JPH11116715A - 多孔性フィルムまたはシート - Google Patents
多孔性フィルムまたはシートInfo
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- JPH11116715A JPH11116715A JP9299510A JP29951097A JPH11116715A JP H11116715 A JPH11116715 A JP H11116715A JP 9299510 A JP9299510 A JP 9299510A JP 29951097 A JP29951097 A JP 29951097A JP H11116715 A JPH11116715 A JP H11116715A
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- Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
Abstract
れた多孔性フィルムまたはシート製造用の熱可塑性エラ
ストマー組成物および上記特性に優れた多孔性フィルム
またはシートを提供すること。 【解決手段】(イ)(a)ビニル芳香族化合物・共役ジ
エン系ブロック共重合体および/または水添ジエン系重
合体50重量%以上と、(b)その他の熱可塑性重合体
0〜50重量%とからなる熱可塑性エラストマー(ここ
で、(a)と(b)の合計量は100重量%である)1
00重量部、ならびに(ロ)充填剤50〜400重量部
を含有する多孔性フィルムまたはシート用熱可塑性エラ
ストマー組成物およびこの組成物から透湿性、柔軟性お
よび弾性回復性に優れた多孔性フィルムまたはシートが
提供される。
Description
療用などに用いられる透湿性の多孔性フィルムまたはシ
ートを製造するための熱可塑性エラストマー組成物、お
よび該組成物から製造される多孔性フィルムまたはシー
トに関する。
に、水は通さないが水蒸気などの気体を透過するいわゆ
る透湿性の多孔フィルムが用いられている。これらは、
液体を通さず、蒸れなどを防止する特長を有し、紙おむ
つなどに用いられている。これらの多孔性フィルムは、
例えば特開平5−98057号公報に開示されているよ
うにポリエチレン系の樹脂に炭酸カルシウムなどの無機
フィラーを高充填した組成物をフィルム化した後、延伸
することにより、微細な亀裂を発生せしめることにより
得ることができる。しかしながらこのような多孔性フィ
ルムは、ポリエチレンのような樹脂を基材としているた
め、弾性回復性、柔軟性、風合いなどに欠けるという問
題がある。
性に優れると共に、柔軟性と弾性回復性に優れた多孔性
フィルムまたはシート製造用の熱可塑性エラストマー組
成物を提供することおよび柔軟性と弾性回復性に優れた
多孔性フィルムまたはシートを提供することにある。
可塑性エラストマーおよび多孔性フィルムまたはシート
が提供されて、本発明の上記目的が達成される。 〔1〕(イ)(a)ビニル芳香族化合物・共役ジエン系ブ
ロック共重合体および/または水添ジエン系重合体50
重量%以上と、(b)その他の熱可塑性重合体0〜50
重量%とからなる熱可塑性エラストマー(ここで、
(a)と(b)の合計量は100重量%である)100
重量部、ならびに (ロ)充填剤50〜400重量部を含有することを特徴
とする多孔性フィルムまたはシート用熱可塑性エラスト
マー組成物。 〔2〕上記(1)の熱可塑性エラストマー組成物の未延
伸フィルムまたはシートを延伸して得られる多孔性フィ
ルムまたはシート。以下本発明を詳述するが、それによ
り本発明の他の目的、利点および効果が明らかとなるで
あろう。
ート用熱可塑性エラストマー組成物に含有される(イ)
熱可塑性エラストマーについて説明する。上記(イ)熱
可塑性エラストマーは、上述したように、(a)ビニル
芳香族化合物・共役ジエンブロック共重合体および/ま
たは水添ジエン系重合体50重量%以上と、(b)その
他の熱可塑性重合体0〜50重量%とからなる(ここ
で、(a)と(b)の合計量は100重量%である)。
従って、上記(b)成分は、所望により(イ)熱可塑性
エラストマーに配合される成分である。
・共役ジエンブロック共重合体(以下、単に「ブロック
共重合体」ともいう)は、ビニル芳香族化合物を主体と
する重合体ブロックと共役ジエン化合物を主体とする重
合体ブロックとからなる。ブロック共重合体は、ビニル
芳香族化合物単位を、好ましくは5〜60重量%、さら
に好ましくは10〜50重量%、特に好ましくは10〜
45重量%含むものであって、その構造は直鎖状、分岐
状、放射状のいずれであってもよく、特に限定されな
い。
般式: (A−B)n、(A−B)n−A、(A−B)−nX (式中、Aはビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブ
ロック、Bは共役ジエンを主体とする重合体ブロック、
Xはカップリング剤残基、nは1以上の整数である。)
で表されるものを包含する。
化合物を主体とする重合体ブロックは、ビニル芳香族化
合物単位単独からなるブロック構造であるもの、さらに
はビニル芳香族化合物単位を60重量%以上、好ましく
は80重量%以上含有するビニル芳香族化合物と共役ジ
エン化合物との共重合体ブロック構造であるものを包含
する。
る重合体ブロックは、共役ジエン単位単独からなるブロ
ック構造であるもの、さらには共役ジエン単位を60重
量%以上、好ましくは80重量%以上含有する共役ジエ
ンとビニル芳香族化合物との共重合体ブロック構造であ
るものを包含する。
