JPH11188810A - フィルム又は袋等の発色性薄膜体、その製造方法及び製造用成形口金 - Google Patents
フィルム又は袋等の発色性薄膜体、その製造方法及び製造用成形口金Info
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- JPH11188810A JPH11188810A JP9366141A JP36614197A JPH11188810A JP H11188810 A JPH11188810 A JP H11188810A JP 9366141 A JP9366141 A JP 9366141A JP 36614197 A JP36614197 A JP 36614197A JP H11188810 A JPH11188810 A JP H11188810A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 可視光線を反射干渉して高級感のある色彩を
発現させる優れた意匠性を持つ複合構造の発色性構造体
を繊維以外の形状での提供、並びにそれを製造する方法
及び成形口金の提供。 【解決手段】 屈折率の異なる2種類以上の高分子化合
物材料を交互に積層してなる断面構造を有しており、か
つ可視光線を反射干渉し発色させる光学厚みを有する複
合構造のフィルム又は袋等の発色性薄膜構造体。成形口
金内に可視光を反射干渉し発色させるための高屈折率材
料と低屈折率材料とを供給し、高屈折率材料を流出する
環状溝と低屈折率材料を流出する環状溝とを交互に設
け、かつそれらの下部にテーパー状通路を設けて、両環
状溝から流下する両材料の流路がテーパー状通路で次第
に細くなることにより、隣接する両材料同志が接合する
と同時に積層幅を狭めて、高屈折率材料と低屈折率材料
とを環状で交互に積層せしめて発色性薄膜中空体を成形
する。
発現させる優れた意匠性を持つ複合構造の発色性構造体
を繊維以外の形状での提供、並びにそれを製造する方法
及び成形口金の提供。 【解決手段】 屈折率の異なる2種類以上の高分子化合
物材料を交互に積層してなる断面構造を有しており、か
つ可視光線を反射干渉し発色させる光学厚みを有する複
合構造のフィルム又は袋等の発色性薄膜構造体。成形口
金内に可視光を反射干渉し発色させるための高屈折率材
料と低屈折率材料とを供給し、高屈折率材料を流出する
環状溝と低屈折率材料を流出する環状溝とを交互に設
け、かつそれらの下部にテーパー状通路を設けて、両環
状溝から流下する両材料の流路がテーパー状通路で次第
に細くなることにより、隣接する両材料同志が接合する
と同時に積層幅を狭めて、高屈折率材料と低屈折率材料
とを環状で交互に積層せしめて発色性薄膜中空体を成形
する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、可視光線を反射
干渉し、その結果高級感のある色彩を発現させ、優れた
意匠性を提供することができる、特に装飾関係あるいは
贈答などの包装等用に適する複合構造を持つフィルム又
は袋等の発色性薄膜体、その製造方法及びそれに使用す
る成形口金に関する。また可視光線を反射干渉すると同
時に熱線である赤外線等の非可視光線をも反射干渉し
て、その透過を遮断し、その悪影響を抑制することので
きる可視光線と非可視光線の両領域において優れた光学
的特性を有する複合構造を持つフィルム又は袋等の発色
性薄膜体、その製造方法及びそれに使用する成形口金に
関する。
干渉し、その結果高級感のある色彩を発現させ、優れた
意匠性を提供することができる、特に装飾関係あるいは
贈答などの包装等用に適する複合構造を持つフィルム又
は袋等の発色性薄膜体、その製造方法及びそれに使用す
る成形口金に関する。また可視光線を反射干渉すると同
時に熱線である赤外線等の非可視光線をも反射干渉し
て、その透過を遮断し、その悪影響を抑制することので
きる可視光線と非可視光線の両領域において優れた光学
的特性を有する複合構造を持つフィルム又は袋等の発色
性薄膜体、その製造方法及びそれに使用する成形口金に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、布地の高級な風合いに対する訴求
から、単純な丸断面糸から異型断面とし、さらに2種以
上の繊維を複合することによって膨らみ等の感性を有す
る繊維が開発され、新繊維として開花した。最近はさら
に高級な感性あるいは機能を有する繊維が求められてお
り、その求められる特性として深色性及び光沢がある。
ところが、この両者を満足させようとすると、深色は得
られるものの、色がくすんで鮮やかさを失ってしまい、
また光沢を得ようとすると徒光(あだひあかり)となっ
てしまい、両立する技術は本発明者が知る限り従来は存
在しなかった。
から、単純な丸断面糸から異型断面とし、さらに2種以
上の繊維を複合することによって膨らみ等の感性を有す
る繊維が開発され、新繊維として開花した。最近はさら
に高級な感性あるいは機能を有する繊維が求められてお
り、その求められる特性として深色性及び光沢がある。
ところが、この両者を満足させようとすると、深色は得
られるものの、色がくすんで鮮やかさを失ってしまい、
また光沢を得ようとすると徒光(あだひあかり)となっ
てしまい、両立する技術は本発明者が知る限り従来は存
在しなかった。
【0003】その原因は、従来技術における発色は、染
料、顔料によるもので、それは光の吸収による発色であ
るため、深色を得ようとすればするほど、反射光は減少
するため光沢を失ってしまっていた。ところで、自然界
を見渡すとき、両特性を有するものとしては、例えば玉
虫やモルフォ蝶があり、それらは深色と光沢を同時に満
足した色彩を持っている。この発色メカニズムとして、
光の反射干渉を利用しており、合成繊維において、この
メカニズムが利用できないかが種々検討されている。
料、顔料によるもので、それは光の吸収による発色であ
るため、深色を得ようとすればするほど、反射光は減少
するため光沢を失ってしまっていた。ところで、自然界
を見渡すとき、両特性を有するものとしては、例えば玉
虫やモルフォ蝶があり、それらは深色と光沢を同時に満
足した色彩を持っている。この発色メカニズムとして、
光の反射干渉を利用しており、合成繊維において、この
メカニズムが利用できないかが種々検討されている。
【0004】例えば、特公昭43ー14185号公報に
おいて、3層よりなる真珠光沢を有する被覆形複合繊維
が開示されている。しかるに、層の数は高々3層であ
り、そのとき、確かに反射干渉によって発色は見られる
ものの、その程度には限度があり、高度な感性に対する
要求には不十分である。多層でかつ実質的に界面がすべ
て平行となる繊維は、例えば特公昭60ー1048号公
報に記載のごとく静止型混合器を有する紡糸パック内で
異種ポリマーを交互に繰り返し接合させ、ついで得られ
たポリマーを吐出孔より吐出することによって得ること
ができる。ここでは静止型混合器を用いて多層フィルム
状構成要素を介して重ねられたポリエチレンテレフタレ
ートとナイロン6からなる複合繊維の例が示されてお
り、真珠光沢を有する織物を得ている。
おいて、3層よりなる真珠光沢を有する被覆形複合繊維
が開示されている。しかるに、層の数は高々3層であ
り、そのとき、確かに反射干渉によって発色は見られる
ものの、その程度には限度があり、高度な感性に対する
要求には不十分である。多層でかつ実質的に界面がすべ
て平行となる繊維は、例えば特公昭60ー1048号公
報に記載のごとく静止型混合器を有する紡糸パック内で
異種ポリマーを交互に繰り返し接合させ、ついで得られ
たポリマーを吐出孔より吐出することによって得ること
ができる。ここでは静止型混合器を用いて多層フィルム
状構成要素を介して重ねられたポリエチレンテレフタレ
ートとナイロン6からなる複合繊維の例が示されてお
り、真珠光沢を有する織物を得ている。
【0005】しかしながら、この公報に記載の方法で多
層繊維を得ようとすると、2つのポリマーの接合の繰り
返し時に少しずつ層流が乱され、その結果、そこそこの
多層は得られるものの、光学的精度での厚みのコントロ
ールされた多層を得るには、不十分であった。特に10
層以上の多層を得ようとすると、接合回数としては数回
以上、繰り返しが必要であり、層間厚みの乱れのため、
干渉光は得られるものの、その強度が不十分であるとと
もに、種々の波長の干渉波、すなわち色の濁りが観察さ
れ、感性的には不十分な色彩しか得られなかった。
層繊維を得ようとすると、2つのポリマーの接合の繰り
返し時に少しずつ層流が乱され、その結果、そこそこの
多層は得られるものの、光学的精度での厚みのコントロ
ールされた多層を得るには、不十分であった。特に10
層以上の多層を得ようとすると、接合回数としては数回
以上、繰り返しが必要であり、層間厚みの乱れのため、
干渉光は得られるものの、その強度が不十分であるとと
もに、種々の波長の干渉波、すなわち色の濁りが観察さ
れ、感性的には不十分な色彩しか得られなかった。
【0006】そして、特公昭57ー20842号公報に
おいて、静的流体混合装置、特公昭53ー8806号公
報及び特公昭53ー8807号公報において、混合紡糸
方法及びその装置が示されている。これらは2種類のポ
リマーの接合、分離を繰り返すものであり、ポリマー流
の複雑性ゆえに混合が起こり、光学的寸法の多層を製造
するには十分でなかった。
おいて、静的流体混合装置、特公昭53ー8806号公
報及び特公昭53ー8807号公報において、混合紡糸
方法及びその装置が示されている。これらは2種類のポ
リマーの接合、分離を繰り返すものであり、ポリマー流
の複雑性ゆえに混合が起こり、光学的寸法の多層を製造
