JPH1087193A - 油圧エレベータ - Google Patents
油圧エレベータInfo
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- JPH1087193A JPH1087193A JP9132424A JP13242497A JPH1087193A JP H1087193 A JPH1087193 A JP H1087193A JP 9132424 A JP9132424 A JP 9132424A JP 13242497 A JP13242497 A JP 13242497A JP H1087193 A JPH1087193 A JP H1087193A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02B—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
- Y02B50/00—Energy efficient technologies in elevators, escalators and moving walkways, e.g. energy saving or recuperation technologies
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- Elevator Control (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 この発明は、大きな積載荷重が得られ、しか
も昇降速度をより高め得る油圧エレベータを得ることに
ある。 【解決手段】 油圧ジャッキ4に油圧バルブ7を介して
複数台の油圧ポンプ51,52を並設し、この油圧ポン
プ51,52をインバータ制御の電動機91,92に接
続した。複数台の油圧ポンプ51,52が並列運転によ
り、油吐出量は複数倍となり、大きな積載荷重が得られ
ると同時に昇降速度を高めることができる。また、制御
装置11からの制御指令信号により、複数台の電動機9
1,92の各始動及び着床のタイミングに差異を設け、
低吐出領域での円滑な始動や着床を可能とした。また、
バルブ7を油圧ポンプ51,52と油タンク8との間に
設けることにより、従来必要とした油圧ポンプ入出力間
の圧力補正を不要とし、始動時の油圧補正を不要とし、
簡単な構成で円滑な昇降操作を可能とした。
も昇降速度をより高め得る油圧エレベータを得ることに
ある。 【解決手段】 油圧ジャッキ4に油圧バルブ7を介して
複数台の油圧ポンプ51,52を並設し、この油圧ポン
プ51,52をインバータ制御の電動機91,92に接
続した。複数台の油圧ポンプ51,52が並列運転によ
り、油吐出量は複数倍となり、大きな積載荷重が得られ
ると同時に昇降速度を高めることができる。また、制御
装置11からの制御指令信号により、複数台の電動機9
1,92の各始動及び着床のタイミングに差異を設け、
低吐出領域での円滑な始動や着床を可能とした。また、
バルブ7を油圧ポンプ51,52と油タンク8との間に
設けることにより、従来必要とした油圧ポンプ入出力間
の圧力補正を不要とし、始動時の油圧補正を不要とし、
簡単な構成で円滑な昇降操作を可能とした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧エレベータの
改良に関する。
改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の油圧エレベータは、図15あるい
は図16に示すように構成されていた。
は図16に示すように構成されていた。
【0003】すなわち、まず図15に示すように、乗り
かご1が、プーリ2に巻かれたロープ3の一端に結合さ
れ、プーリ2は油圧ジャッキ4のプランジャ4aで支持
されるよう構成されている。
かご1が、プーリ2に巻かれたロープ3の一端に結合さ
れ、プーリ2は油圧ジャッキ4のプランジャ4aで支持
されるよう構成されている。
【0004】従って、乗りかご1の昇降運行のため、油
圧ジャッキ4には、配管61、バルブ7、油圧ポンプ
5、他の配管62及び油タンク8が順次接続されて構成
されるとともに、油圧ポンプ5を駆動する電動機(誘導
電動機IM)9は、インバータ装置(INV)10を介
して、三相交流電源12が接続されている。なお、電動
機9には速度検出器9aが設けられ、その出力信号は速
度帰還(FB)信号としてエレベータ制御装置11に供
給される。
圧ジャッキ4には、配管61、バルブ7、油圧ポンプ
5、他の配管62及び油タンク8が順次接続されて構成
されるとともに、油圧ポンプ5を駆動する電動機(誘導
電動機IM)9は、インバータ装置(INV)10を介
して、三相交流電源12が接続されている。なお、電動
機9には速度検出器9aが設けられ、その出力信号は速
度帰還(FB)信号としてエレベータ制御装置11に供
給される。
【0005】制御装置11は、乗りかご1の昇降運行を
制御するため、速度指令信号を生成供給する制御部と速
度制御装置とから構成され、速度制御装置は制御部から
の速度指令信号と前記速度検出器9aからの速度帰還信
号等を受けて運行制御のための制御指令信号を生成し、
インバータ装置10やバルブ7に供給し駆動制御するも
のである。
制御するため、速度指令信号を生成供給する制御部と速
度制御装置とから構成され、速度制御装置は制御部から
の速度指令信号と前記速度検出器9aからの速度帰還信
号等を受けて運行制御のための制御指令信号を生成し、
インバータ装置10やバルブ7に供給し駆動制御するも
のである。
【0006】従って、制御装置11の速度制御装置に
は、前記制御指令信号を形成するため、速度検出器9a
からの速度帰還信号のほかにも、乗りかご1内のかご操
作盤や、図15に示すように乗りかご1上に設けられた
速度検出器1a、昇降路に設けられた減速スイッチ13
や停止スイッチ14、配管61に設けられた負荷圧力セ
ンサ6a,6aや油タンク8に設けられた油温センサ8
a等からの信号が供給される。
は、前記制御指令信号を形成するため、速度検出器9a
からの速度帰還信号のほかにも、乗りかご1内のかご操
作盤や、図15に示すように乗りかご1上に設けられた
速度検出器1a、昇降路に設けられた減速スイッチ13
や停止スイッチ14、配管61に設けられた負荷圧力セ
ンサ6a,6aや油タンク8に設けられた油温センサ8
a等からの信号が供給される。
【0007】一般に、乗りかご1の速度制御には、電動
機による回転数制御方式と、バルブによる流量制御方式
とがある。図15は制御装置11からの制御指令信号に
基づき電動機9の回転速度を制御により乗りかご1の速
度制御を行うもので、乗りかご1の上昇運行時は、イン
バータ装置10、電動機9を介した制御装置11からの
制御指令信号がインバータ装置10、電動機9を介して
油圧ポンプ5の回転駆動を制御し、油圧ポンプ5からの
作動油が、バルブ7の逆止弁を押し上げ、油圧ジャッキ
4のシリンダ内へ圧入される。
機による回転数制御方式と、バルブによる流量制御方式
とがある。図15は制御装置11からの制御指令信号に
基づき電動機9の回転速度を制御により乗りかご1の速
度制御を行うもので、乗りかご1の上昇運行時は、イン
バータ装置10、電動機9を介した制御装置11からの
制御指令信号がインバータ装置10、電動機9を介して
油圧ポンプ5の回転駆動を制御し、油圧ポンプ5からの
作動油が、バルブ7の逆止弁を押し上げ、油圧ジャッキ
4のシリンダ内へ圧入される。
【0008】また、下降運行時は、制御装置11からの
制御指令信号が電流制御によりバルブ7の流量制御弁
(下降制御弁)を開ける(オンする)よう作動するの
で、乗りかご1の自重等により加圧状態にあるシリンダ
内の作動油が、配管61,62を介して油タンク8に戻
り、その際電動機9はその作動油の戻りにより逆回転
し、電力の回生が行われる。
制御指令信号が電流制御によりバルブ7の流量制御弁
(下降制御弁)を開ける(オンする)よう作動するの
で、乗りかご1の自重等により加圧状態にあるシリンダ
内の作動油が、配管61,62を介して油タンク8に戻
り、その際電動機9はその作動油の戻りにより逆回転
し、電力の回生が行われる。
【0009】いずれにしても、図15に示したバルブ7
は逆止弁と流量制御弁との一体構成からなり、それぞれ
作動油圧入時の逆止機能と、電流制御のオン・オフによ
るシリンダからの戻り流量制御機能とを合わせ持つもの
である。
は逆止弁と流量制御弁との一体構成からなり、それぞれ
作動油圧入時の逆止機能と、電流制御のオン・オフによ
るシリンダからの戻り流量制御機能とを合わせ持つもの
である。
【0010】もっとも、油圧ポンプが一定回転数の交流
電動機で駆動される流量制御方式におけるバルブの構成
では、逆止弁と上昇用及び下降用の各流量制御弁との組
合わせからなり、乗りかごの上昇運行時には、油圧ポン
プが油タンクから作動油を吸い上げ、逆止弁を介して油
圧ジャッキ内のシリンダ内に供給するとともに、一部を
上昇用流量制御弁を介して油戻管から油タンクに戻すも
ので、乗りかごの降下運行時には、下降用流量制御弁が
シリンダ内からの作動油の戻り量を制御し、油タンクに
還流するように構成される。
電動機で駆動される流量制御方式におけるバルブの構成
では、逆止弁と上昇用及び下降用の各流量制御弁との組
合わせからなり、乗りかごの上昇運行時には、油圧ポン
プが油タンクから作動油を吸い上げ、逆止弁を介して油
圧ジャッキ内のシリンダ内に供給するとともに、一部を
上昇用流量制御弁を介して油戻管から油タンクに戻すも
ので、乗りかごの降下運行時には、下降用流量制御弁が
シリンダ内からの作動油の戻り量を制御し、油タンクに
還流するように構成される。
【0011】また、図15に示した構成によるインバー
タを採用した回転数制御方式では、乗りかごの円滑な始
動を確保するため、バルブ前後の作動油の圧力合わせを
行う必要があった。
タを採用した回転数制御方式では、乗りかごの円滑な始
動を確保するため、バルブ前後の作動油の圧力合わせを
行う必要があった。
【0012】すなわち、従来の回転数制御方式の油圧エ
レベータを示した図16を参照して説明すると、乗りか
ご1が停止しているときは、油圧ジャッキ4と油圧ポン
プ5との間のバルブ7(逆止弁)は閉じた状態にあっ
て、油圧ジャッキ4側の作動油の圧力は乗りかご1自重
と積載荷重により決定され、他方油圧ポンプ5側の圧力
はほぼ大気圧に等しい。従って、油圧ジャッキ4側の圧
力と油圧ポンプ5側の圧力との間に大きな隔たりが生じ
ており、この状態で乗りかご1を始動させるため、油圧
ポンプ5を作動させた場合、バルブ7における入出力間
