JPH11124407A - 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 - Google Patents
塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法Info
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- JPH11124407A JPH11124407A JP28956997A JP28956997A JPH11124407A JP H11124407 A JPH11124407 A JP H11124407A JP 28956997 A JP28956997 A JP 28956997A JP 28956997 A JP28956997 A JP 28956997A JP H11124407 A JPH11124407 A JP H11124407A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ゲル化性能と耐熱性とに優れた塩素化塩化ビ
ニル系樹脂の製造方法を提供する。 【解決手段】 反応器内に、塩化ビニル系樹脂と液体塩
素及び/又は気体塩素とを導入して塩素化反応を行うこ
とによる塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法であって、
前記塩素化反応は、反応温度が80〜140℃であり、
前記塩素化反応は、過酸化水素、過酸化水素水、及び、
10時間半減期温度が60〜130℃である油溶性反応
開始剤のうち少なくとも1種を反応触媒として用いるも
のであり、前記反応触媒は、前記塩素化反応の開始から
終了までの間、連続的に供給されるものであり、前記反
応触媒は、1時間あたり、塩化ビニル系樹脂100重量
部に対して0.0005〜0.2重量部供給されるもの
である塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法。
ニル系樹脂の製造方法を提供する。 【解決手段】 反応器内に、塩化ビニル系樹脂と液体塩
素及び/又は気体塩素とを導入して塩素化反応を行うこ
とによる塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法であって、
前記塩素化反応は、反応温度が80〜140℃であり、
前記塩素化反応は、過酸化水素、過酸化水素水、及び、
10時間半減期温度が60〜130℃である油溶性反応
開始剤のうち少なくとも1種を反応触媒として用いるも
のであり、前記反応触媒は、前記塩素化反応の開始から
終了までの間、連続的に供給されるものであり、前記反
応触媒は、1時間あたり、塩化ビニル系樹脂100重量
部に対して0.0005〜0.2重量部供給されるもの
である塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩素化塩化ビニル
系樹脂の製造方法に関する。
系樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂(以下、PVC樹脂と
もいう)は、機械的強度、耐候性、耐薬品性に優れた材
料として、多くの分野に用いられている。しかしなが
ら、耐熱性に劣るため、PVC樹脂を塩素化することに
より耐熱性を向上させた塩素化塩化ビニル系樹脂(以
下、CPVC樹脂ともいう)が開発されている。
もいう)は、機械的強度、耐候性、耐薬品性に優れた材
料として、多くの分野に用いられている。しかしなが
ら、耐熱性に劣るため、PVC樹脂を塩素化することに
より耐熱性を向上させた塩素化塩化ビニル系樹脂(以
下、CPVC樹脂ともいう)が開発されている。
【0003】PVC樹脂は、熱変形温度が低く使用可能
な上限温度が60〜70℃付近であるため、熱水に対し
て使用できないのに対し、CPVC樹脂は熱変形温度が
PVC樹脂よりも20〜40℃も高いため、熱水に対し
ても使用可能であり、例えば、耐熱パイプ、耐熱継手、
耐熱バルブ等に好適に使用されている。
な上限温度が60〜70℃付近であるため、熱水に対し
て使用できないのに対し、CPVC樹脂は熱変形温度が
PVC樹脂よりも20〜40℃も高いため、熱水に対し
ても使用可能であり、例えば、耐熱パイプ、耐熱継手、
耐熱バルブ等に好適に使用されている。
【0004】しかしながら、CPVC樹脂は熱変形温度
が高いため、成形加工性時にゲル化させるには高温と強
い剪断力とを必要とし、成形加工時に分解して着色しや
すいという傾向があった。従って、CPVC樹脂は成形
加工幅が狭く、不充分なゲル化状態で製品化されること
が多く、素材のもつ性能を充分発揮できているとはいえ
なかった。また、これらゲル化性能向上の要求に加え
て、より高い耐熱性も要求されるようになっている。
が高いため、成形加工性時にゲル化させるには高温と強
い剪断力とを必要とし、成形加工時に分解して着色しや
すいという傾向があった。従って、CPVC樹脂は成形
加工幅が狭く、不充分なゲル化状態で製品化されること
が多く、素材のもつ性能を充分発揮できているとはいえ
なかった。また、これらゲル化性能向上の要求に加え
て、より高い耐熱性も要求されるようになっている。
【0005】このような問題点を解決するため、例え
ば、特開昭49−6080号公報には、イオン性乳化
剤、水溶性金属塩及び水溶性高分子分散剤からなる懸濁
安定剤を使用し、約1μmの基本粒子からなる凝集体で
構成されたPVC樹脂を塩素化する方法が開示されてい
る(樹脂粒子の改良提案)。しかしながら、この方法で
は、成形加工時のゲル化性能は向上しているもののまだ
充分ではなく、また、重合の際に多量のスケールが発生
し、これが重合槽の壁面に付着して除熱効果を阻害する
ため、そのスケール除去作業を必要とするという問題点
があった。
ば、特開昭49−6080号公報には、イオン性乳化
剤、水溶性金属塩及び水溶性高分子分散剤からなる懸濁
安定剤を使用し、約1μmの基本粒子からなる凝集体で
構成されたPVC樹脂を塩素化する方法が開示されてい
る(樹脂粒子の改良提案)。しかしながら、この方法で
は、成形加工時のゲル化性能は向上しているもののまだ
充分ではなく、また、重合の際に多量のスケールが発生
し、これが重合槽の壁面に付着して除熱効果を阻害する
ため、そのスケール除去作業を必要とするという問題点
があった。
【0006】特開平5−132602号公報には、CP
VC樹脂とPVC樹脂とを特定の粘度範囲内になるよう
にブレンドし、高耐熱性を得る方法が開示されている
(樹脂ブレンドによる改良提案)。しかしながら、この
方法では、ビカット値で3〜4℃程度の耐熱性の向上
と、溶融粘度の改善による若干のゲル化性能の向上が期
待できる程度で、我々が目指しているような高い耐熱性
とゲル化性能とを充分に達成するものではなかった。
VC樹脂とPVC樹脂とを特定の粘度範囲内になるよう
にブレンドし、高耐熱性を得る方法が開示されている
(樹脂ブレンドによる改良提案)。しかしながら、この
方法では、ビカット値で3〜4℃程度の耐熱性の向上
と、溶融粘度の改善による若干のゲル化性能の向上が期
待できる程度で、我々が目指しているような高い耐熱性
とゲル化性能とを充分に達成するものではなかった。
【0007】耐熱性に優れたCPVC樹脂の製造方法と
して、塩素をPVC樹脂粒子内部に均一に拡散させた後
に塩素化反応を行う方法が古くから知られている。例え
ば、特公昭45−6032号公報には、塩素をPVC樹
脂粒子内部に均一に拡散するために、クロロホルム、四
塩化炭素等の塩素含有溶媒で樹脂を膨潤処理する技術が
開示されている。しかしながら、反応系での塩素含有溶
媒の使用は、一定の効果はみられるものの、これら塩素
含有溶媒を反応後に除去する工程が煩雑であり、また、
大幅な耐熱性向上を達成するものではなかった。
して、塩素をPVC樹脂粒子内部に均一に拡散させた後
に塩素化反応を行う方法が古くから知られている。例え
ば、特公昭45−6032号公報には、塩素をPVC樹
脂粒子内部に均一に拡散するために、クロロホルム、四
塩化炭素等の塩素含有溶媒で樹脂を膨潤処理する技術が
開示されている。しかしながら、反応系での塩素含有溶
媒の使用は、一定の効果はみられるものの、これら塩素
含有溶媒を反応後に除去する工程が煩雑であり、また、
大幅な耐熱性向上を達成するものではなかった。
【0008】特表昭57−501184号公報には、液
体塩素をPVC樹脂の膨潤剤として使用する技術とし
て、予め少量の液体塩素でPVC樹脂を膨潤させた後、
固体離散の粉体状態で反応を進める方法が開示されてい
る。このような技術は、膨潤剤自身が同時に塩素化のた
めの塩素源でもあるため、塩素化反応プロセス上、優れ
た方法ではあるが、塩素化反応においてのPVC樹脂粒
子位置によるバラツキが大きすぎるため、充分な耐熱性
を有するCPVC樹脂を得ることができない問題があっ
た。また、同様に液体塩素をPVC樹脂の膨潤剤として
使用する技術として、特表昭57−502218号公報
には、PVC樹脂の5〜30倍という大量の液体塩素を
媒体として用い、また、膨潤時の温度を−50〜50℃
とし、塩素化反応を−30〜25℃において実施する方
法が開示されている。しかしながら、液体塩素をPVC
樹脂の懸濁媒体として使用しているため、液化状態を保
つためには、低温下で膨潤と反応とを継続する必要があ
り、光照射による反応開始後のラジカル転移反応が遅
く、また、バラツキが大きい。従って、高い耐熱性を有
するCPVC樹脂を得ることができず、また、大過剰の
液体塩素を回収再生するプロセスも煩雑であり、工程コ
ストがかさむという問題があった。
体塩素をPVC樹脂の膨潤剤として使用する技術とし
て、予め少量の液体塩素でPVC樹脂を膨潤させた後、
固体離散の粉体状態で反応を進める方法が開示されてい
る。このような技術は、膨潤剤自身が同時に塩素化のた
めの塩素源でもあるため、塩素化反応プロセス上、優れ
た方法ではあるが、塩素化反応においてのPVC樹脂粒
子位置によるバラツキが大きすぎるため、充分な耐熱性
を有するCPVC樹脂を得ることができない問題があっ
た。また、同様に液体塩素をPVC樹脂の膨潤剤として
使用する技術として、特表昭57−502218号公報
には、PVC樹脂の5〜30倍という大量の液体塩素を
媒体として用い、また、膨潤時の温度を−50〜50℃
とし、塩素化反応を−30〜25℃において実施する方
法が開示されている。しかしながら、液体塩素をPVC
樹脂の懸濁媒体として使用しているため、液化状態を保
つためには、低温下で膨潤と反応とを継続する必要があ
り、光照射による反応開始後のラジカル転移反応が遅
く、また、バラツキが大きい。従って、高い耐熱性を有
するCPVC樹脂を得ることができず、また、大過剰の
液体塩素を回収再生するプロセスも煩雑であり、工程コ
ストがかさむという問題があった。
【0009】更に、特開平6−128320号公報で
は、PVC樹脂の塩素化方法として、2段階の工程によ
る塩素化方法(2段階後塩素化法)が開示されている。
この方法は、塩素含有率を70〜75重量%と高くする
ことにより、高い耐熱性をもつCPVC系樹脂を得よう
とするものである(高塩素化方法による改良提案)。し
かしながら、この方法では、塩素含有率に応じて高耐熱
性を期待することはできるものの、高塩素化により予測
されるゲル化性能の悪化を食い止めるための手段が示さ
れていないため、高耐熱性とゲル化性能とを実用レベル
で達成するものではなかった。
は、PVC樹脂の塩素化方法として、2段階の工程によ
る塩素化方法(2段階後塩素化法)が開示されている。
この方法は、塩素含有率を70〜75重量%と高くする
ことにより、高い耐熱性をもつCPVC系樹脂を得よう
