JPH1112992A - 真正さがチェック可能な基材およびそのチェック方法 - Google Patents
真正さがチェック可能な基材およびそのチェック方法Info
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- JPH1112992A JPH1112992A JP17207897A JP17207897A JPH1112992A JP H1112992 A JPH1112992 A JP H1112992A JP 17207897 A JP17207897 A JP 17207897A JP 17207897 A JP17207897 A JP 17207897A JP H1112992 A JPH1112992 A JP H1112992A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】経済性に優れ、かつ偽造防止に優れた効果を持
つ基材を提供する。 【解決手段】真正さがチェック可能な情報を付与する部
材を含んで、金属ロールと金属ロールからなるニップ部
に線圧200〜3500kg/cmの条件下で加圧され
て該部材を保持する基材。
つ基材を提供する。 【解決手段】真正さがチェック可能な情報を付与する部
材を含んで、金属ロールと金属ロールからなるニップ部
に線圧200〜3500kg/cmの条件下で加圧され
て該部材を保持する基材。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、銀行カードやクレ
ジットカード、プリペイドカード、有価証券、商品券、
乗車券、定期券、通行券、IDカード等に使用され、偽
造防止をする上で、真正さがチェック可能な基材およ
び、そのチェック方法に関する。
ジットカード、プリペイドカード、有価証券、商品券、
乗車券、定期券、通行券、IDカード等に使用され、偽
造防止をする上で、真正さがチェック可能な基材およ
び、そのチェック方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、有価証書、切手、各種証明書、紙
幣、プリペイドカード、キャッシュカード、クレジット
カード、IDカード等に関する偽造が、社会的な問題と
なっている。偽造防止のために、蛍光インク等を用いた
印刷(特開昭59−135451号公報)、不可視イン
クを用いた印刷(特開昭63−116286号公報)を
利用したもの等が考案されている。
幣、プリペイドカード、キャッシュカード、クレジット
カード、IDカード等に関する偽造が、社会的な問題と
なっている。偽造防止のために、蛍光インク等を用いた
印刷(特開昭59−135451号公報)、不可視イン
クを用いた印刷(特開昭63−116286号公報)を
利用したもの等が考案されている。
【0003】また、書き換え不可能な磁気バーコード等
を磁気カードに設けることにより、固有情報を付与する
試みもなされている。例えば、特開平1−269227
号公報、特開平2−98498号公報、特開平3−25
2901号公報、特開平5−318974号公報、等が
挙げられる。
を磁気カードに設けることにより、固有情報を付与する
試みもなされている。例えば、特開平1−269227
号公報、特開平2−98498号公報、特開平3−25
2901号公報、特開平5−318974号公報、等が
挙げられる。
【0004】さらに、磁性を持つ繊維を紙に抄き込み、
これを磁気センサーで操作することにより得られる信号
を真偽判定に用いて偽造防止を図ろうという試みも提案
されている。(特開平7−156583号公報)また、
書類等の中にランダムに分布された多数の金属繊維にマ
イクロ波を入射させ、応答マイクロ波に応じた固有のデ
ジタル信号を一定のルールで書類の適宜個所に記録して
いる。そして、書類の真正さを判断する際には、書類に
マイクロ波を入射させると共に、応答マイクロ波束とデ
ジタル信号とを照合することにより、両者が一致したと
きに本物であると判断している。(特許出願公表昭63
−501250)
これを磁気センサーで操作することにより得られる信号
を真偽判定に用いて偽造防止を図ろうという試みも提案
されている。(特開平7−156583号公報)また、
書類等の中にランダムに分布された多数の金属繊維にマ
イクロ波を入射させ、応答マイクロ波に応じた固有のデ
ジタル信号を一定のルールで書類の適宜個所に記録して
いる。そして、書類の真正さを判断する際には、書類に
マイクロ波を入射させると共に、応答マイクロ波束とデ
ジタル信号とを照合することにより、両者が一致したと
きに本物であると判断している。(特許出願公表昭63
−501250)
【0005】これらの偽造を防止するための種々の部材
を基材に導入するには、さまざまな方法があるが、一つ
の例としては、その部材を支持体に貼り合せ、積層する
という手法がある。このような、支持体の積層方法は、
ウェットラミネーション法、ホットメルトラミネーショ
ン法、ドライラミネーション法、押し出しコーティング
・ラミネーション法の4種類に大別されるが、フィルム
ではない支持体の積層方法としては、ウェットラミネー
ション法、ドライラミネーション法、押し出しコーティ
ング・ラミネーション法が適用される。
を基材に導入するには、さまざまな方法があるが、一つ
の例としては、その部材を支持体に貼り合せ、積層する
という手法がある。このような、支持体の積層方法は、
ウェットラミネーション法、ホットメルトラミネーショ
ン法、ドライラミネーション法、押し出しコーティング
・ラミネーション法の4種類に大別されるが、フィルム
ではない支持体の積層方法としては、ウェットラミネー
ション法、ドライラミネーション法、押し出しコーティ
ング・ラミネーション法が適用される。
【0006】ウェットラミネーション法では、通常、水
溶性接着剤、水分散性接着剤を塗布し、湿潤状態にある
間に貼り合わせ、一体とした後に、接着剤中に含まれて
いる水分を除去するために蒸発、乾燥させ、接着完了
後、巻き取る方法である、この方法は、水系接着剤を使
用しているので、水分を蒸発させなければならず、乾燥
工程が必要である。
溶性接着剤、水分散性接着剤を塗布し、湿潤状態にある
間に貼り合わせ、一体とした後に、接着剤中に含まれて
いる水分を除去するために蒸発、乾燥させ、接着完了
後、巻き取る方法である、この方法は、水系接着剤を使
用しているので、水分を蒸発させなければならず、乾燥
工程が必要である。
【0007】ドライラミネーション法では溶剤タイプの
接着剤を塗布し、まず、乾燥させてから、接着剤面に紙
を貼り合わせる方法であり、この方法も、溶剤を乾燥さ
せる工程が必要である。押し出しコーティング・ラミネ
ーション法では、熱溶融樹脂を熱をかけて溶融させ、紙
の表面にスリットから押し出して支持体を貼り合わせて
から熱溶融樹脂を冷却固化、接着させる方法である。
接着剤を塗布し、まず、乾燥させてから、接着剤面に紙
を貼り合わせる方法であり、この方法も、溶剤を乾燥さ
せる工程が必要である。押し出しコーティング・ラミネ
ーション法では、熱溶融樹脂を熱をかけて溶融させ、紙
の表面にスリットから押し出して支持体を貼り合わせて
から熱溶融樹脂を冷却固化、接着させる方法である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、印刷を
用いた方法は、比較的偽造しやすく、また書き換え不可
能な磁気バーコード等を磁気カードに設ける方法は高保
磁力の磁性体を使用しなければならず、製造条件に高度
な技術が必要であり、また、経済的にも好ましくない。
用いた方法は、比較的偽造しやすく、また書き換え不可
能な磁気バーコード等を磁気カードに設ける方法は高保
磁力の磁性体を使用しなければならず、製造条件に高度
な技術が必要であり、また、経済的にも好ましくない。
【0009】また、支持体の積層方法として、ウェット
ラミネーション法、ドライラミネーション法はいずれも
乾燥工程が必要であり、また、接着剤を使用するので塗
工装置が必要で、なおかつそのメンテナンス、清掃等が
大変である。押し出しコーティング・ラミネーション法
は、熱溶融樹脂を押し出す設備が必要であり、装置類の
メンテナンス、清掃等に手間がかかる。
ラミネーション法、ドライラミネーション法はいずれも
乾燥工程が必要であり、また、接着剤を使用するので塗
工装置が必要で、なおかつそのメンテナンス、清掃等が
大変である。押し出しコーティング・ラミネーション法
は、熱溶融樹脂を押し出す設備が必要であり、装置類の
メンテナンス、清掃等に手間がかかる。
【0010】本発明は、経済性に優れ、かつ偽造防止に
優れた効果を持つ基材を提供することにある。
優れた効果を持つ基材を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明に係る真正さがチ
ェック可能な基材基材は、真正さがチェック可能な情報
を付与する部材を含んで、金属ロールと金属ロールから
なるニップ部に線圧200〜3500kg/cmの条件
下で加圧されて該部材を保持する。以上のようなニップ
部の線圧が500〜3500kg/cmであるとより好
ましい。
ェック可能な基材基材は、真正さがチェック可能な情報
を付与する部材を含んで、金属ロールと金属ロールから
なるニップ部に線圧200〜3500kg/cmの条件
下で加圧されて該部材を保持する。以上のようなニップ
部の線圧が500〜3500kg/cmであるとより好
ましい。
【0012】部材がシート状物および/または糸状物で
あっても良い。部材がスレッドであり、スレッドを紙等
の支持体間に挟んで保持することが、必要な量を生産す
るという観点で好ましい。部材が、発泡する発泡性部材
であっても良い。部材が顕色剤と塩基性染料のいづれか
一方の材料をマイクロカプセルに内包させた該両材料の
組み合せによる感圧発色反応を利用していても良い。
あっても良い。部材がスレッドであり、スレッドを紙等
の支持体間に挟んで保持することが、必要な量を生産す
るという観点で好ましい。部材が、発泡する発泡性部材
であっても良い。部材が顕色剤と塩基性染料のいづれか
一方の材料をマイクロカプセルに内包させた該両材料の
組み合せによる感圧発色反応を利用していても良い。
【0013】部材が一枚のシートの同一の片面側に塗布
された前記顕色剤と塩基性染料のいづれか一方を内包し
たマイクロカプセルともう一方の材料の組み合せであっ
ても良い。部材が、一枚のシートの片面に塗布された前
記顕色剤と塩基性染料のいづれか一方を内包したマイク
ロカプセルと、別のシートの片面に塗布されたもう一方
の材料であり、それぞれの材料が相対するように両方の
シートが組み合わされた積層シートが基材であっても良
い。
された前記顕色剤と塩基性染料のいづれか一方を内包し
たマイクロカプセルともう一方の材料の組み合せであっ
ても良い。部材が、一枚のシートの片面に塗布された前
記顕色剤と塩基性染料のいづれか一方を内包したマイク
ロカプセルと、別のシートの片面に塗布されたもう一方
の材料であり、それぞれの材料が相対するように両方の
シートが組み合わされた積層シートが基材であっても良
い。
【0014】本発明に係る真正さがチェック可能な基材
のチェック方法は、基材から得られる物理的情報を検出
することを特徴とする。
のチェック方法は、基材から得られる物理的情報を検出
することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明者らは、真正さがチェック
可能な情報を付与する部材を紙等の支持体に挟み込んだ
り、別の紙等の支持体と組み合わせたり、または紙等の
支持体を作成する紙料に混入させておいて、金属ロール
と金属ロールからなるニップ部に線圧200〜3500
kg/cmの条件という高圧処理を行うと、驚くべきこ
とに実質的に接着剤を使用していなくても基材に保持さ
れるということを見出した。さらに、その部材は、基材
の特定の領域の形状およびそれらの領域の配列の少なく
とも一つにおいて、その領域から得られる物理的情報を
異なるようにさせることによって真正さがチェック可能
な情報を付与するものである。
可能な情報を付与する部材を紙等の支持体に挟み込んだ
り、別の紙等の支持体と組み合わせたり、または紙等の
支持体を作成する紙料に混入させておいて、金属ロール
と金属ロールからなるニップ部に線圧200〜3500
kg/cmの条件という高圧処理を行うと、驚くべきこ
とに実質的に接着剤を使用していなくても基材に保持さ
れるということを見出した。さらに、その部材は、基材
の特定の領域の形状およびそれらの領域の配列の少なく
とも一つにおいて、その領域から得られる物理的情報を
異なるようにさせることによって真正さがチェック可能
な情報を付与するものである。
【0016】ここで真正さがチェック可能な情報とは、
様々のセンサーで検出可能な、いわゆる物理的情報であ
る。具体的には光を含む電磁波の反射、透過によって得
られる情報、電気抵抗、静電容量、誘電率等の電気的性
質、超音波を含む音波の反射、透過によって得られる情
報、熱伝導率等の熱的性質の情報、透気度等の紙の物理
的性質を含む。またこれらの情報を基材について1次元
的、2次元的または3次元的に得て、適当な画像解析等
を行って得られた情報も含む。例えば電磁波の中では可
視光領域と赤外光から紫外光までのいわゆる光の領域の
電磁波、レーザー光の反射光および/または透過光が一
般的には扱いやすい。より具体的にはこれら光の反射光
および/または透過光が異なるという情報を利用するわ
けである。これらより波長が短くなると放射線となるの
で取り扱いにくくなる。またあまり長くなると電波が透
過し、情報が得られにくくなる。
様々のセンサーで検出可能な、いわゆる物理的情報であ
る。具体的には光を含む電磁波の反射、透過によって得
られる情報、電気抵抗、静電容量、誘電率等の電気的性
質、超音波を含む音波の反射、透過によって得られる情
報、熱伝導率等の熱的性質の情報、透気度等の紙の物理
的性質を含む。またこれらの情報を基材について1次元
的、2次元的または3次元的に得て、適当な画像解析等
を行って得られた情報も含む。例えば電磁波の中では可
視光領域と赤外光から紫外光までのいわゆる光の領域の
電磁波、レーザー光の反射光および/または透過光が一
般的には扱いやすい。より具体的にはこれら光の反射光
および/または透過光が異なるという情報を利用するわ
けである。これらより波長が短くなると放射線となるの
で取り扱いにくくなる。またあまり長くなると電波が透
過し、情報が得られにくくなる。
【0017】また、光を利用した情報の中でもホログラ
フィーやサーモクロミック色素を利用したものは、経済
性には劣るが、それ自体が偽造、されにくいので好まし
い。すなわちホログラフィーやサーモクロミック色素等
の部材も真正さがチェック可能な情報を付与する部材の
一例として使用可能である。ここで基材とは以上に説明
したような部材と一体化して部材を保持した紙等の支持
体のこととなる。たとえば、部材が2枚の紙等の支持体
に挟まれて一体化して部材を保持したいわゆる積層体が
基材となる場合もある。また部材そのものが紙であっ
て、基材となる場合もある。また紙料に部材が混入され
ていたような場合はそのような紙料から作製され高圧処
理された紙が基材となる。
