにある。この円柱状の細孔14は、高いアスペ
クト比を有し、断面の径の一様性にも優れている。また
この細孔14の径および間隔は、陽極酸化の際の電流、
電圧を調整することによりある程度の制御が可能であ
る。
【0007】このAl陽極酸化膜の特異的な幾何学構造
に着目した、さまざまな応用が試みられている。益田に
よる解説が詳しいが、以下、応用列を列記しておく。た
とえば、陽極酸化膜の耐摩耗性、耐絶縁性を利用した皮
膜としての応用や、皮膜を剥離してフィルターへの応用
がある。さらには、ナノホール内に金属や半導体等を充
填する技術や、ナノホールのレプリカ技術を用いること
により、着色、磁気記録媒体、EL発光素子、エレクト
ロクロミック素子、光学素子、太陽電池、ガスセンサ、
をはじめとするさまざまな応用が試みられている。さら
には、量子細線、MIM素子などの量子効果デバイス、
ナノホールを化学反応場として用いる分子センサー、な
ど多方面への応用が期待されている(益田 固体物理
31,493(1996))。
【0008】先に述べた半導体加工技術によるナノ構造
体の作成は、歩留まりの悪さや装置のコストが高いなど
の問題があり、簡易な手法で再現性よく作成できる手法
が望まれている。
【0009】このような観点から、自己組織的手法、特
にAl陽極酸化の手法は、ナノ構造体を容易に、制御よ
く作成することができるという利点がある。また、この
手法では、一般に、大面積のナノ構造体を作成すること
が可能である。
【0010】例えば特開昭63−187415号公報に
は基体上に導電性を有すると共に電気化学的に安定な下
地層と、該下地層上にアルミニウムまたはアルミニウム
合金の陽極酸化膜が積層され、該陽極酸化膜に形成され
ている微細孔に磁性体を充填した磁気記録媒体が開示さ
れている。ここで下地層としてRh、Nb、Ta、A
u、Ir、Pt、Ti、Cr、Pd、Ru、Os、G
a、Zr、Ag、Sn、Cu、HfやBe等の材料を用
いることでアルミニウムやアルミニウム合金の陽極酸化
時に該陽極酸化膜に形成される微細孔の深さが均一にな
るという効果があることが記載されている。
【0011】また特公平1−237927号公報には非
磁性基体とアルミニウムまたはアルミニウム合金陽極酸
化被膜との間にアルミニウム若しくはアルミニウム合金
以外の金属の陽極酸化被膜を設け、陽極酸化被膜に形成
されている微細孔の底部に存在するバリア層を無くし、
微細孔へのメッキ効率を向上させた磁気記録媒体が開示
されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところでアルミの陽極
酸化膜に形成される微細孔を利用して高機能デバイスを
形成する為には、陽極酸化膜に多数存在する微細孔の状
態(例えば微細孔の深さや微細孔底部の導電性等)を極
力均一にすることが好ましい。これまで陽極酸化は主に
陽極酸化の時間によって制御されていたが、本発明者ら
の検討によれば、陽極酸化膜の微細孔の状態は、陽極酸
化膜の下地層の材料によつて大きく変化し、単に陽極酸
化の時間によってのみ陽極酸化を制御した場合には微細
孔の状態を高度に均一化することが困難であるとの知見
を得た。
【0013】そこで本発明の目的は、陽極酸化膜の微細
孔の状態が極めて均一であり、より一層の高機能性デバ
イスに応用可能なナノ構造体及びその製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の課題は本発明の以
下の構成および製法により解決できる。本発明の一実施
態様にかかるナノ構造体の製造方法は、導電性表面を備
えた基体の該導電性表面に、細孔を有する陽極酸化膜を
具備し、該細孔の底部と該導電性表面との間に酸化物層
を有し、該酸化物層に該細孔の底部と該導電性表面とを
繋ぎ、該導電性表面に含まれる材料を含む経路を有して
いるナノ構造体の製造方法であって、 1)Ti、Zr、Nb、Ta及びMoから選ばれる少な
くとも1つの元素を含む導電性表面を備えた基体の該導
電性表面にアルミニウムを含有する膜を形成する工程、
及び 2)該アルミニウムを含む膜と対向電極の間に電圧を印
加して該アルミニウムを含む膜を陽極酸化し.細孔を有
する陽極酸化膜を形成する工程を有し、 上記工程2)が、陽極酸化電流を検知しつつ陽極酸化を
行ない、該陽極酸化が該導電性表面に到達したことを示
す該陽極酸化電流の変化を検出した後に陽極酸化を停止
する工程を含むことを特徴とする。
【0015】この態様によれば、陽極酸化膜の細孔底部
と導電性表面とが、導電性表面を構成する元素を含む経
路で結ばれ、その結果として底部の導電性に優れた細孔
を均一に有するナノ構造体を得ることができる。
【0016】また陽極酸化を停止した後、このナノ構造
体を加熱処理もしくは還元雰囲気中で加熱処理すること
によって細孔底部の導電性をより一層向上させることが
できる。
【0017】本発明の他の実施態様にかかるナノ構造体
の製造方法は、Cu、Zn、Au、Pt、Pd、Ni、
Fe、Co及びWから選ばれる少なくとも1つの元素を
含む導電性表面を備えた基体の導電性表面に細孔を有す
る陽極酸化膜を備え、該細孔が該導電性表面に到達して
いるナノ構造体の製造方法であって、 1)Cu、Zn、Au、Pt、Pd、Ni、Fe、Co
及びWから選ばれる少なくとも1つの元素を含む導電性
表面を備えた基体の導電性表面にアルミニウムを含む膜
