JPH11133911A - 画像形成方法及び装置 - Google Patents
画像形成方法及び装置Info
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- JPH11133911A JPH11133911A JP29284297A JP29284297A JPH11133911A JP H11133911 A JPH11133911 A JP H11133911A JP 29284297 A JP29284297 A JP 29284297A JP 29284297 A JP29284297 A JP 29284297A JP H11133911 A JPH11133911 A JP H11133911A
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- Japan
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- electron
- voltage
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- Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
- Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 画像形成パネルにおける発光輝度を抑えつ
つ、冷陰極素子から放出される電子の到達位置のずれを
最小限に抑える画像形成方法及び装置を提供する。 【解決手段】 ビデオ検出部73は、入力した画像信号
に基づいて表示パネル61に表示される画像の輝度を検
出し、その結果を輝度信号s11としてシステム制御部
74に出力する。システム制御部74は、この輝度信号
s11が基準値以上かどうかを調べ、以上であれば信号
s21を輝度調整部78に出力する。輝度調整部78
は、この信号s21に基づいて信号s16及び信号s1
8のそれぞれをVf制御部75、高圧発生部77のそれ
ぞれに出力し、Vf/Vaの比が一定になるような関係を
保持した状態で、表示パネル61における発光輝度を抑
えるように電圧Vf及びVaを変更する。
つ、冷陰極素子から放出される電子の到達位置のずれを
最小限に抑える画像形成方法及び装置を提供する。 【解決手段】 ビデオ検出部73は、入力した画像信号
に基づいて表示パネル61に表示される画像の輝度を検
出し、その結果を輝度信号s11としてシステム制御部
74に出力する。システム制御部74は、この輝度信号
s11が基準値以上かどうかを調べ、以上であれば信号
s21を輝度調整部78に出力する。輝度調整部78
は、この信号s21に基づいて信号s16及び信号s1
8のそれぞれをVf制御部75、高圧発生部77のそれ
ぞれに出力し、Vf/Vaの比が一定になるような関係を
保持した状態で、表示パネル61における発光輝度を抑
えるように電圧Vf及びVaを変更する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子放出素子を用
いる画像形成方法及び装置に関するもので、特に複数の
電子放出素子を2次元平面上に配置した画像形成パネル
を使用する画像形成方法及び装置に関するものである。
いる画像形成方法及び装置に関するもので、特に複数の
電子放出素子を2次元平面上に配置した画像形成パネル
を使用する画像形成方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子放出素子として熱陰極素
子と冷陰極素子の2種類が知られている。このうち冷陰
極素子では、例えば表面伝導型放出素子や、電界放出型
素子(以下FE型と記す)や、金属/絶縁層/金属型放
出素子(以下MIM型と記す)などが知られている。
子と冷陰極素子の2種類が知られている。このうち冷陰
極素子では、例えば表面伝導型放出素子や、電界放出型
素子(以下FE型と記す)や、金属/絶縁層/金属型放
出素子(以下MIM型と記す)などが知られている。
【0003】表面伝導型放出素子としては、例えば、M.
I. Elinson, Radio E-ng. Electron Phys., 10, 1290,
(1965)や、後述する他の例が知られている。
I. Elinson, Radio E-ng. Electron Phys., 10, 1290,
(1965)や、後述する他の例が知られている。
【0004】表面伝導型放出素子は、基板上に形成され
た小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことにより
電子放出が生ずる現象を利用するものである。この表面
伝導型放出素子としては、前記エリンソン(Elinson)等
によるSnO2薄膜を用いたものの他に、Au薄膜によ
るもの[G. Dittmer:“Thin Solid Films”, 9,317 (1
972)]や、In2O3/SnO2薄膜によるもの[M. Hart
well and C. G. Fonstad:”IEEE Trans. ED Conf.”,
519 (1975)]や、カーボン薄膜によるもの[荒木久
他:真空、第26巻、第1号、22(1983)]等が
報告されている。
た小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すことにより
電子放出が生ずる現象を利用するものである。この表面
伝導型放出素子としては、前記エリンソン(Elinson)等
によるSnO2薄膜を用いたものの他に、Au薄膜によ
るもの[G. Dittmer:“Thin Solid Films”, 9,317 (1
972)]や、In2O3/SnO2薄膜によるもの[M. Hart
well and C. G. Fonstad:”IEEE Trans. ED Conf.”,
519 (1975)]や、カーボン薄膜によるもの[荒木久
他:真空、第26巻、第1号、22(1983)]等が
報告されている。
【0005】これらの表面伝導型放出素子の素子構成の
典型的な例として、図23に前述のM. Hartwellらによ
る素子の平面図を示す。同図において、3001は基板
で、3004はスパッタで形成された金属酸化物よりな
る導電性薄膜である。導電性薄膜3004は図示のよう
にH字形の平面形状に形成されている。この導電性薄膜
3004に、後述の通電フォーミングと呼ばれる通電処
理を施すことにより、電子放出部3005が形成され
る。図中の間隔Lは、0.5〜1[mm],幅Wは、
0.1[mm]に設定されている。尚、図示の便宜か
ら、電子放出部3005は導電性薄膜3004の中央に
矩形の形状で示したが、これは模式的なものであり、実
際の電子放出部の位置や形状を忠実に表現しているわけ
ではない。 M.Hartwellらによる素子をはじめとして上
述の表面伝導型放出素子においては、電子放出を行う前
に導電性薄膜3004に通電フォーミングと呼ばれる通
電処理を施すことにより電子放出部3005を形成する
のが一般的であった。通電フォーミングとは、例えば前
記導電性薄膜3004の両端に一定の直流電圧、もしく
は、例えば1V/分程度の非常にゆっくりとしたレート
で昇圧する直流電圧を印加して通電し、導電性薄膜30
04を局所的に破壊もしくは変形もしくは変質せしめ、
電気的に高抵抗な状態の電子放出部3005を形成する
ことである。尚、局所的に破壊もしくは変形もしくは変
質した導電性薄膜3004の一部には亀裂が発生する。
この通電フォーミング後に導電性薄膜3004に適宜の
電圧を印加した場合には、前記亀裂付近において電子放
出が行われる。
典型的な例として、図23に前述のM. Hartwellらによ
る素子の平面図を示す。同図において、3001は基板
で、3004はスパッタで形成された金属酸化物よりな
る導電性薄膜である。導電性薄膜3004は図示のよう
にH字形の平面形状に形成されている。この導電性薄膜
3004に、後述の通電フォーミングと呼ばれる通電処
理を施すことにより、電子放出部3005が形成され
る。図中の間隔Lは、0.5〜1[mm],幅Wは、
0.1[mm]に設定されている。尚、図示の便宜か
ら、電子放出部3005は導電性薄膜3004の中央に
矩形の形状で示したが、これは模式的なものであり、実
際の電子放出部の位置や形状を忠実に表現しているわけ
ではない。 M.Hartwellらによる素子をはじめとして上
述の表面伝導型放出素子においては、電子放出を行う前
に導電性薄膜3004に通電フォーミングと呼ばれる通
電処理を施すことにより電子放出部3005を形成する
のが一般的であった。通電フォーミングとは、例えば前
記導電性薄膜3004の両端に一定の直流電圧、もしく
は、例えば1V/分程度の非常にゆっくりとしたレート
で昇圧する直流電圧を印加して通電し、導電性薄膜30
04を局所的に破壊もしくは変形もしくは変質せしめ、
電気的に高抵抗な状態の電子放出部3005を形成する
ことである。尚、局所的に破壊もしくは変形もしくは変
質した導電性薄膜3004の一部には亀裂が発生する。
この通電フォーミング後に導電性薄膜3004に適宜の
電圧を印加した場合には、前記亀裂付近において電子放
出が行われる。
【0006】FE型の例としては、例えば、W. P. Dyke
& W. W. Dolan,“Field emission”, Advance in Ele
ctron Physics, 8, 89 (1956)や、或は、C. A. Spind
t,“Physical properties of thin-film field emissi
on cathodes with molybdeniumcones”, J. Appl. Phy
s., 47, 5248 (1976)などが知られている。
& W. W. Dolan,“Field emission”, Advance in Ele
ctron Physics, 8, 89 (1956)や、或は、C. A. Spind
t,“Physical properties of thin-film field emissi
on cathodes with molybdeniumcones”, J. Appl. Phy
s., 47, 5248 (1976)などが知られている。
【0007】このFE型の素子構成の典型的な例とし
て、図24に前述のC. A. Spindtらによる素子の断面図
を示す。同図において、3010は基板で、3011は
導電材料よりなるエミッタ配線、3012はエミッタコ
ーン、3013は絶縁層、3014はゲート電極であ
る。本素子は、エミッタコーン3012とゲート電極3
014の間に適宜の電圧を印加することにより、エミッ
タコーン3012の先端部より電界放出を起こさせるも
のである。また、FE型の他の素子構成として、図24
のような積層構造ではなく、基板上に基板平面とほぼ平
行にエミッタとゲート電極を配置した例もある。
て、図24に前述のC. A. Spindtらによる素子の断面図
を示す。同図において、3010は基板で、3011は
導電材料よりなるエミッタ配線、3012はエミッタコ
ーン、3013は絶縁層、3014はゲート電極であ
る。本素子は、エミッタコーン3012とゲート電極3
014の間に適宜の電圧を印加することにより、エミッ
タコーン3012の先端部より電界放出を起こさせるも
のである。また、FE型の他の素子構成として、図24
のような積層構造ではなく、基板上に基板平面とほぼ平
行にエミッタとゲート電極を配置した例もある。
【0008】また、MIM型の例としては、例えば、C.
A. Mead,“Operation of tunnel-emission Devices,
J. Appl. Phys., 32,646 (1961)などが知られている。
このMIM型の素子構成の典型的な例を図25に示す。
同図は断面図であり、図において、3020は基板で、
3021は金属よりなる下電極、3022は厚さ100
オングストローム程度の薄い絶縁層、3023は厚さ8
0〜300オングストローム程度の金属よりなる上電極
である。MIM型においては、上電極3023と下電極
3021の間に適宜の電圧を印加することにより、上電
極3023の表面より電子放出を起こさせるものであ
る。
A. Mead,“Operation of tunnel-emission Devices,
J. Appl. Phys., 32,646 (1961)などが知られている。
このMIM型の素子構成の典型的な例を図25に示す。
同図は断面図であり、図において、3020は基板で、
3021は金属よりなる下電極、3022は厚さ100
オングストローム程度の薄い絶縁層、3023は厚さ8
0〜300オングストローム程度の金属よりなる上電極
である。MIM型においては、上電極3023と下電極
3021の間に適宜の電圧を印加することにより、上電
極3023の表面より電子放出を起こさせるものであ
る。
【0009】上述の冷陰極素子は、熱陰極素子と比較し
て低温で電子放出を得ることができるため、加熱用ヒー
タを必要としない。従って、熱陰極素子よりも構造が単
純であり、微細な素子を作成可能である。また、基板上
に多数の素子を高い密度で配置しても、基板の熱溶融な
どの問題が発生しにくい。また、熱陰極素子がヒータの
加熱により動作するため応答速度が遅いのとは異なり、
冷陰極素子の場合には応答速度が速いという利点もあ
る。このため、冷陰極素子を応用するための研究が盛ん
に行われてきている。
て低温で電子放出を得ることができるため、加熱用ヒー
タを必要としない。従って、熱陰極素子よりも構造が単
純であり、微細な素子を作成可能である。また、基板上
に多数の素子を高い密度で配置しても、基板の熱溶融な
どの問題が発生しにくい。また、熱陰極素子がヒータの
加熱により動作するため応答速度が遅いのとは異なり、
冷陰極素子の場合には応答速度が速いという利点もあ
る。このため、冷陰極素子を応用するための研究が盛ん
に行われてきている。
【0010】例えば、表面伝導型放出素子は、冷陰極素
子のなかでも特に構造が単純で製造も容易であることか
ら、大面積にわたり多数の素子を形成できる利点があ
る。そこで、例えば本出願人による特開昭64−313
32号公報において開示されるように、多数の素子を配
列して駆動するための方法が研究されている。
子のなかでも特に構造が単純で製造も容易であることか
ら、大面積にわたり多数の素子を形成できる利点があ
る。そこで、例えば本出願人による特開昭64−313
32号公報において開示されるように、多数の素子を配
列して駆動するための方法が研究されている。
【0011】また、表面伝導型放出素子の応用について
は、例えば、画像表示装置、画像記録装置などの画像形
成装置や、荷電ビーム源、等が研究されている。
は、例えば、画像表示装置、画像記録装置などの画像形
成装置や、荷電ビーム源、等が研究されている。
【0012】特に、画像表示装置への応用としては、例
えば本出願人によるUSP5,066,883や特開平
2−257551号公報や特開平4−28137号公報
において開示されているように、表面伝導型放出素子と
電子の照射により発光する蛍光体とを組み合わせて用い
た画像表示装置が研究されている。表面伝導型放出素子
と蛍光体とを組み合わせて用いた画像表示装置は、従来
の他の方式の画像表示装置よりも優れた特性が期待され
ている。例えば、近年普及してきた液晶表示装置と比較
しても、自発光型であるためバックライトを必要としな
い点や、視野角が広い点が優れていると言える。
えば本出願人によるUSP5,066,883や特開平
2−257551号公報や特開平4−28137号公報
において開示されているように、表面伝導型放出素子と
電子の照射により発光する蛍光体とを組み合わせて用い
た画像表示装置が研究されている。表面伝導型放出素子
と蛍光体とを組み合わせて用いた画像表示装置は、従来
の他の方式の画像表示装置よりも優れた特性が期待され
ている。例えば、近年普及してきた液晶表示装置と比較
しても、自発光型であるためバックライトを必要としな
い点や、視野角が広い点が優れていると言える。
【0013】また、FE型素子を多数個並べて駆動する
方法は、例えば本出願人によるUSP4,904,89
5に開示されている。また、FE型を画像表示装置に応
用した例として、例えば、R. Meyerらにより報告された
平板型表示装置が知られている。[R. Meyer:“Recent D
evelopment on Microtips Display at LETI”,Tech.Di
gest of 4th Int. Vacuum Microelectronics Conf., Na
gahama, pp. 6-9 (1991)]。
方法は、例えば本出願人によるUSP4,904,89
5に開示されている。また、FE型を画像表示装置に応
用した例として、例えば、R. Meyerらにより報告された
平板型表示装置が知られている。[R. Meyer:“Recent D
evelopment on Microtips Display at LETI”,Tech.Di
gest of 4th Int. Vacuum Microelectronics Conf., Na
gahama, pp. 6-9 (1991)]。
【0014】また、MIM型を多数個並べて画像表示装
置に応用した例は、例えば本出願人による特開平3−5
5738号公報に開示されている。
置に応用した例は、例えば本出願人による特開平3−5
5738号公報に開示されている。
【0015】本願発明者らは、上記従来技術に記載した
ものをはじめとして、さまざまな材料、製法、構造の冷
陰極素子を試みてきた。さらに、多数の冷陰極素子を配
列したマルチ電子源、ならびにこのマルチ電子源を応用
した画像表示装置について研究を行ってきた。
ものをはじめとして、さまざまな材料、製法、構造の冷
陰極素子を試みてきた。さらに、多数の冷陰極素子を配
列したマルチ電子源、ならびにこのマルチ電子源を応用
した画像表示装置について研究を行ってきた。
【0016】本願発明者らは、例えば図26に示す電気
的な配線方法によるマルチ電子源の製造を試みてきた。
即ち、冷陰極素子を2次元的に多数個配列し、これらの
素子を図示のようにマトリクス状に配線したマルチ電子
源である。
的な配線方法によるマルチ電子源の製造を試みてきた。
即ち、冷陰極素子を2次元的に多数個配列し、これらの
素子を図示のようにマトリクス状に配線したマルチ電子
源である。
【0017】図中、4001は冷陰極素子を模式的に示
し、4002は行方向配線、4003は列方向配線を示
している。行方向配線4002及び列方向配線4003
は、実際には有限の電気抵抗を有するものであるが、図
においては配線抵抗4004および4005として示さ
れている。上述のような配線方法を単純マトリクス配線