フィーやサーモクロミック色素を利用したものは、経済
性には劣るが、それ自体が偽造、されにくいので好まし
い。すなわちホログラフィーやサーモクロミック色素等
の部材も真正さがチェック可能な情報を付与する部材の
一例として使用可能である。ここで基材とは以上に説明
したような部材と一体化して部材を保持した紙等の支持
体のこととなる。たとえば、部材が2枚の紙等の支持体
に挟まれて一体化して部材を保持したいわゆる積層体が
基材となる場合もある。また部材そのものが紙であっ
て、基材となる場合もある。また紙料に部材が混入され
ていたような場合はそのような紙料から作製され高圧処
理された紙が基材となる。
【0018】このような物理的な情報の中から選択され
る少なくとも一つの具体的情報を真正なものとして、例
えば真正なカードを作成し、カードが使用される過程で
その具体的情報のチェックを行うことによって、偽造さ
れたものとの判別を行う、すなわち真正さをチェック可
能とすることができる。このような場合、第1にはその
真正な具体的情報を例えば一つ定め、それに対して各々
のカードのチェックを行う事が考えられる。第2にはそ
の真正な具体的情報が一つ一つの例えばカードごとに異
なるよう固有情報として付与し、この固有情報をカード
そのものまたは他のホストコンピュータ等の情報管理記
憶手段に記憶させ、その記憶情報と比較することによっ
て真正さをチェックすることが可能となる。以後この第
2のような情報を与えられることを固有の識別情報を与
えるという。
る少なくとも一つの具体的情報を真正なものとして、例
えば真正なカードを作成し、カードが使用される過程で
その具体的情報のチェックを行うことによって、偽造さ
れたものとの判別を行う、すなわち真正さをチェック可
能とすることができる。このような場合、第1にはその
真正な具体的情報を例えば一つ定め、それに対して各々
のカードのチェックを行う事が考えられる。第2にはそ
の真正な具体的情報が一つ一つの例えばカードごとに異
なるよう固有情報として付与し、この固有情報をカード
そのものまたは他のホストコンピュータ等の情報管理記
憶手段に記憶させ、その記憶情報と比較することによっ
て真正さをチェックすることが可能となる。以後この第
2のような情報を与えられることを固有の識別情報を与
えるという。
【0019】上記に説明した紙等の支持体に使用される
高分子の天然繊維としては木材パルプ、例えば、通常用
いられる針葉樹晒クラフトパルプ(以下NBKP)等や
広葉樹晒クラフトパルプ(以下LBKP)等の化学パル
プ、GP、BCTMP、MP等の機械パルプがあげられ
る。また、ケナフ等の非木材原料から得られるパルプ、
DIP等のパルプ等が使用される。本発明で使用される
パルプの叩解度はカナダ標準濾水度(以下CSF)で3
50ml以上のものが好ましい。CSFが350ml以
下のパルプを使用すると、得られる基材のカール等が悪
くなる。
高分子の天然繊維としては木材パルプ、例えば、通常用
いられる針葉樹晒クラフトパルプ(以下NBKP)等や
広葉樹晒クラフトパルプ(以下LBKP)等の化学パル
プ、GP、BCTMP、MP等の機械パルプがあげられ
る。また、ケナフ等の非木材原料から得られるパルプ、
DIP等のパルプ等が使用される。本発明で使用される
パルプの叩解度はカナダ標準濾水度(以下CSF)で3
50ml以上のものが好ましい。CSFが350ml以
下のパルプを使用すると、得られる基材のカール等が悪
くなる。
【0020】上記の高分子の天然繊維の代わりにまたは
混合して使用される合成繊維、あるいは半合成繊維はポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共
重合体、ポリスチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体
等のポリオレフィン系繊維、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリビニルアルコール共
重合体(ポリクラール)、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビ
ニル共重合体等のハロゲン含有重合体、ナイロン−6、
ナイロン6,6等のポリアミド系繊維、ポリエチレンサ
クシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリカプロラ
クトン、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレート・ヴァリ
レート共重合体等の脂肪族ポリエステル繊維、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の
芳香族ポリエステル繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維
などがあげられる。また低融点成分(80〜140℃)
と高融点成分(170〜250℃)がそれぞれ偏心もし
くは同心円上の鞘芯型、両成分が背腹状のサイドバイサ
イド型、両成分が交互に配列された風車型もしくは積層
型、繊維成形成分を芯成分とする多芯型、および両成分
が単に混合されて溶融紡糸された混合紡糸型等の複合繊
維などもあげられる。
混合して使用される合成繊維、あるいは半合成繊維はポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共
重合体、ポリスチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体
等のポリオレフィン系繊維、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリビニルアルコール共
重合体(ポリクラール)、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビ
ニル共重合体等のハロゲン含有重合体、ナイロン−6、
ナイロン6,6等のポリアミド系繊維、ポリエチレンサ
クシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリカプロラ
クトン、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレート・ヴァリ
レート共重合体等の脂肪族ポリエステル繊維、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の
芳香族ポリエステル繊維、ビニロン繊維、レーヨン繊維
などがあげられる。また低融点成分(80〜140℃)
と高融点成分(170〜250℃)がそれぞれ偏心もし
くは同心円上の鞘芯型、両成分が背腹状のサイドバイサ
イド型、両成分が交互に配列された風車型もしくは積層
型、繊維成形成分を芯成分とする多芯型、および両成分
が単に混合されて溶融紡糸された混合紡糸型等の複合繊
維などもあげられる。
【0021】低融点成分と高融点成分の組み合わせはポ
リエチレン/ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピ
レン/ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレ
フタレート変性物/ポリエチレンテレフタレート等があ
げられる。
リエチレン/ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピ
レン/ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレ
フタレート変性物/ポリエチレンテレフタレート等があ
げられる。
【0022】これらの中でもポリオレフィン繊維、生分
解性のある脂肪族ポリエステル繊維、芳香族ポリエステ
ル繊維、またこれらの繊維から構成された低融点成分と
高融点成分から構成される複合繊維は特に好ましく用い
られる。またこれらの合成繊維は2種以上を併用して用
いることもできる。天然繊維と合成繊維を混合して使用
する場合、合成繊維の配合比率が増加すれば、寸法安定
性は良好になる傾向にあるが筆記性、合成繊維の分散性
等がそこなわれる方向になる。したがってそれらの点を
重視する場合は、合成繊維の使用量は1〜70%の範囲
が好ましく、より好ましくは1〜50%の範囲で使用さ
れる。本発明に使用される合成繊維の繊維長は50mm
以下の長さのものが好ましい。50mmを超えると抄紙
原料として水懸濁液に分散し難く、フロックを形成して
均一な地合いの紙が得られない。
解性のある脂肪族ポリエステル繊維、芳香族ポリエステ
ル繊維、またこれらの繊維から構成された低融点成分と
高融点成分から構成される複合繊維は特に好ましく用い
られる。またこれらの合成繊維は2種以上を併用して用
いることもできる。天然繊維と合成繊維を混合して使用
する場合、合成繊維の配合比率が増加すれば、寸法安定
性は良好になる傾向にあるが筆記性、合成繊維の分散性
等がそこなわれる方向になる。したがってそれらの点を
重視する場合は、合成繊維の使用量は1〜70%の範囲
が好ましく、より好ましくは1〜50%の範囲で使用さ
れる。本発明に使用される合成繊維の繊維長は50mm
以下の長さのものが好ましい。50mmを超えると抄紙
原料として水懸濁液に分散し難く、フロックを形成して
均一な地合いの紙が得られない。
【0023】本発明の基材に紙を使用した場合は、天
然、及び/または合成繊維の紙を湿式抄紙法等の方法で
得られる。抄紙機は、長網多筒抄紙機、長網ヤンキー抄
紙機、丸網抄紙機等を用いることが出来る。また、本発
明の効果を阻害しない限りにおいて、原紙中に有機及び
無機の填料、並びに化学薬品(助剤)等が使用可能であ
る。
然、及び/または合成繊維の紙を湿式抄紙法等の方法で
得られる。抄紙機は、長網多筒抄紙機、長網ヤンキー抄
紙機、丸網抄紙機等を用いることが出来る。また、本発
明の効果を阻害しない限りにおいて、原紙中に有機及び
無機の填料、並びに化学薬品(助剤)等が使用可能であ
る。
【0024】真正さがチェック可能な情報を付与する部
材としてシート状物を紙等の支持体と組み合せて高圧処
理して、全体として一体となった基材とさせることがで
きる。この場合、そのシート状物としては紙、フィル
ム、繊維(布、不織布)、金属薄膜およびそれらを組み
合せたシート状物が挙げられる。紙としてはパルプ繊維
から構成されるものであれば特に限定されない。使用さ
れるパルプとしては木材パルプ、例えば、通常用いられ
る針葉樹晒クラフトパルプ(以下NBKP)等や広葉樹
晒クラフトパルプ(以下LBKP)等の化学パルプ、G
P、BCTMP、MP等の機械パルプがあげられる。ま
た、ケナフ等の非木材原料から得られるパルプ、DIP
等のパルプ等が使用される。これらのパルプから構成さ
れた上質紙、中質紙等が使用可能である。それら上質
紙、中質紙等の少なくとも片面に塗被層を設けた塗被紙
も使用可能である。
材としてシート状物を紙等の支持体と組み合せて高圧処
理して、全体として一体となった基材とさせることがで
きる。この場合、そのシート状物としては紙、フィル
ム、繊維(布、不織布)、金属薄膜およびそれらを組み
合せたシート状物が挙げられる。紙としてはパルプ繊維
から構成されるものであれば特に限定されない。使用さ
れるパルプとしては木材パルプ、例えば、通常用いられ
る針葉樹晒クラフトパルプ(以下NBKP)等や広葉樹
晒クラフトパルプ(以下LBKP)等の化学パルプ、G
P、BCTMP、MP等の機械パルプがあげられる。ま
た、ケナフ等の非木材原料から得られるパルプ、DIP
等のパルプ等が使用される。これらのパルプから構成さ
れた上質紙、中質紙等が使用可能である。それら上質
紙、中質紙等の少なくとも片面に塗被層を設けた塗被紙
も使用可能である。
【0025】フィルムとしては各種公知のものが使用可
能である。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン・プロピレン共重合体、ポリスチレン、エチレン
・酢酸ビニル共重合体等のフィルム、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリビニルアル
コール共重合体(ポリクラール)、ポリ塩化ビニル・ポ
リ酢酸ビニル共重合体等のハロゲン含有重合体、ポリエ
チレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリ
カプロラクトン、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレート
・ヴァリレート共重合体等のフィルム等が使用される。
能である。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン・プロピレン共重合体、ポリスチレン、エチレン
・酢酸ビニル共重合体等のフィルム、ポリ塩化ビニル、
ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリビニルアル
コール共重合体(ポリクラール)、ポリ塩化ビニル・ポ
リ酢酸ビニル共重合体等のハロゲン含有重合体、ポリエ
チレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリ
カプロラクトン、ポリ乳酸、ポリヒドロキシブチレート
・ヴァリレート共重合体等のフィルム等が使用される。
【0026】金属薄膜に使用される金属としては特に限
定されないが、鉄、ニッケル、コバルト、アルミニウ
ム、銅、亜鉛、鉛等の金属およびパーマロイ、センダス
ト、ステンレス等の合金を延伸、切削によって繊維状ま
たは薄膜状に加工したものが用いられる。また、金属薄
膜を有するフィルム等は後述のスレッドと同様であるの
で、ここではその説明を省略する。またホログラフィー
を付けたフィルム等も使用可能である。
定されないが、鉄、ニッケル、コバルト、アルミニウ
ム、銅、亜鉛、鉛等の金属およびパーマロイ、センダス
ト、ステンレス等の合金を延伸、切削によって繊維状ま
たは薄膜状に加工したものが用いられる。また、金属薄
膜を有するフィルム等は後述のスレッドと同様であるの
で、ここではその説明を省略する。またホログラフィー
を付けたフィルム等も使用可能である。
【0027】部材として糸状物を使用することもでき
る。糸状物とは単純な1本の繊維を含みまたそれらを撚
り合わせたものも含む。糸状物の繊維としては、木綿繊
維、麻繊維、絹繊維の他、上述したフィルムを繊維化し
たもの、ナイロン−6、ナイロン66等のポリアミド系
繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等の芳香族ポリエステル繊維、ビニロン繊
維、レーヨン繊維などがあげられる。また低融点成分
(80〜140℃)と高融点成分(170〜250℃)
がそれぞれ偏心もしくは同心円上の鞘芯型、両成分が背
腹状のサイドバイサイド型、両成分が交互に配列された
風車型もしくは積層型、繊維成形成分を芯成分とする多
芯型、および両成分が単に混合されて溶融紡糸された混
合紡糸型等の複合繊維などもあげられる。低融点成分と
高融点成分の組み合わせはポリエチレン/ポリエチレン
テレフタレート、ポリプロピレン/ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンテレフタレート変性物/ポリエ
