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JPH111761A - 蒸着膜形成方法及び真空蒸着装置 - Google Patents

蒸着膜形成方法及び真空蒸着装置

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Publication number
JPH111761A
JPH111761A JP15241797A JP15241797A JPH111761A JP H111761 A JPH111761 A JP H111761A JP 15241797 A JP15241797 A JP 15241797A JP 15241797 A JP15241797 A JP 15241797A JP H111761 A JPH111761 A JP H111761A
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JP
Japan
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mask
substrate
film
vapor
vacuum
Prior art date
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Application number
JP15241797A
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English (en)
Other versions
JP4016220B2 (ja
Inventor
Motofumi Tajima
基史 田島
Taketo Nakai
健人 中井
Yoshiaki Sakurai
芳昭 櫻井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hochiki Corp
Osaka Municipal Government
Kubota Corp
Original Assignee
Hochiki Corp
Osaka Municipal Government
Kubota Corp
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Publication date
Application filed by Hochiki Corp, Osaka Municipal Government, Kubota Corp filed Critical Hochiki Corp
Priority to JP15241797A priority Critical patent/JP4016220B2/ja
Publication of JPH111761A publication Critical patent/JPH111761A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4016220B2 publication Critical patent/JP4016220B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/10Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern
    • H05K3/14Apparatus or processes for manufacturing printed circuits in which conductive material is applied to the insulating support in such a manner as to form the desired conductive pattern using spraying techniques to apply the conductive material, e.g. vapour evaporation
    • H05K3/143Masks therefor

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Fluid Adsorption Or Reactions (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】同一基板上に複数の異なる蒸着膜を形成するた
めの簡便な方法であって、特に、複数の微小な感応膜を
形成したガスセンサを高精度に形成するために適した方
法、及びこの方法の実施に適する真空蒸着装置を提供す
る。 【解決手段】蒸着膜を形成すべき部分以外にレジスト膜
を形成した基板を用い、該基板の蒸着膜形成部上に、開