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニル
キシレン、モノクロルスチレン、ジクロルスチレン、モ
ノブロムスチレン、ジブロムスチレン、フルオロスチレ
ン、p−ターシャリーブチルスチレン、エチルスチレ
ン、ビニルナフタレンなどが挙げられ、これらは単独で
または2種以上組み合わせて使用される。これらのうち
特に好ましいものは、スチレンである。
ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−
ブタジエン、2−ネオペンチル−1,3−ブタジエン、
2−クロロ−1,3−ブタジエン、2−シアノ−1,3
−ブタジエン、置換直鎖共役ペンタジエン類、直鎖およ
び側鎖共役ヘキサジエンなどが挙げられる。これらのう
ち特に好ましいものは、イソプレンおよびブタジエンで
ある。
ましくは10,000〜500,000、さらに好まし
くは20,000〜300,000である。ブロック共
重合体は、1種だけでなく、異なる構造、異なるビニル
芳香族化合物含量のものを組み合わせて用いてもさしつ
かえない。
体は、共役ジエン化合物を水素添加したものであり、例
えば共役ジエンの単独重合体、共役ジエンと芳香族ビニ
ル化合物のランダム共重合体、芳香族ビニル化合物の重
合体ブロックと共役ジエン化合物の重合体ブロックから
なるブロック共重合体、芳香族ビニル化合物の重合体ブ
ロックと共役ジエン/芳香族ビニル化合物の共重合体ブ
ロックからなるブロック共重合体、共役ジエン化合物の
重合体ブロックと共役ジエン/芳香族ビニル化合物の共
重合体ブロックからなるブロック共重合体もしくはこれ
らの官能基変性体などのジエン系重合体(以下、「水添
前重合体」ともいう)の水素添加物が挙げることができ
る。特にSEBSやSEPSなどの、上記ビニル芳香族
化合物・共役ジエンブロック共重合体の水添体や以下に
説明する共役ジエン系重合体の水添体(a−1)、(a
−2)あるいは(a−3)が好ましい。
のランダム共重合部分を主体とする重合体を水素添加す
ることにより得られるものである。ここで、上記共役ジ
エンとしては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,
3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジ
エン、2−メチル−1,3−ペンタジエン、1,3−ヘ
キサジエン、4,5−ジエチル−1,3−オクタジエ
ン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロロプレン
などが挙げられるが、工業的に利用でき、また物性の優
れた水添ジエン系重合体を得るには、1,3−ブタジエ
ン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましく、
1,3−ブタジエン、イソプレンが特に好ましい。ま
た、上記芳香族ビニル化合物としては、スチレン、α−
メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチ
レン、ジビニルベンゼン、N,N−ジメチル−p−アミ
ノエチルスチレン、N,N−ジエチル−p−アミノエチ
ルスチレン、ビニルピリジンなどが挙げられ、スチレ
ン、α−メチルスチレンが好ましい。
水添前重合体中での割合は、好ましくは50重量%以
上、より好ましくは60重量%以上である。該ランダム
共重合部分の割合が50重量%未満の場合、柔軟性が低
下する。また上記ランダム共重合部分において、ランダ
ム共重合部分中の全共役ジエン単位に対する側鎖に不飽
和結合を有する共役ジエン単位の割合は、好ましくは1
5%以上、より好ましくは20%以上である。共役ジエ
ン単位の割合が15%未満の場合、柔軟性が十分ではな
く好ましくない。水添前重合体を構成する共役ジエン単
位と芳香族ビニル化合物単位の割合(共役ジエン単位/
芳香族ビニル化合物単位)は、本発明においては特に限
定されるものではないが、好ましくは95/5〜40/
60、さらに好ましくは93/7〜50/50である。
ム共重合部分を主体とする重合体を水添することによっ
て得られるが、水添前重合体の分子鎖中に、下記のごと
き重合体ブロックが含まれていてもよい。水添前重合体
に含まれてもよい重合体ブロックとしては、芳香族ビニ
ル化合物重合体、1,4−結合を主体とするポリブタジ
エン重合体、および芳香族ビニル化合物と共役ジエンか
らなり芳香族ビニル化合物が漸増するテーパー状重合体
などがあげられる。これらの重合体ブロックが存在する
と、(a−1)水添体の物性上の特徴は若干損なわれる
ものの、水添体のブロッキング性が低下することにより
取扱い性が向上するため、工業的に有用な場合がある。
水添前重合体における前記重合体ブロックの全分子鎖中
の割合は、特に限定されるものではないが、50重量%
以下が好ましく、40%重量以下がより好ましい。重合
体ブロックの割合が50重量%を越えると、柔軟性が低
下する。
用により重合体分子鎖がカップリング剤残基を介して延
長または分岐した重合体であってもよい。この際用いら
れるカップリング剤としては、例えばアジピン酸ジエチ
ル、ジビニルベンゼン、メチルジクロロシラン、四塩化
ケイ素、ブチルトリクロロケイ素、テトラクロロ錫、ブ
チルトリ クロロ錫、ジメチルクロロケイ素、テトラク
ロロゲルマニウム、1,2−ジブロモエタン、1,4−
クロロメチルベンゼン、ビス(トリクロロシリル)エタ
ン、エポキシ化アマニ油、トリレンジイソシアネート、
1,2,4−ベンゼントリイソシアネートなどが挙げら
れる。
おいて、分子鎖中の共役ジエン部分の二重結合の水素添
