JPH11100522A - キナクリドン固溶体の製造方法 - Google Patents
キナクリドン固溶体の製造方法Info
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- JPH11100522A JPH11100522A JP10214947A JP21494798A JPH11100522A JP H11100522 A JPH11100522 A JP H11100522A JP 10214947 A JP10214947 A JP 10214947A JP 21494798 A JP21494798 A JP 21494798A JP H11100522 A JPH11100522 A JP H11100522A
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Abstract
リドンを含むキナクリドン固溶体の、環境に優しい新規
な製造方法を提供すること。 【解決手段】 式(I)のキナクリドン及び式(II)で
示される6,13−ジヒドロキナクリドンを含むγI又
はγI I結晶形の固溶体を製造する方法であって、(a)
大粒度6,13−ジヒドロキナクリドン塩を調製し、
(b)該塩を小粒度6,13−ジヒドロキナクリドン塩
に変換し、(c)γI I結晶形を目的とするならば、場合
により、触媒有効量の芳香族ニトロ化合物を加え、
(d)有効触媒量のキノン触媒の存在下で過酸化水素の
添加により、小粒度6,13−ジヒドロキナクリドン塩
を酸化し、(e)γI又はγI Iの固溶体顔料を単離する
ことを特徴とする方法。 【化5】
Description
製造方法に関する。更に詳細には、酸化剤として過酸化
水素を用いた、水性塩基性アルコール系中の微細に分割
した6,13−ジヒドロキナクリドン塩の酸化による、
キナクリドン及び6,13−ジヒドロキナクリドンを含
むキナクリドン固溶体の新規な製造方法、並びに赤色高
性能有機顔料としてのこの固溶体の用途に関する。
以上のキナクリドン顔料の固溶体が得られることが知ら
れている。このような固溶体は、例えば、US-3,160,51
0、US-3,298,847、US-3,647,494及びUS-3,681,100に記
載されている。
ンゼンスルホン酸ナトリウム塩のようなニトロベンゼン
誘導体、セレン、硫黄、ヨウ素、酸素又は空気のような
種々の酸化剤での酸化による、6,13−ジヒドロキナ
クリドンから出発するキナクリドンの調製を記載してい
る。別の方法では、キナクリドンは、ポリリン酸中の
2,5−ジフェニルアミノテレフタル酸の環化により得
られる。これらの方法は、一般に大量の有機溶媒、強塩
基又は強酸を必要とするため、環境に優しくない。更
に、これらは、しばしば、還元された有機副生物類のよ
うな大量の廃棄物を与える、環境に優しくない酸化剤を
利用する。
た水性塩基性アルコール媒体中でのの6,13−ジヒド
ロキナクリドンの酸化による、式(I):
ドン(5,12−ジヒドロキノ〔2,3−b〕アクリジ
ン−7,14−ジオンとも呼ばれる)及び式(II):
ンを含むことを特徴とする固溶体の調製方法、並びに赤
色高性能有機顔料としてのこの固溶体の用途を記載す
る。
して存在することが知られている:α型(US-2,844,484
に開示されている);γ型(US-2,844,581及びUS-2,96
9,366に開示されている);及びβ型(US-2,844,485及
びUS-4,857,646に記載されている)。α及びγ多形は、
赤色顔料類であるが、一方β多形は、バイオレット〜マ
ゼンタの色相を有する。
I I型(US-2,844,581に開示されている)、及びγI及び
γI I I型と命名される2つの帯黄赤色型(各々US-3,074,
950及びUS-5,233,624に開示されている)で存在するこ
とが知られている。
のX線回折パターンを有する。帯青赤色のγI I型は、
6.6、13.9及び26.3に3つの強い線;13.
2、13.4、23.6、25.2及び28.3に5つ
の中程度の線;並びに17.1及び20.4°の2θ
(2倍伏角)に2つの弱い線を有するX線回折パターン
を示す。帯黄赤色のγI型は、6.6、13.9及び2
6.5に3つの強い線;13.2、13.5及び23.
8に中程度の強度の3つの線;並びに17.1、20.