口部を有する蒸着物質遮断用マスクの開口部を位置合わ
せした後、該マスクを介して該基板上に蒸着膜を形成
し、次いで、該マスクを移動させて他の蒸着膜形成部に
マスク開口部の位置合わせを行い、蒸着材料を変更して
該マスクを介して該基板上に他の蒸着膜を形成する工程
を所定回数行い、その後レジスト膜を除去することを特
徴とする蒸着膜形成方法、並びに基板と蒸着物質遮断用
マスクを相対的にXY方向に移動可能なマスク位置設定
機構と、マスク像を装置外部に導出するためのミラー等
を用いた手段と、マスク像を観察するための顕微鏡等の
モニター手段を有する真空蒸着装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蒸着膜形成方法及
び真空蒸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】匂い香りを計測するためのガスセンサと
して、金属酸化物を感応膜として用い、この抵抗変化を
利用した方式のものが知られている。このような構造の
センサは、匂い香りの強弱については検出可能である
が、ガスの選択性に乏しく、匂い香り成分の判別が困難
である。又、感応膜としては、通常、酸化物の焼結体を
用いる場合が多く、抵抗変化を検出するためには、全体
を300〜500℃程度に加熱して使用するために、消
費電力が大きいという問題点もある。
【0003】基板上に異なる特性の感応膜を複数個配置
したセンサ素子を用いることによって、各種の匂い成分
に対する選択性を向上させて、匂いの種類を判別する試
みもなされているが、そのためには、種類の異なる感応
膜を基板上に形成する技術が必要となる。特に、小型・
低消費電力のセンサとするためには、微細な加工技術が
要求される。
【0004】基板上に部分的に複数の微小な感応膜を形
成する方法としては、CVD法によって金属酸化物を析
出させる方法が知られている。この方法では、原料ガス
は熱分解によって基板上に析出するために、基板の所定
の部分に薄膜を形成するためには、基板を微小領域で加
熱する必要があり、一般的には、マイクロマシニングの
技術を用いてマイクロホットプレートを作製した基板が
用いられる。しかしながら、このようなマイクロホット
プレートは現在研究段階のものであり、入手が非常に困
難である。更に、原料ガスとしては、一般に有機金属や
塩化物が使用されているために、これらの除外装置が必
要となり、装置の設置、維持管理に多大なコスト及び労
力を要するという問題点もある。
【0005】又、スパッタリング、蒸着、CVDなどの
方法で感応膜を基板全体に形成し、フォトリソグラフィ
の手法によって、必要な部分にフォトレジストによるエ
ッチングレジストパターンを形成した後、エッチングに
よって不要部分の薄膜を剥離して所定の微小部分にのみ
感応膜を形成し、更に、この工程を所定の回数繰り返す
ことによって、複数の感応膜を形成する方法も知られて
いる。この方法では、通常、フォトリソグラフィは大気
雰囲気中で行われるために、薄膜形成のために真空状態
にする工程と、フォトリソグラフィのために大気中に基
板を移動させる工程を繰り返す必要があり、非常に煩雑
な操作が必要となる。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】本発明の主な目的は、
同一基板上に複数の異なる蒸着膜を形成するための簡便
な方法であって、特に、複数の微小な感応膜を形成した
ガスセンサを高精度に形成するために適した方法を提供
することである。
【0007】本発明の他の目的は、上記蒸着膜形成方法
の実施に適する真空蒸着装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記した如
き従来技術の課題に鑑みて鋭意研究を重ねてきた。その
結果、真空蒸着によって薄膜を形成する方法において、
蒸着膜を形成すべき部分以外にレジスト膜を形成した基
板と、蒸着膜形成のための所定の開口部を有する蒸着物
質遮断用マスクを準備し、真空蒸着装置中に基板を設置
し、基板上の蒸着膜を形成すべき部分に該マスクの開口
部を位置合わせした後、蒸着操作を行って蒸着膜を形成
し、次いで、蒸着装置中で該マスクを移動させて他の蒸
着膜を形成すべき部分にマスク開口部を位置合わせした
後、更に他の蒸着膜を形成する工程を繰り返し行い、所
定の種類の蒸着膜を形成した後、レジスト膜を除去する
方法によれば、複数の蒸着膜を形成するためのレジスト
パターンを一回のパターンニングで形成でき、しかも、
蒸着装置中でマスクを移動させることによって、真空状
態を維持したまま、複数の蒸着膜を連続的に形成できる
ので、複数種の蒸着膜を非常に簡単に形成できることを
見出した。特に、レジスト膜の形成にフォトリソグラフ
ィの手法を用いる場合には、微細なパターンを簡単に形
