JPH1119559A - 階調再現式塗装システム並びに該システムを用いた塗装方法及び被塗物 - Google Patents
階調再現式塗装システム並びに該システムを用いた塗装方法及び被塗物Info
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- JPH1119559A JPH1119559A JP17559397A JP17559397A JPH1119559A JP H1119559 A JPH1119559 A JP H1119559A JP 17559397 A JP17559397 A JP 17559397A JP 17559397 A JP17559397 A JP 17559397A JP H1119559 A JPH1119559 A JP H1119559A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ロールコーターを用いて、凹凸形状を有する
基材の表面に、階調を有する画質の良好な画像、あるい
は多色刷りの画像を容易に塗装することができる塗装シ
ステムを提供する。 【解決手段】 ロールコーター8を備えた塗装システム
においては、画像データベース1内に格納されている濃
淡原画像データを用いて、フィルム原稿作成装置2によ
ってフィルム原稿データが作成される。さらに、フィル
ム原稿作成装置2では、フィルム原稿データから、濃度
階調分割法を用いて複数の分割再現原図が作成され、こ
れらの分割再現原図毎に版材21が製作される。そし
て、順次これらの複数の版材21を用いてロールコータ
ー8によって塗装が繰り返され、階調を有する画質の良
好な画像ないしは多色刷りの画像が基材に塗装される。
基材の表面に、階調を有する画質の良好な画像、あるい
は多色刷りの画像を容易に塗装することができる塗装シ
ステムを提供する。 【解決手段】 ロールコーター8を備えた塗装システム
においては、画像データベース1内に格納されている濃
淡原画像データを用いて、フィルム原稿作成装置2によ
ってフィルム原稿データが作成される。さらに、フィル
ム原稿作成装置2では、フィルム原稿データから、濃度
階調分割法を用いて複数の分割再現原図が作成され、こ
れらの分割再現原図毎に版材21が製作される。そし
て、順次これらの複数の版材21を用いてロールコータ
ー8によって塗装が繰り返され、階調を有する画質の良
好な画像ないしは多色刷りの画像が基材に塗装される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、階調再現式塗装シ
ステム並びに該塗装システムを用いた塗装方法及び被塗
物に関するものである。より詳しくは、意匠性を有する
濃淡原画像を濃度階調分割法で再現して、とくに凹凸面
を有する基材に、意匠性のある中間調の塗膜ないしは多
色刷りの塗膜を高精度でかつ容易に塗装することができ
るようにした塗装システムと、該塗装システムを用いた
塗装方法及び被塗物とに関するものである。
ステム並びに該塗装システムを用いた塗装方法及び被塗
物に関するものである。より詳しくは、意匠性を有する
濃淡原画像を濃度階調分割法で再現して、とくに凹凸面
を有する基材に、意匠性のある中間調の塗膜ないしは多
色刷りの塗膜を高精度でかつ容易に塗装することができ
るようにした塗装システムと、該塗装システムを用いた
塗装方法及び被塗物とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、窯業、金属サイジング(冷間プ
レス)等により製造された、凹凸面を有する壁材、外装
用建材、内装用建材、金属建材等(以下、これらを「基
材」と総称する)には、ロールコーター、スクリーン印
刷機、スプレー塗装機等の塗装装置を用いて塗料が塗装
されることが多い。そして、これらの塗装装置のうち、
スプレー塗装機は、基材の表面全体に一様な塗装を施す
のには適しているものの、基材表面の一部に意匠性のあ
る塗装を施すのには不向きである。また、スクリーン印
刷機は、基材表面の一部に意匠性のある塗装を施すのに
は適しているものの、基材の表面全体に一様な塗装を施
すのには不向きである。
レス)等により製造された、凹凸面を有する壁材、外装
用建材、内装用建材、金属建材等(以下、これらを「基
材」と総称する)には、ロールコーター、スクリーン印
刷機、スプレー塗装機等の塗装装置を用いて塗料が塗装
されることが多い。そして、これらの塗装装置のうち、
スプレー塗装機は、基材の表面全体に一様な塗装を施す
のには適しているものの、基材表面の一部に意匠性のあ
る塗装を施すのには不向きである。また、スクリーン印
刷機は、基材表面の一部に意匠性のある塗装を施すのに
は適しているものの、基材の表面全体に一様な塗装を施
すのには不向きである。
【0003】これに対して、ロールコーターは、その転
写ロールの円周面を平滑にすれば、スプレー塗装機と同
様に基材の表面全体に一様な塗装を施すことができ、他
方その転写ロールの円周面に意匠性を付与するための凹
凸形状を形成すれば、該転写ロールの円周面の凸部によ
ってスクリーン印刷機と同様に基材表面に意匠性のある
塗膜を塗装することができ、したがって全面塗装及び意
匠性のある塗装のいずれにも臨機応変に対応することが
できるので、上記のような凹凸面を有する基材の塗装に
広く用いられている。
写ロールの円周面を平滑にすれば、スプレー塗装機と同
様に基材の表面全体に一様な塗装を施すことができ、他
方その転写ロールの円周面に意匠性を付与するための凹
凸形状を形成すれば、該転写ロールの円周面の凸部によ
ってスクリーン印刷機と同様に基材表面に意匠性のある
塗膜を塗装することができ、したがって全面塗装及び意
匠性のある塗装のいずれにも臨機応変に対応することが
できるので、上記のような凹凸面を有する基材の塗装に
広く用いられている。
【0004】このようなロールコーターを用いて基材に
意匠性のある塗装を施す場合は、まず転写ロールの表面
に、意匠性を有する原画像に対応する凹凸形状が形成さ
れる。そして、転写ロールの表面に塗料が塗布され、次
に転写ロールの表面の凸部に付着している塗料が基材の
表面に転写され、これにより基材表面に原画像に対応す
る意匠性のある塗膜が形成される。
意匠性のある塗装を施す場合は、まず転写ロールの表面
に、意匠性を有する原画像に対応する凹凸形状が形成さ
れる。そして、転写ロールの表面に塗料が塗布され、次
に転写ロールの表面の凸部に付着している塗料が基材の
表面に転写され、これにより基材表面に原画像に対応す
る意匠性のある塗膜が形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
ロールコーターを用いた塗装において、原画像が濃淡に
よる中間調で表現されていることがあるが、ロールコー
ターを用いた従来の塗装システムでは、かかる原画像に
対応する中間調で表現された画像を基材に塗装するのが
困難であるといった問題がある。すなわち、一般に一種
類の塗料を用いて基材に濃淡のある中間調の塗装を施す
場合は、例えば塗膜の厚さの大小によって濃淡を表現す
るといった手法が用いられる。つまり、濃い部分は塗膜
を厚くし、淡い部分は塗膜を薄くして濃淡により中間調
を表現するわけである。しかしながら、ロールコーター
による塗装においては、転写ロールの表面の凸部に付着
する塗料の厚さはほぼ一定であるので、基材に転写され
た塗膜の厚さもほぼ一定である。このため、ロールコー
ターでは基材に中間調の画像を塗装するのが困難であ
る。さらには、ロールコーターを用いた従来の塗装シス
テムでは、基材に多色刷りの塗装を施すのが難しいとい
った問題がある。
ロールコーターを用いた塗装において、原画像が濃淡に
よる中間調で表現されていることがあるが、ロールコー
ターを用いた従来の塗装システムでは、かかる原画像に
対応する中間調で表現された画像を基材に塗装するのが
困難であるといった問題がある。すなわち、一般に一種
類の塗料を用いて基材に濃淡のある中間調の塗装を施す
場合は、例えば塗膜の厚さの大小によって濃淡を表現す
るといった手法が用いられる。つまり、濃い部分は塗膜
を厚くし、淡い部分は塗膜を薄くして濃淡により中間調
を表現するわけである。しかしながら、ロールコーター
による塗装においては、転写ロールの表面の凸部に付着
する塗料の厚さはほぼ一定であるので、基材に転写され
た塗膜の厚さもほぼ一定である。このため、ロールコー
ターでは基材に中間調の画像を塗装するのが困難であ
る。さらには、ロールコーターを用いた従来の塗装シス
テムでは、基材に多色刷りの塗装を施すのが難しいとい
った問題がある。
【0006】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたものであって、ロールコーターを用いて、凹
凸形状を有する基材の表面に、階調を有する画質の良好
な画像、あるいは多色刷りの画像を容易に塗装すること
ができる塗装システム並びに塗装方法及び被塗物を提供
することを解決すべき課題とする。
になされたものであって、ロールコーターを用いて、凹
凸形状を有する基材の表面に、階調を有する画質の良好
な画像、あるいは多色刷りの画像を容易に塗装すること
ができる塗装システム並びに塗装方法及び被塗物を提供
することを解決すべき課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべく
なされた本発明の第1の態様にかかる階調再現式塗装シ
ステムは、(a)濃淡による連続的な中間調で表現され
た意匠性を有する濃淡原画像を、それぞれ段階的に変化
する濃度階調で表現された複数の濃度階調領域からなる
階調濃度段階的分割画像に階調圧縮変換する階調再現装
置と、(b)階調濃度段階的分割画像の各濃度階調領域
毎に、該濃度階調領域の形状を表現する分割再現原図を
作成する分割再現原図作成装置と、(c)分割再現原図
作成装置によって作成された各分割再現原図毎に、各別
の転写ロールの表面に該分割再現原図に対応する凹凸形
状を形成する製版装置と、(d)周面に複数の溝部がメ
ッシュ状に形成され、塗料供給源から供給される塗料を
上記溝部により上記周面に所定の膜厚で保持するメッシ
ュロールを備える一方、転写ロールを装着し、該転写ロ
ールをメッシュロールと接触させて該メッシュロールの
周面に保持された塗料を転写ロールの円周面に付着さ
せ、該円周面に付着している塗料を基材に転写するロー
ルコーターとが設けられ、(e)ロールコーターが、各
転写ロール毎にそれぞれ異なる所定の色調の塗料を用い
て同一基材上に繰り返し塗装を施して該基材を塗り分け
(色域分版法)、基材上に濃淡原画像に対応する意匠性
を有する塗膜を形成するようになっていることを特徴と
するものである。
なされた本発明の第1の態様にかかる階調再現式塗装シ
ステムは、(a)濃淡による連続的な中間調で表現され
た意匠性を有する濃淡原画像を、それぞれ段階的に変化
する濃度階調で表現された複数の濃度階調領域からなる
階調濃度段階的分割画像に階調圧縮変換する階調再現装
置と、(b)階調濃度段階的分割画像の各濃度階調領域
毎に、該濃度階調領域の形状を表現する分割再現原図を
作成する分割再現原図作成装置と、(c)分割再現原図
作成装置によって作成された各分割再現原図毎に、各別
の転写ロールの表面に該分割再現原図に対応する凹凸形
状を形成する製版装置と、(d)周面に複数の溝部がメ
ッシュ状に形成され、塗料供給源から供給される塗料を
上記溝部により上記周面に所定の膜厚で保持するメッシ
ュロールを備える一方、転写ロールを装着し、該転写ロ
ールをメッシュロールと接触させて該メッシュロールの
周面に保持された塗料を転写ロールの円周面に付着さ
せ、該円周面に付着している塗料を基材に転写するロー
ルコーターとが設けられ、(e)ロールコーターが、各
転写ロール毎にそれぞれ異なる所定の色調の塗料を用い
て同一基材上に繰り返し塗装を施して該基材を塗り分け
(色域分版法)、基材上に濃淡原画像に対応する意匠性
を有する塗膜を形成するようになっていることを特徴と
するものである。
【0008】この塗装システム(色域分版法)において
は、連続的な中間調で表現された濃淡原画像が、段階的
に変化する濃度階調で表現された複数の濃度階調領域か
らなる階調濃度段階的分割画像に階調圧縮変換され、各
濃度階調領域についてそれぞれ個別的に分割再現原図
(第2原図)と転写ロール(版材)とが製作され、これ
らの各転写ロールを用いて繰り返し塗装が行われ、基材
上に階調を有する塗装ないしは多色刷りの塗装が施され
る。この塗装システムにおいては、各転写ロール(版
材)によって形成される個々の塗装は基材上で重なり合
わず、基材は複数の塗料によって塗り分けられることに
なる。この塗装システムによれば、各転写ロールを用い
て順次塗装を施す際に、各転写ロールに用いる塗料の色
調を変えることにより、所望の階調を有する塗装画像を
得ることができる。また、各転写ロールで用いる塗料の
色彩を変えることにより、所望の色彩の多色刷りの塗料
画像を得ることができる。
は、連続的な中間調で表現された濃淡原画像が、段階的
に変化する濃度階調で表現された複数の濃度階調領域か
らなる階調濃度段階的分割画像に階調圧縮変換され、各
濃度階調領域についてそれぞれ個別的に分割再現原図
(第2原図)と転写ロール(版材)とが製作され、これ
らの各転写ロールを用いて繰り返し塗装が行われ、基材
