JPH11179610A - 転削工具 - Google Patents
転削工具Info
- Publication number
- JPH11179610A JPH11179610A JP35176097A JP35176097A JPH11179610A JP H11179610 A JPH11179610 A JP H11179610A JP 35176097 A JP35176097 A JP 35176097A JP 35176097 A JP35176097 A JP 35176097A JP H11179610 A JPH11179610 A JP H11179610A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- groove
- tool
- screw
- peripheral surface
- outer peripheral
- Prior art date
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 転削工具の重量を軽減する。
【解決手段】 工具本体2の外周面21にほぼ全周に亘
って第一溝31と第二溝32を形成する。カートリッジ
4にネジ9を螺合してスローアウェイチップ8を固定す
る。ネジ9は第一溝31の周方向延長上にある。カート
リッジ4を介してチップの正面切刃8bの振れ調整を行
う調節ネジ13を凹溝3に設ける。調節ネジ13の頭部
14の周面に設けた挿入孔14aを、第二溝32の周方
向延長上に位置させる。ネジ9の着脱操作と調節ネジ1
3の進退操作の際、レンチを第一溝31または第二溝3
2に入れて操作できる。
って第一溝31と第二溝32を形成する。カートリッジ
4にネジ9を螺合してスローアウェイチップ8を固定す
る。ネジ9は第一溝31の周方向延長上にある。カート
リッジ4を介してチップの正面切刃8bの振れ調整を行
う調節ネジ13を凹溝3に設ける。調節ネジ13の頭部
14の周面に設けた挿入孔14aを、第二溝32の周方
向延長上に位置させる。ネジ9の着脱操作と調節ネジ1
3の進退操作の際、レンチを第一溝31または第二溝3
2に入れて操作できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被削材を回転切削
する正面フライス等の転削工具に関する。
する正面フライス等の転削工具に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
転削工具の一例として、回転させつつ送り切削する正面
フライスがあり、正面フライスで被削材の切削加工を行
う場合、正面フライスの工具本体は通常鋼材でできてい
るためにその重量が大きく、その回転切削に大きな駆動
力を要するという問題があった。本発明は、このような
実情に鑑みて、その重量を軽量化した転削工具を提供す
ることを目的とする。
転削工具の一例として、回転させつつ送り切削する正面
フライスがあり、正面フライスで被削材の切削加工を行
う場合、正面フライスの工具本体は通常鋼材でできてい
るためにその重量が大きく、その回転切削に大きな駆動
力を要するという問題があった。本発明は、このような
実情に鑑みて、その重量を軽量化した転削工具を提供す
ることを目的とする。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明による転削工具
は、工具本体に切刃が設けられた転削工具において、工
具本体の外周面にほぼ全周に亘って溝が形成されている
と共に、該溝の延長上にネジ及び挿入孔の少なくとも一
方が設けられていることを特徴とするものである。工具
本体の外周面に溝を形成することによって、転削工具の
軽量化を達成できて転削工具の駆動力を小さくでき、し
かもネジまたは挿入孔をレンチ等の工具で着脱操作する
際に、溝内に工具を入れてネジまたは挿入孔の操作を行
えるから、着脱操作が容易になる。また溝の加工に当た
っては、旋盤などで容易に加工できる。また、ネジでス
ローアウェイチップを工具本体に装着しており、挿入孔
