[go: up one dir, main page]

JPH1112273A - エピスルフィド化合物およびその製造方法 - Google Patents

エピスルフィド化合物およびその製造方法

Info

Publication number
JPH1112273A
JPH1112273A JP9167766A JP16776697A JPH1112273A JP H1112273 A JPH1112273 A JP H1112273A JP 9167766 A JP9167766 A JP 9167766A JP 16776697 A JP16776697 A JP 16776697A JP H1112273 A JPH1112273 A JP H1112273A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
thiocyanate
bis
general formula
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9167766A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsumasa Yamamoto
勝政 山本
Kenichi Wakimura
謙一 脇村
Naoko Sato
直子 佐藤
Michio Suzuki
道夫 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd filed Critical Sumitomo Seika Chemicals Co Ltd
Priority to JP9167766A priority Critical patent/JPH1112273A/ja
Publication of JPH1112273A publication Critical patent/JPH1112273A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D331/00Heterocyclic compounds containing rings of less than five members, having one sulfur atom as the only ring hetero atom
    • C07D331/02Three-membered rings

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】望まれる光学材料の特性である高屈折率を有
し、透明性に優れた樹脂を製造するために好適な単量体
であるエピスルフィド化合物を提供すること、該エピス
ルフィド化合物の製造方法を提供すること。 【解決手段】一般式(I) : 【化1】 (式中、nは0〜5の整数を表す。また2つのnは、同
一でも異なっていてもよい)で表されるエピスルフィド
化合物、および該エピスルフィド化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エピスルフィド化
合物およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、眼
鏡用プラスチックレンズ、フレネルレンズ、レンチキュ
アーレンズ、光ディスク基板、プラスチック光ファイバ
ー、LCD用プリズムシート、導光板、拡散シート等の
光学材料、塗料、接着剤、封止材等の重合用原料(単量
体)として有用であり、特に光学材料の重合用原料(単
量体)として、極めて有用なエピスルフィド化合物、お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機光学材料用樹脂は、ガラス等に比較
して軽量で取扱いが簡単であることから、近年は各種材
料として汎用されている。望まれる光学材料用樹脂の特
性としては、屈折率が高い、複屈折が少ない、比重が小
さい、分散能が低い等が挙げられ、このような特性を持
つ樹脂の製造を目的として様々な試みがなされている。
【0003】有機光学材料用樹脂としては、従来から、
ポリスチレン系樹脂、ポリメチルメタクリレート系樹
脂、ポリカーボネート系樹脂、ジエチレングリコールジ
アリルカーボナート樹脂等が広く用いられている。
【0004】しかし、このような従来の有機光学材料用
樹脂は、低い屈折率、大きな複屈折、高い分散能等の欠
点を有し、耐熱性や耐衝撃性にも劣るため、必ずしも満
足できるものではなかった。
【0005】特にレンズ用材料として用いられているジ
エチレングリコールジアリルカーボナート樹脂(CR−
39)等は、屈折率が1.50と低いため、レンズとし
て使用した場合にはコバ厚や中心厚が厚くなり、レンズ
の外観が悪くなり、また重量の増大を招くという欠点が
あった。
【0006】これらの欠点を解決するために、主として
屈折率を向上させる方法が種々検討されてきた。例えば
特公平5−4404号公報には、芳香環にハロゲンを導
入した樹脂が開示されている。しかしながら、この技術
により得られた樹脂は、屈折率が1.60と大きくなる
ものの、比重が1.37と高く、プラスチックレンズの
特徴であるレンズの軽量性の点で満足できるものではな
かった。
【0007】また、特開平2−270859号公報およ
び特開平5−208950号公報では、樹脂の高屈折率
化を図ることを目的として、樹脂原料のモノマー分子内
に硫黄原子の含有率を高める方法が開示されている。こ
こでは、硫黄原子の含有率を高めるためには、一般にメ
