JPH1081074A - 可逆性感熱記録媒体及びその製造方法 - Google Patents
可逆性感熱記録媒体及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH1081074A JPH1081074A JP9208318A JP20831897A JPH1081074A JP H1081074 A JPH1081074 A JP H1081074A JP 9208318 A JP9208318 A JP 9208318A JP 20831897 A JP20831897 A JP 20831897A JP H1081074 A JPH1081074 A JP H1081074A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- protective layer
- recording medium
- resin
- reversible thermosensitive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 保護層上に印刷画像が形成でき、多数枚連続
印字してもスティッキング・キズ・印字痕等がなく、ヘ
ッドカスが付きにくく、均一な画像が形成できる可逆性
感熱記録媒体及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 支持体上に少なくとも記録層と保護層を
有し、前記保護層の表面の接触角が49度以上であるこ
とを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
印字してもスティッキング・キズ・印字痕等がなく、ヘ
ッドカスが付きにくく、均一な画像が形成できる可逆性
感熱記録媒体及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 支持体上に少なくとも記録層と保護層を
有し、前記保護層の表面の接触角が49度以上であるこ
とを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像の形成及び消
去を温度変化により何度も繰り返すことのできる可逆性
感熱記録媒体及びその製造方法に関する。
去を温度変化により何度も繰り返すことのできる可逆性
感熱記録媒体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】可逆的な記録及び消去が可能な感熱記録
媒体としては、塩化ビニル樹脂等の中に高級脂肪酸等の
有機低分子物質を分散した記録層を支持体上に設けたも
のが特開昭55−154198号公報等で知られてい
る。また、サーマルヘッド等の加熱手段の熱と圧力で表
面が変形して透明部の透明度を低下することを防ぐため
に、紫外線硬化樹脂又は電子線硬化樹脂等の耐熱性樹脂
を用いた保護層を記録層上に設けたものが特開平1−1
33781号公報、特開平2−566号公報などに記載
されている。
媒体としては、塩化ビニル樹脂等の中に高級脂肪酸等の
有機低分子物質を分散した記録層を支持体上に設けたも
のが特開昭55−154198号公報等で知られてい
る。また、サーマルヘッド等の加熱手段の熱と圧力で表
面が変形して透明部の透明度を低下することを防ぐため
に、紫外線硬化樹脂又は電子線硬化樹脂等の耐熱性樹脂
を用いた保護層を記録層上に設けたものが特開平1−1
33781号公報、特開平2−566号公報などに記載
されている。
【0003】しかし、これらの耐熱性樹脂の保護層を設
けた可逆性感熱記録媒体は表面の変形は少ないものの、
何枚も連続して同一場所をサーマルヘッドで繰り返し印
字した場合には、スティッキングにより表面に傷が発生
したり、また、保護層の一部が剥離してサーマルヘッド
に付着しそれが蓄積するとサーマルヘッドからの熱が伝
達しにくくなり、遂には、画像の形成に支障をきたすよ
うになる。
けた可逆性感熱記録媒体は表面の変形は少ないものの、
何枚も連続して同一場所をサーマルヘッドで繰り返し印
字した場合には、スティッキングにより表面に傷が発生
したり、また、保護層の一部が剥離してサーマルヘッド
に付着しそれが蓄積するとサーマルヘッドからの熱が伝
達しにくくなり、遂には、画像の形成に支障をきたすよ
うになる。
【0004】また、感熱記録媒体表面にホコリ、ゴミ等
が付着した場合には、感熱記録媒体とサーマルヘッドと
の間にそのホコリ等が留まり、サーマルヘッドからの熱
を伝達できず、したがってホコリ等がついた部分のみ画
像が印字できなくなるという欠点もあった。
が付着した場合には、感熱記録媒体とサーマルヘッドと
の間にそのホコリ等が留まり、サーマルヘッドからの熱
を伝達できず、したがってホコリ等がついた部分のみ画
像が印字できなくなるという欠点もあった。
【0005】更に、サーマルヘッドと可逆性記録媒体と
の間の摩擦によるスティッキングを防止するために保護
層に滑剤としての機能を有するシリコーンオイルや界面
活性剤、有機塩類、ワックス滑性フィラーとしてのシリ
コーンパウダー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸
化モブリデン等の滑性添加剤を含有する方法、シリコー
ン系ゴム、シリコーン樹脂やポリシロキサングラフトポ
リマーを主成分とした保護層を設けたものが、特開平5
−092658号公報、特開昭63−221087号公
報、特開昭63−317385号公報等に記載されてい
る。しかしながら、これらの可逆性感熱記録媒体は、サ
ーマルヘッドによるスティッキングは緩和されるもの
の、やはり、何回も同一場所をサーマルヘッドで繰り返
し印字した場合、表面の硬さが不十分であるためキズ及
び印字痕が生じ易く、保護層が剥離し、やはり画像形成
に支障をきたすという欠点及び保護層上に印刷画像を形
成する際、その接着性に問題が出るという欠点がある。
の間の摩擦によるスティッキングを防止するために保護
層に滑剤としての機能を有するシリコーンオイルや界面
活性剤、有機塩類、ワックス滑性フィラーとしてのシリ
コーンパウダー、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸
化モブリデン等の滑性添加剤を含有する方法、シリコー
ン系ゴム、シリコーン樹脂やポリシロキサングラフトポ
リマーを主成分とした保護層を設けたものが、特開平5
−092658号公報、特開昭63−221087号公
報、特開昭63−317385号公報等に記載されてい
る。しかしながら、これらの可逆性感熱記録媒体は、サ
ーマルヘッドによるスティッキングは緩和されるもの
の、やはり、何回も同一場所をサーマルヘッドで繰り返
し印字した場合、表面の硬さが不十分であるためキズ及
び印字痕が生じ易く、保護層が剥離し、やはり画像形成
に支障をきたすという欠点及び保護層上に印刷画像を形
成する際、その接着性に問題が出るという欠点がある。
【0006】また、印刷と保護層の接着性を向上させる
ため、印刷層を形成する以前の保護層形成工程の際、保
護層の材料となる紫外線硬化樹脂を不十分な硬化をさ
せ、印刷層を形成した後に保護層を硬化させる製造方法
(特開平7−68941号公報)が挙げられるが、紫外
線硬化樹脂を硬化する際の塗膜表面における硬化は、酸
素の介在により不十分なものとなり、前記スティッキン
グ・キズ・印字痕が解消されるものではなかった。
ため、印刷層を形成する以前の保護層形成工程の際、保
護層の材料となる紫外線硬化樹脂を不十分な硬化をさ
せ、印刷層を形成した後に保護層を硬化させる製造方法
(特開平7−68941号公報)が挙げられるが、紫外
線硬化樹脂を硬化する際の塗膜表面における硬化は、酸
素の介在により不十分なものとなり、前記スティッキン
グ・キズ・印字痕が解消されるものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は前記問題を解決するものであり、保護層上に印刷
画像が形成でき、多数枚連続印字してもスティッキング
・キズ・印字痕等がなく、ヘッドカスが付きにくく、均
一な画像が形成できる可逆性感熱記録媒体及びその製造
方法を提供することにある。
目的は前記問題を解決するものであり、保護層上に印刷
画像が形成でき、多数枚連続印字してもスティッキング
・キズ・印字痕等がなく、ヘッドカスが付きにくく、均
一な画像が形成できる可逆性感熱記録媒体及びその製造
方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記のような本発明の目
的は(1)「支持体上に少なくとも記録層と保護層を有
し、前記保護層の表面の接触角が49度以上であること
を特徴とする可逆性感熱記録媒体。」、(2)「支持体
上に少なくとも記録層と保護層と前記保護層上の印刷画
像を有し、前記保護層の表面の接触角が49度以上であ
ることを特徴とする可逆性感熱記録媒体。」により達成
される。また、本発明の目的は(3)「支持体上に記録
層を形成した後、前記記録層上に硬化性材料を塗布し、
酸素濃度8%以下の雰囲気で放射線又は電子線にて該硬
化性材料を硬化し、保護層を形成することを特徴とする
可逆性感熱記録媒体の製造方法。」、(4)「支持体上
に記録層を形成した後、前記記録層上に硬化性材料を塗
布し、酸素濃度10%以上の雰囲気で放射線又は電子線
にて硬化性材料を硬化して保護層を形成し、更に前記保
護層に印刷画像を設けた後、酸素濃度8%以下の雰囲気
で放射線又は電子線にて保護層及び印刷画像を硬化する
ことを特徴とする可逆性感熱記録媒体の製造方法。」、
(5)「支持体上に記録層を形成した後、前記記録層上
に硬化性材料を塗布し、酸素濃度10%以下の雰囲気で
放射線又は電子線にて該硬化性材料を硬化して保護層を
形成し、更に前記保護層に印刷画像を設け酸素濃度10
%以上の雰囲気で放射線又は電子線にて硬化した後、酸
素濃度8%以下の雰囲気で放射線又は電子線にて保護層
及び印刷画像を硬化することを特徴とする可逆性感熱記
録媒体の製造方法。」により達成される。
的は(1)「支持体上に少なくとも記録層と保護層を有
し、前記保護層の表面の接触角が49度以上であること
を特徴とする可逆性感熱記録媒体。」、(2)「支持体
上に少なくとも記録層と保護層と前記保護層上の印刷画
像を有し、前記保護層の表面の接触角が49度以上であ
ることを特徴とする可逆性感熱記録媒体。」により達成
される。また、本発明の目的は(3)「支持体上に記録
層を形成した後、前記記録層上に硬化性材料を塗布し、
酸素濃度8%以下の雰囲気で放射線又は電子線にて該硬
化性材料を硬化し、保護層を形成することを特徴とする
可逆性感熱記録媒体の製造方法。」、(4)「支持体上
に記録層を形成した後、前記記録層上に硬化性材料を塗
布し、酸素濃度10%以上の雰囲気で放射線又は電子線
にて硬化性材料を硬化して保護層を形成し、更に前記保
護層に印刷画像を設けた後、酸素濃度8%以下の雰囲気
で放射線又は電子線にて保護層及び印刷画像を硬化する
ことを特徴とする可逆性感熱記録媒体の製造方法。」、
(5)「支持体上に記録層を形成した後、前記記録層上
に硬化性材料を塗布し、酸素濃度10%以下の雰囲気で
放射線又は電子線にて該硬化性材料を硬化して保護層を
形成し、更に前記保護層に印刷画像を設け酸素濃度10
%以上の雰囲気で放射線又は電子線にて硬化した後、酸
素濃度8%以下の雰囲気で放射線又は電子線にて保護層
及び印刷画像を硬化することを特徴とする可逆性感熱記
録媒体の製造方法。」により達成される。
【0009】また、(6)「情報記憶部を設けたことを
特徴とする前記(1)又は(2)項に記載の可逆性感熱
記録媒体。」、(7)「前記情報記憶部が磁気記憶部で
あり、磁気記録層を支持体と感熱層の間の全面又は一
部、支持体裏面の全面又は一部、若しくは磁気ストライ
プを表示面の一部に設けたことを特徴とする前記(6)
項に記載の可逆性感熱記録媒体。」、(8)「前記情報
記憶部がIC又は光メモリであり、媒体の一部に設けた
ことを特徴とする前記(6)項に記載の可逆性感熱記録
媒体。」、(9)「2種類以上の支持体を張り合わせて
ある前記(1)、(2)、(6)、(7)、(8)項の
うち何れか1に記載の可逆性感熱記録媒体。」により達
成される。以下、本発明を図面と共に具体的かつ詳細に
説明する。
特徴とする前記(1)又は(2)項に記載の可逆性感熱
記録媒体。」、(7)「前記情報記憶部が磁気記憶部で
あり、磁気記録層を支持体と感熱層の間の全面又は一
部、支持体裏面の全面又は一部、若しくは磁気ストライ
プを表示面の一部に設けたことを特徴とする前記(6)
項に記載の可逆性感熱記録媒体。」、(8)「前記情報
記憶部がIC又は光メモリであり、媒体の一部に設けた
ことを特徴とする前記(6)項に記載の可逆性感熱記録
媒体。」、(9)「2種類以上の支持体を張り合わせて
ある前記(1)、(2)、(6)、(7)、(8)項の
うち何れか1に記載の可逆性感熱記録媒体。」により達
成される。以下、本発明を図面と共に具体的かつ詳細に
説明する。
【0010】以下、本発明を更に詳細に説明する。我々
は、可逆性感熱記録媒体における上記問題について鋭意
検討の結果、サーマルヘッド又は熱ロール等の加熱及び
圧力に強く、また、サーマルヘッド等の擦傷による表面
のキズ及びサーマルヘッド等へのヘッドカス防止及びサ
ーマルヘッド等のスティッキング防止のためのものとし
て、保護層表面の接触角が22度以上であるものを用い
れば前記問題が防止できることを見い出した。
は、可逆性感熱記録媒体における上記問題について鋭意
検討の結果、サーマルヘッド又は熱ロール等の加熱及び
圧力に強く、また、サーマルヘッド等の擦傷による表面
のキズ及びサーマルヘッド等へのヘッドカス防止及びサ
ーマルヘッド等のスティッキング防止のためのものとし
て、保護層表面の接触角が22度以上であるものを用い
れば前記問題が防止できることを見い出した。
【0011】図1を参照し接触角について説明すると、
本発明における接触角は、ぬれ指数標準液No.40
(和光純薬工業社製)を25℃雰囲気中で可逆性感熱記
録媒体の保護層表面に滴下したとき、液滴(図1中符号
L)接触面の半径をd、保護層表面からの液滴の高さを
h(図1中の符号を参照)とし下記式(1)により表わ
される。 接触角θ=2×tan-1(h/d) [deg.]・・・(1) 前記接触角は、前記標準液と保護層表面の親和性を表わ
す尺度であり、接触角が大きいとその親和性が低く、接
触角が小さいとその親和性が高くなる。
本発明における接触角は、ぬれ指数標準液No.40
(和光純薬工業社製)を25℃雰囲気中で可逆性感熱記
録媒体の保護層表面に滴下したとき、液滴(図1中符号
L)接触面の半径をd、保護層表面からの液滴の高さを
h(図1中の符号を参照)とし下記式(1)により表わ
される。 接触角θ=2×tan-1(h/d) [deg.]・・・(1) 前記接触角は、前記標準液と保護層表面の親和性を表わ
す尺度であり、接触角が大きいとその親和性が低く、接
触角が小さいとその親和性が高くなる。
【0012】現在、問題の一つとなっているサーマルヘ
ッドのカスは、主に人間の手アカなどが可逆性感熱記録
媒体の印字面に付着し、それが原因の一つとなってい
る。前記標準液はエチレングリコールモノエチルエーテ
ルを37%含有し、手アカなどの示す親和性に最も近い
性質のものであり、その接触角が大きいと可逆性感熱記
録媒体の印字面に手アカなどが付着しにくく、付着して
も剥離しやすいものとなると見做すことができる。該角
度は49deg以上であり、手アカに対しては該角度は
大きいほどよい。しかし、大きすぎると湿度等からくる
水が表面に吸着しやすくなると考えられ、65deg以
下が好ましいと考えられる。
ッドのカスは、主に人間の手アカなどが可逆性感熱記録
媒体の印字面に付着し、それが原因の一つとなってい
る。前記標準液はエチレングリコールモノエチルエーテ
ルを37%含有し、手アカなどの示す親和性に最も近い
性質のものであり、その接触角が大きいと可逆性感熱記
録媒体の印字面に手アカなどが付着しにくく、付着して
も剥離しやすいものとなると見做すことができる。該角
度は49deg以上であり、手アカに対しては該角度は
大きいほどよい。しかし、大きすぎると湿度等からくる
水が表面に吸着しやすくなると考えられ、65deg以
下が好ましいと考えられる。
【0013】本発明で用いられる記録層の材料として
は、熱により透明度や色調が可逆的に変化するものなら
ばどのようなものでもよいが、エネルギーの印加なしに
常温で色調及び/又は透明度が異なる二以上の形態を保
持できることが好ましい。例えばポリマーを2種以上混
合して、その相溶状態の違いで透明、白濁に変化するも
の(特開昭61−258853号公報)、液晶高分子の
相変化を利用したもの(特開昭62−66990号公報
P.2右上3行目〜P.4左上17行目)、常温より高
い第1の特定温度で第1の色の状態となり、第1の特定
温度よりも高い第2の特定温度で加熱し、その後冷却す
ることにより第2の色の状態となるもの、等が挙げられ
る。
は、熱により透明度や色調が可逆的に変化するものなら
ばどのようなものでもよいが、エネルギーの印加なしに
常温で色調及び/又は透明度が異なる二以上の形態を保
持できることが好ましい。例えばポリマーを2種以上混
合して、その相溶状態の違いで透明、白濁に変化するも
の(特開昭61−258853号公報)、液晶高分子の
相変化を利用したもの(特開昭62−66990号公報
P.2右上3行目〜P.4左上17行目)、常温より高
い第1の特定温度で第1の色の状態となり、第1の特定
温度よりも高い第2の特定温度で加熱し、その後冷却す
ることにより第2の色の状態となるもの、等が挙げられ
る。
【0014】特に第1の特定温度と第2の特定温度で色
の状態が変化するものが好適に用いられる。これらの例
としては、第1の特定温度で透明状態となり、第2の特
定温度で白濁状態となるもの(特開昭55−15419
8号公報)、第2の特定温度で発色し、第1の特定温度
で消色するもの(特開平4−247985号公報)、第
1の特定温度で白濁状態となり、第2の特定温度で透明
状態となるもの(特開平3−169590号公報)、第
1の特定温度で黒、赤、青等に発色し、第2の特定温度
で消色するもの(特開平2−188293号公報、特開
平2−188294号公報)等が挙げられる。
の状態が変化するものが好適に用いられる。これらの例
としては、第1の特定温度で透明状態となり、第2の特
定温度で白濁状態となるもの(特開昭55−15419
8号公報)、第2の特定温度で発色し、第1の特定温度
で消色するもの(特開平4−247985号公報)、第
1の特定温度で白濁状態となり、第2の特定温度で透明
状態となるもの(特開平3−169590号公報)、第
1の特定温度で黒、赤、青等に発色し、第2の特定温度
で消色するもの(特開平2−188293号公報、特開
平2−188294号公報)等が挙げられる。
【0015】これらの中でも、ロイコ染料を用いた黒、
赤、青等に発色するものはコントラストの面から用いら
れることが多く、有機低分子物質を樹脂中に分散したも
ので第1の特定温度で透明状態となり第2の特定状態で
白濁状態となるものは感度及び耐久性の面から好適に用
いられる。
赤、青等に発色するものはコントラストの面から用いら
れることが多く、有機低分子物質を樹脂中に分散したも
ので第1の特定温度で透明状態となり第2の特定状態で
白濁状態となるものは感度及び耐久性の面から好適に用
