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JPH11164877A - 有害物質除去剤及び光触媒担持体 - Google Patents

有害物質除去剤及び光触媒担持体

Info

Publication number
JPH11164877A
JPH11164877A JP9350171A JP35017197A JPH11164877A JP H11164877 A JPH11164877 A JP H11164877A JP 9350171 A JP9350171 A JP 9350171A JP 35017197 A JP35017197 A JP 35017197A JP H11164877 A JPH11164877 A JP H11164877A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photocatalyst carrier
trioctahedral smectite
harmful substance
smectite
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9350171A
Other languages
English (en)
Inventor
Madoka Minagawa
円 皆川
Teiji Sato
悌治 佐藤
Eiji Nomura
英司 野村
Koichi Yamaguchi
浩市 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Original Assignee
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Mizusawa Industrial Chemicals Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ishihara Sangyo Kaisha Ltd, Mizusawa Industrial Chemicals Ltd filed Critical Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Priority to JP9350171A priority Critical patent/JPH11164877A/ja
Publication of JPH11164877A publication Critical patent/JPH11164877A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 光反応による分解促進性やその持続性に優
れ、しかも基体への塗布性や粒状物等の成形体への成形
性に優れた有害物質除去剤を提供し、その有害物質除去
剤を用いてハニカム等の基体への塗布性、密着性、耐久
性に優れた担持層を備えしかも光反応性やその持続性に
優れた光触媒担持体を提供するにある。 【解決手段】 (A)水膨潤性のトリオクタヘドラル型
スメクタイトと、(B)光反応性半導体と、或いは更に
(C)含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛乃至そのケイ酸
質複合体とを含有する無機組成物から成る有害物質除去
剤。また、基体と、上記無機組成物の層とからなること
を特徴とする光触媒担持体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基体への塗布性や
成形性に優れ、光反応による分解促進性やその持続性に
優れた有害物質除去剤に関し、更にハニカム等の基体へ
の塗布性、密着性、耐久性に優れた担持層を備えた光触
媒担持体にも関する。
【0002】
【従来の技術】二酸化チタン等の光反応性半導体が光
(紫外線)により励起され、優れた酸化力等の化学的作
用を呈することは、古くから知られており、この酸化力
を有害成分の分解除去に用いることもよく知られてい
る。
【0003】例えば、特開平1−234729号公報に
は、空気調和機内に設置される吸着剤の表面に光触媒層
を形成する例として、活性炭ハニカムにアナターゼ型二
酸化チタン系光触媒層を形成したものが記載されてい
る。
【0004】特開平3−157125号公報には、脱臭
方法として立体的多孔体(アルミナセラミック繊維多孔
質体)にチタニアゾルをディップして含浸し、乾燥後4
00〜700℃で熱処理して酸化チタンを担持した脱臭
剤が記載されている。
【0005】特開平7−155598号公報には、タイ
ル等の表面が平滑な基板に酸化チタン粒子膜を焼結させ
るに際し、その粒子間に酸化チタンよりも蒸気圧が高い
物質を凝集させることによりクラックが生じず膜強度の
強い光触媒被膜が得られることが記載されている。
【0006】特開平9−10582号公報には二酸化チ
タンとベントナイト(モンモリロナイト)を含有した造
粒体乃至成形体から成る有害物質除去剤が記載され、特
公平7−87891号公報には0.5〜5eVの禁止帯
幅を有する半導体を添加した粘土成形体を用いた被酸化
性有害物質除去剤が記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】二酸化チタン等の光反
応性半導体は、一般に粒子であり、ハニカム等の基体に
直接担持させることは困難であり、このため何らかのバ
インダーを用いる必要がある。従来、このバインダーと
しては、シリカゾル、アルミナゾル等の無機バインダー
や、有機高分子バインダーが一般に使用されているが、
これらのバインダーは、ハニカム基体表面への塗布性や
付着性に未だ問題があると共に、形成される光触媒層の
反応性においても未だ十分満足しうるものではなかっ
た。
【0008】先ず、ハニカム等の基体表面のコーティン
グ層中には、光反応性半導体が高い濃度で含有されてい
ることが、光反応性の点で重要であるが、このようにバ
インダー当たりの光反応性半導体の量比が大きくなる
と、塗布液の粘度を適切な範囲に調節することが困難と
なったり、塗布液を乾燥するときに凝集しやすいという
問題がある。
【0009】即ち、塗布液の粘度が低い場合には、ハニ
カム等の基体に浸漬塗布を行う液中で光反応性半導体等
の固体成分が沈降したり、或いは乾燥時にハニカム表面
から固体成分が流れ落ちる傾向があり、一方粘度が高す
ぎると、浸漬塗布そのものが困難となったり、光反応層
の厚みの調節が困難となる傾向がある。
【0010】更に、塗布液を乾燥させる際の凝集傾向も
重要な問題点であり、バインダー同士あるいはバインダ
ーと光反応性半導体との間に凝集が生じるとハニカム等
の基体表面への均一なコーティングが困難になると共に
コーティングの密着性も著しく低下する。これらの傾向
は、シリカゾル等の無機バインダーを用いた場合に顕著
である。
【0011】また、光反応性半導体の活性低下も問題で
あり、光反応性半導体の表面がバインダーで覆われる場
合には光反応性が低下する傾向がある。この傾向は有機
バインダーを用いた場合に顕著であると共に、有機バイ
ンダーの場合にはバインダーそのものが光酸化作用によ
り劣化し、光反応層の寿命が短くなるという欠点もあ
る。
【0012】従って、本発明の目的は、光反応による分
解促進性やその持続性に優れ、しかも基体への塗布性や
粒状物等の成形体への成形性に優れた有害物質除去剤を
提供するにある。本発明の他の目的は、ハニカム等の基
体への塗布性、密着性、耐久性に優れた担持層を備えし
かも光反応性やその持続性に優れた光触媒担持体を提供
するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、(A)
水膨潤性のトリオクタヘドラル型スメクタイトと、
(B)光反応性半導体と、或いは更に(C)含アルミニ
ウムフィロケイ酸亜鉛乃至そのケイ酸質複合体とを含有
する無機組成物から成る有害物質除去剤が提供される。
本発明によればまた、基体と、上記無機組成物の層とか
らなることを特徴とする光触媒担持体が提供される。本