チレンテレフタレート等があげられる。
る。糸状物とは単純な1本の繊維を含みまたそれらを撚
り合わせたものも含む。糸状物の繊維としては、木綿繊
維、麻繊維、絹繊維の他、上述したフィルムを繊維化し
たもの、ナイロン−6、ナイロン66等のポリアミド系
繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等の芳香族ポリエステル繊維、ビニロン繊
維、レーヨン繊維などがあげられる。また低融点成分
(80〜140℃)と高融点成分(170〜250℃)
がそれぞれ偏心もしくは同心円上の鞘芯型、両成分が背
腹状のサイドバイサイド型、両成分が交互に配列された
風車型もしくは積層型、繊維成形成分を芯成分とする多
芯型、および両成分が単に混合されて溶融紡糸された混
合紡糸型等の複合繊維などもあげられる。低融点成分と
高融点成分の組み合わせはポリエチレン/ポリエチレン
テレフタレート、ポリプロピレン/ポリエチレンテレフ
タレート、ポリエチレンテレフタレート変性物/ポリエ
チレンテレフタレート等があげられる。
【0028】これらの部材から得られる情報を変化させ
る場合、まず簡単には部材に色をつけることが考えられ
る。色をつける方法としては、各々シート状物や糸状物
の表面に印刷もしくは塗被層、金属等の蒸着層を設ける
方法、シート状物や糸状物の構成物に色をつける方法が
ある。例えば、紙の場合では、パルプ繊維そのものに染
料等で色をつけ、抄紙する方法がある。フィルムの場
合、フィルムを構成する樹脂に有色顔料を練り込みシー
ト状にする方法等が適用できる。
る場合、まず簡単には部材に色をつけることが考えられ
る。色をつける方法としては、各々シート状物や糸状物
の表面に印刷もしくは塗被層、金属等の蒸着層を設ける
方法、シート状物や糸状物の構成物に色をつける方法が
ある。例えば、紙の場合では、パルプ繊維そのものに染
料等で色をつけ、抄紙する方法がある。フィルムの場
合、フィルムを構成する樹脂に有色顔料を練り込みシー
ト状にする方法等が適用できる。
【0029】また、色を付けるとは本明細書中では、可
視領域の色はもちろん紫外、赤外領域の反射光、透過
光、燐光や蛍光を呈することも含んで色を付けると称し
ている。もちろん、特別に色を付けない地の素材の色の
場合も色を付けることに含み、また白色なども含むもの
である。このような場合に色をつけた部分と付けない部
分では反射光および/または透過光が異なる。すなわ
ち、具体的には反射光および/または透過光の強弱が異
なるような状態になり。一種のすかしが入っている状態
になる。このようなすかしを入れる場合は、星型、雲型
等特定の形状を持つシート状物を組み合わせたりでき
る。また、糸状物を組み合わせる場合はそれらを任意の
形状になるように紙等の支持体上に配置して高圧処理し
たり、そのような形状を保ったまま紙等の支持体の間に
挟んで高圧処理を行うことができるまた、シート状物を
組み合わせるとは、紙等の支持体の間にシート状物を挟
むことも、また単にシート状物と一枚の紙等の支持体を
組み合わせることも含んでいる。さらに、シート状物が
紙等の支持体より小さな形状例えば紙片のようなシート
状物である場合も含んでいる。もちろん、このような場
合複数のシート状物を組み合わせることができ、与えら
れる情報が異なる領域の配列を種々に変更させたものも
簡単に得られる。
視領域の色はもちろん紫外、赤外領域の反射光、透過
光、燐光や蛍光を呈することも含んで色を付けると称し
ている。もちろん、特別に色を付けない地の素材の色の
場合も色を付けることに含み、また白色なども含むもの
である。このような場合に色をつけた部分と付けない部
分では反射光および/または透過光が異なる。すなわ
ち、具体的には反射光および/または透過光の強弱が異
なるような状態になり。一種のすかしが入っている状態
になる。このようなすかしを入れる場合は、星型、雲型
等特定の形状を持つシート状物を組み合わせたりでき
る。また、糸状物を組み合わせる場合はそれらを任意の
形状になるように紙等の支持体上に配置して高圧処理し
たり、そのような形状を保ったまま紙等の支持体の間に
挟んで高圧処理を行うことができるまた、シート状物を
組み合わせるとは、紙等の支持体の間にシート状物を挟
むことも、また単にシート状物と一枚の紙等の支持体を
組み合わせることも含んでいる。さらに、シート状物が
紙等の支持体より小さな形状例えば紙片のようなシート
状物である場合も含んでいる。もちろん、このような場
合複数のシート状物を組み合わせることができ、与えら
れる情報が異なる領域の配列を種々に変更させたものも
簡単に得られる。
【0030】部材として糸状物を使用する場合は上記の
シート状物のような組み合せに加えて、紙等の支持体を
形成時にその材料中に混入させて、高圧処理を行うこと
もできる。このような場合は基材にランダムな情報を与
えることができ、固有の識別情報を与えられるので偽物
を判別する場合にいっそうの効果が期待できる。特に部
材としてシート状物の中でスレッドと呼ばれる細い短冊
状のテープ等を紙等の支持体に挟むことが有用である。
このようなスレッド入りの基材は高いセキュリティーを
有することを要求される有価証券、有価証書、切手、各
種証明書、紙幣、商品券、乗車券、定期券、通行券、ギ
フト券等の材料として使用される。
シート状物のような組み合せに加えて、紙等の支持体を
形成時にその材料中に混入させて、高圧処理を行うこと
もできる。このような場合は基材にランダムな情報を与
えることができ、固有の識別情報を与えられるので偽物
を判別する場合にいっそうの効果が期待できる。特に部
材としてシート状物の中でスレッドと呼ばれる細い短冊
状のテープ等を紙等の支持体に挟むことが有用である。
このようなスレッド入りの基材は高いセキュリティーを
有することを要求される有価証券、有価証書、切手、各
種証明書、紙幣、商品券、乗車券、定期券、通行券、ギ
フト券等の材料として使用される。
【0031】本明細書の請求項4に係るスレッド入り積
層紙の発明では、接着剤を実質的に使用せずにスレッド
を紙等の支持体の間に挟んで完全に保持できるものであ
る。従って、この場合、スレッドを直接紙に漉き込む方
法とは異なり、スレッドの位置制御が容易であり、なお
かつ両端部を切除して整える工程が必要ないためにスレ
ッドの位置がずれる危険性もない。
層紙の発明では、接着剤を実質的に使用せずにスレッド
を紙等の支持体の間に挟んで完全に保持できるものであ
る。従って、この場合、スレッドを直接紙に漉き込む方
法とは異なり、スレッドの位置制御が容易であり、なお
かつ両端部を切除して整える工程が必要ないためにスレ
ッドの位置がずれる危険性もない。
【0032】図1にスレッド入り積層紙の製造工程を簡
単に示した。図1はスレッド入り積層紙の製造方法を示
す斜視図である。紙1の上にスレッド2を所望の位置に
重ね、別の紙3を更にその上に重ねる。この際にスレッ
ドの位置を所望の位置になるように制御する。適切な位
置に制御された紙1、スレッド2、別の紙3は金属ロー
ルによって構成されたニップ部4を通って一体化されス
レッド入り積層紙5が得られる。
単に示した。図1はスレッド入り積層紙の製造方法を示
す斜視図である。紙1の上にスレッド2を所望の位置に
重ね、別の紙3を更にその上に重ねる。この際にスレッ
ドの位置を所望の位置になるように制御する。適切な位
置に制御された紙1、スレッド2、別の紙3は金属ロー
ルによって構成されたニップ部4を通って一体化されス
レッド入り積層紙5が得られる。
【0033】本方法では抄紙工程からスレッドをいれる
必要が無いために、製造上の自由度が高くなった。すな
わち、生産調整が容易で、従来のスレッド入り紙を抄紙
工程から生産する上で困難であった表、裏面の坪量の制
御が要らず、必要以上の原紙在庫をもつ必要がなく、ま
た、スレッドの位置、種類、紙厚等を変えた多品種少ロ
ット生産にも対応が可能である。条件さえ合致すれば別
用途に抄造した紙を材料として流用する事も可能で、製
造プロセス上の効率が抄紙段階でスレッドをいれる方法
に比べて極めて高い。
必要が無いために、製造上の自由度が高くなった。すな
わち、生産調整が容易で、従来のスレッド入り紙を抄紙
工程から生産する上で困難であった表、裏面の坪量の制
御が要らず、必要以上の原紙在庫をもつ必要がなく、ま
た、スレッドの位置、種類、紙厚等を変えた多品種少ロ
ット生産にも対応が可能である。条件さえ合致すれば別
用途に抄造した紙を材料として流用する事も可能で、製
造プロセス上の効率が抄紙段階でスレッドをいれる方法
に比べて極めて高い。
【0034】また、極めて高い圧力を印加した結果とし
てスレッドが紙繊維に強固に保持される事によりスレッ
ドが紙から脱落する恐れが無い。そのためスレッドに接
着剤を塗布する工程が必要でなくなるため製造コストの
低減に大きく寄与する。得られたスレッド入り積層紙の
表面に種々の表面処理、例えば耐水化処理、帯電防止処
理、光沢層、耐薬品層、溶剤バリヤー層等を施してもよ
い。このように得られた、スレッド入り積層紙は、印
刷、裁断等の工程を経て、証書、証券等として用いる事
が出来る。
てスレッドが紙繊維に強固に保持される事によりスレッ
ドが紙から脱落する恐れが無い。そのためスレッドに接
着剤を塗布する工程が必要でなくなるため製造コストの
低減に大きく寄与する。得られたスレッド入り積層紙の
表面に種々の表面処理、例えば耐水化処理、帯電防止処
理、光沢層、耐薬品層、溶剤バリヤー層等を施してもよ
い。このように得られた、スレッド入り積層紙は、印
刷、裁断等の工程を経て、証書、証券等として用いる事
が出来る。
【0035】また、得られたスレッド入り積層紙に磁気
記録層、感熱記録層等を設けて、磁気カード、プリペイ
ドカード、乗車券等に用いる事も出来る。スレッド入り
積層紙の支持体の主たる材料に紙を使用すれば、積層化
処理の工程で接着剤を使用していない為に、使用後、容
易に離解することができ、再生紙として再利用する事が
容易であるという極めて優れた特質を有している。従っ
て、このような場合に得られたスレッド入り積層紙は資
源の有効利用の面からみても望ましい優れた素材であ
る。
記録層、感熱記録層等を設けて、磁気カード、プリペイ
ドカード、乗車券等に用いる事も出来る。スレッド入り
積層紙の支持体の主たる材料に紙を使用すれば、積層化
処理の工程で接着剤を使用していない為に、使用後、容
易に離解することができ、再生紙として再利用する事が
容易であるという極めて優れた特質を有している。従っ
て、このような場合に得られたスレッド入り積層紙は資
源の有効利用の面からみても望ましい優れた素材であ
る。
【0036】本発明によって得られたスレッド入り積層
紙は積層化処理の工程で接着剤を使用していない為に、
印刷、打ち抜き、裁断等の工程に於いて接着剤成分が切
断面から染み出して、装置等を汚す心配もない。さらに
また、高い圧力を印加した事により、紙繊維同士の絡み
合いが一層強固になるため、切断や打ち抜きの工程にお
いて、切断面が毛羽立ったり繊維が脱落したりする事が
少ないため、良好な被切断特性を示す。従って、磁気カ
ード、乗車券、有価証券等の用途に応用する場合、加工
工程において扱い易い優れた素材といえる。また、紙と
紙の間にスレッドを挟んで接着剤で貼りあわせた偽造ス
レッド用紙とも接着剤の有無で区別する事が可能であ
る。
紙は積層化処理の工程で接着剤を使用していない為に、
印刷、打ち抜き、裁断等の工程に於いて接着剤成分が切
断面から染み出して、装置等を汚す心配もない。さらに
また、高い圧力を印加した事により、紙繊維同士の絡み
合いが一層強固になるため、切断や打ち抜きの工程にお
いて、切断面が毛羽立ったり繊維が脱落したりする事が
少ないため、良好な被切断特性を示す。従って、磁気カ
ード、乗車券、有価証券等の用途に応用する場合、加工
工程において扱い易い優れた素材といえる。また、紙と
紙の間にスレッドを挟んで接着剤で貼りあわせた偽造ス
レッド用紙とも接着剤の有無で区別する事が可能であ
る。
【0037】偽造防止効果を上げるために、本スレッド
入り積層紙に使用する紙に、白すかし、黒すかし等のす
かしを漉き込んだ物を用いても良い。本スレッド入り積
層紙に用いる紙に、あらかじめスレッドの位置に対応す
る箇所に穴(窓)を開けて置くことにより窓開きスレッ
ドを容易に造る事が可能である。この状態を図2に示し
た。図2は窓開きスレッドを製作する場合のひとつの例
を示した斜視図である。紙1の上にスレッド2を所望の
位置に重ね、穴あき紙6を更にその上に重ねる。この際
にスレッドの位置や窓の位置を所望の位置になるように
制御する。適切な位置に制御された紙1、スレッド2、
穴あき紙6は金属ロールによるニップ部4を通って一体
化され窓開きスレッド入り積層紙7が得られる。この場
合、紙に窓を開ける工程は積層化の工程と連続であって
もよく、また別に設けた工程であらかじめ穴を開けてお
いた紙を用いる事により行ってもよい。
入り積層紙に使用する紙に、白すかし、黒すかし等のす
かしを漉き込んだ物を用いても良い。本スレッド入り積
層紙に用いる紙に、あらかじめスレッドの位置に対応す
る箇所に穴(窓)を開けて置くことにより窓開きスレッ
ドを容易に造る事が可能である。この状態を図2に示し
た。図2は窓開きスレッドを製作する場合のひとつの例
を示した斜視図である。紙1の上にスレッド2を所望の
位置に重ね、穴あき紙6を更にその上に重ねる。この際
にスレッドの位置や窓の位置を所望の位置になるように
制御する。適切な位置に制御された紙1、スレッド2、
穴あき紙6は金属ロールによるニップ部4を通って一体
化され窓開きスレッド入り積層紙7が得られる。この場
合、紙に窓を開ける工程は積層化の工程と連続であって
もよく、また別に設けた工程であらかじめ穴を開けてお
いた紙を用いる事により行ってもよい。
【0038】上述の窓あきスレッド入り用紙を製造する
には、従来は、部分的にスレッドを露出させるために、
極めて特殊な抄紙工程(実用新案3028886号公報
等参照)が必要であり、なおかつ窓を開ける為に専用の
抄紙網を作製しなければならず、製造コストが極めて高
いという難点があった。これに対して本スレッド入り積
層紙はこのような難点を本質的に解決したものとなって
いる。
には、従来は、部分的にスレッドを露出させるために、
極めて特殊な抄紙工程(実用新案3028886号公報
等参照)が必要であり、なおかつ窓を開ける為に専用の
抄紙網を作製しなければならず、製造コストが極めて高
いという難点があった。これに対して本スレッド入り積
層紙はこのような難点を本質的に解決したものとなって
いる。
【0039】本スレッド入り積層紙に用いられるスレッ
ドとしては、特に限定されないが、通常偽造防止の目的
で使用されるスレッドを用いる事が出来、金属蒸着スレ
ッド、ホログラムスレッド、磁気スレッド、特殊色素含
有スレッド等が使用可能である。例えば、金属蒸着スレ
ッドは、ポリエステルフィルムに金属アルミニウムを真
空蒸着したのち、蒸着面を保護する樹脂を塗工し、スリ
ッターで狭巾にスリット加工する事により得られる。ま
た、セキュリティ性を一層向上させるために印刷等の方
法を用いて、金属蒸着スレッドにホログラフィーを設け
たスレッド等、2種類以上の偽造防止手段を組み合わせ