上に階調を有する塗装ないしは多色刷りの塗装が施され
る。この塗装システムにおいては、各転写ロール(版
材)によって形成される個々の塗装は基材上で重なり合
わず、基材は複数の塗料によって塗り分けられることに
なる。この塗装システムによれば、各転写ロールを用い
て順次塗装を施す際に、各転写ロールに用いる塗料の色
調を変えることにより、所望の階調を有する塗装画像を
得ることができる。また、各転写ロールで用いる塗料の
色彩を変えることにより、所望の色彩の多色刷りの塗料
画像を得ることができる。
【0009】この塗装システムによれば、各転写ロール
(版材)によって基材に形成される塗膜は一様塗り(ベ
タ塗り、必要に応じてさらに網点等による全面無地網か
け処理等の2値化処理を施してもよい)であり、網点分
解されていないので、ハイライト残存性、階調再現性
(とくにハイライト付近における階調再現性)ないしは
濃淡表現が良好である。さらには、網点分解されていな
いので、ドットゲインがほとんど発生せず、画質の良好
な塗装画像が得られる。なお、階調分割数があまり少な
いと、濃淡原画像のディテールが大きく崩れることがあ
るので、階調分割数はある程度大きいのが好ましい(例
えば、分割数が3以上)。かくして、この塗装システム
によれば、ロールコーターを用いて、凹凸形状を有する
基材の表面に、階調を有する画質の良好な画像、あるい
は多色刷りの画像を容易に塗装することができる。
(版材)によって基材に形成される塗膜は一様塗り(ベ
タ塗り、必要に応じてさらに網点等による全面無地網か
け処理等の2値化処理を施してもよい)であり、網点分
解されていないので、ハイライト残存性、階調再現性
(とくにハイライト付近における階調再現性)ないしは
濃淡表現が良好である。さらには、網点分解されていな
いので、ドットゲインがほとんど発生せず、画質の良好
な塗装画像が得られる。なお、階調分割数があまり少な
いと、濃淡原画像のディテールが大きく崩れることがあ
るので、階調分割数はある程度大きいのが好ましい(例
えば、分割数が3以上)。かくして、この塗装システム
によれば、ロールコーターを用いて、凹凸形状を有する
基材の表面に、階調を有する画質の良好な画像、あるい
は多色刷りの画像を容易に塗装することができる。
【0010】本発明の第2の態様にかかる階調再現式塗
装システムは、(a)濃淡による連続的な中間調で表現
された意匠性を有する濃淡原画像を、それぞれ段階的に
変化する第1〜第n(nは2以上の整数)の濃度階調で
表現されたn個の濃度階調領域からなる階調濃度段階的
分割画像に階調圧縮変換する階調再現装置と、(b)階
調濃度段階的分割画像の全濃度階調領域の形状を表現す
る分割再現原図と、それぞれ全濃度階調領域から順次第
1〜第(n−1)の濃度階調領域を取り除いてゆくこと
により形成される(n−1)個の濃度階調領域を表現す
る分割再現原図とを作成する分割再現原図作成装置と、
(c)分割再現原図作成装置によって作成された各分割
再現原図毎に、各別の転写ロールの表面に該分割再現原
図に対応する凹凸形状を形成する製版装置と、(d)周
面に複数の溝部がメッシュ状に形成され、塗料供給源か
ら供給される塗料を上記溝部により上記周面に所定の膜
厚で保持するメッシュロールを備える一方、転写ロール
を装着し、該転写ロールをメッシュロールと接触させて
該メッシュロールの周面に保持された塗料を転写ロール
の円周面に付着させ、該円周面に付着している塗料を基
材に転写するロールコーターとが設けられ、(e)ロー
ルコーターが、各転写ロール毎にそれぞれ異なる所定の
色調の塗料を同一基材上に塗り重ね(塗り重ね法)、基
材上に濃淡原画像に対応する意匠性を有する塗膜を形成
するようになっていることを特徴とするものである。す
なわち、この塗装システムでは、例えば中間階調を表現
する場合、低濃度領域が高濃度領域を含むといった塗り
重ね塗装が施される。
装システムは、(a)濃淡による連続的な中間調で表現
された意匠性を有する濃淡原画像を、それぞれ段階的に
変化する第1〜第n(nは2以上の整数)の濃度階調で
表現されたn個の濃度階調領域からなる階調濃度段階的
分割画像に階調圧縮変換する階調再現装置と、(b)階
調濃度段階的分割画像の全濃度階調領域の形状を表現す
る分割再現原図と、それぞれ全濃度階調領域から順次第
1〜第(n−1)の濃度階調領域を取り除いてゆくこと
により形成される(n−1)個の濃度階調領域を表現す
る分割再現原図とを作成する分割再現原図作成装置と、
(c)分割再現原図作成装置によって作成された各分割
再現原図毎に、各別の転写ロールの表面に該分割再現原
図に対応する凹凸形状を形成する製版装置と、(d)周
面に複数の溝部がメッシュ状に形成され、塗料供給源か
ら供給される塗料を上記溝部により上記周面に所定の膜
厚で保持するメッシュロールを備える一方、転写ロール
を装着し、該転写ロールをメッシュロールと接触させて
該メッシュロールの周面に保持された塗料を転写ロール
の円周面に付着させ、該円周面に付着している塗料を基
材に転写するロールコーターとが設けられ、(e)ロー
ルコーターが、各転写ロール毎にそれぞれ異なる所定の
色調の塗料を同一基材上に塗り重ね(塗り重ね法)、基
材上に濃淡原画像に対応する意匠性を有する塗膜を形成
するようになっていることを特徴とするものである。す
なわち、この塗装システムでは、例えば中間階調を表現
する場合、低濃度領域が高濃度領域を含むといった塗り
重ね塗装が施される。
【0011】この第2の態様にかかる塗装システム(塗
り重ね法)においても、前記の第1の態様にかかる塗装
システム(色域分版法)の場合と同様に、ロールコータ
ーを用いて、凹凸形状を有する基材の表面に、階調を有
する画質の良好な画像、あるいは多色刷りの画像を容易
に塗装することができる。しかしながら、この第2の態
様にかかる塗装システムでは、基材上に塗膜を塗り重
ね、塗膜の重なりによって濃淡ないしは色彩を表現する
ことになるので、使用する塗料は、塗膜が重なり合って
生ずる色調ないしは色彩が意図したものとなるように選
定する必要がある。なお、第1の態様にかかる塗装シス
テム(色域分版法)では、基材上での塗膜の重なり合い
は生じないので、単純に意図した濃度ないしは色彩の塗
料を使用すればよい。なお、この塗り重ね法による塗装
システムでは、基材への塗装時に各版材の位置がずれた
場合でも、版ずれが生じないといった利点がある。
り重ね法)においても、前記の第1の態様にかかる塗装
システム(色域分版法)の場合と同様に、ロールコータ
ーを用いて、凹凸形状を有する基材の表面に、階調を有
する画質の良好な画像、あるいは多色刷りの画像を容易
に塗装することができる。しかしながら、この第2の態
様にかかる塗装システムでは、基材上に塗膜を塗り重
ね、塗膜の重なりによって濃淡ないしは色彩を表現する
ことになるので、使用する塗料は、塗膜が重なり合って
生ずる色調ないしは色彩が意図したものとなるように選
定する必要がある。なお、第1の態様にかかる塗装シス
テム(色域分版法)では、基材上での塗膜の重なり合い
は生じないので、単純に意図した濃度ないしは色彩の塗
料を使用すればよい。なお、この塗り重ね法による塗装
システムでは、基材への塗装時に各版材の位置がずれた
場合でも、版ずれが生じないといった利点がある。
【0012】上記各塗装システムにおいては、ロールコ
ーターに、その外周面が転写ロールの円周面に圧接する
ように配置され、転写位置通過後において転写ロールの
円周面に残留している塗料を回収して該円周面のクリー
ニングを行うクリーニングロールと、転写ロールの円周
面に接触し、該転写ロールの円周面の凹部に付着してい
る塗料をクリーニングする洗浄用ロールとが設けられて
いるのが好ましい。
ーターに、その外周面が転写ロールの円周面に圧接する
ように配置され、転写位置通過後において転写ロールの
円周面に残留している塗料を回収して該円周面のクリー
ニングを行うクリーニングロールと、転写ロールの円周
面に接触し、該転写ロールの円周面の凹部に付着してい
る塗料をクリーニングする洗浄用ロールとが設けられて
いるのが好ましい。
【0013】上記各塗装システムにおいては、転写ロー
ルが、円柱形の硬い軸体と、該軸体に巻き付けられたゴ
ム製の版材とで構成されているのが好ましい。この場
合、例えば紫外線又はレーザー光線を用いた処理によ
り、版材(ゴム層)の表面に階調再現画像に対応する凹
凸形状を形成することができる。このようにすれば、転
写ロールを交換しなくても、版材を交換するだけで、基
材に塗装すべき意匠の種類を自在に切り替えることがで
き、塗装作業を能率化することができる。なお、上記転
写ロールは、ゴム製あるいはスポンジ製の円柱体であっ
てもよい。この場合、軸体上に、ガラス強化プラスチッ
ク等からなるスリーブを装着し、この上に上記構造体を
装着するようにしてもよい。このようにすれば、該構造
体の装着及び取り外しが極めて容易となる。
ルが、円柱形の硬い軸体と、該軸体に巻き付けられたゴ
ム製の版材とで構成されているのが好ましい。この場
合、例えば紫外線又はレーザー光線を用いた処理によ
り、版材(ゴム層)の表面に階調再現画像に対応する凹
凸形状を形成することができる。このようにすれば、転
写ロールを交換しなくても、版材を交換するだけで、基
材に塗装すべき意匠の種類を自在に切り替えることがで
き、塗装作業を能率化することができる。なお、上記転
写ロールは、ゴム製あるいはスポンジ製の円柱体であっ
てもよい。この場合、軸体上に、ガラス強化プラスチッ
ク等からなるスリーブを装着し、この上に上記構造体を
装着するようにしてもよい。このようにすれば、該構造
体の装着及び取り外しが極めて容易となる。
【0014】上記各塗装システムにおいては、ロールコ
ーターが、意匠に応じた酸化チタンと体質顔料比の異な
る白色ベース塗料とを含む塗料を用いるようになってい
るのが好ましく、上記塗料が調色用着色顔料(例えば、
赤色酸化鉄、黄色酸化鉄、カーボンブラック等)を含ん
でいるのがさらに好ましい。また、上記塗料は、流動性
調整剤(例えば、増粘剤)あるいは骨材を含んでいるの
がより好ましい。さらに、この塗料はエマルジョン系塗
料であるのがとくに好ましい。このような塗料は、表面
に凹凸形状がある基材の塗装にとくに適しており、階調
の表現をさらに容易にかつ精細に行うことができるから
である。
ーターが、意匠に応じた酸化チタンと体質顔料比の異な
る白色ベース塗料とを含む塗料を用いるようになってい
るのが好ましく、上記塗料が調色用着色顔料(例えば、
赤色酸化鉄、黄色酸化鉄、カーボンブラック等)を含ん
でいるのがさらに好ましい。また、上記塗料は、流動性
調整剤(例えば、増粘剤)あるいは骨材を含んでいるの
がより好ましい。さらに、この塗料はエマルジョン系塗
料であるのがとくに好ましい。このような塗料は、表面
に凹凸形状がある基材の塗装にとくに適しており、階調
の表現をさらに容易にかつ精細に行うことができるから
である。
【0015】また、本発明の第3の態様によれば、上記
の各塗装システムのいずれかを用いて、乾燥膜厚が10
μm以上の意匠性のある塗膜を基材に塗装することを特
徴とする塗装方法が提供される。この塗装方法によれ
ば、凹凸形状を有する基材の表面に、ロールコーターで
階調を有する画質の良好な画像、あるいは多色刷りの画
像を容易に塗装することができる。さらに、本発明の第
4の態様によれば、上記の各塗装システムのいずれかを
用いて、基材上に塗膜が塗装された、乾燥膜厚が10μ
m以上の被塗物が提供される。
の各塗装システムのいずれかを用いて、乾燥膜厚が10
μm以上の意匠性のある塗膜を基材に塗装することを特
徴とする塗装方法が提供される。この塗装方法によれ
ば、凹凸形状を有する基材の表面に、ロールコーターで
階調を有する画質の良好な画像、あるいは多色刷りの画
像を容易に塗装することができる。さらに、本発明の第
4の態様によれば、上記の各塗装システムのいずれかを
用いて、基材上に塗膜が塗装された、乾燥膜厚が10μ
m以上の被塗物が提供される。
【0016】本発明で用いられる転写ロールの版材は、
例えば、重合性モノマーの重合物又はクロロプレンゴ
ム、エチレン−クロロプレンゴム、ブチルゴム、シリコ
ーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、多硫化ゴム、天
然ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、これらのゴ
ムの発泡体又はこれらのゴム成分と光重合性モノマーと
の反応物等の材料で形成される。
例えば、重合性モノマーの重合物又はクロロプレンゴ
ム、エチレン−クロロプレンゴム、ブチルゴム、シリコ
ーンゴム、フッ素ゴム、アクリルゴム、多硫化ゴム、天
然ゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、これらのゴ
ムの発泡体又はこれらのゴム成分と光重合性モノマーと
の反応物等の材料で形成される。
【0017】重合性モノマーの重合物又はゴム、あるい
はゴムの発泡体又はゴム成分と重合性モノマーとの反応
物を、転写ロールの版材の材料として使用すれば、転写
ロールの表面部分に意匠性を付与する凹凸形状を、紫外
線又はレーザー光線によって形成することが容易とな
り、またその耐久性も高められる。とりわけ、ゴム成分
と光重合性モノマーとからなる組成物は、紫外線照射に