発明においては、 1)前記(A)水膨潤性のトリオクタヘドラル型スメク
タイトと前記(B)光反応性半導体とが(A):(B)
=1:4乃至19:1の重量比で存在すること、 2)(C)含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛乃至そのケ
イ酸質複合体が前記成分(A)及び(B)の合計量10
0重量部当たり1乃至40重量部の量で存在すること、 3)前記(B)光反応性半導体が二酸化チタンであるこ
と、 4)前記(A)トリオクタヘドラル型スメクタイトが、
下記式(1) Tx=η1 /η2 ‥‥(1) 式中、η1 は試料濃度2%の水性分散液について、B型
粘度計を用いて、回転数6rpmで測定した粘度(セン
チポイズ)であり、η2 は試料濃度2%の水性分散液に
ついて、B型粘度計を用いて、回転数60rpmで測定
した粘度(センチポイズ)である、で定義されるチクソ
トロピー指数(Tx)が3乃至10の範囲にあるもので
あること、 5)前記(A)トリオクタヘドラル型スメクタイトが5
0乃至700m2 /gのBET比表面積を有するもので
あること、 6)前記(A)トリオクタヘドラル型スメクタイトが波
長400乃至250nmで測定して、60%以下の紫外
線吸光度を有するものであること、 7)前記(A)トリオクタヘドラル型スメクタイトがス
チブンサイト、ヘクトライト、サポナイトであること、
が好ましい。また、本発明の光触媒担持体においては、 8)(A)、(B)及び/または(C)を含有する無機
組成物の層が基体表面積当たり2乃至50g/m2 の担
持量で設けられていること、 9)基体がハニカムであること、 10)さらに、上記1)〜7)からなる有害物質除去剤
を溶剤に分散させてなる分散液であること、 が好ましい。
【0014】
【発明の実施形態】[作用]本発明の有害物質除去剤
は、バインダーとして、水膨潤性のトリオクタヘドラル
型スメクタイトを選択し、これを光反応性半導体と組み
合わせたことが特徴である。
【0015】トリオクタヘドラル(3−八面体)型スメ
クタイトは、水膨潤性を有すると共に、その分散液はチ
クソトロピーを示すという特徴がある。このため、トリ
オクタヘドラル型スメクタイトを光反応性半導体に対す
るバインダーとして使用すると、高い光反応性半導体/
バインダー比においても、塗布液における光反応性半導
体粒子の沈降や基体からの流失が防止されるような適切
な粘度に維持され、しかもその分散液が有するチクソト
ロピーにより、基体への塗布時には攪拌により比較的低
い粘度に維持されて優れた塗布作業性が奏されると共
に、乾燥時には塗布層が静置されることにより増粘し
て、塗布層の流失が防止されるという顕著な効果があ
る。
【0016】更に後述する実施例・比較例からも明らか
な通り、スメクタイト粘土の中でもトリオクタヘドラル
型のスメクタイトが塗布性や付着性に優れ、ベントナイ
ト等のジオクタヘドラル型スメクタイトでは十分な効果
が得られない。
【0017】加えて、トリオクタヘドラル型スメクタイ
トは、高い比表面積を有していて、吸着特性に優れてお
り、光反応の効率を高めるという付加的な利点を有す
る。即ち、反応体(有害物質)をトリオクタヘドラル型
スメクタイトに吸着させて、光反応性半導体の周囲に反
応体が濃縮した環境を作ることが可能となり、光反応を
能率良くしかも高い反応速度で行うことが可能となる。
【0018】更に、トリオクタヘドラル型スメクタイト
は、紫外線に対する吸光度が、他の無機バインダーに比
して小さく、光反応性半導体の光による活性化を阻害し
にくいという利点を有する。
【0019】上記の作用は、多数の実験の結果、現象と
して見い出されたものであり、その理由は、必ずしも本
発明を何らかの意味で拘束するものではないが、次のよ
うなものと思われる。トリオクタヘドラル型スメクタイ
トは、MgO6 八面体層を二個のSiO4 シリカ四面体
層でサンドイッチされた三層構造を基本層とし、この基
本層が積層された構造を有するが、MgO6 八面体層の
一部がアルカリ金属イオンで同形置換され、あるいは空
位となったり、シリカSiO4 四面体層が、アルミニウ
ムで同形置換された構造となっている。この同形置換あ
るいは空位による電荷の不足を補う形で基本層層間にカ
チオンが存在している。
【0020】このため、トリオクタヘドラル型スメクタ
イトを水に分散させると、基本層の層間に水が入り、膨
潤して増粘作用が生じると共に、攪拌状態では基本層が
バラバラとなって比較的低い粘度となり、静置状態で
は、所謂カードハウス構造となってチクソトロピーが発
現される訳である。
【0021】また、トリオクタヘドラル型スメクタイ
ト、特に合成のトリオクタヘドラル型スメクタイトで
は、基本三層構造の積層の程度が小さく、また、基本三
層構造の面方向の寸法が小さいこともあって、大きな比
表面積を示すものと認められる。さらに、光反応性半導
体が共存する分散液の乾燥では光反応性半導体との電荷
の相互作用により、基本三層構造の積層に乱れを生じや
すく、これも比表面積の増大に役立っているものと推定
される。
【0022】本発明の有害物質除去剤は、含アルミニウ
ムフィロケイ酸亜鉛乃至そのケイ酸質複合体を含有する
ことが好ましい。含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛は、
SiO4 及びAlO4 の四面体層とMO6 (MはZn及
びAlを表わす)の八面体層とが二層に結合した基本構
造を有し、この基本構造が場合により積層されたもので
あり、これらの層構成により、塩基性物質及び酸性物質
の両方に対して強い吸着性を示すことが特徴である。含
アルミニウムフィロケイ酸亜鉛乃至そのケイ酸質複合体
は、基本構造が微細であること及び多層構造の層間に基
づく物理吸着と、各層に基づく化学吸着により、各種物
質に対して優れた吸着性能を示すものであり、有害物質
の吸着及びその分解助長に優れた作用を呈する。
【0023】以上が総合されて、本発明によれば、光反
応による分解促進性やその持続性に優れ、しかも粒状物
等の成形体への成形性や基体への塗布性に優れた有害物
質除去剤が提供され、また、この組成物は、ハニカム等
の基体への塗布性、密着性、耐久性に優れており、この
担持層を備えたものは光反応性やその持続性に優れてい
るという利点を与える。
【0024】[トリオクタヘドラル型スメクタイト]本
発明に用いるトリオクタヘドラル型スメクタイトは、チ
クソトロピー性の点で、下記式(1) Tx=η1 /η2 ……(1) 式中、η1 は試料濃度2%の水性分散液について、B型
粘度計を用いて、回転数6rpmで測定した粘度(セン
チポイズ)であり、η2 は試料濃度2%の水性分散液に
ついて、B型粘度計を用いて、回転数60rpmで測定
した粘度(センチポイズ)である、で定義されるチクソ
トロピー指数(Tx)が3乃至10特に6乃至8の範囲
にあることが好ましい。チクソトロピー指数が上記範囲
よりも小さいと、有害物質の吸着性が劣り、乾燥時に塗
布液の流失が生じやすく、一方上記範囲よりも大きい
と、塗布作業性が悪くなり、膜厚の調節も困難となる。
【0025】更に、本発明に用いるトリオクタヘドラル
型スメクタイトは光反応性に関連して50乃至700、
特に200乃至700m2 /gのBET比表面積を有す
るものであることが好ましい。比表面積が上記範囲より
も小さいと、有害物質の吸着性が劣り、光分解の促進作
用が得られず、一方上記範囲よりも大きいものは、成形
性や塗布性に劣っている。
【0026】トリオクタヘドラル型スメクタイトが波長
400乃至250nmで測定して、60%以下の紫外線
吸光度を有するものであることが光分解性の点で重要で
ある。
【0027】本発明に用いるトリオクタヘドラル型スメ
クタイトは、上記物性を有するものであれば特に限定さ
れないが、入手の容易さから、スチブンサイト、ヘクト
ライト、サポナイトであることが好ましい。
【0028】i)スチブンサイト スチブンサイトとしては、天然に産出するスチブンサイ
