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JPH11140406A - 粘着剤組成物 - Google Patents

粘着剤組成物

Info

Publication number
JPH11140406A
JPH11140406A JP9304171A JP30417197A JPH11140406A JP H11140406 A JPH11140406 A JP H11140406A JP 9304171 A JP9304171 A JP 9304171A JP 30417197 A JP30417197 A JP 30417197A JP H11140406 A JPH11140406 A JP H11140406A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acrylate
meth
pressure
sensitive adhesive
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9304171A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Azuma
賢一 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP9304171A priority Critical patent/JPH11140406A/ja
Publication of JPH11140406A publication Critical patent/JPH11140406A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低エネルギー表面の被着体に対する接着強度
及び低温貼付性の双方において優れた粘着剤組成物を得
る。 【解決手段】 炭素数が4〜8のアルキル基を有するア
ルキル(メタ)アクリレート100重量部に対し、炭素
数12〜14のアルキル基を有するアルキル(メタ)ア
クリレート17〜67重量部を共重合してなるアクリル
系共重合体を主成分とし、25%圧縮時の圧縮強度が5
℃で0.2〜5kg/cm2 の範囲とされている粘着剤
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクリル系粘着剤
組成物に関し、例えば、アクリル樹脂、メラミン樹脂な
どのプラスチックスや塗装鋼板に対して優れた接着強度
を示す粘着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】特許第2558142号公報には、プラ
スチック材料のような低エネルギー表面を有する被着体
に対する接着強度を高め得る感圧接着剤が開示されてい
る。この感圧接着剤では、アルキル基の炭素数が2〜1
4のアクリル系アルキルエステルに、アルキル基の炭素
数が15〜20のアクリル系長鎖アルキルエステルを共
重合することにより、感圧接着剤の表面エネルギーを低
下させ、被着体の表面エネルギーに近付けることにより
接着強度を高めている。
【0003】長鎖アクリル系アルキルエステルを含有さ
せると、感圧接着剤のガラス転移温度が高くなり、低温
における貼付性が低下し、冬期には被着体に貼付し難い
という問題がある。従って、上記先行技術では、炭素数
15〜20の長鎖アクリル系アルキルエステルを多量に
含有させることはできず、共重合体において5〜25重
量%を占めるように共重合させていた。
【0004】従って、長鎖アクリル系アルキルエステル
を含有させることにより表面エネルギーを低下させるに
も限度があり、低温下における貼付性を低下させること
なく、表面エネルギーの低い被着体に対する接着性を十
分に高めることは困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の欠点を解消し、長鎖アルキル(メタ)ア
クリレートをより多く含有させて表面エネルギーを低下
させることにより表面エネルギーの低い被着体に対する
接着強度を十分に高めることができ、しかも低温貼付性
に優れた粘着剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る粘着剤組成
物は、炭素数が4〜8のアルキル基を有するアルキル
(メタ)アクリレート100重量部に対し、炭素数が1
2〜14のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリ
レート17〜67重量部が共重合されているアクリル系
共重合体を含み、かつ25%圧縮時の圧縮強度が5℃で
0.2〜5kg/cm2 の範囲にあることを特徴とす
る。なお、本明細書において(メタ)アクリレートは、
アクリレート及びメタクリレートを総称するものとす
る。
【0007】上記炭素数が4〜8のアルキル基を有する
アルキル(メタ)アクリレートは、本発明に係る粘着剤
組成物のアクリル系共重合体において粘着性を発現させ
るための主成分として用いられているものであり、特に
限定されるわけではないが、例えば、n−ブチル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
イソアミル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル
