JPH11140609A - 連続鋳造コイルを用いた表面処理性及び加工性の優れた建材用アルミニウム合金の製造法 - Google Patents
連続鋳造コイルを用いた表面処理性及び加工性の優れた建材用アルミニウム合金の製造法Info
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- JPH11140609A JPH11140609A JP32383297A JP32383297A JPH11140609A JP H11140609 A JPH11140609 A JP H11140609A JP 32383297 A JP32383297 A JP 32383297A JP 32383297 A JP32383297 A JP 32383297A JP H11140609 A JPH11140609 A JP H11140609A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 連続鋳造により得られる建材用アルミニウム
合金板の陽極酸化処理後の外観の均一性と曲げ加工性の
向上を図る。 【解決手段】 Fe:0.8重量%以下、Si:0.8
重量%以下、Cu:0.2重量%以下を含有し、残部A
lと不可避不純物からなるアルミニウム合金溶湯を連続
的に鋳造圧延して直接板厚10mm以下の帯状鋳造板を
得、該鋳造板に10%以上の冷間圧延を加えた後、45
0℃以上の温度で熱処理を施し、その後30%以上の冷
間圧延と100℃/min以上の昇温速度で400℃以上の
熱処理を行うことを特徴とする表面処理性及び加工性の
優れた建材用アルミニウム合金の製造方法。
合金板の陽極酸化処理後の外観の均一性と曲げ加工性の
向上を図る。 【解決手段】 Fe:0.8重量%以下、Si:0.8
重量%以下、Cu:0.2重量%以下を含有し、残部A
lと不可避不純物からなるアルミニウム合金溶湯を連続
的に鋳造圧延して直接板厚10mm以下の帯状鋳造板を
得、該鋳造板に10%以上の冷間圧延を加えた後、45
0℃以上の温度で熱処理を施し、その後30%以上の冷
間圧延と100℃/min以上の昇温速度で400℃以上の
熱処理を行うことを特徴とする表面処理性及び加工性の
優れた建材用アルミニウム合金の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、陽極酸化処理を施
されるような建材用アルミニウム合金板として好適に使
用されるアルミニウム合金板の製造方法に関する。さら
に詳しくは本発明は、陽極酸化処理後の表面品質が優れ
かつ曲げ加工性の優れた建材用アルミニウム合金板を連
続鋳造圧延コイルを用いて製造する方法に関するもので
ある。
されるような建材用アルミニウム合金板として好適に使
用されるアルミニウム合金板の製造方法に関する。さら
に詳しくは本発明は、陽極酸化処理後の表面品質が優れ
かつ曲げ加工性の優れた建材用アルミニウム合金板を連
続鋳造圧延コイルを用いて製造する方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般にアルミニウム合金板の製造方法と
しては、アルミニウム合金溶湯を半連続鋳造法により鋳
造したスラブを均質化処理後熱間圧延を施すか、もしく
は先の溶湯を連続鋳造圧延法により直接10mm以下の板
厚に鋳造し、その後冷間圧延(必要に応じその前、中、
後に焼鈍を行う場合もある)を施して所望のサイズ及び
性能を有した板材とすることが一般的である。
しては、アルミニウム合金溶湯を半連続鋳造法により鋳
造したスラブを均質化処理後熱間圧延を施すか、もしく
は先の溶湯を連続鋳造圧延法により直接10mm以下の板
厚に鋳造し、その後冷間圧延(必要に応じその前、中、
後に焼鈍を行う場合もある)を施して所望のサイズ及び
性能を有した板材とすることが一般的である。
【0003】しかしながら、一般に表面処理を施される
アルミニウム合金板は、上記工程により板にした後加工
工程において、化学的エッチング、電気化学的エッチン
グ及び陽極酸化等の表面処理が施されるため、材料の金
属組織の均質性が表面品質に大きく影響を及ぼす。すな