の圧力差に起因して、乗りかご1に急激かつ大きな振動
が発生し、乗り心地を大きく損なうものであった。な
お、図16で16はリリーフバルブで、63は油戻管を
示す。
レベータを示した図16を参照して説明すると、乗りか
ご1が停止しているときは、油圧ジャッキ4と油圧ポン
プ5との間のバルブ7(逆止弁)は閉じた状態にあっ
て、油圧ジャッキ4側の作動油の圧力は乗りかご1自重
と積載荷重により決定され、他方油圧ポンプ5側の圧力
はほぼ大気圧に等しい。従って、油圧ジャッキ4側の圧
力と油圧ポンプ5側の圧力との間に大きな隔たりが生じ
ており、この状態で乗りかご1を始動させるため、油圧
ポンプ5を作動させた場合、バルブ7における入出力間
の圧力差に起因して、乗りかご1に急激かつ大きな振動
が発生し、乗り心地を大きく損なうものであった。な
お、図16で16はリリーフバルブで、63は油戻管を
示す。
【0013】そこで、特開平3−106785号公報に
も記載されたように、上記のような始動時のショックを
軽減するため、従来は油圧ジャッキ4とバルブ7との間
に第1の圧力検出器15aを、またバルブ7と油圧ポン
プ5の間には第2の圧力検出器15bをそれぞれ設け、
この2つの圧力検出器15a,15bとの間の偏差が所
定値以下、すなわちほぼ等しくなるように、制御装置1
1が油圧ポンプ5を制御していた。
も記載されたように、上記のような始動時のショックを
軽減するため、従来は油圧ジャッキ4とバルブ7との間
に第1の圧力検出器15aを、またバルブ7と油圧ポン
プ5の間には第2の圧力検出器15bをそれぞれ設け、
この2つの圧力検出器15a,15bとの間の偏差が所
定値以下、すなわちほぼ等しくなるように、制御装置1
1が油圧ポンプ5を制御していた。
【0014】しかしながらこの制御方法を採用した場
合、そもそも油圧ポンプ5作動時の油漏れ現象は避けら
れないものであり、また油圧ポンプ5の機差(器差)に
起因し漏れ量にも差がある。従って制御装置11は、油
圧ポンプ5の機差(器差)や油温度並びに圧力等を予め
考慮して、油圧ポンプ5とバルブ7との間の圧力を調整
制御する必要があった。
合、そもそも油圧ポンプ5作動時の油漏れ現象は避けら
れないものであり、また油圧ポンプ5の機差(器差)に
起因し漏れ量にも差がある。従って制御装置11は、油
圧ポンプ5の機差(器差)や油温度並びに圧力等を予め
考慮して、油圧ポンプ5とバルブ7との間の圧力を調整
制御する必要があった。
【0015】特に、乗りかご1の下降始動時は、ショッ
クを和らげるため、油圧ポンプ5を一旦下降時の回転方
向とは逆に回転させ、圧力を一旦上昇させてから速度制
御を行うこととなるため、下降始動指令が出力されてか
ら乗りかご1が実際に下降動作に移るまでに相当の時間
を要した。
クを和らげるため、油圧ポンプ5を一旦下降時の回転方
向とは逆に回転させ、圧力を一旦上昇させてから速度制
御を行うこととなるため、下降始動指令が出力されてか
ら乗りかご1が実際に下降動作に移るまでに相当の時間
を要した。
【0016】また、上記のように回転数制御方式では、
油圧ポンプ5の油漏れを考慮した上で、圧力合わせと走
行制御とを効率良く切り替えながら運行制御を行う必要
があるので、特公昭64−311号公報や特公昭64−
312号公報にも記載されたように、バイアスパターン
(乗りかご1が動かない範囲で油圧ポンプ5を回転させ
るためのパターン)と走行パターン(乗りかご1が動く
範囲で油圧ポンプ5を回転させるためのパターン)とを
重畳させる方式も考えられた。
油圧ポンプ5の油漏れを考慮した上で、圧力合わせと走
行制御とを効率良く切り替えながら運行制御を行う必要
があるので、特公昭64−311号公報や特公昭64−
312号公報にも記載されたように、バイアスパターン
(乗りかご1が動かない範囲で油圧ポンプ5を回転させ
るためのパターン)と走行パターン(乗りかご1が動く
範囲で油圧ポンプ5を回転させるためのパターン)とを
重畳させる方式も考えられた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
油圧エレベータは、流量制御方式にしてもあるいは回転
数制御方式にしても、最大積載荷重や最大昇降速度は、
油圧ポンプの油吐出量に依存するが、油圧ポンプ5の最
大吐出量は精々500リットル/分程度に過ぎず、より
大きな積載荷重やより高速化をめざすためにも改善が要
望されていた。
油圧エレベータは、流量制御方式にしてもあるいは回転
数制御方式にしても、最大積載荷重や最大昇降速度は、
油圧ポンプの油吐出量に依存するが、油圧ポンプ5の最
大吐出量は精々500リットル/分程度に過ぎず、より
大きな積載荷重やより高速化をめざすためにも改善が要
望されていた。
【0018】また、電動機を常に一定回転数で駆動する
流量制御方式では、流量制御弁のオン・オフ制御でエレ
ベータの走行制御を行うものであるから、温度や圧力に
より作動油は特性変化を受けやすく、乗り心地の悪化は
避けられなかった。また、流量制御方式では、電動機の
容量の増大に伴い起動電流が増加するので、エレベータ
システム全体の電源容量の増加することとなり、システ
ム構成上の効率が低下するという問題点があった。
流量制御方式では、流量制御弁のオン・オフ制御でエレ
ベータの走行制御を行うものであるから、温度や圧力に
より作動油は特性変化を受けやすく、乗り心地の悪化は
避けられなかった。また、流量制御方式では、電動機の
容量の増大に伴い起動電流が増加するので、エレベータ
システム全体の電源容量の増加することとなり、システ
ム構成上の効率が低下するという問題点があった。
【0019】また、従来の油圧エレベータは、始動時の
ショック軽減のため、バルブ前後に圧力差が無くなるよ
うに制御する場合、油圧ポンプの漏れ流量を油圧ポンプ
の機差や油の温度や圧力を予め考慮する必要があったか
ら、油圧ポンプの調整等に多くの時間を必要とした。ま
た、乗りかご1の下降時は、油圧ポンプ5を下降時の回
転方向とは逆に回転させ、圧力を一旦上昇させてから速
度制御を行うこととなるため、下降始動指令が出力され
てから乗りかご1が実際に始動するまでに時間がかか
り、迅速な下降始動が行われず、輸送能率が低下する欠
点があった。
ショック軽減のため、バルブ前後に圧力差が無くなるよ
うに制御する場合、油圧ポンプの漏れ流量を油圧ポンプ
の機差や油の温度や圧力を予め考慮する必要があったか
ら、油圧ポンプの調整等に多くの時間を必要とした。ま
た、乗りかご1の下降時は、油圧ポンプ5を下降時の回
転方向とは逆に回転させ、圧力を一旦上昇させてから速
度制御を行うこととなるため、下降始動指令が出力され
てから乗りかご1が実際に始動するまでに時間がかか
り、迅速な下降始動が行われず、輸送能率が低下する欠
点があった。
【0020】さらに、回転数制御方式でバイアスパター
ンと走行パターンとの重畳方法を採用しても、バイアス
パターンを油温や圧力、さらには個々の油圧機器の機差
に応じて補償や修正を行う必要が生じたから、構成や調
整が複雑となる欠点があった。
ンと走行パターンとの重畳方法を採用しても、バイアス
パターンを油温や圧力、さらには個々の油圧機器の機差
に応じて補償や修正を行う必要が生じたから、構成や調
整が複雑となる欠点があった。
【0021】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記実
情に鑑みてなされたもので、第1の発明の油圧エレベー
タは、乗りかごを支える油圧ジャッキと、この油圧ジャ
ッキに、1個のバルブを設けて接続された配管が複数に
分岐され、その分岐された配管にそれぞれ接続された複
数台の油圧ポンプと、これら複数台の油圧ポンプにそれ
ぞれ接続された電動機と、これら電動機及びバルブに制
御指令信号を生成して供給し、前記乗りかごが所定の速
度パターンで昇降移動するように制御する制御装置とを
具備することを特徴とする。
情に鑑みてなされたもので、第1の発明の油圧エレベー
タは、乗りかごを支える油圧ジャッキと、この油圧ジャ
ッキに、1個のバルブを設けて接続された配管が複数に
分岐され、その分岐された配管にそれぞれ接続された複
数台の油圧ポンプと、これら複数台の油圧ポンプにそれ
ぞれ接続された電動機と、これら電動機及びバルブに制
御指令信号を生成して供給し、前記乗りかごが所定の速
度パターンで昇降移動するように制御する制御装置とを
具備することを特徴とする。
【0022】また、第2の発明の油圧エレベータは、乗
りかごを支える油圧ジャッキと、この油圧ジャッキに接
続された配管に並設された複数個のバルブと、これら複
数個のバルブにそれぞれ対応するように前記配管に接続
された複数台の油圧ポンプと、この複数台の油圧ポンプ
にそれぞれ接続された電動機と、これら電動機及び前記
複数個のバルブに制御指令信号を生成して供給し、前記
乗りかごが所定の速度パターンで昇降移動するように制
御する制御装置とを具備することを特徴とする。
りかごを支える油圧ジャッキと、この油圧ジャッキに接
続された配管に並設された複数個のバルブと、これら複
数個のバルブにそれぞれ対応するように前記配管に接続
された複数台の油圧ポンプと、この複数台の油圧ポンプ
にそれぞれ接続された電動機と、これら電動機及び前記
複数個のバルブに制御指令信号を生成して供給し、前記
乗りかごが所定の速度パターンで昇降移動するように制
御する制御装置とを具備することを特徴とする。
【0023】このように、第1及び第2の各発明によれ
ば、いずれも油圧ポンプを複数台で構成して1つの乗り
かごを制御するよう構成したので大きな油吐出量を得る
ことができ、エレベータの積載荷重の増加と高速度化を
実現できる。
ば、いずれも油圧ポンプを複数台で構成して1つの乗り
かごを制御するよう構成したので大きな油吐出量を得る
ことができ、エレベータの積載荷重の増加と高速度化を
実現できる。
【0024】第3の発明の油圧エレベータは、乗りかご
を支える油圧ジャッキと、この油圧ジャッキに配管を介
して並設された複数台の油圧ポンプと、この複数台の油
圧ポンプにそれぞれ接続された電動機と、前記複数台の
油圧ポンプにそれぞれ流量制御が可能なバルブを設けた
配管を介して接続された油タンクと、前記電動機及び複
数個の前記バルブに制御指令信号を生成して供給し、前
記乗りかごが所定の速度パターンで昇降移動するように
制御する制御装置とを具備することを特徴とする。
を支える油圧ジャッキと、この油圧ジャッキに配管を介
して並設された複数台の油圧ポンプと、この複数台の油
圧ポンプにそれぞれ接続された電動機と、前記複数台の
油圧ポンプにそれぞれ流量制御が可能なバルブを設けた
配管を介して接続された油タンクと、前記電動機及び複