は切刃の振れ調整用のネジの頭部に形成されていてもよ
い。上述のネジにはレンチ穴が設けられ、振れ調整用の
ネジ頭部の挿入孔と共にレンチで操作されるようになっ
ている。更に転削工具の回転バランスを調整するための
ウエイト用のガイド溝が、工具本体の外周面に設けられ
ていても良い。
は、工具本体に切刃が設けられた転削工具において、工
具本体の外周面にほぼ全周に亘って溝が形成されている
と共に、該溝の延長上にネジ及び挿入孔の少なくとも一
方が設けられていることを特徴とするものである。工具
本体の外周面に溝を形成することによって、転削工具の
軽量化を達成できて転削工具の駆動力を小さくでき、し
かもネジまたは挿入孔をレンチ等の工具で着脱操作する
際に、溝内に工具を入れてネジまたは挿入孔の操作を行
えるから、着脱操作が容易になる。また溝の加工に当た
っては、旋盤などで容易に加工できる。また、ネジでス
ローアウェイチップを工具本体に装着しており、挿入孔
は切刃の振れ調整用のネジの頭部に形成されていてもよ
い。上述のネジにはレンチ穴が設けられ、振れ調整用の
ネジ頭部の挿入孔と共にレンチで操作されるようになっ
ている。更に転削工具の回転バランスを調整するための
ウエイト用のガイド溝が、工具本体の外周面に設けられ
ていても良い。
【0004】本発明に係る転削工具は、切刃が設けられ
たカートリッジがボルトで工具本体に装着されてなる転
削工具において、工具本体の内周面に切り欠け部が形成
されていて、ボルトが螺合される工具本体のボルト孔は
切り欠け部に連通すると共に、ボルト孔は切り欠け部の
壁面とほぼ直交して形成されていることを特徴とする。
工具本体の内周面に切り欠け部を形成することで、転削
工具の軽量化を達成できて転削工具の駆動力を小さくで
き、しかも転削工具の製作時にドリルなどの穴明け工具
を用いてボルト孔の穿孔加工を行う場合、切削抵抗が穴
明け工具の軸直交断面で全周に亘ってほぼ等しく、先端
が切り欠け部に達した際に穴明け工具が曲がることがな
い。尚、工具本体の外周面にカートリッジ装着用の凹溝
が所定間隔で形成されていて、切り欠け部は工具本体の
内周面で、隣接する凹溝間に設けることとしてもよい。
このようにすれば、切り欠け部を設けても工具本体の強
度を確保できる。また、工具本体の外周面には、ネジま
たは挿入孔の周方向延長上に溝を更に形成してもよい。
たカートリッジがボルトで工具本体に装着されてなる転
削工具において、工具本体の内周面に切り欠け部が形成
されていて、ボルトが螺合される工具本体のボルト孔は
切り欠け部に連通すると共に、ボルト孔は切り欠け部の
壁面とほぼ直交して形成されていることを特徴とする。
工具本体の内周面に切り欠け部を形成することで、転削
工具の軽量化を達成できて転削工具の駆動力を小さくで
き、しかも転削工具の製作時にドリルなどの穴明け工具
を用いてボルト孔の穿孔加工を行う場合、切削抵抗が穴
明け工具の軸直交断面で全周に亘ってほぼ等しく、先端
が切り欠け部に達した際に穴明け工具が曲がることがな
い。尚、工具本体の外周面にカートリッジ装着用の凹溝
が所定間隔で形成されていて、切り欠け部は工具本体の
内周面で、隣接する凹溝間に設けることとしてもよい。
このようにすれば、切り欠け部を設けても工具本体の強
度を確保できる。また、工具本体の外周面には、ネジま
たは挿入孔の周方向延長上に溝を更に形成してもよい。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態による
正面フライスを添付図面により説明する。図1乃至図5
は第一の実施の形態による正面フライスを示すもので、
図1は第一の実施の形態による正面フライスを先端面方
向から見た斜視図、図2は図1に示す正面フライスの中
央縦断面図、図3は図1に示す正面フライスの先端面
図、図4は図1に示す正面フライスの外周面のカートリ
ッジ部分の拡大図、図5は図4に示す正面フライスの外
周面のA−A線断面図である。図1乃至図3に示す実施
の形態による正面フライス1は、略円筒状の工具本体2