を形成する工程、及び 2)該アルミニウムを含む膜と対向電極との間に電圧を
印加して陽極酸化し、細孔を有する陽極酸化膜を形成す
る工程を有し、 上記2)の工程において、該陽極酸化電圧出力に電流制
限を施すことを特徴とする。
【0018】この態様によれば導電性表面に到達した細
孔を有するナノ構造体を安定して形成することができ
る。
【0019】本発明の一実施態様にかかるナノ構造体
は、導電性表面を備えた基体の該導電性表面に、細孔を
有する陽極酸化膜を具備し、該細孔の底部と該導電性表
面との間に酸化物層を有し、該酸化物層は該細孔の底部
と該導電性表面とを繋ぎ、該導電性表面に含まれる材料
を含む経路を有していることを特徴とする。この態様に
よれば、細孔底部の導電性が均一なナノ構造体とするこ
とができる。
【0020】また本発明の他の実施態様にかかるナノ構
造体は、 1)Ti、Zr、Nb、Ta及びMoから選ばれる少な
くとも1つの元素を含む導電性表面を備えた基体の該導
電性表面にアルミニウムを含有する膜を形成する工程、
及び 2)該アルミニウムを含む膜と対向電極の間に電圧を印
加して該アルミニウムを含む膜を陽極酸化し、細孔を有
する陽極酸化膜を形成する工程を有し、 上記工程2)が、陽極酸化電流を検知しつつ陽極酸化を
行ない、該陽極酸化が該導電性表面に到達したことを示
す該陽極酸化電流の変化を検出した後に陽極酸化を停止
する工程を含むナノ構造体の製造方法によって製造され
たことを特徴とする。
【0021】また本発明の他の実施態様にかかるナノ構
造体は、 1)Cu、Zn、Au、Pt、Pd、Ni、Fe、Co
及びWから選ばれる少なくとも1つの元素を含む導電性
表面を備えた基体の導電性表面にアルミニウムを含む膜
を形成する工程、及び 2)該アルミニウムを含む膜と対向電極との間に電圧を
印加して陽極酸化し、細孔を有する陽極酸化膜を形成す
る工程を有し、 上記2)の工程において、該陽極酸化電圧出力に電流制
限を施すナノ構造体の製造方法によって製造されたこと
を特徴とする。
【0022】そしてこれらの態様によれば、細孔の状態
がより一層均一で、高機能デバイスの応用に適したナノ
構造体となる。上記本発明に於いて、導電性膜としての
材料を選択することで、任意の基体上にAl陽極酸化膜
を形成できるという作用がある。
【0023】本発明は、Al陽極酸化膜を、量子細線、
MIM素子、分子センサー、着色、磁気記録媒体、EL
発光素子、エレクトロクロミック素子、光学素子、太陽
電池、ガスセンサ、耐摩耗性、耐絶縁性皮膜、フィルタ
ー、をはじめとするさまざまな形態で応用することを可
能とするものであり、その応用範囲を著しく広げる作用
を有する。
【0024】上記本発明の製法においては、導電性膜上
にAl陽極酸化膜を形成したナノ構造体を実現すること
ができる。さらには、本発明のナノ構造体は耐熱性に優
れることや、細孔内充填物と導電性膜の間の良好な電気
的接続をとることができるなどの作用がある。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて説明する。本発明のナノ構造体の概念図を図1に
模式的に示す。図1(a)は平面図及び図1(b)はそ
のAA線に於ける断面図示す。
【0026】図1において、10は基体、11は導電性
膜、13はAl陽極酸化膜、14は細孔(ナノホール)
である。また、細孔には、電気化学的な手法等により任
意の金属、半導体などの材料を充填することが可能であ
る。
【0027】基体10の材料は、任意の材料が適用可能
であり、石英ガラスをはじめとする絶縁性材料、Siを
はじめとする半導体材料、さらには各種金属材料などが
挙げられる。
【0028】本発明の導電性膜11の材料は、使用目的
によるが、後述の実施例に示すように、Ti、Zr、N
b、Ta、Mo、Cu、Zn、Au、Pt、Pd、N
i、Fe、Co、Wなど主成分とする導電性膜とするこ
とができる。
【0029】また、導電性膜を選択することで耐熱性に
優れるナノ構造体とすることができる。従来のA1板を
陽極酸化した構成(図3(a))や、Al膜を途中まで
陽極酸化した構成(図3(b))においては、耐熱性の
面でAlの融点が限界であり、融点以下の温度において
も300℃以上では、Al陽極酸化膜に膜割れなどの損
傷が生じることがある。一方、本発明のように、導電性
膜上にAl陽極酸化膜を配することで耐熱性の向上をす
ることができる。たとえば、導電性膜としてNbが好ま
しく、Nb下引きナノホール構成では、少なくとも11
00℃までの温度における熱処理にも耐えることができ
る。これにより、高温プロセスが可能となり、ナノホー
ル内への材料充填等の応用においても、その選択幅が広
がる。また、熱処理することによりナノホールの化学的
安定性の改善も可能である。
【0030】さらには、下引きの導電性膜として、T
i、Zr、Nb、Ta、Moなどを用いた場合には、細
孔底部において導電性膜を構成する材料の酸化物が形成
される場合があるが、このような場合には水素などの還
元性雰囲気中で熱処理することにより還元し、細孔底部
の導電性を改善することができる。
【0031】また、本発明は、基体として、Ti、Z
r、Nb、Ta、Mo、Cu、Zn、Au、Pt、P
d、Ni、Fe、Co、Wのいずれかを主成分とする材
料を用いる際には必ずしも導電性膜を必要としない。ま