ルカプト化合物が用いられている。このメルカプト化合
物としては、例えば、メタンチオール、エタンチオー
ル、エタンジチオールなどの低分子量のメルカプト化合
物が広く知られている。しかしながら、これら低分子量
のメルカプト化合物はチオール基に基づく特有のメルカ
プト臭があり、また、樹脂を硬化させる為に用いられる
他の樹脂原料との組成比の関係でその使用量が制限され
るという欠点がある。
【0008】そこで、これらの低分子量のメルカプト化
合物の代わりに、トリメチロールプロパントリス−(チ
オグリコレート)やペンタエリスリトールテトラキス−
(チオグリコレート)などのエポキシ樹脂硬化剤として
用いられている分子量の大きい多官能性のメルカプト化
合物の使用が考えられている。しかしながら、この種の
メルカプト化合物は、分子量が大きいため臭気が少な
く、取扱い性が良好であるという利点もあるが、分子内
の硫黄原子の含有率が低いため、樹脂中の硫黄原子の含
有率を理想的に高めて所望の屈折率を得ることが困難で
あるという欠点がある。
【0009】また、特公平4−15249号公報および
特開昭60−199016号公報では、イソシアナート
化合物とポリチオールの重合により樹脂を得る技術が開
示されている。しかし、この樹脂も屈折率が1.60と
大きくなるものの、比重が1.30以上であり、重合温
度が比較的低く、また重合速度が高いため、重合時の熱
制御が困難であり、そのため光学歪が大きいという欠点
があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、前記
の従来技術に鑑み、望まれる光学材料の特性である高屈
折率を有し、透明性に優れた樹脂を製造するために好適
な単量体であるエピスルフィド化合物を提供することに
ある。本発明の他の目的は、該エピスルフィド化合物の
製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、(1)一般式(I) :
【0012】
【化4】
【0013】(式中、nは0〜5の整数を表す。また2
つのnは、同一でも異なっていてもよい)で表されるエ
ピスルフィド化合物、(2)一般式(II):
【0014】
【化5】
【0015】(式中、nは0〜5の整数を表す。また2
つのnは、同一でも異なっていてもよい)で表されるエ
ポキシ化合物とチオ尿素および/またはチオシアン酸塩
とを有機溶媒中で反応させることを特徴とする一般式
(I) :
【0016】
【化6】
【0017】(式中、nは0〜5の整数を表す。また2
つのnは、同一でも異なっていてもよい)で表されるエ
ピスルフィド化合物の製造方法、(3)チオシアン酸塩
が、チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウムお
よびチオシアン酸アンモニウムからなる群より選ばれた
1種以上である前記(2)記載の製造方法、(4)有機
溶媒が塩化メチレン、トルエン、クロロベンゼン、メタ
ノール、エタノールおよびイソプロパノールからなる群
より選ばれた1種以上である前記(2)記載の製造方
法、に関する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0019】本発明のエピスルフィド化合物は、一般式
(I) :
【0020】
【化7】
【0021】(式中、nは0〜5の整数を表す。また2
つのnは、同一でも異なっていてもよい)で表されるも
のである。本発明において屈折率および比重等の点か
ら、2つのnが同一で、0〜2である場合が特に好適で
ある。
【0022】本発明の前記一般式(I) で表されるエピス
ルフィド化合物は、以下に述べる本発明の製造方法によ
り好適に製造することができるが、本発明はかかる製造
方法のみによって得られるものに限定されるものではな
い。以下、本発明の製造方法について詳細に説明する。
【0023】本発明の前記一般式(I) で表されるエピス
ルフィド化合物は、一般式(II):
【0024】
【化8】
【0025】(式中、nは0〜5の整数を表す。また2
つのnは、同一でも異なっていてもよい)で表されるエ
ポキシ化合物とチオ尿素および/またはチオシアン酸塩
とを有機溶媒中で反応させることにより製造することが
できる。
【0026】ここで、原料である前記一般式(II)で表
されるエポキシ化合物の製造方法は、特に限定されるも
のではないが、例えば、WO97/08139公報に記
載の方法に準じて容易に製造することができる。具体的
には、一般式(III) :
【0027】
【化9】
【0028】(式中、nは0〜5の整数を表す。また2
つのnは、同一でも異なっていてもよい)で表されるジ
チオールとエピクロロヒドリンをアルカリ存在下で反応
させる方法により得ることができる。
【0029】前記一般式(II)で表されるエポキシ化合
物との反応に用いるチオシアン酸塩としては、例えば、
チオシアン酸カリウム、チオシアン酸ナトリウムおよび
チオシアン酸アンモニウム等のチオシアン酸塩を挙げる
ことができる。好ましくは、チオシアン酸カリウムまた
はチオシアン酸ナトリウムである。チオ尿素および/ま
たはチオシアン酸塩の使用量は、前記一般式(II)で表
されるエポキシ化合物に対してモル比で通常2〜8倍、
好ましくは2〜6倍である。チオ尿素および/またはチ
オシアン酸塩の使用量のモル比が、2倍より少ないと未
反応のエポキシ化合物が残存するので好ましくなく、8
倍を超えて用いても、用いた量に見合う効果が得られず
経済的でない。