たスレッドを用いても良い。
ドとしては、特に限定されないが、通常偽造防止の目的
で使用されるスレッドを用いる事が出来、金属蒸着スレ
ッド、ホログラムスレッド、磁気スレッド、特殊色素含
有スレッド等が使用可能である。例えば、金属蒸着スレ
ッドは、ポリエステルフィルムに金属アルミニウムを真
空蒸着したのち、蒸着面を保護する樹脂を塗工し、スリ
ッターで狭巾にスリット加工する事により得られる。ま
た、セキュリティ性を一層向上させるために印刷等の方
法を用いて、金属蒸着スレッドにホログラフィーを設け
たスレッド等、2種類以上の偽造防止手段を組み合わせ
たスレッドを用いても良い。
【0040】スレッドの幅に関しては特に限定されない
が、あまり幅広いと得られた積層紙が層間剥離しやすく
なるため望ましくなく、逆にあまり細いとスレッド自体
の製造や取り扱いが困難になるため0.2〜4.0mm程度が望
ましい。スレッドの厚みは厚すぎるとスレッドの部分だ
けが紙厚が大きくなり製造中に皺が発生したり、積層紙
の層間剥離強度が低下するために望ましくなく、逆に薄
すぎるとスレッドの製造および取り扱いに支障をきたす
ので、4〜100μm程度が望ましい。
が、あまり幅広いと得られた積層紙が層間剥離しやすく
なるため望ましくなく、逆にあまり細いとスレッド自体
の製造や取り扱いが困難になるため0.2〜4.0mm程度が望
ましい。スレッドの厚みは厚すぎるとスレッドの部分だ
けが紙厚が大きくなり製造中に皺が発生したり、積層紙
の層間剥離強度が低下するために望ましくなく、逆に薄
すぎるとスレッドの製造および取り扱いに支障をきたす
ので、4〜100μm程度が望ましい。
【0041】スレッドの基材フィルムの材質としては特
に限定されないが、ポリプロピレン等ポリオレフィン系
樹脂、レーヨン、アセチルセルロース等セルロース系樹
脂、ナイロン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)等ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、サラ
ン樹脂等塩素系樹脂等を用いる事ができる。とくに、強
度と加工性の面からPETが好ましい。
に限定されないが、ポリプロピレン等ポリオレフィン系
樹脂、レーヨン、アセチルセルロース等セルロース系樹
脂、ナイロン樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)等ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、サラ
ン樹脂等塩素系樹脂等を用いる事ができる。とくに、強
度と加工性の面からPETが好ましい。
【0042】紙に対してスレッドは任意の本数を配置す
る事が可能だが、スレッド同士の間隔が極めて小さい
と、張り合わせ工程において十分な接着強度が得られな
い場合があるので、スレッド間の間隔は1cm以上開ける
事が望ましい。従来の漉き込みによるスレッド入り紙の
製法ではその工程上、スレッドの配置は紙の流れ方向と
平行にならざるを得なかったが、本願特許による方法で
は紙をシート状に裁断した後にスレッドを配置し、積層
化処理を行う事も出来るので、この場合スレッドの向き
は特に限定されない。
る事が可能だが、スレッド同士の間隔が極めて小さい
と、張り合わせ工程において十分な接着強度が得られな
い場合があるので、スレッド間の間隔は1cm以上開ける
事が望ましい。従来の漉き込みによるスレッド入り紙の
製法ではその工程上、スレッドの配置は紙の流れ方向と
平行にならざるを得なかったが、本願特許による方法で
は紙をシート状に裁断した後にスレッドを配置し、積層
化処理を行う事も出来るので、この場合スレッドの向き
は特に限定されない。
【0043】スレッドを紙上に配置する工程と、高圧処
理して積層化する工程は連続して行ってもよく、また別
工程で行っても良い。スレッドを紙上に配置する工程お
よび積層化処理工程はウェブ状で行ってもよく、また裁
断してシート状にしたものを枚葉で処理してもよい。積
層化する際に、通常は2枚の紙に対して積層化を行う
が、3枚以上の紙を重ねて一度に積層化処理する事も可
能である。また、積層化処理工程を繰り返し行い、任意
の枚数の紙を積層化してもよい。
理して積層化する工程は連続して行ってもよく、また別
工程で行っても良い。スレッドを紙上に配置する工程お
よび積層化処理工程はウェブ状で行ってもよく、また裁
断してシート状にしたものを枚葉で処理してもよい。積
層化する際に、通常は2枚の紙に対して積層化を行う
が、3枚以上の紙を重ねて一度に積層化処理する事も可
能である。また、積層化処理工程を繰り返し行い、任意
の枚数の紙を積層化してもよい。
【0044】積層化処理時の2本のロール間のニップ線
圧は500〜3500kg/cmが望ましい。ニップ線圧が高すぎる
と、紙の一部分だけが伸びたり、繊維の損傷等を生じ、
均一な積層紙を得ることが困難になる。さらに、内包さ
れたスレッドの破損、変質を生じる原因となる。逆に2
本のロール間のニップ線圧が500kg/cm未満では、スレッ
ドが十分に保持されず、後工程で脱落したりする恐れが
ある。また、紙間の十分な接着強度を得られない。
圧は500〜3500kg/cmが望ましい。ニップ線圧が高すぎる
と、紙の一部分だけが伸びたり、繊維の損傷等を生じ、
均一な積層紙を得ることが困難になる。さらに、内包さ
れたスレッドの破損、変質を生じる原因となる。逆に2
本のロール間のニップ線圧が500kg/cm未満では、スレッ
ドが十分に保持されず、後工程で脱落したりする恐れが
ある。また、紙間の十分な接着強度を得られない。
【0045】積層化処理時に加圧による効果を高めるた
めにロールを加熱して積層化処理を行う事も可能であ
る。その際のロールの表面温度は、紙の材質、厚み、ス
レッドの材質によっても異なるので一概には言えない
が、高すぎると紙中の水分が急激に蒸発する事による火
ぶくれ(ブリスター)が生じたり、紙の変色、スレッド
の破損変質等を生じる事があるので、この温度は300 ℃
以下、より好ましくは200℃以下とすることが良い。
めにロールを加熱して積層化処理を行う事も可能であ
る。その際のロールの表面温度は、紙の材質、厚み、ス
レッドの材質によっても異なるので一概には言えない
が、高すぎると紙中の水分が急激に蒸発する事による火
ぶくれ(ブリスター)が生じたり、紙の変色、スレッド
の破損変質等を生じる事があるので、この温度は300 ℃
以下、より好ましくは200℃以下とすることが良い。
【0046】積層化処理時にロール間を通紙する速度は
紙の材質、厚み、水分量、印加圧力等によって異なるた
め一概には言えないが、10〜500m/minが望ましい。積層
処理時の紙中の水分は、得られる積層紙の接着強度の面
で2〜15%が望ましい。紙中の水分を調整するため
に、貼り合わせ面の少なくとも一方の面に水を供給し表
面を濡らしてから積層化処理を行ってもよい。
紙の材質、厚み、水分量、印加圧力等によって異なるた
め一概には言えないが、10〜500m/minが望ましい。積層
処理時の紙中の水分は、得られる積層紙の接着強度の面
で2〜15%が望ましい。紙中の水分を調整するため
に、貼り合わせ面の少なくとも一方の面に水を供給し表
面を濡らしてから積層化処理を行ってもよい。
【0047】請求項5に係る発明では温度によって発泡
する発泡性部材を支持体に担持させたものである。かか
る発泡性部材としては発泡性マイクロカプセルが例示さ
れる。この発泡性マイクロカプセルとしては、イソブタ
ン、ペンタン、ネオペンタン、ヘキサン等の低沸点の炭
化水素をアクリル系共重合体、塩化ビニリデン等の樹脂
でカプセル化したもので、カプセルの粒径としては数μ
m〜数十μmのものが製造可能である。これらのカプセ
ルは加熱されると内部の液体炭化水素が気化膨張して発
泡するものである。これらの発泡性マイクロカプセル
は、酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂等の接着剤、そ
の他助剤を配合して発泡性マイクロカプセル塗料として
調整され供させる。そして、発泡性マイクロカプセル塗
料の調整に当たりマイクロカプセル発泡層に印刷性ある
いは装飾性を付与するためにクレー、炭酸カルシウム、
シリカ等の顔料、顔料、フィラー等を配合することもで
きる。
する発泡性部材を支持体に担持させたものである。かか
る発泡性部材としては発泡性マイクロカプセルが例示さ
れる。この発泡性マイクロカプセルとしては、イソブタ
ン、ペンタン、ネオペンタン、ヘキサン等の低沸点の炭
化水素をアクリル系共重合体、塩化ビニリデン等の樹脂
でカプセル化したもので、カプセルの粒径としては数μ
m〜数十μmのものが製造可能である。これらのカプセ
ルは加熱されると内部の液体炭化水素が気化膨張して発
泡するものである。これらの発泡性マイクロカプセル
は、酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂等の接着剤、そ
の他助剤を配合して発泡性マイクロカプセル塗料として
調整され供させる。そして、発泡性マイクロカプセル塗
料の調整に当たりマイクロカプセル発泡層に印刷性ある
いは装飾性を付与するためにクレー、炭酸カルシウム、
シリカ等の顔料、顔料、フィラー等を配合することもで
きる。
【0048】かくして調整された発泡性マイクロカプセ
ル塗料はシート表面に塗布もしくは印刷等をすることに
より支持体に担持することができる。金属ロールと金属
ロールとで形成されるニップ部で処理する前に塗布面を
内側にして重ね合わせると、基材内部にも担持させるこ
とができる。上述のごとく担持させた発泡性マイクロカ
プセルを担持したシートは、金属ロールと金属ロールと
で形成されるニップ部で処理した後、100〜160℃
の条件で、熱風、赤外線ヒーター、発泡炉等で加熱発泡
させても良い。また、金属ロールと金属ロールとで形成
されるニップ部でロール温度を100〜160℃の条件
で通紙し、一工程で発泡させても良い。発泡性マイクロ
カプセル塗料塗布量、加熱時間等の条件は真正さをチェ
ックできるような情報を得るよう適宜調節される。
ル塗料はシート表面に塗布もしくは印刷等をすることに
より支持体に担持することができる。金属ロールと金属
ロールとで形成されるニップ部で処理する前に塗布面を
内側にして重ね合わせると、基材内部にも担持させるこ
とができる。上述のごとく担持させた発泡性マイクロカ
プセルを担持したシートは、金属ロールと金属ロールと
で形成されるニップ部で処理した後、100〜160℃
の条件で、熱風、赤外線ヒーター、発泡炉等で加熱発泡
させても良い。また、金属ロールと金属ロールとで形成
されるニップ部でロール温度を100〜160℃の条件
で通紙し、一工程で発泡させても良い。発泡性マイクロ
カプセル塗料塗布量、加熱時間等の条件は真正さをチェ
ックできるような情報を得るよう適宜調節される。
【0049】請求項6に係る発明では、本発明者らは、
部材が顕色剤と塩基性染料のいづれか一方の材料をマイ
クロカプセルに内包させた該両材料の組み合せによる感
圧発色反応を利用した部材であっても真正さをチェック
可能な情報を付与する効果を奏することを見出した。こ
のような感圧発色反応を利用した形態のなかで、請求項
7に係る発明では部材が一枚のシートの同一の片面側に
塗布された前記顕色剤と塩基性染料のいづれか一方を内
包したマイクロカプセルともう一方の材料の組み合せで
ある形態を示している。このような形態は、すなわち次
の二つの場合を含む。第1にはその同一の片面側にマイ
クロカプセルを含む層ともう一方の材料を含む層が別々
に設けられている場合である。第2には同一の層内にマ
イクロカプセルともう一方の材料を両方含む場合であ
る。これらの二つの場合はセルコンタイプと呼ばれるも
のである。
部材が顕色剤と塩基性染料のいづれか一方の材料をマイ
クロカプセルに内包させた該両材料の組み合せによる感
圧発色反応を利用した部材であっても真正さをチェック
可能な情報を付与する効果を奏することを見出した。こ
のような感圧発色反応を利用した形態のなかで、請求項
7に係る発明では部材が一枚のシートの同一の片面側に
塗布された前記顕色剤と塩基性染料のいづれか一方を内
包したマイクロカプセルともう一方の材料の組み合せで
ある形態を示している。このような形態は、すなわち次
の二つの場合を含む。第1にはその同一の片面側にマイ
クロカプセルを含む層ともう一方の材料を含む層が別々
に設けられている場合である。第2には同一の層内にマ
イクロカプセルともう一方の材料を両方含む場合であ
る。これらの二つの場合はセルコンタイプと呼ばれるも
のである。
【0050】また、請求項8に係る発明では、部材が、
一枚のシートの片面に塗布された前記顕色剤と塩基性染
料のいづれか一方を内包したマイクロカプセルと、別の
シートの片面に塗布されたもう一方の材料であり、それ
ぞれの材料が相対するように両方のシートが組み合わさ
れた積層シートが基材である。これら請求項6から8に
係る発明では、高圧処理によってマイクロカプセルが破
壊され、その際に顕色剤と塩基性染料が反応して発色す
ることを利用している。従って1回の高圧処理によって
発色とシートの積層一体化を行えることに一つの特徴が
ある。また、あらかじめ加圧して発色が済んだ色付きの
シート状物として、このような感圧発色反応を利用した
ものを使用することもできる。もちろんこのような場合
は加圧処理を2回要することになる。これらの発色面が
基材の表面に現れていても良いが、偽造防止の観点から
は別のシートで覆われているほうが好ましい。
一枚のシートの片面に塗布された前記顕色剤と塩基性染
料のいづれか一方を内包したマイクロカプセルと、別の
シートの片面に塗布されたもう一方の材料であり、それ
ぞれの材料が相対するように両方のシートが組み合わさ
れた積層シートが基材である。これら請求項6から8に
係る発明では、高圧処理によってマイクロカプセルが破
壊され、その際に顕色剤と塩基性染料が反応して発色す
ることを利用している。従って1回の高圧処理によって
発色とシートの積層一体化を行えることに一つの特徴が
ある。また、あらかじめ加圧して発色が済んだ色付きの
シート状物として、このような感圧発色反応を利用した
ものを使用することもできる。もちろんこのような場合
は加圧処理を2回要することになる。これらの発色面が
基材の表面に現れていても良いが、偽造防止の観点から
は別のシートで覆われているほうが好ましい。
【0051】このようなシート状物は、なお実質的に接
着剤を使用せずに、接着し、貼り合わされることも本発
明のひとつの特徴である。なお、発色個所の分布状況を
一枚一枚のシート状物毎に異ならせることによって、よ
り偽造防止対策効果の高い真正さのチェックをおこなう
ことができる。すなわち固有の識別情報を与えることが
可能である。このような状態を形成するためには、顕色
剤または塩基性染料を含む層を形成するための塗布液の
濃度を一般の感圧紙を製作する場合より低くして目的の
層を形成することが挙げられる。この場合、顕色剤また
は塩基性染料がマイクロカプセルに内包されていても良
い。適当な低濃度にする事によって、ところによってそ
の顕色剤または塩基性染料が集まる部分ができ、その部
分のみが加圧後発色することになる。このようにしてで