するには十分でなかった。
【0007】また、特開昭62ー170510号公報に
おいて、繊維表面に微細な凹凸を設けて干渉色を得よう
とする方法が開示されている。この方法は、回折格子を
繊維上に形成しようとするものである。同様な方法が特
開平4ー202805号公報によっても開示されてい
る。これらの繊維においては、干渉による発色は認めら
れるものの、前記薄膜と同様に干渉は見る角度によって
干渉波長が異なる。すなわち布帛の色彩が変化してしま
い、低級な不満足な感性しか得られない。
おいて、繊維表面に微細な凹凸を設けて干渉色を得よう
とする方法が開示されている。この方法は、回折格子を
繊維上に形成しようとするものである。同様な方法が特
開平4ー202805号公報によっても開示されてい
る。これらの繊維においては、干渉による発色は認めら
れるものの、前記薄膜と同様に干渉は見る角度によって
干渉波長が異なる。すなわち布帛の色彩が変化してしま
い、低級な不満足な感性しか得られない。
【0008】これらのほかにも、特開昭59ー2280
42号公報、特公昭60ー24847号公報及び特開昭
63ー64535号公報において、見る角度により色調
を変え、鮮やかな色調効果を有することで有名な南米産
のモルフォ蝶にヒントを得た発色繊維、布帛が提案され
ている。しかるに、これら発明において用いられる繊維
は異種ポリマーを張り合わせた扁平糸であり、それらを
積層しても到底、光の干渉する厚さを得ることは困難で
あり、単に反射光を抑える役割しか果たしてない。
42号公報、特公昭60ー24847号公報及び特開昭
63ー64535号公報において、見る角度により色調
を変え、鮮やかな色調効果を有することで有名な南米産
のモルフォ蝶にヒントを得た発色繊維、布帛が提案され
ている。しかるに、これら発明において用いられる繊維
は異種ポリマーを張り合わせた扁平糸であり、それらを
積層しても到底、光の干渉する厚さを得ることは困難で
あり、単に反射光を抑える役割しか果たしてない。
【0009】さらに、他の提案があり、特開昭54ー4
2421号公報において、異種ポリマーの多層張り合わ
せ繊維を得るための方法が開示されている。しかるに、
本方法は、多層部に中空環状配置するものであり、一方
の成分はを溶解することによって極細繊維を得るための
ものであって、多層積層を光学寸法に一致させ干渉効果
を得る繊維に対して示唆を与えるものではない。
2421号公報において、異種ポリマーの多層張り合わ
せ繊維を得るための方法が開示されている。しかるに、
本方法は、多層部に中空環状配置するものであり、一方
の成分はを溶解することによって極細繊維を得るための
ものであって、多層積層を光学寸法に一致させ干渉効果
を得る繊維に対して示唆を与えるものではない。
【0010】以上のほかに分子配向異方性フィルムを偏
光フィルムでサンドイッチ構造にすることにより発色す
る材料も発表されている(例えば 繊維機械学会誌VO
L.42、NO.2、p.55(1989)、同VO
L.42、NO.10、p.160(1989))。さ
らに、特開平7ー97766号公報及び特開平7ー97
786号公報において、布帛の表面において、表面側か
ら入射した光の反射光と裏面における反射光により発色
可能な実質的に透明な薄層膜を有する光干渉膜を設けた
繊維布帛が開示されている。これらの薄層による干渉
は、見る角度によって干渉波長が容易に異なり、即ち布
帛の色彩が変化してしまい、低級な感性のものしか得れ
ていない。
光フィルムでサンドイッチ構造にすることにより発色す
る材料も発表されている(例えば 繊維機械学会誌VO
L.42、NO.2、p.55(1989)、同VO
L.42、NO.10、p.160(1989))。さ
らに、特開平7ー97766号公報及び特開平7ー97
786号公報において、布帛の表面において、表面側か
ら入射した光の反射光と裏面における反射光により発色
可能な実質的に透明な薄層膜を有する光干渉膜を設けた
繊維布帛が開示されている。これらの薄層による干渉
は、見る角度によって干渉波長が容易に異なり、即ち布
帛の色彩が変化してしまい、低級な感性のものしか得れ
ていない。
【0011】前記したように光学的精度を有し、多層積
層構造を有するところの反射光の波長の揃った、すなわ
ち単色の発色が得られ、充分な光干渉効果を有する繊維
の製造技術及びそれに適した紡糸口金については、未だ
公開されていないのが現状である。そこで、本発明者ら
は、単色の発色を得るために層の数が10層を越える多
層をも可能とするとともに、層の厚みが均一であり、効
果的な干渉色を発現する2種のポリマーの薄層交互積層
部を持つ複合高分子繊維の製造技術及びそれに適する紡
糸口金を開発し、つい最近特許出願した。その後、それ
により製造した優れた光学的特性を持つ積層構造に特徴
を有する繊維そのものについても、別途特許出願した。
層構造を有するところの反射光の波長の揃った、すなわ
ち単色の発色が得られ、充分な光干渉効果を有する繊維
の製造技術及びそれに適した紡糸口金については、未だ
公開されていないのが現状である。そこで、本発明者ら
は、単色の発色を得るために層の数が10層を越える多
層をも可能とするとともに、層の厚みが均一であり、効
果的な干渉色を発現する2種のポリマーの薄層交互積層
部を持つ複合高分子繊維の製造技術及びそれに適する紡
糸口金を開発し、つい最近特許出願した。その後、それ
により製造した優れた光学的特性を持つ積層構造に特徴
を有する繊維そのものについても、別途特許出願した。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、この複
合構造繊維の開発に関与し、苦しい道を歩み、開発に成
功する中で、完成した製品の優秀な特性を広く認識させ
るための啓蒙普及あるいはこの製品の広範な分野におけ
る利用の開拓についても考えるようになった。そのよう
な中で、この製品の特性をより幅広く生かし、広範の分
野で利用されるようにするには、その形状を繊維に限ら
ず、他の形状についても製造し、その利用分野の拡大を
図ることも一つの道ではないかと着想するようになっ
た。
合構造繊維の開発に関与し、苦しい道を歩み、開発に成
功する中で、完成した製品の優秀な特性を広く認識させ
るための啓蒙普及あるいはこの製品の広範な分野におけ
る利用の開拓についても考えるようになった。そのよう
な中で、この製品の特性をより幅広く生かし、広範の分
野で利用されるようにするには、その形状を繊維に限ら
ず、他の形状についても製造し、その利用分野の拡大を
図ることも一つの道ではないかと着想するようになっ
た。
【0013】そこで到達したのが、この複合構造を有す
る袋、フィルムあるいはそれより多少厚みのあるシート
等を製造することであった。早速その研究に着手し、開
発できたのが本発明である。したがって、本発明は、新
しい発想の下で完成された発明であって、それは屈折率
の異なる2種類以上の高分子化合物材料を交互に積層し
てなる断面構造を持つ発色性の素材を繊維以外の新しい
形状で提供することを目的とするものであり、またそれ
が解決すべき課題ということになる。
る袋、フィルムあるいはそれより多少厚みのあるシート
等を製造することであった。早速その研究に着手し、開
発できたのが本発明である。したがって、本発明は、新
しい発想の下で完成された発明であって、それは屈折率
の異なる2種類以上の高分子化合物材料を交互に積層し
てなる断面構造を持つ発色性の素材を繊維以外の新しい
形状で提供することを目的とするものであり、またそれ
が解決すべき課題ということになる。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明が前記した課題を
解決、すなわち前記目的を達成するために採用した手段
は、フィルム又は袋等の薄膜体、その製造方法及びそれ
に使用する成形口金にに関するものであり、その第一の
解決手段である薄膜体は、屈折率の異なる2種類以上の
高分子化合物材料を交互に積層してなる断面構造を有し
ており、かつ可視光線を反射干渉し発色させる光学厚み
を有する複合構造を持つフィルム又は袋等の発色性薄膜
体である。またこの解決手段では、可視光線を反射干渉
し発色させる光学厚みを有する層と非可視光線を反射干
渉する層の両層を有する複合構造のフィルム又は袋等の
発色性薄膜体とすることもできる。
解決、すなわち前記目的を達成するために採用した手段
は、フィルム又は袋等の薄膜体、その製造方法及びそれ
に使用する成形口金にに関するものであり、その第一の
解決手段である薄膜体は、屈折率の異なる2種類以上の
高分子化合物材料を交互に積層してなる断面構造を有し
ており、かつ可視光線を反射干渉し発色させる光学厚み
を有する複合構造を持つフィルム又は袋等の発色性薄膜
体である。またこの解決手段では、可視光線を反射干渉
し発色させる光学厚みを有する層と非可視光線を反射干
渉する層の両層を有する複合構造のフィルム又は袋等の
発色性薄膜体とすることもできる。
【0015】そして、第二の解決手段である製造方法
は、屈折率の異なる2種類以上の高分子化合物材料を積
層してなる複合構造を持つフィルム又は袋等の可視光線
を反射干渉する発色性薄膜体の製造方法であって、成形
口金内に可視光線を反射干渉し発色させるための高屈折
率材料と低屈折率材料とを供給し、高屈折率材料を流出
する環状溝と低屈折率材料を流出する環状溝とを交互に
設け、かつそれらの下部にテーパー状通路を設けて、両
環状溝から流下する両材料の流路がテーパー状通路で次
第に細くなることにより、隣接する両材料同志が接合す
ると同時に積層幅を狭めて、高屈折率材料と低屈折率材
料とを環状で交互に積層せしめて中空体を形成し、これ