よる光重合により版材に意匠性を付与する凹凸形状を施
すのに適している。
はゴムの発泡体又はゴム成分と重合性モノマーとの反応
物を、転写ロールの版材の材料として使用すれば、転写
ロールの表面部分に意匠性を付与する凹凸形状を、紫外
線又はレーザー光線によって形成することが容易とな
り、またその耐久性も高められる。とりわけ、ゴム成分
と光重合性モノマーとからなる組成物は、紫外線照射に
よる光重合により版材に意匠性を付与する凹凸形状を施
すのに適している。
【0018】そして、この意匠性を付与する凹凸形状を
備えた版材は、例えば塗装に先立って転写ロールに巻き
付けられる。また、この版材は、転写ロールの円周が長
大な場合でも、容易に転写ロールに装着又は貼付するこ
とができる。したがって、かかる重合性モノマーの重合
物又はゴム、あるいはゴムの発泡体又はゴム成分と重合
性モノマーとの反応物は、転写ロールの版材の材料とし
て使用するのに非常に適している。
備えた版材は、例えば塗装に先立って転写ロールに巻き
付けられる。また、この版材は、転写ロールの円周が長
大な場合でも、容易に転写ロールに装着又は貼付するこ
とができる。したがって、かかる重合性モノマーの重合
物又はゴム、あるいはゴムの発泡体又はゴム成分と重合
性モノマーとの反応物は、転写ロールの版材の材料とし
て使用するのに非常に適している。
【0019】本発明にかかるロールコーターにより意匠
性のある塗膜が塗装(転写)される基材は、該ロールコ
ーターによる塗料の転写が可能な材料であればどのよう
なものであってもよい。かかる基材としては、例えば窯
業あるいは金属サイジングにかかる壁材、建材等に属す
るものでは、石膏板、繊維セメント板、炭酸マグネシウ
ム板、ケイ酸カルシウム板、石綿板等の無機質板、ある
いは合板、パーティクルボード、ハードボード等の木質
板があげられる。さらには、アルミ板、鉄板等の金属
板、あるいはポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のプラ
スチック板、さらにはタイル、壁紙などがあげられる。
これらの基材は、その表面が平滑な面であっても、また
凹凸面であってもよい。さらには、これらの基材の表面
に、下塗り、防錆処理、接着性向上処理等が施されてい
てもよい。
性のある塗膜が塗装(転写)される基材は、該ロールコ
ーターによる塗料の転写が可能な材料であればどのよう
なものであってもよい。かかる基材としては、例えば窯
業あるいは金属サイジングにかかる壁材、建材等に属す
るものでは、石膏板、繊維セメント板、炭酸マグネシウ
ム板、ケイ酸カルシウム板、石綿板等の無機質板、ある
いは合板、パーティクルボード、ハードボード等の木質
板があげられる。さらには、アルミ板、鉄板等の金属
板、あるいはポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等のプラ
スチック板、さらにはタイル、壁紙などがあげられる。
これらの基材は、その表面が平滑な面であっても、また
凹凸面であってもよい。さらには、これらの基材の表面
に、下塗り、防錆処理、接着性向上処理等が施されてい
てもよい。
【0020】本発明で用いられる転写ロールの版材(ゴ
ム層)の表面部分は、表面硬度がJIS C30°〜A
80°のゴムで形成されているのが好ましい。かかる表
面硬度を有する版材を備えた転写ロールを用いれば、該
転写ロールにクリーニングロールを押圧配置することに
より、該転写ロールに残留している塗料を充分に絞り出
すことができ、該塗料を効率よくクリーニングロールに
回収することができる。このように、残留している塗料
が効率良く回収される結果、転写ロールはメッシュロー
ルから一定量で塗料の供給を受けることとなり、安定し
た意匠性のある所望の膜厚の塗膜を転写することができ
る。
ム層)の表面部分は、表面硬度がJIS C30°〜A
80°のゴムで形成されているのが好ましい。かかる表
面硬度を有する版材を備えた転写ロールを用いれば、該
転写ロールにクリーニングロールを押圧配置することに
より、該転写ロールに残留している塗料を充分に絞り出
すことができ、該塗料を効率よくクリーニングロールに
回収することができる。このように、残留している塗料
が効率良く回収される結果、転写ロールはメッシュロー
ルから一定量で塗料の供給を受けることとなり、安定し
た意匠性のある所望の膜厚の塗膜を転写することができ
る。
【0021】本発明で用いられる転写ロールの版材の表
面部分には、転写される意匠の種類に応じて、凹部深さ
が0.01〜1mmの凹凸形状を設けることができる。
このような深さないしは厚みの凹凸形状を形成すること
により、従来の転写ロールを用いた場合に比べて、転写
された塗膜の膜厚をより均一にすることができ、また高
精細な意匠性のある塗膜を得ることができる。
面部分には、転写される意匠の種類に応じて、凹部深さ
が0.01〜1mmの凹凸形状を設けることができる。
このような深さないしは厚みの凹凸形状を形成すること
により、従来の転写ロールを用いた場合に比べて、転写
された塗膜の膜厚をより均一にすることができ、また高
精細な意匠性のある塗膜を得ることができる。
【0022】本発明で用いられる転写ロールの版材に形
成される意匠性を付与する凹凸形状は、紫外線又はレー
ザー光線により凹部深さが0.01mm以上となるよう
に形成されるのが好ましい。転写ロールの版材の表面に
は、紫外線又はレーザー光線によって意匠性を付与する
凹凸形状を、均一にかつ正確に凹部深さが0.01mm
以上となるように形成することができるので、転写ロー
ルの表面に必要な量だけ塗料を保持することが可能とな
り、その結果意匠性のある塗膜を基材に高精度で転写す
ることができる。
成される意匠性を付与する凹凸形状は、紫外線又はレー
ザー光線により凹部深さが0.01mm以上となるよう
に形成されるのが好ましい。転写ロールの版材の表面に
は、紫外線又はレーザー光線によって意匠性を付与する
凹凸形状を、均一にかつ正確に凹部深さが0.01mm
以上となるように形成することができるので、転写ロー
ルの表面に必要な量だけ塗料を保持することが可能とな
り、その結果意匠性のある塗膜を基材に高精度で転写す
ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。まず、本発明にかかる階調再現式塗装シ
ステムの概略を説明する。図1に示すように、本発明に
かかる塗装システムは、実質的に、各種画像データを格
納(記憶)する画像データベース1と、該画像データを
用いてフィルム原稿データ(色版データ)を作成するフ
ィルム原稿作成装置2と、イメージコントローラ4及び
自動現像機5からなりフィルム原稿作成装置2から入力
されたフィルム原稿データに基づいて自動的にフィルム
7を作成(現像)するイメージセッタと、該フィルム7
を用いて版材21を製作する製版装置6と、該版材21
を用いて基材に塗装を施すロールコーター8とで構成さ
れている。なお、イメージコントローラ4は自動現像機
5の各種制御を行うようになっている。
的に説明する。まず、本発明にかかる階調再現式塗装シ
ステムの概略を説明する。図1に示すように、本発明に
かかる塗装システムは、実質的に、各種画像データを格
納(記憶)する画像データベース1と、該画像データを
用いてフィルム原稿データ(色版データ)を作成するフ
ィルム原稿作成装置2と、イメージコントローラ4及び
自動現像機5からなりフィルム原稿作成装置2から入力
されたフィルム原稿データに基づいて自動的にフィルム
7を作成(現像)するイメージセッタと、該フィルム7
を用いて版材21を製作する製版装置6と、該版材21
を用いて基材に塗装を施すロールコーター8とで構成さ
れている。なお、イメージコントローラ4は自動現像機
5の各種制御を行うようになっている。
【0024】この塗装システムにおいて、基材に塗装を
施す際には、まず画像データベース1内に格納されてい
る、濃淡による中間調で表現された意匠性を有する種々
の濃淡原画像の画像データの中から所望の画像データが
選択される。次に、この選択された画像データがフィル
ム原稿作成装置2に入力される。このフィルム原稿作成
装置2は、各種画像処理機能、例えば2値化処理機能、
階調調子補正処理機能等を備えたコンピュータシステム
であって、このフィルム原稿作成装置2では、入力され
た画像データに対して、データ変換処理、色分解・画像
分割処理、仕上がりサイズの調整処理等が施され、フィ
ルム原稿データ(色版データ)が作成される。
施す際には、まず画像データベース1内に格納されてい
る、濃淡による中間調で表現された意匠性を有する種々
の濃淡原画像の画像データの中から所望の画像データが
選択される。次に、この選択された画像データがフィル
ム原稿作成装置2に入力される。このフィルム原稿作成
装置2は、各種画像処理機能、例えば2値化処理機能、
階調調子補正処理機能等を備えたコンピュータシステム
であって、このフィルム原稿作成装置2では、入力され
た画像データに対して、データ変換処理、色分解・画像
分割処理、仕上がりサイズの調整処理等が施され、フィ
ルム原稿データ(色版データ)が作成される。
【0025】さらに、このフィルム原稿作成装置2で
は、フィルム原稿データに対して濃度階調分割処理(階
調圧縮変換)が施されて階調濃度段階的分割画像データ
が作成され、さらにこの階調濃度段階的分割画像データ
に基づいて、階調濃度毎に分割再現原図データが作成さ
れる。なお、フィルム原稿データないしは再現原図デー
タは、保存する必要がある場合はディスク3に格納(保
存)される。
は、フィルム原稿データに対して濃度階調分割処理(階
調圧縮変換)が施されて階調濃度段階的分割画像データ
が作成され、さらにこの階調濃度段階的分割画像データ
に基づいて、階調濃度毎に分割再現原図データが作成さ
れる。なお、フィルム原稿データないしは再現原図デー
タは、保存する必要がある場合はディスク3に格納(保
存)される。
【0026】そして、階調濃度毎に作成された各分割再
現原図データは、イメージコントローラ4を介して自動
現像機5に入力される。この自動現像機5では、これら
の分割再現原図データに基づいて、各分割再現原図に対
応する画像を有するフィルム7(ネガフィルムあるいは
ポジフィルム)が作成される。
現原図データは、イメージコントローラ4を介して自動
現像機5に入力される。この自動現像機5では、これら
の分割再現原図データに基づいて、各分割再現原図に対
応する画像を有するフィルム7(ネガフィルムあるいは
ポジフィルム)が作成される。
【0027】次に、製版装置6で、各フィルム7を用い
て該フィルム7に表示された画像(すなわち分割再現原
図)に対応する凹凸形状を有する版材21が製作され
る。つまり、この塗装システムでは、ある1つの塗装を
行う際には、階調分割数に応じて複数種のフィルム7が
作成され、これらのフィルム7毎に版材21が作成され
る。具体的には、例えばゴム製の版材21の表面にフィ
ルム7が配置され、この後フィルム7ないしは版材21
に所定時間だけ紫外線が照射される。ここで、フィルム
7の透明部分では、紫外線がフィルム7を透過して版材
21に到達して該版材21を硬化させる。他方、フィル
ム7の不透明部分(黒い部分)では、紫外線が該フィル
ム7に吸収されるので版材21には到達せず、したがっ
て版材21は硬化されないままである。かくして、版材
21のフィルム7の透明部分と当接している部分には凸
部が形成され、フィルム7の不透明部分と当接している
部分には凹部が形成される。このようにして、フィルム
7に表示された画像すなわち分割再現原図に対応する凹
凸形状が版材21上に形成される。
て該フィルム7に表示された画像(すなわち分割再現原
図)に対応する凹凸形状を有する版材21が製作され
る。つまり、この塗装システムでは、ある1つの塗装を
行う際には、階調分割数に応じて複数種のフィルム7が
作成され、これらのフィルム7毎に版材21が作成され
る。具体的には、例えばゴム製の版材21の表面にフィ
ルム7が配置され、この後フィルム7ないしは版材21
に所定時間だけ紫外線が照射される。ここで、フィルム
7の透明部分では、紫外線がフィルム7を透過して版材
21に到達して該版材21を硬化させる。他方、フィル
ム7の不透明部分(黒い部分)では、紫外線が該フィル
ム7に吸収されるので版材21には到達せず、したがっ
て版材21は硬化されないままである。かくして、版材
21のフィルム7の透明部分と当接している部分には凸
部が形成され、フィルム7の不透明部分と当接している
部分には凹部が形成される。このようにして、フィルム
7に表示された画像すなわち分割再現原図に対応する凹
凸形状が版材21上に形成される。
【0028】このような製版手法に代えて、レーザー光
線(例えば、CO2レーザー)によるレーザー彫刻製版
手法を用いてよい。このレーザー彫刻製版手法において
は、ゴム又はスポンジにレーザー光線が照射されると、
該ゴム又はスポンジが溶融・分解されないしは削られる
といった性質を利用する。かかるレーザー彫刻製版手法
による場合は、およそ次のようなプロセスで凹凸形状を
有する版材21が製作される。すなわち、版材21の任
意の位置にレーザー光線を照射することができるレーザ
ー装置を用いて、該版材21の凹部を形成すべき部分の
みにレーザー光線を照射する。ここで、レーザー装置は
版材21の表面を走査し、その走査中におけるレーザー
