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JPH11148903A - 半導体の欠陥密度測定装置および方法並びに半導体の欠陥散乱能測定装置および方法 - Google Patents

半導体の欠陥密度測定装置および方法並びに半導体の欠陥散乱能測定装置および方法

Info

Publication number
JPH11148903A
JPH11148903A JP24797398A JP24797398A JPH11148903A JP H11148903 A JPH11148903 A JP H11148903A JP 24797398 A JP24797398 A JP 24797398A JP 24797398 A JP24797398 A JP 24797398A JP H11148903 A JPH11148903 A JP H11148903A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
defect
section
intensity
depth
scattering
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24797398A
Other languages
English (en)
Inventor
Noriko Watanabe
紀子 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumco Techxiv Corp
Original Assignee
Komatsu Electronic Metals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Electronic Metals Co Ltd filed Critical Komatsu Electronic Metals Co Ltd
Priority to JP24797398A priority Critical patent/JPH11148903A/ja
Publication of JPH11148903A publication Critical patent/JPH11148903A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Testing Or Measuring Of Semiconductors Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】結晶欠陥の正確な評価に有効な半導体の欠陥密
度測定装置および方法並びに半導体の欠陥散乱能測定装
置および方法を提供する。 【解決手段】半導体12の内部に存在する欠陥14が同
一のサイズを有しているものと仮定し、レーザ光10の
走査によって測定した散乱光16の強度をレーザ光10
の減衰曲線に適用して、欠陥14が存在する深さdを決
定することにある。このような構成により、各欠陥14
の散乱能の差は、該各欠陥14が存在する深さdの差と
して表現される。その結果、サイズが異なる欠陥が分布
している場合であっても、正確な欠陥密度を得ることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体の欠陥密度
測定装置および方法並びに半導体の欠陥散乱能測定装置
および方法に関し、特に、結晶欠陥の正確な評価に有効
な半導体の欠陥密度測定装置および方法並びに半導体の
欠陥散乱能測定装置および方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、半導体ウェハの内部に存在す
る結晶欠陥(以下、「欠陥」という)を測定する技術と
して、レーザ光を用いるものが知られている。当該技術
では、以下に示す一連のステップを実行することによっ
て半導体ウェハ内の欠陥を測定している。
【0003】(1)半導体ウェハの表面にレーザ光を照
射し、該半導体ウェハの内部に存在する欠陥で反射して
得られた散乱光を受光する。
【0004】(2)ステップ1で受光した散乱光の強度
を欠陥の頻度に変換する。
【0005】(3)レーザ光の減衰特性から欠陥の検出
可能深さを決定する。
【0006】(4)ステップ3で決定した検出可能深さ
と、レーザ光を照射した面積とを用いて、欠陥の検出可
能体積を算出する。
【0007】(5)ステップ4で算出した検出可能体積
と、ステップ2で求めた欠陥の頻度とを用いて、欠陥密
度を求める。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術では、欠陥の検出可能深さを固定の値として決定して
いるため、最終的に求めた欠陥密度が実際の欠陥密度か
らはずれる場合がある。これは、半導体ウェハの内部
に、様様な散乱能を有する欠陥が分布していることによ
る。例えば、サイズの大きな欠陥は、サイズの小さな欠
陥よりも散乱能が大きく、より深い位置に存在する場合
でも検出することができる。
【0009】従って、サイズの大きな欠陥が前記決定し
た検出可能深さよりも深い位置に存在すると、該欠陥か
らの信号が密度情報に含まれ、最終的に求めた欠陥密度
が実際の欠陥密度よりも大きな値となる。
【0010】一方、上記のような余分な信号の存在を考
慮して、検出可能深さを大きめに設定すると、該設定し
た深さ内に存在していてもサイズの小さな欠陥が検出さ
れないため、最終的に求めた欠陥密度が実際の欠陥密度
よりも小さな値となる。
【0011】このように、上記従来の技術では、検出可
能深さの決定が非常に困難であり、欠陥の評価に用いる
には、改善が必要であった。
【0012】そこで、本発明は、結晶欠陥の正確な評価
に有効な半導体の欠陥密度測定装置および方法並びに半
導体の欠陥散乱能測定装置および方法を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、半導体(12)内に存在す
る欠陥(14)の欠陥密度(ρ)を測定する欠陥密度測
定装置において、レーザ光(10)を用いて前記半導体
(12)の測定領域(R)を走査し、該測定領域(R)
から得られた散乱光(16)の強度分布を測定する強度
分布測定手段(100)と、前記強度分布測定手段(1
00)が測定した強度分布から欠陥散乱強度(36)を
抽出する欠陥散乱強度抽出手段(102)と、前記欠陥
散乱強度抽出手段(102)が抽出した欠陥散乱強度
(36)を区分幅(ΔI)で複数の区間に区分する欠陥
散乱強度区分手段(104)と、前記欠陥散乱強度区分
手段(104)が区分した各区間の区間強度(I)を
決定する区間強度決定手段(106)と、前記欠陥散乱
強度区分手段(104)が区分した各区間の区間頻度
(F)を導出する区間頻度導出手段(108)と、前
記区間強度決定手段(106)が決定した前記各区間の
区間強度(I)を前記レーザ光(10)の減衰曲線
(18)に適用して、該各区間の区間深さ(Δd)を
求める区間深さ導出手段(110)と、前記区間頻度導
出手段(108)が求めた区間頻度(F)と、前記区
間深さ導出手段(110)が求めた区間深さ(Δd
とを用いて、前記欠陥密度(ρ)を求める欠陥密度導出
手段(112)とを具備することを特徴とする。
【0014】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記減衰曲線(18)は、下式で表
現され、(式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
α:レーザ光の減衰深さ 前記区間深さ導出手段(110)は、下式を実行する
(式2) Δd:区間深さ、α:減衰深さ、ΔI:区分幅、
:区間強度 ことを特徴とする。
【0015】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記減衰曲線(18)は、下式で表
現され、(式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
α:レーザ光の減衰深さ 前記区間深さ導出手段(110)は、下式を実行する
(式3) Δd:区間深さ、α:減衰深さ、I:区間強度、Δ
I:区分幅 ことを特徴とする。
【0016】また、請求項4記載の発明は、半導体(1
2)内に存在する欠陥(14)の欠陥密度(ρ)を測定
する欠陥密度測定装置において、レーザ光(10)を用
いて前記半導体(12)の測定領域(R)を走査し、該
測定領域(R)に存在する前記欠陥(14)から得られ
た散乱光(16)の強度分布を測定する強度分布測定手
段(100)と、前記強度分布測定手段(100)が測
定した強度分布から欠陥散乱強度(36)を抽出する欠
陥散乱強度抽出手段(102)と、前記欠陥散乱強度抽
出手段(102)が抽出した欠陥散乱強度(36)を区
分幅(ΔI)で複数の区間に区分する欠陥散乱強度区分
手段(104)と、前記欠陥散乱強度区分手段(10
4)が区分した各区間の区間強度(I)を決定する区
間強度決定手段(106)と、前記欠陥散乱強度区分手
段(104)が区分した各区間の区間頻度(F)を導
出する区間頻度導出手段(108)と、前記区間強度決
定手段(106)が決定した前記各区間の区間強度(I
)を前記レーザ光(10)の減衰曲線(18)に適用
して、前記区間頻度導出手段(108)が求めた区間頻
度(F)を線形近似する線形近似手段(114)と、
前記線形近似手段(114)による近似結果を複数のプ
ロットデータとしてxy平面上にプロットするプロット
手段(116)と、前記プロット手段(116)がプロ
ットしたプロットデータの回帰直線を取得する回帰直線
取得手段(118)と、前記回帰直線取得手段(11
8)が取得した回帰直線の傾きを用いて、前記欠陥密度
(ρ)を求める欠陥密度導出手段(112)とを具備す
ることを特徴とする。
【0017】また、請求項5記載の発明は、請求項4記
載の発明において、前記減衰曲線(18)は、下式で表