5、25.2及び28.6°の2θ(2倍伏角)に4つ
の弱い線を有するX線回折パターンを示す。帯黄赤色の
γI I I型は、6.7、13.3、14.0及び26.6
に4つの強い線;13.6に1つの中程度の線;並びに
17.2、20.6、21.9、24.0、25.3、
28.1及び28.8°の2θ(2倍伏角)に7つの比
較的弱い線を有するX線回折パターンを示す。
クリドンから出発し、粉砕し、次にある種の有機溶媒中
で再結晶するか、又は例えば、塩基性DMSO若しくは
ポリリン酸からの沈殿のような沈殿法を用いる、γキナ
クリドン顔料の調製に関して記載されている。
ン塩の特別な形態が酸化剤の添加の前に生成されるなら
ば、キノン触媒の存在下で、過酸化水素を酸化剤として
用いた、水性塩基性アルコール媒体中の6,13−ジヒ
ドロキナクリドンの酸化により、γIキナクリドンの結
晶構造を有する高彩度キナクリドン/6,13−ジヒド
ロキナクリドン固溶体が得られることの発見に基づいて
いる。更には、γI Iキナクリドンの結晶構造を有する高
度に飽和した不透明なキナクリドン/6,13−ジヒド
ロキナクリドン固溶体が、過酸化水素の添加の前に触媒
量の芳香族ニトロ化合物を加えるならば、実質的に同じ
プロセスにより調製できることも発見された。
ナクリドン高性能顔料が、事実上同様の環境に優しい経
路により調製することができるため、本発明の方法は有
用である。本発明の方法は、また、一貫した生成物を入
手するための制御が容易であり、かつ製造用の高価な粉
砕及び合成装置を必要としない、単一ポット(singlepo
t)法である。
ドン/6,13−ジヒドロキナクリドン固溶体顔料の調
製方法に関し、この方法は、(a)大粒度6,13−ジ
ヒドロキナクリドン塩を調製し、(b)大粒度6,13
−ジヒドロキナクリドン塩を小粒度6,13−ジヒドロ
キナクリドン塩に変換し、(c)γI I結晶形を目的とす
るならば、場合により、触媒有効量の芳香族ニトロ化合
物を加え、(d)有効触媒量のキノン触媒の存在下で過
酸化水素の添加により、小粒度6,13−ジヒドロキナ
クリドン塩を酸化し、そして(e)γI又はγI Iキナク
リドン/6,13−ジヒドロキナクリドン固溶体顔料を
単離することを特徴とする。
ン出発物質は、その調製方法と同様にキナクリドン顔料
の分野でよく知られている。
線回折パターンの合計とは異なるX線回折パターンを有
する顔料組成物を意味するとして本出願では使用され
る。即ち、固溶体という表現は、「ゲスト−ホスト」固
溶体(1つの成分顔料のX線回折パターンを有する)、
及び「固体混合物(solid compounds)」又は「混晶」
(個々の成分のいずれのX線回折パターンとも異なり、
また個々の成分のX線回折パターンの合計とも異なるX
線回折パターンを有する)を含む。
ロキナクリドン固溶体は、そのγI結晶形では約25重
量%までの6,13−ジヒドロキナクリドンを含有し、
そしてキナクリドン/6,13−ジヒドロキナクリドン
固溶体は、そのγI I結晶形では約15重量%までの6,
13−ジヒドロキナクリドンを含有する。得られた固溶
体は、各々γI及びγI Iキナクリドンのピークに実質的
に対応するピークのX線回折パターンを有する。しかし
ながら、ピークの位置は、わずかにシフトしていること
もある。このような固溶体は、固体混合物として文献に
報告されている。
のキナクリドン/6,13−ジヒドロキナクリドン固溶
体は、キナクリドンと6,13−ジヒドロキナクリドン
を合わせた重量に基づき、約75〜95重量%、好まし
くは78〜94重量%、そして最も好ましくは80〜9
2重量%のキナクリドン、及び5〜25重量%、好まし
くは6〜22重量%、そして最も好ましくは8〜20重
量%の6,13−ジヒドロキナクリドンを含有する。こ
れとは対照的に、本発明により調製されるγI I結晶相の
キナクリドン/6,13−ジヒドロキナクリドン固溶体
は、キナクリドンと6,13−ジヒドロキナクリドンを
合わせた重量に基づき、通常約85〜98重量%、好ま
しくは90〜98重量%、そして最も好ましくは93〜
98重量%のキナクリドン、及び2〜15重量%、好ま
しくは2〜10重量%、そして最も好ましくは2〜7重
量%の6,13−ジヒドロキナクリドンを含有する。
γI Iキナクリドンを提供するプロセスに関し、ここで、
γIキナクリドン/6,13−ジヒドロキナクリドン固
溶体は、6.6±0.2、13.9±0.2及び26.
5±0.2の強い線;13.2±0.2、13.5±
0.2、23.8±0.2、25.2±0.2及び2
8.6±0.2の中程度の線;並びに17.1±0.2
及び20.5±0.2度の2θ(2倍伏角)(ここで、
13.2及び13.5度の2θ(2倍伏角)のピーク
は、重複ピークとして現れることもある)を特徴とする
X線回折パターンを有し、そしてγI Iキナクリドン/
6,13−ジヒドロキナクリドン固溶体は、6.6±
0.2、13.9±0.2及び26.3±0.2の強い