いられる。
【0016】本発明の可逆性感熱記録媒体の白濁透明変
化メカニズムについては次のように推測される。すなわ
ち、(I)透明の場合には樹脂母材中に分散された有機
低分子物質の粒子は有機低分子物質と樹脂母材は隙間な
く密着しており、また粒子部内にも空隙はなく、片側か
ら入射した光は散乱させることなく反対側に透過するた
め透明に見えること、また、(II)白濁の場合には有
機低分子物質の粒子は有機低分子物質の微細な結晶で構
成されており、結晶の界面若しくは粒子と樹脂母材の界
面に隙間ができ片側から入射した光は空隙と結晶、空隙
と樹脂の界面で屈折し、散乱されるため白く見えるこ
と、等に由来している。
化メカニズムについては次のように推測される。すなわ
ち、(I)透明の場合には樹脂母材中に分散された有機
低分子物質の粒子は有機低分子物質と樹脂母材は隙間な
く密着しており、また粒子部内にも空隙はなく、片側か
ら入射した光は散乱させることなく反対側に透過するた
め透明に見えること、また、(II)白濁の場合には有
機低分子物質の粒子は有機低分子物質の微細な結晶で構
成されており、結晶の界面若しくは粒子と樹脂母材の界
面に隙間ができ片側から入射した光は空隙と結晶、空隙
と樹脂の界面で屈折し、散乱されるため白く見えるこ
と、等に由来している。
【0017】本発明の可逆性感熱記録媒体の1例におけ
る温度−透明変化を判り易く説明する図2において、樹
脂母材とこの樹脂母材中に分散された有機低分子物質と
を主成分とする感熱層は、例えばT0以下の常温で白濁
不透明状態にある。
る温度−透明変化を判り易く説明する図2において、樹
脂母材とこの樹脂母材中に分散された有機低分子物質と
を主成分とする感熱層は、例えばT0以下の常温で白濁
不透明状態にある。
【0018】これを加熱していくと温度T1から徐々に
透明になり、初め温度T2〜T3に加熱すると透明とな
り、この状態で再びT0以下の常温に戻しても透明のま
まである。これは温度T1付近から樹脂が軟化し始め、
軟化が進むにつれ、樹脂が収縮し樹脂と有機低分子物質
粒子との界面若しくは粒子内の空隙を減少させるため、
徐々に透明度が上がり、温度T2〜T3では有機低分子物
質が半溶融状態となり、残った空隙を溶融した有機低分
子物質が埋めることにより透明となり、種結晶が残った
まま冷却されると比較的高温で結晶化し、その際樹脂が
まだ軟化状態のため、結晶化にともなう粒子の体積変化
に樹脂が追随し、空隙ができず透明状態が維持されるた
めと考えられる。
透明になり、初め温度T2〜T3に加熱すると透明とな
り、この状態で再びT0以下の常温に戻しても透明のま
まである。これは温度T1付近から樹脂が軟化し始め、
軟化が進むにつれ、樹脂が収縮し樹脂と有機低分子物質
粒子との界面若しくは粒子内の空隙を減少させるため、
徐々に透明度が上がり、温度T2〜T3では有機低分子物
質が半溶融状態となり、残った空隙を溶融した有機低分
子物質が埋めることにより透明となり、種結晶が残った
まま冷却されると比較的高温で結晶化し、その際樹脂が
まだ軟化状態のため、結晶化にともなう粒子の体積変化
に樹脂が追随し、空隙ができず透明状態が維持されるた
めと考えられる。
【0019】さらにT4以上の温度に加熱すると、最大
透明度と最大不透明度との中間の半透明状態になる。次
に、この温度を下げていくと、再び透明状態をとること
なく最初の白濁不透明状態に戻る。これは温度T4以上
で有機低分子物質が完全に溶融した後、過冷却状態とな
りT0より少し高い温度で結晶化し、その際、樹脂が結
晶化にともなう体積変化に追随できず、空隙が発生する
ためであろうと思われる。ただし図2に示した温度−透
明度変化曲線は代表的な例を示しただけであり、材料を
代えることにより各状態の白濁度、或いは発色濃度にそ
の材料に応じた変化が生じることがある。例えば、他の
1例として図3に示される温度−発色濃度曲線の記録層
を有する可逆性感熱記録媒体とすることができる。
透明度と最大不透明度との中間の半透明状態になる。次
に、この温度を下げていくと、再び透明状態をとること
なく最初の白濁不透明状態に戻る。これは温度T4以上
で有機低分子物質が完全に溶融した後、過冷却状態とな
りT0より少し高い温度で結晶化し、その際、樹脂が結
晶化にともなう体積変化に追随できず、空隙が発生する
ためであろうと思われる。ただし図2に示した温度−透
明度変化曲線は代表的な例を示しただけであり、材料を
代えることにより各状態の白濁度、或いは発色濃度にそ
の材料に応じた変化が生じることがある。例えば、他の
1例として図3に示される温度−発色濃度曲線の記録層
を有する可逆性感熱記録媒体とすることができる。
【0020】本発明の可逆性感熱記録媒体は、前記のご
とき透明度変化(透明状態、白濁不透明状態)を利用し
ている。したがって、熱を選択的に与えることにより感
熱層を選択的に加熱し、透明地に白濁画像、白濁地に透
明画像を形成することができ、その変化は何回も繰り返
しすることが可能である。そして、このような感熱層の
背面に着色シートを配置すれば、白地に着色シートの色
の画像又は着色シートの色の地に白地の画像を形成する
ことができる。また、OHP(オーバーヘッドプロジェ
クター)などで投影すれば、白濁部は暗部になり、透明
部は光が透過しスクリーン上では明部となる。
とき透明度変化(透明状態、白濁不透明状態)を利用し
ている。したがって、熱を選択的に与えることにより感
熱層を選択的に加熱し、透明地に白濁画像、白濁地に透
明画像を形成することができ、その変化は何回も繰り返
しすることが可能である。そして、このような感熱層の
背面に着色シートを配置すれば、白地に着色シートの色
の画像又は着色シートの色の地に白地の画像を形成する
ことができる。また、OHP(オーバーヘッドプロジェ
クター)などで投影すれば、白濁部は暗部になり、透明
部は光が透過しスクリーン上では明部となる。
【0021】感熱層の厚さは1〜30μmが好ましく、
2〜20μmがさらに好ましい。記録層が厚すぎると層
内での熱の分布が発生し均一に透明化することが困難と
なる。また、感熱層が薄すぎると白濁度が低下しコント
ラストが低くなる。なお、記録層中の脂肪酸の量を増加
させると白濁度を増すことができる。
2〜20μmがさらに好ましい。記録層が厚すぎると層
内での熱の分布が発生し均一に透明化することが困難と
なる。また、感熱層が薄すぎると白濁度が低下しコント
ラストが低くなる。なお、記録層中の脂肪酸の量を増加
させると白濁度を増すことができる。
【0022】本発明の可逆性感熱記録媒体を作るには、
まず例えば次の方法により支持体上に感熱層を形成す
る。場合によっては、支持体上を用いることなくシート
状の可逆性感熱記録媒体として成形することもできる。 1)樹脂母材及び有機低分子物質を溶媒中に溶解し、こ
れを支持体上に塗布し、溶媒を蒸発させ皮膜あるいはシ
ート状にする方法。 2)樹脂母材のみを溶解させる溶媒に樹脂母材を溶解さ
せ、その中に有機低分子物質を種々の方法で粉砕又は分
散し、これを支持体上に塗布し、溶媒を蒸発させ皮膜あ
るいはシート状にする方法。 3)溶媒を用いず、樹脂母材と有機低分子物質を加熱溶
融混合し、これを皮膜あるいはシート状に成形して冷却
する方法。
まず例えば次の方法により支持体上に感熱層を形成す
る。場合によっては、支持体上を用いることなくシート
状の可逆性感熱記録媒体として成形することもできる。 1)樹脂母材及び有機低分子物質を溶媒中に溶解し、こ
れを支持体上に塗布し、溶媒を蒸発させ皮膜あるいはシ
ート状にする方法。 2)樹脂母材のみを溶解させる溶媒に樹脂母材を溶解さ
せ、その中に有機低分子物質を種々の方法で粉砕又は分
散し、これを支持体上に塗布し、溶媒を蒸発させ皮膜あ
るいはシート状にする方法。 3)溶媒を用いず、樹脂母材と有機低分子物質を加熱溶
融混合し、これを皮膜あるいはシート状に成形して冷却
する方法。
【0023】また、感熱層は樹脂を架橋することによ
り、繰り返し耐久性が大幅に向上するため、上記感熱層
形成の途中又は後に架橋することが好ましい。
り、繰り返し耐久性が大幅に向上するため、上記感熱層
形成の途中又は後に架橋することが好ましい。
【0024】感熱層又は感熱記録材料作成用溶剤として
は、樹脂母材及び有機低分子物質の種類によって種々選
択できるが、例えばテトラヒドロフラン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩
化炭素、エタノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられ
る。なお、分散液を使用した場合はもちろんであるが、
溶液を使用した場合も、得られる感熱層中では有機低分
子物質は微粒子として析出し、分散状態で存在する。
は、樹脂母材及び有機低分子物質の種類によって種々選
択できるが、例えばテトラヒドロフラン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩
化炭素、エタノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられ
る。なお、分散液を使用した場合はもちろんであるが、
溶液を使用した場合も、得られる感熱層中では有機低分
子物質は微粒子として析出し、分散状態で存在する。
【0025】次に本発明に用いられる感熱層の樹脂母材
について説明する。前記した樹脂の軟化点については、
低温側にすることにより、より透明化温度巾拡大の効果
がある。そのため軟化点は好ましくは70℃以下であり
更に好ましくは65℃以下であり、特に好ましくは60
℃以下である。この場合に下限値は白濁時の有機低分子
物質結晶化温度よりも高いことが好ましい。
について説明する。前記した樹脂の軟化点については、
低温側にすることにより、より透明化温度巾拡大の効果
がある。そのため軟化点は好ましくは70℃以下であり
更に好ましくは65℃以下であり、特に好ましくは60
℃以下である。この場合に下限値は白濁時の有機低分子
物質結晶化温度よりも高いことが好ましい。
【0026】またこれらの軟化点の測定方法としては、
支持体上に記録層を任意の膜厚で形成し、その後に支持
体より膜を剥離して、熱機械的分析装置(TMA)や動
的粘弾性測定装置を用いて測定することができる。また
更に前記したように、形成された記録層を剥離せずに剛
体振り子法動的粘弾性測定装置により測定することがで
きる。
支持体上に記録層を任意の膜厚で形成し、その後に支持
体より膜を剥離して、熱機械的分析装置(TMA)や動
的粘弾性測定装置を用いて測定することができる。また
更に前記したように、形成された記録層を剥離せずに剛
体振り子法動的粘弾性測定装置により測定することがで
きる。
【0027】軟化点の低い樹脂としては、例えば、長い
側鎖を持つ樹脂や、低軟化点の樹脂を共重合したものが
挙げられる。長い側鎖を持つ樹脂の側鎖は、アルキル基
に換算して炭素数3以上が好ましい。また、側鎖中にエ
ーテル結合エステル結合等があってもよい。更に、側鎖
の末端にカルボキシル基やヒドロキシル基があってもよ
い。主鎖の例としては、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネ
ート、フェノキシ樹脂、ポリスチレン、塩素化塩ビ樹脂
やこれらの共重合体が挙げられる。
側鎖を持つ樹脂や、低軟化点の樹脂を共重合したものが
挙げられる。長い側鎖を持つ樹脂の側鎖は、アルキル基
に換算して炭素数3以上が好ましい。また、側鎖中にエ
ーテル結合エステル結合等があってもよい。更に、側鎖
の末端にカルボキシル基やヒドロキシル基があってもよ
い。主鎖の例としては、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネ
ート、フェノキシ樹脂、ポリスチレン、塩素化塩ビ樹脂
やこれらの共重合体が挙げられる。
【0028】本発明で用いられる塩化ビニル−ビニルエ
ステル共重合体は、ビニルエステルを構成する脂肪酸の
炭素数が3以上、即ちプロピオン酸以上のものである。
このような塩化ビニル−ビニルエステル共重合体として
は次のものが挙げられる。
ステル共重合体は、ビニルエステルを構成する脂肪酸の
炭素数が3以上、即ちプロピオン酸以上のものである。
このような塩化ビニル−ビニルエステル共重合体として
は次のものが挙げられる。
【0029】塩化ビニル−プロピオン酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−ブチル酸ビニル共重合体、塩化ビニル
−バレリアン酸ビニル共重合体、塩化ビニル−カプロン
酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エナント酸ビニル共重
合体、塩化ビニル−カプリル酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル−ペラルゴン酸ビニル共重合体、塩化ビニル−カプ
リン酸ビニル共重合体、塩化ビニル−ウンデカン酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル−ラウリン酸ビニル共重合体、
塩化ビニル−トリデシル酸ビニル共重合体、塩化ビニル
−ミリスチン酸ビニル共重合体、塩化ビニル−ペンタデ
シル酸ビニル共重合体、塩化ビニル−パルミチン酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル−マルガリン酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−ステアリン酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル−ノナデシル酸ビニル共重合体、塩化ビニル−アラ
キジン酸ビニル共重合体、塩化ビニル−ベヘン酸ビニル
共重合体、塩化ビニル−リグノセリン酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−セロチン酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル−モンタン酸ビニル共重合体、塩化ビニル−メリシン
酸ビニル共重合体。
体、塩化ビニル−ブチル酸ビニル共重合体、塩化ビニル
−バレリアン酸ビニル共重合体、塩化ビニル−カプロン
酸ビニル共重合体、塩化ビニル−エナント酸ビニル共重
合体、塩化ビニル−カプリル酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル−ペラルゴン酸ビニル共重合体、塩化ビニル−カプ
リン酸ビニル共重合体、塩化ビニル−ウンデカン酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル−ラウリン酸ビニル共重合体、
塩化ビニル−トリデシル酸ビニル共重合体、塩化ビニル
−ミリスチン酸ビニル共重合体、塩化ビニル−ペンタデ
シル酸ビニル共重合体、塩化ビニル−パルミチン酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル−マルガリン酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−ステアリン酸ビニル共重合体、塩化ビ
ニル−ノナデシル酸ビニル共重合体、塩化ビニル−アラ
キジン酸ビニル共重合体、塩化ビニル−ベヘン酸ビニル
共重合体、塩化ビニル−リグノセリン酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−セロチン酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル−モンタン酸ビニル共重合体、塩化ビニル−メリシン
酸ビニル共重合体。
【0030】また、上記ビニルエステルの構造は直鎖状
のノルマル体が分岐状となってもよく、具体的には下記
のものが挙げられる。 塩化ビニル−イソプロピオン酸ビニル共重合体 塩化ビニル−イソブチル酸ビニル共重合体 塩化ビニル−イソバレリアン酸ビニル共重合体 塩化ビニル−イソカプロン酸ビニル共重合体 等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。こ
れらの非重合体の共重合比は塩化ビニル単位/ビニルエ
ステル単位重量比が99/1〜20/80が好ましい。
また更に平均重合度(P)としてはP=100以上が好
ましく、更に好ましくはP=200以上であり、特に好
ましくはP=300以上である。
のノルマル体が分岐状となってもよく、具体的には下記
のものが挙げられる。 塩化ビニル−イソプロピオン酸ビニル共重合体 塩化ビニル−イソブチル酸ビニル共重合体 塩化ビニル−イソバレリアン酸ビニル共重合体 塩化ビニル−イソカプロン酸ビニル共重合体 等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。こ
れらの非重合体の共重合比は塩化ビニル単位/ビニルエ
ステル単位重量比が99/1〜20/80が好ましい。
また更に平均重合度(P)としてはP=100以上が好
ましく、更に好ましくはP=200以上であり、特に好
ましくはP=300以上である。
【0031】次に本発明で用いる塩化ビニル−エチレン
共重合体としては、低エチレングレードから高エチレン
グレードまでの中でエチレン含有量1%以上が好まし
く、更に好ましくは2%以上であり、特に好ましくは4
%以上である。エチレン含有量が多くなるにつれて、軟
化温度が低温へシフトするため、エチレン含有量が多い
方が好ましい。また更にこれらの平均重合度(P)とし
てはP=200以上が好ましく、更に好ましくはP=3
00以上であり、特に好ましくはP=400以上であ
る。
共重合体としては、低エチレングレードから高エチレン
グレードまでの中でエチレン含有量1%以上が好まし
く、更に好ましくは2%以上であり、特に好ましくは4
%以上である。エチレン含有量が多くなるにつれて、軟
化温度が低温へシフトするため、エチレン含有量が多い
方が好ましい。また更にこれらの平均重合度(P)とし
てはP=200以上が好ましく、更に好ましくはP=3
00以上であり、特に好ましくはP=400以上であ
る。
【0032】また前記樹脂の他に低軟化点の樹脂として
は、下記一般式で表わされる塩化ビニル−ビニルエーテ
ル共重合体も挙げることができる。ビニルアルキルエー
テルのアルキル基の炭素数は3以上が好ましい。
は、下記一般式で表わされる塩化ビニル−ビニルエーテ
ル共重合体も挙げることができる。ビニルアルキルエー
テルのアルキル基の炭素数は3以上が好ましい。
【0033】
【化1】
【0034】前記した樹脂は少なくとも1種で或いは2
種以上混合して用いてもよく、また更にこれら樹脂と下
記の樹脂を混合して用いてもよい。 ポリ塩化ビニル:塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニ
ル−アクリレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;
ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重
合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の
塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミ
