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JPH11156224A - 閉回路粉砕装置 - Google Patents

閉回路粉砕装置

Info

Publication number
JPH11156224A
JPH11156224A JP9329784A JP32978497A JPH11156224A JP H11156224 A JPH11156224 A JP H11156224A JP 9329784 A JP9329784 A JP 9329784A JP 32978497 A JP32978497 A JP 32978497A JP H11156224 A JPH11156224 A JP H11156224A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
closed circuit
gas
oxygen
closed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9329784A
Other languages
English (en)
Inventor
Schwechten Dieter
ディーター・シュベヒテン
Kaoru Maekawa
薫 前川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hosokawa Micron Corp
Original Assignee
Hosokawa Micron Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hosokawa Micron Corp filed Critical Hosokawa Micron Corp
Priority to JP9329784A priority Critical patent/JPH11156224A/ja
Publication of JPH11156224A publication Critical patent/JPH11156224A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被処理物の燃焼活性を抑制した状態で前記被
処理物を大気中に取出し可能とする閉回路粉砕装置を提
供する。 【解決手段】 不活性ガスGを充填した閉回路Rの内部
において、被処理物1を粉砕処理するために、圧縮した
不活性ガスGを用いて被処理物1を衝突粉砕するジェッ
トミル2と、圧縮した不活性ガスGを得るためのコンプ
レッサー4と、ジェットミル2に被処理物1を投入する
投入手段11と、ジェットミル2で粉砕された被処理物
1を分別回収する捕集器7と、閉回路Rの内部の粉塵を
捕集するための集塵機8とを備えた閉回路粉砕装置Sで
あって、被処理物1の燃焼活性を抑制した状態で被処理
物1を大気中に取出し可能にするために、閉回路Rの内
部のガス成分を調整する成分調整ガスAを閉回路Rの内
部に供給するガス成分調整手段16を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不活性ガスを充填
した閉回路の内部において、被処理物を粉砕処理するた
めに、圧縮した前記不活性ガスを用いて被処理物を衝突
粉砕するジェットミルと、前記圧縮した不活性ガスを得
るためのコンプレッサと、前記ジェットミルに被処理物
を投入する投入手段と、前記ジェットミルで粉砕された
被処理物を分別回収する捕集器と、前記閉回路の内部の
粉塵を捕集するための集塵機とを備えた閉回路粉砕装置
に関する。(尚、以降においては、単に「粉砕装置」と
称する。)
【0002】
【従来の技術】従来、この種の粉砕装置は、例えば、大
気中の酸素等と反応し易い被処理物を粉砕処理する場合
に用いる。この場合には、例えば窒素あるいはアルゴン
等の不活性ガスを閉回路中に循環させつつ、被処理物の
粉砕処理を行っていた。具体的には、従来の装置では、
前記ジェットミルで被処理物を粉砕するための噴射ガス
として不活性ガスを用い、当該不活性ガスを循環利用す
るために、捕集器、集塵機などを用いて不活性ガス中の
被処理物の微粉を除去すると共に、循環に際して圧力の
低下した不活性ガスの圧力をコンプレッサにより再度高