線;13.2±0.2、13.4±0.2、25.2±
0.2、23.6±0.2及び28.3±0.2の中程
度の線;並びに17.1±0.2及び20.4±0.2
度の2θ(2倍伏角)(しかしここで、13.2及び1
3.4度の2θ(2倍伏角)のピークは、しばしば1
3.3度の2θ(2倍伏角)の重複ピークとして現れ
る)を特徴とするX線回折パターンを有する。
ン/6,13−ジヒドロキナクリドン固溶体顔料は、一
般に多形として均質であり、このことは、本生成物が、
非置換キナクリドンの他の結晶形を実質的に含まないこ
とを意味している。
キナクリドンの塩は、モノ−若しくはジアルカリ金属塩
又はその混合物である。ジアルカリ金属塩、詳細には、
二ナトリウム及び/又は二カリウム塩が好適であり、そ
して最も好適な塩は、二ナトリウム塩である。
えば、塩基性媒体(例えば、水とアルコールの塩基性混
合物)中の6,13−ジヒドロキナクリドンを約30℃
以上の温度、好ましくは40〜60℃、そして最も好ま
しくは50℃〜対応する還流温度の間で、5分〜3時
間、好ましくは20分〜2時間撹拌することにより調製
される。
状態が、生じるキナクリドン最終生成物の結晶相に大き
な影響を及ぼすことが見い出された。本発明の方法にお
いて、6,13−ジヒドロキナクリドン塩は、例えば、
塩基性媒体(例えば、水とアルコールの塩基性混合物)
中の6,13−ジヒドロキナクリドンを約30℃以上、
好ましくは40〜60℃で、5分〜2.5時間、好まし
くは20分〜1.5時間撹拌することにより生成し、斜
方晶形及び25μmまでの比較的大粒度を有する6,1
3−ジヒドロキナクリドンが得られる。
塩は、酸、好ましくは無機酸(例えば、塩酸又はリン
酸)、そして最も好ましくは硫酸の添加により活性化さ
れる。
である。一般に、この酸は、濃縮した形態で加えられ
る。使用量は、6,13−ジヒドロキナクリドンのモノ
−又は好ましくはジアルカリ金属塩を生成するのに使用
される塩基の過剰分のほんの一部を中和するのに充分な
量である。有利には、次に反応混合物を、濃酸の添加
後、6,13−ジヒドロキナクリドン100重量部に基
づき、水30〜150、好ましくは80〜130重量部
で直ちに希釈する。次に得られた反応混合物を、好まし
くは還流しながら30分〜1.5時間撹拌する。この手
順により、大粒度6,13−ジヒドロキナクリドン塩
は、約0.05〜2μmの粒度を有する小粒度6,13
−ジヒドロキナクリドン塩に変換される。
成することができる任意の塩基を反応媒体中で使用する
ことができる。好ましくは、この塩基は、水酸化カリウ
ム若しくはナトリウム又はその混合物のような、アルカ
リ金属水酸化物である。
塩基のモル比は、6,13−ジヒドロキナクリドン1モ
ル当たり、好ましくは塩基2.2〜4モルである。有利
には、反応媒体は、6,13−ジヒドロキナクリドン1
モル当たり塩基2.3〜3モルを含有する。
塩基の少なくとも20%を中和するのに充分な量で使用
される。好ましくは、6,13−ジヒドロキナクリドン
1モル当たり塩基2モルを超える塩基の過剰分を中和す
るのに少なくとも充分な量で使用される。有利には、
6,13−ジヒドロキナクリドン1モル当たり塩基1.
5〜2モルの間に塩基の量を調整するのに充分な量で使
用される。
及び活性化は、容易に観察することができる。変換は、
光学顕微鏡下で、6,13−ジヒドロキナクリドン塩結
晶の結晶形と粒度の形成と変化を容易に追跡することが
できる。
ドロキナクリドン、触媒、塩基及び適切な液相(ここに
過酸化水素の水溶液が加えられる)からなるスラリーを
合わせることにより得られる反応媒体中で行われる。
し、かつ過酸化水素酸化剤と顕著には反応しない任意の
液体媒体である。
ナクリドン100部当たり、水150〜500部、好ま
しくは200〜350部、及びアルコール250〜75
0部、好ましくは300〜600部を含有する、アルコ
ールと水との混合物である(部は、液相として重量部で
ある)。
−アルコール、好ましくはC1−C3アルキル−アルコー
ル、特にメタノールである。反応媒体は、好ましくは他
の有機溶媒を実質的に含まない。しかし、反応媒体中の
有機溶媒は、6,13−ジヒドロキナクリドン塩生成又
は酸化反応を妨害しない限り許容される。
を回避するため、更には制御が容易なプロセスのため
に、本酸化反応は、好ましくは不活性ガス流(例えば、
窒素流)下で行われる。
ナクリドン/6,13−ジヒドロキナクリドン固溶体へ
の酸化は、過酸化水素酸化剤の水性溶液を、5分〜8時
間の時間間隔にわたり約50℃〜約100℃の温度で、
好ましくは30分〜6時間にわたり60℃以上の温度、
好ましくは約70℃、そして最も好ましくは還流温度
で、水性アルコールと触媒の塩基性混合物中の6,13
−ジヒドロキナクリドンのスラリーに加え、次に場合に
より、酸化を終了して顔料の再結晶を促進するための時
間、撹拌しながら高温で反応媒体を維持することにより
行われる。