わち金属組織にばらつきがあると板材の表面処理後の外
観が帯状あるいは斑状に不均一となり外観不良を引き起
こす。
アルミニウム合金板は、上記工程により板にした後加工
工程において、化学的エッチング、電気化学的エッチン
グ及び陽極酸化等の表面処理が施されるため、材料の金
属組織の均質性が表面品質に大きく影響を及ぼす。すな
わち金属組織にばらつきがあると板材の表面処理後の外
観が帯状あるいは斑状に不均一となり外観不良を引き起
こす。
【0004】この金属組織のばらつきを引き起こす原因
の一つとして、鋳造組織の不均一が挙げられる。例えば
半連続鋳造法により鋳造されたスラブの鋳造組織は、一
般に鋳肌から内部に移るに従いチル層、粗大セル層、微
細セル層と組織が変化する。ここでチル層と粗大セル層
を併せた部分は一般に「額縁」と呼ばれ不安定な金属組
織となり表面品質に悪影響を及ぼすため、面削により削
り落とすことが通常となっている。また連続鋳造圧延法
は、均熱処理及び熱間圧延工程が省略され、歩留及びエ
ネルギー効率の向上等において非常に有効な方法である
とともに、溶湯の冷却速度を高くすることができるため
合金成分が強制固溶され易く、かつ第2相粒子が微細に
なり易いので、一般に耐衝撃性、成形性及び疲労強度に
優れたアルミニウム板が得られる。
の一つとして、鋳造組織の不均一が挙げられる。例えば
半連続鋳造法により鋳造されたスラブの鋳造組織は、一
般に鋳肌から内部に移るに従いチル層、粗大セル層、微
細セル層と組織が変化する。ここでチル層と粗大セル層
を併せた部分は一般に「額縁」と呼ばれ不安定な金属組
織となり表面品質に悪影響を及ぼすため、面削により削
り落とすことが通常となっている。また連続鋳造圧延法
は、均熱処理及び熱間圧延工程が省略され、歩留及びエ
ネルギー効率の向上等において非常に有効な方法である
とともに、溶湯の冷却速度を高くすることができるため
合金成分が強制固溶され易く、かつ第2相粒子が微細に
なり易いので、一般に耐衝撃性、成形性及び疲労強度に
優れたアルミニウム板が得られる。
【0005】しかしながら、この連続鋳造圧延装置は、
その基本構造から供給される溶湯に対し鋳型が連続的に
移動するため、鋳造時の溶湯と鋳型の接触が不安定であ
る。このために溶湯の冷却速度にばらつきを生じ易くこ
れが原因で鋳造組織が不均一となるという問題がある。
その基本構造から供給される溶湯に対し鋳型が連続的に
移動するため、鋳造時の溶湯と鋳型の接触が不安定であ
る。このために溶湯の冷却速度にばらつきを生じ易くこ
れが原因で鋳造組織が不均一となるという問題がある。
【0006】この鋳造組織の不均一な部分を半連続鋳造
法同様面削により落とすことは、板厚が〜10mm程度と
薄く工程的にも困難であり、また通常この組織変動は板
厚内部に数mmの深さ、もしくは場合によっては板厚中心
部まで影響しているため、歩留を考えると現実的な方法
ではない。このように連続鋳造圧延法は、半連続鋳造法
に比べ生産効率及び特性の面からは魅力ある方法である
が、鋳造組織の不均一が生じこの部分を除去することも
困難であるため、建材や器物、印刷板に代表される表面
処理を施し処理後の外観の均一性を厳しく要求されるア
ルミニウム板の製造に適用することは適当でないという
のがこれまでの一般的な見解であった。
法同様面削により落とすことは、板厚が〜10mm程度と
薄く工程的にも困難であり、また通常この組織変動は板
厚内部に数mmの深さ、もしくは場合によっては板厚中心
部まで影響しているため、歩留を考えると現実的な方法
ではない。このように連続鋳造圧延法は、半連続鋳造法
に比べ生産効率及び特性の面からは魅力ある方法である
が、鋳造組織の不均一が生じこの部分を除去することも
困難であるため、建材や器物、印刷板に代表される表面
処理を施し処理後の外観の均一性を厳しく要求されるア
ルミニウム板の製造に適用することは適当でないという
のがこれまでの一般的な見解であった。
【0007】また連続鋳造板を使用したアルミニウム合
金板は、結晶粒径が大きいため曲げ加工時に加工部に肌
荒れやクラックが発生しやすいという問題があり、曲げ
加工性が必要とされる建材板には使用できないという欠
