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JPH109315A - 感温コイルばね及びそれを用いた調節弁 - Google Patents

感温コイルばね及びそれを用いた調節弁

Info

Publication number
JPH109315A
JPH109315A JP18419496A JP18419496A JPH109315A JP H109315 A JPH109315 A JP H109315A JP 18419496 A JP18419496 A JP 18419496A JP 18419496 A JP18419496 A JP 18419496A JP H109315 A JPH109315 A JP H109315A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
coil
coil spring
spring
shape memory
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18419496A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiyuki Oshima
利幸 大嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Piolax Inc
Original Assignee
Piolax Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Piolax Inc filed Critical Piolax Inc
Priority to JP18419496A priority Critical patent/JPH109315A/ja
Publication of JPH109315A publication Critical patent/JPH109315A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バイアスばねを用いることなく、二方向性の
形状変化をさせることができ、また、ばね荷重を温度に
よって変化させることができると共に、極低温になって
も荷重が0にならない感温コイルばね及びそれを用いた
調節弁を提供する。 【解決手段】 形状記憶合金の芯線11aをばね鋼材か
らなるチューブ12aに挿入した複合線材、又はばね鋼
材からなる芯線11bを形状記憶合金のチューブ12b
に挿入した複合線材をコイル成形し、所定形状にて形状
記憶処理して感温コイルばね100を得る。この感温コ
イルばねを用いて、エンジンの油圧調節弁や、水温調節
弁を作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、周囲の温度によっ
て荷重や形状が変化する感温コイルばね及びそれを用い
た調節弁に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、形状記憶合金を利用した各種
の温度応答装置が提案されている。例えば温度によって
リリーフ圧が変化するリリーフ弁や、温度によって熱水
と冷水の混合比を変化させて、水温を一定に保つように
した水温調節弁や、温度によって流路を切換える流路切
換弁などである。
【0003】ところで、形状記憶合金には、変態点以上
の温度になると形状復帰するが、再度変態点以下の温度
になっても外力を加えないとそのままの形状を維持する
一方向性のものと、変態点以上の温度になって形状復帰
した後、再び変態点以下の温度になると最初の形状に戻
る二方向性のものとが知られている。
【0004】一方向性の形状記憶合金を用いてアクチュ
エータのような往復動作をさせるには、形状記憶合金ば
ねとバイアスばねとを組合せた装置が一般に用いられ
る。この装置では、変態点以上の温度では、形状記憶合
金ばねの弾性力が勝って形状記憶合金ばねの付勢方向に
作動し、変態点以下の温度では、バイアスばねの弾性力
が勝って、バイアスばねの付勢方向に作動する。
【0005】また、二方向性の形状記憶合金を用いた場
合には、バイアスばねを用いなくても、それ単独でアク
チュエータのような往復動作をさせることができる。
【0006】二方向性の形状記憶合金製コイルばねとし
ては、例えば特開平7−150314号に記載されたも
のが知られている。これは、特定組成のTi−Ni合金
線材を、ピッチ間隔を開けた状態で円柱体に螺旋状に巻
付けて、600℃以上で熱処理し、TiNi単相のピッ
チコイルばねを得た後、より半径が小さい円柱体にピッ
チ間を密着の状態で巻付け、600℃以下の温度で拘束