現され、(式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
α:レーザ光の減衰深さ 前記線形近似手段(114)は、前記区間頻度(F
を下式で近似し、(式4) a:傾き、b:y切片 前記プロット手段(116)は、下式を解いて得られた
値をx、前記区間頻度(F)をyとして構成される座
標点を前記プロットデータとしてxy平面上にプロット
し、(式5) :区間強度 前記欠陥密度導出手段(112)は、下式を実行する
(式6) ρ:欠陥密度、a’:回帰直線の傾き、α:減衰深さ、
S:測定領域(R)の面積、ΔI:区分幅 ことを特徴とする。
【0018】また、請求項6記載の発明は、請求項4記
載の発明において、前記減衰曲線(18)は、下式で表
現され、(式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
α:レーザ光の減衰深さ 前記線形近似手段(114)は、前記区間頻度(F
を下式で近似し、(式7) a:傾き 前記プロット手段(116)は、下式を前記xy平面の
x軸に、前記区間頻度(F)をy軸に設定して、前記
プロットデータを該xy平面上にプロットし、(式8) :区間強度、ΔI:区分幅 前記欠陥密度導出手段(112)は、下式を実行する
(式9) ρ:欠陥密度、a’:回帰直線の傾き、α:減衰深さ、
S:測定領域(R)の面積 ことを特徴とする。
【0019】また、請求項7記載の発明は、半導体(1
2)内に存在する欠陥(14)の散乱能(I)を測定
する欠陥散乱能測定装置において、レーザ光(10)を
用いて前記半導体(12)の測定領域(R)を走査し、
該測定領域(R)に存在する前記欠陥(14)から得ら
れた散乱光(16)の強度分布を測定する強度分布測定
手段(100)と、前記強度分布測定手段(100)が
測定した強度分布から欠陥散乱強度(36)を抽出する
欠陥散乱強度抽出手段(102)と、前記欠陥散乱強度
抽出手段(102)が抽出した欠陥散乱強度(36)を
区分幅(ΔI)で複数の区間に区分する欠陥散乱強度区
分手段(104)と、前記欠陥散乱強度区分手段(10
4)が区分した各区間の区間強度(I)を決定する区
間強度決定手段(106)と、前記欠陥散乱強度区分手
段(104)が区分した各区間の区間頻度(F)を導
出する区間頻度導出手段(108)と、前記区間強度決
定手段(106)が決定した前記各区間の区間強度(I
)を前記レーザ光(10)の減衰曲線(18)に適用
して、前記区間頻度導出手段(108)が求めた区間頻
度(F)を線形近似する線形近似手段(114)と、
前記線形近似手段(114)による近似結果を複数のプ
ロットデータとしてxy平面上にプロットするプロット
手段(116)と、前記プロット手段(116)がプロ
ットしたプロットデータの回帰直線を取得する回帰直線
取得手段(118)と、前記回帰直線取得手段(11
8)が取得した回帰直線のx切片を用いて、前記散乱能
(I)を求める散乱能導出手段(120)とを具備す
ることを特徴とする。
【0020】また、請求項8記載の発明は、請求項7記
載の発明において、前記減衰曲線(18)は、下式で表
現され、(式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
α:レーザ光の減衰深さ 前記線形近似手段(114)は、前記区間頻度(F
を下式で近似し、(式4) a:傾き、b:y切片 前記プロット手段(116)は、下式を解いて得られた
値をx、前記区間頻度(F)をyとして構成される座
標点を前記プロットデータとしてxy平面上にプロット
し、(式5) :区間強度 前記散乱能導出手段(120)は、下式を実行する(式
10) :散乱能、c:回帰直線のx切片 ことを特徴とする。
【0021】また、請求項9記載の発明は、半導体(1
2)内に存在する欠陥(14)の欠陥密度(ρ)を測定
する欠陥密度測定方法において、レーザ光(10)を用
いて前記半導体(12)の測定領域(R)を走査し、該
測定領域(R)に存在する前記欠陥(14)から得られ
た散乱光(16)の強度分布を測定する強度分布測定工
程(S100)と、前記強度分布測定工程(S100)
で測定した強度分布から欠陥散乱強度(36)を抽出す
る欠陥散乱強度抽出工程(S102)と、前記欠陥散乱
強度抽出工程(S102)で抽出した欠陥散乱強度(3
6)を区分幅(ΔI)で複数の区間に区分する欠陥散乱
強度区分工程(S104)と、前記欠陥散乱強度区分工
程(S104)で区分した各区間の区間強度(I)を
決定する区間強度決定工程(S106)と、前記欠陥散
乱強度区分工程(S104)で区分した各区間の区間頻
度(F)を導出する区間頻度導出工程(S108)
と、前記区間強度決定工程(S106)で決定した前記
各区間の区間強度(I)を前記レーザ光(10)の減
衰曲線(18)に適用して、該各区間の区間深さ(Δd
)を求める区間深さ導出工程(S110)と、前記区
間頻度導出工程(S108)で求めた区間頻度(F
と、前記区間深さ導出工程(S110)で求めた区間深
さ(Δd)とを用いて、前記欠陥密度(ρ)を求める
欠陥密度導出工程(S112)とを具備することを特徴
とする。
【0022】また、請求項10記載の発明は、請求項9
記載の発明において、前記減衰曲線(18)は、下式で
表現され、(式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
α:レーザ光の減衰深さ 前記区間深さ導出工程(S110)では、下式を実行す
る(式2) Δd:区間深さ、α:減衰深さ、ΔI:区分幅、
:区間強度 ことを特徴とする。
【0023】また、請求項11記載の発明は、請求項9
記載の発明において、前記減衰曲線(18)は、下式で
表現され、(式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
α:レーザ光の減衰深さ 前記区間深さ導出工程(S110)では、下式を実行す
る(式3) Δd:区間深さ、α:減衰深さ、I:区間強度、Δ
I:区分幅 ことを特徴とする。
【0024】また、請求項12記載の発明は、半導体
(12)内に存在する欠陥(14)の欠陥密度(ρ)を
測定する欠陥密度測定方法において、レーザ光(10)
を用いて前記半導体(12)の測定領域(R)を走査
し、該測定領域(R)に存在する前記欠陥(14)から
得られた散乱光(16)の強度分布を測定する強度分布
測定工程(S100)と、前記強度分布測定工程(S1
00)で測定した強度分布から欠陥散乱強度(36)を
抽出する欠陥散乱強度抽出工程(S102)と、前記欠
陥散乱強度抽出工程(S102)で抽出した欠陥散乱強
度(36)を区分幅(ΔI)で複数の区間に区分する欠
陥散乱強度区分工程(S104)と、前記欠陥散乱強度
区分工程(S104)で区分した各区間の区間強度(I
)を決定する区間強度決定工程(S106)と、前記
欠陥散乱強度区分工程(S104)で区分した各区間の
区間頻度(F)を導出する区間頻度導出工程(S10
8)と、前記区間強度決定工程(S106)で決定した
前記各区間の区間強度(I)を前記レーザ光(10)
の減衰曲線(18)に適用して、前記区間頻度導出工程
(S108)で求めた区間頻度(F)を線形近似する
線形近似工程(S114)と、前記線形近似工程(S1
14)による近似結果を複数のプロットデータとしてx
y平面上にプロットするプロット工程(S116)と、
前記プロット工程(S116)でプロットしたプロット
データの回帰直線を取得する回帰直線取得工程(S11
8)と、前記回帰直線取得工程(S118)で取得した
回帰直線の傾きを用いて、前記欠陥密度(ρ)を求める
欠陥密度導出工程(S112)とを具備することを特徴
とする。
【0025】また、請求項13記載の発明は、請求項1
2記載の発明において、前記減衰曲線(18)は、下式
で表現され、(式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
α:レーザ光の減衰深さ 前記線形近似工程(S114)では、前記区間頻度(F
)を下式で近似し、(式4) a:傾き、b:y切片 前記プロット工程(S116)では、下式を解いて得ら
れた値をx、前記区間頻度(F)をyとして構成され
る座標点を前記プロットデータとしてxy平面上にプロ
ットし、(式5) :区間強度 前記欠陥密度導出工程(S112)では、下式を実行す
る(式6) ρ:欠陥密度、a’:回帰直線の傾き、α:減衰深さ、
S:測定領域(R)の面積、ΔI:区分幅 ことを特徴とする。
【0026】また、請求項14記載の発明は、請求項1
2記載の発明において、前記減衰曲線(18)は、下式
で表現され、(式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
α:レーザ光の減衰深さ 前記線形近似工程(S114)では、前記区間頻度(F
)を下式で近似し、(式7) a:傾き 前記プロット工程(S116)では、下式を前記xy平
面のx軸に、前記区間頻度(F)をy軸に設定して、
前記プロットデータを該xy平面上にプロットし、(式
8) :区間強度、ΔI:区分幅 前記欠陥密度導出工程(S112)では、下式を実行す
る(式9) ρ:欠陥密度、a’:回帰直線の傾き、α:減衰深さ、
S:測定領域(R)の面積 ことを特徴とする。
【0027】また、請求項15記載の発明は、半導体
(12)内に存在する欠陥(14)の散乱能(I)を
測定する欠陥散乱能測定方法において、レーザ光(1
0)を用いて前記半導体(12)の測定領域(R)を走
査し、該測定領域(R)に存在する前記欠陥(14)か
ら得られた散乱光(16)の強度分布を測定する強度分
布測定工程(S100)と、前記強度分布測定工程(S
100)で測定した強度分布から欠陥散乱強度(36)
を抽出する欠陥散乱強度抽出工程(S102)と、前記
欠陥散乱強度抽出工程(S102)で抽出した欠陥散乱
強度(36)を区分幅(ΔI)で複数の区間に区分する