を必要によりフィルム又は袋等の所望の形状にせしめる
ことからなるものである。
は、屈折率の異なる2種類以上の高分子化合物材料を積
層してなる複合構造を持つフィルム又は袋等の可視光線
を反射干渉する発色性薄膜体の製造方法であって、成形
口金内に可視光線を反射干渉し発色させるための高屈折
率材料と低屈折率材料とを供給し、高屈折率材料を流出
する環状溝と低屈折率材料を流出する環状溝とを交互に
設け、かつそれらの下部にテーパー状通路を設けて、両
環状溝から流下する両材料の流路がテーパー状通路で次
第に細くなることにより、隣接する両材料同志が接合す
ると同時に積層幅を狭めて、高屈折率材料と低屈折率材
料とを環状で交互に積層せしめて中空体を形成し、これ
を必要によりフィルム又は袋等の所望の形状にせしめる
ことからなるものである。
【0016】またこの解決手段では、両環状溝の開口幅
を中央側と周辺側で差異を持たせることにより、可視光
線を反射干渉し発色させる光学厚みを有する層と非可視
光線を反射干渉する層の両層を有する発色性薄膜体を製
造でき、さらに環状溝を直線状溝に変更することによ
り、可視光線を反射干渉し発色させる光学厚みを有する
層と非可視光線を反射干渉する層の両層を有するフィル
ム、シート等の板状薄膜体を直接製造することができ
る。
を中央側と周辺側で差異を持たせることにより、可視光
線を反射干渉し発色させる光学厚みを有する層と非可視
光線を反射干渉する層の両層を有する発色性薄膜体を製
造でき、さらに環状溝を直線状溝に変更することによ
り、可視光線を反射干渉し発色させる光学厚みを有する
層と非可視光線を反射干渉する層の両層を有するフィル
ム、シート等の板状薄膜体を直接製造することができ
る。
【0017】さらに、第三の解決手段である成形口金
は、屈折率の異なる2種類以上の高分子化合物材料を積
層してなる複合構造を持つ可視光線を反射干渉する発色
性薄膜中空体を製造する成形口金であって、成形口金内
に可視光線を反射干渉し発色させるための高屈折率材料
と低屈折率材料とを供給し、高屈折率材料を流出する環
状溝と低屈折率材料を流出する環状溝とを交互に設け、
かつそれらの下部にテーパー状通路を設けて、両環状溝
から流下する両材料の流路がテーパー状通路で次第に細
くなることにより、隣接する両材料同志が接合すると同
時に積層幅を狭めて、高屈折率材料と低屈折率材料とを
環状で交互に積層せしめる構造からなるものである。
は、屈折率の異なる2種類以上の高分子化合物材料を積
層してなる複合構造を持つ可視光線を反射干渉する発色
性薄膜中空体を製造する成形口金であって、成形口金内
に可視光線を反射干渉し発色させるための高屈折率材料
と低屈折率材料とを供給し、高屈折率材料を流出する環
状溝と低屈折率材料を流出する環状溝とを交互に設け、
かつそれらの下部にテーパー状通路を設けて、両環状溝
から流下する両材料の流路がテーパー状通路で次第に細
くなることにより、隣接する両材料同志が接合すると同
時に積層幅を狭めて、高屈折率材料と低屈折率材料とを
環状で交互に積層せしめる構造からなるものである。
【0018】またこの解決手段でも、両環状溝の開口幅
を中央側と周辺側で差異を持たせることができ、それに
よって可視光線を反射干渉し発色させる光学厚みを有す
る層と非可視光線を反射干渉する層の両層を有する発色
性薄膜体を製造できる。さらに環状溝を直線状溝に変更
することにより、フィルム、シート等の板状の発色性薄
膜体を直接製造することができ、その際には供給流路及
びそれに続く分配流路は直線状溝に直交するように配置
することになる。
を中央側と周辺側で差異を持たせることができ、それに
よって可視光線を反射干渉し発色させる光学厚みを有す
る層と非可視光線を反射干渉する層の両層を有する発色
性薄膜体を製造できる。さらに環状溝を直線状溝に変更
することにより、フィルム、シート等の板状の発色性薄
膜体を直接製造することができ、その際には供給流路及
びそれに続く分配流路は直線状溝に直交するように配置
することになる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の複合構造を持つフィルム
又は袋等の発色性薄膜体に関し、成形口金から吐出され
た時点における全体形状及び薄膜体の断面構造につい
て、まず説明する。図1は、薄膜中空体製造用の成形口
金からら吐出したままの全体形状が筒状であることを分
かり易く理解するために、斜視図によって図示したもの
である。図2は、その固有の断面構造を図示するもので
あり、先の光学特性を発揮するには、この図に示す断面
構造が必要となる。
又は袋等の発色性薄膜体に関し、成形口金から吐出され
た時点における全体形状及び薄膜体の断面構造につい
て、まず説明する。図1は、薄膜中空体製造用の成形口
金からら吐出したままの全体形状が筒状であることを分
かり易く理解するために、斜視図によって図示したもの
である。図2は、その固有の断面構造を図示するもので
あり、先の光学特性を発揮するには、この図に示す断面
構造が必要となる。
【0020】図2(a)における薄膜体の断面構造は、
単純に屈折率の異なる2種類の高分子化合物材料が交互
に積層したもので、本発明の薄膜体の最も標準的な断面
構造である。また、(b)における断面構造は、積層構
造の層厚が2種類あり、これによって可視光線と赤外線
等の非可視光線の2種の光線を反射干渉できる構造とな
っていることを図示し、(c)の断面構造は、図1にお
けるCの部分を拡大したものであって、最外層及び最内
層の層厚を厚くして薄膜体に補強性を付与した構造を図
示するものである。
単純に屈折率の異なる2種類の高分子化合物材料が交互
に積層したもので、本発明の薄膜体の最も標準的な断面
構造である。また、(b)における断面構造は、積層構
造の層厚が2種類あり、これによって可視光線と赤外線
等の非可視光線の2種の光線を反射干渉できる構造とな
っていることを図示し、(c)の断面構造は、図1にお
けるCの部分を拡大したものであって、最外層及び最内
層の層厚を厚くして薄膜体に補強性を付与した構造を図
示するものである。
【0021】そして、薄膜体に前記した可視光線に対す
る光学的特性、すなわち可視光線の反射干渉作用を持た
せ発色させるには、フィルム等の薄膜体の断面構造が下
記の要件を備えることが必要となる。すなわち、複合構
造において、積層部の高屈折率材料の光学屈折率na、
厚さdaとし、低屈折率材料の光学屈折率nb、厚さd
bとした場合に、それぞれna及びda、nb及びdb
が下記の関係を満足することである。 λ1=2(nada+nbdb)で定義されるλ1が、 1.0≦na<1.8 1.3≦nb≦1.8 1.01≦nb/na≦1.8の条件下で 0.38μm≦λ1<0.78μm
る光学的特性、すなわち可視光線の反射干渉作用を持た
せ発色させるには、フィルム等の薄膜体の断面構造が下
記の要件を備えることが必要となる。すなわち、複合構
造において、積層部の高屈折率材料の光学屈折率na、
厚さdaとし、低屈折率材料の光学屈折率nb、厚さd
bとした場合に、それぞれna及びda、nb及びdb
が下記の関係を満足することである。 λ1=2(nada+nbdb)で定義されるλ1が、 1.0≦na<1.8 1.3≦nb≦1.8 1.01≦nb/na≦1.8の条件下で 0.38μm≦λ1<0.78μm
【0022】また、可視光線以外の赤外線等の非可視光
線に対しても反射干渉作用を持たせる層を存在させるに
は、先の条件下で、 赤外線反射干渉層用には、 0.78μm≦λ1≦2μm 紫外線反射干渉層用には、 0.2μm≦λ1<0.38μm の条件を満たすことが必要である。ここで、前記λ1と
は反射スペクトルにおけるピーク波長(μm)を意味
し、この場合一次のピーク波長を示す。また、この式中
のnada及びnbdbは、それぞれ高屈折率材料の
「光学屈折率と厚みの積」及び低屈折率材料の「光学屈
折率と厚みの積」を示している。この「光学屈折率と厚
みの積」が一般に「光学厚み」と称されるものである。
それ故、高屈折率材料及び低屈折率材料のそれぞれの光
学厚みの和の2倍が、所望のピーク波長λ1を与えるこ
とになる。
線に対しても反射干渉作用を持たせる層を存在させるに
は、先の条件下で、 赤外線反射干渉層用には、 0.78μm≦λ1≦2μm 紫外線反射干渉層用には、 0.2μm≦λ1<0.38μm の条件を満たすことが必要である。ここで、前記λ1と
は反射スペクトルにおけるピーク波長(μm)を意味
し、この場合一次のピーク波長を示す。また、この式中
のnada及びnbdbは、それぞれ高屈折率材料の
「光学屈折率と厚みの積」及び低屈折率材料の「光学屈
折率と厚みの積」を示している。この「光学屈折率と厚
みの積」が一般に「光学厚み」と称されるものである。
それ故、高屈折率材料及び低屈折率材料のそれぞれの光
学厚みの和の2倍が、所望のピーク波長λ1を与えるこ
とになる。
【0023】その際には、その層厚は前記した式から自
ずと理解できるように、赤外線反射層、可視光線反射層
及び紫外線反射層の順に薄くなる。さらに、この可視光
線反射干渉層と他の2つの非可視光線反射干渉層との積
層断面における配置位置については、何れが内側になっ
てもよい。例えば赤外線反射層と可視光線反射層とを積
層する場合には、内側に薄い層の可視光線反射層を配置
してもよいし、逆にそれを外側に配置して、赤外線反射
層を内側に配置してもよい。
ずと理解できるように、赤外線反射層、可視光線反射層
及び紫外線反射層の順に薄くなる。さらに、この可視光
線反射干渉層と他の2つの非可視光線反射干渉層との積
層断面における配置位置については、何れが内側になっ
てもよい。例えば赤外線反射層と可視光線反射層とを積
