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JPH11124011A - ワイパ装置 - Google Patents

ワイパ装置

Info

Publication number
JPH11124011A
JPH11124011A JP9290023A JP29002397A JPH11124011A JP H11124011 A JPH11124011 A JP H11124011A JP 9290023 A JP9290023 A JP 9290023A JP 29002397 A JP29002397 A JP 29002397A JP H11124011 A JPH11124011 A JP H11124011A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiped
wiper
windshield glass
wiper blade
vibration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9290023A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Shibata
敏行 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asmo Co Ltd
Original Assignee
Asmo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asmo Co Ltd filed Critical Asmo Co Ltd
Priority to JP9290023A priority Critical patent/JPH11124011A/ja
Publication of JPH11124011A publication Critical patent/JPH11124011A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ワイパブレードの反転時における打撃音を軽
減できるワイパ装置を得る。 【解決手段】 接着状態でも弾性変形可能な接着剤11
2によってウインドシールドガラス48をラップ部12
4へ固着させ、ウインドシールドガラス48を介して接
着剤112と対向する位置にワイパブレード66の反転
位置を設定している。これにより、ワイパブレード66
が反転してブレードラバー90がウインドシールドガラ
ス48を叩いた際の打撃音の振動が接着剤112の内部
へ進行すると、接着剤112が弾性変形してこの振動を
吸収する。このため、打撃音を極めて効果的に軽減でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両のウインドシ
ールドガラス等の被払拭面を払拭するためのワイパ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】車両のウインドシールドガラス面上の雨
滴等を払拭するワイパ装置は、ゴムや合成樹脂材によっ
て形成され実質的にウインドシールドガラス面上を払拭
するブレードラバーを弓状に形成された複数のレバーで
支持したワイパブレードを備えている。このワイパブレ
ードはウインドシールドガラス面の略車両下方側端部の
近傍部分に設けられたピボットシャフトに固定されてこ
のピボットシャフトの往復回動に伴いピボットシャフト
周りに往復回動するワイパアームの先端へ取り付けられ
ている。
【0003】このワイパアームにはワイパアームをウイ
ンドシールドガラス面側へ付勢する引張コイルスプリン
グ等の付勢手段が設けられており、この付勢手段の付勢
力をワイパアームを介してワイパブレードが受けてブレ
ードラバーがウインドシールドガラス面へ圧接され、こ
の状態でピボットシャフトが往復回動することにより、
ブレードラバーのリップ部(ウインドシールドガラス面
側の端部)がウインドシールドガラス面上の雨滴等を払
拭するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ブレードラ
バーがウインドシールドガラス面上を移動する際には、
ブレードラバーのリップ部がウインドシールドガラス面
との摩擦によりブレードラバーの進行方向とは反対側へ
向けて靡くように倒れ込み、往復回動の反転時(すなわ
ち、往動から復動及び復動から往動への払拭方向転換
時)には、上述した付勢手段の付勢力に抗してリップ部
が立ち上がり、反転後の移動開始直後にその払拭方向と
