JPH11120961A - 放電ランプおよび照明装置 - Google Patents
放電ランプおよび照明装置Info
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- JPH11120961A JPH11120961A JP27675597A JP27675597A JPH11120961A JP H11120961 A JPH11120961 A JP H11120961A JP 27675597 A JP27675597 A JP 27675597A JP 27675597 A JP27675597 A JP 27675597A JP H11120961 A JPH11120961 A JP H11120961A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 蛍光体使用量を減らしてコストの低減と蛍光
体被膜の被着強度の向上および発光特性の向上がはかれ
る開口(アパーチャ)形の蛍光ランプおよびこの蛍光ラ
ンプを装着した照明装置を得ることを課題とする。 【解決手段】 ガラスバルブ1と、このバルブ1の内面
に形成された平均粒径が3μm以下で膜厚が70μm以
下の蛍光体被膜2と、上記バルブ1内部に200Tor
r以下の圧力で封入されたキセノンガスを含む希ガス
と、バルブ1の内部または外面に配設された電極4a,
4bとを備えている放電ランプLおよびこのランプLを
装着した照明装置7である。
体被膜の被着強度の向上および発光特性の向上がはかれ
る開口(アパーチャ)形の蛍光ランプおよびこの蛍光ラ
ンプを装着した照明装置を得ることを課題とする。 【解決手段】 ガラスバルブ1と、このバルブ1の内面
に形成された平均粒径が3μm以下で膜厚が70μm以
下の蛍光体被膜2と、上記バルブ1内部に200Tor
r以下の圧力で封入されたキセノンガスを含む希ガス
と、バルブ1の内部または外面に配設された電極4a,
4bとを備えている放電ランプLおよびこのランプLを
装着した照明装置7である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、OA機器などに多
用されている外部電極を有する放電ランプおよびこの放
電ランプと点灯回路装置とを備えた照明器具などの照明
装置に関する。
用されている外部電極を有する放電ランプおよびこの放
電ランプと点灯回路装置とを備えた照明器具などの照明
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般の蛍光ランプは、ガラスバルブの内
表面に蛍光体被膜を形成するとともにその両端部にコイ
ル状のフィラメントあるいは板状、円筒状や円柱状の冷
陰極などからなる電極を封装し、かつ、このバルブ内に
低圧の希ガスおよび必要に応じて水銀を封入している。
表面に蛍光体被膜を形成するとともにその両端部にコイ
ル状のフィラメントあるいは板状、円筒状や円柱状の冷
陰極などからなる電極を封装し、かつ、このバルブ内に
低圧の希ガスおよび必要に応じて水銀を封入している。
【0003】しかし、このような構成のランプは、バル
ブ内に格別な電極が必要であり、またこの電極部を封装
するための気密構造を要するなど、部品点数が多く製造
が複雑で製造コストが高くなる。また、この内部電極は
ランプの寿命を左右する主因をなしているとともに電極
部が遮蔽して、電極部が位置するバルブ端部の発光量が
低いということがある。
ブ内に格別な電極が必要であり、またこの電極部を封装
するための気密構造を要するなど、部品点数が多く製造
が複雑で製造コストが高くなる。また、この内部電極は
ランプの寿命を左右する主因をなしているとともに電極
部が遮蔽して、電極部が位置するバルブ端部の発光量が
低いということがある。
【0004】このようなことから、内部電極に変え、バ
ルブ外面にバルブ軸に沿って帯状の外部電極を形成し、
これら外部電極間にパルス電力や高周波電力などを供給
し、これによってバルブ内に放電を発生させ、希ガスを
電離および励起させて蛍光体を発光するようにした外部
電極形の蛍光ランプが開発されている。
ルブ外面にバルブ軸に沿って帯状の外部電極を形成し、