欠陥散乱強度区分工程(S104)と、前記欠陥散乱強
度区分工程(S104)で区分した各区間の区間強度
(I)を決定する区間強度決定工程(S106)と、
前記欠陥散乱強度区分工程(S104)で区分した各区
間の区間頻度(F)を導出する区間頻度導出工程(S
108)と、前記区間強度決定工程(S106)で決定
した前記各区間の区間強度(I)を前記レーザ光(1
0)の減衰曲線(18)に適用して、前記区間頻度導出
工程(S108)で求めた区間頻度(F)を線形近似
する線形近似工程(S114)と、前記線形近似工程
(S114)による近似結果を複数のプロットデータと
してxy平面上にプロットするプロット工程(S11
6)と、前記プロット工程(S116)でプロットした
プロットデータの回帰直線を取得する回帰直線取得工程
(S118)と、前記回帰直線取得工程(S118)で
取得した回帰直線のx切片を用いて、前記散乱能
(I)を求める散乱能導出工程(S120)とを具備
することを特徴とする。
【0028】また、請求項16記載の発明は、請求項1
5記載の発明において、前記減衰曲線(18)は、下式
で表現され、(式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
α:レーザ光の減衰深さ 前記線形近似工程(S114)では、前記区間頻度(F
)を下式で近似し、(式4) a:傾き、b:y切片 前記プロット工程(S116)では、下式を解いて得ら
れた値をx、前記区間頻度(F)をyとして構成され
る座標点を前記プロットデータとしてxy平面上にプロ
ットし、(式5) :区間強度 前記散乱能導出工程(S120)では、下式を実行する
(式10) :散乱能、c:回帰直線のx切片 ことを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して詳細に説明する。
【0030】(発明の概要)本発明の特徴は、半導体1
2の内部に存在する欠陥14が同一のサイズを有してい
るものと仮定し、レーザ光10の走査によって測定した
散乱光16の強度をレーザ光10の減衰曲線に適用し
て、欠陥14が存在する深さdを決定することにある。
このような構成により、各欠陥14の散乱能の差は、該
各欠陥14が存在する深さdの差として表現される。そ
の結果、サイズが異なる欠陥が分布している場合であっ
ても、正確な欠陥密度を得ることができる(図1参
照)。
【0031】(第1の形態)本発明の第1の形態は、欠
陥密度の測定に係る発明である。一般に、半導体の内部
には、サイズの異なる複数の欠陥が様々な深さで存在し
ている。このような分布を有する欠陥の密度を求めるに
は、当該各欠陥の散乱能と当該各欠陥が存在する深さと
を考慮する必要がある。
【0032】半導体の内部に存在する欠陥の散乱能と該
欠陥の深さを直接測定することは、現在の技術では困難
である。そこで、本発明者は、同一サイズの欠陥が一定
の体積内に分布したモデルを提唱し、正確な欠陥密度の
導出を図っている。一般に、半導体内部に存在する欠陥
の大きさは、数十nm程度のバラツキである場合が多
く、特に、grown−in欠陥は、ほぼ同一サイズで
形成されるため、半導体内部の欠陥分布は、上記モデル
を使用して十分表現できる。
【0033】本発明の第1の形態は、上記観点から構成
された発明であり、半導体の欠陥密度を正確に求める技
術を提供する。
【0034】図1は、本発明の第1の形態に係る欠陥密
度測定装置の構成を示す概念図である。以下、同図に基
づいて、本発明の第1の形態の構成を説明する。
【0035】半導体12は、シリコン、ゲルマニウム等
の結晶体である。この半導体12は、シリコンウェハや
シリコン基板のような形態で産業的に利用される。
【0036】欠陥14は、半導体12の内部に形成され
た結晶欠陥であり、同図に示すように、半導体12の内
部に様々な深さで分布している。これらの欠陥14は、
様々なサイズを有しており、サイズが大きいほどレーザ
光10の散乱能が大きくなる。本明細書では、欠陥14
が存在する深さを欠陥深さdとして定義する。
【0037】レーザ光10は、半導体12の表面から照
射され、該半導体12の内部に存在する欠陥14を検出
する手段として使用される。このレーザ光10は、半導
体12の内部を進行している間に減衰する。レーザ光1
0の減衰特性は、該レーザ光10の波長と、半導体12
の構成元素によって決まる。レーザ光10の減衰特性に
ついては、従来から様々な研究結果が報告されており、
公知の技術として利用されている。本発明でもこのレー
ザ光10の減衰特性を利用している。この点についての
説明は後述する。
【0038】散乱光16は、半導体12の内部に入射し
たレーザ光10が欠陥14に衝突して発生した光の一成
分である。レーザ光10が欠陥14に衝突すると、該衝
突した欠陥14のサイズに応じて散乱し、その一部が半
導体12の表面から放出される。本発明では、この放出
された散乱光16の強度を測定し、欠陥密度の導出に利
用する。散乱光16もレーザ光10と同様に半導体12
の内部を進行している間に減衰する。従って、欠陥深さ
dが大きい程、レーザ光10および散乱光16が減衰
し、半導体12の表面から放出される信号が小さくな
る。
【0039】強度分布測定手段100は、レーザ光10
を用いて半導体12の測定領域Rを走査し、該測定領域
Rに存在する欠陥14から得られた散乱光16の強度分
布を測定する手段である。この強度分布測定手段100
は、半導体12の測定領域R内でレーザ光10の照射と
散乱光16の受光とを繰り返し、該測定領域R内の欠陥
分布を散乱光16の強度分布として測定する。同図で
は、半導体12の構造を断面図で示しているため、走査
測定領域Rが一次元で示されているが、実際の測定領域
Rは、平面とすることが好ましい。
【0040】図2は、強度分布測定手段100が測定し
た散乱光16の強度分布と欠陥散乱強度の抽出を示す概
念図である。同図に示すグラフは、半導体12の測定位
置を横軸に、該測定位置で受光した散乱光16の強度を
縦軸に設定した場合の強度分布を想定している。同図に
示すように、半導体12の表面から放出された散乱光1
6の強度は、半導体12の測定位置によって変化し、測
定領域R全体として見ると、ある分布を持った信号とな
る。これは、強度分布測定手段100が半導体12の内
部に様々な深さで存在するサイズの異なる欠陥からの散
乱光を検出するからである。
【0041】欠陥散乱強度抽出手段102は、強度分布
測定手段100が測定した強度分布から欠陥散乱強度3
6を抽出する手段である。欠陥散乱強度36の抽出は、
図2に示すように、強度分布測定手段100が測定した
強度分布から欠陥に起因すると考えられるピークを選択
して行う。例えば、図2に示す例では、測定位置P
、P、・・・Pにおける散乱強度i、i
、・・・iを欠陥散乱強度36とする。
【0042】欠陥散乱強度区分手段104は、欠陥散乱
強度抽出手段102が抽出した欠陥散乱強度36を区分
幅ΔIで複数の区間に区分する手段である。この欠陥散
乱強度区分手段104は、欠陥散乱強度抽出手段102
が抽出した欠陥散乱強度36を強度別に区分幅ΔIでク
ラス分けする。例えば、区分幅ΔIを10として、0〜
10の散乱強度を第1の区間に区分し、10〜20の散
乱強度を第2の区間に区分する。そして、当該区分によ
って得られた区分情報を区間強度決定手段106および
区間頻度導出手段108に出力する。
【0043】区間強度決定手段106は、欠陥散乱強度
区分手段104が区分した各区間の区間強度Iを決定
する手段である。区間強度Iの決定は、各区間内の強
度の平均値、最小値および最大値のいずれを使用して行
ってもよい。区間強度Iの決定基準は各区間で統一す
る。
【0044】区間頻度導出手段108は、欠陥散乱強度
区分手段104が区分した各区間の区間頻度Fを導出
する手段である。例えば、図2に示す欠陥散乱強度36
のピークを1頻度とし、欠陥散乱強度区分手段104が
区分した各区間の頻度を集計して、区間頻度Fを求め
る。
【0045】図3は、区間頻度導出手段108が導出し
た区間頻度Fの概念を示す概念図である。同図は、区
間頻度導出手段108が導出した区間頻度Fをヒスト
グラムで表現したものである。同図に示すように、欠陥
散乱強度抽出手段102が抽出した欠陥散乱強度36
は、区間強度Iと区間頻度Fとの関係で表すことが
できる。
【0046】区間深さ導出手段110は、区間頻度導出
手段108が求めた各区間の区間強度Iをレーザ光1
0の減衰曲線18に適用して、該各区間の区間深さΔd
を求め手段である。
【0047】図4は、レーザ光10の減衰曲線を示すグ
ラフである。同図に示す減衰曲線18は、半導体12の
内部に入射したレーザ光10の減衰と、該レーザ光10
が欠陥14に衝突して発生した散乱光16の減衰とを考
慮したものであり、欠陥深さdと散乱光の強度との関係
を示すグラフになっている。同図に示す減衰曲線18
は、下式で定義できる。
【0048】(式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
α:レーザ光の減衰深さ ここで、レーザ光の減衰深さαは、線吸収係数とも呼ば
れ、前述したように、半導体の構成元素や組成によって
決まる値である。
【0049】図5は、レーザ光の波長λと減衰深さαと
の関係を示すグラフである。同図に示すグラフは、半導
体12がシリコンで構成されている場合の減衰深さを示
している。例えば、波長800nmのレーザ光をシリコ
ン中に照射した場合には、該レーザ光は、式1で示す特
性で減衰しながら、10μmの深さまで進行する。
【0050】区間深さ導出手段110は、区間強度決定
手段106が決定した区間強度Iに対応する欠陥深さ
を図4に示すレーザ光10の減衰曲線18から求めて、
区間深さΔdとする。区間深さΔdの導出方法とし
ては、減衰曲線18の微分または差分演算が考えられ
る。以下、これらの方法を微分型導出法および差分型導
出法と称して説明する。