トも或いは合成のスチブンサイトも、前記条件を満足す
るものであれば何れをも使用することができる。本発明
の目的に好適なスチブンサイトは、金属成分が実質上マ
グネシウム、ナトリウム及びケイ素のみから成る合成ス
チブンサイトであり、このものは、エチレングリコール
処理した状態で面間隔16乃至26オングストロームに
X線回折ピークを有する。
【0029】好適な合成スチブンサイトは、実質上下記
式(2) MgxNaySi4 10(OH)2 ・Naz ……(2) 式中、xとyはx+y<3という条件下でxは2以上の
数であり、yは0乃至0.1の数であり、zは0乃至
1.0の数である、で表わされる化学組成を有する。
【0030】上記合成スチブンサイトにおいては、層内
のMgとNaとの合計原子数が3よりも小さいという事
実は、MgO6 八面体層におけるMg原子の一部がNa
で置換されると共に、残りの一部が空位となっているこ
とを物語っている。更には、Mg原子の他の一部が水素
原子で置換されている場合もある。Mg原子の一部がN
aで置換されていること及びMg原子の残りの一部が空
位となっていることによる価電荷の不足を補う形で、M
g(Na)O6 八面体層−SiO4 四面体層−Mg(N
a)O6 八面体層から成る基本層構造の積層層間には、
Naイオンが存在している。
【0031】上記合成スチブンサイトにおいては、x+
yは3よりも小さく、特に2以上の範囲が好ましい。x
は、この条件を満足する範囲内で2以上の値であり、
2.6乃至2.8の範囲が好適である。yも、前記条件
を満足する範囲内で0乃至0.1の値であり、特に0乃
至0.05の範囲が好適である。zの値は一般に0乃至
1.0の範囲である。理論上、陽イオン交換容量(z−
α)の値は、下記式 z−α=y+2(3−x−y) ……(3) ただし、αは単に付着しているNaの原子数を表わす。
で表わされる。
【0032】この合成スチブンサイトのX線回折像を図
1に示す。図1から、この合成スチブンサイトは、スメ
クタイト粘土鉱物に特有のX線回折像を示すことが分か
る。また、スメクタイトおよび含スメクタイト混合層鉱
物にエチレングリコール処理したものはX線底面反射
が、16乃至26オングストロームに現われる。
【0033】さらに、この合成スチブンサイトは示差熱
分析において750乃至820℃に最大の発熱ピークを
有する。また、この合成スチブンサイトは不純金属成分
を含まない形で得られ、一般にハンター白色度が80%
以上、特に90%以上の白色粉末である。更に、この合
成スチブンサイトの陽イオン交換容量は、一般に0.2
0乃至1.58ミリイクイバレント(meq/g )、特に
0.20乃至1.0meq/g の範囲内にある。
【0034】また、この合成スチブンサイトは、微細な
層状化合物の特性として、トリオクタヘドラル型スメク
タイトの中でも特に大きな比表面積を有しており、BE
T比表面積は一般に300乃至600m2 /g、特に3
50乃至550m2 /gの範囲内にある。この合成スチ
ブンサイトの粒子集合体の表面の走査型電子顕微鏡写真
を添付の図2に示す。この図2から、合成スチブンサイ
トは、微細且つ大きな比表面積を有することがわかる。
このため、合成スチブンサイトを使用すると、有害物質
の吸着性を高めて、光分解性を助長させる効果が特に大
きい。更に、合成スチブンサイトの紫外線吸光度は、一
般に20%以下であって、トリオクタヘドラル型スメク
タイトの中でも紫外線吸光度が特に小さく、光反応を阻
害する程度が特に小さいという利点がある。
【0035】更に、この合成スチブンサイトは、水によ
り膨潤し、透明な増粘液を与え、バインダーとしての作
用、チクソトロピー付与性能においても特に優れてい
る。
【0036】上記の合成スチブサイトは、塩基性炭酸マ
グネシウムとケイ酸ナトリウム又は非晶質シリカ及び水
酸化ナトリウムの組合せとを含有する水性混合物を水熱
処理に賦することにより得られる。
【0037】水熱反応に先立って、用いる原料を可及的
に均一に混合させて、均質化した水性スラリーを形成さ
せることが、収率及び純度向上の見地から望ましい。こ
の均質混合は強剪断攪拌下に行なうのがよく、この目的
に、高速剪断ミキサー、ボールミル、サンドミル、コロ
イドミル、超音波照射等を用いることができる。水性混
合物中の固形分濃度は、一般に1乃至30重量%、特に
5乃至15重量%の範囲内にあることが望ましい。
【0038】この混合物をオートクレーブに仕込み、水
熱処理を行なう。水熱処理条件は、従来法に比して比較
的温和な条件であってよく、例えば一般に100乃至3
00℃、特に150乃至200℃の温度で、0乃至10
0Kg/cm2G(ゲージ)、特に6乃至40Kg/cm2Gの圧力
下に行なうのがよい。反応時間は一般に0.5乃至20
時間のオーダーで十分である。反応により得られる合成
スチブンサイトは母液から固−液分離し、水洗し、乾燥
して製品とする。
【0039】ii)ヘクトライト ヘクトライトとしては、天然に産出するヘクトライトも
或いは合成のヘクトライトも、前記条件を満足するもの
であれば何れをも使用することができる。
【0040】ヘクトライトは、基本的には下記式(4) Na2/3(Mg16/3 Li2/3)Si8 20(OH)4-xx ……(4) で表わされる基本骨格を有している。通常容易に得られ
るヘクトライトは、フッ素イオンを含むものである。
【0041】好適なヘクトライトは、金属成分が実質上
マグネシウム、ケイ素、ナトリウム及びリチウムから成
り、且つ実質上下記式(5) aNa2 O(bMgO・cLi2 O)[8SiO2 ]nH2 O ‥(5) 式中、a,b,c及びnは、式0<a<2、4<b<
6,0<c<1及びn≧2を満足する数である、で表わ
される組成を有する合成ヘクトライトである。
【0042】本発明に用いるヘクトライトのX線回折像
を図6,8に示す。図6,8から、このヘクトライト
も、スメクタイト粘土鉱物に特有のX線回折像を示すこ
とが分かる。
【0043】このヘクトライトも、上記金属成分のみか
ら形成されることに関連して、一般にハンター白色度が
80%以上、特に90%以上の白色粉末である。
【0044】また、このヘクトライトは、微細な層状化
合物の特性として、やはり比較的大きな比表面積を有し
ており、BET比表面積は一般に50乃至250m2
gの範囲内にある。このため、ヘクトライトを使用する
と、有害物質の吸着性を高めて、光分解性を助長させる
効果が特に大きい。更に、ヘクトライトの紫外線吸光度
は、一般に20%以下であって、紫外線吸光度が特に小
さく、光反応を阻害する程度が小さいという利点があ
る。
【0045】上記ヘクトライトは、(a)塩基性炭酸マ
グネシウム(4MgCO3 ・Mg(OH)2 ・4H2O)と、(b)(i)
ケイ酸ナトリウム、 (ii) ケイ酸ナトリウム及び非晶質
シリカの組合せ、 (iii) 非晶質シリカ及び水酸化ナト
リウムの組合せから成る群より選ばれたシリカ−ナトリ
ウム成分と、(c)水酸化リチウム及び/又は炭酸リチ
ウムとを実質上前記式(5)で表わされる組成比で含有
する均質懸濁組成物を製造し、該組成物を水熱処理する
ことにより合成される。
【0046】合成に際して、反応混合物のpHは一般に
8乃至11、特に8.5乃至10の範囲内にあることが
望ましい。pHの調節は、必要に応じアルカリ金属の水
酸化物或いは炭酸塩を反応系に添加することにより行わ
れる。水熱反応は一般に水性スラリーの状態で行うが、
固形分濃度を1乃至30重量%、特に5乃至15重量%
の範囲とすることが操作性の点で有利である。水熱処理
は、上記原料をオートクレーブに仕込み、加熱すること
により行われる。反応条件は、一般に110乃至200
℃の温度で0.5乃至10時間の処理で十分である。こ
の際、反応系の圧力は0.5乃至15.5Kg/cm2Gに維
持される。
【0047】iii )サポナイト サポナイトとしては、天然に産出するサポナイトも或い
は合成のサポナイトも、前記条件を満足するものであれ
ば何れをも使用することができる。