0℃以上の温度、最も好ましくは還流温度で、5分〜5
時間、特に10分〜2時間、場合により加圧下で、反応
媒体を維持する。次に顔料は、濾過、アルコール又は温
水による洗浄及び乾燥により単離される。塩基及びアル
コールは、濾液から容易に再生することができる。有利
には、反応媒体及び洗浄のために同じアルコールを使用
する。
1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%、そして最
も好ましくは10〜25重量%を含有する。
ナクリドン塩の対応するキナクリドン/6,13−ジヒ
ドロキナクリドン固溶体への酸化は、灰色から赤色への
反応混合物の色変化により視覚的に追跡される。
る。モル比は、例えば、6,13−ジヒドロキナクリド
ン1モル当たり、好ましくは過酸化水素1.1〜5モ
ル、更に好ましくは1.2〜3.5モルである。
ナクリドンの収量を上昇させる。更には、上述の酸化条
件下の触媒の存在により、実質的にキナクリドンキノン
を含まないキナクリドン生成物が得られる。典型的に
は、キナクリドン固溶体生成物は、キナクリドンキノン
2.5重量%未満を含有する。しかし、生成物中の少量
のキナクリドン−キノンは、その存在が最終キナクリド
ン顔料の飽和度を実質的に低下させない限り許容され
る。
リドンの酸化を触媒することができる任意の化合物は、
触媒として使用することができる。本発明の方法に使用
するのに特に適切な触媒は、例えば、6,13−ジヒド
ロキナクリドンのキナクリドンへの空気酸化に使用され
るキノン化合物である。このようなキノン触媒は、当該
分野でよく知られている。詳細には、適切な触媒は、ア
ントラキノン化合物、特にアントラキノン、及びアント
ラキノン−2,6−ジスルホン酸若しくは好ましくはア
ントラキノン−2−スルホン酸、又はその塩(特にナト
リウム又はカリウム塩)のようなアントラキノンスルホ
ン酸誘導体を含む。アントラキノン−2−スルホン酸の
ナトリウム又はカリウム塩は、特に好適である。キノン
触媒は、酸化反応を触媒するのに有効な量、例えば、
6,13−ジヒドロキナクリドンの重量の0.005〜
0.1倍、そして最も好ましくは6,13−ジヒドロキ
ナクリドンの重量の0.01〜0.05倍で反応媒体中
に存在する。
誘導体、例えば、ニトロフェノール、ニトロ安息香酸及
び特にニトロベンゼンスルホン酸、又はその塩、特にm
−ニトロベンゼンスルホン酸のような、芳香族ニトロ化
合物は、触媒として作用し、そしてキノン触媒と組合せ
て使用すると、キナクリドンの収量を増大させうること
が発見された。
在は、また、得られるキナクリドン/6,13−ジヒド
ロキナクリドン固溶体の結晶相をγI I型とする。
I I型への変換を誘導するのに有効な量、例えば、6,1
3−ジヒドロキナクリドンの重量の0.004〜0.0
4倍、そして最も好ましくは6,13−ジヒドロキナク
リドンの重量の0.01〜0.03倍で反応媒体中に存
在するとよい。
ン触媒及び過酸化水素の添加の前に、有利には、反応媒
体を還流下で3〜15分間、特に5〜10分間撹拌す
る。
はないが、芳香族ニトロ化合物が、少量の6,13−ジ
ヒドロキナクリドンを酸化して、過酸化水素の緩やかな
添加による連続酸化の間に種晶として作用しうるγI Iキ
ナクリドン結晶が得られると考えられる。また、キノン
触媒は、6,13−ジヒドロキナクリドンを酸化するた
めに作用し、そしてそれ自体が対応するロイコ化合物に
還元され、次に過酸化水素により再生すると考えられ
る。
透明な小粒度又は不透明な大粒度のキナクリドン顔料が
生成する。低温と短時間は、小粒度の透明生成物に都合
がよく、一方高温と長時間は、大粒度の不透明生成物に
都合がよい。
ましくは水酸化ナトリウムを、酸化剤の添加の間に、又
は特に高度の結晶化度若しくは大粒度の不透明型の本発
明のγI若しくはγI Iキナクリドン固溶体の形成に特に
都合のよい添加の終了直後に、反応混合物に連続的に加
えることができる。添加される塩基の量は、6,13−
ジヒドロキナクリドン塩1モル当たり、好ましくは0.
1〜1.0モルである。
−ジヒドロキナクリドン固溶体顔料の粒度を制御するた
めの、工程(a)又は工程(b)の6,13−ジヒドロ
キナクリドン塩生成の前又は後の粒子成長阻害剤(part
icle growth inhibitor)の添加は、各々そのγI若しく
はγI I結晶形のキナクリドン/6,13−ジヒドロキナ
クリドン固溶体の生成、又は酸化反応を妨害しない限り
許容される。
ジー改善剤としても知られている粒子成長阻害剤は、よ
く知られている。適切な粒子成長阻害剤は、例えば、フ
タルイミドメチル−キナクリドン、イミダゾリルメチル
キナクリドン、ピラゾリルメチルキナクリドン、キナク
リドンスルホン酸及びその塩、例えば、アルミニウム
塩、又は1,4−ジケト−3,6−ジフェニルピロロ
〔3,4−c〕ピロールスルホン酸及びその塩を含む。
害剤は、6,13−ジヒドロキナクリドンに基づき0.
