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JPH11125555A - ロードセル秤 - Google Patents

ロードセル秤

Info

Publication number
JPH11125555A
JPH11125555A JP2081998A JP2081998A JPH11125555A JP H11125555 A JPH11125555 A JP H11125555A JP 2081998 A JP2081998 A JP 2081998A JP 2081998 A JP2081998 A JP 2081998A JP H11125555 A JPH11125555 A JP H11125555A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
output
zero point
load cell
span
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2081998A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihisa Nishiyama
義久 西山
Shinichi Mizushima
眞一 水島
Hideji Takabayashi
秀次 高林
Manabu Nishida
学 西田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Tec Corp
Original Assignee
Toshiba Tec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Tec Corp filed Critical Toshiba Tec Corp
Priority to JP2081998A priority Critical patent/JPH11125555A/ja
Publication of JPH11125555A publication Critical patent/JPH11125555A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Measurement Of Force In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の、スパン温度補正抵抗やゼロ点温度補
正抵抗を用いることなしに、スパンとゼロ点の温度変化
を許容範囲内に納めることができるようにして、ロード
セル秤の製造コストを低減する。 【解決手段】 ロードセル1に温度センサを形成し、ロ
ードセル1のゼロ点の出力及びスパンの出力並びに前記
温度センサの出力の各値をいずれも同一の複数の温度条
件下で検出した検出値に基づいて求めた、ゼロ点、スパ
ン及び温度センサの出力に関する温度係数を予めEEP
ROMに記憶させておく。温度センサの出力と前記各温
度係数を用いた演算式に基づく演算をマイクロコンピュ
ータを用いて行ない、ゼロ点、スパンについての温度補
正値を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ストレンゲージ
抵抗を起歪体に形成したロードセルを用い、このロード
セルに加わる荷重によって生じる歪量に応じたストレン
ゲージ抵抗の抵抗値に応じた出力により秤量対象物の荷
重を測定するロードセル秤に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は従来のロードセル秤に使用され
ているロードセル1の斜視図である。同図に示すよう
に、従来のロードセル1は、直方体状の起歪体2に起歪
部2aを形成し、この起歪部2aの表面に、ストレンゲ
ージ抵抗3、4、5、6を貼付ている。符号9は、図示
しない秤量皿およびベース部をロードセル1に取り付け
るためのねじ孔である。
【0003】図11に示すように、ロードセル1には起
歪体2に沿って配線用のプリント基板10が取り付けら
れるが、このプリント基板10と前記ストレンゲージ抵
抗3、4、5、6とは電気的に接続されていて、ストレ
ンゲージ抵抗3、4、5、6は図12に示すようにホイ
ートストーンブリッジ回路11を形成する。前記秤量皿
と、この秤量皿に載置される秤量対象物の荷重を受けて
ロードセル1は歪み、このときの歪み量に応じてホイー
トストーンブリッジ回路11の端子12、13間から取
り出される出力電圧により前記秤量対象物の荷重を測定
する。
【0004】秤量皿をロードセル1に取り付けた状態
で、この秤量皿に秤量対象物は載置していない状態、す
なわち秤量対象物の荷重がゼロであるとみなされるとき
のホイートストーンブリッジ回路11の出力(「ゼロ
点」という)や、そのロードセル秤で秤量可能な最大荷
重が加えられたときのホイートストーンブリッジ回路1
1のゼロ点を基準としたときの出力の大きさ(「スパ
ン」という)は、温度条件により変動する。これは、前
記ストレンゲージ抵抗3、4、5、6の抵抗値や、アル
ミニウムやステンレス製の起歪体2の弾性率(ヤング
率)が、温度により変わるからである。
【0005】そのため、従来のロードセル1は、図1
1、図12に示すように、起歪体2にスパン温度補正抵
抗7及びゼロ点温度補正抵抗8を形成している。このス
パン温度補正抵抗7及びゼロ点温度補正抵抗8は、図1
2に示すようにホイートストーンブリッジ回路11の回
路要素として接続されているものである。すなわち、ス
パン温度補正抵抗7及びゼロ点温度補正抵抗8は、抵抗