ド;ポリアクリレート又はポリメタクリレート或いはア
クリレート、メタクリレート共重合体;シリコーン樹
脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポ
リアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、天然ゴム、
ポリビニルアルコール、ポリアクロレイン、ポリカーボ
ネート等が挙げられる。
種以上混合して用いてもよく、また更にこれら樹脂と下
記の樹脂を混合して用いてもよい。 ポリ塩化ビニル:塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニ
ル−アクリレート共重合体等の塩化ビニル系共重合体;
ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重
合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の
塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミ
ド;ポリアクリレート又はポリメタクリレート或いはア
クリレート、メタクリレート共重合体;シリコーン樹
脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポ
リアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、天然ゴム、
ポリビニルアルコール、ポリアクロレイン、ポリカーボ
ネート等が挙げられる。
【0035】次に、バリアー層について説明をする。バ
リアー層とは記録層中の有機低分子物質のマイグレーシ
ョンを防ぐためのものである。バリアー層中に有機低分
子物質の結晶核を分散させることにより、更にその効果
が上がる。
リアー層とは記録層中の有機低分子物質のマイグレーシ
ョンを防ぐためのものである。バリアー層中に有機低分
子物質の結晶核を分散させることにより、更にその効果
が上がる。
【0036】前記バリアー層とはマイグレーティングし
てきた有機低分子物質を凝集するのに必要な粒径を持つ
有機低分子物質の結晶核を有するものである。該バリア
ー層は透明度が高いものが好ましく、更に透明度が変化
しないもの、もしくは目視においては透明度の変化がわ
からないものが好ましい。前記結晶核の粒径が大きすぎ
ると透明度が低いもの、又は熱により可逆的に透明度が
変化するものとなってしまう。また、粒径が小さすぎる
と、有機低分子物質を凝集する機能を果たさない。した
がって、バリアー層中に含有された有機低分子物質の結
晶核の粒径は0.01〜0.5μmが好ましく、更には
0.1〜0.3μmが好ましい。また、バリアー層の単
位重量当たりの有機低分子物質の含有率(%)は0.0
1〜10%が好ましく、更に1〜6%が好ましい。該含
有率が小さすぎると、マイグレーティングしてきた有機
低分子物質を凝集する効果が低くなり、大きすぎるとバ
リアー層の透明度が下がったり、可逆的に変化したりす
る。また、バリアー層の有機低分子物質がマイグレーシ
ョンを起こすことにもなる。
てきた有機低分子物質を凝集するのに必要な粒径を持つ
有機低分子物質の結晶核を有するものである。該バリア
ー層は透明度が高いものが好ましく、更に透明度が変化
しないもの、もしくは目視においては透明度の変化がわ
からないものが好ましい。前記結晶核の粒径が大きすぎ
ると透明度が低いもの、又は熱により可逆的に透明度が
変化するものとなってしまう。また、粒径が小さすぎる
と、有機低分子物質を凝集する機能を果たさない。した
がって、バリアー層中に含有された有機低分子物質の結
晶核の粒径は0.01〜0.5μmが好ましく、更には
0.1〜0.3μmが好ましい。また、バリアー層の単
位重量当たりの有機低分子物質の含有率(%)は0.0
1〜10%が好ましく、更に1〜6%が好ましい。該含
有率が小さすぎると、マイグレーティングしてきた有機
低分子物質を凝集する効果が低くなり、大きすぎるとバ
リアー層の透明度が下がったり、可逆的に変化したりす
る。また、バリアー層の有機低分子物質がマイグレーシ
ョンを起こすことにもなる。
【0037】また、本発明に関わる記録層の有機低分子
物質の粒子径及びバリアー層の結晶核の粒径は各層の断
面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察することにより
求められる。TEM断面写真は、まず、可逆性感熱記録
媒体をオスミニウム酸の蒸気に12時間晒して樹脂母材
を染色し、2液硬化型エポキシ樹脂(ソニーケミカル社
製)にて固め、ミクロトーン(RMC社製MT6000
−XL)にて1000〜1300Å厚の片にスライス
し、その断面を、日立社製H−500Hを用い撮影す
る。その単位面積当たりの粒子の粒径を測定する。
物質の粒子径及びバリアー層の結晶核の粒径は各層の断
面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察することにより
求められる。TEM断面写真は、まず、可逆性感熱記録
媒体をオスミニウム酸の蒸気に12時間晒して樹脂母材
を染色し、2液硬化型エポキシ樹脂(ソニーケミカル社
製)にて固め、ミクロトーン(RMC社製MT6000
−XL)にて1000〜1300Å厚の片にスライス
し、その断面を、日立社製H−500Hを用い撮影す
る。その単位面積当たりの粒子の粒径を測定する。
【0038】また、各層の単位重量当たりの有機低分子
物質の含有率は、積層された膜を削り取っていき、測定
する層のみを削り取った部分について重量測定し、その
後有機低分子物質のみを溶解する溶剤に24時間浸して
から、真空乾燥した後の重量を測定することにより求め
られる。また、TEM、SEM等の断面観察により、単
位面積当たりを占める面積比率と樹脂と有機低分子物質
のそれぞれの比重により含有率を求めて算出する方法も
ある。
物質の含有率は、積層された膜を削り取っていき、測定
する層のみを削り取った部分について重量測定し、その
後有機低分子物質のみを溶解する溶剤に24時間浸して
から、真空乾燥した後の重量を測定することにより求め
られる。また、TEM、SEM等の断面観察により、単
位面積当たりを占める面積比率と樹脂と有機低分子物質
のそれぞれの比重により含有率を求めて算出する方法も
ある。
【0039】前記バリアー層中の有機低分子物質の結晶
核の平均径と、感熱層の有機低分子物質の平均粒子径の
比は1:5〜1:1000が好ましく、1:10〜1:
100が更に好ましい。なぜなら、該比が大きいとバリ
アー層の結晶核が繰り返し記録・再生され拡大した場合
に、バリアー層が不透明化もしくは熱により可逆的変化
してしまうことになる。また、該比が小さいと有機低分
子物質を凝集する機能を果たさないほどの大きさの結晶
核となってしまう。
核の平均径と、感熱層の有機低分子物質の平均粒子径の
比は1:5〜1:1000が好ましく、1:10〜1:
100が更に好ましい。なぜなら、該比が大きいとバリ
アー層の結晶核が繰り返し記録・再生され拡大した場合
に、バリアー層が不透明化もしくは熱により可逆的変化
してしまうことになる。また、該比が小さいと有機低分
子物質を凝集する機能を果たさないほどの大きさの結晶
核となってしまう。
【0040】また、前記バリアー層の単位重量当たりの
有機低分子物質の含有率は感熱層の単位重量当たりの有
機低分子物質の含有率の1/5〜1/1000倍が好ま
しい。なぜなら、該含有率比が小さいとバリアー層は記
録層からマイグレーティングしてきた有機低分子物質を
凝集しきれず、バリアー層自体もマイグレーションを起
こすためであり、大きいと、有機低分子物質を凝集する
効果が小さくなってしまうからである。
有機低分子物質の含有率は感熱層の単位重量当たりの有
機低分子物質の含有率の1/5〜1/1000倍が好ま
しい。なぜなら、該含有率比が小さいとバリアー層は記
録層からマイグレーティングしてきた有機低分子物質を
凝集しきれず、バリアー層自体もマイグレーションを起
こすためであり、大きいと、有機低分子物質を凝集する
効果が小さくなってしまうからである。
【0041】バリアー層に有機低分子物質の結晶核を分
散させる方法としては、バリアー層の樹脂を有機溶剤に
溶解させた塗布液にあらかじめ有機低分子物質を溶解さ
せておいて、記録層上に塗布し加熱乾燥し成膜する方
法、バリアー層のための架橋用モノマー、オリゴマー又
はプレポリマー中にあらかじめ有機低分子物質を溶解さ
せておいて、記録層上での該モノマー等の場合、硬化に
より成膜する方法、及び、記録層上に有機低分子物質を
析出させた後、該記録層上に直接樹脂を有機溶剤に溶解
させた塗布液を塗布し、加熱乾燥する方法等がある。バ
リアー層は記録層を架橋した後に積層することが好まし
い。記録層を架橋することにより、バリアー層積層時の
記録層の膨潤、溶解がなく、記録層とバリアー層の混合
が起こりにくく、完全なバリアー層が形成できる。
散させる方法としては、バリアー層の樹脂を有機溶剤に
溶解させた塗布液にあらかじめ有機低分子物質を溶解さ
せておいて、記録層上に塗布し加熱乾燥し成膜する方
法、バリアー層のための架橋用モノマー、オリゴマー又
はプレポリマー中にあらかじめ有機低分子物質を溶解さ
せておいて、記録層上での該モノマー等の場合、硬化に
より成膜する方法、及び、記録層上に有機低分子物質を
析出させた後、該記録層上に直接樹脂を有機溶剤に溶解
させた塗布液を塗布し、加熱乾燥する方法等がある。バ
リアー層は記録層を架橋した後に積層することが好まし
い。記録層を架橋することにより、バリアー層積層時の
記録層の膨潤、溶解がなく、記録層とバリアー層の混合
が起こりにくく、完全なバリアー層が形成できる。
【0042】本発明においてバリアー層のゲル分率測定
方法としては支持体上にバリアー層を任意の膜厚で形成
し、電子線照射又は紫外線照射を行なった後に、支持体
より膜を剥離してその膜の初期重量を測定し、その後に
膜を400メッシュ金網に挟んで、架橋前の樹脂が可溶
な溶剤中に24時間浸してから真空乾燥して、乾燥後の
重量を測定した。ゲル分率計算は下記式によって行な
う。 ゲル分率(%)=[乾燥後重量(g)/初期重量
(g)]×100
方法としては支持体上にバリアー層を任意の膜厚で形成
し、電子線照射又は紫外線照射を行なった後に、支持体
より膜を剥離してその膜の初期重量を測定し、その後に
膜を400メッシュ金網に挟んで、架橋前の樹脂が可溶
な溶剤中に24時間浸してから真空乾燥して、乾燥後の
重量を測定した。ゲル分率計算は下記式によって行な
う。 ゲル分率(%)=[乾燥後重量(g)/初期重量
(g)]×100
【0043】本発明において、可逆性感熱記録媒体のバ
リアー層に用いられる樹脂は皮膜又はシートを形成する
ことができ、透明性がよく、機械的に安定な樹脂が好ま
しい。このような樹脂としては、ポリ塩化ビニル:塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重
合体、塩化ビニルと炭素数3以上の脂肪酸のビニルエス
テルとの共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体等の
塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニ
リデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリ
ロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系共重合体等が
挙げられる。
リアー層に用いられる樹脂は皮膜又はシートを形成する
ことができ、透明性がよく、機械的に安定な樹脂が好ま
しい。このような樹脂としては、ポリ塩化ビニル:塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重
合体、塩化ビニルと炭素数3以上の脂肪酸のビニルエス
テルとの共重合体、塩化ビニル−エチレン共重合体等の
塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニ
リデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリ
ロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系共重合体等が
挙げられる。
【0044】また更に、樹脂に塩化ビニル系共重合体を
用いる場合には、これら共重合体の平均重合度(P)が
P=300以上が好ましく、更に好ましくはP=600
以上であり、また塩化ビニル単位と共重合モノマー単位
との重合比が90/10〜40/60が好ましく、更に
好ましくは85/15〜50/50である。
用いる場合には、これら共重合体の平均重合度(P)が
P=300以上が好ましく、更に好ましくはP=600
以上であり、また塩化ビニル単位と共重合モノマー単位
との重合比が90/10〜40/60が好ましく、更に
好ましくは85/15〜50/50である。
【0045】また樹脂母材に用いられる樹脂のガラス転
移温度(Tg)は好ましくは100℃未満、更に好まし
くは90℃未満、特に好ましくは80℃未満である。
移温度(Tg)は好ましくは100℃未満、更に好まし
くは90℃未満、特に好ましくは80℃未満である。
【0046】本発明におけるバリアー層を架橋させる手
段としては、加熱することにより又は紫外線(UV)照
射、電子線(EB)照射により行うことができるが、こ
れらの中で電子線照射するのが最適である。これら架橋
させる方法は具体的には以下のとおりである。(i)樹
脂に架橋性のあるものを用いる方法、(ii)架橋剤の
添加による方法、(iii)紫外線、又は電子線の照射
によって架橋させる方法、(iv)架橋剤の存在下で紫
外線、又は電子線の照射によって架橋させる方法、等が
ある。
段としては、加熱することにより又は紫外線(UV)照
射、電子線(EB)照射により行うことができるが、こ
れらの中で電子線照射するのが最適である。これら架橋
させる方法は具体的には以下のとおりである。(i)樹
脂に架橋性のあるものを用いる方法、(ii)架橋剤の
添加による方法、(iii)紫外線、又は電子線の照射
によって架橋させる方法、(iv)架橋剤の存在下で紫
外線、又は電子線の照射によって架橋させる方法、等が
ある。
【0047】感熱層の樹脂母材とバリアー層の樹脂の主
成分は同一であることが好ましい。ここで、樹脂の主成
分とはそれぞれの樹脂成分の50%以上を占める主鎖を
意味し、主成分が同一であることにより、感熱層とバリ
アー層の接着性、有機低分子物質の結晶核の形成が優れ
たものとなる。
成分は同一であることが好ましい。ここで、樹脂の主成
分とはそれぞれの樹脂成分の50%以上を占める主鎖を
意味し、主成分が同一であることにより、感熱層とバリ
アー層の接着性、有機低分子物質の結晶核の形成が優れ
たものとなる。
【0048】一方、有機低分子物質としては記録層中で
粒子状になるものであればよく、一般に融点30〜20
0℃、好ましくは50〜150℃程度のものが使用され
る。このような有機低分子物質としてはアルカノール;
アルカンジオール;ハロゲンアルカノール又はハロゲン
アルカンジオール;アルキルアミン;アルカン;アルケ
ン;アルキン;ハロゲンアルカン;ハロゲンアルケン;
ハロゲンアルキン;シクロアルカン;シクロアルケン;
シクロアルキン;飽和又は不飽和モノ又はジカルボン酸
又はこれらのエステル、アミド又はアンモニウム塩;飽
和又は不飽和ハロゲン脂肪酸又はこれらのエステル、ア
ミド又はアンモニウム塩;アリルカルボン酸又はそれら
のエステル、アミド又はアンモニウム塩;ハロゲンアリ
ルカルボン酸又はそれらのエステル、アミド又はアンモ
ニウム塩;チオアルコール;チオカルボン酸又はそれら
のエステル、アミン又はアンモニウム塩;チオアルコー
ルのカルボン酸エステル等が挙げられる。これらは単独
で又は2種以上混合して使用される。これらの化合物の
炭素数は10〜60、好ましくは10〜38、特に10
〜30が好ましい。エステル中のアルコール基部分は飽
和していてもよく、飽和していなくてもよく、またハロ
ゲン置換されていてもよい。いずれにしても有機低分子
物質は分子中に酸素、窒素、硫黄及びハロゲンの少なく
とも1種、例えば−OH,−COOH,−CONH,−
COOR,−NH−,−NH2,−S−,−S−S−,
−O−,ハロゲン等を含む化合物であることが好まし
い。
粒子状になるものであればよく、一般に融点30〜20
0℃、好ましくは50〜150℃程度のものが使用され
る。このような有機低分子物質としてはアルカノール;
アルカンジオール;ハロゲンアルカノール又はハロゲン
アルカンジオール;アルキルアミン;アルカン;アルケ
ン;アルキン;ハロゲンアルカン;ハロゲンアルケン;
ハロゲンアルキン;シクロアルカン;シクロアルケン;
シクロアルキン;飽和又は不飽和モノ又はジカルボン酸
又はこれらのエステル、アミド又はアンモニウム塩;飽
和又は不飽和ハロゲン脂肪酸又はこれらのエステル、ア
ミド又はアンモニウム塩;アリルカルボン酸又はそれら
のエステル、アミド又はアンモニウム塩;ハロゲンアリ
ルカルボン酸又はそれらのエステル、アミド又はアンモ
ニウム塩;チオアルコール;チオカルボン酸又はそれら
のエステル、アミン又はアンモニウム塩;チオアルコー
ルのカルボン酸エステル等が挙げられる。これらは単独
で又は2種以上混合して使用される。これらの化合物の
炭素数は10〜60、好ましくは10〜38、特に10
〜30が好ましい。エステル中のアルコール基部分は飽
和していてもよく、飽和していなくてもよく、またハロ
ゲン置換されていてもよい。いずれにしても有機低分子
物質は分子中に酸素、窒素、硫黄及びハロゲンの少なく
とも1種、例えば−OH,−COOH,−CONH,−
COOR,−NH−,−NH2,−S−,−S−S−,
−O−,ハロゲン等を含む化合物であることが好まし
い。
【0049】本発明において前記有機低分子物質として
は、低融点の有機低分子物質と、高融点の有機低分子物
質とを組み合わせて用いることにより、透明化温度巾を
更に拡大させることができるものが好ましい。前記低融
点有機低分子物質と高融点有機低分子物質の融点の差は
20℃以上が好ましく、更に好ましくは30℃以上であ
り、特に好ましくは40℃以上である。
は、低融点の有機低分子物質と、高融点の有機低分子物
質とを組み合わせて用いることにより、透明化温度巾を
更に拡大させることができるものが好ましい。前記低融
点有機低分子物質と高融点有機低分子物質の融点の差は
20℃以上が好ましく、更に好ましくは30℃以上であ
り、特に好ましくは40℃以上である。
【0050】低融点有機低分子物質材料としては、融点
40℃〜100℃のものが好ましく、50℃〜80℃の
ものが更に好ましい。高融点有機低分子物質としては、
融点100℃〜200℃のものが好ましく、110℃〜
180℃のものが更に好ましい。
40℃〜100℃のものが好ましく、50℃〜80℃の
ものが更に好ましい。高融点有機低分子物質としては、
融点100℃〜200℃のものが好ましく、110℃〜
180℃のものが更に好ましい。
【0051】これらの有機低分子物質のうち、低融点有
機低分子物質としては次の脂肪酸エステル、二塩基酸エ