めて前記ジェットミルの内部に再び噴射するものであっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の粉砕装置で
は、前記閉回路が完全に不活性ガスのみで満たされてお
り、粉砕して得た粉体が殆ど酸化等されないという点で
は好ましいものであった。しかしながら、例えば、粉砕
によって得た粉体を別の工程に搬送する際には、微粉と
なった被処理物の表面積は極度に増大しているから、当
該粉体が大気と接触して激しく燃焼する場合がある。特
に、微粉化する程度が大きいほど前記燃焼のおそれも増
大することとなる。このように、粉砕処理自体は適切に
行われるものであっても、その後の取扱いが困難な粉体
は結局のところ利用性に欠けるものとなる。本発明の目
的は、このような従来技術の欠点を解消し、被処理物の
燃焼活性を抑制した状態で前記被処理物を大気中に取出
し可能とする閉回路粉砕装置を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明の特徴構成を、図1に示した例を参考に説明す
る。 (構成1)本発明の閉回路粉砕装置Sは、請求項1に記
載したごとく、被処理物1の燃焼活性を抑制した状態で
前記被処理物1を大気中に取出し可能にするために、前
記閉回路Rの内部のガス成分を調整する成分調整ガスA
を前記閉回路Rの内部に供給するガス成分調整手段16
を備えた点に特徴を有する。 (作用・効果)例えば、前記被処理物が大気中で燃焼し
易いものである場合には、粉砕処理を終了した時点で、
粉体の表面に何らかの保護層を形成しておけば被処理物
の燃焼活性を抑制することができる。このためには、本
構成のごとく、不活性ガスを充填した閉回路の内部に成
分調整ガスを混入させておき、前記被処理物の表面のみ
に予め燃焼活性の低い層を形成しておけば、当該被処理
物を大気中に取り出した際の前記被処理物の酸化あるい
は燃焼を防止することができる。このように、本構成で
あれば、大気中で燃焼・酸化し易い被処理物を粉砕処理
する場合に、次工程への搬送時に燃焼し難く取扱いの容
易な製品を製造可能な閉回路粉砕装置を得ることができ
る。
【0005】(構成2)本発明の閉回路粉砕装置Sは、
請求項2に記載したごとく、前記成分調整ガスAが酸素
含有ガスA1であり、前記ガス成分調整手段16を、前
記閉回路Rの内部の酸素濃度を検出する酸素濃度計15
と、当該酸素濃度計15の検出結果に基づいて前記閉回
路Rの内部に酸素含有ガスA1を供給する酸素含有ガス
供給手段14とで構成することができる。 (作用・効果)本構成のごとく、閉回路の内部の酸素濃
度に応じて閉回路の内部に酸素含有ガスを供給するもの
であれば、被処理物に予め酸化反応を生じさせ、例え
ば、被処理物の表面に酸化皮膜を形成して、大気中での
燃焼活性を低下させることができる。
【0006】(構成3)本発明の閉回路粉砕装置Sは、
請求項3に記載したごとく、前記酸素含有ガスA1をド
ライエアーA2で構成することができる。 (作用・効果)本構成で用いるドライエアーは、通常、
大気から水分を除去するだけで簡単に得ることができ
る。しかも、ドライエアーの成分は酸素および窒素が主
であるから、前記不活性ガスとして窒素を用いる場合に
非常に都合がよい。以上のごとくドライエアーを用いる
場合には、その入手が容易であり、原料コストも安価で
ある。しかも、ドライエアーを用いる場合には、前記不
活性ガスとして窒素を使用する場合が多いと考えられる
から、粉砕処理全体としてのランニングコストを低減化
することができる。
【0007】(構成4)本発明の閉回路粉砕装置Sは、
請求項4に記載したごとく、前記酸素含有ガス供給手段
14を前記コンプレッサー4の上手側近傍に設けて構成
することもできる。 (作用・効果)本発明の粉砕装置では、前記ジェットミ
ルで高圧の不活性ガスを噴射させる必要があることか
ら、前記コンプレッサーによって閉回路の内部の圧力を
高めている。この結果、閉回路全体の圧力も大気圧より
高い圧力に設定される。しかし、被処理物の投入・取出
し等に際して圧力損失が生じるから、閉回路の内部圧力
は前記コンプレッサーの直前の位置において最低とな
る。当該圧力が低い位置に前記酸素含有ガスを供給する
こととすれば、当該酸素含有ガスを供給するための圧力