装置の照準位置が、版材21に凹部を形成すべき位置で
あればレーザー光線を発射し(オン)、このとき版材2
1のこの部分はゴム又はスポンジが溶融・分解ないしは
削られて除去される。他方、レーザー装置の照準位置が
版材21に凸部を形成すべき位置であればレーザー光線
の発射を停止し(オフ)、このとき版材21のこの部分
のゴム又はスポンジはそのまま残る。かくして、版材2
1の表面には、階調再現画像に対応する凹凸形状が形成
される。ここで、レーザー装置は、コンピュータから直
接入力される階調再現画像データに基づいて走査し、又
は階調再現画像(プリント、ポジフィルム等)を読み取
りつつ、読み取った画像情報に基づいて走査する。した
がって、この場合は、フィルム7の作成は必要とはされ
ない(フィルムレス化)。
線(例えば、CO2レーザー)によるレーザー彫刻製版
手法を用いてよい。このレーザー彫刻製版手法において
は、ゴム又はスポンジにレーザー光線が照射されると、
該ゴム又はスポンジが溶融・分解されないしは削られる
といった性質を利用する。かかるレーザー彫刻製版手法
による場合は、およそ次のようなプロセスで凹凸形状を
有する版材21が製作される。すなわち、版材21の任
意の位置にレーザー光線を照射することができるレーザ
ー装置を用いて、該版材21の凹部を形成すべき部分の
みにレーザー光線を照射する。ここで、レーザー装置は
版材21の表面を走査し、その走査中におけるレーザー
装置の照準位置が、版材21に凹部を形成すべき位置で
あればレーザー光線を発射し(オン)、このとき版材2
1のこの部分はゴム又はスポンジが溶融・分解ないしは
削られて除去される。他方、レーザー装置の照準位置が
版材21に凸部を形成すべき位置であればレーザー光線
の発射を停止し(オフ)、このとき版材21のこの部分
のゴム又はスポンジはそのまま残る。かくして、版材2
1の表面には、階調再現画像に対応する凹凸形状が形成
される。ここで、レーザー装置は、コンピュータから直
接入力される階調再現画像データに基づいて走査し、又
は階調再現画像(プリント、ポジフィルム等)を読み取
りつつ、読み取った画像情報に基づいて走査する。した
がって、この場合は、フィルム7の作成は必要とはされ
ない(フィルムレス化)。
【0029】さらに、前記の各製版手法のほか、次のよ
うなレーザー光線(例えば、YAGレーザー光線)と紫
外線とを用いる製版手法を用いてもよい。この製版手法
による場合は、およそ次のような手順で凹凸形状を有す
る版材21が製作される。なお、この場合は、版材材料
として感光性樹脂(フォトポリマー)を用いるのが好ま
しい。この製版手法においては、版材21の上にレーザ
ー感光性の薄い黒色マスクが配置される。そして、版材
21上の黒色マスクの任意の位置にレーザー光線を照射
することができるレーザー装置を用いて、版材21の凸
部を形成すべき部分に対応する位置においてのみ黒色マ
スクにレーザー光線を照射する。ここで、レーザー装置
は、版材21上の黒色マスクの表面を走査し、その走査
中におけるレーザー装置の照準位置が、版材21に凸部
を形成すべき位置であればレーザー光線を発射し(オ
ン)、このとき黒色マスクのこの部分は溶融・除去され
又は透明化される。他方、レーザー装置の照準位置が、
版材21に凹部を形成すべき位置であればレーザー光線
の発射を停止し(オフ)、このとき版材21上の黒色マ
スクのこの部分は黒色のまま残留する。ここで、レーザ
ー装置は、コンピュータから直接入力される階調再現画
像データに基づいて走査し、又は階調再現画像(プリン
ト、ポジフィルム等)を読み取りつつ、読み取った画像
情報に基づいて走査する。したがって、この場合も、フ
ィルム7の作成は必要とはされない(フィルムレス
化)。次に、黒色マスク側から版材21に紫外線が照射
される。この場合、黒色マスクが溶融・除去ないしは透
明化された部分では紫外線によって版材21が硬化させ
られ、この部分は凸部となる。他方、黒色マスクが残留
している部分では、紫外線が黒色マスクに吸収されるの
で、版材21は硬化されないままであり、この部分は凹
部となる。かくして、版材21の表面には、階調再現画
像に対応する凹凸形状が形成される。
うなレーザー光線(例えば、YAGレーザー光線)と紫
外線とを用いる製版手法を用いてもよい。この製版手法
による場合は、およそ次のような手順で凹凸形状を有す
る版材21が製作される。なお、この場合は、版材材料
として感光性樹脂(フォトポリマー)を用いるのが好ま
しい。この製版手法においては、版材21の上にレーザ
ー感光性の薄い黒色マスクが配置される。そして、版材
21上の黒色マスクの任意の位置にレーザー光線を照射
することができるレーザー装置を用いて、版材21の凸
部を形成すべき部分に対応する位置においてのみ黒色マ
スクにレーザー光線を照射する。ここで、レーザー装置
は、版材21上の黒色マスクの表面を走査し、その走査
中におけるレーザー装置の照準位置が、版材21に凸部
を形成すべき位置であればレーザー光線を発射し(オ
ン)、このとき黒色マスクのこの部分は溶融・除去され
又は透明化される。他方、レーザー装置の照準位置が、
版材21に凹部を形成すべき位置であればレーザー光線
の発射を停止し(オフ)、このとき版材21上の黒色マ
スクのこの部分は黒色のまま残留する。ここで、レーザ
ー装置は、コンピュータから直接入力される階調再現画
像データに基づいて走査し、又は階調再現画像(プリン
ト、ポジフィルム等)を読み取りつつ、読み取った画像
情報に基づいて走査する。したがって、この場合も、フ
ィルム7の作成は必要とはされない(フィルムレス
化)。次に、黒色マスク側から版材21に紫外線が照射
される。この場合、黒色マスクが溶融・除去ないしは透
明化された部分では紫外線によって版材21が硬化させ
られ、この部分は凸部となる。他方、黒色マスクが残留
している部分では、紫外線が黒色マスクに吸収されるの
で、版材21は硬化されないままであり、この部分は凹
部となる。かくして、版材21の表面には、階調再現画
像に対応する凹凸形状が形成される。
【0030】そして、ロールコーター8では、順次これ
らの版材21を用いて1つの基材に繰り返し塗装が行わ
れ、該基材の表面に濃淡原画像に対応する意匠性を有す
る塗膜が形成される。このロールコーター8には、周面
に複数の溝部がメッシュ状に形成され、塗料供給源から
供給される塗料を該溝部により周面に所定の膜厚で保持
するメッシュロール11と、その円周面に前記の版材2
1を巻き付けた転写ロール12とが設けられている。そ
して、ロールコーター8は、転写ロール12をメッシュ
ロール11と接触させて該メッシュロール11の周面に
保持された塗料を転写ロール12の円周面に付着させ、
さらにこの円周面に付着している塗料を、濃淡原画像に
対応する意匠性を有する塗膜として基材に転写する。
らの版材21を用いて1つの基材に繰り返し塗装が行わ
れ、該基材の表面に濃淡原画像に対応する意匠性を有す
る塗膜が形成される。このロールコーター8には、周面
に複数の溝部がメッシュ状に形成され、塗料供給源から
供給される塗料を該溝部により周面に所定の膜厚で保持
するメッシュロール11と、その円周面に前記の版材2
1を巻き付けた転写ロール12とが設けられている。そ
して、ロールコーター8は、転写ロール12をメッシュ
ロール11と接触させて該メッシュロール11の周面に
保持された塗料を転写ロール12の円周面に付着させ、
さらにこの円周面に付着している塗料を、濃淡原画像に
対応する意匠性を有する塗膜として基材に転写する。
【0031】以下、この塗装システムにおける、フィル
ム原稿作成装置2による濃度階調分割処理とロールコー
ター8による塗装処理とについてさらに詳しく説明す
る。まず、フィルム原稿作成装置2による濃度階調分割
処理について説明する。このフィルム原稿作成装置2で
は、色域分版法又は塗り重ね法による濃度階調分割処理
により濃淡原画像を濃度階調分割して、複数の分割再現
原図を作成するようにしている。なお、これらの各分割
再現原図毎にフィルム7が作成され、これらの各フィル
ム7毎に版材21が製作され、これらの版材21を用い
て1つの基材に対して繰り返し塗装が施されるのは前記
したとおりである。
ム原稿作成装置2による濃度階調分割処理とロールコー
ター8による塗装処理とについてさらに詳しく説明す
る。まず、フィルム原稿作成装置2による濃度階調分割
処理について説明する。このフィルム原稿作成装置2で
は、色域分版法又は塗り重ね法による濃度階調分割処理
により濃淡原画像を濃度階調分割して、複数の分割再現
原図を作成するようにしている。なお、これらの各分割
再現原図毎にフィルム7が作成され、これらの各フィル
ム7毎に版材21が製作され、これらの版材21を用い
て1つの基材に対して繰り返し塗装が施されるのは前記
したとおりである。
【0032】ここで、濃度階調分割とは、ロールコータ
ー8を用いた塗装等において、濃淡(中間調)あるいは
色調(多色)を表現する手法の1つであり、複数の版材
21(色版)を用いて、塗色の構成により濃淡ないしは
色調を表現するものである。この場合、1つの塗装に用
いられる各版材21はベタ版であり(なお、必要に応じ
てさらに網点による全面無地網かけ処理等の2値化処理
を施してもよい)、したがって網点法などといった網点
の密度により濃淡を表現する階調再現手法のような網点
分解を行わないので、ドットゲインによる濃度変化が起
こらず、とくにハイライト付近での階調再現性が高いと
いった利点がある。
ー8を用いた塗装等において、濃淡(中間調)あるいは
色調(多色)を表現する手法の1つであり、複数の版材
21(色版)を用いて、塗色の構成により濃淡ないしは
色調を表現するものである。この場合、1つの塗装に用
いられる各版材21はベタ版であり(なお、必要に応じ
てさらに網点による全面無地網かけ処理等の2値化処理
を施してもよい)、したがって網点法などといった網点
の密度により濃淡を表現する階調再現手法のような網点
分解を行わないので、ドットゲインによる濃度変化が起
こらず、とくにハイライト付近での階調再現性が高いと
いった利点がある。
【0033】図2に、濃度階調分割法による濃淡表現を
模式的に示す。なお、図2において、左側の図は濃淡原
画像を示し、右側の図は該濃淡原画像の一部を濃度階調
分割法で処理して得られた階調再現画像を拡大して示し
ている。そして、色域分版法による濃度階調分割処理で
は、濃淡原画像が、それぞれ段階的に変化する濃度階調
で表現された複数の濃度階調領域からなる階調濃度段階
的分割画像に階調圧縮変換され、各濃度階調領域毎に、
該濃度階調領域の形状を表現する分割再現原図が作成さ
れる。つまり、各濃度階調領域の形状に対応する分割再
現原図が作成される。したがって、この手法によれば、
塗装時に基材上での塗膜の重なり合いは生じないので、
単純に意図した濃度ないしは色彩の塗料を使用すること
になる。
模式的に示す。なお、図2において、左側の図は濃淡原
画像を示し、右側の図は該濃淡原画像の一部を濃度階調
分割法で処理して得られた階調再現画像を拡大して示し
ている。そして、色域分版法による濃度階調分割処理で
は、濃淡原画像が、それぞれ段階的に変化する濃度階調
で表現された複数の濃度階調領域からなる階調濃度段階
的分割画像に階調圧縮変換され、各濃度階調領域毎に、
該濃度階調領域の形状を表現する分割再現原図が作成さ
れる。つまり、各濃度階調領域の形状に対応する分割再
現原図が作成される。したがって、この手法によれば、
塗装時に基材上での塗膜の重なり合いは生じないので、
単純に意図した濃度ないしは色彩の塗料を使用すること
になる。
【0034】例えば、図3に示す濃淡原画像を、順次濃
度が高くなる第1〜第4濃度階調に分割し(分割数
4)、色域分版法を用いた濃度階調分割処理を施すこと
により得られた第1〜第4分割再現原図を、それぞれ図
5〜図8に示す。なお、図5〜図8に示す各分割再現原
図を重ね合わせると図4に示すような階調再現画像が得
られる。したがって、この色域分版法を用いた濃度階調
分割処理により製作された4種の版材21を用いてロー
ルコーター8で基材に塗装を施した場合、ほぼ図4に示
すような塗装画像が得られることになる。図4から明ら
かなとおり、色域分版法により得られた階調再現画像で
は、良好な階調再現性が得られている。
度が高くなる第1〜第4濃度階調に分割し(分割数
4)、色域分版法を用いた濃度階調分割処理を施すこと
により得られた第1〜第4分割再現原図を、それぞれ図
5〜図8に示す。なお、図5〜図8に示す各分割再現原
図を重ね合わせると図4に示すような階調再現画像が得
られる。したがって、この色域分版法を用いた濃度階調
分割処理により製作された4種の版材21を用いてロー
ルコーター8で基材に塗装を施した場合、ほぼ図4に示
すような塗装画像が得られることになる。図4から明ら
かなとおり、色域分版法により得られた階調再現画像で
は、良好な階調再現性が得られている。
【0035】また、塗り重ね法による濃度階調分割処理
では、濃淡原画像を、それぞれ段階的に変化する第1〜
第n(nは以上の整数)の濃度階調で表現されたn個の
濃度階調領域からなる階調濃度段階的分割画像に階調圧
縮変換した上で、まず階調濃度段階的分割画像の全濃度
階調領域の形状を表現する第1分割再現原図を作成す
る。そして、この後全濃度階調領域から順次第1〜第
