JPH11196852A - 芳醇な生酒を得る方法とその製造販売システム - Google Patents
芳醇な生酒を得る方法とその製造販売システムInfo
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- JPH11196852A JPH11196852A JP2266698A JP2266698A JPH11196852A JP H11196852 A JPH11196852 A JP H11196852A JP 2266698 A JP2266698 A JP 2266698A JP 2266698 A JP2266698 A JP 2266698A JP H11196852 A JPH11196852 A JP H11196852A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 米本来の持つうまみと、芳醇な酒質を持つ本
来の酒の姿を持つ生酒を得る方法と、そのうまみを最終
需要者に至るまで随意嗜むことができる製造販売システ
ムを提供する。 【構成】 本発明の芳醇な生酒の製造販売システムは、
生酒製造部10と流通部24とより構成する。生酒製造
部10は、原料処理部11と醗酵部14と製成部20と
貯蔵部21とよりなり、流通部24は配送部25と小売
貯蔵部26とより構成する。
来の酒の姿を持つ生酒を得る方法と、そのうまみを最終
需要者に至るまで随意嗜むことができる製造販売システ
ムを提供する。 【構成】 本発明の芳醇な生酒の製造販売システムは、
生酒製造部10と流通部24とより構成する。生酒製造
部10は、原料処理部11と醗酵部14と製成部20と
貯蔵部21とよりなり、流通部24は配送部25と小売
貯蔵部26とより構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機米を原料とす
る純米酒や吟醸酒に関し、特に前記純米酒や吟醸酒より
得られた、米本来の持つうまみと香りの芳醇さを持つ生
酒の製法と、得られた生酒の貯蔵と適宜蔵出し及び小売
直売を可能とする芳醇な生酒の製造販売システムに関す
る。
る純米酒や吟醸酒に関し、特に前記純米酒や吟醸酒より
得られた、米本来の持つうまみと香りの芳醇さを持つ生
酒の製法と、得られた生酒の貯蔵と適宜蔵出し及び小売
直売を可能とする芳醇な生酒の製造販売システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】日本酒には本醸造酒と純米酒と吟醸酒等
があるが、純米酒と吟醸酒とは有機農法による玄米を使
用し且つ使用する玄米は精米歩合60〜40%に精米し
た米の芯を使って、丁寧な低温発酵によって得られた芳
香の勝れた日本酒で、純米酒は醸造用アルコールを使用
していない。
があるが、純米酒と吟醸酒とは有機農法による玄米を使
用し且つ使用する玄米は精米歩合60〜40%に精米し
た米の芯を使って、丁寧な低温発酵によって得られた芳
香の勝れた日本酒で、純米酒は醸造用アルコールを使用
していない。
【0003】ところで、日本酒の製造方法は、図4を見
るように、原料処理工程50、発酵工程53、製成工程
59、貯蔵壜詰め工程62に大別される。上記原料処理
工程50では、玄米51を精米し、さらに洗米、浸漬を
経由したのち蒸米機52で蒸米を造る。次に醗酵工程5
3で、前記蒸米と種麹54とより製麹機を介して麹を作
り、この麹に蒸米と水、さらに純粋培養された酵母55
を酒母タンク56で加えて酒のもとになる酒母を作って
いる。この酒母を醗酵タンク57に移し、麹、蒸米、水
を加えて発酵させ醪を作り熟成させる。十分熟成した醪
を上槽機58で圧搾させ、粕と新酒とに分離する。上記
発酵工程53での上槽を終了した新酒を、滓引きをした
のち、製成工程59の濾過機60で雑菌等を除き、火入
機61で火入れをなし、火落菌の殺菌と残存酵素を破壊
し、酒質を安定させたのち貯蔵壜詰め工程62へ移行さ
せ清酒を作り出すようにしている。
るように、原料処理工程50、発酵工程53、製成工程
59、貯蔵壜詰め工程62に大別される。上記原料処理
工程50では、玄米51を精米し、さらに洗米、浸漬を
経由したのち蒸米機52で蒸米を造る。次に醗酵工程5
3で、前記蒸米と種麹54とより製麹機を介して麹を作
り、この麹に蒸米と水、さらに純粋培養された酵母55
を酒母タンク56で加えて酒のもとになる酒母を作って
いる。この酒母を醗酵タンク57に移し、麹、蒸米、水
を加えて発酵させ醪を作り熟成させる。十分熟成した醪
を上槽機58で圧搾させ、粕と新酒とに分離する。上記
発酵工程53での上槽を終了した新酒を、滓引きをした
のち、製成工程59の濾過機60で雑菌等を除き、火入
機61で火入れをなし、火落菌の殺菌と残存酵素を破壊
し、酒質を安定させたのち貯蔵壜詰め工程62へ移行さ