は反対側へ向けて靡くように倒れ込む。このリップ部が
立ち上がって再び倒れ込む際には、上述した付勢手段の
付勢力によってブレードラバーがウインドシールドガラ
ス面を叩いて打撃音を発生させる。
【0005】特に、車両のような閉鎖された空間を構成
しているウインドシールドガラスの場合には、車室内で
打撃音が反響して乗員に不快感を与えてしまう。
【0006】本発明は、上記事実を考慮してワイパブレ
ードの反転時における打撃音を軽減できるワイパ装置を
得ることが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のワイパ装
置は、被払拭体の外周部を支持する支持体と、前記被払
拭体の内側部分に設けられ、前記被払拭体へ当接して前
記支持体側から前記被払拭体を支持すると共に、前記被
払拭体を介して伝えられた振動を弾性変形により吸収す
る振動吸収部材と、前記被払拭体の前記支持体とは反対
側の被払拭面上を往復移動して前記被払拭面を払拭する
と共に、前記往復移動における反転位置の少なくとも一
方を前記被払拭体を介して前記振動吸収部材と対向する
位置に設定されたワイパブレードと、を備えている。
【0008】上記構成のワイパ装置によれば、また、本
ワイパ装置は振動吸収部材を備えている。この振動吸収
部材は被払拭体の外周部が直接或いは間接的に支持され
る支持体の内側部分に設けられ、支持体側から被払拭体
へ接触して被払拭体を支持している。
【0009】さらに、この振動吸収部材は弾性変形可能
とされており、被払拭体を介して伝えられた振動により
弾性変形してこの振動を吸収できる。ここで、本ワイパ
装置では、被払拭体を介して振動吸収部材と対向する位
置にワイパブレードの往復移動の反転位置の少なくとも
一方が設定されている。したがって、ワイパブレードが
反転する際にワイパブレードが被払拭面を叩くことによ
り生ずる打撃音は、被払拭体を介して振動吸収部材へ伝
えられる。このため、振動吸収部材は打撃音が伝えられ
ると、打撃音の振動を受けて弾性変形して振動を吸収す
る。これにより、ワイパブレードの反転時における打撃
音を軽減できる。
【0010】請求項2記載のワイパ装置は、被払拭体の
外周部を支持する支持体と、前記被払拭体内側部分に設
けられ、前記被払拭体へ当接して前記支持体側から前記
被払拭体を支持すると共に、前記被払拭体を介して伝え
られた振動を弾性変形により吸収する振動吸収部材と、
前記被払拭体の前記支持体とは反対側の被払拭面上を移
動して前記被払拭面を払拭するワイパブレードと、前記
ワイパブレードが連結され、駆動手段の回転駆動力を往
復運動に変換して前記ワイパブレードを被払拭面上で往
復移動させると共に、前記ワイパブレードの往復移動の
少なくとも一方の反転位置を前記被払拭面を介して前記
振動吸収部材と対向する位置に設定する駆動機構と、を
備えている。
【0011】上記構成のワイパ装置によれば、駆動手段
の回転駆動力が駆動機構によって往復運動に変換され、
これにより、ワイパブレードが被払拭体の被払拭面上を
往復移動することにより被払拭面が払拭される。また、
本ワイパ装置は振動吸収部材を備えている。この振動吸
収部材は被払拭体の外周部が直接或いは間接的に支持さ
れる支持体の内側部分に設けられ、支持体側から被払拭
体へ接触して被払拭体を支持している。
【0012】さらに、この振動吸収部材は弾性変形可能
とされており、被払拭体を介して伝えられた振動により
弾性変形してこの振動を吸収できる。ここで、本ワイパ
装置では、被払拭体を介して振動吸収部材と対向する位
置にワイパブレードの往復移動の反転位置の少なくとも
一方が位置するように駆動機構が設定されている。した
がって、ワイパブレードが反転する際にワイパブレード
が被払拭面を叩くことにより生ずる打撃音は、被払拭体
を介して振動吸収部材へ伝えられる。このため、振動吸
収部材は打撃音が伝えられると、打撃音の振動を受けて
弾性変形して振動を吸収する。これにより、ワイパブレ
ードの反転時における打撃音を軽減できる。
【0013】請求項3記載のワイパ装置は、請求項1又
は請求項2記載のワイパ装置において、前記振動吸収部
材は、前記被払拭体の外周部を前記支持体へ固着させる
接着剤と、前記接着剤の前記被払拭面内側方向への漏れ
を防止するダムラバーと、の少なくとも何れか一方を含
んで構成されることを特徴としている。
【0014】上記構成のワイパ装置によれば、被払拭体
は、その外周部を接着剤により支持体へ固着させてい
る。この接着剤は、接着硬化することにより、それ自体
が弾性体となり、しかも被払拭体と支持体との間に介在