(n−1)の濃度階調領域を取り除いてゆくことにより
形成される濃度階調領域を表現する第2、第3、…の分
割再現原図を作成する。この場合、例えば、第2分割再
現原図に表示された形状は第1分割再現原図に表示され
た形状に含まれ、第3分割再現原図に表示された形状は
第2分割再現原図に表示された形状に含まれるといった
関係が順次繰り返される。したがって、この手法によれ
ば、塗装時には基材上に塗膜を塗り重ねて該塗膜の重な
りによって濃淡ないしは色彩を表現することになるの
で、使用する塗料は塗膜が重なり合って生ずる濃度ない
しは色彩が意図したものとなるように選定する必要があ
る。この塗り重ね法による塗装システムでは、各版材を
用いて繰り返し基材に塗装を行う際に各版材の位置がず
れた場合でも、版ずれが生じないといった利点がある。
では、濃淡原画像を、それぞれ段階的に変化する第1〜
第n(nは以上の整数)の濃度階調で表現されたn個の
濃度階調領域からなる階調濃度段階的分割画像に階調圧
縮変換した上で、まず階調濃度段階的分割画像の全濃度
階調領域の形状を表現する第1分割再現原図を作成す
る。そして、この後全濃度階調領域から順次第1〜第
(n−1)の濃度階調領域を取り除いてゆくことにより
形成される濃度階調領域を表現する第2、第3、…の分
割再現原図を作成する。この場合、例えば、第2分割再
現原図に表示された形状は第1分割再現原図に表示され
た形状に含まれ、第3分割再現原図に表示された形状は
第2分割再現原図に表示された形状に含まれるといった
関係が順次繰り返される。したがって、この手法によれ
ば、塗装時には基材上に塗膜を塗り重ねて該塗膜の重な
りによって濃淡ないしは色彩を表現することになるの
で、使用する塗料は塗膜が重なり合って生ずる濃度ない
しは色彩が意図したものとなるように選定する必要があ
る。この塗り重ね法による塗装システムでは、各版材を
用いて繰り返し基材に塗装を行う際に各版材の位置がず
れた場合でも、版ずれが生じないといった利点がある。
【0036】前記の図3に示す濃淡原画像を、順次濃度
が高くなる第1〜第4濃度階調に分割し(n=4)、塗
り重ね法を用いた濃度階調分割処理を施すことにより得
られた第1〜第4分割再現原図を、それぞれ図10〜図
13に示す。なお、図10〜図13に示す各分割再現原
図を重ね合わせると、図9に示すような階調再現画像が
得られる。したがって、この塗り重ね法を用いた濃度階
調分割処理により製作された4種の版材21を用いてロ
ールコーター8で基材に塗装を施した場合、ほぼ図9に
示すような塗装画像が得られることになる。図9から明
らかなとおり、塗り重ね法により得られた階調再現画像
でも、良好な階調再現性が得られている。
が高くなる第1〜第4濃度階調に分割し(n=4)、塗
り重ね法を用いた濃度階調分割処理を施すことにより得
られた第1〜第4分割再現原図を、それぞれ図10〜図
13に示す。なお、図10〜図13に示す各分割再現原
図を重ね合わせると、図9に示すような階調再現画像が
得られる。したがって、この塗り重ね法を用いた濃度階
調分割処理により製作された4種の版材21を用いてロ
ールコーター8で基材に塗装を施した場合、ほぼ図9に
示すような塗装画像が得られることになる。図9から明
らかなとおり、塗り重ね法により得られた階調再現画像
でも、良好な階調再現性が得られている。
【0037】以下、ロールコーター8による塗装処理に
ついて説明する。まず、塗装工程の概略を説明する。図
18は、レンガを積み重ねたような外観を呈する塗装が
施された基材Bの斜視図である。図18に示すように、
この基材Bには、凹凸面を有するベース材35の凸部に
レンガのような外観を呈する塗装が施されてなるレンガ
部36と、凹部に各レンガ部36のつなぎ目のような外
観を呈する塗装が施されてなる目地部37とが形成され
ている。さらに、レンガ部36の表面には、レンガとし
てリアルな外観を表現するための意匠性のある塗装が施
されてなる意匠部38(図柄部、模様部)が形成されて
いる。
ついて説明する。まず、塗装工程の概略を説明する。図
18は、レンガを積み重ねたような外観を呈する塗装が
施された基材Bの斜視図である。図18に示すように、
この基材Bには、凹凸面を有するベース材35の凸部に
レンガのような外観を呈する塗装が施されてなるレンガ
部36と、凹部に各レンガ部36のつなぎ目のような外
観を呈する塗装が施されてなる目地部37とが形成され
ている。さらに、レンガ部36の表面には、レンガとし
てリアルな外観を表現するための意匠性のある塗装が施
されてなる意匠部38(図柄部、模様部)が形成されて
いる。
【0038】そして、図18に示す基材Bには、一般
に、例えば図19に示すような手順で塗装が施される。
すなわち、図19に示すように、この塗装においては、
まずベース材35を準備し(ステップS1)、このベー
ス材35に対して、目地部37に相応する色彩(例え
ば、灰色)の第1色目の塗料をベース材35の表面全体
にスプレー塗装機等を用いて吹き付け、第1塗膜40を
形成する(ステップS2)。次に、連続乾燥炉等を用い
て第1塗膜40を乾燥させる(ステップS3)。
に、例えば図19に示すような手順で塗装が施される。
すなわち、図19に示すように、この塗装においては、
まずベース材35を準備し(ステップS1)、このベー
ス材35に対して、目地部37に相応する色彩(例え
ば、灰色)の第1色目の塗料をベース材35の表面全体
にスプレー塗装機等を用いて吹き付け、第1塗膜40を
形成する(ステップS2)。次に、連続乾燥炉等を用い
て第1塗膜40を乾燥させる(ステップS3)。
【0039】続いて、平滑な円周面(円筒表面)を有す
る転写ロールを備えたロールコーター8(図14参照)
を用いて、ベース材35の凸部の表面に、レンガ部36
に相応する色彩(例えば、茶色)の第2色目の塗料を塗
り重ね、第2塗膜41を形成する(ステップS4)。次
に、第2塗膜41を、第1塗膜40の乾燥の場合と同様
に、連続乾燥炉等を用いて乾燥させる(ステップS
5)。かくして、ベース材35の表面に、レンガ部36
と目地部37とが形成される(図18参照)。
る転写ロールを備えたロールコーター8(図14参照)
を用いて、ベース材35の凸部の表面に、レンガ部36
に相応する色彩(例えば、茶色)の第2色目の塗料を塗
り重ね、第2塗膜41を形成する(ステップS4)。次
に、第2塗膜41を、第1塗膜40の乾燥の場合と同様
に、連続乾燥炉等を用いて乾燥させる(ステップS
5)。かくして、ベース材35の表面に、レンガ部36
と目地部37とが形成される(図18参照)。
【0040】さらに、基材Bの意匠性を高めるために、
骨材や色相の異なる混合物を表現する、意匠部38に相
応する色彩の第3色目の塗料を、凸部(レンガ部36)
の所定の部分に塗装し、第3塗膜42を形成する(ステ
ップS6)。この第3塗膜42の塗装は、円周面に所定
の形状の凹凸を有する転写ロールを備えたロールコータ
ーを用いて、レンガ部36の表面に塗料を塗り重ねるこ
とにより施される。この後、連続乾燥炉等を用いて、第
3塗膜42を乾燥させる(ステップS7)。ここで、ス
テップS6及びステップS7は、濃度階調の分割数、す
なわちこの塗装に用いられる版材の数分だけ繰り返され
る。かくして、図18に示すような基材Bが得られる。
なお、破線で示すように、濃度階調の分割数だけステッ
プS6を繰り返して塗装を施し、この後1回だけステッ
プS7で乾燥を実行するようにしてもよい。このよう
に、塗装装置を使い分けて塗料を塗り重ねることによ
り、所望の意匠性のある塗膜の連続塗装が可能となる。
骨材や色相の異なる混合物を表現する、意匠部38に相
応する色彩の第3色目の塗料を、凸部(レンガ部36)
の所定の部分に塗装し、第3塗膜42を形成する(ステ
ップS6)。この第3塗膜42の塗装は、円周面に所定
の形状の凹凸を有する転写ロールを備えたロールコータ
ーを用いて、レンガ部36の表面に塗料を塗り重ねるこ
とにより施される。この後、連続乾燥炉等を用いて、第
3塗膜42を乾燥させる(ステップS7)。ここで、ス
テップS6及びステップS7は、濃度階調の分割数、す
なわちこの塗装に用いられる版材の数分だけ繰り返され
る。かくして、図18に示すような基材Bが得られる。
なお、破線で示すように、濃度階調の分割数だけステッ
プS6を繰り返して塗装を施し、この後1回だけステッ
プS7で乾燥を実行するようにしてもよい。このよう
に、塗装装置を使い分けて塗料を塗り重ねることによ
り、所望の意匠性のある塗膜の連続塗装が可能となる。
【0041】以下、ロールコーター8の具体的な構造及
び機能を説明する。なお、この実施の形態では、第1の
塗膜と第2の塗膜とが塗装された基材において、第2塗
膜の上に意匠性を有する塗膜を塗装するようにしている
が、本発明はこのような形態に限定されるものではな
く、他の形態、例えば第1の塗膜の上に意匠性を有する
塗膜を塗装する形態なども含むことはもちろんである。
び機能を説明する。なお、この実施の形態では、第1の
塗膜と第2の塗膜とが塗装された基材において、第2塗
膜の上に意匠性を有する塗膜を塗装するようにしている
が、本発明はこのような形態に限定されるものではな
く、他の形態、例えば第1の塗膜の上に意匠性を有する
塗膜を塗装する形態なども含むことはもちろんである。
【0042】図14は、凹凸面を有する基材Bに意匠性
のある塗膜42(第3塗膜)を塗装するための、本発明
にかかるロールコーター8を模式的に示す立面断面図で
ある。なお、図14に示された基材Bは、例えば図18
に示すような、レンガを積み重ねたような外観を呈する
塗装が施された、凹凸面を有する窯業関連の建設材料で
ある壁材等である。そして、この基材Bには、例えば図
19に示すような塗装工程のステップS1〜S5を経
て、目地部37を形成するための第1塗膜40と、レン
ガ部36を形成するための第2塗膜41とがすでに塗装
されている。
のある塗膜42(第3塗膜)を塗装するための、本発明
にかかるロールコーター8を模式的に示す立面断面図で
ある。なお、図14に示された基材Bは、例えば図18
に示すような、レンガを積み重ねたような外観を呈する
塗装が施された、凹凸面を有する窯業関連の建設材料で
ある壁材等である。そして、この基材Bには、例えば図
19に示すような塗装工程のステップS1〜S5を経
て、目地部37を形成するための第1塗膜40と、レン
ガ部36を形成するための第2塗膜41とがすでに塗装
されている。
【0043】ここで用いられる塗料においては、ビヒク
ルワニスとしては、酢酸ビニル・酢酸ビニルエチレン、
酢酸ビニル・アクリル酸エステル、酢酸ビニル・フロピ
オン酸ビニル、スチレン・ブタジエン、アクリル酸系モ
ノマー等からなる共重合物又は単独重合物等の無機ポリ
マー等の一般に塗料で使用されるものを使用することが
できる。顔料としては、ベース色用として、酸化チタン
を用いるのが好ましい。体質顔料としては、塗膜機械的
性質を向上させるため、沈降性炭酸カルシウム、硫酸バ
リウム、タルク、クレー、ホワイトカーボン等を用いる
のが好ましい。ベース色顔料と体質顔料の比を100/
0〜0.1/99.9の範囲に設定することにより、隠蔽
力を所望の値に調整することができ、コントラスト、陰
影階調の意匠性の付与が可能となる。また、色調調整を
行うために、各種着色顔料も使用することができる。例
えば、亜鉛華、黄鉛、黄色酸化鉄、ホーカー、チタンイ
エロー、ハイザンエロー、パーマネントイエロー、モリ
ブデントオレンジ、ホスタパームオレンジ、ベンガラ、
レーキレッド、紫ベンガラ、キナクリドンバイオレッ
ト、紺青、群青、銅フタロシアニン、クロムグリーン、
臭素化銅フタロシアニン、カーボンブラック、鉄黒等の
無機又は有機着色顔料を使用することができる。ワニ
ス、ベース色顔料、体質顔料、着色顔料の比は、結果と
して得られる意匠の内容・色調により、適宜決定され
る。さらに、塗料の粘性等の特性を調整するために、乾
燥促進剤、界面活性物質の顔料分散性改良剤、カルボキ
シメチルセルロース、コロイダルシリカ、ひまし油等の
増粘剤、チキソトロピック剤、たれ防止剤、シリコン
油、ポリエーテルポリアクリル酸エステル共重合物等の
レベリング剤、泡消し剤、はじき防止剤、その他添加剤
を添加することができる。
ルワニスとしては、酢酸ビニル・酢酸ビニルエチレン、
酢酸ビニル・アクリル酸エステル、酢酸ビニル・フロピ
オン酸ビニル、スチレン・ブタジエン、アクリル酸系モ
ノマー等からなる共重合物又は単独重合物等の無機ポリ
マー等の一般に塗料で使用されるものを使用することが
できる。顔料としては、ベース色用として、酸化チタン
を用いるのが好ましい。体質顔料としては、塗膜機械的
性質を向上させるため、沈降性炭酸カルシウム、硫酸バ
リウム、タルク、クレー、ホワイトカーボン等を用いる
のが好ましい。ベース色顔料と体質顔料の比を100/
0〜0.1/99.9の範囲に設定することにより、隠蔽
力を所望の値に調整することができ、コントラスト、陰
影階調の意匠性の付与が可能となる。また、色調調整を
行うために、各種着色顔料も使用することができる。例
えば、亜鉛華、黄鉛、黄色酸化鉄、ホーカー、チタンイ
エロー、ハイザンエロー、パーマネントイエロー、モリ
ブデントオレンジ、ホスタパームオレンジ、ベンガラ、
レーキレッド、紫ベンガラ、キナクリドンバイオレッ
ト、紺青、群青、銅フタロシアニン、クロムグリーン、
臭素化銅フタロシアニン、カーボンブラック、鉄黒等の