数個の前記バルブに制御指令信号を生成して供給し、前
記乗りかごが所定の速度パターンで昇降移動するように
制御する制御装置とを具備することを特徴とする。
【0025】このように、第3の発明は、複数台の油圧
ポンプと油タンクの間にそれぞれバルブを設けたので、
乗りかごが停止中の場合にも、油圧ポンプの入口側と出
口側の圧力とが常時油圧ジャッキ側の圧力に等しくなる
ようにすることができ、バルブ前後の圧力合わせが不要
となった。
ポンプと油タンクの間にそれぞれバルブを設けたので、
乗りかごが停止中の場合にも、油圧ポンプの入口側と出
口側の圧力とが常時油圧ジャッキ側の圧力に等しくなる
ようにすることができ、バルブ前後の圧力合わせが不要
となった。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明による油圧エレベー
タの一実施の形態を図1ないし図14を参照し詳細に説
明する。なお、図15及び図16に示した従来の構成と
同一構成には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
タの一実施の形態を図1ないし図14を参照し詳細に説
明する。なお、図15及び図16に示した従来の構成と
同一構成には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
【0027】図1ないし図5は本発明による油圧エレベ
ータの第1の実施の形態を示す説明図である。すなわち
図1において、乗りかご1を支持する油圧ジャッキ4に
は、配管61が接続され、その配管61は1個のバルブ
7を接続して後分岐され、それぞれ油圧ポンプ51,5
2、他の配管62,62を順次介して油タンク81,8
2に接続されている。油圧ジャッキ4とバルブ7との間
の配管61上には負荷圧力センサ6aが取り付けられ、
また油タンク81,82には、油温センサ81a,82
aがそれぞれ設けられている。もっとも、油タンク8
1,82は共通とし1つに構成しても良い。
ータの第1の実施の形態を示す説明図である。すなわち
図1において、乗りかご1を支持する油圧ジャッキ4に
は、配管61が接続され、その配管61は1個のバルブ
7を接続して後分岐され、それぞれ油圧ポンプ51,5
2、他の配管62,62を順次介して油タンク81,8
2に接続されている。油圧ジャッキ4とバルブ7との間
の配管61上には負荷圧力センサ6aが取り付けられ、
また油タンク81,82には、油温センサ81a,82
aがそれぞれ設けられている。もっとも、油タンク8
1,82は共通とし1つに構成しても良い。
【0028】このように、油圧ジャッキ4には1個のバ
ルブ7を介して複数台(2台)の油圧ポンプ51,52
が接続され、これら各油圧ポンプ51,52にはそれぞ
れに対応して電動機91,92が接続され、各電動機9
1,92により各油圧ポンプ51,52はそれぞれ個別
に回転駆動される。従って、この油圧エレベータは、両
油圧ポンプ51,52の並列動作により、1台当たりの
吐出量の複数倍(2倍)の油吐出量で油圧ジャッキ4を
作動させることができる。
ルブ7を介して複数台(2台)の油圧ポンプ51,52
が接続され、これら各油圧ポンプ51,52にはそれぞ
れに対応して電動機91,92が接続され、各電動機9
1,92により各油圧ポンプ51,52はそれぞれ個別
に回転駆動される。従って、この油圧エレベータは、両
油圧ポンプ51,52の並列動作により、1台当たりの
吐出量の複数倍(2倍)の油吐出量で油圧ジャッキ4を
作動させることができる。
【0029】電動機91,92には、それぞれインバー
タ装置101,102が対応接続され、従来と同様に、
各速度検出器91a,92aで検出された電動機91,
92の回転速度情報が速度帰還信号として制御装置11
内の速度制御装置に供給される。そこで速度制御装置か
らは各インバータ装置101,102に対して対応する
電動機91,92の回転制御用の制御指令信号が、また
バルブ7に対して下降制御弁開閉制御用の制御指令信号
がそれぞれ生成供給され、乗りかご1の運行及び速度制
御が行われる。
タ装置101,102が対応接続され、従来と同様に、
各速度検出器91a,92aで検出された電動機91,
92の回転速度情報が速度帰還信号として制御装置11
内の速度制御装置に供給される。そこで速度制御装置か
らは各インバータ装置101,102に対して対応する
電動機91,92の回転制御用の制御指令信号が、また
バルブ7に対して下降制御弁開閉制御用の制御指令信号
がそれぞれ生成供給され、乗りかご1の運行及び速度制
御が行われる。
【0030】制御装置11は、その詳細を図2に示した
とおり、搭載されたマイコン111と、インバータ駆動
回路(INVドライブA,B)112a,112b及び
バルブ駆動回路(バルブドライブ)113とで構成され
る。インバータ駆動回路112a,112bには、それ
ぞれ対応して速度検出器91a,92aからの速度帰還
信号が、またバルブ駆動回路113には油温センサ81
a,82aからの油温度信号、負荷圧力センサ6aから
の負荷圧力信号、及び乗りかご1の速度検出器1aから
のかご速度信号がそれぞれ供給される。
とおり、搭載されたマイコン111と、インバータ駆動
回路(INVドライブA,B)112a,112b及び
バルブ駆動回路(バルブドライブ)113とで構成され
る。インバータ駆動回路112a,112bには、それ
ぞれ対応して速度検出器91a,92aからの速度帰還
信号が、またバルブ駆動回路113には油温センサ81
a,82aからの油温度信号、負荷圧力センサ6aから
の負荷圧力信号、及び乗りかご1の速度検出器1aから
のかご速度信号がそれぞれ供給される。
【0031】そこで、マイコン111はインバータ駆動
回路112a,112b及びバルブ駆動回路113とと
もに、上記のように速度検出器91a,92aからの速
度帰還信号等を受けて制御指令信号である速度パターン
を生成するもので、その速度パターンは、インバータ駆
動回路112a,112bを介して対応するインバータ
装置101,102へ、またバルブ駆動回路113を介
してバルブ7へそれぞれ供給され制御するよう構成され
ている。
回路112a,112b及びバルブ駆動回路113とと
もに、上記のように速度検出器91a,92aからの速
度帰還信号等を受けて制御指令信号である速度パターン
を生成するもので、その速度パターンは、インバータ駆
動回路112a,112bを介して対応するインバータ
装置101,102へ、またバルブ駆動回路113を介
してバルブ7へそれぞれ供給され制御するよう構成され
ている。
【0032】図1及び図2に示した油圧エレベータの昇
降運行制御方法を、図3の速度パターン図、及び図4の
制御動作のフローチャートを参照して更に説明する。
降運行制御方法を、図3の速度パターン図、及び図4の
制御動作のフローチャートを参照して更に説明する。
【0033】すなわち、制御装置11から電動機91,
92及びバルブ7を駆動制御するために供給される速度
パターン、及びその速度パターンに基づき昇降運行され
る乗りかご1自体の速度パターンを、それぞれ図3
(b),(c)、及び図3(a)に示す。
92及びバルブ7を駆動制御するために供給される速度
パターン、及びその速度パターンに基づき昇降運行され
る乗りかご1自体の速度パターンを、それぞれ図3
(b),(c)、及び図3(a)に示す。
【0034】すなわち、図3(a)はこの油圧エレベー
タの乗りかご1自体の速度パターンを示すもので、乗り
かご1が速度2A(m/min)の定格速度と、始動後
から定格速度に至るまで、また定格速度から着床モード
に至るまではいずれも加速度2B(m/sec2 )の加
減速度で走行することを示している。
タの乗りかご1自体の速度パターンを示すもので、乗り
かご1が速度2A(m/min)の定格速度と、始動後
から定格速度に至るまで、また定格速度から着床モード
に至るまではいずれも加速度2B(m/sec2 )の加
減速度で走行することを示している。
【0035】この定格速度2A(m/min)、及び加
速度2B(m/sec2 )の加減速度を実現するため
に、この実施の形態では、各電動機91,92における
速度パターンを、それぞれ図3(b)及び(c)に示す
ように形成し、上記乗りかご1の速度パターン(図3
(a))に対し、それぞれ2分の1の速度(A)、及び
2分の1の加減速度(B)からなる速度パターンとなる
よう構成した。つまり、換言すれば、各電動機91,9
2の速度パターン(図3(b),(c))の合成によ
り、乗りかご1の速度パターン(図3(a))を得るも
のであり、少なくとも定格速度での運行時においては、
油圧ジャッキ4への油吐出量は各電動機91,92の並
列動作によって、油圧ポンプ51,52における各吐出
量の合計値、すなわち2倍の油吐出量で油圧ジャッキ4
が駆動されることを意味する。
速度2B(m/sec2 )の加減速度を実現するため
に、この実施の形態では、各電動機91,92における
速度パターンを、それぞれ図3(b)及び(c)に示す
ように形成し、上記乗りかご1の速度パターン(図3
(a))に対し、それぞれ2分の1の速度(A)、及び
2分の1の加減速度(B)からなる速度パターンとなる
よう構成した。つまり、換言すれば、各電動機91,9
2の速度パターン(図3(b),(c))の合成によ
り、乗りかご1の速度パターン(図3(a))を得るも
のであり、少なくとも定格速度での運行時においては、
油圧ジャッキ4への油吐出量は各電動機91,92の並
列動作によって、油圧ポンプ51,52における各吐出
量の合計値、すなわち2倍の油吐出量で油圧ジャッキ4
が駆動されることを意味する。
【0036】そこで、図4のフローチャートを参照し、
制御装置11における速度パターンの生成供給の手順を
以下詳細に説明する。すなわち、図4において、 (1)まず、乗りかご1が昇(降)許可状態(YES)
であるとき(ステップS1)、制御装置11はまず一方
のインバータ装置101に対し、速度パターン出力許可
を行うか否かを判断する(ステップS2)。
制御装置11における速度パターンの生成供給の手順を
以下詳細に説明する。すなわち、図4において、 (1)まず、乗りかご1が昇(降)許可状態(YES)
であるとき(ステップS1)、制御装置11はまず一方
のインバータ装置101に対し、速度パターン出力許可
を行うか否かを判断する(ステップS2)。
【0037】(2)ステップS2において、一方のイン
バータ装置101に対し速度パターン出力許可が行われ
た(YES)場合、制御装置11は、図3に示すタイミ
ングT0 を開始点として、インバータ装置101を介し
て電動機91に対し、図3(b)に示す速度パターンを