する。そのため、別部品として振動吸収部材を設けなく
ても被払拭体を支持体へ固着するのに必要な接着剤自体
を振動吸収部材とすることができ、当然のことながら、
ワイパブレードが反転する際にワイパブレードが被払拭
体の被払拭面を叩くことにより生じる打撃音の振動が接
着剤の弾性により吸収ざれる。
【0015】また、硬化前の粘性が低い接着剤を使用す
る場合、被払拭面内側方向への接着剤の漏れを防止する
ためにダムラバーを使用するが、このダムラバー自体も
弾性体であるため接着剤とダムラバーとで振動吸収部材
を構成し、上述した打撃音の振動を接着材とダムラバー
の双方で吸収することができる。
【0016】このように、ワイパブレードの反転時にお
ける打撃音を、特別な部品を追加することなく軽減でき
る。
【0017】
【発明の実施の形態】図3には本発明の一実施の形態に
係るワイパ装置10を適用した車両14の斜視図が示さ
れており、図3には本発明の一実施の形態に係るワイパ
装置10の駆動機構の概略が示す平面図が示されてい
る。図4に示されるように、ワイパ装置10は車両14
のカウルパネル16(図1参照)の裏面側に設けられた
駆動機構を構成するワイパモータ20を備えている。ワ
イパモータ20は出力軸(図示省略)が後述するコンロ
ッド26、34、ピボットレバー28、36、ピボット
軸30、38の各部材と共に駆動機構としてのリンク機
構22を構成するクランクアーム24の一端部が連結さ
れている。また、クランクアーム24の他端部はワイパ
モータ20の出力軸に固定され、ワイパモータ20の駆
動力(回転力)によりクランクアーム24を回転させて
いる。
【0018】このクランクアーム24の他端部には、コ
ンロッド26の一端部がクランクアーム24に対して回
転可能に接続されており、更に、コンロッド26の他端
部はピボットレバー28の一端部に回転可能に連結され
ている。このピボットレバー28の他端部はピボットホ
ルダ29(図1参照)へ軸支されたピボット軸30へ固
定されており、ワイパモータ20の駆動力が、クランク
アーム24及びコンロッド26を介してピボットレバー
28へ伝えられてピボットレバー28がピボット軸30
周りに所定角度往復回動することにより、ピボット軸3
0が自らの軸周りに所定角度往復回動するようになって
いる。
【0019】さらに、このピボットレバー28にはコン
ロッド34の一端部が回転可能に接続されており、コン
ロッド34の他端部にはピボットレバー36の一端部が
回転可能に接続されている。このピボットレバー36の
他端部は、ピボット軸30と同様にピボットホルダ(図
示省略)へ軸支されたピボット軸38へ固定されてお
り、ピボット軸30と共にピボットレバー28が往復回
動に往復回動すると、コンロッド34を介してピボット
レバー36がピボット軸38周りに所定角度往復回動
し、これによりピボット軸38が自らの軸周りに往復回
動するようになっている。なお、上述したクランクアー
ム24、コンロッド26、ピボットレバー28、コンロ
ッド34、及びピボットレバー36等の接続の態様(す
なわち、リンク機構22の構成)はあくまでも一例であ
り、ピボット軸30、38を往復回動させる構成は上述
したリンク機構22の構成に限定されるものではなく、
クランクアームやコンロッド等の接続の態様が異なる他
のリンク機構を適用してもよい。また、駆動機構はリン
ク機構22を適用した機構に限定されるものではない。
例えば、ワイパモータ20の駆動力をセクタギヤ等のギ
ヤによって各ピボット軸30、38へ伝えて各ピボット
軸30、38を往復回動させる構成でもよいし、また、
各ピボット軸30、38毎に独立したワイパモータ20
を有する構成としてもよい。
【0020】また、図4に示されるように、ピボット軸
30、38の各々にはワイパアーム42が連結されてい
る。ここで、図5にはピボット軸30側のワイパアーム
42及び後述するワイパブレード66の斜視図が示され
ている。なお、ピボット軸38側のワイパアーム42及
びワイパブレード66についてはピボット軸30側のワ
イパアーム42及びワイパブレード66と構成が略同一
のためその説明は省略する。
【0021】図5に示されるように、ワイパアーム42
は、アームヘッド44を備えている。このアームヘッド
44はピボット軸30の径方向に沿って長手方向とされ
た角棒状とされ、そのピボット軸30側の端部には、ピ
ボット軸30へ嵌め込み可能な孔(図示省略)が形成さ
れており、この孔をピボット軸30へ嵌め込み、ボルト
等の締結手段により締結固定することでアームヘッド4