無機又は有機着色顔料を使用することができる。ワニ
ス、ベース色顔料、体質顔料、着色顔料の比は、結果と
して得られる意匠の内容・色調により、適宜決定され
る。さらに、塗料の粘性等の特性を調整するために、乾
燥促進剤、界面活性物質の顔料分散性改良剤、カルボキ
シメチルセルロース、コロイダルシリカ、ひまし油等の
増粘剤、チキソトロピック剤、たれ防止剤、シリコン
油、ポリエーテルポリアクリル酸エステル共重合物等の
レベリング剤、泡消し剤、はじき防止剤、その他添加剤
を添加することができる。
【0044】図14に示すように、基材Bは、搬送機構
(図示せず)によって矢印Y方向に搬送されるようにな
っている。そして、ロールコーター8には、矢印X1方
向に回転するメッシュロール11と、矢印X2方向に回
転する転写ロール12と、矢印X3方向に回転するクリ
ーニングロール13と、矢印X4方向に回転する洗浄用
ロール14とが設けられている。なお、洗浄用ロール1
4は、両矢印Z1Z2方向に移動して、転写ロール12に
当接ないしは圧接し、又はこれから離反することができ
るようになっている。
(図示せず)によって矢印Y方向に搬送されるようにな
っている。そして、ロールコーター8には、矢印X1方
向に回転するメッシュロール11と、矢印X2方向に回
転する転写ロール12と、矢印X3方向に回転するクリ
ーニングロール13と、矢印X4方向に回転する洗浄用
ロール14とが設けられている。なお、洗浄用ロール1
4は、両矢印Z1Z2方向に移動して、転写ロール12に
当接ないしは圧接し、又はこれから離反することができ
るようになっている。
【0045】メッシュロール11は、転写ロール12に
所定の膜厚の塗料を供給するためのものであり、転写ロ
ール12と所望の圧力で接触するようになっている。そ
して、メッシュロール11へは塗料タンク等の塗料供給
源(図示せず)から塗料が供給されるようになってい
る。メッシュロール11の周面に対して所定の間隔を隔
ててドクターブレード17が配置されている。このドク
ターブレード17は、塗料をメッシュロール11上に保
持するとともに、メッシュロール11とドクターブレー
ド17との間隔に応じた膜厚(例えば、250μm程
度)で塗料をメッシュロール11上に供給するようにな
っている。なお、メッシュロール11の下方には、該メ
ッシュロール11から落下する塗料を受け止めて収容す
る開放型の塗料容器18(パン)が配置されている。
所定の膜厚の塗料を供給するためのものであり、転写ロ
ール12と所望の圧力で接触するようになっている。そ
して、メッシュロール11へは塗料タンク等の塗料供給
源(図示せず)から塗料が供給されるようになってい
る。メッシュロール11の周面に対して所定の間隔を隔
ててドクターブレード17が配置されている。このドク
ターブレード17は、塗料をメッシュロール11上に保
持するとともに、メッシュロール11とドクターブレー
ド17との間隔に応じた膜厚(例えば、250μm程
度)で塗料をメッシュロール11上に供給するようにな
っている。なお、メッシュロール11の下方には、該メ
ッシュロール11から落下する塗料を受け止めて収容す
る開放型の塗料容器18(パン)が配置されている。
【0046】図16に示すように、円柱形のメッシュロ
ール11は回転軸15に同軸に取り付けられ、その周面
にはメッシュ状に形成された複数の溝部16(例えば、
深さ30〜400μm程度の格子型の溝)が形成されて
いる。このメッシュ状の溝部16は、周面上に塗料を適
切な厚さで確実に保持させるとともに、該メッシュロー
ル11の回転に起因する遠心力によって塗料が偏った
り、塗料だれが生じるのを防止する機能を有している。
ール11は回転軸15に同軸に取り付けられ、その周面
にはメッシュ状に形成された複数の溝部16(例えば、
深さ30〜400μm程度の格子型の溝)が形成されて
いる。このメッシュ状の溝部16は、周面上に塗料を適
切な厚さで確実に保持させるとともに、該メッシュロー
ル11の回転に起因する遠心力によって塗料が偏った
り、塗料だれが生じるのを防止する機能を有している。
【0047】転写ロール12は、基材Bの表面に接触可
能に配置されている。そして、この転写ロール12にお
いては、図17(a)に示すように、メッシュロール1
1が該転写ロール12と所望の圧力で接触することがで
きるよう、アルミニウム等の金属で形成された円柱形の
軸体20の外周部にゴム製の版材21が巻き付けられた
構造、あるいは軸体20にゴム製の版材21が貼付され
た構造とされている。なお、転写ロール12は、シャフ
ト19に同軸に取り付けられている。そして、版材21
の外表部には複数の凸部22が形成され、各凸部22内
に微小な凹部23が形成されている。
能に配置されている。そして、この転写ロール12にお
いては、図17(a)に示すように、メッシュロール1
1が該転写ロール12と所望の圧力で接触することがで
きるよう、アルミニウム等の金属で形成された円柱形の
軸体20の外周部にゴム製の版材21が巻き付けられた
構造、あるいは軸体20にゴム製の版材21が貼付され
た構造とされている。なお、転写ロール12は、シャフ
ト19に同軸に取り付けられている。そして、版材21
の外表部には複数の凸部22が形成され、各凸部22内
に微小な凹部23が形成されている。
【0048】このように、転写ロール12の版材21の
表面には、所望の意匠性を付与する凹凸形状(骨材や色
相の異なる混合物の塊や苔等を表現した模様)が、紫外
線又はレーザー光線を用いて、例えば0.01mm以
上、より好ましくは0.05〜2mmの厚さないしは深
さで形成される。紫外線又はレーザー光線を用いれば、
版材21に対して、意匠性を付与する凹凸形状を均一の
厚さないしは深さで、輪郭を明瞭に保って形成すること
ができる。かかる紫外線又はレーザー光線による加工に
適した版材21の材料としては、例えば、ブタジエン/
メタクリル酸/ジビニルベンゼン/メタクリル酸メチル
からなる部分架橋共重合体、スチレン/イソプレン/ス
チレン共重合体、マレイン酸モノエステル変性イソプレ
ン重合体、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリル
アミド、メタクリル酸ラウリル及び2−エチレンアント
ラキノンからなる水現像型ゴム成形体(例えば商品名
「フレキシードD−123」、硬化後硬度 JIS A4
0°、3.1mm:日本ペイント社製)、スチレン/イソ
プレン/スチレン共重合体を主成分とする溶剤現像型ゴ
ム成形体(例えば商品名「サイレルTDR」、「サイレ
ルDPSフレキソプレート」:Du Pont社製)などが
あげられる。
表面には、所望の意匠性を付与する凹凸形状(骨材や色
相の異なる混合物の塊や苔等を表現した模様)が、紫外
線又はレーザー光線を用いて、例えば0.01mm以
上、より好ましくは0.05〜2mmの厚さないしは深
さで形成される。紫外線又はレーザー光線を用いれば、
版材21に対して、意匠性を付与する凹凸形状を均一の
厚さないしは深さで、輪郭を明瞭に保って形成すること
ができる。かかる紫外線又はレーザー光線による加工に
適した版材21の材料としては、例えば、ブタジエン/
メタクリル酸/ジビニルベンゼン/メタクリル酸メチル
からなる部分架橋共重合体、スチレン/イソプレン/ス
チレン共重合体、マレイン酸モノエステル変性イソプレ
ン重合体、N,N−ジエチルアミノプロピルメタクリル
アミド、メタクリル酸ラウリル及び2−エチレンアント
ラキノンからなる水現像型ゴム成形体(例えば商品名
「フレキシードD−123」、硬化後硬度 JIS A4
0°、3.1mm:日本ペイント社製)、スチレン/イソ
プレン/スチレン共重合体を主成分とする溶剤現像型ゴ
ム成形体(例えば商品名「サイレルTDR」、「サイレ
ルDPSフレキソプレート」:Du Pont社製)などが
あげられる。
【0049】これらのゴム成形体に、意匠性を付与しう
る模様(階調)、形状、あるいはこれらの組み合わせを
施した銀塩フィルムを真空密着させ、これに紫外線を照
射した後、あるいはレーザーによって直接書き込みして
光重合させた後、水やパークロルエチレン等を用いて非
露光部を現像・乾燥することにより、意匠性を付与する
凹凸形状を有するゴム成形体(版材21)が得られる。
紫外線やレーザーによって意匠性を付与する凹凸形状を
有するゴム成形体(版材21)を得るには、コンピュー
タグラフィック等を用いて、意匠性のある模様、形状、
これらの組み合わせを、これらに対応する電気的な信号
に変換して版材21に凹凸形状を形成するといった手法
も有効である。この他、アクリル系液状注型用のゴム成
形体(商品名「APR」:旭化成工業社製)も使用する
ことができる。
る模様(階調)、形状、あるいはこれらの組み合わせを
施した銀塩フィルムを真空密着させ、これに紫外線を照
射した後、あるいはレーザーによって直接書き込みして
光重合させた後、水やパークロルエチレン等を用いて非
露光部を現像・乾燥することにより、意匠性を付与する
凹凸形状を有するゴム成形体(版材21)が得られる。
紫外線やレーザーによって意匠性を付与する凹凸形状を
有するゴム成形体(版材21)を得るには、コンピュー
タグラフィック等を用いて、意匠性のある模様、形状、
これらの組み合わせを、これらに対応する電気的な信号
に変換して版材21に凹凸形状を形成するといった手法
も有効である。この他、アクリル系液状注型用のゴム成
形体(商品名「APR」:旭化成工業社製)も使用する
ことができる。
【0050】なお、図17(b)に示すように、円柱形
の金属製軸体20と版材21との間に、発泡体層24を
介設した転写ロール12’を用いてもよい。このよう
に、発泡体層24を設ければ、該発泡体層24の弾力性
により、平滑でない壁材等の基材に対しても意匠性のあ
る塗膜を効率的に転写することが可能となる。かかる発
泡体層24の材料は、復起弾性に富み、かつ残留応力の
少ない弾力性のあるものであればよく、例えば密度が1
〜500kg/m3(好ましくは、100〜300kg
/m3)のポリウレタンなどがあげられるが、とくに接
着性の観点からはスキン面を有する材料が好ましいとい
える。発泡体層24の厚さは、基材が平滑面であるか凹
凸面であるかなどといった事情を考慮して所望の値に設
定することができるが、通常は1〜30mmであり、好
ましくは5〜20mmである。なお、転写ロール2’を
構成する各層間には、各層間にずれが生じるのを防止す
るための接着層あるいはテープを設けてもよい。また、
図17(c)に示すように、円柱形の金属製軸体20の
外周にスポンジロール25を外嵌してなる転写ロール1
2”を用いてもよい。この場合は、スポンジロール25
の外周部に、意匠部を形成するための凸部26及び微小
な凹部27が形成される。さらに、軸体20上にガラス
強化プラスチック等からなるスリーブを装着し、このス
リーブの上に上記構成体を装着するようにしてもよい。
の金属製軸体20と版材21との間に、発泡体層24を
介設した転写ロール12’を用いてもよい。このよう
に、発泡体層24を設ければ、該発泡体層24の弾力性
により、平滑でない壁材等の基材に対しても意匠性のあ
る塗膜を効率的に転写することが可能となる。かかる発
泡体層24の材料は、復起弾性に富み、かつ残留応力の
少ない弾力性のあるものであればよく、例えば密度が1
〜500kg/m3(好ましくは、100〜300kg
/m3)のポリウレタンなどがあげられるが、とくに接
着性の観点からはスキン面を有する材料が好ましいとい
える。発泡体層24の厚さは、基材が平滑面であるか凹
凸面であるかなどといった事情を考慮して所望の値に設
定することができるが、通常は1〜30mmであり、好
ましくは5〜20mmである。なお、転写ロール2’を
構成する各層間には、各層間にずれが生じるのを防止す
るための接着層あるいはテープを設けてもよい。また、
図17(c)に示すように、円柱形の金属製軸体20の
外周にスポンジロール25を外嵌してなる転写ロール1
2”を用いてもよい。この場合は、スポンジロール25
の外周部に、意匠部を形成するための凸部26及び微小
な凹部27が形成される。さらに、軸体20上にガラス
強化プラスチック等からなるスリーブを装着し、このス
リーブの上に上記構成体を装着するようにしてもよい。
【0051】再び、図14に示すように、クリーニング
ロール13は、塗料転写位置を通過した転写ロール12
の表面に付着している塗料を回収して、転写ロール12
の表面のクリーニングを行う。このクリーニングロール
13には、好ましくは、クリーニングロール13上の塗
料をかき取るドクターブレード28と、オープン型の塗
料受け29(パン)とが付設されているが、これらは省
略してもよい。
ロール13は、塗料転写位置を通過した転写ロール12
の表面に付着している塗料を回収して、転写ロール12
の表面のクリーニングを行う。このクリーニングロール
13には、好ましくは、クリーニングロール13上の塗
料をかき取るドクターブレード28と、オープン型の塗
料受け29(パン)とが付設されているが、これらは省
略してもよい。
【0052】図14から明らかなとおり、クリーニング
ロール13は、転写ロール回転方向(矢印X2方向)に
みて、ゴム転写ロール12が基材Bに接触する転写位置
のトレーリング側(後側)の所定の位置に配置されてい
る。このクリーニングロール13は、転写位置を通過し