層する場合には、内側に薄い層の可視光線反射層を配置
してもよいし、逆にそれを外側に配置して、赤外線反射
層を内側に配置してもよい。
【0024】前記した反射干渉作用について、さらに言
及するに、可視光線は人間の目に色彩を感知させるもの
であり、本発明の薄膜体の複合構造では、反射干渉によ
り深みと光沢のある色彩を具現することができ、その色
の種類は青から赤での透明な任意の可視光線を発色で
き、卓越した色彩感を提供することができる。また赤外
線は、熱線であり、これを反射干渉すると、熱線を遮断
することになるので、この複合構造のフィルム等の薄膜
体は、それを使用して包装あるいは袋積めした場合に
は、収容物の温度上昇を抑制することができ変質等の悪
影響を抑制する効果がある。また紫外線ついても、これ
を遮断する能力があるので、包装内容物等に悪影響を与
えることを抑制する効果がある。
及するに、可視光線は人間の目に色彩を感知させるもの
であり、本発明の薄膜体の複合構造では、反射干渉によ
り深みと光沢のある色彩を具現することができ、その色
の種類は青から赤での透明な任意の可視光線を発色で
き、卓越した色彩感を提供することができる。また赤外
線は、熱線であり、これを反射干渉すると、熱線を遮断
することになるので、この複合構造のフィルム等の薄膜
体は、それを使用して包装あるいは袋積めした場合に
は、収容物の温度上昇を抑制することができ変質等の悪
影響を抑制する効果がある。また紫外線ついても、これ
を遮断する能力があるので、包装内容物等に悪影響を与
えることを抑制する効果がある。
【0025】この複合構造に採用できる高分子化合物に
ついて、つぎに言及する。高屈折率用及び低屈折率用の
高分子化合物としては以下のものが例示できる。ポリエ
チレン、ポリブチレン、ポリエステル、ポリアクリロニ
トリル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリオレフィン、
ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリメタク
リル酸メチル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリパラ
フェニレンテレフタルアミド、ポリフェニレンサルファ
イドの単体もしくはこられの2種以上の共重合体。
ついて、つぎに言及する。高屈折率用及び低屈折率用の
高分子化合物としては以下のものが例示できる。ポリエ
チレン、ポリブチレン、ポリエステル、ポリアクリロニ
トリル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリオレフィン、
ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリメタク
リル酸メチル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリパラ
フェニレンテレフタルアミド、ポリフェニレンサルファ
イドの単体もしくはこられの2種以上の共重合体。
【0026】さらに、低屈折率用高分子化合物としては
フッ素系樹脂、高屈折率用高分子化合物としては、ポリ
塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル
系樹脂及びポリフェニレンサルファイド等が例示でき
る。また低屈折率用高分子化合物と高屈折率用高分子化
合物の好適な組合せとしては、前者がフッ素系樹脂、後
者がポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ
エステル系樹脂及びポリフェニレンサルファイドのいず
れか1との組合せ等がある。
フッ素系樹脂、高屈折率用高分子化合物としては、ポリ
塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリエステル
系樹脂及びポリフェニレンサルファイド等が例示でき
る。また低屈折率用高分子化合物と高屈折率用高分子化
合物の好適な組合せとしては、前者がフッ素系樹脂、後
者がポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ
エステル系樹脂及びポリフェニレンサルファイドのいず
れか1との組合せ等がある。
【0027】この複合構造のフィルム等の薄膜体に採用
できる形状及び構造等について改めて説明する。この薄
膜体は、図示された中空体製造用の成形口金を使用した
場合には、筒状で製造されるものであり、それ故、それ
を加工することよって形成することのできる形状につい
ては、適宜のものが製造可能である。例えば、所望の長
さに切断することで円筒が形成でき、またこの円筒を切
り開くことによりフィルムあるいはシートが形成でき、
さらに筒の一端部を封止することにより袋にすることが
できる。
できる形状及び構造等について改めて説明する。この薄
膜体は、図示された中空体製造用の成形口金を使用した
場合には、筒状で製造されるものであり、それ故、それ
を加工することよって形成することのできる形状につい
ては、適宜のものが製造可能である。例えば、所望の長
さに切断することで円筒が形成でき、またこの円筒を切
り開くことによりフィルムあるいはシートが形成でき、
さらに筒の一端部を封止することにより袋にすることが
できる。
【0028】また、薄膜体の膜厚については、特に制限
はないが、製造上及び光学特性上から1〜0.002m
mがよく、好ましくは0.5〜0.002mm、より好
ましくは0.1〜0.005mmがよい。なお、可視光
線、赤外線、紫外線の3つの光学機能を有する各層の層
数Nはどの機能を主体にするかによって異なる。例えば
発色機能を主体とし他の機能を従とする場合、可視光線
反射層の層数Nを他の機能を有する反射層の層数より増
大させることによりピーク波長λ1における反射率が大
となり、その機能も増大する。
はないが、製造上及び光学特性上から1〜0.002m
mがよく、好ましくは0.5〜0.002mm、より好
ましくは0.1〜0.005mmがよい。なお、可視光
線、赤外線、紫外線の3つの光学機能を有する各層の層
数Nはどの機能を主体にするかによって異なる。例えば
発色機能を主体とし他の機能を従とする場合、可視光線
反射層の層数Nを他の機能を有する反射層の層数より増
大させることによりピーク波長λ1における反射率が大
となり、その機能も増大する。
【0029】そして、用途についてみると、このフィル
ム等の薄膜体は、前記した形状をとることが可能であ
り、また色彩感に優れた色を発現でき、かつ赤外線等の
非可視光線をも反射干渉できるようにすることもできる
から、装飾用の袋あるいはフィルム、色装用紙、飾り紐
あるいは表装等の装飾関係、内容物の変質防止用のフィ
ルムあるいは袋等にその特性を活用して利用することが
可能である。
ム等の薄膜体は、前記した形状をとることが可能であ
り、また色彩感に優れた色を発現でき、かつ赤外線等の
非可視光線をも反射干渉できるようにすることもできる
から、装飾用の袋あるいはフィルム、色装用紙、飾り紐
あるいは表装等の装飾関係、内容物の変質防止用のフィ
ルムあるいは袋等にその特性を活用して利用することが
可能である。
【0030】次いで、図示された成形口金を使用して、
この薄膜体を製造する方法について具体的に説明する。
図4は、本発明の薄膜体の製造に使用する中空体製造用
の成形口金全体を図示する垂直断面図であり、これを使
用することによって、図2(c)の断面構造を持つ円筒
状の薄膜体を製造することができる。この成形金型20
は、円板状の上部分配板21、下部分配板22、上部口
金板23、中部口金板24及び下部口金板25を積層し
た構造となっており、それは、上部分配板21、下部分
配板22、上部口金板23、中部口金板24の周辺部分
及び下部口金板25の周辺部分を積層し、これらを貫通
するボルト15にて締め付けて一体化する。さらに中部
口金板24及び下部口金板25の中央部部分は、先の一
体化されたものの中部口金板23の下側にボルト16に
てねじ止めにより固定して全体を一体化する。
この薄膜体を製造する方法について具体的に説明する。
図4は、本発明の薄膜体の製造に使用する中空体製造用
の成形口金全体を図示する垂直断面図であり、これを使
用することによって、図2(c)の断面構造を持つ円筒
状の薄膜体を製造することができる。この成形金型20
は、円板状の上部分配板21、下部分配板22、上部口
金板23、中部口金板24及び下部口金板25を積層し
た構造となっており、それは、上部分配板21、下部分
配板22、上部口金板23、中部口金板24の周辺部分
及び下部口金板25の周辺部分を積層し、これらを貫通
するボルト15にて締め付けて一体化する。さらに中部
口金板24及び下部口金板25の中央部部分は、先の一
体化されたものの中部口金板23の下側にボルト16に
てねじ止めにより固定して全体を一体化する。
【0031】この成形金型20の具体的構造及びそれを
使用する薄膜中空体の製造方法を具体的に説明する前
に、その理解の一助になるように成形口金20、上部口
金板23及び中部口金板24の構造を模式的に図示した
図3によって、口金内での薄膜中空体形成の概要を説明
する。上部口金板23の下部には、図3(a)で模式的
に図示されるような高分子化合物材料A及びB用の環状
溝の流出口が交互に配列されている。すなわち、材料A
用の環状溝の流出口Aの外側に材料B用の環状溝の流出
口Bというような形態で両材料用の流出口が交互に配置
されている。
使用する薄膜中空体の製造方法を具体的に説明する前
に、その理解の一助になるように成形口金20、上部口
金板23及び中部口金板24の構造を模式的に図示した