4をピボット軸30へ固定できるようになっている。
【0022】また、図6に示されるように、アームヘッ
ド44の先端部(図6の矢印A方向側)には係止ピン4
6が設けられており、アームヘッド44の被払拭体とし
てのウインドシールドガラス48側(図6の矢印B方向
側、ウインドシールドガラス48については図1及び図
2参照)に設けられた引張コイルスプリング50の一端
側に形成されたフック部52が係止されている。
【0023】リテーナ54はウインドシールドガラス4
8側へ向けて開口した断面略コ字形状とされ、図4に示
されるように、アームヘッド44と同様にピボット軸3
0の径方向に沿って長手方向とされている。このリテー
ナ54の一端側(図6の矢印A方向とは反対側)は、ア
ームヘッド44の他端部(図6の矢印A方向側)の幅方
向に沿って貫通するリベット56によってアームヘッド
44へリベット56周りに旋回自在に連結されている。
また、このリテーナ54の長手方向中間部ではリテーナ
54の幅方向両側壁間に係止ピン58が掛け渡されてお
り、引張コイルスプリング50の他端部に形成されたフ
ック部60が係止されている。このため、リテーナ54
は引張コイルスプリング50の付勢力によってリベット
56周りに図6の矢印C方向へ向けて付勢されている。
【0024】図5及び図6に示されるように、リテーナ
54の他端部(図5及び図6の矢印A方向側の端部)に
はピボット軸30の径方向に沿って長手方向とされた板
状のアームピース62の一端部(図5及び図6の矢印A
方向とは反対側の端部)がリベット等の固定手段(図示
省略)によって固着されている。このアームピース62
の他端部は、ワイパブレード66側へ向けて略U字形状
に湾曲されたフック部64とされており、このフック部
64にワイパブレード66が係止されている。
【0025】ワイパブレード66は、プライマリレバー
68、セカンダリレバー70、ヨークレバー72等の複
数のレバーを備えている。これらのレバーは、プライマ
リレバー68を最上層としてセカンダリレバー70及び
ヨークレバー72がトーナメント式に連結されている。
すなわち、本ワイパブレード66は所謂トーナメント式
のワイパブレードを構成している。
【0026】図1に示されるように、プライマリレバー
68はウインドシールドガラス48の表面へ向けて開口
した断面コ字形状とされ、図5に示されるように、上壁
部74の長手方向中間部には略矩形状の開口部76が形
成されている。この開口部76の幅方向両側ではプライ
マリレバー68の縦壁部78がウインドシールドガラス
48とは反対方向(図5の矢印Bとは反対方向)へ向け
て延出されており、これらの縦壁部78の間にクリップ
(図示省略)が配置され、縦壁部78を貫通するリベッ
ト80によりプライマリレバー68に対してリベット8
0周りに回動可能に連結されている。このクリップには
上述したアームピース62のフック部64が係止され、
これにより、ワイパアーム42とワイパブレード66と
が連結される。
【0027】また、図5に示されるように、プライマリ
レバー68の長手方向両端部では、セカンダリレバー7
0の長手方向中間部が縦壁部78間に入り込んでおり、
縦壁部78を貫通するリベット82によってセカンダリ
レバー70がリベット82周りに回動可能にプライマリ
レバー68へ連結されている。このセカンダリレバー7
0もプライマリレバー68と同様にウインドシールドガ
ラス48側へ向けて開口した断面コ字形状とされてい
る。セカンダリレバー70の長手方向両端部では、ヨー
クレバー72の長手方向中間部がセカンダリレバー70
の縦壁部84間に入り込んでおり、縦壁部84を貫通す
るリベット86によってヨークレバー72がリベット8
6周りに回動可能にセカンダリレバー70へ連結されて
いる。各ヨークレバー72の長手方向両端部には爪状の
保持部88が形成されておりブレードラバー90を保持
している。
【0028】図1に示されるように、ブレードラバー9
0は、ゴム材や合成樹脂材によって形成されており、上
述したプライマリレバー68等の各レバーの長手方向に
沿って長手とされている。このブレードラバー90は断
面矩形状の本体92が上述したヨークレバー72の保持
部88によって一部係止され他の保持部によっては単に
握持されてその長手方向に沿って抜け出すことなく移動
可能に保持されている。また、この本体92のウインド
シールドガラス48側にはその長手方向に沿って本体9
2よりも細幅のネック部94が形成され、更に、ネック
部94のウインドシールドガラス48側にはテーパ状の
リップ部96が本体92の長手方向に沿って形成されて