せ清酒を作り出すようにしている。
【0004】上記工程において、従来は、製成工程での
濾過機による酒の濾過作業で酒の持つうまみの大半が雑
菌とともに持ちさられ、酒の味は淡泊となり芳醇さを喪
失する問題がある。また、上槽濾過した新酒の酒質が落
ち着いてきた頃を見計らって火入れを行い、新酒中の微
生物を殺菌するとともに、新酒中に残存する酵素の失活
破壊をさせ、酒の生活体としての営みを完全に停止さ
せ、安定させている。従って酒としての真のうまみはこ
の火入れにより失われることになる。然も、上記火入れ
時期は、火入れまでに糖分を増すため、辛口、甘口によ
りまた、周囲温度により適宜設定する必要がある。ま
た、火入れ温度は酒質によって決まるが、要は残存酵素
の破壊限度を考えて決定する必要がある。また、火入れ
方法についても、火入れ前に炭素処理が必要で、清酒の
品質に害を与えぬこと、なるべく清酒は空気に触れさせ
ぬ、等の煩雑な作業を必要で上記操作に手違いを生ずる
と酒質に大きな影響を与えることになる。
濾過機による酒の濾過作業で酒の持つうまみの大半が雑
菌とともに持ちさられ、酒の味は淡泊となり芳醇さを喪
失する問題がある。また、上槽濾過した新酒の酒質が落
ち着いてきた頃を見計らって火入れを行い、新酒中の微
生物を殺菌するとともに、新酒中に残存する酵素の失活
破壊をさせ、酒の生活体としての営みを完全に停止さ
せ、安定させている。従って酒としての真のうまみはこ
の火入れにより失われることになる。然も、上記火入れ
時期は、火入れまでに糖分を増すため、辛口、甘口によ
りまた、周囲温度により適宜設定する必要がある。ま
た、火入れ温度は酒質によって決まるが、要は残存酵素
の破壊限度を考えて決定する必要がある。また、火入れ
方法についても、火入れ前に炭素処理が必要で、清酒の
品質に害を与えぬこと、なるべく清酒は空気に触れさせ
ぬ、等の煩雑な作業を必要で上記操作に手違いを生ずる
と酒質に大きな影響を与えることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みなされたもので、米本来の持つうまみと、芳醇な
酒質を持つ本来の酒の姿を持つ生酒を得る方法と、その
うまみを最終需要者に至るまで随意嗜むことができる製
造販売システムの提供を目的とするものである。上記芳
醇な酒質を持つ生酒を得るためには、従来の酒造方法に
見られた日本酒本来の性質を奪っている製成過程におけ
る濾過と火入れについての対策を行う必要がある。即
ち、乳酸菌を主体とする雑菌や火落菌の排除と残存有害
菌の増殖防止を従来の火入れに代わる手段で行うととも
に、酒質の安定維持及び酒の生活体としての営みを需要
者に渡るまでの間休止保持させる対策が必要である。ま
た、適宜蔵出し適宜小出しに対する酒質維持に対する対
策も必要とする。
に鑑みなされたもので、米本来の持つうまみと、芳醇な
酒質を持つ本来の酒の姿を持つ生酒を得る方法と、その
うまみを最終需要者に至るまで随意嗜むことができる製
造販売システムの提供を目的とするものである。上記芳
醇な酒質を持つ生酒を得るためには、従来の酒造方法に
見られた日本酒本来の性質を奪っている製成過程におけ
る濾過と火入れについての対策を行う必要がある。即
ち、乳酸菌を主体とする雑菌や火落菌の排除と残存有害
菌の増殖防止を従来の火入れに代わる手段で行うととも
に、酒質の安定維持及び酒の生活体としての営みを需要
者に渡るまでの間休止保持させる対策が必要である。ま
た、適宜蔵出し適宜小出しに対する酒質維持に対する対
策も必要とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の芳醇な
生酒の製法は、米本来のうまみと香りと芳醇さを引き出
すべく、有機米を原料とする純米酒や吟醸酒の上槽後に
得られる新酒に対し、軽度の炭素濾過のみによる製成を
介して生酒を得るようにし、得られた生酒に対し酸素の
供給を断つ通気遮断とともに低温貯蔵を行うようにした
ことを特徴とするものである。
生酒の製法は、米本来のうまみと香りと芳醇さを引き出
すべく、有機米を原料とする純米酒や吟醸酒の上槽後に
得られる新酒に対し、軽度の炭素濾過のみによる製成を
介して生酒を得るようにし、得られた生酒に対し酸素の
供給を断つ通気遮断とともに低温貯蔵を行うようにした
ことを特徴とするものである。
【0007】上記構成により、上槽後の新酒に対し行う
濾過は軽度に止め、上槽の過程で増殖する雑菌や火落菌
の除去に主点を置くようにし、うまみまで除去されない
ようにする必要がある。なお、濾過に際して活性炭素を
使用すれば脱色、清澄及び雑味、雑菌の除去ができ、併
せて火落菌による火落を防ぐこともできる。また、火落
ちの防止のため従来日本酒に対し行ってきた火入れを止
めることにより、上槽濾過後の新酒は、生活体としての
営みは低温冷蔵により一時的には休止させられるが低温