とするものである(高塩素化方法による改良提案)。し
かしながら、この方法では、塩素含有率に応じて高耐熱
性を期待することはできるものの、高塩素化により予測
されるゲル化性能の悪化を食い止めるための手段が示さ
れていないため、高耐熱性とゲル化性能とを実用レベル
で達成するものではなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑
み、ゲル化性能と耐熱性とに優れた塩素化塩化ビニル系
樹脂の製造方法を提供することを目的とする。
み、ゲル化性能と耐熱性とに優れた塩素化塩化ビニル系
樹脂の製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、反応器内に、
塩化ビニル系樹脂と液体塩素及び/又は気体塩素とを導
入して塩素化反応を行うことによる塩素化塩化ビニル系
樹脂の製造方法であって、上記塩素化反応は、反応温度
が80〜140℃であり、上記塩素化反応は、過酸化水
素、過酸化水素水、及び、10時間半減期温度が60〜
130℃である油溶性反応開始剤のうち少なくとも1種
を反応触媒として用いるものであり、上記反応触媒は、
上記塩素化反応の開始から終了までの間、連続的に供給
されるものであり、上記反応触媒は、1時間あたり、塩
化ビニル系樹脂100重量部に対して0.0005〜
0.2重量部供給されるものである塩素化塩化ビニル系
樹脂の製造方法である。以下に本発明を詳述する。
塩化ビニル系樹脂と液体塩素及び/又は気体塩素とを導
入して塩素化反応を行うことによる塩素化塩化ビニル系
樹脂の製造方法であって、上記塩素化反応は、反応温度
が80〜140℃であり、上記塩素化反応は、過酸化水
素、過酸化水素水、及び、10時間半減期温度が60〜
130℃である油溶性反応開始剤のうち少なくとも1種
を反応触媒として用いるものであり、上記反応触媒は、
上記塩素化反応の開始から終了までの間、連続的に供給
されるものであり、上記反応触媒は、1時間あたり、塩
化ビニル系樹脂100重量部に対して0.0005〜
0.2重量部供給されるものである塩素化塩化ビニル系
樹脂の製造方法である。以下に本発明を詳述する。
【0012】従来の塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法
においては、塩素の均一拡散を念頭に置いた塩素化プロ
セスと、塩化ビニル系樹脂の粒子構造との両方に着目し
たものはなかった。本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂の
製造方法は、この両方に着目して、最適な塩素化分布状
態を達成することにより、ゲル化性能と耐熱性とが共に
優れた塩素化塩化ビニル系樹脂を得るものである。
においては、塩素の均一拡散を念頭に置いた塩素化プロ
セスと、塩化ビニル系樹脂の粒子構造との両方に着目し
たものはなかった。本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂の
製造方法は、この両方に着目して、最適な塩素化分布状
態を達成することにより、ゲル化性能と耐熱性とが共に
優れた塩素化塩化ビニル系樹脂を得るものである。
【0013】本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂(CPV
C樹脂)の製造方法は、反応器内に、塩化ビニル系樹脂
(PVC樹脂)と液体塩素及び/又は気体塩素とを導入
して塩素化反応を行うことによる。上記塩化ビニル系樹
脂とは、塩化ビニル単量体単独、又は、塩化ビニル単量
体及び塩化ビニル単量体と共重合可能な他の単量体の混
合物を公知の方法で重合してなる樹脂である。上記塩化
ビニル単量体と共重合可能な他の単量体としては特に限
定されず、例えば、酢酸ビニル等のアルキルビニルエス
テル類;エチレン、プロピレン等のα−モノオレフィン
類;塩化ビニリデン;スチレン等が挙げられる。これら
は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記塩化ビニル系樹脂の平均重合度としては特に限定さ
れず、通常一般に用いられる400〜3000のものを
使用することができる。
C樹脂)の製造方法は、反応器内に、塩化ビニル系樹脂
(PVC樹脂)と液体塩素及び/又は気体塩素とを導入
して塩素化反応を行うことによる。上記塩化ビニル系樹
脂とは、塩化ビニル単量体単独、又は、塩化ビニル単量
体及び塩化ビニル単量体と共重合可能な他の単量体の混
合物を公知の方法で重合してなる樹脂である。上記塩化
ビニル単量体と共重合可能な他の単量体としては特に限
定されず、例えば、酢酸ビニル等のアルキルビニルエス
テル類;エチレン、プロピレン等のα−モノオレフィン
類;塩化ビニリデン;スチレン等が挙げられる。これら
は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記塩化ビニル系樹脂の平均重合度としては特に限定さ
れず、通常一般に用いられる400〜3000のものを
使用することができる。
【0014】上記塩化ビニル系樹脂の製造法は特に限定
されず、懸濁重合、塊状重合、乳化重合等の通常知られ
ている方法によって製造されたものを用いることができ
る。上記塩化ビニル系樹脂の製造に使用される重合器
(耐圧オートクレーブ)の形状及び構造としては特に限
定されず、従来より塩化ビニル系樹脂の重合に使用され
ているものを用いることができる。攪拌翼としては特に
限定されず、例えば、ファウドラー翼、パドル翼、ター
ビン翼、ファンタービン翼、ブルマージン翼等の汎用的
に用いられているものが挙げられるが、特に、ファウド
ラー翼が好適に用いられ、邪魔板(バッフル)との組み
合わせについても特に制限されない。
されず、懸濁重合、塊状重合、乳化重合等の通常知られ
ている方法によって製造されたものを用いることができ
る。上記塩化ビニル系樹脂の製造に使用される重合器
(耐圧オートクレーブ)の形状及び構造としては特に限
定されず、従来より塩化ビニル系樹脂の重合に使用され
ているものを用いることができる。攪拌翼としては特に
限定されず、例えば、ファウドラー翼、パドル翼、ター
ビン翼、ファンタービン翼、ブルマージン翼等の汎用的
に用いられているものが挙げられるが、特に、ファウド
ラー翼が好適に用いられ、邪魔板(バッフル)との組み
合わせについても特に制限されない。
【0015】上記塩化ビニル系樹脂の表面特性及び表皮
(以下、スキンという)構造については特に限定されな
いが、BET比表面積値は、1.3〜8m2 /gが好ま
しい。BET比表面積値が1.3m2 /g未満である
と、塩化ビニル系樹脂粒子内部に0.1μm以下の微細
孔が少なくなるため、塩素化が均一に行われず、その結
果、得られる塩素化塩化ビニル系樹脂の耐熱性が向上し
なくなるおそれがあり、8m2 /gを超えると、塩素化
前の塩化ビニル系樹脂粒子自体の耐熱性が低下するた
め、得られる塩素化塩化ビニル系樹脂の加工性が悪くな
る。より好ましくは、1.5〜5m2 /gである。
(以下、スキンという)構造については特に限定されな
いが、BET比表面積値は、1.3〜8m2 /gが好ま
しい。BET比表面積値が1.3m2 /g未満である
と、塩化ビニル系樹脂粒子内部に0.1μm以下の微細
孔が少なくなるため、塩素化が均一に行われず、その結
果、得られる塩素化塩化ビニル系樹脂の耐熱性が向上し
なくなるおそれがあり、8m2 /gを超えると、塩素化
前の塩化ビニル系樹脂粒子自体の耐熱性が低下するた
め、得られる塩素化塩化ビニル系樹脂の加工性が悪くな
る。より好ましくは、1.5〜5m2 /gである。
【0016】上記塩化ビニル系樹脂は、電子分光化学分
析(ESCA分析)による粒子表面分析において、炭素
元素と塩素元素との1S結合エネルギー値(eV)にお
けるピーク比〔(塩素原子ピーク)×2/炭素原子ピー
ク)〕が、0.6を超えるものであるのが好ましい。
0.6以下であると、塩化ビニル系樹脂粒子表面に分散
剤等の添加剤が吸着していると考えられるため、後工程
での塩素化速度が遅くなるだけでなく得られる塩素化塩
化ビニル系樹脂の成形加工性に問題を生じる。より好ま
しくは、0.7を超えるものである。
析(ESCA分析)による粒子表面分析において、炭素
元素と塩素元素との1S結合エネルギー値(eV)にお
けるピーク比〔(塩素原子ピーク)×2/炭素原子ピー
ク)〕が、0.6を超えるものであるのが好ましい。
0.6以下であると、塩化ビニル系樹脂粒子表面に分散
剤等の添加剤が吸着していると考えられるため、後工程
での塩素化速度が遅くなるだけでなく得られる塩素化塩
化ビニル系樹脂の成形加工性に問題を生じる。より好ま
しくは、0.7を超えるものである。
【0017】上記ピーク比が0.6を超える塩化ビニル
系樹脂の中には、塩化ビニル系樹脂粒子表面のスキンの
面積が少なく、粒子内部の微細構造(1次粒子)が露出
している粒子(以下、スキンレス塩化ビニル系樹脂とい
う)が存在する。同じエネルギー比である場合は、スキ
ンレス塩化ビニル系樹脂を用いることが好ましい。
系樹脂の中には、塩化ビニル系樹脂粒子表面のスキンの
面積が少なく、粒子内部の微細構造(1次粒子)が露出
している粒子(以下、スキンレス塩化ビニル系樹脂とい
う)が存在する。同じエネルギー比である場合は、スキ
ンレス塩化ビニル系樹脂を用いることが好ましい。
【0018】上記塩化ビニル系樹脂の化学構造における
原子の存在比は、塩素原子:炭素原子=1:2であり
(末端構造、分岐を考慮しないとき)、上記1S結合エ
ネルギー値(eV)におけるピーク比〔(塩素原子ピー
ク)×2/炭素原子ピーク)は0〜1の値となる。ピー
ク比が0である場合は、塩化ビニル系樹脂粒子表面が塩
化ビニル樹脂以外で、かつ、塩素を含まない他の物質に
より覆われていることを意味し、ピーク比が1である場
合には、完全に塩化ビニル系樹脂粒子表面が、完全に塩
化ビニル成分のみで覆われていることを意味する。
原子の存在比は、塩素原子:炭素原子=1:2であり
(末端構造、分岐を考慮しないとき)、上記1S結合エ
ネルギー値(eV)におけるピーク比〔(塩素原子ピー
ク)×2/炭素原子ピーク)は0〜1の値となる。ピー
ク比が0である場合は、塩化ビニル系樹脂粒子表面が塩
化ビニル樹脂以外で、かつ、塩素を含まない他の物質に
より覆われていることを意味し、ピーク比が1である場
合には、完全に塩化ビニル系樹脂粒子表面が、完全に塩
化ビニル成分のみで覆われていることを意味する。
【0019】上記に示したBET比表面積値及び1S結
合エネルギー値(eV)におけるピーク比を有する塩化
ビニル系樹脂は、例えば、分散剤として高ケン化度(6
0〜90モル%)若しくは低ケン化度(20〜60モル
%)又はその両方のポリ酢酸ビニル、高級脂肪酸エステ
ル類等を、乳化剤としてアニオン系乳化剤、ノニオン系
乳化剤等を添加して水懸濁重合することにより得ること
ができる。
合エネルギー値(eV)におけるピーク比を有する塩化
ビニル系樹脂は、例えば、分散剤として高ケン化度(6
0〜90モル%)若しくは低ケン化度(20〜60モル
%)又はその両方のポリ酢酸ビニル、高級脂肪酸エステ
ル類等を、乳化剤としてアニオン系乳化剤、ノニオン系
乳化剤等を添加して水懸濁重合することにより得ること
ができる。
【0020】塩素化反応を行う反応器としては特に限定
されず、ガラスライニングが施されたステンレス製の反
応器の他、チタン製反応器等、通常、塩素化反応を行う
際に用いられる反応器を用いることができる。
されず、ガラスライニングが施されたステンレス製の反
応器の他、チタン製反応器等、通常、塩素化反応を行う
際に用いられる反応器を用いることができる。
【0021】上記塩素化反応は、塩化ビニル系樹脂と液
体塩素及び/又は気体塩素を上記反応器に導入して行う