温度係数が比較的大きな薄膜抵抗であり、その抵抗値の
温度変動により、温度変動に基づくゼロ点やスパンの変
動を許容範囲内に抑えるものである。
【0006】また、ロードセル秤で秤量対象物の荷重を
測定するためには、ゼロ点(絶対ゼロ点)、スパン係数
を設定しておく必要がある。この設定は、従来、次のよ
うにして行なっていた。
【0007】すなわち、従来のロードセル秤ではゼロ
点、スパン係数の設定モードがあり、所定のファンクシ
ョンキーの操作により、まず、このゼロ点、スパン係数
の設定モードを呼び出す。そして、このモードにおい
て、所定のキー操作を行なうことにより、初荷重、すな
わち秤量皿に秤量対象物が何も載せられていない状態で
のホイートストーンブリッジ回路11の出力の大きさ
を、ロードセル秤のマイクロコンピュータが不揮発性メ
モリ(いずれも図示せず)に記憶させる。このときの出
力の大きさがゼロ点である。次に、このロードセル秤の
定格荷重の分銅を秤量皿に載せて、そのときのホイート
ストーンブリッジ回路11の出力の大きさを定格荷重と
して記憶させる。そして、前記した両出力の大きさの差
を求め、この求めた値がスパンとなる。さらに、定格荷
重(グラム表示)を、この求めたスパンで除算すること
により、スパン係数を求める。この求めたスパン係数
は、不揮発性メモリに記憶させて、実際の秤量作業で利
用する。すなわち、秤量対象物を測定したときのスパン
に、このスパン係数を乗算することで、秤量対象物の荷
重のグラム表示を求めることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ホイートス
トーンブリッジ回路11に直流電圧VEを印加したとき
の、端子12、13間の出力電圧Vdeは、 Vde=VE×{Rg/(Rs+Rg)} ×{R3/(R3+R4)−R2/(R1+R2+Rz)} ……(1) と表わされる。
【0009】但し、R1、R2、R3、R4は、各々ス
トレンゲージ抵抗3、4、5、6の抵抗値、Rgは図1
1のa、b間の合成抵抗値、Rsはスパン温度補正抵抗
7の抵抗値、Rzはゼロ点温度補正抵抗8の抵抗値であ
る。
【0010】次に、ロードセル1に荷重を加えたときの
Vdeの変化分ΔVdeは、 ΔVde=VE×{Rg/(Rs+Rg)}×(ΔRg/Rg) ……(2) と表わされる。
【0011】但し、ΔRgはRgの荷重による変化分で
あり、R1=R2=R3=R4=Rgであるものとす
る。
【0012】ここで、ロードセル1の感度Kの定義に従
って、ΔRg/Rgを用いて示すと、ストレンゲージ抵
抗3、4、5、6の長さLの荷重による変化分をΔLと
して、 K=(ΔRg/Rg)/(ΔL/L) であり、これは、 ΔRg/Rg=K×(ΔL/L) となる。
【0013】そのため、(2)式は、 ΔVde=VE×{Rg/(Rs+Rg)}×K×(ΔL/L) ……(3) となる。
【0014】(3)式の(ΔL/L)はロードセルに加
えた荷重に比例するので、(ΔL/L)を定格荷重Fn
における値とすると、任意の荷重FxにおけるΔVde
の値は、 ΔVde=VE×{Rg/(Rs+Rg)}×K×(Fx/Fn)……(4) となる。
【0015】次に、ロードセル1が無荷重のときには、
抵抗値R1〜R4のバラツキにより電圧が発生する。こ
れをブリッジバランス出力電圧VLBとし、そして、R
zにより発生する電圧をVRzとすると、前記(1)式
は、次の(5)式で表わすことができる。
【0016】 Vde=ΔVde+VLB+VRz =VE×{Rg/(Rs+Rg)} ×{(Fx/Fn)×K+kLB+kRz} ……(5) この(5)式で、 kLB=VLB/[VE×{Rg/(Rs+R
g)}]、 kRz=VRz/[VE×{Rg/(Rs+Rg)}] である。
【0017】このkLBは、ホイートストーンブリッジ
回路11のゼロバランスを示すものである。また、VR
zはゼロ点温度補正抵抗8により発生する電圧である。
【0018】前記(5)式で、温度変化により値が変化
する項は、K、kLB、kRzであるので、これを温度
tの関数として、K(t)、kLB(t)、kRz
(t)と表わすことにすると、K(t)はスパンの温度
変化を生じる要因となり、kLB(t)、kRz(t)
はゼロ点の温度変化を生じる要因となるものである。
【0019】K(t)はロードセル1のヤング率の温度
変化を示すものであり、kLB(t)はR1〜R4の抵
抗値の温度変化で変動し、kRz(t)はRzの温度変
化で変動する。
【0020】以上の説明から明らかなように、スパン温
度補正抵抗7及びゼロ点温度補正抵抗8は、温度により
変動するその抵抗値Rs、Rzにより、K(t)、kL
B(t)、kRz(t)の温度変化を相殺し、スパンと
ゼロ点の温度変化を許容範囲内に納めるための抵抗であ
る。
【0021】そして、従来のロードセル秤を製造するに
あたっては、ホイートストーンブリッジ回路11の出力
電圧の温度特性を測定しつつ、スパン温度補正抵抗7及
びゼロ点温度補正抵抗8にレーザで切り込みを入れるこ
とで抵抗値Rs、Rzを少しずつ大きくなるように調節
するという作業を繰返し、抵抗値Rs、Rzを漸近的に
適正値に近づけるようにしている。
【0022】しかしながら、近年はロードセル秤の精度
が向上している。そのため、抵抗値Rs、Rzを前記の
ような作業で何度も調節する必要があり、その作業には
熟練を必要とするため、製造コストを釣り上げてしまう
という課題がある。
【0023】別の課題として、前記した従来のゼロ点、
スパン係数を設定する技術は、ロードセルに分銅を上げ
