JPH11154760A - 受光素子及び火炎センサ - Google Patents
受光素子及び火炎センサInfo
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- JPH11154760A JPH11154760A JP9319534A JP31953497A JPH11154760A JP H11154760 A JPH11154760 A JP H11154760A JP 9319534 A JP9319534 A JP 9319534A JP 31953497 A JP31953497 A JP 31953497A JP H11154760 A JPH11154760 A JP H11154760A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 暗電流を可及的に低減できる受光素子を提供
する。 【解決手段】 受光素子が、半導体基板1上に、電流通
路を形成するための電流通路用半導体層3が積層され、
電流通路用半導体層3の一部分と電気的に導通状態とな
るように形成された第1の電極SEと、電流通路用半導
体層3における、第1の電極SEと電気的に導通状態と
なる部分とは別の部分と電気的に導通状態となるように
形成された第2の電極DEと、電流通路用半導体層3に
おける第1の電極SEと導通状態となる部分と第2の電
極DEと導通状態となる部分との間に形成される前記電
流通路に対して、電流の通過を阻止する状態とするため
の電圧を印加する制御用電極CEとが設けられ、前記電
流通路に入射した光よる第1の電極SEと第2の電極D
Eとの間に流れる電流の変化によって光を検出するよう
に構成されている。
する。 【解決手段】 受光素子が、半導体基板1上に、電流通
路を形成するための電流通路用半導体層3が積層され、
電流通路用半導体層3の一部分と電気的に導通状態とな
るように形成された第1の電極SEと、電流通路用半導
体層3における、第1の電極SEと電気的に導通状態と
なる部分とは別の部分と電気的に導通状態となるように
形成された第2の電極DEと、電流通路用半導体層3に
おける第1の電極SEと導通状態となる部分と第2の電
極DEと導通状態となる部分との間に形成される前記電
流通路に対して、電流の通過を阻止する状態とするため
の電圧を印加する制御用電極CEとが設けられ、前記電
流通路に入射した光よる第1の電極SEと第2の電極D
Eとの間に流れる電流の変化によって光を検出するよう
に構成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、受光素子及びその
受光素子を用いた火炎センサに関する。
受光素子を用いた火炎センサに関する。
【0002】
【従来の技術】かかる受光素子としては、一般に、入射
した光により電気抵抗が変化するのを検出する光導電型
受光素子や、半導体のp−n接合を利用したいわゆるフ
ォトダイオード等がよく知られている。
した光により電気抵抗が変化するのを検出する光導電型
受光素子や、半導体のp−n接合を利用したいわゆるフ
ォトダイオード等がよく知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記光
導電型受光素子では一般に暗電流が大きく、又、フォト
ダイーオードであっても暗電流の低減が十分ではなく、
特に微弱光を検出するのが困難であった。本発明は、上
記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、暗
電流を可及的に低減できる受光素子を提供する点にあ
る。
導電型受光素子では一般に暗電流が大きく、又、フォト
ダイーオードであっても暗電流の低減が十分ではなく、
特に微弱光を検出するのが困難であった。本発明は、上
記実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、暗
電流を可及的に低減できる受光素子を提供する点にあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記請求項1に記載の構
成を備えることにより、半導体基板上に、電流通路を形
成するための電流通路用半導体層が積層され、前記電流
通路用半導体層の一部分と電気的に導通状態となるよう
に形成された第1の電極と、前記電流通路用半導体層に
おける、前記第1の電極と電気的に導通状態となる部分
とは別の部分と電気的に導通状態となるように形成され
た第2の電極と、前記電流通路用半導体層における前記
第1の電極と導通状態となる部分と前記第2の電極と導
通状態となる部分との間に形成される前記電流通路に対
して、電流の通過を阻止する状態とするための電圧を印
加する制御用電極とが設けられ、前記電流通路に入射し
た光よる前記第1の電極と前記第2の電極との間に流れ
る電流の変化によって光を検出するように受光素子が構
成される。これにより、電流通路に光が入射しない状態
では、第1の電極と第2の電極との間に適当な電圧を印
加しても、制御用電極から電圧を印加して、第1の電極
と第2の電極との間に形成される電流通路における電流
の通過を阻止することができる。
成を備えることにより、半導体基板上に、電流通路を形
成するための電流通路用半導体層が積層され、前記電流
通路用半導体層の一部分と電気的に導通状態となるよう
に形成された第1の電極と、前記電流通路用半導体層に
おける、前記第1の電極と電気的に導通状態となる部分
とは別の部分と電気的に導通状態となるように形成され
た第2の電極と、前記電流通路用半導体層における前記
第1の電極と導通状態となる部分と前記第2の電極と導
通状態となる部分との間に形成される前記電流通路に対
して、電流の通過を阻止する状態とするための電圧を印
加する制御用電極とが設けられ、前記電流通路に入射し
た光よる前記第1の電極と前記第2の電極との間に流れ
る電流の変化によって光を検出するように受光素子が構
成される。これにより、電流通路に光が入射しない状態