ステル、多価アルコールジ脂肪酸エステルが好ましい。
これらは少なくとも1種あるいは2種以上混合して用い
られる。
機低分子物質としては次の脂肪酸エステル、二塩基酸エ
ステル、多価アルコールジ脂肪酸エステルが好ましい。
これらは少なくとも1種あるいは2種以上混合して用い
られる。
【0052】本発明で用いられる脂肪酸エステルは、同
じ炭素数の脂肪酸(2分子会合状態)より融点が低く、
逆に同じ融点の脂肪酸よりも炭素数が多いという特徴を
持つ。
じ炭素数の脂肪酸(2分子会合状態)より融点が低く、
逆に同じ融点の脂肪酸よりも炭素数が多いという特徴を
持つ。
【0053】サーマルヘッドでの画像の印字−消去の繰
り返しによる劣化は、樹脂母材と有機低分子物質の加熱
時の相溶による有機低分子物質粒子の分散状態の変化が
原因と考えられ、樹脂母材と有機低分子物質の相溶性は
有機低分子物質の炭素数が多いほど低下し、画像の印字
−消去の劣化が少ないものと考えられる。更に白濁度も
炭素数に比例して増加する傾向にある。
り返しによる劣化は、樹脂母材と有機低分子物質の加熱
時の相溶による有機低分子物質粒子の分散状態の変化が
原因と考えられ、樹脂母材と有機低分子物質の相溶性は
有機低分子物質の炭素数が多いほど低下し、画像の印字
−消去の劣化が少ないものと考えられる。更に白濁度も
炭素数に比例して増加する傾向にある。
【0054】そのため、同じ透明化温度(融点付近にあ
る)の可逆性感熱記録媒体において、樹脂母材中に分散
させる有機低分子物質として脂肪酸エステルを用いるこ
とにより、脂肪酸を用いた場合に比較し、白濁度が高
く、つまりコントラストが高く、しかも繰り返し耐久性
が向上するものと思われる。
る)の可逆性感熱記録媒体において、樹脂母材中に分散
させる有機低分子物質として脂肪酸エステルを用いるこ
とにより、脂肪酸を用いた場合に比較し、白濁度が高
く、つまりコントラストが高く、しかも繰り返し耐久性
が向上するものと思われる。
【0055】そして、このような脂肪酸エステルと高融
点の有機低分子物質を混合して用いることにより、透明
化温度巾を広くすることができ、サーマルヘッドでの消
去の性能も高く、そのため、保存により多少消去特性が
変動しても、消去可能であり、材料自身の特性から繰り
返し耐久性も向上させることができる。
点の有機低分子物質を混合して用いることにより、透明
化温度巾を広くすることができ、サーマルヘッドでの消
去の性能も高く、そのため、保存により多少消去特性が
変動しても、消去可能であり、材料自身の特性から繰り
返し耐久性も向上させることができる。
【0056】本発明で用いられる脂肪酸エステルは、例
えば次の一般式(I)で表わされるものである。 R1−COO−R2 ・・・(I) (式中、R1,R2は炭素数10以上のアルキル基を表わ
す) 脂肪酸エステルの炭素数は20以上が好ましく、25以
上が更に好ましく、30以上が特に好ましい。炭素数が
多くなると白濁度が高く、繰り返し耐久性が向上すると
いう特長を有する。脂肪酸エステルの融点は40℃以上
が好ましい。これらは1種又は2種以上を選択して用い
られる。
えば次の一般式(I)で表わされるものである。 R1−COO−R2 ・・・(I) (式中、R1,R2は炭素数10以上のアルキル基を表わ
す) 脂肪酸エステルの炭素数は20以上が好ましく、25以
上が更に好ましく、30以上が特に好ましい。炭素数が
多くなると白濁度が高く、繰り返し耐久性が向上すると
いう特長を有する。脂肪酸エステルの融点は40℃以上
が好ましい。これらは1種又は2種以上を選択して用い
られる。
【0057】二塩基酸エステルとしては、モノエステ
ル、ジエステルのいずれでもよく、下記一般式(II)で
表わされるものがある。 ROOC−(CH2)n−COOR’ ・・・(II) (式中、R,R’は水素原子、又は炭素数1〜30のア
ルキル基を表わし、R,R’は同一であっても異なって
いてもよいが、同時に水素原子である場合を除く。nは
0〜40の整数を表わす) 上記一般式(II)で表わされる二塩基酸エステルにおい
て、R,R’のアルキル基の炭素数は1〜22が好まし
く、nは、1〜30が好ましく、2〜20が更に好まし
い。また融点は40℃以上が好ましい。
ル、ジエステルのいずれでもよく、下記一般式(II)で
表わされるものがある。 ROOC−(CH2)n−COOR’ ・・・(II) (式中、R,R’は水素原子、又は炭素数1〜30のア
ルキル基を表わし、R,R’は同一であっても異なって
いてもよいが、同時に水素原子である場合を除く。nは
0〜40の整数を表わす) 上記一般式(II)で表わされる二塩基酸エステルにおい
て、R,R’のアルキル基の炭素数は1〜22が好まし
く、nは、1〜30が好ましく、2〜20が更に好まし
い。また融点は40℃以上が好ましい。
【0058】本発明で用いる有機低分子物質の多価アル
コールジ脂肪酸エステルとしては、下記の一般式(II
I)で表わされるものが挙げられる。 CH3(CH2)mCO-O(CH2)nO-OC(CH2)mCH3 ・・・(III) (式中、nは2〜40、好ましくは3〜30、更に好ま
しくは4〜22の整数である。mは2〜40、好ましく
は3〜30、更に好ましくは4〜22の整数である。)
コールジ脂肪酸エステルとしては、下記の一般式(II
I)で表わされるものが挙げられる。 CH3(CH2)mCO-O(CH2)nO-OC(CH2)mCH3 ・・・(III) (式中、nは2〜40、好ましくは3〜30、更に好ま
しくは4〜22の整数である。mは2〜40、好ましく
は3〜30、更に好ましくは4〜22の整数である。)
【0059】多価アルコールジ脂肪酸エステルは同じ炭
素数で比較すると脂肪酸より融点が低く、逆に同じ融点
で比較すると脂肪酸より炭素数が多いという特徴を持
つ。サーマルヘッドでの印字の繰り返し耐久性は樹脂と
有機低分子物質の加熱時での相溶性が原因と考えられ、
樹脂と有機低分子物質の相溶性は有機低分子物質の炭素
数が多いほど低下すると考えられる。
素数で比較すると脂肪酸より融点が低く、逆に同じ融点
で比較すると脂肪酸より炭素数が多いという特徴を持
つ。サーマルヘッドでの印字の繰り返し耐久性は樹脂と
有機低分子物質の加熱時での相溶性が原因と考えられ、
樹脂と有機低分子物質の相溶性は有機低分子物質の炭素
数が多いほど低下すると考えられる。
【0060】さらに白濁度も炭素数に比例し、増加する
傾向にあり、そのため多価アルコールジ脂肪酸エステル
を用いることにより、同じ透明化温度(融点付近にあ
る)の可逆性感熱記録媒体において脂肪酸と比較し、繰
り返し耐久性が向上すると思われる。
傾向にあり、そのため多価アルコールジ脂肪酸エステル
を用いることにより、同じ透明化温度(融点付近にあ
る)の可逆性感熱記録媒体において脂肪酸と比較し、繰
り返し耐久性が向上すると思われる。
【0061】また、多価アルコールジ脂肪酸エステルは
低融点で、それより高融点の脂肪酸と白濁度、繰り返し
耐久性の面で同程度の特徴を持つため、これらより高融
点の有機低分子物質と混合し、透明化温度範囲を広げた
際に、脂肪酸を用いた場合と同程度の白濁度、繰り返し
耐久性等の性能を持ちながら透明化温度範囲を広げるこ
とができ、ひいてはサーマルヘッド等による、短時間で
の加熱による画像消去(透明化)を向上させることがで
き、更に、画像消去のマージンが増えることにより経時
により画像消去エネルギーが変動しても、実用上問題な
く、サーマルヘッドでの消去も可能となる。
低融点で、それより高融点の脂肪酸と白濁度、繰り返し
耐久性の面で同程度の特徴を持つため、これらより高融
点の有機低分子物質と混合し、透明化温度範囲を広げた
際に、脂肪酸を用いた場合と同程度の白濁度、繰り返し
耐久性等の性能を持ちながら透明化温度範囲を広げるこ
とができ、ひいてはサーマルヘッド等による、短時間で
の加熱による画像消去(透明化)を向上させることがで
き、更に、画像消去のマージンが増えることにより経時
により画像消去エネルギーが変動しても、実用上問題な
く、サーマルヘッドでの消去も可能となる。
【0062】また次に、本発明で用いられる高融点有機
低分子物質としては、脂肪族飽和ジカルボン酸、高級ア
ルキル基を有するケトン、該ケトンから誘導されるセミ
カルバゾン、αーホスホノ脂肪酸などが挙げられ、次の
ものが好ましいが、これらに限定されるものではない。
これらは、1種又は2種以上選択して用いられる。
低分子物質としては、脂肪族飽和ジカルボン酸、高級ア
ルキル基を有するケトン、該ケトンから誘導されるセミ
カルバゾン、αーホスホノ脂肪酸などが挙げられ、次の
ものが好ましいが、これらに限定されるものではない。
これらは、1種又は2種以上選択して用いられる。
【0063】これら融点100℃以上の有機低分子物質
の具体例を以下に示す。脂肪族ジカルボン酸の、例えば
融点100〜135℃程度の具体例としては、例えば、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、
ドデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、
ヘキサデカン二酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二
酸、ノナデカン二酸、エイコサン二酸、ヘンエイコサン
二酸、ドコサン二酸等が挙げられる。
の具体例を以下に示す。脂肪族ジカルボン酸の、例えば
融点100〜135℃程度の具体例としては、例えば、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、
ドデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、
ヘキサデカン二酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二
酸、ノナデカン二酸、エイコサン二酸、ヘンエイコサン
二酸、ドコサン二酸等が挙げられる。
【0064】本発明において用いるケトンは、ケトン基
と高級アルキル基を必須の構成基として含み、その他無
置換又は置換基を有する芳香環あるいは被素環を含むこ
ともできる。前記ケトンの全炭素数は16個以上が好ま
しく、更に好ましくは21個以上である。また、本発明
に用いるセミカルバゾンは、上記ケトンから誘導された
ものである。
と高級アルキル基を必須の構成基として含み、その他無
置換又は置換基を有する芳香環あるいは被素環を含むこ
ともできる。前記ケトンの全炭素数は16個以上が好ま
しく、更に好ましくは21個以上である。また、本発明
に用いるセミカルバゾンは、上記ケトンから誘導された
ものである。
【0065】本発明で用いるαーホスホノ脂肪酸は例え
ばE.V.Kaurer等、J.Ak.Oil Che
kist’s Soc,41,205(1964)の方
法に従って脂肪酸をHell−Volhard−Zel
inskin反応によって臭素化してαー臭素化酸臭化
物とし、次いでエタノールを加えαーブロモ脂肪酸エス
テルを得、さらにトリエチルホスファイトと加熱反応し
てαーホスホノ脂肪酸エステルとし、濃塩酸による加水
分解を行なって生成物をトルエンから再結晶することに
より得ることができる。
ばE.V.Kaurer等、J.Ak.Oil Che
kist’s Soc,41,205(1964)の方
法に従って脂肪酸をHell−Volhard−Zel
inskin反応によって臭素化してαー臭素化酸臭化
物とし、次いでエタノールを加えαーブロモ脂肪酸エス
テルを得、さらにトリエチルホスファイトと加熱反応し
てαーホスホノ脂肪酸エステルとし、濃塩酸による加水
分解を行なって生成物をトルエンから再結晶することに
より得ることができる。
【0066】これらの低融点有機低分子物質と高融点有
機低分子物質の混合重量比は95:5〜5:95が好ま
しく、90:10〜10:90が更に好ましく、80:
20〜20:80が特に好ましい。また、これらの低融
点有機低分子物質、高融点有機低分子物質以外に前記し
た他の有機低分子物質を混合して用いてもよい。これら
は次のものが挙げられる。
機低分子物質の混合重量比は95:5〜5:95が好ま
しく、90:10〜10:90が更に好ましく、80:
20〜20:80が特に好ましい。また、これらの低融
点有機低分子物質、高融点有機低分子物質以外に前記し
た他の有機低分子物質を混合して用いてもよい。これら
は次のものが挙げられる。
【0067】これら化合物としてはラウリン酸、ドデカ
ン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸、アラギン酸、
オレイン酸等の高級脂肪酸等のエーテル又はチオエーテ
ル等がある。中でも本発明では高級脂肪酸、特にパルミ
チン酸、ペンタデカン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等の炭素数1
6以上の高級脂肪酸が好ましく、炭素数16〜24の高
級脂肪酸が更に好ましい。
ン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸、アラギン酸、
オレイン酸等の高級脂肪酸等のエーテル又はチオエーテ
ル等がある。中でも本発明では高級脂肪酸、特にパルミ
チン酸、ペンタデカン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等の炭素数1
6以上の高級脂肪酸が好ましく、炭素数16〜24の高
級脂肪酸が更に好ましい。
【0068】前記したように本発明において、透明化で
きる温度の巾を広げるには、この明細書において記載し
た有機低分子物質を適宜組み合わせるか、又は、そうし
た有機低分子物質と融点の異なる他の材料とを組み合わ
せればよい。これらは例えば特開昭63−39378号
公報、特開昭63−130380号公報などや、特願昭
63−14754号、特願平3−2089号(特開平4
−235095号公報)などの明細書に開示されている
が、これらに限定されるものではない。
きる温度の巾を広げるには、この明細書において記載し
た有機低分子物質を適宜組み合わせるか、又は、そうし
た有機低分子物質と融点の異なる他の材料とを組み合わ
せればよい。これらは例えば特開昭63−39378号
公報、特開昭63−130380号公報などや、特願昭
63−14754号、特願平3−2089号(特開平4
−235095号公報)などの明細書に開示されている
が、これらに限定されるものではない。
【0069】なお、感熱層中の有機低分子物質と樹脂
(架橋構造を有する樹脂)との割合は、重量比で2:1
〜1:16程度が好ましく、1:2〜1:8が更に好ま
しい。樹脂の比率がこれ以下になると、有機低分子物質
を樹脂中に保持した膜に形成することが困難となり、ま
たこれ以上になると、有機低分子物質の量が少ないた
め、不透明化が困難になる。
(架橋構造を有する樹脂)との割合は、重量比で2:1
〜1:16程度が好ましく、1:2〜1:8が更に好ま
しい。樹脂の比率がこれ以下になると、有機低分子物質
を樹脂中に保持した膜に形成することが困難となり、ま
たこれ以上になると、有機低分子物質の量が少ないた
め、不透明化が困難になる。
【0070】感熱層には以上の成分の他に、透明画像の
形成を容易にするために、界面活性剤、可塑剤等の添加
物を添加することができる。これらの添加物の具体例は
次のとおりである。
形成を容易にするために、界面活性剤、可塑剤等の添加
物を添加することができる。これらの添加物の具体例は
次のとおりである。
【0071】可塑剤としては、リン酸エステル、脂肪酸
エステル、フタル酸エステル、二塩基酸エステル、グリ
コール、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤が挙
げられ、具体例としては下記のものが挙げられる。リン
酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン
酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、オレイン酸ブチ
ル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ
ブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n−オクチ
ル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソ
ノニル、フタル酸ジオクチルデシル、フタル酸ジイソデ
シル、フタル酸ブチルベンジル、アジピン酸ジブチル、
アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチ
ルヘキシル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セ
バシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレ
ングリコールジ−2−エチルブチラート、アセチルリシ
ノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチル
フタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブ
チルなど。
エステル、フタル酸エステル、二塩基酸エステル、グリ
コール、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤が挙
げられ、具体例としては下記のものが挙げられる。リン
酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン
酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、オレイン酸ブチ
ル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジ
ブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n−オクチ
ル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソ
ノニル、フタル酸ジオクチルデシル、フタル酸ジイソデ
シル、フタル酸ブチルベンジル、アジピン酸ジブチル、
アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチ
ルヘキシル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セ
バシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレ
ングリコールジ−2−エチルブチラート、アセチルリシ
ノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブチル
フタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸トリブ
チルなど。
【0072】界面活性剤、その他の添加物の例;多価ア
ルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高級アル
キルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステル、高
