JPH11117952A - 変速機 - Google Patents
変速機Info
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- JPH11117952A JPH11117952A JP9299520A JP29952097A JPH11117952A JP H11117952 A JPH11117952 A JP H11117952A JP 9299520 A JP9299520 A JP 9299520A JP 29952097 A JP29952097 A JP 29952097A JP H11117952 A JPH11117952 A JP H11117952A
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- Japan
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- torque
- clutch
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D37/00—Clutches in which the drive is transmitted through a medium consisting of small particles, e.g. centrifugally speed-responsive
- F16D37/02—Clutches in which the drive is transmitted through a medium consisting of small particles, e.g. centrifugally speed-responsive the particles being magnetisable
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D27/00—Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor
- F16D27/10—Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings
- F16D27/108—Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings with axially movable clutching members
- F16D27/112—Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings with axially movable clutching members with flat friction surfaces, e.g. discs
- F16D27/115—Magnetically- or electrically- actuated clutches; Control or electric circuits therefor with an electromagnet not rotating with a clutching member, i.e. without collecting rings with axially movable clutching members with flat friction surfaces, e.g. discs with more than two discs, e.g. multiple lamellae
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H63/00—Control outputs from the control unit to change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion or to other devices than the final output mechanism
- F16H63/02—Final output mechanisms therefor; Actuating means for the final output mechanisms
- F16H63/30—Constructional features of the final output mechanisms
- F16H63/304—Constructional features of the final output mechanisms the final output mechanisms comprising elements moved by electrical or magnetic force
- F16H63/3043—Constructional features of the final output mechanisms the final output mechanisms comprising elements moved by electrical or magnetic force comprising friction clutches or brakes
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D37/00—Clutches in which the drive is transmitted through a medium consisting of small particles, e.g. centrifugally speed-responsive
- F16D2037/007—Clutches in which the drive is transmitted through a medium consisting of small particles, e.g. centrifugally speed-responsive characterised by multiple substantially radial gaps in which the fluid or medium consisting of small particles is arranged
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- Electromagnetism (AREA)
- Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
- Gear-Shifting Mechanisms (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 摩擦係合装置を制御するための油圧機構を廃
止して変速機の小型軽量化を図る。 【解決手段】 回転部材4,5に対するトルクの伝達状
態を変更することによりトルクの伝達経路を変化させる
変速機であって、電気信号が供給されることにより状態
変化を生じる能動材料18と、この能動材料18の状態
変化によって前記回転部材4,5に対してトルクを伝達
もしくは遮断する締結機構3とを備えている。
止して変速機の小型軽量化を図る。 【解決手段】 回転部材4,5に対するトルクの伝達状
態を変更することによりトルクの伝達経路を変化させる
変速機であって、電気信号が供給されることにより状態
変化を生じる能動材料18と、この能動材料18の状態
変化によって前記回転部材4,5に対してトルクを伝達
もしくは遮断する締結機構3とを備えている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、所定の回転部材
に対してトルクを伝達もしくは遮断することによりトル
クの伝達経路を変更する変速機に関し、特に電気的に制
御することのできる変速機に関するものである。
に対してトルクを伝達もしくは遮断することによりトル
クの伝達経路を変更する変速機に関し、特に電気的に制
御することのできる変速機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば車両用の変速機は、入力側の回転
部材と出力側の回転部材との間の回転数比を、ギヤ比の
異なる常時噛み合い式の複数のギヤ対のいずれかを選択
することにより変更し、あるいは複数組の遊星歯車機構