たゴム転写ロール12の表面に付着している塗料を回収
するために、ゴム転写ロール12の表面に押圧されてい
る。このクリーニングロール13においては、転写ロー
ル12からクリーニングロール13に転写された塗料
が、ドクターブレード28により擦り落とされて塗料受
け29に収容される。ここで、塗料受け29内に溜まっ
た塗料は、適宜、塗料タンク等(図示せず)へ戻され
る。なお、ドクターブレード28に替えて洗浄用のロー
ルを装着し、塗料受け29内に洗浄用溶剤を入れておけ
ば、クリーニングロール13に付着している塗料は洗浄
溶剤によって洗浄されて塗料受け29に捕捉される。
ロール13は、転写ロール回転方向(矢印X2方向)に
みて、ゴム転写ロール12が基材Bに接触する転写位置
のトレーリング側(後側)の所定の位置に配置されてい
る。このクリーニングロール13は、転写位置を通過し
たゴム転写ロール12の表面に付着している塗料を回収
するために、ゴム転写ロール12の表面に押圧されてい
る。このクリーニングロール13においては、転写ロー
ル12からクリーニングロール13に転写された塗料
が、ドクターブレード28により擦り落とされて塗料受
け29に収容される。ここで、塗料受け29内に溜まっ
た塗料は、適宜、塗料タンク等(図示せず)へ戻され
る。なお、ドクターブレード28に替えて洗浄用のロー
ルを装着し、塗料受け29内に洗浄用溶剤を入れておけ
ば、クリーニングロール13に付着している塗料は洗浄
溶剤によって洗浄されて塗料受け29に捕捉される。
【0053】このように、基材Bに意匠性のある塗膜4
2を塗装した後において転写ロール12に残留している
塗料が、クリーニングロール13により回収されるの
で、転写ロール12の表面を余分な塗料が残留しない状
態にすることができ、ひいてはメッシュロール11から
転写ロール12に供給された塗料を、基材Bに対して適
切な膜厚に保持することが可能となる。このため、基本
的には、ある程度ないしはかなり安定した塗装を行うこ
とができる。
2を塗装した後において転写ロール12に残留している
塗料が、クリーニングロール13により回収されるの
で、転写ロール12の表面を余分な塗料が残留しない状
態にすることができ、ひいてはメッシュロール11から
転写ロール12に供給された塗料を、基材Bに対して適
切な膜厚に保持することが可能となる。このため、基本
的には、ある程度ないしはかなり安定した塗装を行うこ
とができる。
【0054】しかしながら、このようなクリーニングロ
ール13のみでは、転写ロール12の円周面(表面)に
供給されている塗料の粘度が高い場合、あるいは転写ロ
ール12の円周面に付着している塗料が硬化した場合に
は、転写ロール12に付着している塗料は十分には除去
されないことがある。そして、このような場合、細かい
装飾柄等の転写を行おうとすれば、転写ロール12の柄
の掘り込み部である凹部23に塗料が詰まるなどして、
装飾柄の輪郭が崩れることがある。また、塗装の厚みを
大きくしたい場合、あるいはかなりの凹凸がある基材に
塗装を施す場合は、転写ロール12の転写圧をかなり高
くする必要があるが、その際転写圧を過度に高めてしま
うことがあり、このような場合には転写ロール12の凹
部23に塗料が堆積し、上記不具合が著しくなる。
ール13のみでは、転写ロール12の円周面(表面)に
供給されている塗料の粘度が高い場合、あるいは転写ロ
ール12の円周面に付着している塗料が硬化した場合に
は、転写ロール12に付着している塗料は十分には除去
されないことがある。そして、このような場合、細かい
装飾柄等の転写を行おうとすれば、転写ロール12の柄
の掘り込み部である凹部23に塗料が詰まるなどして、
装飾柄の輪郭が崩れることがある。また、塗装の厚みを
大きくしたい場合、あるいはかなりの凹凸がある基材に
塗装を施す場合は、転写ロール12の転写圧をかなり高
くする必要があるが、その際転写圧を過度に高めてしま
うことがあり、このような場合には転写ロール12の凹
部23に塗料が堆積し、上記不具合が著しくなる。
【0055】そこで、このロールコーター8には、転写
ロール12(版材21)の円周面に接触し、該転写ロー
ル12の円周面の凹部23に付着している塗料をクリー
ニングする洗浄用ロール14が設けられている。この洗
浄用ロール14は、転写ロール回転方向(矢印X2方
向)にみて、クリーニングロール13よりもトレーリン
グ側(後側)であり、かつメッシュロール11よりリー
ディング側(前側)の所定の位置に配置されている。な
お、洗浄用ロール14をクリーニングロール13よりも
リーディング側(前側)に配置してもよい。
ロール12(版材21)の円周面に接触し、該転写ロー
ル12の円周面の凹部23に付着している塗料をクリー
ニングする洗浄用ロール14が設けられている。この洗
浄用ロール14は、転写ロール回転方向(矢印X2方
向)にみて、クリーニングロール13よりもトレーリン
グ側(後側)であり、かつメッシュロール11よりリー
ディング側(前側)の所定の位置に配置されている。な
お、洗浄用ロール14をクリーニングロール13よりも
リーディング側(前側)に配置してもよい。
【0056】この洗浄用ロール14には、矢印X4方向
に回転する円柱体30と、該円柱体30の円周部に取り
付けられ転写ロール12の円周面と接触ないしは圧接す
るブラシ31とが設けられている。ここで、ブラシ31
は、例えばナイロン等を用いたプラスチック製ブラシ、
あるいは豚毛等を用いた動物製ブラシとされる。そし
て、ブラシ31は、転写ロール12の円周面と接触し
て、該転写ロールの凹部23に溜まっているあるいは付
着している塗料を効果的に除去する。さらに、この洗浄
用ロール14のやや下方には、塗料の親溶媒である水、
有機溶剤等が入ったオープン型のパン32(受け皿)が
設けられている。そして、ブラシ31の一部は、このパ
ン32内の親溶媒に浸されており、したがってブラシ3
1は該親溶媒の作用でもって凹部23内の塗料を効果的
に除去することができる。なお、転写ロール12の回転
方向にみて、洗浄用ロール14のトレーリング側(後
側)に、転写ロール12の円周面に付着している上記親
溶媒をふき取る溶媒除去装置を設けてもよい。
に回転する円柱体30と、該円柱体30の円周部に取り
付けられ転写ロール12の円周面と接触ないしは圧接す
るブラシ31とが設けられている。ここで、ブラシ31
は、例えばナイロン等を用いたプラスチック製ブラシ、
あるいは豚毛等を用いた動物製ブラシとされる。そし
て、ブラシ31は、転写ロール12の円周面と接触し
て、該転写ロールの凹部23に溜まっているあるいは付
着している塗料を効果的に除去する。さらに、この洗浄
用ロール14のやや下方には、塗料の親溶媒である水、
有機溶剤等が入ったオープン型のパン32(受け皿)が
設けられている。そして、ブラシ31の一部は、このパ
ン32内の親溶媒に浸されており、したがってブラシ3
1は該親溶媒の作用でもって凹部23内の塗料を効果的
に除去することができる。なお、転写ロール12の回転
方向にみて、洗浄用ロール14のトレーリング側(後
側)に、転写ロール12の円周面に付着している上記親
溶媒をふき取る溶媒除去装置を設けてもよい。
【0057】洗浄用ロール14は、両矢印Z1Z2方向に
移動できるようになっている。したがって、必要に応じ
て適宜、転写ロール12の円周面の凹部23のクリーニ
ングを行うことができるので、不必要なクリーニングを
回避することができる。さらに、洗浄用ロール14は、
押圧できる金属あるいはプラスチック等のロールを併用
することにより、塗料の回収効率を高めることが可能で
ある。
移動できるようになっている。したがって、必要に応じ
て適宜、転写ロール12の円周面の凹部23のクリーニ
ングを行うことができるので、不必要なクリーニングを
回避することができる。さらに、洗浄用ロール14は、
押圧できる金属あるいはプラスチック等のロールを併用
することにより、塗料の回収効率を高めることが可能で
ある。
【0058】この洗浄用ロール14は、基本的には、転
写ロール12の円周面の凹部23にたまった塗料を、吸
い取りあるいはこすり取るなどして除去できるものであ
れば、どのようなものでも使用することができる。例え
ば、ナイロン等を用いたプラスチック製ブラシや、豚毛
等を用いた動物製ブラシをロール表面に装着したものを
用いることができる。また、CR,NBR,ウレタン等
のフォーム、PVAフォーム等の吸水性ないしは吸油性
のあるスポンジロール等も用いることができ、硬度とし
てはJISC10°〜80°、厚みは1〜30mmが好
ましく、またブラシロールとフォームロールの組合わせ
や、これらを複数配置することも可能である。
写ロール12の円周面の凹部23にたまった塗料を、吸
い取りあるいはこすり取るなどして除去できるものであ
れば、どのようなものでも使用することができる。例え
ば、ナイロン等を用いたプラスチック製ブラシや、豚毛
等を用いた動物製ブラシをロール表面に装着したものを
用いることができる。また、CR,NBR,ウレタン等
のフォーム、PVAフォーム等の吸水性ないしは吸油性
のあるスポンジロール等も用いることができ、硬度とし
てはJISC10°〜80°、厚みは1〜30mmが好
ましく、またブラシロールとフォームロールの組合わせ
や、これらを複数配置することも可能である。
【0059】また、図14に示すような実質的に円柱体
30とブラシ31とで構成される洗浄用ロール14に替
えて、図15に示すような、ウレタンフォーム、PVA
フォーム等からなる吸水性ないしは吸油性のあるフォー
ムロール33(ないしは、スポンジロール)を備えた洗
浄用ロール14’を設け、転写ロール12の円周面の凹
部23に溜まった塗料を吸い取るようにしてもよい。こ
の場合は、フォームロール33が保持している塗料を絞
り出してパン32に落下させるために、該フォームロー
ル33に圧接する金属製又はプラスチック製の圧接ロー
ル34を設置するのが好ましい。
30とブラシ31とで構成される洗浄用ロール14に替
えて、図15に示すような、ウレタンフォーム、PVA
フォーム等からなる吸水性ないしは吸油性のあるフォー
ムロール33(ないしは、スポンジロール)を備えた洗
浄用ロール14’を設け、転写ロール12の円周面の凹
部23に溜まった塗料を吸い取るようにしてもよい。こ
の場合は、フォームロール33が保持している塗料を絞
り出してパン32に落下させるために、該フォームロー
ル33に圧接する金属製又はプラスチック製の圧接ロー
ル34を設置するのが好ましい。
【0060】かくして、ロールコーター8においては、
洗浄用ロール14によって転写ロール12の版材21の
凹部23に付着ないしは堆積している塗料が効果的に除
去(回収)されるので、基材B上の意匠部以外の部分に
塗料が転写されるなどといった問題が生じない。また、
転写ロール12の円周面上で塗料が固化して該円周面の
硬度が高くなったり、あるいは該円周面の凹部23が目
詰まりを起こすなどといった不具合が生じない。このた
め、意匠性の高い高精細な塗膜42を、安価でかつ容易
に基材Bに塗装することができる。つまり、高精細な意
匠を基材Bに形成することができ、また工程を一時的に
停止させて転写ロール12を洗浄する必要がなくなり、
生産効率が高められる。
洗浄用ロール14によって転写ロール12の版材21の
凹部23に付着ないしは堆積している塗料が効果的に除
去(回収)されるので、基材B上の意匠部以外の部分に
塗料が転写されるなどといった問題が生じない。また、
転写ロール12の円周面上で塗料が固化して該円周面の
硬度が高くなったり、あるいは該円周面の凹部23が目
詰まりを起こすなどといった不具合が生じない。このた
め、意匠性の高い高精細な塗膜42を、安価でかつ容易
に基材Bに塗装することができる。つまり、高精細な意
匠を基材Bに形成することができ、また工程を一時的に
停止させて転写ロール12を洗浄する必要がなくなり、
生産効率が高められる。
【図1】 本発明にかかる塗装システムの模式図であ
る。
る。
【図2】 濃度階調分割法による階調再現特性を模式的
に示す、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真
である。
に示す、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真
である。
【図3】 階調再現に用いられる濃淡原画像を示す、デ
ィスプレイ上に表示された中間調画像の写真である。
ィスプレイ上に表示された中間調画像の写真である。
【図4】 図3に示す濃淡原画像から色域分版法により
階調再現されてディスプレイ上に表示された中間調画像
の写真である。
階調再現されてディスプレイ上に表示された中間調画像
の写真である。
【図5】 図3に示す濃淡原画像から色域分版法(分割
数4)により階調再現されて作成された第1分割再現原
図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真で
ある。
数4)により階調再現されて作成された第1分割再現原
図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真で
ある。
【図6】 図3に示す濃淡原画像から色域分版法(分割
数4)により階調再現されて作成された第2分割再現原
図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真で