冷蔵より解放されたときは、その営みを復活した芳醇な
生酒を供給できる。なお、貯蔵する場合は通気遮断によ
り空気との接触を断つことが出来、そのため酸素の供給
は遮断され、酸化による酒質の劣化を防止できる。即ち
新酒の白濁、悪臭の発生を防止でき、且つ通気性嫌気性
の微生物に対する増殖を防止できる。 また、低温貯蔵
により、細菌の繁殖を阻止することができ、特に乳酸菌
を主体とする火落菌の発生増殖を阻止できる。
濾過は軽度に止め、上槽の過程で増殖する雑菌や火落菌
の除去に主点を置くようにし、うまみまで除去されない
ようにする必要がある。なお、濾過に際して活性炭素を
使用すれば脱色、清澄及び雑味、雑菌の除去ができ、併
せて火落菌による火落を防ぐこともできる。また、火落
ちの防止のため従来日本酒に対し行ってきた火入れを止
めることにより、上槽濾過後の新酒は、生活体としての
営みは低温冷蔵により一時的には休止させられるが低温
冷蔵より解放されたときは、その営みを復活した芳醇な
生酒を供給できる。なお、貯蔵する場合は通気遮断によ
り空気との接触を断つことが出来、そのため酸素の供給
は遮断され、酸化による酒質の劣化を防止できる。即ち
新酒の白濁、悪臭の発生を防止でき、且つ通気性嫌気性
の微生物に対する増殖を防止できる。 また、低温貯蔵
により、細菌の繁殖を阻止することができ、特に乳酸菌
を主体とする火落菌の発生増殖を阻止できる。
【0008】また、請求項1記載の通気遮断は、酸素の
侵入を防止すべく窒素ガスの充填により可能としたこと
を特徴とするものである。
侵入を防止すべく窒素ガスの充填により可能としたこと
を特徴とするものである。
【0009】上記通気遮断は、火落菌の通性嫌気性によ
る酸素存在下で生存を防止するためにも酸素との接触を
断つ必要があり、窒素ガスの充填が望ましい。
る酸素存在下で生存を防止するためにも酸素との接触を
断つ必要があり、窒素ガスの充填が望ましい。
【0010】また、請求項1記載の低温貯蔵は微生物の
増殖を阻止するに十分な温度で構成したことを特徴とす
るものである。
増殖を阻止するに十分な温度で構成したことを特徴とす
るものである。
【0011】上記低温貯蔵の設定温度は、火入れ処理を
省いた新酒は上槽後の濾過を経過した新酒に、なお雑菌
や火落菌等が残存していても、微生物が−10〜−12
℃で増殖を完全に阻止される点から見て、この温度より
僅か低めに設定するようにすれば、火入れを省いた生酒
に火落ちが起きることはない。
省いた新酒は上槽後の濾過を経過した新酒に、なお雑菌
や火落菌等が残存していても、微生物が−10〜−12
℃で増殖を完全に阻止される点から見て、この温度より
僅か低めに設定するようにすれば、火入れを省いた生酒
に火落ちが起きることはない。
【0012】次に、本発明の芳醇な生酒の製造販売シス
テムは、有機米を原料とする蒸米を得る原料処理部と、
該蒸米と種麹と酵母と水とより醪を作り醪より粕と新酒
に分離する発酵部と、前記分離された新酒を濾過して雑
菌を除去する製成部と、濾過により得られた生酒の貯蔵
に対し通気遮断と低温冷蔵を可能とするサーマルタンク
を設けた貯蔵部と、より構成する生酒製造部と、蔵出し
した生酒を最終小売店まで冷凍車で配送する配送部と、
小売店において通気遮断と低温冷蔵を可能とするサーマ
ルタンクを設け随時小売りと直売を可能とする最終貯蔵
部と、よりなる流通部と、より構成したことを特徴とす
る。
テムは、有機米を原料とする蒸米を得る原料処理部と、
該蒸米と種麹と酵母と水とより醪を作り醪より粕と新酒
に分離する発酵部と、前記分離された新酒を濾過して雑
菌を除去する製成部と、濾過により得られた生酒の貯蔵
に対し通気遮断と低温冷蔵を可能とするサーマルタンク
を設けた貯蔵部と、より構成する生酒製造部と、蔵出し
した生酒を最終小売店まで冷凍車で配送する配送部と、
小売店において通気遮断と低温冷蔵を可能とするサーマ
ルタンクを設け随時小売りと直売を可能とする最終貯蔵
部と、よりなる流通部と、より構成したことを特徴とす
る。
【0013】上記したように、芳醇な生酒の製造販売シ
ステムは、生酒製造部と流通部とより構成する。前記生
酒製造部は、原料の有機米を精白した米の芯を洗米、浸
漬の過程を経て蒸米を作る原料処理部と、蒸米に種麹を
植え付け麹を作るとともに、麹と前記蒸米とに水及び酵
母を加えて育成し酒母を作り、この酒母に麹、蒸米、水
を加えて発酵熟成させて醪を作り、熟成した醪を酒粕と
新酒に分離し滓引きする醗酵部と、滓引き上槽した新酒
を軽度の炭素濾過による雑菌や火落菌の除去をして生酒
を得る製成部と、生酒を通気遮断と低温冷蔵するサーマ
ルタンクにより貯蔵し適宜蔵出しを可能とした貯蔵部
と、より構成しているため、従来の酒造法に比較し製成
部における濾過を軽度のものにすることと、火入れ作業
を削除することにより酒本来のうまみと芳醇な酒質を持