た、本発明は、導電性膜を積層することもでき、Ti/
Ni等の積層膜などが挙げられる。
【0032】本発明に於いて、導電性膜の膜厚は、使用
目的にもよるが、以下を考慮して設定する。基体が導電
性を有する場合は、基体上に配する導電性膜の膜厚は基
体を十分に被覆することができればよく、好ましくは1
0nmから100μmの範囲で設定できる。
【0033】基体の導電性が不十分の場合には、導電性
膜は、陽極酸化工程において電極の役割を果たす。すな
わち、Alを主成分とする膜を全膜厚にわたり陽極酸化
する際には、陽極酸化の進行に伴いAlを主成分とする
膜が酸化、高抵抗化することから、導電性膜の抵抗が寄
与し、電圧降下が生ずることがある。この観点から、導
電性膜は十分な導電性を有する事、すなわち平坦で良好
な膜質が選られる範囲で厚いことが望ましい。好ましい
膜厚の範囲は導電性膜材料の導電率ρ、面積等から設定
されるので一概には言えないが、おおむね10nmから
100μmの範囲であり、さらに好ましくは50nm〜
1μmの範囲である。
【0034】Al陽極酸化膜13は、Alを主成分とす
る膜を陽極酸化することにより、形成される。このAl
陽極酸化膜13は、AlとO(酸素)を主成分とし、図
1に示すように、多数の円柱状の細孔(ナノホール)を
有する。
【0035】このAl陽極酸化膜13は、多数の円柱状
のナノホール14が、膜(板)面にほぼ垂直に配置し、
それぞれのナノホールは互いに平行かつほぼ等間隔に配
置していることである。また、各ナノホールは、図1
a)に示すように三角格子状に配列する傾向がある。
【0036】ナノホールの直径2rは数nm〜数百n
m、間隔2Rは数nm〜数百nm程度、深さは10nm
〜100μmである。
【0037】ナノホールの間隔、直径は、陽極酸化に用
いる電解液の濃度と温度、及び、陽極酸化電圧印加方
法、電圧値、時間、さらには、その後のポアワイド処理
条件などのプロセス諸条件である程度制御することがで
きる。
【0038】また、本発明の構成においては、Alを主
成分とする膜は陽極酸化工程により、表面から導電性膜
までに全膜厚にわたり酸化されている。すなわち、ナノ
ホール底部が導電性膜に面しているという特徴を有す
る。以下このような構成を、導電性膜上ナノホールと呼
ぶことにする。たとえば、導電性膜としてTiを用いる
場合はTi上ナノホールと呼ぶ。
【0039】特に、下引きの導電性膜として、Ti、Z
r、Nb、Ta、Moなどを用いた場合には、図6a)
に示すように、細孔底部は、導電性膜を構成する材料及
びAl、Oの混合物からなる酸化物層17を有し、この
酸化物層17には、細孔底部と導電性膜を結び、導電性
膜11を構成する元素量の多い経路(以下パス)16を
有する。このパスは細孔底部のバリアー層が下地の導電
性膜まで到達した後も、陽極酸化を続けると、導電性膜
を構成する材料が細孔底部に向かって拡散することによ
って形成されると思われる。この経路が存在すると、引
き続き細孔内に電着で金属や半導体を電着する際に、従
来の細孔底部にバリアー層を有する陽極酸化アルミナに
比し、低い電圧で制御よく電着を可能とする。また、こ
の経路は導電性を有するため、細孔内充填物と導電性膜
の間で良好な電気的接続を実現することができる。
【0040】さらにこのようなパスが形成されたナノ構
造体を水素ガスや不活性ガス雰囲気中で熱処理を施すこ
とで、パスの導電性をさらに改良することができ、電着
時にはそれぞれの細孔で電着量のばらつきの小さい均一
な堆積を実現できる。この導電性改善の理由は、パスが
還元されるためと考えられる。
【0041】一方、下引きの導電性膜として、Cu、Z
n、Au、Pt、Pd、Ni、Fe、Co、Wなど用い
た場合には、図6b)に示すように、細孔底部は、酸化
アルミ(バリアー層)が存在せずに貫通したものとな
る。
【0042】なお、上記本発明のナノ構造体の陽極酸化
ナノホールに、金属、半導体等を埋め込むことや、その
レプリカを作成することで、新たなナノ構造体を作成す
ることもできる。
【0043】以下、図2を用いて、本発明のナノ構造体
の製造方法について更に詳細に説明する。図2a)〜
e)を順に追って説明するが、以下の工程a)〜e)
は、図2のa)〜e)に対応する。
【0044】a)基体10上に導電性膜11を形成 導電性膜11の形成方法は、抵抗加熱蒸着、EB蒸着、
スパッタ、CVD、メッキをはじめとする任意の製膜方
法が適用可能である。
【0045】b)導電性膜11上にAlを主成分とする
膜12を形成することで試料41とする。Alを主成分
とする膜の形成方法は、抵抗加熱蒸着、EB蒸着、スパ
ッタ、CVD、メッキをはじめとする任意の製膜方法が
適用可能である。
【0046】c)陽極酸化工程 上記試料41に陽極酸化を行うことで、本発明のナノ構
造体を構成する。本発明の陽極酸化工程は、具体的には
Alを主成分とする膜を形成した材料を電解液中に配
し、該材料とカソードとの間に陽極酸化電圧を印加する
工程である。また、この工程に於いてAlを主成分とす
る膜を、その全膜厚にわたり、すなわち形成されるナノ
ホールの底部が導電性膜に到達するまで、酸化する。本
工程に用いる陽極酸化装置の概略を図4に示す。
【0047】図4中40は恒温槽であり、41は試料、
43は電解液、44は反応容器、42はPt板のカソー
ド、45は陽極酸化電圧を印加する電源、46は陽極酸