加率は、好ましくは80%以上、より好ましくは85%
以上、さらに好ましくは90%以上である。80%未満
では、耐候性が不十分となる。さらに、本発明の(a−
1)水添ジエン系重合体は、数平均分子量が好ましくは
5万〜70万、より好ましくは5万〜60万である。5
万未満では、機械的強度が不十分となり、一方70万を
越えるとの流動性が不足し成形加工性が不十分となる。
(C)の各ブロックを主成分とする共重合体である。な
お、(a−2)水添体を得るために用いられるビニル芳
香族化合物および共役ジエンは、上記(a−1)水添体
の水添前重合体を得るために用いられるものと同様であ
る。
位から実質的になるブロックである。好ましくは、芳香
族ビニル化合物の単独重合体ブロック、あるいは芳香族
ビニル化合物単位を90重量%以上、共役ジエン単位を
10重量%以下含有する芳香族ビニル化合物・共役ジエ
ン共重合体の共役ジエン部分の80重量%以上が水素化
された重合体ブロックである。(A)ブロック中の芳香
族ビニル化合物含量が90重量%未満では、強度および
耐候性が低下する。また、(A)ブロックの好ましい数
平均分子量は、0.2万〜42万である。(a−2)水
添体中、(A)ブロックの好ましい含量は5〜60重量
%、さらに好ましくは10〜55重量%である。5重量
%未満では、(a−2)水添体の耐熱性、機械的強度が
劣る。一方60重量%を越えると、加工性、柔軟性が劣
る。
質的になる共役ジエンブロックが水素添加されたブロッ
クである。水素添加前の共役ジエンブロック中のビニル
結合した共役ジエン含量(ビニル結合含量)は、好まし
くは25〜95重量%、より好ましくは30〜90重量
%である。例えば共役ジエンがブタジエンの場合、ビニ
ル結合含量が25重量%未満では、水素化されるとポリ
エチレン連鎖が生成し、ゴム的性質が失われ、一方95
重量%を超えると、機械的強度、加工性や耐熱性に劣
り、得られる水添ジエン系重合体をペレット化した場
合、そのペレットのブロッキングが激しいので好ましく
ない。(B)ブロックは、水素添加前の共役ジエンブロ
ックの二重結合が80%以上水素化されていることが好
ましい。(B)ブロックの好ましい数平均分子量は1.
5万〜63万、より好ましくは3.5万〜42万であ
る。また、(a−2)水添体中、(B)ブロックの好ま
しい含量は、30〜90重量%、より好ましくは35〜
80重量%である。(B)ブロックの含量が30重量%
未満では、(a−2)水添体の柔軟性が低下し、一方9
0重量%をこえると加工性、機械的強度が低下する。
%未満、好ましくは20%未満のポリブタジエン重合体
ブロックが水素添加されたブロックである。ビニル結合
含量が25%以上では、水素化されると(C)ブロック
の樹脂的性質が失われ、また(a−2)水添体の熱可塑
性エラストマーの性質が失われる。(C)ブロックは、
水素添加前のポリブタジエンブロックのブタジエン単位
の二重結合が80%以上水素化されていることが好まし
い。また、(C)ブロックの好ましい数平均分子量は、
0.25万〜42万である。(a−2)水添体中、
(C)ブロックの含量は、5〜60重量%、好ましくは
5〜50重量%である。(C)ブロックの含量が5重量
%未満では、(a−2)水添体の力学的性質が劣り、一
方60重量%を超えると、ゴム的性質が失われ好ましく
ない。
(A)、(B)および(C)が結合して形成されたブロッ
クに、さらにカップリング剤残基を介して、重合体ブロ
ック(A)、(B)および(C)のうち少なくとも1個の
重合体ブロックが結合し、例えば下記式(i)、(ii)で表
される重合体分子鎖が延長または分岐した構造であって
もよい。 (i) 〔(A)−(B)−(C)〕n−X (ii) 〔(A)−(B)−(C)〕X〔(A)−
(B)〕 〔上記式中、nは2〜4の整数、Xはカップリング剤残
基を示し、使用されるカップリング剤も、(a−1)水
添体で使用されるものと同様である〕
ンに由来する二重結合が、その80%以上飽和(水素添
加)されていることが好ましく、より好ましくは90%
以上、さらに好ましくは95〜100%である。該二重
結合の飽和率が80%未満では、熱可塑性エラストマー
の熱安定性、耐久性が劣る。(a−2)水添体のの数平
均分子量は5万〜70万であり、好ましくは10万〜6
0万である。5万未満では耐熱性、強度が低下し、70
万を越えると流動性、加工性、柔軟性が劣る。(a−
2)水添体は、例えば特開平2−133406号公報に
開示されている方法によって得ることができる。
量が25%以下であるポリブタジエン重合体ブロック
(以下「(D)ブロック」ともいう)と、(E)共役ジ
エン部分のビニル結合含量が25〜95%である、共役
ジエン重合体ブロックもしくはビニル芳香族化合物・共
役ジエン共重合体ブロック(以下「(E)ブロック」と
もいう)とが、直鎖状あるいは分岐状に配列したブロッ
ク共重合体の二重結合の80%以上が水素添加されたも
のである。上記ブロック共重合体は、例えば(D)−
(E)−(D)または(D)−(E)のように配列され
た構造を有する。
ビニル芳香族化合物および共役ジエンとしては、上記
(a−1)水添体を得るために用いられるものとして例
示した化合物を挙げることができる。上記(D)ブロッ
クは、水素添加により通常の低密度ポリエチレン(LD
PE)に類似の構造を示す結晶性の重合体ブロックとな
る。ブロック(D)中の1,2−ビニル結合含量は、通
常25%以下であるが、好ましくは20%以下、さらに
好ましくは15%以下であることが望ましい。ブロック
(D)中の1,2−ビニル結合含量が25%を越えた場
合には、水素添加後の結晶融点の降下が著しく、機械的