では、第1の電極と第2の電極との間に適当な電圧を印
加しても、制御用電極から電圧を印加して、第1の電極
と第2の電極との間に形成される電流通路における電流
の通過を阻止することができる。
【0005】一方、前記電流通路に光が入射すると、前
記電流通路は電流通路用半導体層に形成されていること
から、その電流通路用半導体層の材料に応じて電子正孔
対が生成され、それによって電流通路の電気抵抗が低下
する。この電流通路の電気抵抗の低下に応じて、第1の
電極と第2の電極との間に印加している電圧によって前
記電流通路に電流が流れるものとなり、入射した光を検
出できる。従って、前記電流通路に対して光が入射しな
い状態では、制御用電極からの電圧の印加によって、第
1の電極と第2の電極との間にはほとんど電流が流れな
い状態となり、もって暗電流を可及的に低減できる受光
素子を提供できるに至った。
記電流通路は電流通路用半導体層に形成されていること
から、その電流通路用半導体層の材料に応じて電子正孔
対が生成され、それによって電流通路の電気抵抗が低下
する。この電流通路の電気抵抗の低下に応じて、第1の
電極と第2の電極との間に印加している電圧によって前
記電流通路に電流が流れるものとなり、入射した光を検
出できる。従って、前記電流通路に対して光が入射しな
い状態では、制御用電極からの電圧の印加によって、第
1の電極と第2の電極との間にはほとんど電流が流れな
い状態となり、もって暗電流を可及的に低減できる受光
素子を提供できるに至った。
【0006】又、上記請求項2記載の構成を備えること
により、請求項1記載の受光素子において、前記制御用
電極が、光の入射経路において前記電流通路を覆うよう
に配置され、前記制御用電極に、光の通過を許容する複
数の開口が形成されている。すなわち、制御用電極は、
前記電流通路に対して作用する関係上、前記電流通路を
覆うように配置され、前記電流通路に入射する光を遮る
状態とならざるを得ない場合があるが、このような場合
でも、制御用電極に、光の通過を許容する複数の開口を
形成することで、できるだけ光の通過を許容して、効果
的に光を検出できるようにすることができる。
により、請求項1記載の受光素子において、前記制御用
電極が、光の入射経路において前記電流通路を覆うよう
に配置され、前記制御用電極に、光の通過を許容する複
数の開口が形成されている。すなわち、制御用電極は、
前記電流通路に対して作用する関係上、前記電流通路を
覆うように配置され、前記電流通路に入射する光を遮る
状態とならざるを得ない場合があるが、このような場合
でも、制御用電極に、光の通過を許容する複数の開口を
形成することで、できるだけ光の通過を許容して、効果
的に光を検出できるようにすることができる。
【0007】又、上記請求項3記載の構成を備えること
により、請求項1記載の受光素子において、前記第1の
電極と前記第2の電極とが、一方の櫛部が他方の櫛部に
入り込んで一対の櫛形電極部分を有するように形成さ
れ、その第1の電極と第2の電極との間に、それらの櫛
部に沿うように屈曲形状に形成された前記制御用電極
が、前記第1電極及び第2電極から離間して配置されて
いる。すなわち、前記第1の電極と前記第2の電極と
が、いわゆる一対の櫛形電極を形成し、それらの櫛部に
沿うように制御用電極が形成されるので、前記第1の電
極と前記第2の電極とが対向して光を受光する部分を十
分に確保しながら、電極の配置スペースを可及的に小さ
くできる。
により、請求項1記載の受光素子において、前記第1の
電極と前記第2の電極とが、一方の櫛部が他方の櫛部に
入り込んで一対の櫛形電極部分を有するように形成さ
れ、その第1の電極と第2の電極との間に、それらの櫛
部に沿うように屈曲形状に形成された前記制御用電極
が、前記第1電極及び第2電極から離間して配置されて
いる。すなわち、前記第1の電極と前記第2の電極と
が、いわゆる一対の櫛形電極を形成し、それらの櫛部に
沿うように制御用電極が形成されるので、前記第1の電
極と前記第2の電極とが対向して光を受光する部分を十
分に確保しながら、電極の配置スペースを可及的に小さ
くできる。
【0008】又、上記請求項4記載の構成を備えること
により、請求項1〜3のいずれか1項に記載の受光素子
において、前記電流通路用半導体層が、キャリア濃度が
1×1015cm-3以下の高抵抗のIny Alx Ga
1-x-y N単結晶膜(x≧0,y≧0)を備えて構成され
る。これにより、前記電流通路の形成部分のキャリア濃
度を十分に小さいものとして、暗電流を一層小さくする
ことができるものとなった。
により、請求項1〜3のいずれか1項に記載の受光素子
において、前記電流通路用半導体層が、キャリア濃度が
1×1015cm-3以下の高抵抗のIny Alx Ga
1-x-y N単結晶膜(x≧0,y≧0)を備えて構成され
る。これにより、前記電流通路の形成部分のキャリア濃
度を十分に小さいものとして、暗電流を一層小さくする
ことができるものとなった。
【0009】又、上記請求項5記載の構成を備えること
により、請求項4記載の受光素子において、前記高抵抗
のIny Alx Ga1-x-y N単結晶膜を、V族元素の I
II族元素に対する材料供給比率を5000以上としてM
OCVD法にて成膜する構成とする。すなわち、かかる
成膜条件にて、Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜(x
≧0,y≧0)のキャリア濃度を十分に小さくできるこ
とを実験的に確認でき、上記の如く暗電流を一層小さく
できるものとなった。
により、請求項4記載の受光素子において、前記高抵抗
のIny Alx Ga1-x-y N単結晶膜を、V族元素の I
II族元素に対する材料供給比率を5000以上としてM
OCVD法にて成膜する構成とする。すなわち、かかる
成膜条件にて、Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜(x
≧0,y≧0)のキャリア濃度を十分に小さくできるこ