も小さいもので済むから、前記酸素含有ガス供給手段を
コンパクトに構成することができる。また、閉回路の内
部の不活性ガスと前記酸素含有ガスとの混合を考えた場
合にも、これら混合気体の圧力が低圧であるほど両者の
混合が促進される。
【0008】(構成5)本発明の閉回路粉砕装置Sは、
請求項5に記載したごとく、前記被処理物1として希土
類系磁性材料を用い、前記閉回路Rの内部の酸素濃度
を、前記不活性ガスGとの体積比率で0.5〜2.0%
に設定することができる。 (作用・効果)被処理物として希土類系磁性材を用い、
当該材料を不活性ガスのみの雰囲気中で粉砕した場合に
は、得られた粉体全体の表面積が大きく増大しているこ
と等に起因して、粉体の燃焼活性は非常に高い状態にな
っている。この場合には、例えば酸素濃度がおよそ5%
以上存在すると前記粉体は酸素と反応して激しく燃焼す
る。よって、予め粉体の表面を酸化させるなど、大気中
での燃焼を阻止する処理が必要となる。ただし、前記粉
体の全体的な清浄度を維持するためには、前記酸化等の
程度は少ないほど望ましい。そこで、本構成のごとく、
酸素濃度を不活性ガスとの体積比率で0.5〜2.0%
に設定しておけば、上記要件を同時に満たすことがで
き、燃焼活性を抑制した状態で大気中に取出し可能な被
処理物を得ることができる。
【0009】尚、上記課題を解決するための手段の説明
中、図面を参照し、図面との対照を便利にするために符
号を記すが、当該記入により本発明が添付図面の構成に
限定されるものではない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。 (装置の概要)本発明に係る閉回路粉砕装置Sの概要を
図1に示す。本装置は、被処理物1を粉砕・搬送する閉
回路Rの内部に不活性ガスGを循環させて被処理物1の
酸化等を防止しつつ、被処理物1をジェットミル2によ
って微粉砕する装置である。前記不活性ガスGとして
は、例えば、窒素ガスN2 あるいはアルゴンガス等の各
種のガスを用いることができるが、本実施形態では、窒
素ガスN2 を用いる例を示す。尚、後述するごとく、本
発明の粉砕装置Sにおいては、前記被処理物1を僅かに
酸化させるための酸素含有ガスA1を前記窒素ガスN2
に混入させるものとする。当該装置における閉回路R
は、閉回路Rの圧力を高めるための昇圧回路R1と、被
処理物1を粉砕し搬送するための粉砕回路R2とからな
る。これら昇圧回路R1と粉砕回路R2とは連続してい
るが、不活性ガスGが前記粉砕回路R2に侵入するのを
制御するためのバイパス回路R3を両者の中間に設けて
ある。これら粉砕回路R2あるいは昇圧回路R1に対す
る不活性ガスGの流入割合は、両者の分岐部近傍に設け
た回路切換弁3を操作することで適宜調節する。
【0011】(昇圧回路)前記昇圧回路R1には、例え
ば、コンプレッサー4、および、低圧タンク5、高圧タ
ンク6を設けてある。前記コンプレッサー4は、ジェッ
トミル2に供給する高圧の窒素ガスN2 を得るためのも
のである。当該コンプレッサー4により、窒素ガスN2
の圧力は、およそ7〜8 kg/cm2G( kg/cm2G は、全体
の圧力から大気圧を差し引いた圧力を表す)に設定され
る。前記低圧タンク5は、前記コンプレッサー4の上手
側に設けてあり、前記コンプレッサー4に対して窒素ガ
スN2 を安定供給するための一種のバッファ装置であ
る。当該低圧タンク5に集められる窒素ガスN2 は前記
粉砕回路R2を流通してきたものであり、その途中では
被処理物1の投入・排出等が行われるため、ある程度の
圧力損失が生じている。当該低圧タンク5の圧力は、お
よそ0.10〜0.15 kg/cm2G となるように設定し
ておく。一方、前記コンプレッサー4の出口側には高圧
タンク6を設けてある。当該高圧タンク6は、前記粉砕
回路R2あるいは前記昇圧回路R1に対して高圧の窒素
ガスN2 を安定供給するための装置である。当該高圧タ
ンク6には、前記コンプレッサー4で圧縮された窒素ガ
スN2 が一旦貯蔵されるから、高圧タンク6の圧力はお
よそ7〜8 kg/cm2G となる。
【0012】(粉砕回路)前記粉砕回路R2には、例え
ば、ジェットミル2、および、捕集器7、集塵機8、ア
フターフィルタ9を設けてある。前記ジェットミル2
は、本実施形態では、図2に示すごとく流動層式のもの