【0051】1.微分型導出法 微分型導出法では、以下に示す一連のステップを実行し
て区間深さΔdを導出する。
【0052】(1)式1に示す減衰曲線18を深さdで
微分する。減衰曲線18を微分した結果は、下式とな
る。
【0053】(式13) 上式によって得られた値は、減衰曲線18の傾きを示
す。
【0054】(2)減衰曲線18の傾きと区間深さΔd
の積は、区分幅ΔIと考えることができるので、下式
が成り立つ。
【0055】(式14) 尚、減衰曲線18を微分すると、マイナスの符号がでる
が、区分幅ΔIは、絶対値であるため、上式ではマイナ
スの符号を削除して用いる。
【0056】(3)式14をΔd=の形に整理して、
下式を導出する。
【0057】(式15) ここで、上式の分母に式1の右辺が含まれていることに
着目し、下式を導出する。
【0058】(式16) 上式のI(d)は、深さdに存在する欠陥の散乱光強度
である。
【0059】(4)深さdに存在する欠陥の散乱光強度
は、区間深さΔdに対応する区間強度Iと等価であ
るので、下式が成り立つ。
【0060】(式2) 上式を解いて得られた値が区間深さΔdとなる。
【0061】2.差分型導出法 差分型導出法では、以下に示す一連のステップを実行し
て区間深さΔdを導出する。
【0062】(1)レーザ光の減衰曲線18より、区間
強度Iに対応する欠陥深さdは、下式で表現でき
る。
【0063】(式17) 上式により、区間nにおける区間深さと欠陥深さとが関
係づけられる。
【0064】(2)式17をd=の形に整理して、下
式を導出する。
【0065】(式18) 上式により、区間nにおける欠陥深さが求まる。
【0066】(3)レーザ光の減衰曲線18より、区間
強度In+1に対応する欠陥深さd +1は、下式で表
現できる。
【0067】(式19) 上式により、区間n+1における区間深さと欠陥深さと
が関係づけられる。
【0068】(4)式19をdn+1=の形に整理し
て、下式を導出する。
【0069】(式20) 上式により、区間n+1における欠陥深さが求まる。
【0070】(5)図5に示すように、区間深さΔd
は、欠陥深さdと欠陥深さdn+1との差であるた
め、下式が成立する。
【0071】(式21) 上式を整理し、下式を導出する。
【0072】(式3) 上式を解いて得られた値が区間深さΔdとなる。
【0073】区間深さ導出手段110は、上述した微分
型導出法または差分型導出法によって、区間深さΔd
を求め、欠陥密度導出手段112に出力する。
【0074】欠陥密度導出手段112は、区間頻度導出
手段108が求めた区間頻度Fと、区間深さ導出手段
110が求めた区間深さΔdとを用いて、欠陥密度ρ
を求める手段である。各区間の区間深さΔdが求まれ
ば、測定領域Rの面積から各区間の体積を求めることが
できるため、区間頻度Fを当該求めた体積で割れば、
各区間の欠陥密度が求まる。このようにして求めた各区
間の欠陥密度は、それぞれが微小領域における欠陥密度
を示すため、測定領域Rの欠陥密度ρを決定するための
データして使用できる。欠陥密度導出手段112は、こ
のようにして求めたデータを用いて、欠陥密度ρを決定
する。例えば、当該各データの平均値をとって欠陥密度
ρとする。
【0075】以上説明した本発明の第1の形態に係る欠
陥密度測定装置は、欠陥密度測定方法として構成するこ
ともできる。
【0076】図6は、本発明の第1の形態に係る欠陥密
度測定方法の構成を示すフローチャートである。以下、
同図に基づいて、本発明の第1の形態に係る欠陥密度測
定方法の構成を説明する。
【0077】同図に示す強度分布測定工程S100は、
前述した強度分布測定手段100に対応する構成であ
り、以下同様に、欠陥散乱強度抽出工程S102は欠陥
散乱強度抽出手段102に対応し、欠陥散乱強度区分工
程S104は欠陥散乱強度区分手段104に対応し、区
間強度決定工程S106は区間強度決定手段106に対
応し、区間頻度導出工程S108は区間頻度導出手段1
08に対応し、区間深さ導出工程S110は区間深さ導
出手段110に対応し、欠陥密度導出工程S112は欠
陥密度導出手段112に対応する。
【0078】同図に示す構成を一連のステップとして実
行すると以下のようになる。
【0079】(1)レーザ光10を半導体12の表面に
照射する(強度分布測定工程S100)。
【0080】(2)上記照射によって半導体12の表面
から放出した散乱光16を受光する(強度分布測定工程
S100)。
【0081】(3)レーザ光10の照射位置を変化させ
ながら、ステップ1およびステップ2の処理を繰り返
し、測定領域Rを走査して、該測定領域Rの強度分布を
測定する(強度分布測定工程S100)。
【0082】(4)強度分布測定工程S100で測定し
た強度分布から欠陥散乱強度36を抽出する(欠陥散乱
強度抽出工程S102)。
【0083】(5)欠陥散乱強度抽出工程S102で抽
出した欠陥散乱強度36を区分幅ΔIで区分する(欠陥
散乱強度区分工程S104)。
【0084】(6)欠陥散乱強度区分工程S104での
区分結果に基づいて、区間強度を決定する(区間強度決
定工程S106)。
【0085】(7)欠陥散乱強度区分工程S104での
区分結果に基づいて、区間頻度を求める(区間頻度導出
工程S108)。
【0086】(8)各区間ごとに式2または式3を実行
して、該各区間の区間深さΔdを求める(区間深さ導
出工程S110)。
【0087】(9)区間頻度導出工程S108で求めた
区間頻度Fと、区間深さ導出工程S110で求めた区
間深さΔdとを用いて、欠陥密度ρを求める(欠陥密
度導出工程S112)。
【0088】以上説明した本発明の第1の形態によれ
ば、レーザ光の減衰曲線に基づいて、欠陥深さが決定さ
れるため、異なるサイズの欠陥が様々な深さに存在する
場合でも、正確な欠陥密度を測定することができる。
【0089】(第2の形態)本発明の第2の形態は、線
形近似を利用して欠陥密度を求める発明である。上述し
た第1の形態に示すように、半導体の欠陥密度は、区間
頻度Fと区間深さΔdから求めることができる。本
発明者は、この第1の形態をさらに詳細に検討し、幾何
学的な手法によって欠陥密度を求める方法を創作した。
この方法は、レーザ光の減衰曲線と欠陥頻度との関係を
数学的に展開すれば、区間頻度Fを線形近似できると
いう発想に基づくものである。
【0090】本発明の第2の形態は、上記観点から構成
された発明であり、半導体の欠陥密度を幾何学的に求め
る技術を提供する。
【0091】図7は、本発明の第2の形態に係る欠陥密
度測定装置の構成を示す概念図である。以下、同図に基
づいて、本発明の第2の形態の構成を説明する。
【0092】強度分布測定手段100、区間強度決定手
段106および区間頻度導出手段108は、前述した第
1の形態と同じであるので説明を省略する。
【0093】線形近似手段114は、区間強度決定手段
106が決定した各区間の区間強度Iをレーザ光10
の減衰曲線18に適用して、区間頻度導出手段108が
求めた区間頻度Fを線形近似する手段である。区間頻
度Fの線形近似は、以下のような手順によって行う。
【0094】(1)区間頻度Fを下式で表現する。
【0095】(式22) ここで、Sは測定領域Rの面積であり、既知の値であ
る。
【0096】(2)第1の形態で説明した微分型導出法
または差分型導出法により、式22中の区間深さΔd
を区間強度Iの関数として表現する。区間深さΔd
の導出に微分型導出法を用いた場合には、式22は以下
のようになる。
【0097】(式23) 上式は、式22に式2を代入して求めたものである。
【0098】一方、区間深さΔdの導出に微分型導出
法を用いた場合には、式22は以下のようになる。
【0099】(式24) 上式は、式22に式3を代入して求めたものである。
【0100】(3)式23または式24に対して、以下
に示すいずれかの近似スタイルを適用する。
【0101】(式4) (式7) 上記式4の近似スタイルと式7の近似スタイルは、y切
片=0とするかどうかの差であり、いずれの近似スタイ
ルを適用してもよい。
【0102】プロット手段116は、線形近似手段11
4による近似結果を複数のプロットデータとしてxy平
面上にプロットする手段である。上記式4または式7が
適用された微分型の式23のx軸は、下式で表現するこ
とができる。
【0103】(式5) この場合には、プロット手段116は、上式を解いて得
られた値をx、区間頻度Fをyとして構成される座標
点をプロットデータとして、xy平面上にプロットす
る。
【0104】一方、上記式4または式7が適用された微
分型の式24のx軸は、下式で表現することができる。
【0105】(式8) この場合には、プロット手段116は、上式を解いて得
られた値をx、区間頻度Fをyとして構成される座標
点をプロットデータとして、xy平面上にプロットす
る。
【0106】回帰直線取得手段118は、プロット手段
116がプロットしたプロットデータの回帰直線を取得
する手段である。回帰直線は、作図的方法によって所得
しても、近似演算によって取得してもよい。
【0107】図8は、微分型導出法とy切片を考慮した
線形近似により得られたプロットデータと、該プロット
データの回帰直線を示す概念図である。同図に示すよう
に、微分型導出法をy=ax+bのスタイルで近似した
場合には、回帰直線は、xy平面の原点を通らないとい
う条件で求める。
【0108】図9は、差分型導出法とy切片を0とした
場合の線形近似により得られたプロットデータと、該プ
ロットデータの回帰直線を示す概念図である。同図に示
すように、差分型導出法をy=axのスタイルで近似し
た場合には、回帰直線は、xy平面の原点を通るという
条件で求める。
【0109】欠陥密度導出手段112は、回帰直線取得
手段118が取得した回帰直線の傾きを用いて、欠陥密
度ρを求める手段である。ここで、回帰直線の傾きa’
は、線形近似式の傾きaと等しくなり、微分型の場合に
は、下式で表現できる。
【0110】(式25) 上式は、式23に基づいて導出したものである。