つ生酒を得ることができる。上記のようにして得られた
生酒の酒質を変更させることなく、随意蔵出しができる
低温冷蔵可能のサーマルタンクを貯蔵部に設けているた
め、前記雑菌は排除できる軽度の濾過と相俟って火入れ
をしなくても火落ちを防止できる。また、サーマルタン
クは通気遮断機構を設けてあるためタンク内の新酒と外
気特に酸素との接触を断つようにしてあるため、随意蔵
出しを可能とするとともに酒質を劣化させることなく安
定した状態で維持させることができる。
ステムは、生酒製造部と流通部とより構成する。前記生
酒製造部は、原料の有機米を精白した米の芯を洗米、浸
漬の過程を経て蒸米を作る原料処理部と、蒸米に種麹を
植え付け麹を作るとともに、麹と前記蒸米とに水及び酵
母を加えて育成し酒母を作り、この酒母に麹、蒸米、水
を加えて発酵熟成させて醪を作り、熟成した醪を酒粕と
新酒に分離し滓引きする醗酵部と、滓引き上槽した新酒
を軽度の炭素濾過による雑菌や火落菌の除去をして生酒
を得る製成部と、生酒を通気遮断と低温冷蔵するサーマ
ルタンクにより貯蔵し適宜蔵出しを可能とした貯蔵部
と、より構成しているため、従来の酒造法に比較し製成
部における濾過を軽度のものにすることと、火入れ作業
を削除することにより酒本来のうまみと芳醇な酒質を持
つ生酒を得ることができる。上記のようにして得られた
生酒の酒質を変更させることなく、随意蔵出しができる
低温冷蔵可能のサーマルタンクを貯蔵部に設けているた
め、前記雑菌は排除できる軽度の濾過と相俟って火入れ
をしなくても火落ちを防止できる。また、サーマルタン
クは通気遮断機構を設けてあるためタンク内の新酒と外
気特に酸素との接触を断つようにしてあるため、随意蔵
出しを可能とするとともに酒質を劣化させることなく安
定した状態で維持させることができる。
【0014】また、流通部は、配送部と最終貯蔵部とよ
り構成し、配送部では前記貯蔵部より必要量だけ蔵出し
した新酒を配送部より小売先に随意送ることができ、ま
た配送された販売小売先には貯蔵部と同様に通気遮断と
低温冷蔵可能のサーマルタンクを設けているため、最終
需要家に対し酒質の低下を起こすことなく配送生酒を小
分け直売りをすることができる。
り構成し、配送部では前記貯蔵部より必要量だけ蔵出し
した新酒を配送部より小売先に随意送ることができ、ま
た配送された販売小売先には貯蔵部と同様に通気遮断と
低温冷蔵可能のサーマルタンクを設けているため、最終
需要家に対し酒質の低下を起こすことなく配送生酒を小
分け直売りをすることができる。
【0015】請求項4記載のサーマルタンクは、略0℃
〜−15℃の冷蔵を可能とした冷却用のタンクと、通気
遮断機構ないし窒素ガス充填部とを設けたことを特徴と
する。
〜−15℃の冷蔵を可能とした冷却用のタンクと、通気
遮断機構ないし窒素ガス充填部とを設けたことを特徴と
する。
【0016】上記サーマルタンクには略0℃〜−15℃
の冷蔵可能の冷凍機と冷熱伝達用のコイルよりなる低温
伝熱部をタンク外周に設け、内部には密閉盆状部材に通
気遮断機構を設けるか、または窒素ガスの充填により、
また、収容している新酒に対し微生物の増殖を許さない
低温冷蔵により、新酒の酒質を害なう事無く且つ適当時
期における蔵出しを可能とすることができ、芳醇な生酒
を販売小売先及び最終需要家に対し容易に供給できる。
の冷蔵可能の冷凍機と冷熱伝達用のコイルよりなる低温
伝熱部をタンク外周に設け、内部には密閉盆状部材に通
気遮断機構を設けるか、または窒素ガスの充填により、
また、収容している新酒に対し微生物の増殖を許さない
低温冷蔵により、新酒の酒質を害なう事無く且つ適当時
期における蔵出しを可能とすることができ、芳醇な生酒
を販売小売先及び最終需要家に対し容易に供給できる。
【0017】請求項5記載の通気遮断機構は、タンク内
の液面に全面密着する膜部材で構成され、液面の昇降に
つれ前記膜部材を保持して気密状に昇降する枠部材と、
該部材の外周周辺に設けたタンク内周との間に気密状に
接触する弾性接触体と、より構成したことを特徴とす
る。
の液面に全面密着する膜部材で構成され、液面の昇降に
つれ前記膜部材を保持して気密状に昇降する枠部材と、
該部材の外周周辺に設けたタンク内周との間に気密状に
接触する弾性接触体と、より構成したことを特徴とす
る。
【0018】上記構成により、新酒を収容しているタン
ク内の液面に気密状に密着する膜部材を設け、該部材を
保持しながら液面の昇降につれ密着状態を維持させなが
ら昇降する枠部材を設け、該枠部材にはタンク内周との
接触部に気密状に接触する弾性接触体を形成させている
ため、前記昇降する液面は常に外気と遮断され、外部よ
りの酸素の供給を完全に断つことができ、新酒の酸化を
防止でき茶色に変色する加変現象を押さえるとともに味
及び香等の酒質の低下を防止でき、且つ通気性嫌気性微
生物の増殖防止もできる。