強度が劣る。
体ブロックあるいはビニル芳香族化合物・共役ジエン共
重合体ブロックであり、水素添加によりゴム状のエチレ
ン・1−ブテン共重合体ブロックあるいはビニル芳香族
化合物・エチレン・1−ブテン共重合体と類似の構造を
示す重合体ブロックとなる。
の含有量は、(E)ブロックを構成するモノマー単位の
35重量%以下、好ましくは30重量%以下、さらに好
ましくは25重量%以下であり、35重量%を超えると
(E)ブロックのガラス転移温度が上昇し、低温特性、
柔軟性が劣る。(E)ブロックの共役ジエン部分のビニ
ル結合量は、25〜95%、好ましくは25〜75%さ
らに好ましくは25〜55%であり、25%未満あるい
は95%を超えると、水素添加により、例えば共役ジエ
ンがブタジエンの場合、それぞれポリエチレン連鎖、ポ
リ1−ブテン連鎖に由来する結晶構造を形成して樹脂状
の性状となり、柔軟性に劣る結果となる。
前重合体であるブロック共重合体は、(D)ブロックと
(E)ブロックの割合が、通常、(D)ブロック5〜9
0重量%、好ましくは10〜80重量%、(E)ブロッ
ク95〜10重量%、好ましくは90〜20重量%(こ
こで、(D)+(E)=100重量%)である。(D)
ブロックが5重量%未満、即ち(E)ブロックが95重
量%を超える場合には、結晶性の重合体ブロックが不足
し、(a−3)成分の力学的性質が劣るため好ましくな
い。また、(D)ブロックが90重量%を超え、(E)
ブロックが10重量%未満の場合には、(a−3)成分
の硬度が上昇し、好ましくない。なお、(D)ブロック
の好ましい重量平均分子量は、0.25万〜63万、よ
り好ましくは1万〜48万である。また(E)ブロック
の好ましい重量平均分子量は、0.5万〜66.5万、
より好ましくは2万〜54万である。
重合体は、、(D)ブロックおよび(E)ブロックが結
合して形成されたブロックに、さらにカップリング剤残
基を介して、(D)ブロックおよび(E)ブロックのうち
少なくとも1個の重合体ブロックが結合し、例えば下記
式(iii)、(iv)で表されるような延長したあるいは分岐
状の配列構造を有していてもよい。 (iii) 〔(D)−(E)〕n−X (iv) 〔(D)−(E)−(D)〕n−X (上記式中、nは2〜4の整数、Xはカップリング剤残
基を示し、使用されるカップリング剤も、(a−1)水
添体で使用されるものと同様である)
ことにより、該ブロック共重合体の共役ジエンに由来す
る二重結合が飽和されることによって、水添ジエン系共
重合体である(a−3)水添体が得られる。共役ジエン
に由来する二重結合は、その80%以上飽和されている
ことが好ましく、より好ましくは90%以上、さらに好
ましくは95〜100%である。共役ジエン部分の二重
結合の飽和率が80%未満では、熱可塑性エラストマー
の熱安定性、耐久性に劣る。(a−3)水添体の数平均
分子量は5万〜70万であり、好ましくは10万から6
0万である。5万未満では耐熱性、強度、流動性、加工
性が低下し、70万を越えると流動性、加工性、柔軟性
が劣る。(a−3)成分は、例えば特開平3−1289
576号公報に開示されている方法によって得ることが
できる。
望により含有される(b)その他の熱可塑性重合体(以
下、単に「熱可塑性重合体」ともいう)ついて説明す
る。好ましい(b)成分として、ビニル芳香族系重合体
を挙げることができる。上記ビニル芳香族系重合体は、
ビニル芳香族化合物の単独重合体、これと他の単量体と
の共重合体、ゴム状重合体の存在下でビニル芳香族化合
物あるいはビニル芳香族化合物と他の単量体を重合して
得られるゴム状重合体で変成したビニル芳香族化合物重
合体であって、上記(a)成分であるブロック共重合体
および水添ジエン系重合体を除くものが挙げられ、これ
らは単独で、あるいは組み合わせて用いられる。
芳香族化合物としては、前記(a)成分のブロック共重
合体で用いられるビニル芳香族化合物を挙げることがで
きる。また、これらのビニル芳香族化合物と共重合可能
な他の単量体としては、アクリロニトリル、メタクリロ
ニトリルなどのシアン化ビニル化合物、メチルアクリレ
ート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブ
チルアクリレート、アミルアクリレート、ヘキシルアク
リレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキシル
アクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ドテシル
アクリレート、オクタデシルアクリレート、フェニルア
クリレート、ベンジルアクリレートなどのアクリル酸エ
ステル;メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、
アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、オク
チルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート、ドデシルメタクリ
レート、オクタデシルマタクリレート、フェニルメタク
リレート、ベンジルメタクリレートなどのメタクリル酸
エステル;無水マレイン酸、無水マレイン酸、無水シト
ラコン酸などの不飽和酸無水物;アクリル酸、メタクリ
ル酸などの不飽和酸;マレイミド、N−メチルマレイミ
ド、N−ブチルマレイミド、N−(p−メチルフェニ
ル)マレイミド、N−フェニルマレイミド、N−シクロ
ヘキシルマレイミドなどのα−またはβ−不飽和ジカル