が回転軸線Oを中心に回転可能とされ、工具本体2の先
端外周部に例えば所定間隔で凹溝3が周方向に形成され
ている。各凹溝3は工具本体2の外周面に回転軸線Oと
略平行に形成されており、凹溝3内にカートリッジ4が
装着されてボルト5によって工具本体2に固定されてい
る。
正面フライスを添付図面により説明する。図1乃至図5
は第一の実施の形態による正面フライスを示すもので、
図1は第一の実施の形態による正面フライスを先端面方
向から見た斜視図、図2は図1に示す正面フライスの中
央縦断面図、図3は図1に示す正面フライスの先端面
図、図4は図1に示す正面フライスの外周面のカートリ
ッジ部分の拡大図、図5は図4に示す正面フライスの外
周面のA−A線断面図である。図1乃至図3に示す実施
の形態による正面フライス1は、略円筒状の工具本体2
が回転軸線Oを中心に回転可能とされ、工具本体2の先
端外周部に例えば所定間隔で凹溝3が周方向に形成され
ている。各凹溝3は工具本体2の外周面に回転軸線Oと
略平行に形成されており、凹溝3内にカートリッジ4が
装着されてボルト5によって工具本体2に固定されてい
る。
【0006】カートリッジ4は、その先端外周部にチッ
プ取付座7が形成され、このチップ取付座7にはスロー
アウェイチップ8が装着されている。スローアウェイチ
ップ8の中央部には着座面と対向する上面6を貫通して
ネジ挿通孔8aが形成されており、このチップ8はネジ
挿通孔8aを通して、ネジ9をチップ取付座7のネジ孔
に螺合することで固定されている。ネジ9の頭部9aに
はレンチ穴9bが形成されており、このレンチ穴9bに
図示しないレンチ等の手動工具を挿入することで、チッ
プ8の着脱操作ができるようになっている。固定状態で
スローアウェイチップ8は先端外周側に正面切刃8bが
位置し、外周側に外周切刃8cが位置している。そのた
め正面切刃8b及び外周切刃8cを有する上面6が工具
本体2の外周面21に交差して位置している。カートリ
ッジ4の回転軸線Oに沿う長手方向中央部に挿通穴10
が工具本体2の径方向に向けて形成され、工具本体2に
は凹溝3からボルト孔15が穿孔されて雌ねじが切られ
ている。この挿通穴10にボルト5が挿通されて工具本
体2のボルト孔15に螺合されて、カートリッジ4が工
具本体2に固定されている。
プ取付座7が形成され、このチップ取付座7にはスロー
アウェイチップ8が装着されている。スローアウェイチ
ップ8の中央部には着座面と対向する上面6を貫通して
ネジ挿通孔8aが形成されており、このチップ8はネジ
挿通孔8aを通して、ネジ9をチップ取付座7のネジ孔
に螺合することで固定されている。ネジ9の頭部9aに
はレンチ穴9bが形成されており、このレンチ穴9bに
図示しないレンチ等の手動工具を挿入することで、チッ
プ8の着脱操作ができるようになっている。固定状態で
スローアウェイチップ8は先端外周側に正面切刃8bが
位置し、外周側に外周切刃8cが位置している。そのた
め正面切刃8b及び外周切刃8cを有する上面6が工具
本体2の外周面21に交差して位置している。カートリ
ッジ4の回転軸線Oに沿う長手方向中央部に挿通穴10
が工具本体2の径方向に向けて形成され、工具本体2に
は凹溝3からボルト孔15が穿孔されて雌ねじが切られ
ている。この挿通穴10にボルト5が挿通されて工具本
体2のボルト孔15に螺合されて、カートリッジ4が工
具本体2に固定されている。
【0007】凹溝3には、カートリッジ4の基端面4a
と凹溝3の基端壁3aとの間に若干の空間11が形成さ
れている。凹溝3の基端壁3a内の孔部12には調節ね
じ13が装着され、この調節ねじ13の頭部14が空間
11内に突出してカートリッジ4の基端面4aに当接し
ている。そして、頭部14の外周面に周方向に所定間隔
でレンチの挿入孔14aが形成され、挿入孔14aにレ
ンチを挿入して回転させて頭部14を進出させること
で、カートリッジ4の基端面4aを押動して正面切刃8
bの突出量を微調整(振れ調整)できるようになってい
る。また工具本体2はその回転軸線Oに沿う上下方向の
端面としてリング状の基端面16と先端面17が形成さ