05〜8%、好ましくは0.1〜5%の量で、好ましく
は6,13−ジヒドロキナクリドン塩形成の前に加え
る。
2,9−若しくは4,11−ジクロロキナクリドン、
2,9−ジメチルキナクリドン又は2,9−ジメトキシ
キナクリドンの存在は、各々γI又はγI I結晶形のキナ
クリドン/6,13−ジヒドロキナクリドン固溶体の形
成を妨害しない限り許容される。好ましくは、置換キナ
クリドンは、対応する6,13−ジヒドロキナクリドン
誘導体から生成される。これらは、好ましくは、本プロ
セスの開始時、即ち、工程(a)の6,13−ジヒドロ
キナクリドン塩形成の前に加えられる。
び酸化反応は、有利には同じ容器で逐次行われるため、
事実上操作による損失は発生しない。即ち、本発明によ
る方法は、高収量でキナクリドン生成物を与える。
らず、本発明のプロセスは、粒度分布の狭いキナクリド
ン顔料を与える。高純度及び望ましく狭い粒度分布のた
め、得られるキナクリドン顔料は、例えば、高彩度のよ
うな、優れた顔料の性質を示す。
ロキナクリドンの存在にもかかわらず、本発明のキナク
リドン/6,13−ジヒドロキナクリドン固溶体は、高
い色強度、及び特に高度に飽和した魅力的な上色(mass
tone)の色を表現する。更に、これらは、優れた熱安定
性、光安定性及び耐候安定性を示す。
レオロジー改善剤を、例えば顔料の単離前に、好ましく
は水性圧縮塊中に混和することにより、加えることが有
利であろう。適切な色調改善剤は、特に、炭素原子18
個以上の脂肪酸、例えば、ステアリン酸若しくはベヘン
酸又はそのアミド若しくは金属塩、好ましくはカルシウ
ム若しくはマグネシウム塩、更には可塑剤、ロウ、アビ
エチン酸のような樹脂酸又はその金属塩、コロホニウ
ム、アルキルフェノール又はステアリルアルコールのよ
うな脂肪族アルコール又はドデカン−1,2−ジオール
のようなビシナルジオール、並びに改質コロホニウム/
マレイン酸樹脂又はフマル酸/コロホニウム樹脂又はポ
リマー性分散剤である。キナクリドン顔料と合わせるこ
のような色調改善剤の用途は、よく知られている。これ
らの色調改善剤は、最終生成物に基づき、好ましくは
0.1〜30重量%、最も好ましくは2〜15重量%の
量で加えられる。
凝集剤であり、これを、最終生成物に基づき、好ましく
は2〜10重量%、最も好ましくは3〜8重量%の量で
加えられる。
で、又は他の有機若しくは無機の顔料若しくは着色剤の
存在下で、無機又は有機基質用の色素として適してい
る。これらは、注型若しくは成形品に加工することがで
きるか、又は溶媒若しくは水性被覆剤(例えば、自動車
被覆剤)のようなインク及び被覆組成物に使用される、
高分子量材料の着色に適している。
料、熱硬化性プラスチック又はエラストマー、例えば、
単独又は混合物の、セルロースエーテル;エチルセルロ
ースのようなセルロースエステル;線状又は架橋ポリウ
レタン;線状、架橋又は不飽和ポリエステル;ポリカー
ボネート;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレ
ン又はポリ−4−メチルペンタ−1−エンのようなポリ
オレフィン;ポリスチレン;ポリスルホン;ポリアミ
ド;ポリシクロアミド;ポリイミド;ポリエーテル;ポ
リフェニレンオキシドのようなポリエーテルケトン;及
びポリ−p−キシレン;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリフッ化ビニリデン又はポリテトラフルオロ
エチレンのようなポリビニルハロゲン化物;ポリアクリ
ル酸類、ポリメタクリル酸類又はポリアクリロニトリル
のようなアクリルポリマー;ゴム;シリコーンポリマ
ー;フェノール/ホルムアルデヒド樹脂;メラミン/ホ
ルムアルデヒド樹脂;尿素/ホルムアルデヒド樹脂;エ
ポキシ樹脂;スチレンブタジエンゴム;アクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム又はクロロプレンゴムを含む。
着色すべき高分子量有機材料の重量に基づき、0.01
〜30重量%、好ましくは0.1〜10重量%で使用さ
れる。即ち、本発明は、また、プラスチック材料、及び
有効着色量の本発明の方法により調製された顔料又は顔
料固溶体を含むことを特徴とする、着色されたプラスチ
ック組成物、並びに該着色されたプラスチック組成物の
調製方法に関する。
易に有機マトリックスに組み込んで、高い飽和度並びに
優れた耐光及び耐候堅牢性を有する均質な着色物を得る
ことができる。
若しくは粉砕装置を含む高剪断法を用いて、必要であれ
ばマスターバッチの形態で、基材中に顔料を混合するこ
とにより、本発明の顔料によって着色する。次に着色さ
れた材料は、カレンダー加工、加圧、押出し、ブラッシ
ング(brushing)、注型又は射出成形のような、既知の
方法により目的の最終形態にする。
様を記載しているが、本発明はこれらに限定されるもの
ではない。これらの実施例において、与えられる全ての
部は、他に記載がなければ重量部である。X線回折パタ