【0048】サポナイトは、基本的には下記式(6) Na2/3(Mg6 )(Si2/3 Al2/3)O20(OH)4-xx ……(6) で表わされる基本骨格を有して成る。サポナイトには、
フッ素イオンを含まないものも知られているが、実用上
得られるものは殆んどフッ素イオンを含むものである。
【0049】本発明の目的に特に好適なサポナイトは、
金属成分が実質上マグネシウム、ケイ素、アルミニウ
ム、ナトリウム及びリチウムから成り、実質上下記式
(7) aNa2 O(6MgO)[bSiO2 ・cAl2 3 ]nH2 O‥(7) 式中のa,b,c及びnは、式0<a<2,6<b<
8,c=(b−6)/2及びn≧2を満足する数であ
る、で表わされる組成を有するサポナイトである。
【0050】本発明に用いる天然サポナイトのX線回折
像を図11に示す。図11から、この天然サポナイト
も、スメクタイト粘土鉱物に特有のX線回折像を示すこ
とが分かる。
【0051】このサポナイトも、上記金属成分のみから
形成されることに関連して、一般にハンター白色度が8
0%以上、特に90%以上の白色粉末である。
【0052】また、このサポナイトは、微細な層状化合
物の特性として、やはり比較的大きな比表面積を有して
おり、BET比表面積は一般に30乃至250m2 /g
の範囲内にある。このため、サポナイトを使用すると、
有害物質の吸着性を高めて、光分解性を助長させる効果
が特に大きい。更に、サポナイトの紫外線吸光度は、一
般に20%以下であって、紫外線吸光度が特に小さく、
光反応を阻害する程度が小さいという利点がある。
【0053】このサポナイトは、(a)塩基性炭酸マグ
ネシウムと、(b)(i)ケイ酸ナトリウム、(ii)ケ
イ酸ナトリウム及び非晶質シリカの組合せ、(iii)非晶
質シリカ及び水酸化ナトリウムの組合せから成る群より
選ばれたシリカ−ナトリウム成分と、(c)(i)アル
ミン酸ナトリウム、(ii)アルミン酸ナトリウム及び非
晶質アルミナ、から成る群より選ばれたアルミナ−ナト
リウム成分とを実質的に上記式(7)で表わされる組成
比で含有する均質懸濁組成物を製造し、該組成物を水熱
処理することにより合成される。
【0054】反応原料混合物のpHは一般に8乃至1
1、特に8.5乃至10の範囲内にあることが望まし
い。pHの調節は、必要に応じアルカリ金属の水酸化物
或いは炭酸塩を反応系に添加することにより行われる。
水熱反応に先立って、用いる原料を可及的に均一に混合
させて、均質化した水性スラリーを形成させることが、
収率及び純度向上の見地から望ましい。この均質混合は
強剪断攪拌下に行うのがよく、この目的に、高速剪断ミ
キサー、ボールミル、サンドミル、コロイドミル、超音
波照射等を用いることができる。
【0055】また、少量のケイ酸ナトリウムは水溶液中
で塩基性炭酸マグネシウムを均一に分散させる効果があ
るので、原料としてケイ酸ナトリウムで分散させた分散
スラリーを調合してから残りの原料を加えても、均一混
合の目的を達成できる。この場合に用いるケイ酸ナトリ
ウムは水性スラリーに対して0.01乃至10重量%の
範囲で用いるのが望ましい。
【0056】また、水性混合物中の固形分濃度は、一般
に1乃至30重量%、特に5乃至15重量%の範囲にあ
ることが望ましい。この混合物をオートクレーブに仕込
み、水熱処理を行なう。水熱処理条件は、従来法に比し
て比較的温和な条件であってよく、例えば一般に100
乃至300℃、特に150乃至200℃の温度で、0乃
至100Kg/cm2G、特に6乃至40Kg/cm2Gの圧力下に
行なうのがよい。反応時間は一般に0.5乃至20時間
のオーダーで十分である。
【0057】[光反応性半導体]本発明に用いる光反応
性半導体は、主に波長が400nm以下の紫外線の照射
により電子・正孔対が生成し、接触している臭気物質な
どを酸化還元反応で分解することができる物質であり、
例えば、酸化チタン、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸
化セリウム、チタン酸ストロンチウム、及びニオブ酸カ
リウム等が挙げられる。これらの内でも、特に酸化チタ
ン、更にアナターゼ型の酸化チタンが好ましく、この場
合正孔のもつ強い酸化力が脱臭能力に関係すると思われ
る。
【0058】更に、酸化力をより一層高めるために、酸
化チタン、酸化タングステン、酸化亜鉛などの粒子の表
面又は内部に銅、銀、金、亜鉛、バナジウム、鉄、コバ
ルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、
白金などの金属や金属酸化物の内少なくとも一種を存在
させても良い。
【0059】これらの光半導体は粉末またはゾルの形態
で用いられ、その一次粒径は5乃至50nmの範囲にあ
ることが好ましい。これらの光反応性半導体は、分散
性、非溶解性の改良のため、脱臭能力をあまり低下させ
ない程度に無機または有機物質で表面処理を行うことも
可能である。
【0060】表面を覆う無機物としては、シリカゾル、
エアロジル、疎水処理エアロジル等の微粒子シリカ、ケ
イ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等のケイ酸塩、カ
ルシア、マグネシア、チタニア等の金属酸化物、水酸化
マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、
炭酸カルシウム等の金属炭酸塩、ハイドロタルサイト、
A型、X型、Y型、P型等の合成ゼオライト及びその酸
処理物又はその金属イオン交換物から成る定形粒子等が
あり、有機物としてはシラン系、アルミニウム系、チタ
ン系或いはジルコニウム系のカップリング剤、高級脂肪
酸、金属石鹸或いは樹脂酸石鹸、または界面活性剤等が
目的に応じて使用される。
【0061】[含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛乃至そ
のケイ酸質複合体]本発明において、所望により使用さ
れる含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛は、シリカまたは
シリカ−アルミナの四面体層と、ZnO6 −AlO6
八面体層とが二層に積層されたものを基本骨格とし、こ
の基本骨格がc軸方向に積層された構造を有するもので
ある。
【0062】典型的な含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛
は、下記式(8) (Zn3-xAlx)(Si2-xAl)O5(OH) ‥(8) 式中、xは0.1乃至1.75の数であるで表わされる
化学構造を有し、フライポンタイトと呼ばれる。含アル
ミニウムフィロケイ酸亜鉛乃至そのケイ酸質複合体は、
白色性に優れており、一般に90%以上のハンター白色
度を有する。
【0063】含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛は、塩化
アンモニウム等の水溶性塩類水溶液中に、ケイソウ土や
クリストバライト等のケイ酸分原料と、酸化亜鉛等の亜
鉛原料と、ベーマイトゲル等のアルミナ成分とを加え、
オートクレーブ容器中で110乃至160℃で水熱合成
反応を行なうことにより製造される。
【0064】フライポンタイト型含アルミニウムフィロ
ケイ酸亜鉛の構造、物性及び製造方法の詳細は、特開昭
61−10021号、61−275128号、及び61
−275127号公報に記載されている。
【0065】本発明では、含アルミニウムフィロケイ酸
亜鉛のケイ酸質複合体を用いるのが特に好ましい。この
複合体は、より詳細には、非晶質で多孔質のシリカ又は
シリカアルミナとその一次粒子表面に形成された含アル
ミニウムフィロケイ酸亜鉛層とから成っている。
【0066】その化学的組成は、全体として、3成分組
成比でSiO2 5乃至80モル%、ZnO 5乃至65
モル%、及びAl23 1乃至60モル%である。
【0067】このケイ酸質複合体は、X線回折で、面間
隔dX 8.40〜6.40オングストロームに実質上