これら外部電極間にパルス電力や高周波電力などを供給
し、これによってバルブ内に放電を発生させ、希ガスを
電離および励起させて蛍光体を発光するようにした外部
電極形の蛍光ランプが開発されている。
【0005】この外部電極形のランプは、バルブ外面に
バルブ軸に沿って一対の帯状の電極が離間して形成され
るとともに、内面にバルブ軸に沿って開口部(アパーチ
ャ)を残して蛍光体被膜が被着されたアパーチャ形をな
している。そして、点灯時には、バルブ軸方向に形成さ
れた光投射用の開口部(アパーチャ)からは均一な光放
射がなされようになっている。
バルブ軸に沿って一対の帯状の電極が離間して形成され
るとともに、内面にバルブ軸に沿って開口部(アパーチ
ャ)を残して蛍光体被膜が被着されたアパーチャ形をな
している。そして、点灯時には、バルブ軸方向に形成さ
れた光投射用の開口部(アパーチャ)からは均一な光放
射がなされようになっている。
【0006】そして、この外部電極形の蛍光ランプは、
開口部(アパーチャ)から高効率の光放射が行われるこ
とから複写機、ファクシミリやイメージスキャナなどの
読取用の光源あるいは液晶表示装置のバックライトとし
て多用されている。
開口部(アパーチャ)から高効率の光放射が行われるこ
とから複写機、ファクシミリやイメージスキャナなどの
読取用の光源あるいは液晶表示装置のバックライトとし
て多用されている。
【0007】上記複写機などの機器は小形軽量化はもと
より、より速い読取りや印刷後に高精度の再現性が得ら
れるよう高性能化がすすめられている。このため、これ
らの機器に用いられる放電ランプにおいても、小形高性
能化が求められ特に光束や輝度などの発光特性の向上が
求められている。
より、より速い読取りや印刷後に高精度の再現性が得ら
れるよう高性能化がすすめられている。このため、これ
らの機器に用いられる放電ランプにおいても、小形高性
能化が求められ特に光束や輝度などの発光特性の向上が
求められている。
【0008】そして、これら機器に用いられる蛍光ラン
プは、たとえば蛍光体として3波長型の平均粒径が約
2.9μmのユーロピウム付活アルミン酸バリウムマグ
ネシウムの青色蛍光体、平均粒径が約4.8μmのセリ
ウム・テルビウム付活ランタンの緑色蛍光体および平均
粒径が約2.9μmのユーロピウム付活ホウ酸イットリ
ウムガドリニウムの赤色蛍光体が用いられている。そし
て、これら蛍光体によって形成される蛍光体被膜は、平
均粒径が約3.8μmでその膜厚は100μm以上にす
る必要があった。
プは、たとえば蛍光体として3波長型の平均粒径が約
2.9μmのユーロピウム付活アルミン酸バリウムマグ
ネシウムの青色蛍光体、平均粒径が約4.8μmのセリ
ウム・テルビウム付活ランタンの緑色蛍光体および平均
粒径が約2.9μmのユーロピウム付活ホウ酸イットリ
ウムガドリニウムの赤色蛍光体が用いられている。そし
て、これら蛍光体によって形成される蛍光体被膜は、平
均粒径が約3.8μmでその膜厚は100μm以上にす
る必要があった。
【0009】これは、開口(アパーチャ)形の蛍光ラン
プは、蛍光体被膜による可視光放射のほか、開口部(ア
パーチャ)からの放射光を増やすため蛍光体被膜を反射
膜として利用している。このため、蛍光体被膜は、比較
的厚膜に形成されているため、蛍光体の使用量が多くコ
ストアップを招き、また、厚膜であるため被着強度が弱
く剥離し易いという問題があった。
プは、蛍光体被膜による可視光放射のほか、開口部(ア
パーチャ)からの放射光を増やすため蛍光体被膜を反射
膜として利用している。このため、蛍光体被膜は、比較
的厚膜に形成されているため、蛍光体の使用量が多くコ
ストアップを招き、また、厚膜であるため被着強度が弱
く剥離し易いという問題があった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたもので、蛍光体使用量を減らしてコストの低
減と蛍光体被膜の被着強度の向上および発光特性の向上
がはかれる開口(アパーチャ)形の蛍光ランプおよびこ
の蛍光ランプを装着した照明装置を得ることを課題とす
る。
みなされたもので、蛍光体使用量を減らしてコストの低
減と蛍光体被膜の被着強度の向上および発光特性の向上
がはかれる開口(アパーチャ)形の蛍光ランプおよびこ