とを実験的に確認でき、上記の如く暗電流を一層小さく
できるものとなった。
【0010】又、上記請求項6記載の構成を備えること
により、請求項4又は5記載の受光素子において、前記
高抵抗のIny Alx Ga1-x-y N単結晶膜の吸収スペ
クトルの長波長端が300nm近傍以下となるように構
成されている。このような波長領域において検出対象と
なる光は、一般的に微弱な光が検出対象となる場合が多
い。このような場合に、上記のように暗電流を低減でき
ることが極めて有効である。
により、請求項4又は5記載の受光素子において、前記
高抵抗のIny Alx Ga1-x-y N単結晶膜の吸収スペ
クトルの長波長端が300nm近傍以下となるように構
成されている。このような波長領域において検出対象と
なる光は、一般的に微弱な光が検出対象となる場合が多
い。このような場合に、上記のように暗電流を低減でき
ることが極めて有効である。
【0011】又、上記請求項7記載の構成を備えること
により、請求項4又は5記載の受光素子において、前記
高抵抗のIny Alx Ga1-x-y N単結晶膜が、0≦y
<0.5、且つ、0≦x≦0.6となるように構成され
ている。このような範囲の組成比を有するように上記高
抵抗のIny Alx Ga1-x-yN単結晶膜を作製するこ
とで、可視光の領域では感度を有さず紫外線領域に感度
を有する受光素子の作製が可能となるが、このような波
長領域において検出対象となる光は、一般的に微弱な光
が検出対象となる場合が多い。このような場合に、上記
のように暗電流を低減できることが極めて有効となる。
により、請求項4又は5記載の受光素子において、前記
高抵抗のIny Alx Ga1-x-y N単結晶膜が、0≦y
<0.5、且つ、0≦x≦0.6となるように構成され
ている。このような範囲の組成比を有するように上記高
抵抗のIny Alx Ga1-x-yN単結晶膜を作製するこ
とで、可視光の領域では感度を有さず紫外線領域に感度
を有する受光素子の作製が可能となるが、このような波
長領域において検出対象となる光は、一般的に微弱な光
が検出対象となる場合が多い。このような場合に、上記
のように暗電流を低減できることが極めて有効となる。
【0012】又、上記請求項8記載の構成を備えること
により、火炎センサが、請求項6又は7記載の受光素子
を用いて構成される。すなわち、上記のように可視光の
領域では感度を有さず紫外線領域に感度を有する受光素
子にて火炎センサを構成できる。火炎の存在を検出する
については、火炎から発する光を検出することによって
その存否を検出できるが、この場合、火炎以外の光源か
らの光を検出してしまうと火炎の存否を誤検出してしま
うことになる。このような誤検出の原因となる光として
は一般的に太陽光と蛍光灯とが考えられる。ここで、図
7に示すように、検出対象とする火炎のスペクトル(図
7において「ガスの火炎の光」として示す)と、太陽光
及び蛍光灯(図7においては「室内光」として示す)の
スペクトルとを比較すると、300nm近傍以下では、
火炎のスペクトルがある程度の強度があるのに対し、太
陽光及び蛍光灯は十分に小さい相対強度となっている。
により、火炎センサが、請求項6又は7記載の受光素子
を用いて構成される。すなわち、上記のように可視光の
領域では感度を有さず紫外線領域に感度を有する受光素
子にて火炎センサを構成できる。火炎の存在を検出する
については、火炎から発する光を検出することによって
その存否を検出できるが、この場合、火炎以外の光源か
らの光を検出してしまうと火炎の存否を誤検出してしま
うことになる。このような誤検出の原因となる光として
は一般的に太陽光と蛍光灯とが考えられる。ここで、図
7に示すように、検出対象とする火炎のスペクトル(図
7において「ガスの火炎の光」として示す)と、太陽光
及び蛍光灯(図7においては「室内光」として示す)の
スペクトルとを比較すると、300nm近傍以下では、
火炎のスペクトルがある程度の強度があるのに対し、太
陽光及び蛍光灯は十分に小さい相対強度となっている。
【0013】従って、可視光の領域では感度を有さず紫
外線領域に感度を有する受光素子を用いて火炎センサを
構成することで、太陽光や蛍光灯等の外乱光を除外して
火炎の存否を検出できるものとなる。この場合、蛍光灯
の影響を主に考えるべき室内では、300nm以下とす
ることが好ましく、太陽光を考えるべき室外を対象とす
る場合は、280nm以下とすることが好ましい。しか
も、測定対象の火炎による熱の影響で火炎センサが温度
上昇すると、一般的に暗電流が増大するのであるが、上
述のようにPIN型受光素子の構成が可能となること
で、暗電流の増大による検出能力の悪化を可及的に抑制
できる。
外線領域に感度を有する受光素子を用いて火炎センサを
構成することで、太陽光や蛍光灯等の外乱光を除外して
火炎の存否を検出できるものとなる。この場合、蛍光灯
の影響を主に考えるべき室内では、300nm以下とす
ることが好ましく、太陽光を考えるべき室外を対象とす
る場合は、280nm以下とすることが好ましい。しか
も、測定対象の火炎による熱の影響で火炎センサが温度
上昇すると、一般的に暗電流が増大するのであるが、上
述のようにPIN型受光素子の構成が可能となること
で、暗電流の増大による検出能力の悪化を可及的に抑制
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。受光素子PSは、図1に示すよう
に、半導体基板であるサファイヤ基板1上にAlN緩衝
層2、後述する電流通路を形成するための電流通路用半
導体層としてのn- Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜
3、及び、pInAlGaN単結晶膜4が形成され、更
に、pInAlGaN単結晶膜4上には制御用電極CE
が形成され、n- Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜3
上におけるpInAlGaN単結晶膜4の両側脇に第1