が、最初に、塩化ビニル系樹脂を水性媒体により懸濁状
態にする。上記塩化ビニル系樹脂の懸濁液は、例えば、
重合反応を行った塩化ビニル系樹脂を乾燥させた後、再
度、水性媒体で懸濁させることにより調製したものでも
よく、上記塩化ビニル系樹脂を重合させた後の重合系中
から塩酸等の塩素化反応に好ましくない物質を除去した
ものであってもよい。反応器に仕込む水性媒体の量は特
に限定されないが、通常、塩化ビニル系樹脂100重量
部に対して、200〜1000重量部の割合が好まし
い。
体塩素及び/又は気体塩素を上記反応器に導入して行う
が、最初に、塩化ビニル系樹脂を水性媒体により懸濁状
態にする。上記塩化ビニル系樹脂の懸濁液は、例えば、
重合反応を行った塩化ビニル系樹脂を乾燥させた後、再
度、水性媒体で懸濁させることにより調製したものでも
よく、上記塩化ビニル系樹脂を重合させた後の重合系中
から塩酸等の塩素化反応に好ましくない物質を除去した
ものであってもよい。反応器に仕込む水性媒体の量は特
に限定されないが、通常、塩化ビニル系樹脂100重量
部に対して、200〜1000重量部の割合が好まし
い。
【0022】次に、上記塩化ビニル系樹脂樹脂の懸濁液
に液体塩素及び/又は気体塩素を導入して、塩素化反応
を行う。この際、液体塩素を導入する方が工程上から
も、効率的であるが、反応途中で、塩素の補給のため又
は圧力調整のために、気体塩素を適宜吹き込んでもよ
い。
に液体塩素及び/又は気体塩素を導入して、塩素化反応
を行う。この際、液体塩素を導入する方が工程上から
も、効率的であるが、反応途中で、塩素の補給のため又
は圧力調整のために、気体塩素を適宜吹き込んでもよ
い。
【0023】上記塩素化における塩素化反応は、上記塩
化ビニル系樹脂懸濁液に対して上記液体塩素及び/又は
気体塩素を添加した後、例えば、光を照射して光反応的
に塩素化を促進させる方法、熱により樹脂の結合や塩素
を励起させて塩素化を促進する方法等により行われる。
化ビニル系樹脂懸濁液に対して上記液体塩素及び/又は
気体塩素を添加した後、例えば、光を照射して光反応的
に塩素化を促進させる方法、熱により樹脂の結合や塩素
を励起させて塩素化を促進する方法等により行われる。
【0024】光エネルギーにより塩素化する場合の光源
としては、例えば、紫外光線;水銀灯、アーク灯、白熱
電球、蛍光灯、カーボンアーク等の可視光線等が挙げら
れる。これらのうち、紫外光線が効果的である。熱エネ
ルギーにより塩素化する場合は、加熱方法として、例え
ば、反応器壁からの外部ジャケット方式、内部ジャケッ
ト方式、スチーム吹き込み方式等が挙げられる。これら
のうち、外部ジャケット方式、内部ジャケット方式が効
果的である。
としては、例えば、紫外光線;水銀灯、アーク灯、白熱
電球、蛍光灯、カーボンアーク等の可視光線等が挙げら
れる。これらのうち、紫外光線が効果的である。熱エネ
ルギーにより塩素化する場合は、加熱方法として、例え
ば、反応器壁からの外部ジャケット方式、内部ジャケッ
ト方式、スチーム吹き込み方式等が挙げられる。これら
のうち、外部ジャケット方式、内部ジャケット方式が効
果的である。
【0025】本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方
法においては、塩素化反応の反応温度は、80〜140
℃である。80℃未満であると、反応触媒の連続的供給
による反応促進効果が得られず、塩素化反応速度が遅く
なり、塩素の樹脂粒子内の均一性が得られず、その結
果、高耐熱性の塩素化塩化ビニル系樹脂が得られず、1
40℃を超えると、塩素の樹脂粒子内の溶解性が大きく
減少して塩素化反応が遅くなり、樹脂粒子内での塩素化
が不均一化し易いため、得られる塩素化塩化ビニル系樹
脂に着色等の問題が生じるので、上記範囲に限定され
る。好ましくは、90〜130℃である。
法においては、塩素化反応の反応温度は、80〜140
℃である。80℃未満であると、反応触媒の連続的供給
による反応促進効果が得られず、塩素化反応速度が遅く
なり、塩素の樹脂粒子内の均一性が得られず、その結
果、高耐熱性の塩素化塩化ビニル系樹脂が得られず、1
40℃を超えると、塩素の樹脂粒子内の溶解性が大きく
減少して塩素化反応が遅くなり、樹脂粒子内での塩素化
が不均一化し易いため、得られる塩素化塩化ビニル系樹
脂に着色等の問題が生じるので、上記範囲に限定され
る。好ましくは、90〜130℃である。
【0026】本発明における上記塩素化反応では、過酸
化水素、過酸化水素水、及び、10時間半減期温度が6
0〜130℃である油溶性反応開始剤のうち少なくとも
1種を反応触媒として用いる。上記過酸化水素、上記過
酸化水素水及び上記油溶性反応開始剤は、遊離ラジカル
発生のための開始剤として作用するが、上記温度範囲内
で、ラジカル生成が円滑に進行する。
化水素、過酸化水素水、及び、10時間半減期温度が6
0〜130℃である油溶性反応開始剤のうち少なくとも
1種を反応触媒として用いる。上記過酸化水素、上記過
酸化水素水及び上記油溶性反応開始剤は、遊離ラジカル
発生のための開始剤として作用するが、上記温度範囲内
で、ラジカル生成が円滑に進行する。
【0027】上記10時間半減期温度が60〜130℃
である油溶性反応開始剤化合物としては、例えば、有機
パーオキサイド化合物、アゾ系化合物等が挙げられる。
上記有機パーオキサイド化合物としては、例えば、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド(10時間半減期温度:
105℃(以下、単に温度を記す))、メチルイソブチ
ルケトンパーオキサイド(105℃)、シクロヘキサノ
ンパーオキサイド(90℃)、メチルシクロヘキサンパ
ーオキサイド(96℃)等のケトンパーオキサイド化合
物;ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオ
キサイド(60℃)、ラウロイルパーオキサイド(61
℃)、アセチルパーオキサイド(69℃)、ベンゾイル
パーオキサイド(72℃)、p−クロロベンゾイルパー
オキサイド(75℃)等のジアシルパーオキサイド化合
物;ジクミルパーオキサイド(117℃)、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン
(118℃)、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイ
ソプロピル)ベンゼン(121℃)、t−ブチルミルパ
ーオキサイド(121℃)、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド(126℃)等のジアルキルパーオキサイド化合
物;1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン(95℃)、1,1−ジ−t
−ブチルパーオキシシクロヘキサン(97℃)、2,2
−ジ−t−ブチルパーオキシブタン(102℃)、4,
4−ジ−t−ブチルパーオキシ−n−ブチルバレレート
(110℃)等のパーオキシケタール化合物;t−ブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(74℃)、
t−ブチルパーオキシ−イソブチレート(78℃)、ジ
−t−ブチルパーオキシ−ヘキサハイドロテレフタレー
ト(83℃)、t−ブチルパーオキシ−アゼレート(9
9℃)、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチ
ルヘキサノエート(100℃)、t−ブチルパーオキシ
−アセテート(103℃)、t−ブチルパーオキシ−ベ
ンゾエート(105℃)等のアルキルパーエステル化合
物;t−ブチルパーオキシ−イゾプロピルカーボネート
(97℃)等のパーカーボネート化合物等が挙げられ
る。
である油溶性反応開始剤化合物としては、例えば、有機
パーオキサイド化合物、アゾ系化合物等が挙げられる。
上記有機パーオキサイド化合物としては、例えば、メチ
ルエチルケトンパーオキサイド(10時間半減期温度:
105℃(以下、単に温度を記す))、メチルイソブチ
ルケトンパーオキサイド(105℃)、シクロヘキサノ
ンパーオキサイド(90℃)、メチルシクロヘキサンパ
ーオキサイド(96℃)等のケトンパーオキサイド化合
物;ビス−3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオ
キサイド(60℃)、ラウロイルパーオキサイド(61
℃)、アセチルパーオキサイド(69℃)、ベンゾイル
パーオキサイド(72℃)、p−クロロベンゾイルパー
オキサイド(75℃)等のジアシルパーオキサイド化合
物;ジクミルパーオキサイド(117℃)、2,5−ジ
メチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン
(118℃)、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイ
ソプロピル)ベンゼン(121℃)、t−ブチルミルパ
ーオキサイド(121℃)、ジ−t−ブチルパーオキサ
イド(126℃)等のジアルキルパーオキサイド化合
物;1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン(95℃)、1,1−ジ−t
−ブチルパーオキシシクロヘキサン(97℃)、2,2
−ジ−t−ブチルパーオキシブタン(102℃)、4,
4−ジ−t−ブチルパーオキシ−n−ブチルバレレート
(110℃)等のパーオキシケタール化合物;t−ブチ
ルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(74℃)、
t−ブチルパーオキシ−イソブチレート(78℃)、ジ
−t−ブチルパーオキシ−ヘキサハイドロテレフタレー
ト(83℃)、t−ブチルパーオキシ−アゼレート(9
9℃)、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチ
ルヘキサノエート(100℃)、t−ブチルパーオキシ
−アセテート(103℃)、t−ブチルパーオキシ−ベ
ンゾエート(105℃)等のアルキルパーエステル化合
物;t−ブチルパーオキシ−イゾプロピルカーボネート
(97℃)等のパーカーボネート化合物等が挙げられ
る。
【0028】上記アゾ系化合物としては、例えば、2,
2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)(65
℃)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)(67℃)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン
−1−カルボニトリル)(88℃)、2−フェニルアゾ
−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル(1
22℃)等のアゾニトリル化合物;2,2′−アゾビス
(2,4,4−トリメチルペンタン)(110℃)等の
アルキルアゾ化合物等が挙げられる。
2′−アゾビス(2−メチルプロピオニトリル)(65
℃)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリ
ル)(67℃)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン
−1−カルボニトリル)(88℃)、2−フェニルアゾ
−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル(1
22℃)等のアゾニトリル化合物;2,2′−アゾビス