時効処理することにより得られる二方向性コイルばねで
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】一方向性の形状記憶合
金ばねとバイアスばねとを組合せた温度応答装置は、作
動が確実で安定しているという利点があるものの、バイ
アスばねとの組合せであるから設置スペースをとり、装
置のコンパクト化を図れず、部品点数が増えて組立作業
が複雑になるという欠点があった。
【0008】二方向性の形状記憶合金ばねは、上記のよ
うな欠点を解消できるものの、作動がバラツキやすく不
安定で、信頼性が十分に得られないという欠点があっ
た。また、例えば−20℃以下というような極低温にな
ると、形状記憶合金ばねの荷重が0になってしまうとい
う問題があった。
【0009】したがって、本発明の目的は、バイアスば
ねを用いることなく、二方向性の形状変化をさせたり、
あるいは、ばね荷重を温度によって変化させることがで
き、極低温になっても荷重が0にならない感温コイルば
ね、それを用いたリリーフ弁及び水温調節弁を提供する
ことにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のような構成からなっている。すなわ
ち、本発明の第1は、芯線とその外周を覆うチューブと
からなり、前記芯線及び前記チューブのうち、一方が形
状記憶合金からなり、他方がばね鋼材からなる複合線材
が、コイル状に成形され、所定形状にて形状記憶処理さ
れていることを特徴とする感温コイルばねである。
【0011】本発明の第2は、前記芯線が形状記憶合金
からなり、前記チューブがばね鋼材からなる感温コイル
ばねである。
【0012】本発明の第3は、前記複合線材が所定コイ
ル長となるようにコイル成形され、荷重をかけない自由
長のまま形状記憶処理されている感温コイルばねであ
る。
【0013】本発明の第4は、前記複合線材がコイル状
に成形され、そのコイルを引き伸ばした状態で形状記憶
処理されている感温コイルばねである。
【0014】本発明の第5は、前記複合線材がコイル状
に成形され、そのコイルを圧縮した状態で形状記憶処理
されている感温コイルばねである。
【0015】本発明の第6は、流体圧が所定値を超えた
とき、流体をリリーフさせる調節弁において、弁体の押
圧手段として、前記本発明の第1〜5の感温コイルばね
を用いたことを特徴とする調節弁である。
【0016】本発明の第7は、熱水流出口と冷水流出口
との間で移動し、それぞれの流出口の開口面積を変化さ
せて、熱水と冷水との混合比を変化させることにより、
水温調節を行う調節弁において、前記本発明の第4又は
第5の感温コイルばねに弁体が連結支持され、温度が高
いときには、前記弁体が前記熱水流出口を閉じる方向に
移動し、温度が低いときには、前記弁体が前記冷水流出
口を閉じる方向に移動するようにされていることを特徴
とする調節弁である。
【0017】本発明の第1によれば、芯線及びチューブ
のうち、一方を形状記憶合金とし、他方をばね鋼材とし
た複合線材を用いて、コイルを成形し、所定形状で形状
記憶処理したものからなるので、例えば、引張りコイル
ばね又は圧縮コイルばねとして用いる場合には、ばね鋼
材からなるコイル部分は、温度に関係なく所定のばね定
数に従った荷重を常に付与し、形状記憶合金からなるコ
イル部分は、温度によって変化する荷重を付与する。そ
の結果、温度によって荷重が変化すると共に、極低温に
なっても荷重が0とならないコイルばねを提供すること
ができる。
【0018】また、最初のコイル成形形状と、記憶処理
形状とを変えた場合には、温度が低いときには、ばね鋼
材からなるコイル部分の弾性力が相対的に強くなるの
で、最初の成形形状に近い形状となり、温度が高いとき
(変態温度以上のとき)には、形状記憶合金からなるコ
イル部分の弾性力が相対的に強くなるので、記憶処理し
た形状に近い形状となる。このように温度変化によって
形状が可逆的に変化し、単独で温度応答アクチュエータ
の駆動源とすることができる。この場合、上記ばね鋼材
からなるコイル部分は、バイアスばねと同様な作用をな
すので、従来の二方向性形状記憶合金ばねに比べて作動
が安定し、信頼性が高く、ストロークも大きくとること
ができる。
【0019】本発明の第2によれば、芯線が形状記憶合
金からなり、チューブがばね鋼材からなるので、チュー
ブの製造が容易となり、コイル成形するときのチューブ
の挫屈が生じにくくなる。
【0020】本発明の第3によれば、複合線材が所定コ
イル長となるようにコイル成形され、荷重をかけない自
由長のまま形状記憶処理されているので、引張りコイル
ばね又は圧縮コイルばねとして用いたとき、温度によっ