と呼ぶ。なお、図示の便宜上、6×6のマトリクスで示
しているが、マトリクスの規模はむろんこれに限ったわ
けではなく、例えば画像表示装置用のマルチ電子源の場
合には、所望の画像表示を行うのに足りるだけの素子を
配列し配線するものである。
し、4002は行方向配線、4003は列方向配線を示
している。行方向配線4002及び列方向配線4003
は、実際には有限の電気抵抗を有するものであるが、図
においては配線抵抗4004および4005として示さ
れている。上述のような配線方法を単純マトリクス配線
と呼ぶ。なお、図示の便宜上、6×6のマトリクスで示
しているが、マトリクスの規模はむろんこれに限ったわ
けではなく、例えば画像表示装置用のマルチ電子源の場
合には、所望の画像表示を行うのに足りるだけの素子を
配列し配線するものである。
【0018】冷陰極素子を単純マトリクス配線したマル
チ電子源においては、所望の電子ビームを出力させるた
め、行方向配線4002および列方向配線4003に適
宜の電気信号を印加する。例えば、マトリクスの中の任
意の1行の冷陰極素子を駆動するには、選択する行の行
方向配線4002には選択電圧Vsを印加し、同時に非
選択の行の行方向配線4002には非選択電圧Vnsを印
加する。これと同期して列方向配線4003に電子を出
力するための駆動電圧Veを印加する。この方法によれ
ば、配線抵抗4004および4005による電圧降下を
無視すれば、選択する行の冷陰極素子には電圧(Ve−
Vs)が印加され、また非選択行の冷陰極素子には電圧
(Ve−Vns)が印加される。これら電圧Ve,Vs,Vn
sを適宜の大きさの値にすれば、選択する行の冷陰極素
子だけから所望の強度の電子が出力されるはずであり、
また列方向配線の各々に異なる駆動電圧Veを印加すれ
ば、選択する行の素子の各々から異なる強度の電子が出
力されるはずである。また、駆動電圧Veを印加する時
間の長さを変えれば、電子が出力される時間の長さも変
えることができるはずである。したがって、冷陰極素子
を単純マトリクス配線したマルチ電子源はいろいろな応
用可能性があり、例えば画像情報に応じた電気信号を適
宜印加すれば、画像表示装置用の電子源として好適に用
いることができる。
チ電子源においては、所望の電子ビームを出力させるた
め、行方向配線4002および列方向配線4003に適
宜の電気信号を印加する。例えば、マトリクスの中の任
意の1行の冷陰極素子を駆動するには、選択する行の行
方向配線4002には選択電圧Vsを印加し、同時に非
選択の行の行方向配線4002には非選択電圧Vnsを印
加する。これと同期して列方向配線4003に電子を出
力するための駆動電圧Veを印加する。この方法によれ
ば、配線抵抗4004および4005による電圧降下を
無視すれば、選択する行の冷陰極素子には電圧(Ve−
Vs)が印加され、また非選択行の冷陰極素子には電圧
(Ve−Vns)が印加される。これら電圧Ve,Vs,Vn
sを適宜の大きさの値にすれば、選択する行の冷陰極素
子だけから所望の強度の電子が出力されるはずであり、
また列方向配線の各々に異なる駆動電圧Veを印加すれ
ば、選択する行の素子の各々から異なる強度の電子が出
力されるはずである。また、駆動電圧Veを印加する時
間の長さを変えれば、電子が出力される時間の長さも変
えることができるはずである。したがって、冷陰極素子
を単純マトリクス配線したマルチ電子源はいろいろな応
用可能性があり、例えば画像情報に応じた電気信号を適
宜印加すれば、画像表示装置用の電子源として好適に用
いることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】上記のような冷陰極型
放出素子(電子放出素子)を電子源として用いた画像表
示装置において、冷陰極型放出素子から放出された電子
は高圧アノード電圧(以下Vaと呼ぶ)により加速され
蛍光体に衝突するが、ここで冷陰極型放出素子の数が増
大するほど装置の消費電力が大きくなってしまう。例え
ば冷陰極型放出素子の数を(m×n)とすると高圧部で
発生する消費電力Wは、 W=(m×n)×Ie×Va (Vaは単位時間当たりの駆動時間、Ieは1つ の素子から放出される放出電流)…(1) となり、例えばテレビジョン信号やコンピュータ信号を
表示する画像表示装置に応用する場合には、冷陰極型放
出素子の数が膨大なものとなり、その消費電力の増大が
大きな問題となる。また冷陰極型放出素子の数が大きく
なると、放出された電子が衝突する蛍光板の発熱が大き
くなるという問題も発生する。
放出素子(電子放出素子)を電子源として用いた画像表
示装置において、冷陰極型放出素子から放出された電子
は高圧アノード電圧(以下Vaと呼ぶ)により加速され
蛍光体に衝突するが、ここで冷陰極型放出素子の数が増
大するほど装置の消費電力が大きくなってしまう。例え
ば冷陰極型放出素子の数を(m×n)とすると高圧部で
発生する消費電力Wは、 W=(m×n)×Ie×Va (Vaは単位時間当たりの駆動時間、Ieは1つ の素子から放出される放出電流)…(1) となり、例えばテレビジョン信号やコンピュータ信号を
表示する画像表示装置に応用する場合には、冷陰極型放
出素子の数が膨大なものとなり、その消費電力の増大が
大きな問題となる。また冷陰極型放出素子の数が大きく
なると、放出された電子が衝突する蛍光板の発熱が大き
くなるという問題も発生する。
【0020】またこのような画像表示装置における発光
輝度は、それら電子放出素子から放出される電子放出
量、もしくは放出された電子が蛍光体に衝突する際のエ
ネルギーで決まるため、その電子放出量もしくは蛍光体
に衝突する電子のエネルギーを変えて輝度を調整してい
た。即ち、電子放出素子に印加する電圧もしくは蛍光体
と電子放出素子との間に印加する加速電圧を変化させて
いた。
輝度は、それら電子放出素子から放出される電子放出
量、もしくは放出された電子が蛍光体に衝突する際のエ
ネルギーで決まるため、その電子放出量もしくは蛍光体
に衝突する電子のエネルギーを変えて輝度を調整してい
た。即ち、電子放出素子に印加する電圧もしくは蛍光体
と電子放出素子との間に印加する加速電圧を変化させて
いた。
【0021】ここで消費電力Wを下げる場合には上式
(1)からも明らかなように、放出電流Ieもしくはアノー
ド電圧Vaを低下させる、即ち、発光輝度を減らせば良
いことがわかる。しかしながら、放出電流Ieもしくは
アノード電圧Vaを減らして消費電力を調整をした場合
には、以下に述べるような問題が発生していた。
(1)からも明らかなように、放出電流Ieもしくはアノー
ド電圧Vaを低下させる、即ち、発光輝度を減らせば良
いことがわかる。しかしながら、放出電流Ieもしくは
アノード電圧Vaを減らして消費電力を調整をした場合
には、以下に述べるような問題が発生していた。
【0022】電子放出素子に印加する素子電圧を低下さ
せて放出電流Ieを減少させることにより発光輝度を調
整すると消費電力は確かに小さくなるが、放出された電
子が蛍光体に衝突する位置が素子電圧の変化に伴って変
動してしまう。これにより、例えば、放出された電子が
所望の色の蛍光体に衝突せずに隣の蛍光体に衝突した
り、またブラックストライプに衝突する等の原因により
色ズレが生じたりしていた。また蛍光体と電子放出素子
との間に印加するアノード電圧を変えた場合で同様の問
題が発生していた。
せて放出電流Ieを減少させることにより発光輝度を調
整すると消費電力は確かに小さくなるが、放出された電
子が蛍光体に衝突する位置が素子電圧の変化に伴って変
動してしまう。これにより、例えば、放出された電子が
所望の色の蛍光体に衝突せずに隣の蛍光体に衝突した
り、またブラックストライプに衝突する等の原因により
色ズレが生じたりしていた。また蛍光体と電子放出素子
との間に印加するアノード電圧を変えた場合で同様の問
題が発生していた。
【0023】本願発明者らは鋭意研究した結果、上記の
問題点の原因を見出した。これを図27(A)(B)を
参照して説明する。
問題点の原因を見出した。これを図27(A)(B)を
参照して説明する。
【0024】これらの電子放出素子においては、電子放
出部23から放出された電子は負極22から正極21に
向かう方向の初速度成分を持つのが一般的である。従っ
て、放出された電子は鉛直方向には進行しない。更に
は、正極21と負極22が基板平面に並んでいるため、
正極21と負極22との間に駆動電圧Vfを印加したと
き、電子放出部23の上方の空間に生成される電子分布
は、電子放出部23を通り基板平面と垂直な線に対して
非対称な分布となる。即ち、図27(A)の一点鎖線に
対して非対称な分布となる。図27(A)では、電子放
出素子とターゲット24の間の電位分布を点線で示して
いる。図示のように、点線で示された等電位面はターゲ
ット24の近傍では基板平面とほぼ平行であるが、電子
放出素子の近傍では駆動電圧Vf[V]の影響により図
示のように傾斜したものとなる。このため、電子放出部
23から放出された電子は、空間を飛翔する間に傾斜電
位によりZ方向に力を受けると同時にX方向にも力をう
けることとなり、その軌道は図示のような曲線を描く。
出部23から放出された電子は負極22から正極21に
向かう方向の初速度成分を持つのが一般的である。従っ
て、放出された電子は鉛直方向には進行しない。更に
は、正極21と負極22が基板平面に並んでいるため、
正極21と負極22との間に駆動電圧Vfを印加したと
き、電子放出部23の上方の空間に生成される電子分布
は、電子放出部23を通り基板平面と垂直な線に対して
非対称な分布となる。即ち、図27(A)の一点鎖線に
対して非対称な分布となる。図27(A)では、電子放
出素子とターゲット24の間の電位分布を点線で示して
いる。図示のように、点線で示された等電位面はターゲ
ット24の近傍では基板平面とほぼ平行であるが、電子
放出素子の近傍では駆動電圧Vf[V]の影響により図
示のように傾斜したものとなる。このため、電子放出部
23から放出された電子は、空間を飛翔する間に傾斜電
位によりZ方向に力を受けると同時にX方向にも力をう
けることとなり、その軌道は図示のような曲線を描く。
【0025】上述のような2つの理由により、放出され
た電子がターゲット24を照射する位置は、電子放出部
23の鉛直上方の位置からは距離LefだけX方向にずれ
た位置となる。図27(B)は、ターゲット24の上方
から見た場合の平面図で、図中の25はターゲット下面
における電子の照射位置を模式的に示したものである
(なお、図27(A)は同図(B)の一点鎖線J−J’
に沿って切断した状態を示す断面図である)。
た電子がターゲット24を照射する位置は、電子放出部
23の鉛直上方の位置からは距離LefだけX方向にずれ
た位置となる。図27(B)は、ターゲット24の上方
から見た場合の平面図で、図中の25はターゲット下面
における電子の照射位置を模式的に示したものである
(なお、図27(A)は同図(B)の一点鎖線J−J’
に沿って切断した状態を示す断面図である)。
【0026】そこで、ターゲット24において電子の照
射位置25が電子放出部23の鉛直上方の位置からどの
ようにずれるかを一般化して表すために、便宜的にベク
トルEfを用いてずれの方向と距離を表現する。
射位置25が電子放出部23の鉛直上方の位置からどの
ようにずれるかを一般化して表すために、便宜的にベク
トルEfを用いてずれの方向と距離を表現する。
【0027】まず、ベクトルEfの方向は、基板平面上
に電子放出素子の負極22、電子放出部23の正極21
が並んでいる方向と等しいと言える。例えば、図27
(A)の場合において、基板20の上にX方向に沿って
電子放出素子の負極22、電子放出部23、正極21が
順に並んでいるため、ベクトルEfはX方向と同じ向き
になる。尚、基板20の平面上に電子放出素子が形成さ
れている向き、およびベクトルEfの向きを図示する便
宜上、これらを図28に例示する方法で模式的に表すこ
とにする。図28は、電子放出素子26の負極、電子放
出部、正極がX方向に沿って並んで基板20上に形成さ
れた例を示している。
に電子放出素子の負極22、電子放出部23の正極21
が並んでいる方向と等しいと言える。例えば、図27
(A)の場合において、基板20の上にX方向に沿って
電子放出素子の負極22、電子放出部23、正極21が
順に並んでいるため、ベクトルEfはX方向と同じ向き
になる。尚、基板20の平面上に電子放出素子が形成さ
れている向き、およびベクトルEfの向きを図示する便
宜上、これらを図28に例示する方法で模式的に表すこ
とにする。図28は、電子放出素子26の負極、電子放
出部、正極がX方向に沿って並んで基板20上に形成さ
れた例を示している。
【0028】また、ベクトルEfの大きさ(即ち、Le
f)は、電子放出素子26とターゲットの距離Lh、電子
放出素子26の駆動電圧Vf、ターゲットの電位Va、電
子放出素子26の種類や形状などに依存して決まるが、
概略的な数値は下記式(2)により算出できる。
f)は、電子放出素子26とターゲットの距離Lh、電子
放出素子26の駆動電圧Vf、ターゲットの電位Va、電
子放出素子26の種類や形状などに依存して決まるが、
概略的な数値は下記式(2)により算出できる。
【0029】 Lef=2xKxLhxSQRT(Vf/Va) …(2) 但し、ここでLh[m]は電子放出素子とターゲットと
の距離、Vfは電子放出素子に印加する素子電圧、Va
は、ターゲットに印加する電圧、Kは電子放出素子の種
類や形状により決まる定数、及びSQRT()は()の
平方根を示す。
の距離、Vfは電子放出素子に印加する素子電圧、Va
は、ターゲットに印加する電圧、Kは電子放出素子の種
類や形状により決まる定数、及びSQRT()は()の
平方根を示す。
【0030】なお、上記式(2)において、概略的な数値
を求める際に、用いる電子放出素子の種類や形状が未知
の場合には、K=1を代入する。また、電子放出素子の
種類や形状が既知の場合には、実験あるいは計算機シミ
ュレーションにより当該電子放出素子の定数Kを決定す
る。また、さらに高い精度でLefを求めるには、Kを定
数ではなくVfの関数とするのが望ましいが、画像表示
装置を設計する場合に要求される精度に対しては定数で
十分な場合が多い。
を求める際に、用いる電子放出素子の種類や形状が未知
の場合には、K=1を代入する。また、電子放出素子の
種類や形状が既知の場合には、実験あるいは計算機シミ
ュレーションにより当該電子放出素子の定数Kを決定す
る。また、さらに高い精度でLefを求めるには、Kを定
数ではなくVfの関数とするのが望ましいが、画像表示
装置を設計する場合に要求される精度に対しては定数で
十分な場合が多い。
【0031】本発明は上記従来例に鑑みてなされたもの
で、例えば画像形成パネルにおける発光輝度を抑制する
際の電子素子から放出される電子の到達位置のずれを最
小限に抑えることができる画像形成方法及び装置を提供
することを目的とする。
で、例えば画像形成パネルにおける発光輝度を抑制する
際の電子素子から放出される電子の到達位置のずれを最
小限に抑えることができる画像形成方法及び装置を提供
することを目的とする。
【0032】また本発明の目的は、発光輝度が所定値以
上の時は、素子に印加される素子電圧と電子を加速する
ための加速電圧とを変更して消費電力及び画像形成パネ
ルの発熱を抑える画像形成方法及び装置を提供すること
にある。
上の時は、素子に印加される素子電圧と電子を加速する
ための加速電圧とを変更して消費電力及び画像形成パネ
ルの発熱を抑える画像形成方法及び装置を提供すること
にある。
【0033】また本発明の目的は、形成される画像に色
ずれを抑えて、かつ消費電力や発熱量を抑えることがで
きる画像形成方法及び装置を提供することにある。
ずれを抑えて、かつ消費電力や発熱量を抑えることがで
きる画像形成方法及び装置を提供することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の画像形成装置は以下のような構成を備える。
即ち、複数の電子放出素子を配置した画像形成パネルを
有する画像形成装置であって、前記電子放出素子のそれ
ぞれを駆動する駆動電圧を発生する駆動電圧発生手段
と、前記電子放出素子から放出される電子を加速するた
めの加速電圧を発生する加速電圧発生手段と、入力した
画像信号に基づいて前記表示パネルに表示される画像の
輝度を検出する輝度検出手段と、前記輝度検出手段によ
り検出された輝度に基づいて、前記駆動電圧と前記加速
電圧との比が略同じになるように前記駆動電圧発生手段
と前記加速電圧発生手段とを制御する制御手段とを有す
ることを特徴とする。
に本発明の画像形成装置は以下のような構成を備える。
即ち、複数の電子放出素子を配置した画像形成パネルを
有する画像形成装置であって、前記電子放出素子のそれ
ぞれを駆動する駆動電圧を発生する駆動電圧発生手段
と、前記電子放出素子から放出される電子を加速するた
めの加速電圧を発生する加速電圧発生手段と、入力した
画像信号に基づいて前記表示パネルに表示される画像の
輝度を検出する輝度検出手段と、前記輝度検出手段によ
り検出された輝度に基づいて、前記駆動電圧と前記加速
電圧との比が略同じになるように前記駆動電圧発生手段
と前記加速電圧発生手段とを制御する制御手段とを有す
ることを特徴とする。
【0035】また上記目的を達成するために本発明の画
像形成方法は以下のような工程を備える。即ち、電子放
出素子を配置した画像形成パネルに画像を形成する画像
形成方法であって、入力した画像信号に基づいて前記表
示パネルに表示される画像の輝度を検出する輝度検出工
程と、前記輝度検出工程で検出された輝度に基づいて、
前記駆動電圧と前記加速電圧との比が略同じになるよう
に駆動電圧と前記加速電圧の値を変更するに制御する制
御工程とを有することを特徴とする。ここでいう電子放
出素子は、駆動電圧により加速電圧の印加方向とは垂直
な成分を有する電場が発生するものであるとき本発明は
有効である。また複数の電子放出素子を配置する場合は
マトリクス状に配列すると好適である。
像形成方法は以下のような工程を備える。即ち、電子放
出素子を配置した画像形成パネルに画像を形成する画像
形成方法であって、入力した画像信号に基づいて前記表
示パネルに表示される画像の輝度を検出する輝度検出工
程と、前記輝度検出工程で検出された輝度に基づいて、
前記駆動電圧と前記加速電圧との比が略同じになるよう
に駆動電圧と前記加速電圧の値を変更するに制御する制
御工程とを有することを特徴とする。ここでいう電子放
出素子は、駆動電圧により加速電圧の印加方向とは垂直
な成分を有する電場が発生するものであるとき本発明は
有効である。また複数の電子放出素子を配置する場合は