点があった。
金板は、結晶粒径が大きいため曲げ加工時に加工部に肌
荒れやクラックが発生しやすいという問題があり、曲げ
加工性が必要とされる建材板には使用できないという欠
点があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記連続鋳
造板における従来技術の問題点を解決し、陽極酸化処理
後の外観が優れかつ曲げ加工性の優れた建材用アルミニ
ウム合金板の製造方法を提供することを目的とするもの
である。
造板における従来技術の問題点を解決し、陽極酸化処理
後の外観が優れかつ曲げ加工性の優れた建材用アルミニ
ウム合金板の製造方法を提供することを目的とするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の製造法の欠点を克服するために鋭意研究を重ねた結
果、以下のような建材用アルミニウム合金の製造方法を
開発したものである。
の製造法の欠点を克服するために鋭意研究を重ねた結
果、以下のような建材用アルミニウム合金の製造方法を
開発したものである。
【0010】すなわち本発明は、Fe:0.8重量%
(以下重量%を単に%と記す)以下、Si:0.8%以
下、Cu:0.2%以下を含有し、残部Alと不可避不
純物からなるアルミニウム合金溶湯を連続的に鋳造圧延
して直接板厚10mm以下の帯状鋳造板を得、該鋳造板に
10%以上の冷間圧延を加えた後、450℃以上の温度
で熱処理を施し、その後30%以上の冷間圧延と100
℃/min以上の昇温速度で400℃以上の熱処理を行うこ
とを特徴とする表面処理性及び加工性の優れた建材用ア
ルミニウム合金の製造方法、を要旨とするものである。
(以下重量%を単に%と記す)以下、Si:0.8%以
下、Cu:0.2%以下を含有し、残部Alと不可避不
純物からなるアルミニウム合金溶湯を連続的に鋳造圧延
して直接板厚10mm以下の帯状鋳造板を得、該鋳造板に
10%以上の冷間圧延を加えた後、450℃以上の温度
で熱処理を施し、その後30%以上の冷間圧延と100
℃/min以上の昇温速度で400℃以上の熱処理を行うこ
とを特徴とする表面処理性及び加工性の優れた建材用ア
ルミニウム合金の製造方法、を要旨とするものである。
【0011】次に本発明について詳細に説明する。合金
組成においてはFeは0.8%以下の範囲とする。Fe
は陽極酸化処理面の均一化の作用を有する。Feはアル
ミニウム合金中の他の元素と結びつきAl−Fe系及び
Al−Fe−Si系の金属間化合物を形成する元素であ
り、これらの金属間化合物のうち1〜20μmの大きさ
の金属間化合物は、再結晶粒微細化の効果があるととも
に、均一微細な陽極酸化処理面を形成する効果がある。
しかし、0.8%を越える含有量では、20μmを超え
る粗大化合物の形成により陽極酸化処理面が不均一とな
る。
組成においてはFeは0.8%以下の範囲とする。Fe
は陽極酸化処理面の均一化の作用を有する。Feはアル
ミニウム合金中の他の元素と結びつきAl−Fe系及び
Al−Fe−Si系の金属間化合物を形成する元素であ
り、これらの金属間化合物のうち1〜20μmの大きさ
の金属間化合物は、再結晶粒微細化の効果があるととも
に、均一微細な陽極酸化処理面を形成する効果がある。
しかし、0.8%を越える含有量では、20μmを超え
る粗大化合物の形成により陽極酸化処理面が不均一とな
る。
【0012】Siは0.8%以下とする。好ましくは
0.5%以下、より好ましくは0.2%以下とする。S
iは通常不純物として含まれ、0.8%を超えると陽極
酸化処理面において微視的なエッチング不足の斑点が散
在する欠陥が出現しやすい傾向を示すので好ましくな
い。
0.5%以下、より好ましくは0.2%以下とする。S
iは通常不純物として含まれ、0.8%を超えると陽極
酸化処理面において微視的なエッチング不足の斑点が散
在する欠陥が出現しやすい傾向を示すので好ましくな
い。
【0013】Cuを0.2%以下に限定したのは、不純
物としてCuが0.2%を超えると耐食性が低下するか
らである。
物としてCuが0.2%を超えると耐食性が低下するか
らである。