ピークを有していなく、面間隔dX 2.71〜2.5
6オングストロームと、面間隔dX 1.56〜1.5
2オングストロームにピークを有し、比表面積が200
2 /g以上であり、細孔半径10乃至300オングス
トロームにおける細孔容積が0.25cc/g以上であ
る。
【0068】この複合型の含アルミニウムフィロケイ酸
亜鉛のX線回折像を添付図面の図17に、またその粒子
構造を図18の走査型電子顕微鏡写真に示す。
【0069】[有害物質除去剤組成物]本発明の有害物
質除去剤は、(A)水膨潤性のトリオクタヘドラル型ス
メクタイトと(B)光反応性半導体とを(A):(B)
=1:4乃至19:1の重量比で含有するのが好まし
く、特に好適には1:2乃至2:1の重量比で含有する
のが良い。水膨潤性のトリオクタヘドラル型スメクタイ
トの含有量が上記範囲を下回ると、バインダーとしての
作用が不十分となって、成形性や塗布性が低下し、また
吸着性も低下して、光分解促進作用も低下する傾向があ
る。一方、光反応性半導体の含有量が上記範囲を下回る
と、やはり光反応性が低下するようになる。
【0070】また、(C)含アルミニウムフィロケイ酸
亜鉛乃至そのケイ酸質複合体は、前記(A)トリオクタ
ヘドラル型スメクタイト及び(B)光反応性半導体の合
計量100重量部当たり1乃至40重量部、特に20乃
至34重量部の量で用いるのがよい。含アルミニウムフ
ィロケイ酸亜鉛乃至そのケイ酸質複合体の量が上記範囲
よりも低い場合には、極性物質の吸着やそれによる光分
解促進作用が不十分となる傾向があり、一方上記の量よ
りも多い量で使用しても格別の効果はなく、かえって光
分解作用が低下する傾向がある。
【0071】本発明の有害物質除去剤組成物は、種々の
基体表面に塗布し、光触媒担持体としての用途に供する
こともできるし、またこの組成物を造粒して有害物質除
去剤としての用途に供することもできる。
【0072】基体塗布用分散液の場合、前記の有害物質
除去剤を溶媒に分散させて用いることができる。溶媒と
しては水又は有機溶媒を用いることができ、一般に固形
分濃度が0.25乃至1.5重量%、特に0.5乃至1
重量%となる水性分散体を調製するのがよい。
【0073】[有害物質除去剤及び光触媒担持体]本発
明の有害物質除去剤を施す基体としては、各種ハニカ
ム、シート、パイプ、リング、粒状物等の成形体を挙げ
ることができるが、この中でも表面積が大きく、圧力損
失が少ないという点で、ハニカムが優れている。
【0074】ハニカム基体としては、耐酸化性を有する
素材であれば何れでもよく、例えばアルミニウム、アル
ミニウム合金、ニッケル、ニッケル合金、スチール、ス
テンレススチール、チンフリースチール等の金属製ハニ
カムや、アルミナ、ジルコニア、シリカ、窒化アルミニ
ウム、窒化ホウ素、窒化珪素、窒化チタン、炭化珪素、
炭化ホウ素、炭化チタン、炭化タングステン、各種粘土
鉱物等のセラミックハニカム等を挙げることができる。
【0075】一般に金属製のハニカム構造体は、自動車
用の触媒や脱臭剤担体などの用途に大量に使用されてい
るため、容易にしかも安価に入手しうるという利点があ
る。金属製ハニカムは、成形加工がしやすく、セル壁を
極限まで薄くできるので、単位断面積中のセル数を多く
とることができ、経済性にも優れている。その中でも特
にアルミニウムを用いたハニカムは耐腐食性においても
優れるため、好ましい。
【0076】ハニカムのセル数は、ハニカム素材や用途
によっても相違するが、一般に単位面積(in2 )当た
り100乃至1000個の範囲、特に120乃至250
の範囲にあるのが好ましい。
【0077】本発明の有害物質除去剤を担持させる基体
としては、上記ハニカム類の他に、例えば、ガラス繊
維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、チタン酸カリウム繊
維、金属繊維、炭素繊維、ホルマイト族鉱物繊維等の無
機繊維から成るシートを挙げることができる。即ち、こ
れらの繊維のステープル繊維或いはフィラメントから成
る織布、編布或いは不織布等が何れも使用される。
【0078】基体の他の例としては、種々の無機粒状物
をも挙げることができる。無機粒状物の径は一般に0.
1乃至10mm、特に1乃至5mmの範囲にあることが
好ましく、無機粒状物としては、ガラスビーズ、発泡ガ
ラスビーズ、シラスバルーン、各種粒状ゼオライト乃至
その非晶質化物、クレー粒状体、粒状活性炭、シリカビ
ーズ、アルミナビーズ、シリカ−アルミナビーズ等を挙
げることができる。
【0079】ハニカムやシートに担持させる有害物質除
去剤の塗布量は、その用途等によっても相違するが、一
般に単位表面積当たり2乃至50g/m2 、特に5乃至
10g/m2 の範囲にあるのが好ましい。塗布量が上記
範囲を下回ると、光分解作用の持続性の点で不満足であ
り、一方上記範囲よりも多い量で塗布しても、格別の利
点はなく、経済的に不利となる。
【0080】一方、無機粒状物に担持させる場合には、
粒状物の密度によっても相違するが、一般に粒状物10
0重量部当たり、0.1乃至100重量部、特に1乃至
10重量部の量で担持させることが、同様な理由で好ま
しい。
【0081】塗布用の分散液は、次のように調製する。
即ち、水膨潤性のトリオクタヘドラル型スメクタイトを
水中に分散させ、次いでこの分散液に光反応性半導体及
び必要に応じ含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛乃至その
ケイ酸質複合体を分散させる。
【0082】基体への分散液の塗布は、それ自体公知の
手段、例えば浸漬塗布、スプレー塗布、ロールコート、
ドクターコート等で行うことができる。本発明の有害物
質除去剤は、優れたチクソトロピー的特性を有している
ため、簡単な浸漬塗布により、一定の膜厚のコート層を
確実に形成させ得るという利点がある。
【0083】形成される担持体は、乾燥及び焼成により
製品となる。好ましくは、最終焼成温度を250℃以
上、より好ましくは300℃乃至650℃、さらに好ま
しくは300℃乃至450℃とするのが耐水性の面でも
好ましい。
【0084】既に述べたとおり、本発明の有害物質除去
剤は、格別の基体に担持させることなく、粒状物の形で
有害物質除去剤として用いることができる。粒状物の製
造には、転動造粒、押出造粒、圧縮造粒、スプレー乾燥
造粒等のそれ自体公知の造粒法を用いることができる。
粒状物の形態は、球状、タブレット、円柱状、角柱状、
ダイス状等の任意の形状であってよく、その粒径は一般
に0.1乃至10mm、特に1乃至5mmの範囲にあっ
てよい。
【0085】本発明の有害物質除去剤や光触媒担持体
は、大気中や水中の有害物質の除去に広く使用すること
ができる。このような有害成分としては、アルデヒド、
ケトン等の揮発性炭化水素、フェノール類等の芳香族系
酸、メルカプタン等の有機含硫黄化合物、有機リン化合
物、有機含窒素化合物、アンモニア、硫化水素、NOx
等が挙げられる。
【0086】これらの有害物質を除去するためには、有
害物質除去剤や光触媒担持体とを、光反応性半導体が活
性化される光の照射下に、処理すべき気体或いは液体と
接触させればよく、その方法は特に限定されない。
【0087】照射する光としては、一般に波長が400
乃至200nmの紫外線が使用しやすく、光源として
は、ブラックライト、低圧水銀灯、高圧水銀灯等が使用
される。
【0088】
【実施例】本発明を次の例で説明する。本実施例で行わ
れた測定方法は、以下のとおりである。
【0089】(1)BET比表面積 カルロエルバ社製Sorptomatic Serie
s 1900を使用し、BET法により測定した。 (2)チクソトロピー指数、粘度 東機産業(株)製B型粘度計を使用し、粘度を測定し
た。 (3)紫外線吸光度 日本分光(株)製可視紫外分光光度計UVIDEC−6
50型を用いて吸光度を測定した。 (4)X線回折測定 理学電機(株)製のRAD−IBシステムを用いて、C