きた発色個所の分布はランダムなものになる事はいうま
でもない。なおこのようなランダムな発色を呈させる上
でマイクロカプセルの粉体を不均一に散布したりするこ
とも可能である。
着剤を使用せずに、接着し、貼り合わされることも本発
明のひとつの特徴である。なお、発色個所の分布状況を
一枚一枚のシート状物毎に異ならせることによって、よ
り偽造防止対策効果の高い真正さのチェックをおこなう
ことができる。すなわち固有の識別情報を与えることが
可能である。このような状態を形成するためには、顕色
剤または塩基性染料を含む層を形成するための塗布液の
濃度を一般の感圧紙を製作する場合より低くして目的の
層を形成することが挙げられる。この場合、顕色剤また
は塩基性染料がマイクロカプセルに内包されていても良
い。適当な低濃度にする事によって、ところによってそ
の顕色剤または塩基性染料が集まる部分ができ、その部
分のみが加圧後発色することになる。このようにしてで
きた発色個所の分布はランダムなものになる事はいうま
でもない。なおこのようなランダムな発色を呈させる上
でマイクロカプセルの粉体を不均一に散布したりするこ
とも可能である。
【0052】なお、このようなランダムな発色をしない
場合であっても色を着ける部分と着けない部分を設ける
ことや種々の色の組み合わせを使うことによって真正さ
をチェックするための色の情報を付与する事は可能であ
る。本請求項に係る発明では、顕色剤および/または塩
基性染料を含有する層を設ける。これらの層については
特に制限されることなく、従来から公知のものを使用で
きる。例えば、マイクロカプセル化の方法やマイクロカ
プセルの壁材、塩基性染料や塩基性染料を溶解する油、
あるいは顕色剤、接着剤、マイクロカプセル保護材など
である。マイクロカプセル化法としては、コアセルベー
ション法(米国特許2800458号明細書など)、界
面重合法(特公昭47−1763号公報など)、インサ
イチュー重合法(特開昭51ー9709号公報など)な
どが使用できる。マイクロカプセルに含有される無色な
いし淡色の塩基性染料と、有機ないし無機の顕色剤組み
合わせについては特に限定されるものではなく、圧によ
ってマイクロカプセルが破壊され、両者が接触して呈色
反応を起こすような組み合わせなら何れも使用可能であ
る。マイクロカプセルの粒径は一般的には2〜10μm
のものが使用される。しかし、カード等として使用中に
圧力が加わって発色情報が変化しないように非常に小さ
な粒径のマイクロカプセルを使用することが好ましい。
すなわち1μm程度以下の小粒径のマイクロカプセルを
利用して基材を製造する際の高圧処理時のみ発色するよ
うにしておくわけである。このようにすれば使用中に加
えられる圧力によって真正さをチェック可能な情報が変
化するおそれが少なくなる。
場合であっても色を着ける部分と着けない部分を設ける
ことや種々の色の組み合わせを使うことによって真正さ
をチェックするための色の情報を付与する事は可能であ
る。本請求項に係る発明では、顕色剤および/または塩
基性染料を含有する層を設ける。これらの層については
特に制限されることなく、従来から公知のものを使用で
きる。例えば、マイクロカプセル化の方法やマイクロカ
プセルの壁材、塩基性染料や塩基性染料を溶解する油、
あるいは顕色剤、接着剤、マイクロカプセル保護材など
である。マイクロカプセル化法としては、コアセルベー
ション法(米国特許2800458号明細書など)、界
面重合法(特公昭47−1763号公報など)、インサ
イチュー重合法(特開昭51ー9709号公報など)な
どが使用できる。マイクロカプセルに含有される無色な
いし淡色の塩基性染料と、有機ないし無機の顕色剤組み
合わせについては特に限定されるものではなく、圧によ
ってマイクロカプセルが破壊され、両者が接触して呈色
反応を起こすような組み合わせなら何れも使用可能であ
る。マイクロカプセルの粒径は一般的には2〜10μm
のものが使用される。しかし、カード等として使用中に
圧力が加わって発色情報が変化しないように非常に小さ
な粒径のマイクロカプセルを使用することが好ましい。
すなわち1μm程度以下の小粒径のマイクロカプセルを
利用して基材を製造する際の高圧処理時のみ発色するよ
うにしておくわけである。このようにすれば使用中に加
えられる圧力によって真正さをチェック可能な情報が変
化するおそれが少なくなる。
【0053】無色ないし淡色の塩基性染料としては各種
のものが公知であり、例えば下記が挙げられる。3,3
−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチル
アミノフタリト、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフ
ェニル)フタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−
3−(1−メチルピロール−3−イル)−6−ジメチル
アミノフタリド等のトリアリルメタン系染料、4,4′
−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリルベンジルエーテ
ル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,
4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等のジフ
ェニルメタン系染料、ベンゾイルロイコメチレンブル
ー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等のチ
アジン系染料、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、
3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−
スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナ
フトピラン、3−メチル−ナフト(6′−メトキシベン
ゾ)スピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピ
ラン等のスピロ系染料、ローダミン−B−アニリノラク
タム、ローダミン(p−ニトロアニリノ)ラクタム、ロ
ーダミン(o−クロロアニリノ)ラクタム等のラクタム
系染料、3−(N−エチル−N−i−ペンチル)アミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メ
チル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−(N−メチ
ル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3
−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−7−(o−
クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ピロリジノ−
6−メチル−7−p−ブチルフェニルアミノフルオラン
等のフルオラン系染料。その他特開平3−79387号
に記載の無色ないし淡色の塩基性染料が挙げられる。
のものが公知であり、例えば下記が挙げられる。3,3
−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチル
アミノフタリト、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフ
ェニル)フタリド、3−p−ジメチルアミノフェニル−
3−(1−メチルピロール−3−イル)−6−ジメチル
アミノフタリド等のトリアリルメタン系染料、4,4′
−ビス−ジメチルアミノベンズヒドリルベンジルエーテ
ル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,
4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン等のジフ
ェニルメタン系染料、ベンゾイルロイコメチレンブル
ー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等のチ
アジン系染料、3−メチル−スピロ−ジナフトピラン、
3−エチル−スピロ−ジナフトピラン、3−フェニル−
スピロ−ジナフトピラン、3−ベンジル−スピロ−ジナ
フトピラン、3−メチル−ナフト(6′−メトキシベン
ゾ)スピロピラン、3−プロピル−スピロ−ジベンゾピ
ラン等のスピロ系染料、ローダミン−B−アニリノラク
タム、ローダミン(p−ニトロアニリノ)ラクタム、ロ
ーダミン(o−クロロアニリノ)ラクタム等のラクタム
系染料、3−(N−エチル−N−i−ペンチル)アミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−メ
チル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−(N−メチ
ル−N−シクロヘキシル)アミノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メトキシ
フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メトキシフルオ
ラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3
−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)−7−(o−
クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−ピロリジノ−
6−メチル−7−p−ブチルフェニルアミノフルオラン
等のフルオラン系染料。その他特開平3−79387号
に記載の無色ないし淡色の塩基性染料が挙げられる。
【0054】また塩基性無色染料と接触して呈色する無
機ないし有機の酸性物質も各種のものが公知であり、例
えば、活性白土、酸性白土、アタパルジャイト、ベント
ナイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機
酸性物質、4−ヒドロキシ−4' −イソプロポキシジフ
ェニルスルフォン、4,4’−イソプロピリデンジフェ
ニール(ビスフェノールA)、4−tert−ブチルフェノ
ール、4−ヒドロキシジフェノキシド、4−ヒドロキシ
アセトフェノール、4−(3−p−トリルスルホニルプ
ロピルオキシ)サルチル酸の亜鉛塩等の他、特開平3−
79387号に記載の顕色剤が挙げられる。
機ないし有機の酸性物質も各種のものが公知であり、例
えば、活性白土、酸性白土、アタパルジャイト、ベント
ナイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機
酸性物質、4−ヒドロキシ−4' −イソプロポキシジフ
ェニルスルフォン、4,4’−イソプロピリデンジフェ
ニール(ビスフェノールA)、4−tert−ブチルフェノ
ール、4−ヒドロキシジフェノキシド、4−ヒドロキシ
アセトフェノール、4−(3−p−トリルスルホニルプ
ロピルオキシ)サルチル酸の亜鉛塩等の他、特開平3−
79387号に記載の顕色剤が挙げられる。
【0055】塩基性染料を溶解する油としては、ジアリ
ールアルカン系、アルキルナフタレン系、アルキル化ビ
フェニル、水添ターフェニルの如き芳香族合成油、ケロ
シン、ナフサ、パラフィン油、塩素化パラフィンの如き
脂肪族合成油、綿実油、大豆油、亜麻仁油の如き植物油
などが使用できる。
ールアルカン系、アルキルナフタレン系、アルキル化ビ
フェニル、水添ターフェニルの如き芳香族合成油、ケロ
シン、ナフサ、パラフィン油、塩素化パラフィンの如き
脂肪族合成油、綿実油、大豆油、亜麻仁油の如き植物油
などが使用できる。
【0056】マイクロカプセルの保護剤としては、セル
ロース粉末、デンプン粒子、タルク、焼成カオリン、炭
酸カルシウムなどが使用できる。
ロース粉末、デンプン粒子、タルク、焼成カオリン、炭
酸カルシウムなどが使用できる。
【0057】本発明において、記録層中の塩基性染料と
酸性物質の使用比率は種類に応じて適宜選択する。一般
に塩基性染料1重量部に対して1〜50重量部、好ましく
は1〜10重量部程度の酸性物質が使用される。これらの
物質を含む塗布液の調成には、一般に水を分散媒体と
し、ボールミル、アトライター、サンドミル等の撹拌・
粉砕機により塩基性染料と酸性物質とを一緒に又は別々
に分散し、塗液として調成される。
酸性物質の使用比率は種類に応じて適宜選択する。一般
に塩基性染料1重量部に対して1〜50重量部、好ましく
は1〜10重量部程度の酸性物質が使用される。これらの
物質を含む塗布液の調成には、一般に水を分散媒体と
し、ボールミル、アトライター、サンドミル等の撹拌・
粉砕機により塩基性染料と酸性物質とを一緒に又は別々
に分散し、塗液として調成される。
【0058】かかる塗液中に用いられる接着剤(バイン
ダー)の水溶性樹脂及び/又は水分散性樹脂としては下
記の物質が例示される。水溶性樹脂として;デンプン
類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ア
ラビアゴム、ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・
無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸
共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレ
ン・アクリル酸共重合体塩等が挙げられる。
ダー)の水溶性樹脂及び/又は水分散性樹脂としては下
記の物質が例示される。水溶性樹脂として;デンプン
類、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、
カルボキシメチルセルロース、ゼラチン、カゼイン、ア
ラビアゴム、ポリビニルアルコール、ジイソブチレン・
無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸
共重合体塩、エチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレ
ン・アクリル酸共重合体塩等が挙げられる。
【0059】水分散性樹脂としては;スチレン・ブタジ
エン共重合体エマルジョン、酢酸ビニル−塩化ビニル−
エチレン共重合体エマルジョン等が挙げられる。バイン
ダー全体の使用量は全固形分の10〜40重量%、好ましく
は15〜35重量%程度用いられる。尚、耐水性を充分に付
けるためには水分散性樹脂をバインダー中に50重量%以
上含有させるのが好ましい。
エン共重合体エマルジョン、酢酸ビニル−塩化ビニル−
エチレン共重合体エマルジョン等が挙げられる。バイン
ダー全体の使用量は全固形分の10〜40重量%、好ましく
は15〜35重量%程度用いられる。尚、耐水性を充分に付
けるためには水分散性樹脂をバインダー中に50重量%以
上含有させるのが好ましい。
【0060】さらに、塗液中には各種の助剤を添加する