の蛍光ランプを装着した照明装置を得ることを課題とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の放電ランプは、ガラスバルブと、このバルブの内面に
形成された平均粒径が3μm以下で膜厚が70μm以下
の蛍光体被膜と、上記バルブ内部に封入された放電媒体
と、バルブの内部または外面に配設された電極とを備え
ていることを特徴とする。
の放電ランプは、ガラスバルブと、このバルブの内面に
形成された平均粒径が3μm以下で膜厚が70μm以下
の蛍光体被膜と、上記バルブ内部に封入された放電媒体
と、バルブの内部または外面に配設された電極とを備え
ていることを特徴とする。
【0012】蛍光体被膜を形成する蛍光体の平均粒径が
1.0μm未満であると蛍光体膜の発光効率が低下し、
また、3.0μmを超えると蛍光体粒子間の隙間が大き
くなり蛍光体膜の発光効率が下がる。
1.0μm未満であると蛍光体膜の発光効率が低下し、
また、3.0μmを超えると蛍光体粒子間の隙間が大き
くなり蛍光体膜の発光効率が下がる。
【0013】また、蛍光体被膜の膜厚が35μm未満で
あると所定の明るさが得られず、また、70μmを超え
ると厚膜となって反射効率はよくなるが被膜の被着力が
低下し、ランプの品質低下を来たすとともに蛍光体の使
用量が多くなり、特に3波長形の蛍光体材料は高価でラ
ンプのコストアップを招く。
あると所定の明るさが得られず、また、70μmを超え
ると厚膜となって反射効率はよくなるが被膜の被着力が
低下し、ランプの品質低下を来たすとともに蛍光体の使
用量が多くなり、特に3波長形の蛍光体材料は高価でラ
ンプのコストアップを招く。
【0014】本発明の請求項2に記載の放電ランプは、
電極が、バルブ外面に管軸方向に沿って配設されている
ことを特徴とする。
電極が、バルブ外面に管軸方向に沿って配設されている
ことを特徴とする。
【0015】外部電極型のランプに適用して上記請求項
1に記載したと同様な作用を奏する。
1に記載したと同様な作用を奏する。
【0016】本発明の請求項3に記載の放電ランプは、
蛍光体被膜が、バルブ管軸に沿って被膜のない開口部が
形成されていることを特徴とする。
蛍光体被膜が、バルブ管軸に沿って被膜のない開口部が
形成されていることを特徴とする。
【0017】光投射用の開口部を有するアパーチャ形の
ランプに適用して上記請求項1に記載したと同様な作用
を奏する。
ランプに適用して上記請求項1に記載したと同様な作用
を奏する。
【0018】本発明の請求項4に記載の放電ランプは、
蛍光体被膜が、平均粒径が3μm以下の3波長形の蛍光
体からなることを特徴とする。
蛍光体被膜が、平均粒径が3μm以下の3波長形の蛍光
体からなることを特徴とする。
【0019】上記請求項1に記載したと同様な作用を奏
する。
する。
【0020】本発明の請求項5に記載の照明装置は、器
具本体と、この器具本体に設けられた請求項1ないし請
求項4のいずれか一に記載の放電ランプと、この放電ラ
ンプに接続された点灯回路装置とを備えていることを特
徴とする。
具本体と、この器具本体に設けられた請求項1ないし請
求項4のいずれか一に記載の放電ランプと、この放電ラ
ンプに接続された点灯回路装置とを備えていることを特
徴とする。
【0021】この照明装置は、上記請求項1ないし請求
項4に記載の作用を有する放電ランプを備えているの
で、バックライト用など種々の機器のさらにの高効率化
がはかれる。
項4に記載の作用を有する放電ランプを備えているの
で、バックライト用など種々の機器のさらにの高効率化
がはかれる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。図1は直管形の外部電極形の放電
ランプL(蛍光ランプ)を示す一部切欠断面正面図、図
2は図1ランプLの矢視A−A線に沿って切断した部分
の横断面である。
を参照して説明する。図1は直管形の外部電極形の放電
ランプL(蛍光ランプ)を示す一部切欠断面正面図、図
2は図1ランプLの矢視A−A線に沿って切断した部分
の横断面である。
【0023】図中1はソーダ石灰ガラスや鉛ガラスなど
からなる外径が約8.0mm、内径が約7.0mmの直