【0030】前記一般式(II)で表されるエポキシ化合
物と、チオ尿素および/またはチオシアン酸塩との反応
に用いられる有機溶媒としては、塩化メチレン、1,2
−ジクロロエタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベン
ゼン等のハロゲン化炭化水素、n−ヘキサン、n−ヘプ
タン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素、テトラヒドロフラン、
1,4−ジオキサン等の環状エーテル類、メタノール、
エタノール、イソプロパノール等のアルコール類が挙げ
られる。好ましくは、塩化メチレン、トルエン、クロロ
ベンゼン、メタノール、エタノールおよびイソプロパノ
ールが用いられる。これらの有機溶媒は単独でまたは2
種以上を混合して用いられる。
【0031】反応温度は、通常0〜80℃、好ましくは
10〜60℃である。反応温度が0℃より低いと反応の
進行が遅くなり、80℃より高いと副生成物の生成量が
多くなり収率が低下するため好ましくない。反応時間は
反応温度によっても異なるが、通常1〜15時間であ
る。
【0032】反応終了後、反応液に水を添加し有機層と
水層を分液し、得られた有機層を水で洗浄した後、この
有機層から溶媒を留去する事により本発明のエピスルフ
ィド化合物を得ることができる。また、必要に応じてカ
ラムクロマトグラフィーにより精製することができる。
【0033】本発明の前記一般式(I) で表されるエピス
ルフィド化合物は、単独重合あるいは共重合により光学
材料、塗料、接着剤、封止材等に用いられる重合体を得
ることができる。
【0034】本発明における前記一般式(I) で表される
エピスルフィド化合物と共重合可能な化合物としては、
特に限定されないが、例えば、エポキシ基を有するモノ
マー、エポキシ基を有するオリゴマー、重合性不飽和結
合を有するモノマー、重合性不飽和結合を有するオリゴ
マー、チオール基を有するモノマー、チオール基を有す
るオリゴマー、イソシアナート基を有するモノマー、ア
ミノ基を有するモノマー等が挙げられ、使用目的に応じ
て単官能化合物だけでなく多官能化合物を選択すること
ができ、またそれらの化合物は単独で用いてもよく2種
以上を併用することもできる。
【0035】エポキシ基を有するモノマー、エポキシ基
を有するオリゴマーとしては、例えば、フェニルグリシ
ジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテ
ル、ビスフェノールAのグリシジルエーテル、グリシジ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、4,4’
−ビス(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニルスル
フィド等が挙げられる。
【0036】重合性不飽和結合を有するモノマー、重合
性不飽和結合を有するオリゴマーとしては、特に限定さ
れないが、例えば、スチレン、ジビニルベンゼン、ビス
(4−ビニルチオフェニル)スルフィド、4,4’−ビ
ス(ビニルチオメチル)フェニルスルフィド、ビス(4
−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、アクリル
酸、メタクリル酸、メチルアクリレート、メチルメタク
リレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ト
リプロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレ
ングリコールジメタクリレート、グリシジルアクリレー
ト、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。
【0037】チオール基を有するモノマー、チオール基
を有するオリゴマーとしては、特に限定されないが、例
えば、1,3−ベンゼンジチオール、1,4−ベンゼン
ジチオール、ビス(4−メルカプトフェニル)スルフィ
ド、1,2−エタンジチオール、ペンタエリスリトール
テトラキスメルカプトプロピオネート、4,4’−ビス
(メルカプトメチル)フェニルスルフィド、4,4’−
ビス(4−メルカプト−2−チアブチル)フェニルスル
フィド、4,4’−ビス(7−メルカプト−2,5−ジ
チアヘプチル)フェニルスルフィド等が挙げられる。
【0038】イソシアナート基を有するモノマーとして
は、特に限定されないが、例えば、キシリレンジイソシ
アナート、ジクロロジフェニルジイソシアナート、ヘキ
サメチレンジイソシアナート、ビス(イソシアナートメ
チル)シクロヘキサン等が挙げられる。
【0039】アミノ基を有するモノマーとしては、特に
限定されないが、イソホロンジアミン、シクロヘキサン
ジアミン、キシリレンジアミン、トリレンジアミン等が
挙げられる。
【0040】また、本発明の前記一般式(I) で表される
エピスルフィド化合物は、加熱等の常法により単独重合
させることができる。また、前記一般式(I) で表される
エピスルフィド化合物および該化合物と共重合可能な化
合物は、通常の方法により、熱、あるいは光等によって
共重合させることができる。
【0041】本発明の前記一般式(I) で表されるエピス
ルフィド化合物の屈折率は1.65以上を有するため、
単独重合により1.65以上の高屈折率を有する硬化物
が得られ、また、共重合させて得られる硬化物について
も、相手のモノマー等を適宜選択することにより、1.