u−Kαにて測定した。 ターゲット Cu フィルター 湾曲結晶グラファイトモノクロメーター 検出器 SC 電圧 40KV 電流 20mA カウントフルスケール 10000c/s スムージングポイント 25 走査速度 4°/min ステップサンプリング 0.033° スリット DS1° RS0.15mm SS1° 照角 6° (5)走査型電子顕微鏡観察 日立(株)製走査電子顕微鏡S−570を用いて観察、撮
影した。 (6)静的脱臭能力測定 ガス採取用シリコンゴム栓付き1.8リットル密閉ガラ
ス容器に試料を一定量秤取した。次に注射器にてアルデ
ヒドガス及びエチルメルカプタンガスをそれぞれ50
0、750ppm添加し1時間後容器中のガス濃度をガ
スクロマトグラフィーにより定量した。 (7)動的脱臭能力測定(吸着容量、分解速度) 各試料ハニカム(80×80mm、厚さ10mm、12
0セル/in2 )をプラスチック容器(5.5リット
ル)に入れた。次に注射器にてアルデヒドガスを120
0ppm添加し、一定時間毎に容器中のガス濃度をガス
クロマトグラフィーにより定量し、吸着容量を求めた。
1時間経過後ブラックライトを連続照射し、更に一定時
間毎に容器中のガス濃度をガスクロマトグラフィーによ
り定量し、吸着容量を求め、分解速度を算出した。 (8)展開性測定 アルミ箔に塗液を適当量滴らし60℃で乾燥した。乾燥
後の膜形成の状態を観察した。評価基準は下記の通りと
した。 ○:非常に展開しやすく、均一で密着性のよい膜ができ
る。 △:展開しやすく、密着性の良い膜ができる。 ×:展開しにくく、膜に剥離が見られる。 (9)塗膜強度測定 アルミ板上に塗液を適当量滴らし、バーコーター(22
ミル)により膜厚を一定にした後60℃で乾燥し試料を
調製した。得られた試料を本不二(株)製鉛筆引っ掻き
値試験機(荷重1Kg)により塗膜強度を測定した。評価
は次の通りとする。 硬い7H>6H>5H>4H>3H>2H>H>HB>B>2B>3B>4B>5B>6B>7B軟ら
かい
【0090】(実施例1)水400gに合成スチブンサ
イト(イオナイト:SiO2 60%,MgO30%:水
澤化学工業製)1gと光反応性半導体としてアナターゼ
型酸化チタンスラリー(TiO2 含有量40.5%)
(STS−21:石原産業製)2.47gを添加し、室
温で十分撹拌混合して分散液を得た。この分散液を11
0℃で24時間乾燥し白色粉末(試料1−1)を得た。
用いた合成スチブンサイトのチクソトロピー指数、粘
度、BET比表面積、紫外線吸光度を表1に示し、X線
回折像を図1に、走査型電子顕微鏡写真を図2に示す。
この試料1−1の静的脱臭能力、展開性、塗膜強度を表
2に示す。更に、この分散液にセル数が250セル/in
2 、厚さ1cmの金属アルミニウム製ハニカムを浸漬
し、その表面に担持し60℃で24時間かけて乾燥した
後、150℃恒温乾燥機で乾燥し試料ハニカム(試料1
−2)を得た。得られたハニカム試料1−2の担持量、
吸着容量、分解速度を表3に示す。
【0091】(実施例2)水400gに実施例1の合成
スチブンサイト2gと光反応性半導体としてアナターゼ
型酸化チタンスラリー(TiO2 含有量40.5%)
2.47gを添加し、室温で十分撹拌混合して分散液を
得た。この分散液を110℃で24時間乾燥し白色粉末
(試料2−1)を得た。この試料2−1の静的脱臭能
力、展開性、塗膜強度を表2に示す。更に、この分散液
にセル数が250セル/in2 、厚さ1cmの金属アルミ
ニウム製ハニカムを入れ、その表面に担持し60℃で2
4時間かけて乾燥した後、150℃恒温乾燥機で乾燥し
試料ハニカム(試料2−2)を得た。得られたハニカム
試料2−2の担持量、吸着容量、分解速度を表3に示
す。
【0092】(実施例3)水400gに実施例1の合成
スチブンサイト1gと光反応性半導体としてアナターゼ
型酸化チタンスラリー(TiO2 含有量40.5%)
4.94gを添加し、十分撹拌混合して分散液を得た。
この分散液を110℃で24時間乾燥し白色粉末(試料
3−1)を得た。この試料3−1の静的脱臭能力、展開
性、塗膜強度を表2に示す。更に、この分散液にセル数
が250セル/in2 、厚さ1cmの金属アルミニウム
製ハニカムを入れ、その表面に担持し60℃で24時間
かけて乾燥した後、150℃恒温乾燥機で乾燥し試料ハ
ニカム(試料3−2)を得た。得られたハニカム試料3
−2の担持量、吸着容量、分解速度を表3に、動的消臭
能力を図3に示す。
【0093】(実施例4)水400gに合成スチブンサ
イト1gと光反応性半導体としてアナターゼ型酸化チタ
ンスラリー(TiO2 含有量40.5%)2.74gと
含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛ケイ酸質複合体(ミズ
カナイトHP:SiO2 50%、Al2316%、Zn
O34%:水澤化学工業製)0.5gを添加し、室温で
十分撹拌混合して分散液を得た。この分散液を110℃
で24時間乾燥し白色粉末(試料4−1)を得た。この
試料4−1の静的脱臭能力、展開性、塗膜強度を表2に
示す。更に、この分散液にセル数が250セル/i
2 、厚さ1cmの金属アルミニウム製ハニカムを入
れ、その表面に合成スチブンサイトとアナターゼ型酸化
チタンと含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛ケイ酸質複合
体を担持し60℃で24時間かけて乾燥した後、150
℃恒温乾燥機で乾燥し試料ハニカム(試料4−2)を得
た。得られたハニカム試料4−2の担持量、吸着容量、
分解速度を表3に示す。
【0094】(実施例5)水400gに合成スチブンサ
イト2gと光反応性半導体としてアナターゼ型酸化チタ
ンスラリー(TiO2 含有量40.5%)2.47gと
含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛ケイ酸質複合体(ミズ
カナイトHP:水澤化学工業製)0.25gを添加し、
十分撹拌混合して分散液を得た。この分散液を110℃
で24時間乾燥し白色粉末(試料5−1)を得た。この
試料5−1の静的脱臭能力、展開性、塗膜強度を表2に
示す。更に、この分散液にセル数が250セル/i
2 、厚さ1cmの金属アルミニウム製ハニカムを入
れ、その表面に合成スチブンサイトとアナターゼ型酸化
チタンと含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛ケイ酸質複合
体を担持し60℃で24時間かけて乾燥した後、150
℃恒温乾燥機で乾燥し試料ハニカム(試料5−2)を得
た。得られたハニカム試料5−2の担持量、吸着容量、
分解速度を表3に示す。
【0095】(実施例6)水400gに合成スチブンサ
イト2gと光反応性半導体としてアナターゼ型酸化チタ
ンスラリー(TiO2 含有量40.5%)1.24gと
含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛ケイ酸質複合体(ミズ
カナイトHP:水澤化学工業製)0.25gを添加し、
十分撹拌混合して分散液を得た。この分散液を110℃
で24時間乾燥し白色粉末(試料6−1)を得た。この
試料6−1の静的脱臭能力、展開性、塗膜強度を表2に
示す。更に、この分散液にセル数が250セル/i
2 、厚さ1cmの金属アルミニウム製ハニカムを入
れ、その表面に合成スチブンサイトとアナターゼ型酸化
チタンと含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛ケイ酸質複合
体を担持し60℃で24時間かけて乾燥した後、150
℃恒温乾燥機で乾燥し試料ハニカム(試料6−2)を得
た。得られたハニカム試料6−2の担持量、吸着容量、
分解速度を表3に、動的消臭能力を図4に示す。
【0096】(実施例7)水400gに合成スチブンサ
イト2gと光反応性半導体としてアナターゼ型酸化チタ
ンスラリー(TiO2 含有量40.5%)gと含アルミ
ニウムフィロケイ酸亜鉛ケイ酸質複合体(ミズカナイト
HP:水澤化学工業製)0.25gと微粉末活性炭0.