て荷重が変化するコイルばねを提供することができる。
【0021】本発明の第4によれば、複合線材が所定コ
イル長となるようにコイル成形され、そのコイルを引き
伸ばした状態で形状記憶処理されているので、温度が低
いときには当初のコイル長に近い形状となり、温度が高
いとき(変態温度以上のとき)にはそれよりも伸びた形
状となる可逆的な形状変化を行うコイルばねを提供する
ことができる。
【0022】本発明の第5によれば、複合線材が所定コ
イル長となるようにコイル成形され、そのコイルを圧縮
した状態で形状記憶処理されているので、温度が低いと
きには当初のコイル長に近い形状となり、温度が高いと
き(変態温度以上のとき)にはそれよりも圧縮した形状
となる可逆的な形状変化を行うコイルばねを提供するこ
とができる。
【0023】本発明の第6によれば、弁体の押圧手段と
して、前記本発明の第1〜5の感温コイルばねを用いた
ことにより、温度によって弁体の押圧荷重が変化し、し
たがってリリーフ圧が変化すると共に、極低温になって
も上記押圧荷重が0になることはない、例えばエンジン
の油圧調節弁等に適した調節弁を提供することができ
る。
【0024】本発明の第7によれば、前記本発明の第4
又は第5の感温コイルばねに弁体を連結支持させ、温度
が高いときには、弁体が熱水流出口を閉じる方向に移動
し、温度が低いときには、弁体が冷水流出口を閉じる方
向に移動するようにしたことにより、温度が高いときに
は冷水の比率が高まり、温度が低いときには熱水の比率
が高まるので、常に一定の温度の温水が流出するように
調節することができる調節弁を提供できる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1には、本発明のよる感温コイ
ルばねの具体的形状が示されている。図1において、1
0は感温コイルばね、11、11a、11bは芯線、1
2、12a、12bはチューブである。
【0026】図1(a)に示す例では、芯線11aが形
状記憶合金、チューブ12aがばね鋼材からなる。ま
た、(b)に示す例では、芯線11bがばね鋼材、チュ
ーブ12bが形状記憶合金からなる。本発明において
は、上記(a),(b)のいずれであってもよいが、チ
ューブ12の製造が容易で、コイル成形のときに挫屈し
にくい材質とするために、(a)が好ましい。なお、以
下の説明においては、上記(a),(b)のいずれの場
合も含めて、芯線を11、チューブを12として説明す
る。
【0027】芯線11とチューブ12との複合化は、チ
ューブ12に芯線11を挿入するだけでもよいが、好ま
しくは、チューブ12に芯線11を挿入した状態で、延
伸加工し、引き抜き線として複合化することが好まし
い。チューブ12に芯線11を挿入しただけでは、コイ
ル成形したときにチューブ12が挫屈しやすいが、引き
抜き線とした場合には、両者が一体化して密着している
ことから、そのような問題が生じないからである。
【0028】こうして複合化した線材を、図1(c)に
示すようにコイル成形し、更に所定形状にて形状記憶処
理することにより、本発明の感温コイルばね100を得
ることができる。なお、形状記憶処理は、例えば350 〜
450 ℃で、30〜60分間程度、拘束時効処理することによ
り行うことができる。
【0029】本発明の感温コイルばねは、コイル成形形
状や、記憶処理形状を種々選択することによって、温度
によって荷重が変化するばね、あるいは温度によって形
状が可逆的に変化するばねなど、各種のばねを提供でき
る。図2〜5には、本発明の感温コイルばねのそれぞれ
異なる実施例が示されている。
【0030】図2の感温コイルばね101は、芯線11
及びチューブ12の複合線材を、同図(a)に示すよう
にコイルピッチが開いた状態でコイル成形し、同図
(b)に示すようにその形状のまま記憶処理して得られ
たもので、低温時にも同図(c)に示すようにコイルピ
ッチが開いた状態をなす。
【0031】この感温コイルばね101は、圧縮コイル
ばねとして用いることにより、低温時には荷重を低く、
高温時(変態温度以上)には荷重を高くすることがで
き、しかも−20℃以下というような極低温でも荷重が
0になることがない。
【0032】図3の感温コイルばね102は、芯線11
及びチューブ12の複合線材を、同図(a)に示すよう
にコイルピッチが閉じた状態でコイル成形し、同図
(b)に示すようにその形状のまま記憶処理して得られ
たもので、低温時にも同図(c)に示すようにコイルピ
ッチが閉じた状態をなす。
【0033】この感温コイルばね102は、引張りコイ
ルばねとして用いることにより、低温時には荷重を低
く、高温時(変態温度以上)には荷重を高くすることが