級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂肪酸高
級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又はポリプ
ロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド付加
物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼンスル
ホン酸のNa、Ca、Ba又はMg塩;芳香族カルボン
酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族スルホン酸、硫酸モ
ノエステル又はリン酸モノ−又はジ−エステルのCa、
Ba又はMg塩;低度硫酸化油;ポリ長鎖アルキルアク
リレート;アクリル系オリゴマー;ポリ長鎖アルキルメ
タクリレート;長鎖アルキルメタクリレート−アミン含
有モノマー共重合体;スチレン−無水マレイン酸共重合
体;オレフィン−無水マレイン酸共重合体など。
ルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高級アル
キルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステル、高
級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂肪酸高
級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又はポリプ
ロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド付加
物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼンスル
ホン酸のNa、Ca、Ba又はMg塩;芳香族カルボン
酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族スルホン酸、硫酸モ
ノエステル又はリン酸モノ−又はジ−エステルのCa、
Ba又はMg塩;低度硫酸化油;ポリ長鎖アルキルアク
リレート;アクリル系オリゴマー;ポリ長鎖アルキルメ
タクリレート;長鎖アルキルメタクリレート−アミン含
有モノマー共重合体;スチレン−無水マレイン酸共重合
体;オレフィン−無水マレイン酸共重合体など。
【0073】本発明における感熱層中の樹脂を架橋させ
る手段としては、加熱することにより又は紫外線照射、
電子線照射により行なうことができるが、これらの中で
電子線照射するのが最適である。これら架橋させる方法
は具体的には以下のとおりである。(i)樹脂に架橋性
のあるものを用いる方法、(ii)架橋剤の添加による
方法、(iii)紫外線、又は電子線の照射によって架
橋させる方法、(iv)架橋剤の存在下で紫外線、又は
電子線の照射によって架橋させる方法、等がある。
る手段としては、加熱することにより又は紫外線照射、
電子線照射により行なうことができるが、これらの中で
電子線照射するのが最適である。これら架橋させる方法
は具体的には以下のとおりである。(i)樹脂に架橋性
のあるものを用いる方法、(ii)架橋剤の添加による
方法、(iii)紫外線、又は電子線の照射によって架
橋させる方法、(iv)架橋剤の存在下で紫外線、又は
電子線の照射によって架橋させる方法、等がある。
【0074】架橋剤としてはウレタンアクリレート系、
エポキシアクリレート系、ポリエステルアクリレート
系、ポリエーテルアクリレート系、ビニル系、不飽和ポ
リエステル等のオリゴマーや、各種単官能、多官能のア
クリレート、メタクリレート、ビニルエステル、スチレ
ン誘導体、アリル化合物等のモノマーが挙げられる。ま
た、非官能性モノマー、官能性モノマーとしては、具体
的には前記したバリアー層で用いるモノマーと同様なも
のが挙げられる。
エポキシアクリレート系、ポリエステルアクリレート
系、ポリエーテルアクリレート系、ビニル系、不飽和ポ
リエステル等のオリゴマーや、各種単官能、多官能のア
クリレート、メタクリレート、ビニルエステル、スチレ
ン誘導体、アリル化合物等のモノマーが挙げられる。ま
た、非官能性モノマー、官能性モノマーとしては、具体
的には前記したバリアー層で用いるモノマーと同様なも
のが挙げられる。
【0075】これらの架橋剤は単独で又は2種以上が混
合して使用される。これらの架橋剤の添加量としては、
樹脂1重量部に対して0.001〜1.0重量部が好ま
しく、更に好ましくは0.01〜0.5重量部である。
添加量が0.001重量部以下であると架橋効率が悪く
なり、逆に1.0重量部以上になると白濁度が低下し、
コントラストが低くなる。
合して使用される。これらの架橋剤の添加量としては、
樹脂1重量部に対して0.001〜1.0重量部が好ま
しく、更に好ましくは0.01〜0.5重量部である。
添加量が0.001重量部以下であると架橋効率が悪く
なり、逆に1.0重量部以上になると白濁度が低下し、
コントラストが低くなる。
【0076】前記したように、架橋剤の添加量を少量に
して架橋効率を向上させるためには、前記した架橋剤の
中では、非官能性モノマーより官能性モノマーが好まし
く、更に単官能モノマーよりも多官能モノマーが好まし
い。
して架橋効率を向上させるためには、前記した架橋剤の
中では、非官能性モノマーより官能性モノマーが好まし
く、更に単官能モノマーよりも多官能モノマーが好まし
い。
【0077】また次に本発明における感熱層の樹脂を架
橋させる手段としては、前記のバリアー層を架橋させる
手段と同様に、紫外線照射を用いる場合には次のような
架橋剤、光重合開始剤、光重合促進剤を用いてもよい。
具体的には前記の例と一部重複するが次のものなどが挙
げられる。
橋させる手段としては、前記のバリアー層を架橋させる
手段と同様に、紫外線照射を用いる場合には次のような
架橋剤、光重合開始剤、光重合促進剤を用いてもよい。
具体的には前記の例と一部重複するが次のものなどが挙
げられる。
【0078】架橋剤としては光重合性プレポリマーと光
重合性モノマーに大別することができ、光重合性モノマ
ーとしては前記した電子線照射で用いる架橋剤として挙
げた単官能性モノマー及び多官能性モノマーと同じもの
を挙げることができる。
重合性モノマーに大別することができ、光重合性モノマ
ーとしては前記した電子線照射で用いる架橋剤として挙
げた単官能性モノマー及び多官能性モノマーと同じもの
を挙げることができる。
【0079】また次に光重合性プレポリマーとしてはポ
リエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、
エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート、オ
リゴアクリレート、アルキドアクリレート、ポリオール
アクリレートなどが挙げられる。
リエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、
エポキシアクリレート、ポリエーテルアクリレート、オ
リゴアクリレート、アルキドアクリレート、ポリオール
アクリレートなどが挙げられる。
【0080】これらの架橋剤は単独で又は2種以上が混
合して使用される。これらの架橋剤の添加量としては、
樹脂1重量部に対して0.001〜1.0重量部が好ま
しく、更に好ましくは0.01〜0.5重量部である。
添加量が0.001重量部以下であると架橋効率が悪く
なり、逆に1.0重量部以上になると白濁度が低下し、
コントラストが低くなる。
合して使用される。これらの架橋剤の添加量としては、
樹脂1重量部に対して0.001〜1.0重量部が好ま
しく、更に好ましくは0.01〜0.5重量部である。
添加量が0.001重量部以下であると架橋効率が悪く
なり、逆に1.0重量部以上になると白濁度が低下し、
コントラストが低くなる。
【0081】次に光重合開始剤としてはラジカル反応型
とイオン反応型に大別でき、更にラジカル反応型は光開
裂型と水素引抜き型とに分けられる。具体的にはつぎの
ものが挙げられ、これらは前記したバリアー層において
も同様に用いることができる。 (i)ベンゾインエーテル類例えばイソブチルベンゾイ
ンエーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、(i
i)α−アシロキシムエステル類例えば1−フェニル−
1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニ
ル)オキシム、(iii)ベンジルケタール類例えば2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンジ
ル、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、(iv)
アセトフェノン誘導体類例えばジエトキシアセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、(v)ケトン−(ケトン−アミン系)類
例えばベンゾフェノン、クロロチオキサントン、2−ク
ロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2
−メチルチオキサントン、塩素置換ベンゾフェノン、こ
れらの光重合開始剤は、単独で又は2種以上混合して使
用される。添加量としては架橋剤1重量部に対して0.
005〜1.0重量部が好ましく、更に好ましくは0.
01〜0.5重量部である。
とイオン反応型に大別でき、更にラジカル反応型は光開
裂型と水素引抜き型とに分けられる。具体的にはつぎの
ものが挙げられ、これらは前記したバリアー層において
も同様に用いることができる。 (i)ベンゾインエーテル類例えばイソブチルベンゾイ
ンエーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、ベンゾ
インエチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル、(i
i)α−アシロキシムエステル類例えば1−フェニル−
1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニ
ル)オキシム、(iii)ベンジルケタール類例えば2,
2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンジ
ル、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、(iv)
アセトフェノン誘導体類例えばジエトキシアセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、(v)ケトン−(ケトン−アミン系)類
例えばベンゾフェノン、クロロチオキサントン、2−ク
ロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2
−メチルチオキサントン、塩素置換ベンゾフェノン、こ
れらの光重合開始剤は、単独で又は2種以上混合して使
用される。添加量としては架橋剤1重量部に対して0.
005〜1.0重量部が好ましく、更に好ましくは0.
01〜0.5重量部である。
【0082】次に光重合促進剤としては、ベンゾフェノ
ン系やチオキサントン系などの水素引抜きタイプの光重
合開始剤に対し、硬化速度を向上させる効果があり、芳
香族系の第3級アミンや脂肪族アミン系がある。具体的
には次のものが挙げられる。 P−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル P−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル これら光重合促進剤は単独で又は2種以上混合して使用
される。
ン系やチオキサントン系などの水素引抜きタイプの光重
合開始剤に対し、硬化速度を向上させる効果があり、芳
香族系の第3級アミンや脂肪族アミン系がある。具体的
には次のものが挙げられる。 P−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル P−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル これら光重合促進剤は単独で又は2種以上混合して使用
される。
【0083】添加量としては光重合開始剤1重量部に対
して0.1〜5重量部が好ましく、更に好ましくは0.
3〜3重量部である。
して0.1〜5重量部が好ましく、更に好ましくは0.
3〜3重量部である。
【0084】また、本発明に用いる紫外線照射装置は、
光源、灯具、電源、冷却装置、搬送装置から構成されて
いる。光源には水銀ランプ、メタルハライドランプ、カ
リウムランプ、水銀キセノンランプ、フラッシュランプ
があるが、前記した光重合開始剤及び光重合促進剤の紫
外線吸収波長に対応した発光スペクトルを有する光源を
使用すればよい。また紫外線照射条件については、樹脂
を架橋するために必要な照射エネルギーに応じてランプ
出力、搬送速度を決めればよい。
光源、灯具、電源、冷却装置、搬送装置から構成されて
いる。光源には水銀ランプ、メタルハライドランプ、カ
リウムランプ、水銀キセノンランプ、フラッシュランプ
があるが、前記した光重合開始剤及び光重合促進剤の紫
外線吸収波長に対応した発光スペクトルを有する光源を
使用すればよい。また紫外線照射条件については、樹脂
を架橋するために必要な照射エネルギーに応じてランプ
出力、搬送速度を決めればよい。
【0085】本発明において、可逆性感熱記録媒体の感
熱層の樹脂を架橋するのに特に効果的な電子線(EB)
照射法は以下のとおりである。
熱層の樹脂を架橋するのに特に効果的な電子線(EB)
照射法は以下のとおりである。
【0086】まず、EB照射装置としては、走査形(ス
キャンビーム)あるいは非走査形(エリアビーム)の2
種に大別できるが、照射面積、照射線量等の目的に応じ
て決めればよい。次に、EB照射条件については、樹脂
を架橋するために必要な線量に応じて、電子流、照射
幅、搬送スピードを考慮し次式から決められる。
キャンビーム)あるいは非走査形(エリアビーム)の2
種に大別できるが、照射面積、照射線量等の目的に応じ
て決めればよい。次に、EB照射条件については、樹脂
を架橋するために必要な線量に応じて、電子流、照射
幅、搬送スピードを考慮し次式から決められる。
【0087】D=(△E/△R)・η・I/(W・V) D:必要線量(Mrad) △E/△R:平均エネルギー損失 η:効率 I:電子流(mA) W:照射幅(cm) V:搬送速度(cm/s) 工業的には、これを簡略化し、 D・V=K・I/W とし、装置定格をMrad・m/minで示す。電子流
定格は、実験器では20〜30mA、パイロット機では
50〜100mA、生産機では100〜500mA程度
が選ばれる。
定格は、実験器では20〜30mA、パイロット機では
50〜100mA、生産機では100〜500mA程度
が選ばれる。
【0088】ここで、樹脂を架橋するために必要な線量
については、樹脂の種類および重合度、架橋剤の種類お
よび添加量、可塑剤の種類および添加量等により架橋効
率が変わり、線量に対してのゲル分率が一定でないた
め、これらの可逆性感熱記録媒体の感熱層の構成因子水
準を決めて記録層を作成し、ゲル分率目標値を決め、そ
れに応じての線量を決めればよい。
については、樹脂の種類および重合度、架橋剤の種類お
よび添加量、可塑剤の種類および添加量等により架橋効
率が変わり、線量に対してのゲル分率が一定でないた
め、これらの可逆性感熱記録媒体の感熱層の構成因子水
準を決めて記録層を作成し、ゲル分率目標値を決め、そ
れに応じての線量を決めればよい。
【0089】また、照射線量は、樹脂を架橋させるため
に高エネルギーを必要とする場合には、支持体または樹
脂等が照射により発生する熱によって変形、熱分解をす
るのを防ぐため、照射を複数回に分けて、1回当たりの
照射で高熱になるのを防ぐことが好ましい。
に高エネルギーを必要とする場合には、支持体または樹
脂等が照射により発生する熱によって変形、熱分解をす
るのを防ぐため、照射を複数回に分けて、1回当たりの
照射で高熱になるのを防ぐことが好ましい。
【0090】そして、EB照射を行なう前に、記録層に
含有される有機低分子物質の少なくとも一部を溶融する
温度以上で加熱した後、架橋することが好ましく、また
更に、有機低分子物質が全て溶融する温度以上に加熱し
た後、架橋することが好ましい。
含有される有機低分子物質の少なくとも一部を溶融する
温度以上で加熱した後、架橋することが好ましく、また
更に、有機低分子物質が全て溶融する温度以上に加熱し
た後、架橋することが好ましい。
【0091】感熱層構成因子それぞれのゲル分率との関
係は前記したとおりである。まず、樹脂の種類としては
前記した樹脂が選択できるが、これらの重合度は平均重
合度(P)が高くなるにつれてゲル分率が向上する傾向
にあり、好ましくはP=300以上であり、更に好まし
くはP=600以上である。
係は前記したとおりである。まず、樹脂の種類としては
前記した樹脂が選択できるが、これらの重合度は平均重
合度(P)が高くなるにつれてゲル分率が向上する傾向
にあり、好ましくはP=300以上であり、更に好まし
くはP=600以上である。
【0092】架橋剤の種類及び添加量については前記し
たとおりであり、また可塑剤の種類としては、前記した
可塑剤の中で脂肪酸エステル、ポリエステル系可塑剤、
エポキシ系可塑剤等が好ましく、特にエポキシ系可塑剤
が照射変色、架橋効率からみて最適である。可塑剤の添
加量については、その添加量の増加につれてゲル分率が
向上する傾向にあり、樹脂1重量部に対して0.01〜
1.0重量部が好ましく、更に好ましくは0.05〜
0.5重量部である。
たとおりであり、また可塑剤の種類としては、前記した
可塑剤の中で脂肪酸エステル、ポリエステル系可塑剤、
エポキシ系可塑剤等が好ましく、特にエポキシ系可塑剤
が照射変色、架橋効率からみて最適である。可塑剤の添
加量については、その添加量の増加につれてゲル分率が
向上する傾向にあり、樹脂1重量部に対して0.01〜
1.0重量部が好ましく、更に好ましくは0.05〜
0.5重量部である。
【0093】上記手段の他で、繰り返し耐久性を向上さ
せるためには、以下の方法がある。第1に、感熱層の軟
化温度を高温側へ上げることによって耐久性は向上す
る。軟化温度がより高い方が更に耐久性は向上する。軟
化温度の測定については、ゲル分率測定で用いたものと
同様な膜を用いて、熱機械分析装置(TMA)や動的粘
弾性測定装置を用いて測定することができる。
せるためには、以下の方法がある。第1に、感熱層の軟
化温度を高温側へ上げることによって耐久性は向上す
る。軟化温度がより高い方が更に耐久性は向上する。軟
化温度の測定については、ゲル分率測定で用いたものと
同様な膜を用いて、熱機械分析装置(TMA)や動的粘
弾性測定装置を用いて測定することができる。
【0094】また、更に前記したように形成された記録
層を剥離せずに剛体振り子法・動的粘弾性測定装置によ
り測定することができる。
層を剥離せずに剛体振り子法・動的粘弾性測定装置によ
り測定することができる。
【0095】また、その軟化点については経時による変