ことができ、例えば、ジオクチルスルホコハク酸ナトリ
ウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリ
ルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、アルギン酸
塩、脂肪酸金属塩等の分散剤、ベンゾフェノン系、トリ
アゾール系等の紫外線吸収剤、その他消泡剤、螢光染
料、着色染料等が挙げられる。
ことができ、例えば、ジオクチルスルホコハク酸ナトリ
ウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリ
ルアルコール硫酸エステル・ナトリウム塩、アルギン酸
塩、脂肪酸金属塩等の分散剤、ベンゾフェノン系、トリ
アゾール系等の紫外線吸収剤、その他消泡剤、螢光染
料、着色染料等が挙げられる。
【0061】また、必要に応じてステアリン酸亜鉛、ス
テアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナ
バロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑
剤、カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成
クレー、酸化チタン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活
性白土等の無機顔料、及びステアリン酸アミド、ステア
リン酸メチレンビスアミド、オレイン酸アミド、パルミ
チン酸アミド、抹香オレイン酸アミド、ヤシ脂肪酸アミ
ド等の脂肪族酸アミド、1,2−ジフェノキシエタン、
1,2−ビス(3−メチルフェノキシン)エタン、1,
2−ビス(4−メチルフェノキシン)エタン等のエーテ
ル類、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステ
ル、ジベンジルラレフタレート、シュウ酸ジベンジル、
シュウ酸ビス(p−クロロベンジル)、p−ベンジルオ
キシ安息香酸ベンジル等のエステル類、p−ベンジルビ
フェニル、m−ターフェニル等の芳香族化合物や各種公
知の熱可融性物質を助剤として添加することもできる。
テアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナ
バロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等の滑
剤、カオリン、クレー、タルク、炭酸カルシウム、焼成
クレー、酸化チタン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活
性白土等の無機顔料、及びステアリン酸アミド、ステア
リン酸メチレンビスアミド、オレイン酸アミド、パルミ
チン酸アミド、抹香オレイン酸アミド、ヤシ脂肪酸アミ
ド等の脂肪族酸アミド、1,2−ジフェノキシエタン、
1,2−ビス(3−メチルフェノキシン)エタン、1,
2−ビス(4−メチルフェノキシン)エタン等のエーテ
ル類、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステ
ル、ジベンジルラレフタレート、シュウ酸ジベンジル、
シュウ酸ビス(p−クロロベンジル)、p−ベンジルオ
キシ安息香酸ベンジル等のエステル類、p−ベンジルビ
フェニル、m−ターフェニル等の芳香族化合物や各種公
知の熱可融性物質を助剤として添加することもできる。
【0062】顕色剤および/または塩基性染料を含有す
る層の塗布方法は特に限定されるものではなく、従来か
ら周知慣用の技術に従って形成することができ、例えば
バーコーティング、エアーナイフコーティング、ロッド
ブレードコーティング、ピュアーブレードコーティン
グ、ショートドゥエルコーティング等により塗液を塗布
・乾燥する方法等によって形成される。また塗液の塗布
量についても特に限定されるものではないが、通常乾燥
重量で0.2〜20g/m2程度の範囲である。
る層の塗布方法は特に限定されるものではなく、従来か
ら周知慣用の技術に従って形成することができ、例えば
バーコーティング、エアーナイフコーティング、ロッド
ブレードコーティング、ピュアーブレードコーティン
グ、ショートドゥエルコーティング等により塗液を塗布
・乾燥する方法等によって形成される。また塗液の塗布
量についても特に限定されるものではないが、通常乾燥
重量で0.2〜20g/m2程度の範囲である。
【0063】次に、顕色剤含有層と塩基性染料含有層を
それぞれ有するシートを相対するように積層さたり、そ
れらの層を一つのシート上に積層させて設けたり、一つ
のシート上に顕色剤および塩基性染料を両方含有する層
を設けたりした後、加圧処理するわけである。本発明の
加圧条件のニップ線圧が200kg/cm以下の場合は
本発明の所望する効果は得られず、3500kg/cm
を越えると、シートの一部分だけが伸びる現象が発生
し、均一な基材が得られず商品価値がなくなってしま
う。
それぞれ有するシートを相対するように積層さたり、そ
れらの層を一つのシート上に積層させて設けたり、一つ
のシート上に顕色剤および塩基性染料を両方含有する層
を設けたりした後、加圧処理するわけである。本発明の
加圧条件のニップ線圧が200kg/cm以下の場合は
本発明の所望する効果は得られず、3500kg/cm
を越えると、シートの一部分だけが伸びる現象が発生
し、均一な基材が得られず商品価値がなくなってしま
う。
【0064】請求項9に係る発明では、基材から得られ
る物理的情報を適当なセンサーで検出し、あらかじめ定
められている真正なものが呈する情報と比較して真正さ
がチェックできる。次のような物理量を測定する上で適
したセンサーで検出する。光を含む電磁波の反射、透過
によって得られる情報、電気抵抗、静電容量、誘電率等
の電気的性質、超音波を含む音波の反射、透過によって
得られる情報、熱伝導率等の熱的性質の情報、透気度等
の紙の物理的性質の情報等である。情報によってはセン
サーからの出力を1次元的、2次元的または3次元的画
像情報として数値化して、真正さをチェックすることも
可能である。一般的には基材の表面または裏側から測定
することが考えられる。また、例えば、色を付けた糸状
物などを簡単に検出する上では基材の端面や、窓等を設
けた時にできる断面から測定することもある。
る物理的情報を適当なセンサーで検出し、あらかじめ定
められている真正なものが呈する情報と比較して真正さ
がチェックできる。次のような物理量を測定する上で適
したセンサーで検出する。光を含む電磁波の反射、透過
によって得られる情報、電気抵抗、静電容量、誘電率等
の電気的性質、超音波を含む音波の反射、透過によって
得られる情報、熱伝導率等の熱的性質の情報、透気度等
の紙の物理的性質の情報等である。情報によってはセン
サーからの出力を1次元的、2次元的または3次元的画
像情報として数値化して、真正さをチェックすることも
可能である。一般的には基材の表面または裏側から測定
することが考えられる。また、例えば、色を付けた糸状
物などを簡単に検出する上では基材の端面や、窓等を設
けた時にできる断面から測定することもある。
【0065】また、ランダムな情報を与えられた基材の
場合は、各被検出物である各基材の固有情報として記憶
しておけば、その後、被検出物を走査し、上記の画像読
み取り装置を使用して得られた信号とあらかじめ記憶し
ておいた固有情報とを比較する事により、被照合物の真
贋を容易に判定する事ができる。すなわち真正さをチェ
ックすることができる。照合用の情報は照合機に記憶し
てもよく、また照合機からネットワークを通じて別の装
置に記憶してもよく、被照合物自体に磁気記録等の方法
で保存してもよい。
場合は、各被検出物である各基材の固有情報として記憶
しておけば、その後、被検出物を走査し、上記の画像読
み取り装置を使用して得られた信号とあらかじめ記憶し
ておいた固有情報とを比較する事により、被照合物の真
贋を容易に判定する事ができる。すなわち真正さをチェ
ックすることができる。照合用の情報は照合機に記憶し
てもよく、また照合機からネットワークを通じて別の装
置に記憶してもよく、被照合物自体に磁気記録等の方法
で保存してもよい。
【0066】また、この検出方法では赤外光等の光を使
用すれば紙等で覆われた領域の反射光や透過光を検出す
ることができる。シート状物や糸状物はその色でも情報
を識別できる。また反射光および/または透過光の強弱
で、たとえば、すかしとして情報を識別することもでき
る。また発泡した領域があればその領域からの反射光お
よび/または透過光が異なることや熱伝達率の異なるこ
とで情報を識別することもできる。また部材に金属が使
用されていれば電気抵抗やその他電気的性質も変化して
いるのでそれらの物理的情報を利用できる。
用すれば紙等で覆われた領域の反射光や透過光を検出す
ることができる。シート状物や糸状物はその色でも情報
を識別できる。また反射光および/または透過光の強弱
で、たとえば、すかしとして情報を識別することもでき
る。また発泡した領域があればその領域からの反射光お
よび/または透過光が異なることや熱伝達率の異なるこ
とで情報を識別することもできる。また部材に金属が使
用されていれば電気抵抗やその他電気的性質も変化して
いるのでそれらの物理的情報を利用できる。
【0067】スレッドや感圧発色紙の如く色を付けたシ
ート状物や糸状物はそれらの断面からも色や濃淡の差が
識別できるような構造のものであれば基材の端面や断面
からの光の情報として識別できる。また、その領域が発
泡で形成された領域の場合は断面の面積の変化等で情報
を識別できる。本発明の効果を阻害しない限りにおいて
基材中にバインダーもしくは内添サイズ剤、外添サイズ
剤は特に制限されずに使用できる。バインダーとして
は、例えば酸化澱粉、酵素変性澱粉、カチオン変性澱
粉、エステル澱粉、エーテル澱粉等の澱粉類、メチルセ
ルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、メトキシセルロース、ヒドロキシセルロース、完
全(または部分)鹸化ポリビニルアルコール、カルボキ
シ変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアル
コール等のポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド・アクリ
ル酸エステル共重合体、アクリル酸アミドアクリル酸エ
ステル・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン
酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン・無水マレイン
酸共重合体アルカリ塩、カゼイン等の水溶性高分子、ポ
リ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリア
クリル酸エステル、ポリブチルメタクリレート、スチレ
ン・ブタジエン共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重
合体スチレン・ブタジエン・アクリル系共重合体等のラ
テックス等があげられる。また、サイズ剤としては、ロ
ジン系サイズ剤、アルケニルコハク酸無水物等適宜使用
することができる。
ート状物や糸状物はそれらの断面からも色や濃淡の差が
識別できるような構造のものであれば基材の端面や断面
からの光の情報として識別できる。また、その領域が発
泡で形成された領域の場合は断面の面積の変化等で情報
を識別できる。本発明の効果を阻害しない限りにおいて
基材中にバインダーもしくは内添サイズ剤、外添サイズ
剤は特に制限されずに使用できる。バインダーとして
は、例えば酸化澱粉、酵素変性澱粉、カチオン変性澱
粉、エステル澱粉、エーテル澱粉等の澱粉類、メチルセ
ルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、メトキシセルロース、ヒドロキシセルロース、完
全(または部分)鹸化ポリビニルアルコール、カルボキ
シ変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアル
コール等のポリビニルアルコール類、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルピロリドン、アクリル酸アミド・アクリ
ル酸エステル共重合体、アクリル酸アミドアクリル酸エ
ステル・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン
酸共重合体のアルカリ塩、イソブチレン・無水マレイン
酸共重合体アルカリ塩、カゼイン等の水溶性高分子、ポ
リ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリア
クリル酸エステル、ポリブチルメタクリレート、スチレ
ン・ブタジエン共重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重
合体スチレン・ブタジエン・アクリル系共重合体等のラ
テックス等があげられる。また、サイズ剤としては、ロ
ジン系サイズ剤、アルケニルコハク酸無水物等適宜使用
することができる。
【0068】また、本発明の効果を阻害しない限りにお
いて有機及び無機の填料が使用可能である。例えば、カ
オリン、タルク、クレー、炭酸カルシウム、焼成クレ
ー、酸化チタン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性白
土、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウ
ム、硫酸亜鉛、硫酸バリウム、二酸化珪素、コロイダル
シリカ等の無機顔料、尿素ホルマリン樹脂フィラー、ナ
イロンパウダー、ポリエチレンパウダー等の有機顔料が
あげられる。
いて有機及び無機の填料が使用可能である。例えば、カ
オリン、タルク、クレー、炭酸カルシウム、焼成クレ
ー、酸化チタン、珪藻土、微粒子状無水シリカ、活性白
土、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウ
ム、硫酸亜鉛、硫酸バリウム、二酸化珪素、コロイダル
シリカ等の無機顔料、尿素ホルマリン樹脂フィラー、ナ
イロンパウダー、ポリエチレンパウダー等の有機顔料が
あげられる。
【0069】本発明で処理される金属ロール温度は、2
0℃〜300℃が好ましい。ロール温度が20℃以下で
あると、外気温度の影響もあるが、概してロールの表面
が結露し、操業上問題が起きやすい。また、ロール温度
の最適温度域は加圧速度により、支持体へ伝えられる熱
量が変化するので、300℃以下の温度でも、加圧速度
が遅ければ、ブリスターが発生することもある。しかし
ながら、概して300℃を越えると、支持体の水分が一
気に気体となり、支持体中で急激に体積が膨れることに
より支持体の一部が部分的に剥離し、表面が膨れるブリ
スター現象を起こし、均一な基材が得られない。
0℃〜300℃が好ましい。ロール温度が20℃以下で
あると、外気温度の影響もあるが、概してロールの表面
が結露し、操業上問題が起きやすい。また、ロール温度