でき、しかも−20℃以下というような極低温でも荷重
が0になることがない。
【0034】図6には、図2、3に示した感温コイルば
ね101、102のたわみと荷重との関係が示されてい
る。図中、aはばね鋼材からなるコイル部分のばね特
性、bは形状記憶合金からなるコイル部分の変態温度以
下のときのばね特性、cは形状記憶合金からなるコイル
部分の変態温度以上のときのばね特性である。また、d
は変態温度以下のときのばね鋼材からなるコイル部分と
形状記憶合金からなるコイル部分とを合わせたばね特
性、すなわちaとbとを合成した特性である。更に、e
は変態温度以上のときのばね鋼材からなるコイル部分と
形状記憶合金からなるコイル部分とを合わせたばね特
性、すなわちaとcとを合成した特性である。
【0035】したがって、感温コイルばね101、10
2は、温度が低いとき(変態温度以下のとき)には、図
6中dで示すようなばね特性となり、温度が高いとき
(変態温度以上のとき)には、図6中eで示すようなば
ね特性となるため、たわみ量を一定にした場合には、温
度によって荷重が変化する。また、−20℃以下のよう
な極低温下で形状記憶合金からなるコイル部分の荷重が
0になっても、ばね鋼材からなるコイル部分の荷重は低
下しないので、荷重が0になることはない。
【0036】次に、図4の感温コイルばね103は、芯
線11及びチューブ12の複合線材を、同図(a)に示
すようにコイルピッチが開いた状態でコイル成形し、そ
のコイルを圧縮して、同図(b)に示すようにコイルピ
ッチが閉じた状態で記憶処理して得られたものである。
【0037】この感温コイルばね103は、低温時(変
態温度以下のとき)には同図(c)に示すようにコイル
ピッチが開いた状態に戻り、高温時(変態温度以上のと
き)には同図(b)に示すようにコイルピッチが閉じた
状態になるので、それ単独で感温アクチュエータを構成
することができる。
【0038】更に、図5の感温コイルばね104は、芯
線11及びチューブ12の複合線材を、同図(a)に示
すようにコイルピッチが閉じた状態でコイル成形し、そ
のコイルを引き伸ばして、同図(b)に示すようにコイ
ルピッチを開けた状態で記憶処理して得られたものであ
る。
【0039】この感温コイルばね104は、低温時(変
態温度以下のとき)には同図(c)に示すようにコイル
ピッチが閉じた状態に戻り、高温時(変態温度以上のと
き)には同図(b)に示すようにコイルピッチが開いた
状態になるので、それ単独で感温アクチュエータを構成
することができる。
【0040】図7には、図5に示した感温コイルばね1
04のばね長と荷重との関係が示されている。図中、A
はコイル成形したときの初期コイル長、Bは記憶処理す
るときのコイル長である。また、aはばね鋼材からなる
部分のばね長−荷重特性、bは形状記憶合金からなる部
分の低温時(変態温度以下のとき)のばね長−荷重特
性、cは形状記憶合金からなる部分の高温時(変態温度
以上のとき)のばね長−荷重特性である。
【0041】この感温コイルばね104のばね長は、ば
ね鋼材からなる部分の荷重と、形状記憶合金からなる部
分の荷重とがバランスしたところになるため、低温時
(変態温度以下のとき)には、図中Cで示される長さと
なり、高温時(変態温度以上のとき)には図中Dで示さ
れる長さとなる。すなわち、ばね長が温度によってCと
Dの間で変化する感温アクチュエータを提供することが
できる。
【0042】図8には、図5に示した感温コイルばね1
01をエンジンの油圧調節弁に適用した実施例が示され
ている。図中、21はオイルの循環流路、22は循環流
路21に設けた開口、23はこの開口22に連通するば
ね収容室、24は前記開口22に連通するバイパス流路
である。そして、ばね収容室23に配置された感温コイ
ルばね101によって、ボール弁25が開口22を閉塞
するように押圧されて配置されている。なお、26は、
これらの循環流路21、ばね収容室23、バイパス流路
24を形成する外壁である。
【0043】オイルは、図示しないエンジンのクランク
室内に配置されたポンプ等によって吸い上げられ、通常
は、循環流路21を矢印A方向に通過し、オイル冷却器
等を経て冷却された後、エンジンの各部に循環される。
しかし、油圧が過剰になると、ボール弁25が感温コイ
ルばね101に付勢力に抗して押し下げられ、オイルの
少なくとも一部が開口22を図中矢印B、C方向に抜け
て、直接エンジンの各部に戻される。
【0044】上記のような油圧調節弁においては、エン
ジンの始動時など、まだオイルの温度が低いときには、
オイルを冷却器で冷却してエンジンの各部に返送する
と、エンジンの内部温度がなかなか上がらず、アイドル