ク内の液面に気密状に密着する膜部材を設け、該部材を
保持しながら液面の昇降につれ密着状態を維持させなが
ら昇降する枠部材を設け、該枠部材にはタンク内周との
接触部に気密状に接触する弾性接触体を形成させている
ため、前記昇降する液面は常に外気と遮断され、外部よ
りの酸素の供給を完全に断つことができ、新酒の酸化を
防止でき茶色に変色する加変現象を押さえるとともに味
及び香等の酒質の低下を防止でき、且つ通気性嫌気性微
生物の増殖防止もできる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特
に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1
は本発明の芳醇な生酒の製造販売システムの概略の構成
を示すブロック図で、図2は図1のサーマルタンクに窒
素ガス充填部を設けた場合の概略の構成を示す図で、図
3(A)は図1のサーマルタンクに通気遮断機構を設け
た場合の概略の構成を示す図で、(B)は(A)に示す
通気遮断機構の概略の構成を示す図である。
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特
に特定的な記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみ
に限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1
は本発明の芳醇な生酒の製造販売システムの概略の構成
を示すブロック図で、図2は図1のサーマルタンクに窒
素ガス充填部を設けた場合の概略の構成を示す図で、図
3(A)は図1のサーマルタンクに通気遮断機構を設け
た場合の概略の構成を示す図で、(B)は(A)に示す
通気遮断機構の概略の構成を示す図である。
【0020】図1に示すように、本発明の芳醇な生酒の
製造販売システムは、生酒製造部10と流通部24とよ
り構成する。生酒製造部10は、原料処理部11と醗酵
部14と製成部20と貯蔵部21とよりなり、流通部2
4は配送部25と小売貯蔵部26とより構成する。前記
原料処理部11と醗酵部14の処理内容は、日本酒の醸
造過程の原料処理過程と醗酵過程と同様であるが、玄米
は有機農法により生産された米を使用し、精米歩合は6
0〜40%に精米した米の芯を使用し、低温醗酵により
特殊な香味を醸し出すようにしても良い。上記原料処理
部11と醗酵部14では、玄米12を精米し、さらに洗
米、浸漬を経由したのち蒸米機13で蒸米を造る。次に
醗酵部14で、前記蒸米と種麹16とより製麹機を介し
て麹を作り、この麹に蒸米と水、さらに純粋培養された
酵母15を酒母タンク17で加えて酒のもとになる酒母
を作っている。この酒母を醗酵タンク18に移し、麹、
蒸米、水を加えて発酵させ醪を作り熟成させる。十分熟
成した醪を上槽機19で圧搾させ、粕と新酒とに分離さ
せている。
製造販売システムは、生酒製造部10と流通部24とよ
り構成する。生酒製造部10は、原料処理部11と醗酵
部14と製成部20と貯蔵部21とよりなり、流通部2
4は配送部25と小売貯蔵部26とより構成する。前記
原料処理部11と醗酵部14の処理内容は、日本酒の醸
造過程の原料処理過程と醗酵過程と同様であるが、玄米
は有機農法により生産された米を使用し、精米歩合は6
0〜40%に精米した米の芯を使用し、低温醗酵により
特殊な香味を醸し出すようにしても良い。上記原料処理
部11と醗酵部14では、玄米12を精米し、さらに洗
米、浸漬を経由したのち蒸米機13で蒸米を造る。次に
醗酵部14で、前記蒸米と種麹16とより製麹機を介し
て麹を作り、この麹に蒸米と水、さらに純粋培養された
酵母15を酒母タンク17で加えて酒のもとになる酒母
を作っている。この酒母を醗酵タンク18に移し、麹、
蒸米、水を加えて発酵させ醪を作り熟成させる。十分熟
成した醪を上槽機19で圧搾させ、粕と新酒とに分離さ
せている。
【0021】製成部20は、前記醗酵部14の上槽機1
9により分離させた新酒を低温で滓引きし、そのあと、
濾過機22で濾過して雑菌等を除去するとともに清澄し
て、芳醇な生酒を形成させる。なお、従来の日本酒醸造
に見られた濾過後の火入れは行わない構成にしてある。
貯蔵部21には、サーマルタンク23により上記生酒を
通気遮断と低温冷蔵して、生酒の芳醇な酒質を損う事無
く随時蔵出し可能に貯蔵する。
9により分離させた新酒を低温で滓引きし、そのあと、
濾過機22で濾過して雑菌等を除去するとともに清澄し
て、芳醇な生酒を形成させる。なお、従来の日本酒醸造
に見られた濾過後の火入れは行わない構成にしてある。
貯蔵部21には、サーマルタンク23により上記生酒を
通気遮断と低温冷蔵して、生酒の芳醇な酒質を損う事無
く随時蔵出し可能に貯蔵する。
【0022】また、流通部24では、配送部25によ