の電極SEと第2の電極DEとが形成され、全体として
いわゆるFETに類似する構成としてある。尚、n- I
ny Alx Ga1-x-y N単結晶膜3における第1の電極
SE及び第2の電極DEの形成箇所は、イオン注入によ
り一対のn+ 領域5a,5bが形成され、容易にオーミ
ックコンタクトをとれるようにしている。
に基づいて説明する。受光素子PSは、図1に示すよう
に、半導体基板であるサファイヤ基板1上にAlN緩衝
層2、後述する電流通路を形成するための電流通路用半
導体層としてのn- Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜
3、及び、pInAlGaN単結晶膜4が形成され、更
に、pInAlGaN単結晶膜4上には制御用電極CE
が形成され、n- Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜3
上におけるpInAlGaN単結晶膜4の両側脇に第1
の電極SEと第2の電極DEとが形成され、全体として
いわゆるFETに類似する構成としてある。尚、n- I
ny Alx Ga1-x-y N単結晶膜3における第1の電極
SE及び第2の電極DEの形成箇所は、イオン注入によ
り一対のn+ 領域5a,5bが形成され、容易にオーミ
ックコンタクトをとれるようにしている。
【0015】制御用電極CEは、受光素子PSの平面図
である図2に示すように、多数の開口6が形成されてメ
ッシュ状としてあり、開口6からはpInAlGaN単
結晶膜4が露出している。又、図2に示すように、第1
の電極SE,第2の電極DE及び制御用電極CEの周囲
を、AlN緩衝層2又はサファイヤ基板1が露出する深
さまでエッチング除去し、第1の電極SEと第2の電極
DEとの間に不必要な電流通路が形成されるのを可及的
に防止している。
である図2に示すように、多数の開口6が形成されてメ
ッシュ状としてあり、開口6からはpInAlGaN単
結晶膜4が露出している。又、図2に示すように、第1
の電極SE,第2の電極DE及び制御用電極CEの周囲
を、AlN緩衝層2又はサファイヤ基板1が露出する深
さまでエッチング除去し、第1の電極SEと第2の電極
DEとの間に不必要な電流通路が形成されるのを可及的
に防止している。
【0016】上記受光素子PSを構成する各部のうち、
入射光による電子正孔対の生成に寄与するのはn- In
y Alx Ga1-x-y N単結晶膜3であり、更に詳細に
は、n - Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜3における
第1の電極SEと第2の電極DEとの間に形成される電
流通路の部分が主として寄与する。このn- Iny Al
x Ga1-x-y N単結晶膜3による分光感度は、n- In
yAlx Ga1-x-y N単結晶膜3の III族元素の組成比
によって規定される。具体的には、図4に示すInを含
まないAlx Ga1-x NのバンドギャップとAl混晶比
xとの関係のように、Al混晶比が大きくなるほどバン
ドギャップが広くなって光吸収端が短波長側に移動す
る。Alx Ga1-x NのAlの一部がInに置き代わる
関係となるIny Alx Ga1-x-y Nの場合では、In
が、Al又はGaに置き代わる割合が大きくなるにつれ
てバンドギャップが狭くなり光吸収端が長波長側に移動
する。本発明では、受光素子PSを火炎センサとして用
いるものとしており、上述のように、図7に「ガスの火
炎の光」として示すガスの炎から発する光のスペクトル
を、図7に示す雑音光として作用する太陽光や室内光
(蛍光灯の光)の影響を除外した状態で検出できるのが
望ましい。
入射光による電子正孔対の生成に寄与するのはn- In
y Alx Ga1-x-y N単結晶膜3であり、更に詳細に
は、n - Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜3における
第1の電極SEと第2の電極DEとの間に形成される電
流通路の部分が主として寄与する。このn- Iny Al
x Ga1-x-y N単結晶膜3による分光感度は、n- In
yAlx Ga1-x-y N単結晶膜3の III族元素の組成比
によって規定される。具体的には、図4に示すInを含
まないAlx Ga1-x NのバンドギャップとAl混晶比
xとの関係のように、Al混晶比が大きくなるほどバン
ドギャップが広くなって光吸収端が短波長側に移動す
る。Alx Ga1-x NのAlの一部がInに置き代わる
関係となるIny Alx Ga1-x-y Nの場合では、In
が、Al又はGaに置き代わる割合が大きくなるにつれ
てバンドギャップが狭くなり光吸収端が長波長側に移動
する。本発明では、受光素子PSを火炎センサとして用
いるものとしており、上述のように、図7に「ガスの火
炎の光」として示すガスの炎から発する光のスペクトル
を、図7に示す雑音光として作用する太陽光や室内光
(蛍光灯の光)の影響を除外した状態で検出できるのが
望ましい。
【0017】このため、吸収スペクトルの長波長端が3
00nn近傍以下となるようにするのが好適である。具
体的には、y=0としてInを含まないAlx Ga1-x
Nの場合では、Al混晶比を0.42乃至0.45の範
囲で選択すれば、バンドギャップが概ね4.5eVとな
り、吸収スペクトルの長波長端はおよそ275nmとな
る。y>0としてInを成分に含める場合は、それに応
じてAl混晶比xを大きくし、Gaの割合を減じること
で、上記のバンドギャップとすることができる。但し、
y≧0.5の範囲では、Alの割合を最大にしても吸収
スペクトルの長波長端が長波長側へ移動し過ぎるものと
なり、現実には、0≦y<0.5の範囲が望ましい。
又、Al混晶比xを大とし過ぎると、図7に示す「ガス
の火炎の光」に対する感度も低下し、火炎センサとして
の利用が困難となるので、0≦x0.6の範囲とするの
が望ましい。尚、太陽光が完全に遮光された状態で使用
されることが前提であれば、バンドギャップが概ね4.