(2,4,4−トリメチルペンタン)(110℃)等の
アルキルアゾ化合物等が挙げられる。
【0029】上記油溶性反応開始剤の好ましい10時間
半減期温度は、70〜120℃である。これら油溶性反
応開始剤としては、上記した油溶性反応開始剤のうち、
10時間半減期温度が70〜120℃のものが挙げられ
る。塩素化反応温度は、上記したように80〜140℃
であるので、これらの範囲内で塩素化反応温度t(℃)
を設定した後、油溶性反応開始剤の10時間半減期温度
が(t−30)℃〜(t+10)℃の温度範囲になるよ
うな油溶性反応開始剤を使用するのが好ましい。
半減期温度は、70〜120℃である。これら油溶性反
応開始剤としては、上記した油溶性反応開始剤のうち、
10時間半減期温度が70〜120℃のものが挙げられ
る。塩素化反応温度は、上記したように80〜140℃
であるので、これらの範囲内で塩素化反応温度t(℃)
を設定した後、油溶性反応開始剤の10時間半減期温度
が(t−30)℃〜(t+10)℃の温度範囲になるよ
うな油溶性反応開始剤を使用するのが好ましい。
【0030】上記3種類の反応触媒の中では、分子量が
小さいために塩化ビニル系樹脂内の細部に行き渡り、塩
素化反応を促進させる点、塩素化が樹脂粒子内で円滑に
進行するために高耐熱性樹脂が得られる点、及び、ラジ
カル生成物の分解物が着色を引き起こすおそれがない点
等の理由から、過酸化水素又は過酸化水素水が好まし
い。
小さいために塩化ビニル系樹脂内の細部に行き渡り、塩
素化反応を促進させる点、塩素化が樹脂粒子内で円滑に
進行するために高耐熱性樹脂が得られる点、及び、ラジ
カル生成物の分解物が着色を引き起こすおそれがない点
等の理由から、過酸化水素又は過酸化水素水が好まし
い。
【0031】上記反応触媒は、前記塩素化反応の開始か
ら終了までの間、連続的に供給される。上記塩素化反応
の開始時点とは、塩素源としての液体塩素又は気体塩素
が、塩化ビニル系樹脂及び水性媒体と共に反応器内に懸
濁状態で存在し、反応容器内が80〜140℃に保持さ
れ、かつ、上記反応触媒が供給された時点が反応開始時
点となる。従って、塩素化反応が進行するすべての条件
が満たされている場合には、上記反応触媒が供給された
時点が反応開始時点となる。
ら終了までの間、連続的に供給される。上記塩素化反応
の開始時点とは、塩素源としての液体塩素又は気体塩素
が、塩化ビニル系樹脂及び水性媒体と共に反応器内に懸
濁状態で存在し、反応容器内が80〜140℃に保持さ
れ、かつ、上記反応触媒が供給された時点が反応開始時
点となる。従って、塩素化反応が進行するすべての条件
が満たされている場合には、上記反応触媒が供給された
時点が反応開始時点となる。
【0032】また、塩素化反応の終了時点とは、上記し
た反応が進行する条件の一つが欠落した状態となった時
点を意味する。塩化ビニル系樹脂の塩素含有率が所定の
割合となったときに、塩素化反応が終了することになる
が、実際的には、塩素化反応を終了させるために、塩素
化反応のための設定条件の変更を行った時点を反応終了
時点とする。
た反応が進行する条件の一つが欠落した状態となった時
点を意味する。塩化ビニル系樹脂の塩素含有率が所定の
割合となったときに、塩素化反応が終了することになる
が、実際的には、塩素化反応を終了させるために、塩素
化反応のための設定条件の変更を行った時点を反応終了
時点とする。
【0033】本発明における上記反応触媒の連続的な供
給とは、反応器への反応触媒の完全に連続的、持続的な
供給を意味する他、3分間程度以内の間隔を空けた間欠
的供給をも意味する。従って、例えば、2分間に1回の
滴下や分割投入等は、連続的な供給とするが、間欠的に
供給する場合は、1分以内の間隔で反応触媒を投入する
方が好ましい。3分間の間隔よりも長い反応触媒の間欠
的な滴下は、塩素化反応の速度がラジカルの消失により
変動するため、塩素化反応が円滑に進行せず、高耐熱性
の塩素化塩化ビニル系樹脂が得られないおそれがあるた
め好ましくない。
給とは、反応器への反応触媒の完全に連続的、持続的な
供給を意味する他、3分間程度以内の間隔を空けた間欠
的供給をも意味する。従って、例えば、2分間に1回の
滴下や分割投入等は、連続的な供給とするが、間欠的に
供給する場合は、1分以内の間隔で反応触媒を投入する
方が好ましい。3分間の間隔よりも長い反応触媒の間欠
的な滴下は、塩素化反応の速度がラジカルの消失により
変動するため、塩素化反応が円滑に進行せず、高耐熱性
の塩素化塩化ビニル系樹脂が得られないおそれがあるた
め好ましくない。
【0034】上記反応触媒は、1時間あたり、塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対して0.0005〜0.2重
量部供給される。0.0005重量部未満であると、上
記反応触媒の絶対量が少なすぎるために塩素化反応が遅
くなり、かつ、反応触媒が反応器内で均一に分散しない
おそれが生じ、高耐熱性の塩素化塩化ビニル系樹脂が得
られず、0.2重量部を超えると、上記反応触媒の量が
過剰となるため、塩素化の割合が樹脂粒子内で不均一化
し、やはり高耐熱性の塩素化塩化ビニル系樹脂が得られ
ないため、上記範囲に限定される。好ましくは、1時間
あたり、0.001〜0.1重量部である。
ル系樹脂100重量部に対して0.0005〜0.2重
量部供給される。0.0005重量部未満であると、上
記反応触媒の絶対量が少なすぎるために塩素化反応が遅
くなり、かつ、反応触媒が反応器内で均一に分散しない
おそれが生じ、高耐熱性の塩素化塩化ビニル系樹脂が得
られず、0.2重量部を超えると、上記反応触媒の量が
過剰となるため、塩素化の割合が樹脂粒子内で不均一化
し、やはり高耐熱性の塩素化塩化ビニル系樹脂が得られ
ないため、上記範囲に限定される。好ましくは、1時間
あたり、0.001〜0.1重量部である。
【0035】上記塩素化反応は、得られる塩素化塩化ビ
ニル系樹脂の塩素含有率が、60〜72重量%となるよ
うに調整して実施することが好ましい。塩素の含有量が
60%未満であると、得られる塩素化塩化ビニル系樹脂
が耐熱性に乏しくなり、72重量%を超えると、耐熱性
は高くなるが、ゲル化性が悪化し、耐熱成形品の成形に
不利になる。より好ましくは、63〜70重量%であ
る。
ニル系樹脂の塩素含有率が、60〜72重量%となるよ
うに調整して実施することが好ましい。塩素の含有量が
60%未満であると、得られる塩素化塩化ビニル系樹脂
が耐熱性に乏しくなり、72重量%を超えると、耐熱性
は高くなるが、ゲル化性が悪化し、耐熱成形品の成形に
不利になる。より好ましくは、63〜70重量%であ
る。
【0036】反応器内の圧力は特に限定されないが、塩
素圧力が高いほど塩素が塩化ビニル系樹脂の内部に浸透
し易いため、0.3〜2MPaが好ましい。
素圧力が高いほど塩素が塩化ビニル系樹脂の内部に浸透
し易いため、0.3〜2MPaが好ましい。
【0037】本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方
法によれば、上記した特定の反応触媒を使用し、当該反
応触媒を連続的に供給することにより、ラジカルが均一
的に、かつ、円滑に生成し、樹脂内部の塩素化を効率的
に行うことができるため、ゲル化性能と耐熱性に優れた
塩素化塩化ビニル系樹脂を製造することができる。
法によれば、上記した特定の反応触媒を使用し、当該反
応触媒を連続的に供給することにより、ラジカルが均一
的に、かつ、円滑に生成し、樹脂内部の塩素化を効率的
に行うことができるため、ゲル化性能と耐熱性に優れた
塩素化塩化ビニル系樹脂を製造することができる。
【0038】本発明2は、反応器内に、塩化ビニル系樹
脂と液体塩素及び/又は気体塩素とを導入して塩素化反
応を行うことによる塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法
であって、上記塩化ビニル系樹脂は、水性媒体中に懸濁
状態とした後に、塩素化反応を行うものであり、上記塩
素化反応は、反応温度が90〜130℃であり、上記塩
素化反応は、過酸化水素、過酸化水素水、及び、10時
間半減期温度が100〜140℃である油溶性反応開始
剤のうち少なくとも1種を反応触媒として用い、当該反
応触媒の供給は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
て0.001〜0.1重量部の量を一括して行い、か
つ、10時間半減期温度が60〜100℃である油溶性
反応開始剤を反応触媒として用い、当該反応触媒の供給
は、1時間あたり、塩化ビニル系樹脂100重量部に対
して0.0005〜0.05重量部の量、前記塩素化反
応の開始から終了までの間、連続的に行うものである塩
素化塩化ビニル系樹脂の製造方法である。
脂と液体塩素及び/又は気体塩素とを導入して塩素化反
応を行うことによる塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法
であって、上記塩化ビニル系樹脂は、水性媒体中に懸濁
状態とした後に、塩素化反応を行うものであり、上記塩
素化反応は、反応温度が90〜130℃であり、上記塩
素化反応は、過酸化水素、過酸化水素水、及び、10時
間半減期温度が100〜140℃である油溶性反応開始
剤のうち少なくとも1種を反応触媒として用い、当該反
応触媒の供給は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対し
て0.001〜0.1重量部の量を一括して行い、か
つ、10時間半減期温度が60〜100℃である油溶性
反応開始剤を反応触媒として用い、当該反応触媒の供給
は、1時間あたり、塩化ビニル系樹脂100重量部に対
して0.0005〜0.05重量部の量、前記塩素化反
応の開始から終了までの間、連続的に行うものである塩
素化塩化ビニル系樹脂の製造方法である。
【0039】本発明2の塩素化塩化ビニル系樹脂の製造
方法において、原料の塩化ビニル系樹脂は、本発明1で
用いたものと同様のものを使用することができる。ま
た、本発明2では、上記塩化ビニル系樹脂を水性媒体中
に懸濁状態とした後、液体塩素及び/又は気体塩素を導
入して塩素化反応を行うが、懸濁状態の塩化ビニル系樹
脂を調製する際の水性媒体の量等の条件、及び、液体塩
素及び/又は気体塩素の導入条件は、本発明1の場合と
同様でよい。また、塩素化を行う際の反応器も、本発明
1の場合と同様でよく、光を照射して光反応的に塩素化
を促進させる方法、熱により樹脂の結合や塩素を励起さ
せて塩素化を促進する方法等を採用してもよい。
方法において、原料の塩化ビニル系樹脂は、本発明1で
用いたものと同様のものを使用することができる。ま
た、本発明2では、上記塩化ビニル系樹脂を水性媒体中
に懸濁状態とした後、液体塩素及び/又は気体塩素を導
入して塩素化反応を行うが、懸濁状態の塩化ビニル系樹
脂を調製する際の水性媒体の量等の条件、及び、液体塩
素及び/又は気体塩素の導入条件は、本発明1の場合と
同様でよい。また、塩素化を行う際の反応器も、本発明
1の場合と同様でよく、光を照射して光反応的に塩素化
を促進させる方法、熱により樹脂の結合や塩素を励起さ
せて塩素化を促進する方法等を採用してもよい。
【0040】本発明2における塩素化反応の反応温度
は、90〜130℃である。90℃未満であると、反応
触媒の連続的供給による反応促進効果が得られず、塩素
化反応速度が遅くなり、塩素の樹脂粒子内の均一性が得
られず、その結果、高耐熱性の塩素化塩化ビニル系樹脂
が得られず、反応時間も長くなり、130℃を超える
と、塩素の樹脂粒子内の溶解性が大きく減少して塩素化
反応が遅くなり、樹脂粒子内での塩素化が不均一化し易
いため、得られる塩素化塩化ビニル系樹脂に着色等の問