管形の透明なガラスバルブで、両端は気密に閉塞されて
いる。また、2はこのバルブ1の内面に形成された蛍光
体被膜で、この蛍光体被膜2はバルブの管軸方向に沿っ
て被膜が被着されてない開口部3を有するアパーチャ形
をなしている。また、バルブ1内には放電媒体としてキ
セノン(Xe)が約70Torr封入されている。
からなる外径が約8.0mm、内径が約7.0mmの直
管形の透明なガラスバルブで、両端は気密に閉塞されて
いる。また、2はこのバルブ1の内面に形成された蛍光
体被膜で、この蛍光体被膜2はバルブの管軸方向に沿っ
て被膜が被着されてない開口部3を有するアパーチャ形
をなしている。また、バルブ1内には放電媒体としてキ
セノン(Xe)が約70Torr封入されている。
【0024】上記蛍光体被膜2は、たとえば平均粒径が
約1.4μmのユーロピウム付活アルミン酸バリウム・
マグネシウムの青色蛍光体、平均粒径が約2.8μmの
セリウム・テルビウム付活リン酸ランタンの緑色蛍光体
および平均粒径が約1.5μmのユーロピウム付活ホウ
酸イットリウム・ガドリニウムの赤色蛍光体を3:5:
2(重量%比)の割合で混合した3波長型の蛍光体を被
着したもので、これら混合した蛍光体の平均粒径が約
2.1μm、また、被膜2の厚さは約50μmである。
約1.4μmのユーロピウム付活アルミン酸バリウム・
マグネシウムの青色蛍光体、平均粒径が約2.8μmの
セリウム・テルビウム付活リン酸ランタンの緑色蛍光体
および平均粒径が約1.5μmのユーロピウム付活ホウ
酸イットリウム・ガドリニウムの赤色蛍光体を3:5:
2(重量%比)の割合で混合した3波長型の蛍光体を被
着したもので、これら混合した蛍光体の平均粒径が約
2.1μm、また、被膜2の厚さは約50μmである。
【0025】また、4a、4bはバルブ1の外面に管軸
方向に沿って平行に形成された一対のアルミニウムテー
プからなる帯状の外部電極で、両電極4a、4bは上記
蛍光体被膜2の開口部3に対応した光学的および電気的
に離して設けられている。また、5は上記アルミニウム
テープ表面およびバルブ1の全外周面に形成されたシリ
コンからなる薄い保護膜で上記外部電極4a、4b間の
沿面放電を防いでいる。
方向に沿って平行に形成された一対のアルミニウムテー
プからなる帯状の外部電極で、両電極4a、4bは上記
蛍光体被膜2の開口部3に対応した光学的および電気的
に離して設けられている。また、5は上記アルミニウム
テープ表面およびバルブ1の全外周面に形成されたシリ
コンからなる薄い保護膜で上記外部電極4a、4b間の
沿面放電を防いでいる。
【0026】また、6はパルス波を発生するパルス点灯
回路装置で、その出力は放電ランプLの外部電極4a、
4bに接続している。
回路装置で、その出力は放電ランプLの外部電極4a、
4bに接続している。
【0027】そして、上記構成の放電ランプLは外部電
極4a、4bに接続したパルス点灯回路装置6からの給
電により点灯される。このパルス点灯回路装置6から、
たとえば1.6KV、40kHzのパルス波電力を外部
電極4a、4bに印加すると、バルブ1内を隔てた外部
電極4a、4b間で放電が生起する。この放電によって
希ガスが電離および励起されて紫外線を発生し、この紫
外線が蛍光体被膜2により可視光線に変換されるととも
に蛍光体被膜2で反射され、大部分の可視光線が蛍光体
被膜2の形成されていない光投射用の開口部(アパーチ
ャ)3部分のバルブ1を通って外部に放射される。
極4a、4bに接続したパルス点灯回路装置6からの給
電により点灯される。このパルス点灯回路装置6から、
たとえば1.6KV、40kHzのパルス波電力を外部
電極4a、4bに印加すると、バルブ1内を隔てた外部
電極4a、4b間で放電が生起する。この放電によって
希ガスが電離および励起されて紫外線を発生し、この紫
外線が蛍光体被膜2により可視光線に変換されるととも
に蛍光体被膜2で反射され、大部分の可視光線が蛍光体
被膜2の形成されていない光投射用の開口部(アパーチ
ャ)3部分のバルブ1を通って外部に放射される。
【0028】この本発明に係わる放電ランプLは、蛍光
体被膜2を形成する蛍光体の平均粒径を約2.1μmと
従来より約45%小径化したことおよびその被膜2厚さ