いる。リテーナ54、アームピース62、プライマリレ
バー68、セカンダリレバー70、及びヨークレバー7
2を介して引張コイルスプリング50の付勢力がブレー
ドラバー90へ作用してリップ部96がウインドシール
ドガラス48へ押し付けられ、この状態で、ワイパアー
ム42がピボット軸30周りに往復回動すると、リップ
部96がウインドシールドガラス48の表面へ当接した
状態で移動してウインドシールドガラス48の表面上を
払拭する。
【0029】また、本体92の幅方向両端部にはその長
手方向に沿って溝98が形成されており、金属平板状の
バッキングプレート100が嵌め込まれてブレードラバ
ー90が補強されている。また、本体92の溝98とネ
ック部94の間の幅方向両側には、それぞれその長手方
向に沿った溝102と係止孔(図示省略)とが形成され
ており、この係止孔に複数の保持部88のうちの一部が
その先端部の爪が入り込んで係止され、また、他の大半
の保持部88は溝102にその先端部の爪が入り込んで
いる。これにより、ブレードラバー90がワイパブレー
ド66の長手方向に沿って抜け出すことなく、また、保
持部88を上述した係止孔から離脱させることでヨーク
レバー72等に対して移動可能に保持されている。
【0030】さらに、図1及び図2に示されるように、
本ワイパ装置10は、従来のワイパ装置とは異なり、振
動吸収部材112を備えている。ここで、振動吸収部材
112の構成を説明する前に車両14へのウインドシー
ルドガラス48の取付構造について簡単に説明する。
【0031】図3及び図4に示されるように、ウインド
シールドガラス48は車両14のルーフパネル116、
左右一対のフロントピラー118、カウルパネル16で
囲まれた部分に配置されている(換言すれば、ウインド
シールドガラス48の形状は、このウインドシールドガ
ラス48は車両14のルーフパネル116、左右一対の
フロントピラー118、カウルパネル16で囲まれた部
分に対応するように形成されている)。
【0032】また、図1に示されるように、カウルパネ
ル16の略車両下方側(図1の矢印UPとは反対方向
側)にはピボットホルダ29が貫通した支持体としての
ラップ部124が設けられている。このラップ部124
の後端部は、カウルパネル16の後端部よりも略車両後
方側(図1の矢印FRとは反対方向側)で且つ略車両上
方側(図1の矢印UP方向側)へ延出されている。この
ラップ部124はウインドシールドガラス48の外周部
及び外周部よりも内側の部分とラップしており(重なっ
ており)、ポリウレタン等の合成樹脂材によって形成さ
れた振動吸収部材としての接着剤112によってウイン
ドシールドガラス48がラップ部124へ固着され、接
着剤112がウインドシールドガラス48を支持し、更
に、この接着剤112を介してラップ部124がウイン
ドシールドガラス48を支持している。この接着剤11
2よりもウインドシールドガラス48の中央側には、ゴ
ムや合成樹脂材によって形成されたダムラバー128が
ウインドシールドガラス48の裏面に固着されており、
接着剤112のウインドシールドガラス48の傾斜に沿
った略車両上下方向側への漏れを防止している。
【0033】また、本実施の形態では、ウインドシール
ドガラス48とラップ部124とのラップ部分に対応し
てウインドシールドガラス48が黒色等の不透明色に着
色されており、車両14の外部から接着剤112やダム
ラバー128等が見えないようになっており、外観を向
上させている。なお、このような、接着剤112やダム
ラバー128等を隠し、外観向上を向上させるための構
成としては、上述したように、ウインドシールドガラス
48を着色する以外に、例えば、不透明のフィルム等を
ウインドシールドガラス48とラップ部124のラップ
部分に対応してウインドシールドガラス48へ貼着して
もよい。
【0034】一方、図2に示されるように、車両右方側
のフロントピラー118には支持体としての平板状のラ
ップ部125が形成されている。このラップ部125は
ウインドシールドガラス48の外周部及び外周部よりも
内側の部分とラップしており(重なっており)、ポリウ
レタン等の合成樹脂材によって形成された振動吸収部材
としての接着剤112によってウインドシールドガラス
48の外周部がラップ部124へ固着され、接着剤11
2がウインドシールドガラス48を支持し、更に、この
接着剤112を介してラップ部125がウインドシール
ドガラス48を支持している。この接着剤112よりも
ウインドシールドガラス48の中央側には、ゴムや合成
樹脂材によって形成されたダムラバー128がウインド