の最適温度域は加圧速度により、支持体へ伝えられる熱
量が変化するので、300℃以下の温度でも、加圧速度
が遅ければ、ブリスターが発生することもある。しかし
ながら、概して300℃を越えると、支持体の水分が一
気に気体となり、支持体中で急激に体積が膨れることに
より支持体の一部が部分的に剥離し、表面が膨れるブリ
スター現象を起こし、均一な基材が得られない。
【0070】本発明における加圧速度は、上述のごとく
温度との関連が大きく、厳密には決定できないが、1〜
500m/分が望ましい。ちなみに500m/分を超え
ると基材に伝わる温度と圧力が十分でなく、所望する効
果が得られにくい。
温度との関連が大きく、厳密には決定できないが、1〜
500m/分が望ましい。ちなみに500m/分を超え
ると基材に伝わる温度と圧力が十分でなく、所望する効
果が得られにくい。
【0071】加圧時の支持体の水分は2〜15%が好ま
しく、より好ましくは5〜10%の範囲である。ちなみ
に、2%未満であると繊維と繊維の絡まりが悪く、効果
が得られず、15%を超えると繊維が膨潤し過ぎ、一部
分が伸びるような現象がおき、均一な基材が得られな
い。
しく、より好ましくは5〜10%の範囲である。ちなみ
に、2%未満であると繊維と繊維の絡まりが悪く、効果
が得られず、15%を超えると繊維が膨潤し過ぎ、一部
分が伸びるような現象がおき、均一な基材が得られな
い。
【0072】本発明の加圧条件のニップ線圧が200k
g/cm以下の場合は本発明の所望する効果は得られ
ず、3500kg/cmを越えると、一部分だけが伸び
る現象が発生し、均一な基材が得られず商品価値がなく
なってしまう。
g/cm以下の場合は本発明の所望する効果は得られ
ず、3500kg/cmを越えると、一部分だけが伸び
る現象が発生し、均一な基材が得られず商品価値がなく
なってしまう。
【0073】また高圧処理のニップ圧の線圧を500〜
3500kg/cmとすると部材と部材を保持する役目
のシートまたは、シート同士がより強固に結びつくこと
になりより好ましい。 加圧するのに用いる金属ロール
は幅方向に渡って均一な圧力が加わるように適切なクラ
ウンを持たせることが好ましい。
3500kg/cmとすると部材と部材を保持する役目
のシートまたは、シート同士がより強固に結びつくこと
になりより好ましい。 加圧するのに用いる金属ロール
は幅方向に渡って均一な圧力が加わるように適切なクラ
ウンを持たせることが好ましい。
【0074】積層化処理に必要な圧力は2本のロールの
ニップ間隙を一定に固定しシートがニップを通過する時
に圧力を生じる様にしてもよく、また油圧シリンダー等
でニップ圧を制御してもよい。
ニップ間隙を一定に固定しシートがニップを通過する時
に圧力を生じる様にしてもよく、また油圧シリンダー等
でニップ圧を制御してもよい。
【0075】積層化処理を行う場合は、通常は2枚のシ
ートに対して積層化を行うが、3枚以上のシートを重ね
て一度に積層化処理する事も可能である。
ートに対して積層化を行うが、3枚以上のシートを重ね
て一度に積層化処理する事も可能である。
【0076】また高圧処理時のロール温度が高い場合、
基材の温度も上がっているので、基材の温度を下げるた
め、加圧後にクーリングロール等で高圧処理した基材を
冷却するとよい。さらに、部材として紙シート等を積層
させる場合、その積層させる面の少なくとも一方に水を
塗工、もしくは、水を霧状または蒸気にして吹きつけ、
シートの表面を濡らしてやると、積層させる面同士が接
着される効果がよりあがる。水の量は1〜10g/m2
が好ましく、より好ましくは2〜5g/m2 である。水
の塗工方法、噴霧方法、蒸気吹き付け方法は特に限定さ
れるものではない。塗工方法に関しては、バーコータ
ー、グラビアコーター、ロールコーター等の塗工設備を
しようできる。水を噴霧したり、蒸気を吹き付ける方法
では、一般の噴霧装置や加湿装置等が使用できる。水を
塗工、噴霧、蒸気を吹き付けた場合の金属ロール温度は
通紙速度によって影響されるが、パルプ繊維が水により
膨潤しているので、180℃以下が好ましい。
基材の温度も上がっているので、基材の温度を下げるた
め、加圧後にクーリングロール等で高圧処理した基材を
冷却するとよい。さらに、部材として紙シート等を積層
させる場合、その積層させる面の少なくとも一方に水を
塗工、もしくは、水を霧状または蒸気にして吹きつけ、
シートの表面を濡らしてやると、積層させる面同士が接
着される効果がよりあがる。水の量は1〜10g/m2
が好ましく、より好ましくは2〜5g/m2 である。水
の塗工方法、噴霧方法、蒸気吹き付け方法は特に限定さ
れるものではない。塗工方法に関しては、バーコータ
ー、グラビアコーター、ロールコーター等の塗工設備を
しようできる。水を噴霧したり、蒸気を吹き付ける方法
では、一般の噴霧装置や加湿装置等が使用できる。水を
塗工、噴霧、蒸気を吹き付けた場合の金属ロール温度は
通紙速度によって影響されるが、パルプ繊維が水により
膨潤しているので、180℃以下が好ましい。
【0077】本発明によって得られた基材の表面に種々
の表面処理、例えば耐水化処理、帯電防止処理、光沢
層、耐薬品層、溶剤バリヤー層等の表面処理を施しても
よい。また、印刷、裁断等の工程を経て、証書、証券等
として用いる事が出来る。さらに、本発明によって得ら
れた基材は磁気記録層、感熱記録層等を設けて、磁気カ
ード、プリペイドカード、乗車券等に用いる事も出来
る。
の表面処理、例えば耐水化処理、帯電防止処理、光沢
層、耐薬品層、溶剤バリヤー層等の表面処理を施しても
よい。また、印刷、裁断等の工程を経て、証書、証券等
として用いる事が出来る。さらに、本発明によって得ら
れた基材は磁気記録層、感熱記録層等を設けて、磁気カ
ード、プリペイドカード、乗車券等に用いる事も出来
る。
【0078】本発明によって得られた基材に紙を使用
し、積層化処理または以後の加工工程で接着剤等を使用
しない場合は、使用後、容易に離解することができると
いう極めて優れた特質を持たせることができる。パルプ
分は再生紙原料として用いる事ができるため資源の有効
利用の面からみても望ましい素材である。また、印刷、
打ち抜き、裁断等の工程に於いて接着剤成分が切断面か
ら染み出して、装置等を汚す心配もない。さらに、高い
圧力を加えることにより、シート構成繊維同士の絡み合
いが一層強固になるため、切断や打ち抜きの工程におい
て、切断面が毛羽立ったり繊維が脱落したりする事が少
ないため、良好な被切断特性を示す。従って、磁気カー
ド、乗車券、有価証券等の用途に応用する場合、加工工
程において扱い易い優れた基材である。
し、積層化処理または以後の加工工程で接着剤等を使用
しない場合は、使用後、容易に離解することができると
いう極めて優れた特質を持たせることができる。パルプ
分は再生紙原料として用いる事ができるため資源の有効
利用の面からみても望ましい素材である。また、印刷、
打ち抜き、裁断等の工程に於いて接着剤成分が切断面か
ら染み出して、装置等を汚す心配もない。さらに、高い
圧力を加えることにより、シート構成繊維同士の絡み合
いが一層強固になるため、切断や打ち抜きの工程におい
て、切断面が毛羽立ったり繊維が脱落したりする事が少
ないため、良好な被切断特性を示す。従って、磁気カー
ド、乗車券、有価証券等の用途に応用する場合、加工工
程において扱い易い優れた基材である。
【0079】この金属ロールと金属ロールによって形成
されるニップ部を通した基材は表面が平滑で、透気度の
高いものが得られ、剛弾性も優れているので、印刷層や
保護層等を問題無く形成することができる。
されるニップ部を通した基材は表面が平滑で、透気度の
高いものが得られ、剛弾性も優れているので、印刷層や
保護層等を問題無く形成することができる。
【0080】従来、磁気カード等の基材として紙を主体
とした基材は、表面平滑性、剛性等の点からプラスチッ
クフィルムを主体とした基材に大きく劣るため、用途が
限定されてきた。しかしながら、本発明の基材は、上述
のごとく、高い平滑性を有し、なおかつ高い剛性を示す
ために、磁気カード等の基材として好適である。また、
従来の紙は磁気カードに加工する際に、塗料等が内部に
浸透するために磁気記録層用の塗料を塗布する前に、溶
剤バリアー層等の塗布等の処理が必要なことが難点であ
った。これに対し、本願発明の基材は積層化処理の工程
で極めて高い圧力を加えることにより、優れた溶剤バリ
アー性を示す。そのためバリアー性をあげるための塗工
層の塗工量を削減もしくはなくすことができる。
とした基材は、表面平滑性、剛性等の点からプラスチッ
クフィルムを主体とした基材に大きく劣るため、用途が
限定されてきた。しかしながら、本発明の基材は、上述
のごとく、高い平滑性を有し、なおかつ高い剛性を示す
ために、磁気カード等の基材として好適である。また、
従来の紙は磁気カードに加工する際に、塗料等が内部に
浸透するために磁気記録層用の塗料を塗布する前に、溶
剤バリアー層等の塗布等の処理が必要なことが難点であ
った。これに対し、本願発明の基材は積層化処理の工程
で極めて高い圧力を加えることにより、優れた溶剤バリ
アー性を示す。そのためバリアー性をあげるための塗工
層の塗工量を削減もしくはなくすことができる。
【0081】さらに、磁気カードの基材として用いる場
合、従来から用いられてきたPET等のプラスチックフ
ィルムを基材とした磁気カードとは異なり、基材が紙で
ある事から印刷時のインキのセット性が良好でUVイン
キ、水無し版等の特殊な印刷手法を用いずに良好な印刷
を施す事が容易である。また、前述のように紙繊維同士
の結びつきが極めて強固である為に、表面強度が高く紙
粉の発生も抑制される。
合、従来から用いられてきたPET等のプラスチックフ
ィルムを基材とした磁気カードとは異なり、基材が紙で
ある事から印刷時のインキのセット性が良好でUVイン
キ、水無し版等の特殊な印刷手法を用いずに良好な印刷
を施す事が容易である。また、前述のように紙繊維同士
の結びつきが極めて強固である為に、表面強度が高く紙
粉の発生も抑制される。
【0082】以上のようにして製造された真正さがチェ
ックされる基材は、紙料に部材を混入するものを除いて
は、必要量を効率よく製造することができるので、基材
の保管についても、少量を考慮するだけでよく、経済的
に好ましい。また以上に説明した種々の真正さがチェッ
ク可能な情報を付与する部材を複数組み合わせて用いる
ことも可能である。
ックされる基材は、紙料に部材を混入するものを除いて
は、必要量を効率よく製造することができるので、基材
の保管についても、少量を考慮するだけでよく、経済的
に好ましい。また以上に説明した種々の真正さがチェッ
ク可能な情報を付与する部材を複数組み合わせて用いる
ことも可能である。
【0083】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明をより具体的に
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
【0084】以下に色を付けたシート状物を使用した実
施例、比較例について説明する。 実施例1 原料パルプとしてNBKP/LBKPが2/8の配合パ
ルプをCSF500mlに調製し、パルプに対してロジ
ン系サイズ剤を0.3%、硫酸バンドを1.8%添加
し、さらに紙灰分で9.7%になるようタルクを添加し
て紙料を調製し、長網多筒抄紙機で抄紙した。なお、抄
紙の工程で澱粉(商品名;エースA 王子コーンスター
チ社製)6.5%液を固形分で両面あわせて2g/m2
となるようにサイズプレスした。得られた紙の紙水分は
5.5%、米坪は140g/m2 、紙厚は175μmで
あった。この紙の上に折り紙2枚(緑色と赤色)とを積
層させ、もう1枚同様に抄紙した紙を重ねて、金属ロー
ルと金属ロールとで形成されるニップ部に線圧2000
kg/cm、ロール温度150℃、通紙速度10m/分
の条件で加圧し、基材を得た。この基材の紙厚は273
μmであった。この基材の端面を見ると緑と赤の色が確
認できた。
施例、比較例について説明する。 実施例1 原料パルプとしてNBKP/LBKPが2/8の配合パ
ルプをCSF500mlに調製し、パルプに対してロジ
ン系サイズ剤を0.3%、硫酸バンドを1.8%添加
し、さらに紙灰分で9.7%になるようタルクを添加し
て紙料を調製し、長網多筒抄紙機で抄紙した。なお、抄
紙の工程で澱粉(商品名;エースA 王子コーンスター
チ社製)6.5%液を固形分で両面あわせて2g/m2
となるようにサイズプレスした。得られた紙の紙水分は
5.5%、米坪は140g/m2 、紙厚は175μmで
あった。この紙の上に折り紙2枚(緑色と赤色)とを積
層させ、もう1枚同様に抄紙した紙を重ねて、金属ロー
ルと金属ロールとで形成されるニップ部に線圧2000
kg/cm、ロール温度150℃、通紙速度10m/分
の条件で加圧し、基材を得た。この基材の紙厚は273
μmであった。この基材の端面を見ると緑と赤の色が確
認できた。
【0085】実施例2 実施例1で抄紙した紙を用い、この紙の上に青色の色上
質紙(商品名紀州の色上質 紀州製紙社製)を積層さ
せ、もう1枚同様に抄紙した紙を重ねて金属ロールと金
属ロールとで形成されるニップ部に線圧2000kg/
cm、ロール温度150℃、通紙速度10m/分の条件
で加圧し、基材を得た。この基材の端面を見ると青色が
確認できた。
質紙(商品名紀州の色上質 紀州製紙社製)を積層さ
せ、もう1枚同様に抄紙した紙を重ねて金属ロールと金
属ロールとで形成されるニップ部に線圧2000kg/
cm、ロール温度150℃、通紙速度10m/分の条件
で加圧し、基材を得た。この基材の端面を見ると青色が
確認できた。
【0086】比較例1 実施例1の加圧条件を100kg/cmとした以外は実
施例1と同様な方法で作成した。2枚の紙は貼り合わせ
が完全ではなかった。
施例1と同様な方法で作成した。2枚の紙は貼り合わせ
が完全ではなかった。
【0087】実施例1及び2の断面を顕微鏡で観察する
と、断面に色の層が見え、かつ一体化していた。また、
接着剤を使用していないので、打ち抜き加工持の刃に接
着剤が付くこともなかった。
と、断面に色の層が見え、かつ一体化していた。また、
接着剤を使用していないので、打ち抜き加工持の刃に接
着剤が付くこともなかった。
【0088】以下にスレッドを使用した実施例、比較例
について説明する。 実施例3 図3に示した装置を用いて、厚さ120μのケント紙二
枚の間に、巾1.0mmのアルミ蒸着スレッドを挿み、2本
の金属ロールからなるニップ部に線圧820kg/cmで通
す事により超高圧カレンダー処理を行い、積層化した。
得られたスレッド入り積層紙は完全に一体化しており、
またスレッドの脱落も生じなかった。 実施例4 図3に示した装置を用いて、厚さ120μのケント紙の
上に、巾1.0mmのアルミ蒸着スレッドを置き、さらにス
レッドに対応する位置に5×5mmの角穴が8mm間隔
であいた厚さ120μのケント紙を重ね2本の金属ロー
ルからなるニップ部に線圧820kg/cmで通す事により
超高圧カレンダー処理を行い、積層化し、窓あきスレッ
ド入り積層紙を得た。得られた窓あきスレッド入り積層
紙は完全に一体化しており、またスレッドの脱落も生じ
なかった。
について説明する。 実施例3 図3に示した装置を用いて、厚さ120μのケント紙二