れており、また工具本体2の内周面は、回転軸線Oと同
軸にそれぞれ筒状をなす先端側の大径壁面18と基端側
の小径壁面19とが段差を介して互いに接続させられて
いる。しかも基端面16には、回転軸線Oと直交して断
面四角形のキー溝20が直径方向に形成されており、小
径壁面19で二つに分断されている。キー溝20は、図
示しないスピンドルのキー部材と嵌合して一体に連結さ
れて工具本体2がスピンドルと一体回転するようになっ
ている。
と凹溝3の基端壁3aとの間に若干の空間11が形成さ
れている。凹溝3の基端壁3a内の孔部12には調節ね
じ13が装着され、この調節ねじ13の頭部14が空間
11内に突出してカートリッジ4の基端面4aに当接し
ている。そして、頭部14の外周面に周方向に所定間隔
でレンチの挿入孔14aが形成され、挿入孔14aにレ
ンチを挿入して回転させて頭部14を進出させること
で、カートリッジ4の基端面4aを押動して正面切刃8
bの突出量を微調整(振れ調整)できるようになってい
る。また工具本体2はその回転軸線Oに沿う上下方向の
端面としてリング状の基端面16と先端面17が形成さ
れており、また工具本体2の内周面は、回転軸線Oと同
軸にそれぞれ筒状をなす先端側の大径壁面18と基端側
の小径壁面19とが段差を介して互いに接続させられて
いる。しかも基端面16には、回転軸線Oと直交して断
面四角形のキー溝20が直径方向に形成されており、小
径壁面19で二つに分断されている。キー溝20は、図
示しないスピンドルのキー部材と嵌合して一体に連結さ
れて工具本体2がスピンドルと一体回転するようになっ
ている。
【0008】また工具本体2の外周面21において、カ
ートリッジ4を装着する凹溝3を含む先端側外周面22
に対して基端側外周面23が比較的小径とされて段差を
介して接続されており、しかもそれぞれ回転軸線Oと同
軸に形成されている。基端側外周面23には、周方向に
断面略台形状のガイド溝24が全周に亘って形成されて
おり、ガイド溝24は工具本体2の径方向に見た断面視
で、開口部24aよりも対向する底面24bの方が幅広
とされている。しかもガイド溝24の基端側の側面部が
フランジ部25とされて、スピンドルとの接合面である
基端面16よりも外側に位置している。このガイド溝2
4内にはウエイト(駒)27が1または複数個摺動可能
に装着されていて、中央孔28に無頭ネジ29が螺合さ
れていて、無頭ネジ29を締め込むことでガイド溝24
内の周方向の任意の位置でウエイト27を固定して正面
フライス1の回転バランスを調整できるようになってい
る。
ートリッジ4を装着する凹溝3を含む先端側外周面22
に対して基端側外周面23が比較的小径とされて段差を
介して接続されており、しかもそれぞれ回転軸線Oと同
軸に形成されている。基端側外周面23には、周方向に
断面略台形状のガイド溝24が全周に亘って形成されて
おり、ガイド溝24は工具本体2の径方向に見た断面視
で、開口部24aよりも対向する底面24bの方が幅広
とされている。しかもガイド溝24の基端側の側面部が
フランジ部25とされて、スピンドルとの接合面である
基端面16よりも外側に位置している。このガイド溝2
4内にはウエイト(駒)27が1または複数個摺動可能
に装着されていて、中央孔28に無頭ネジ29が螺合さ
れていて、無頭ネジ29を締め込むことでガイド溝24
内の周方向の任意の位置でウエイト27を固定して正面
フライス1の回転バランスを調整できるようになってい
る。
【0009】しかも図1及び図2に示す先端側外周面2
2において、カートリッジ4のスローアウェイチップ8
を固定するネジ9の周方向には、凹溝3の部分を除いて
第一溝31がほぼ全周に亘って形成されている。また、
調節ネジ13の頭部14の周方向にも、凹溝3の部分を
除いて第二溝32が先端側外周面22のほぼ全周に亘っ
て形成されている。換言すれば、第一溝31の周方向延
長上にネジ9が位置し、第二溝32の周方向延長上に頭
部14の挿入孔14aが設けられている。また、第一溝
31、第二溝32、ガイド溝24は外周面21の回転軸