を約50μmと半減したことにより輝度(cd/m2 )
を従来ランプ(蛍光体の平均粒径が約3.8μm、被膜
厚さが約100μmの、本発明のランプと蛍光体被膜の
条件を除き同じ)より約5%向上することができた。ま
た、従来の平均粒径が約3.8μmの蛍光体を用い、被
膜厚さを約50μmとしたランプ(本発明のランプと蛍
光体被膜の条件を除き同じ)より輝度(cd/m2 )を
約9%向上することができた。また、キセノンガスを封
入した本発明の放電ランプは、紫外線強度が高く発光の
立上がりも速く、始動性がよくなる。
体被膜2を形成する蛍光体の平均粒径を約2.1μmと
従来より約45%小径化したことおよびその被膜2厚さ
を約50μmと半減したことにより輝度(cd/m2 )
を従来ランプ(蛍光体の平均粒径が約3.8μm、被膜
厚さが約100μmの、本発明のランプと蛍光体被膜の
条件を除き同じ)より約5%向上することができた。ま
た、従来の平均粒径が約3.8μmの蛍光体を用い、被
膜厚さを約50μmとしたランプ(本発明のランプと蛍
光体被膜の条件を除き同じ)より輝度(cd/m2 )を
約9%向上することができた。また、キセノンガスを封
入した本発明の放電ランプは、紫外線強度が高く発光の
立上がりも速く、始動性がよくなる。
【0029】この輝度の向上は、蛍光体の粒径を微粉末
化することによって、粒子間の隙間が従来より狭くなっ
て緻密になる結果、発光効率が向上するとともに、従来
の大きい粒子より被膜表面の凹凸が小さくなって表面の
平滑度が高まり、被膜表面における散乱が少なく反射効
率が向上する結果と推察される。また、被膜厚さを薄膜
化することによって、被膜のバルブへの被着強度を高め
ることができた。
化することによって、粒子間の隙間が従来より狭くなっ
て緻密になる結果、発光効率が向上するとともに、従来
の大きい粒子より被膜表面の凹凸が小さくなって表面の
平滑度が高まり、被膜表面における散乱が少なく反射効
率が向上する結果と推察される。また、被膜厚さを薄膜
化することによって、被膜のバルブへの被着強度を高め
ることができた。
【0030】本発明者の実験によると、この種放電ラン
プLにおいて平均粒径を種々変えた蛍光体被膜2の膜厚
と輝度との関係を調べると図3のような特性を示す。図
3のグラフは、横軸に蛍光体被膜2の膜厚(μm)を、
縦軸に相対輝度(平均粒径が3.8μmで膜厚が100
μmのランプの輝度(cd/m2 )を100%として比
較)を対比させたもので、図から明らかなように平均粒
径が微小になると膜厚を薄くしても所定の輝度が得られ
ることが分かった。
プLにおいて平均粒径を種々変えた蛍光体被膜2の膜厚
と輝度との関係を調べると図3のような特性を示す。図
3のグラフは、横軸に蛍光体被膜2の膜厚(μm)を、
縦軸に相対輝度(平均粒径が3.8μmで膜厚が100
μmのランプの輝度(cd/m2 )を100%として比
較)を対比させたもので、図から明らかなように平均粒
径が微小になると膜厚を薄くしても所定の輝度が得られ
ることが分かった。
【0031】また、上記蛍光体被膜2を形成する蛍光体
は、その平均粒径が1.0〜3.0μmであって、平均
粒径が1.0μm未満であると蛍光体膜の発光効率が低
下するという不具合があり、また、3.0μmを超える
と蛍光体粒子間の隙間が大きくなり蛍光体膜の発光効率
が下がるという不具合があり、これらを考慮すると特に
好ましい平均粒径は1.0〜3.0μmであった。
は、その平均粒径が1.0〜3.0μmであって、平均
粒径が1.0μm未満であると蛍光体膜の発光効率が低
下するという不具合があり、また、3.0μmを超える
と蛍光体粒子間の隙間が大きくなり蛍光体膜の発光効率
が下がるという不具合があり、これらを考慮すると特に
好ましい平均粒径は1.0〜3.0μmであった。
【0032】また、上記蛍光体被膜2の膜厚は、35〜
70μmであって、膜厚が35μm未満であると所定の
明るさが得られないという不具合があり、また、70μ
mを超えると厚膜となって反射効率はよくなるが被膜2
の被着力が低下し、ランプL点灯中に被膜2が剥離して
ランプLの品質低下を来たすとともに蛍光体の使用量が
多くなり、特に3波長形の蛍光体材料は高価でランプの
コストアップを招く不具合があり、これらを考慮すると