題が生じるので、上記範囲に限定される。
は、90〜130℃である。90℃未満であると、反応
触媒の連続的供給による反応促進効果が得られず、塩素
化反応速度が遅くなり、塩素の樹脂粒子内の均一性が得
られず、その結果、高耐熱性の塩素化塩化ビニル系樹脂
が得られず、反応時間も長くなり、130℃を超える
と、塩素の樹脂粒子内の溶解性が大きく減少して塩素化
反応が遅くなり、樹脂粒子内での塩素化が不均一化し易
いため、得られる塩素化塩化ビニル系樹脂に着色等の問
題が生じるので、上記範囲に限定される。
【0041】本発明2における上記塩素化反応では、反
応触媒の一括添加方法と、反応触媒の連続的供給方法と
を併用する。但し、一括添加と連続的供給との順序は特
に限定されず、一括添加に先立ち、連続的供給を行って
もよいが、一括添加後に連続的供給を開始するか、一括
添加と連続的供給とを同時に行うのが好ましい。
応触媒の一括添加方法と、反応触媒の連続的供給方法と
を併用する。但し、一括添加と連続的供給との順序は特
に限定されず、一括添加に先立ち、連続的供給を行って
もよいが、一括添加後に連続的供給を開始するか、一括
添加と連続的供給とを同時に行うのが好ましい。
【0042】まず、一括添加方法として、過酸化水素、
過酸化水素水、及び、10時間半減期温度が100〜1
40℃である油溶性反応開始剤のうち少なくとも1種を
反応触媒として用い、塩化ビニル系樹脂100重量部に
対して0.001〜0.1重量部の反応触媒を一括して
添加する。
過酸化水素水、及び、10時間半減期温度が100〜1
40℃である油溶性反応開始剤のうち少なくとも1種を
反応触媒として用い、塩化ビニル系樹脂100重量部に
対して0.001〜0.1重量部の反応触媒を一括して
添加する。
【0043】上記10時間半減期温度が100〜140
℃である油溶性反応開始剤化合物としては、例えば、有
機パーオキサイド化合物、アゾ系化合物等が挙げられ
る。上記有機パーオキサイド及び上記アゾ系化合物とし
ては、本発明1で例示したもののうち、10時間半減期
温度が100℃以上のケトンパーオキサイド化合物、ジ
アルキルパーオキサイド化合物、パーオキシケタール化
合物、アルキルパーエステル化合物、アゾニトリル化合
物、アルキルアゾ化合物等が挙げられる。
℃である油溶性反応開始剤化合物としては、例えば、有
機パーオキサイド化合物、アゾ系化合物等が挙げられ
る。上記有機パーオキサイド及び上記アゾ系化合物とし
ては、本発明1で例示したもののうち、10時間半減期
温度が100℃以上のケトンパーオキサイド化合物、ジ
アルキルパーオキサイド化合物、パーオキシケタール化
合物、アルキルパーエステル化合物、アゾニトリル化合
物、アルキルアゾ化合物等が挙げられる。
【0044】上記油溶性反応開始剤の好ましい10時間
半減期温度は、105〜135℃であり、これら油溶性
反応開始剤としては、上記した油溶性反応開始剤のう
ち、10時間半減期温度が105〜135℃のものが挙
げられる。塩素化反応温度は、上記したように90〜1
30℃であるので、これらの範囲内で塩素化反応温度t
(℃)を設定した後、油溶性反応開始剤の10時間半減
期温度がt℃〜(t+20)℃の温度範囲になるような
油溶性反応開始剤を使用するのが好ましい。また、上記
3種類の反応触媒の中では、過酸化水素又は過酸化水素
水が好ましい。
半減期温度は、105〜135℃であり、これら油溶性
反応開始剤としては、上記した油溶性反応開始剤のう
ち、10時間半減期温度が105〜135℃のものが挙
げられる。塩素化反応温度は、上記したように90〜1
30℃であるので、これらの範囲内で塩素化反応温度t
(℃)を設定した後、油溶性反応開始剤の10時間半減
期温度がt℃〜(t+20)℃の温度範囲になるような
油溶性反応開始剤を使用するのが好ましい。また、上記
3種類の反応触媒の中では、過酸化水素又は過酸化水素
水が好ましい。
【0045】上記反応触媒は、塩化ビニル系樹脂100
重量部に対して0.001〜0.1重量部供給される。
0.001重量部未満であると、上記反応触媒の絶対量
が少なすぎるために塩素化反応が遅くなり、かつ、反応
触媒が反応器内で均一に分散しないおそれが生じ、高耐
熱性の塩素化塩化ビニル系樹脂が得られず、0.1重量
部を超えると、連続供給する反応触媒の量も勘案する
と、上記反応触媒の量が過剰となり、塩素化の割合が樹
脂粒子内で不均一化し、やはり高耐熱性の塩素化塩化ビ
ニル系樹脂が得られないため、上記範囲に限定される。
好ましくは、0.002〜0.05重量部である。
重量部に対して0.001〜0.1重量部供給される。
0.001重量部未満であると、上記反応触媒の絶対量
が少なすぎるために塩素化反応が遅くなり、かつ、反応
触媒が反応器内で均一に分散しないおそれが生じ、高耐
熱性の塩素化塩化ビニル系樹脂が得られず、0.1重量
部を超えると、連続供給する反応触媒の量も勘案する
と、上記反応触媒の量が過剰となり、塩素化の割合が樹
脂粒子内で不均一化し、やはり高耐熱性の塩素化塩化ビ
ニル系樹脂が得られないため、上記範囲に限定される。
好ましくは、0.002〜0.05重量部である。
【0046】次に、本発明2においては、連続供給とし
て、10時間半減期温度が60〜100℃である油溶性
反応開始剤を反応触媒として用い、1時間あたり、塩化
ビニル系樹脂100重量部に対して0.0005〜0.
05重量部の量の反応触媒を、前記塩素化反応の開始か
ら終了までの間、連続的に供給する。
て、10時間半減期温度が60〜100℃である油溶性
反応開始剤を反応触媒として用い、1時間あたり、塩化
ビニル系樹脂100重量部に対して0.0005〜0.
05重量部の量の反応触媒を、前記塩素化反応の開始か
ら終了までの間、連続的に供給する。
【0047】上記10時間半減期温度が60〜100℃
である油溶性反応開始剤化合物としては、例えば、有機
パーオキサイド化合物、アゾ系化合物等が挙げられる。
上記有機パーオキサイド及び上記アゾ系化合物として
は、本発明1で例示したもののうち、10時間半減期温
度が60〜100℃のケトンパーオキサイド化合物、ジ
アシルパーオキサイド化合物、パーオキシケタール化合
物、アルキルパーエステル化合物、パーカーボネート化
合物、アゾニトリル化合物等が挙げられる。
である油溶性反応開始剤化合物としては、例えば、有機
パーオキサイド化合物、アゾ系化合物等が挙げられる。
上記有機パーオキサイド及び上記アゾ系化合物として
は、本発明1で例示したもののうち、10時間半減期温
度が60〜100℃のケトンパーオキサイド化合物、ジ
アシルパーオキサイド化合物、パーオキシケタール化合
物、アルキルパーエステル化合物、パーカーボネート化
合物、アゾニトリル化合物等が挙げられる。
【0048】上記油溶性反応開始剤の好ましい10時間
半減期温度は、65〜95℃であり、これら油溶性反応
開始剤としては、上記した油溶性反応開始剤のうち、1
0時間半減期温度が65〜95℃のものが挙げられる。
塩素化反応温度は、上記したように90〜130℃であ
るので、これらの範囲内で塩素化反応温度t(℃)を設
定した後、油溶性反応開始剤の10時間半減期温度が
(t−40)℃〜(t−20)℃の温度範囲になるよう
な油溶性反応開始剤を使用するのが好ましい。
半減期温度は、65〜95℃であり、これら油溶性反応
開始剤としては、上記した油溶性反応開始剤のうち、1
0時間半減期温度が65〜95℃のものが挙げられる。
塩素化反応温度は、上記したように90〜130℃であ
るので、これらの範囲内で塩素化反応温度t(℃)を設
定した後、油溶性反応開始剤の10時間半減期温度が
(t−40)℃〜(t−20)℃の温度範囲になるよう
な油溶性反応開始剤を使用するのが好ましい。
【0049】本発明2において、塩素化反応開始時点と
塩素化反応終了の時点は、本発明1の場合と同様であ
り、他の条件が整っておれば、一括添加、連続的供給に
かかわらず、反応触媒を添加した時点を反応開始時とす
る。本発明2における上記反応触媒の連続的な供給と
は、反応器への反応触媒の完全に連続的、持続的な供給
を意味する他、5分間程度以内の間隔を空けた供給をも
意味する。従って、例えば、3分間に1回の滴下や分割
投入等は、連続的な供給であるが、間欠的に供給する場
合は、3分以内の間隔で反応触媒を投入する方が好まし
い。5分間の間隔よりも長い反応触媒の間欠的な滴下
は、塩素化反応の速度がラジカルの消失により変動する
ため、塩素化反応が円滑に進行せず、高耐熱性の塩素化
塩化ビニル系樹脂が得られないおそれがあるため好まし
くない。
塩素化反応終了の時点は、本発明1の場合と同様であ
り、他の条件が整っておれば、一括添加、連続的供給に
かかわらず、反応触媒を添加した時点を反応開始時とす
る。本発明2における上記反応触媒の連続的な供給と
は、反応器への反応触媒の完全に連続的、持続的な供給
を意味する他、5分間程度以内の間隔を空けた供給をも
意味する。従って、例えば、3分間に1回の滴下や分割
投入等は、連続的な供給であるが、間欠的に供給する場
合は、3分以内の間隔で反応触媒を投入する方が好まし
い。5分間の間隔よりも長い反応触媒の間欠的な滴下
は、塩素化反応の速度がラジカルの消失により変動する
ため、塩素化反応が円滑に進行せず、高耐熱性の塩素化
塩化ビニル系樹脂が得られないおそれがあるため好まし
くない。
【0050】上記反応触媒は、1時間あたり、塩化ビニ
ル系樹脂100重量部に対して0.0005〜0.2重
量部供給される。0.0005重量部未満であると、上
記反応触媒の絶対量が少なすぎるために塩素化反応が遅
くなり、かつ、反応触媒が反応器内で均一に分散しない
おそれが生じ、高耐熱性の塩素化塩化ビニル系樹脂が得
られず、0.2重量部を超えると、上記反応触媒の量が
過剰となるため、塩素化の割合が樹脂粒子内で不均一化
し、やはり高耐熱性の塩素化塩化ビニル系樹脂が得られ
ないため、上記範囲に限定される。好ましくは、1時間
あたり、0.001〜0.3重量部である。
ル系樹脂100重量部に対して0.0005〜0.2重
量部供給される。0.0005重量部未満であると、上
記反応触媒の絶対量が少なすぎるために塩素化反応が遅
くなり、かつ、反応触媒が反応器内で均一に分散しない
おそれが生じ、高耐熱性の塩素化塩化ビニル系樹脂が得
られず、0.2重量部を超えると、上記反応触媒の量が
過剰となるため、塩素化の割合が樹脂粒子内で不均一化
し、やはり高耐熱性の塩素化塩化ビニル系樹脂が得られ
ないため、上記範囲に限定される。好ましくは、1時間
あたり、0.001〜0.3重量部である。
【0051】このように本発明2においては、反応触媒
の一括添加方法と、反応触媒の連続的供給方法とを併用
するので、下記するように、塩素化反応の生産工程上で
の問題が解消し、得られる塩素化塩化ビニル系樹脂内部
の塩素化分布の均一性が確保される。
の一括添加方法と、反応触媒の連続的供給方法とを併用
するので、下記するように、塩素化反応の生産工程上で
の問題が解消し、得られる塩素化塩化ビニル系樹脂内部
の塩素化分布の均一性が確保される。
【0052】生産工程上の問題点とは、一括添加のみを
行った場合には、反応触媒を添加した直後にラジカルの
量が多くなりすぎるため、反応熱の除去が困難となり、
また、塩素化反応が時間的に不均一に行われるという点
である。
行った場合には、反応触媒を添加した直後にラジカルの
量が多くなりすぎるため、反応熱の除去が困難となり、
また、塩素化反応が時間的に不均一に行われるという点
である。
【0053】本発明2では、高温域でなければ分解しに
くい反応触媒を一括添加することにより、触媒量の不均
一性及び触媒添加の煩雑性を減少させることができ、か
つ、分割し易い反応触媒を、連続的に供給することによ
り、安定した塩素化反応を維持することができる。