マトリクス状に配列すると好適である。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する前に、本願発明の概要を簡単に説明する。
する前に、本願発明の概要を簡単に説明する。
【0037】図10は、Vf/Vaの比を一定にしたま
ま、素子電圧Vfを線形に変化させた場合の発光輝度の
変化を示す図である。この図10から明らかなように、
素子に印加される素子電圧Vfに対して、電子放出量が
概ね指数関数的に増加している。
ま、素子電圧Vfを線形に変化させた場合の発光輝度の
変化を示す図である。この図10から明らかなように、
素子に印加される素子電圧Vfに対して、電子放出量が
概ね指数関数的に増加している。
【0038】本発明の実施の形態では、画像表示装置の
発光輝度を検出もしくは予測し、その結果を輝度評価値
として出力する手段と、その輝度評価値により発光輝度
を制御する手段とを備え、発光画面全体の平均濃度が所
定値以上にならないように抑制することで、消費電力の
増大や蛍光板の発熱を抑えかつ、色ズレ等のない高品位
の画像表示装置を実現するものである。
発光輝度を検出もしくは予測し、その結果を輝度評価値
として出力する手段と、その輝度評価値により発光輝度
を制御する手段とを備え、発光画面全体の平均濃度が所
定値以上にならないように抑制することで、消費電力の
増大や蛍光板の発熱を抑えかつ、色ズレ等のない高品位
の画像表示装置を実現するものである。
【0039】また上式(2)で示した様に、SQRT(Vf
/Va)を一定に保てばLefが一定となり、蛍光体に衝
突する電子の位置ズレが起こらない。この場合、蛍光体
に印加する電圧Va及び電子放出素子に印加する電圧Vf
の双方を同時に制御し、その両者の比が一定になるよう
に制御する。このとき従来技術でも説明した通り、SQ
RT(Vf/Va)の値と発光輝度とは比例しないので、
輝度調整信号に対して所望の輝度変化が行われるよう
に、輝度調整量に対する変化量を求めてVa,Vfを決定
して制御する。上述のように本発明の実施の形態に用い
る電子放出素子は、正極、負極、電子放出部を構成部材
として備え、しかもこれら構成部材が基板平面上に並ん
で形成されている(尚、負極の一部が電子放出部を兼ね
る素子でも良い)。このような要件を満たすものとして
は、例えば表面伝導型放出素子や、横形の電界放出素子
を挙げることができる。以下、表面伝導型放出素子、横
型の電界放出素子の順に説明する。表面伝導型放出素子
には、例えば、前記従来図1の態様や、電子放出部の近
傍に微粒子を備えた態様がある。前者に関しては、既に
従来技術の欄で説明したように種々の材料のものが知ら
れているが、これらは全て本発明の実施の形態に用いる
電子放出素子として適する。後者に関しては、後述の実
施の形態において材料、構成、製法などを詳しく説明す
るが、全て本発明に用いる電子放出素子として適する。
即ち、本発明の実施の形態において、表面伝導型放出素
子を用いる場合には、該素子の材料、構成、製法などに
特に制限はない。
/Va)を一定に保てばLefが一定となり、蛍光体に衝
突する電子の位置ズレが起こらない。この場合、蛍光体
に印加する電圧Va及び電子放出素子に印加する電圧Vf
の双方を同時に制御し、その両者の比が一定になるよう
に制御する。このとき従来技術でも説明した通り、SQ
RT(Vf/Va)の値と発光輝度とは比例しないので、
輝度調整信号に対して所望の輝度変化が行われるよう
に、輝度調整量に対する変化量を求めてVa,Vfを決定
して制御する。上述のように本発明の実施の形態に用い
る電子放出素子は、正極、負極、電子放出部を構成部材
として備え、しかもこれら構成部材が基板平面上に並ん
で形成されている(尚、負極の一部が電子放出部を兼ね
る素子でも良い)。このような要件を満たすものとして
は、例えば表面伝導型放出素子や、横形の電界放出素子
を挙げることができる。以下、表面伝導型放出素子、横
型の電界放出素子の順に説明する。表面伝導型放出素子
には、例えば、前記従来図1の態様や、電子放出部の近
傍に微粒子を備えた態様がある。前者に関しては、既に
従来技術の欄で説明したように種々の材料のものが知ら
れているが、これらは全て本発明の実施の形態に用いる
電子放出素子として適する。後者に関しては、後述の実
施の形態において材料、構成、製法などを詳しく説明す
るが、全て本発明に用いる電子放出素子として適する。
即ち、本発明の実施の形態において、表面伝導型放出素
子を用いる場合には、該素子の材料、構成、製法などに
特に制限はない。
【0040】そして、表面伝導型放出素子に関しては、
電子が偏向される方向を示すベクトルEfは、図7に示
す向きとなる。図7(A)は断面図、(B)は平面図で
あり、図中の40は基板、41は正極、42は負極、4
3は電子放出部、VFは表面伝導型放出素子に駆動電圧
を印加するための電源である。次に、横型の電界放出素
子とは、電界放出素子の中でも特に負極42、電子放出
部43、正極41が基板平面に沿って並設された態様の
ものをさしている。例えば、前記(従来図2)の素子
は、基板平面に対して垂直方向に負極:電子放出部、正
極が設けられているため、横形の範疇には含まれない
が、例えば図8(A)〜(C)に例示する素子は横形の
範疇に含まれる。
電子が偏向される方向を示すベクトルEfは、図7に示
す向きとなる。図7(A)は断面図、(B)は平面図で
あり、図中の40は基板、41は正極、42は負極、4
3は電子放出部、VFは表面伝導型放出素子に駆動電圧
を印加するための電源である。次に、横型の電界放出素
子とは、電界放出素子の中でも特に負極42、電子放出
部43、正極41が基板平面に沿って並設された態様の
ものをさしている。例えば、前記(従来図2)の素子
は、基板平面に対して垂直方向に負極:電子放出部、正
極が設けられているため、横形の範疇には含まれない
が、例えば図8(A)〜(C)に例示する素子は横形の
範疇に含まれる。
【0041】図8(A)〜(C)は、横形の電子放出素
子が基板平面上にX方向に沿って形成されている典型例
を示す斜視図である。
子が基板平面上にX方向に沿って形成されている典型例
を示す斜視図である。
【0042】図中、50は基板、51は正極、52は負
極、53は電子放出部を示している。横形の電子放出素
子には、この図8に例示したもの以外にも、いろいろな
形状のものが考えられるが、要するに図4を参照して前
述したように、電子ビームの軌道が鉛直方向から偏向す
るものであれば本発明の実施の形態に用いる素子として
適する。従って、例えば図8(A)〜(C)に示す形態
に、電子ビームの強度を変調するための変調電極を付加
したものでもよい。また、電子放出部53は、負極の一
部がこれを兼ねるものであってもよいし、負極のうえに
付加した部材であってもよい。また横形の電界放出素子
の電子放出部に用いる材料には、例えば高融点金属やダ
イアモンドが挙げられるが、良好に電子を放出する材料
であればこれに限るものではない。
極、53は電子放出部を示している。横形の電子放出素
子には、この図8に例示したもの以外にも、いろいろな
形状のものが考えられるが、要するに図4を参照して前
述したように、電子ビームの軌道が鉛直方向から偏向す
るものであれば本発明の実施の形態に用いる素子として
適する。従って、例えば図8(A)〜(C)に示す形態
に、電子ビームの強度を変調するための変調電極を付加
したものでもよい。また、電子放出部53は、負極の一
部がこれを兼ねるものであってもよいし、負極のうえに
付加した部材であってもよい。また横形の電界放出素子
の電子放出部に用いる材料には、例えば高融点金属やダ
イアモンドが挙げられるが、良好に電子を放出する材料
であればこれに限るものではない。
【0043】更に、横形の電界放出素子に関しては、電
子ビームが偏向される方向を示すベクトルEfは、図9
(A)(B)に示す向きとなる。図9(A)は断面図、
(B)は平面図であり、図中の50は基板、51は正
極、52は負極、53は電子放出部、VFは素子に駆動
電圧を印加するための電源である。
子ビームが偏向される方向を示すベクトルEfは、図9
(A)(B)に示す向きとなる。図9(A)は断面図、
(B)は平面図であり、図中の50は基板、51は正
極、52は負極、53は電子放出部、VFは素子に駆動
電圧を印加するための電源である。
【0044】以上、本発明で用いるのに好適な電子放出
素子について説明したが、本実施の形態の画像表示装置
においては表面伝導型放出素子を用いた。
素子について説明したが、本実施の形態の画像表示装置
においては表面伝導型放出素子を用いた。
【0045】以下、添付図面を参照して本発明の好適な
実施の形態を詳細に説明する。
実施の形態を詳細に説明する。
【0046】図1は本発明の実施の形態の画像表示装置
の構成を示すブロック図である。
の構成を示すブロック図である。
【0047】図において、61は本実施の形態の画像表
示パネルを示し、ここでは水平(行9方向に480個、
垂直(列)方向に240個の蛍光体がR,G,Bの順に
縦ストライプ状に配列され、各蛍光体に対応する電子放
出素子が行方向配線と列方向配線により(240×48
0)の単純マトリクス状に配線されているものとし、こ
の画像表示パネル61の各素子を線順次に駆動する例で
説明する。
示パネルを示し、ここでは水平(行9方向に480個、
垂直(列)方向に240個の蛍光体がR,G,Bの順に
縦ストライプ状に配列され、各蛍光体に対応する電子放
出素子が行方向配線と列方向配線により(240×48
0)の単純マトリクス状に配線されているものとし、こ
の画像表示パネル61の各素子を線順次に駆動する例で
説明する。
【0048】入力されたテレビジョン(TV)信号s1
は、デコーダ部62によりR,G,B信号にデコードさ
れ、アナログプリプロセス部63に入力される。アナロ
グプリプロセス部63は、同期分離回路、色調整回路、
コントラスト制御回路、直流再生回路、ブライトネス制
御回路、マトリックス回路、ローパスフィルタなどの回
路を有し、信号レベル制御、直流再生、帯域制限された
R,G,B信号のそれぞれを、対応するA/Dコンバー
タ64a〜64cに出力する。またPLL制御のための
同期信号(sync)をタイミング制御部65に出力するほ
か、R,G,B信号をマトリックス部で混合して得た輝
度信号s20をビデオ検出部73ヘ送る。
は、デコーダ部62によりR,G,B信号にデコードさ
れ、アナログプリプロセス部63に入力される。アナロ
グプリプロセス部63は、同期分離回路、色調整回路、
コントラスト制御回路、直流再生回路、ブライトネス制
御回路、マトリックス回路、ローパスフィルタなどの回
路を有し、信号レベル制御、直流再生、帯域制限された
R,G,B信号のそれぞれを、対応するA/Dコンバー
タ64a〜64cに出力する。またPLL制御のための
同期信号(sync)をタイミング制御部65に出力するほ
か、R,G,B信号をマトリックス部で混合して得た輝
度信号s20をビデオ検出部73ヘ送る。
【0049】A/Dコンバータ64a〜64cのそれぞ
れは、タイミング制御部65からのサンプリングクロッ
クs2により、各アナログR,G,B信号をサンプリン
グして所定の階調数のデジタル信号に変換する。これら
A/Dコンバータ64a〜64cからのデジタル画像信
号s9を入力したデジタルプロセス部66は、その画像
信号s9に対してガンマ処理や、輪郭強調やノイズ抑制
のためのデジタルフィルタ処理を行い、その結果をデー
タ並べ替え部67へデジタル信号で出力する。また、デ
ジタルプロセス部66は、システム制御部74からの係
数データs15により輪郭強調の制御やコントラスト制
御も行う。
れは、タイミング制御部65からのサンプリングクロッ
クs2により、各アナログR,G,B信号をサンプリン
グして所定の階調数のデジタル信号に変換する。これら
A/Dコンバータ64a〜64cからのデジタル画像信
号s9を入力したデジタルプロセス部66は、その画像
信号s9に対してガンマ処理や、輪郭強調やノイズ抑制
のためのデジタルフィルタ処理を行い、その結果をデー
タ並べ替え部67へデジタル信号で出力する。また、デ
ジタルプロセス部66は、システム制御部74からの係
数データs15により輪郭強調の制御やコントラスト制
御も行う。
【0050】データ並べ替え部67は、図3の水平タイ
ミング図に示すように、1水平期間に相当するR,G,
Bそれぞれ160個のデータ(s9)をシリアル画像デ
ータs10で示すように時間軸方向に圧縮し、かつ蛍光
体の色配列に対応した順にRGBデータを並べ替えて、
シフトレジスタ68に1ライン480個のシリアル画像
データとして転送する。
ミング図に示すように、1水平期間に相当するR,G,
Bそれぞれ160個のデータ(s9)をシリアル画像デ
ータs10で示すように時間軸方向に圧縮し、かつ蛍光
体の色配列に対応した順にRGBデータを並べ替えて、
シフトレジスタ68に1ライン480個のシリアル画像
データとして転送する。
【0051】シフトレジスタ68は、シリアル画像デー
タs10をシフトクロックs6に同期して読み込み、1
ライン480個のデータから成るシリアル画像データを
パラレルデータに変換して、水平ブランキング期間に変
調信号発生部69に送る。
タs10をシフトクロックs6に同期して読み込み、1
ライン480個のデータから成るシリアル画像データを
パラレルデータに変換して、水平ブランキング期間に変
調信号発生部69に送る。
【0052】本実施の形態においては、変調信号発生部
69はパルス幅変調方式により、シフトレジスタ68か
ら入力されるパラレルデータ(画像データ)を変調して
おり、表示パネル61の1行分の電子放出素子の数に対
応する480個(160画素)のパルス幅変調器を有し
ている。そして1水平期間中に、各々のパルス幅変調器
に入力される画像データの大きさに比例した時間幅を持
つパルス信号をパルス幅変調信号s7に基づいて発生し
て水平駆動用ドライバ70に出力する。水平駆動用ドラ
イバ70は、Vf制御部75からの信号s17により電
子放出素子に印加するパルス信号の電圧振幅Veを制御
して表示パネル61に出力する。
69はパルス幅変調方式により、シフトレジスタ68か
ら入力されるパラレルデータ(画像データ)を変調して
おり、表示パネル61の1行分の電子放出素子の数に対
応する480個(160画素)のパルス幅変調器を有し
ている。そして1水平期間中に、各々のパルス幅変調器
に入力される画像データの大きさに比例した時間幅を持
つパルス信号をパルス幅変調信号s7に基づいて発生し
て水平駆動用ドライバ70に出力する。水平駆動用ドラ
イバ70は、Vf制御部75からの信号s17により電
子放出素子に印加するパルス信号の電圧振幅Veを制御
して表示パネル61に出力する。
【0053】図2の垂直タイミング図に示すように、タ
イミング制御部65から出力される行走査のためのタイ
ミング信号s8(V_START,H_CLK)を入力するシフトレ
ジスタ71は、表示パネル61の行方向配線に接続され
た電子放出素子を選択して駆動走査するための行選択信
号を垂直駆動用ドライバ72に出力する。垂直駆動用ド
ライバ72は、表示パネル61の240行分のトランジ
スタなどのスイッチング素子を含み、これらスイッチン
グ素子のそれぞれは行方向配線が選択された時に導通
し、Vf制御部75から出力されるバイアス電圧Vsを表
示パネル61の選択された行方向配線に印加する。
イミング制御部65から出力される行走査のためのタイ
ミング信号s8(V_START,H_CLK)を入力するシフトレ
ジスタ71は、表示パネル61の行方向配線に接続され
た電子放出素子を選択して駆動走査するための行選択信
号を垂直駆動用ドライバ72に出力する。垂直駆動用ド
ライバ72は、表示パネル61の240行分のトランジ
スタなどのスイッチング素子を含み、これらスイッチン
グ素子のそれぞれは行方向配線が選択された時に導通
し、Vf制御部75から出力されるバイアス電圧Vsを表
示パネル61の選択された行方向配線に印加する。
【0054】このように1行方向配線が選択されて駆動
される毎に、水平駆動用ドライバ70から、その選択さ
れた行に対応する1ライン分の画像データが出力され
て、表示パネル61に線順次で画像が表示される。
される毎に、水平駆動用ドライバ70から、その選択さ
れた行に対応する1ライン分の画像データが出力され
て、表示パネル61に線順次で画像が表示される。
【0055】図4は本実施の形態のシステム制御部74
の構成を示すブロック図である。
の構成を示すブロック図である。
【0056】図4において、本実施の形態のシステム制
御部74は、CPU81,ROM82,RAM83,E
EPROM84,A/Dコンバータ85,D/Aコンバ
ータ86,I/Oポート87を含み、ROM82に格納
された制御プログラムに基づいてCPU81が制御処理
を実行することにより装置全体の制御が行われる。D/
Aコンバータ86の出力信号s13,s14はコントラ
スト制御、ブライトネス制御のための制御信号であり、
これらの信号はアナログプリプロセス部63に伝達さ
れ、R,G,B信号のレベルや直流再生量をコントロー
ルする。輝度調整信号s21は、消費電力低減のために
輝度調整部78をコントロールするための制御信号であ
る。
御部74は、CPU81,ROM82,RAM83,E
EPROM84,A/Dコンバータ85,D/Aコンバ
ータ86,I/Oポート87を含み、ROM82に格納
された制御プログラムに基づいてCPU81が制御処理
を実行することにより装置全体の制御が行われる。D/
Aコンバータ86の出力信号s13,s14はコントラ
スト制御、ブライトネス制御のための制御信号であり、
これらの信号はアナログプリプロセス部63に伝達さ
れ、R,G,B信号のレベルや直流再生量をコントロー
ルする。輝度調整信号s21は、消費電力低減のために
輝度調整部78をコントロールするための制御信号であ
る。
【0057】再び図1に戻り、ユーザインターフェース
部76は、画質調整などのユーザ要求をシステム制御部
74に伝達したり、システム制御部74から出力される
諸情報を表示しており、これらの情報のやり取りは信号
s12により行われる。
部76は、画質調整などのユーザ要求をシステム制御部
74に伝達したり、システム制御部74から出力される
諸情報を表示しており、これらの情報のやり取りは信号
s12により行われる。
【0058】ビデオ検出部73は、アナログプリプロセ
ス部63から出力される輝度信号s20を、タイミング
制御部65から出力される水平ブランキングが付加され
た1フィールド毎のゲートの信号s5(図2参照)によ
り積分し、輝度信号s20の平均値をフィールド毎に検
出し、その検出した結果を示す平均輝度信号s11をシ
ステム制御部74に出力する。この平均輝度信号s11
は、図4のA/Dコンバータ85によってデジタル信号
に変換された後、CPU81に取り込まれる。そして、
CPU81は、この入力したデジタル平均輝度値と基準