出力する(ステップS3)。このときの始動時の加速度
はB(m/sec2 )である。
バータ装置101に対し速度パターン出力許可が行われ
た(YES)場合、制御装置11は、図3に示すタイミ
ングT0 を開始点として、インバータ装置101を介し
て電動機91に対し、図3(b)に示す速度パターンを
出力する(ステップS3)。このときの始動時の加速度
はB(m/sec2 )である。
【0038】なお、上記ステップS1,S2において、
昇(降)許可及び速度パターン出力許可がない場合(N
O)はいずれも終了する。
昇(降)許可及び速度パターン出力許可がない場合(N
O)はいずれも終了する。
【0039】(3)次に、制御装置11は、乗りかご1
の昇(降)始動が完了したか否かを判断する(ステップ
S4)。
の昇(降)始動が完了したか否かを判断する(ステップ
S4)。
【0040】(4)制御装置11は、乗りかご1の始動
が完了した(YES)と判断したとき、図3のタイミン
グT1 を開始点として、図3(c)に示す速度パターン
を他方のインバータ装置102を介して電動機92へ出
力する(ステップS5)。
が完了した(YES)と判断したとき、図3のタイミン
グT1 を開始点として、図3(c)に示す速度パターン
を他方のインバータ装置102を介して電動機92へ出
力する(ステップS5)。
【0041】つまり、乗りかご1の始動時の速度パター
ンにおいて、他方の電動機92は、一方の電動機91の
始動タイミングT0 に対し、ディレー(遅延)したタイ
ミングT1 で始動開始する。従って、乗りかご1の始動
は、電動機91の1台にて行なわれることから、油圧ジ
ャッキ4は作動油の低吐出領域による精度の良い制御が
行われ、スムーズにかつ迅速な走行開始が行われる。
ンにおいて、他方の電動機92は、一方の電動機91の
始動タイミングT0 に対し、ディレー(遅延)したタイ
ミングT1 で始動開始する。従って、乗りかご1の始動
は、電動機91の1台にて行なわれることから、油圧ジ
ャッキ4は作動油の低吐出領域による精度の良い制御が
行われ、スムーズにかつ迅速な走行開始が行われる。
【0042】その後、タイミングT1 以降は電動機92
による回転始動も開始され、電動機91の回転駆動に加
わることから、乗りかご1は、定格速度2A(m/mi
n)への到達に向け、タイミングT1 〜T2 の間、加速
度2B(m/sec2 )の速度で加速運行される。
による回転始動も開始され、電動機91の回転駆動に加
わることから、乗りかご1は、定格速度2A(m/mi
n)への到達に向け、タイミングT1 〜T2 の間、加速
度2B(m/sec2 )の速度で加速運行される。
【0043】もっとも、乗りかご1の始動後着床モード
に入るタイミングT5 までの運行途中では、インバータ
制御により個々に適宜加減速制御が可能である。例えば
図3に示した速度パターンでタイミングT3 からT4 に
かけての減速状態に入る際には、他方の電動機92の減
速開始(タイミングT4 )に先立ち、一方の電動機91
のみをそれより早いタイミングT3 で減速制御すること
で、吐出量制御が円滑に行われ、乗りかご1の減速がス
ムーズに行われる。
に入るタイミングT5 までの運行途中では、インバータ
制御により個々に適宜加減速制御が可能である。例えば
図3に示した速度パターンでタイミングT3 からT4 に
かけての減速状態に入る際には、他方の電動機92の減
速開始(タイミングT4 )に先立ち、一方の電動機91
のみをそれより早いタイミングT3 で減速制御すること
で、吐出量制御が円滑に行われ、乗りかご1の減速がス
ムーズに行われる。
【0044】(5)次に、定格速度での運行を経て制御
装置11は、着床モードにあるかどうか判断する(ステ
ップS6)。着床モード(YES)の場合、制御装置1
1からの速度パターン(図3(b))の出力はタイミン
グT5 で零となり、一方の電動機91は停止する(ステ
ップS7)。もしも、ここで着床モードでない(NO)
場合は、上記ステップS3に戻る。
装置11は、着床モードにあるかどうか判断する(ステ
ップS6)。着床モード(YES)の場合、制御装置1
1からの速度パターン(図3(b))の出力はタイミン
グT5 で零となり、一方の電動機91は停止する(ステ
ップS7)。もしも、ここで着床モードでない(NO)
場合は、上記ステップS3に戻る。
【0045】(6)前記着床モード以降は、制御装置1
1は乗りかご1が次階へ着床するかどうか判断する(ス
テップS8)。ここで着床と判断した場合(YES)、
図3(c)に示す速度パターンの出力もタイミングT6
で零となり、他方の電動機92も停止し、図3(a)に
示すように乗りかご1は停止する(ステップS9)。な
お、ステップS8で次階への着床とは判断しない(N
O)場合は、ステップS5に戻り、再び両電動機91,
92の回転動作が継続する。
1は乗りかご1が次階へ着床するかどうか判断する(ス
テップS8)。ここで着床と判断した場合(YES)、
図3(c)に示す速度パターンの出力もタイミングT6
で零となり、他方の電動機92も停止し、図3(a)に
示すように乗りかご1は停止する(ステップS9)。な
お、ステップS8で次階への着床とは判断しない(N
O)場合は、ステップS5に戻り、再び両電動機91,
92の回転動作が継続する。
【0046】つまり、乗りかご1の着床モードの速度パ
ターンでは、他方の電動機92は、電動機91に対し、
タイミングT5 〜T6 の時間、ディレー(遅延)して停
止するので、始動時と同様に着床時にも電動機1台での
運行制御が行なわれ、作動油は低吐出領域で作動するか
ら精度の良い制御が行われ、乗りかご1はスムーズにか
つ迅速に着床できる。
ターンでは、他方の電動機92は、電動機91に対し、
タイミングT5 〜T6 の時間、ディレー(遅延)して停
止するので、始動時と同様に着床時にも電動機1台での
運行制御が行なわれ、作動油は低吐出領域で作動するか
ら精度の良い制御が行われ、乗りかご1はスムーズにか
つ迅速に着床できる。
【0047】もしも、ここで仮に2台の電動機91,9
2の始動を並列運転で同時に行い、しかもディレー作動
させたのと同程度に円滑かつ迅速に始動を行なおうとす
るには、油圧ポンプ51,52の低吐出領域における油
吐出量をその2分の1にする必要があり、各油圧ポンプ
51,52はより低速度回転が要求される。しかし、油
圧ポンプ51,52の更なる低速度回転は、より多くの
油の漏れ量をもたらし、良好な制御ができなくなり好ま
しくない。この現象は着床モードにおいても同様であ
る。また、このことは回転数制御方式とは異なる流量制
御方式において、パワーユニットを2台接続し、組み込
まれた2台の電動機がともに定速回転状態で始動及び着
床制御を行う場合も同じことが言える。
2の始動を並列運転で同時に行い、しかもディレー作動
させたのと同程度に円滑かつ迅速に始動を行なおうとす
るには、油圧ポンプ51,52の低吐出領域における油
吐出量をその2分の1にする必要があり、各油圧ポンプ
51,52はより低速度回転が要求される。しかし、油
圧ポンプ51,52の更なる低速度回転は、より多くの
油の漏れ量をもたらし、良好な制御ができなくなり好ま
しくない。この現象は着床モードにおいても同様であ
る。また、このことは回転数制御方式とは異なる流量制
御方式において、パワーユニットを2台接続し、組み込
まれた2台の電動機がともに定速回転状態で始動及び着
床制御を行う場合も同じことが言える。
【0048】以上説明の各速度パターン等の制御指令信
号によるインバータ装置101,102の制御は、図2
に示した構成の制御装置11内で行われるが、特にマイ
コン111を中心として実行される制御手順を図5のフ
ローチャートを参照して説明する。すなわち、 (1)制御装置11のマイコン111内のROM等に
は、電動機91,92等の台数データ及び速度パターン
作成のための諸データが予め設定されている。そこで、
マイコン111内の速度パターン演算手段では、電動機
91,92等の台数データ及び速度パターン作成のため
の他の諸データをもとに速度パターンを作成する(ステ
ップS21)。
号によるインバータ装置101,102の制御は、図2
に示した構成の制御装置11内で行われるが、特にマイ
コン111を中心として実行される制御手順を図5のフ
ローチャートを参照して説明する。すなわち、 (1)制御装置11のマイコン111内のROM等に
は、電動機91,92等の台数データ及び速度パターン
作成のための諸データが予め設定されている。そこで、
マイコン111内の速度パターン演算手段では、電動機
91,92等の台数データ及び速度パターン作成のため
の他の諸データをもとに速度パターンを作成する(ステ
ップS21)。
【0049】(2)次に、同様にマイコン111内のR
OM等にはパターン遅延時間が予め設定されており、マ
イコン111内の速度パターン出力切り換え手段は、速
度パターン演算手段からの速度パターンと、同じくマイ
コン111内の速度パターンディレー作成手段からの切
り替え情報とを導入し、各電動機91,92に対応した
切り換え信号を導出する(ステップS22)。
OM等にはパターン遅延時間が予め設定されており、マ
イコン111内の速度パターン出力切り換え手段は、速
度パターン演算手段からの速度パターンと、同じくマイ
コン111内の速度パターンディレー作成手段からの切
り替え情報とを導入し、各電動機91,92に対応した
切り換え信号を導出する(ステップS22)。
【0050】(3)そこで、電動機91,92に対応し
た切り換え信号は速度パターン出力手段から出力され
(ステップS23)、マイコン111内の速度制御手段
は速度検知器91a,92aからの速度帰還信号、及び
乗りかご1からの速度帰還信号を導入し、予め定めた速
度パターンに則して運行されるよう補正された制御指令
信号を生成し、各インバータ装置101,102に供給
する(ステップS24)。
た切り換え信号は速度パターン出力手段から出力され
(ステップS23)、マイコン111内の速度制御手段
は速度検知器91a,92aからの速度帰還信号、及び
乗りかご1からの速度帰還信号を導入し、予め定めた速
度パターンに則して運行されるよう補正された制御指令
信号を生成し、各インバータ装置101,102に供給
する(ステップS24)。
【0051】以上のようにして、制御装置11は制御指
令信号を生成し、各インバータ装置101,102に供
給制御する。
令信号を生成し、各インバータ装置101,102に供
給制御する。
【0052】なお、上記説明では、インバータ装置10
1,102に対する制御指令信号の供給制御について説
明したが、バルブ7の開閉制御は、従来と同様に、乗り