【0111】一方、差分型の場合には、下式で表現でき
る。
【0112】(式26) 上式は、式24に基づいて導出したものである。
【0113】よって、欠陥密度ρは、微分型の場合に
は、下式で求めることができる。
【0114】(式6) この場合には、欠陥密度導出手段112は、上式を解い
て得られた値を欠陥密度ρとする。
【0115】一方、差分型の場合には、下式で求めるこ
とができる。
【0116】(式9) この場合には、欠陥密度導出手段112は、上式を解い
て得られた値を欠陥密度ρとする。
【0117】以上説明した本発明の第2の形態に係る欠
陥密度測定装置は、欠陥密度測定方法として構成するこ
ともできる。
【0118】図10は、本発明の第2の形態に係る欠陥
密度測定方法の構成を示すフローチャートである。以
下、同図に基づいて、本発明の第2の形態に係る欠陥密
度測定方法の構成を説明する。
【0119】同図に示す強度分布測定工程S100は、
前述した強度分布測定手段100に対応する構成であ
り、以下同様に、欠陥散乱強度抽出工程S102は欠陥
散乱強度抽出手段102に対応し、欠陥散乱強度区分工
程S104は欠陥散乱強度区分手段104に対応し、区
間強度決定工程S106は区間強度決定手段106に対
応し、区間頻度導出工程S108は区間頻度導出手段1
08に対応し、線形近似工程S114は線形近似手段1
14に対応し、プロット工程S116はプロット手段1
16に対応し、回帰直線取得工程S118は回帰直線取
得手段118に対応し、欠陥密度導出工程S112は欠
陥密度導出手段112に対応する。
【0120】同図に示す構成を一連のステップとして実
行すると以下のようになる。
【0121】(1)レーザ光10を半導体12の表面に
照射する(強度分布測定工程S100)。
【0122】(2)上記照射によって半導体12の表面
から放出した散乱光16を受光する(強度分布測定工程
S100)。
【0123】(3)レーザ光10の照射位置を変化させ
ながら、ステップ1およびステップ2の処理を繰り返
し、測定領域Rを走査して、該測定領域Rの強度分布を
測定する(強度分布測定工程S100)。
【0124】(4)強度分布測定工程S100で測定し
た強度分布から欠陥散乱強度36を抽出する(欠陥散乱
強度抽出工程S102)。
【0125】(5)欠陥散乱強度抽出工程S102で抽
出した欠陥散乱強度36を区分幅ΔIで区分する(欠陥
散乱強度区分工程S104)。
【0126】(6)欠陥散乱強度区分工程S104での
区分結果に基づいて、区間強度を決定する(区間強度決
定工程S106)。
【0127】(7)欠陥散乱強度区分工程S104での
区分結果に基づいて、区間頻度を求める(区間頻度導出
工程S108)。
【0128】(8)式4または式7に示すスタイルで区
間頻度Fを線形近似する(線形近似工程S114)。
【0129】(9)線形近似工程S114で近似した結
果に基づいて、xy平面上にプロットする座標を求め
る。即ち、式5または式8を算出し、当該算出によって
得られた値をx、区間頻度をyとして構成される座標点
をxy平面上にプロットする(プロット工程S11
6)。
【0130】(10)プロット工程S116でxy平面
上にプロットしたデータの回帰直線を取得する(回帰直
線取得工程S118)。
【0131】(11)回帰直線取得工程S118で取得
した回帰直線の傾きを求め、当該求めた傾きを式6また
は式9に代入して、欠陥密度ρを算出する(欠陥密度導
出工程S112)。
【0132】以上説明した本発明の第2の形態によれ
ば、区間頻度Fが幾何学的手法によって処理されるた
め、欠陥密度ρを正確に求めることができる。尚、この
第2の形態でも、第1の形態と同様に、レーザ光の減衰
曲線が考慮されるため、欠陥深さが適切に決定される。
【0133】(第3の形態)本発明の第3の形態は、欠
陥散乱能の測定に係る発明である。前述したように、欠
陥の散乱能は、欠陥の大きさによって決まるため、散乱
能がわかれば、欠陥サイズを予測することができる。欠
陥サイズを予測する技術は、従来から望まれており、欠
陥の評価において利用価値が高い技術である。ここで、
欠陥の散乱能は、レーザ光の減衰を考慮しない場合の散
乱強度と等価である。本発明者は、この事実を上記第2
の形態で説明した幾何学的手法に適用し、欠陥の散乱能
を求める方法を創作した。
【0134】本発明の第3の形態は、上記観点から構成
された発明であり、欠陥の散乱能を求める技術を提供す
る。
【0135】図11は、本発明の第3の形態に係る欠陥
散乱能測定装置の構成を示す概念図である。以下、同図
に基づいて、本発明の第3の形態の構成を説明する。
【0136】同図に示すように、第3の形態に係る欠陥
散乱能測定装置は、第2の形態に係る欠陥密度測定装置
の欠陥密度導出手段112に代えて、散乱能導出手段1
20を具備する。それ以外の構成は、第2の形態と同じ
である。ただし、線形近似手段114は、y=ax+b
の近似スタイルを使用する。
【0137】図12は、微分型導出法とy切片を考慮し
た線形近似により得られたプロットデータと、該プロッ
トデータの回帰直線を示す概念図である。同図に示すよ
うに、微分型導出法をy=ax+bのスタイルで近似す
ると、回帰直線取得手段118が取得した回帰直線にx
切片が生じる。
【0138】散乱能導出手段120は、このx切片を用
いて、欠陥14の散乱能Iを求める。欠陥14の散乱
能Iは次の手順によって求めることができる。
【0139】(1)欠陥14の散乱能Iは、レーザ光
10が減衰しなかった場合の散乱光16の強度と等価で
あるため、該散乱能Iは、深さ0での散乱光16の強
度であると考える。
【0140】(2)レーザ光の減衰曲線18は、式1に
示すように、エクスポーネンシャルのカーブであるた
め、欠陥深さ=0で区間深さΔd=0となる。従っ
て、下式のΔdに0を代入する。
【0141】(式22) ここで、測定領域Rの面積Sと欠陥密度ρは、ある値を
有するため、区間深さΔdが0であるときは、区間頻
度Fが0であると考えることができる。
【0142】(3)よって、散乱強度が欠陥の散乱能I
と等しいときは、区間頻度F=0となるので、図1
2に示す回帰直線のx切片を下式で表現することができ
る。
【0143】(式27) 上式中、cは、回帰直線のx切片である。
【0144】そして、上式をI=の形に整理すれば、
下式のようになる。
【0145】(式10) 散乱能導出手段120は、上式を解いて得られた値を欠
陥14の散乱能Iとする。
【0146】尚、図12には、微分型のプロットデータ
と回帰直線を示したが、本発明の第3の形態は、差分型
でも実施可能である。
【0147】以上説明した本発明の第3の形態に係る欠
陥散乱能測定装置は、欠陥散乱能測定方法として構成す
ることもできる。
【0148】図13は、本発明の第3の形態に係る欠陥
散乱能測定方法の構成を示すフローチャートである。以
下、同図に基づいて、本発明の第3の形態に係る欠陥散
乱能測定方法の構成を説明する。
【0149】同図に示す強度分布測定工程S100は、
前述した強度分布測定手段100に対応する構成であ
り、以下同様に、欠陥散乱強度抽出工程S102は欠陥
散乱強度抽出手段102に対応し、欠陥散乱強度区分工
程S104は欠陥散乱強度区分手段104に対応し、区
間強度決定工程S106は区間強度決定手段106に対
応し、区間頻度導出工程S108は区間頻度導出手段1
08に対応し、線形近似工程S114は線形近似手段1
14に対応し、プロット工程S116はプロット手段1
16に対応し、回帰直線取得工程S118は回帰直線取
得手段118に対応し、散乱能導出工程S120は散乱
能導出手段120に対応する。
【0150】同図に示す構成を一連のステップとして実
行すると以下のようになる。
【0151】(1)レーザ光10を半導体12の表面に
照射する(強度分布測定工程S100)。
【0152】(2)上記照射によって半導体12の表面
から放出した散乱光16を受光する(強度分布測定工程
S100)。
【0153】(3)レーザ光10の照射位置を変化させ
ながら、ステップ1およびステップ2の処理を繰り返
し、測定領域Rを走査して、該測定領域Rの強度分布を
測定する(強度分布測定工程S100)。
【0154】(4)強度分布測定工程S100で測定し
た強度分布から欠陥散乱強度36を抽出する(欠陥散乱
強度抽出工程S102)。
【0155】(5)欠陥散乱強度抽出工程S102で抽
出した欠陥散乱強度36を区分幅ΔIで区分する(欠陥
散乱強度区分工程S104)。
【0156】(6)欠陥散乱強度区分工程S104での
区分結果に基づいて、区間強度を決定する(区間強度決
定工程S106)。
【0157】(7)欠陥散乱強度区分工程S104での
区分結果に基づいて、区間頻度を求める(区間頻度導出
工程S108)。
【0158】(8)y=ax+bのスタイルで区間頻度
を線形近似する(線形近似工程S114)。
【0159】(9)線形近似工程S114で近似した結
果に基づいて、xy平面上にプロットする座標を求め
る。即ち、式5または式8を算出し、当該算出によって
得られた値をx、区間頻度をyとして構成される座標点
をxy平面上にプロットする(プロット工程S11
6)。
【0160】(10)プロット工程S116でxy平面
上にプロットしたデータの回帰直線を取得する(回帰直
線取得工程S118)。
【0161】(11)回帰直線取得工程S118で取得
した回帰直線のx切片を求め、当該求めたx切片を式1
0に代入して、散乱能Iを算出する(散乱能導出工程
S120)。
【0162】以上説明した本発明の第3の形態によれ
ば、欠陥14の散乱能Iを求めることができる。
【0163】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面を参照し
て詳細に説明する。
【0164】(実施例の要約)半導体ウェハ32を載置
したステージ34を移動させながら、該半導体ウェハ3