3eVとなるようにして、吸収端を若干長波長側へ移動
させてもほぼ同等の性能が得られる。尚、上述のよう
に、n- Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜3において
入射した光を吸収させる関係上、検出対象とする波長範
囲の光がpInAlGaN単結晶膜4において吸収され
るのをできるだけ抑制するために、pInAlGaN単
結晶膜4のバンドギャップがn- Iny Alx Ga
1-x-y N単結晶膜3のバンドギャップよりある程度広く
なるように、pInAlGaN単結晶膜4の構成元素の
組成が決定される。
00nn近傍以下となるようにするのが好適である。具
体的には、y=0としてInを含まないAlx Ga1-x
Nの場合では、Al混晶比を0.42乃至0.45の範
囲で選択すれば、バンドギャップが概ね4.5eVとな
り、吸収スペクトルの長波長端はおよそ275nmとな
る。y>0としてInを成分に含める場合は、それに応
じてAl混晶比xを大きくし、Gaの割合を減じること
で、上記のバンドギャップとすることができる。但し、
y≧0.5の範囲では、Alの割合を最大にしても吸収
スペクトルの長波長端が長波長側へ移動し過ぎるものと
なり、現実には、0≦y<0.5の範囲が望ましい。
又、Al混晶比xを大とし過ぎると、図7に示す「ガス
の火炎の光」に対する感度も低下し、火炎センサとして
の利用が困難となるので、0≦x0.6の範囲とするの
が望ましい。尚、太陽光が完全に遮光された状態で使用
されることが前提であれば、バンドギャップが概ね4.
3eVとなるようにして、吸収端を若干長波長側へ移動
させてもほぼ同等の性能が得られる。尚、上述のよう
に、n- Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜3において
入射した光を吸収させる関係上、検出対象とする波長範
囲の光がpInAlGaN単結晶膜4において吸収され
るのをできるだけ抑制するために、pInAlGaN単
結晶膜4のバンドギャップがn- Iny Alx Ga
1-x-y N単結晶膜3のバンドギャップよりある程度広く
なるように、pInAlGaN単結晶膜4の構成元素の
組成が決定される。
【0018】次に、上記構成の受光素子PSの製造方法
について説明する。受光素子PSを構成する各層は、ウ
ェハ状態のサファイヤ基板1上に、MOCVD装置にて
積層される。MOCVD装置は、反応室(成膜室)が常
圧付近となる常圧型のものを用いる。上記各層の積層
は、ウェハ状態のサファイヤ基板1を反応室(成膜室)
にセットした状態で、サファイヤ基板1を加熱し、各構
成元素の材料ガスの供給状態を順次切換えることによ
り、順次積層される。尚、サファイヤ基板1の基板温度
は、AlN緩衝層2の成長時は400℃〜600℃と
し、AlN緩衝層2上への上記各層の成長時は900℃
〜1100℃(最も望ましくは1050℃)とする。材
料ガスとしては、In,Al,Ga及びNの各構成元素
は、夫々、TMIn(トリメチルインジウム),TMA
l(トリメチルアルミニウム),TMGa(トリメチル
ガリウム)及びNH3 (アンモニア)として供給され、
又、n型不純物としてSi,p型不純物としてMgが、
夫々、SiH4 (シラン),CP2 Mg(シクロペンタ
ンマグネシウム)として適宜供給される。尚、p型不純
物としてCaを用いる場合は、いわゆるイオンインプラ
ンテーションを用いる。
について説明する。受光素子PSを構成する各層は、ウ
ェハ状態のサファイヤ基板1上に、MOCVD装置にて
積層される。MOCVD装置は、反応室(成膜室)が常
圧付近となる常圧型のものを用いる。上記各層の積層
は、ウェハ状態のサファイヤ基板1を反応室(成膜室)
にセットした状態で、サファイヤ基板1を加熱し、各構
成元素の材料ガスの供給状態を順次切換えることによ
り、順次積層される。尚、サファイヤ基板1の基板温度
は、AlN緩衝層2の成長時は400℃〜600℃と
し、AlN緩衝層2上への上記各層の成長時は900℃
〜1100℃(最も望ましくは1050℃)とする。材
料ガスとしては、In,Al,Ga及びNの各構成元素
は、夫々、TMIn(トリメチルインジウム),TMA
l(トリメチルアルミニウム),TMGa(トリメチル
ガリウム)及びNH3 (アンモニア)として供給され、
又、n型不純物としてSi,p型不純物としてMgが、
夫々、SiH4 (シラン),CP2 Mg(シクロペンタ
ンマグネシウム)として適宜供給される。尚、p型不純
物としてCaを用いる場合は、いわゆるイオンインプラ
ンテーションを用いる。
【0019】上記各層の積層において、AlN緩衝層2
は約200Åの層厚に成長させる。n- Iny Alx G
a1-x-y N単結晶膜3を積層する場合においては、TM
In,TMAl,TMGa及びNH3 の材料供給量を、
夫々、a(mol/sec),b(mol/sec),
c(mol/sec)及びX(mol/sec)とする
と、V族元素の III族元素に対する材料供給比率、すな
わち、X/(a+b+c)が、5000以上となるよう
に設定し、キャリア濃度の調整のために適宜SiH4 ガ
ス流しながら成膜する。このような条件で成膜すること
により、n- Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜3は、
キャリア濃度が1×1015cm-3以下の単結晶膜が得ら
れる。尚、常圧型のMOCVD装置によって、上記成膜
条件として成膜することで極めて良好な特性のものが得
られるのであるが、必ずしも常圧型に限られず、いわゆ
る減圧型のMOCVD装置を用いても良い。減圧型のM
OCVD装置において、n- Iny Alx Ga1-x-y N
単結晶膜3の成膜時の圧力を1/3〜1/2気圧程度と
すると、V族元素の III族元素に対する材料供給比率を