成できるので、微小領域に正確に蒸着膜を形成すること
が可能となり、複数の感応膜を有する小型・低消費電力
のガスセンサの製造方法として、非常に適した方法とな
ることを見出した。又、この方法を実施するための真空
蒸着装置として、基板と蒸着物質遮断用マスクを相対的
にXY方向に移動可能なマスク位置設定機構と、マスク
像を装置外部に導出するためのミラー等を用いた手段
と、マスク像を観察するための顕微鏡等のモニター手段
を設置し、更に、異なる蒸着材料を入れた複数の蒸発装
置を設置した装置を用いることにより、装置外部からマ
スク像を観察しながら基板と蒸着物質遮断用マスク開口
部の位置合わせを行うことができるので、簡単な構造の
装置によって、真空状態を維持したままで連続的に上記
方法を実施することが可能となることを見出した。
【0009】即ち、本発明は、下記の蒸着膜形成方法及
び真空蒸着装置を提供するものである。
【0010】1.蒸着膜を形成すべき部分以外にレジス
ト膜を形成した基板を用い、該基板の蒸着膜形成部上
に、開口部を有する蒸着物質遮断用マスクの開口部を位
置合わせした後、該マスクを介して該基板上に蒸着膜を
形成し、次いで、該マスクを移動させて他の蒸着膜形成
部にマスク開口部の位置合わせを行い、蒸着材料を変更
して該マスクを介して該基板上に他の蒸着膜を形成する
工程を所定回数行い、その後レジスト膜を除去すること
を特徴とする蒸着膜形成方法。
【0011】2.所定の真空状態に保持される真空容
器、該真空容器の内部底部に設けた2個以上の真空蒸着
用の蒸発装置、基板と蒸着物質遮断用マスクを相対的に
XY方向に移動可能な基板用支持治具及び蒸着物質遮断
用マスク用支持治具からなるマスク位置設定機構、マス
ク像の真空容器側面外への導出手段、並びに該マスク像
のモニター手段を有することを特徴とする真空蒸着装
置。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の蒸着膜形成方法
について、本発明方法の製造工程の概要を示す図1に基
づいて説明する。
【0013】本発明の方法では、まず、図1(a)に示
す様に、基板1の表面の蒸着膜を形成すべき部分以外の
部分にレジスト皮膜2を形成する。レジスト皮膜自体
は、微小なパターンを形成でき、後述する真空蒸着処理
の際に蒸着物質の基板表面への析出を防止でき、その後
のレジスト膜の除去工程において、簡単に基板から取り
除くことができるものであれば、特に限定なく使用でき
る。本発明では、特に、微細なパターンを精度良く簡単
に形成できる方法であるフォトリソグラフィの手法を用
いることが好ましい。フォトリソグラフィーは公知の方
法であり、通常の条件に従ってレジスト皮膜を形成すれ
ば良い。具体的には、フォトレジストと称される感光性
材料の薄膜を基板に塗布し、所定のパターンを形成した
マスクを介して可視光又は紫外線を基板に露光した後、
現像処理を行って所定のレジストパターンを形成すれば
よい。フォトレジストには、現像液に不溶であるものが
露光した部分のみ可溶に変化するポジ型レジストと、現
像液に可溶であるものが露光した部分のみ重合して不溶
に変化するネガ型レジストがあり、いずれも使用でき
る。
【0014】基板の種類は特に限定的ではなく、蒸着膜
の使用目的に応じて適当なものを選択すれば良い。匂い
香り等を検知するためのガスセンサとして用いる場合に
は、形成すべき感応膜の種類、感応膜の加熱手段、検出
手段などに応じて適宜適切な基板を選択すればよく、例
えば、Si、Al23などを下地としてこの表面に下地
の影響を遮断するためにSiO2、Si34などの層を
形成したものを基板とすることができる。特に、基板に
Siを用い、Siの異方性エッチングの手法により複数
の微小なブリッジ状のパターンを形成してマイクロヒー
タとし、このマイクロヒータ部分に本発明方法によって
感応膜を形成する場合には、ヒータの加熱を微小領域に
限定でき、他の加熱部からの熱の拡散を抑えることが可
能となり、熱容量が微小となって、低消費電力のセンサ
とすることができる。
【0015】次いで、図1(b)に示すように、開口部
を有する蒸着物質遮断用マスク3を用い、蒸着材料と基
板の間に該マスク3を設置し、基板上の蒸着膜を形成す
べき部分に該マスク3の開口部を位置合わせし、所望の
蒸着材料をマスク3を介して真空蒸着によって析出させ
て蒸着膜Aを形成する。蒸着物質遮断用マスク3として
は、蒸着材料が基板に析出することを防止できるもので
あれば、特に限定なく使用できるが、通常は、耐久性な
どの点から、ステンレス等の金属製マスクを用いること
が好ましい。又、基板を加熱する場合には、熱膨張係数
が基板に近いマスク材料を用いることが好ましく、例え
ば、基板材料としてSiを用いる場合には、42アロイ
(Ni−42%・Fe−58%)を用いることが好まし
い。