65以上の高屈折率を有するものが得られる。さらにこ
れらの硬化物は、均一な重合物であることから透明性に
優れたものである。
【0042】
【実施例】以下、実施例および参考例により本発明をさ
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によ
りなんら限定されるものではない。
【0043】実施例1 4,4’−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチ
ル)フェニルスルフィド(一般式(I) でnが共に0の化
合物)の製造例 撹拌機、温度計、冷却管を備えた容量1リットルの四つ
口フラスコに、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロ
ピルチオメチル)フェニルスルフィド128.9g
(0.33モル)、塩化メチレン300g、メタノール
250g、チオ尿素100.7g(1.32モル)を仕
込み、反応温度を40〜45℃に保ちながら4時間撹拌
し反応を行った。反応終了後、室温まで冷却し、反応液
に水250gを添加した後、有機層と水層とに分液し、
得られた有機層を200gの水で2回洗浄した。その
後、洗浄した有機層の溶媒を留去し、カラムクロマトグ
ラフィーで精製することにより、白色固体を得た。この
化合物の構造を決定するため分析を行った。結果を下記
に示す。
【0044】分子量 422.7 融点 56.5〜57.5℃ 屈折率(60℃) nD =1.666 元素分析 理論値(%) C:56.83、H:5.25、S:37.93 分析値(%) C:56.72、H:5.35、S:37.85 赤外吸収スペクトル(KBrcm-1) 2910、2848、1899、1592、1488、
1434、1400 1350、1307、1240、1197、1149、
1085、1049 1045、1016、925、892、863、82
7、744、613 520、5051 H−核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 溶媒、TMS
基準)δ(ppm) 7.32(S,8H,−C 6 4 −) 3.78(S,4H,−SC2 6 4 −)
【0045】
【化10】
【0046】屈折率は、アタゴ社製のアッベ屈折計4T
型を用いて測定した。以下の実施例においても同様であ
る。
【0047】前記の分析結果から白色固体は、4,4’
−ビス(2,3−エピチオプロピルチオメチル)フェニ
ルスルフィド(一般式(I) でnが共に0の化合物)と同
定された。収量は129.7gで、収率は原料の4,
4’−ビス(2,3−エポキシプロピルチオメチル)フ
ェニルスルフィドに対して93.0%であった。
【0048】実施例2 4,4’−ビス(4−(2,3−エピチオプロピルチ
オ)−2−チアブチル)フェニルスルフィド(一般式
(I) でnが共に1の化合物)の製造例 実施例1において、原料の4,4’−ビス(2,3−エ
ポキシプロピルチオメチル)フェニルスルフィド12
8.9g(0.33モル)を4,4’−ビス(4−
(2,3−エポキシプロピルチオ)−2−チアブチル)
フェニルスルフィド168.5g(0.33モル)に代
えた以外は実施例1と同様に反応し、精製を行い、白色
固体を得た。この化合物の構造を決定するため分析を行
った。結果を下記に示す。