動が少ない方が前記した経時の消去特性の変動が少なく
なる。
動が少ない方が前記した経時の消去特性の変動が少なく
なる。
【0096】第2の方法として、後に述べるように、支
持体上に形成された感熱層上に前記した保護層を積層
し、その積層間の層間強度を強くすることによっても耐
久性は向上する。層間強度がより強い方がより耐久性は
向上する。層間強度測定方法はTappi UM−40
3の方法に準じて行うことができる。
持体上に形成された感熱層上に前記した保護層を積層
し、その積層間の層間強度を強くすることによっても耐
久性は向上する。層間強度がより強い方がより耐久性は
向上する。層間強度測定方法はTappi UM−40
3の方法に準じて行うことができる。
【0097】第3の方法として、感熱層のTMA針入測
定による針入度が少ない方が耐久性は向上する。針入度
がより少ない方が更に耐久性は向上する。針入度測定方
法としては、支持体上に形成された記録層を用いて、軟
化温度測定に用いたTMAを用い、先端断面積の小さな
プローブ(針入プローブ)を記録層上に乗せ荷重を加
え、必要により加熱してその変位量により測定すること
ができる。
定による針入度が少ない方が耐久性は向上する。針入度
がより少ない方が更に耐久性は向上する。針入度測定方
法としては、支持体上に形成された記録層を用いて、軟
化温度測定に用いたTMAを用い、先端断面積の小さな
プローブ(針入プローブ)を記録層上に乗せ荷重を加
え、必要により加熱してその変位量により測定すること
ができる。
【0098】第4の方法としては、EB架橋後に感熱層
中に残存する架橋剤量が少ない方が耐久性は向上する。
残存量がより少ない方が耐久性は更に向上する。残存量
測定方法としては次の方法が挙げられる。
中に残存する架橋剤量が少ない方が耐久性は向上する。
残存量がより少ない方が耐久性は更に向上する。残存量
測定方法としては次の方法が挙げられる。
【0099】即ち、測定装置としてフーリエ変換赤外分
光光度計に取り付けられるATR測定付属装置を用い、
測定サンプルとしては上記ゲル分率測定に用いた感熱層
塗膜を使用し、EB照射後の資料の810cm-1付近に
現われるアクリロイル基のCH面外変角振動による吸収
帯強度を測定する。この吸収帯強度は架橋剤残存量と比
例関係にあり、残存量が減れば、強度も減少する。これ
により残存量を知ることができる。
光光度計に取り付けられるATR測定付属装置を用い、
測定サンプルとしては上記ゲル分率測定に用いた感熱層
塗膜を使用し、EB照射後の資料の810cm-1付近に
現われるアクリロイル基のCH面外変角振動による吸収
帯強度を測定する。この吸収帯強度は架橋剤残存量と比
例関係にあり、残存量が減れば、強度も減少する。これ
により残存量を知ることができる。
【0100】残存量値としては感熱層中樹脂1重量部に
対して0.2重量部以下がよく、好ましくは0.1重量
部以下であり、更に好ましくは0.05重量部以下であ
り、特に好ましくは0.01重量部以下である。
対して0.2重量部以下がよく、好ましくは0.1重量
部以下であり、更に好ましくは0.05重量部以下であ
り、特に好ましくは0.01重量部以下である。
【0101】この測定方法においては、上記測定のほか
にUV硬化で用いられる光重合開始剤、光増感剤及び熱
硬化で用いられる触媒等の残存量も知ることができ、ま
たそれぞれの残存成分の定性分析により、感熱層中の樹
脂の架橋が、EB硬化かUV硬化あるいは熱硬化のう
ち、どの方法を用いたのかを判定することができる。い
ずれの方法においても残存成分が少ない方が耐久性がよ
くなる。
にUV硬化で用いられる光重合開始剤、光増感剤及び熱
硬化で用いられる触媒等の残存量も知ることができ、ま
たそれぞれの残存成分の定性分析により、感熱層中の樹
脂の架橋が、EB硬化かUV硬化あるいは熱硬化のう
ち、どの方法を用いたのかを判定することができる。い
ずれの方法においても残存成分が少ない方が耐久性がよ
くなる。
【0102】またこの測定方法では、塗膜表面の数μm
オーダの薄い層のみの知見が得られるため、支持体上に
形成した感熱層をそのまま測定することも可能である。
オーダの薄い層のみの知見が得られるため、支持体上に
形成した感熱層をそのまま測定することも可能である。
【0103】また、これらの他に、感熱層中の樹脂と有
機低分子物質粒子との界面及び/又は粒子中に樹脂及び
粒子の屈折率と異なる空隙があると、白濁状態での画像
濃度が向上し、コントラストが向上する効果がある。空
隙の大きさが不透明状態を検知するために用いる光の波
長の1/10以上であるとより効果が顕著である。
機低分子物質粒子との界面及び/又は粒子中に樹脂及び
粒子の屈折率と異なる空隙があると、白濁状態での画像
濃度が向上し、コントラストが向上する効果がある。空
隙の大きさが不透明状態を検知するために用いる光の波
長の1/10以上であるとより効果が顕著である。
【0104】本発明の可逆性感熱記録媒体に形成される
画像を反射画像として用いる場合には、記録層の背面に
光を反射する層を設けるのが望ましい。また、反射層が
あると記録層の厚みを薄くとてもコントラストを上げる
ことができる。具体的にはAl、Ni、Sn等を蒸着す
ることが挙げられる(特開昭64−14079号公報に
記載)。
画像を反射画像として用いる場合には、記録層の背面に
光を反射する層を設けるのが望ましい。また、反射層が
あると記録層の厚みを薄くとてもコントラストを上げる
ことができる。具体的にはAl、Ni、Sn等を蒸着す
ることが挙げられる(特開昭64−14079号公報に
記載)。
【0105】支持体上に温度を依存して透明度が可逆的
に変化する有機低分子物質と樹脂母材とからなる記録層
を設けた可逆性感熱記録媒体の場合、最大白濁状態にあ
る媒体に対して垂直に入射した白色光の反射光拡散分布
における小角度の光散乱強度に対する大角度の光散乱強
度が2倍以上であることが好ましく、特に該値が3倍以
上であることが更に好ましい。
に変化する有機低分子物質と樹脂母材とからなる記録層
を設けた可逆性感熱記録媒体の場合、最大白濁状態にあ
る媒体に対して垂直に入射した白色光の反射光拡散分布
における小角度の光散乱強度に対する大角度の光散乱強
度が2倍以上であることが好ましく、特に該値が3倍以
上であることが更に好ましい。
【0106】また、有機低分子物質及び樹脂マトリック
スを主成分とする感熱層を少なくとも有する可逆性感熱
記録媒体において、小粒子の数に対する大粒子の数比が
2%以上であり、且つ特定の小粒子の数が全体の粒子数
の10%以上であることが好ましいく、特に、特定の小
粒子の数に対する特定の大粒子の数比が10%以上であ
ることが好ましい。
スを主成分とする感熱層を少なくとも有する可逆性感熱
記録媒体において、小粒子の数に対する大粒子の数比が
2%以上であり、且つ特定の小粒子の数が全体の粒子数
の10%以上であることが好ましいく、特に、特定の小
粒子の数に対する特定の大粒子の数比が10%以上であ
ることが好ましい。
【0107】可逆性感熱記録媒体の反射光強度は、以下
のように測定される。測定装置としては、日本電色株式
会社製の拡散分布色度計(model DDC−80)
を用いる。外部の光を遮断した装置内に白色光を入射す
る光源があり、該入射光はほぼ平行光となっており、試
料に対し垂直に入射されるように試料を取り付ける。試
料より反射された反射光を、受光器を試料の周囲を0°
から90°回転させ該反射光強度を読み取る。
のように測定される。測定装置としては、日本電色株式
会社製の拡散分布色度計(model DDC−80)
を用いる。外部の光を遮断した装置内に白色光を入射す
る光源があり、該入射光はほぼ平行光となっており、試
料に対し垂直に入射されるように試料を取り付ける。試
料より反射された反射光を、受光器を試料の周囲を0°
から90°回転させ該反射光強度を読み取る。
【0108】光強度は、受光器に入る光を完全に遮断し
た状態で0点をあわせた後、反射光強度が最大の位置で
の強度を100として計測する。また、本発明に係わる
試料は温度によって白濁・透明変化をするためなどの状
態で測定するかが問題となる。透明状態においては光拡
散の原因となる空隙はなく、また半透明状態においても
該空隙の状態は完全ではないため、該試料が白濁状態に
て測定を行う。
た状態で0点をあわせた後、反射光強度が最大の位置で
の強度を100として計測する。また、本発明に係わる
試料は温度によって白濁・透明変化をするためなどの状
態で測定するかが問題となる。透明状態においては光拡
散の原因となる空隙はなく、また半透明状態においても
該空隙の状態は完全ではないため、該試料が白濁状態に
て測定を行う。
【0109】金属板等のある程度光を反射する支持体に
記録層を設けた試料、もしくは記録層と支持体の間にA
l・Ni・Sn等を蒸着した光反射層を設けた試料(特
開昭64−14079号公報に記載)を用いた場合、該
試料を上記方法でそのまま測定する。透明な支持体の場
合は、支持体の可逆性感熱記録媒体の反対側にAl蒸着
をした透明PET等の反射板をつけ測定する。また、着
色された支持体の場合は、そのまま測定する。
記録層を設けた試料、もしくは記録層と支持体の間にA
l・Ni・Sn等を蒸着した光反射層を設けた試料(特
開昭64−14079号公報に記載)を用いた場合、該
試料を上記方法でそのまま測定する。透明な支持体の場
合は、支持体の可逆性感熱記録媒体の反対側にAl蒸着
をした透明PET等の反射板をつけ測定する。また、着
色された支持体の場合は、そのまま測定する。
【0110】上記の方法で測定された反射光の散乱角度
は記録層内部の構造により決定される。大角度の散乱光
は粒子の構造周期が大きいことを示しており、可視光の
中でも長波長側の光をより多く散乱することができる。
更に構造周期が大きいことは、記録層内部の有機低分子
物質と樹脂母材との分離が進み、樹脂母材の中に含有さ
れる有機低分子物質が少なくなり、樹脂母材の軟化点が
高くなることを表わしていると考えられる。小角度の散
乱光は粒子の構造周期が小さいことを示しており、可視
光の中でも短波長側の光をより多く散乱することができ
る。更に構造周期が小さいことは、記録層内部の有機低
分子物質と樹脂母材との分離が進まず、樹脂母材の中に
含有される有機低分子物質が多くなり、樹脂母材の軟化
点が低くなることを表わしていると考えられる。
は記録層内部の構造により決定される。大角度の散乱光
は粒子の構造周期が大きいことを示しており、可視光の
中でも長波長側の光をより多く散乱することができる。
更に構造周期が大きいことは、記録層内部の有機低分子
物質と樹脂母材との分離が進み、樹脂母材の中に含有さ
れる有機低分子物質が少なくなり、樹脂母材の軟化点が
高くなることを表わしていると考えられる。小角度の散
乱光は粒子の構造周期が小さいことを示しており、可視
光の中でも短波長側の光をより多く散乱することができ
る。更に構造周期が小さいことは、記録層内部の有機低
分子物質と樹脂母材との分離が進まず、樹脂母材の中に
含有される有機低分子物質が多くなり、樹脂母材の軟化
点が低くなることを表わしていると考えられる。
【0111】小角度の散乱光強度に対する大角度の散乱
光強度の比が小さい場合には、可視光のうち短波長分の
散乱大きいことを示しており人間の目には青味がかった
透き通った薄い白として見えるのに対し、小角度の散乱
光強度に対する大角度の散乱光強度の比が大きい場合に
は、可視光のうち長波長分の散乱大きいことを示してお
り人間の目には黄色味がかった視認性のよい白として認
識される。
光強度の比が小さい場合には、可視光のうち短波長分の
散乱大きいことを示しており人間の目には青味がかった
透き通った薄い白として見えるのに対し、小角度の散乱
光強度に対する大角度の散乱光強度の比が大きい場合に
は、可視光のうち長波長分の散乱大きいことを示してお
り人間の目には黄色味がかった視認性のよい白として認
識される。
【0112】また、小角度の散乱光強度に対する大角度
の散乱光強度の比が小さい場合には、記録層中の有機低
分子物質と樹脂母材との分離が進まず、樹脂母材の中に
含有される有機低分子物質が多くなり、樹脂母材の軟化
点が低くなり、場合によっては室温若しくは室温よりや
や高い温度でも白濁度が低下していくのに対し、小角度
の散乱光強度に対する大角度の散乱光強度の比が小大き
い場合には、記録層中の有機低分子物質と樹脂母材との
分離が進み、樹脂母材の中に含有される有機低分子物質
が少なくなり、樹脂母材の軟化点が高くなり、室温若し
くは室温よりやや高い温度でも白濁度はほとんど変化し
ない。
の散乱光強度の比が小さい場合には、記録層中の有機低
分子物質と樹脂母材との分離が進まず、樹脂母材の中に
含有される有機低分子物質が多くなり、樹脂母材の軟化
点が低くなり、場合によっては室温若しくは室温よりや
や高い温度でも白濁度が低下していくのに対し、小角度
の散乱光強度に対する大角度の散乱光強度の比が小大き
い場合には、記録層中の有機低分子物質と樹脂母材との
分離が進み、樹脂母材の中に含有される有機低分子物質
が少なくなり、樹脂母材の軟化点が高くなり、室温若し
くは室温よりやや高い温度でも白濁度はほとんど変化し
ない。
【0113】この小角度の散乱光強度とは40°〜50
°の反射光強度を1°間隔で測定した11点の平均値で
あり、大角度の散乱光強度とは70°〜80°の反射光
強度を1°間隔で測定した11点の平均値である。小角
度の散乱光強度に対する大角度の散乱光強度の比は2倍
以上が好ましく、3倍以上になると更に視認性がよく、
かつ画像保存性が良好で更に好ましい。
°の反射光強度を1°間隔で測定した11点の平均値で
あり、大角度の散乱光強度とは70°〜80°の反射光
強度を1°間隔で測定した11点の平均値である。小角
度の散乱光強度に対する大角度の散乱光強度の比は2倍
以上が好ましく、3倍以上になると更に視認性がよく、
かつ画像保存性が良好で更に好ましい。
【0114】また、有機低分子物質の粒子は記録層の断
面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察することにより
求められる。TEM断面写真は、まず、可逆性感熱記録
媒体をオスミニウム酸の蒸気に12時間を晒し樹脂母材
を染色し、2液硬化型エポキシ樹脂(ソニーケミカル社
製)にて固め、ミクロトーン(RMC社製MT6000
−XL)にて1000〜1300Åにスライスし、その
断面を、日立社製H−500Hを用い撮影する。その単
位面積あたりの粒子数及び粒径を測定する。
面を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察することにより
求められる。TEM断面写真は、まず、可逆性感熱記録
媒体をオスミニウム酸の蒸気に12時間を晒し樹脂母材
を染色し、2液硬化型エポキシ樹脂(ソニーケミカル社
製)にて固め、ミクロトーン(RMC社製MT6000
−XL)にて1000〜1300Åにスライスし、その
断面を、日立社製H−500Hを用い撮影する。その単
位面積あたりの粒子数及び粒径を測定する。
【0115】小さい粒子は、記録層内部の有機低分子物
質と樹脂母材との分離が進まず、樹脂母材の中に含有さ
れる有機低分子物質が多く残り、樹脂母材の軟化点が低
いことを表わす。また、有機低分子物質の結晶化温度と
樹脂母材の軟化点の差が小さく、小さい空隙ばかりにな
ってしまう。小さい空隙は可視光の中でも短波長側の光
をより多く散乱すると考えられる。
質と樹脂母材との分離が進まず、樹脂母材の中に含有さ
れる有機低分子物質が多く残り、樹脂母材の軟化点が低
いことを表わす。また、有機低分子物質の結晶化温度と
樹脂母材の軟化点の差が小さく、小さい空隙ばかりにな
ってしまう。小さい空隙は可視光の中でも短波長側の光
をより多く散乱すると考えられる。
【0116】大きい粒子は、記録層内部の有機低分子物
質と樹脂母材との分離が進み、樹脂母材の中に含有され
る有機低分子物質が少なくなり樹脂母材の軟化点が高く
なっていることを表わす。また、軟化点が高くなること
で有機低分子物質の結晶化温度と樹脂母材の軟化点の差
が大きくなり大きい空隙ができる。大きい空隙は可視光
の中でも長波長側の光をより多く散乱する。
質と樹脂母材との分離が進み、樹脂母材の中に含有され
る有機低分子物質が少なくなり樹脂母材の軟化点が高く
なっていることを表わす。また、軟化点が高くなること
で有機低分子物質の結晶化温度と樹脂母材の軟化点の差
が大きくなり大きい空隙ができる。大きい空隙は可視光
の中でも長波長側の光をより多く散乱する。
【0117】次に保護層について説明する。前述のよう
に保護層の形成には溶媒等を使用する場合があるが、こ
の場合の溶媒としては記録層形成用の溶媒と同様のもの
が挙げられる。またこれらの溶媒の代わりに、取扱いを
容易にするため反応性稀釈剤として光重合開始剤を使用
することができる。光重合開始剤としては2−エチルヘ
キシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ブ
トキシエチルアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリット
トリアクリレート等が挙げられる。
に保護層の形成には溶媒等を使用する場合があるが、こ
の場合の溶媒としては記録層形成用の溶媒と同様のもの
が挙げられる。またこれらの溶媒の代わりに、取扱いを
容易にするため反応性稀釈剤として光重合開始剤を使用
することができる。光重合開始剤としては2−エチルヘ
キシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、ブ
トキシエチルアクリレート、ネオペンチルグリコールジ
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、ペンタエリトリット
トリアクリレート等が挙げられる。
【0118】保護層の形成に用いられる紫外線硬化性樹
脂としては紫外線照射により重合反応を起こし、硬化し
て樹脂となるモノマー又はオリゴマー(又はプレポリマ
ー)であれば全て使用できる。
脂としては紫外線照射により重合反応を起こし、硬化し
て樹脂となるモノマー又はオリゴマー(又はプレポリマ
ー)であれば全て使用できる。
【0119】このようなモノマー又はオリゴマーとして
は(ポリ)エステルアクリレート、(ポリ)ウレタンア
クリレート、エポキシアクリレート、ポリブタジエンア
クリレート、シリコーンアクリレート等やメラミンアク
リレートがある。(ポリ)エステルアクリレートは1,
6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール(プロピ
レンオキサイドとして)、ジエチレングリコール等の多
価アルコールとアジピン酸、無水フタル酸、トリメリッ
ト酸等の多塩基酸とアクリル酸とを反応させたものであ
る。その構造例を(a)〜(c)に示す。
は(ポリ)エステルアクリレート、(ポリ)ウレタンア
クリレート、エポキシアクリレート、ポリブタジエンア
クリレート、シリコーンアクリレート等やメラミンアク
リレートがある。(ポリ)エステルアクリレートは1,
6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール(プロピ
レンオキサイドとして)、ジエチレングリコール等の多
価アルコールとアジピン酸、無水フタル酸、トリメリッ