2の表面にレーザ光10を照射するとともに、該半導体
ウェハ32の表面から放出された散乱光16を受光装置
26で受光して、散乱光16の強度分布を測定する。そ
して、当該測定した強度分布をコントローラ20で処理
し、半導体ウェハ32の欠陥密度を求める(図14参
照)。
【0165】(好適な実施例)図14は、本発明の好適
な実施例に係る欠陥測定装置の構成を示す側面図であ
る。以下、同図に基づいて、この欠陥測定装置の構成を
説明する。
【0166】照射装置22は、半導体ウェハ32の表面
に向けてレーザ光10を照射する装置である。この照射
装置22は、上下動が可能な状態でフレーム24に固定
され、半導体ウェハ32に対し、所定の距離から所定の
角度でレーザ光10を照射する。照射装置22が照射す
るレーザ光10の出力は、コントローラ20から指示さ
れる。
【0167】受光装置26は、半導体ウェハ32の表面
から放出された散乱光16を受光する装置である。この
受光装置26は、上下動可能な状態でフレーム24に固
定され、半導体ウェハ32の表面から所定の距離を隔て
た位置で散乱光を受光する。受光装置26が受光した散
乱光の強度は、コントローラ20に出力される。
【0168】ステージ34は、その上面に半導体ウェハ
32を載置し、コントローラ20の指示に従って、該載
置した半導体ウェハ32とともにベース38上をXY方
向に移動する。ステージ34が移動した位置は、コント
ローラ20に出力される。
【0169】コントローラ20は、レーザ光10の照射
出力、照射装置22の上下動、受光装置26の上下動お
よびステージ34の移動方向を指示するとともに、受光
装置26から散乱光の強度を受信し、ステージ34から
該ステージ34が移動した位置を受信して、所定の演算
を実行する。
【0170】以下、上記のように構成される欠陥測定装
置の動作を説明する。
【0171】コントローラ20は、照射装置22にレー
ザ光10の出力と該照射装置22の上下位置を、受光装
置26に該受光装置26の上下位置を、ステージ34に
測定位置をそれぞれ出力する。コントローラ20から上
下位置を受信した照射装置22および受光装置26は、
当該受信した上下位置に移動し、半導体ウェハ32との
間に所定の距離を隔てて停止する。同時に、コントロー
ラ20から測定位置を受信したステージ34は、半導体
ウェハ32とともに当該受信した測定位置に移動し、当
該移動した位置をコントローラ20に出力する。
【0172】その後、照射装置22は、コントローラ2
0から受信した照射出力で半導体ウェハ32の表面にレ
ーザ光10を照射する。受光装置26は、照射装置22
のレーザ照射によって、半導体ウェハ32の表面から放
出された散乱光16を受光し、当該受光した散乱光16
の強度をコントローラ20に出力する。
【0173】コントローラ20は、受光装置26から受
信した散乱光16の強度と、ステージ34から受信した
測定位置とを記憶した後、次の測定位置をステージ34
に出力する。このような動作を繰り返して、半導体ウェ
ハ32の所定領域をレーザ光10で走査する。
【0174】コントローラ20は、半導体ウェハ32の
走査が終了した後、受光装置26から受信した散乱光1
6の強度から欠陥散乱強度を抽出する。そして、当該抽
出した欠陥散乱強度を区分幅ΔIで区分して、該区分し
た区間ごとに欠陥の頻度を求める。
【0175】図15は、図14に示すコントローラ20
が生成したヒストグラムの一例を示すグラフである。コ
ントローラ20が求めた欠陥の頻度をヒストグラムで示
すと、同図のようになる。
【0176】次に、コントローラ20は、レーザ光10
の減衰曲線18の処理方法として、微分型または差分型
を選択し、微分型を選択した場合には、下式を解いて得
られた値をx、区間頻度Fをyとして構成される座標
点をプロットデータとして、xy平面上にプロットす
る。 (式5) 上式中、Iは、図15に示すヒストグラムのx軸に示
した区間強度である。
【0177】差分型を選択した場合には、下式を解いて
得られた値をx、区間頻度Fをyとして構成される座
標点をプロットデータとして、xy平面上にプロットす
る。
【0178】(式8) 上式中、Iは、図15に示すヒストグラムのx軸に示
した区間強度であり、ΔIは、ヒストグラムの区分幅で
ある。
【0179】続いて、コントローラ20は、y=axま
たはy=ax+bの近似スタイルを選択して、xy平面
上にプロットしたデータから回帰直線を取得する。
【0180】図16は、y=ax+bの近似スタイルを
選択して取得した微分型のプロットデータと回帰直線の
一例を示すグラフである。そして、同図に示す回帰直線
の傾きa’を求めて、下式の演算を実行する。
【0181】(式6) コントローラ20は、上式を解いて得られた値を欠陥密
度ρとして表示する。
【0182】続いて、同図に示す回帰直線のx切片cを
求めて、下式の演算を実行する。
【0183】(式10) コントローラ20は、上式を解いて得られた値を散乱能
として表示する。
【0184】一方、コントローラ20がy=axの近似
スタイルを選択した場合には、次のようになる。
【0185】図17は、y=axの近似スタイルを選択
して取得した差分型のプロットデータと回帰直線の一例
を示すグラフである。コントローラ20は、同図に示す
回帰直線の傾きa’を求めて、下式の演算を実行する。
【0186】(式9) そして、上式を解いて得られた値を欠陥密度ρとして表
示する。
【0187】以上説明した手順によって、半導体ウェハ
32の欠陥密度ρおよび該半導体ウェハ32の内部に存
在する欠陥の散乱能Iが測定される。
【0188】最後に、本発明の妥当性を検証するため、
上記実施例で測定した欠陥密度と、レーザ散乱トモグラ
フィで測定した欠陥密度とを比較した。
【0189】図18は、本発明の好適な実施例によって
測定した欠陥密度と、レーザ散乱トモグラフィによって
測定した欠陥密度との相関を示すグラフである。同図に
示すように、両者の値は1:1で対応しており、本発明
によれば、正確な欠陥密度の測定が期待できることがわ
かる。
【0190】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
結晶欠陥の正確な評価に有効な半導体の欠陥密度測定装
置および方法並びに半導体の欠陥散乱能測定装置および
方法を提供することができる。
【0191】また、本発明の第1の形態によれば、レー
ザ光の減衰曲線に基づいて、欠陥深さが決定されるた
め、異なるサイズの欠陥が様々な深さに存在する場合で
も、正確な欠陥密度を測定することができる。
【0192】また、本発明の第2の形態によれば、区間
頻度Fが幾何学的手法によって処理されるため、欠陥
密度ρを正確に求めることができる。尚、この第2の形
態でも、第1の形態と同様に、レーザ光の減衰曲線が考
慮されるため、欠陥深さが適切に決定される。
【0193】また、本発明の第3の形態によれば、欠陥
14の散乱能Iを求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の形態に係る欠陥密度測定装置の
構成を示す概念図である。
【図2】強度分布測定手段100が測定した散乱光16
の強度分布と欠陥散乱強度の抽出を示す概念図である。
【図3】区間頻度導出手段108が導出した区間頻度F
の概念を示す概念図である。
【図4】レーザ光10の減衰曲線を示すグラフである。
【図5】レーザ光の波長λと減衰深さαとの関係を示す
グラフである。
【図6】本発明の第1の形態に係る欠陥密度測定方法の
構成を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第2の形態に係る欠陥密度測定装置の
構成を示す概念図である。
【図8】微分型導出法とy切片を考慮した線形近似によ
り得られたプロットデータと、該プロットデータの回帰
直線を示す概念図である。
【図9】差分型導出法とy切片を0とした場合の線形近
似により得られたプロットデータと、該プロットデータ
の回帰直線を示す概念図である。
【図10】本発明の第2の形態に係る欠陥密度測定方法
の構成を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第3の形態に係る欠陥散乱能測定装
置の構成を示す概念図である。
【図12】微分型導出法とy切片を考慮した線形近似に
より得られたプロットデータと、該プロットデータの回
帰直線を示す概念図である。
【図13】本発明の第3の形態に係る欠陥散乱能測定方
法の構成を示すフローチャートである。
【図14】本発明の好適な実施例に係る欠陥測定装置の
構成を示す側面図である。
【図15】図14に示すコントローラ20が生成したヒ
ストグラムの一例を示すグラフである。
【図16】y=ax+bの近似スタイルを選択して取得
した微分型のプロットデータと回帰直線の一例を示すグ
ラフである。
【図17】y=axの近似スタイルを選択して取得した
差分型のプロットデータと回帰直線の一例を示すグラフ
である。
【図18】本発明の好適な実施例によって測定した欠陥
密度と、レーザ散乱トモグラフィによって測定した欠陥
密度との相関を示すグラフである。
【符号の説明】
10…レーザ光、12…半導体、14…欠陥、16…散
乱光、18…減衰曲線、20…コントローラ、22…照
射装置、24…フレーム、26…受光装置、32…半導
体ウェハ、34…ステージ、36…欠陥散乱強度、38
…ベース、100…強度分布測定手段、102…欠陥散
乱強度抽出手段、104…欠陥散乱強度区分手段、10
6…区間強度決定手段、108…区間頻度導出手段、1
10…区間深さ導出手段、112…欠陥密度導出手段、
114…線形近似手段、116…プロット手段、118
…回帰直線取得手段、120…散乱能導出手段、S10
0…強度分布測定工程、S102…欠陥散乱強度抽出工
程、S104…欠陥散乱強度区分工程、S106…区間
強度決定工程、S108…区間頻度導出工程、S110
…区間深さ導出工程、S112…欠陥密度導出工程、S