値とを比較し、基準値よりも大きい場合に輝度調整信号
s21を輝度調整部78に出力する。
ス部63から出力される輝度信号s20を、タイミング
制御部65から出力される水平ブランキングが付加され
た1フィールド毎のゲートの信号s5(図2参照)によ
り積分し、輝度信号s20の平均値をフィールド毎に検
出し、その検出した結果を示す平均輝度信号s11をシ
ステム制御部74に出力する。この平均輝度信号s11
は、図4のA/Dコンバータ85によってデジタル信号
に変換された後、CPU81に取り込まれる。そして、
CPU81は、この入力したデジタル平均輝度値と基準
値とを比較し、基準値よりも大きい場合に輝度調整信号
s21を輝度調整部78に出力する。
【0059】図5は、輝度調整部78の構成を示すブロ
ック図である。
ック図である。
【0060】図5において、91はVf制御用ROM、
92はVa制御用ROMであり、それぞれ輝度調整信号
s21をアドレス信号として入力し、それぞれ対応する
Vf,Vaの値を増減させる指示データs16,s18を
出力する。尚、これらROM91,92の同じアドレス
に記憶された指示データ同士は、前述したように、素子
電圧Vfとアノード電圧Vaとの比が一定になるような値
に設定されている。指示データs16は、選択されてい
る電子放出素子に印加する印加電圧Vfの値を制御する
ための制御信号で、Vf制御部75に入力される。また
指示データs18は、電子放出素子から放出された電子
を加速するためのアノード電圧Vaを出力する高圧発生
部77に出力され、そこから出力される高圧電圧Vaの
値が制御される。こうして電圧パルスの振幅Vfと加速
電圧Vaとの比を略一定にした状態で、素子電圧Vf,ア
ノード電圧Vaを変化させるように制御する。この制御
の結果、電子ビーム位置のズレの無い状態で表示パネル
61の発光輝度をある基準値以下に制御することができ
る。
92はVa制御用ROMであり、それぞれ輝度調整信号
s21をアドレス信号として入力し、それぞれ対応する
Vf,Vaの値を増減させる指示データs16,s18を
出力する。尚、これらROM91,92の同じアドレス
に記憶された指示データ同士は、前述したように、素子
電圧Vfとアノード電圧Vaとの比が一定になるような値
に設定されている。指示データs16は、選択されてい
る電子放出素子に印加する印加電圧Vfの値を制御する
ための制御信号で、Vf制御部75に入力される。また
指示データs18は、電子放出素子から放出された電子
を加速するためのアノード電圧Vaを出力する高圧発生
部77に出力され、そこから出力される高圧電圧Vaの
値が制御される。こうして電圧パルスの振幅Vfと加速
電圧Vaとの比を略一定にした状態で、素子電圧Vf,ア
ノード電圧Vaを変化させるように制御する。この制御
の結果、電子ビーム位置のズレの無い状態で表示パネル
61の発光輝度をある基準値以下に制御することができ
る。
【0061】図6は本実施の形態のシステム制御部74
における制御処理を示すフローチャートで、この処理を
実行する制御プログラムはROM82に記憶されてい
る。
における制御処理を示すフローチャートで、この処理を
実行する制御プログラムはROM82に記憶されてい
る。
【0062】まずステップS31で、ビデオ検出部で検
出された平均輝度信号s11を入力し、ステップS32
で、その平均輝度信号s11の値が基準値よりも大きい
かどうかをみる。基準値よりも大きい時はステップS3
3に進み、Vf制御部75から出力される信号s17に
より制御される電圧振幅Ve、及びバイアス電圧Vsを制
御し、高圧発生部77から出力されるアノード電圧Va
を制御するための輝度調整信号s21を出力する。これ
により、平均輝度信号s11の値が基準値以上のとき
は、Vf制御部75により各素子に印加される素子電圧
Vfと、アノード電圧Vaとが、Vf/Vaとの比を略一定
にした状態で変更されて、その結果、平均輝度が下げら
れ、消費電力及び蛍光体の発熱を抑えることができる。
しかも、この電圧制御により、電子が蛍光体に衝突する
位置(Lef)が変動されないため、表示される画像の色
ずれ等を防止できる。
出された平均輝度信号s11を入力し、ステップS32
で、その平均輝度信号s11の値が基準値よりも大きい
かどうかをみる。基準値よりも大きい時はステップS3
3に進み、Vf制御部75から出力される信号s17に
より制御される電圧振幅Ve、及びバイアス電圧Vsを制
御し、高圧発生部77から出力されるアノード電圧Va
を制御するための輝度調整信号s21を出力する。これ
により、平均輝度信号s11の値が基準値以上のとき
は、Vf制御部75により各素子に印加される素子電圧
Vfと、アノード電圧Vaとが、Vf/Vaとの比を略一定
にした状態で変更されて、その結果、平均輝度が下げら
れ、消費電力及び蛍光体の発熱を抑えることができる。
しかも、この電圧制御により、電子が蛍光体に衝突する
位置(Lef)が変動されないため、表示される画像の色
ずれ等を防止できる。
【0063】以上の例では、各R,G,Bの蛍光体が縦
ストライプに配列されている表示パネル61において、
アナログプリプロセス部63からの輝度信号s20によ
る輝度評価値に基づいて、各素子に印加される素子電圧
Vf及びアノード電圧Vaを制御して発光輝度を抑える例
を説明した。この場合では、輝度信号s20にはR,
G,B信号が同等の割合で混合されている(例;輝度信
号s20=(R+G+B)/3)が、例えば市松配列の
ようにR,G,Bの蛍光体の数が異なる場合には、その
割合で輝度信号s20を生成する。
ストライプに配列されている表示パネル61において、
アナログプリプロセス部63からの輝度信号s20によ
る輝度評価値に基づいて、各素子に印加される素子電圧
Vf及びアノード電圧Vaを制御して発光輝度を抑える例
を説明した。この場合では、輝度信号s20にはR,
G,B信号が同等の割合で混合されている(例;輝度信
号s20=(R+G+B)/3)が、例えば市松配列の
ようにR,G,Bの蛍光体の数が異なる場合には、その
割合で輝度信号s20を生成する。
【0064】更に、表示パネル61の発光輝度を求める
輝度信号を得るために、高圧発生部77に平均高圧アノ
ード電流を検出する手段、或は高圧発生部77へ電力供
給する電源ラインの平均供給電流を検出する手段等を設
け、これら手段により検出した平均高圧アノード電流、
或は平均供給電流を示す信号s22をシステム制御部7
4に出力してもよい。 <本実施の形態の表面伝導型放出素子の製法及び用途説
明>図11は、本実施の形態の表示パネル1000の外
観斜視図であり、その内部構造を示すために表示パネル
1000の1部を切り欠いて示している。
輝度信号を得るために、高圧発生部77に平均高圧アノ
ード電流を検出する手段、或は高圧発生部77へ電力供
給する電源ラインの平均供給電流を検出する手段等を設
け、これら手段により検出した平均高圧アノード電流、
或は平均供給電流を示す信号s22をシステム制御部7
4に出力してもよい。 <本実施の形態の表面伝導型放出素子の製法及び用途説
明>図11は、本実施の形態の表示パネル1000の外
観斜視図であり、その内部構造を示すために表示パネル
1000の1部を切り欠いて示している。
【0065】図中、1005はリアプレート、1006
は側壁、1007はフェースプレートであり、1005
〜1007により表示パネルの内部を真空に維持するた
めの気密容器を形成している。気密容器を組み立てるに
あたっては、各部材の接合部に十分な強度と気密性を保
持させるため封着する必要があるが、例えばフリットガ
ラスを接合部に塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中
で、400℃〜500℃で10分以上焼成することによ
り封着を達成した。気密容器内部を真空に排気する方法
については後述する。
は側壁、1007はフェースプレートであり、1005
〜1007により表示パネルの内部を真空に維持するた
めの気密容器を形成している。気密容器を組み立てるに
あたっては、各部材の接合部に十分な強度と気密性を保
持させるため封着する必要があるが、例えばフリットガ
ラスを接合部に塗布し、大気中あるいは窒素雰囲気中
で、400℃〜500℃で10分以上焼成することによ
り封着を達成した。気密容器内部を真空に排気する方法
については後述する。
【0066】リアプレート1005には、基板1001
が固定されているが、この基板1001上には表面伝導
型放出素子1002がN×M個形成されている(ここで
N,Mは2以上の正の整数であり、目的とする表示画素
数に応じて適宜設定される。例えば、高品位テレビジョ
ンの表示を目的とした表示装置においては、N=300
0,M=1000以上の数を設定することが望ましい。
本実施の形態においては、N=3072,M=1024
とした)。前記N×M個の表面伝導型放出素子1002
は、M本の行方向配線1003とN本の列方向配線10
04により単純マトリクス配線されている。前記100
1〜1004によって構成される部分をマルチ電子源と
呼ぶ。なお、マルチ電子源の製造方法や構造について
は、後で詳しく述べる。
が固定されているが、この基板1001上には表面伝導
型放出素子1002がN×M個形成されている(ここで
N,Mは2以上の正の整数であり、目的とする表示画素
数に応じて適宜設定される。例えば、高品位テレビジョ
ンの表示を目的とした表示装置においては、N=300
0,M=1000以上の数を設定することが望ましい。
本実施の形態においては、N=3072,M=1024
とした)。前記N×M個の表面伝導型放出素子1002
は、M本の行方向配線1003とN本の列方向配線10
04により単純マトリクス配線されている。前記100
1〜1004によって構成される部分をマルチ電子源と
呼ぶ。なお、マルチ電子源の製造方法や構造について
は、後で詳しく述べる。
【0067】本実施の形態においては、気密容器のリア
プレート1005にマルチ電子源の基板1001を固定
する構成としたが、マルチ電子源の基板1001が十分
な強度を有するものである場合には、気密容器のリアプ
レートとしてマルチ電子源の基板1001自体を用いて
もよい。
プレート1005にマルチ電子源の基板1001を固定
する構成としたが、マルチ電子源の基板1001が十分
な強度を有するものである場合には、気密容器のリアプ
レートとしてマルチ電子源の基板1001自体を用いて
もよい。
【0068】また、フェースプレート1007の下面に
は、蛍光膜1008が形成されている。本実施の形態の
表示パネル1000はカラー表示用であるため、蛍光膜
1008の部分にはCRTの分野で用いられる赤
(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体が塗り分
けられている。各色の蛍光体は、たとえば図12(A)
に示すようにストライプ状に塗り分けられ、各色の蛍光
体のストライプの間には黒色の導電体1010が設けて
ある。この黒色の導電体1010を設ける目的は、電子
の照射位置に多少のずれがあっても表示色にずれが生じ
ないようにするためや、外光の反射を防止して表示コン
トラストの低下を防ぐため、更には電子による蛍光膜の
チャージアップを防止するためなどである。黒色の導電
体1010には、黒鉛を主成分として用いたが、上記の
目的に適するものであればこれ以外の材料を用いても良
い。
は、蛍光膜1008が形成されている。本実施の形態の
表示パネル1000はカラー表示用であるため、蛍光膜
1008の部分にはCRTの分野で用いられる赤
(R)、緑(G)、青(B)の3原色の蛍光体が塗り分
けられている。各色の蛍光体は、たとえば図12(A)
に示すようにストライプ状に塗り分けられ、各色の蛍光
体のストライプの間には黒色の導電体1010が設けて
ある。この黒色の導電体1010を設ける目的は、電子
の照射位置に多少のずれがあっても表示色にずれが生じ
ないようにするためや、外光の反射を防止して表示コン
トラストの低下を防ぐため、更には電子による蛍光膜の
チャージアップを防止するためなどである。黒色の導電
体1010には、黒鉛を主成分として用いたが、上記の
目的に適するものであればこれ以外の材料を用いても良
い。
【0069】また、3原色の蛍光体の塗り分け方は図1
2(A)に示したストライプ状の配列に限られるもので
はなく、たとえば図12(B)に示すようなデルタ状配
列や、それ以外の配列であってもよい。なお、モノクロ
ームの表示パネルを作成する場合には、単色の蛍光体材
料を蛍光膜1008に用いればよく、また黒色導電材料
は必ずしも用いなくともよい。
2(A)に示したストライプ状の配列に限られるもので
はなく、たとえば図12(B)に示すようなデルタ状配
列や、それ以外の配列であってもよい。なお、モノクロ
ームの表示パネルを作成する場合には、単色の蛍光体材
料を蛍光膜1008に用いればよく、また黒色導電材料
は必ずしも用いなくともよい。
【0070】また、蛍光膜1008のリアプレート側の
面には、CRTの分野では公知のメタルバック1009
を設けてある。このメタルバック1009を設けた目的
は、蛍光膜1008が発する光の一部を鏡面反射して光
利用率を向上させるため、負イオンの衝突から蛍光膜1
008を保護するため、電子加速電圧を印加するための
電極として作用させるため、蛍光膜1008を励起した
電子の導電路として作用させるためなどである。このメ
タルバック1009は、蛍光膜1008をフェースプレ
ート基板1007上に形成した後、蛍光膜表面を平滑化
処理し、その上にアルミニウムを真空蒸着する方法によ
り形成した。なお、蛍光膜1008に低電圧用の蛍光体
材料を用いた場合には、メタルバック1009は用いな
い。
面には、CRTの分野では公知のメタルバック1009
を設けてある。このメタルバック1009を設けた目的
は、蛍光膜1008が発する光の一部を鏡面反射して光
利用率を向上させるため、負イオンの衝突から蛍光膜1
008を保護するため、電子加速電圧を印加するための
電極として作用させるため、蛍光膜1008を励起した
電子の導電路として作用させるためなどである。このメ
タルバック1009は、蛍光膜1008をフェースプレ
ート基板1007上に形成した後、蛍光膜表面を平滑化
処理し、その上にアルミニウムを真空蒸着する方法によ
り形成した。なお、蛍光膜1008に低電圧用の蛍光体
材料を用いた場合には、メタルバック1009は用いな
い。
【0071】また、本実施の形態では用いなかったが、
加速電圧の印加用や蛍光膜の導電性向上を目的として、
フェースプレート基板1007と蛍光膜1008との間
に、例えばITOを材料とする透明電極を設けてもよ
い。
加速電圧の印加用や蛍光膜の導電性向上を目的として、
フェースプレート基板1007と蛍光膜1008との間
に、例えばITOを材料とする透明電極を設けてもよ
い。
【0072】また、Dx1〜DxMおよびDy1〜DyNおよび
Hvは、当該表示パネル1000と不図示の電気回路と
を電気的に接続するために設けた気密構造の電気接続用
端子である。Dx1〜DxMはマルチ電子源の行方向配線1
003と、Dy1〜DyNはマルチ電子源の列方向配線10
04と、Hvはフェースプレートのメタルバック100
9とそれぞれ電気的に接続している。
Hvは、当該表示パネル1000と不図示の電気回路と
を電気的に接続するために設けた気密構造の電気接続用
端子である。Dx1〜DxMはマルチ電子源の行方向配線1
003と、Dy1〜DyNはマルチ電子源の列方向配線10
04と、Hvはフェースプレートのメタルバック100
9とそれぞれ電気的に接続している。
【0073】また、気密容器内部を真空に排気するに
は、気密容器を組み立てた後、不図示の排気管と真空ポ
ンプとを接続し、気密容器内を10のマイナス7乗[to
rr]程度の真空度まで排気する。その後、排気管を封止
するが、気密容器内の真空度を維持するために、封止の
直前あるいは封止後に気密容器内の所定の位置にゲッタ
ー膜(不図示)を形成する。ゲッター膜とは、たとえば
Baを主成分とするゲッター材料をヒータもしくは高周
波加熱により加熱し蒸着して形成した膜であり、該ゲッ
ター膜の吸着作用により気密容器内は1×10マイナス
5乗ないしは1×10マイナス7乗[torr]の真空度に
維持される。
は、気密容器を組み立てた後、不図示の排気管と真空ポ
ンプとを接続し、気密容器内を10のマイナス7乗[to
rr]程度の真空度まで排気する。その後、排気管を封止
するが、気密容器内の真空度を維持するために、封止の
直前あるいは封止後に気密容器内の所定の位置にゲッタ
ー膜(不図示)を形成する。ゲッター膜とは、たとえば
Baを主成分とするゲッター材料をヒータもしくは高周
波加熱により加熱し蒸着して形成した膜であり、該ゲッ
ター膜の吸着作用により気密容器内は1×10マイナス
5乗ないしは1×10マイナス7乗[torr]の真空度に
維持される。
【0074】以上、本発明の実施の形態の表示パネル1
000の基本構成と製法を説明した。
000の基本構成と製法を説明した。
【0075】次に、この実施の形態の表示パネル100
0に用いたマルチ電子源の製造方法について説明する。
本実施の形態の画像表示装置に用いるマルチ電子源は、
表面伝導型放出素子を単純マトリクス配線した電子源で
あれば、表面伝導型放出素子の材料や形状あるいは製法
に制限はない。しかしながら、本願発明者らは、表面伝
導型放出素子の中では、電子放出部もしくはその周辺部
を微粒子膜から形成したものが電子放出特性に優れ、し
かも製造が容易に行えることを見出している。したがっ
て、高輝度で大画面の画像表示装置のマルチ電子源に用
いるには、最も好適であると言える。そこで、上記実施
の形態の表示パネルにおいては、電子放出部もしくはそ
の周辺部を微粒子膜から形成した表面伝導型放出素子を
用いた。そこで、まず好適な表面伝導型放出素子につい
て基本的な構成と製法および特性を説明し、その後で多
数の素子を単純マトリクス配線したマルチ電子源の構造
について述べる。
0に用いたマルチ電子源の製造方法について説明する。
本実施の形態の画像表示装置に用いるマルチ電子源は、
表面伝導型放出素子を単純マトリクス配線した電子源で
あれば、表面伝導型放出素子の材料や形状あるいは製法
に制限はない。しかしながら、本願発明者らは、表面伝
導型放出素子の中では、電子放出部もしくはその周辺部
を微粒子膜から形成したものが電子放出特性に優れ、し
かも製造が容易に行えることを見出している。したがっ
て、高輝度で大画面の画像表示装置のマルチ電子源に用
いるには、最も好適であると言える。そこで、上記実施
の形態の表示パネルにおいては、電子放出部もしくはそ
の周辺部を微粒子膜から形成した表面伝導型放出素子を
用いた。そこで、まず好適な表面伝導型放出素子につい