ト酸等の多塩基酸とアクリル酸とを反応させたものであ
る。その構造例を(a)〜(c)に示す。
【0120】(a)アジピン酸/1,6−ヘキサンジオ
ール/アクリル酸
ール/アクリル酸
【0121】
【化2】 (b)無水フタル酸/プロピレンオキサイド/アクリル
酸
酸
【0122】
【化3】 (c)トリメリット酸/ジエチレングリコール/アクリ
ル酸
ル酸
【0123】
【化4】
【0124】(ポリ)ウレタンアクリレートは、トリレ
ンジイソシアネート(TDI)のようなイソシアネート
基を有する化合物に、ヒドロキシル基を有するアクリレ
ートを反応させたものである。その構造例を(d)に示
す。なお、HEAは2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、HDOは1,6−ヘキサンジオール、ADAはアジ
ピン酸の略である。 (d)HEA/TDI/HDO/ADA/HDO/TD
I/HEA
ンジイソシアネート(TDI)のようなイソシアネート
基を有する化合物に、ヒドロキシル基を有するアクリレ
ートを反応させたものである。その構造例を(d)に示
す。なお、HEAは2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、HDOは1,6−ヘキサンジオール、ADAはアジ
ピン酸の略である。 (d)HEA/TDI/HDO/ADA/HDO/TD
I/HEA
【0125】
【化5】
【0126】エポキシアクリレートは、構造から大別し
てビスフェノールA型、ノボラック型及び脂環型とがあ
り、これらエポキシ樹脂のエポキシ基をアクリル酸でエ
ステル化し官能基をアクリロイル基としたものである。
その構造例を(e)〜(g)に示す。 (e)ビスフェノールA−エピクロルヒドリン型/アク
リル酸
てビスフェノールA型、ノボラック型及び脂環型とがあ
り、これらエポキシ樹脂のエポキシ基をアクリル酸でエ
ステル化し官能基をアクリロイル基としたものである。
その構造例を(e)〜(g)に示す。 (e)ビスフェノールA−エピクロルヒドリン型/アク
リル酸
【0127】
【化6】 (f)フェノールノボラック−エピクロルヒドリン型/
アクリル酸
アクリル酸
【0128】
【化7】 (g)脂環型/アクリル酸
【0129】
【化8】
【0130】ポリブタジエンアクリレートは、末端OH
基含有1,2ポリブタジエンにイソシアネートや1,2
−メルカプトエタノール等を反応させてから、更にアク
リル酸等を反応させたものである。その構造例を(h)
に示す。 (h)
基含有1,2ポリブタジエンにイソシアネートや1,2
−メルカプトエタノール等を反応させてから、更にアク
リル酸等を反応させたものである。その構造例を(h)
に示す。 (h)
【0131】
【化9】 シリコーンアクリレートは、例えば、有機官能性トリメ
トキシシランとシラノール基含有ポリシロキサンとの縮
合反応(脱メタノール反応)によりメタクリル変性した
ものであり、その構造例を(i)に示す。 (i)
トキシシランとシラノール基含有ポリシロキサンとの縮
合反応(脱メタノール反応)によりメタクリル変性した
ものであり、その構造例を(i)に示す。 (i)
【0132】
【化10】
【0133】これらの硬化性樹脂を硬化する際の雰囲気
中の酸素が硬化を阻害するため、表面の硬化度合が低く
なることが知られている。これが、保護層のキズ、印字
痕の原因となる。上記酸素阻害を防止する方法として
は、酸素濃度が8%以下の雰囲気で硬化性樹脂を硬化す
ることが挙げられる。好ましくは、酸素濃度5%以下で
あり、更に好ましくは2%以下である。酸素阻害を防止
することで、硬化性樹脂は表面まで完全に硬化キズ、印
字痕を防ぐことができるのである。
中の酸素が硬化を阻害するため、表面の硬化度合が低く
なることが知られている。これが、保護層のキズ、印字
痕の原因となる。上記酸素阻害を防止する方法として
は、酸素濃度が8%以下の雰囲気で硬化性樹脂を硬化す
ることが挙げられる。好ましくは、酸素濃度5%以下で
あり、更に好ましくは2%以下である。酸素阻害を防止
することで、硬化性樹脂は表面まで完全に硬化キズ、印
字痕を防ぐことができるのである。
【0134】一方、電子線硬化性樹脂の材料としては紫
外線硬化性樹脂をそのまま用いることができる。ところ
で電子線は紫外線に比べてエネルギーが大きく、また透
過力も大きい。また、O3の発生を防止するためN2雰囲
気中にて硬化を行う。このため、表面の酸素阻害は発生
せず、特に保護層中に顔料等を入れた時は、電子線の方
が内部まで到達することができる。こうして電子線硬化
の方が紫外線硬化より、いっそう綿密で均一な網目構造
を形成できるので、更に優れた耐久性を示すことが期待
できる。また、電子線は紫外線に比べて、硬化に要する
エネルギーは約3分の1ですみ、設備投資は大きくて
も、需要が多いことによりコストを下げることも期待で
きる。
外線硬化性樹脂をそのまま用いることができる。ところ
で電子線は紫外線に比べてエネルギーが大きく、また透
過力も大きい。また、O3の発生を防止するためN2雰囲
気中にて硬化を行う。このため、表面の酸素阻害は発生
せず、特に保護層中に顔料等を入れた時は、電子線の方
が内部まで到達することができる。こうして電子線硬化
の方が紫外線硬化より、いっそう綿密で均一な網目構造
を形成できるので、更に優れた耐久性を示すことが期待
できる。また、電子線は紫外線に比べて、硬化に要する
エネルギーは約3分の1ですみ、設備投資は大きくて
も、需要が多いことによりコストを下げることも期待で
きる。
【0135】支持体の材料としては従来と同様、各種プ
ラスチック、ガラス、金属等が使用される、支持体の厚
さは用途により任意に選択できる。中間層用の樹脂とし
てはポリアミド、例えば記録層中の樹脂母材として挙げ
たものの他に、次のような各種の熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂が使用可能である。具体的にはポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、
ポリビニルブチラール、ポリウレタン、飽和ポリエステ
ル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド等が挙げら
れる。
ラスチック、ガラス、金属等が使用される、支持体の厚
さは用途により任意に選択できる。中間層用の樹脂とし
てはポリアミド、例えば記録層中の樹脂母材として挙げ
たものの他に、次のような各種の熱可塑性樹脂、熱硬化
性樹脂が使用可能である。具体的にはポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、
ポリビニルブチラール、ポリウレタン、飽和ポリエステ
ル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド等が挙げら
れる。
【0136】本発明では支持体と記録層の間に視認性を
よくするために着色層を設けることもできる。着色層は
着色材及び樹脂バインダーを主成分とする溶液又は分散
液を対象面に塗布、乾燥するか、或いは単に着色シート
を貼り合わせることにより形成される。ここで着色剤と
しては上層の記録層の透明及び白濁の変化を反射画像と
して認識できればよく、赤、黄、青、紺、紫、黒、茶、
灰、橙、緑などの色を有する染料、顔料等が使用され
る。また、樹脂バインダーとしては各種熱可塑性、熱硬
化性又は紫外線硬化性樹脂が使用される。
よくするために着色層を設けることもできる。着色層は
着色材及び樹脂バインダーを主成分とする溶液又は分散
液を対象面に塗布、乾燥するか、或いは単に着色シート
を貼り合わせることにより形成される。ここで着色剤と
しては上層の記録層の透明及び白濁の変化を反射画像と
して認識できればよく、赤、黄、青、紺、紫、黒、茶、
灰、橙、緑などの色を有する染料、顔料等が使用され
る。また、樹脂バインダーとしては各種熱可塑性、熱硬
化性又は紫外線硬化性樹脂が使用される。
【0137】また、支持体と記録層との間に、空気を有
する非密着部である空気層を設けることができる。空気
層を設けると、記録層の主成分として用いられた有機高
分子材料の屈折率が1.4〜1.6程度で、空気の屈折
率1.0との差が大きいため、感熱記録層側フィルムと
非密着部との界面で光が反射し、記録層が白濁状態のと
き白濁度が増幅され、視認性が向上するので、この非密
着部位を表示部として用いることが望ましい。
する非密着部である空気層を設けることができる。空気
層を設けると、記録層の主成分として用いられた有機高
分子材料の屈折率が1.4〜1.6程度で、空気の屈折
率1.0との差が大きいため、感熱記録層側フィルムと
非密着部との界面で光が反射し、記録層が白濁状態のと
き白濁度が増幅され、視認性が向上するので、この非密
着部位を表示部として用いることが望ましい。
【0138】非密着部位は非密着部の内部に空気を有す
るため、その非密着部が断熱層となり、感熱度が向上す
る。更に、非密着部位はクッションの役目もなし、サー
マルヘッドで圧力をかけて押さえつけても実際に感熱部
材に加わる圧力は低くなり、熱を加えても記録層の変形
は少なく、有機低分子物質粒子の拡大もなく、繰り返し
耐久性が向上する。
るため、その非密着部が断熱層となり、感熱度が向上す
る。更に、非密着部位はクッションの役目もなし、サー
マルヘッドで圧力をかけて押さえつけても実際に感熱部
材に加わる圧力は低くなり、熱を加えても記録層の変形
は少なく、有機低分子物質粒子の拡大もなく、繰り返し
耐久性が向上する。
【0139】さらに、支持体裏面に接着剤層又は粘着剤
層を設けて、可逆性感熱記録ラベルとして用いることも
可能である。このラベルシートは被貼着体としての支持
体と貼り合わされる。被貼着体としては、例えば、クレ
ジットカード等の塩ビカード、ICカード、IDカー
ド、紙、フィルム、合成紙、ボーディングパス、定期券
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、支持体がAl蒸着層のような樹脂との接着力に乏
しい材質の場合には、支持体と記録層との間に前記した
ような接着層等を設けてもよい(特開平3−7377号
公報)。支持体の一部若しくは前記被貼着体に磁気層等
の情報記憶部を設けることにより媒体の記録することの
できる情報量は増大する。また、可視化する必要のない
情報はその情報記憶部のみに記憶することができるた
め、表示部を可視化が必要とされる情報を表示するた
め、更に有効に活用することが可能となる。
層を設けて、可逆性感熱記録ラベルとして用いることも
可能である。このラベルシートは被貼着体としての支持
体と貼り合わされる。被貼着体としては、例えば、クレ
ジットカード等の塩ビカード、ICカード、IDカー
ド、紙、フィルム、合成紙、ボーディングパス、定期券
等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、支持体がAl蒸着層のような樹脂との接着力に乏
しい材質の場合には、支持体と記録層との間に前記した
ような接着層等を設けてもよい(特開平3−7377号
公報)。支持体の一部若しくは前記被貼着体に磁気層等
の情報記憶部を設けることにより媒体の記録することの
できる情報量は増大する。また、可視化する必要のない
情報はその情報記憶部のみに記憶することができるた
め、表示部を可視化が必要とされる情報を表示するた
め、更に有効に活用することが可能となる。
【0140】また、本発明の可逆性感熱記録媒体を用い
た画像表示を行うための感熱記録画像表示装置として
は、多種多様なものが挙げられるが、その代表的なもの
は可逆性感熱記録媒体に画像形成・消去を行うための画
像形成手段と画像消去手段が同一の発熱体、例えばサー
マルヘッドで、サーマルヘッドに印字加するエネルギー
を変化させることにより画像処理を行うことができる感
熱記録画像表示装置、又は、画像形成手段がサーマルヘ
ッドであり、画像消去手段がサーマルヘッド、ホットス
タンプ、ヒートローラ、ヒートブロック等の発熱体を接
着させる接触押圧型手段か、或いは温風や赤外線などを
用いた非接触型手段のうち一つから選択される感熱記録
画像表示装置がある。
た画像表示を行うための感熱記録画像表示装置として
は、多種多様なものが挙げられるが、その代表的なもの
は可逆性感熱記録媒体に画像形成・消去を行うための画
像形成手段と画像消去手段が同一の発熱体、例えばサー
マルヘッドで、サーマルヘッドに印字加するエネルギー
を変化させることにより画像処理を行うことができる感
熱記録画像表示装置、又は、画像形成手段がサーマルヘ
ッドであり、画像消去手段がサーマルヘッド、ホットス
タンプ、ヒートローラ、ヒートブロック等の発熱体を接
着させる接触押圧型手段か、或いは温風や赤外線などを
用いた非接触型手段のうち一つから選択される感熱記録
画像表示装置がある。
【0141】本発明の可逆性感熱記録媒体は主に図4〜
図6に示される構成となっており、支持体(1)上にA
l反射膜(2)を介して記録層(3)を有し、この記録
層(3)上に保護層(4)を有する構造(図4)、記録
層(3)と保護層(4)との間に中間層(5)を有する
構造(図5)、さらに、保護層(4)上に印刷画像層
(6)を有する構造(図6)を採ることができる。支持
体(1)上に前記各層を順次積層することにより製造さ
れ印刷層(6)を保護層(4)上に有するもの(例えば
図6)の場合、保護層(4)表面の硬化度合が大きく影
響してくる。保護層を酸素阻害をうけることなく表面ま
で完全に硬化することによって保護層への印刷画像層の
印刷性が悪くなってしまう。したがって、印刷画像層を
積層するには、酸素濃度10%以上で保護層を硬化する
ことが必要となる。
図6に示される構成となっており、支持体(1)上にA
l反射膜(2)を介して記録層(3)を有し、この記録
層(3)上に保護層(4)を有する構造(図4)、記録
層(3)と保護層(4)との間に中間層(5)を有する
構造(図5)、さらに、保護層(4)上に印刷画像層
(6)を有する構造(図6)を採ることができる。支持
体(1)上に前記各層を順次積層することにより製造さ
れ印刷層(6)を保護層(4)上に有するもの(例えば
図6)の場合、保護層(4)表面の硬化度合が大きく影
響してくる。保護層を酸素阻害をうけることなく表面ま
で完全に硬化することによって保護層への印刷画像層の
印刷性が悪くなってしまう。したがって、印刷画像層を
積層するには、酸素濃度10%以上で保護層を硬化する
ことが必要となる。
【0142】すなわち、印刷画像層の印刷性を損なうこ
となく、保護層上のキズ、印字痕を防ぐ可逆性感熱記録
媒体とするには下記の製造方法が必要となる。 (I)支持体上に記録層を形成した後、前記記録層上に
硬化性材料を塗布して保護層を形成し、酸素濃度8%以
下の雰囲気で放射線又は電子線にて保護層を硬化する。 (II)支持体上に記録層を形成した後、前記記録層上
に硬化性材料を塗布して保護層を形成し、酸素濃度10
%以上の雰囲気で放射線又は電子線にて保護層を硬化
し、更に前記保護層に印刷画像を設け酸素濃度10%以
上の雰囲気で放射線又は電子線にて硬化した後、酸素濃
度8%以下の雰囲気で放射線又は電子線にて保護層及び
印刷画像を硬化する。
となく、保護層上のキズ、印字痕を防ぐ可逆性感熱記録
媒体とするには下記の製造方法が必要となる。 (I)支持体上に記録層を形成した後、前記記録層上に
硬化性材料を塗布して保護層を形成し、酸素濃度8%以
下の雰囲気で放射線又は電子線にて保護層を硬化する。 (II)支持体上に記録層を形成した後、前記記録層上
に硬化性材料を塗布して保護層を形成し、酸素濃度10
%以上の雰囲気で放射線又は電子線にて保護層を硬化
し、更に前記保護層に印刷画像を設け酸素濃度10%以
上の雰囲気で放射線又は電子線にて硬化した後、酸素濃
度8%以下の雰囲気で放射線又は電子線にて保護層及び
印刷画像を硬化する。
【0143】支持体上に記録層を形成した後、前記記録
層上に硬化性材料を塗布して保護層を形成し、酸素濃度
10%以上の雰囲気で放射線又は電子線にて保護層を硬
化し、更に前記保護層に印刷画像を設けた後、酸素濃度
8%以下の雰囲気で放射線又は電子線にて保護層及び印
刷画像を硬化する。この時酸素濃度10%以上の雰囲気
の好ましくは、空気中の雰囲気である。
層上に硬化性材料を塗布して保護層を形成し、酸素濃度
10%以上の雰囲気で放射線又は電子線にて保護層を硬
化し、更に前記保護層に印刷画像を設けた後、酸素濃度
8%以下の雰囲気で放射線又は電子線にて保護層及び印
刷画像を硬化する。この時酸素濃度10%以上の雰囲気
の好ましくは、空気中の雰囲気である。
【0144】印刷画像層の表面の接触角は、保護層の表
面の接触角よりも小さいことが好ましい。保護層の表
面、つまり印字面よりやや高い前記親和性を印刷画像層
がもつことによりサーマルヘッドが印刷画像層まで接触
する場合、サーマルヘッドに付着したカスは印刷画像層
に付着し、とれてしまうため、均一で鮮明な画像を形成
することが可能となる。また、印刷画像層の表面の接触
角は49度以上が好ましい。
面の接触角よりも小さいことが好ましい。保護層の表
面、つまり印字面よりやや高い前記親和性を印刷画像層
がもつことによりサーマルヘッドが印刷画像層まで接触
する場合、サーマルヘッドに付着したカスは印刷画像層
に付着し、とれてしまうため、均一で鮮明な画像を形成
することが可能となる。また、印刷画像層の表面の接触
角は49度以上が好ましい。
【0145】
【実施例】以下、本発明を実施例をあげてより具体的に
説明する。ここでの部及び%はいずれも重量基準であ
る。
説明する。ここでの部及び%はいずれも重量基準であ
る。
【0146】実施例1 188μm厚の透明PET(帝人社製 HSL−18
8)上に約600Å厚のAl層を光反射層として真空蒸
着により形成した。その上に 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体 5部 (電気化学工業社製、デンカビニル♯1000P) THF(関東化学社製) 95部 よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥して約1μm厚の接着
層を設けた。
8)上に約600Å厚のAl層を光反射層として真空蒸
着により形成した。その上に 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体 5部 (電気化学工業社製、デンカビニル♯1000P) THF(関東化学社製) 95部 よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥して約1μm厚の接着
層を設けた。
【0147】さらにその上に 塩化ビニル−プロピオン酸ビニル共重合体 3.7部 (東ソー社製 QS−430) 1,18−オクタデカジカルボン酸ジラウリル 0.475部 (ミヨシ油脂(株)試作品) エイコサン2酸(岡村製油社製、SL−20−99) 0.525部 フタル酸ジイソデシル(東京化成社製) 0.3部 ジブチル錫メルカプト酸エステル塩 0.11部 (三共有機合成社製 JF−9B) トリメチロールプロパントリアクリレート 0.62部 (日本化薬社製 DPCA−30) THF(関東化学社製) 21.55部 n−ペンチルアルコール(東京化成社製) 2.4部 からなる溶液をワイヤーバーで塗布し、支持体面を95