下げする作業や、キー入力によりゼロ点やスパン係数を
設定する操作が必要であるため、煩雑であるという不具
合がある。
【0024】この発明の目的は、スパン温度補正抵抗や
ゼロ点温度補正抵抗を用いることなしに、スパンとゼロ
点の温度変化を許容範囲内に納めることができるように
して、精度の向上に伴ない上昇するロードセル秤の製造
コストを低減することにある。
【0025】この発明の別の目的は、さらに温度特性が
向上するようにすることにある。
【0026】この発明の別の目的は、秤量皿を交換して
も、温度特性を維持できるようにすることにある。
【0027】この発明の別の目的は、各ストレンゲージ
抵抗の抵抗値が経年により湿気でバラバラになっても、
温度特性を維持できるようにすることにある。
【0028】この発明の別の目的は、A/D変換器に起
因する誤差などを防止して、温度特性を維持できるよう
にすることにある。
【0029】この発明の別の目的は、ゼロ点(絶対ゼロ
点)やスパン係数の設定の作業を不要とし、ロードセル
秤を使いやすくすることにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、ストレンゲージ抵抗を起歪体に形成したロードセル
を備え、このロードセルが荷重を受けて生じる歪量に応
じた前記ストレンゲージ抵抗の抵抗値に応じた出力によ
り秤量対象物の荷重を測定するロードセル秤であって、
前記ロードセルに形成されている温度センサと、ゼロ点
及びスパンの前記ストレンゲージ抵抗の抵抗値に応じた
出力並びに前記温度センサの出力の各値をいずれも同一
の複数の温度条件下で検出した検出値に基づいて求め
た、前記ゼロ点及びスパンの出力並びに前記温度センサ
の出力に関する温度係数を予め記憶している記憶手段
と、前記温度センサの出力と前記各温度係数を用いた演
算式に基づく演算により、前記ゼロ点、前記スパンにつ
いての温度補正値を求める演算手段とを備えていること
を特徴とするものである。
【0031】従って、予めゼロ点の出力、スパンの出
力、温度センサの出力の各値を複数の温度条件下で検出
し、記憶させておけば、ゼロ点、スパンについての温度
補正値を求めることができるので、従来の、スパン温度
補正抵抗、ゼロ点温度補正抵抗は不要である。
【0032】なお、温度係数の算出は、例えば、後述の
(15)(16)式を用いて、ゼロ点出力、スパン出力
の温度補正値を求め、後述の(13)(14)式で求め
たゼロ点出力、スパン出力を補正するようにすることが
できる。
【0033】請求項2に記載の発明は、記憶手段は、複
数の一定温度条件として所定の基準温度並びにこの基準
温度より低い第1の温度及び前記基準温度より高い第2
の温度を用いて、この各温度において検出したゼロ点及
びスパンの出力並びに温度センサの出力の各値から各々
複数種類求めた前記ゼロ点及びスパンの出力並びに温度
センサの出力に関する温度係数を予め記憶していて、演
算手段は、前記ゼロ点及びスパンについての温度補正値
を求める演算を、この各温度係数を用いて行なうことを
特徴とするとするものである。
【0034】従って、ストレンゲージ抵抗の抵抗値に応
じた出力電圧の温度特性曲線が湾曲しているような場合
でも、2つの温度条件だけでゼロ点の出力、スパンの出
力、温度センサの出力を測定した場合に比べて、温度特
性曲線の特徴をより反映した温度係数を求めることが可
能となる(図7参照)。
【0035】なお、温度係数は、例えば、後述する
「1.温度係数の算出について」の手法で算出する温度
係数αL、αU、βL、βU、γL、γUを用いることができ
る。
【0036】請求項3に記載の発明は、演算手段によ
り、ゼロ点の温度補正値を求める演算を温度依存性を除
去した演算式に基づいて行なうものであることを特徴と
するとするものである。
【0037】従って、温度依存性を除去した演算式を用
いるので、秤量皿の荷重(初荷重)が変わっても温度補
正値が変化してしまうことがない。
【0038】温度依存性を除去した演算式としては、例
えば、後述する(18)式を用いることができる。
【0039】請求項4に記載の発明は、記憶手段によ
り、秤量皿の荷重を予め記憶していて、演算手段によ
り、前記秤量皿の荷重を用いた演算によりストレンゲー
ジ抵抗の抵抗値に応じた出力の誤差を求め、この誤差に
よりゼロ点についての温度補正値を補正する演算を行な
うことを特徴とするものである。
【0040】従って、各ストレンゲージ抵抗の抵抗値が
経年により湿気でバラバラになっても、温度補正値の誤
差を算出することができる。
【0041】なお、後述する(18)式の場合では、温
度補正値の誤差は、後述する「1.温度係数の算出につ
いて」の「.」に説明しているように、 「k`LB(t2)×{(1+α×Δt)/(1+β×
Δt)}」 となるので、これを温度補正量に加えればよい。
【0042】請求項5に記載の発明は、演算手段を構成
するマイクロコンピュータと、アナログ信号をA/D変
換して前記マイクロコンピュータに出力するA/D変換
器と、このA/D変換器に入力するアナログ信号をスト
レンゲージ抵抗の出力側と温度センサの出力側との間で
切り替える切り替えスイッチとを備えていることを特徴
とするとするものである。
【0043】従って、ホイートストーンブリッジ回路の
出力と温度センサの出力とを、同一のA/D変換器でA
/D変換して、マイクロコンピュータに入力することが
できる。
【0044】請求項6に記載の発明は、マイクロコンピ
ュータにより、切り替えスイッチを可変の時間間隔で温
度センサの出力側に切り替えて、前記温度センサによる
温度検出を前記可変の時間間隔で行ない、この時間間隔