図3によって、口金内での薄膜中空体形成の概要を説明
する。上部口金板23の下部には、図3(a)で模式的
に図示されるような高分子化合物材料A及びB用の環状
溝の流出口が交互に配列されている。すなわち、材料A
用の環状溝の流出口Aの外側に材料B用の環状溝の流出
口Bというような形態で両材料用の流出口が交互に配置
されている。
【0032】そして、その下側には中部口金板24が配
置され、その上部には、図3(b)で図示されような構
造のテーパー状通路4が形成されている。そのテーパー
状通路は、前記した環状溝の流出口の全てに対応するよ
うな幅、すなわち全ての流出口から流下した材料A及び
Bがこのテーパー状通路に流下するような幅をもって配
置されている。このような構造によって、環状溝の流出
口から供給された材料A及びBは、その下側に配置され
た環状のテーパー状通路に供給され、このテーパー状通
路で積層層厚を次第に薄した後、次に接続する下部口金
板25に移動することになる。
置され、その上部には、図3(b)で図示されような構
造のテーパー状通路4が形成されている。そのテーパー
状通路は、前記した環状溝の流出口の全てに対応するよ
うな幅、すなわち全ての流出口から流下した材料A及び
Bがこのテーパー状通路に流下するような幅をもって配
置されている。このような構造によって、環状溝の流出
口から供給された材料A及びBは、その下側に配置され
た環状のテーパー状通路に供給され、このテーパー状通
路で積層層厚を次第に薄した後、次に接続する下部口金
板25に移動することになる。
【0033】以上のことを前提として、図4ないし9に
よって、図4に記載の成形口金20の具体的構造及びそ
れによる薄膜体の具体的製造方法を説明する。まず、図
4によって、成形口金の概要を高屈折率材料A及び低屈
折率材料Bからなる2種の高分子化合物材料の流れによ
って説明する。高屈折材料率Aは、上部分配板21の流
路11に供給され、上部口金板23に形成された放射状
流路12を経て、その先端に設置された分配流路13に
よって、上部口金板23の下端部に形成された開孔1及
び1’から環状溝3に供給される。
よって、図4に記載の成形口金20の具体的構造及びそ
れによる薄膜体の具体的製造方法を説明する。まず、図
4によって、成形口金の概要を高屈折率材料A及び低屈
折率材料Bからなる2種の高分子化合物材料の流れによ
って説明する。高屈折材料率Aは、上部分配板21の流
路11に供給され、上部口金板23に形成された放射状
流路12を経て、その先端に設置された分配流路13に
よって、上部口金板23の下端部に形成された開孔1及
び1’から環状溝3に供給される。
【0034】他方、低屈折材料率Bは、上部分配板21
の流路8に供給され、下部分配板22に形成された放射
状流路9を経て、その先端に設置された分配流路10に
よって、上部口金板23の下端部に形成された開孔2及
び2’から環状溝3’に供給される。両材料A及びB
は、それぞれの環状溝の流出口3、3’から流下し、つ
いでテーパー状通路4を通過することによって、交互に
接合、積層されてリング状、すなわち環状の積層構造と
なる。また、その際には、断面の積層層厚も薄くなっ
て、環状の吐出口7から中空体の形状で吐出される。
の流路8に供給され、下部分配板22に形成された放射
状流路9を経て、その先端に設置された分配流路10に
よって、上部口金板23の下端部に形成された開孔2及
び2’から環状溝3’に供給される。両材料A及びB
は、それぞれの環状溝の流出口3、3’から流下し、つ
いでテーパー状通路4を通過することによって、交互に
接合、積層されてリング状、すなわち環状の積層構造と
なる。また、その際には、断面の積層層厚も薄くなっ
て、環状の吐出口7から中空体の形状で吐出される。
【0035】次に、成形金型20を形成する各板の構造
について説明する。最上部にある上部分配板21には、
高屈折率材料A用供給流路11及び低屈折率材料B用供
給流路8がそれらを貫いて形成されている。その下にあ
る下部分配板22には、上部分配板21から続く高屈折
率材料A用の供給流路11と、低屈折率材料B用の中心
から放射状に伸びる6個の放射状流路9及びそれに接続
する分配流路10が設置されている。この下部分配板2
2の下には、上部口金板23が配置され、それには高屈
折率材料A用の中心から放射状に伸びる6個の放射状流
路12及びそれに接続する分配流路13が設置されてい
る。
について説明する。最上部にある上部分配板21には、
高屈折率材料A用供給流路11及び低屈折率材料B用供
給流路8がそれらを貫いて形成されている。その下にあ
る下部分配板22には、上部分配板21から続く高屈折
率材料A用の供給流路11と、低屈折率材料B用の中心
から放射状に伸びる6個の放射状流路9及びそれに接続
する分配流路10が設置されている。この下部分配板2
2の下には、上部口金板23が配置され、それには高屈
折率材料A用の中心から放射状に伸びる6個の放射状流
路12及びそれに接続する分配流路13が設置されてい
る。
【0036】両分配流路10、13及び放射状流路9、
12の構造については、図6及び7に図示してあり、図
6は上部口金板23を上からみた平面図であり、図7は
下部分配板22を上からみた平面図である。この両図か
ら高屈折率材料A用の分配流路12及び放射状流路13
と、低屈折率用材料B用の分配流路9及び放射状流路1
0の構造が理解できる。例えば、図6に高屈折率材料A
の放射状流路12及び分配流路13が図示されており、
前者が後者の先端に接続し、その状態で中心から周辺に
向かって放射状に伸びていることがわかる。また、低屈
折率材料Bの分配流路9及び放射状流路10について
も、下部分配板22中で同様の構造となっていること
が、図7からわかる。
12の構造については、図6及び7に図示してあり、図
6は上部口金板23を上からみた平面図であり、図7は
下部分配板22を上からみた平面図である。この両図か
ら高屈折率材料A用の分配流路12及び放射状流路13
と、低屈折率用材料B用の分配流路9及び放射状流路1
0の構造が理解できる。例えば、図6に高屈折率材料A
の放射状流路12及び分配流路13が図示されており、
前者が後者の先端に接続し、その状態で中心から周辺に
向かって放射状に伸びていることがわかる。また、低屈
折率材料Bの分配流路9及び放射状流路10について
も、下部分配板22中で同様の構造となっていること
が、図7からわかる。
【0037】そして、この上部口金板23の下端部に
は、分配流路10及び13から供給された高屈折率材料
Aおよび低屈折率材料Bを環状膜に形成するための環状
溝3及び3’が形成されており、それは図3(a)に斜
視図によって模式的に図示したような流出口を有してい
る。その両者は交互に配置されていて、そのことは図3
(a)に模式的に図示されるとおりである。また高屈折
率材料A用の分配流路12と低屈折率材料B用の分配流
路10の上下方向から見た位置関係については、図8に
図示するように、両者が重ならないように配置されてい
る。さらに溝3の最外部及び溝3’最内部の幅は他の溝
3及び3’の幅より厚くなっている。その理由は製造さ
れた薄膜中空体の最外部及び最内部を補強するためであ
り、これによって中空体の断面構造において、両部分の
層厚が他の部分に比し肉厚になる。
は、分配流路10及び13から供給された高屈折率材料
Aおよび低屈折率材料Bを環状膜に形成するための環状
溝3及び3’が形成されており、それは図3(a)に斜
視図によって模式的に図示したような流出口を有してい
る。その両者は交互に配置されていて、そのことは図3
(a)に模式的に図示されるとおりである。また高屈折
率材料A用の分配流路12と低屈折率材料B用の分配流
路10の上下方向から見た位置関係については、図8に
図示するように、両者が重ならないように配置されてい
る。さらに溝3の最外部及び溝3’最内部の幅は他の溝
3及び3’の幅より厚くなっている。その理由は製造さ
れた薄膜中空体の最外部及び最内部を補強するためであ
り、これによって中空体の断面構造において、両部分の
層厚が他の部分に比し肉厚になる。
【0038】上部口金板23の下には、中部口金板24
が配置されており、そこにはテーパー状通路4が形成さ
れている。この通路は、その存在によって、環状溝3及
び3’のそれぞれの流出口から流下した高屈折率材料A
の環状膜と低屈折率材料Bの環状膜とを次第に接近さ
せ、ついには接合させて、両者を交互に積層させること
ができると同時に、その層厚を薄くさせることのできる
構造となっている。それに続く最下位に配置された下部
口金板25には吐出孔7と空気吐出口14が設けられて
おり、この空気吹出口14からエアーを吐き出しながら
吐出孔7から薄膜中空体を吐き出す構造となっている。
が配置されており、そこにはテーパー状通路4が形成さ
れている。この通路は、その存在によって、環状溝3及
び3’のそれぞれの流出口から流下した高屈折率材料A
の環状膜と低屈折率材料Bの環状膜とを次第に接近さ
せ、ついには接合させて、両者を交互に積層させること
ができると同時に、その層厚を薄くさせることのできる
構造となっている。それに続く最下位に配置された下部
口金板25には吐出孔7と空気吐出口14が設けられて
おり、この空気吹出口14からエアーを吐き出しながら
吐出孔7から薄膜中空体を吐き出す構造となっている。
【0039】この成形口金20によって、薄膜中空体の
製造方法をあらためて説明する。高屈折率材料Aは、上
部分配板21の供給流路11に流入され、それに接続す
る下部分配板22の同流路11及び上部口金板23に形
成された放射状流路12を経て、その先端に設置された
分配流路13に供給される。その後、この材料Aは、上