くい反応触媒を一括添加することにより、触媒量の不均
一性及び触媒添加の煩雑性を減少させることができ、か
つ、分割し易い反応触媒を、連続的に供給することによ
り、安定した塩素化反応を維持することができる。
【0054】また、得られる塩素化塩化ビニル系樹脂内
部の塩素化分布の均一性が確保されるのは、分解しにく
い反応触媒を一括添加するため、この反応触媒は分解せ
ず、塩化ビニル系樹脂粒子内や入り組んだ粒子の間隙に
行き渡り、相対的に塩化ビニル系樹脂内部の塩素化反応
が促進される。一方、分解し易い反応触媒を連続的に供
給するため、塩化ビニル系樹脂表面でラジカルが生成し
易く、樹脂粒子外部の塩素化反応が促進される。従っ
て、塩化ビニル系樹脂の内部と外部における塩素化反応
が円滑に進行し、ゲル化性能と耐熱性に優れた塩素化塩
化ビニル系樹脂が製造される。
部の塩素化分布の均一性が確保されるのは、分解しにく
い反応触媒を一括添加するため、この反応触媒は分解せ
ず、塩化ビニル系樹脂粒子内や入り組んだ粒子の間隙に
行き渡り、相対的に塩化ビニル系樹脂内部の塩素化反応
が促進される。一方、分解し易い反応触媒を連続的に供
給するため、塩化ビニル系樹脂表面でラジカルが生成し
易く、樹脂粒子外部の塩素化反応が促進される。従っ
て、塩化ビニル系樹脂の内部と外部における塩素化反応
が円滑に進行し、ゲル化性能と耐熱性に優れた塩素化塩
化ビニル系樹脂が製造される。
【0055】本発明2における上記塩素化反応は、本発
明1の場合と同様に、得られる塩素化塩化ビニル系樹脂
の塩素含有率が、60〜72重量%となるように調整し
て実施することが好ましい。より好ましくは、63〜7
0重量%である。反応器内の圧力も、本発明2の場合と
同様、0.3〜2MPaが好ましい。
明1の場合と同様に、得られる塩素化塩化ビニル系樹脂
の塩素含有率が、60〜72重量%となるように調整し
て実施することが好ましい。より好ましくは、63〜7
0重量%である。反応器内の圧力も、本発明2の場合と
同様、0.3〜2MPaが好ましい。
【0056】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0057】実施例1PVC樹脂の調製 内容積100リットルの重合器(耐圧オートクレーブ)
に脱イオン水50kg、塩化ビニル単量体に対して、部
分ケン化ポリ酢酸ビニル(平均ケン化度72モル%及び
重合度700)450ppm、ソルビタンモノラウレー
ト1200ppm、ラウリン酸1200ppm、ポリア
クリルアミド(20℃、1atmで0.1重量%水溶液
のブルックフィールズ粘度が51cpsのもの)150
ppm、並びに、t−ブチルパーオキシネオデカノエー
ト550ppmを投入した。次いで、重合器内を45m
mHgまで脱気した後、塩化ビニル単量体33kgを仕
込み攪拌を開始した。重合器を57℃に昇温して重合を
開始し、重合反応終了までこの温度を保った。
に脱イオン水50kg、塩化ビニル単量体に対して、部
分ケン化ポリ酢酸ビニル(平均ケン化度72モル%及び
重合度700)450ppm、ソルビタンモノラウレー
ト1200ppm、ラウリン酸1200ppm、ポリア
クリルアミド(20℃、1atmで0.1重量%水溶液
のブルックフィールズ粘度が51cpsのもの)150
ppm、並びに、t−ブチルパーオキシネオデカノエー
ト550ppmを投入した。次いで、重合器内を45m
mHgまで脱気した後、塩化ビニル単量体33kgを仕
込み攪拌を開始した。重合器を57℃に昇温して重合を
開始し、重合反応終了までこの温度を保った。
【0058】重合転化率が90%になった時点で反応を
終了し、重合器内の未反応単量体を回収した後、重合体
をスラリー状で系外へ取り出し、脱水乾燥してPVC樹
脂を得た。得られたPVC樹脂のBET比表面積値は、
3.7m2 /gであった。また、スキン層の存在程度を
示すESCA分析値は、0.80であった。なお、BE
T比表面積の測定、及び、ESCA分析は、下記方法に
より実施した。
終了し、重合器内の未反応単量体を回収した後、重合体
をスラリー状で系外へ取り出し、脱水乾燥してPVC樹
脂を得た。得られたPVC樹脂のBET比表面積値は、
3.7m2 /gであった。また、スキン層の存在程度を
示すESCA分析値は、0.80であった。なお、BE
T比表面積の測定、及び、ESCA分析は、下記方法に
より実施した。
【0059】CPVC樹脂の調製 内容積250リットルのチタン製耐圧反応槽に脱イオン
水60kg(対樹脂量比=2)と上記で得たPVC樹脂
30kg(これを1とする)とを入れ、攪拌してPVC
樹脂を水中に分散させた後、反応槽内に窒素ガスを吹き
込み、槽内を窒素ガス置換した。次に、反応槽内に気体
塩素を導入し、反応器を110℃まで昇温した。この時
点での反応器の圧力は、0.6MPaであった。
水60kg(対樹脂量比=2)と上記で得たPVC樹脂
30kg(これを1とする)とを入れ、攪拌してPVC
樹脂を水中に分散させた後、反応槽内に窒素ガスを吹き
込み、槽内を窒素ガス置換した。次に、反応槽内に気体
塩素を導入し、反応器を110℃まで昇温した。この時
点での反応器の圧力は、0.6MPaであった。
【0060】その後、塩素化反応触媒として、過酸化水
素を連続圧入ポンプで連続的に供給し、実質的に塩素化
反応を開始させた。過酸化水素の1時間当たりの供給量
は、0.005重量部(重量比)とした。塩素化反応
は、熱エネルギーだけとして反応を継続し、槽内の塩酸
濃度を測定し、塩素化反応の進行状況を確認しながら塩
素化反応を続けた。生成したCPVC樹脂の塩素含有率
が69.0重量%に達した時点で、塩素化反応を終了さ
せた。反応時間は45分と短時間で反応が終了した。
素を連続圧入ポンプで連続的に供給し、実質的に塩素化
反応を開始させた。過酸化水素の1時間当たりの供給量
は、0.005重量部(重量比)とした。塩素化反応
は、熱エネルギーだけとして反応を継続し、槽内の塩酸
濃度を測定し、塩素化反応の進行状況を確認しながら塩
素化反応を続けた。生成したCPVC樹脂の塩素含有率
が69.0重量%に達した時点で、塩素化反応を終了さ
せた。反応時間は45分と短時間で反応が終了した。
【0061】更に、槽内に窒素ガスを吹き込んで未反応
塩素を除去し、得られた樹脂を水酸化ナトリウムで中和
した後、水で洗浄し脱水、乾燥して粉末状のCPVC樹
脂を得た。得られたCPVC樹脂の塩素含有率は、6
9.0重量%であった。
塩素を除去し、得られた樹脂を水酸化ナトリウムで中和
した後、水で洗浄し脱水、乾燥して粉末状のCPVC樹
脂を得た。得られたCPVC樹脂の塩素含有率は、6
9.0重量%であった。
【0062】実施例2 PVC樹脂の調製は、実施例1と同様に実施した。PVC樹脂の調製 塩素化反応条件については、表1に示した塩素化反応条
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。実施
例1と比較した場合の主たる変更点は、反応触媒の供給
を2分間隔の間欠的供給で実施したことと、反応触媒供
給量を1時間当たり0.01重量部としたことである。
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。実施
例1と比較した場合の主たる変更点は、反応触媒の供給
を2分間隔の間欠的供給で実施したことと、反応触媒供
給量を1時間当たり0.01重量部としたことである。
【0063】実施例3〜5 PVC樹脂の調製は、実施例1と同様に実施した。PVC樹脂の調製 塩素化反応条件については、表1に示した塩素化反応条
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。実施
例1と比較した場合の主たる変更点は、反応触媒の種類
及び供給量の変更、塩素化反応温度の変更、及び、塩素
化の際の光エネルギーの使用である。実施例4における
光エネルギーの使用については、水銀ランプにより紫外
線照射を行い、塩素化反応を促進させた。
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。実施
例1と比較した場合の主たる変更点は、反応触媒の種類
及び供給量の変更、塩素化反応温度の変更、及び、塩素
化の際の光エネルギーの使用である。実施例4における
光エネルギーの使用については、水銀ランプにより紫外
線照射を行い、塩素化反応を促進させた。
【0064】実施例6PVC樹脂の調製 内容積100リットルの重合器(耐圧オートクレーブ)
に脱イオン水50kg、塩化ビニル単量体に対して、部
分ケン化ポリ酢酸ビニル(平均ケン化度76モル%及び
重合度700)700ppm、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸エステル塩150ppm、並びに、t
−ブチルパーオキシネオデカノエート550ppmを投
入した。次いで、重合器内を45mmHgまで脱気した
後、塩化ビニル単量体33kgを仕込み攪拌を開始し
た。重合器を57℃に昇温して重合を開始し、重合反応
終了までこの温度を保った。
に脱イオン水50kg、塩化ビニル単量体に対して、部
分ケン化ポリ酢酸ビニル(平均ケン化度76モル%及び
重合度700)700ppm、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル硫酸エステル塩150ppm、並びに、t
−ブチルパーオキシネオデカノエート550ppmを投
入した。次いで、重合器内を45mmHgまで脱気した
後、塩化ビニル単量体33kgを仕込み攪拌を開始し
た。重合器を57℃に昇温して重合を開始し、重合反応
終了までこの温度を保った。
【0065】重合転化率が90%になった時点で反応を
終了し、重合器内の未反応単量体を回収した後、重合体
をスラリー状で系外へ取り出し、脱水乾燥してPVC樹
脂を得た。得られたPVC樹脂のBET比表面積値は、
1.4m2 /gであった。また、スキン層の存在程度を
示すESCA分析値は、0.65であった。なお、BE
T比表面積の測定、及び、ESCA分析は、下記方法に
より実施した。
終了し、重合器内の未反応単量体を回収した後、重合体
をスラリー状で系外へ取り出し、脱水乾燥してPVC樹
脂を得た。得られたPVC樹脂のBET比表面積値は、
1.4m2 /gであった。また、スキン層の存在程度を
示すESCA分析値は、0.65であった。なお、BE
T比表面積の測定、及び、ESCA分析は、下記方法に
より実施した。
【0066】CPVC樹脂の調製 塩素化反応条件については、表1に示した塩素化反応条
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。
【0067】実施例7PVC樹脂の調製 内容積100リットルの重合器(耐圧オートクレーブ)
に脱イオン水50kg、塩化ビニル単量体に対して、部
分ケン化ポリ酢酸ビニル(平均ケン化度72モル%及び
重合度750)1200ppmを懸濁分散剤として添加
後、t−ブチルパーオキシネオデカノエート550pp
mを投入した。次いで、重合器内を45mmHgまで脱
気した後、塩化ビニル単量体33kgを仕込み攪拌を開
始した。重合器を57℃に昇温して重合を開始し、重合
反応終了までこの温度を保った。
に脱イオン水50kg、塩化ビニル単量体に対して、部
分ケン化ポリ酢酸ビニル(平均ケン化度72モル%及び
重合度750)1200ppmを懸濁分散剤として添加
後、t−ブチルパーオキシネオデカノエート550pp
mを投入した。次いで、重合器内を45mmHgまで脱
気した後、塩化ビニル単量体33kgを仕込み攪拌を開
始した。重合器を57℃に昇温して重合を開始し、重合
反応終了までこの温度を保った。
【0068】重合転化率が90%になった時点で反応を