【0014】その他の不純物としては、通常のアルミニ
ウム地金に含まれているMn,Mg,Cr,Ni,V,
Zn等があるが、これらはそれぞれ0.05%未満であ
る場合には特に問題はない。また、任意的な添加元素と
してTi及びBの各0.1%以下の含有は、DC鋳造同
様、鋳造時の凝固組織の微細化に有効である。
ウム地金に含まれているMn,Mg,Cr,Ni,V,
Zn等があるが、これらはそれぞれ0.05%未満であ
る場合には特に問題はない。また、任意的な添加元素と
してTi及びBの各0.1%以下の含有は、DC鋳造同
様、鋳造時の凝固組織の微細化に有効である。
【0015】本発明ではアルミニウム合金を鋳造するに
あたり、溶湯から直接10mm以下の板厚に鋳造する「連
続鋳造圧延法」を用いる。ここで板厚を10mm以下とし
た理由は、前にも述べたように連続鋳造圧延法では溶湯
の冷却速度を高くすることができるため合金成分が強制
固溶され易く、かつ、第2相粒子が微細になり易いので
材料特性として各種メリットが得られるからであるが、
板厚が10mm以上になると強制固溶に十分な冷却速度が
得られず、金属間化合物が粗大化するので好ましくな
い。なおここで対象としている連続鋳造圧延法には、双
ロールを用いたハンター法及び3C法、双ベルトを用い
たヘズレー法等が挙げられるが、本発明ではこれらのう
ちの特定の方法に何ら限定されるものではない。
あたり、溶湯から直接10mm以下の板厚に鋳造する「連
続鋳造圧延法」を用いる。ここで板厚を10mm以下とし
た理由は、前にも述べたように連続鋳造圧延法では溶湯
の冷却速度を高くすることができるため合金成分が強制
固溶され易く、かつ、第2相粒子が微細になり易いので
材料特性として各種メリットが得られるからであるが、
板厚が10mm以上になると強制固溶に十分な冷却速度が
得られず、金属間化合物が粗大化するので好ましくな
い。なおここで対象としている連続鋳造圧延法には、双
ロールを用いたハンター法及び3C法、双ベルトを用い
たヘズレー法等が挙げられるが、本発明ではこれらのう
ちの特定の方法に何ら限定されるものではない。
【0016】次に本発明においては、前記連続鋳造圧延
によって得られた連続鋳造板に10%以上の冷間圧延を
行ってから450℃以上の温度で熱処理を施す。熱処理
前の冷間圧延は、この後施される熱処理時の鋳造組織の
破壊を促進する作用を有する。10%未満の冷間圧延率
の場合は、鋳造組織の破壊が十分に進まないため、陽極
酸化処理時に筋状の模様が発生しやすくなり外観上問題
となる。したがって熱処理前の冷間圧延は、10%以上
とする必要がある。
によって得られた連続鋳造板に10%以上の冷間圧延を
行ってから450℃以上の温度で熱処理を施す。熱処理
前の冷間圧延は、この後施される熱処理時の鋳造組織の
破壊を促進する作用を有する。10%未満の冷間圧延率
の場合は、鋳造組織の破壊が十分に進まないため、陽極
酸化処理時に筋状の模様が発生しやすくなり外観上問題
となる。したがって熱処理前の冷間圧延は、10%以上
とする必要がある。
【0017】冷間圧延に続く熱処理は450℃以上の温
度で実施する必要がある。この熱処理は連続鋳造板中の
晶出物を分断球状化し分散する作用があり不均一な鋳造
組織を破壊して均一な組織にかえる効果がある。この冷
間圧延と高温焼鈍の組み合わせが、従来不可能であった
連続鋳造板の陽極酸化処理時の表面品質を大幅に改善す
ることに成功したのである。450℃未満ではこの効果
が十分ではなく、その後の焼鈍時の再結晶粒径が粗大化
し表面処理時にストリークが発生しやすくなり外観を損
ねる。
度で実施する必要がある。この熱処理は連続鋳造板中の
晶出物を分断球状化し分散する作用があり不均一な鋳造
組織を破壊して均一な組織にかえる効果がある。この冷
間圧延と高温焼鈍の組み合わせが、従来不可能であった
連続鋳造板の陽極酸化処理時の表面品質を大幅に改善す
ることに成功したのである。450℃未満ではこの効果
が十分ではなく、その後の焼鈍時の再結晶粒径が粗大化
し表面処理時にストリークが発生しやすくなり外観を損
ねる。
【0018】この熱処理に続く冷間圧延では圧延率30