部口金板23の下端部に形成された、この流路の開口1
及び1’から環状溝3に供給される。他方、低屈折率材
料Bは、上部分配板21の供給流路8に供給され、上部
口金板23に形成された放射状流路9を経て、その先端
に設置された分配流路10によって、上部口金板23の
下端部に形成された開口2及び2’を経て環状溝3’に
供給される。
製造方法をあらためて説明する。高屈折率材料Aは、上
部分配板21の供給流路11に流入され、それに接続す
る下部分配板22の同流路11及び上部口金板23に形
成された放射状流路12を経て、その先端に設置された
分配流路13に供給される。その後、この材料Aは、上
部口金板23の下端部に形成された、この流路の開口1
及び1’から環状溝3に供給される。他方、低屈折率材
料Bは、上部分配板21の供給流路8に供給され、上部
口金板23に形成された放射状流路9を経て、その先端
に設置された分配流路10によって、上部口金板23の
下端部に形成された開口2及び2’を経て環状溝3’に
供給される。
【0040】環状溝3及び3’に供給された高屈折率材
料A及び低屈折率材料Bは、それぞれの溝の流出口から
中部口金板24に形成されているテーパー状通路4に流
出する。この通路4は、上から下に行くに従って細くな
っており、高屈折率材料A及び低屈折率材料Bのそれぞ
れの環状膜は、流下するに従い隣接する膜同志が次第に
接近し、ついには接合して材料A及びBの膜が積層した
構造となる。その後、この積層構造の円筒状の中空体は
最下位に配置された下部口金板25に到達し、その下端
部を通過する際に空気吹出口14から中空体の内側にエ
アーを吹き付けられながら吐出孔7から吐出し、円筒状
の薄層中空体となる。
料A及び低屈折率材料Bは、それぞれの溝の流出口から
中部口金板24に形成されているテーパー状通路4に流
出する。この通路4は、上から下に行くに従って細くな
っており、高屈折率材料A及び低屈折率材料Bのそれぞ
れの環状膜は、流下するに従い隣接する膜同志が次第に
接近し、ついには接合して材料A及びBの膜が積層した
構造となる。その後、この積層構造の円筒状の中空体は
最下位に配置された下部口金板25に到達し、その下端
部を通過する際に空気吹出口14から中空体の内側にエ
アーを吹き付けられながら吐出孔7から吐出し、円筒状
の薄層中空体となる。
【0041】本発明おいては、分配流路の開孔の孔径、
環状溝の幅及びその流出口の開口幅については、特に限
定されるものではなく、それぞれ5〜0.05mm、5
〜1mm及び5〜0.05mmがよく、好ましくはそれ
ぞれ3〜0.08mm、3〜0.1mm及び3〜0.0
8mmがよい。またテーパー状通路の上端は環状溝の幅
をカバーできる幅とすればよく、下端は環状溝の流出口
の開口の幅以上であればよい
環状溝の幅及びその流出口の開口幅については、特に限
定されるものではなく、それぞれ5〜0.05mm、5
〜1mm及び5〜0.05mmがよく、好ましくはそれ
ぞれ3〜0.08mm、3〜0.1mm及び3〜0.0
8mmがよい。またテーパー状通路の上端は環状溝の幅
をカバーできる幅とすればよく、下端は環状溝の流出口
の開口の幅以上であればよい
【0042】
【実施例】以下の実施例1及び2に基づいて、本発明の
技術内容及びそれが奏する優れた効果を具体的に説明す
る。 (実施例1)図4に示す成形口金20を使用して、高屈
折率材料Aと低屈折率材料Bの2種類の高分子化合物材
料を用いて、成形を実施した。その成形口金20の構造
は、前記した図4ないし9に示すとおりであり、その具
体的構造は以下のとおりである。分配流路12の下端に
形成した開孔1及び1’については、それぞれ0.5m
mφのものを3個及び0.3mmφものを3×10列と
し、分配流路10の下端に形成した開孔2及び2’につ
いては、それぞれ0.5mmφのものを3個及び0.3
mmφものを3×10列とした。
技術内容及びそれが奏する優れた効果を具体的に説明す
る。 (実施例1)図4に示す成形口金20を使用して、高屈
折率材料Aと低屈折率材料Bの2種類の高分子化合物材
料を用いて、成形を実施した。その成形口金20の構造
は、前記した図4ないし9に示すとおりであり、その具
体的構造は以下のとおりである。分配流路12の下端に
形成した開孔1及び1’については、それぞれ0.5m
mφのものを3個及び0.3mmφものを3×10列と
し、分配流路10の下端に形成した開孔2及び2’につ
いては、それぞれ0.5mmφのものを3個及び0.3
mmφものを3×10列とした。
【0043】そして、前記したように開口1及び1’
と、開口2、2’が設置されている分配流路13及び1
0は、上下関係において、互いに重ならないような位置
に配置されている。環状溝3及び3’は、22個設置さ
れており、各溝は、幅0.7mm、深さ1.5mm、ピ
ッチ1.5mmとなっている。その下流に位置する上口
金板24に形成されているテーパー状通路4は、入口幅
35mm、出口幅1.5mmとなっており、これに続く
下部口金板25に形成された吐出口は内径80mm、幅
0.15mmとなっている。
と、開口2、2’が設置されている分配流路13及び1
0は、上下関係において、互いに重ならないような位置
に配置されている。環状溝3及び3’は、22個設置さ
れており、各溝は、幅0.7mm、深さ1.5mm、ピ
ッチ1.5mmとなっている。その下流に位置する上口
金板24に形成されているテーパー状通路4は、入口幅
35mm、出口幅1.5mmとなっており、これに続く
下部口金板25に形成された吐出口は内径80mm、幅
0.15mmとなっている。
【0044】この成形口金に、低屈折率材料として、ナ
イロン6([η]=13)、高屈折率材料としてナトリ
ウムスルフォイソフタール酸成分を1.5モル%共重合
したポリエチレンテレフタレート([η]=0.48)
を使用し、それぞれ50g/min及び56g/min
の速度で供給した。その際の成形口金温度は、275℃
にし、空気吹出口14からは僅かにエアーを吹き出しな
がら、内径80mmの円筒形状を保持したままで、吐出
口7から吐き出し、80mm/minの速度で巻き取っ
て、薄膜中空体を得た。
イロン6([η]=13)、高屈折率材料としてナトリ
ウムスルフォイソフタール酸成分を1.5モル%共重合
したポリエチレンテレフタレート([η]=0.48)
を使用し、それぞれ50g/min及び56g/min
の速度で供給した。その際の成形口金温度は、275℃
にし、空気吹出口14からは僅かにエアーを吹き出しな
がら、内径80mmの円筒形状を保持したままで、吐出
口7から吐き出し、80mm/minの速度で巻き取っ
て、薄膜中空体を得た。
【0045】得られた薄膜中空体の断面は、最外周が補
強層D、中心部Eは高屈折率材料A及び低屈折率材料B
が交互に積層した構造で、かつ最内周は補強層Fを有す
る構造であり、その表面は赤〜緑の発色が認められた。
この中空体を一定間隔で輪切りにし、開口一端を熱シー
ルすることによって袋すると、その表面には赤〜緑の発
色が認められた。また、この中空体を一定長さで切断
し、さらに円周部を長手方向に切断することによって、
その表面が赤〜緑色に発色するフィルムが得られた。
強層D、中心部Eは高屈折率材料A及び低屈折率材料B
が交互に積層した構造で、かつ最内周は補強層Fを有す
る構造であり、その表面は赤〜緑の発色が認められた。
この中空体を一定間隔で輪切りにし、開口一端を熱シー
ルすることによって袋すると、その表面には赤〜緑の発
色が認められた。また、この中空体を一定長さで切断
し、さらに円周部を長手方向に切断することによって、
その表面が赤〜緑色に発色するフィルムが得られた。
【0046】(実施例2)図4に示す成形口金20を使
用して、高屈折率材料Aと低屈折率材料Bの2種類の高
分子化合物材料を用いて、成形を実施した。その成形口
金20の基本的構造は、実施例1の場合と同じである
が、分配流路について、図4ないし9に図示するものに
代え図10および11示すとおり孔径の異なる3種類の
開孔を持つものを使用した。その具体的構造は以下のと
おりである。分配流路12の下端に形成した開孔1、
1’aおよび1’bについては、それぞれ0.5mmφ
のものを3個、0.36mmφのものを3×4列及び
0.3mmφものを3×6列とし、分配流路10の下端
に形成した開孔2、2’a及び2’bについては、それ
ぞれ0.5mmφのものを3個、0.36mmφものを
3×4列及び0.3mmφものを3×6列とした。
用して、高屈折率材料Aと低屈折率材料Bの2種類の高
分子化合物材料を用いて、成形を実施した。その成形口
金20の基本的構造は、実施例1の場合と同じである
が、分配流路について、図4ないし9に図示するものに
代え図10および11示すとおり孔径の異なる3種類の
開孔を持つものを使用した。その具体的構造は以下のと
おりである。分配流路12の下端に形成した開孔1、
1’aおよび1’bについては、それぞれ0.5mmφ
のものを3個、0.36mmφのものを3×4列及び
0.3mmφものを3×6列とし、分配流路10の下端
に形成した開孔2、2’a及び2’bについては、それ
ぞれ0.5mmφのものを3個、0.36mmφものを
3×4列及び0.3mmφものを3×6列とした。
【0047】そして、前記したように開口1、1’a及
び1’bと、開口2、2’a及び2’aがそれぞれ設置
されている分配流路13及び10は、上下関係におい
て、互いに重ならないような位置に配置されている。環
状溝3及び3’は、22個設置されており、各溝は、幅
0.7mm、深さ1.5mm、ピッチ1.5mmとなっ
ている。その下流に位置する上口金板24に形成されて
いるテーパー状通路4は、入口幅35mm、出口幅1.