℃のウォーターバス接触させ熱乾燥し記録層を成膜した
後、130℃の恒温槽に入れ3分間加熱し粒子を成長さ
せ厚み7.5μmの記録層を作成した。
℃のウォーターバス接触させ熱乾燥し記録層を成膜した
後、130℃の恒温槽に入れ3分間加熱し粒子を成長さ
せ厚み7.5μmの記録層を作成した。
【0148】次に上記のように作成した記録層に以下の
とおりにして、電子線照射を行った。電子線照射装置と
して日新ハイボルテージ社製エリアビーム型電子線照射
装置EBC−200−AA2を用い、酸素濃度1%の雰
囲気で加速電圧200KV、照射線量が10Mrad、
電子流43mA、ラインスピード10mにて電子線照射
を行った。
とおりにして、電子線照射を行った。電子線照射装置と
して日新ハイボルテージ社製エリアビーム型電子線照射
装置EBC−200−AA2を用い、酸素濃度1%の雰
囲気で加速電圧200KV、照射線量が10Mrad、
電子流43mA、ラインスピード10mにて電子線照射
を行った。
【0149】更に該上に、 ウレタンアクリレート系UV硬化性樹脂の75%酢酸ブチル溶液 10部 (大日本インキ社製 ユニディックC7−157) イソプロピルアルコール(関東化学社製) 10部 なる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥した後、酸
素濃度5%の雰囲気で80w/cmの紫外線ランプで硬
化させ、約2μm厚の保護層の形成された可逆性感熱記
録媒体を作成した。
素濃度5%の雰囲気で80w/cmの紫外線ランプで硬
化させ、約2μm厚の保護層の形成された可逆性感熱記
録媒体を作成した。
【0150】実施例2 実施例1の接着層上に 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 2.8部 (鐘淵化学工業社製 M2018) 1,18−オクタデカジカルボン酸ジラウリル 0.475部 (ミヨシ油脂(株)試作品) エイコサン2酸(岡村製油社製、SL−20−99) 0.525部 ジブチル錫ラウレート系安定剤 0.08部 (三共有機合成社製 SCAT−1) DPCA−60(日本化薬社製 DPCA−60) 0.07部 DPCA−120(日本化薬社製 DPCA−120) 0.28部 THF(関東化学社製) 21.55部 n−ペンチルアルコール(東京化成社製) 2.4部 からなる溶液をワイヤーバーで塗布し、支持体面を95
℃のウォーターバス触させ熱乾燥し記録層を成膜くした
後、130℃の恒温槽に入れ3分間加熱し厚み5.5μ
mの記録層を作成した。
℃のウォーターバス触させ熱乾燥し記録層を成膜くした
後、130℃の恒温槽に入れ3分間加熱し厚み5.5μ
mの記録層を作成した。
【0151】次に、実施例1と同様の条件にて電子線照
射を行った。更に該上に、 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10部 (鐘淵化学工業社製 M2018) エステルアクリレート紫外線硬化性樹脂 2.5部 (大日本インキ社製 ユニディックC4−782) THF(関東化学社製) 87.5部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後、酸
素濃度20%の雰囲気で80w/cmの紫外線ランプで
硬化させ、約2μm厚のバリアー層を形成した。
射を行った。更に該上に、 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 10部 (鐘淵化学工業社製 M2018) エステルアクリレート紫外線硬化性樹脂 2.5部 (大日本インキ社製 ユニディックC4−782) THF(関東化学社製) 87.5部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後、酸
素濃度20%の雰囲気で80w/cmの紫外線ランプで
硬化させ、約2μm厚のバリアー層を形成した。
【0152】次に、実施例1と同じ保護層溶液をワイヤ
ーバーで塗布し、加熱乾燥後、酸素濃度20%の雰囲気
で80w/cmの紫外線ランプで硬化させ、約2μm厚
の保護層を形成した。さらに、酸素濃度1%の雰囲気で
加速電圧200KV、照射線量が3Mrad、電子流1
2.9mA、ラインスピード10mにて電子線照射を行
い可逆性感熱記録媒体を作成した。
ーバーで塗布し、加熱乾燥後、酸素濃度20%の雰囲気
で80w/cmの紫外線ランプで硬化させ、約2μm厚
の保護層を形成した。さらに、酸素濃度1%の雰囲気で
加速電圧200KV、照射線量が3Mrad、電子流1
2.9mA、ラインスピード10mにて電子線照射を行
い可逆性感熱記録媒体を作成した。
【0153】実施例3 実施例2と同様に保護層を形成した後、印字面以外の表
面に、IRテスターにて白色インク(大日本インキ社製
RT−7)を転写し、酸素濃度1%の雰囲気で80w
/cmの紫外線ランプで硬化させ約2μmの印刷画像層
を形成し可逆性感熱記録媒体を作成した。
面に、IRテスターにて白色インク(大日本インキ社製
RT−7)を転写し、酸素濃度1%の雰囲気で80w
/cmの紫外線ランプで硬化させ約2μmの印刷画像層
を形成し可逆性感熱記録媒体を作成した。
【0154】実施例4 印刷画像層形成時の酸素濃度が20%であり、印刷画像
層形成後に、更に酸素濃度1%の雰囲気で加速電圧20
0KV、照射線量が3Mrad、電子流12.9mA、
ラインスピード10mにて電子線照射を行った以外は実
施例3と同様に可逆性感熱記録媒体を作成した。
層形成後に、更に酸素濃度1%の雰囲気で加速電圧20
0KV、照射線量が3Mrad、電子流12.9mA、
ラインスピード10mにて電子線照射を行った以外は実
施例3と同様に可逆性感熱記録媒体を作成した。
【0155】実施例5 実施例2の可逆性感熱記録媒体に、実施例3と同様に印
刷画像層を形成した可逆性感熱記録媒体を作成した。
刷画像層を形成した可逆性感熱記録媒体を作成した。
【0156】比較例1 保護層を酸素濃度20%の雰囲気でUV硬化した他は、
実施例1と同じ可逆性感熱記録媒体を作成した。
実施例1と同じ可逆性感熱記録媒体を作成した。
【0157】比較例2 比較例1の可逆性感熱記録媒体上に、印刷画像層を酸素
濃度が12%の雰囲気で硬化させ可逆性感熱記録媒体を
作成した。
濃度が12%の雰囲気で硬化させ可逆性感熱記録媒体を
作成した。
【0158】このようにして得られた実施例及び比較例
の可逆性感熱記録媒体について、繰り返し耐久性テスト
を行い白濁画像状態、画像消去の消え残り、印字面のキ
ズ及び印字痕の評価、0℃環境下においてスティッキン
グテストを行った。また、印刷画像層の形成された可逆
性感熱記録媒体について印刷性テストを行った。
の可逆性感熱記録媒体について、繰り返し耐久性テスト
を行い白濁画像状態、画像消去の消え残り、印字面のキ
ズ及び印字痕の評価、0℃環境下においてスティッキン
グテストを行った。また、印刷画像層の形成された可逆
性感熱記録媒体について印刷性テストを行った。
【0159】(繰り返し耐久性テスト)記録装置とし
て、八城電気社製の印字試験装置を用い、サーマルヘッ
ドには京セラ社製KBE−40(1218Ω)を用い
て、パルス幅2.0msec、印加電圧17.0Vの条
件で白濁画像形成を行い、また次に印加電圧を11.0
Vに変更して画像消去を行った。可逆性感熱記録媒体の
白濁画像形成、画像消去を1回ずつ行うことを1サイク
ルと考えて、合計50サイクルになるまで繰り返し可逆
性感熱記録媒体の白濁画像状態、画像消去の消え残り、
印字面のキズ及び印字痕の状態を評価した。
て、八城電気社製の印字試験装置を用い、サーマルヘッ
ドには京セラ社製KBE−40(1218Ω)を用い
て、パルス幅2.0msec、印加電圧17.0Vの条
件で白濁画像形成を行い、また次に印加電圧を11.0
Vに変更して画像消去を行った。可逆性感熱記録媒体の
白濁画像形成、画像消去を1回ずつ行うことを1サイク
ルと考えて、合計50サイクルになるまで繰り返し可逆
性感熱記録媒体の白濁画像状態、画像消去の消え残り、
印字面のキズ及び印字痕の状態を評価した。
【0160】(0℃環境下スティッキングテスト)記録
装置として東北日本電気社製プリンタ(RC−300)
を使用し、0℃環境下で印字性試験を行い、スティッキ
ングによる印字の跳びを評価した。
装置として東北日本電気社製プリンタ(RC−300)
を使用し、0℃環境下で印字性試験を行い、スティッキ
ングによる印字の跳びを評価した。
【0161】(印刷性テスト)印刷画像層にセロファン
テープを張り付け十分密着させた後テープを垂直に剥が
し印刷画像層の剥がれをみるテープ剥離テスト、印刷画
像層に爪を立てて擦り、その削れを見る爪引っ掻きテス
トにより印刷性を評価した。表1に保護層表面の接触角
及び上記評価の結果を示す。
テープを張り付け十分密着させた後テープを垂直に剥が
し印刷画像層の剥がれをみるテープ剥離テスト、印刷画
像層に爪を立てて擦り、その削れを見る爪引っ掻きテス
トにより印刷性を評価した。表1に保護層表面の接触角
及び上記評価の結果を示す。
【0162】
【表1】
【0163】
【発明の効果】以上詳細かつ具体的に説明したように、
本発明によれば、サーマルヘッド又は熱ロール等の加熱
及び圧力に強く、また、サーマルヘッド等の擦傷による
表面のキズ及びサーマルヘッド等へのヘッドカスがつき
にくく、サーマルヘッド等のスティッキングのない、ま
た、印刷画像層を有する媒体に関しては印刷の剥がれが
ない極めて優れた可逆性感熱記録媒体、及びその製造方
法が提供される。
本発明によれば、サーマルヘッド又は熱ロール等の加熱
及び圧力に強く、また、サーマルヘッド等の擦傷による
表面のキズ及びサーマルヘッド等へのヘッドカスがつき
にくく、サーマルヘッド等のスティッキングのない、ま
た、印刷画像層を有する媒体に関しては印刷の剥がれが
ない極めて優れた可逆性感熱記録媒体、及びその製造方
法が提供される。
【図1】本発明の記録媒体における接触角の測定方法を
説明する図である。
説明する図である。
【図2】本発明に関わる記録層の熱による透明図の変化
を表わした図である。
を表わした図である。
【図3】本発明に関わる他の記録層の熱による色濃度の
変化を表わした図である。
変化を表わした図である。
【図4】本発明の可逆性感熱記録媒体の断面図の例であ
る。
る。
【図5】本発明の他の可逆性感熱記録媒体の断面図の例
である。
である。
【図6】本発明のさらに他の可逆性感熱記録媒体の断面
図の例である。
図の例である。
1 支持体 2 Al膜 3 記録層 4 保護層 5 中間層 6 印刷画像層 L 標準液 d 液滴の接触面の半径 h 保護層表面からの液滴の高さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 天野 哲也 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内
Claims (9)
- 【請求項1】 支持体上に少なくとも記録層と保護層を
有し、前記保護層の表面の接触角が49度以上であるこ
とを特徴とする可逆性感熱記録媒体。 - 【請求項2】 支持体上に少なくとも記録層と保護層と
前記保護層上の印刷画像を有し、前記保護層の表面の接
触角が49度以上であることを特徴とする可逆性感熱記
録媒体。 - 【請求項3】 支持体上に記録層を形成した後、前記記
録層上に硬化性材料を塗布し、酸素濃度8%以下の雰囲
気で放射線又は電子線にて該硬化性材料を硬化し、保護
層を形成することを特徴とする可逆性感熱記録媒体の製
造方法。 - 【請求項4】 支持体上に記録層を形成した後、前記記
録層上に硬化性材料を塗布し、酸素濃度10%以上の雰
囲気で放射線又は電子線にて硬化性材料を硬化して保護
層を形成し、更に前記保護層に印刷画像を設けた後、酸
素濃度8%以下の雰囲気で放射線又は電子線にて保護層
及び印刷画像を硬化することを特徴とする可逆性感熱記
録媒体の製造方法。 - 【請求項5】 支持体上に記録層を形成した後、前記記
録層上に硬化性材料を塗布し、酸素濃度10%以上の雰
囲気で放射線又は電子線にて該硬化性材料を硬化して保
護層を形成し、更に前記保護層に印刷画像を設け酸素濃
度10%以上の雰囲気で放射線又は電子線にて硬化した
後、酸素濃度8%以下の雰囲気で放射線又は電子線にて
保護層及び印刷画像を硬化することを特徴とする可逆性
感熱記録媒体の製造方法。 - 【請求項6】 情報記憶部を設けたことを特徴とする請
求項1又は2に記載の可逆性感熱記録媒体。 - 【請求項7】 前記情報記憶部が磁気記憶部であり、磁
気記録層を支持体と感熱層の間の全面又は一部、支持体
裏面の全面又は一部、若しくは磁気ストライプを表示面
の一部に設けたことを特徴とする請求項6に記載の可逆
性感熱記録媒体。 - 【請求項8】 前記情報記憶部がIC又は光メモリであ
り、媒体の一部に設けたことを特徴とする請求項6に記
載の可逆性感熱記録媒体。 - 【請求項9】 2種類以上の支持体を張り合わせてある
請求項1、2、6、7、8のうち何れか1に記載の可逆
性感熱記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9208318A JPH1081074A (ja) | 1996-07-19 | 1997-07-18 | 可逆性感熱記録媒体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-207611 | 1996-07-19 | ||
JP20761196 | 1996-07-19 | ||
JP9208318A JPH1081074A (ja) | 1996-07-19 | 1997-07-18 | 可逆性感熱記録媒体及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1081074A true JPH1081074A (ja) | 1998-03-31 |
Family
ID=26516357
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9208318A Pending JPH1081074A (ja) | 1996-07-19 | 1997-07-18 | 可逆性感熱記録媒体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1081074A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6263304B1 (en) * | 1997-11-19 | 2001-07-17 | Agere Systems Guardian Corp. | Simplified digitization of PC beep signal for audio codec |
JP2002337456A (ja) * | 2001-05-17 | 2002-11-27 | Ricoh Co Ltd | 可逆性感熱記録媒体 |
-
1997
- 1997-07-18 JP JP9208318A patent/JPH1081074A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6263304B1 (en) * | 1997-11-19 | 2001-07-17 | Agere Systems Guardian Corp. | Simplified digitization of PC beep signal for audio codec |
JP2002337456A (ja) * | 2001-05-17 | 2002-11-27 | Ricoh Co Ltd | 可逆性感熱記録媒体 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3493482B2 (ja) | 熱可逆記録媒体及びこれを用いた画像記録消去方法 | |
US5747413A (en) | Reversible thermosensitive recording material and method of forming and erasing images | |
US7049268B2 (en) | Heat reversible recording medium, heat reversible recording label, heat reversible recording member, image processor and image processing method | |
US6096683A (en) | Reversible thermosensitive recording medium and method for producing the medium | |
US5869422A (en) | Reversible thermosensitive recording medium and method for producing the medium | |
JPH10100547A (ja) | 可逆性感熱記録材料 | |
JPH1081074A (ja) | 可逆性感熱記録媒体及びその製造方法 | |
US5426086A (en) | Reversible thermosensitive recording medium | |
US5916841A (en) | Reversible thermosensitive recording material | |
JP3104855B2 (ja) | 熱可逆記録媒体及びその製造方法 | |
JP3292902B2 (ja) | 可逆性感熱記録媒体 | |
JP3599162B2 (ja) | 可逆性感熱記録媒体 | |
JP3687870B2 (ja) | 可逆性感熱記録材料 | |
JPH09267568A (ja) | 可逆性感熱記録材料 | |
JP3700894B2 (ja) | 可逆性感熱記録材料 | |
JPH09175040A (ja) | 可逆性感熱記録材料 | |
JPH03130188A (ja) | 情報記憶表示媒体 | |
JP3427198B2 (ja) | 可逆性感熱記録材料 | |
JPH0939415A (ja) | 可逆性感熱記録材料 | |
EP0692389B1 (en) | Reversible heat-sensitive recording medium, and image forming and erasing method | |
JP3690638B2 (ja) | 可逆性感熱記録媒体 | |
JPH10278439A (ja) | 可逆性感熱記録材料 | |
JPH08112971A (ja) | 熱可逆記録媒体 | |
JP4267387B2 (ja) | 熱可逆記録材料、熱可逆記録ラベル、情報記憶表示部材、画像処理方法 | |
JP2004058660A (ja) | 熱可逆記録媒体、並びに、熱可逆記録ラベル、熱可逆記録部材、画像処理装置及び画像処理方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040826 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040901 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041222 |