【0049】分子量 543.0 融点 46.0〜47.0℃ 屈折率(60℃) nD =1.664 元素分析 理論値(%) C:53.09、H:5.57、S:41.34 分析値(%) C:53.15、H:5.45、S:41.19 赤外吸収スペクトル(KBrcm-1) 2912、2846、1594、1490、1419、
1402、1400 1270、1240、1195、1124、1083、
1043、1014 887、827、734、686、661、613、5
22、4991 H−核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 溶媒、TMS
基準)δ(ppm) 7.26(S,8H,−C 6 4 −) 3.72(S,4H,−SC2 6 4 −)
【0050】
【化11】
【0051】前記の分析結果から白色固体は、4,4’
−ビス(4−(2,3−エピチオプロピルチオ)−2−
チアブチル)フェニルスルフィド(一般式(I) でnが共
に1の化合物)と同定された。収量は164.4gで、
収率は原料の4,4’−ビス(4−(2,3−エポキシ
プロピルチオ)−2−チアブチル)フェニルスルフィド
に対して91.8%であった。
【0052】実施例3 4,4’−ビス(7−(2,3−エピチオプロピルチ
オ)−2,5−ジチアヘプチル)フェニルスルフィド
(一般式(I) でnが共に2の化合物)の製造例 実施例1において、4,4’−ビス(2,3−エポキシ
プロピルチオメチル)フェニルスルフィド128.9g
(0.33モル)を4,4’−ビス(7−(2,3−エ
ポキシプロピルチオ)−2,5−ジチアヘプチル)フェ
ニルスルフィド208.3g(0.33モル)に、チオ
尿素100.7g(1.32モル)をチオシアン酸カリ
ウム128.3g(1.32モル)に代えた以外は実施
例1と同様に反応し、精製を行い、白色固体を得た。こ
の化合物の構造を決定するため分析を行った。結果を下
記に示す。
【0053】分子量 663.2 融点 47.0〜48.0℃ 屈折率(60℃) nD =1.663 元素分析 理論値(%) C:50.71、H:5.78、S:43.52 分析値(%) C:50.63、H:5.85、S:43.39 赤外吸収スペクトル(KBrcm-1) 2911、2847、1594、1490、1422、
1402、1400 1272、1240、1194、1122、1085、
1043、1013 826、735、688、660、612、521、5
001 H−核磁気共鳴スペクトル(CDCl3 溶媒、TMS
基準)δ(ppm) 7.25(S,8H,−C 6 4 −) 3.71(S,4H,−SC2 6 4 −)
【0054】
【化12】
【0055】前記の分析結果から白色固体は、4,4’
−ビス(7−(2,3−エピチオプロピルチオ)−2,
5−ジチアヘプチル)フェニルスルフィド(一般式(I)
でnが共に2の化合物)と同定された。収量は198.
0gで、収率は原料の4,4’−ビス(7−(2,3−
エポキシプロピルチオ)−2,5−ジチアヘプチル)フ
ェニルスルフィドに対して90.5%であった。
【0056】参考例 実施例1で得られた4,4’−ビス(2,3−エピチオ
プロピルチオメチル)フェニルスルフィド(一般式
(I)でnが共に0の化合物)20gに、サンエイドS
I−60(三新化学社製カチオン重合開始剤)/ジエチ
レングリコールジメチルエーテル=1/2の溶液を0.