(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレ
ート、n−オクチル(メタ)アクリレートなどを用いる
ことができる。これらの炭素数4〜8のアルキル基を有
するアルキル(メタ)アクリレートは、単独で用いられ
てもよく、あるいは2種以上併用されてもよい。
【0008】炭素数が12〜14のアルキル基を有する
アルキル(メタ)アクリレートは、本発明に係る粘着剤
組成物において低温における貼付性を高めるために用い
られているものであり、このようなアルキル(メタ)ア
クリレートとしては、特に限定されるわけではないが、
例えばラウリルアクリレートやイソミリスチルアクリレ
ートなどを挙げることができる。
【0009】本発明においては、上記炭素数が4〜8の
アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートと、
炭素数が12〜14のアルキル基を有するアルキル(メ
タ)アクリレートとを共重合してなるアクリル系共重合
体を用いるが、これらの共重合割合については、炭素数
が4〜8のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリ
レート100重量部に対し、炭素数が12〜14のアル
キル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを17〜
67重量部の割合、好ましくは25〜38重量部とされ
る。炭素数が12〜14のアルキル基を有するアルキル
(メタ)アクリレートの共重合割合が17重量部未満の
場合には、粘着剤組成物の表面エネルギーを十分に低下
させることができず、プラスチック材料のような低エネ
ルギー表面の被着体に対する接着強度が低下し、67重
量部を超えると、粘着剤組成物のガラス転移温度が高く
なり、低温における貼付性が低下する。
【0010】本発明に係る粘着剤組成物においては、上
記アルキル(メタ)アクリレート以外に、架橋性の付与
や凝集力の向上などを図るために改質モノマーをさらに
共重合してもよい。
【0011】凝集力を高めるための改質モノマーとして
は、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸な
どのカルボキシル基含有モノマーもしくはその無水物;
アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、N−ビニル
カプロラクトン、アクリロイルモルホリン、(メタ)ア
クリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレ
ート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジ
メチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどの窒
素含有モノマー;2−ヒドロシキエチル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプ
ロラクトン変成(メタ)アクリレート、ポリオキシエチ
レン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メ
タ)アクリレートなどの水酸基含有モノマーなどを挙げ
ることができる。
【0012】凝集力を高めるための上記改質モノマーの
共重合割合については、上記アルキル(メタ)アクリレ
ート100重量部(炭素数4〜8のアルキル基を有する
アルキル(メタ)アクリレート及び炭素数12〜14の
アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートの合
計量)に対し、10重量以下とすることが望ましい。1
0重量部を超えると、粘着剤組成物の凝集力が高くなり
すぎ、圧縮強度が低下することがある。
【0013】さらに、上記アルキル(メタ)アクリレー
トモノマーと共重合可能な種々の他の改質モノマーを共
重合してもよく、この種のモノマーとしては、酢酸ビニ
ル、プロピオン酸ビニル、スチレンなどを挙げることが
できる。このような共重合可能な改質モノマーの共重合
割合については、アクリル系共重合体全体の10重量%
以下とすることが望ましい。10重量%を超えると、凝
集力が高くなりすぎ、感圧接着性が低下することがあ
る。
【0014】また、必要に応じて、耐熱性やクリープ特
性などを高めるために、上記アクリル系共重合体は、イ
ソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤またはアジリ
ジン系架橋剤などで架橋されていてもよい。
【0015】また、上記アクリル系共重合体の重合方法
については、特に限定されず、溶液重合、塊状重合、乳
化重合、パール重合などの公知の任意の方法で重合され
得る。溶液重合方式を用いる場合には、酢酸エチルやト
ルエンなどの溶媒の存在下で、アゾビスイソブチロニト
リルやベンゾイルパーオキサイドなどの熱重合開始剤を
用いて共重合することができる。
【0016】また、塊状重合方式の場合には、厚みの大
きなシートが得られ易いこと、並びに均一な重合体を得
られ易いことなどの理由により紫外線による光重合法を
用いることが最も好ましく、この場合には、上記モノマ