枚の間に、巾1.0mmのアルミ蒸着スレッドを挿み、2本
の金属ロールからなるニップ部に線圧820kg/cmで通
す事により超高圧カレンダー処理を行い、積層化した。
得られたスレッド入り積層紙は完全に一体化しており、
またスレッドの脱落も生じなかった。 実施例4 図3に示した装置を用いて、厚さ120μのケント紙の
上に、巾1.0mmのアルミ蒸着スレッドを置き、さらにス
レッドに対応する位置に5×5mmの角穴が8mm間隔
であいた厚さ120μのケント紙を重ね2本の金属ロー
ルからなるニップ部に線圧820kg/cmで通す事により
超高圧カレンダー処理を行い、積層化し、窓あきスレッ
ド入り積層紙を得た。得られた窓あきスレッド入り積層
紙は完全に一体化しており、またスレッドの脱落も生じ
なかった。
【0089】比較例2 線圧100kg/cmにした以外は実施例3と同様にスレ
ッド入り積層紙を作製したが、積層化が完全でなく剥離
を生じた。 比較例3 線圧4000kg/cmにした以外は実施例1と同様に
スレッド入り積層紙を作製したが、積層化の段階で部分
的な紙の破断や、紙内部のスレッドが破損する現象が生
じ、均一なスレッド入り積層紙を作製できなかった。
ッド入り積層紙を作製したが、積層化が完全でなく剥離
を生じた。 比較例3 線圧4000kg/cmにした以外は実施例1と同様に
スレッド入り積層紙を作製したが、積層化の段階で部分
的な紙の破断や、紙内部のスレッドが破損する現象が生
じ、均一なスレッド入り積層紙を作製できなかった。
【0090】以下に感圧発色反応を使用した実施例、比
較例について説明する。 (塩基性顔料塗料及び顕色剤塗料の作成)感圧記録層に
用いる塩基性染料内包マイクロカプセルを次の通り作成
した。クリスタルバイオレットラクトン3部をジイソプ
ロピルナフタレン100部に溶解し、これを55℃の酸
処理ゼラチンの5%水溶液400部中に乳化分散した。
更に、5%アラビアゴム水溶液400部を加え、液温を
55℃の保持しながら5%の酢酸水溶液を滴加にて系の
PHを4.0に調整し、撹拌を続けながら液温を10℃
に冷却させた。次に10%ホルマリン水溶液20部を加
え更に10%水酸化ナトリウム水溶液を加えて系のPH
を10.0に調整し、その後10時間撹拌してカプセル
分散液を得た。
較例について説明する。 (塩基性顔料塗料及び顕色剤塗料の作成)感圧記録層に
用いる塩基性染料内包マイクロカプセルを次の通り作成
した。クリスタルバイオレットラクトン3部をジイソプ
ロピルナフタレン100部に溶解し、これを55℃の酸
処理ゼラチンの5%水溶液400部中に乳化分散した。
更に、5%アラビアゴム水溶液400部を加え、液温を
55℃の保持しながら5%の酢酸水溶液を滴加にて系の
PHを4.0に調整し、撹拌を続けながら液温を10℃
に冷却させた。次に10%ホルマリン水溶液20部を加
え更に10%水酸化ナトリウム水溶液を加えて系のPH
を10.0に調整し、その後10時間撹拌してカプセル
分散液を得た。
【0091】次にこのようにして得られたカプセル分散
液にパルプ粉末15部及びアクリル酸エステル−アクリ
ル酸共重合物(平均重合度300−400)10部を加
えてカプセル塗液を得た。
液にパルプ粉末15部及びアクリル酸エステル−アクリ
ル酸共重合物(平均重合度300−400)10部を加
えてカプセル塗液を得た。
【0092】次に、水400部に酸性白土100部、水
酸化ナトリウム4部を十分に分散し、これにスチレン・
ブタジエン共重合ラテックス(固形分50%)20部を
加えジアルキルスルホコハク酸ナトリウムを10部添加
し、顕色剤塗液とした。
酸化ナトリウム4部を十分に分散し、これにスチレン・
ブタジエン共重合ラテックス(固形分50%)20部を
加えジアルキルスルホコハク酸ナトリウムを10部添加
し、顕色剤塗液とした。
【0093】実施例5 原料パルプとしてNBKP/LBKPが2/8の配合パ
ルプをCSF500mlに調製し、パルプに対してロジ
ン系サイズ剤を0.3%、硫酸バンドを1.8%添加
し、さらに紙灰分で9.7%になるようタルクを添加し
て紙料を調製し、長網多筒抄紙機で抄紙した。なお、抄
紙の工程で澱粉(商品名;エースA 王子コーンスター
チ社製)6.5%液を固形分で両面あわせて2g/m2
となるようにサイズプレスした。得られた紙の紙水分は
5.5%、米坪は140g/m2 、紙圧は175μmで
あった。この紙の片面に顕色剤塗液を乾燥重量が5g/
m2になるよう塗布した。もう1枚同様に抄紙した紙の
片面にカプセル塗液を乾燥重量が4g/m2 となるよう
塗布した。それぞれの塗布面が接触するように重ねて金
属ロールと金属ロールとで形成されるニップ部に線圧5
00kg/cm、ロール温度150℃、通紙速度20m
/分の条件で加圧し、基材を得た。この基材の紙厚は1
13μmであり、表面から見ると、不均一に発色してい
るのが確認できた。
ルプをCSF500mlに調製し、パルプに対してロジ
ン系サイズ剤を0.3%、硫酸バンドを1.8%添加
し、さらに紙灰分で9.7%になるようタルクを添加し
て紙料を調製し、長網多筒抄紙機で抄紙した。なお、抄
紙の工程で澱粉(商品名;エースA 王子コーンスター
チ社製)6.5%液を固形分で両面あわせて2g/m2
となるようにサイズプレスした。得られた紙の紙水分は
5.5%、米坪は140g/m2 、紙圧は175μmで
あった。この紙の片面に顕色剤塗液を乾燥重量が5g/
m2になるよう塗布した。もう1枚同様に抄紙した紙の
片面にカプセル塗液を乾燥重量が4g/m2 となるよう
塗布した。それぞれの塗布面が接触するように重ねて金
属ロールと金属ロールとで形成されるニップ部に線圧5
00kg/cm、ロール温度150℃、通紙速度20m
/分の条件で加圧し、基材を得た。この基材の紙厚は1
13μmであり、表面から見ると、不均一に発色してい
るのが確認できた。
【0094】実施例6 原料パルプとしてNBKPをCSF445mlに調整
し、ポリエチレンテレフタレート主体繊維(商品名;テ
ピルスTA04N(3d×5mm)帝人社製)を42.
9%加えた紙料を調整し、TAPPIスタンダードシー
トマシーンを用いて常法で手抄きした。乾燥は120℃
3分行った。得られた紙の米坪は141g/m2 、紙厚
は241μmであった。この2枚の紙に実施例5と同様
な方法で顕色剤塗液およびカプセル塗液を塗布した後、
それぞれの塗布面が接触するように重ねて金属ロールと
金属ロールとで形成されるニップ部に線圧1000kg
/cm、ロール温度150℃、通紙速度10m/分の条
件で加圧し、基材を得た。この基材の紙厚は246μm
であり、表面から見ると、不均一に発色しているのが確
認できた。
し、ポリエチレンテレフタレート主体繊維(商品名;テ
ピルスTA04N(3d×5mm)帝人社製)を42.
9%加えた紙料を調整し、TAPPIスタンダードシー
トマシーンを用いて常法で手抄きした。乾燥は120℃
3分行った。得られた紙の米坪は141g/m2 、紙厚
は241μmであった。この2枚の紙に実施例5と同様
な方法で顕色剤塗液およびカプセル塗液を塗布した後、
それぞれの塗布面が接触するように重ねて金属ロールと
金属ロールとで形成されるニップ部に線圧1000kg
/cm、ロール温度150℃、通紙速度10m/分の条
件で加圧し、基材を得た。この基材の紙厚は246μm
であり、表面から見ると、不均一に発色しているのが確
認できた。
【0095】比較例4 実施例1の加圧条件を100kg/cmとした以外は実
施例1と同様な方法で作成した。2枚の紙は塗布面で十
分接着されていなかった。真正さがチェック可能な情報
を付与する部材として色の付いたシート状物、糸状物、
スレッド等を挟み込み、高圧処理した場合に、実質的に
接着剤を使用せずに簡単に一体化させることができるの
で、経済性に優れ、かつ実際に真正さがチェックできる
効果を持つことが確かめられた。
施例1と同様な方法で作成した。2枚の紙は塗布面で十
分接着されていなかった。真正さがチェック可能な情報
を付与する部材として色の付いたシート状物、糸状物、
スレッド等を挟み込み、高圧処理した場合に、実質的に
接着剤を使用せずに簡単に一体化させることができるの
で、経済性に優れ、かつ実際に真正さがチェックできる
効果を持つことが確かめられた。
【0096】また、糸状物や発泡性部材を紙料に入れた
場合や感圧発色した部分を不均一に配置させた例では基
材にランダムな情報を与えることができ、より偽造防止
性に優れる。また、部材をシートに挟み込む方法をとる
と必要量を高圧処理すればよいので、経済性にも優れ
る。
場合や感圧発色した部分を不均一に配置させた例では基
材にランダムな情報を与えることができ、より偽造防止
性に優れる。また、部材をシートに挟み込む方法をとる
と必要量を高圧処理すればよいので、経済性にも優れ
る。
【0097】
【発明の効果】真正さをチェック可能な情報を付与する
部材が基材中に含まれて基材に安定に保持される。
部材が基材中に含まれて基材に安定に保持される。
【図1】図1はスレッド入り積層紙の一つの製造方法を
示す斜視図。
示す斜視図。
【図2】図2は窓開きスレッドを製作する場合の一つの
製造方法を示す斜視図。
製造方法を示す斜視図。
1 紙 2 スレッド 3 別の紙 4 ニップ部 5 スレッド入り積層紙 6 穴あき紙 7 スレッド入り積層紙
Claims (9)
- 【請求項1】基材が、真正さがチェック可能な情報を付
与する部材を含んで、金属ロールと金属ロールからなる
ニップ部に線圧200〜3500kg/cmの条件下で
加圧されて該部材を保持する基材。 - 【請求項2】ニップ部の線圧が500〜3500kg/
cmである請求項1記載の基材。 - 【請求項3】前記部材がシート状物および/または糸状
物である請求項1または2記載の基材。 - 【請求項4】前記部材がスレッドであり、該スレッドを
紙等の支持体間に挟んで保持する請求項2記載の基材。 - 【請求項5】前記部材が、発泡する発泡性部材である請
求項1または2記載の基材。 - 【請求項6】前記部材が顕色剤と塩基性染料のいづれか
一方の材料をマイクロカプセルに内包させた該両材料の
組み合せによる感圧発色反応を利用した部材である請求
項1または2記載の基材。 - 【請求項7】前記部材が一枚のシートの同一の片面側に
塗布された前記顕色剤と塩基性染料のいづれか一方を内
包したマイクロカプセルともう一方の材料の組み合せで
ある請求項6記載の基材。 - 【請求項8】前記部材が、一枚のシートの片面に塗布さ
れた前記顕色剤と塩基性染料のいづれか一方を内包した
マイクロカプセルと、別のシートの片面に塗布されたも
う一方の材料であり、それぞれの材料が相対するように
両方のシートが組み合わされた積層シートが基材である
請求項6記載の基材。 - 【請求項9】前記基材から得られる物理的情報を検出す
ることを特徴とする請求項1から8のいづれか1項に記
載の基材の真正さのチェック方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17207897A JPH1112992A (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | 真正さがチェック可能な基材およびそのチェック方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17207897A JPH1112992A (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | 真正さがチェック可能な基材およびそのチェック方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1112992A true JPH1112992A (ja) | 1999-01-19 |
Family
ID=15935137
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17207897A Pending JPH1112992A (ja) | 1997-06-27 | 1997-06-27 | 真正さがチェック可能な基材およびそのチェック方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1112992A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006119906A (ja) * | 2004-10-21 | 2006-05-11 | Toppan Forms Co Ltd | 偽造防止シート製造装置 |
JP2006119907A (ja) * | 2004-10-21 | 2006-05-11 | Toppan Forms Co Ltd | 偽造防止シート製造装置 |
JP2007031044A (ja) * | 2005-07-25 | 2007-02-08 | Fuji Xerox Co Ltd | 媒体作製装置及び媒体作製方法 |
JP2009500532A (ja) * | 2005-07-07 | 2009-01-08 | アムーレアル オサケ ユキチュア ユルキネン | 感知機構造構築の方法 |
JP2011514937A (ja) * | 2008-02-29 | 2011-05-12 | ソン、 シャン リン | 光学色が励起光の照射角度によって変化する蛍光偽造防止線維および偽造防止材料 |
JP2011208300A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Toshiba Corp | 偽変造防止媒体、その製造方法、真偽判定方法、真偽判定装置 |
-
1997
- 1997-06-27 JP JP17207897A patent/JPH1112992A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006119906A (ja) * | 2004-10-21 | 2006-05-11 | Toppan Forms Co Ltd | 偽造防止シート製造装置 |
JP2006119907A (ja) * | 2004-10-21 | 2006-05-11 | Toppan Forms Co Ltd | 偽造防止シート製造装置 |
JP2009500532A (ja) * | 2005-07-07 | 2009-01-08 | アムーレアル オサケ ユキチュア ユルキネン | 感知機構造構築の方法 |
JP2007031044A (ja) * | 2005-07-25 | 2007-02-08 | Fuji Xerox Co Ltd | 媒体作製装置及び媒体作製方法 |
JP2011514937A (ja) * | 2008-02-29 | 2011-05-12 | ソン、 シャン リン | 光学色が励起光の照射角度によって変化する蛍光偽造防止線維および偽造防止材料 |
JP2011208300A (ja) * | 2010-03-29 | 2011-10-20 | Toshiba Corp | 偽変造防止媒体、その製造方法、真偽判定方法、真偽判定装置 |
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