シールドガラス48の裏面に固着されており、接着剤1
12のウインドシールドガラス48の傾斜に沿った略車
幅方向側への漏れを防止している。
【0035】また、本実施の形態では、ウインドシール
ドガラス48とラップ部125とのラップ部分に対応し
てウインドシールドガラス48が黒色等の不透明色に着
色されており、車両14の外部から接着剤112やダム
ラバー128等が見えないようになっており、外観を向
上させている。なお、このような、接着剤112やダム
ラバー128等を隠し、外観向上を向上させるための構
成としては、上述したように、ウインドシールドガラス
48を着色する以外に、例えば、不透明のフィルム等を
ウインドシールドガラス48とラップ部125のラップ
部分に対応してウインドシールドガラス48へ貼着して
もよい。
【0036】なお、上述したピラー側のダムラバー12
8や接着剤112は、カウルパネル16側のダムラバー
128や接着剤112と連続していてもよいし、独立し
ていても構わない。
【0037】さらに、図2に示されるように、ウインド
シールドガラス48と外周端部には、ウインドシールド
ガラス48の外周端部に沿って長手方向とされたウイン
ドモールディング130が設けられており、ウインドシ
ールドガラス48の外周端部とフロントピラー118と
の間の隙間をシールしている。
【0038】なお、上述した接着剤112は、ダムラバ
ー128の高さと同程度の厚みを有しており、この状態
でウインドシールドガラス48をラップ部124、12
5へ固着させている。さらに、この接着剤112はウイ
ンドシールドガラス48をラップ部124、125へ固
着させた状態で弾性変形可能とされており、外部から振
動が伝達されると弾性変形して振動のエネルギーを吸収
できるようになっている。
【0039】ところで、本実施の形態では、上述したワ
イパブレード66がピボット軸30或いはピボット軸3
8周りに往復回動してブレードラバー90のリップ部9
6がウインドシールドガラス48の表面を払拭する構成
であるが、図3及び図4に示される両ワイパブレード6
6のうち、相対的に略車両左方側(図3及び図4矢印R
T方向とは反対側)のワイパブレード66は、往復回動
の下反転位置(カウルパネル16側での往復移動の移動
方向転換位置)がウインドシールドガラス48を介して
カウルパネル16側のダムラバー128(すなわち、図
1に示されるダムラバー128)と対向するようにピボ
ット軸30の往復回動角度が設定されている。また、相
対的に略車両右方側(図3の矢印RT方向側)のワイパ
ブレード66は、往復回動の上反転位置(フロントピラ
ー118側での往復移動の移動方向転換位置)がウイン
ドシールドガラス48を介して相対的に略車両右方側の
フロントピラー118側のダムラバー128(すなわ
ち、図2の示されるダムラバー128)と対向し、下反
転位置がもう一方のワイパブレード66(すなわち、相
対的に略車両左方側のワイパブレード66)と同様にウ
インドシールドガラス48を介してフロントピラー11
8側のダムラバー128と対向するようにピボット軸3
8の往復回動角度が設定されている(すなわち、各ワイ
パブレード66の上反転位置及び下反転位置が上述した
位置となるように、リンク機構22を構成するクランク
アーム24、コンロッド26、ピボットレバー28、ピ
ボットレバー32、コンロッド34、及びピボットレバ
ー36の長さが設定されている)。
【0040】次に本実施の形態の作用並びに効果につい
て説明する。本ワイパ装置10では、ワイパモータ20
が駆動して、この駆動力がクランクアーム24及びコン
ロッド26を介してピボットレバー28へ伝えられると
ピボットレバー28がピボット軸30周りに所定角度往
復回動し、ピボットレバー28と一体とされているピボ
ット軸30が自らの軸周りに所定角度往復回動する。さ
らに、ピボットレバー28が一体的に往復回動し、この
ピボットレバー32の往復回動がコンロッド34を介し
てピボットレバー36へ伝えられるとピボットレバー3
6がピボット軸38周りに所定角度往復回動し、ピボッ
トレバー36と一体とされているピボット軸38が自ら
の軸周りに所定角度往復回動する。これらのピボット軸
30、38が往復回動することにより各ピボット軸3
0、38へ取り付けられているアームヘッド44(ワイ
パアーム42)がピボット軸30或いはピボット軸38
周りに所定角度往復回動し、アームピース62(ワイパ
アーム42)へ取り付けられているワイパブレード66
がウインドシールドガラス48の表面上を往復回動す
る。これにより、ウインドシールドガラス48へ接触し