線Oに略直交する方向に互いにほぼ平行に形成されてい
る。
2において、カートリッジ4のスローアウェイチップ8
を固定するネジ9の周方向には、凹溝3の部分を除いて
第一溝31がほぼ全周に亘って形成されている。また、
調節ネジ13の頭部14の周方向にも、凹溝3の部分を
除いて第二溝32が先端側外周面22のほぼ全周に亘っ
て形成されている。換言すれば、第一溝31の周方向延
長上にネジ9が位置し、第二溝32の周方向延長上に頭
部14の挿入孔14aが設けられている。また、第一溝
31、第二溝32、ガイド溝24は外周面21の回転軸
線Oに略直交する方向に互いにほぼ平行に形成されてい
る。
【0010】本実施の形態による正面フライス1は上述
のように構成されているから、工具本体2の外周面21
には先端側外周面22に第一溝31及び第二溝32が形
成されており、更に基端側外周面23にガイド溝24が
形成されているために工具本体2の重量がその分軽減さ
れ、回転切削時に必要な駆動力が小さくて済む。しかも
切削によってスローアウェイチップ8の正面切刃8bま
たは外周切刃8cが欠損したり摩耗したりしたためにチ
ップ8の交換を行う場合、チップ8の着脱操作のために
ネジ9の頭部9aのレンチ穴9bにレンチを差し込んで
操作してネジ9を緩める。この時、チップ8は先端側外
周面22に略直交する径方向に、正面切刃8b及び外周
切刃8cを有する上面が位置して配設されているため
に、挿入するレンチは先端側外周面22の接線方向に位
置することになる。この場合、本実施の形態ではネジ9
の周方向に沿って第一溝31が形成されているから、レ
ンチを第一溝31内で操作できて、先端外周面22がレ
ンチ操作の邪魔にならず着脱作業が容易になる。同様
に、調節ネジ13の頭部14の挿入孔14aの周方向に
沿って第二溝32が形成されているから、正面切刃8b
の振れ調整のために、レンチを第二溝32内で頭部14
の挿入孔14aに差し込んで回転操作でき、調節ネジ1
3の頭部14を先端側に進出させてカートリッジ4の基
端面4aを微少量だけ押動すれば、正面切刃8bの突出
量を調整できる。
のように構成されているから、工具本体2の外周面21
には先端側外周面22に第一溝31及び第二溝32が形
成されており、更に基端側外周面23にガイド溝24が
形成されているために工具本体2の重量がその分軽減さ
れ、回転切削時に必要な駆動力が小さくて済む。しかも
切削によってスローアウェイチップ8の正面切刃8bま
たは外周切刃8cが欠損したり摩耗したりしたためにチ
ップ8の交換を行う場合、チップ8の着脱操作のために
ネジ9の頭部9aのレンチ穴9bにレンチを差し込んで
操作してネジ9を緩める。この時、チップ8は先端側外
周面22に略直交する径方向に、正面切刃8b及び外周
切刃8cを有する上面が位置して配設されているため
に、挿入するレンチは先端側外周面22の接線方向に位
置することになる。この場合、本実施の形態ではネジ9
の周方向に沿って第一溝31が形成されているから、レ
ンチを第一溝31内で操作できて、先端外周面22がレ
ンチ操作の邪魔にならず着脱作業が容易になる。同様
に、調節ネジ13の頭部14の挿入孔14aの周方向に
沿って第二溝32が形成されているから、正面切刃8b
の振れ調整のために、レンチを第二溝32内で頭部14
の挿入孔14aに差し込んで回転操作でき、調節ネジ1
3の頭部14を先端側に進出させてカートリッジ4の基
端面4aを微少量だけ押動すれば、正面切刃8bの突出
量を調整できる。
【0011】その点、図6に示す従来の正面フライス5
0では、工具本体2のカートリッジ4に装着されたスロ
ーアウェイチップ8の固定用のネジ9の周方向に直線状
の長溝51が形成されているにすぎない。そのためにレ
ンチ操作の際に、工具本体2の外周面21は邪魔にはな
らないが、工具本体2の重量を軽減することはできない
という欠点がある。
0では、工具本体2のカートリッジ4に装着されたスロ
ーアウェイチップ8の固定用のネジ9の周方向に直線状
の長溝51が形成されているにすぎない。そのためにレ