り、例えばタンクローリ等の冷蔵車により、貯蔵部21
のサーマルタンク23より蔵出しをした生酒を小売貯蔵
部26へ冷蔵配送させ、該小売貯蔵部26に設けてある
サーマルタンク23に収納させ、通気遮断と低温冷蔵の
もとに貯蔵させ、需要者に随時蔵出し小売販売を可能に
している。
り、例えばタンクローリ等の冷蔵車により、貯蔵部21
のサーマルタンク23より蔵出しをした生酒を小売貯蔵
部26へ冷蔵配送させ、該小売貯蔵部26に設けてある
サーマルタンク23に収納させ、通気遮断と低温冷蔵の
もとに貯蔵させ、需要者に随時蔵出し小売販売を可能に
している。
【0023】上記構成であるので、醗酵部14で上槽機
19により粕と分離された新酒は、製成部20で滓引き
と濾過機22による濾過をさせるが、例えば活性炭を使
用した軽度の濾過をし、脱色、清澄、雑味、雑菌の除去
を行うようにし、うまみ成分まで濾過しないようにし、
日本酒の持つ芳醇な味は残すようにする。なお、従来の
日本酒の醸造ではこのあと、火入れをして、雑菌や火落
菌の殺菌及び残存酵母の失活破壊を招来させ、酒の生活
体としての営みの完全停止を計り酒質の変化を止め安定
化させている。
19により粕と分離された新酒は、製成部20で滓引き
と濾過機22による濾過をさせるが、例えば活性炭を使
用した軽度の濾過をし、脱色、清澄、雑味、雑菌の除去
を行うようにし、うまみ成分まで濾過しないようにし、
日本酒の持つ芳醇な味は残すようにする。なお、従来の
日本酒の醸造ではこのあと、火入れをして、雑菌や火落
菌の殺菌及び残存酵母の失活破壊を招来させ、酒の生活
体としての営みの完全停止を計り酒質の変化を止め安定
化させている。
【0024】本発明では、上記軽度の濾過をした新酒を
火入れをせずに、芳醇な酒質を保持した酒の生活体とし
ての営みを貯蔵期間は一時的に休止させ、生酒としてそ
のままの形で維持し蔵出し後は前記営みを復活させるべ
く、貯蔵部21及び小売貯蔵部26には通気遮断と低温
冷蔵可能のサーマルタンク23を設けるようにしてあ
る。上記通気遮断は、サーマルタンクに収納した生酒に
酸素との接触を断ち、酸化による加変現象を防止して茶
色に変色しないようにするとともに、通気性嫌気性の火
落菌に対しても生育を阻止するようにしてある。また、
低温冷蔵は略0℃〜−15℃の温度設定のもとに微生物
の増殖阻止可能の温度に前記生酒を置き火落菌等の乳酸
菌の腐造発生を防止するとともに、前記酒の生活体とし
ての営みを一時的に休止させるようにしてある。上記通
気遮断と低温冷蔵により、生酒を製成した直後の芳醇な
状態でその酒質を維持するとともに随時必要に応じて蔵
出しができるようにしてある。
火入れをせずに、芳醇な酒質を保持した酒の生活体とし
ての営みを貯蔵期間は一時的に休止させ、生酒としてそ
のままの形で維持し蔵出し後は前記営みを復活させるべ
く、貯蔵部21及び小売貯蔵部26には通気遮断と低温
冷蔵可能のサーマルタンク23を設けるようにしてあ
る。上記通気遮断は、サーマルタンクに収納した生酒に
酸素との接触を断ち、酸化による加変現象を防止して茶
色に変色しないようにするとともに、通気性嫌気性の火
落菌に対しても生育を阻止するようにしてある。また、
低温冷蔵は略0℃〜−15℃の温度設定のもとに微生物
の増殖阻止可能の温度に前記生酒を置き火落菌等の乳酸
菌の腐造発生を防止するとともに、前記酒の生活体とし
ての営みを一時的に休止させるようにしてある。上記通
気遮断と低温冷蔵により、生酒を製成した直後の芳醇な
状態でその酒質を維持するとともに随時必要に応じて蔵
出しができるようにしてある。
【0025】上記のようにして、随時蔵出し可能の芳醇
な生酒は、流通部24の冷蔵可能の配送部25を介して
小売貯蔵部26へ送られ、該貯蔵部に設けられたサーマ
ルタンク23に収納され通気遮断と低温冷蔵される。そ
のため小売先でも芳醇な酒質を維持した生酒を需要者へ
直に販売でき、本来の酒を嗜んで貰うことができる。
な生酒は、流通部24の冷蔵可能の配送部25を介して
小売貯蔵部26へ送られ、該貯蔵部に設けられたサーマ
ルタンク23に収納され通気遮断と低温冷蔵される。そ
のため小売先でも芳醇な酒質を維持した生酒を需要者へ
直に販売でき、本来の酒を嗜んで貰うことができる。
【0026】図2には図1のサーマルタンクに窒素ガス
充填部を設けた場合の概略の構成が示してある。図に見
るように密閉高圧タンク27と、窒素ガス充填部30
と、冷熱供給用の冷凍機28と冷熱コイル29と温度セ
ンサ31と温度制御部32とよりなる冷却装置とより構
成する。上記冷却装置により収納する生酒を0℃〜−1
5℃の低温に維持できるようにしてあり、また、窒素ガ
ス充填部30により内蔵する生酒の酸化防止を図ってい
る。
充填部を設けた場合の概略の構成が示してある。図に見
るように密閉高圧タンク27と、窒素ガス充填部30