化電流を測定する電流計である。図では省略してある
が、このほか電圧、電流を自動制御、測定するコンピュ
ータ、などが組み込まれている。試料41およびカソー
ド42は、恒温水槽により温度を一定に保たれた電解液
中に配置され、電源より試料、カソード間に電圧を印加
することで陽極酸化が行われる。
【0048】陽極酸化に用いる電解液は、たとえば、シ
ュウ酸、りん酸、硫酸、クロム酸溶液などが挙げられ
る。陽極酸化電圧、温度などの諸条件は、作成するナノ
構造体に応じて、適宜設定することができる。
【0049】陽極酸化工程は.陽極酸化電流を連続的に
検知しながら行なうことが好ましい。例えばTi、Z
r、Nb、Ta及びMoから選ばれる少なくとも1つの
元素を含む導電性表面に形成したアルミニウムを含む層
を陽極酸化した場合の陽極酸化電流は図5のAに示す様
に変化する。即ちアルミニウムを含む層の陽極酸化がそ
の全厚さに及んだ時点で陽極酸化電流は低下し始め、そ
の後ほぼ一定の値に収束する。そしてこの電流が低下
し、ほぼ一定値になった時点で陽極酸化を停止した場
合、陽極酸化膜に形成された細孔底部は図6(a)に示
した様に細孔底部と導電性表面との間に陽極酸化膜が介
在しているものの、殆どの細孔には、その底部と導電性
表面とを繋ぐ、該導電性表面を構成する元素を含む経路
が形成されており、この細孔底部に直流電源を用いて電
着を行なった結果、殆どの細孔底部に安定して電着膜が
析出した。このことから細孔の状態が高度に均一である
ことが分かる。
【0050】一方導電性表面にZnやCuを含ませた場
合の陽極酸化電流は、図5のBに示したように一度増加
したのち減少した。そして陽極酸化電流が一度増加した
とき、及び一度増加しその後低下したときに隠極酸化を
停止して得られたナノ構造体をFE−SEMで観察する
と陽極酸化膜に部分的にクレータ状の損傷が認められ、
細孔が消失している部分があった。
【0051】また導電性表面にAu、Pt、Pd、N
i、Fe、Co及びWから選ばれる少なくとも1つの元
素を含ませた場合の陽極酸化電流は、図5のCに示した
様に急増した。そして陽極酸化電流が急増した後に陽極
酸化を停止して得たナノ構造体を同様にして観察した結
果、細孔の殆どが消失していた。そしてCu、Zn、A
u、Pt、Pd、Ni、Fe、Co及びWから選ばれる
少なくとも1つの元素を含む導電性表面を備えた基体の
導電性表面に形成したアルミニウムを含む膜の陽極酸化
を、陽極酸化電流が変化した直後に停止した場合には細
孔には損傷が殆ど認められず、また細孔の状態は均一で
あった。
【0052】このような結果が得られる理由は明らかで
ないが以下に推察を述べる。陽極酸化はアルミニウムを
含む膜の表面より徐々に進行し導電性表面にまで到達す
る。このときに導電性表面が例えばTi、Zr、Nb、
Ta及びMoから選ばれる少なくとも1つの元素を含む
導電性表面であった場合には細孔底部の陽極酸化膜は除
去されず、導電性表面を構成する材料が陽極酸化膜中を
通って細孔底部に向つて拡散し、導電性表面を構成する
元素を含む経路が形成されるものと考えられる。
【0053】そしてこのようなナノ構造体を加熱、もし
くは還元雰囲気中で加熱処理すると細孔底部の導電性が
より向上する理由は、該経路を構成する材料が還元され
る為であると考えられる。そして図5のAに示した陽極
酸化電流プロファイルにおいて電流値が一定値に収束し
た後に陽極酸化を停止することが好ましいのは、殆ど全
ての細孔底部に該経路が形成される為と考えられる。
【0054】この態様においては陽極酸化電流がlmA
/cm2 以下になった時点で陽極酸化を停止することが
好ましい。
【0055】一方導電性表面がAu、Pt、Pd、N
i、Fe、Co及びWから選ばれる少なくとも1つの元
素を含む導電性表面である場合には、陽極酸化がアルミ
ニウムを含む膜の表面より徐々に進行して導電性表面に
まで到達し、電解液が導電性表面と接触した時点で導電
性表面の電解液の電気分解や導電性表面の溶解が生じ、
その結果大きな電流が流れるものと考えられ、これが細
孔の消失の原因であると推測される。また導電性表面が
CuやZnを含む導電性表面である場合にも電解液が接
触したときには多少の電気分解や溶解が生じ、比較的大
きな電流が流れ、それによって細孔の消失が生じるもの
と考えられる。そしてこの態様においては陽極酸化電流
が変化した直後に陽極酸化を停止することによって細孔
の消失を極めて有効に防止することができる。他の方法
の一つとして例えば陽極酸化電圧出力に電流制限を施す
ことや、直列抵抗を配して陽極酸化することが挙げられ
る。特に電流制限を施す場合の電流制限値は50mA/
cm2以下とすることが好ましい。
【0056】ナノ構造体の用途に応じて、下記d)及び
e)の処理を行ってもよい。 d)ポアワイドニング処理 上記の工程を経たナノ構造体c)を酸溶液(たとえばリ
ン酸溶液)中に浸す本処理により、適宜、ナノホールの
径を広げることができる。濃度、処理時間、温度、によ
りナノホール径制御をすることができる。
【0057】e)ナノホール内に金属、半導体を充填 上記各の構造体c)及びd)のナノホール14に金属、
半導体を充填することができる。この際電気化学的な手
法によるNi、Fe、Co、Cdなどの充填(D.Al
−Mawlawi et.al. J..Mater.