を使用している。この方式のジェットミル2では、粉砕
室2aの内部に投入した被処理物1に対して、粉砕室2
aの周囲に複数設けたノズル2bよりジェット気流を吹
きつけ、粉砕室2a内で流動層を形成する。ここで加速
された被処理物1の粒子は前記ジェット気流の交差点で
相互に衝突し、粉砕が行われる。このため、本発明の粉
砕装置Sは、ノズル2bの磨耗あるいは粉砕室2aの壁
部2cの磨耗に起因する不純物を殆ど発生させることが
なく、被処理物1を汚染することもなく、更には、耐久
性にも優れた装置であるといえる。粉砕が終了した被処
理物1は、粉砕室2a内の上昇流によって上方に搬送さ
れ、粉砕室2aの最上部に設けた分級機10を介して捕
集器7へ搬送される。尚、当該ジェットミル2には、被
処理物1を投入するための投入手段11と、ジェットミ
ル2の各部に高圧空気を振分け供給するヘッダ12とを
備えてある。特に、前記投入手段11は、粉砕回路R2
の気密性を維持するために複数の仕切り壁を備えた構成
となっている。
【0013】粉砕が終了した被処理物1の粉体は捕集器
7によって集められ、製品となる。当該捕集器7は、例
えばサイクロン式のもの等を用いる。当該捕集器7で捕
集されなかった微細な粉体は、その下手側に設けた集塵
機8で集められる。集塵機8は、図示は省略するが、例
えば捕集用のエレメントと当該エレメントを適宜洗浄す
るためのパルスジェット機構とから構成してある。前記
エレメントは、例えば複合樹脂の焼結体を母材にし、表
面にフッ素化樹脂をコーティングしたもの等を用いる。
当該集塵機8で捕集できなかった粉塵は、さらに下手側
に設けたアフターフィルタ9によって捕集する。これら
の捕集手段により、粉砕回路R2の内部の粉塵はほぼ完
全に除去される。よって、この後に窒素ガスN2 を再圧
縮する場合において、前記コンプレッサー4等の装置が
損傷するのを防止することができる。以上のごとく、本
発明の粉砕装置Sは閉回路タイプであるものの、被処理
物1の連続処理が可能である。つまり、前記投入手段1
1から前記ジェットミル2の内部に被処理物1が連続的
に供給され、ここで粉砕された微粉体は前記捕集器7に
よって連続的に捕集されて製品となる。
【0014】(粉砕装置の運転要領および不活性ガス成
分の調整)当該粉砕装置Sの運転立上げは以下の手順で
行う。まず、粉砕装置Sの閉回路Rの内部を例えば所定
の不活性ガス雰囲気に置換する。本実施形態における所
定の不活性ガス雰囲気とは、窒素ガスN2 中に一定量の
酸素を含有した雰囲気をいう。つまりは、粉砕回路R2
および昇圧回路R1の内部を、完全な窒素ガスN2 雰囲
気にするものではなく、所定量の成分調整ガスAである
酸素含有ガスA1を前記閉回路Rの内部に供給する。さ
らに具体的には、本実施形態では前記酸素含有ガスA1
としてドライエアーA2を用いる。当該ドライエアーA
2には、酸素がおよそ20%含まれる。尚、水分は除去
してある。仮に水分を含んでいると、被処理物1と反応
して水素を発生させ、水素爆発を誘発するおそれがある
からである。
【0015】運転立上げの具体的手順としては、前記コ
ンプレッサー4の上手側に設けた窒素ガス供給手段13
から昇圧回路R1の内部に窒素ガスN2 を供給し、同時
に、前記コンプレッサー4の上手側に酸素含有ガスA1
であるドライエアーA2を供給しつつ、前記コンプレッ
サー4によって前記窒素ガスN2 を圧縮する。このと
き、昇圧回路R1と粉砕回路R2との分岐部に設けた回
路切換弁3を操作して粉砕回路R2を閉状態にし、昇圧
回路R1を開状態にする。この状態で、昇圧回路R1の
内部圧力を高めるべく昇圧運転を行う。尚、粉砕回路R
2に設けた前記ヘッダ12あるいは前記ジェットミル2
等については、予め、個々の装置毎に前記窒素ガス供給
手段13によって窒素ガスN2雰囲気に置換しておく。
昇圧回路R1の内部圧力が高まった段階で、粉砕回路R
2側の回路切換弁3を開状態にし、昇圧回路R1側の回
路切換弁3を閉状態にして粉砕回路R2側の昇圧運転を
行う。
【0016】昇圧が終了した昇圧回路R1および粉砕回
路R2には、前述のごとくドライエアーA2を供給す
る。これにより、粉砕に際して被処理物1の表面に酸化
膜等の燃焼活性の低い層を形成することができ、粉砕が
終了した被処理物1を大気中に取り出した際に前記被処