%以上が必要である。この冷間圧延率は、次工程の熱処
理における結晶粒を微細化させるために必要な歪量を導
入するためであり、30%未満では歪量が不十分で次工
程の熱処理における結晶粒を微細化できない。
%以上が必要である。この冷間圧延率は、次工程の熱処
理における結晶粒を微細化させるために必要な歪量を導
入するためであり、30%未満では歪量が不十分で次工
程の熱処理における結晶粒を微細化できない。
【0019】上記の冷間圧延に続く熱処理は、100℃
/min以上の昇温速度で400℃以上の焼鈍温度が必要で
ある。100℃/min未満では焼鈍中に第2相粒子が析出
し、再結晶と析出の競合により結晶粒が粗大化し、曲げ
加工時に肌荒れとなる。また400℃未満の焼鈍温度で
は、完全な再結晶組織とならず加工組織が残るため曲げ
加工時にクラックが発生する。
/min以上の昇温速度で400℃以上の焼鈍温度が必要で
ある。100℃/min未満では焼鈍中に第2相粒子が析出
し、再結晶と析出の競合により結晶粒が粗大化し、曲げ
加工時に肌荒れとなる。また400℃未満の焼鈍温度で
は、完全な再結晶組織とならず加工組織が残るため曲げ
加工時にクラックが発生する。
【0020】上記のようなアルミニウム合金板は、その
後必要に応じて冷間圧延を行い強度を調整し、さらに陽
極酸化処理を施されて建材とされる。
後必要に応じて冷間圧延を行い強度を調整し、さらに陽
極酸化処理を施されて建材とされる。
【0021】
【実施例】表1及び表2に示した化学組成のアルミニウ
ム合金溶湯を双ロールを用いたハンターキャスターによ
り、それぞれ板厚7mm及び10mmの鋳造コイルとした。
この鋳造コイルを表1及び表2に示した製造工程にて冷
間圧延及び焼鈍を行った後、厚さ2mmの圧延板とした。
この圧延板を以下に示す処理条件にて硫酸アルマイト処
理し、厚さ15μmの陽極酸化皮膜を形成させた。この
ようにして得られたサンプルについて、以下の方法にて
外観の均一性及び曲げ加工性を評価した。
ム合金溶湯を双ロールを用いたハンターキャスターによ
り、それぞれ板厚7mm及び10mmの鋳造コイルとした。
この鋳造コイルを表1及び表2に示した製造工程にて冷
間圧延及び焼鈍を行った後、厚さ2mmの圧延板とした。
この圧延板を以下に示す処理条件にて硫酸アルマイト処
理し、厚さ15μmの陽極酸化皮膜を形成させた。この
ようにして得られたサンプルについて、以下の方法にて
外観の均一性及び曲げ加工性を評価した。
【0022】 <陽極酸化処理条件> 前処理 : 50℃の5%NaOH溶液中に1分間浸漬後、 室温の30%HNO3 溶液中に1分間浸漬して水洗 ↓ 陽極酸化: 20℃の15%H2 SO4 溶液中で電流密度1.3A/dm2 で 処理を行い、15μmの皮膜を形成する。 ↓ 水 洗 : 水道水で15分 ↓ 封 孔 : 沸騰した純水中に15分浸漬 ↓ 乾 燥 : 熱風乾燥 ↓ 曲げ試験: 内側半径0で90°曲げ
【0023】<評価方法>外観を目視にて観察し、表面
処理後の外観の均一性が優れているものを◎、良好なも
のを○、やや劣っているものを△、劣っているものを×
として判定を行った。また曲げ試験後の曲げ部を目視観
察して、肌荒れ及びクラックがなく加工性が優れている
ものを◎、良好なものを○、やや劣っているものを△、
劣っているものを×として判定を行った。
処理後の外観の均一性が優れているものを◎、良好なも
のを○、やや劣っているものを△、劣っているものを×
として判定を行った。また曲げ試験後の曲げ部を目視観
察して、肌荒れ及びクラックがなく加工性が優れている
ものを◎、良好なものを○、やや劣っているものを△、
劣っているものを×として判定を行った。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】表1及び表2から明らかなように、本発明
範囲の条件で鋳造したアルミニウム合金板を用いて製造
された建材は、外観の均一性及び曲げ加工性に優れてい
る。
範囲の条件で鋳造したアルミニウム合金板を用いて製造
された建材は、外観の均一性及び曲げ加工性に優れてい
る。
【0027】
【発明の効果】このように本発明によれば連続鋳造圧延