6g添加し、充分に攪拌、脱気した後、直径5cm、厚
さ3mmのガラスモールドに注入し、50℃から130
℃まで6時間かけて昇温し、130℃で3時間保持した
後、脱型した。得られた樹脂は均一で無色透明であり、
屈折率はnD 20=1.698であった。
【0057】
【発明の効果】本発明のエピスルフィド化合物は、それ
自体で単独重合させるか、または、各種の共重合可能な
化合物と共重合させることにより、高屈折率であり透明
性に優れた硬化物を得ることができる。従って、本発明
のエピスルフィド化合物は優れた物性を有する光学材
料、塗料、接着剤、封止材等を与える極めて有用な単量
体である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 道夫 兵庫県加古郡播磨町宮西346番地の1 住 友精化株式会社第1研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) : 【化1】 (式中、nは0〜5の整数を表す。また2つのnは、同
    一でも異なっていてもよい)で表されるエピスルフィド
    化合物。
  2. 【請求項2】 一般式(II): 【化2】 (式中、nは0〜5の整数を表す。また2つのnは、同
    一でも異なっていてもよい)で表されるエポキシ化合物
    とチオ尿素および/またはチオシアン酸塩とを有機溶媒
    中で反応させることを特徴とする一般式(I) : 【化3】 (式中、nは0〜5の整数を表す。また2つのnは、同
    一でも異なっていてもよい)で表されるエピスルフィド
    化合物の製造方法。
  3. 【請求項3】 チオシアン酸塩が、チオシアン酸カリウ
    ム、チオシアン酸ナトリウムおよびチオシアン酸アンモ
    ニウムからなる群より選ばれた1種以上である請求項2
    記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 有機溶媒が塩化メチレン、トルエン、ク
    ロロベンゼン、メタノール、エタノールおよびイソプロ
    パノールからなる群より選ばれた1種以上である請求項
    2記載の製造方法。
JP9167766A 1997-06-24 1997-06-24 エピスルフィド化合物およびその製造方法 Pending JPH1112273A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9167766A JPH1112273A (ja) 1997-06-24 1997-06-24 エピスルフィド化合物およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9167766A JPH1112273A (ja) 1997-06-24 1997-06-24 エピスルフィド化合物およびその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1112273A true JPH1112273A (ja) 1999-01-19

Family

ID=15855712

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9167766A Pending JPH1112273A (ja) 1997-06-24 1997-06-24 エピスルフィド化合物およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1112273A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0978513A1 (en) * 1998-08-07 2000-02-09 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Ether compound and cured resin using the same
JP2000327677A (ja) * 1999-03-16 2000-11-28 Mitsubishi Gas Chem Co Inc エピスルフィド化合物の保存方法
JP2000336087A (ja) * 1999-03-19 2000-12-05 Mitsubishi Gas Chem Co Inc エピスルフィド化合物の精製方法
JP2001163876A (ja) * 1999-12-09 2001-06-19 Mitsui Chemicals Inc (チオ)エポキシ化合物の精製方法
JP2001288181A (ja) * 2000-04-07 2001-10-16 Mitsubishi Gas Chem Co Inc エピスルフィド化合物およびその製造方法
US6635195B1 (en) * 2000-02-04 2003-10-21 Essilor International Compagnie Generale D'optique Cationic photopolymerization of diepisulfides and application to the manufacture of optical lenses
JP2005232464A (ja) * 1999-02-24 2005-09-02 Mitsubishi Gas Chem Co Inc エピスルフィド化合物およびそれを用いた高屈折率樹脂の製造方法。
JP2006241116A (ja) * 2005-03-07 2006-09-14 Chisso Corp 環状スルフィドを有する重合性液晶化合物とその重合体
JP2007197578A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Matsushita Electric Works Ltd エピスルフィド系樹脂組成物及びそれを用いた電子部品
CN102329298A (zh) * 2011-07-22 2012-01-25 镇江俊视光学有限公司 一种高折光指数光学树脂单体及其制备方法
CN103476764A (zh) * 2011-04-21 2013-12-25 旭化成化学株式会社 制造环硫化合物的方法
CN112300098A (zh) * 2020-10-29 2021-02-02 杭州光粒科技有限公司 光致聚合物组合物、环硫/环氧书写单体与光栅

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0978513A1 (en) * 1998-08-07 2000-02-09 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Ether compound and cured resin using the same
JP2005232464A (ja) * 1999-02-24 2005-09-02 Mitsubishi Gas Chem Co Inc エピスルフィド化合物およびそれを用いた高屈折率樹脂の製造方法。