ーンは、リガク・ガイガーフレックス(RIGAKU GEIGERF
LEX)回折計D/MaxII v BX型で測定した。
びガス導入管を取り付けた1リットルフラスコに、6,
13−ジヒドロキナクリドン50.0g及びメタノール
250mlを充填した。反応混合物の上部に位置するガス
流出口から、撹拌混合物に窒素をゆっくり導入した。次
に50%水酸化ナトリウム29.8gを加え、続いて5
0〜55℃に加熱した。この灰色の懸濁液を50〜55
℃で1時間撹拌して、25μmまでの粒度の6,13−
ジヒドロキナクリドン塩を得た。次に濃硫酸(96%)
5.0gを撹拌懸濁液に加え、続いて水40mlを加え
た。混合物を加熱還流し、還流しながら1時間撹拌し
て、約0.02〜2μmの粒度を有する6,13−ジヒ
ドロキナクリドン塩を得た。次にアントラキノン−2−
スルホン酸ナトリウム塩0.5gを反応混合物に加え
た。
4.0g及び冷水40mlを充填して、18.33%過酸
化水素水溶液84gを得た。この過酸化水素溶液を、コ
ール・パーマー・マスターフレックス(Cole-Parmer Ma
sterflex)(登録商標)蠕動ポンプ(管型:6404−
14、ポンピング速度:0.3ml/分)を用いて、ビー
カーから還流及び窒素流下のフラスコ中の撹拌反応混合
物に移した。
分であった。6,13−ジヒドロキナクリドンは連続的
に酸化した。酸化は、過酸化水素添加の終わりには事実
上完了した。この反応混合物は、最初は粘性が大きかっ
たが容易に撹拌可能であった。一般に、懸濁液は、時間
と共に粘性は小さくなった。過酸化水素が反応混合物を
直撃した場合でさえ、泡立ちは観察しなかった。
しながら撹拌した。次に冷水70mlで希釈して、高温で
真空濾過した。このプレスケークを温水5リットルで洗
浄して8.0〜8.5のpHにした。濾過及び洗浄は、
比較的迅速に行った。生成物を90℃のオーブンで一晩
乾燥して、赤色の顔料48.8gを得た。
料の分析的評価により、キナクリドン含量79%及び
6,13−ジヒドロキナクリドン含量21%であること
が判明した。γIキナクリドンのパターンを示すX線回
折パターン(6,13−ジヒドロキナクリドンのピーク
の存在しない)は、下記の回折線により特徴づけられて
いる:
刷のワニス中にこすり取ることにより、顔料は、不透明
の帯黄赤色の上色及びTiO2増量で強い赤色を示し
た。プラスチック又は塗料に組み込むと、本顔料は、優
れた堅牢性を有する帯黄赤色を与えた。
びガス導入管を取り付けた1リットルフラスコに、6,
13−ジヒドロキナクリドン50.0g及びメタノール
250mlを充填した。反応混合物の上部に位置するガス
流出口から、撹拌混合物に窒素をゆっくり導入し;次に
50%水酸化ナトリウム29.8gを加え、続いて50
〜55℃に加熱した。この灰色の懸濁液を50〜55℃
で1時間撹拌して、25μmまでの粒度の6,13−ジ
ヒドロキナクリドン塩を得た。次に濃硫酸5.0gを加
え、続いて水40mlを加えた。混合物を加熱還流し、還
流しながら1時間撹拌して、約0.02〜2μmの粒度
を有する6,13−ジヒドロキナクリドン塩を得た。次
にm−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム塩1gを加
え、反応混合物を還流しながら5分間撹拌し、続いてア
ントラキノン−2−スルホン酸ナトリウム塩0.5gを
加えた。
4.0g及び冷水40mlを充填して、18.33%過酸
化水素水溶液84gを得た。この過酸化水素溶液を、コ
ール・パーマー・マスターフレックス(Cole-Parmer Ma
sterflex)(登録商標)蠕動ポンプ(管型:6404−
14、ポンピング速度:0.3ml/分)を用いて、ビー
カーから還流及び窒素流下のフラスコ中の撹拌反応混合
物に移した。
分であった。6,13−ジヒドロキナクリドンは連続的
に酸化した。酸化は、過酸化水素添加の終わりには事実
上完了した。この反応混合物は、最初は粘性が大きかっ
たが容易に撹拌可能であった。一般に、懸濁液は、時間
と共に粘性は小さくなった。過酸化水素が反応混合物を
直撃した場合でさえ、泡立ちは観察しなかった。
しながら撹拌した。次に冷水70mlで希釈して、高温で
真空濾過した。このプレスケークを温水5リットルで洗
浄して8.0〜8.5のpHにした。濾過及び洗浄は、
比較的迅速に行った。生成物を90℃のオーブンで一晩
乾燥して、赤色の顔料48.8gを得た。
料の分析的評価により、キナクリドン含量94.6%、
6,13−ジヒドロキナクリドン含量5.3%及びキナ
クリドンキノン含量0.1%であることが判明した。X
線回折パターンは、γI Iキナクリドンの特徴的なパター
ンを示し、6,13−ジヒドロキナクリドンのピークは
存在しなかった。これは、下記の回折線により特徴づけ
られている:
刷のワニス中にこすり取ることにより、顔料は、不透明
の帯青赤色の上色及びTiO2増量で強い赤色を示し
た。プラスチック又は塗料に組み込むと、本顔料は、優
れた堅牢性を有する帯青赤色を与えた。