Res.,9,1014(1994)、益田 他 表面
技術 Vol43,798(1992))、溶融金属の
導入(C.A.Huber et.al.SCIENC
E 263,800(1994))、などによる各種材
料の充填技術を用いることができる。たとえば、電気化
学的なFe,Ni,Co充填の手法の例をあげると、そ
れぞれFeSO4,NiSO4,CoSO4水溶液を用
いた電解析出などが挙げられる。 図2e)において
は、充填材15はAl陽極酸化膜13を完全に覆ってい
るが、ナノホール14の内部途中まで充填し、利用する
ことも可能である。
【0058】前述したとおり、本発明は、基体として、
Ti,Zr,Nb,Ta,Mo,Cu,Znのいずれか
を主成分とする材料を用いる際には必ずしも導電性膜を
必要とせず、その場合は、上記製造工程に於いて、工程
a)を省略し、b’)基体10上にAlを主成分とする
膜12を形成することで試料41とし、以下c)〜e)
の工程を実施すればよい。
【0059】
【実施例】以下、実施例により本発明を具休的に示す
が、本発明はこれに限定されるものではなく、適宜本発
明の範囲内で変更できるものである。
【0060】実施例1 幅40mm、長さ15mmの石英基板を5枚用意し、有
機溶剤及び純水で十分に洗浄した後、各々の石英基板の
表面に真空蒸着法若しくはスパッタ法によってTi、Z
r、Nb、Ta及びMoを厚さl00nmに成膜した。
なおTi以外はガラスヘの密着性向上の為、予めTiを
厚さ20nmに成膜した上に成膜して、導電性表面を有
する石英基板を得た。次に各々の導電性表面上にスパッ
タ法によりアルミニウム膜を厚さ1μmに形成した。
【0061】図4に示した陽極酸化装置を用いてアルミ
ニウム膜を陽極酸化処理した。電解液には0.3Mシュ
ウ酸水溶液を用い、恒温水槽により電解液を17℃に保
持し、陽極酸化電圧をDC40Vとして陽極酸化電流を
検知しつつ陽極酸化を行なった。その結果図5のAに示
した様に陽極酸化開始から8分後に陽極酸化電流が低下
し始め、10分後にはlmA/cm2 以下となった為陽
極酸化を停止した。次いで、ポアワイド処理としてリン
酸5wt%溶液に30分間浸漬した後、純水及びイソプ
ロピルアルコールで洗浄してナノ構造体を得た。
【0062】このナノ構造体の表面を電界放出走査型電
子顕微鏡(FE−SEM)で観察し、また断面を透過型
電子顕微鏡(TEM)で観察した。その結果、殆どの細
孔底部の構造は、図6(a)に示した様にパス(経路)
16を有していた。また細孔14は直径が約50nmの
極めて微細で均一な円柱状細孔であり、多数の細孔が約
100nmの間隔で互いに平行に、且つほぼ等間隔で配
列していた。またアルミニウム膜は全膜厚に亘って酸化
されていた。
【0063】またパス(経路)には元素分析によって導
電性表面を構成する各々の金属が含まれていることが確
認された。これは陽極酸化がアルミニウム膜表面から徐
々に進行し、最終的に導電性表面に到達したのちも陽極
酸化を続けることによって導電性表面を構成する材料が
細孔底部の陽極酸化膜中を通って細孔底部に向って拡散
したことによるものと考えられる。特に導電性表面がT
iもしくはNbの場合は、陽極酸化電流プロファイルの
減少が急峻であり、より均一な細孔が形成されていると
思われる。
【0064】比較例1 実施例1において導電性表面を構成する金属層をW、F
e、Ni、Pd、Pt及びAuに換えた以外は実施例1
と同様にして導電性表面にアルミニウム膜を有する基体
を作製した。次に実施例1と同様の条件にてアルミニウ
ム膜を陽極酸化を行ない、図5のCに示す様に陽極酸化
電流が急増した10分後に陽極酸化を停止した。
【0065】以降実施例1と同様にポアワイドの処理、
及び洗浄を行なった後、FE−SEM及びTEMで細孔
の状態を観察した。その結果、陽極酸化膜中の細孔には
中度〜重度の損傷が認められた。ここで中度の損傷とは
細孔の一部の消失、重度の損傷とは殆どの細孔の消失を
意味する。
【0066】比較例2 実施例1において導電性金属層をZn及びCuに換えた
以外は実施例1と同様にして導電性表面にアルミニウム
膜を有する基体を作製した。次に実施例1と同様の条件
にてアルミニウム膜を陽極酸化を行ない、図5のBに示
す様に陽極酸化電流が一度上昇した後低下した10分後
に陽極酸化を停止した。
【0067】以降実施例1と同様にポアワイドの処理、
及び洗浄を行なった後、FE−SEM及びTEMで細孔
の状態を観察した。その結果、陽極酸化膜中の細孔には
軽度の損傷が認められた。ここで軽度の損傷とは直径数
μmのクレータ状の孔が部分的に観察される場合であ
る。
【0068】実施例2 陽極酸化工程において、陽極酸化電源に電流リミッタを
かけた以外は比較例1及び2と同様にしてナノ構造体を
形成した。
【0069】すなわち、陽極酸化から5min後、Al
膜の電流プロファイルが回復したところで(図5の矢印
X)、DC電源の電流リミッタを作動させた。電流リミ
ットの値は5min後の陽極酸化電流値の1.2倍の値
として設定した。その他の条件は、比較例1及び2に準
じた。
【0070】FE−SEM観察の結果、比較例1及び2
のナノ構造体に比ベて、ナノホールの損傷の大幅な低減
がはかられていることがわかった。断面を観察すると、
図6b)に示したように殆どの細孔が導電性表面にまで
到達していることが分かった。又Cuにおいては細孔底
部においてその一部が酸化物を形成していた。
【0071】次に各々のナノ構造体に対して0.14M
のNiSO4 及び0.5MのH3 BO3 からなる電解液
中に浸漬し、カーボンの対向電極を用いて細孔底部にN
iを電着したところ、カロメル標準電極に対して−lV
〜−1.5Vという低い電圧で殆どの細孔の底部にNi
を充填することができた。また細孔に充填したNiと導