終了し、重合器内の未反応単量体を回収した後、重合体
をスラリー状で系外へ取り出し、脱水乾燥してPVC樹
脂を得た。得られたPVC樹脂のBET比表面積値は、
0.7m2 /gであった。また、スキン層の存在程度を
示すESCA分析値は、0.2であった。なお、BET
比表面積の測定、及び、ESCA分析は、下記方法によ
り実施した。
終了し、重合器内の未反応単量体を回収した後、重合体
をスラリー状で系外へ取り出し、脱水乾燥してPVC樹
脂を得た。得られたPVC樹脂のBET比表面積値は、
0.7m2 /gであった。また、スキン層の存在程度を
示すESCA分析値は、0.2であった。なお、BET
比表面積の測定、及び、ESCA分析は、下記方法によ
り実施した。
【0069】CPVC樹脂の調製 塩素化反応条件については、表1に示した塩素化反応条
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。
【0070】比較例1 PVC樹脂の調製は、実施例1と同様に実施した。CPVC樹脂の調製 塩素化反応条件については、表1に示した塩素化反応条
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。実施
例1と比較した場合の主たる変更点は、反応触媒の供給
をポンプを用いた連続的供給とせず、反応器を110℃
に昇温した後、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して
0.01重量部の反応触媒を一括投入した点である。そ
の後の反応については、実施例1と同様に行った。
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。実施
例1と比較した場合の主たる変更点は、反応触媒の供給
をポンプを用いた連続的供給とせず、反応器を110℃
に昇温した後、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して
0.01重量部の反応触媒を一括投入した点である。そ
の後の反応については、実施例1と同様に行った。
【0071】比較例2〜5 PVC樹脂の調製は、実施例1と同様に実施した。CPVC樹脂の調製 塩素化反応条件については、表1に示した塩素化反応条
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。反応
結果について、特に記すべき点は、比較例4では、塩素
化反応温度が高すぎるため、得られた塩素化塩化ビニル
系樹脂の熱安定性が劣る結果となっている点である。
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。反応
結果について、特に記すべき点は、比較例4では、塩素
化反応温度が高すぎるため、得られた塩素化塩化ビニル
系樹脂の熱安定性が劣る結果となっている点である。
【0072】比較例6 PVC樹脂の調製は、実施例7と同様に実施した。CPVC樹脂の調製 塩素化反応条件については、表1に示した塩素化反応条
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。比較
例1と同様に、反応触媒を一括添加した。
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。比較
例1と同様に、反応触媒を一括添加した。
【0073】上記実施例及び比較例で得られたPVC樹
脂及びCPVC樹脂について、下記の性能評価を行い、
その結果を表1に示した。
脂及びCPVC樹脂について、下記の性能評価を行い、
その結果を表1に示した。
【0074】(1)BET比表面積値の測定 試料管に測定サンプル約2gを投入し、前処理として7
0℃で3時間サンプルを真空脱気した後、サンプル重量
を正確に測定した。前処理の終了したサンプルを測定部
(40℃恒温槽)に取り付けて測定を開始した。測定終
了後、吸着等温線の吸着側のデータからBETプロット
を行い、比表面積を算出した。なお、測定装置として比
表面測定装置「BELSORP 28SA」(日本ベル
社製)を使用し、測定ガスとして窒素ガスを使用した。
0℃で3時間サンプルを真空脱気した後、サンプル重量
を正確に測定した。前処理の終了したサンプルを測定部
(40℃恒温槽)に取り付けて測定を開始した。測定終
了後、吸着等温線の吸着側のデータからBETプロット
を行い、比表面積を算出した。なお、測定装置として比
表面測定装置「BELSORP 28SA」(日本ベル
社製)を使用し、測定ガスとして窒素ガスを使用した。
【0075】(2)ESCA分析 PVC樹脂粒子の表面をESCA(Electron
Spectroscopy for Chemical
Analysis:電子分光化学分析)でスキャン
し、C1S(炭素)、Cl1s(塩素)、O1s(酸素)の各
ピーク面積より塩素量を基準に粒子表面の塩化ビニル樹
脂成分を定量分析した。 ・使用機器:日本電子社製「JPS−90FX」 ・使用条件:X線源(Mg Kα線)、12kV−15
mA ・スキャン速度:200ms/0.1eV/scan ・パスエネルギー:30eV
Spectroscopy for Chemical
Analysis:電子分光化学分析)でスキャン
し、C1S(炭素)、Cl1s(塩素)、O1s(酸素)の各
ピーク面積より塩素量を基準に粒子表面の塩化ビニル樹
脂成分を定量分析した。 ・使用機器:日本電子社製「JPS−90FX」 ・使用条件:X線源(Mg Kα線)、12kV−15
mA ・スキャン速度:200ms/0.1eV/scan ・パスエネルギー:30eV
【0076】(3)加工性(ゲル化温度の測定) Haake社製「レオコード90」を使用して、下記樹
脂組成物55gを、回転数40rpmで、温度を150
℃から毎分5℃の昇温速度で上昇させながら混練し、混
練トルクが最大になる時の温度を測定した。なお、樹脂
組成物としては、CPVC樹脂100重量部に対して、
三塩基性硫酸鉛3重量部、二塩基性ステアリン酸鉛1重
量部及びMBS樹脂10重量部からなるものを使用し
た。
脂組成物55gを、回転数40rpmで、温度を150
℃から毎分5℃の昇温速度で上昇させながら混練し、混
練トルクが最大になる時の温度を測定した。なお、樹脂
組成物としては、CPVC樹脂100重量部に対して、
三塩基性硫酸鉛3重量部、二塩基性ステアリン酸鉛1重
量部及びMBS樹脂10重量部からなるものを使用し
た。
【0077】(4)熱安定性試験 上記樹脂組成物を、8インチロール2本からなる混練機
に供給してロール表面温度205℃で混練し、混練物を
ロールに巻き付けてから30秒毎に巻き付いたCPVC
樹脂シートを切り返しながら、3分毎に少量のシートを
切り出して、シートの着色度を比較し、黒褐色に変わる
時間で熱安定性を判定した。
に供給してロール表面温度205℃で混練し、混練物を
ロールに巻き付けてから30秒毎に巻き付いたCPVC
樹脂シートを切り返しながら、3分毎に少量のシートを
切り出して、シートの着色度を比較し、黒褐色に変わる
時間で熱安定性を判定した。
【0078】(5)ビカット軟化温度 上記熱安定性試験で作製した5mm厚のCPVC樹脂シ
ートを、15mm角に切り出して測定用サンプルとし、
JIS K 7206(重り1.0kgf)に準拠して
測定した。
ートを、15mm角に切り出して測定用サンプルとし、
JIS K 7206(重り1.0kgf)に準拠して
測定した。
【0079】
【表1】
【0080】実施例8 PVC樹脂の調製は、実施例1と同様に実施した。CPVC樹脂の調製 内容積250リットルのチタン製耐圧反応槽に脱イオン
水60kg(対樹脂量比=2)と上記で得たPVC樹脂
30kg(これを1とする)とを入れ、攪拌してPVC
樹脂を水中に分散させた後、反応槽内に窒素ガスを吹き
込み、槽内を窒素ガス置換した。次に、反応槽内に気体
塩素を導入し、反応器を110℃まで昇温した。この時
点での反応器の圧力は、0.6MPaであった。
水60kg(対樹脂量比=2)と上記で得たPVC樹脂
30kg(これを1とする)とを入れ、攪拌してPVC
樹脂を水中に分散させた後、反応槽内に窒素ガスを吹き
込み、槽内を窒素ガス置換した。次に、反応槽内に気体
塩素を導入し、反応器を110℃まで昇温した。この時
点での反応器の圧力は、0.6MPaであった。
【0081】その後、塩素化反応触媒として、過酸化水
素を塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.005
重量部(重量比)一括添加し、同じ時期に、ベンゾイル
パーオキサイド(10時間半減期温度=72℃)を、連
続圧入ポンプで連続的に供給し、実質的に塩素化反応を
開始させた。ベンゾイルパーオキサイドの1時間当たり
の供給量は、0.003重量部(重量比)とした。塩素
化反応は、熱エネルギーだけとして反応を継続し、槽内
の塩酸濃度を測定し、塩素化反応の進行状況を確認しな
がら塩素化反応を続けた。生成したCPVC樹脂の塩素
含有率が69.0重量%に達した時点で、塩素化反応を
終了させた。反応時間は40分と短時間で反応が終了し
た。更に、槽内に窒素ガスを吹き込んで未反応塩素を除
去し、得られた樹脂を水酸化ナトリウムで中和した後、
水で洗浄し脱水、乾燥して粉末状のCPVC樹脂を得
た。得られたCPVC樹脂の塩素含有率は、69.0重
量%であった。
素を塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.005
重量部(重量比)一括添加し、同じ時期に、ベンゾイル
パーオキサイド(10時間半減期温度=72℃)を、連
続圧入ポンプで連続的に供給し、実質的に塩素化反応を
開始させた。ベンゾイルパーオキサイドの1時間当たり
の供給量は、0.003重量部(重量比)とした。塩素
化反応は、熱エネルギーだけとして反応を継続し、槽内
の塩酸濃度を測定し、塩素化反応の進行状況を確認しな
がら塩素化反応を続けた。生成したCPVC樹脂の塩素
含有率が69.0重量%に達した時点で、塩素化反応を
終了させた。反応時間は40分と短時間で反応が終了し
た。更に、槽内に窒素ガスを吹き込んで未反応塩素を除
去し、得られた樹脂を水酸化ナトリウムで中和した後、
水で洗浄し脱水、乾燥して粉末状のCPVC樹脂を得
た。得られたCPVC樹脂の塩素含有率は、69.0重
量%であった。
【0082】実施例9 PVC樹脂の調製は、実施例1と同様に実施した。PVC樹脂の調製 塩素化反応条件については、表1に示した塩素化反応条
件としたこと以外は、実施例8と同様に実施した。実施
例8と比較した場合の主たる変更点は、反応触媒の供給
を5分間隔の間欠供給で実施したことと、反応触媒供給
量を実施例8とは変更したことである。
件としたこと以外は、実施例8と同様に実施した。実施
例8と比較した場合の主たる変更点は、反応触媒の供給
を5分間隔の間欠供給で実施したことと、反応触媒供給
量を実施例8とは変更したことである。
【0083】実施例10〜12 PVC樹脂の調製は、実施例1と同様に実施した。PVC樹脂の調製 塩素化反応条件については、表1に示した塩素化反応条
件としたこと以外は、実施例8と同様に実施した。実施
例8と比較した場合の主たる変更点は、反応触媒の種類
及び供給量の変更、及び、塩素化の際の光エネルギーの
使用である。実施例12における光エネルギーの使用に
ついては、水銀ランプにより紫外線照射を行い、塩素化
反応を進めた。
件としたこと以外は、実施例8と同様に実施した。実施
例8と比較した場合の主たる変更点は、反応触媒の種類
及び供給量の変更、及び、塩素化の際の光エネルギーの
使用である。実施例12における光エネルギーの使用に
ついては、水銀ランプにより紫外線照射を行い、塩素化
反応を進めた。