運転時間を長くとらなければならないという問題があ
る。
【0045】ところが、この実施例の油圧調節弁におい
ては、温度が低いとき(形状記憶合金の変態温度以下の
とき)には、図6に示した原理により感温コイルばね1
01の荷重が小さくなるので、ボール弁25が容易に開
口22から離れ、開口22を通ってバイパス流路24に
抜けるオイル量が多くなるので、オイルの多くの部分が
冷却されることなく循環され、エンジンの内部温度の上
昇を助ける。
【0046】また、温度が高いとき(形状記憶合金の変
態温度以上のとき)には、感温コイルばね101の荷重
が大きくなるので、ボール弁25は開口22を閉塞した
状態から容易には動かず、オイルの大部分が循環流路2
1を矢印A方向に抜けて、オイル冷却器を経た後、エン
ジンの各部に循環されるので、オイルの温度が過剰に高
くなったりすることを防止できる。
【0047】図9は、温度とリリーフ圧との関係につい
て、上記感温コイルばね101と、従来の形状記憶合金
ばねとを比較して示す図表である。図中、aは本発明の
感温コイルばね101を用いた場合の温度とリリーフ圧
との関係を示す特性曲線、bは形状記憶合金コイルばね
だけを用いた場合の温度とリリーフ圧との関係を示す特
性曲線である。
【0048】このように形状記憶合金コイルばねだけの
場合も、温度が上昇するにつれてリリーフ圧を高めるこ
とはできるが、−30℃というような極低温になると荷
重が0になってリリーフ圧が0になってしまい、オイル
が全てリリーフされてエンジンの焼き付きの虞れが生じ
る。
【0049】これに対して、本発明の感温コイルばね1
01を用いた場合は、−30℃というような極低温にな
っても、ばね鋼材の部分の荷重は変化しないため、最低
限のリリーフ圧が維持され、エンジンの焼き付きの虞れ
がない。
【0050】図10には、図5に示した感温コイルばね
104を水温調節弁に適用した実施例が示されている。
図において、31は熱水流出口、32は冷水流出口、3
3は混合室、34は円筒状の弁体、35はシールリン
グ、36は混合水の流出路、37はケーシングである。
また、感温コイルばね104は、その一端をケーシング
37に固着され、他端を弁体34に固着されている。し
たがって、弁体34は、感温コイルばね104のばね長
の変化によって移動する。
【0051】熱水流出口31と冷水流出口32は、弁体
34の位置によって開口面積が変化し、それによって混
合室33に流入する熱水Hと冷水Cとの比率が変化し、
両者が混合した混合水Mの温度が変化する。
【0052】そこで今、混合水Mの温度が低く、形状記
憶合金の変態温度以下であると、感温コイルばね104
のばね長は、図5の(c)のように短くなるので、弁体
34が図中右方向に移動して冷水流出口32の開口面積
を小さくし、熱水流出口31の開口面積を大きくする。
その結果、熱水Hの流入量が相対的に増して、混合水M
の温度が上昇する。
【0053】また、混合水Mの温度が高く、形状記憶合
金の変態温度以上であると、感温コイルばね104のば
ね長は、図5の(b)のように長くなるので、弁体34
が図中左方向に移動して熱水流出口31の開口面積を小
さくし、冷水流出口32の開口面積を大きくする。その
結果、冷水Cの流入量が相対的に増して、混合水Mの温
度が下降する。
【0054】上記のように、熱水Hと冷水Cとの混合比
を、混合水Mの温度によって調整するため、混合水Mの
温度を常に一定に保つことが可能となる。
【0055】
【実施例】外径2.5 mm、内径1.9 mm、壁厚0.3 mmの形状
記憶合金チューブに、直径1mmのステンレス線からなる
芯線を挿入し、常温下で巻線して、コイル長33mm、コイ
ル径23mm、巻数7.5 のコイルばねを成形した。
【0056】このコイルばねを圧縮してコイル長20mmの
密着巻き状態にし、拘束状態で形状記憶処理した。
【0057】その結果、20℃以下で33mmのばね長にな
り、80℃以上で27mmのばね長になる、ストローク6mmの
感温アクチュエータが得られた。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の感温コイ
ルばねによれば、形状記憶合金とばね鋼材とを複合化し
た線材を用いてコイル成形し、所定形状にて記憶処理し
てなるので、温度によって荷重が変化すると共に、極低
温になっても荷重が0とならないコイルばねを提供する
ことができる。また、温度変化によって形状が可逆的に
変化し、単独で温度応答アクチュエータの駆動源とする
ことができ、従来の二方向性形状記憶合金ばねに比べて
作動が安定し、信頼性が高く、ストロークも大きくとる
ことができるコイルばねを提供することができる。