と、冷熱供給用の冷凍機28と冷熱コイル29と温度セ
ンサ31と温度制御部32とよりなる冷却装置とより構
成する。上記冷却装置により収納する生酒を0℃〜−1
5℃の低温に維持できるようにしてあり、また、窒素ガ
ス充填部30により内蔵する生酒の酸化防止を図ってい
る。
【0027】図3の(A)には図1のサーマルタンクに
通気遮断機構を設けた場合の概略の構成を示してある
が、図に見るように、サーマルタンクは収納容器33
と、冷凍機28と冷熱コイル29とセンサ31と温度制
御部32とよりなる冷却装置と、通気遮断機構34とよ
り構成し、上記冷却装置により収納する生酒を0℃〜−
15℃の低温冷蔵を前記通気遮断機構34と相俟って可
能に構成してある。上記通気遮断機構34は同図(B)
に示す分解斜視図に見るように、枠部材35と通気遮断
可能の非透気性の膜部材36と、該膜部材36を枠部材
35にセットするセット金具37と、収納容器33の内
壁との気密保持用エアチューブ38と、エアポンプ39
と、膜部材36を昇降する液面に対し密着させる釣り下
げ錘38aとより構成する。使用に際しては図3の
(B)に示すように、枠部材35に膜部材36をセット
金具37で挟持して気密的にセットするとともに、エア
チューブ38を枠部材35にセットする。ついで、液面
に膜部材36を密着セットし、エアチューブ38にエア
ポンプ39でポンプアップして収納容器33の内壁と気
密的に接触させながら錘38aを介して液面の昇降に追
随して昇降し気密保持ができるようにしてある。そのた
め、上記構成により液面への外気の接触を完全に遮断で
きる。
通気遮断機構を設けた場合の概略の構成を示してある
が、図に見るように、サーマルタンクは収納容器33
と、冷凍機28と冷熱コイル29とセンサ31と温度制
御部32とよりなる冷却装置と、通気遮断機構34とよ
り構成し、上記冷却装置により収納する生酒を0℃〜−
15℃の低温冷蔵を前記通気遮断機構34と相俟って可
能に構成してある。上記通気遮断機構34は同図(B)
に示す分解斜視図に見るように、枠部材35と通気遮断
可能の非透気性の膜部材36と、該膜部材36を枠部材
35にセットするセット金具37と、収納容器33の内
壁との気密保持用エアチューブ38と、エアポンプ39
と、膜部材36を昇降する液面に対し密着させる釣り下
げ錘38aとより構成する。使用に際しては図3の
(B)に示すように、枠部材35に膜部材36をセット
金具37で挟持して気密的にセットするとともに、エア
チューブ38を枠部材35にセットする。ついで、液面
に膜部材36を密着セットし、エアチューブ38にエア
ポンプ39でポンプアップして収納容器33の内壁と気
密的に接触させながら錘38aを介して液面の昇降に追
随して昇降し気密保持ができるようにしてある。そのた
め、上記構成により液面への外気の接触を完全に遮断で
きる。
【0028】
【発明の効果】上記構成により、有機農法による環境保
全型の米を使用し米本来のうまみを持ち芳醇な酒質の生
酒を、火落ち発生の懸念なく随時蔵出しをして小売店ま
で供給でき、最終顧客に対しても酒本来の姿を持つ生酒
を直に供給でき、普通販売方法では味わえない芳醇な生
酒を嗜む機会を与えることができる。
全型の米を使用し米本来のうまみを持ち芳醇な酒質の生
酒を、火落ち発生の懸念なく随時蔵出しをして小売店ま
で供給でき、最終顧客に対しても酒本来の姿を持つ生酒
を直に供給でき、普通販売方法では味わえない芳醇な生
酒を嗜む機会を与えることができる。
【図1】本発明の芳醇な生酒の製造販売システムの概略
の構成を示すブロック図である。
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のサーマルタンクに、窒素ガス充填部を設
けた場合の概略の構成を示す図である。
けた場合の概略の構成を示す図である。
【図3】(A)は図1のサーマルタンクに、通気遮断機
構を設けた場合の概略の構造を示す図で、(B)は
(A)に示す通気遮断機構の概略の構成を示す図であ
る。
構を設けた場合の概略の構造を示す図で、(B)は
(A)に示す通気遮断機構の概略の構成を示す図であ
る。
【図4】従来の日本酒の製造方法の概略の構成を示す図
である。
である。
10 生酒製造部 11 原料処理部 12 玄米 14 醗酵部 15 酵母 16 種麹 19 上槽機 20 製成部 21 貯蔵部 22 濾過機 23 サーマルタンク 24 流通部 25 配送部 26 小売貯蔵部 27 密閉高圧タンク 28 冷凍機 29 冷熱コイル 30 窒素ガス充填部 33 収納容器 34 通気遮断機構 35 枠部材 36 膜部材 37 セット金具 38 エアチューブ 38a 錘
Claims (6)
- 【請求項1】 米本来のうまみと香りと芳醇さを引き出
すべく、有機米を原料とする純米酒や吟醸酒の上槽後に