得られた、そのγI I結晶形のキナクリドン/6,13−
ジヒドロキナクリドン固溶体の、自動車用塗料システム
への組み込みを例示した。
on) 下記の成分を、分散手段して980gの4mmロッドを有
する1/2パイントのジャーに加えた: アクリロウレタン樹脂 66.0g AB−分散剤 14.5g ソルベッソ100(SOLVESSO 100) 58.1g及び 実施例2によるキナクリドン/ 6,13−ジヒドロキナクリドン固溶体 26.4g
り、本顔料を分散した。顔料分散液を分散手段から分離
して、48.0%の全固体含量、及び0.5の顔料対結
合剤比を有する16.0%キナクリドン顔料固溶体を含
有する均質な「粉砕ベース分散物(millbase dispersio
n)」を得た。
メラミン樹脂触媒、非水性分散樹脂、UV吸収剤を含有
する溶液36.4g、及びポリエステルウレタン樹脂を
含有する樹脂溶液16.3gを混合し、キシレン76
部、ブタノール21部及びメタノール3部を含有する溶
媒混合物で、#2フィッシャーカップ(Fisher Cup)に
より測定したとき20〜22sのスプレー粘度になるま
で希釈した。
1.5分の間隔でパネル上に2回スプレーした。2分
後、透明塗料樹脂を下塗上に1.5分の間隔で2回スプ
レーした。次にスプレーしたパネルをフラッシュキャビ
ネット中で空気で10分間フラッシュし、次にオーブン
で121℃(250°F)で30分間「焼いて」、優れ
た耐候性を有する高彩度の帯青赤色のパネルを得た。
物を調製した: TiO2顔料 604.1g アクリロウレタン樹脂 129.8g及び ソルベッソ100(SOLVESSO 100) 161.1g
(1USパイント)を加えた。次いでこの分散物を24時
間粉砕した。この白色の顔料分散物を球体から分離し
て、77.4%の全固体含量を有する顔料67.5%を
含有する「TiO2分散物」を得た。
調製した:粉砕ベース15.7g、白色ベース33.4
g、メラニン樹脂触媒、非水性分散樹脂、及びUV吸収
剤を含有する樹脂溶液20.0g並びにポリエステルウ
レタン樹脂を含有する樹脂溶液30.9g。この塗料
は、0.7の顔料/結合剤比及び60.9%の全不揮発
性成分含量を有する顔料25.1%を含有する。
パネル上にスプレーし、次に実施例3Aに記載されたよ
うに透明塗料をスプレーして、優れた耐候性を有する高
光沢の赤色パネルを得た。
ン/6,13−ジヒドロキナクリドン固溶体顔料の組み
込み):ポリ塩化ビニル63.0g、エポキシ化ダイズ
油(PARAPLEX G-62:The C.P. Hall Company)3.0
g、バリウム/カドミウム熱安定剤2.0g、フタル酸
ジオクチル32.0g及び実施例1によるγI結晶相キ
ナクリドン/6,13−ジヒドロキナクリドン固溶体
1.0gを、撹拌ロッドを用いてガラスビーカー中で一
緒に混合した。この混合物を、一定の折り曲げ、剥離及
び送りにより、160℃の温度、25rpmのローラー速
度及び1:1.2の摩擦で、2つの実験用ロールミルで
8分間圧延することにより、約0.4mmの厚さで軟質P
VCシートに形成した。得られた軟質PVCシートは、
熱、光及び移染に対する優れた堅牢性を有する魅力的な
帯黄赤色の色調に着色された。
リドン/6,13−ジヒドロキナクリドン固溶体顔料を
使用する他は、実施例4aの手順により、帯青赤色の色
調のPVCシートの調製を達成した。
6,13−ジヒドロキナクリドン固溶体顔料の組み込
み):実施例1によるγI結晶形キナクリドン/6,1
3−ジヒドロキナクリドン固溶体顔料5g、ヒンダード
アミン光安定剤2.5g、ベンゾトリアゾールUV吸収
剤1.0g、ヒンダードフェノール抗酸化剤1.0g及
び亜リン酸エステル加工安定剤1.0g(全てCIBA Spe
cialty Chemicals Inc.)を、高密度ポリエチレン(U.
S.I. QUANTUM Chemicals)1000gと一緒に溶融後3
0秒間175〜200rpmの速度で混合した。溶融した
着色樹脂を暖かく展延可能なうちに細断し、次に造粒機
により送り出した。得られた顆粒を射出成形機で5分の
保圧時間及び30秒のサイクル時間で、204、260
及び316℃の温度で成形した。各温度で同様な色調
で、優れた光安定性の、明るい帯黄赤色を示す均質に着
色したチップを得た。
リドン/6,13−ジヒドロキナクリドン固溶体顔料を
使用するほかは、実施例5aの手順により、帯青赤色の
色調と、同様に良好な光及び熱安定性を有するHDPE
チップを得た。
結晶形のキナクリドン/6,13−ジヒドロキナクリド
ン固溶体顔料の組み込み):ポリプロピレン顆粒(DAPL
EN PT-55)(登録商標)、Chemie Linz)1000g及
び実施例2によるキナクリドン/6,13−ジヒドロキ
ナクリドン固溶体顔料10gを、混合ドラム中で完全に
混合した。こうして得られた顆粒を260〜285℃で
溶融紡糸して、良好な光堅牢性と紡織繊維性の赤色のフ
ィラメントを得た。
Claims (15)
- 【請求項1】 式(I): 【化1】 で示されるキナクリドン及び式(II): 【化2】 で示される6,13−ジヒドロキナクリドンを含むこと