を前記検出温度の経時変化の大きさに応じて調節するも
のであることを特徴とするとするものである。
【0045】従って、単位時間あたりの温度変化が大き
いときは、温度検出の時間間隔を小さくして、温度変化
が温度変化に対する温度補正値の追従性の向上と、秤量
動作のなされていない期間の減少を図ることができる。
【0046】請求項7に記載の発明は、記憶手段は、特
定の温度条件下で検出した検出値に基づいて求めたゼロ
点及びスパンの出力に関する温度係数から得られるスパ
ン係数を予め記憶し、また、前記ゼロ点の出力に関する
温度係数をゼロ点として予め記憶していることを特徴と
するものである。
【0047】従って、既に測定してあるゼロ点、スパン
の温度係数を用いて、ゼロ点(絶対ゼロ点)やスパン係
数の値を知ることができ、これを予め記憶しておくの
で、従来のように、ロードセルに分銅を上げ下げする作
業や、キー入力操作によりゼロ点やスパン係数を設定す
る操作を省くことができる。
【0048】なお、特定の温度条件としては、例えば、
基準温度を用いることができ、スパン係数の算出は、例
えば、後述する(19)式を用いることができる。
【0049】
【発明の実施の形態】図1〜図4は、この発明の一実施
の形態を示すロードセル秤のロードセル1を示すもので
ある。同図において、図9〜図11をと同一符号の部材
は前記従来のロードセル秤の場合と同様の部材であり、
同一符号を用いて説明し、詳細な説明は省略する。
【0050】この実施の形態では、図1に示すように、
スパン温度補正抵抗7、ゼロ点温度補正抵抗8が設けら
れておらず、これに代えて、起歪体2の表面に温度検出
用抵抗21が形成されている。そして、この温度検出用
抵抗21は、図2〜図4に示すように、プリント基板1
0に形成されている温度検出用抵抗22と直列に接続さ
れていて、温度センサ回路23を形成している。すなわ
ち、この温度センサ回路23は温度検出用抵抗21の分
圧の温度変化から温度検出するものである。
【0051】図5は、このロードセル秤の全体的な回路
構成を示すブロック図である。同図に示すように、ロー
ドセル秤に内蔵されたマイクロコンピュータ31は、C
PU、ROM、RAMがバスで接続された周知の構成で
ある。このマイクロコンピュータ31には、EEPRO
M32(記憶手段)、ロードセル秤を操作するキーボー
ド33、LCDなどのディスプレイ装置34、A/D変
換器35が接続されている。切り替えスイッチ36はリ
レーなどから構成され、マイクロコンピュータ31の制
御信号により動作する。この切り替えスイッチ36は、
アンプ37により増幅されたホイートストーンブリッジ
回路11の出力と、温度センサ回路23の出力との間
で、A/D変換器35に対する入力を切り替えるもので
ある。なお、マイクロコンピュータ31、EEPROM
32、A/D変換器35、切り替えスイッチ36、アン
プ37、温度センサ回路23からなる電子回路部分38
はプリント基板10に取り付けられている。
【0052】マイクロコンピュータ31のROMには、
ロードセル秤の各部を制御するための各種プログラム
や、固定データが格納されている。
【0053】また、EEPROM32には、後述する、
個々のロードセル秤の固有の温度係数や、秤量皿の初荷
重などのデータが予め格納されている。
【0054】1.温度係数の算出について 前記のとおり、EEPROM32には所定の温度係数を
予め格納しておく。以下では、この温度係数をどのよう
に求めるかについて説明する。
【0055】まず、ロードセル1のゼロ点と、スパン
と、温度検出用抵抗21の両端間の出力電圧を、基準温
度t2(20℃)、基準温度t2より低い第1の温度t
1(0℃)、基準温度t2より高い第2の温度t3(4
0℃)で測定し、これをマイクロコンピュータ31に記
憶させる。t℃のときのゼロ点、スパン、温度検出用抵
抗21の両端間の出力電圧を、各々、Z(t)、S
(t)、T(t)とすると、これらは、図6の表のよう
になる。
【0056】図6のデータからマイクロコンピュータ3
1により、温度係数を計算して求める。すなわち、ロー
ドセル1のゼロ点の2種類の温度係数αL、αU、ロード
セル1のスパンの2種類の温度係数βL、βU、温度検出
用抵抗22の2種類の温度係数γL、γUを、次のように
求める。
【0057】すなわち、 αL={Z(t2)−Z(t1)}/S(t2)/(t
2−t1) αU={Z(t3)−Z(t2)}/S(t2)/(t
3−t2) βL={S(t2)−S(t1)}/S(t2)/(t
2−t1) βU={S(t3)−S(t2)}/S(t2)/(t
3−t2) γL={T(t2)−Z(t1)}/T(t2)/(t
2−t1) γU={T(t3)−Z(t2)}/T(t2)/(t
3−t2) である。
【0058】ところで、例えばゼロ点Z(t)の場合、
温度係数を単一の温度係数βで示すこともできる。すな
わち、 β={S(t3)−S(t1)}/S(t1)/(t3
−t1) である。
【0059】しかしながら、例えばゼロ点が図7に示す
ような温度特性を示す場合、基準温度t2より低い温度
では、ホイートストーンブリッジ回路11の出力電圧は
上昇し、基準温度t2より低い温度では、ホイートスト
ーンブリッジ回路11の出力電圧は下降しているので、
第1の温度t1と第2の温度t3の平均をとったので
は、図7の温度特性曲線の特徴を温度係数βに充分に反
映することはできない。
【0060】これに対して、基準温度と、この基準温度
より高い温度と、低い温度における測定値を用いて、前
記のように複数の温度係数βL、βUを求め、温度特性曲