かご1の上昇運行時は、各油圧ポンプ51,52の回転
数制御により、作動油がバルブ7の逆止弁を押し上げ、
油圧ジャッキ4のシリンダ内に吐出し、また下降運行時
には、制御装置11からの上記制御指令信号に基づく流
量制御弁(下降制御弁)に対する電流制御のオン操作に
より、油タンク81,82から作動油を還流させる。こ
のとき、各電動機91,92はその作動油のシリンダか
らの還流により逆回転する。
1,102に対する制御指令信号の供給制御について説
明したが、バルブ7の開閉制御は、従来と同様に、乗り
かご1の上昇運行時は、各油圧ポンプ51,52の回転
数制御により、作動油がバルブ7の逆止弁を押し上げ、
油圧ジャッキ4のシリンダ内に吐出し、また下降運行時
には、制御装置11からの上記制御指令信号に基づく流
量制御弁(下降制御弁)に対する電流制御のオン操作に
より、油タンク81,82から作動油を還流させる。こ
のとき、各電動機91,92はその作動油のシリンダか
らの還流により逆回転する。
【0053】以上説明のように、この第1の実施の形態
による油圧エレベータは、まず良好な始動及び着床制御
を得るために、始動時(タイミングT0 )からタイミン
グT1 まで、及び着床モードのタイミングT5 からタイ
ミングT6 の各間は、いずれか一方の電動機91(また
は電動機92)によるインバータ制御を行い、タイミン
グT1 からタイミングT5 までの間の特に定格速度運行
時は、2台の電動機91,92による油圧ポンプ51,
52の可変速制御によって、各電動機91,92の合計
出力、つまり1台の電動機のときの2倍の油吐出量を得
て運行されるので、大きな積載荷重及び高速化が可能で
ある。
による油圧エレベータは、まず良好な始動及び着床制御
を得るために、始動時(タイミングT0 )からタイミン
グT1 まで、及び着床モードのタイミングT5 からタイ
ミングT6 の各間は、いずれか一方の電動機91(また
は電動機92)によるインバータ制御を行い、タイミン
グT1 からタイミングT5 までの間の特に定格速度運行
時は、2台の電動機91,92による油圧ポンプ51,
52の可変速制御によって、各電動機91,92の合計
出力、つまり1台の電動機のときの2倍の油吐出量を得
て運行されるので、大きな積載荷重及び高速化が可能で
ある。
【0054】なお、この実施の形態のように、制御装置
11から各電動機91,92に与えられる速度パターン
(図3(b),(c))は、指令開始のタイミングが異
なるのみでともに同じ形状の速度パターンを示すもので
あるから、制御装置11における制御指令信号形成ため
の演算操作の簡易化が可能である。
11から各電動機91,92に与えられる速度パターン
(図3(b),(c))は、指令開始のタイミングが異
なるのみでともに同じ形状の速度パターンを示すもので
あるから、制御装置11における制御指令信号形成ため
の演算操作の簡易化が可能である。
【0055】また、この実施の形態では、電動機91,
92及びインバータ装置101,102をそれぞれ2台
及び2個設けて構成したが、配管61を3分岐以上とな
るよう構成し、それぞれ3台及び3個以上設けて、これ
らを3台及び3個以上の電動機を制御装置11で制御す
るように構成しても良い。なお、その場合でも、制御装
置11はその複数個のインバータ装置相互にタイミング
差(遅延)を持たせて始動及び着床制御されるよう速度
パターンを形成して供給することにより、同様に円滑な
始動及び着床操作が可能となる。
92及びインバータ装置101,102をそれぞれ2台
及び2個設けて構成したが、配管61を3分岐以上とな
るよう構成し、それぞれ3台及び3個以上設けて、これ
らを3台及び3個以上の電動機を制御装置11で制御す
るように構成しても良い。なお、その場合でも、制御装
置11はその複数個のインバータ装置相互にタイミング
差(遅延)を持たせて始動及び着床制御されるよう速度
パターンを形成して供給することにより、同様に円滑な
始動及び着床操作が可能となる。
【0056】上記第1の実施の形態では、図1に示した
ように、配管61に接続されたバルブ7を1個とし、油
圧ポンプ側の配管61を分岐することで複数の油圧ポン
プ51,52を構成したが、予め分岐された配管61に
複数個のバルブを設け、それぞれ複数の油圧ポンプ5
1,52に接続されるように構成しても良い。
ように、配管61に接続されたバルブ7を1個とし、油
圧ポンプ側の配管61を分岐することで複数の油圧ポン
プ51,52を構成したが、予め分岐された配管61に
複数個のバルブを設け、それぞれ複数の油圧ポンプ5
1,52に接続されるように構成しても良い。
【0057】図6及び図7はバルブを複数の油圧ポンプ
51,52にそれぞれ対応するよう複数個設けた油圧エ
レベータの第2の実施の形態を示す構成図で、制御装置
11が2個のバルブ71,72を制御する点が相違し、
他の主要部は第1の実施の形態と同様であるので、特に
相違する部分についてのみ説明する。
51,52にそれぞれ対応するよう複数個設けた油圧エ
レベータの第2の実施の形態を示す構成図で、制御装置
11が2個のバルブ71,72を制御する点が相違し、
他の主要部は第1の実施の形態と同様であるので、特に
相違する部分についてのみ説明する。
【0058】すなわち、制御装置11は、図7に示した
とおり、マイコン111と、インバータ駆動回路112
a,112b及びバルブ駆動回路(バルブドライブA,
B)113a,113bとで構成され、インバータ駆動
回路112a,112bには、第1の実施の形態と同様
にそれぞれ対応して速度検出器91a,92aからの速
度帰還信号が、またバルブ駆動回路113a,113b
にはそれぞれ対応して油温センサ81a,82aからの
油温度信号、負荷圧力センサ6aからの負荷圧力信号、
及び乗りかご1の速度検出器1aからのかご速度信号が
それぞれ供給される。
とおり、マイコン111と、インバータ駆動回路112
a,112b及びバルブ駆動回路(バルブドライブA,
B)113a,113bとで構成され、インバータ駆動
回路112a,112bには、第1の実施の形態と同様
にそれぞれ対応して速度検出器91a,92aからの速
度帰還信号が、またバルブ駆動回路113a,113b
にはそれぞれ対応して油温センサ81a,82aからの
油温度信号、負荷圧力センサ6aからの負荷圧力信号、
及び乗りかご1の速度検出器1aからのかご速度信号が
それぞれ供給される。
【0059】マイコン111は、速度検出器91a,9
2aからの速度帰還信号等を受けて制御指令信号である
速度パターンを生成し、インバータ駆動回路112a,
112bから対応する各インバータ装置101,102
へ、またバルブ駆動回路113a,113bは各バルブ
71,72を対応制御するよう構成した。
2aからの速度帰還信号等を受けて制御指令信号である
速度パターンを生成し、インバータ駆動回路112a,
112bから対応する各インバータ装置101,102
へ、またバルブ駆動回路113a,113bは各バルブ
71,72を対応制御するよう構成した。
【0060】図6及び図7に示した油圧エレベータは、
このように各油圧ポンプ51,52に対応してバルブ7
1,72を構成配置したものであり、制御装置11がイ
ンバータ装置101,102をそれぞれ制御するように
各バルブ71,72を個別に制御する。
このように各油圧ポンプ51,52に対応してバルブ7
1,72を構成配置したものであり、制御装置11がイ
ンバータ装置101,102をそれぞれ制御するように
各バルブ71,72を個別に制御する。
【0061】従って、この油圧エレベータの昇降運行制
御も、第1の実施の形態で示した図3の速度パターン
図、及び図4の制御動作のフローチャートによる説明と
同様であり、始動時と着床モードのときにはいずれか一
方の電動機のみの作動により、低吐出領域での円滑な始
動及び着床を可能とするとともに、定格運行時は速度2
A(m/min)の定格速度、また始動後のタイミング
T1 からT2 、及びタイミングT3 からT5 の間は加速
度2B(m/sec2 )の加減速度を形成し、積載荷重
の増加と運行の高速化が実現できる。なお、マイコン1
11を中心としたその制御手順も図5に示した第1の実
施の形態と同様である。
御も、第1の実施の形態で示した図3の速度パターン
図、及び図4の制御動作のフローチャートによる説明と
同様であり、始動時と着床モードのときにはいずれか一
方の電動機のみの作動により、低吐出領域での円滑な始
動及び着床を可能とするとともに、定格運行時は速度2
A(m/min)の定格速度、また始動後のタイミング
T1 からT2 、及びタイミングT3 からT5 の間は加速
度2B(m/sec2 )の加減速度を形成し、積載荷重
の増加と運行の高速化が実現できる。なお、マイコン1
11を中心としたその制御手順も図5に示した第1の実
施の形態と同様である。
【0062】以上説明のように、第2の実施の形態によ
る油圧エレベータも、制御装置11はそれぞれ2台の電
動機91,92や2台の油圧ポンプ51,52、及び2
個の油圧バルブ71,72を制御するよう、複数台構成
としたので、複数倍の油吐出量を得ることができ、大き
な積載荷重及び高速度運行が可能となると同時に、各構
成において、それぞれ遅延を持たせて制御指令信号を供
給することから、油圧ジャッキ4は1台の油圧ポンプに
よる低吐出領域での始動及び着床により、始動時及び着
床時の円滑な制御が可能となる。
る油圧エレベータも、制御装置11はそれぞれ2台の電
動機91,92や2台の油圧ポンプ51,52、及び2
個の油圧バルブ71,72を制御するよう、複数台構成
としたので、複数倍の油吐出量を得ることができ、大き
な積載荷重及び高速度運行が可能となると同時に、各構
成において、それぞれ遅延を持たせて制御指令信号を供
給することから、油圧ジャッキ4は1台の油圧ポンプに
よる低吐出領域での始動及び着床により、始動時及び着
床時の円滑な制御が可能となる。
【0063】上記、図1及び図6に示した第1及び第2
の実施の形態では、いずれも電動機91,92を2台
(複数台)設置する構成としたが、電動機91,92を
1台に置き換えて配置構成することができる。
の実施の形態では、いずれも電動機91,92を2台
(複数台)設置する構成としたが、電動機91,92を
1台に置き換えて配置構成することができる。
【0064】すなわち、図8はこの発明による油圧エレ
ベータの第3の実施の形態を示す構成図で、1台の電動
機91により2台(複数台)の油圧ポンプ51,52を
制御するように構成した。この1台の電動機91は、制
御装置11からの制御指令信号を受け、インバータ制御
により2台の油圧ポンプ51,52のいずれか一方のみ