好ましい膜厚は35〜70μmであった。
70μmであって、膜厚が35μm未満であると所定の
明るさが得られないという不具合があり、また、70μ
mを超えると厚膜となって反射効率はよくなるが被膜2
の被着力が低下し、ランプL点灯中に被膜2が剥離して
ランプLの品質低下を来たすとともに蛍光体の使用量が
多くなり、特に3波長形の蛍光体材料は高価でランプの
コストアップを招く不具合があり、これらを考慮すると
好ましい膜厚は35〜70μmであった。
【0033】また、上記実施の形態に示す放電ランプL
は、ランプL点灯時に外部電極4a、4b間の蛍光体被
膜2非形成部の開口部(アパーチャ)3は、透明である
ため可視光の損失が少なくよく通す。また、バルブ1の
外面に形成したアルミニウムテープからなる外部電極4
a、4bが反射性を有するので、光放射用の開口部(ア
パーチャ)3からの光出力が多くなり、その光放射量を
増加させることができる。
は、ランプL点灯時に外部電極4a、4b間の蛍光体被
膜2非形成部の開口部(アパーチャ)3は、透明である
ため可視光の損失が少なくよく通す。また、バルブ1の
外面に形成したアルミニウムテープからなる外部電極4
a、4bが反射性を有するので、光放射用の開口部(ア
パーチャ)3からの光出力が多くなり、その光放射量を
増加させることができる。
【0034】なお、本発明者の実験によれば、バルブ内
部に放電媒体として封入するキセノンガスを含む希ガス
の圧力は200Torr以下で、希ガス中のキセノンの
封入圧力が高いほど高輝度となるが、高過ぎると点灯時
にちらつきが生じて好ましくない。また、逆に低すぎる
と暗くて短寿命となる。
部に放電媒体として封入するキセノンガスを含む希ガス
の圧力は200Torr以下で、希ガス中のキセノンの
封入圧力が高いほど高輝度となるが、高過ぎると点灯時
にちらつきが生じて好ましくない。また、逆に低すぎる
と暗くて短寿命となる。
【0035】また、図4は本発明に係わる照明装置7の
実施の形態を示す。図4において81は冷陰極放電ラン
プL,L,…(1本でもよい。)を収納した筐体からな
る装置本体で、この本体81内(外でもよい)にパルス
点灯回路装置6が設けられている。また、図中82は光
拡散板である。
実施の形態を示す。図4において81は冷陰極放電ラン
プL,L,…(1本でもよい。)を収納した筐体からな
る装置本体で、この本体81内(外でもよい)にパルス
点灯回路装置6が設けられている。また、図中82は光
拡散板である。
【0036】この照明装置7は複写機、ファクシミリの
読取用や液晶表示装置のバックライトに用いられ、上述
したようにランプLの発光特性、経済性および品質の向
上がはかれることから、照射面照度を高めることができ
画像や転写の鮮明度を上げることができるとともにコス
トダウンも可能となる。
読取用や液晶表示装置のバックライトに用いられ、上述
したようにランプLの発光特性、経済性および品質の向
上がはかれることから、照射面照度を高めることができ
画像や転写の鮮明度を上げることができるとともにコス
トダウンも可能となる。
【0037】なお、本発明は上記実施の形態に限定され
ない。たとえば、放電ランプのバルブの形状は、直管形
に限らずU字形、W字形や環形などに曲成したものであ
ってもよい。
ない。たとえば、放電ランプのバルブの形状は、直管形
に限らずU字形、W字形や環形などに曲成したものであ
ってもよい。
【0038】また、蛍光体被膜を形成する蛍光体は、上
記3波長形の蛍光体材料に限らず、他の3波長形の蛍光
体あるいは単色発光用の蛍光体であっても、本発明の平
均粒径および膜厚の数値範囲を備えていれば実施の形態
と同様な作用効果を奏する。また、蛍光体被膜は開口部
を設けずにバルブ内面の全面に形成してあってもよく、
また、バルブの表面に反射被膜が形成してあっても差支
えない。
記3波長形の蛍光体材料に限らず、他の3波長形の蛍光
体あるいは単色発光用の蛍光体であっても、本発明の平
均粒径および膜厚の数値範囲を備えていれば実施の形態
と同様な作用効果を奏する。また、蛍光体被膜は開口部
を設けずにバルブ内面の全面に形成してあってもよく、
また、バルブの表面に反射被膜が形成してあっても差支
えない。