25gを添加し、十分撹拌混合して分散液を得た。この
分散液を110℃で24時間乾燥し粉末(試料7−1)
を得た。この粉末を実施例6同様に処理し、試料ハニカ
ム7−2を得た。試料7−1の静的脱臭能力、展開性、
塗膜強度を表2に示す。得られたハニカム試料7−2の
担持量、吸着容量、分解速度を表3に、動的消臭能力を
図5に示す。
【0097】(実施例8〜9)実施例3、6の合成スチ
ブンサイトを合成ヘクトライトに変更した以外は同様に
各粉末試料8−1〜9−1を得た。用いた合成ヘクトラ
イトのチクソトロピー指数、粘度、BET比表面積、紫
外線吸光度を表1に示し、X線回折像を図6に示す。こ
の静的脱臭能力、展開性、塗膜強度を表2に示す。更に
実施例3,6と同様にして試料ハニカム8−2〜9−2
を得た。この担持量、吸着容量、分解速度を表3に、試
料ハニカム9−2の動的消臭能力を図7に示す。
【0098】(実施例10〜11)実施例3、6のイオ
ナイトを天然ヘクトライトに変更した以外は同様に各粉
末試料10−1〜11−1を得た。用いた天然ヘクトラ
イトのチクソトロピー指数、粘度、BET比表面積、紫
外線吸光度を表1に示し、X線回折像を図8に、走査型
電子顕微鏡写真を図9に示す。この静的脱臭能力、展開
性、塗膜強度を表2に示す。更に実施例3,6と同様に
して試料ハニカム10−2〜11−2を得た。この担持
量、吸着容量、分解速度を表3に、試料ハニカム11−
2の動的消臭能力を図10に示す。
【0099】(実施例12〜13)実施例3、6のイオ
ナイトを天然サポナイトに変更した以外は同様に各粉末
試料12−1〜13−1を得た。用いた天然サポナイト
のチクソトロピー指数、粘度、BET比表面積、紫外線
吸光度を表1に示し、X線回折像を図11に、走査型電
子顕微鏡写真を図12に示す。この静的脱臭能力、展開
性、塗膜強度を表2に示す。更に実施例3,6と同様に
して試料ハニカム12−2〜13−2を得た。この担持
量、吸着容量、分解速度を表3に、試料ハニカム13−
2の動的消臭能力を図13に示す。
【0100】(比較例1)水400gに合成スチブンサ
イト1gと天然ゼオライト(平均粒径5μm)1gを添
加し、十分撹拌混合して分散液を得た。この分散液を1
10℃で24時間乾燥し白色粉末(試料14−1)を得
た。この試料14−1の静的脱臭能力、展開性、塗膜強
度を表3に示す。更に、この分散液にセル数が250セ
ル/in2 、厚さ1cmの金属アルミニウム製ハニカム
を入れ、その表面に担持し60℃で24時間かけて乾燥
した後、150℃で乾燥し試料ハニカム(試料14−
2)を得た。得られたハニカム試料14−2の担持量、
吸着容量、分解速度を表3に示す。
【0101】(比較例2)水400gに天然ベントナイ
ト(BET比表面積24m2 /g)1gと光反応性半導
体としてアナターゼ型酸化チタンスラリー(TiO2
有量40.5%)2.47gを添加し、室温で十分撹拌
混合して分散液を得た。この分散液を110℃で24時
間乾燥し白色粉末(試料15−1)を得た。この試料2
−1の静的脱臭能力、展開性、塗膜強度を表2に示す。
更に、この分散液にセル数が250セル/in2 、厚さ
1cmの金属アルミニウム製ハニカムを入れ、その表面
に担持し60℃で24時間かけて乾燥した後、150℃
で乾燥し試料ハニカム(試料15−2)を得た。得られ
たハニカム試料15−2の担持量、吸着容量、分解速度
を表3に示す。
【0102】(比較例3)実施例6のアナターゼ型酸化
チタンスラリーを除いた以外は実施例6と同様にして粉
末試料(試料16−1)を得た。この試料16−1の静
的脱臭能力、展開性、塗膜強度を表2に示す。更に実施
例6と同様にし、試料ハニカム16−2を得た。この担
持量、吸着容量、分解速度を表3に、動的消臭能力を図
14に示す。
【0103】(比較例4)実施例6の合成スチブンサイ
トをポリエチレングリコール(PEG20000:和光
純薬製)に変更した以外は実施例6と同様にして粉末試
料(試料17−1)を得た。この試料17−1の静的脱
臭能力、展開性、塗膜強度を表2に示す。更に実施例6
と同様にし、試料ハニカム17−2を得た。この担持
量、吸着容量、分解速度を表3に、動的消臭能力を図1
5に示す。
【0104】(比較例5)実施例6の合成スチブンサイ
トを天然ベントナイト(BET比表面積24m2 /g)
に変更した以外は実施例6と同様にして粉末試料(試料
18−1)を得た。この試料18−1の静的脱臭能力、
展開性、塗膜強度を表2に示す。更に実施例1と同様に
し、試料ハニカム18−2を得た。この担持量、吸着容
量、分解速度を表3に、動的脱臭能力を図16に示す。
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】
【表3】
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、水膨潤性のトリオクタ
ヘドラル型スメクタイトを光反応性半導体或いは更に含
アルミニウムフィロケイ酸亜鉛乃至そのケイ酸質複合体
と組み合わせたことにより、光反応による分解促進性や
その持続性に優れ、しかも基体への塗布性や粒状物等の
成形体への成形性に優れた有害物質除去剤を提供するこ
とができた。この組成物は、ハニカム等の基体への塗布
性、密着性、耐久性に優れた担持層を形成することがで
き、更にこの担持層は、光反応性やその持続性に優れて
いる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で用いた合成スチブンサイトのX線回
折を示す図である。
【図2】実施例1で用いた合成スチブンサイトの走査型
電子顕微鏡写真である(倍率:5000倍)。
【図3】実施例3で行った動的消臭能力試験結果を示す
図である。
【図4】実施例6で行った動的消臭能力試験結果を示す
図である。
【図5】実施例7で行った動的消臭能力試験結果を示す
図である。
【図6】実施例8で用いた合成ヘクトライトのX線回折
を示す図である。
【図7】実施例9で行った動的消臭能力試験結果を示す
図である。
【図8】実施例10で用いた天然ヘクトライトのX線回
折を示す図である。
【図9】実施例10で用いた天然ヘクトライトの走査型
電子顕微鏡写真である(倍率:5000倍)。
【図10】実施例11で行った動的消臭能力試験結果を
示す図である。
【図11】実施例12で用いた天然サポナイトのX線回
折を示す図である。
【図12】実施例12で用いた天然サポナイトの走査型
電子顕微鏡写真である(倍率:5000倍)。
【図13】実施例13で行った動的消臭能力試験結果を
示す図である。
【図14】比較例3で行った動的消臭能力試験結果を示
す図である。
【図15】比較例4で行った動的消臭能力試験結果を示
す図である。
【図16】比較例5で行った動的消臭能力試験結果を示
す図である。
【図17】実施例4で用いた含アルミニウムフィロケイ
酸亜鉛ケイ酸質複合体のX線回折を示す図である。