ボン酸のイミド化合物;グリシジルメタクリレートなど
のエポキシ化合物;アクリルアミド、メタクリルアミド
などの不飽和カルボン酸アミドなどを挙げることができ
る。これらの共重合可能な他の単量体は1種単独で、あ
るいは2種以上組み合わせて用いることができる。
合物の含有量は好ましくは30重量%以上、さらに好ま
しくは50重量%以上である。
ポリスチレン、ポリ0−メチルスチレン、ポリm−メチ
ルスチレン、ポリp−メチルスチレン、スチレン・(メ
タ)アクリル酸共重合体、ポリクロルスチレン、ポリα
−メチルスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン・メタクリル酸メチル共重合体、スチレン
・無水マレイン酸共重合体、スチレン・α−メチルスチ
レン共重合体、スチレン・α−メチルスチレン・(メ
タ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン・α−メチル
スチレン・アクリロニトリル・(メタ)アクリル酸メチ
ル共重合体などを挙げることができる。これらの他に、
例えばハイインパクトポリスチレン、アクリロニトリル
・ブタジエン・スチレン樹脂、アクリロニトリル・エチ
レンプロピレン・スチレン樹脂、メタクリル酸メチル・
ブタジエン・スチレン樹脂、メタクリル酸メチルと上記
(a)成分のブロック共重合体の水添体とのグラフト共
重合樹脂などのゴム変性物が挙げられる。これらは1種
単独で、あるいは2種以上組み合わせて用いられる。
は、好ましくは0.5万〜100万、さらに好ましくは
1万〜70万、特に好ましくは2万〜50万である。
0.5万未満では機械的強度に劣り、100万超えると
加工性が著しく劣る。
(b)成分として、上記芳香族ビニル系重合体の他に、
IIR、EP(D)M、SBR、NBR、BR、NR、
IR、1,2−ポリブタジエン、AR、CR、などのゴ
ム質重合体;ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹
脂、シ゛エン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカーボネ
ート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエステル系樹
脂、ポリエーテル系樹脂、ポリスルフォン、ポリフェニ
ルサルファイドを挙げることができるが、上記芳香族ビ
ニル系重合体が最も好ましい。
(a)および(b)の各成分は、成形する前に必要に応
じて従来公知の方法で官能基などで変性した重合体でも
よい。かかる変性重合体は、例えばカルボキシル基、酸
無水物基、ヒドロキシル基、エポキシ基、ハロゲン原
子、アミノ基、イソシアネート基、スルホニル基および
スルホネート基の群から選ばれた少なくとも1種の官能
基を未変性成分に導入することにより得ることができ
る。官能基を導入する方法としては、 官能基を含有する共役ジエンあるいはビニル芳香族化
合物を用い、単量体の官能基を保護した状態で共重合し
てブロック共重合体を得、重合完結後、脱保護を行う手
法で重合中に付加させる方法、 官能基を有するラジカル重合性単量体を既知のグラフ
ト化反応によって重合体に付加させる方法、 上記の方法の1種であるが、官能基を含有する単量
体と共に、有機過酸化物またはアゾ化合物の存在下もし
くは非存在下に、重合体をニーダー、ミキサー、押出機
などを用いて混練りして、官能基を付加させる方法など
が挙げられる。 上記〜の方法は、工業的に簡便であり、効果的であ
る。
性する場合、官能基の量は、通常、該重合体(a)を構
成する重合体100重量%に対して、0.01〜10重
量%、好ましくは0.1〜8重量%、さらに好ましくは
0.15〜5重量%である。
官能基を導入するために用いられる単量体の好ましい例
としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸グリシジル、メ
タクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、ヒ
ドロキシエチレンメタクリレート、ヒドロキシプロピル
メタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒド
ロキシプロピルアクリレート、メタクリル酸ジメチルア
ミノエチルなどが挙げられる。
混合中に架橋剤の存在下で動的に熱処理を施す動的架
橋、あるいは多孔性フィルム又はシートに成形後、既知
の方法で架橋することもできる。架橋方法は、硫黄架
橋、過酸化物架橋、樹脂架橋、金属イオン架橋、電子線
架橋、シラン架橋などが挙げられる。
性エラストマーは、前述した如く、(a)ビニル芳香族
化合物・共役ジエン系ブロック共重合体(ブロック共重
合体)および/または水添ジエン系重合体50重量%以
上と、(b)その他の熱可塑性重合体(熱可塑性重合
体)0〜50重量%とからなる。従って、これら3種類
の成分の組み合わせは、下記〜の6とおりである。 ブロック共重合体単独 水添ジエン系重合体単独 ブロック共重合体と水添ジエン系重合体 ブロック共重合体と熱可塑性重合体 水添ジエン系重合体と熱可塑性重合体 ブロック共重合体、熱可塑性重合体と水添ジエン系重
合体 上記の組み合わせにおいてはブロック共重合体が1〜
99重量%、水添ジエン系重合体が99〜1重量%であ
ることが好ましい。およびの組み合わせでは、ブロ
ック共重合体または水添ジエン系重合体が50〜99重
量%、熱可塑性重合体が50〜1重量%であることが好
ましく、さらに好ましくはブロック共重合体または水添
ジエン系重合体が60〜90重量%、熱可塑性重合体が