【0016】次いで、この蒸着物質遮断用マスク3と基
板1との相対位置を移動させて、マスク3の開口部を他
の蒸着膜を形成すべき部分に位置合わせした後、蒸着材
料を変更して、他の蒸着材料をマスク3を介して真空蒸
着によって析出させて蒸着膜Bを形成する。
【0017】更に、蒸着物質遮断用マスク3の開口部を
他の蒸着膜を形成すべき部分に移動させて、所定回数こ
の方法を繰り返すことによって、図1(c)に示すよう
に、基板上の所定の部分に複数の蒸着膜を形成すること
ができる。
【0018】この方法では、蒸着材料としては、通常の
真空蒸着によって析出させることができるものであれば
特に限定なく使用でき、例えば、金属、金属酸化物、導
電性ポリマー等を蒸着材料とすることができる。匂い香
りの検出のためのガスセンサでは、通常、SnO2、Z
nO、WO3、Al23、TiO2、In23、これらの
複合酸化物などを用いることができる。
【0019】真空蒸着の方法は、蒸着材料に応じた公知
の条件とすればよく、通常、所定の真空度とした真空装
置中で、電子ビーム加熱、抵抗加熱などの方法で蒸着材
料を所定の温度に加熱して、基板上に蒸着させればよ
い。
【0020】この様な方法で必要な部分に複数の蒸着膜
を蒸着させた後、レジスト膜を除去することによって、
図1(d)に示すように、複数の種類の蒸着膜を形成し
た基板を得ることができる。レジスト膜の除去方法は、
特に限定はなく、レジスト膜の種類に応じて、公知の剥
離液を用いればよい。
【0021】その後、必要に応じて、熱処理を行うこと
によって、目的とする複数の蒸着膜を形成した基板を得
ることができる。
【0022】本発明方法によれば、蒸着膜の形成のため
のパターンニングは、レジスト膜の形成によって行なえ
ばよく、高精度の微小パターンを簡単に形成できるフォ
トリソグラフィの手法を利用できるので、高精度のレジ
ストパターンを簡単に形成できる。又、蒸着膜形成後に
レジスト膜を剥離するために、レジスト膜上に蒸着膜が
析出しても何等弊害がなく、蒸着膜を正確に膜形成位置
にのみ析出させる必要がない。このため、蒸着物質遮断
用マスクの開口部は、蒸着膜の形成部よりも大きくする
ことができ、微小な蒸着膜を形成する場合であっても、
マスクの加工精度を高くする必要がない。このため、安
価にマスクを製造でき、マスクの開口部の位置合わせも
容易である。特に、マスクは蒸着材料が付着するために
消耗品であり、又、蒸着膜の形状に応じてマスクを変更
する必要があるので、低コストでマスクを得られる点は
非常に有利である。
【0023】又、本発明の方法では、真空蒸着装置中で
マスクを移動させることによって、複数の蒸着膜を形成
できるので、蒸着膜を形成すべき部分を一度にレジスト
膜でパターンニングすることが可能であり、しかも真空
状態を維持したまま、連続的に複数の感応膜を形成でき
るので、処理工程が非常に簡便となる。
【0024】本発明方法は、特に、複数の微小な感応膜
を同一基板上に形成することが望まれる匂い香りを検出
するためのガスセンサの作製に適する方法であるが、こ
れに限定されるものではなく、その他に、例えば、湿度
センサ、溶液センサ等の化学センサ、赤外線センサ、放
射線センサ、軟X線センサ等の光検出器等の作製にも有
効に適用することができる。
【0025】次ぎに、本発明の蒸着膜形成方法の実施に
適する真空蒸着装置を、図2に基づいて説明する。
【0026】図2は、真空蒸着装置の断面図を示すもの
であり、該装置は、所定の真空状態に保持される真空容
器4、及び該容器の内部底部に真空蒸着用の蒸発装置5
を設置している。蒸発装置5は、蒸着物質を保持する容
器とこれを加熱する機構を有するものであり、加熱方法
としては、電子ビーム加熱、抵抗加熱などを適用でき、
蒸着材料の種類に応じて、適宜加熱手段をきめればよ
い。蒸発装置5は、複数の物質を蒸着させるために、蒸
着材料の数に応じて、2個以上設置することが必要であ
る。
【0027】更に、必要に応じて、該蒸発装置5の上方
には、シャッター6を可動的に設ける。シャッター6を
設けた場合には、シャッター6を閉じた状態で、膜厚モ
ニターで蒸着速度が所定の値で安定していることを確認
した後、シャッターを開けて基板上に蒸着を行なうこと
ができる。
【0028】該真空容器4の内部には、基板用支持治具
7と蒸着物質遮断用マスク用支持治具8からなるマスク
位置設定機構を設置する。該基板用支持治具7及びマス
ク用支持治具8は、基板1とマスク3を相対的にXY方
向に移動可能な構造とする。具体的には、基板用支持治
具7とマスク用支持治具8は、いずれか一方又は両方が
XY方向に移動可能であるか、或いは、一方がX方向に
移動可能であって、他方がY方向に移動可能とすればよ
い。移動機構については特に限定はなく、通常のXYス
テージと同様の移動機構とすればよく、これをマイクロ