線の特徴をより充分に反映させることができるので、後
述する温度補正に及ぼす誤差を小さくすることができ
る。
【0061】なお、以上のように、ロードセル1のゼロ
点と、スパンと、温度検出用抵抗21の両端間の出力電
圧を、基準温度t2(20℃)、基準温度t2より低い
第1の温度t1(0℃)、基準温度t2より高い第2の
温度t3(40℃)で測定し、これに基づいて上記の温
度係数を求めるわけであるが、この各温度における、ゼ
ロ点と、スパンと、温度検出用抵抗21の両端間の出力
電圧は、各温度ごとに同一で短時間の測定期間内のうち
に行なうのが望ましい。そうでないと、各温度での各測
定項目間の相対誤差が増加し、温度補正後の温度特性が
悪くなるからである。
【0062】2.温度補正について .温度補正とは、前記した基準温度、t=t2(℃)
を用いて、他の温度におけるスパンS(t)、ゼロ点Z
(t)の値を、スパンS(t2)、ゼロ点Z(t2)の
値に一致させるための補正を行なうことである。以下で
は、この温度補正の手法について説明する。
【0063】まず、この実施の形態におけるロードセル
1の特性式を前記(5)式を基礎にして求めると、
(5)式で、Rs=0、Rz=0とおいて、 Vde=VE×{(Fx/Fn)×K+kLB} ……(6) と表わされる。
【0064】(6)式のFxを秤量皿の荷重fpと、こ
の秤量皿の上に載置される秤量対象物の荷重fxとに分
けて表記すると、 Vde=VE×[{(fp+fx)/Fn}×K+kLB] ……(7) となる。
【0065】さらに、前記のように、K、kLBは温度
特性をもつので、各々K(t)、kLB(t)と表記す
ると、 Vde=VE×[{(fp+fx)/Fn}×K(t)+kLB(t)] ……(8) となる。
【0066】この(8)式から、スパンS(t)、ゼロ
点Z(t)を求めると、 S(t)=VE×(fx/Fn}×K(t) ……(9) Z(t)=VE×{(fp/Fn)×K(t)+kLB(t)}……(10) となる。
【0067】温度補正を行なうにあたって使用する温度
係数については既に説明した。そして秤量の際の温度t
が基準温度t2より低いときは温度係数αL、βL、γL
を、高いときは温度係数αU、βU、γUを、用いて演算
し、温度補正を行なう。しかし、以下の説明では、便宜
上、温度係数を単に、α、β、γと表記する。
【0068】前記(9)(10)式から、基準温度t2
(℃)のときのスパンS(t2)とゼロ点Z(t2)の
値は、 S(t2)=VE×(fx/Fn}×K(t2) ……(11) Z(t2)=VE×{(fp/Fn)×K(t2)+kLB(t2)} ……(12) となる。
【0069】そこで、t2(℃)を基準として温度変化
量Δtを用いて表わすと、 t(℃)=t2(℃)+Δt(℃)として、 S(t)=S(t2+Δt) =VE×(fx/Fn}×K(t2)×(1+β×Δt) ……(13) Z(t)=Z(t2+Δt) =VE×{(fp/Fn)×K(t2)×(1+β×Δt) +kLB(t2)×(1+α×Δt)} ……(14) (13)(14)式から、温度補正値は、「S(t)−
S(t2)」、「Z(t)−Z(t2)」、として求め
られる。これを、各々、ΔS(t)、ΔZ(t)、とす
ると、ゼロ点、スパンの温度補正値は、 ΔS(t)=VE×(fx/Fn}×K(t2)×(β×Δt)……(15) ΔZ(t)=VE×{(fp/Fn)×K(t2)×(β×Δt) +kLB(t2)×(α×Δt)} ……(16) となる。
【0070】. 前記(16)式で、秤量皿を交換す
ると、秤量皿の荷重fpが変化する。このような場合に
は、前記(16)式で示される、ゼロ点の温度補正値Δ
Z(t)における、 (fp/Fn)×K(t2)×(β×Δt) の項が、変化してしまうので、温度補正を正常に行なう
ことができない。
【0071】この点を解決するため、ホイートストーン
ブリッジ回路11の出力信号をA/D変換器35でA/
D変換するに際し、A/D変換器31の感度Q(t2)
を、 「Q(t2)/(1+β×Δt)」 に変更してからA/D変換すると、前記(13)(1
4)式は、 S(t)/(1+β×Δt)=VE×(fx/Fn)×K(t2) ……(17) Z(t)/(1+β×Δt)=VE×{(fp/Fn)×K(t2) +kLB(t2)×(1+α×Δt)/(1+β×Δt)}……(18) のようになる。
【0072】この(18)式における、 「(fp/Fn)×K(t2)」、 の項には、 「(1+β×Δt)」 の項を含んでいないため、温度依存性を除去することが
できる。
【0073】従って、温度によるスパンの変化量は、 ΔS(t)=0、 となり、また、 ΔVLB(t)=kLB(t2)×{(1+α×Δt)
/(1+β×Δt)} となって、fpの変化は温度特性に無関係となる。
【0074】.前記(18)式において、ストレンゲ
ージ抵抗3、4、5、6の抵抗値R1、R2、R3、R
4は、経年により湿気でばらばらに変化し、これによっ
て、kLB(t2)が変化して、 「kLB(t2)+k`LB(t2)」 となったときは、ゼロ点の温度補正値ΔZ(t)は、 「k`LB(t2)×{(1+α×Δt)/(1+β×
Δt)}」 の誤差を生じるため、温度特性が悪くなる。
【0075】これを防止するため、予めEEPROM3
2に秤量皿の荷重(初荷重)fpを記憶しておく。この
データにより、ゼロバランスの変化分である、k`LB
(t2)、を検出できるので、 「k`LB(t2)×{(1+α×Δt)/(1+β×
Δt)}」 も温度補正量に加えることができ、温度特性の悪化を防