40〜10重量%である。の組み合わせにおいては、
ブロック共重合体と水添ジエン系重合体の合計が好まし
くは50〜99重量%、熱可塑性重合体が50〜1重量
%、さらに好ましくはブロック共重合体と水添ジエン系
重合体の合計が60〜90重量%、熱可塑性重合体が4
0〜10重量%である。上記〜のいずれの組み合わ
せも好ましいものであるが、、、の組み合わせ
は、フィルムまたはシートに成形したときに、成形時の
流れ方向(MD方向)の100%弾性率がそれに直角方
向(TD方向)の100%弾性率の1.5倍以上となるよ
うな異方性を示し、充填剤を配合して延伸したときに本
発明のフィルムまたはシートに微細な空孔を形成するこ
とが容易となり、水蒸気などの気体透過性が優れる結果
となるので、特に好ましい組み合わせである。
可塑性エラストマー組成物に含有される(ロ)充填剤と
しては、無機および有機の充填剤が用いられる。無機充
填剤の好ましくい具体例として、炭酸カルシウム、タル
ク、クレー、カオリン、シリカ、珪藻土、炭酸マグネシ
ウム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、
水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウ
ム、酸化チタン、アルミナ、マイカ、ガラス粉、シラス
バルーン、ゼオライト、珪藻白土、ハイドロタルサイ
ト、非晶性アルミノシリケートなどを挙げることがで
き、特に炭酸カルシウム、硫酸バリウム、クレー、シリ
カなどが好ましく用いられる。
プ、紙の破砕粉などのセルロース系粉末;牛皮革粉など
の動物性蛋白質繊維;NBR、アクリル系ゴム質重合
体、SBRおよびこれらのカルボキシル基、アミノ基、
水酸基、エポキシ基あるいはアクリル基による変性体な
どの架橋された粒子状の有機ポリマー粉などが挙げられ
る。
み合わせて用いられる。また粉体表面を脂肪酸処理、樹
脂酸処理、カチオン処理、アニオン処理など公知の方法
で表面処理することもできる。充填剤の平均粒径は好ま
しくは0.01μm以上30μm以下、さらに好ましく
は0.05μm以上10μm以下である。また充填剤
は、熱可塑性樹脂とのマスターバッチとして使用するこ
とも好ましい。好ましい熱可塑性樹脂はポリスチレンな
どのスチレン系樹脂、低密度ポリエチレン、線状低密度
ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのエ
チレン系重合体などである。マスターバッチ中の充填剤
の濃度は好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは
70重量%以上である。このように充填剤をマスターバ
ッチとして用いることにより、(イ)熱可塑性エラスト
マー中に(ロ)充填剤が良好に分散する。なお、本発明
においては、マスターバッチに用いられた上記熱可塑性
樹脂は、(イ)熱可塑性エラストマーの(b)その他の
熱可塑性重合体成分として取り扱われる。
マー100重量部対して、50〜400重量部、好まし
くは100〜300重量部、さらに好ましくは120〜
250重量部の範囲で用いられる。(ロ)充填剤が50
重量部未満では、延伸してフィルムまたはシートとした
場合に気孔が十分に形成されないので好ましくない。ま
た充填剤が400重量部を超えて配合された場合、フィ
ルムまたはシートの柔軟性や弾性回復性が著しく劣るの
で好ましくない。
(ロ)成分の他に必要に応じて、酸化防止材、帯電防止
材、耐候材、紫外線吸収材、滑剤、ブロッキング防止
剤、シール性改良剤、結晶核剤、難燃化、防菌、防かび
剤、粘着付与剤、軟化剤、可塑剤、酸化チタン、カーボ
ンブラックなどの着色剤、ガラス繊維、炭素繊維、金属
繊維、アラミド繊維、充填剤、ナフテン油、パラフィン
系鉱物油、ジオクチルフタレートなどの無極性/極性の
可塑剤などを適宜配合することができる。
(イ)および(ロ)成分、必要に応じて上記の成分を適
宜混合したのち、フィルムまたはシート化し少なくとも
一軸方向に延伸をかけることにより得られる。未延伸フ
フィルムまたはシートの成形法は上記成分をタンブラー
やヘンシェルミキサーなどで混合した後、直接Tダイフ
ィルム成形装置やインフレーション成形装置で成形する
方法を用いてもよいが、一度混練装置を用いてペレット
としたものをフィルム成形する方法が好ましい。混練装
置としてはニ軸押出機や単軸押出機などの連続装置、あ
るいは加圧式ニーダー、バンバリーミキサーなどの回分
式装置などを用いることができる。回分式装置を用いた
場合、フィーダールーダーやシートカッター、粉砕機な
どを用いてペレットを作成することができる。未延伸フ
ィルムまたはシート成形装置としては、通常上記のTダ
イ押出し装置やインフレーション製膜装置を用いること
ができるが、これらに制限されない。。
はシートは、少なくともフィルムまたはシートの流れ方
向に、通常ロール延伸にて一軸延伸されるが、一軸延伸
後テンター延伸機、エヤーインフレーション延伸機、マ
ンドレル延伸機などを用いて流れと垂直方向にニ軸延伸
することもできる。延伸は、一段でもあるいは二段以上
で行われる。また、公知のコロナ放電処理法による表面
処理を行ってもよい。また延伸は、本発明の組成物の流
動開始温度より100℃から10℃低い範囲で行う加熱
延伸、あるいは常温で延伸を行冷延伸のいずれの方法を
用いてもよい。なお、本発明では、流動開始点をフロー
テスター(島津製作所製)でQ−T曲線(加重:10K
gf、昇温:6℃/分、オリフィス径:1φ×2mm)
を求めることにより規定した。
8倍、さらに好ましくは1.5倍から4倍である。1.