電性表面との間の電気伝導度を調べたところ、導電性表
面と細孔に充填したNiとの間の電気的接続は良好であ
った。
【0072】実施例3 本実施例には、金属基体を用いた場合のナノ構造体の製
造における陽極酸化電流モニターについて記載する。
【0073】本実施例には、試料として以下のものを用
いた。 実施例3−1:0.5mm厚のNi板基体に導電性膜と
してMoをEB蒸着によりlμm製膜した。 実施例3−2:0.5mm厚のMo板を基体として用
い、導電性膜は形成しなかった。
【0074】それぞれの試料のMo薄膜上、又はMo基
体上にAl膜をEB蒸着により1.5μm形成した。さ
らに、Al膜が形成されていない面において、電解液に
触れる部分をエポキシで被覆した。陽極酸化工程は、実
施例1に準じた。但し、陽極酸化の終了は、処理中、常
に陽極酸化の電流プロファイルをモニターし、陽極酸化
が導電性膜面まで到達していることを示す電流減少後、
さらに電流が安定したこと(図5の矢印Y)を判断して
電圧印加を停止、この工程を終了した。
【0075】FE−SEM観察により、本実施例のサン
プルを観察したところ、図6(a)にしめすようなAl
陽極酸化ナノホールが、それぞれの金属基体上に作成さ
れており、また、本実施例のナノホールの深さは均一で
あった。
【0076】比較例3 Al板を実施例3と同様の条件で10分間陽極酸化して
図3(a)に示した構造を有するナノ構造体を得た。こ
の構造体を実施例3と同様にしてFE−SEMで観察し
た結果、細孔の深さにバラツキが認められた。
【0077】上記実施例3及び比較例3より、下引きと
して実施例1で示した材料の導電性膜を配置することに
より、任意の基体上にAl陽極酸化ナノホールを形成で
きることがわかった。また、本実施例においては、Al
陽極酸化ナノホールの厚さ、ナノホールの深さが、Al
膜の膜厚で規定されるため、それらを広い面積にわたり
均一とすることができた。
【0078】また、本実施例のように、陽極酸化電流を
モニターし、電流プロファイルにより陽極酸化終了を判
断することにより、再現良くパスを形成することや、不
必要な陽極酸化の回避をすることができた。
【0079】実施例4 本実施例においては、基体として2インチ径のn−Si
基板を用い、導電性膜としては、厚さ200nmのTi
(実施例4−1)、及びNb膜(実施例4−2、3)を
用いた。Al膜の膜厚は、500nmとした。また、比
較例4として、導電性膜なしでAl膜を膜途中まで陽極
酸化した図3b)の構成の試料を用いした。
【0080】c)陽極酸化およびd)ポアワイド処理の
手法は、実施例1に準じた。実施例4−3においては、
陽極酸化後更に、2%H2 、98%Heの還元雰囲気中
で500℃、lhrの熱処理を施した。
【0081】e)細孔充填 前記ポアワイド処理まで終了したサンプルを、0.14
M NiSO4 、0.5M H3 BO3 からなる電解液
中で、カーボンの対向電極と共に浸して電着することで
ナノホール底にNiを析出させた。
【0082】比較例4においては電着に−15V以上の
電圧を要し、その堆積も再現性が悪かったが、本実施例
4−l、4−2、3においては、比較例4に比べて、カ
ロメル電極に対して、−1〜−1.5Vという低い電圧
で試料全面にわたり均一にNiを充填することができ
た。FE−SEM観察結果は、図7(a)に示す形態を
有した。直径が約50nmの円柱状細孔にNiが充填さ
れており、このNi充填細孔が多数、約百nmの間隔で
互いに平行かつほば等間隔に配列形成していた。特に電
着量を制御し、図7(b)に示すようにナノホールの中
途までNiを堆積した実施例4−3においては、細孔間
の充填物の量のばらつきが小さかった。
【0083】この理由について考察するに、ナノホール
内への電着においては、析出反応がナノホール底で速や
かに進行することが重要となるが、比較例においては図
3b)に示すナノホール底のバリヤー層32が反応を妨
げる一方、本実施例においては、図6a)に示すよう
に、細孔底部にパス16を有することで、パスが導電経
路となり、ホール底でのNi析出反応がスムーズに進行
したことに起因すると思われる。
【0084】また、4−3においては還元雰囲気(水
素)中の熱処理により、細孔底部のパスを還元すること
で、さらに細孔底部の導電性が改善されたと考えられ
る。またNi充填材と導電性膜の間の電気伝導度を調べ
たところ、実施例4−1、4−2、4−3において、導
電性膜と充填材の間に電気的接続が良好であった。
【0085】実施例5 本実施例においては、石英ガラスの基体を用い、導電性
膜としては厚さlμmのNb膜(実施例5−1)、Ti
膜(実施例5−2)、Cu膜(実施例5−3)、Pt膜
(実施例5−4)、Co膜(実施例5−5)を用いた。
Al膜の膜厚はlμmとした。陽極酸化手法は、Nb及
びTiは実施例1、Cu、Pt、Coは実施例2に準じ
た。
【0086】比較例5として、Al板を5min間陽極
酸化した図3(a)の構成のサンプルを用意した。比較
例6として、導電性膜なしで石英ガラス上のAl膜を膜
途中まで陽極酸化した図3(b)の構成のサンプルを用
意した。Alの膜厚はlμm、陽極酸化時間は5min
である。
【0087】引き続き、前記本実施例のNb下引さナノ
ホールを、He雰囲気中で200℃から1100℃の範
囲でlhの熱処理を行い、FE−SEMにより形態変化
を観察した。昇温、降温レートは5℃/minとした。
【0088】比較例5、6で作成した図3(a),
(b)のAl上ナノホールは、Alの融点(630℃)
を鑑み、200〜500℃の範囲とした。比較例5及び
6は熱処理前は、それぞれ図3a)、b)の形態を有し
ていたが、300℃程度以上の熱処理を経た試料は、陽