における回転要素の連結状態あるいは固定状態を変更す
ることにより変更し、もしくはトルク伝達をおこなうプ
ーリの外径を変化させて変更し、さらには一対のディス
クの間に配置したパワーローラのディスクに対する接触
位置を変化させることにより変更し、これにより変速を
実行するように構成されている。このようにしておこな
われる変速は、シフトレバーの操作力をリンク機構によ
って変速機に伝達することによってトルク伝達に関与す
るギヤ対を選択する以外に、変速比の選択操作を電気信
号に変化し、その電気信号に基づいて油圧アクチュエー
タを動作させて実行される。
部材と出力側の回転部材との間の回転数比を、ギヤ比の
異なる常時噛み合い式の複数のギヤ対のいずれかを選択
することにより変更し、あるいは複数組の遊星歯車機構
における回転要素の連結状態あるいは固定状態を変更す
ることにより変更し、もしくはトルク伝達をおこなうプ
ーリの外径を変化させて変更し、さらには一対のディス
クの間に配置したパワーローラのディスクに対する接触
位置を変化させることにより変更し、これにより変速を
実行するように構成されている。このようにしておこな
われる変速は、シフトレバーの操作力をリンク機構によ
って変速機に伝達することによってトルク伝達に関与す
るギヤ対を選択する以外に、変速比の選択操作を電気信
号に変化し、その電気信号に基づいて油圧アクチュエー
タを動作させて実行される。
【0003】さらに車両の走行状態に基づいて変速段を
自動的に選択する自動変速機では、車両の走行状態を電
気的に検出して電気信号に置き換え、あるいは走行状態
を油圧として検出し、これらの電気信号や油圧信号に基
づいて制御バルブを切り換えることにより、走行状態に
応じて変速段を達成するように構成されている。その一
例が、特開平2−80847号公報に記載されており、
この自動変速機では、クラッチやブレーキなどの摩擦係
合装置に油圧サーボ機構を一体に設けている。すなわち
駆動側の摩擦板と従動側の摩擦板とを交互に配置すると
ともに、これらの摩擦板に向けて前後動するピストン
を、クラッチドラムやケーシングなどによって形成され
るシリンダ部に収容し、そのピストンの背面側に油圧室
を形成し、さらにピストンの前面側にリターンスプリン
グを配置してある。そしてその油圧室に回転軸やケーシ
ングなどの内部を貫通させて形成した油路を介して油圧
を供給・排出することにより、そのピストンを前後動さ
せて摩擦係合装置を係合・解放させるように構成されて
いる。
自動的に選択する自動変速機では、車両の走行状態を電
気的に検出して電気信号に置き換え、あるいは走行状態
を油圧として検出し、これらの電気信号や油圧信号に基
づいて制御バルブを切り換えることにより、走行状態に
応じて変速段を達成するように構成されている。その一
例が、特開平2−80847号公報に記載されており、
この自動変速機では、クラッチやブレーキなどの摩擦係
合装置に油圧サーボ機構を一体に設けている。すなわち
駆動側の摩擦板と従動側の摩擦板とを交互に配置すると
ともに、これらの摩擦板に向けて前後動するピストン
を、クラッチドラムやケーシングなどによって形成され
るシリンダ部に収容し、そのピストンの背面側に油圧室
を形成し、さらにピストンの前面側にリターンスプリン
グを配置してある。そしてその油圧室に回転軸やケーシ
ングなどの内部を貫通させて形成した油路を介して油圧
を供給・排出することにより、そのピストンを前後動さ
せて摩擦係合装置を係合・解放させるように構成されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した油圧サーボ機
構は、自動変速機の摩擦係合装置に限らず、無段変速機
のアクチュエータとして使用されている。また従来、自
動変速機における変速信号を手動変速操作に基づいて出
力子、その変速信号によって油圧サーボ機構を制御する
ように構成することにより、手動変速機に類似した手動
変速モードの可能な変速機も開発されている。これらい
ずれの変速機においても油圧が採用されているのは、操
作力などの力の伝達を自由におこなうことができるから
である。
構は、自動変速機の摩擦係合装置に限らず、無段変速機
のアクチュエータとして使用されている。また従来、自
動変速機における変速信号を手動変速操作に基づいて出
力子、その変速信号によって油圧サーボ機構を制御する
ように構成することにより、手動変速機に類似した手動
変速モードの可能な変速機も開発されている。これらい
ずれの変速機においても油圧が採用されているのは、操
作力などの力の伝達を自由におこなうことができるから
である。
【0005】しかしながら、この種の変速機では、制御
信号によって油圧の供給箇所を変更し、また油圧を調圧
するように構成しており、そのために元圧となるライン
圧を発生させるための機構、すなわち油圧ポンプやレギ
ュレータバルブが必要になる。また電気信号を油圧信号
に置き換えるためのソレノイドバルブやそのソレノイド
バルブに供給する油圧を調圧するための機構が必要であ
る。さらには常時多量のオイル(フルード)を変速機内
に充填しておく必要がある。
信号によって油圧の供給箇所を変更し、また油圧を調圧
するように構成しており、そのために元圧となるライン
圧を発生させるための機構、すなわち油圧ポンプやレギ
ュレータバルブが必要になる。また電気信号を油圧信号
に置き換えるためのソレノイドバルブやそのソレノイド
バルブに供給する油圧を調圧するための機構が必要であ
る。さらには常時多量のオイル(フルード)を変速機内
に充填しておく必要がある。
【0006】このように油圧装置によれば、変速の制御
が容易になる反面、油圧の発生、調圧、制御のための機
構が複雑かつ大型化し、その結果、変速機の全体として
の重量が増大したり、大型化して車載性が悪化したりす
る不都合があった。
が容易になる反面、油圧の発生、調圧、制御のための機
構が複雑かつ大型化し、その結果、変速機の全体として
の重量が増大したり、大型化して車載性が悪化したりす
る不都合があった。
【0007】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、コンパクト化あるいは軽量化の容易な
変速機を提供することを目的とするものである。
れたものであり、コンパクト化あるいは軽量化の容易な
変速機を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記の目
的を達成するために、請求項1の発明は、回転部材に対
するトルクの伝達状態を変更することによりトルクの伝
達経路を変化させる変速機において、電気信号が供給さ
れることにより状態変化を生じる能動材料と、この能動
材料の状態変化によって前記回転部材に対してトルクを
伝達もしくは遮断する締結機構とを備えていることを特
徴とするものである。
的を達成するために、請求項1の発明は、回転部材に対
するトルクの伝達状態を変更することによりトルクの伝
達経路を変化させる変速機において、電気信号が供給さ
れることにより状態変化を生じる能動材料と、この能動
材料の状態変化によって前記回転部材に対してトルクを
伝達もしくは遮断する締結機構とを備えていることを特
徴とするものである。
【0009】その能動材料としては、請求項2に記載し
てあるように、電気信号が供給されることにより粘度の
変化する材料、あるいは請求項3に記載してあるよう
に、電気信号が供給されることにより体積が変化する材
料を採用することができる。
てあるように、電気信号が供給されることにより粘度の
変化する材料、あるいは請求項3に記載してあるよう
に、電気信号が供給されることにより体積が変化する材
料を採用することができる。
【0010】また請求項4の発明は、二つの回転部材を
選択的にトルク伝達可能に連結することによりトルクの
伝達経路を変更する変速機において、電気信号が供給さ
れることにより状態変化を生じる能動材料と、この能動
材料の状態変化によって前記二つの回転部材の間でのト
ルクの伝達状態を変更する締結機構とが、前記二つの回
転部材の間に配置されていることを特徴とするものであ
る。
選択的にトルク伝達可能に連結することによりトルクの
伝達経路を変更する変速機において、電気信号が供給さ
れることにより状態変化を生じる能動材料と、この能動
材料の状態変化によって前記二つの回転部材の間でのト