止することができる。
【0076】次に、この実施の形態のロードセル秤の秤
量の際の動作について説明する。
【0077】図8は、この実施の形態のロードセル秤の
秤量作業を説明するフローチャートである。
【0078】まず、マイクロコンピュータ31のCPU
は、時間Nが経過したか否かを判断する(ステップS
1)。時間Nは、切り替えスイッチ36を温度センサ回
路23側に切り替えて、温度センサ回路23による温度
測定を行なうインターバル時間間隔であり、予め、例え
ばN1、N2、N3の3種類が用意されていて、この時
間は、N1>N2>N3の関係にある。すなわち、時間
Nが経過したか否かの判断(ステップS1)は、現在設
定されているN1、N2、N3のうちのいずれかの時間
が経過したか否かの判断である。秤量作業の開始時にお
いては、時間Nの初期値N0(例えば、=N2)を用い
て判断する。
【0079】時間Nが経過していないときは、切り替え
スイッチ36をホイートストーンブリッジ回路11側に
切り替えておいて、ホイートストーンブリッジ回路11
の出力検出と、この検出出力と温度センサ回路23によ
る前回の検出出力とに基づいて、ゼロ点、スパンを求
め、秤量のための所定の演算を行なう(ステップS
2)。
【0080】すなわち、ステップS2では、前記(1
3)(14)式〔あるいは、(17)(18)式〕で表
わされるアルゴリズムで、ゼロ点Z(t)、スパンS
(t)を求め、これを(15)(16)式で表わされる
温度補正値ΔZ(t)、ΔS(t)(前記2..の手
法を用いることもできる)で補正して、このゼロ点、ス
パンの補正後の値と、ホイートストーンブリッジ回路1
1の出力を用い、周知のアルゴリズムにより秤量対象物
の荷重を求め、これをディスプレイ装置34に表示す
る。
【0081】時間Nが経過したときは、切り替えスイッ
チ36を温度センサ回路23側に切り替えて温度検出を
行ない、今回の検出温度tn+1と前回の検出温度tnか
ら、現在の時間Nの間の検出温度の単位時間あたりの値
Mを、 (tn+1−tn)/N=M で算出する(ステップS3)。
【0082】この単位時間あたりの値Mについては、こ
の値Mについて、予め設定された値q1、q2(q1<
q2)と比較される(ステップS4、S5、S6)。
【0083】そして、M<q1であるときは、時間Nと
してN1を設定する(ステップS4、S7)。q1≦M
<q2であるときは、時間NとしてN2を設定する(ス
テップS5、S8)。そして、q2≦Mであるときは、
時間NとしてN3を設定する(ステップS6、S9)。
【0084】このように、単位時間あたりの値Mの大き
さにより温度検出のインターバルの時間Nを変化させる
ことで、単位時間あたりの温度変化が大きいときは、温
度測定時間の間隔を小さくして、温度変化に対する温度
補正の追従性を向上させることができ、また、秤量動作
のされていない期間を減少させることができる。
【0085】また、切り替えスイッチ36を用い、ホイ
ートストーンブリッジ回路11からの出力のA/D変換
と、温度センサ回路23からの出力のA/D変換を、別
々のA/D変換器で行なったとすると、ホイートストー
ンブリッジ回路11に入力する電源電圧VEの変化に対
して、A/D変換器自体のスパン、ゼロ点の変化率が異
なってしまう。
【0086】これに対し、この実施の形態では、切り替
えスイッチ36を用い、ホイートストーンブリッジ回路
11からの出力のA/D変換と、温度センサ回路23か
らの出力のA/D変換を、単一のA/D変換器35で行
なう構成としたので、各測定値の間の相対的な誤差を除
去することができる。
【0087】3.ゼロ点、スパン係数の設定について この実施の形態のロードセル秤では、図6に示すよう
な、ゼロ点Z(t)、スパンS(t)の測定値のデータ
があるため、従来のように、ゼロ点(絶対ゼロ点)Z
k、スパン係数Saの設定の作業は省略することができ
る。以下では、この実施の形態のロードセル秤における
ゼロ点Zk、スパン係数Saの設定について説明する。
【0088】図9は、ロードセル1に加わえられる荷重
(グラム表示)を横軸、ホイートストーンブリッジ回路
11の出力(アンプ37で増幅され、A/D変換器35
でA/D変換されて、マイクロコンピュータ31に入力
されるデジタル値)を縦軸にとって、両者の関係を説明
するグラフである。まず、初荷重、すなわち秤量皿に何
の秤量対象物も載せないときのホイートストーンブリッ
ジ回路11の出力a1がゼロ点Zkである。このゼロ点
Zkとしては、基準温度t2(20℃)におけるゼロ点
Z(t2)の値(図6参照)をそのまま用いることがで
きるので、ゼロ点Z(t2)の値をゼロ点Zkの値とし
て予めEEPROM32に記憶しておく。
【0089】また、秤量皿に定格荷重の分銅を載せたと
きのホイートストーンブリッジ回路11の出力をa2と
すると、“a2−a1”の値がスパンである。そして、
このスパンの値として基準温度t2(20℃)における
スパンS(t2)の値(図6参照)をそのまま用いるこ
とができるので、スパン係数Saは、次の(19)式を
用いて、 Sa=Z(t2)/S(t2) ……(19) となる。
【0090】そこで、測定したゼロ点Z(t2)、スパ
ンS(t2)の値を用いてスパン係数Saを求めてお
き、この求めたスパン係数Saの値をEEPROM32
に記憶しておく。
【0091】実際に秤量対象物の荷重を測定するとき
は、t℃の温度条件で荷重を測定する場合のホイートス
トーンブリッジ回路11の出力の温度補正前の値(デジ
タル値)をCT(t)、このCT(t)の温度補正後の