114…線形近似工程、S116…プロット工程、S1
18…回帰直線取得工程、S120…散乱能導出工程、
d…欠陥深さ、F…区間頻度、I…散乱能、I
区間強度、R…測定領域、Δd…区間深さ、ΔI…区
分幅、α…減衰深さ、ρ…欠陥密度

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体(12)内に存在する欠陥(1
    4)の欠陥密度(ρ)を測定する欠陥密度測定装置にお
    いて、 レーザ光(10)を用いて前記半導体(12)の測定領
    域(R)を走査し、該測定領域(R)から得られた散乱
    光(16)の強度分布を測定する強度分布測定手段(1
    00)と、 前記強度分布測定手段(100)が測定した強度分布か
    ら欠陥散乱強度(36)を抽出する欠陥散乱強度抽出手
    段(102)と、 前記欠陥散乱強度抽出手段(102)が抽出した欠陥散
    乱強度(36)を区分幅(ΔI)で複数の区間に区分す
    る欠陥散乱強度区分手段(104)と、 前記欠陥散乱強度区分手段(104)が区分した各区間
    の区間強度(I)を決定する区間強度決定手段(10
    6)と、 前記欠陥散乱強度区分手段(104)が区分した各区間
    の区間頻度(F)を導出する区間頻度導出手段(10
    8)と、 前記区間強度決定手段(106)が決定した前記各区間
    の区間強度(I)を前記レーザ光(10)の減衰曲線
    (18)に適用して、該各区間の区間深さ(Δd)を
    求める区間深さ導出手段(110)と、 前記区間頻度導出手段(108)が求めた区間頻度(F
    )と、前記区間深さ導出手段(110)が求めた区間
    深さ(Δd)とを用いて、前記欠陥密度(ρ)を求め
    る欠陥密度導出手段(112)とを具備することを特徴
    とする半導体の欠陥密度測定装置。
  2. 【請求項2】 前記減衰曲線(18)は、 下式で表現され、 (式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
    強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
    α:レーザ光の減衰深さ 前記区間深さ導出手段(110)は、下式を実行する
    (式2) Δd:区間深さ、α:減衰深さ、ΔI:区分幅、
    :区間強度 ことを特徴とする請求項1記載の半導体の欠陥密度測定
    装置。
  3. 【請求項3】 前記減衰曲線(18)は、下式で表現さ
    れ、(式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
    強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
    α:レーザ光の減衰深さ 前記区間深さ導出手段(110)は、下式を実行する
    (式3) Δd:区間深さ、α:減衰深さ、I:区間強度、Δ
    I:区分幅 ことを特徴とする請求項1記載の半導体の欠陥密度測定
    装置。
  4. 【請求項4】 半導体(12)内に存在する欠陥(1
    4)の欠陥密度(ρ)を測定する欠陥密度測定装置にお
    いて、 レーザ光(10)を用いて前記半導体(12)の測定領
    域(R)を走査し、該測定領域(R)に存在する前記欠
    陥(14)から得られた散乱光(16)の強度分布を測
    定する強度分布測定手段(100)と、 前記強度分布測定手段(100)が測定した強度分布か
    ら欠陥散乱強度(36)を抽出する欠陥散乱強度抽出手
    段(102)と、 前記欠陥散乱強度抽出手段(102)が抽出した欠陥散
    乱強度(36)を区分幅(ΔI)で複数の区間に区分す
    る欠陥散乱強度区分手段(104)と、 前記欠陥散乱強度区分手段(104)が区分した各区間
    の区間強度(I)を決定する区間強度決定手段(10
    6)と、 前記欠陥散乱強度区分手段(104)が区分した各区間
    の区間頻度(F)を導出する区間頻度導出手段(10
    8)と、 前記区間強度決定手段(106)が決定した前記各区間
    の区間強度(I)を前記レーザ光(10)の減衰曲線
    (18)に適用して、前記区間頻度導出手段(108)
    が求めた区間頻度(F)を線形近似する線形近似手段
    (114)と、 前記線形近似手段(114)による近似結果を複数のプ
    ロットデータとしてxy平面上にプロットするプロット
    手段(116)と、 前記プロット手段(116)がプロットしたプロットデ
    ータの回帰直線を取得する回帰直線取得手段(118)
    と、 前記回帰直線取得手段(118)が取得した回帰直線の
    傾きを用いて、前記欠陥密度(ρ)を求める欠陥密度導
    出手段(112)とを具備することを特徴とする半導体
    の欠陥密度測定装置。
  5. 【請求項5】 前記減衰曲線(18)は、 下式で表現され、 (式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
    強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
    α:レーザ光の減衰深さ 前記線形近似手段(114)は、 前記区間頻度(F)を下式で近似し、(式4) a:傾き、b:y切片 前記プロット手段(116)は、 下式を解いて得られた値をx、前記区間頻度(F)を
    yとして構成される座標点を前記プロットデータとして
    xy平面上にプロットし、 (式5) :区間強度 前記欠陥密度導出手段(112)は、 下式を実行する (式6) ρ:欠陥密度、a’:回帰直線の傾き、α:減衰深さ、
    S:測定領域(R)の面積、ΔI:区分幅 ことを特徴とする請求項4記載の半導体の欠陥密度測定
    装置。
  6. 【請求項6】 前記減衰曲線(18)は、 下式で表現され、 (式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
    強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
    α:レーザ光の減衰深さ 前記線形近似手段(114)は、 前記区間頻度(F)を下式で近似し、 (式7) a:傾き 前記プロット手段(116)は、 下式を前記xy平面のx軸に、前記区間頻度(F)を
    y軸に設定して、前記プロットデータを該xy平面上に
    プロットし、 (式8) :区間強度、ΔI:区分幅 前記欠陥密度導出手段(112)は、 下式を実行する (式9) ρ:欠陥密度、a’:回帰直線の傾き、α:減衰深さ、
    S:測定領域(R)の面積 ことを特徴とする請求項4記載の半導体の欠陥密度測定
    装置。
  7. 【請求項7】 半導体(12)内に存在する欠陥(1
    4)の散乱能(I)を測定する欠陥散乱能測定装置に
    おいて、 レーザ光(10)を用いて前記半導体(12)の測定領
    域(R)を走査し、該測定領域(R)に存在する前記欠
    陥(14)から得られた散乱光(16)の強度分布を測
    定する強度分布測定手段(100)と、 前記強度分布測定手段(100)が測定した強度分布か
    ら欠陥散乱強度(36)を抽出する欠陥散乱強度抽出手
    段(102)と、 前記欠陥散乱強度抽出手段(102)が抽出した欠陥散
    乱強度(36)を区分幅(ΔI)で複数の区間に区分す
    る欠陥散乱強度区分手段(104)と、 前記欠陥散乱強度区分手段(104)が区分した各区間
    の区間強度(I)を決定する区間強度決定手段(10
    6)と、 前記欠陥散乱強度区分手段(104)が区分した各区間
    の区間頻度(F)を導出する区間頻度導出手段(10
    8)と、 前記区間強度決定手段(106)が決定した前記各区間
    の区間強度(I)を前記レーザ光(10)の減衰曲線
    (18)に適用して、前記区間頻度導出手段(108)
    が求めた区間頻度(F)を線形近似する線形近似手段
    (114)と、 前記線形近似手段(114)による近似結果を複数のプ
    ロットデータとしてxy平面上にプロットするプロット
    手段(116)と、 前記プロット手段(116)がプロットしたプロットデ
    ータの回帰直線を取得する回帰直線取得手段(118)
    と、 前記回帰直線取得手段(118)が取得した回帰直線の
    x切片を用いて、前記散乱能(I)を求める散乱能導
    出手段(120)とを具備することを特徴とする半導体
    の欠陥散乱能測定装置。
  8. 【請求項8】 前記減衰曲線(18)は、 下式で表現され、 (式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
    強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
    α:レーザ光の減衰深さ 前記線形近似手段(114)は、 前記区間頻度(F)を下式で近似し、 (式4) a:傾き、b:y切片 前記プロット手段(116)は、 下式を解いて得られた値をx、前記区間頻度(F)を
    yとして構成される座標点を前記プロットデータとして
    xy平面上にプロットし、 (式5) :区間強度 前記散乱能導出手段(120)は、 下式を実行する (式10) :散乱能、c:回帰直線のx切片 ことを特徴とする請求項7記載の半導体の欠陥密度測定
    装置。
  9. 【請求項9】 半導体(12)内に存在する欠陥(1
    4)の欠陥密度(ρ)を測定する欠陥密度測定方法にお
    いて、 レーザ光(10)を用いて前記半導体(12)の測定領
    域(R)を走査し、該測定領域(R)に存在する前記欠
    陥(14)から得られた散乱光(16)の強度分布を測