ルクの伝達状態を変更する締結機構とが、前記二つの回
転部材の間に配置されていることを特徴とするものであ
る。
【0011】さらに請求項5の発明は、二つの回転部材
を選択的にトルク伝達可能に連結することによりトルク
の伝達経路を変更する変速機において、前記二つの回転
部材の間に配置され、通電されて軸線方向に向けた電磁
力を発生する電磁部材と、この電磁部材によって生じる
電磁力により機能して前記二つの回転部材の間のトルク
を軸線方向力に変換するカム機構と、このカム機構によ
って生じた軸線方向力によって摩擦接触させられて前記
二つの回転部材の間でトルクを伝達する複数の摩擦板と
を備えていることを特徴とするものである。
を選択的にトルク伝達可能に連結することによりトルク
の伝達経路を変更する変速機において、前記二つの回転
部材の間に配置され、通電されて軸線方向に向けた電磁
力を発生する電磁部材と、この電磁部材によって生じる
電磁力により機能して前記二つの回転部材の間のトルク
を軸線方向力に変換するカム機構と、このカム機構によ
って生じた軸線方向力によって摩擦接触させられて前記
二つの回転部材の間でトルクを伝達する複数の摩擦板と
を備えていることを特徴とするものである。
【0012】したがって請求項1ないし3の発明では、
走行状態に基づいて、あるいは手動操作に基づいて能動
材料に電気信号を供給もしくは遮断すると、その能動材
料の粘度あるいは体積が変化するなどの状態変化が生
じ、それに伴って締結機構が回転部材に対してトルクを
伝達もしくは遮断する。すなわち電気的な制御のみによ
って締結機構が動作して変速を実行することができるの
で、従来使用していた油圧機構が不要になり、その結
果、変速機を小型軽量なものとすることができる。
走行状態に基づいて、あるいは手動操作に基づいて能動
材料に電気信号を供給もしくは遮断すると、その能動材
料の粘度あるいは体積が変化するなどの状態変化が生
じ、それに伴って締結機構が回転部材に対してトルクを
伝達もしくは遮断する。すなわち電気的な制御のみによ
って締結機構が動作して変速を実行することができるの
で、従来使用していた油圧機構が不要になり、その結
果、変速機を小型軽量なものとすることができる。
【0013】また請求項4の発明では、走行状態に基づ
いて、あるいは手動操作に基づいて能動材料に電気信号
を供給もしくは遮断すると、その能動材料の粘度あるい
は体積が変化するなどの状態変化が生じ、それに伴って
締結機構が二つの回転部材の間でトルクを伝達し、ある
いは遮断する。すなわち電気的な制御のみによって締結
機構が動作して変速を実行することができるので、従来
使用していた油圧機構が不要になり、その結果、変速機
を小型軽量なものとすることができる。これに加え、二
つの回転部材をトルク伝達可能に締結する操作力に対す
る反力を、これら二つの回転部材の間で生じさせること
ができるので、これらの回転部材を締結させる荷重と反
力とが相殺され、反力を受ける部材を不要とすることが
できる。
いて、あるいは手動操作に基づいて能動材料に電気信号
を供給もしくは遮断すると、その能動材料の粘度あるい
は体積が変化するなどの状態変化が生じ、それに伴って
締結機構が二つの回転部材の間でトルクを伝達し、ある
いは遮断する。すなわち電気的な制御のみによって締結
機構が動作して変速を実行することができるので、従来
使用していた油圧機構が不要になり、その結果、変速機
を小型軽量なものとすることができる。これに加え、二
つの回転部材をトルク伝達可能に締結する操作力に対す
る反力を、これら二つの回転部材の間で生じさせること
ができるので、これらの回転部材を締結させる荷重と反
力とが相殺され、反力を受ける部材を不要とすることが
できる。
【0014】さらに請求項5の発明では、電磁部材に通
電することにより、その電磁力によってカム機構が機能
し、その結果、二つの回転部材の間で生じるトルクが軸
線方向力に変換され、その軸線方向力によって摩擦板が
係合し、二つの回転部材の間でトルクが伝達される。し
たがってこれら二つの回転部材の間でのトルクの伝達お
よびその遮断を、電気的な制御のみによっておこなうこ
とができ、従来使用していた油圧機構が不要になり、そ
の結果、変速機を小型軽量なものとすることができる。
電することにより、その電磁力によってカム機構が機能
し、その結果、二つの回転部材の間で生じるトルクが軸
線方向力に変換され、その軸線方向力によって摩擦板が
係合し、二つの回転部材の間でトルクが伝達される。し
たがってこれら二つの回転部材の間でのトルクの伝達お
よびその遮断を、電気的な制御のみによっておこなうこ
とができ、従来使用していた油圧機構が不要になり、そ
の結果、変速機を小型軽量なものとすることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図に示す具体例
を参照して説明する。この発明は、車両の変速機1に適
用することができ、その変速機1は、例えば図2に示す
ように、内燃機関やモータなどの動力源2の出力側に連
結されている。この動力源2と変速機1との間には、両
者の間のトルクの伝達を選択的に遮断するクラッチや従
動側の部材を停止させた状態で駆動側の部材を回転させ
ることのできる流体継手などの適宜の入力手段を設ける
ことができる。
を参照して説明する。この発明は、車両の変速機1に適
用することができ、その変速機1は、例えば図2に示す
ように、内燃機関やモータなどの動力源2の出力側に連
結されている。この動力源2と変速機1との間には、両
者の間のトルクの伝達を選択的に遮断するクラッチや従
動側の部材を停止させた状態で駆動側の部材を回転させ
ることのできる流体継手などの適宜の入力手段を設ける
ことができる。
【0016】この変速機1は、クラッチ3によって選択
的に連結・遮断される少なくとも一対の回転部材4,5
を備えている。そしてこのクラッチ3を係合・解放する
ことにより、トルクの伝達経路が変更され、入力回転数
と出力回転数との比、すなわち変速比が変更されるよう
に構成されている。そのクラッチ3は、要は、トルクの
伝達と遮断とを選択的におこなうものであって、その一
例として図1に示すように、クラッチドラム6にスプラ
イン嵌合させた複数のクラッチプレート7とクラッチハ
ブ8にスプライン嵌合させたクラッチディスク9とを交
互に配置し、これらのクラッチプレート7とクラッチデ
ィスク9とを、環状のピストン10によって固定プレー
ト11との間に挟み付け、クラッチプレート7とクラッ
チディスク9との間に生じる摩擦力によってトルクを伝
達する多板式のクラッチを採用することができる。な
お、固定プレート11は、クラッチドラム6にスナップ
リングなどによって固定されている。
的に連結・遮断される少なくとも一対の回転部材4,5
を備えている。そしてこのクラッチ3を係合・解放する
ことにより、トルクの伝達経路が変更され、入力回転数
と出力回転数との比、すなわち変速比が変更されるよう
に構成されている。そのクラッチ3は、要は、トルクの
伝達と遮断とを選択的におこなうものであって、その一
例として図1に示すように、クラッチドラム6にスプラ
イン嵌合させた複数のクラッチプレート7とクラッチハ
ブ8にスプライン嵌合させたクラッチディスク9とを交
互に配置し、これらのクラッチプレート7とクラッチデ
ィスク9とを、環状のピストン10によって固定プレー
ト11との間に挟み付け、クラッチプレート7とクラッ
チディスク9との間に生じる摩擦力によってトルクを伝
達する多板式のクラッチを採用することができる。な
お、固定プレート11は、クラッチドラム6にスナップ
リングなどによって固定されている。
【0017】上記のクラッチドラム6は、その内周側に
軸線方向に延びたボス部12を備え、そのボス部12を
ケーシング(図示せず)に一体化させてあるサポート部
13の外周側に嵌合させることにより、このサポート部
13によって回転自在に支持されている。そしてそのク
ラッチドラム6は、入力軸や中間軸あるいは連結軸もし
くは所定の変速段を設定するためのギヤなどの回転部材
4に、一体回転するように連結されている。これに対し
てクラッチハブ8は、クラッチドラム6の外周側円筒部
分より小径の円筒状の部材であり、出力軸や中間軸ある
いは連結軸さらには所定の変速段を設定するためのギヤ
などの回転部材5に、フランジ状の連結部材14を介し