上述のように高い値に容易に設定できる。又、pInA
lGaN単結晶膜4は、CP2 Mgを流しながら、検出
対象とする光の波長域において、n- Iny Alx Ga
1-x-y N単結晶膜3へ入射する光に対して反射防止膜と
して作用する層厚に成長させる。
は約200Åの層厚に成長させる。n- Iny Alx G
a1-x-y N単結晶膜3を積層する場合においては、TM
In,TMAl,TMGa及びNH3 の材料供給量を、
夫々、a(mol/sec),b(mol/sec),
c(mol/sec)及びX(mol/sec)とする
と、V族元素の III族元素に対する材料供給比率、すな
わち、X/(a+b+c)が、5000以上となるよう
に設定し、キャリア濃度の調整のために適宜SiH4 ガ
ス流しながら成膜する。このような条件で成膜すること
により、n- Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜3は、
キャリア濃度が1×1015cm-3以下の単結晶膜が得ら
れる。尚、常圧型のMOCVD装置によって、上記成膜
条件として成膜することで極めて良好な特性のものが得
られるのであるが、必ずしも常圧型に限られず、いわゆ
る減圧型のMOCVD装置を用いても良い。減圧型のM
OCVD装置において、n- Iny Alx Ga1-x-y N
単結晶膜3の成膜時の圧力を1/3〜1/2気圧程度と
すると、V族元素の III族元素に対する材料供給比率を
上述のように高い値に容易に設定できる。又、pInA
lGaN単結晶膜4は、CP2 Mgを流しながら、検出
対象とする光の波長域において、n- Iny Alx Ga
1-x-y N単結晶膜3へ入射する光に対して反射防止膜と
して作用する層厚に成長させる。
【0020】pInAlGaN単結晶膜4を積層した
後、制御用電極CEを形成する部分を残して、フォトリ
ソグラフィ等の技術によりpInAlGaN単結晶膜4
をエッチング除去し、図2に示すように、第1の電極S
E及び第2の電極DEの形成予定箇所を囲む範囲で、イ
オンインプランテーションによりSiを注入し、n+ 領
域5a,5bを形成する。この後、図2に示すような配
置となるように、第1の電極SE,第2の電極DE及び
制御用電極CEを形成し、更に、上述のように第1の電
極SE,第2の電極DE及び制御用電極CEの周囲をエ
ッチング除去した後、個々の素子に分離する。尚、第1
の電極SE,第2の電極DE及び制御用電極CEの周囲
をエッチング除去する代わりに、第1の電極SE,第2
の電極DE及び制御用電極CEの周囲にイオンインプラ
ンテーションにより水素イオンや窒素イオン等を打ち込
んで高抵抗化することにより不必要な電流通路が形成さ
れるのを可及的に防止しても良い。
後、制御用電極CEを形成する部分を残して、フォトリ
ソグラフィ等の技術によりpInAlGaN単結晶膜4
をエッチング除去し、図2に示すように、第1の電極S
E及び第2の電極DEの形成予定箇所を囲む範囲で、イ
オンインプランテーションによりSiを注入し、n+ 領
域5a,5bを形成する。この後、図2に示すような配
置となるように、第1の電極SE,第2の電極DE及び
制御用電極CEを形成し、更に、上述のように第1の電
極SE,第2の電極DE及び制御用電極CEの周囲をエ
ッチング除去した後、個々の素子に分離する。尚、第1
の電極SE,第2の電極DE及び制御用電極CEの周囲
をエッチング除去する代わりに、第1の電極SE,第2
の電極DE及び制御用電極CEの周囲にイオンインプラ
ンテーションにより水素イオンや窒素イオン等を打ち込
んで高抵抗化することにより不必要な電流通路が形成さ
れるのを可及的に防止しても良い。
【0021】上記構成の受光素子PSは、制御用電極C
Eと第2電極DEとの間にいわゆる逆バイアスをかけ
て、図3に示すように、n- Iny Alx Ga1-x-y N
単結晶膜3の上下幅全体に空乏層VLが広がる状態とし
て使用する。このように空乏層を形成することで、第1
の電極SEと第2の電極DEとの間に電圧を印加して
も、n- Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜3における
第1の電極SEと第2の電極DEとの間に形成される電
流通路、より厳密には、第1の電極SEと導通状態とな
る部分であるn+ 領域5aと第2の電極DEと導通状態
となる部分であるn+ 領域5bとの間に形成される電流
通路に対して、電流の通過を阻止する状態となる。この
状態で、制御用電極CEに形成された開口6等から光が
入射すると、上記電流通路に電子正孔対が生成されて電
気抵抗が低下する。これによって第1の電極SEと第2
の電極DEとの間に電流が流れ、入射した光を検出でき
ることになる。
Eと第2電極DEとの間にいわゆる逆バイアスをかけ
て、図3に示すように、n- Iny Alx Ga1-x-y N
単結晶膜3の上下幅全体に空乏層VLが広がる状態とし
て使用する。このように空乏層を形成することで、第1
の電極SEと第2の電極DEとの間に電圧を印加して
も、n- Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜3における
第1の電極SEと第2の電極DEとの間に形成される電
流通路、より厳密には、第1の電極SEと導通状態とな
る部分であるn+ 領域5aと第2の電極DEと導通状態
となる部分であるn+ 領域5bとの間に形成される電流
通路に対して、電流の通過を阻止する状態となる。この
状態で、制御用電極CEに形成された開口6等から光が
入射すると、上記電流通路に電子正孔対が生成されて電
気抵抗が低下する。これによって第1の電極SEと第2
の電極DEとの間に電流が流れ、入射した光を検出でき
ることになる。
【0022】〔別実施形態〕以下、別実施形態を列記す