の運転または双方同時の運転を行うよう制御するととも
に、制御装置11は、それに対応して2個のバルブ7
1,72を開閉制御する。
ベータの第3の実施の形態を示す構成図で、1台の電動
機91により2台(複数台)の油圧ポンプ51,52を
制御するように構成した。この1台の電動機91は、制
御装置11からの制御指令信号を受け、インバータ制御
により2台の油圧ポンプ51,52のいずれか一方のみ
の運転または双方同時の運転を行うよう制御するととも
に、制御装置11は、それに対応して2個のバルブ7
1,72を開閉制御する。
【0065】この第3の実施の形態では、以上のように
構成し、乗りかご1を2台(複数台)の油圧ポンプ5
1,52で運行制御を行うことから、上記第1及び第2
の実施の形態と同様に、積載荷重の増大と円滑な始動及
び着床操作が可能である。
構成し、乗りかご1を2台(複数台)の油圧ポンプ5
1,52で運行制御を行うことから、上記第1及び第2
の実施の形態と同様に、積載荷重の増大と円滑な始動及
び着床操作が可能である。
【0066】また、図1、図6及び図8に示した構成か
らなる第1、第2及び第3の各実施の形態では、いずれ
も各2台の電動機91,92をインバータ制御を行うよ
う説明したが、いずれか一方のみインバータ制御を行っ
ても良い。
らなる第1、第2及び第3の各実施の形態では、いずれ
も各2台の電動機91,92をインバータ制御を行うよ
う説明したが、いずれか一方のみインバータ制御を行っ
ても良い。
【0067】すなわち、図9はこの発明による油圧エレ
ベータの第4の実施の形態を示す構成図で、いずれか一
方(電動機91)のみをインバータ制御を行い、他方
(電動機92)は定速度回転により、接続される油圧ポ
ンプ53を定吐出量型とした。このように、この実施の
形態の油圧エレベータは、インバータによる回転数制御
方式で速度制御を行う電動機91と、定速度回転の流量
制御方式による電動機92との組合わせ構成し、全体と
して吐出油量の増大を図りつつ、始動及び着床時におけ
る走行性能の向上を実現するものである。図9で63は
油戻し用の配管を示す。
ベータの第4の実施の形態を示す構成図で、いずれか一
方(電動機91)のみをインバータ制御を行い、他方
(電動機92)は定速度回転により、接続される油圧ポ
ンプ53を定吐出量型とした。このように、この実施の
形態の油圧エレベータは、インバータによる回転数制御
方式で速度制御を行う電動機91と、定速度回転の流量
制御方式による電動機92との組合わせ構成し、全体と
して吐出油量の増大を図りつつ、始動及び着床時におけ
る走行性能の向上を実現するものである。図9で63は
油戻し用の配管を示す。
【0068】このように、この実施の形態による油圧エ
レベータは、複数台の油圧ポンプ51,53を備え、制
御装置11からの制御指令信号が、少なくとも1台の油
圧ポンプ51を駆動する電動機91に対し供給されるの
で、始動時や着床時の制御が円滑に行われ、乗り心地が
良く、また着床精度の高い安定した走行特性が得られ
る。
レベータは、複数台の油圧ポンプ51,53を備え、制
御装置11からの制御指令信号が、少なくとも1台の油
圧ポンプ51を駆動する電動機91に対し供給されるの
で、始動時や着床時の制御が円滑に行われ、乗り心地が
良く、また着床精度の高い安定した走行特性が得られ
る。
【0069】いずれにしも、上記各実施の形態による油
圧エレベータは、油圧ポンプを複数台で構成し、大吐出
量を実現できるとともに、その中で少なくとも1台の油
圧ポンプをインバータによる回転数制御方式としたこと
によって、はじめて始動及び着床時の操作が円滑に行わ
れると同時に電源容量の効率的利用と省エネルギーが可
能となった。
圧エレベータは、油圧ポンプを複数台で構成し、大吐出
量を実現できるとともに、その中で少なくとも1台の油
圧ポンプをインバータによる回転数制御方式としたこと
によって、はじめて始動及び着床時の操作が円滑に行わ
れると同時に電源容量の効率的利用と省エネルギーが可
能となった。
【0070】次に、インバータ制御によるダブルユニッ
ト方式において、油圧バルブを油圧ポンプと油タンクと
の間に配置することによって、乗りかごの下降始動時に
必要としたバルブ入出力間の複雑な圧力合わせを不要と
し、円滑な下降始動を可能とすることができる。
ト方式において、油圧バルブを油圧ポンプと油タンクと
の間に配置することによって、乗りかごの下降始動時に
必要としたバルブ入出力間の複雑な圧力合わせを不要と
し、円滑な下降始動を可能とすることができる。
【0071】図10は本発明による油圧エレベータの第
5の実施の形態を示す構成図で、この第5の実施の形態
は図6に示した第2の実施の形態の構成とは相違し、バ
ルブ71,72を、それぞれ各油圧ポンプ51,52と
共通の油タンク8との間に設けたことによって、始動時
のバルブ入出力間の圧力合わせを不要としものである。
5の実施の形態を示す構成図で、この第5の実施の形態
は図6に示した第2の実施の形態の構成とは相違し、バ
ルブ71,72を、それぞれ各油圧ポンプ51,52と
共通の油タンク8との間に設けたことによって、始動時
のバルブ入出力間の圧力合わせを不要としものである。
【0072】すなわち、バルブ71,72はいずれも逆
止弁と流量制御弁(下降制御弁)との2つの機能を有
し、乗りかご1の降下運行時は、制御装置11からの指
令値に応じてバルブ71,72の流量制御弁の開度が決
定される。なお、図10で121、122はそれぞれリ
リーフバルブを示す。
止弁と流量制御弁(下降制御弁)との2つの機能を有
し、乗りかご1の降下運行時は、制御装置11からの指
令値に応じてバルブ71,72の流量制御弁の開度が決
定される。なお、図10で121、122はそれぞれリ
リーフバルブを示す。
【0073】この第5の実施の形態における油圧エレベ
ータの制御動作の詳細を図11ないし図14を参照して
説明する。なお、以下の説明では、各バルブ71,72
とも同様な動作を行うことから、一方のバルブ71の系
の動作を主に説明し、他方のバルブ72の系の動作の説
明は省略する。
ータの制御動作の詳細を図11ないし図14を参照して
説明する。なお、以下の説明では、各バルブ71,72
とも同様な動作を行うことから、一方のバルブ71の系
の動作を主に説明し、他方のバルブ72の系の動作の説
明は省略する。
【0074】すなわち、図11(a)(b)は、バルブ
71における流量制御弁(下降制御弁)の流量特性を示
したものであり、いまバルブ71に制御装置11から制
御指令信号の指令値VI を与えるとバルブ71から流量
QV が出力されるものとする。指令値VI が零の場合に
はバルブ71は逆止弁はもとより流量制御弁は閉じら
れ、バルブ流量は得られず油圧エレベータは停止状態に
あり、この状態ではバルブ71には負荷圧力がかかる。
71における流量制御弁(下降制御弁)の流量特性を示
したものであり、いまバルブ71に制御装置11から制
御指令信号の指令値VI を与えるとバルブ71から流量
QV が出力されるものとする。指令値VI が零の場合に
はバルブ71は逆止弁はもとより流量制御弁は閉じら
れ、バルブ流量は得られず油圧エレベータは停止状態に
あり、この状態ではバルブ71には負荷圧力がかかる。
【0075】そこで、図11(b)に示すように、バル
ブ71に指令値VI が与えられ、その指令値VI がVIS
t となった時点で、油がバルブ71の流量制御弁が開い
て流れ始め、さらに指令値VI を上昇させていくと、こ
の指令値VI の大きさに従って、ほぼ線形に流量増加が
得られる。指令値VI がVIHとなると流量はQVHとな
り、バルブ71の流量制御弁は全開状態となるから、こ
れ以上指令値VI を上昇させても流量が変化しなくな
る。
ブ71に指令値VI が与えられ、その指令値VI がVIS
t となった時点で、油がバルブ71の流量制御弁が開い
て流れ始め、さらに指令値VI を上昇させていくと、こ
の指令値VI の大きさに従って、ほぼ線形に流量増加が
得られる。指令値VI がVIHとなると流量はQVHとな
り、バルブ71の流量制御弁は全開状態となるから、こ
れ以上指令値VI を上昇させても流量が変化しなくな
る。
【0076】そこで、乗りかご1の停止状態から、上昇
運行始動がなされ、油圧ポンプ51の回転数制御により
流量制御が行われる場合は、バルブ71の逆止弁は全開
状態となる。
運行始動がなされ、油圧ポンプ51の回転数制御により
流量制御が行われる場合は、バルブ71の逆止弁は全開
状態となる。
【0077】すなわち、乗りかご1の上昇運行時の動作
を説明するに、制御装置11からエレベータの上昇運転
指令がインバータ装置101及びバルブ71に出力され
ると、まず電動機91が回転し始め、同時にバルブ71
は開状態となる。このとき、油圧ポンプ51の入出力間
に圧力差は生じていないので、始動時のショックは発生
しない。
を説明するに、制御装置11からエレベータの上昇運転
指令がインバータ装置101及びバルブ71に出力され
ると、まず電動機91が回転し始め、同時にバルブ71
は開状態となる。このとき、油圧ポンプ51の入出力間
に圧力差は生じていないので、始動時のショックは発生
しない。
【0078】その後、制御装置11によって生成された
速度パターンに基づく速度基準に従い、電動機91の回
転数が制御されるから、これによって油圧ポンプ51か
らの油吐出量が制御され、油圧ジャッキ4のプランジャ
4aが作動して乗りかご1の上昇運転が行われる。
速度パターンに基づく速度基準に従い、電動機91の回
転数が制御されるから、これによって油圧ポンプ51か
らの油吐出量が制御され、油圧ジャッキ4のプランジャ
4aが作動して乗りかご1の上昇運転が行われる。
【0079】そこで、エレベータの停止を経て、次に制
御装置11から下降運転指令が出力されると、まずバル
ブ71の流量制御弁は徐々に開状態となり、油圧ジャッ
キ4からの油は、油圧ポンプ51を経て電動機91を逆
回転させつつ、バルブ71を介して油タンク8に還流さ
れる。このときも、油圧ポンプ51の入出力間に圧力差
はないので、下降始動時にショックは発生しない。
御装置11から下降運転指令が出力されると、まずバル
ブ71の流量制御弁は徐々に開状態となり、油圧ジャッ
キ4からの油は、油圧ポンプ51を経て電動機91を逆
回転させつつ、バルブ71を介して油タンク8に還流さ
れる。このときも、油圧ポンプ51の入出力間に圧力差
はないので、下降始動時にショックは発生しない。
【0080】このようにして、制御装置11によって生
成された速度パターンに基づく速度基準に従って、電動
機91の逆回転数の制御によって、油圧ポンプ51から
の油吐出量は制御され、乗りかご1の下降運転が制御さ