ているブレードラバー90のリップ部96がウインドシ
ールドガラス48の表面上を払拭する。
【0041】ところで、図5に示されるように、ワイパ
アーム42のリテーナ54は引張コイルスプリング50
によってウインドシールドガラス48へ向けて付勢され
ており、これにより、ブレードラバー90のリップ部9
6がウインドシールドガラス48へ押し付けられてい
る。この押付力(すなわち、引張コイルスプリング50
の付勢力)により、ワイパブレード66がウインドシー
ルドガラス48上を往復回動する際にはその進行方向と
は反対方向へ向けてリップ部96の先端側が靡くように
リップ部96が倒れ込む。また、この状態で、ピボット
軸30及びピボット軸38が往動から復動へ或いは復動
から往動へその回動方向を転換してワイパブレード66
の回動方向が反転させられると、この反転に伴いリップ
部96の先端側が新たな進行方向とは反対方向へ向けて
靡くように倒れ込む。このリップ部96の倒れ込みの方
向が反対になる際には、引張コイルスプリング50の付
勢力に抗してリップ部96が一旦立ち上がる。次いで、
立ち上がった後には引張コイルスプリング50の付勢力
によって再度倒れ込み、このときに、ブレードラバー9
0がウインドシールドガラス48を叩く。
【0042】ここで、本実施の形態では、ウインドシー
ルドガラス48をラップ部124、125へ接着し、接
着状態でも弾性変形可能な接着剤112が振動吸収部材
として本ワイパ装置10の構成要素の1つとされてお
り、双方のワイパブレード66は下反転位置にてブレー
ドラバー90(ワイパブレード66)がウインドシール
ドガラス48を介してラップ部124と対向するように
上述したリンク機構22を構成する各部材(すなわち、
クランクアーム24、コンロッド26、34、ピボット
レバー28、36、ピボット軸30、38等)の長さ等
が設定されている。したがって、下反転位置にてワイパ
ブレード66が反転してブレードラバー90がウインド
シールドガラス48を叩くが、このときの振動がウイン
ドシールドガラス48をラップ部124へ固着させる接
着剤112へ伝わり、振動が接着剤112の内部へ進行
すると、接着剤112が弾性変形して振動を吸収する。
このため、下反転位置にてブレードラバー90がウイン
ドシールドガラス48を叩くことによる打撃音の発生を
極めて効果的に軽減できる。
【0043】また、相対的に略車両右方側のワイパブレ
ード66は上反転位置にてブレードラバー90(ワイパ
ブレード66)がウインドシールドガラス48を介して
フロントピラー118のラップ部125と対向するよう
に上述したリンク機構22を構成する各部材の長さ等が
設定されている。したがって、上反転位置にてワイパブ
レード66が反転してブレードラバー90がウインドシ
ールドガラス48を叩き、このときの振動がウインドシ
ールドガラス48をラップ部125へ固着させる接着剤
112へ伝わり、振動が接着剤112の内部へ進行する
と、接着剤112が弾性変形して振動を吸収する。この
ため、相対的に略車両右方側のワイパブレード66のブ
レードラバー90が上反転位置にてウインドシールドガ
ラス48を叩くことによって発生する打撃音を極めて効
果的に軽減できる。
【0044】このように、本ワイパ装置10ではワイパ
ブレード66が反転する際の打撃音を極めて効果的に軽
減できるため、ワイパ装置10の作動時における車両1
4の静粛性能を向上させることができる。
【0045】さらに付け加えれば、本ワイパ装置では、
接着剤112と対向する位置をワイパブレード66の反
転位置としている。ここで、上述したように、接着剤1
12やダムラバー128と対向する部分(すなわち、ラ
ップ部124、125とラップする部分)では、ウイン
ドシールド48が黒色等の不透明色に着色されており、
車両14の外部から接着剤112やダムラバー128等
が見えないようになっており外観を向上させている。換
言すれば、下反転位置においてワイパブレード66は乗
員から視認することはできず、また、上反転位置におい
ても相対的に右側のワイパブレード66は乗員から視認
することはできない。このように、乗員から視認できな
い位置までブレードラバー90のリップ部96がウイン
ドシールドガラス48を払拭しているため、乗員が視認
できる範囲での拭き残しが生じることはなく、クリアな
視界を充分に確保できる。
【0046】なお、本実施の形態では、振動吸収部材と
して接着剤112とダムラバー128を適用した構成あ
ったが、例えば、粘性が高く流動し難い接着剤112を
採用することにより、ダムラバー128を廃止し、接着