る。 上記実施の形態では、第1の電極SEと第2の電極
DEとの間に形成される電流通路に対して、制御用電極
CEと第2の電極DEとの間に逆バイアスとなる電圧を
印加して、電流の通過を阻止する状態としているが、上
記実施の形態におけるpInAlGaN単結晶膜4の代
わりに、SiO2 等の絶縁膜を積層し、その上に制御用
電極CEを形成する構成や、n- Iny Alx Ga
1-x-y N単結晶膜3の上に制御用電極CEを直接形成す
る構成として、いわゆるMIS型やMES型のFETに
類似する構成としても良い。
る。 上記実施の形態では、第1の電極SEと第2の電極
DEとの間に形成される電流通路に対して、制御用電極
CEと第2の電極DEとの間に逆バイアスとなる電圧を
印加して、電流の通過を阻止する状態としているが、上
記実施の形態におけるpInAlGaN単結晶膜4の代
わりに、SiO2 等の絶縁膜を積層し、その上に制御用
電極CEを形成する構成や、n- Iny Alx Ga
1-x-y N単結晶膜3の上に制御用電極CEを直接形成す
る構成として、いわゆるMIS型やMES型のFETに
類似する構成としても良い。
【0023】又、いわゆるHEMTに類似する構成とし
ても良い。このように構成するには、例えば、上記実施
の形態におけるn- Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜
3の代わりに電流通路用半導体層として十分にキャリア
濃度を低くしたiAlGaN層を積層し、pInAlG
aN単結晶膜4の代わりにいわゆる電子供給層として寄
与するn+ AlGaN層を積層すれば良い。但し、n+
AlGaN層のバンドギャップがiAlGaN層のバン
ドギャップよりも十分大きくなるようにAl混晶比を設
定する。このように構成することで、iAlGaN層と
pInAlGaN単結晶膜4との界面におけるiAlG
aN層側にいわゆる電子走行層が形成されて電流通路と
なり、電子の走行を妨害する不純物が少ないので高速応
答が可能となる。尚、上記のように種々の構成として
も、受光検出の原理は上記実施の形態と同様である。
ても良い。このように構成するには、例えば、上記実施
の形態におけるn- Iny Alx Ga1-x-y N単結晶膜
3の代わりに電流通路用半導体層として十分にキャリア
濃度を低くしたiAlGaN層を積層し、pInAlG
aN単結晶膜4の代わりにいわゆる電子供給層として寄
与するn+ AlGaN層を積層すれば良い。但し、n+
AlGaN層のバンドギャップがiAlGaN層のバン
ドギャップよりも十分大きくなるようにAl混晶比を設
定する。このように構成することで、iAlGaN層と
pInAlGaN単結晶膜4との界面におけるiAlG
aN層側にいわゆる電子走行層が形成されて電流通路と
なり、電子の走行を妨害する不純物が少ないので高速応
答が可能となる。尚、上記のように種々の構成として
も、受光検出の原理は上記実施の形態と同様である。
【0024】 上記実施の形態では、第1の電極SE
と第2の電極DEとを制御用電極CEの両脇に配置する
構成としているが、受光素子PSの平面図である図5に
示すよに、第1の電極SEを中央に配置し、その周囲に
制御用電極CEと第2の電極DEとを同心円状に配置す
る構成としても良い。この場合においても、第1の電極
SE及び第2の電極DEの形成箇所は、上記実施の形態
と同様にn+ 領域10a,10bを形成しておくことが
望ましい。このように第2の電極DEで第1の電極SE
を取り囲むように配置することで、不必要な電流通路が
形成されず、第1の電極SEと第2の電極DEとの間に
高電圧を印加することが可能となり、信号電流の増大を
図れる。又、受光素子PSの平面図である図6に示すよ
うに、第1の電極SEと第2の電極DEとが、一対の櫛
部が他方の櫛部に入り込んで一対の櫛形電極部分を構成
するものとし、第1の電極SEと第2の電極DEとの間
に、それらの櫛部に沿うように屈曲形状に形成された制
御用電極CEを形成しても良い。尚、光の入射領域を確
保するために、制御用電極CEは、第1の電極SE及び
第2の電極DEと適度に離間させてある。
と第2の電極DEとを制御用電極CEの両脇に配置する
構成としているが、受光素子PSの平面図である図5に
示すよに、第1の電極SEを中央に配置し、その周囲に
制御用電極CEと第2の電極DEとを同心円状に配置す
る構成としても良い。この場合においても、第1の電極
SE及び第2の電極DEの形成箇所は、上記実施の形態
と同様にn+ 領域10a,10bを形成しておくことが
望ましい。このように第2の電極DEで第1の電極SE
を取り囲むように配置することで、不必要な電流通路が
形成されず、第1の電極SEと第2の電極DEとの間に
高電圧を印加することが可能となり、信号電流の増大を
図れる。又、受光素子PSの平面図である図6に示すよ
うに、第1の電極SEと第2の電極DEとが、一対の櫛
部が他方の櫛部に入り込んで一対の櫛形電極部分を構成
するものとし、第1の電極SEと第2の電極DEとの間
に、それらの櫛部に沿うように屈曲形状に形成された制
御用電極CEを形成しても良い。尚、光の入射領域を確
保するために、制御用電極CEは、第1の電極SE及び
第2の電極DEと適度に離間させてある。
【0025】 上記実施の形態では、半導体基板とし
てサファイヤ基板1を用いているが、SiC基板等を用
いても良い。 上記実施の形態では、受光素子PSをInGaAl
N系の材料にて構成する場合を例示しているが、例え
ば、InGaAsP系等の種々の材料によって構成する
こともできる。 上記実施の形態又は上記別実施形態では、説明上、
p型又はn型の導電型を特定して説明している場合があ
るが、導電型を逆にしても良いのはもちろんのことであ
る。 上記実施の形態では、MOCVD装置によって結晶
成長する場合を例示しているが、例えばいわゆるMBE