極酸化皮膜(Al陽極酸化ナノホール)に膜われを生じ
ていた。
【0089】一方で、本実施例の導電性膜を下引きした
構成においては、以下に示す高い温度まで、図1に示さ
れる構造を有しており、熱処理による形状、変化は見ら
れなかった。たとえば、細孔は、直径が約50nmの均
一な円柱状細孔であり、多数の細礼が、約百nmの間隔
で互いに平行かつほば等間隔に配列形成していた。
【0090】以下の表1に熱処理により、損傷の生じな
かった温度範囲を記す。
【0091】
【表1】
【0092】これにより、本発明の導電性膜上ナノホー
ル構成を有するナノ構造体、その中でもNb上ナノホー
ルは、熱耐性に優れることがわかった。これにより、高
温プロセスに耐えうるナノホールを構成できた。
【0093】また、TEM観察により、熱処理後のAl
陽極酸化ナノホールを構成する酸化アルミは結晶性にす
ぐれた。さらに処理前後でAl陽極酸化ナノホールの酸
耐性を比較したところ、熱処理により化学的安定性の改
善が為されていることがわかった。
【0094】実施例6 実施例5と同様な手法で導電性表面がNb及びPtのナ
ノ構造体を用意した。これらの構造体の細孔内にC.
A.Huberらの手法と同様な手法で金属や半導体材
料を導入した。すなわち、導入する材料を各々のナノ構
造体とともに薄い金属製アンプルに配し、アンプル内を
不活性雰囲気で満たした後、導入材料の融点以上の温度
に上げ、さらに圧力を徐々に4K bar程度まで加
え、最終的にアンプルを圧し砕くことで行った。ここ
で、Huberらは800℃までの熱処理を行っている
が、本発明のナノ構造体を用いることで1100℃まで
の熱処理が可能であった。
【0095】これにより、低融点の金属In、Sn、A
lや半導体(Se、Te、GaSb、Bi2 Te3 )な
どに加え、より高融点のAg、Au、Cuなどの金属、
Geなどの半導体を導入することができた。また、本発
明においてはナノホールが導電性材料の上に配置されて
いるため、ナノホールと導電性膜(Nb又はPt)との
電気的接続が可能であった。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、以
下の効果がある。 1)任意の基体上に極めて均一な状態の細孔を有するA
l陽極酸化膜を形成できる。 2)導電材上に極めて均一な状態の細孔を有するAl陽
極酸化膜を形成できる。さらに、ナノホール内に金属も
しくは半導体を充填した構成においては、導電材と上記
金属もしくは半導体の電気的接続を可能とする。 3)大面積にわたりナノホールの深さが均一なAl陽極
酸化膜を形成できる。 4)高温耐性に優れたナノ構造体を形成できる。また、
熱処理により、結晶性に優れたAl陽極酸化膜を形成で
きる。
【0097】これらは、Al陽極酸化膜をさまざまな形
態で応用することを可能とするものであり、その応用範
囲を著しく広げるものである。本発明のナノ構造体は、
それ自体機能材料として使用可能であるが、さらなる新
規なナノ構造体の母材、鋳型、などとして用いることも
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のナノ構造体の構造を示す概念図であっ
て、(a)平面図、(b)は(a)のAA線断面図であ
る。
【図2】本発明のナノ構造体の製造工程を示す模式断面
図であって、a)は基体上に導電性膜を形成したとこ
ろ、b)は導電性膜上にA1を主成分とする膜を形成し
たところ、c)はA1膜を陽極酸化し、ナノホールを形
成したところ、d)はポアワイドニング処理によりナノ
ホール径を広げたところ、e)はナノホールに金属もし
くは半導体を充填したところを示す。
【図3】従来のA1板(膜)上のA1陽極酸化膜の構造
を示す概略図で、a)A1板を陽極酸化した場合の断面
図、b)は基体上のA1膜を途中まで陽極酸化した場合
の断面図、c)A1板(膜)に形成したナノホールの斜
視図である。
【図4】陽極酸化装置を説明するための概略図である。
【図5】陽極酸化時の電流プロファイルの分類を示すグ
ラフである。
【図6】本発明の実施例1および実施例3のナノ構造体
の細孔底部の形態を示す概略図である。
【図7】本発明の実施例4のナノ構造体の細孔底部の形
態を示す概略図で、(a)は細孔を完全に充填した形
態、(b)は細孔の中途まで充填した形態を示す。
【符号の説明】
10 基体 11 導電成膜 12 A1を主成分とする膜 13 A1陽極酸化膜 14 細孔 15 充填材 16 パス 17 酸化物層 31 A1板 32 バリアー層 40 恒温層 41 試料 42 カソード 43 電解液 44 反応容器 45 電源 46 電流計
【手続補正書】
【提出日】平成10年11月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図4】
【図5】
【図3】
【図6】
【図7】

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性表面を備えた基体の該導電性表面
    に、細孔を有する陽極酸化膜を具備し、該細孔の底部と
    該導電性表面との間に酸化物層を有し、該酸化物層に該
    細孔の底部と該導電性表面とを繋ぎ、該導電性表面に含
    まれる材料を含む経路を有しているナノ構造体の製造方
    法であって、 1)Ti、Zr、Nb、Ta及びMoから選ばれる少な
    くとも1つの元素を含む導電性表面を備えた基体の該導
    電性表面にアルミニウムを含有する膜を形成する工程、
    及び 2)該アルミニウムを含む膜と対向電極の間に電圧を印
    加して該アルミニウムを含む膜を陽極酸化し、細孔を有
    する陽極酸化膜を形成する工程を有し、 上記工程2)が、陽極酸化電流を検知しつつ陽極酸化を