て一体的に連結されている。
軸線方向に延びたボス部12を備え、そのボス部12を
ケーシング(図示せず)に一体化させてあるサポート部
13の外周側に嵌合させることにより、このサポート部
13によって回転自在に支持されている。そしてそのク
ラッチドラム6は、入力軸や中間軸あるいは連結軸もし
くは所定の変速段を設定するためのギヤなどの回転部材
4に、一体回転するように連結されている。これに対し
てクラッチハブ8は、クラッチドラム6の外周側円筒部
分より小径の円筒状の部材であり、出力軸や中間軸ある
いは連結軸さらには所定の変速段を設定するためのギヤ
などの回転部材5に、フランジ状の連結部材14を介し
て一体的に連結されている。
【0018】上記のクラッチ3を係合・解放させるため
の駆動機構、すなわちピストン10を軸線方向に前後動
させるための駆動機構15について説明する。クラッチ
ドラム6と一体のボス部12の外周側には、クラッチド
ラム6の先端方向すなわち前記連結部材14側に向けて
開口した円筒状のチャンバ16が形成されており、その
チャンバ16の開口部には、環状の駆動プレート17が
液密性を維持した状態で回転自在に取り付けられてい
る。すなわちチャンバ16はこの駆動プレート17によ
って液密状態に密閉されている。そしてこのチャンバ1
6の内部に、電気信号が供給されることにより状態変化
を生じる能動材料18が充填されている。この能動材料
18は、一例として、通電されることにより粘度が増大
する電磁粘性流体であり、具体的には、1997年にB
ayer社から発表されている論文中の電磁粘性流体
(ERMR ’97年 International Conference in J
apan)などを使用することができる。
の駆動機構、すなわちピストン10を軸線方向に前後動
させるための駆動機構15について説明する。クラッチ
ドラム6と一体のボス部12の外周側には、クラッチド
ラム6の先端方向すなわち前記連結部材14側に向けて
開口した円筒状のチャンバ16が形成されており、その
チャンバ16の開口部には、環状の駆動プレート17が
液密性を維持した状態で回転自在に取り付けられてい
る。すなわちチャンバ16はこの駆動プレート17によ
って液密状態に密閉されている。そしてこのチャンバ1
6の内部に、電気信号が供給されることにより状態変化
を生じる能動材料18が充填されている。この能動材料
18は、一例として、通電されることにより粘度が増大
する電磁粘性流体であり、具体的には、1997年にB
ayer社から発表されている論文中の電磁粘性流体
(ERMR ’97年 International Conference in J
apan)などを使用することができる。
【0019】前記駆動プレート17の内面すなわちチャ
ンバ16側の面には、能動材料18に差し込んだ状態に
突出した複数のフィン19が一体的に形成されている。
このフィン19は、図1には円周方向に沿って延びる円
弧状もしくは環状の薄板として記載してあるが、駆動プ
レート17の半径方向に向けた板状の部材であってもよ
い。したがって能動材料18の粘度に応じたトルクが、
フィン19を介して能動材料18と駆動プレート17と
の間で伝達されるようになっている。
ンバ16側の面には、能動材料18に差し込んだ状態に
突出した複数のフィン19が一体的に形成されている。
このフィン19は、図1には円周方向に沿って延びる円
弧状もしくは環状の薄板として記載してあるが、駆動プ
レート17の半径方向に向けた板状の部材であってもよ
い。したがって能動材料18の粘度に応じたトルクが、
フィン19を介して能動材料18と駆動プレート17と
の間で伝達されるようになっている。
【0020】一方、前記ピストン10の内周側の端部に
は、クラッチハブ8に対して軸線方向に移動可能なよう
にスプライン嵌合させた円筒部材20が一体化されてい
る。さらにこの円筒部材20には、前記駆動プレート1
7の前面(前記フィン19を設けた面とは反対側の面)
に対向するよう、内周側に延びた従動プレート21が一
体化されている。すなわち駆動プレート17と従動プレ
ート21とが互いに対向しており、これらのプレート1
7,21の間にカム機構22が形成されている。
は、クラッチハブ8に対して軸線方向に移動可能なよう
にスプライン嵌合させた円筒部材20が一体化されてい
る。さらにこの円筒部材20には、前記駆動プレート1
7の前面(前記フィン19を設けた面とは反対側の面)
に対向するよう、内周側に延びた従動プレート21が一
体化されている。すなわち駆動プレート17と従動プレ
ート21とが互いに対向しており、これらのプレート1
7,21の間にカム機構22が形成されている。
【0021】このカム機構22は、駆動プレート17と
従動プレート21との間にトルクが生じることによっ
て、これらのプレート17,21を軸線方向に離隔させ
るように作用する機構であり、具体的には、図3に示す
ように、これらのプレート17,21の互いに対向する
箇所に形成したそれぞれ三角形状を成す凹部23,24
の間に、ローラ25などの円筒もしくは球状の部材を挟
み込んで構成されている。したがって各プレート17,
21の位相が相対的にずれることにより、それぞれ凹部
23,24を形成している斜面の間にローラ25が挟み
込まれ、その斜面の作用によってトルクが軸線方向の力
として各プレート17,21を離隔させるように作用す
る。なお、凹部23,24の傾斜角度を小さくすること
により、軸方向力より回転方向力が小さくなるから、電
磁力や高分子材料などを使用することが可能になる。
従動プレート21との間にトルクが生じることによっ
て、これらのプレート17,21を軸線方向に離隔させ
るように作用する機構であり、具体的には、図3に示す
ように、これらのプレート17,21の互いに対向する
箇所に形成したそれぞれ三角形状を成す凹部23,24
の間に、ローラ25などの円筒もしくは球状の部材を挟
み込んで構成されている。したがって各プレート17,
21の位相が相対的にずれることにより、それぞれ凹部
23,24を形成している斜面の間にローラ25が挟み
込まれ、その斜面の作用によってトルクが軸線方向の力
として各プレート17,21を離隔させるように作用す
る。なお、凹部23,24の傾斜角度を小さくすること
により、軸方向力より回転方向力が小さくなるから、電
磁力や高分子材料などを使用することが可能になる。
【0022】上述した能動材料18に電気信号を供給す
るための構成について説明すると、前記クラッチドラム
6におけるボス部12とこれが嵌合しているサポート部
13との間に、能動材料18に対して電気的に導通した
導電体26が配置されている。この導電体26は、例え
ば水銀などのように導電性のある流体であり、サポート
部13の外周面に取り付けた一対のシール材27によっ
てサポート部13とボス部12との間に密封されてい
る。なお、この導電体26は、サポート部13やクラッ
チドラム6に対して電気的に絶縁されている。そしてこ
の導電体26に対して通電する配線28がサポート部1
3の内部を貫通して設けられ、電子制御装置(ECU)
29からこの配線28を介して能動材料18に制御電流
が供給されるようになっている。
るための構成について説明すると、前記クラッチドラム
6におけるボス部12とこれが嵌合しているサポート部
13との間に、能動材料18に対して電気的に導通した
導電体26が配置されている。この導電体26は、例え
ば水銀などのように導電性のある流体であり、サポート
部13の外周面に取り付けた一対のシール材27によっ
てサポート部13とボス部12との間に密封されてい
る。なお、この導電体26は、サポート部13やクラッ
チドラム6に対して電気的に絶縁されている。そしてこ
の導電体26に対して通電する配線28がサポート部1
3の内部を貫通して設けられ、電子制御装置(ECU)
29からこの配線28を介して能動材料18に制御電流
が供給されるようになっている。
【0023】つぎに上述した変速機1におけるクラッチ
3の作用について説明する。前記二つの回転部材4,5
の間でトルクを伝達しない変速段の状態では、能動部材
18に通電されていず、能動部材18の粘度が最も低い
状態に設定される。その結果、クラッチ3が解放状態に
維持される。すなわちピストン10は、これと一体の円
筒部材20がクラッチハブ8にスプライン嵌合している