て基本的な構成と製法および特性を説明し、その後で多
数の素子を単純マトリクス配線したマルチ電子源の構造
について述べる。
【0076】(表面伝導型放出素子の好適な素子構成と
製法)電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成する表面伝導型放出素子の代表的な構成には、平面型
と垂直型の2種類があげられる。
製法)電子放出部もしくはその周辺部を微粒子膜から形
成する表面伝導型放出素子の代表的な構成には、平面型
と垂直型の2種類があげられる。
【0077】(平面型の表面伝導型放出素子)まず最初
に、平面型の表面伝導型放出素子の素子構成と製法につ
いて説明する。図13に示すのは、平面型の表面伝導型
放出素子の構成を説明するための平面図(A)および断
面図(B)である。図中、1101は基板、1102と
1103は素子電極、1104は導電性薄膜、1105
は通電フォーミング処理により形成した電子放出部、1
113は通電活性化処理により形成した薄膜である。
に、平面型の表面伝導型放出素子の素子構成と製法につ
いて説明する。図13に示すのは、平面型の表面伝導型
放出素子の構成を説明するための平面図(A)および断
面図(B)である。図中、1101は基板、1102と
1103は素子電極、1104は導電性薄膜、1105
は通電フォーミング処理により形成した電子放出部、1
113は通電活性化処理により形成した薄膜である。
【0078】基板1101としては、たとえば、石英ガ
ラスや青板ガラスをはじめとする各種ガラス基板や、ア
ルミナをはじめとする各種セラミクス基板、あるいは上
述の各種基板上に、例えばSiO2を材料とする絶縁層
を積層した基板などを用いることができる。
ラスや青板ガラスをはじめとする各種ガラス基板や、ア
ルミナをはじめとする各種セラミクス基板、あるいは上
述の各種基板上に、例えばSiO2を材料とする絶縁層
を積層した基板などを用いることができる。
【0079】また、基板1101上に基板面と平行に対
向して設けられた素子電極1102と1103は、導電
性を有する材料によって形成されている。たとえば、N
i,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Cu,Pd,
Ag等をはじめとする金属、あるいはこれらの金属の合
金、あるいはIn2O3−SnO2をはじめとする金属酸
化物、ポリシリコンなどの半導体、などの中から適宜材
料を選択して用いればよい。電極を形成するには、たと
えば真空蒸着などの製膜技術とフォトリソグラフィ、エ
ッチングなどのパターニング技術を組み合わせて用いれ
ば容易に形成できるが、それ以外の方法(たとえば印刷
技術)を用いて形成してもさしつかえない。
向して設けられた素子電極1102と1103は、導電
性を有する材料によって形成されている。たとえば、N
i,Cr,Au,Mo,W,Pt,Ti,Cu,Pd,
Ag等をはじめとする金属、あるいはこれらの金属の合
金、あるいはIn2O3−SnO2をはじめとする金属酸
化物、ポリシリコンなどの半導体、などの中から適宜材
料を選択して用いればよい。電極を形成するには、たと
えば真空蒸着などの製膜技術とフォトリソグラフィ、エ
ッチングなどのパターニング技術を組み合わせて用いれ
ば容易に形成できるが、それ以外の方法(たとえば印刷
技術)を用いて形成してもさしつかえない。
【0080】素子電極1102と1103の形状は、当
該電子放出素子の応用目的に合わせて適宜設計される。
一般的には、電極間隔Lは通常は数百オングストローム
から数百マイクロメータの範囲から適当な数値を選んで
設計されるが、なかでも表示装置に応用するために好ま
しいのは数マイクロメータより数十マイクロメータの範
囲である。また、素子電極の厚さdについては、通常は
数百オングストロームから数マイクロメータの範囲から
適当な数値が選ばれる。
該電子放出素子の応用目的に合わせて適宜設計される。
一般的には、電極間隔Lは通常は数百オングストローム
から数百マイクロメータの範囲から適当な数値を選んで
設計されるが、なかでも表示装置に応用するために好ま
しいのは数マイクロメータより数十マイクロメータの範
囲である。また、素子電極の厚さdについては、通常は
数百オングストロームから数マイクロメータの範囲から
適当な数値が選ばれる。
【0081】また、導電性薄膜1104の部分には微粒
子膜を用いる。ここで述べた微粒子膜とは、構成要素と
して多数の微粒子を含んだ膜(島状の集合体も含む)の
ことをさす。微粒子膜を微視的に調べれば、通常は、個
々の微粒子が離間して配置された構造か、あるいは微粒
子が互いに隣接した構造か、あるいは微粒子が互いに重
なり合った構造が観測される。
子膜を用いる。ここで述べた微粒子膜とは、構成要素と
して多数の微粒子を含んだ膜(島状の集合体も含む)の
ことをさす。微粒子膜を微視的に調べれば、通常は、個
々の微粒子が離間して配置された構造か、あるいは微粒
子が互いに隣接した構造か、あるいは微粒子が互いに重
なり合った構造が観測される。
【0082】微粒子膜に用いた微粒子の粒径は、数オン
グストロームから数千オングストロームの範囲に含まれ
るものであるが、中でも好ましいのは10オングストロ
ームから200オングストロームの範囲のものである。
また、微粒子膜の膜厚は、以下に述べるような諸条件を
考慮して適宜設定される。即ち、素子電極1102或は
1103と電気的に良好に接続するのに必要な条件、後
述する通電フォーミングを良好に行うのに必要な条件、
微粒子膜自身の電気抵抗を後述する適宜の値にするため
に必要な条件、などである。具体的には、数オングスト
ロームから数千オングストロームの範囲のなかで設定す
るが、なかでも好ましいのは10オングストロームから
500オングストロームの間である。
グストロームから数千オングストロームの範囲に含まれ
るものであるが、中でも好ましいのは10オングストロ
ームから200オングストロームの範囲のものである。
また、微粒子膜の膜厚は、以下に述べるような諸条件を
考慮して適宜設定される。即ち、素子電極1102或は
1103と電気的に良好に接続するのに必要な条件、後
述する通電フォーミングを良好に行うのに必要な条件、
微粒子膜自身の電気抵抗を後述する適宜の値にするため
に必要な条件、などである。具体的には、数オングスト
ロームから数千オングストロームの範囲のなかで設定す
るが、なかでも好ましいのは10オングストロームから
500オングストロームの間である。
【0083】また、微粒子膜を形成するのに用いられう
る材料としては、たとえば、Pd,Pt,Ru,Ag,
Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,T
a,W,Pbなどをはじめとする金属や、PdO,Sn
O2,In2O3,PbO,Sb2O3などをはじめとする
酸化物や、HfB2,ZrB2,LaB6,CeB6,YB
4,GdB4などをはじめとする硼化物や、TiC,Zr
C,HfC,TaC,SiC,WCなどをはじめとする
炭化物や、TiN,ZrN,HfN,などをはじめとす
る窒化物や、Si,Ge,などをはじめとする半導体
や、カーボン、などがあげられ、これらの中から適宜選
択される。
る材料としては、たとえば、Pd,Pt,Ru,Ag,
Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,T
a,W,Pbなどをはじめとする金属や、PdO,Sn
O2,In2O3,PbO,Sb2O3などをはじめとする
酸化物や、HfB2,ZrB2,LaB6,CeB6,YB
4,GdB4などをはじめとする硼化物や、TiC,Zr
C,HfC,TaC,SiC,WCなどをはじめとする
炭化物や、TiN,ZrN,HfN,などをはじめとす
る窒化物や、Si,Ge,などをはじめとする半導体
や、カーボン、などがあげられ、これらの中から適宜選
択される。
【0084】以上述べたように、導電性薄膜1104を
微粒子膜で形成したが、そのシート抵抗値については、
10の3乗から10の7乗[オーム/□]の範囲に含ま
れるよう設定した。
微粒子膜で形成したが、そのシート抵抗値については、
10の3乗から10の7乗[オーム/□]の範囲に含ま
れるよう設定した。
【0085】なお、導電性薄膜1104と素子電極11
02および1103とは、電気的に良好に接続されるの
が望ましいため、互いの一部が重なりあうような構造を
とっている。その重なり方は、図13の例においては、
下から、基板、素子電極、導電性薄膜の順序で積層した
が、場合によっては下から基板、導電性薄膜、素子電
極、の順序で積層してもさしつかえない。
02および1103とは、電気的に良好に接続されるの
が望ましいため、互いの一部が重なりあうような構造を
とっている。その重なり方は、図13の例においては、
下から、基板、素子電極、導電性薄膜の順序で積層した
が、場合によっては下から基板、導電性薄膜、素子電
極、の順序で積層してもさしつかえない。
【0086】また、電子放出部1105は、導電性薄膜
1104の一部に形成された亀裂状の部分であり、電気
的には周囲の導電性薄膜よりも高抵抗な性質を有してい
る。この亀裂は、導電性薄膜1104に対して、後述す
る通電フォーミングの処理を行うことにより形成する。
亀裂内には、数オングストロームから数百オングストロ
ームの粒径の微粒子を配置する場合がある。なお、実際
の電子放出部の位置や形状を精密かつ正確に図示するの
は困難なため、図13においては模式的に示した。
1104の一部に形成された亀裂状の部分であり、電気
的には周囲の導電性薄膜よりも高抵抗な性質を有してい
る。この亀裂は、導電性薄膜1104に対して、後述す
る通電フォーミングの処理を行うことにより形成する。
亀裂内には、数オングストロームから数百オングストロ
ームの粒径の微粒子を配置する場合がある。なお、実際
の電子放出部の位置や形状を精密かつ正確に図示するの
は困難なため、図13においては模式的に示した。
【0087】また、薄膜1113は、炭素もしくは炭素
化合物よりなる薄膜で、電子放出部1105およびその
近傍を被覆している。薄膜1113は、通電フォーミン
グ処理後に、後述する通電活性化の処理を行うことによ
り形成する。
化合物よりなる薄膜で、電子放出部1105およびその
近傍を被覆している。薄膜1113は、通電フォーミン
グ処理後に、後述する通電活性化の処理を行うことによ
り形成する。
【0088】薄膜1113は、単結晶グラファイト、多
結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいずれかか、も
しくはその混合物であり、膜厚は500[オングストロ
ーム]以下とするが、300[オングストローム]以下
とするのがさらに好ましい。なお、実際の薄膜1113
の位置や形状を精密に図示するのは困難なため、図13
においては模式的に示した。また、平面図(A)におい
ては、薄膜1113の一部を除去した素子を図示した。
結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいずれかか、も
しくはその混合物であり、膜厚は500[オングストロ
ーム]以下とするが、300[オングストローム]以下
とするのがさらに好ましい。なお、実際の薄膜1113
の位置や形状を精密に図示するのは困難なため、図13
においては模式的に示した。また、平面図(A)におい
ては、薄膜1113の一部を除去した素子を図示した。
【0089】以上、好ましい素子の基本構成を述べた
が、実施の形態においては以下のような素子を用いた。
すなわち、基板1101には青板ガラスを用い、素子電
極1102と1103にはNi薄膜を用いた。素子電極
の厚さdは1000[オングストローム]、電極間隔L
は2[マイクロメータ]とした。
が、実施の形態においては以下のような素子を用いた。
すなわち、基板1101には青板ガラスを用い、素子電
極1102と1103にはNi薄膜を用いた。素子電極
の厚さdは1000[オングストローム]、電極間隔L
は2[マイクロメータ]とした。
【0090】微粒子膜の主要材料としてPdもしくはP
dOを用い、微粒子膜の厚さは約100[オングストロ
ーム]、幅Wは100[マイクロメータ]とした。
dOを用い、微粒子膜の厚さは約100[オングストロ
ーム]、幅Wは100[マイクロメータ]とした。
【0091】次に、好適な平面型の表面伝導型放出素子
の製造方法について説明する。図14(a)〜(d)
は、表面伝導型放出素子の製造工程を説明するための断
面図で、各部材の表記は前記図13と同一である。
の製造方法について説明する。図14(a)〜(d)
は、表面伝導型放出素子の製造工程を説明するための断
面図で、各部材の表記は前記図13と同一である。
【0092】(1)まず、図14(a)に示すように、
基板1101上に素子電極1102および1103を形
成する。これら電極を形成するにあたっては、予め基板
1101を洗剤、純水、有機溶剤を用いて十分に洗浄
後、素子電極の材料を堆積させる(堆積する方法として
は、たとえば、蒸着法やスパッタ法などの真空成膜技術
を用ればよい)。その後、堆積した電極材料を、フォト
リソグラフィー・エッチング技術を用いてパターニング
し、(a)に示した一対の素子電極(1102と110
3)を形成する。
基板1101上に素子電極1102および1103を形
成する。これら電極を形成するにあたっては、予め基板
1101を洗剤、純水、有機溶剤を用いて十分に洗浄
後、素子電極の材料を堆積させる(堆積する方法として
は、たとえば、蒸着法やスパッタ法などの真空成膜技術
を用ればよい)。その後、堆積した電極材料を、フォト
リソグラフィー・エッチング技術を用いてパターニング
し、(a)に示した一対の素子電極(1102と110
3)を形成する。
【0093】(2)次に、同図(b)に示すように、導
電性薄膜1104を形成する。この導電性薄膜1104
を形成するにあたっては、まず前記(a)の基板に有機
金属溶液を塗布して乾燥し、加熱焼成処理して微粒子膜
を成膜した後、フォトリソグラフィー・エッチングによ
り所定の形状にパターニングする。ここで、有機金属溶
液とは、導電性薄膜に用いる微粒子の材料を主要元素と
する有機金属化合物の溶液である(具体的には、本実施
の形態では主要元素としてPdを用いた。また、実施の
形態では塗布方法として、ディッピング法を用いたが、
それ以外のたとえばスピンナー法やスプレー法を用いて
もよい)。
電性薄膜1104を形成する。この導電性薄膜1104
を形成するにあたっては、まず前記(a)の基板に有機
金属溶液を塗布して乾燥し、加熱焼成処理して微粒子膜
を成膜した後、フォトリソグラフィー・エッチングによ
り所定の形状にパターニングする。ここで、有機金属溶
液とは、導電性薄膜に用いる微粒子の材料を主要元素と
する有機金属化合物の溶液である(具体的には、本実施
の形態では主要元素としてPdを用いた。また、実施の
形態では塗布方法として、ディッピング法を用いたが、
それ以外のたとえばスピンナー法やスプレー法を用いて
もよい)。
【0094】また、微粒子膜で作られる導電性薄膜の成
膜方法としては、本実施の形態で用いた有機金属溶液の
塗布による方法以外の、たとえば真空蒸着法やスパッタ
法、あるいは化学的気相堆積法などを用いる場合もあ
る。
膜方法としては、本実施の形態で用いた有機金属溶液の
塗布による方法以外の、たとえば真空蒸着法やスパッタ
法、あるいは化学的気相堆積法などを用いる場合もあ
る。
【0095】(3)次に、同図(c)に示すように、フ
ォーミング用電源1110から素子電極1102と11
03の間に適宜の電圧を印加し、通電フォーミング処理
を行って、電子放出部1105を形成する。
ォーミング用電源1110から素子電極1102と11
03の間に適宜の電圧を印加し、通電フォーミング処理
を行って、電子放出部1105を形成する。
【0096】この通電フォーミング処理とは、微粒子膜
で作られた導電性薄膜1104に通電を行って、その一
部を適宜に破壊、変形、もしくは変質せしめ、電子放出
を行うのに好適な構造に変化させる処理のことである。
微粒子膜で作られた導電性薄膜のうち電子放出を行うの
に好適な構造に変化した部分(即ち、電子放出部110
5)においては、薄膜に適当な亀裂が形成されている。
なお、電子放出部1105が形成される前と比較する
と、形成された後は素子電極1102と1103の間で
計測される電気抵抗は大幅に増加する。
で作られた導電性薄膜1104に通電を行って、その一
部を適宜に破壊、変形、もしくは変質せしめ、電子放出
を行うのに好適な構造に変化させる処理のことである。
微粒子膜で作られた導電性薄膜のうち電子放出を行うの
に好適な構造に変化した部分(即ち、電子放出部110
5)においては、薄膜に適当な亀裂が形成されている。
なお、電子放出部1105が形成される前と比較する
と、形成された後は素子電極1102と1103の間で
計測される電気抵抗は大幅に増加する。
【0097】通電方法をより詳しく説明するために、図
15に、フォーミング用電源1110から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。微粒子膜で作られた導電性薄
膜をフォーミングする場合には、パルス状の電圧が好ま
しく、本実施の形態の場合には同図に示したようにパル
ス幅T1の三角波パルスをパルス間隔T2で連続的に印
加した。その際には、三角波パルスの波高値Vpfを、
順次昇圧した。また、電子放出部1105の形成状況を
モニタするためのモニタパルスPmを適宜の間隔で三角
波パルスの間に挿入し、その際に流れる電流を電流計1
111で計測した。
15に、フォーミング用電源1110から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。微粒子膜で作られた導電性薄
膜をフォーミングする場合には、パルス状の電圧が好ま
しく、本実施の形態の場合には同図に示したようにパル
ス幅T1の三角波パルスをパルス間隔T2で連続的に印
加した。その際には、三角波パルスの波高値Vpfを、
順次昇圧した。また、電子放出部1105の形成状況を
モニタするためのモニタパルスPmを適宜の間隔で三角
波パルスの間に挿入し、その際に流れる電流を電流計1
111で計測した。
【0098】本実施の形態においては、例えば10のマ
イナス5乗[torr]程度の真空雰囲気下において、例え
ばパルス幅T1を1[ミリ秒]、パルス間隔T2を10
[ミリ秒]とし、波高値Vpfを1パルスごとに0.1
[V]ずつ昇圧した。そして、三角波を5パルス印加す
るたびに1回の割りで、モニタパルスPmを挿入した。
フォーミング処理に悪影響を及ぼすことがないように、
モニタパルスの電圧Vpmは0.1[V]に設定した。
そして、素子電極1102と1103の間の電気抵抗が