値をWct(t)とすると、 Wct(t)=CT(t)×Sa ……(20) となる。
【0092】そこで、温度補正後のWct(t)の値を
用い、周知の演算処理を行なって、秤量対象物のグラム
表示の荷重を求めることができる。このように、この実
施の形態のロードセル秤によれば、ロードセルに分銅を
上げ下げする作業や、キー入力操作によりゼロ点やスパ
ン係数を設定する操作を省くことができるので、ゼロ点
やスパン係数の設定の作業を不要とし、ロードセル秤を
使いやすくすることができる。
【0093】
【発明の効果】請求項1に記載の発明は、ストレンゲー
ジ抵抗を起歪体に形成したロードセルを備え、このロー
ドセルが荷重を受けて生じる歪量に応じた前記ストレン
ゲージ抵抗の抵抗値に応じた出力により秤量対象物の荷
重を測定するロードセル秤であって、前記ロードセルに
形成されている温度センサと、ゼロ点及びスパンの前記
ストレンゲージ抵抗の抵抗値に応じた出力並びに前記温
度センサの出力の各値をいずれも同一の複数の温度条件
下で検出した検出値に基づいて求めた、前記ゼロ点及び
スパンの出力並びに前記温度センサの出力に関する温度
係数を予め記憶している記憶手段と、前記温度センサの
出力と前記各温度係数を用いた演算式に基づく演算によ
り、前記ゼロ点、前記スパンについての温度補正値を求
める演算手段とを備えていることを特徴とするものであ
るので、予めゼロ点の出力、スパンの出力、温度センサ
の出力の各値を複数の温度条件下で検出し、記憶させて
おけば、ゼロ点、スパンについての温度補正値を求める
ことができるので、従来の、スパンやゼロ点調節用の抵
抗は不要であるため、これらの抵抗の抵抗値の煩雑な調
整作業を不要とし、製造コストを低減することができ
る。
【0094】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、記憶手段は、複数の一定温度条件とし
て所定の基準温度並びにこの基準温度より低い第1の温
度及び前記基準温度より高い第2の温度を用いて、この
各温度において検出したゼロ点及びスパンの出力並びに
温度センサの出力の各値から各々複数種類求めた前記ゼ
ロ点及びスパンの出力並びに温度センサの出力に関する
温度係数を予め記憶していて、演算手段は、前記ゼロ点
及びスパンについての温度補正値を求める演算を、この
各温度係数を用いて行なうことを特徴とするとするもの
であるので、ホイートストーンブリッジ回路の出力電圧
の温度特性曲線が湾曲しているような場合でも、2つの
温度条件だけでゼロ点の出力、スパンの出力、温度セン
サの出力を測定した場合に比べて、温度特性曲線の特徴
をより反映した温度係数を求めることが可能となり、温
度係数が温度補正に及ぼす誤差を低減し、温度特性を向
上させることができる。
【0095】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の発明において、演算手段により、ゼロ点の温
度補正値を求める演算を温度依存性を除去した演算式に
基づいて行なうものであることを特徴とするとするもの
であるので、温度依存性を除去した演算式を用いるの
で、秤量皿の荷重(初荷重)が変わっても温度補正値が
変化してしまうことがないため、秤量皿の交換にかかわ
らず、温度特性を維持することができる。
【0096】請求項4に記載の発明は、請求項1、2、
3のいずれかに記載の発明において、記憶手段により、
秤量皿の荷重を予め記憶していて、演算手段により、前
記秤量皿の荷重を用いた演算によりストレンゲージ抵抗
の抵抗値に応じた出力の誤差を求め、この誤差によりゼ
ロ点についての温度補正値を補正する演算を行なうこと
を特徴とするものであるので、各ストレンゲージ抵抗の
抵抗値が経年により湿気でバラバラになっても、温度補
正値の誤差を算出することができ、温度特性を維持する
ことができる。
【0097】請求項5に記載の発明は、請求項1、2、
3、4のいずれかに記載の発明において、演算手段を構
成するマイクロコンピュータと、アナログ信号をA/D
変換して前記マイクロコンピュータに出力するA/D変
換器と、このA/D変換器に入力するアナログ信号をス
トレンゲージ抵抗の出力側と温度センサの出力側との間
で切り替える切り替えスイッチとを備えていることを特
徴とするとするものであるので、ホイートストーンブリ
ッジ回路の出力と温度センサの出力とを、同一のA/D
変換器でA/D変換して、マイクロコンピュータに入力
することができ、各測定値間の相対的な誤差を除去し
て、個別のA/D変換器を使用する場合に比べて、温度
特性を向上させることができる。
【0098】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の発明において、マイクロコンピュータにより、切り替
えスイッチを可変の時間間隔で温度センサの出力側に切
り替えて、前記温度センサによる温度検出を前記可変の
時間間隔で行ない、この時間間隔を前記検出温度の経時
変化の大きさに応じて調節するものであることを特徴と
するものであるので、単位時間あたりの温度変化が大き
いときは、温度検出の時間間隔を小さくして、温度変化
が温度変化に対する温度補正値の追従性の向上と、秤量
動作のなされていない期間の減少を図ることができる。
【0099】請求項7に記載の発明は、請求項1、2、
3、4、5、6のいずれかに記載の発明において、記憶
手段は、特定の温度条件下で検出した検出値に基づいて
求めたゼロ点及びスパンの出力に関する温度係数から得
られるスパン係数を予め記憶し、また、前記ゼロ点の出
力に関する温度係数をゼロ点として予め記憶しているこ