ことにより、このクラッチハブ8あるいは回転部材5と
共に回転する。さらにこのクラッチ10と一体の従動プ
レート21が、回転部材5と共に回転する。この従動プ
レート21に対向している駆動プレート17は、クラッ
チドラム6側に配置されているが、この駆動プレート1
7は、クラッチドラム6や前記チャンバ16に対して回
転自在に構成されている。しかも能動材料18が、通電
されていないことにより粘度が低く液状であるから、駆
動プレート17はクラッチドラム6側から殆どトルクを
受けない。
3の作用について説明する。前記二つの回転部材4,5
の間でトルクを伝達しない変速段の状態では、能動部材
18に通電されていず、能動部材18の粘度が最も低い
状態に設定される。その結果、クラッチ3が解放状態に
維持される。すなわちピストン10は、これと一体の円
筒部材20がクラッチハブ8にスプライン嵌合している
ことにより、このクラッチハブ8あるいは回転部材5と
共に回転する。さらにこのクラッチ10と一体の従動プ
レート21が、回転部材5と共に回転する。この従動プ
レート21に対向している駆動プレート17は、クラッ
チドラム6側に配置されているが、この駆動プレート1
7は、クラッチドラム6や前記チャンバ16に対して回
転自在に構成されている。しかも能動材料18が、通電
されていないことにより粘度が低く液状であるから、駆
動プレート17はクラッチドラム6側から殆どトルクを
受けない。
【0024】したがって駆動プレート17と従動プレー
ト21とは、カム機構22におけるローラ25を介して
回転方向で一体となっているが、駆動プレート17がク
ラッチドラム6に対して自由に回転できることにより、
回転部材4,5の相対回転が生じていても、これらのプ
レート17,21の間でのトルクが極めて小さくなって
いる。そのため、駆動プレート17と従動プレート21
とを軸線方向に互いに離隔させる軸線方向力が殆ど生じ
ないので、ピストン10は、図1の左方向に後退した状
態、すなわちクラッチプレート7やクラッチディスク9
を押圧していない状態に維持される。なお、ピストン1
0をこのような状態に復帰移動させるためのリターンス
プリング(図示せず)を適宜の箇所に設けてもよい。
ト21とは、カム機構22におけるローラ25を介して
回転方向で一体となっているが、駆動プレート17がク
ラッチドラム6に対して自由に回転できることにより、
回転部材4,5の相対回転が生じていても、これらのプ
レート17,21の間でのトルクが極めて小さくなって
いる。そのため、駆動プレート17と従動プレート21
とを軸線方向に互いに離隔させる軸線方向力が殆ど生じ
ないので、ピストン10は、図1の左方向に後退した状
態、すなわちクラッチプレート7やクラッチディスク9
を押圧していない状態に維持される。なお、ピストン1
0をこのような状態に復帰移動させるためのリターンス
プリング(図示せず)を適宜の箇所に設けてもよい。
【0025】車速やスロットル開度などの走行状態の変
化によって変速が判断され、あるいは運転者の手動操作
によって変速操作がおこなわれることにより、電子制御
装置29から能動材料18に電気信号が供給されると、
能動材料18の粘度が高くなる。これに対して前記二つ
の回転部材4,5の相対回転が生じていると、前述した
ように駆動プレート17がクラッチドラム6に対して相
対回転しているから、駆動プレート17に形成してある
フィン19が能動材料18の内部を移動し、能動材料1
8に剪断作用を与えている。そのため、能動材料18の
粘度が高くなると、フィン19との間に生じる剪断抵抗
力が増大し、能動材料18を介したクラッチドラム6と
駆動プレート17との間の伝達トルクが増大する。
化によって変速が判断され、あるいは運転者の手動操作
によって変速操作がおこなわれることにより、電子制御
装置29から能動材料18に電気信号が供給されると、
能動材料18の粘度が高くなる。これに対して前記二つ
の回転部材4,5の相対回転が生じていると、前述した
ように駆動プレート17がクラッチドラム6に対して相
対回転しているから、駆動プレート17に形成してある
フィン19が能動材料18の内部を移動し、能動材料1
8に剪断作用を与えている。そのため、能動材料18の
粘度が高くなると、フィン19との間に生じる剪断抵抗
力が増大し、能動材料18を介したクラッチドラム6と
駆動プレート17との間の伝達トルクが増大する。
【0026】すなわち駆動プレート17がクラッチドラ
ム6と一体化する傾向が増大するので、駆動プレート1
7と従動プレート21との間に作用するトルクが増大す
る。その結果、カム機構22におけるローラ25が、各
プレート17,21における凹部23,24を形成して
いる斜面の間に強く挟み込まれ、すなわちカム機構22
が機能し、各プレート17,21を軸線方向に互いに離
隔させる軸線方向力が増大する。
ム6と一体化する傾向が増大するので、駆動プレート1
7と従動プレート21との間に作用するトルクが増大す
る。その結果、カム機構22におけるローラ25が、各
プレート17,21における凹部23,24を形成して
いる斜面の間に強く挟み込まれ、すなわちカム機構22
が機能し、各プレート17,21を軸線方向に互いに離
隔させる軸線方向力が増大する。
【0027】従動プレート21とピストン10とが一体
になっているので、従動プレート21が上記のように軸
線方向の荷重を受けることにより、ピストン10が従動
プレート21と共に図1での右方向すなわちクラッチプ
レート7およびクラッチディスク9側に移動する。そし
てこれらのクラッチプレート7およびクラッチディスク
9がピストン10によって固定プレート11との間に挟
み込まれ、互いに摩擦接触する。すなわちクラッチ3が
係合状態となり、各回転部材4,5が連結されて一体回
転する。したがってこのクラッチ3が請求項1ないし4
における締結機構に相当している。
になっているので、従動プレート21が上記のように軸
線方向の荷重を受けることにより、ピストン10が従動
プレート21と共に図1での右方向すなわちクラッチプ
レート7およびクラッチディスク9側に移動する。そし
てこれらのクラッチプレート7およびクラッチディスク
9がピストン10によって固定プレート11との間に挟
み込まれ、互いに摩擦接触する。すなわちクラッチ3が
係合状態となり、各回転部材4,5が連結されて一体回
転する。したがってこのクラッチ3が請求項1ないし4
における締結機構に相当している。
【0028】その場合、カム機構22を介して従動プレ
ート21およびピストン10を押圧することに伴う反力
が、能動材料18を介してクラッチドラム6に作用す
る。これに対してピストン10がクラッチプレート7お
よびクラッチディスク9を図1の右方向に押圧すると同
時に、固定プレート11がその押圧力を受けるから、結
局、カム機構22で生じる作用力と反力とが、クラッチ
3の係合力およびその反力として作用して相殺される。
そのため図1に示す構成では、クラッチ3を係合させる
ことに伴うスラスト力がサポート部13などに作用する
ことがない。そのためスラスト軸受などの軸線方向に機
能する軸受部材を用いる必要がなく、部品点数を少なく
することができる。
ート21およびピストン10を押圧することに伴う反力
が、能動材料18を介してクラッチドラム6に作用す
る。これに対してピストン10がクラッチプレート7お
よびクラッチディスク9を図1の右方向に押圧すると同
時に、固定プレート11がその押圧力を受けるから、結
局、カム機構22で生じる作用力と反力とが、クラッチ
3の係合力およびその反力として作用して相殺される。
そのため図1に示す構成では、クラッチ3を係合させる
ことに伴うスラスト力がサポート部13などに作用する
ことがない。そのためスラスト軸受などの軸線方向に機
能する軸受部材を用いる必要がなく、部品点数を少なく
することができる。
【0029】なお、クラッチ3を解放する場合には、前
記能動部材18に対する通電を止めればよい。このよう
にすれば、能動部材18の粘度が低下して駆動プレート
17に対するクラッチドラム6からのトルク伝達が殆ど
生じなくなるので、カム機構22を介したピストン10
への軸線方向力がなくなるので、ピストン10が図1の
左方向に後退してクラッチ3が解放状態になる。すなわ
ち図1に示す構成では、クラッチ3の係合・解放の制御
を全て電気的におこなうことができる。その場合、リタ