    定する強度分布測定工程(S100)と、 前記強度分布測定工程(S100)で測定した強度分布
    から欠陥散乱強度(36)を抽出する欠陥散乱強度抽出
    工程(S102)と、 前記欠陥散乱強度抽出工程(S102)で抽出した欠陥
    散乱強度(36)を区分幅(ΔI)で複数の区間に区分
    する欠陥散乱強度区分工程(S104)と、 前記欠陥散乱強度区分工程(S104)で区分した各区
    間の区間強度(I)を決定する区間強度決定工程(S
    106)と、 前記欠陥散乱強度区分工程(S104)で区分した各区
    間の区間頻度(F)を導出する区間頻度導出工程(S
    108)と、 前記区間強度決定工程(S106)で決定した前記各区
    間の区間強度(I)を前記レーザ光(10)の減衰曲
    線(18)に適用して、該各区間の区間深さ(Δd
    を求める区間深さ導出工程(S110)と、 前記区間頻度導出工程(S108)で求めた区間頻度
    (F)と、前記区間深さ導出工程(S110)で求め
    た区間深さ(Δd)とを用いて、前記欠陥密度(ρ)
    を求める欠陥密度導出工程(S112)とを具備するこ
    とを特徴とする半導体の欠陥密度測定方法。
  10. 【請求項10】 前記減衰曲線(18)は、 下式で表現され、 (式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
    強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
    α:レーザ光の減衰深さ 前記区間深さ導出工程(S110)では、 下式を実行する (式2) Δd:区間深さ、α:減衰深さ、ΔI:区分幅、
    :区間強度 ことを特徴とする請求項9記載の半導体の欠陥密度測定
    方法。
  11. 【請求項11】 前記減衰曲線(18)は、 下式で表現され、 (式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
    強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
    α:レーザ光の減衰深さ 前記区間深さ導出工程(S110)では、 下式を実行する (式3) Δd:区間深さ、α:減衰深さ、I:区間強度、Δ
    I:区分幅 ことを特徴とする請求項9記載の半導体の欠陥密度測定
    方法。
  12. 【請求項12】 半導体(12)内に存在する欠陥(1
    4)の欠陥密度(ρ)を測定する欠陥密度測定方法にお
    いて、 レーザ光(10)を用いて前記半導体(12)の測定領
    域(R)を走査し、該測定領域(R)に存在する前記欠
    陥(14)から得られた散乱光(16)の強度分布を測
    定する強度分布測定工程(S100)と、 前記強度分布測定工程(S100)で測定した強度分布
    から欠陥散乱強度(36)を抽出する欠陥散乱強度抽出
    工程(S102)と、 前記欠陥散乱強度抽出工程(S102)で抽出した欠陥
    散乱強度(36)を区分幅(ΔI)で複数の区間に区分
    する欠陥散乱強度区分工程(S104)と、 前記欠陥散乱強度区分工程(S104)で区分した各区
    間の区間強度(I)を決定する区間強度決定工程(S
    106)と、 前記欠陥散乱強度区分工程(S104)で区分した各区
    間の区間頻度(F)を導出する区間頻度導出工程(S
    108)と、 前記区間強度決定工程(S106)で決定した前記各区
    間の区間強度(I)を前記レーザ光(10)の減衰曲
    線(18)に適用して、前記区間頻度導出工程(S10
    8)で求めた区間頻度(F)を線形近似する線形近似
    工程(S114)と、 前記線形近似工程(S114)による近似結果を複数の
    プロットデータとしてxy平面上にプロットするプロッ
    ト工程(S116)と、 前記プロット工程(S116)でプロットしたプロット
    データの回帰直線を取得する回帰直線取得工程(S11
    8)と、 前記回帰直線取得工程(S118)で取得した回帰直線
    の傾きを用いて、前記欠陥密度(ρ)を求める欠陥密度
    導出工程(S112)とを具備することを特徴とする半
    導体の欠陥密度測定方法。
  13. 【請求項13】 前記減衰曲線(18)は、 下式で表現され、 (式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
    強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
    α:レーザ光の減衰深さ 前記線形近似工程(S114)では、 前記区間頻度(F)を下式で近似し、 (式4) a:傾き、b:y切片 前記プロット工程(S116)では、 下式を解いて得られた値をx、前記区間頻度(F)を
    yとして構成される座標点を前記プロットデータとして
    xy平面上にプロットし、 (式5) :区間強度 前記欠陥密度導出工程(S112)では、 下式を実行する (式6) ρ:欠陥密度、a’:回帰直線の傾き、α:減衰深さ、
    S:測定領域(R)の面積、ΔI:区分幅 ことを特徴とする請求項12記載の半導体の欠陥密度測
    定方法。
  14. 【請求項14】 前記減衰曲線(18)は、 下式で表現され、 (式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
    強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
    α:レーザ光の減衰深さ 前記線形近似工程(S114)では、 前記区間頻度(F)を下式で近似し、 (式7) a:傾き 前記プロット工程(S116)では、 下式を前記xy平面のx軸に、前記区間頻度(F)を
    y軸に設定して、前記プロットデータを該xy平面上に
    プロットし、 (式8) :区間強度、ΔI:区分幅 前記欠陥密度導出工程(S112)では、 下式を実行する (式9) ρ:欠陥密度、a’:回帰直線の傾き、α:減衰深さ、
    S:測定領域(R)の面積 ことを特徴とする請求項12記載の半導体の欠陥密度測
    定方法。
  15. 【請求項15】 半導体(12)内に存在する欠陥(1
    4)の散乱能(I)を測定する欠陥散乱能測定方法に
    おいて、 レーザ光(10)を用いて前記半導体(12)の測定領
    域(R)を走査し、該測定領域(R)に存在する前記欠
    陥(14)から得られた散乱光(16)の強度分布を測
    定する強度分布測定工程(S100)と、 前記強度分布測定工程(S100)で測定した強度分布
    から欠陥散乱強度(36)を抽出する欠陥散乱強度抽出
    工程(S102)と、 前記欠陥散乱強度抽出工程(S102)で抽出した欠陥
    散乱強度(36)を区分幅(ΔI)で複数の区間に区分
    する欠陥散乱強度区分工程(S104)と、 前記欠陥散乱強度区分工程(S104)で区分した各区
    間の区間強度(I)を決定する区間強度決定工程(S
    106)と、 前記欠陥散乱強度区分工程(S104)で区分した各区
    間の区間頻度(F)を導出する区間頻度導出工程(S
    108)と、 前記区間強度決定工程(S106)で決定した前記各区
    間の区間強度(I)を前記レーザ光(10)の減衰曲
    線(18)に適用して、前記区間頻度導出工程(S10
    8)で求めた区間頻度(F)を線形近似する線形近似
    工程(S114)と、 前記線形近似工程(S114)による近似結果を複数の
    プロットデータとしてxy平面上にプロットするプロッ
    ト工程(S116)と、 前記プロット工程(S116)でプロットしたプロット
    データの回帰直線を取得する回帰直線取得工程(S11
    8)と、 前記回帰直線取得工程(S118)で取得した回帰直線
    のx切片を用いて、前記散乱能(I)を求める散乱能
    導出工程(S120)とを具備することを特徴とする半
    導体の欠陥散乱能測定方法。
  16. 【請求項16】 前記減衰曲線(18)は、 下式で表現され、 (式1) I(d):深さdに存在する欠陥から得られた散乱光の
    強度、I:欠陥の散乱能、d:欠陥が存在する深さ、
    α:レーザ光の減衰深さ 前記線形近似工程(S114)では、 前記区間頻度(F)を下式で近似し、 (式4) a:傾き、b:y切片 前記プロット工程(S116)では、 下式を解いて得られた値をx、前記区間頻度(F)を
    yとして構成される座標点を前記プロットデータとして
    xy平面上にプロットし、 (式5) :区間強度 前記散乱能導出工程(S120)では、 下式を実行する (式10) :散乱能、c:回帰直線のx切片 ことを特徴とする請求項15記載の半導体の欠陥密度測
    定方法。
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JP2001053005A (ja) * 1999-08-06 2001-02-23 Sumitomo Electric Ind Ltd 化合物半導体エピタキシャルウェハおよびその製造方法
WO2008108041A1 (ja) * 2007-03-06 2008-09-12 Kabushiki Kaisha Topcon 表面検査方法及び装置
US7633617B2 (en) 2005-02-03 2009-12-15 Raytex Corporation Defective particle measuring apparatus and defective particle measuring method

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