ー組成物に、光重合開始剤を含有させ、紫外線を照射す
ることにより重合される。
【0017】上記光重合開始剤としては、例えば、4−
(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ
−2−プロピル)ケトン〔商品名:ダロキュア295
9、メルク社製〕;α−ヒドロキシ−α,α´−ジメチ
ル−アセトフェノン〔商品名:ダロキュア1173、メ
ルク社製〕;メトキシアセトフェノン、2,2−ジメト
キシ−2−フェニルアセトフェノン〔商品名:イルガキ
ュア651、チバガイギー社製〕;2−ヒドロキシ−2
−シクロヘキシルアセトフェノン〔商品名:イルガキュ
ア184、チバガイギー社製〕などのアセトフェノン系
開始剤;ベンジルジメチルケタールなどのケタール系開
始剤;その他、ハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキ
シド、アシルホスフォナートなどを挙げることができ
る。
【0018】光重合に用いられる光照射用光源として
は、波長400nm以下に発光分布を有するものが好適
に用いられる。このような光源の例としては、低圧水銀
灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ケミカル
ランプ、ブラックライトランプ、マイクロウェープ励起
水銀灯、メタルハライドランプ等を挙げることができ
る。好ましくは、ケミカルランプが用いられ、ケミカル
ランプでは、光重合開始剤の活性波長領域の光を効率よ
く発光し得ると共に、光重合開始剤以外の組成物の光吸
収が少ないため、粘着剤内部まで光が透過し、高膜厚の
粘着剤を製造することができる。
【0019】上記光重合性組成物への光の照射強度は、
得られる重合体もしくは共重合体の重合度を左右する因
子であるため、目的とする粘着剤の性能毎に適宜調整す
ればよい。通常のアセトフェノン基を有する解裂型の光
重合開始剤を配合した場合には、光重合開始剤の光分解
に有効な波長領域(開始剤によっても異なるが、通常、
365〜420nmの光が用いられる)の光強度は、
0.1〜100mW/cm2 の範囲とすることが望まし
い。光強度が0.1mW/cm2 未満では、重合度を高
めることが困難となることがあったり、重合に長時間を
要することがあり、100mW/cm2 を超えると、分
子量が低くなり、粘着性が低下することがある。
【0020】本発明において、上記アクリル系共重合体
は、上述したように種々の方法で重合され、その最終的
な形態については、溶媒中で重合されてなる、いわゆる
溶剤型アクリル系粘着剤の形態であってもよく、水中で
重合されたエマルジョン型アクリル系粘着剤の形態であ
ってもよく、アクリル系モノマー組成物に紫外線を照射
し塊状重合されたものであってもよい。
【0021】紫外線塊状重合によりアクリル系共重合体
を得る場合には、耐熱性やクリープ特性を高めるための
架橋を施すために、上記架橋剤に代えて、共重合可能な
不飽和二重結合を分子内に2個以上有するモノマーをモ
ノマー混合物に添加しておいてもよい。このような不飽
和二重結合を分子内に2個以上有するモノマーとして
は、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポ
リ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポ
リ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネ
オペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸
アリル、(メタ)アクリル酸ビニル、ジビニルベンゼ
ン、その他エポキシアクリレート、ポリエステルアクリ
レート、ウレタンアクリレートなどを好適に用いること
ができる。
【0022】本発明に係る粘着剤組成物では、上記アク
リル系共重合体以外に、必要に応じて粘着付与樹脂を配
合してもよい。粘着付与樹脂としては、ロジン系樹脂、
変成ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、テルペンフェノー
ル系樹脂、C5及びC9系石油樹脂、クマロン樹脂など
や、これらの水添物を好適に用いることができ、これら
の粘着付与樹脂については、単独で用いられてもよく、
2種以上併用されてもよい。溶剤型粘着剤とする場合に
は、これらの粘着付与樹脂を上記アクリル系共重合体1
00重量部に対し5〜30重量部の割合で配合すること
が好ましい。
【0023】もっとも、アクリル系共重合体を光重合に
より重合する場合、光重合性組成物に粘着付与樹脂を配
合し重合させると、重合速度が低下したり、アクリル系
共重合体の分子量が低下したりすることがあるため、注
意を要する。この場合には、必要に応じて、連鎖移動剤
や架橋性モノマーの量を調整すればよい。重合阻害性の
低い、好ましい粘着付与樹脂としては、水添テルペン樹
脂、水添ロジン樹脂、不均化ロジン樹脂及び水添石油樹
脂などの水添物が挙げられる。
【0024】本発明に係る粘着剤組成物では、さらに、
必要に応じて従来より公知の各種添加剤、例えば、可塑
剤、軟化剤、無機系充填剤、有機系充填剤、顔料、染料
などを含有させてもよい。
【0025】本発明に係る粘着剤組成物では、低温時の
貼付性を高めるために、25%圧縮時の圧縮強度が0.