ーンスプリングを設けることにより、クラッチ3をより
確実に解放させることができる。
記能動部材18に対する通電を止めればよい。このよう
にすれば、能動部材18の粘度が低下して駆動プレート
17に対するクラッチドラム6からのトルク伝達が殆ど
生じなくなるので、カム機構22を介したピストン10
への軸線方向力がなくなるので、ピストン10が図1の
左方向に後退してクラッチ3が解放状態になる。すなわ
ち図1に示す構成では、クラッチ3の係合・解放の制御
を全て電気的におこなうことができる。その場合、リタ
ーンスプリングを設けることにより、クラッチ3をより
確実に解放させることができる。
【0030】つぎにこの発明の他の例を説明する。図4
に示す例は、電磁力を利用してクラッチ3の係合・解放
を制御するように構成した例である。なお、この図4に
示す変速機は、上述した図1および図3に示す構成の一
部を変更したものであるから、図1および図3と同一の
部分には、図4に同一の符号を付してその説明を省略す
る。
に示す例は、電磁力を利用してクラッチ3の係合・解放
を制御するように構成した例である。なお、この図4に
示す変速機は、上述した図1および図3に示す構成の一
部を変更したものであるから、図1および図3と同一の
部分には、図4に同一の符号を付してその説明を省略す
る。
【0031】図4において、ボス部12の外周側には、
前記能動材料18に替えて、通電することにより電磁気
力を生じる電磁コイルなどの電磁部材30が配置されて
いる。この電磁部材30と従動プレート21との間に
は、電磁部材30によって磁気吸引されるプレート31
と、このプレート31と電磁部材30との間に選択的に
挟み込まれるディスク32とが、軸線方向に並んで配置
されている。これらのプレート31およびディスク32
は、いわゆるプレクラッチ機構33を構成するものであ
り、プレート31は、クラッチドラム6に一体化された
円筒部材34に軸線方向に移動可能にスプライン嵌合さ
れている。またディスク32は、カム機構22における
駆動プレート17に一体化されている。したがって電磁
部材30とプレート31との間にディスク32が挟み込
まれることにより、クラッチドラム6からカム機構22
における駆動プレート17にトルクが伝達されるように
なっている。
前記能動材料18に替えて、通電することにより電磁気
力を生じる電磁コイルなどの電磁部材30が配置されて
いる。この電磁部材30と従動プレート21との間に
は、電磁部材30によって磁気吸引されるプレート31
と、このプレート31と電磁部材30との間に選択的に
挟み込まれるディスク32とが、軸線方向に並んで配置
されている。これらのプレート31およびディスク32
は、いわゆるプレクラッチ機構33を構成するものであ
り、プレート31は、クラッチドラム6に一体化された
円筒部材34に軸線方向に移動可能にスプライン嵌合さ
れている。またディスク32は、カム機構22における
駆動プレート17に一体化されている。したがって電磁
部材30とプレート31との間にディスク32が挟み込
まれることにより、クラッチドラム6からカム機構22
における駆動プレート17にトルクが伝達されるように
なっている。
【0032】したがって図4に示す構成では、駆動プレ
ート17はチャンバ16を構成する部材とはなっていず
に、クラッチドラム6とは独立した部材となっている。
そしてこの駆動プレート17とクラッチドラム6におけ
るボス部12の先端部との間には、スラスト軸受35が
配置されている。また、この図4に示す例においてもピ
ストン10を解放状態に復帰移動させるリターンスプリ
ングを設けることは任意である。
ート17はチャンバ16を構成する部材とはなっていず
に、クラッチドラム6とは独立した部材となっている。
そしてこの駆動プレート17とクラッチドラム6におけ
るボス部12の先端部との間には、スラスト軸受35が
配置されている。また、この図4に示す例においてもピ
ストン10を解放状態に復帰移動させるリターンスプリ
ングを設けることは任意である。
【0033】図4に示す状態はクラッチ3が解放してい
る状態であり、この状態から電磁部材30に通電して電
磁気力を生じさせれば、プレート31が電磁部材30側
に引き寄せられ、それに伴ってディスク32がプレート
31と電磁部材30との間に挟み込まれる。すなわちプ
レクラッチ機構33が係合した状態になり、クラッチド
ラム6からカム機構22における駆動プレート17にト
ルクが伝達される。
る状態であり、この状態から電磁部材30に通電して電
磁気力を生じさせれば、プレート31が電磁部材30側
に引き寄せられ、それに伴ってディスク32がプレート
31と電磁部材30との間に挟み込まれる。すなわちプ
レクラッチ機構33が係合した状態になり、クラッチド
ラム6からカム機構22における駆動プレート17にト
ルクが伝達される。
【0034】二つの回転部材4,5が相対回転していれ
ば、駆動プレート17にトルクが伝達されることによ
り、駆動プレート17と従動プレート21との間に回転
方向のずれ、すなわち位相のずれが生じ、その結果、前
述した例におけると同様に、これらのプレート17,2
1の間に作用するトルクに起因して軸線方向力が生じ、
従動プレート21が図4の右方向に押圧される。したが
ってピストン10が前進してクラッチ3が係合させられ
る。すなわち電磁部材30で生じさせた電磁気力によっ
てカム機構22が機能し、回転方向力を軸線方向力に変
換するから、上記のプレクラッチ機構33およびカム機
構22が請求項5のカム機構を構成している。
ば、駆動プレート17にトルクが伝達されることによ
り、駆動プレート17と従動プレート21との間に回転
方向のずれ、すなわち位相のずれが生じ、その結果、前
述した例におけると同様に、これらのプレート17,2
1の間に作用するトルクに起因して軸線方向力が生じ、
従動プレート21が図4の右方向に押圧される。したが
ってピストン10が前進してクラッチ3が係合させられ
る。すなわち電磁部材30で生じさせた電磁気力によっ
てカム機構22が機能し、回転方向力を軸線方向力に変
換するから、上記のプレクラッチ機構33およびカム機
構22が請求項5のカム機構を構成している。
【0035】したがってこの図4に示す構成であって
も、クラッチ3の係合・解放を全て電気的に制御するこ
とができる。また、クラッチ3を係合させる作用力と反
力とが相殺されるので、スラスト荷重がサポート部13
などに対して作用することがない。
も、クラッチ3の係合・解放を全て電気的に制御するこ
とができる。また、クラッチ3を係合させる作用力と反
力とが相殺されるので、スラスト荷重がサポート部13
などに対して作用することがない。
【0036】この発明の更に他の例を図5を参照して説
明する。この図5に示す例は、ピストン10を能動材料
によって直接押圧することによりクラッチ3を係合させ
るように構成した例である。すなわちクラッチドラム6
の内部(ボス部12の外周側)にシリンダ40が形成さ
れ、このシリンダ40にピスント10が軸線方向に前後
動するように収容されている。このピストン10はシリ
ンダ40と同様に全体として環状に形成され、この内周
面と外周面とにシールリング41が取り付けられ、ピス
トン10の背面側の収容室42が液密状態に維持されて
いる。
明する。この図5に示す例は、ピストン10を能動材料
によって直接押圧することによりクラッチ3を係合させ
るように構成した例である。すなわちクラッチドラム6
の内部(ボス部12の外周側)にシリンダ40が形成さ
れ、このシリンダ40にピスント10が軸線方向に前後
動するように収容されている。このピストン10はシリ
ンダ40と同様に全体として環状に形成され、この内周
面と外周面とにシールリング41が取り付けられ、ピス
トン10の背面側の収容室42が液密状態に維持されて
いる。
【0037】そしてこの収容室42に、電気信号を供給
することにより体積が増大する能動材料43が充填され
ている。この種の能動材料43としては、電圧あるいは
電流に応じて体積が増大する物質が好ましく、具体的に
は、「1993年高分子論文集 Vol.50 No.12、第963
頁、電場応答ポリアルキルオフェンゲル」などを採用す
ることができる。なお、この能動材料43に対する給電
は、サポート部13とボス部12との間に配置した導電