2倍より低い延伸倍率では充分な空孔を形成しないので
好ましくない。また延伸倍率が8倍を超えるとフィルム
の弾性回復性が劣り好ましくない。
単独で用いることもできるが、ポリプロピレン、ポリス
チレンなどのオレフィン系樹脂あるいはSEBS、SE
PSなどのスチレン系熱可塑性エラストマーからなる不
織布;木綿、羊毛、絹、麻などの天然織布;ポリエステ
ル、ナイロン、ビニロン、アクリル、ポリプロピレンな
どの合成織布;その他、ガーゼ類、天然皮革、人工皮
革、発泡スチロールや発泡ポリエチレンなどの発泡樹脂
シートなどと積層して2層以上の多層フィルムまたはシ
ートとして用いることもできる。また、湿布剤、吸熱
剤、消毒剤などの薬剤塗布の基材して用いることもでき
る。
柔軟性や弾性回復性を損なわず水蒸気などの気体透過性
と水などの液体遮蔽性を持つ特長を生かして、紙オムツ
や生理用品のエラスティックテープ、バックシート、絆
創膏など創傷被覆材、湿布材や消毒剤などの医療用フィ
ルム、果物の保護フィルムなどの農業用フィルム、食品
包装材、合羽やテントなどのレジャー用品、手袋、靴、
医療用の保護服、作業着、アパレル製品など幅広い用途
に用いることができる。
が、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中、部および%は、特に断らない限り重量
基準である。また、実施例中、各種の物性の評価は、次
の方法で測定した。
品の厚みをマイクロメーターで測定した。 (2)引張特性 後述する成形法で得られたシートやフィルムなどの成形
品を、127mm×25mmの短冊状に打ち抜き500
mm/minの速度で測定した。モジュラス(弾性率)
の単位はg/25mmである。 MD100:成形品の流れ方向の100%モジュラス TD100:成形品の流れ方向に対して垂直方向の10
0%モジュラス TD300:成形品の流れ方向に対して垂直方向の10
0%モジュラス これらのモジュラスが小さいほど柔軟性に優れている。 (3)弾性回復性 後述する成形法で得られたシートやフィルムなどの成形
品を、127mm×25mmの短冊状に打ち抜き500
mm/minの速度で200%伸長し、500mm/m
inの速度で歪みを解放した。試験前と試験後の長さの
変化を測定し以下の式に従い永久伸びを測定し弾性回復
性の指標とした。永久伸びの数値が小さいほど弾性回復
性に優れている。 永久伸び=((L1−L0)/L0)×100 (%) L0:伸長前のフィルムの長さ L1:200%伸長歪み解放後のフィルムの長さ (4)透湿性 JIS K7129 A法に基づき測定した。装置とし
ては Dr.LYSSY製 L80−4000型を用
い、測定温度40℃、相対湿度差90%RHの条件で測
定した。なお、標準サンプルとして透湿度5000g/
m2dayのゴアテックスフィルムを用いた。値が大き
いほど透湿度に優れている。
共重合体〔TR2827 日本合成ゴム製〕 SBS−2 スチレン−ブタジエン−スチレンブロック
共重合体〔TR2000 日本合成ゴム製〕 SIS スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重
合体〔SIS5000 日本合成ゴム製〕
ので、A−B構造 (Aはポリスチレンブロック、Bは
スチレンとブタジエンの共重合体ブロックのブタジエン
部の二重結合を水添したもの)を有し、全結合スチレン
は1 0%、A部のスチレン量6%、水添前のブタジエ
ン部のビニル量(1,2結合量)が80%で、全分子量
300,000の水添ブロック共重合体。 水添ジエン系共重合体B 水添ブロック共重合体Bは、日本合成ゴム株式会社製の
もので、D−E−F構造(Dはポリスチレンブロック、
Eは1,2−ビニル含量の多いポリブタジエン、Fは1,
2−ビニル含量の少ないポリブタジエンでEおよびFは
ブタジエン部の二重結合が水添されている)を有し、水
添前のE部のビニル量が39%、F部のビニル量が15
%で、全分子量が150,000の水添ブロック共重合
体。 水添ジエン系共重合体C 水添ブロック共重合体Cは、日本合成ゴム株式会社社製
のもので、G−H−G構造(Gは1,2−ビニル含量の
少ないポリブタジエン、Hは1,2−ビニル含量の多い
ポリブタジエンでそれぞれのブタジエン部の二重結合が
水添されている)を有し、水添前のG部のビニル量が1
5%、H部のビニル含量が35%で、全分子量が30
0,000の水添ブロック共重合体。 水添ジエン系共重合体D 水添ブロック共重合体Cは、日本合成ゴム株式会社社製
のもので、G−H−G構造(Gは1,2−ビニル含量の
少ないポリブタジエン、Hは1,2−ビニル含量の多い
ポリブタジエンでそれぞれのブタジエン部の二重結合が
水添されている)を有し、水添前のC部のビニル量が1
5%、B部のビニル含量が80%で、全分子量が30
0,000の水添ブロック共重合体。 SEBS−1 スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物
〔シェル化学製、Krayton G1657〕 SEBS−2 スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体の水素添加物
〔シェル化学製、Krayton G1650〕 SEPS−1 スチレン−イソプレン−スチレン共重合体の水素添加物
〔クラレ製、ハイブラー HVS−3〕 SEPS−2 スチレン−イソプレン−スチレン共重合体の水素添加物
〔クラレ製、SEPTON 2007〕 SEPS−3 スチレン−イソプレン−スチレン共重合体の水素添加物
〔クラレ製、SEPTON 2005〕
東圧化学製〕 PS−2 ポリスチレン〔トーポレックス500 三井
東圧化学製〕 HIPS ハイインパクトポリスチレン〔トーポレック
スH1830 三井東圧化学製〕 AS アクリロニトリルスチレン共重合体〔AS2
30 テクノポリマー製〕 MS MMA−スチレン共重合体〔セビアン MA
S10 ダイセル化学工業製〕 SMAH スチレン−無水マレイン酸共重合体〔ダイラ
ークD332 アーコケミカル製〕 ABS アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共
重合体〔ABS12 テクノポリマー製〕 AES アクリロニトリル−エチレンプロピレン−ス
チレン共重合体〔AES110 テクノポリマー製〕 PE−1 低密度ポリエチレン〔LF405M 日本ポ