2〜5kg/cm2 、好ましくは、0.5〜3kg/c
2であることが必要である。圧縮強度が5kg/cm
2 を超えると、低温における貼付性が低下し、0.2k
g/cm2 未満では、柔らかすぎて粘着性が低下する。
【0026】本発明に係る粘着剤組成物は、そのまま粘
着剤として用いられてもよく、あるいは粘着テープの形
態で用いられてもよい。粘着テープとする場合、基材を
有しない両面粘着テープの形態であってもよく、あるい
は基材の一方面もしくは両面に粘着剤層を形成してなる
基材付き粘着テープとしてもよい。
【0027】また、本発明に係る粘着剤組成物は、様々
な被着体の接着に好適に用いるが、特に、プラスチック
や樹脂塗装鋼板のような表面エネルギーの低い被着体に
好適に用いることができる。
【0028】(作用)本発明に係る粘着剤組成物では、
炭素数4〜8のアルキル基を有するアルキル(メタ)ア
クリレート100重量部に対し、炭素数が12〜14の
アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが1
7〜67重量部の割合で共重合されているアクリル系共
重合体を主成分とするため、後者の配合により表面エネ
ルギーが低下されて低い表面エネルギーを有する被着体
に対する接着強度に優れているだけでなく、低温時の貼
付性も高められる。また、25%圧縮時の圧縮強度が、
5℃で0.2〜5kg/cm2 の範囲とされているた
め、表面エネルギーの低い被着体に対する接着強度と、
低温貼付性のバランスがさらに高められる。
【0029】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例を挙げるこ
とにより、本発明をより詳細に説明する。なお、以下に
おいて、部は特に断らない限り、重量部を意味するもの
とする。
【0030】(実施例1)ラウリルアクリレート20
部、2−エチルヘキシルアクリレート80部、アクリル
酸2部、n−ドデカンチオール0.02部及び2,2−
ジメチル−2−フェニルアセトフェノン(チバガイギー
社製、商品名:イルガキュア651)0.1部を均一に
分散するまでセパラブルフラスコ中で攪拌混合した後、
窒素ガスをパージすることにより溶存酸素を除去した。
次に、ブラックライトランプを用いてこの組成物に36
5nmの波長の紫外線を1分間照射したところ、組成物
の温度が上昇すると同時に粘度が高くなった。組成物の
温度が5℃上昇したところで、光照射を停止した。その
結果、得られた部分光重合増粘組成物における転化率は
3.7%、粘度は2200cps(23℃)であった。
【0031】しかる後、系に、ヘキサンジオールジアク
リレート0.05部を配合し、混練した後、表面が離型
処理された38μm厚みのポリエチレンテレフタレート
(PET)フィルムの離型処理面上に、重合終了後の厚
みが2.0±0.1mmとなるように上記組成物を塗工
し、さらに塗工面に同じPETフィルムを、離型処理面
が該塗工面に接するように被覆した。
【0032】次に、ケミカルランプを用いてPETフィ
ルム上の照射強度が2mW/cm2となるようにランプ
高さを調整し、365nmの波長の紫外線を10分間照
射し、PETフィルムで挟持された粘着シートを得た。
【0033】(実施例2)イソミリスチルアクリレート
30部、ブチルアクリレート70部、アクリル酸4部、
n−ドデカンチオール0部からなる組成を用いて部分光
重合組成物を得たこと以外は、実施例1と同様にして粘
着シートを得た。
【0034】(実施例3)冷却管、温度計、攪拌機を備