メーター等で調節すればよい。
【0029】更に、基板用支持治具7と蒸着物質遮断用
マスク用支持治具8からなるマスク位置設定機構は、必
要に応じて、基板1とマスク3を相対的にΘ方向へ移動
可能な構造とする。この場合には、基板用支持治具7と
蒸着物質遮断用マスク用支持治具8のいずれか一方又は
両方に、適当な回転機構を設置すればよい。
【0030】該真空容器4には、該マスク像の容器外へ
の導出手段9を設置する。容器外へのマスク像導出手段
を設置することによって、容器内でのマスク位置を容器
外から観察することが可能となり、マスクの位置合わせ
を簡単に正確に行うことができる。例えば、マスク像の
容器外への導出手段としては、簡単な構造の手段とし
て、容器内に傾斜して設置したミラー及び容器側面に設
けたマスク像通過用窓部を用いた光学的手段を採用する
ことができる。
【0031】該マスク像の容器外への導出手段9には、
必要に応じて該導出手段の移動機構10を設け、蒸着時
には、蒸着の障害とならない位置に導出手段9を移動さ
せる。例えば、傾斜して設置したミラーを含む導出手段
6を用いる場合には、移動機構10として、送りネジな
どを用いればよい。
【0032】更に、真空容器4の外部には、該マスク像
のモニター手段11を設置する。モニター手段として
は、マスク開口部の位置合わせの際に、マスク像を観察
できる手段であれば特に限定はない。例えば、導出手段
9として傾斜して設置したミラーを用いて光学的にマス
ク像を容器側面外に導出する場合には、微小な部分に正
確に位置合わせを行うために、顕微鏡と必要に応じてカ
メラを含むモニター手段を用いることができる。
【0033】上記した構造の蒸着装置は、蒸着容器内の
マスク像を容器外から観察する手段を設置したことによ
って、容器外から基板とマスク開口部との相対位置を確
認しつつ位置合わせができるので、異なる複数の蒸発材
料を用いる場合にも、真空状態を解除することなく、真
空容器中でマスク開口部を移動させて位置合わせを行な
い、蒸発装置を順次変更するだけで、連続的に複数の蒸
着膜の蒸着操作を行うことができる。
【0034】これに対して、マスク像の観察機構を有し
ない装置では、マスク像を観察することなくマスク開口
部の位置合わせを正確に行う必要があり、特に微小な部
分に正確に位置合わせを行うためには、基板用支持治具
やマスク支持治具の固定部品や移動機構を極めて精密に
加工すると共に、正確な位置合わせのための制御機構が
必要となり、非常に高価で複雑な装置となる。
【0035】
【発明の効果】本発明の蒸着膜形成方法によれば、複数
種の蒸着膜を形成するためのレジストパターンを一回の
パターンニングで形成でき、又、マスクを移動させるこ
とによって、真空状態を維持したまま連続的に複数の蒸
着膜を形成できるので、非常に簡単な工程で複数の蒸着
膜を形成できる。又、蒸着膜形成後にレジスト膜を剥離
するために、蒸着膜を正確に膜形成位置にのみ析出させ
る必要がなく、蒸着物質遮断用マスクの開口部を蒸着膜
の形成部よりも大きくすることができるので、安価にマ
スクを製造でき、マスクの開口部の位置合わせも容易で
ある。
【0036】特に、レジスト膜を形成する方法として、
フォトリソグラフィの手法を採用する場合には、高精度
の微小パターンを簡単に形成できるので、本発明の工程
との組合せによって、複数の微小な感応膜を同一基板上
に形成することが望まれるガスセンサの作製に非常に適
する方法となる。
【0037】又、本発明の真空蒸着装置によれば、蒸着
物質遮断用マスクを容器外から観察する手段を有するこ
とによって、容器外から基板とマスク開口部との相対位
置を確認しつつ位置合わせができるので、異なる種類の
蒸発材料を用いる場合にも、真空状態を解除することな
く、マスク開口部を移動させて蒸発装置を順次変更する
だけで、連続的に複数の蒸着膜の蒸着操作を行うことが
できる。
【0038】特に、該装置におけるマスク像の容器外へ
の導出手段が、傾斜して設置したミラー及び容器側面に
設置したマスク像通過用窓部を含むものであり、マスク
像モニター手段が顕微鏡を含むものである場合には、簡
単な構造の装置によって微小な部分に正確にマスク開口
部を位置合わせできるので、本発明の蒸着方法を有利に
実施することができる。
【0039】
【実施例】以下に、実施例を挙げて、本発明を更に詳細
に説明する。
【0040】実施例1 2インチのSiウエハ及びこの表面に形成した厚さ15
0nmのSiO2層からなる基板に、フォトリソグラフ
ィー用のポジ型レジスト塗料(ヘキスト社製、AZ52
14)をスピンコート(4000rpm)によって、厚
さ1.4μmに塗布した。その後、110℃で2分間加
熱した後、露光用パターンをこの上に置いて、紫外線露
光装置で波長405nm、光強度30mW/cm2の条
件で1.5秒間露光した。その後、現像液(東京応化