装置によって各層を結晶成長するようにしても良い。
てサファイヤ基板1を用いているが、SiC基板等を用
いても良い。 上記実施の形態では、受光素子PSをInGaAl
N系の材料にて構成する場合を例示しているが、例え
ば、InGaAsP系等の種々の材料によって構成する
こともできる。 上記実施の形態又は上記別実施形態では、説明上、
p型又はn型の導電型を特定して説明している場合があ
るが、導電型を逆にしても良いのはもちろんのことであ
る。 上記実施の形態では、MOCVD装置によって結晶
成長する場合を例示しているが、例えばいわゆるMBE
装置によって各層を結晶成長するようにしても良い。
【図1】本発明の実施の形態にかかる受光素子の断面図
【図2】本発明の実施の形態にかかる受光素子の平面図
【図3】本発明の実施の形態にかかる受光素子の動作を
説明するための図
説明するための図
【図4】本発明の実施の形態にかかる組成比とバンドギ
ャップとの関係を示す図
ャップとの関係を示す図
【図5】本発明の別実施形態にかかる受光素子の平面図
【図6】本発明の別実施形態にかかる受光素子の平面図
【図7】ガスの火炎の光等の分光スペクトルを示す図
1 半導体基板 3 電流通路用半導体層 6 開口 CE 制御用電極 DE 第2の電極 SE 第1の電極
Claims (8)
- 【請求項1】 半導体基板上に、電流通路を形成するた
めの電流通路用半導体層が積層され、 前記電流通路用半導体層の一部分と電気的に導通状態と
なるように形成された第1の電極と、 前記電流通路用半導体層における、前記第1の電極と電
気的に導通状態となる部分とは別の部分と電気的に導通
状態となるように形成された第2の電極と、 前記電流通路用半導体層における前記第1の電極と導通
状態となる部分と前記第2の電極と導通状態となる部分
との間に形成される前記電流通路に対して、電流の通過
を阻止する状態とするための電圧を印加する制御用電極
とが設けられ、 前記電流通路に入射した光よる前記第1の電極と前記第
2の電極との間に流れる電流の変化によって光を検出す
る受光素子。 - 【請求項2】 前記制御用電極が、光の入射経路におい
て前記電流通路を覆うように配置され、 前記制御用電極に、光の通過を許容する複数の開口が形
成されている請求項1記載の受光素子 - 【請求項3】 前記第1の電極と前記第2の電極とが、
一方の櫛部が他方の櫛部に入り込んで一対の櫛形電極部
分を有するように形成され、 その第1の電極と第2の電極との間に、それらの櫛部に
沿うように屈曲形状に形成された前記制御用電極が、前
記第1電極及び第2電極から離間して配置されている請
求項1記載の受光素子。 - 【請求項4】 前記電流通路用半導体層が、キャリア濃
度が1×1015cm -3以下の高抵抗のIny Alx Ga
1-x-y N単結晶膜(x≧0,y≧0)を備えて構成され
ている請求項1から3のいずれか1項に記載の受光素
子。 - 【請求項5】 前記高抵抗のIny Alx Ga1-x-y N
単結晶膜を、V族元素の III族元素に対する材料供給比
率を5000以上としてMOCVD法にて成膜した請求
項4記載の受光素子。 - 【請求項6】 前記高抵抗のIny Alx Ga1-x-y N
単結晶膜の吸収スペクトルの長波長端が300nm近傍
以下となるように構成されている請求項4又は5記載の
受光素子。 - 【請求項7】 前記高抵抗のIny Alx Ga1-x-y N
単結晶膜が、0≦y<0.5、且つ、0≦x≦0.6と
なるように構成されている請求項4又は5記載の受光素
子。 - 【請求項8】 請求項6又は7記載の受光素子を用いた
火炎センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9319534A JPH11154760A (ja) | 1997-11-20 | 1997-11-20 | 受光素子及び火炎センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9319534A JPH11154760A (ja) | 1997-11-20 | 1997-11-20 | 受光素子及び火炎センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11154760A true JPH11154760A (ja) | 1999-06-08 |
Family
ID=18111326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9319534A Pending JPH11154760A (ja) | 1997-11-20 | 1997-11-20 | 受光素子及び火炎センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11154760A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008047767A (ja) * | 2006-08-18 | 2008-02-28 | Furukawa Electric Co Ltd:The | Iii族窒化物半導体装置 |
-
1997
- 1997-11-20 JP JP9319534A patent/JPH11154760A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008047767A (ja) * | 2006-08-18 | 2008-02-28 | Furukawa Electric Co Ltd:The | Iii族窒化物半導体装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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