1×10の6乗[オーム]になった段階、すなわちモニ
タパルス印加時に電流計1111で計測される電流が1
×10のマイナス7乗[A]以下になった段階で、フォ
ーミング処理にかかわる通電を終了した。
イナス5乗[torr]程度の真空雰囲気下において、例え
ばパルス幅T1を1[ミリ秒]、パルス間隔T2を10
[ミリ秒]とし、波高値Vpfを1パルスごとに0.1
[V]ずつ昇圧した。そして、三角波を5パルス印加す
るたびに1回の割りで、モニタパルスPmを挿入した。
フォーミング処理に悪影響を及ぼすことがないように、
モニタパルスの電圧Vpmは0.1[V]に設定した。
そして、素子電極1102と1103の間の電気抵抗が
1×10の6乗[オーム]になった段階、すなわちモニ
タパルス印加時に電流計1111で計測される電流が1
×10のマイナス7乗[A]以下になった段階で、フォ
ーミング処理にかかわる通電を終了した。
【0099】なお、上記の方法は、本実施例の表面伝導
型放出素子に関する好ましい方法であり、例えば微粒子
膜の材料や膜厚、あるいは素子電極間隔Lなど表面伝導
型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて通
電の条件を適宜変更するのが望ましい。
型放出素子に関する好ましい方法であり、例えば微粒子
膜の材料や膜厚、あるいは素子電極間隔Lなど表面伝導
型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じて通
電の条件を適宜変更するのが望ましい。
【0100】(4)次に、図14(d)に示すように、
活性化用電源1112から素子電極1102と1103
の間に適宜の電圧を印加し、通電活性化処理を行って、
電子放出特性の改善を行う。この通電活性化処理とは、
前記通電フォーミング処理により形成された電子放出部
1105に適宜の条件で通電を行って、その近傍に炭素
もしくは炭素化合物を堆積せしめる処理のことである。
(図においては、炭素もしくは炭素化合物よりなる堆積
物を部材1113として模式的に示した)。なお、通電
活性化処理を行うことにより、行う前と比較して、同じ
印加電圧における放出電流を典型的には100倍以上に
増加させることができる。
活性化用電源1112から素子電極1102と1103
の間に適宜の電圧を印加し、通電活性化処理を行って、
電子放出特性の改善を行う。この通電活性化処理とは、
前記通電フォーミング処理により形成された電子放出部
1105に適宜の条件で通電を行って、その近傍に炭素
もしくは炭素化合物を堆積せしめる処理のことである。
(図においては、炭素もしくは炭素化合物よりなる堆積
物を部材1113として模式的に示した)。なお、通電
活性化処理を行うことにより、行う前と比較して、同じ
印加電圧における放出電流を典型的には100倍以上に
増加させることができる。
【0101】具体的には、10のマイナス4乗ないし1
0のマイナス5乗[torr]の範囲内の真空雰囲気中で、
電圧パルスを定期的に印加することにより、真空雰囲気
中に存在する有機化合物を起源とする炭素もしくは炭素
化合物を堆積させる。堆積物1113は、単結晶グラフ
ァイト、多結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいず
れかか、もしくはその混合物であり、膜厚は500[オ
ングストローム]以下、より好ましくは300[オング
ストローム]以下である。
0のマイナス5乗[torr]の範囲内の真空雰囲気中で、
電圧パルスを定期的に印加することにより、真空雰囲気
中に存在する有機化合物を起源とする炭素もしくは炭素
化合物を堆積させる。堆積物1113は、単結晶グラフ
ァイト、多結晶グラファイト、非晶質カーボン、のいず
れかか、もしくはその混合物であり、膜厚は500[オ
ングストローム]以下、より好ましくは300[オング
ストローム]以下である。
【0102】通電方法をより詳しく説明するために、図
16(a)に、活性化用電源1112から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。本実施の形態においては、一
定電圧の矩形波を定期的に印加して通電活性化処理を行
ったが、具体的には,矩形波の電圧Vacは14
[V],パルス幅T3は、1[ミリ秒],パルス間隔T
4は10[ミリ秒]とした。なお、上述の通電条件は、
本実施の形態の表面伝導型放出素子に関する好ましい条
件であり、表面伝導型放出素子の設計を変更した場合に
は、それに応じて条件を適宜変更するのが望ましい。
16(a)に、活性化用電源1112から印加する適宜
の電圧波形の一例を示す。本実施の形態においては、一
定電圧の矩形波を定期的に印加して通電活性化処理を行
ったが、具体的には,矩形波の電圧Vacは14
[V],パルス幅T3は、1[ミリ秒],パルス間隔T
4は10[ミリ秒]とした。なお、上述の通電条件は、
本実施の形態の表面伝導型放出素子に関する好ましい条
件であり、表面伝導型放出素子の設計を変更した場合に
は、それに応じて条件を適宜変更するのが望ましい。
【0103】図14(d)に示す1114は、該表面伝
導型放出素子から放出される放出電流Ieを捕捉するた
めのアノード電極で、直流高電圧電源1115および電
流計1116が接続されている。(なお、基板1101
を、表示パネルの中に組み込んでから活性化処理を行う
場合には、表示パネルの蛍光面をアノード電極1114
として用いる)。活性化用電源1112から電圧を印加
する間、電流計1116で放出電流Ieを計測して通電
活性化処理の進行状況をモニタし、活性化用電源111
2の動作を制御する。電流計1116で計測された放出
電流Ieの一例を図16(b)に示す。活性化電源11
12からパルス電圧を印加しはじめると、時間の経過と
ともに放出電流Ieは増加するが、やがて飽和してほと
んど増加しなくなる。このように、放出電流Ieがほぼ
飽和した時点で活性化用電源1112からの電圧印加を
停止し、通電活性化処理を終了する。
導型放出素子から放出される放出電流Ieを捕捉するた
めのアノード電極で、直流高電圧電源1115および電
流計1116が接続されている。(なお、基板1101
を、表示パネルの中に組み込んでから活性化処理を行う
場合には、表示パネルの蛍光面をアノード電極1114
として用いる)。活性化用電源1112から電圧を印加
する間、電流計1116で放出電流Ieを計測して通電
活性化処理の進行状況をモニタし、活性化用電源111
2の動作を制御する。電流計1116で計測された放出
電流Ieの一例を図16(b)に示す。活性化電源11
12からパルス電圧を印加しはじめると、時間の経過と
ともに放出電流Ieは増加するが、やがて飽和してほと
んど増加しなくなる。このように、放出電流Ieがほぼ
飽和した時点で活性化用電源1112からの電圧印加を
停止し、通電活性化処理を終了する。
【0104】なお、上述の通電条件は、本実施の形態の
表面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、表面
伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じ
て条件を適宜変更するのが望ましい。
表面伝導型放出素子に関する好ましい条件であり、表面
伝導型放出素子の設計を変更した場合には、それに応じ
て条件を適宜変更するのが望ましい。
【0105】以上のようにして、図14(e)に示す平
面型の表面伝導型放出素子を製造した。
面型の表面伝導型放出素子を製造した。
【0106】(垂直型の表面伝導型放出素子)次に、電
子放出部もしくはその周辺を微粒子膜から形成した表面
伝導型放出素子のもうひとつの代表的な構成、すなわち
垂直型の表面伝導型放出素子の構成について説明する。
子放出部もしくはその周辺を微粒子膜から形成した表面
伝導型放出素子のもうひとつの代表的な構成、すなわち
垂直型の表面伝導型放出素子の構成について説明する。
【0107】図17は、本実施の形態の垂直型の基本構
成を説明するための模式的な断面図であり、図中の12
01は基板、1202と1203は素子電極、1206
は段差形成部材、1204は微粒子膜を用いた導電性薄
膜、1205は通電フォーミング処理により形成した電
子放出部、1213は通電活性化処理により形成した薄
膜、である。
成を説明するための模式的な断面図であり、図中の12
01は基板、1202と1203は素子電極、1206
は段差形成部材、1204は微粒子膜を用いた導電性薄
膜、1205は通電フォーミング処理により形成した電
子放出部、1213は通電活性化処理により形成した薄
膜、である。
【0108】垂直型が先に説明した平面型と異なる点
は、素子電極のうちの片方(1202)が段差形成部材
1206上に設けられており、導電性薄膜1204が段
差形成部材1206の側面を被覆している点にある。し
たがって、前記図13の平面型における素子電極間隔L
は、垂直型においては段差形成部材1206の段差高L
sとして設定される。なお、基板1201、素子電極1
202および1203、微粒子膜を用いた導電性薄膜1
204、については、前記平面型の説明中に列挙した材
料を同様に用いることが可能である。また、段差形成部
材1206には、たとえばSiO2 のような電気的に絶
縁性の材料を用いる。このような垂直型で、段差が存在
する場合であっても面内に電位分布が生じている場合に
は本発明は有効である。この場合は、段差があることに
よって駆動電圧による電場の向きが平面型に比べて傾く
ので、平面型の場合とは前述の(2)式のKの値は異な
るが、加速電圧と駆動電圧との比をほぼ一定に保つこと
によりビームのずれを抑制できることに変わりはない。
即ち、本実施の形態は、加速電圧の方向に対して垂直な
成分を有する電場が生じる場合に有効である。
は、素子電極のうちの片方(1202)が段差形成部材
1206上に設けられており、導電性薄膜1204が段
差形成部材1206の側面を被覆している点にある。し
たがって、前記図13の平面型における素子電極間隔L
は、垂直型においては段差形成部材1206の段差高L
sとして設定される。なお、基板1201、素子電極1
202および1203、微粒子膜を用いた導電性薄膜1
204、については、前記平面型の説明中に列挙した材
料を同様に用いることが可能である。また、段差形成部
材1206には、たとえばSiO2 のような電気的に絶
縁性の材料を用いる。このような垂直型で、段差が存在
する場合であっても面内に電位分布が生じている場合に
は本発明は有効である。この場合は、段差があることに
よって駆動電圧による電場の向きが平面型に比べて傾く
ので、平面型の場合とは前述の(2)式のKの値は異な
るが、加速電圧と駆動電圧との比をほぼ一定に保つこと
によりビームのずれを抑制できることに変わりはない。
即ち、本実施の形態は、加速電圧の方向に対して垂直な
成分を有する電場が生じる場合に有効である。
【0109】次に、垂直型の表面伝導型放出素子の製法
について説明する。図18(a)〜(f)は、製造工程
を説明するための断面図で、各部材の表記は前記図17
と同一である。
について説明する。図18(a)〜(f)は、製造工程
を説明するための断面図で、各部材の表記は前記図17
と同一である。
【0110】(1)まず、図18(a)に示すように、
基板1201上に素子電極1203を形成する。
基板1201上に素子電極1203を形成する。
【0111】(2)次に、同図(b)に示すように、段
差形成部材を形成するための絶縁層を積層する。絶縁層
は、たとえばSiO2 をスパッタ法で積層すればよい
が、たとえば真空蒸着法や印刷法などの他の成膜方法を
用いてもよい。
差形成部材を形成するための絶縁層を積層する。絶縁層
は、たとえばSiO2 をスパッタ法で積層すればよい
が、たとえば真空蒸着法や印刷法などの他の成膜方法を
用いてもよい。
【0112】3)次に、同図(c)に示すように、絶縁
層の上に素子電極1202を形成する。
層の上に素子電極1202を形成する。
【0113】4)次に、同図(d)に示すように、絶縁
層の一部を、たとえばエッチング法を用いて除去し、素
子電極1203を露出させる。
層の一部を、たとえばエッチング法を用いて除去し、素
子電極1203を露出させる。
【0114】5)次に、同図(e)に示すように、微粒
子膜を用いた導電性薄膜1204を形成する。形成する
には、前記平面型の場合と同じく、たとえば塗布法など
の成膜技術を用いればよい。
子膜を用いた導電性薄膜1204を形成する。形成する
には、前記平面型の場合と同じく、たとえば塗布法など
の成膜技術を用いればよい。
【0115】6)次に、前記平面型の場合と同じく、通
電フォーミング処理を行い、電子放出部を形成する(図
14(c)を用いて説明した平面型の通電フォーミング
処理と同様の処理を行えばよい)。
電フォーミング処理を行い、電子放出部を形成する(図
14(c)を用いて説明した平面型の通電フォーミング
処理と同様の処理を行えばよい)。
【0116】(7)次に、前記平面型の場合と同じく、
通電活性化処理を行い、電子放出部近傍に炭素もしくは
炭素化合物を堆積させる(図14(d)を用いて説明し
た平面型の通電活性化処理と同様の処理を行えばよ
い)。
通電活性化処理を行い、電子放出部近傍に炭素もしくは
炭素化合物を堆積させる(図14(d)を用いて説明し
た平面型の通電活性化処理と同様の処理を行えばよ
い)。
【0117】以上のようにして、図18(f)に示す垂
直型の表面伝導型放出素子を製造した。
直型の表面伝導型放出素子を製造した。
【0118】(表示装置に用いた表面伝導型放出素子の
特性)以上、平面型と垂直型の表面伝導型放出素子につ
いて素子構成と製法を説明したが、次に表示装置に用い
た素子の特性について述べる。
特性)以上、平面型と垂直型の表面伝導型放出素子につ
いて素子構成と製法を説明したが、次に表示装置に用い
た素子の特性について述べる。
【0119】図19に、本実施の形態の表示装置に用い
た素子の(放出電流Ie)対(素子印加電圧Vf)特性、
および(素子電流If)対(素子印加電圧Vf)特性の典
型的な例を示す。なお、放出電流Ieは素子電流Ifに比
べて著しく小さく、同一尺度で図示するのが困難である
うえ、これらの特性は素子の大きさや形状等の設計パラ
メータを変更することにより変化するものであるため、
2本のグラフは各々任意単位で図示した。
た素子の(放出電流Ie)対(素子印加電圧Vf)特性、
および(素子電流If)対(素子印加電圧Vf)特性の典
型的な例を示す。なお、放出電流Ieは素子電流Ifに比
べて著しく小さく、同一尺度で図示するのが困難である
うえ、これらの特性は素子の大きさや形状等の設計パラ
メータを変更することにより変化するものであるため、
2本のグラフは各々任意単位で図示した。
【0120】表示装置に用いた素子は、放出電流Ieに
関して以下に述べる3つの特性を有している。
関して以下に述べる3つの特性を有している。
【0121】第一に、ある電圧(これを閾値電圧Vthと
呼ぶ)以上の大きさの電圧を素子に印加すると急激に放
出電流Ieが増加するが、一方、閾値電圧Vth未満の電
圧では放出電流Ieはほとんど検出されない。すなわ
ち、放出電流Ieに関して、明確な閾値電圧Vthを持っ
た非線形素子である。
呼ぶ)以上の大きさの電圧を素子に印加すると急激に放
出電流Ieが増加するが、一方、閾値電圧Vth未満の電
圧では放出電流Ieはほとんど検出されない。すなわ
ち、放出電流Ieに関して、明確な閾値電圧Vthを持っ
た非線形素子である。
【0122】第二に、放出電流Ieは素子に印加する電
圧Vfに依存して変化するため、電圧Vfで放出電流Ie
の大きさを制御できる。
圧Vfに依存して変化するため、電圧Vfで放出電流Ie
の大きさを制御できる。
【0123】第三に、素子に印加する電圧Vfに対して
素子から放出される電流Ieの応答速度が速いため、電
圧Vfを印加する時間の長さによって素子から放出され
る電子の電荷量を制御できる。
素子から放出される電流Ieの応答速度が速いため、電
圧Vfを印加する時間の長さによって素子から放出され
る電子の電荷量を制御できる。
【0124】以上のような特性を有するため、表面伝導
型放出素子を表示装置に好適に用いることができた。た
とえば多数の素子を表示画面の画素に対応して設けた表
示装置において、第一の特性を利用すれば、表示画面を
順次走査して表示を行うことが可能である。すなわち、
駆動中の素子には所望の発光輝度に応じて閾値電圧Vth
以上の電圧を適宜印加し、非選択状態の素子には閾値電
圧Vth未満の電圧を印加する。駆動する素子を順次切り
替えてゆくことにより、表示画面を順次走査して表示を
行うことが可能である。
型放出素子を表示装置に好適に用いることができた。た
とえば多数の素子を表示画面の画素に対応して設けた表
示装置において、第一の特性を利用すれば、表示画面を
順次走査して表示を行うことが可能である。すなわち、
駆動中の素子には所望の発光輝度に応じて閾値電圧Vth
以上の電圧を適宜印加し、非選択状態の素子には閾値電
圧Vth未満の電圧を印加する。駆動する素子を順次切り
替えてゆくことにより、表示画面を順次走査して表示を
行うことが可能である。
【0125】また、第二の特性かまたは第三の特性を利
用することにより、発光輝度を制御することができるた
め、諧調表示を行うことが可能である。
用することにより、発光輝度を制御することができるた
め、諧調表示を行うことが可能である。
【0126】(多数素子を単純マトリクス配線したマル
チ電子源の構造)次に、上述の表面伝導型放出素子を基
板上に配列して単純マトリクス配線したマルチ電子源の
構造について述べる。
チ電子源の構造)次に、上述の表面伝導型放出素子を基
板上に配列して単純マトリクス配線したマルチ電子源の
構造について述べる。
【0127】図20に示すのは、前記図11の表示パネ
ル1000に用いたマルチ電子源の平面図である。基板
1001上には、前記図13で示したものと同様な表面
伝導型放出素子が配列され、これらの素子は行方向配線
電極1003と列方向配線電極1004により単純マト
リクス状に配線されている。行方向配線電極1003と
列方向配線電極1004の交差する部分には、電極間に
絶縁層(不図示)が形成されており、電気的な絶縁が保
たれている。
ル1000に用いたマルチ電子源の平面図である。基板
1001上には、前記図13で示したものと同様な表面
伝導型放出素子が配列され、これらの素子は行方向配線
電極1003と列方向配線電極1004により単純マト
リクス状に配線されている。行方向配線電極1003と
列方向配線電極1004の交差する部分には、電極間に
絶縁層(不図示)が形成されており、電気的な絶縁が保
たれている。
【0128】図20のA−A’に沿った断面を図21に
示す。
示す。
【0129】なお、このような構造のマルチ電子源は、