理物1が激しく燃焼するのを防止することができる。ド
ライエアーA2の供給は、前記低圧タンク5に付属して
設けた酸素含有ガス供給手段14から前記低圧タンク5
の内部に供給することにより行う。前記低圧タンク5に
ドライエアーA2を供給するのは以下の理由による。即
ち、本発明の粉砕装置Sでは、前記ジェットミル2で高
圧の不活性ガスGを噴射させる必要があることから、前
記コンプレッサー4によって閉回路Rの内部の圧力を高
めている。この結果、閉回路Rの全体としても大気圧よ
り高い圧力に設定されている。ただし、被処理物1の投
入・取出し等に際して圧力損失が生じるから、閉回路R
のうち前記コンプレッサー4の直前の位置において圧力
が最低となる。そこで、前記圧力が低い位置にドライエ
アーA2を供給することとすれば、その供給が容易なも
のとなる。この結果、例えば、酸素含有ガス供給手段1
4をコンパクトに構成することができることに加えて、
閉回路Rの内部の不活性ガスGとドライエアーA2との
混合を考えた場合には、これら混合気体の圧力が低圧で
あるほど両者の混合が促進されるから好都合である。
【0017】前記被処理物1の粉砕の進行に伴って、新
たに現出する被処理物1の表面は順次酸化される。つま
り、閉回路Rの内部の酸素は次第に消費されることとな
るため、閉回路Rの内部にドライエアーA2を順次補充
する必要がある。ドライエアーA2の供給に際しては、
閉回路Rの内部に酸素濃度計15を設けておき、前記粉
砕回路R2あるいは昇圧回路R1の酸素濃度を常時また
は一定時間毎に測定して、この測定結果に基づいて前記
酸素含有ガス供給手段14を動作させる。尚、前記酸素
含有ガス供給手段14と当該酸素濃度計15とで、閉回
路Rの内部の不活性ガスGの成分を調整するガス成分調
整手段16が構成される。前記酸素濃度計15は、例え
ば、低圧タンク5の上手側、あるいは、高圧タンク6の
下手側、ジェットミル2の前後の位置等に設置する。設
定すべき酸素濃度は被処理物1の種類によって適宜変更
する。例えば、前記被処理物1として希土類系のネオジ
ム−鉄−ボロン系磁性材料を用いる場合の酸素濃度は、
例えば0.5〜2.0%程度に設定する。これは、微粉
砕されて微粒子化した希土類系磁性材料は非常に酸化・
燃焼し易くなるためで、因みに、ネオジム−鉄−ボロン
系磁性材料では、例えば窒素ガスN2 中の酸素濃度が5
%以上になると、当該酸素と激しく反応して燃焼する。
しかし、前記設定濃度であれば、前記磁性材料を完全に
燃焼させてしまうことなく表面のみを酸化させることが
でき、その後の当該磁性材料の取扱いが容易となる。
【0018】(効果)以上のごとく、不活性ガスGを充
填した閉回路Rの内部に成分調整ガスAを混入させてお
き、前記被処理物1の表面のみに予め燃焼活性の低い層
を形成しておけば、当該被処理物1を大気中に取り出し
た際の、前記被処理物1の酸化あるいは燃焼を防止する
ことができる。この結果、大気中で酸化・燃焼し易い被
処理物1を粉砕処理する場合に、次工程への搬送時に燃
焼し難く取扱いの容易な製品を製造可能な閉回路粉砕装
置Sを得ることができた。
【0019】〔実施例〕 〈1〉 上記実施形態では、被処理物1としてネオジム
−鉄−ボロン系磁性材料を用いたが、この他にも、本発
明の閉回路粉砕装置Sは、ネオジ鉄、サマリウムコバル
ト、サマリウム鉄コバルト、コバルト、イットリウム、
テリビウム、酸化セリウム等の希土類系磁性材料の粉砕
にも適用可能である。
【0020】〈2〉 上記実施形態では、本発明の粉砕
装置Sを磁性材料の粉砕を行うために用いたが、この他
にも、螢光塗料・セラミックス・シリカゲル・アルミナ
等の高純度物質、タングステンカーバイド・シリコンカ
ーバイド・ボロンカーバイド・各種アルミナ・酸化マグ
ネシウム・酸化ジルコニウム・酸化シリコン・コランダ
ム等の研磨剤、アルミニウム粉末・銅粉末等の金属粉、
トナー・殺虫剤・ワックス・樹脂・脂肪・エポキシ樹脂
等の弱熱性・低融点物質、マイカ・グラファイト・タル
ク等の鱗片状物質、シリカゲルのように粉砕・分級が難
しい多孔性物質等の粉砕にも適用することができる。
【0021】〔別実施形態〕 〈1〉 上記実施形態においては、例えば図1に示した
ごとく、粉砕回路R2を単一の経路で構成する例を示し
た。しかし、当該構成に限られるものではなく、例え