【図18】実施例4で用いた含アルミニウムフィロケイ
酸亜鉛ケイ酸質複合体の走査型電子顕微鏡写真である
(倍率:5000倍)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野村 英司 東京都千代田区富士見2丁目10番30号 石 原テクノ株式会社機能材料事業本部東京事 業部内 (72)発明者 山口 浩市 三重県四日市市石原町1番地 石原産業株 式会社四日市事業所内

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)水膨潤性のトリオクタヘドラル型
    スメクタイトと(B)光反応性半導体とを含有する無機
    組成物からなることを特徴とする有害物質除去剤。
  2. 【請求項2】 前記無機組成物が(C)含アルミニウム
    フィロケイ酸亜鉛乃至そのケイ酸質複合体を更に含有す
    るものであることを特徴とする請求項1記載の有害物質
    除去剤。
  3. 【請求項3】 前記(A)水膨潤性のトリオクタヘドラ
    ル型スメクタイトと前記(B)光反応性半導体とが
    (A):(B)=1:4乃至19:1の重量比で存在す
    る請求項1または2記載の有害物質除去剤。
  4. 【請求項4】 (C)含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛
    乃至そのケイ酸質複合体が前記成分(A)及び(B)の
    合計量100重量部当たり1乃至40重量部の量で存在
    する請求項2記載の有害物質除去剤。
  5. 【請求項5】 前記(B)光反応性半導体が酸化チタン
    である請求項1乃至4の何れかに記載の有害物質除去
    剤。
  6. 【請求項6】 前記(A)トリオクタヘドラル型スメク
    タイトが、下記式(1) Tx=η1 /η2 ・・・・(1) 式中、η1 は試料濃度2%の水性分散液について、B型
    粘度計を用いて、回転数6rpmで測定した粘度(セン
    チポイズ)であり、η2 は試料濃度2%の水性分散液に
    ついて、B型粘度計を用いて、回転数60rpmで測定
    した粘度(センチポイズ)である、で定義されるチクソ
    トロピー指数(Tx)が3乃至10の範囲にあるもので
    ある請求項1乃至5の何れかに記載の有害物質除去剤。
  7. 【請求項7】 前記(A)トリオクタヘドラル型スメク
    タイトが50乃至700m2 /gのBET比表面積を有
    するものである請求項1乃至6の何れかに記載の有害物
    質除去剤。
  8. 【請求項8】 前記(A)トリオクタヘドラル型スメク
    タイトが波長400乃至250nmで測定して、60%
    以下の紫外線吸光度を有するものである請求項1乃至7
    の何れかに記載の有害物質除去剤。
  9. 【請求項9】 前記(A)トリオクタヘドラル型スメク
    タイトがスチブンサイトである請求項1乃至8の何れか
    に記載の有害物質除去剤。
  10. 【請求項10】 前記(A)トリオクタヘドラル型スメ
    クタイトがヘクトライトである請求項1乃至8の何れか
    に記載の有害物質除去剤。
  11. 【請求項11】 前記(A)トリオクタヘドラル型スメ
    クタイトがサポナイトである請求項1乃至8の何れかに
    記載の有害物質除去剤。
  12. 【請求項12】 基体と、該基体表面に担持された、
    (A)水膨潤性のトリオクタヘドラル型スメクタイトか
    ら成るバインダーと(B)光反応性半導体とを含有する
    無機組成物の層とからなることを特徴とする光触媒担持
    体。
  13. 【請求項13】 前記無機組成物が(C)含アルミニウ
    ムフィロケイ酸亜鉛乃至そのケイ酸質複合体を更に含有
    するものであることを特徴とする請求項12記載の光触
    媒担持体。
  14. 【請求項14】 前記基体がハニカムから成ることを特
    徴とする請求項12又は13記載の光触媒担持体。
  15. 【請求項15】 前記(A)バインダーと(B)光反応
    性半導体とが(A):(B)=1:4乃至19:1の重
    量比で存在する請求項12乃至14の何れかに記載の光
    触媒担持体。
  16. 【請求項16】 前記(C)含アルミニウムフィロケイ
    酸亜鉛乃至そのケイ酸質複合体が前記成分(A)及び
    (B)の合計量100重量部当たり1乃至40重量部の
    量で存在する請求項13又は15記載の光触媒担持体。
  17. 【請求項17】 前記無機組成物の層がハニカム表面積
    当たり2乃至50g/m2の担持量で設けられている請
    求項12乃至16の何れかに記載の光触媒担持体。
  18. 【請求項18】 前記(B)光反応性半導体が酸化チタ
    ンである請求項12乃至17の何れかに記載の光触媒担
    持体。
  19. 【請求項19】 前記(A)トリオクタヘドラル型スメ
    クタイトが、下記式(1) Tx=η1 /η2 ・・・・(1) 式中、η1 は試料濃度2%の水性分散液について、B型
    粘度計を用いて、回転数6rpmで測定した粘度(セン
    チポイズ)であり、η2 は試料濃度2%の水性分散液に
    ついて、B型粘度計を用いて、回転数60rpmで測定
    した粘度(センチポイズ)である、で定義されるチクソ
    トロピー指数(Tx)が3乃至10の範囲にあるもので
    ある請求項12乃至18の何れかに記載の光触媒担持
    体。
  20. 【請求項20】 前記(A)トリオクタヘドラル型スメ
    クタイトが50乃至700m2 /gのBET比表面積を
    有するものである請求項12乃至19の何れかに記載の
    光触媒担持体。
  21. 【請求項21】 前記(A)トリオクタヘドラル型スメ
    クタイトが波長400乃至250nmで測定して、60
    %以下の紫外線吸光度を有するものである請求項12乃
    至20の何れかに記載の光触媒担持体。
  22. 【請求項22】 前記(A)トリオクタヘドラル型スメ
    クタイトがスチブンサイトである請求項12乃至21の
    何れかに記載の光触媒担持体。
  23. 【請求項23】 前記(A)トリオクタヘドラル型スメ
    クタイトがヘクトライトである請求項12乃至21の何
    れかに記載の光触媒担持体。
  24. 【請求項24】 前記(A)トリオクタヘドラル型スメ
    クタイトがサポナイトである請求項12乃至21の何れ
    かに記載の光触媒担持体。
  25. 【請求項25】 請求項1乃至11の何れかに記載の有
    害物質除去剤を溶媒に分散させてなることを特徴とする
    分散液。
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