えたセパラブルフラスコに、ラウリルアクリレート25
部、2−エチルヘキシルアクリレート75部、アクリル
酸4部及びn−ドデカンチオール0.01部を酢酸エチ
ル90部と共に仕込み、窒素ガス雰囲気下で還流するま
で昇温し、20分間保持した後、ベンゾイルパーオキサ
イド0.1部を酢酸エチル5部に溶解した溶液を滴下
し、4時間反応した。しかる後、ベンゾイルパーオキシ
ド0.1部を酢酸エチル5部に溶解した溶液を系に滴下
し、さらに3時間反応した。次に、トルエン50部を攪
拌混合し、粘度12000cps(23℃)の溶剤型粘
着剤を得た。得られた溶剤型粘着剤中の重合物の重量平
均分子量は60万であった。
【0035】上記粘着剤溶液100部に対して、架橋剤
としてアジリジン系架橋剤(相互薬工社製、商品名:H
DU)を0.1部添加し、混合した後、上記粘着剤溶液
を乾燥後の厚さが2mmとなるようにセパレーター上に
塗工し、粘着シートを得た。
【0036】(比較例1)2−エチルヘキシルアクリレ
ート100部、アクリル酸4部、n−ドデカンチオール
0.02部及び2,2−ジメチル−2−フェニルアセト
フェノン(チバガイギー社製、商品名:イルガキュア6
51)0.1部を均一に分散するまでセパラブルフラス
コ中で攪拌混合した後、窒素ガスをパージすることによ
り溶存酸素を除去した。次に、ブラックライトランプを
用い、この組成物に紫外線を照射したところ組成物の温
度が上昇すると同時に粘度が高くなった。組成物の温度
が5℃上昇したところで光照射を停止した。その結果、
得られた部分光重合増粘組成物における転化率は3.9
%、粘度は2500cps(23℃)であった。
【0037】次に、ヘキサンジオールジアクリレート
0.05部を添加し、混練した後、表面が離型処理され
た38μm厚みのPETフィルムの離型処理面上に、重
合終了後の厚みが2.0±0.1mmとなるように上記
組成物を塗工し、さらに塗工面に同じPETフィルムを
離型処理面が該塗工面に接するように被覆した。
【0038】次に、ケミカルランプを用いてPETフィ
ルム上の照射強度が2mW/cm2となるようにランプ
高さを調整し、365nmの波長の紫外線を10分間照
射し、PETフィルムで挟持された粘着シートを得た。
【0039】(比較例2)イソミリスチルアクリレート
60部、ブチルアクリレート40部、アクリル酸4部、
n−ドデカンチオール0.01部からなる組成を用いて
部分光重合組成物を得たこと以外は、比較例1と同様に
して粘着シートを得た。
【0040】(比較例3)ラウリルアクリレート10
部、2−エチルヘキシルアクリレート90部、アクリル
酸2部、n−ドデカンチオール0.01部からなる組成
を用いて部分光重合組成物を得たこと以外は、比較例1
と同様にして粘着シートを得た。
【0041】(比較例4)ラウリルアクリレート20
部、2−エチルヘキシルアクリレート80部、アクリル
酸12部、n−ドデカンチオール0.01部からなる組
成を用いて部分光重合組成物を得たこと以外は、比較例
1と同様にして粘着シートを得た。
【0042】(実施例及び比較例の粘着シートの評価)
以下の要領で、25%圧縮強度、低温貼付性、1
80度剥離試験及び剪断接着力試験を評価した。結果
を下記の表1に示す。 25%圧縮強度 23℃で25mm×25mmの複数枚の粘着テープを厚
さが10mmになるように重ね合わせ、テンシロン型試
験機にて10mm/分の速度で全厚さの25%まで圧縮
した時の荷重(kg/cm2 )を測定した。
【0043】低温貼付性(90度剥離試験) 5℃雰囲気下において、PETフィルムで挟持された粘