ば、図3に示すごとく、前記ヘッダ12と前記ジェット
ミル2との中間位置、あるいは、前記ジェットミル2と
前記捕集器7との中間位置等に前記バイパス回路R3に
通じる分岐弁17を設けた構成にすることもできる。本
構成であれば、例えば、以下のように粉砕回路R2の昇
圧を行うことができる。
【0022】前記粉砕回路R2の昇圧に際しては、夫々
の分岐弁17を予め前記バイパス回路R3側に通じる状
態にしておく。この状態で、前記回路切換弁3を粉砕回
路R2の側に切り換えると、まず、前記ヘッダ12の前
後の粉砕回路R2が昇圧されつつ窒素ガスN2 雰囲気に
置換される。次に、前記ヘッダ12と前記ジェットミル
2との中間に設けた分岐弁17を前記ジェットミル2の
側に切り換える。これにより、前記ジェットミル2まで
の粉砕回路R2が昇圧され窒素ガスN2 雰囲気に置換さ
れる。このような操作を順次繰り返し、粉砕回路R2の
全体を昇圧しつつ所定の窒素ガスN2 雰囲気に置換した
のち、前記昇圧回路R1の回路切換弁3を閉じ状態にし
て運転の立上げを終了する。このように、粉砕回路R2
に設けた個々の装置毎に順次昇圧するものとすれば、前
記高圧タンク6に貯蔵したガス圧力が急激に低下するこ
と、あるいは、コンプレッサ4の負荷が急変すること等
が防止でき、閉回路内のガス循環の状態が乱れることが
なく、また、夫々の装置にも負担を与えない等の利点を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る閉回路粉砕装置の構成を示す説明
【図2】ジェットミルの構造を示す説明図
【図3】別実施形態に係る閉回路粉砕装置の構成を示す
説明図
【符号の説明】
1 被処理物 2 ジェットミル 4 コンプレッサー 7 捕集器 8 集塵機 11 投入手段 14 酸素含有ガス供給手段 15 酸素濃度計 16 ガス成分調整手段 A 成分調整ガス A2 ドライエアー G 不活性ガス R 閉回路 S 閉回路粉砕装置(粉砕装置)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不活性ガスを充填した閉回路の内部にお
    いて、被処理物を粉砕処理するために、 圧縮した前記不活性ガスを用いて被処理物を衝突粉砕す
    るジェットミルと、 前記圧縮した不活性ガスを得るためのコンプレッサと、 前記ジェットミルに被処理物を投入する投入手段と、 前記ジェットミルで粉砕された被処理物を分別回収する
    捕集器と、 前記閉回路の内部の粉塵を捕集するための集塵機とを備
    えた閉回路粉砕装置であって、 前記被処理物の燃焼活性を抑制した状態で前記被処理物
    を大気中に取出し可能にするために、前記閉回路の内部
    のガス成分を調整する成分調整ガスを前記閉回路の内部
    に供給するガス成分調整手段を備えた閉回路粉砕装置。
  2. 【請求項2】 前記成分調整ガスが酸素含有ガスであ
    り、前記ガス成分調整手段を、前記閉回路の内部の酸素
    濃度を検出する酸素濃度計と、当該酸素濃度計の検出結
    果に基づいて前記閉回路の内部に酸素含有ガスを供給す
    る酸素含有ガス供給手段とで構成してある請求項1に記
    載の閉回路粉砕装置。
  3. 【請求項3】 前記酸素含有ガスがドライエアーである
    請求項2に記載の閉回路粉砕装置。
  4. 【請求項4】 前記酸素含有ガス供給手段を前記コンプ
    レッサの上手側近傍に設けてある請求項2または3に記
    載の閉回路粉砕装置。
  5. 【請求項5】 前記被処理物が、希土類系磁性材料であ
    り、前記閉回路の内部の酸素濃度が、前記不活性ガスと
    の体積比率で0.5〜2.0%である請求項2から4の
    何れかに記載の閉回路粉砕装置。
JP9329784A 1997-12-01 1997-12-01 閉回路粉砕装置 Pending JPH11156224A (ja)

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JP9329784A JPH11156224A (ja) 1997-12-01 1997-12-01 閉回路粉砕装置

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