JP2000327677A (ja) * 1999-03-16 2000-11-28 Mitsubishi Gas Chem Co Inc エピスルフィド化合物の保存方法
JP2000336087A (ja) * 1999-03-19 2000-12-05 Mitsubishi Gas Chem Co Inc エピスルフィド化合物の精製方法
JP2001163876A (ja) * 1999-12-09 2001-06-19 Mitsui Chemicals Inc (チオ)エポキシ化合物の精製方法
US6635195B1 (en) * 2000-02-04 2003-10-21 Essilor International Compagnie Generale D'optique Cationic photopolymerization of diepisulfides and application to the manufacture of optical lenses
JP2001288181A (ja) * 2000-04-07 2001-10-16 Mitsubishi Gas Chem Co Inc エピスルフィド化合物およびその製造方法
WO2001077098A1 (fr) * 2000-04-07 2001-10-18 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Compose episulfure et son procede de fabrication
JP2006241116A (ja) * 2005-03-07 2006-09-14 Chisso Corp 環状スルフィドを有する重合性液晶化合物とその重合体
JP2007197578A (ja) * 2006-01-26 2007-08-09 Matsushita Electric Works Ltd エピスルフィド系樹脂組成物及びそれを用いた電子部品
CN103476764A (zh) * 2011-04-21 2013-12-25 旭化成化学株式会社 制造环硫化合物的方法
EP2700636A4 (en) * 2011-04-21 2014-02-26 Asahi Kasei Chemicals Corp PROCESS FOR THE PREPARATION OF EPISULPHIDE COMPOUNDS
CN104610222A (zh) * 2011-04-21 2015-05-13 旭化成化学株式会社 制造环硫化合物的方法
US9051293B2 (en) 2011-04-21 2015-06-09 Asahi Kasei Chemicals Corporation Process for preparing episulfide compounds
JP2015110616A (ja) * 2011-04-21 2015-06-18 旭化成ケミカルズ株式会社 エピスルフィド化合物を製造する方法
US9359324B2 (en) 2011-04-21 2016-06-07 Asahi Kasei Chemicals Corporation Process for preparing episulfide compounds
CN102329298A (zh) * 2011-07-22 2012-01-25 镇江俊视光学有限公司 一种高折光指数光学树脂单体及其制备方法
CN112300098A (zh) * 2020-10-29 2021-02-02 杭州光粒科技有限公司 光致聚合物组合物、环硫/环氧书写单体与光栅
CN112300098B (zh) * 2020-10-29 2023-01-31 杭州光粒科技有限公司 光致聚合物组合物、环硫/环氧书写单体与光栅

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH1112273A (ja) エピスルフィド化合物およびその製造方法
AU716105B2 (en) Novel sulfur compounds and process for producing the same
JP3807759B2 (ja) 新規チオール誘導体及びその製造方法
JP4375643B2 (ja) 含硫(メタ)アクリル酸チオエステル化合物およびその用途
JP3966577B2 (ja) 含硫o−(メタ)アクリレート化合物、その製造方法および用途
JPH01128966A (ja) イオウ含有脂肪族系アクリル化合物
US20040102592A1 (en) Acrylic esters and use thereof
JP4704550B2 (ja) 含硫(メタ)アクリル酸チオエステル化合物およびその用途
JPH11349658A (ja) 硬化性組成物及びそれを用いて得られる光学材料
US6528601B1 (en) Polymerizable sulfur-containing (meth) acrylate, polymerizable composition and optical lens
JPH11100428A (ja) 光学材料用組成物並びにプラスチックレンズおよびその製造方法
JP3688021B2 (ja) 新規なキシリレンジチオール誘導体
JP4372990B2 (ja) 含硫(メタ)アクリル酸チオエステル化合物およびその用途
JP4485651B2 (ja) 含硫化合物およびその用途
JPH0616657A (ja) 環状スルフィド化合物、それを用いて得られる光学用樹脂及び光学製品
CN1351009A (zh) 光学产品、用于其制备的非对称二硫化物化合物、制备该非对称二硫化物化合物的方法
US9068046B2 (en) Sulfur-containing oligomer and dendrimer of acrylate and preparation methods thereof
JP3647158B2 (ja) 樹脂組成物、注型用組成物及びその硬化物
JP5213100B2 (ja) 新規含硫黄エチレン性不飽和基含有化合物、及びその重合体
JP2661145B2 (ja) プラスチックレンズ
JP3820183B2 (ja) アクリル酸エステル化合物及びその用途
JPH05194486A (ja) ビニル化合物、それを用いて得られた光学材料用重合体及び光学製品
JPH10330352A (ja) チオアニソール誘導体およびその製造方法
JP2944646B1 (ja) ポリイソシアネート化合物及びその製造方法
JP5370892B2 (ja) 硫黄を含有する(メタ)アクリレート化合物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071115

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071121

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080319