体26を介しておこなうように構成されている。
することにより体積が増大する能動材料43が充填され
ている。この種の能動材料43としては、電圧あるいは
電流に応じて体積が増大する物質が好ましく、具体的に
は、「1993年高分子論文集 Vol.50 No.12、第963
頁、電場応答ポリアルキルオフェンゲル」などを採用す
ることができる。なお、この能動材料43に対する給電
は、サポート部13とボス部12との間に配置した導電
体26を介しておこなうように構成されている。
【0038】また、ピストン10の正面側(図5の右
側)には、ボス部12に嵌合させたリテーナ44が固定
され、このリテーナ44とピストン10との間に、ピス
トン10を収容室42側に後退させるリータンスプリン
グ45が配置されている。
側)には、ボス部12に嵌合させたリテーナ44が固定
され、このリテーナ44とピストン10との間に、ピス
トン10を収容室42側に後退させるリータンスプリン
グ45が配置されている。
【0039】したがって図5に示す構成では、導電体2
6を介して能動材料43に電気信号を供給すると、その
能動材料43の体積が増大するので、ピストン10が図
5の右方向に移動させられ、それに伴ってクラッチプレ
ート7およびクラッチディスク9が固定プレート11と
の間に挟み込まれて互いに摩擦接触する。すなわちクラ
ッチ3が係合させられ、二つの回転部材4,5がトルク
伝達可能に連結される。また反対に、能動材料43に対
する電気信号の供給を停止すれば、その体積が減少する
ことにより、ピストン10がリターンスプリング45に
押圧されて後退し、その結果、クラッチ3が解放状態に
なる。
6を介して能動材料43に電気信号を供給すると、その
能動材料43の体積が増大するので、ピストン10が図
5の右方向に移動させられ、それに伴ってクラッチプレ
ート7およびクラッチディスク9が固定プレート11と
の間に挟み込まれて互いに摩擦接触する。すなわちクラ
ッチ3が係合させられ、二つの回転部材4,5がトルク
伝達可能に連結される。また反対に、能動材料43に対
する電気信号の供給を停止すれば、その体積が減少する
ことにより、ピストン10がリターンスプリング45に
押圧されて後退し、その結果、クラッチ3が解放状態に
なる。
【0040】このように図5に示す構成であってもクラ
ッチ3の係合・解放の制御を全て電気的におこなうこと
ができ、またクラッチ3を係合させることに伴ってスラ
スト力が周囲の部材に作用することがない。なお、能動
材料43の体積の増大量が、ピストン10の必要ストロ
ークに対して小さい場合、能動材料43の体積の増大
を、軸線方向への変化に置換するための機構を付加して
もよい。また反対に能動材料43の体積の増大に伴う押
圧力が、クラッチ3の係合に要する力に対して小さい場
合、適宜の倍力機構を介在させてもよい。
ッチ3の係合・解放の制御を全て電気的におこなうこと
ができ、またクラッチ3を係合させることに伴ってスラ
スト力が周囲の部材に作用することがない。なお、能動
材料43の体積の増大量が、ピストン10の必要ストロ
ークに対して小さい場合、能動材料43の体積の増大
を、軸線方向への変化に置換するための機構を付加して
もよい。また反対に能動材料43の体積の増大に伴う押
圧力が、クラッチ3の係合に要する力に対して小さい場
合、適宜の倍力機構を介在させてもよい。
【0041】上述したようにこの発明に係るクラッチ3
を備えた変速機では、そのクラッチ3の係合・解放の制
御を全て電気的におこなうことができるので、その制御
系統の構成を簡素化することができる。特にクラッチな
どの摩擦係合装置を複数用いた変速機の場合、それらの
摩擦係合装置の制御系統を、配線のみによって構成する
ことができるので、制御系統の構成の簡素化の効果が顕
著であり、さらには変速機の小型・軽量化に有利にな
る。
を備えた変速機では、そのクラッチ3の係合・解放の制
御を全て電気的におこなうことができるので、その制御
系統の構成を簡素化することができる。特にクラッチな
どの摩擦係合装置を複数用いた変速機の場合、それらの
摩擦係合装置の制御系統を、配線のみによって構成する
ことができるので、制御系統の構成の簡素化の効果が顕
著であり、さらには変速機の小型・軽量化に有利にな
る。
【0042】また上述した各変速機では、従来の自動変
速機に必須の油圧を使用することがないので、油圧の発
生手段や調圧手段が不要になることに加え、機械力を油
圧に置換し、更にその油圧を機械力に変換する必要がな
く、電気エネルギを直ちに機械力に置換できるので、エ
ネルギ効率の良い変速機とすることができる。特に、電
気自動車においては、動力源が電気であるから、エネル
ギ効率の向上効果に優れたものとすることができる。
速機に必須の油圧を使用することがないので、油圧の発
生手段や調圧手段が不要になることに加え、機械力を油
圧に置換し、更にその油圧を機械力に変換する必要がな
く、電気エネルギを直ちに機械力に置換できるので、エ
ネルギ効率の良い変速機とすることができる。特に、電
気自動車においては、動力源が電気であるから、エネル
ギ効率の向上効果に優れたものとすることができる。
【0043】なお、この発明は上述した各具体例に限定
されないのであり、能動材料18の状態変化に伴ってク
ラッチ3を係合させるように作用する機構は、上述した
カム機構22以外に、適宜のリンク機構などであっても
よい。またこの発明は、クラッチ以外の広く一般の締結
機構を用いた変速機に適用することができ、さらにその
締結機構は、変速を実行するための締結機構以外のもの
であってもよい。すなわちこの発明は、自動変速機や手
動変速機、無段変速機、四輪駆動トランスファなどに適
用することができる。さらにこの発明の変速機は、内燃
機関を動力源とした車両以外に、モータとエンジンとを
動力源としたハイブリット車やモータを動力源とした電
気自動車などの変速機であってもよい。
されないのであり、能動材料18の状態変化に伴ってク
ラッチ3を係合させるように作用する機構は、上述した
カム機構22以外に、適宜のリンク機構などであっても
よい。またこの発明は、クラッチ以外の広く一般の締結
機構を用いた変速機に適用することができ、さらにその
締結機構は、変速を実行するための締結機構以外のもの
であってもよい。すなわちこの発明は、自動変速機や手
動変速機、無段変速機、四輪駆動トランスファなどに適
用することができる。さらにこの発明の変速機は、内燃
機関を動力源とした車両以外に、モータとエンジンとを
動力源としたハイブリット車やモータを動力源とした電
気自動車などの変速機であってもよい。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし3の
発明によれば、走行状態に基づいて、あるいは手動操作
に基づいて能動材料に電気信号を供給もしくは遮断する
と、その能動材料の粘度あるいは体積が変化するなどの
状態変化が生じ、それに伴って締結機構が回転部材に対
してトルクを伝達もしくは遮断するので、電気的な制御
のみによって締結機構を動作させて変速を実行すること
ができ、そのためこの発明によれば、従来使用していた
油圧機構が不要になり、その結果、変速機を小型軽量な
ものとすることができる。
発明によれば、走行状態に基づいて、あるいは手動操作
に基づいて能動材料に電気信号を供給もしくは遮断する
と、その能動材料の粘度あるいは体積が変化するなどの
状態変化が生じ、それに伴って締結機構が回転部材に対
してトルクを伝達もしくは遮断するので、電気的な制御
のみによって締結機構を動作させて変速を実行すること
ができ、そのためこの発明によれば、従来使用していた
油圧機構が不要になり、その結果、変速機を小型軽量な
ものとすることができる。
【0045】また請求項4の発明によれば、能動材料に
電気信号を供給しかつ締結機構によって二つの回転部材
をトルク伝達可能に締結させる操作力に対する反力を、
これら二つの回転部材の間で生じさせることができるの
で、これらの回転部材を締結させる荷重と反力とが相殺
され、反力を受ける部材を不要とすることができる。
電気信号を供給しかつ締結機構によって二つの回転部材
をトルク伝達可能に締結させる操作力に対する反力を、
これら二つの回転部材の間で生じさせることができるの
で、これらの回転部材を締結させる荷重と反力とが相殺
され、反力を受ける部材を不要とすることができる。