ンチ操作の際に、工具本体2の外周面21は邪魔にはな
らないが、工具本体2の重量を軽減することはできない
という欠点がある。
【0012】上述のように本実施の形態によれば、工具
本体2の外周面21に第一溝31と第二溝32とガイド
溝24が形成されているから、工具本体2を軽量化でき
て駆動力が小さくて済み、しかもこれら第一溝31及び
第二溝32によって、レンチによるネジ9の着脱操作及
び調節ネジ13による正面切刃8bの振れ調整が容易と
なる。しかも第一溝31及び第二溝32の加工に当たっ
ては旋盤などで容易に加工できる。
本体2の外周面21に第一溝31と第二溝32とガイド
溝24が形成されているから、工具本体2を軽量化でき
て駆動力が小さくて済み、しかもこれら第一溝31及び
第二溝32によって、レンチによるネジ9の着脱操作及
び調節ネジ13による正面切刃8bの振れ調整が容易と
なる。しかも第一溝31及び第二溝32の加工に当たっ
ては旋盤などで容易に加工できる。
【0013】次に本発明の第二の実施の形態を図7及び
図8により説明する。図において、工具本体2の外周面
21には第一溝31及び第二溝32は設けられていな
い。工具本体2の先端側外周面22の先端部には所定間
隔で複数の凹溝3が全周に亘って形成されていて、その
内周面である大径壁面18には、隣接する各二つの凹溝
3,3間に切り欠け部34が全周に亘ってそれぞれ設け
られている。この切り欠け部34は工具本体2の先端面
17から大径壁面18の基端側方向の終端部付近まで延
在して、水平断面で見て例えば略V字状とされた略三角
柱形状に切り欠けられている。しかも切り欠け部34
は、カートリッジ4をボルト5で工具本体2に装着する
ために凹溝3に形成されたボルト孔15と連通してお
り、ボルト孔15に直接連通する切り欠け部34の一方
の壁面34aはボルト孔15とほぼ直交して形成されて
いる(図8参照)。
図8により説明する。図において、工具本体2の外周面
21には第一溝31及び第二溝32は設けられていな
い。工具本体2の先端側外周面22の先端部には所定間
隔で複数の凹溝3が全周に亘って形成されていて、その
内周面である大径壁面18には、隣接する各二つの凹溝
3,3間に切り欠け部34が全周に亘ってそれぞれ設け
られている。この切り欠け部34は工具本体2の先端面
17から大径壁面18の基端側方向の終端部付近まで延
在して、水平断面で見て例えば略V字状とされた略三角
柱形状に切り欠けられている。しかも切り欠け部34
は、カートリッジ4をボルト5で工具本体2に装着する
ために凹溝3に形成されたボルト孔15と連通してお
り、ボルト孔15に直接連通する切り欠け部34の一方
の壁面34aはボルト孔15とほぼ直交して形成されて
いる(図8参照)。
【0014】そのため、ボルト孔15を形成するため
に、図示しないドリル等の穴明け工具で凹溝3の底面か
ら工具本体2に穴明け加工する際、工具本体2をドリル
が貫通しても、ボルト孔15の軸直交断面において全周
に亘って切削抵抗がほぼ同一であるから、ドリルが曲が
ることはないこれに対して、切り欠け部34のボルト孔
15が穿孔された壁面34aがボルト孔15に対して傾
斜して形成されていると、ボルト孔15をドリルで貫通
する際に、ドリルの軸直交断面において両側で切削抵抗
が相違するためにドリルが切削抵抗の小さい方向に曲が
りやすいという欠点が生じる。
に、図示しないドリル等の穴明け工具で凹溝3の底面か
ら工具本体2に穴明け加工する際、工具本体2をドリル
が貫通しても、ボルト孔15の軸直交断面において全周
に亘って切削抵抗がほぼ同一であるから、ドリルが曲が
ることはないこれに対して、切り欠け部34のボルト孔
15が穿孔された壁面34aがボルト孔15に対して傾
斜して形成されていると、ボルト孔15をドリルで貫通
する際に、ドリルの軸直交断面において両側で切削抵抗
が相違するためにドリルが切削抵抗の小さい方向に曲が
りやすいという欠点が生じる。
【0015】上述のように本第二の実施の形態によれ
ば、工具本体2の重量を軽減することができる上に、ボ