れる。
成された速度パターンに基づく速度基準に従って、電動
機91の逆回転数の制御によって、油圧ポンプ51から
の油吐出量は制御され、乗りかご1の下降運転が制御さ
れる。
【0081】次に上述の油圧エレベータの上昇、及び下
降運転の動作を、油圧エレベータ上昇時の動作シーケン
スを示した図12、及び下降時の動作シーケンスを示し
た図13をそれぞれ参照して詳細に説明する。
降運転の動作を、油圧エレベータ上昇時の動作シーケン
スを示した図12、及び下降時の動作シーケンスを示し
た図13をそれぞれ参照して詳細に説明する。
【0082】まず、上昇時の動作シーケンスは、図12
(a)において制御装置11において、上昇方向選択信
号DIR<U>が生成されると、図12(b)に示すよ
うに、時間tPMS 経過後に油圧ポンプ51の動作許可信
号PMCが生成され、この動作許可信号PMCにより油
圧ポンプ51が回転を始める。
(a)において制御装置11において、上昇方向選択信
号DIR<U>が生成されると、図12(b)に示すよ
うに、時間tPMS 経過後に油圧ポンプ51の動作許可信
号PMCが生成され、この動作許可信号PMCにより油
圧ポンプ51が回転を始める。
【0083】次に、図12(c)に示すように、制御装
置11において生成されたバルブ動作許可信号VLE
は、油圧ポンプ51の動作許可信号PMCの生成後、時
間tPMRS経過して生成供給され、バルブ71を全開にす
る。すなわち、図12(e)に示すタイミングで、バル
ブ71を全開するための制御電流VIHが制御装置11か
らバルブ71に供給される。
置11において生成されたバルブ動作許可信号VLE
は、油圧ポンプ51の動作許可信号PMCの生成後、時
間tPMRS経過して生成供給され、バルブ71を全開にす
る。すなわち、図12(e)に示すタイミングで、バル
ブ71を全開するための制御電流VIHが制御装置11か
らバルブ71に供給される。
【0084】このようにして、上昇時は始動直後にバル
ブ71は全開し、油圧ポンプ51により流量制御が行な
われ、乗りかご1の速度制御が行われる。所定の速度基
準で走行後に減速して停止する指令が出力されると、図
12(d)に示すように、まずバルブ動作許可信号VL
Eが解除されて零となり、その時間tPME 後に図12
(b)に示すように動作許可信号PMCを、さらに時間
tDIRE後に図12(a)に示すように上昇方向選択信号
DIR<U>は解除される。
ブ71は全開し、油圧ポンプ51により流量制御が行な
われ、乗りかご1の速度制御が行われる。所定の速度基
準で走行後に減速して停止する指令が出力されると、図
12(d)に示すように、まずバルブ動作許可信号VL
Eが解除されて零となり、その時間tPME 後に図12
(b)に示すように動作許可信号PMCを、さらに時間
tDIRE後に図12(a)に示すように上昇方向選択信号
DIR<U>は解除される。
【0085】以上は上昇時の動作シーケンスであるが、
下降時の動作シーケンスは、図13(a)において下降
方向選択信号DIR<D>が生成されるとほぼ同時に、
図13(d)に示すように、バルブ動作許可信号VLE
が生成され、バルブ71の流量制御弁が開き始め、油圧
ジャッキ4側から油タンク8への油還流が開始される。
下降時の動作シーケンスは、図13(a)において下降
方向選択信号DIR<D>が生成されるとほぼ同時に、
図13(d)に示すように、バルブ動作許可信号VLE
が生成され、バルブ71の流量制御弁が開き始め、油圧
ジャッキ4側から油タンク8への油還流が開始される。
【0086】そこで図13(b)に示すように、バルブ
動作許可信号VLEが生成後の時間tPME 経過後に、油
圧ポンプ51の動作許可信号PMCが生成され、さらに
時間tPMRSの遅延を経て油圧ポンプ51が回転を始め
る。油圧ポンプ51が回転し始めてから所定時間経過後
にはじめて、流量制御機能はバルブ71から油圧ポンプ
51側に移行する。従って、流量制御が油圧ポンプ51
に移行後は、制御装置11は図13(e)に示すような
制御電流VIHをバルブ71に与え、バルブ71は全開と
なる。このように、この実施の形態では、下降始動当初
はまずバルブ71で流量制御が行われ、その後にバルブ
71を全開し、油圧ポンプ51の流量制御により乗りか
ご1の速度制御が行なわれるので、下降始動時の油圧ポ
ンプ51のショック動作の発生が回避される。
動作許可信号VLEが生成後の時間tPME 経過後に、油
圧ポンプ51の動作許可信号PMCが生成され、さらに
時間tPMRSの遅延を経て油圧ポンプ51が回転を始め
る。油圧ポンプ51が回転し始めてから所定時間経過後
にはじめて、流量制御機能はバルブ71から油圧ポンプ
51側に移行する。従って、流量制御が油圧ポンプ51
に移行後は、制御装置11は図13(e)に示すような
制御電流VIHをバルブ71に与え、バルブ71は全開と
なる。このように、この実施の形態では、下降始動当初
はまずバルブ71で流量制御が行われ、その後にバルブ
71を全開し、油圧ポンプ51の流量制御により乗りか
ご1の速度制御が行なわれるので、下降始動時の油圧ポ
ンプ51のショック動作の発生が回避される。
【0087】次に、油圧ポンプ51の流量制御により所
定の速度基準で走行後、減速し停止後は、図13(d)
に示すように、バルブ動作許可信号VLEは解除され、
その時間tPME 経過後図13(b)に示すように動作許
可信号PMCを、さらに時間tDIRE経過後、図13
(b)に示すように下降方向選択信号DIR<D>は解
除され停止する。
定の速度基準で走行後、減速し停止後は、図13(d)
に示すように、バルブ動作許可信号VLEは解除され、
その時間tPME 経過後図13(b)に示すように動作許
可信号PMCを、さらに時間tDIRE経過後、図13
(b)に示すように下降方向選択信号DIR<D>は解
除され停止する。
【0088】次に、上記動作シーケンス及び速度制御を
行う制御装置11内部の処理手順について図14を参照
して説明する。図14でVref は目標とする速度基準、
Vplg は乗りかご1の実速度を示し、本実施の形態では
乗りかご1に設置された速度検出器1aからの信号を実
速度としている。
行う制御装置11内部の処理手順について図14を参照
して説明する。図14でVref は目標とする速度基準、
Vplg は乗りかご1の実速度を示し、本実施の形態では
乗りかご1に設置された速度検出器1aからの信号を実
速度としている。
【0089】まず、油圧エレベータの上昇制御を行う場
合、制御装置11は図12により説明した始動時の動作
シーケンスを行った後、目標とする速度基準Vref と乗
りかご1の実速度Vplg との偏差に応じて、電動機91
の回転数を制御する。このときの油圧ポンプ51は、特
性上若干の油漏れは避けられず、油圧ポンプ51を回転
させても直ちには乗りかご1が動かない領域が存在する
から、始動制御と走行制御を効率よく行うために、所定
の動作シーケンスでバルブ71及び油圧ポンプ51を動
作させた後に速度制御を開始することが可能である。従
って、始動時の圧力合わせを必要とはしない。
合、制御装置11は図12により説明した始動時の動作
シーケンスを行った後、目標とする速度基準Vref と乗
りかご1の実速度Vplg との偏差に応じて、電動機91
の回転数を制御する。このときの油圧ポンプ51は、特
性上若干の油漏れは避けられず、油圧ポンプ51を回転
させても直ちには乗りかご1が動かない領域が存在する
から、始動制御と走行制御を効率よく行うために、所定
の動作シーケンスでバルブ71及び油圧ポンプ51を動
作させた後に速度制御を開始することが可能である。従
って、始動時の圧力合わせを必要とはしない。
【0090】すなわち、もしも油圧ポンプ51の漏れに
より、速度基準Vref と乗りかご実速度Vplg の間に偏
差が生じた場合には、制御装置11は、電動機91の回
転数を調整する。従って、従来のようにバイアスパター
ンと走行パターンを重畳させる必要もなくなる。
より、速度基準Vref と乗りかご実速度Vplg の間に偏
差が生じた場合には、制御装置11は、電動機91の回
転数を調整する。従って、従来のようにバイアスパター
ンと走行パターンを重畳させる必要もなくなる。
【0091】なお、油圧エレベータの下降制御を行う場
合、始動時にはバルブ71による流量制御を行うため、
制御装置11からはバルブ71への指令とともに油圧ポ
ンプ51へも指令を出力する必要があるが、その他の処
理は上昇制御と同様である。
合、始動時にはバルブ71による流量制御を行うため、
制御装置11からはバルブ71への指令とともに油圧ポ
ンプ51へも指令を出力する必要があるが、その他の処
理は上昇制御と同様である。
【0092】また、上記説明は一方(1台)を構成する
バルブ71、油圧ポンプ51及び電動機91について説
明したが、他方を構成するバルブ72、油圧ポンプ52
及び電動機92についても全く同様であり、また3台以
上の構成にも適用することができる。さらに、2台の構
成で、電動機のみを図8のように共通使用の1台とし、
バルブ71,72の開閉動作により、油圧ポンプ51,
52の切り替え制御を行っても良い。
バルブ71、油圧ポンプ51及び電動機91について説
明したが、他方を構成するバルブ72、油圧ポンプ52
及び電動機92についても全く同様であり、また3台以
上の構成にも適用することができる。さらに、2台の構
成で、電動機のみを図8のように共通使用の1台とし、
バルブ71,72の開閉動作により、油圧ポンプ51,
52の切り替え制御を行っても良い。
【0093】なお、第5の実施の形態では、2つの電動
機91,92と2つのバルブ71,72を同時に制御す
るものとして説明したが、第1及び第2の実施の形態と
同様に、始動時や着床時に限り一方の電動機及びバルブ
を制御し、始動及び着床時の動作の円滑化を図ることが
できると同時に、複数台の並列運転により大吐出量化及
び走行性能向上と、インバータ制御による省エネ化を図
ることが可能となる。
機91,92と2つのバルブ71,72を同時に制御す
るものとして説明したが、第1及び第2の実施の形態と
同様に、始動時や着床時に限り一方の電動機及びバルブ
を制御し、始動及び着床時の動作の円滑化を図ることが
できると同時に、複数台の並列運転により大吐出量化及
び走行性能向上と、インバータ制御による省エネ化を図
ることが可能となる。
【0094】また、第5の実施の形態では、図9に示し
た第4の実施の形態のように、機器を複数台で構成した
場合に、必ずしも全ての電動機をインバータ制御とする
必要はなく、電動機の一定回転による低吐出量型とイン
バータ制御による速度補正型との組み合わせ構成とする