ある。
数4)により階調再現されて作成された第2分割再現原
図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真で
ある。
【図7】 図3に示す濃淡原画像から色域分版法(分割
数4)により階調再現されて作成された第3分割再現原
図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真で
ある。
数4)により階調再現されて作成された第3分割再現原
図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真で
ある。
【図8】 図3に示す濃淡原画像から色域分版法(分割
数4)により階調再現されて作成された第4分割再現原
図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真で
ある。
数4)により階調再現されて作成された第4分割再現原
図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真で
ある。
【図9】 図3に示す濃淡原画像から塗り重ね法により
階調再現されてディスプレイ上に表示された中間調画像
の写真である。
階調再現されてディスプレイ上に表示された中間調画像
の写真である。
【図10】 図3に示す濃淡原画像から塗り重ね法(分
割数4)により階調再現されて作成された第1分割再現
原図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真
である。
割数4)により階調再現されて作成された第1分割再現
原図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真
である。
【図11】 図3に示す濃淡原画像から塗り重ね法(分
割数4)により階調再現されて作成された第2分割再現
原図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真
である。
割数4)により階調再現されて作成された第2分割再現
原図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真
である。
【図12】 図3に示す濃淡原画像から塗り重ね法(分
割数4)により階調再現されて作成された第3分割再現
原図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真
である。
割数4)により階調再現されて作成された第3分割再現
原図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真
である。
【図13】 図3に示す濃淡原画像から塗り重ね法(分
割数4)により階調再現されて作成された第4分割再現
原図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真
である。
割数4)により階調再現されて作成された第4分割再現
原図の、ディスプレイ上に表示された中間調画像の写真
である。
【図14】 本発明にかかる塗装システムで用いられる
ロールコーターの立面断面構造を模式的に示す概略図で
ある。
ロールコーターの立面断面構造を模式的に示す概略図で
ある。
【図15】 図14に示すロールコーターの変形例の立
面断面構造を模式的に示す概略図である。
面断面構造を模式的に示す概略図である。
【図16】 図14又は図15に示すロールコーターで
用いられるメッシュロールの外観斜視図である。
用いられるメッシュロールの外観斜視図である。
【図17】 (a)は図14又は図15に示すロールコ
ーターで用いられる転写ロールの一部が破断された外観
斜視図であり、(b)及び(c)はそれぞれ転写ロール
の変形例を示す一部が破断された外観斜視図である。
ーターで用いられる転写ロールの一部が破断された外観
斜視図であり、(b)及び(c)はそれぞれ転写ロール
の変形例を示す一部が破断された外観斜視図である。
【図18】 レンガを積み重ねたような外観を呈する塗
装が施された窯業関連の建設材料の斜視図である。
装が施された窯業関連の建設材料の斜視図である。
【図19】 窯業、金属サイジング関連の基材の塗装工
程を示すフローチャートである。
程を示すフローチャートである。
B…基材、1…画像データベース、2…フィルム原稿作
成装置、3…ディスク、4…イメージコントローラ、5
…自動現像機、6…製版装置、7…フィルム、8…ロー
ルコーター、11…メッシュロール、12…転写ロー
ル、12’…転写ロール(変形例)、12”…転写ロー
ル(変形例)、13…クリーニングロール、14…洗浄
用ロール、14’…洗浄用ロール(変形例)、15…回
転軸、16…溝部、17…ドクターブレード、18…塗
料容器(パン)、19…シャフト、20…軸体、21…
版材、22…凸部、23…凹部、24…発泡体層、25
…スポンジロール、26…凸部、27…凹部、28…ド
クターブレード、29…塗料受け(パン)、30…円柱
体、31…ブラシ、32…パン、33…フォームロー
ル、34…圧接ロール、35…ベース材、36…レンガ
部、37…目地部、38…意匠部、40…第1塗膜、4
1…第2塗膜、42…第3塗膜。
成装置、3…ディスク、4…イメージコントローラ、5
…自動現像機、6…製版装置、7…フィルム、8…ロー
ルコーター、11…メッシュロール、12…転写ロー
ル、12’…転写ロール(変形例)、12”…転写ロー
ル(変形例)、13…クリーニングロール、14…洗浄
用ロール、14’…洗浄用ロール(変形例)、15…回
転軸、16…溝部、17…ドクターブレード、18…塗
料容器(パン)、19…シャフト、20…軸体、21…
版材、22…凸部、23…凹部、24…発泡体層、25
…スポンジロール、26…凸部、27…凹部、28…ド
クターブレード、29…塗料受け(パン)、30…円柱
体、31…ブラシ、32…パン、33…フォームロー
ル、34…圧接ロール、35…ベース材、36…レンガ
部、37…目地部、38…意匠部、40…第1塗膜、4
1…第2塗膜、42…第3塗膜。
Claims (12)
- 【請求項1】 濃淡による連続的な中間調で表現された
意匠性を有する濃淡原画像を、それぞれ段階的に変化す
る濃度階調で表現された複数の濃度階調領域からなる階
調濃度段階的分割画像に階調圧縮変換する階調再現装置
と、 上記階調濃度段階的分割画像の各濃度階調領域毎に、該
濃度階調領域の形状を表現する分割再現原図を作成する
分割再現原図作成装置と、 上記分割再現原図作成装置によって作成された各分割再
現原図毎に、各別の転写ロールの表面に該分割再現原図
に対応する凹凸形状を形成する製版装置と、 周面に複数の溝部がメッシュ状に形成され、塗料供給源
から供給される塗料を上記溝部により上記周面に所定の
膜厚で保持するメッシュロールを備える一方、上記転写
ロールを装着し、該転写ロールを上記メッシュロールと
接触させて該メッシュロールの周面に保持された塗料を
上記転写ロールの円周面に付着させ、該円周面に付着し
ている塗料を基材に転写するロールコーターとが設けら
れ、 上記ロールコーターが、各転写ロール毎にそれぞれ異な
る所定の色調の塗料を用いて同一基材上に繰り返し塗装
を施して該基材を塗り分け、上記基材上に濃淡原画像に
対応する意匠性を有する塗膜を形成するようになってい
ることを特徴とする階調再現式塗装システム。 - 【請求項2】 濃淡による連続的な中間調で表現された
意匠性を有する濃淡原画像を、それぞれ段階的に変化す
る第1〜第nの濃度階調で表現されたn個の濃度階調領
域からなる階調濃度段階的分割画像に階調圧縮変換する
階調再現装置と、上記階調濃度段階的分割画像の全濃度
階調領域の形状を表現する分割再現原図と、それぞれ全
濃度階調領域から順次第1〜第(n−1)の濃度階調領
域を取り除いてゆくことにより形成される(n−1)個
の濃度階調領域を表現する分割再現原図とを作成する分
割再現原図作成装置と、 上記分割再現原図作成装置によって作成された各分割再
現原図毎に、各別の転写ロールの表面に該分割再現原図
に対応する凹凸形状を形成する製版装置と、 周面に複数の溝部がメッシュ状に形成され、塗料供給源
から供給される塗料を上記溝部により上記周面に所定の
膜厚で保持するメッシュロールを備える一方、上記転写
ロールを装着し、該転写ロールを上記メッシュロールと
接触させて該メッシュロールの周面に保持された塗料を
上記転写ロールの円周面に付着させ、該円周面に付着し
ている塗料を基材に転写するロールコーターとが設けら
れ、 上記ロールコーターが、各転写ロール毎にそれぞれ異な
る所定の色調の塗料を同一基材上に塗り重ね、上記基材
上に濃淡原画像に対応する意匠性を有する塗膜を形成す
るようになっていることを特徴とする階調再現式塗装シ
ステム。 - 【請求項3】 上記ロールコーターに、 その外周面が上記転写ロールの円周面に圧接するように
配置され、転写位置通過後において上記転写ロールの円
周面に残留している塗料を回収して該円周面のクリーニ
ングを行うクリーニングロールと、 上記転写ロールの円周面に接触し、該転写ロールの円周
面の凹部に付着している塗料をクリーニングする洗浄用
ロールとが設けられていることを特徴とする、請求項1
又は2に記載された階調再現式塗装システム。 - 【請求項4】 上記転写ロールが、円柱形の硬い軸体
と、該軸体に巻き付けられたゴム製の版材とで構成され
ていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1つ
に記載された階調再現式塗装システム。 - 【請求項5】 上記転写ロールが、スポンジ製の円柱体
であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1つ
に記載された階調再現式塗装システム。 - 【請求項6】 上記ロールコーターが、意匠に応じた酸
化チタンと体質顔料比の異なる白色ベース塗料とを含む
塗料を用いるようになっていることを特徴とする、請求
項1〜5のいずれか1つに記載された階調再現式塗装シ
ステム。 - 【請求項7】 上記塗料が調色用着色顔料を含んでいる
ことを特徴とする、請求項6に記載された階調再現式塗
装システム。 - 【請求項8】 上記塗料が流動性調整剤を含んでいるこ
とを特徴とする、請求項7に記載された階調再現式塗装
システム。 - 【請求項9】 上記塗料が骨材を含んでいることを特徴
とする、請求項8に記載された階調再現式塗装システ
ム。 - 【請求項10】 上記塗料がエマルジョン系塗料である
ことを特徴とする、請求項6〜9のいずれか1つに記載
された階調再現式塗装システム。 - 【請求項11】 請求項1〜10のいずれか1つに記載
された階調再現式塗装システムを用いて、乾燥膜厚が1
0μm以上の意匠性のある塗膜を基材に塗装することを
特徴とする塗装方法。 - 【請求項12】 請求項1〜10のいずれか1つに記載
された階調再現式塗装システムを用いて、基材上に塗膜
が塗装された、乾燥膜厚が10μm以上の被塗物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17559397A JPH1119559A (ja) | 1997-07-01 | 1997-07-01 | 階調再現式塗装システム並びに該システムを用いた塗装方法及び被塗物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17559397A JPH1119559A (ja) | 1997-07-01 | 1997-07-01 | 階調再現式塗装システム並びに該システムを用いた塗装方法及び被塗物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1119559A true JPH1119559A (ja) | 1999-01-26 |
Family
ID=15998803
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17559397A Pending JPH1119559A (ja) | 1997-07-01 | 1997-07-01 | 階調再現式塗装システム並びに該システムを用いた塗装方法及び被塗物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1119559A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006272215A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Suntool Corp | ホットメルト接着剤塗布装置 |
-
1997
- 1997-07-01 JP JP17559397A patent/JPH1119559A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006272215A (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-12 | Suntool Corp | ホットメルト接着剤塗布装置 |
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