得られる新酒に対し、 軽度の炭素濾過のみによる製成手段を介して生酒を得る
ようにし、得られた生酒に対し酸素の供給を断つ通気遮
断とともに低温貯蔵を行うようにしたことを特徴とする
芳醇な生酒を得る方法。 - 【請求項2】 前記通気遮断は、窒素ガスの充填により
可能としたことを特徴とする請求項1記載の芳醇な生酒
を得る方法。 - 【請求項3】 前記低温貯蔵は微生物の増殖を阻止する
に十分な温度で構成したことを特徴とする請求項1記載
の芳醇な生酒を得る方法。 - 【請求項4】 有機米を原料とする蒸米を得る原料処理
部と、該蒸米と種麹と酵母と水とより醪を作り醪より粕
と新酒に分離する発酵部と、前記分離された新酒を濾過
して雑菌を除去する製成部と、濾過により得られた生酒
の貯蔵に対し通気遮断と低温冷蔵を可能とするサーマル
タンクを設けた貯蔵部と、より構成する生酒製造部と、 蔵出しした生酒を最終小売店まで冷凍車で配送する配送
部と、小売店において通気遮断と低温冷蔵を可能とする
サーマルタンクを設け随時小売りと直売を可能とする最
終貯蔵部と、よりなる流通部と、より構成したことを特
徴とする芳醇な生酒の製造販売システム。 - 【請求項5】 前記サーマルタンクは、略0℃〜−15
℃の冷蔵を可能とした冷却用のタンクと、通気遮断機構
ないし窒素ガス充填部とを設けたことを特徴とする請求
項4記載の芳醇な生酒の製造販売システム。 - 【請求項6】 前記通気遮断機構は、タンク内の液面に
全面密着する膜部材で構成され、液面の昇降につれ前記
膜部材を気密状に保持して昇降する枠部材と、該部材の
外周周辺に設けたタンク内周との間に気密状に接触する
弾性接触体と、より構成したことを特徴とする請求項5
記載の芳醇な生酒の製造販売システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2266698A JPH11196852A (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 芳醇な生酒を得る方法とその製造販売システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2266698A JPH11196852A (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 芳醇な生酒を得る方法とその製造販売システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11196852A true JPH11196852A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=12089185
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2266698A Pending JPH11196852A (ja) | 1998-01-20 | 1998-01-20 | 芳醇な生酒を得る方法とその製造販売システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11196852A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008140073A1 (ja) * | 2007-05-16 | 2008-11-20 | Goumeikaisha Akitafujishuzouten | カカオ酒及びその製造方法 |
JP2016146800A (ja) * | 2015-02-13 | 2016-08-18 | 独立行政法人酒類総合研究所 | 醸造物又はその加工品中の葉酸含量の低減を防止する方法。 |
CN112831396A (zh) * | 2021-01-11 | 2021-05-25 | 徐强 | 一种利用大米粕制备饲料设备 |
-
1998
- 1998-01-20 JP JP2266698A patent/JPH11196852A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008140073A1 (ja) * | 2007-05-16 | 2008-11-20 | Goumeikaisha Akitafujishuzouten | カカオ酒及びその製造方法 |
JP2016146800A (ja) * | 2015-02-13 | 2016-08-18 | 独立行政法人酒類総合研究所 | 醸造物又はその加工品中の葉酸含量の低減を防止する方法。 |
CN112831396A (zh) * | 2021-01-11 | 2021-05-25 | 徐强 | 一种利用大米粕制备饲料设备 |
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