とを特徴とするものであるため、既に測定してあるゼロ
点、スパンの温度係数を用いて、ゼロ点(絶対ゼロ点)
やスパン係数の値を知ることができ、これを予め記憶し
ておくので、ロードセルに分銅を上げ下げする作業や、
キー入力操作によりゼロ点やスパン係数を設定する操作
を省くことができるので、ゼロ点やスパン係数の設定の
作業を不要とし、ロードセル秤を使いやすくすることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態であるロードセル秤に
用いるロードセルの斜視図である。
【図2】前記ロードセルにプリント基板を取り付けたと
きの斜視図である。
【図3】前記ロードセルのホイートストーンブリッジ回
路の回路図である。
【図4】前記ロードセルの温度センサ回路の回路図であ
る。
【図5】前記ロードセルの全体的な回路構成を示すブロ
ック図である。
【図6】この発明の一実施の形態で温度係数を求める際
の測定データ項目を示す表である。
【図7】スパンの温度特性曲線の例を示すグラフであ
る。
【図8】前記ロードセル秤で秤量する場合の動作を説明
するフローチャートである。
【図9】前記ロードセルに加わえられる荷重に対する、
ホイートストーンブリッジ回路の出力を説明するグラフ
である。
【図10】従来のロードセルの斜視図である。
【図11】従来のロードセルにプリント基板を取り付け
たときの斜視図である。
【図12】従来のロードセルのホイートストーンブリッ
ジ回路の回路図である。
【符号の説明】
1 ロードセル 3、4、5、6 ストレンゲージ抵抗 11 ホイートストーンブリッジ回路 21 温度センサ 31 マイクロコンピュータ 32 記憶手段 35 A/D変換器 36 切り替えスイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西田 学 静岡県三島市南町6番78号 株式会社テッ ク三島事業所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ストレンゲージ抵抗を起歪体に形成した
    ロードセルを備え、 このロードセルが荷重を受けて生じる歪量に応じた前記
    ストレンゲージ抵抗の抵抗値に応じた出力により秤量対
    象物の荷重を測定するロードセル秤であって、 前記ロードセルに形成されている温度センサと、 ゼロ点及びスパンの前記ストレンゲージ抵抗の抵抗値に
    応じた出力並びに前記温度センサの出力の各値をいずれ
    も同一の複数の温度条件下で検出した検出値に基づいて
    求めた、前記ゼロ点及びスパンの出力並びに前記温度セ
    ンサの出力に関する温度係数を予め記憶している記憶手
    段と、 前記温度センサの出力と前記各温度係数を用いた演算式
    に基づく演算により、前記ゼロ点、前記スパンについて
    の温度補正値を求める演算手段とを備えていることを特
    徴とするロードセル秤。
  2. 【請求項2】 記憶手段は、 複数の一定温度条件として所定の基準温度並びにこの基
    準温度より低い第1の温度及び前記基準温度より高い第
    2の温度を用いて、この各温度において検出したゼロ点
    及びスパンの出力並びに温度センサの出力の各値から各
    々複数種類求めた前記ゼロ点及びスパンの出力並びに温
    度センサの出力に関する温度係数を予め記憶していて、 演算手段は、 前記ゼロ点及びスパンについての温度補正値を求める演
    算を、この各温度係数を用いて行なうことを特徴とする
    請求項1に記載のロードセル秤。
  3. 【請求項3】 演算手段により、 ゼロ点の温度補正値を求める演算を温度依存性を除去し
    た演算式に基づいて行なうものであることを特徴とする
    請求項1または2に記載のロードセル秤。
  4. 【請求項4】 記憶手段により、 秤量皿の荷重を予め記憶していて、 演算手段により、 前記秤量皿の荷重を用いた演算によりストレンゲージ抵
    抗の抵抗値に応じた出力の誤差を求め、この誤差により
    ゼロ点についての温度補正値を補正する演算を行なうこ
    とを特徴とする請求項1、2、3のいずれかに記載のロ
    ードセル秤。
  5. 【請求項5】 演算手段を構成するマイクロコンピュー
    タと、 アナログ信号をA/D変換して前記マイクロコンピュー
    タに出力するA/D変換器と、 このA/D変換器に入力するアナログ信号をストレンゲ
    ージ抵抗の出力側と温度センサの出力側との間で切り替
    える切り替えスイッチとを備えていることを特徴とする
    請求項1、2、3、4のいずれかに記載のロードセル
    秤。
  6. 【請求項6】 マイクロコンピュータにより、 切り替えスイッチを可変の時間間隔で温度センサの出力
    側に切り替えて、前記温度センサによる温度検出を前記
    可変の時間間隔で行ない、この時間間隔を前記検出温度
    の経時変化の大きさに応じて調節するものであることを
    特徴とする請求項5に記載のロードセル秤。
  7. 【請求項7】 記憶手段は、 特定の温度条件下で検出した検出値に基づいて求めたゼ
    ロ点及びスパンの出力に関する温度係数から得られるス
    パン係数を予め記憶し、また、前記ゼロ点の出力に関す
    る温度係数をゼロ点として予め記憶していることを特徴
    とする請求項1、2、3、4、5、6のいずれかに記載
    のロードセル秤。
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