あらかじめ基板上に行方向配線電極1003、列方向配
線電極1004、電極間絶縁層(不図示)、および表面
伝導型放出素子の素子電極と導電性薄膜を形成した後、
行方向配線電極1003および列方向配線電極1004
を介して各素子に給電して通電フォーミング処理と通電
活性化処理を行うことにより製造した。
あらかじめ基板上に行方向配線電極1003、列方向配
線電極1004、電極間絶縁層(不図示)、および表面
伝導型放出素子の素子電極と導電性薄膜を形成した後、
行方向配線電極1003および列方向配線電極1004
を介して各素子に給電して通電フォーミング処理と通電
活性化処理を行うことにより製造した。
【0130】図22は、前記説明の表面伝導型放出素子
を電子源として用いたディスプレイパネルに、例えばテ
レビジョン放送をはじめとする種々の画像情報源より提
供される画像情報を表示できるように構成した多機能表
示装置の一例を示すための図である。図中、1000は
前述したディスプレイパネル、2101はディスプレイ
パネルの駆動回路、2102はディスプレイコントロー
ラ、2103はマルチプレクサ、2104はデコーダ、
2105は入出力インターフェース回路、2106はC
PU、2107は画像生成回路、2108および210
9および2110は画像メモリインターフェース回路、
2111は画像入力インターフェース回路、2112お
よび2113はTV信号受信回路、2114は入力部で
ある。
を電子源として用いたディスプレイパネルに、例えばテ
レビジョン放送をはじめとする種々の画像情報源より提
供される画像情報を表示できるように構成した多機能表
示装置の一例を示すための図である。図中、1000は
前述したディスプレイパネル、2101はディスプレイ
パネルの駆動回路、2102はディスプレイコントロー
ラ、2103はマルチプレクサ、2104はデコーダ、
2105は入出力インターフェース回路、2106はC
PU、2107は画像生成回路、2108および210
9および2110は画像メモリインターフェース回路、
2111は画像入力インターフェース回路、2112お
よび2113はTV信号受信回路、2114は入力部で
ある。
【0131】(なお、本表示装置は、例えばテレビジョ
ン信号のように映像情報と音声情報の両方を含む信号を
受信する場合には、当然映像の表示と同時に音声を再生
するものであるが、本発明の特徴と直接関係しない音声
情報の受信,分離,再生,処理,記憶などに関する回路
やスピーカなどについては説明を省略する。)以下、画
像信号の流れに沿って各部の機能を説明してゆく。
ン信号のように映像情報と音声情報の両方を含む信号を
受信する場合には、当然映像の表示と同時に音声を再生
するものであるが、本発明の特徴と直接関係しない音声
情報の受信,分離,再生,処理,記憶などに関する回路
やスピーカなどについては説明を省略する。)以下、画
像信号の流れに沿って各部の機能を説明してゆく。
【0132】まず、TV信号受信回路2113は、例え
ば電波や空間光通信などのような無線伝送系を用いて伝
送されるTV画像信号を受信するための回路である。受
信するTV信号の方式は特に限られるものではなく、例
えば、NTSC方式、PAL方式、SECAM方式など
の諸方式でもよい。また、これらよりさらに多数の走査
線よりなるTV信号(例えばMUSE方式をはじめとす
るいわゆる高品位TV)は、大面積化や大画素数化に適
した前記ディスプレイパネルの利点を生かすのに好適な
信号源である。TV信号受信回路2113で受信された
TV信号は、デコーダ2104に出力される。
ば電波や空間光通信などのような無線伝送系を用いて伝
送されるTV画像信号を受信するための回路である。受
信するTV信号の方式は特に限られるものではなく、例
えば、NTSC方式、PAL方式、SECAM方式など
の諸方式でもよい。また、これらよりさらに多数の走査
線よりなるTV信号(例えばMUSE方式をはじめとす
るいわゆる高品位TV)は、大面積化や大画素数化に適
した前記ディスプレイパネルの利点を生かすのに好適な
信号源である。TV信号受信回路2113で受信された
TV信号は、デコーダ2104に出力される。
【0133】また、TV信号受信回路2112は、例え
ば同軸ケーブルや光ファイバーなどのような有線伝送系
を用いて伝送されるTV画像信号を受信するための回路
である。前記TV信号受信回路2113と同様に、受信
するTV信号の方式は特に限られるものではなく、また
本回路で受信されたTV信号もデコーダ2104に出力
される。
ば同軸ケーブルや光ファイバーなどのような有線伝送系
を用いて伝送されるTV画像信号を受信するための回路
である。前記TV信号受信回路2113と同様に、受信
するTV信号の方式は特に限られるものではなく、また
本回路で受信されたTV信号もデコーダ2104に出力
される。
【0134】また、画像入力インターフェース回路21
11は、例えばTVカメラや画像読み取りスキャナなど
の画像入力装置から供給される画像信号を取り込むため
の回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ2104に
出力される。
11は、例えばTVカメラや画像読み取りスキャナなど
の画像入力装置から供給される画像信号を取り込むため
の回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ2104に
出力される。
【0135】また、画像メモリインターフェース回路2
110は、ビデオテープレコーダ(以下VTRと略す)
に記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取
り込まれた画像信号はデコーダ2104に出力される。
110は、ビデオテープレコーダ(以下VTRと略す)
に記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取
り込まれた画像信号はデコーダ2104に出力される。
【0136】また、画像メモリインターフェース回路2
109は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を
取り込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコー
ダ2104に出力される。
109は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を
取り込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコー
ダ2104に出力される。
【0137】また、画像メモリインターフェース回路2
108は、いわゆる静止画ディスクのように、静止画像
データを記憶している装置から画像信号を取り込むため
の回路で、取り込まれた静止画像データはデコーダ21
04に出力される。
108は、いわゆる静止画ディスクのように、静止画像
データを記憶している装置から画像信号を取り込むため
の回路で、取り込まれた静止画像データはデコーダ21
04に出力される。
【0138】また、入出力インターフェース回路210
5は、本表示装置と、外部のコンピュータもしくはコン
ピュータネットワークもしくはプリンタなどの出力装置
とを接続するための回路である。画像データや文字デー
タ・図形情報の入出力を行うのはもちろんのこと、場合
によっては本表示装置の備えるCPU2106と外部と
の間で制御信号や数値データの入出力などを行うことも
可能である。
5は、本表示装置と、外部のコンピュータもしくはコン
ピュータネットワークもしくはプリンタなどの出力装置
とを接続するための回路である。画像データや文字デー
タ・図形情報の入出力を行うのはもちろんのこと、場合
によっては本表示装置の備えるCPU2106と外部と
の間で制御信号や数値データの入出力などを行うことも
可能である。
【0139】また、画像生成回路2107は、前記入出
力インターフェース回路2105を介して外部から入力
される画像データや文字・図形情報や、あるいはCPU
2106より出力される画像データや文字・図形情報に
基づき表示用画像データを生成するための回路である。
本回路の内部には、例えば画像データや文字・図形情報
を蓄積するための書き換え可能メモリや、文字コードに
対応する画像パターンが記憶されている読みだし専用メ
モリや、画像処理を行うためのプロセッサなどをはじめ
として画像の生成に必要な回路が組み込まれている。本
回路により生成された表示用画像データは、デコーダ2
104に出力されるが、場合によっては前記入出力イン
ターフェース回路2105を介して外部のコンピュータ
ネットワークやプリンタ入出力することも可能である。
力インターフェース回路2105を介して外部から入力
される画像データや文字・図形情報や、あるいはCPU
2106より出力される画像データや文字・図形情報に
基づき表示用画像データを生成するための回路である。
本回路の内部には、例えば画像データや文字・図形情報
を蓄積するための書き換え可能メモリや、文字コードに
対応する画像パターンが記憶されている読みだし専用メ
モリや、画像処理を行うためのプロセッサなどをはじめ
として画像の生成に必要な回路が組み込まれている。本
回路により生成された表示用画像データは、デコーダ2
104に出力されるが、場合によっては前記入出力イン
ターフェース回路2105を介して外部のコンピュータ
ネットワークやプリンタ入出力することも可能である。
【0140】また、CPU2106は、主として本表示
装置の動作制御や、表示画像の生成や選択や編集に関わ
る作業を行う。
装置の動作制御や、表示画像の生成や選択や編集に関わ
る作業を行う。
【0141】例えば、マルチプレクサ2103に制御信
号を出力し、ディスプレイパネルに表示する画像信号を
適宜選択したり組み合わせたりする。また、その際には
表示する画像信号に応じてディスプレイパネルコントロ
ーラ2102に対して制御信号を発生し、画面表示周波
数や走査方法(例えばインターレースかノンインターレ
ースか)や一画面の走査線の数など表示装置の動作を適
宜制御する。
号を出力し、ディスプレイパネルに表示する画像信号を
適宜選択したり組み合わせたりする。また、その際には
表示する画像信号に応じてディスプレイパネルコントロ
ーラ2102に対して制御信号を発生し、画面表示周波
数や走査方法(例えばインターレースかノンインターレ
ースか)や一画面の走査線の数など表示装置の動作を適
宜制御する。
【0142】また、前記画像生成回路2107に対して
画像データや文字・図形情報を直接出力したり、あるい
は前記入出力インターフェース回路2105を介して外
部のコンピュータやメモリをアクセスして画像データや
文字・図形情報を入力する。
画像データや文字・図形情報を直接出力したり、あるい
は前記入出力インターフェース回路2105を介して外
部のコンピュータやメモリをアクセスして画像データや
文字・図形情報を入力する。
【0143】なお、CPU2106は、むろんこれ以外
の目的の作業にも関わるものであっても良い。例えば、
パーソナルコンピュータやワードプロセッサなどのよう
に、情報を生成したり処理する機能に直接関わっても良
い。
の目的の作業にも関わるものであっても良い。例えば、
パーソナルコンピュータやワードプロセッサなどのよう
に、情報を生成したり処理する機能に直接関わっても良
い。
【0144】あるいは、前述したように入出力インター
フェース回路2105を介して外部のコンピュータネッ
トワークと接続し、例えば数値計算などの作業を外部機
器と協同して行っても良い。
フェース回路2105を介して外部のコンピュータネッ
トワークと接続し、例えば数値計算などの作業を外部機
器と協同して行っても良い。
【0145】また、入力部2114は、前記CPU21
06に使用者が命令やプログラム、あるいはデータなど
を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウ
スのほか、ジョイスティック,バーコードリーダー,音
声認識装置など多様な入力機器を用いる事が可能であ
る。
06に使用者が命令やプログラム、あるいはデータなど
を入力するためのものであり、例えばキーボードやマウ
スのほか、ジョイスティック,バーコードリーダー,音
声認識装置など多様な入力機器を用いる事が可能であ
る。
【0146】また、デコーダ2104は、前記2107
ないし2113より入力される種々の画像信号を3原色
信号、または輝度信号とI信号,Q信号に逆変換するた
めの回路である。なお、同図中に点線で示すように、デ
コーダ2104は内部に画像メモリを備えるのが望まし
い。これは、例えばMUSE方式をはじめとして、逆変
換するに際して画像メモリを必要とするようなテレビ信
号を扱うためである。また、画像メモリを備えることに
より、静止画の表示が容易になる、あるいは前記画像生
成回路2107およびCPU2106と協同して画像の
間引き,補間,拡大,縮小,合成をはじめとする画像処
理や編集が容易に行えるようになるという利点が生まれ
るからである。
ないし2113より入力される種々の画像信号を3原色
信号、または輝度信号とI信号,Q信号に逆変換するた
めの回路である。なお、同図中に点線で示すように、デ
コーダ2104は内部に画像メモリを備えるのが望まし
い。これは、例えばMUSE方式をはじめとして、逆変
換するに際して画像メモリを必要とするようなテレビ信
号を扱うためである。また、画像メモリを備えることに
より、静止画の表示が容易になる、あるいは前記画像生
成回路2107およびCPU2106と協同して画像の
間引き,補間,拡大,縮小,合成をはじめとする画像処
理や編集が容易に行えるようになるという利点が生まれ
るからである。
【0147】また、マルチプレクサ2103は、前記C
PU2106より入力される制御信号に基づき表示画像
を適宜選択するものである。すなわち、マルチプレクサ
2103はデコーダ2104から入力される逆変換され
た画像信号のうちから所望の画像信号を選択して駆動回
路2101に出力する。その場合には、一画面表示時間
内で画像信号を切り替えて選択することにより、いわゆ
る多画面テレビのように、一画面を複数の領域に分けて
領域によって異なる画像を表示することも可能である。
PU2106より入力される制御信号に基づき表示画像
を適宜選択するものである。すなわち、マルチプレクサ
2103はデコーダ2104から入力される逆変換され
た画像信号のうちから所望の画像信号を選択して駆動回
路2101に出力する。その場合には、一画面表示時間
内で画像信号を切り替えて選択することにより、いわゆ
る多画面テレビのように、一画面を複数の領域に分けて
領域によって異なる画像を表示することも可能である。
【0148】また、ディスプレイパネルコントローラ2
102は、前記CPU2106より入力される制御信号
に基づき駆動回路2101の動作を制御するための回路
である。
102は、前記CPU2106より入力される制御信号
に基づき駆動回路2101の動作を制御するための回路
である。
【0149】まず、ディスプレイパネルの基本的な動作
にかかわるものとして、例えばディスプレイパネルの駆
動用電源(図示せず)の動作シーケンスを制御するため
の信号を駆動回路2101に対して出力する。また、デ
ィスプレイパネルの駆動方法に関わるものとして、例え
ば画面表示周波数や走査方法(例えばインターレースか
ノンインターレースか)を制御するための信号を駆動回
路2101に対して出力する。
にかかわるものとして、例えばディスプレイパネルの駆
動用電源(図示せず)の動作シーケンスを制御するため
の信号を駆動回路2101に対して出力する。また、デ
ィスプレイパネルの駆動方法に関わるものとして、例え
ば画面表示周波数や走査方法(例えばインターレースか
ノンインターレースか)を制御するための信号を駆動回
路2101に対して出力する。
【0150】また、場合によっては表示画像の輝度やコ
ントラストや色調やシャープネスといった画質の調整に
関わる制御信号を駆動回路2101に対して出力する場
合もある。
ントラストや色調やシャープネスといった画質の調整に
関わる制御信号を駆動回路2101に対して出力する場
合もある。
【0151】また、駆動回路2101は、ディスプレイ
パネル1000に印加する駆動信号を発生するための回
路であり、前記マルチプレクサ2103から入力される
画像信号と、前記ディスプレイパネルコントローラ21
02より入力される制御信号に基づいて動作するもので
ある。
パネル1000に印加する駆動信号を発生するための回
路であり、前記マルチプレクサ2103から入力される
画像信号と、前記ディスプレイパネルコントローラ21
02より入力される制御信号に基づいて動作するもので
ある。
【0152】以上、各部の機能を説明したが、図22に
例示した構成により、本表示装置においては多様な画像
情報源より入力される画像情報をディスプレイパネル1
000に表示する事が可能である。すなわち、テレビジ
ョン放送をはじめとする各種の画像信号はデコーダ21
04において逆変換された後、マルチプレクサ2103
において適宜選択され、駆動回路2101に入力され
る。一方、ディスプレイコントローラ2102は、表示
する画像信号に応じて駆動回路2101の動作を制御す
るための制御信号を発生する。駆動回路2101は、上
記画像信号と制御信号に基づいてディスプレイパネル1
000に駆動信号を印加する。これにより、ディスプレ
イパネル1000において画像が表示される。これらの
一連の動作は、CPU2106により統括的に制御され
る。
例示した構成により、本表示装置においては多様な画像
情報源より入力される画像情報をディスプレイパネル1
000に表示する事が可能である。すなわち、テレビジ
ョン放送をはじめとする各種の画像信号はデコーダ21
04において逆変換された後、マルチプレクサ2103
において適宜選択され、駆動回路2101に入力され
る。一方、ディスプレイコントローラ2102は、表示
する画像信号に応じて駆動回路2101の動作を制御す
るための制御信号を発生する。駆動回路2101は、上
記画像信号と制御信号に基づいてディスプレイパネル1
000に駆動信号を印加する。これにより、ディスプレ
イパネル1000において画像が表示される。これらの
一連の動作は、CPU2106により統括的に制御され
る。
【0153】また、本表示装置においては、前記デコー
ダ2104に内蔵する画像メモリや、画像生成回路21
07およびCPU2106が関与することにより、単に
複数の画像情報の中から選択したものを表示するだけで
なく、表示する画像情報に対して、例えば拡大,縮小,
回転,移動,エッジ強調,間引き,補間,色変換,画像
の縦横比変換などをはじめとする画像処理や、合成,消