着シートを幅20mm×長さ150mmに裁断し、23
℃雰囲気下で、一方のPETフィルムを剥離し、粘着シ
ートを露出させ、幅25mm、長さ200mm、厚さ2
mmのアクリル塗装鋼板(日本テストパネル社製)に接
着長さ100mmとなるように粘着シートを露出された
粘着シート面側から貼り付けた。次に、上記粘着シート
の他方のPETフィルムを剥離し、露出された粘着シー
ト面に厚さ25μmのポリエステルフィルムをバッキン
グ材として貼り付け、該バッキング材の背面側から重さ
2kgのローラーを2往復させて圧着した後、直ちに5
℃の雰囲気下で引張り試験機を用いて300mm/分の
引張り速度で90度剥離力を測定した。
【0044】180度剥離試験 23℃雰囲気下において、PETフィルムで挟持された
粘着シートを幅20mm×長さ150mmに裁断し、2
3℃雰囲気下で、一方のPETフィルムを剥離し、粘着
シートを露出させ、幅25mm、長さ200mm、厚さ
2mmのアクリル塗装鋼板(日本テストパネル社製)に
接着長さ100mmとなるように粘着シートを露出され
た粘着シート面側から貼り付けた。次に、上記粘着シー
トの他方のPETフィルムを剥離し、露出された粘着シ
ート面に厚さ25μmのポリエステルフィルムをバッキ
ング材として貼り付け、該バッキング材の背面側から重
さ2kgのローラーを2往復させて圧着した後、23℃
で24時間放置後、23℃の雰囲気下で引張り試験機を
用いて50mm/分の引張り速度で180度剥離力を測
定した。
【0045】剪断接着力試験 得られた粘着テープを幅20mm×20mmに裁断し、
23℃・65%RH雰囲気下で、幅50mm×50m
m、厚さ2mmの2枚のアクリル塗装鋼板(日本テスト
パネル社製)中央部同士を両面のPETフィルムを剥離
した粘着シートを介して貼り合わせ、5kg荷重で15
分間圧着した後、24時間後に50mm/分の引張り速
度で剪断方向に引張り、剪断接着力を測定した。
【0046】
【表1】
【0047】
【発明の効果】本発明に係る粘着剤組成物では、炭素数
が4〜8のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリ
レート100重量部に対し、炭素数が12〜14のアル
キル基を有する長鎖アルキル(メタ)アクリレート17
〜67重量部を共重合してなるアクリル系共重合体を主
成分とし、25%圧縮時の圧縮強度が5℃で0.2〜5
kg/cm2 の範囲とされているため、プラスチック表
面などの低エネルギー表面の被着体に対する接着強度及
び低温貼付性の双方において優れた粘着剤組成物を提供
することが可能となる。
【0048】従って、本発明に係る粘着剤組成物を用い
ることにより、プラスチックなどの低エネルギー表面の
被着体に容易に貼付することができ、かつ冬期などの低
温下においても様々な被着体に容易に貼付することが可
能な粘着製品を提供することが可能となる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数が4〜8のアルキル基を有するア
    ルキル(メタ)アクリレート100重量部に対し、炭素
    数が12〜14のアルキル基を有するアルキル(メタ)
    アクリレート17〜67重量部が共重合されているアク
    リル系共重合体を含み、かつ25%圧縮時の圧縮強度が
    5℃で0.2〜5kg/cm2 の範囲にあることを特徴
    とする粘着剤組成物。
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