により得られる建材用アルミニウム合金板の表面品質や
曲げ加工性が向上し、低コストで品質特性の優れた建材
用アルミニウム合金板が製造可能となった。
により得られる建材用アルミニウム合金板の表面品質や
曲げ加工性が向上し、低コストで品質特性の優れた建材
用アルミニウム合金板が製造可能となった。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C22F 1/00 613 C22F 1/00 613 673 673 681 681 685 685Z 686 686B 691 691B 691A 694 694A
Claims (1)
- 【請求項1】 Fe:0.8重量%以下、Si:0.8
重量%以下、Cu:0.2重量%以下を含有し、残部A
lと不可避不純物からなるアルミニウム合金溶湯を連続
的に鋳造圧延して直接板厚10mm以下の帯状鋳造板を
得、該鋳造板に10%以上の冷間圧延を加えた後、45
0℃以上の温度で熱処理を施し、その後30%以上の冷
間圧延と100℃/min以上の昇温速度で400℃以上の
熱処理を行うことを特徴とする表面処理性及び加工性の
優れた建材用アルミニウム合金の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32383297A JPH11140609A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | 連続鋳造コイルを用いた表面処理性及び加工性の優れた建材用アルミニウム合金の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32383297A JPH11140609A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | 連続鋳造コイルを用いた表面処理性及び加工性の優れた建材用アルミニウム合金の製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11140609A true JPH11140609A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=18159103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32383297A Pending JPH11140609A (ja) | 1997-11-10 | 1997-11-10 | 連続鋳造コイルを用いた表面処理性及び加工性の優れた建材用アルミニウム合金の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11140609A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2846340A1 (fr) * | 2002-10-25 | 2004-04-30 | Pechiney Rhenalu | Procede de fabrication de bandes en alliage d'aluminium pour ustensiles culinaires |
JP2005273005A (ja) * | 2004-02-25 | 2005-10-06 | Mitsubishi Alum Co Ltd | 高耐食性連続鋳造アルミニウム合金材およびその製造方法 |
CN103748713A (zh) * | 2011-07-29 | 2014-04-23 | 株式会社Uacj | 电极集电体用铝合金箔及其制造方法 |
CN103748717A (zh) * | 2011-07-29 | 2014-04-23 | 株式会社Uacj | 电极集电体用铝合金箔及其制造方法 |
-
1997
- 1997-11-10 JP JP32383297A patent/JPH11140609A/ja active Pending
Cited By (10)
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