【0039】また、電極は、外部電極に限らず内部電極
であっても内外電極を併設したものであってもよい。ま
た、電極は一対形成したものに限らず、1つでも複数で
あってもよい。また、外部電極としては、アルミニウム
テープに限らず、アルミニウム(Al)、ニッケル(N
i)、金(Au)、白金(Pt)、銀・白金(Ag・P
t)合金などの良導電性金属材料を蒸着や印刷により形
成あるいはテープや箔にして貼付してもよい。また、ネ
サ膜(SnO2 )など不透明な材質の電極であってもよ
いが、光反射性を有する場合は、実施の形態のように反
射体として活用してもよい。
であっても内外電極を併設したものであってもよい。ま
た、電極は一対形成したものに限らず、1つでも複数で
あってもよい。また、外部電極としては、アルミニウム
テープに限らず、アルミニウム(Al)、ニッケル(N
i)、金(Au)、白金(Pt)、銀・白金(Ag・P
t)合金などの良導電性金属材料を蒸着や印刷により形
成あるいはテープや箔にして貼付してもよい。また、ネ
サ膜(SnO2 )など不透明な材質の電極であってもよ
いが、光反射性を有する場合は、実施の形態のように反
射体として活用してもよい。
【0040】また、放電媒体としての希ガスはキセノン
(Xe)の他、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)や
アルゴン(Ar)などの希ガスを一種ないし複数種封入
してもよく、水銀を封入したランプであっても適用でき
るものである。
(Xe)の他、ネオン(Ne)、クリプトン(Kr)や
アルゴン(Ar)などの希ガスを一種ないし複数種封入
してもよく、水銀を封入したランプであっても適用でき
るものである。
【0041】さらに、外部電極間の短絡防止などのため
バルブの全外周(外部電極を含む)に亘り形成した保護
被膜は、シリコンの塗布や熱収縮性ポリエチレンチュー
ブなどを被せ形成してもよい。
バルブの全外周(外部電極を含む)に亘り形成した保護
被膜は、シリコンの塗布や熱収縮性ポリエチレンチュー
ブなどを被せ形成してもよい。
【0042】さらに、照明装置は実施の形態の構成に限
らない。さらにまた、点灯回路もパルス点灯回路装置に
限らず、高周波点灯回路装置であってもよい。
らない。さらにまた、点灯回路もパルス点灯回路装置に
限らず、高周波点灯回路装置であってもよい。
【0043】
【発明の効果】本発明の請求項1、2および4の記載の
構成によれば、発光特性が向上するとともに蛍光体の使
用量低減によりコストの低減および蛍光体被膜の被着強
度が向上できた品質の向上した放電ランプを提供するこ
とができる。
構成によれば、発光特性が向上するとともに蛍光体の使
用量低減によりコストの低減および蛍光体被膜の被着強
度が向上できた品質の向上した放電ランプを提供するこ
とができる。
【0044】本発明の請求項3の記載の構成によれば、
光投射用の開口部からの光出力が高められ、上記請求項
1に記載と同様の効果を奏するアパーチャ形の放電ラン
プを提供することができる。
光投射用の開口部からの光出力が高められ、上記請求項
1に記載と同様の効果を奏するアパーチャ形の放電ラン
プを提供することができる。
【0045】本発明の請求項5に記載の構成によれば、
上記請求項1ないし請求項4に記載の効果を奏する放電
ランプを備えており、原稿などの読取りや映像などを鮮
明で、高画質が得られるなどバックライト用など種々の
機器の高効率化がはかれる照明器具などの照明装置を提
供することができる。
上記請求項1ないし請求項4に記載の効果を奏する放電
ランプを備えており、原稿などの読取りや映像などを鮮
明で、高画質が得られるなどバックライト用など種々の
機器の高効率化がはかれる照明器具などの照明装置を提
供することができる。
【図1】本発明に係る直管形の放電ランプの実施の形態
を示す一部切欠断面正面図である。
を示す一部切欠断面正面図である。
【図2】図1のランプの矢視A−A線に沿って切断した
部分の横断面と点灯回路装置との接続を示す説明図であ
る。
部分の横断面と点灯回路装置との接続を示す説明図であ
る。
【図3】横軸に平均粒径を種々変えた蛍光体被膜の膜厚
(μm)を、縦軸に相対輝度とを対比させたグラフであ
る。