5mmとなっており、これに続く下部口金板25に形成
された吐出口は内径80mm、幅0.15mmとなって
いる。
び1’bと、開口2、2’a及び2’aがそれぞれ設置
されている分配流路13及び10は、上下関係におい
て、互いに重ならないような位置に配置されている。環
状溝3及び3’は、22個設置されており、各溝は、幅
0.7mm、深さ1.5mm、ピッチ1.5mmとなっ
ている。その下流に位置する上口金板24に形成されて
いるテーパー状通路4は、入口幅35mm、出口幅1.
5mmとなっており、これに続く下部口金板25に形成
された吐出口は内径80mm、幅0.15mmとなって
いる。
【0048】この成形口金に、低屈折率材料として、ナ
イロン6([η]=13)、高屈折率材料としてナトリ
ウムスルフォイソフタール酸成分を1.5モル%共重合
したポリエチレンテレフタレート([η]=0.48)
を使用し、それぞれ50g/min及び56g/min
の速度で供給した。その際の成形口金温度は、275℃
にし、空気吹出口14からは僅かにエアー吹き出しなが
ら、内径80mmの円筒形状を保持したままで、吐出口
7から吐き出し、80mm/minの速度で巻き取っ
て、薄膜中空体を得た。
イロン6([η]=13)、高屈折率材料としてナトリ
ウムスルフォイソフタール酸成分を1.5モル%共重合
したポリエチレンテレフタレート([η]=0.48)
を使用し、それぞれ50g/min及び56g/min
の速度で供給した。その際の成形口金温度は、275℃
にし、空気吹出口14からは僅かにエアー吹き出しなが
ら、内径80mmの円筒形状を保持したままで、吐出口
7から吐き出し、80mm/minの速度で巻き取っ
て、薄膜中空体を得た。
【0049】得れらた薄膜中空体の断面は、最外周が補
強層D、中心部Eは高屈折率材料A及び低屈折率材料B
が交互に積層した2種類の層厚を持つ積層構造で、かつ
最内周は補強層Fを有する構造であり、その表面は赤〜
緑の発色が認められると同時に赤外線の反射効果も認め
られた。この中空体を一定間隔で輪切りにし、開口一端
を熱シールすることによって袋にすると、その表面には
赤〜緑の発色が認められる赤外線反射効果を持つ袋とな
った。また、この中空体を一定長さで切断し、さらに円
周部を長手方向に切断することによって、その表面が赤
〜緑色に発色し赤外線反射効果を持つフィルムが得られ
た。
強層D、中心部Eは高屈折率材料A及び低屈折率材料B
が交互に積層した2種類の層厚を持つ積層構造で、かつ
最内周は補強層Fを有する構造であり、その表面は赤〜
緑の発色が認められると同時に赤外線の反射効果も認め
られた。この中空体を一定間隔で輪切りにし、開口一端
を熱シールすることによって袋にすると、その表面には
赤〜緑の発色が認められる赤外線反射効果を持つ袋とな
った。また、この中空体を一定長さで切断し、さらに円
周部を長手方向に切断することによって、その表面が赤
〜緑色に発色し赤外線反射効果を持つフィルムが得られ
た。
【0050】
【発明の効果】本発明は、可視光線を反射干渉し高級感
のある色彩を発現させ、優れた意匠性を提供する複合構
造のフィルム、シートあるいは袋等の発色性薄膜体と
し、繊維とは全く異なる形状で提供することを可能とす
る道を新たに開いたものである。したがって、この発明
は、従来繊維構造でしか提供できなかった、この光学的
特性を持つ構造を繊維以外の構造でも提供できるように
した画期的な効果を奏する発明である。そして、この発
明により繊維では不可能であると認識されていたような
構造の製品にも、この光学特性を備えた製品を提供する
ことを可能とする道を開くことになった。
のある色彩を発現させ、優れた意匠性を提供する複合構
造のフィルム、シートあるいは袋等の発色性薄膜体と
し、繊維とは全く異なる形状で提供することを可能とす
る道を新たに開いたものである。したがって、この発明
は、従来繊維構造でしか提供できなかった、この光学的
特性を持つ構造を繊維以外の構造でも提供できるように
した画期的な効果を奏する発明である。そして、この発
明により繊維では不可能であると認識されていたような
構造の製品にも、この光学特性を備えた製品を提供する
ことを可能とする道を開くことになった。
【0051】また本発明では、薄膜体の断面構造を可視
光線と非可視光線の両領域において優れた光学的特性を
発揮する構造とした場合には、可視光線を反射干渉する
だけでなく、それと同時に熱線である赤外線等の非可視
光線をも反射干渉して、その透過を遮断することができ
るので、この薄膜体を使用して包装容器とした場合に
は、その内容物に対する非可視光線の悪影響、例えば変
質を抑制することのできる優れた効果も奏することがで
きる
光線と非可視光線の両領域において優れた光学的特性を
発揮する構造とした場合には、可視光線を反射干渉する
だけでなく、それと同時に熱線である赤外線等の非可視
光線をも反射干渉して、その透過を遮断することができ
るので、この薄膜体を使用して包装容器とした場合に
は、その内容物に対する非可視光線の悪影響、例えば変
質を抑制することのできる優れた効果も奏することがで
きる
【図1】本発明の成形口金から吐出される薄膜中空体の
形状を模式的に図示する。
形状を模式的に図示する。
【図2】本発明の薄膜体の断面構造。(a)は高屈折率
材料と低屈折率材料が交互に積層された可視光線のみを
反射干渉する薄膜体の断面図。(b)は、中央が厚く、
その両サイドが薄い可視光線及び非可視光線の両者に対
して反射干渉作用を有する薄膜体の断面図。(c)は、
(a)の最外層と最内層に補強層を有する薄膜体の断面
図。
材料と低屈折率材料が交互に積層された可視光線のみを
反射干渉する薄膜体の断面図。(b)は、中央が厚く、
その両サイドが薄い可視光線及び非可視光線の両者に対
して反射干渉作用を有する薄膜体の断面図。(c)は、
(a)の最外層と最内層に補強層を有する薄膜体の断面
図。
【図3】本発明の成形口金によって環状の薄膜構造を形
成する部分である高分子材料を流出させる環状溝及びテ
ーパー状通路構造を模式的に示した図。
成する部分である高分子材料を流出させる環状溝及びテ
ーパー状通路構造を模式的に示した図。
【図4】成形口金20全体を図示する。
【図5】図5(a)は上部口金板23を下面から見た
図。(b)は上部口金板の下部のの断面図。
図。(b)は上部口金板の下部のの断面図。
【図6】下部分配板22の拡大部分平面図。
【図7】上部口金板23の拡大部分平面図。
【図8】分配流路11及び13の上下の位置関係を特に
表示するための下部分配板22の平面図。
表示するための下部分配板22の平面図。
【図9】下部口金板25を下面から見た図。
【図10】実施例2で使用する開孔を別な態様とした下
部分配板22の拡大部分平面図。
部分配板22の拡大部分平面図。
【図11】実施例2で使用する開孔を別な態様とした上
部口金板23の拡大部分平面図。
部口金板23の拡大部分平面図。
1、1’ 分配流路12の開孔 2、2’ 分配流路10の開孔 3、3’ 環状溝 4 テーパー状流路 6 吐出口 8 低屈折率材料用供給流路 9 低屈折率材料用放射状流路 10 低屈折率材料用分配流路 11 高屈折率材料用供給流路 12 高屈折率材料用放射状流路 13 高屈折率材料用分配流路 20 成形口金 21 上部分配板 22 下部分配板 23 上部口金板 24 中部口金板 25 下部口金板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田畑 洋 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (72)発明者 浅野 真理 大阪府茨木市耳原3丁目4番1号 帝人株 式会社大阪研究センター内 (72)発明者 黒田 俊正 大阪府茨木市耳原3丁目4番1号 帝人株 式会社大阪研究センター内 (72)発明者 清水 進 神奈川県平塚市新町2番73号 田中貴金属 工業株式会社技術開発センター内 (72)発明者 先原 明男 神奈川県伊勢原市鈴川26番地 田中貴金属 工業株式会社伊勢原工場内
Claims (15)
- 【請求項1】 屈折率の異なる2種類以上の高分子化合
物材料を交互に積層してなる断面構造を有しており、か
つ可視光線を反射干渉し発色させる光学厚みを有する複
合構造のフィルム又は袋等の発色性薄膜体。 - 【請求項2】 屈折率の異なる2種類以上の高分子化合
物材料を交互に積層してなる断面構造を有しており、か
つ可視光線を反射干渉し発色させる光学厚みを有する層
と非可視光線を反射干渉する層の両層を有する複合構造
のフィルム又は袋等の発色性薄膜体。 - 【請求項3】 2種類の高分子化合物材料の内の高屈折
率材料の光学屈折率na、厚さdaとし、低屈折率材料
の光学屈折率nb、厚さdbとした場合に可視光線反射
干渉層において、na及びda、nb及びdbが以下の
関係を満足する請求項1記載の複合構造のフィルム又は
袋等の発色性薄膜体。 λ1=2(nada+nbdb)で定義される可視光線
反射干渉層用のλ1が、 1.0≦na<1.8 1.3≦nb≦1.8 1.01≦nb/na≦1.8の条件下で 0.38μm≦λ1<0.78μm - 【請求項4】 2種類の高分子化合物材料の内の高屈折
率材料の光学屈折率na、厚さdaとし、低屈折率材料
の光学屈折率nb、厚さdbとした場合に、可視光線反
射干渉層と、紫外線反射干渉層及び/又は赤外線反射干
渉層とにおいて、それぞれのna及びda、nb及びd
bが以下の関係を満足する請求項2記載の複合構造のフ
ィルム又は袋等の発色性薄膜体。 λ1=2(nada+nbdb)で定義される可視光線
反射干渉層用、赤外線反射干渉層用及び紫外線反射干渉
層用のλ1が、 1.0≦na<1.8 1.3≦nb≦1.8 1.01≦nb/na≦1.8の条件下で、それぞれ 可視光線反射干渉層用 0.38μm≦λ1<0.78μm 赤外線反射干渉層用 0.78μm≦λ1≦2μm 紫外線反射干渉層用 0.2μm≦λ1<0.38μm - 【請求項5】 屈折率の異なる2種類以上の高分子化合