ルト孔15が切り欠け部34の壁面34aにほぼ直交し
て形成されているから、ボルト孔15の穿孔加工時にド
リルが曲がることがない。
ば、工具本体2の重量を軽減することができる上に、ボ
ルト孔15が切り欠け部34の壁面34aにほぼ直交し
て形成されているから、ボルト孔15の穿孔加工時にド
リルが曲がることがない。
【0016】尚、本発明は、第一の実施の形態による第
一溝31及び第二溝32と、第二の実施の形態による切
り欠け部34との両方を正面フライス1に採用しても良
い。このような構成を採用すれば一層工具本体2の軽量
化を達成できる。また第一溝31及び第二溝32は溝を
構成する。尚、本発明は、正面フライス1に限定される
ことなくエンドミルやドリル等、各種の転削工具に採用
できる。
一溝31及び第二溝32と、第二の実施の形態による切
り欠け部34との両方を正面フライス1に採用しても良
い。このような構成を採用すれば一層工具本体2の軽量
化を達成できる。また第一溝31及び第二溝32は溝を
構成する。尚、本発明は、正面フライス1に限定される
ことなくエンドミルやドリル等、各種の転削工具に採用
できる。
【0017】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る転削工具
は、工具本体の外周面にほぼ全周に亘って溝が形成され
ていると共に、該溝の延長上にネジ及び挿入孔の少なく
とも一方が設けられているから、転削工具の軽量化を達
成できて転削工具の駆動力を小さくでき、しかもネジま
たは挿入孔をレンチ等の工具で着脱操作する際に、溝内
に工具を入れてネジまたは挿入孔の操作を行えるから、
着脱操作が容易になる。また溝の加工に当たっては旋盤
などで容易に加工できる。
は、工具本体の外周面にほぼ全周に亘って溝が形成され
ていると共に、該溝の延長上にネジ及び挿入孔の少なく
とも一方が設けられているから、転削工具の軽量化を達
成できて転削工具の駆動力を小さくでき、しかもネジま
たは挿入孔をレンチ等の工具で着脱操作する際に、溝内
に工具を入れてネジまたは挿入孔の操作を行えるから、
着脱操作が容易になる。また溝の加工に当たっては旋盤
などで容易に加工できる。
【0018】また本発明に係る転削工具は、工具本体の
内周面に切り欠け部が形成されていて、ボルトが螺合さ
れる工具本体のボルト孔は切り欠け部に連通すると共
に、ボルト孔は切り欠け部の壁面とほぼ直交して形成さ
れているから、切り欠け部によって転削工具の軽量化を
達成できて転削工具の駆動力を小さくでき、しかも転削
工具の製作時に穴明け工具を用いてボルト孔の穿孔加工
を行う場合に、切削抵抗が穴明け工具の軸直交断面の全
周でほぼ等しく、先端が切り欠け部に達した際に穴明け
工具が曲がることがない。
内周面に切り欠け部が形成されていて、ボルトが螺合さ
れる工具本体のボルト孔は切り欠け部に連通すると共
に、ボルト孔は切り欠け部の壁面とほぼ直交して形成さ
れているから、切り欠け部によって転削工具の軽量化を
達成できて転削工具の駆動力を小さくでき、しかも転削
工具の製作時に穴明け工具を用いてボルト孔の穿孔加工
を行う場合に、切削抵抗が穴明け工具の軸直交断面の全
周でほぼ等しく、先端が切り欠け部に達した際に穴明け
工具が曲がることがない。
【図1】 本発明の第一の実施の形態による正面フライ
スの先端面方向から見た斜視図である。
スの先端面方向から見た斜視図である。
【図2】 図1に示す正面フライスの中央縦断面図であ
る。
る。
【図3】 図1に示す正面フライスの先端面図である。
【図4】 図1に示す正面フライスの外周面の部分拡大
図である。
図である。
【図5】 図4に示す正面フライスの外周面のA−A線
断面図である。
断面図である。
【図6】 図4に対応する従来の正面フライスの部分外
周面図である。
周面図である。
【図7】 第二の実施の形態による正面フライスの中央
縦断面図である。
縦断面図である。
【図8】 図7に示す正面フライスの先端面図である。