製、OFPR800)中に、室温で2分間浸漬して現像
を行い、大きさ20μm×20μmの露出部分を576
個(24×24個)有するレジストパターンを形成し
た。
【0041】一方、蒸着物質遮断用マスクとしては、4
2アロイ(Ni42%、Fe58%)板(大きさ50m
m×50mm)に直径150μmの円形の開口部を14
4個(6×24個)設けたものを準備した。
【0042】真空蒸着装置としては、図2に示す構造の
真空蒸着装置において、基板支持治具7は固定式とし、
マスク支持治具8は、移動範囲10mm、精度10μm
でXY方向にマスクを移動可能で、回転機構によりΘ方
向にも移動可能な構造とした。マスク像の導出手段9と
しては、傾斜して設置したミラーと容器側面にマスク像
通過用窓部を設け、マスク像モニター手段10として顕
微鏡及びCCDカメラを設置した。蒸発装置5は真空容
器4の底部に4個設置し、それぞれ、電子ビーム加熱及
び抵抗加熱が可能とし、基板は、400℃まで加熱可能
な構造とした。
【0043】蒸着材料としては、SnO2、ZnO、T
iO2及びWO3の4種類の材料を用い、それぞれ、異な
る蒸発装置に入れた。
【0044】この真空蒸着装置に基板及びマスクを設置
し、ターボ分子ポンプとロータリーポンプの組合せで、
真空容器内の真空度を5×10-7Torrとした後、顕微鏡
及びCCDカメラによるマスクの拡大像をモニター画面
で観察しながら、マスクの開口部を基板の蒸着膜形成部
分に位置合わせし、SnO2を蒸着速度0.1nm/秒
で300nm蒸着した。その後、マスクの拡大像を観察
しながら、XYステージによりマスクの開口部を基板の
別の蒸着膜形成部分に位置合わせし、ZnOを蒸着速度
0.1nm/秒で300nm蒸着した。更に、同様の操
作を繰り返して、TiO2及びWO3をそれぞれ所定の位
置に300nm蒸着した。
【0045】この様にして蒸着膜を形成した基板を蒸着
装置から取り出し、室温でアセトン中に1分間浸漬して
レジスト皮膜を除去することによって、基板の所定の部
分に4種類の蒸着膜を形成した。得られた基板では、レ
ジスト膜のパターンと同じ、大きさ20μm×20μm
の蒸着膜が所定の位置に576個(24×24個)正確
に形成されていた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の製造工程の概要を示す図面
【図2】真空蒸着装置の断面図
【符号の説明】 1 基板 2 レジスト皮膜 3 蒸着物質遮断用マスク 4 真空容器 5 蒸発装置 6 シャッター 7 基板用支持治具 8 蒸着物質遮断用マス
ク用支持治具 9 マスク像導出手段 10 導出手段の移動機構 11 モニター手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中井 健人 東京都品川区上大崎2丁目10番43号 ホー チキ株式会社内 (72)発明者 櫻井 芳昭 大阪府大阪市中央区谷町4−8−30−1404

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】蒸着膜を形成すべき部分以外にレジスト膜
    を形成した基板を用い、該基板の蒸着膜形成部上に、開
    口部を有する蒸着物質遮断用マスクの開口部を位置合わ
    せした後、該マスクを介して該基板上に蒸着膜を形成
    し、次いで、該マスクを移動させて他の蒸着膜形成部に
    マスク開口部の位置合わせを行い、蒸着材料を変更して
    該マスクを介して該基板上に他の蒸着膜を形成する工程
    を所定回数行い、その後レジスト膜を除去することを特
    徴とする蒸着膜形成方法。
  2. 【請求項2】レジスト膜がフォトリソグラフィによって
    形成されたものであり、蒸着膜がガス検知用金属酸化物
    感応膜である請求項1に記載の蒸着膜形成方法。
  3. 【請求項3】所定の真空状態に保持される真空容器、該
    真空容器の内部底部に設けた2個以上の真空蒸着用の蒸
    発装置、基板と蒸着物質遮断用マスクを相対的にXY方
    向に移動可能な基板用支持治具及び蒸着物質遮断用マス
    ク用支持治具からなるマスク位置設定機構、マスク像の
    真空容器側面外への導出手段、並びに該マスク像のモニ
    ター手段を有することを特徴とする真空蒸着装置。
  4. 【請求項4】マスク像の装置側面外への導出手段が傾斜
    して設置したミラー及び真空容器側面に設けたマスク像
    通過用窓部を含むものであり、マスク像モニター手段が
    顕微鏡を含むものであり、更に、送りネジによる該導出
    手段の移動機構を有する請求項3記載の真空蒸着装置。
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