去,接続,入れ換え,はめ込みなどをはじめとする画像
編集を行う事も可能である。また、本実施例の説明では
特に触れなかったが、上記画像処理や画像編集と同様
に、音声情報に関しても処理や編集を行うための専用回
路を設けても良い。
ダ2104に内蔵する画像メモリや、画像生成回路21
07およびCPU2106が関与することにより、単に
複数の画像情報の中から選択したものを表示するだけで
なく、表示する画像情報に対して、例えば拡大,縮小,
回転,移動,エッジ強調,間引き,補間,色変換,画像
の縦横比変換などをはじめとする画像処理や、合成,消
去,接続,入れ換え,はめ込みなどをはじめとする画像
編集を行う事も可能である。また、本実施例の説明では
特に触れなかったが、上記画像処理や画像編集と同様
に、音声情報に関しても処理や編集を行うための専用回
路を設けても良い。
【0154】したがって、本表示装置は、テレビジョン
放送の表示機器,テレビ会議の端末機器,静止画像およ
び動画像を扱う画像編集機器,コンピュータの端末機
器,ワードプロセッサをはじめとする事務用端末機器,
ゲーム機などの機能を一台で兼ね備える事が可能で、産
業用あるいは民生用として極めて応用範囲が広い。
放送の表示機器,テレビ会議の端末機器,静止画像およ
び動画像を扱う画像編集機器,コンピュータの端末機
器,ワードプロセッサをはじめとする事務用端末機器,
ゲーム機などの機能を一台で兼ね備える事が可能で、産
業用あるいは民生用として極めて応用範囲が広い。
【0155】なお、上記図22は、表面伝導型放出素子
を電子源とするディスプレイパネルを用いた表示装置の
構成の一例を示したにすぎず、これのみに限定されるも
のではない事は言うまでもない。例えば、図22の構成
要素のうち使用目的上必要のない機能に関わる回路は省
いても差し支えない。またこれとは逆に、使用目的によ
ってはさらに構成要素を追加しても良い。例えば、本表
示装置をテレビ電話機として応用する場合には、テレビ
カメラ,音声マイク,照明機,モデムを含む送受信回路
などを構成要素に追加するのが好適である。
を電子源とするディスプレイパネルを用いた表示装置の
構成の一例を示したにすぎず、これのみに限定されるも
のではない事は言うまでもない。例えば、図22の構成
要素のうち使用目的上必要のない機能に関わる回路は省
いても差し支えない。またこれとは逆に、使用目的によ
ってはさらに構成要素を追加しても良い。例えば、本表
示装置をテレビ電話機として応用する場合には、テレビ
カメラ,音声マイク,照明機,モデムを含む送受信回路
などを構成要素に追加するのが好適である。
【0156】本表示装置においては、とりわけ表面伝導
型放出素子を電子源とするディスプレイパネルが容易に
薄形化できるため、表示装置全体の奥行きを小さくする
ことが可能である。それに加えて、表面伝導型放出素子
を電子源とするディスプレイパネルは大画面化が容易で
輝度が高く視野角特性にも優れるため、本表示装置は臨
場感あふれ迫力に富んだ画像を視認性良く表示する事が
可能である。
型放出素子を電子源とするディスプレイパネルが容易に
薄形化できるため、表示装置全体の奥行きを小さくする
ことが可能である。それに加えて、表面伝導型放出素子
を電子源とするディスプレイパネルは大画面化が容易で
輝度が高く視野角特性にも優れるため、本表示装置は臨
場感あふれ迫力に富んだ画像を視認性良く表示する事が
可能である。
【0157】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、表面伝導型電子放出素子および横型電界放出素子を
電子源とした画像表示装置において、色ズレや輝度の段
差を無くして、表示パネルにおける発光輝度を抑えるこ
とが可能となった。
ば、表面伝導型電子放出素子および横型電界放出素子を
電子源とした画像表示装置において、色ズレや輝度の段
差を無くして、表示パネルにおける発光輝度を抑えるこ
とが可能となった。
【0158】また本実施の形態によれば、画像表示装置
の平均輝度をある基準値以下に抑制することが出来、そ
れにより画像表示装置の消費電力や蛍光板における発熱
を抑えることが出来る。
の平均輝度をある基準値以下に抑制することが出来、そ
れにより画像表示装置の消費電力や蛍光板における発熱
を抑えることが出来る。
【0159】また本実施の形態では、平均輝度に基づい
て全体の発光輝度を制御することにより、例えば画像中
心部の主要対象の輝度が高く、その周辺の輝度が低いよ
うな画像の場合でも、主要対象の輝度を落とすことなく
良好な表示を行うことが出来る。
て全体の発光輝度を制御することにより、例えば画像中
心部の主要対象の輝度が高く、その周辺の輝度が低いよ
うな画像の場合でも、主要対象の輝度を落とすことなく
良好な表示を行うことが出来る。
【0160】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、画
像形成パネルにおける発光輝度を抑えつつ、冷陰極素子
から放出される電子の到達位置のずれを最小限に抑える
ことができる。
像形成パネルにおける発光輝度を抑えつつ、冷陰極素子
から放出される電子の到達位置のずれを最小限に抑える
ことができる。
【0161】また本発明によれば、発光輝度が所定値以
上の時は、素子に印加される素子電圧と電子を加速する
ための加速電圧とを変更して消費電力及び画像形成パネ
ルの発熱を抑えることができるという効果がある。
上の時は、素子に印加される素子電圧と電子を加速する
ための加速電圧とを変更して消費電力及び画像形成パネ
ルの発熱を抑えることができるという効果がある。
【0162】また本発明によれば、形成される画像に色
ずれを抑えて、かつ消費電力や発熱量を抑えることがで
きるという効果がある。
ずれを抑えて、かつ消費電力や発熱量を抑えることがで
きるという効果がある。
【0163】
【図1】本発明の実施の形態の画像表示装置の構成を示
すブロック図である。
すブロック図である。
【図2】本実施の形態の表示パネルの垂直駆動タイミン
グを示すタイミングチャートである。
グを示すタイミングチャートである。
【図3】本実施の形態の表示パネルの水平駆動タイミン
グを示すタイミングチャートである。
グを示すタイミングチャートである。
【図4】本実施の形態のシステム制御部の構成を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図5】本実施の形態の輝度調整部の構成を示すブロッ
ク図である。
ク図である。
【図6】本実施の形態のシステム制御部の制御動作を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図7】表面伝導型放出素子の方向を定義するための断
面図(A)と平面図(B)である。
面図(A)と平面図(B)である。
【図8】典型的な横型の電界放出素子を示す斜視図であ
る。
る。
【図9】横型の電界放出素子方向を定義するための断面
図(A)と平面図(B)である。
図(A)と平面図(B)である。
【図10】電子放出素子への印加電圧Vfと加速電圧Va
との比を一定にしたまま素子電圧Vfを線形に変化させ
たときの相対輝度を示すグラフ図である。
との比を一定にしたまま素子電圧Vfを線形に変化させ
たときの相対輝度を示すグラフ図である。
【図11】本実施の形態の画像表示装置の表示パネルの
一部を切り欠いて示した斜視図である。
一部を切り欠いて示した斜視図である。
【図12】本実施の形態の表示パネルのフェースプレー
トの蛍光体配列を例示した平面図である。
トの蛍光体配列を例示した平面図である。
【図13】本実施の形態で用いた平面型の表面伝導型放
出素子の平面図(A),断面図(B)である。
出素子の平面図(A),断面図(B)である。
【図14】本実施の形態の平面型表面伝導型放出素子の
製造工程を示す断面図である。
製造工程を示す断面図である。
【図15】通電フォーミング処理の際の印加電圧波形を
示す図である。
示す図である。
【図16】通電活性化処理の際の印加電圧波形(a),
放出電流Ieの変化(b)を示す図である。
放出電流Ieの変化(b)を示す図である。
【図17】本実施の形態で用いた垂直型の表面伝導型放
出素子の断面図である。
出素子の断面図である。
【図18】垂直型の表面伝導型放出素子の製造工程を示
す断面図である。
す断面図である。
【図19】本実施の形態で用いた表面伝導型放出素子の
典型的な特性を示すグラフ図である。
典型的な特性を示すグラフ図である。
【図20】本実施の形態で用いたマルチ電子源の基板の
一部平面図である。
一部平面図である。
【図21】本実施の形態で用いた図20のマルチ電子源
の基板のA−A’断面図である。
の基板のA−A’断面図である。
【図22】本発明の実施の形態の画像表示装置を用いた
多機能画像表示装置のブロック図である。
多機能画像表示装置のブロック図である。
【図23】従来知られた表面伝導型放出素子の一例を示
す図である。
す図である。
【図24】従来知られたFE型素子の一例を示す図であ
る。
る。
【図25】従来知られたMIM型素子の一例を示す図で
ある。
ある。
【図26】単純マトリクス配線を説明する図である。
【図27】電子放出素子から放出される電子の軌道を示
す断面図(A)と平面図(B)である。
す断面図(A)と平面図(B)である。
【図28】電子放出素子が形成されている方向を示すた
めの模式図である。
めの模式図である。
61,1000 表示パネル 62 デコーダ部 63 アナログプリプロセス部 64a〜64c A/Dコンバータ部 65 タイミング制御部 66 デジタルプロセス部 67 データ並び替え部 73 ビデオ検出部 74 システム制御部 75 Vf制御部 77 高圧発生部 78 輝度調整部
Claims (14)
- 【請求項1】 電子放出素子を配置した画像形成パネル
を有する画像形成装置であって、 前記電子放出素子のそれぞれを駆動する駆動電圧を発生
する駆動電圧発生手段と、 前記電子放出素子から放出される電子を加速するための
加速電圧を発生する加速電圧発生手段と、 入力した画像信号に基づいて前記表示パネルに表示され
る画像の輝度を検出する輝度検出手段と、 前記輝度検出手段により検出された輝度に基づいて、前
記駆動電圧と前記加速電圧との比が略同じになるように
前記駆動電圧発生手段と前記加速電圧発生手段とを制御
する制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装
置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の画像形成装置であっ
て、前記制御手段は、前記輝度検出手段により検出され
た輝度と基準値とを比較し、輝度が前記基準値を越えた
場合に前記駆動電圧と前記加速電圧を変更することを特
徴とする。 - 【請求項3】 請求項2に記載の画像形成装置であっ
て、前記制御手段は、前記輝度検出手段により検出され
た輝度に対応するアドレスに前記駆動電圧と前記加速電
圧とを制御するための制御データを記憶する記憶手段を
更に有することを特徴とする。 - 【請求項4】 請求項1又は2に記載の画像形成装置で
あって、前記輝度検出手段は、入力した画像信号の輝度
レベルの平均値を算出する平均値算出手段を有し、前記
平均値を輝度値として出力することを特徴とする。 - 【請求項5】 請求項1に記載の画像形成装置であっ
て、前記加速電圧発生手段により発生される加速電圧に
より流れる電流値を検出する電流値検出手段を更に有
し、前記制御手段は前記電流値の平均値に基づいて前記
駆動電圧発生手段と前記加速電圧発生手段とを制御する
ことを特徴とする。 - 【請求項6】 請求項1に記載の画像形成装置であっ
て、前記加速電圧発生手段に供給される電流値を検出す
る電流検出手段を更に有し、前記制御手段は前記供給さ
れる電流値に基づいて前記駆動電圧発生手段と前記加速
電圧発生手段とを制御することを特徴とする。 - 【請求項7】 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の
画像形成装置であって、前記電子放出素子は表面伝導型
放出素子であることを特徴とする。 - 【請求項8】 複数の電子放出素子を配置した画像形成
パネルに画像を形成する画像形成方法であって、 入力した画像信号に基づいて前記表示パネルに表示され
る画像の輝度を検出する輝度検出工程と、 前記輝度検出工程で検出された輝度に基づいて、前記駆
動電圧と前記加速電圧との比が略同じになるように駆動
電圧と前記加速電圧の値を変更するに制御する制御工程
と、を有することを特徴とする画像形成方法。 - 【請求項9】 請求項8に記載の画像形成方法であっ
て、前記制御工程では、前記輝度検出工程で検出された
輝度と基準値とを比較し、前記輝度が前記基準値を越え
た場合に前記駆動電圧と前記加速電圧を変更することを
特徴とする。 - 【請求項10】 請求項9に記載の画像形成方法であっ
て、前記制御工程では、前記輝度検出工程で検出された
輝度に対応するアドレスに前記駆動電圧と前記加速電圧
とを制御するための制御データを記憶するメモリにアク
セスして前記駆動電圧と前記加速電圧とを制御するデー
タを取り出すことを特徴とする。 - 【請求項11】 請求項8又は9に記載の画像形成方法
であって、前記輝度検出工程では、入力した画像信号の
輝度レベルの平均値を算出する平均値算出工程を有し、
前記平均値を輝度値として出力することを特徴とする。 - 【請求項12】 請求項8に記載の画像形成方法であっ
て、前記加速電圧により流れる電流値を検出する電流値
検出工程を更に有し、前記制御工程では前記電流値の平
均値に基づいて前記駆動電圧と前記加速電圧とを変更す
ることを特徴とする。 - 【請求項13】 請求項8に記載の画像形成方法であっ
て、前記加速電圧を発生するために供給される電流値を
検出する電流検出工程を更に有し、前記制御工程では、
前記供給される電流値に基づいて前記駆動電圧と前記加
速電圧とを変更することを特徴とする。 - 【請求項14】 請求項8乃至13のいずれか1項に記
載の画像形成方法であって、前記電子放出素子は表面伝
導型放出素子であることを特徴とする。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29284297A JPH11133911A (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | 画像形成方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29284297A JPH11133911A (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | 画像形成方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11133911A true JPH11133911A (ja) | 1999-05-21 |
Family
ID=17787079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29284297A Withdrawn JPH11133911A (ja) | 1997-10-24 | 1997-10-24 | 画像形成方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11133911A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6439986B1 (en) | 1999-10-12 | 2002-08-27 | Hunatech Co., Ltd. | Conditioner for polishing pad and method for manufacturing the same |
EP1298698A1 (en) * | 2001-09-28 | 2003-04-02 | Canon Kabushiki Kaisha | Characteristics adjustment method of image forming apparatus, manufacturing method of image forming apparatus and characteristics adjustment apparatus of image forming apparatus |
-
1997
- 1997-10-24 JP JP29284297A patent/JPH11133911A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6439986B1 (en) | 1999-10-12 | 2002-08-27 | Hunatech Co., Ltd. | Conditioner for polishing pad and method for manufacturing the same |
EP1298698A1 (en) * | 2001-09-28 | 2003-04-02 | Canon Kabushiki Kaisha | Characteristics adjustment method of image forming apparatus, manufacturing method of image forming apparatus and characteristics adjustment apparatus of image forming apparatus |
US6888519B2 (en) | 2001-09-28 | 2005-05-03 | Canon Kabushiki Kaisha | Characteristics adjustment method of image forming apparatus, manufacturing method of image forming apparatus and characteristics adjustment apparatus of image forming apparatus |
US7388561B2 (en) | 2001-09-28 | 2008-06-17 | Canon Kabushiki Kaisha | Characteristics adjustment method of image forming apparatus, manufacturing method of image forming apparatus and characteristics adjustment apparatus of image forming apparatus |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050104 |