リケム製〕 PE−2 線状低密度ポリエチレン〔UF423 日本
ポリケム製〕 EG エチレン−オクテン共重合体〔EG−810
0 ダウケミカル製〕 TPO オレフィン系TPE〔M142E トクヤマ
製〕 CAP 軟質オレフィン樹脂〔CAP350 宇部レ
キセン製〕
化学製 平均粒径2.0μm〕 Ca−2 炭酸カルシウム−2〔SL−800 竹原化
学製 平均粒径4.0μm〕 Ca−3 炭酸カルシウム−3〔SL−2200 竹原
化学製 平均粒径1.3μm〕 Ca−4 表面処理炭酸カルシウム〔WS−KK 竹
原化学製 平均粒径2.0μm〕 Ca−5 炭酸カルシウム/ポリエチレンマスターバッ
チ〔カルペットA 日東粉化製 炭酸カルシウム80重
量%、平均粒径1.7μm〕 Ca−6 炭酸カルシウム/ポリスチレンマスターバッ
チ〔竹原化学製 炭酸カルシウム80wt%、平均粒径2.0
μm〕 Si シリカ〔FPS−3 シオノギ製薬製 平均
粒径1.9μm〕 Ba 硫酸バリウム〔W−1 竹原化学製 平均粒
径1.5μm〕
製〕
造法を以下に示すが、本発明は下記の方法に限定される
ものではない。 〔ペレット製造法1〕(イ)成分と(ロ)成分を所定量
計量し、ニ軸押出機(PCM−45、池貝製)で混練
し、ストランドをカッティングすることによりペレット
を作成した。 〔ペレット製造法2〕(イ)成分を所定量計量する。ま
た(ロ)成分としてマスタバッチとした充填剤を用い、
所定量計量する。これらをブレンドし一軸押出機(50mm
φ、日本プラコン製)で混練し、ストランドをカッティ
ングする方法でペレットを作成した 〔製膜法1〕一軸押出機(50mmφ、日本プラコン製)の
先に400mm幅のTダイを取り付け、上記の製造法1ある
いは2で得られたペレットを押し出し、500mm幅引
き取り機で引き取りフィルムまたはシートを得た。条件
は、押出機のシリンダー温度180〜230℃、T−ダ
イの温度200℃、また引き取り機のロール温度は15
〜50℃、引き取り速度は2m/min〜20m/mi
nにて行った。 〔製膜法2〕一軸押出機(50mmφ、日本プラコン製)の
先にスパイラルダイを取り付け、上記の製造法1あるい
は2で得られたペレットを押し出し、圧縮エアーをダイ
中心部より吹き込み、インフレーション引き取り機で引
き取ることによりフィルムを得た。押出機のシリンダー
温度は180〜230℃、スパイラルダイ温度は200
℃、引き取り機のロール温度は15〜50℃、引き取り
速度は4m/min〜12m/min、ブロー比は2〜
3にて行った。 〔延伸法〕上記製膜法で得られたフィルムを引き取り方
向にスリットしたものをロール延伸機により一軸延伸を
行った。 延伸温度:50℃ 延伸倍率:3倍 延伸速度:12m/min 上記の条件で延伸を行った。
成物を調製し、調製された組成物から多孔性フィルムを
作製した。さらに、該フィルムの物性を上記した方法に
より測定した。結果を表1〜9に示した。
明らかなように、本発明の熱可塑性エラストマー組成物
から製造されたフィルムまたはシートは、柔軟性と弾性
回復性と透湿性の3者のバランスに特に優れている。一
方、比較例1および2は、充填剤を配合しないかあるい
は配合量が少ないので、弾性回復性には優れているが透
湿性に著しく劣る。ブロック共重合体および水添ジエン
重合体のいずれも配合しない比較例3〜7は、透湿性に
は優れているが弾性回復性に劣る。
またはシートは、水蒸気、酸素、窒素などの気体透過性
に優れ、且つ柔軟性および弾性回復性に優れている。従
って紙オムツや生理用品のエラスティックテープ、バッ
クシート、絆創膏など創傷被覆材、湿布材や消毒剤など
の医療用フィルム、果物の保護フィルムなどの農業用フ
ィルム、食品包装材、合羽やテントなどのレジャー用
品、手袋、靴、医療用の保護服、作業着、アパレル製品
など幅広い用途に用いることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 (イ)(a)ビニル芳香族化合物・共役ジ
エン系ブロック共重合体および/または水添ジエン系重
合体50重量%以上と、(b)その他の熱可塑性重合体
0〜50重量%とからなる熱可塑性エラストマー(ここ
で、(a)と(b)の合計量は100重量%である)1
00重量部、ならびに (ロ)充填剤50〜400重量部を含有することを特徴
とする多孔性フィルムまたはシート用熱可塑性エラスト
マー組成物。 - 【請求項2】 請求項1に記載の熱可塑性エラストマー
組成物の未延伸フィルムまたはシートを延伸して得られ
る多孔性フィルムまたはシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9299510A JPH11116715A (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 多孔性フィルムまたはシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9299510A JPH11116715A (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 多孔性フィルムまたはシート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11116715A true JPH11116715A (ja) | 1999-04-27 |
Family
ID=17873528
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9299510A Pending JPH11116715A (ja) | 1997-10-16 | 1997-10-16 | 多孔性フィルムまたはシート |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11116715A (ja) |
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- 1997-10-16 JP JP9299510A patent/JPH11116715A/ja active Pending
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