【0059】また、本発明の調節弁の一つによれば、上
記本発明の感温コイルばねを用いることによって、温度
によって弁体の押圧荷重が変化し、したがってリリーフ
圧が変化すると共に、極低温になっても上記押圧荷重が
0になることはない、例えばエンジンの油圧調節弁等に
適した調節弁を提供することができる。
【0060】更に、本発明の調節弁のもう一つによれ
ば、上記本発明の感温コイルばねを用いることにより、
弁体を温度によって移動させ、熱水と冷水の混合比率を
変化させて、常に一定の温度の温水が流出するように調
節することができる。また、バイアスばねと組合せる必
要がないので、ばね収容スペースを小さくして装置を小
型化でき、ばね鋼材のコイル部分がバイアスばねと同様
な作用をするので、従来の二方向性の形状記憶合金ばね
を用いた場合に比べて、作動の信頼性が高く、ストロー
クを長くとることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感温コイルばねを示す説明図で、
(a),(b)はそれぞれ異なる例の断面図、(c)は
側面図である。
【図2】本発明の感温コイルばねの一実施例を示す製造
工程図である。
【図3】本発明の感温コイルばねの他の実施例を示す製
造工程図である。
【図4】本発明の感温コイルばねの更に他の実施例を示
す製造工程図である。
【図5】本発明の感温コイルばねの更に他の実施例を示
す製造工程図である。
【図6】図2、3に示した実施例の感温コイルばねのた
わみと荷重との関係を示す図表である。
【図7】図5に示した実施例の感温コイルばねの荷重と
ばね長との関係を示す図表である。
【図8】本発明の感温コイルばねをエンジンの油圧調節
弁に適用した実施例を示す部分拡大断面図である。
【図9】上記油圧調節弁における温度とリリーフ圧との
関係を示す図表である。
【図10】本発明の感温コイルばねを水温調節弁に適用
した実施例を示す断面図である。
【符号の説明】
11 芯線 11a 形状記憶合金の芯線 11b ばね鋼材の芯線 12 チューブ 12a ばね鋼材のチューブ 12b 形状記憶合金のチューブ 100、101、102、103、104 感温コイル
ばね 21 循環流路 22 開口 23 ばね収容室 24 バイパス流路 25 ボール弁 31 熱水流入口 32 冷水流入口 33 混合室 34 弁体 36 混合水の流出路 H 熱水 C 冷水 M 混合水

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯線とその外周を覆うチューブとからな
    り、前記芯線及び前記チューブのうち、一方が形状記憶
    合金からなり、他方がばね鋼材からなる複合線材が、コ
    イル状に成形され、所定形状にて形状記憶処理されてい
    ることを特徴とする感温コイルばね。
  2. 【請求項2】 前記芯線が形状記憶合金からなり、前記
    チューブがばね鋼材からなる請求項1記載の感温コイル
    ばね。
  3. 【請求項3】 前記複合線材が所定コイル長となるよう
    にコイル成形され、荷重をかけない自由長のまま形状記
    憶処理されている請求項1又は2記載の感温コイルば
    ね。
  4. 【請求項4】 前記複合線材がコイル状に成形され、そ
    のコイルを引き伸ばした状態で形状記憶処理されている
    請求項1又は2記載の感温コイルばね。
  5. 【請求項5】 前記複合線材がコイル状に成形され、そ
    のコイルを圧縮した状態で形状記憶処理されている請求
    項1又は2記載の感温コイルばね。
  6. 【請求項6】 流体圧が所定値を超えたとき、流体をリ
    リーフさせる調節弁において、弁体の押圧手段として、
    請求項1〜5のいずれか1つに記載の感温コイルばねを
    用いたことを特徴とする調節弁。
  7. 【請求項7】 熱水流出口と冷水流出口との間で移動
    し、それぞれの流出口の開口面積を変化させて、熱水と
    冷水との混合比を変化させることにより、水温調節を行
    う調節弁において、請求項4又は5記載の感温コイルば
    ねに弁体が連結支持され、温度が高いときには、前記弁
    体が前記熱水流出口を閉じる方向に移動し、温度が低い
    ときには、前記弁体が前記冷水流出口を閉じる方向に移
    動するようにされていることを特徴とする調節弁。
JP18419496A 1996-06-25 1996-06-25 感温コイルばね及びそれを用いた調節弁 Pending JPH109315A (ja)

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