物材料を積層してなる複合構造を持つフィルム又は袋等
の可視光線を反射干渉する発色性薄膜体の製造方法であ
って、成形口金内に可視光線を反射干渉し発色させるた
めの高屈折率材料と低屈折率材料とを供給し、高屈折率
材料を流出する環状溝と低屈折率材料を流出する環状溝
とを交互に設け、かつそれらの下部にテーパー状通路を
設けて、両環状溝から流下する両材料の流路がテーパー
状通路で次第に細くなることにより、隣接する両材料同
志が接合すると同時に積層幅を狭めて、高屈折率材料と
低屈折率材料とを環状で交互に積層せしめて中空体を形
成し、これを必要によりフィルム又は袋等の所望の形状
にせしめる発色性薄膜体の製造方法。 - 【請求項6】 屈折率の異なる2種類以上の高分子化合
物材料を積層してなる複合構造を持つフィルム又は袋等
の可視光線及び赤外線等の非可視光線を反射干渉する発
色性薄膜体の製造方法であって、成形口金内に可視光線
及び非可視光線を反射干渉し発色させるための高屈折率
材料と低屈折率材料とを供給し、高屈折率材料を流出す
る環状溝と低屈折率材料を流出する環状溝とを交互に設
け、かつその両環状溝の開口幅を中央側と周辺側で差異
を持たせ、さらにそれら両環状溝の下部にテーパー状通
路を設けて、両環状溝から流下する両材料の流路がテー
パー状通路で次第に細くなることにより、隣接する両材
料同志が接合すると同時に積層幅を狭めて、高屈折率材
料と低屈折率材料とを環状で交互に積層せしめて中空体
を形成し、これを必要によりフィルム又は袋等の所望の
形状にせしめる可視光線及び非可視光線を反射干渉する
発色性薄膜体の製造方法。 - 【請求項7】 屈折率の異なる2種類以上の高分子化合
物材料を積層してなる複合構造を持つ可視光線を反射干
渉する発色性薄膜体の製造方法であって、成形口金内に
可視光線を反射干渉し発色させるための高屈折率材料と
低屈折率材料とを供給し、高屈折率材料を流出する直線
状溝と低屈折率材料を流出する直線状溝とを交互に設
け、かつそれらの下部にテーパー状通路を設けて、両直
線状溝から流下する両材料の流路がテーパー状通路で次
第に細くなることにより、隣接する両材料同志が接合す
ると同時に積層幅を狭めて、高屈折率材料と低屈折率材
料とを交互に積層して板状薄膜体を形成せしめる発色性
薄膜体の製造方法。 - 【請求項8】 屈折率の異なる2種類以上の高分子化合
物材料を積層してなる複合構造を持つ可視光線及び赤外
線等の非可視光線を反射干渉する発色性薄膜体の製造方
法であって、成形口金内に可視光線及び非可視光線を反
射干渉し発色させるための高屈折率材料と低屈折率材料
とを供給し、高屈折率材料を流出する直線状溝と低屈折
率材料を流出する直線状溝とを交互に設け、かつその両
直線状溝の開口幅を中央側と端部側で差異を持たせ、さ
らにそれら両直線状溝の下部にテーパー状通路を設け
て、両直線状溝から流下する両材料の流路がテーパー状
通路で次第に細くなることにより、隣接する両材料同志
が接合すると同時に積層幅を狭めて、高屈折率材料と低
屈折率材料とを交互に積層して板状薄膜体を形成せしめ
る可視光線及び非可視光線を反射干渉する発色性薄膜体
の製造方法。 - 【請求項9】 屈折率の異なる2種類以上の高分子化合
物材料を積層してなる複合構造を持つ可視光線を反射干
渉する発色性薄膜中空体を製造する成形口金であって、
成形口金内に可視光線を反射干渉し発色させるための高
屈折率材料と低屈折率材料とを供給し、高屈折率材料を
流出する環状溝と低屈折率材料を流出する環状溝とを交
互に設け、かつそれらの下部にテーパー状通路を設け
て、両環状溝から流下する両材料の流路がテーパー状通
路で次第に細くなることにより、隣接する両材料同志が
接合すると同時に積層幅を狭めて、高屈折率材料と低屈
折率材料とを環状で交互に積層せしめる発色性薄膜中空
体成形口金。 - 【請求項10】 成形口金内に高屈折率材料を流出する
環状溝と低屈折率材料を流出する環状溝とに、それぞれ
高屈折率材料と低屈折率材料とを供給するための中心か
ら放射状に伸びる放射状流路及びその外周側端部に接続
する分配流路を設けた請求項9記載の発色性薄膜中空体
成形口金。 - 【請求項11】 屈折率の異なる2種類以上の高分子化
合物材料を積層してなる複合構造を持つ可視光線及び赤
外線等の非可視光線を反射干渉する発色性薄膜中空体を
製造する成形口金であって、成形口金内に可視光線及び
非可視光線を反射干渉し発色させるための高屈折率材料
と低屈折率材料とを供給し、高屈折率材料を流出する環
状溝と低屈折率材料を流出する環状溝とを交互に設け、
かつその両環状溝の開口幅を中央側と周辺側で差異を持
たせ、さらにそれら両環状溝の下部にテーパー状通路を
設けて、両環状溝から流下する両材料の流路がテーパー
状通路で次第に細くなることにより、隣接する両材料同
志が接合すると同時に積層幅を狭めて、高屈折率材料と
低屈折率材料とを環状で交互に積層せしめる可視光線及
び非可視光線を反射干渉する発色性薄膜中空体成形口
金。 - 【請求項12】 成形口金内に高屈折率材料を流出する
環状溝と低屈折率材料を流出する環状溝とに、それぞれ
高屈折率材料と低屈折率材料とを供給するための中心か
ら放射状に伸びる放射状流路及びその外周側端部に接続
する分配流路を設けた請求項11記載の可視光線及び非
可視光線を反射干渉する発色性薄膜中空体成形口金。 - 【請求項13】 成形口金が放射状流路、分配流路、環
状溝及びテーパー状通路等を形成する複数の円板を積層
する構造となっている請求項9ないし12のいずれか1
に記載の発色性薄膜中空体成形口金。 - 【請求項14】 屈折率の異なる2種類以上の高分子化
合物材料を積層してなる複合構造を持つ可視光線を反射
干渉する発色性薄膜体を製造する成形口金であって、成
形口金内に可視光線を反射干渉し発色させるための高屈
折率材料と低屈折率材料とを供給し、高屈折率材料を流
出する直線状溝と低屈折率材料を流出する直線状溝とを
交互に設け、かつそれらの下部にテーパー状通路を設け
て、両直線状溝から流下する両材料の流路がテーパー状
通路で次第に細くなることにより、隣接する両材料同志
が接合すると同時に積層幅を狭めて高屈折率材料と低屈
折率材料とを交互に積層して板状薄膜体を形成せしめる
発色性薄膜体成形口金。 - 【請求項15】 屈折率の異なる2種類以上の高分子化
合物材料を積層してなる複合構造を持つ可視光線及び赤
外線等の非可視光線を反射干渉する発色性薄膜体を製造
する成形口金であって、成形口金内に可視光線及び非可
視光線を反射干渉し発色させるための高屈折率材料と低
屈折率材料とを供給し、高屈折率材料を流出する直線状
溝と低屈折率材料を流出する直線状溝とを交互に設け、
かつその両直線状溝の開口幅を中央側と端部側で差異を
持たせ、さらにそれら両直線状溝の下部にテーパー状通
路を設けて、両直線状溝から流下する両材料の流路がテ
ーパー状通路で次第に細くなることにより、隣接する両
材料同志が接合すると同時に積層幅を狭めて、高屈折率
材料と低屈折率材料とを交互に積層して板状薄膜体を形
成せしめる可視光線及び非可視光線を反射干渉性する発
色性薄膜体成形口金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9366141A JPH11188810A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | フィルム又は袋等の発色性薄膜体、その製造方法及び製造用成形口金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9366141A JPH11188810A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | フィルム又は袋等の発色性薄膜体、その製造方法及び製造用成形口金 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11188810A true JPH11188810A (ja) | 1999-07-13 |
Family
ID=18486023
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9366141A Pending JPH11188810A (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | フィルム又は袋等の発色性薄膜体、その製造方法及び製造用成形口金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11188810A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2024540000A (ja) * | 2021-10-26 | 2024-10-31 | インダストリー-アカデミック コーオペレイション ファンデーション,ダンコック ユニバーシティー | 金属感を有する生体模倣型高分子多層構造体及びその製造方法 |
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1997
- 1997-12-25 JP JP9366141A patent/JPH11188810A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2024540000A (ja) * | 2021-10-26 | 2024-10-31 | インダストリー-アカデミック コーオペレイション ファンデーション,ダンコック ユニバーシティー | 金属感を有する生体模倣型高分子多層構造体及びその製造方法 |
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