(μm)を、縦軸に相対輝度とを対比させたグラフであ
る。
【図4】本発明に係る照明装置の実施の形態を示す斜視
図である。
図である。
【符号の説明】 L:蛍光ランプ(外部電極形の放電ランプ) 1:ガラスバルブ 2:蛍光体被膜 3:開口部 4a、4b:外部電極 7:照明装置 81:装置本体
Claims (5)
- 【請求項1】 ガラスバルブと、このバルブの内面に形
成された平均粒径が3μm以下で膜厚が70μm以下の
蛍光体被膜と、上記バルブ内部に封入された放電媒体
と、バルブの内部または外面に配設された電極とを備え
ていることを特徴とする放電ランプ。 - 【請求項2】 電極が、バルブ外面に管軸方向に沿って
配設されていることを特徴とする請求項1に記載の放電
ランプ。 - 【請求項3】 蛍光体被膜は、バルブ管軸に沿って被膜
のない開口部が形成されていることを特徴とする請求項
1または請求項2に記載の放電ランプ。 - 【請求項4】 蛍光体被膜は、平均粒径が3μm以下の
3波長形の蛍光体からなることを特徴とする請求項1な
いし請求項3のいずれか一に記載の放電ランプ。 - 【請求項5】 器具本体と、この器具本体に設けられた
請求項1ないし請求項4のいずれか一に記載の放電ラン
プと、この放電ランプに接続された点灯回路装置と、を
備えていることを特徴とする照明装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27675597A JPH11120961A (ja) | 1997-10-09 | 1997-10-09 | 放電ランプおよび照明装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27675597A JPH11120961A (ja) | 1997-10-09 | 1997-10-09 | 放電ランプおよび照明装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11120961A true JPH11120961A (ja) | 1999-04-30 |
Family
ID=17573901
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27675597A Pending JPH11120961A (ja) | 1997-10-09 | 1997-10-09 | 放電ランプおよび照明装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11120961A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003109542A (ja) * | 2001-09-28 | 2003-04-11 | Toshiba Lighting & Technology Corp | 蛍光ランプ、電球形蛍光ランプおよび照明器具 |
JP2009199734A (ja) * | 2008-02-19 | 2009-09-03 | Ushio Inc | 希ガス蛍光ランプ |
JP2010198768A (ja) * | 2009-02-23 | 2010-09-09 | Nichia Corp | 蛍光ランプ及び蛍光ランプの製造方法 |
-
1997
- 1997-10-09 JP JP27675597A patent/JPH11120961A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003109542A (ja) * | 2001-09-28 | 2003-04-11 | Toshiba Lighting & Technology Corp | 蛍光ランプ、電球形蛍光ランプおよび照明器具 |
JP2009199734A (ja) * | 2008-02-19 | 2009-09-03 | Ushio Inc | 希ガス蛍光ランプ |
JP2010198768A (ja) * | 2009-02-23 | 2010-09-09 | Nichia Corp | 蛍光ランプ及び蛍光ランプの製造方法 |
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