を特徴とするキナクリドンのγI又はγI I結晶形のキナ
クリドン/6,13−ジヒドロキナクリドン固溶体を製
造する方法であって、 (a)大粒度6,13−ジヒドロキナクリドン塩を調製
し、 (b)大粒度6,13−ジヒドロキナクリドン塩を小粒
度6,13−ジヒドロキナクリドン塩に変換し、 (c)γI I結晶形を目的とするならば、場合により、触
媒有効量の芳香族ニトロ化合物を加え、 (d)有効触媒量のキノン触媒の存在下で過酸化水素の
添加により、小粒度6,13−ジヒドロキナクリドン塩
を酸化し、そして (e)γI又はγI Iキナクリドン/6,13−ジヒドロ
キナクリドン固溶体顔料を単離することを特徴とする方
法。 - 【請求項2】 該キナクリドン/6,13−ジヒドロキ
ナクリドン固溶体が、γIキナクリドンの結晶相を有
し、かつキナクリドンと6,13−ジヒドロキナクリド
ンを合わせた重量に基づいて、キナクリドン80〜92
%及び6,13−ジヒドロキナクリドン8〜20%より
なる、請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 該キナクリドン/6,13−ジヒドロキ
ナクリドン固溶体が、γI Iキナクリドンの結晶相を有
し、かつキナクリドンと6,13−ジヒドロキナクリド
ンを合わせた重量に基づいて、キナクリドン93〜98
%及び6,13−ジヒドロキナクリドン2〜7%よりな
る、請求項1記載の方法。 - 【請求項4】 6,13−ジヒドロキナクリドン塩が、
モノ−又はジアルカリ金属塩、好ましくは二ナトリウム
塩であり、かつ大粒度6,13−ジヒドロキナクリドン
塩を調製するために、6,13−ジヒドロキナクリドン
1モル当たりアルカリ金属水酸化物2.2〜4モル、好
ましくは水酸化ナトリウム2.3〜3モルを使用する、
請求項1記載の方法。 - 【請求項5】 大粒度6,13−ジヒドロキナクリドン
塩が、25μmまでの粒度を有し、かつ変換した小粒度
6,13−ジヒドロキナクリドン塩が、約0.05〜2
μmの粒度を有し、そして変換が、酸、好ましくは濃硫
酸の添加により行われる、請求項1記載の方法。 - 【請求項6】 酸化工程が、6,13−ジヒドロキナク
リドン塩、キノン触媒、芳香族ニトロ化合物(存在する
場合)、塩基及び液相を含むことを特徴とするスラリー
を、60℃以上の温度で過酸化水素の水性溶液と合わせ
ることにより行われる、請求項1記載の方法。 - 【請求項7】 液相が、6,13−ジヒドロキナクリド
ン100重量部当たり実質的に水約150〜500重量
部及びC1−C8アルキル−アルコール約250〜750
重量部よりなり、好ましくは6,13−ジヒドロキナク
リドン100重量部当たり実質的に水約200〜350
重量部及びアルコール約300〜600重量部よりな
る、請求項6記載の方法。 - 【請求項8】 低級アルコールが、C1−C3アルキル−
アルコール、好ましくはメタノールである、請求項7記
載の方法。 - 【請求項9】 キノン触媒が、6,13−ジヒドロキナ
クリドンの重量の0.005〜0.1倍の量で存在し、
かつ好ましくはアントラキノン、アントラキノンモノス
ルホン酸及びアントラキノンジスルホン酸、又はその塩
よりなる群から選択され、最も好ましくはアントラキノ
ン−2−スルホン酸、ナトリウム又はカリウム塩であ
る、請求項1記載の方法。 - 【請求項10】 酸化工程が、過酸化水素の水性溶液5
〜30重量%により行われ、かつ6,13−ジヒドロキ
ナクリドン1モル当たり過酸化水素1.1〜5モルを合
わせる、請求項6記載の方法。 - 【請求項11】 過酸化水素の水性溶液を、60℃〜還
流温度で5分〜8時間の時間間隔にわたりスラリーに加
え、次に反応媒体を、50℃〜還流温度で10分〜2時
間撹拌する、請求項6記載の方法。 - 【請求項12】 6,13−ジヒドロキナクリドンの重
量の0.01〜0.03倍の量の芳香族ニトロ化合物
を、キノン触媒及び過酸化水素酸化剤の添加の前に加え
る、請求項3記載の方法。 - 【請求項13】 芳香族ニトロ化合物が、ニトロフェノ
ール類、ニトロ安息香酸類及びニトロベンゼンモノスル
ホン酸類、及びそれらの塩よりなる群から選択される、
請求項12記載の方法。 - 【請求項14】 酸化工程が、6,13−ジヒドロキナ
クリドンに基づいて、0.05〜8重量%の粒子成長阻
害剤、好ましくはフタルイミドメチル−、イミダゾリル
メチル−若しくはピラゾリルメチル−キナクリドン、キ
ナクリドンモノスルホン酸又はその塩、及び1,4−ジ
ケト−3,6−ジアリールピロロ〔3,4−c〕ピロー
ルスルホン酸、又はそれらの塩から選択される粒子成長
阻害剤の存在下で行われる、請求項1記載の方法。 - 【請求項15】 高分子量物質及び有効顔料化量の請求
項1記載のキナクリドン/6,13−ジヒドロキナクリ
ドン固溶体顔料を含むことを特徴とする組成物。
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