    行ない、該陽極酸化が該導電性表面に到達したことを示
    す該陽極酸化電流の変化を検出した後に陽極酸化を停止
    する工程を含むことを特徴とするナノ構造体の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 該陽極酸化電流がlmA/cm2 以下に
    低下した後に陽極酸化を停止する請求項1記載の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 上記工程2)の後に加熱処理する工程を
    更に含む請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 該加熱処理を還元雰囲気中で行なう請求
    項3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 該加熱処理が、300℃以上に加熱する
    工程を含む請求項3または4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 該導電性表面が含む元素がNbまたはT
    iである請求項1記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 上記工程2)の後に細孔内に金属及び半
    導体の少なくとも一方を充填する工程を更に含む請求項
    1記載の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ナノ構造体を加熱処理する工程の後
    に、細孔内に金属及び半導体の少なくとも一方を充填す
    る工程を含む請求項4記載の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記細孔内に金属及び半導体の少なくと
    も一方を充填する工程が、充填されるべき該金属、該半
    導体若しくは該金属及び該半導体の熔融体と該ナノ構造
    体とを接触させる工程を含む請求項7または8記載の製
    造方法。
  10. 【請求項10】 該接触させる工程を加圧下で行なう請
    求項9記載の製造方法。
  11. 【請求項11】 該金属及び該半導体がIn、Sn、A
    l、Se、Te、GaSb及びBiTeから選ばれ
    た少なくとも1種である請求項7乃至10のいずれかの
    項に記載の製造方法。
  12. 【請求項12】 該金属及び半導体がAg、Au、Cu
    及びGeから選ばれた少なくとも1種である請求項7〜
    10のいずれかの項に記載の製造方法。
  13. 【請求項13】 Cu、Zn、Au、Pt、Pd、N
    i、Fe、Co及びWから選ばれる少なくとも1つの元
    素を含む導電性表面を備えた基体の導電性表面に細孔を
    有する陽極酸化膜を備え、該細孔が該導電性表面に到達
    しているナノ構造体の製造方法であって、 1)Cu、Zn、Au、Pt、Pd、Ni、Fe、Co
    及びWから選ばれる少なくとも1つの元素を含む導電性
    表面を備えた基体の導電性表面にアルミニウムを含む膜
    を形成する工程、及び 2)該アルミニウムを含む膜と対向電極との間に電圧を
    印加して陽極酸化し、細孔を有する陽極酸化膜を形成す
    る工程を有し、 上記2)の工程において、該陽極酸化電圧出力に電流制
    限を施すことを特徴とするナノ構造体の製造方法。
  14. 【請求項14】 該電流制限値が50mA/cm2より
    小さい請求項13記載の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記工程2)の後に、細孔内に金属及
    び半導体の少なくとも一方を充填する工程を含む請求項
    13記載の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記細孔内に金属及び半導体の少なく
    とも一方を充填する工程が、充填されるべき該金属、該
    半導体若しくは該金属及び該半導体の熔融体と該細孔を
    接触させる工程を含む請求項15記載の製造方法。
  17. 【請求項17】 該接触させる工程を加圧下で行なう請
    求項16記載の製造方法。
  18. 【請求項18】 該金属及び該半導体がIn、Sn、A
    l、Se、Te、GaSb及びBiTeから選ばれ
    た少なくとも1種である請求項15乃至17のいずれか
    の項に記載の製造方法。
  19. 【請求項19】 該金属及び半導体がAg、Au、Cu
    及びGeから選ばれた少なくとも1種である請求項15
    乃至17のいずれかの項に記載の製造方法。
  20. 【請求項20】 導電性表面を備えた基体の該導電性表
    面に、細孔を有する陽極酸化膜を具備し、該細孔の底部
    と該導電性表面との間に酸化物層を有し、該酸化物層は
    該細孔の底部と該導電性表面とを繋ぎ、該導電性表面に
    含まれる材料を含む経路を有していることを特徴とする
    ナノ構造体。
  21. 【請求項21】 該導電性表面がTi、Zr、Nb、T
    a及びMoから選ばれる少なくとも1つの元素を含む請
    求項20記載のナノ構造体。
  22. 【請求項22】 該導電性表面が含む元素がTiまたは
    Nbである請求項21記載のナノ構造体。
  23. 【請求項23】 請求項1に記載の方法によって製造さ
    れたことを特徴とするナノ構造体。
  24. 【請求項24】 請求項13に記載の方法によって製造
    されたことを特徴とするナノ構造体。
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