【0046】さらに請求項5の発明では、電磁部材に通
電することにより、その電磁力によってカム機構が機能
し、その結果、二つの回転部材の間で生じるトルクが軸
線方向力に変換され、その軸線方向力によって摩擦板が
係合し、二つの回転部材の間でトルクが伝達されるの
で、これら二つの回転部材の間でのトルクの伝達および
その遮断を、電気的な制御のみによっておこなうことが
でき、従来使用していた油圧機構が不要になり、その結
果、変速機を小型軽量なものとすることができる。な
お、状態変化を生じる材料として、温度によって状態が
変化する性質を有する材料を使用してもよい。
電することにより、その電磁力によってカム機構が機能
し、その結果、二つの回転部材の間で生じるトルクが軸
線方向力に変換され、その軸線方向力によって摩擦板が
係合し、二つの回転部材の間でトルクが伝達されるの
で、これら二つの回転部材の間でのトルクの伝達および
その遮断を、電気的な制御のみによっておこなうことが
でき、従来使用していた油圧機構が不要になり、その結
果、変速機を小型軽量なものとすることができる。な
お、状態変化を生じる材料として、温度によって状態が
変化する性質を有する材料を使用してもよい。
【図1】この発明による変速機におけるクラッチおよび
その駆動機構を概略的に示す模式図である。
その駆動機構を概略的に示す模式図である。
【図2】この発明による変速機を搭載した車両の動力系
統を模式的に示すブロック図である。
統を模式的に示すブロック図である。
【図3】図1に示すクラッチにおけるカム機構を説明す
るための部分図である。
るための部分図である。
【図4】この発明による変速機における他のクラッチお
よびその駆動機構を概略的に示す模式図である。
よびその駆動機構を概略的に示す模式図である。
【図5】この発明による変速機における更に他のクラッ
チおよびその駆動機構を概略的に示す模式図である。
チおよびその駆動機構を概略的に示す模式図である。
1 変速機 3 クラッチ 4,5 回転部材 10 ピストン 15 駆動機構 17 駆動プレート 18,43 能動材料 21 従動プレート 22 カム機構 26 導電体 30 電磁部材 33 プレクラッチ機構
Claims (5)
- 【請求項1】 回転部材に対するトルクの伝達状態を変
更することによりトルクの伝達経路を変化させる変速機
において、 電気信号が供給されることにより状態変化を生じる能動
材料と、この能動材料の状態変化によって前記回転部材
に対してトルクを伝達もしくは遮断する締結機構とを備
えていることを特徴とする変速機。 - 【請求項2】 前記能動材料が、電気信号が供給される
ことにより粘度の変化する材料であることを特徴とする
請求項1に記載の変速機。 - 【請求項3】 前記能動材料が、電気信号が供給される
ことにより体積が変化する材料であることを特徴とする
請求項1に記載の変速機。 - 【請求項4】 二つの回転部材を選択的にトルク伝達可
能に連結することによりトルクの伝達経路を変更する変
速機において、 電気信号が供給されることにより状態変化を生じる能動
材料と、この能動材料の状態変化によって前記二つの回
転部材の間でのトルクの伝達状態を変更する締結機構と
が、前記二つの回転部材の間に配置されていることを特
徴とする変速機。 - 【請求項5】 二つの回転部材を選択的にトルク伝達可
能に連結することによりトルクの伝達経路を変更する変
速機において、 前記二つの回転部材の間に配置され、通電されて軸線方
向に向けた電磁力を発生する電磁部材と、この電磁部材
によって生じる電磁力により機能して前記二つの回転部
材の間のトルクを軸線方向力に変換するカム機構と、こ
のカム機構によって生じた軸線方向力によって摩擦接触
させられて前記二つの回転部材の間でトルクを伝達する
複数の摩擦板とを備えていることを特徴とする変速機。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9299520A JPH11117952A (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 変速機 |
US09/170,281 US6092633A (en) | 1997-10-16 | 1998-10-13 | Transmission |
DE19847621A DE19847621A1 (de) | 1997-10-16 | 1998-10-15 | Getriebe |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9299520A JPH11117952A (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 変速機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11117952A true JPH11117952A (ja) | 1999-04-27 |
Family
ID=17873665
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9299520A Pending JPH11117952A (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 変速機 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6092633A (ja) |
JP (1) | JPH11117952A (ja) |
DE (1) | DE19847621A1 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2019190639A (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | マツダ株式会社 | 摩擦締結装置 |
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JP2002257158A (ja) * | 2001-02-28 | 2002-09-11 | Tochigi Fuji Ind Co Ltd | カップリング |
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DE102008041403A1 (de) * | 2008-08-20 | 2010-02-25 | Zf Friedrichshafen Ag | Schalteinheit mit mindestens einem elektroaktiven dielektrischen Verformungskörper |
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US5884738A (en) * | 1997-04-30 | 1999-03-23 | Borg-Warner Automotive, Inc. | Clutch assembly having reaction force circuit |
-
1997
- 1997-10-16 JP JP9299520A patent/JPH11117952A/ja active Pending
-
1998
- 1998-10-13 US US09/170,281 patent/US6092633A/en not_active Expired - Lifetime
- 1998-10-15 DE DE19847621A patent/DE19847621A1/de not_active Withdrawn
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JP2019190639A (ja) * | 2018-04-27 | 2019-10-31 | マツダ株式会社 | 摩擦締結装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE19847621A1 (de) | 1999-04-29 |
US6092633A (en) | 2000-07-25 |
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