1 正面フライス 2 工具本体 4 カートリッジ 5 ボルト 8 スローアウェイチップ 8b 正面切刃 8c 外周切刃 9 ネジ 13 調節ネジ 14a 挿入孔 15 ボルト孔 31 第一溝 32 第二溝
Claims (3)
- 【請求項1】 工具本体に切刃が設けられた転削工具に
おいて、前記工具本体の外周面にほぼ全周に亘って溝が
形成されていると共に、該溝の延長上にネジ及び挿入孔
の少なくとも一方が設けられていることを特徴とする転
削工具。 - 【請求項2】 前記ネジでスローアウェイチップを前記
工具本体に装着しており、前記挿入孔は前記切刃の振れ
調整用のネジの頭部に形成されていることを特徴とする
請求項1記載の転削工具。 - 【請求項3】 切刃が設けられたカートリッジがボルト
で工具本体に装着されてなる転削工具において、前記工
具本体の内周面に切り欠け部が形成されていて、前記ボ
ルトが螺合される前記工具本体のボルト孔は前記切り欠
け部に連通すると共に、前記ボルト孔は前記切り欠け部
の壁面とほぼ直交して形成されていることを特徴とする
転削工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35176097A JPH11179610A (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 転削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35176097A JPH11179610A (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 転削工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11179610A true JPH11179610A (ja) | 1999-07-06 |
Family
ID=18419430
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35176097A Pending JPH11179610A (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 転削工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11179610A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100473418B1 (ko) * | 2001-08-08 | 2005-03-07 | 한국야금 주식회사 | 밀링공구용 인선조정장치 |
WO2006103759A1 (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-05 | Sumitomo Electric Hardmetal Corp. | 刃振れ調整機構付き回転切削工具 |
JP2019177440A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 三菱マテリアル株式会社 | 転削工具 |
-
1997
- 1997-12-19 JP JP35176097A patent/JPH11179610A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100473418B1 (ko) * | 2001-08-08 | 2005-03-07 | 한국야금 주식회사 | 밀링공구용 인선조정장치 |
WO2006103759A1 (ja) * | 2005-03-30 | 2006-10-05 | Sumitomo Electric Hardmetal Corp. | 刃振れ調整機構付き回転切削工具 |
JP2019177440A (ja) * | 2018-03-30 | 2019-10-17 | 三菱マテリアル株式会社 | 転削工具 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20021001 |