剤112のみで振動吸収部材を構成してもよい。さら
に、図7に示されるように、接着剤112やダムラバー
128とは別に振動吸収部材132を設けてもよい。
【0047】また、本実施の形態では、ワイパブレード
66の反転位置が上反転位置と下反転位置の2か所であ
ったが、例えば、1本のワイパブレードをピボット軸の
略車両右方側或いは略車両左方側からピボット軸周りに
略180度回動させ、ウインドシールドガラスの表面を
払拭するようなタイプのワイパ装置の場合には、略車両
右方側及び略車両左方側の少なくとも一方の反転位置で
ワイパブレード(ブレードラバー)とダムラバー或いは
振動吸収部材とがウインドシールドガラスを介して対向
するように設定すればよい。このように構成すること
で、上述した効果と略同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るワイパ装置の断面
図で図3の1−1線に沿ったカウルパネル近傍部分での
断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るワイパ装置の断面
図で図3の2−2線に沿ったフロントピラー近傍部分で
の断面図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係るワイパ装置を適用
した車両の斜視図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係るワイパ装置の駆動
機構の概略図である。
【図5】ワイパアーム及びワイパブレードの斜視図であ
る。
【図6】図5の6−6線に沿ったワイパアームの断面図
である。
【図7】本発明の一実施の形態に係るワイパ装置の変形
例を示す図2に対応した断面図である。
【符号の説明】
10 ワイパ装置 22 リンク機構(駆動機構) 48 ウインドシールドガラス(被払拭体) 66 ワイパブレード 112 接着剤(振動吸収部材) 124 ラップ部(支持体) 125 ラップ部(支持体) 128 ダムラバー(振動吸収部材) 132 振動吸収部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被払拭体の外周部を支持する支持体と、 前記被払拭体の内側部分に設けられ、前記被払拭体へ当
    接して前記支持体側から前記被払拭体を支持すると共
    に、前記被払拭体を介して伝えられた振動を弾性変形に
    より吸収する振動吸収部材と、 前記被払拭体の前記支持体とは反対側の被払拭面上を往
    復移動して前記被払拭面を払拭すると共に、前記往復移
    動における反転位置の少なくとも一方を前記被払拭体を
    介して前記振動吸収部材と対向する位置に設定されたワ
    イパブレードと、 を備えるワイパ装置。
  2. 【請求項2】 被払拭体の外周部を支持する支持体と、 前記被払拭体内側部分に設けられ、前記被払拭体へ当接
    して前記支持体側から前記被払拭体を支持すると共に、
    前記被払拭体を介して伝えられた振動を弾性変形により
    吸収する振動吸収部材と、 前記被払拭体の前記支持体とは反対側の被払拭面上を移
    動して前記被払拭面を払拭するワイパブレードと、 前記ワイパブレードが連結され、駆動手段の回転駆動力
    を往復運動に変換して前記ワイパブレードを被払拭面上
    で往復移動させると共に、前記ワイパブレードの往復移
    動の少なくとも一方の反転位置を前記被払拭面を介して
    前記振動吸収部材と対向する位置に設定する駆動機構
    と、 を備えるワイパ装置。
  3. 【請求項3】 前記振動吸収部材は、 前記被払拭体の外周部を前記支持体へ固着させる接着剤
    と、 前記接着剤の前記被払拭面内側方向への漏れを防止する
    ダムラバーと、 の少なくとも何れか一方を含んで構成されることを特徴
    とする請求項1又は請求項2記載のワイパ装置。
JP9290023A 1997-10-22 1997-10-22 ワイパ装置 Pending JPH11124011A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU745344B2 (en) * 2000-05-17 2002-03-21 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle cowl construction

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