【0084】実施例13 PVC樹脂の調製は、実施例6と同様に実施した。CPVC樹脂の調製 塩素化反応条件については、表1に示した塩素化反応条
件としたこと以外は、実施例8と同様に実施した。
件としたこと以外は、実施例8と同様に実施した。
【0085】実施例14 PVC樹脂の調製は、実施例7と同様に実施した。CPVC樹脂の調製 塩素化反応条件については、表1に示した塩素化反応条
件としたこと以外は、実施例8と同様に実施した。
件としたこと以外は、実施例8と同様に実施した。
【0086】比較例7 PVC樹脂の調製は、実施例1と同様に実施した。CPVC樹脂の調製 塩素化反応条件については、表1に示した塩素化反応条
件としたこと以外は、実施例8と同様に実施した。実施
例8と比較した場合の主たる変更点は、反応触媒の一括
添加のみを行い、反応触媒の連続的供給を行わずに反応
を実施し、その際、反応器を110℃に昇温させた後、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.01重量部
の反応触媒を一括投入した点である。その後の反応につ
いては、実施例1と同様に行った。
件としたこと以外は、実施例8と同様に実施した。実施
例8と比較した場合の主たる変更点は、反応触媒の一括
添加のみを行い、反応触媒の連続的供給を行わずに反応
を実施し、その際、反応器を110℃に昇温させた後、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.01重量部
の反応触媒を一括投入した点である。その後の反応につ
いては、実施例1と同様に行った。
【0087】比較例8 PVC樹脂の調製は、実施例1と同様に実施した。CPVC樹脂の調製 塩素化反応条件については、表1に示した塩素化反応条
件としたこと以外は、実施例8と同様に実施した。実施
例8と比較した場合の主たる変更点は、反応触媒の一括
添加を行わず、反応触媒の連続的供給のみを行って反応
を実施し、その際、反応器を110℃に昇温させた後、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.01重量部
の別の反応触媒を連続供給した点である。その後の反応
については、実施例1と同様に行った。
件としたこと以外は、実施例8と同様に実施した。実施
例8と比較した場合の主たる変更点は、反応触媒の一括
添加を行わず、反応触媒の連続的供給のみを行って反応
を実施し、その際、反応器を110℃に昇温させた後、
塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.01重量部
の別の反応触媒を連続供給した点である。その後の反応
については、実施例1と同様に行った。
【0088】比較例9〜12 PVC樹脂の調製は、実施例1と同様に実施した。CPVC樹脂の調製 塩素化反応条件については、表1に示した塩素化反応条
件としたこと以外は、実施例8と同様に実施した。実施
例8と比較した場合の変更点で、特に記すべき点は、比
較例12では、反応触媒を一括添加する時期と同時期
に、反応触媒の間欠的供給を開始し、その供給方法とし
て、20分間毎の間欠供給とした点である。
件としたこと以外は、実施例8と同様に実施した。実施
例8と比較した場合の変更点で、特に記すべき点は、比
較例12では、反応触媒を一括添加する時期と同時期
に、反応触媒の間欠的供給を開始し、その供給方法とし
て、20分間毎の間欠供給とした点である。
【0089】比較例13 PVC樹脂の調製は、実施例14と同様に実施した。CPVC樹脂の調製 塩素化反応条件については、表1に示した塩素化反応条
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。反応
結果について、特に記すべ点は、反応温度が140℃と
高く、得られた塩素化塩化ビニル系樹脂は耐熱性の向上
が見られない点である。
件としたこと以外は、実施例1と同様に実施した。反応
結果について、特に記すべ点は、反応温度が140℃と
高く、得られた塩素化塩化ビニル系樹脂は耐熱性の向上
が見られない点である。
【0090】上記実施例及び比較例で得られたPVC樹
脂及びCPVC樹脂について、上記した性能評価を行
い、その結果を表2に示した。
脂及びCPVC樹脂について、上記した性能評価を行
い、その結果を表2に示した。
【0091】
【表2】 なお、上記表2において、反応触媒の化合物名を記号で
示しているが、A〜Eは、表1の化合物と同様である。
示しているが、A〜Eは、表1の化合物と同様である。
【0092】
【発明の効果】本発明の塩素化塩化ビニル系樹脂の製造
方法は、上述の構成からなるので、ゲル化性能及び耐熱
性に優れた塩素化塩化ビニル系樹脂を得ることができ
る。
方法は、上述の構成からなるので、ゲル化性能及び耐熱
性に優れた塩素化塩化ビニル系樹脂を得ることができ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 反応器内に、塩化ビニル系樹脂と液体塩
素及び/又は気体塩素とを導入して塩素化反応を行うこ
とによる塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法であって、
前記塩素化反応は、反応温度が80〜140℃であり、
前記塩素化反応は、過酸化水素、過酸化水素水、及び、
10時間半減期温度が60〜130℃である油溶性反応
開始剤のうち少なくとも1種を反応触媒として用いるも
のであり、前記反応触媒は、前記塩素化反応の開始から
終了までの間、連続的に供給されるものであり、前記反
応触媒は、1時間あたり、塩化ビニル系樹脂100重量
部に対して0.0005〜0.2重量部供給されるもの
であることを特徴とする塩素化塩化ビニル系樹脂の製造
方法。 - 【請求項2】 反応器内に、塩化ビニル系樹脂と液体塩
素及び/又は気体塩素とを導入して塩素化反応を行うこ
とによる塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法であって、
前記塩化ビニル系樹脂は、水性媒体中に懸濁状態とした
後に、塩素化反応を行うものであり、前記塩素化反応
は、反応温度が90〜130℃であり、前記塩素化反応
は、過酸化水素、過酸化水素水、及び、10時間半減期
温度が100〜140℃である油溶性反応開始剤のうち
少なくとも1種を反応触媒として用い、当該反応触媒の
供給は、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.0
01〜0.1重量部の量を一括して行い、かつ、10時
間半減期温度が60〜100℃である油溶性反応開始剤
を反応触媒として用い、当該反応触媒の供給は、1時間
あたり、塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.0
005〜0.05重量部の量、前記塩素化反応の開始か
ら終了までの間、連続的に行うものであることを特徴と
する塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法。 - 【請求項3】 塩化ビニル系樹脂は、BET比表面積値
が、1.3〜8m2 /gであり、ESCA分析(電子分
光化学分析)により粒子表面を分析したときに、炭素元
素と塩素元素との1S結合エネルギー値(eV)におけ
るピーク比(塩素元素ピーク×2/炭素元素ピーク)
が、0.6を超えるものであることを特徴とする請求項
1又は2記載の塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28956997A JPH11124407A (ja) | 1997-10-22 | 1997-10-22 | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28956997A JPH11124407A (ja) | 1997-10-22 | 1997-10-22 | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11124407A true JPH11124407A (ja) | 1999-05-11 |
Family
ID=17744936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28956997A Pending JPH11124407A (ja) | 1997-10-22 | 1997-10-22 | 塩素化塩化ビニル系樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11124407A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999067305A1 (fr) * | 1998-06-25 | 1999-12-29 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Resine a base de chlorure de vinyle chlore et articles moules |
CN103497264A (zh) * | 2013-09-29 | 2014-01-08 | 中国平煤神马能源化工集团有限责任公司 | 一种间歇生产氯化聚氯乙烯的反应系统及方法 |
JP2018520237A (ja) * | 2016-03-08 | 2018-07-26 | オキシ ビニルズ, エルピー | ポリ塩化ビニルを塩素化するための方法 |
-
1997
- 1997-10-22 JP JP28956997A patent/JPH11124407A/ja active Pending
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6590041B1 (en) | 1998-01-14 | 2003-07-08 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Chlorinated vinyl chloride-based resin and molded articles |
WO1999067305A1 (fr) * | 1998-06-25 | 1999-12-29 | Sekisui Chemical Co., Ltd. | Resine a base de chlorure de vinyle chlore et articles moules |
CN103497264A (zh) * | 2013-09-29 | 2014-01-08 | 中国平煤神马能源化工集团有限责任公司 | 一种间歇生产氯化聚氯乙烯的反应系统及方法 |
CN103497264B (zh) * | 2013-09-29 | 2016-07-06 | 中国平煤神马能源化工集团有限责任公司 | 一种间歇生产氯化聚氯乙烯的反应系统及方法 |
JP2018520237A (ja) * | 2016-03-08 | 2018-07-26 | オキシ ビニルズ, エルピー | ポリ塩化ビニルを塩素化するための方法 |
KR20190008185A (ko) * | 2016-03-08 | 2019-01-23 | 옥시 비닐스, 엘.피. | 폴리비닐 클로라이드를 염소화하는 방법 |
US10487157B2 (en) | 2016-03-08 | 2019-11-26 | Oxy Vinyls, Lp | Methods for chlorinating polyvinyl chloride |
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