こともできる。
た第4の実施の形態のように、機器を複数台で構成した
場合に、必ずしも全ての電動機をインバータ制御とする
必要はなく、電動機の一定回転による低吐出量型とイン
バータ制御による速度補正型との組み合わせ構成とする
こともできる。
【0095】以上のように、この第5の実施の形態で
は、油圧ポンプと油タンクの間に流量制御が可能なバル
ブを接続した簡単な構成で、油圧エレベータの乗りかご
が停止中の場合にも、油圧ポンプの入出口側の圧力が常
時油圧ジャッキの圧力とほぼ等しくすることが可能とな
り、従来行われた始動時の油圧シリンダ側と油圧ポンプ
側との間の機器のバラツキをも考慮した複雑な圧力合わ
せを行う必要がなくなり、始動時間が短縮され円滑かつ
迅速な運行が可能となる。
は、油圧ポンプと油タンクの間に流量制御が可能なバル
ブを接続した簡単な構成で、油圧エレベータの乗りかご
が停止中の場合にも、油圧ポンプの入出口側の圧力が常
時油圧ジャッキの圧力とほぼ等しくすることが可能とな
り、従来行われた始動時の油圧シリンダ側と油圧ポンプ
側との間の機器のバラツキをも考慮した複雑な圧力合わ
せを行う必要がなくなり、始動時間が短縮され円滑かつ
迅速な運行が可能となる。
【0096】以上の説明のように、本発明の油圧エレベ
ータは、1つの乗りかごに複数台の電動機、油圧ポンプ
を設け制御を行うことにより、大吐出量を得ることが可
能となり、また電動機の制御にインバータを用い、油圧
ポンプの可変速制御を用いることにより、始動から着床
までの走行特性を向上させ、かつ電源容量及び走行時の
省エネルギー化を図ることができる。
ータは、1つの乗りかごに複数台の電動機、油圧ポンプ
を設け制御を行うことにより、大吐出量を得ることが可
能となり、また電動機の制御にインバータを用い、油圧
ポンプの可変速制御を用いることにより、始動から着床
までの走行特性を向上させ、かつ電源容量及び走行時の
省エネルギー化を図ることができる。
【0097】
【発明の効果】本発明の油圧エレベータは、1つの乗り
かごに複数台の油圧ポンプを設けて大吐出量を得るとと
もに、また少なくとも1台の電動機にインバータ制御等
を採用し、制御指令信号による油圧ポンプの可変速制御
を行うことにより、最大積載荷重の増大と始動及び着床
時の走行特性の向上が可能となり、かつ電源容量及び走
行時の省エネルギー化を図ることができる。
かごに複数台の油圧ポンプを設けて大吐出量を得るとと
もに、また少なくとも1台の電動機にインバータ制御等
を採用し、制御指令信号による油圧ポンプの可変速制御
を行うことにより、最大積載荷重の増大と始動及び着床
時の走行特性の向上が可能となり、かつ電源容量及び走
行時の省エネルギー化を図ることができる。
【0098】また、本発明の油圧エレベータは、油圧ポ
ンプと油タンクとの間にバルブを配置した簡単な構成に
より、油圧エレベータの乗りかごが停止中の場合にも、
油圧ポンプの入口側と出口側をともに油圧ジャッキの圧
力に等しくなるように制御することが可能となることか
ら、始動時の油圧シリンダと油圧ポンプの複雑な圧力合
わせ操作を不要とし、始動時間の短縮化が可能となっ
た。
ンプと油タンクとの間にバルブを配置した簡単な構成に
より、油圧エレベータの乗りかごが停止中の場合にも、
油圧ポンプの入口側と出口側をともに油圧ジャッキの圧
力に等しくなるように制御することが可能となることか
ら、始動時の油圧シリンダと油圧ポンプの複雑な圧力合
わせ操作を不要とし、始動時間の短縮化が可能となっ
た。
【図1】本発明による油圧エレベータの第1の実施の形
態を示す構成図である。
態を示す構成図である。
【図2】図1に示した油圧エレベータの制御装置の構成
図である。
図である。
【図3】図1に示した油圧エレベータの制御装置から出
力される速度パターン図である。
力される速度パターン図である。
【図4】図1に示した油圧エレベータの昇降移動制御を
示すフローチャートである。
示すフローチャートである。
【図5】図2に示した制御装置の動作フローチャートで
ある。
ある。
【図6】この発明による油圧エレベータの第2の実施の
形態を示す構成図である。
形態を示す構成図である。
【図7】図6に示した油圧エレベータの制御装置の構成
図である。
図である。
【図8】この発明による油圧エレベータの第3の実施の
形態を示す構成図である。
形態を示す構成図である。
【図9】この発明による油圧エレベータの第4の実施の
形態を示す構成図である。
形態を示す構成図である。
【図10】この発明による油圧エレベータの第5の実施
の形態を示す構成図である。
の形態を示す構成図である。
【図11】図10に示した油圧エレベータのバルブの動
作説明図である。
作説明図である。
【図12】図10に示した油圧エレベータの上昇時の制
御タイミングチャートである。
御タイミングチャートである。
【図13】図10に示した油圧エレベータの下降時の制
御タイミングチャートである。
御タイミングチャートである。
【図14】図10に示した油圧エレベータの制御系を示
す説明図である。
す説明図である。
【図15】従来の油圧エレベータの構成図である。
【図16】他の従来の油圧エレベータの構成図である。
1 乗りかご 1a 速度検出器 4 油圧ジャッキ 5,51,52,53 油圧ポンプ 61,62,63 配管 6a 負荷圧力センサ 7,71,72,73 バルブ 8,81,82 油タンク 9,91,92 電動機 10,101,102 インバータ装置 11 制御装置 12 交流電源 15a,15b 圧力検出器 16 リリーフバルブ
Claims (9)
- 【請求項1】 乗りかごを支える油圧ジャッキと、 この油圧ジャッキに、1個のバルブを設けて接続された
配管が複数に分岐され、その分岐された配管にそれぞれ
接続された複数台の油圧ポンプと、 これら複数台の油圧ポンプにそれぞれ接続された電動機
と、 これら電動機及びバルブに制御指令信号を生成して供給
し、前記乗りかごが所定の速度パターンで昇降移動する
ように制御する制御装置とを具備することを特徴とする
油圧エレベータ。 - 【請求項2】 前記制御装置は、インバータ装置を介し
て前記複数台の電動機を個々に制御するよう構成された
ことを特徴とする請求項1記載の油圧エレベータ。 - 【請求項3】 乗りかごを支える油圧ジャッキと、 この油圧ジャッキに接続された配管に並設された複数個
のバルブと、 これら複数個のバルブにそれぞれ対応するように前記配
管に接続された複数台の油圧ポンプと、 この複数台の油圧ポンプにそれぞれ接続された電動機
と、 これら電動機及び前記複数個のバルブに制御指令信号を
生成して供給し、前記乗りかごが所定の速度パターンで
昇降移動するように制御する制御装置とを具備すること
を特徴とする油圧エレベータ。 - 【請求項4】 前記制御装置は、インバータ装置を介し
て前記複数台の電動機を個々に制御するよう構成された
ことを特徴とする請求項3記載の油圧エレベータ。 - 【請求項5】 前記制御装置から前記複数台の各電動機
に対し供給される制御指令信号は、その駆動タイミング
をそれぞれ異にした信号であることを特徴とする請求項
4記載の油圧エレベータ。 - 【請求項6】 前記複数台の電動機は、並列運転時に乗
りかごがほぼ定格速度で運行するよう前記制御装置によ
り制御されることを特徴とする請求項4または請求項5
記載の油圧エレベータ。 - 【請求項7】 前記制御装置は、乗りかごの始動時また
は着床時に、前記複数台の油圧ポンプのうち1台のみが
作動状態となるように、前記複数台の電動機を制御する
ことを特徴とする請求項4ないし請求項6のうちのいず
れかの請求項記載の油圧エレベータ。 - 【請求項8】 前記電動機は、前記複数台の油圧ポンプ
に対応して接続するように複数台で構成され、 前記複数台の電動機のうち少なくとも1台はインバータ
装置を介して可変速制御されるとともに、他の電動機は
ほぼ定格速度回転により対応する油圧ポンプを駆動する
よう構成されたことを特徴とする請求項1記載の油圧エ
レベータ。 - 【請求項9】 乗りかごを支える油圧ジャッキと、 この油圧ジャッキに配管を介して並設された複数台の油
圧ポンプと、 この複数台の油圧ポンプにそれぞれ接続された電動機
と、 前記複数台の油圧ポンプにそれぞれ流量制御が可能なバ
ルブを設けた配管を介して接続された油タンクと、 前記電動機及び複数個の前記バルブに制御指令信号を生
成して供給し、前記乗りかごが所定の速度パターンで昇
降移動するように制御する制御装置とを具備することを
特徴とする油圧エレベータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9132424A JPH1087193A (ja) | 1996-05-28 | 1997-05-22 | 油圧エレベータ |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13359896 | 1996-05-28 | ||
JP8-133598 | 1996-05-28 | ||
JP9132424A JPH1087193A (ja) | 1996-05-28 | 1997-05-22 | 油圧エレベータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1087193A true JPH1087193A (ja) | 1998-04-07 |
Family
ID=26467004
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9132424A Pending JPH1087193A (ja) | 1996-05-28 | 1997-05-22 | 油圧エレベータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1087193A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100336359B1 (ko) * | 1999-09-30 | 2002-05-13 | 장병우 | 유압 엘리베이터의 기동쇼크 저감 장치 및 방법 |
-
1997
- 1997-05-22 JP JP9132424A patent/JPH1087193A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100336359B1 (ko) * | 1999-09-30 | 2002-05-13 | 장병우 | 유압 엘리베이터의 기동쇼크 저감 장치 및 방법 |
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