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JPH1076685A - インクジェット式記録装置 - Google Patents

インクジェット式記録装置

Info

Publication number
JPH1076685A
JPH1076685A JP8255595A JP25559596A JPH1076685A JP H1076685 A JPH1076685 A JP H1076685A JP 8255595 A JP8255595 A JP 8255595A JP 25559596 A JP25559596 A JP 25559596A JP H1076685 A JPH1076685 A JP H1076685A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
cyan
magenta
dark
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8255595A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumitsu Shimada
和充 嶋田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP8255595A priority Critical patent/JPH1076685A/ja
Publication of JPH1076685A publication Critical patent/JPH1076685A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Ink Jet (AREA)
  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 カラー印刷時におけるドットの粒状感を低減
すること。 【解決手段】 ブラック、濃シアン、淡シアン、濃マゼ
ンタ、淡マゼンタ、イエロのインク滴を吐出する記録ヘ
ッドから画像信号に基づいて第1番目にブラックのイン
ク、第2番目に濃シアンのインク、第3番目に淡シアン
のインク、第4番目に濃マゼンタのインク、第5番目に
淡マゼンタのインク、最後にイエロのインクにより形成
する。特に印刷処理上、粒状感が大きくなりやすい、マ
ゼンタとシアンのドットの隣接領域では、マゼンタ色の
インクのドットMよりもシアン色のインクのドットCを
先に形成して、シアンのドットCが周囲のマゼンタのド
ットMに滲み込むのを阻止して、シアンのドットの拡大
を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、ブラック、イエ
ロ、マゼンタ、及びシアンのインクを用いてカラー画像
を印刷するインクジェット式記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式プリンタは、ノズル開
口からインク滴を吐出させて記録媒体にドットを形成し
ながら印刷を行うため、色の異なる複数のインクを使用
することにより簡単にカラー印刷を行うことができる。
カラー印刷の品質は、色合いと、解像度に大きく支配さ
れるため、ドットのサイズを可及的に小さくする努力が
なされているが、インク滴を或程度の空間距離を飛翔さ
せる関係上を質量を確保するために或程度のインク量を
必要とし、インク滴を或程度以下には少なくすることが
できない。
【0003】このため、例えば特開平7-125262号公報に
見られるように、同一系列のインク、つまり濃黒イン
ク、淡黒インクのインク滴を吐出するノズル開口を同一
ユニットに、また濃マゼンタ、淡マゼンタのインク滴を
吐出するノズ開口を同一のユニットに、さらに濃シアン
インク、淡シアンインクのインク滴を吐出するノズル開
口を同一ユニットに、さらに濃イエロインク、淡イエロ
インクのインク滴を吐出するノズル開口を同一ユニット
として構成し、これら4つのユニットを同一のキャリッ
ジに搭載したものや、また濃黒インク、濃マゼンタイン
ク、濃シアンインク、及び濃イエロインクのインク滴を
吐出するノズル開口を第1のユニットに、また淡黒イン
ク、淡マゼンタインク、淡シアンインク、及び淡イエロ
インクのインク滴を吐出するノズル開口を第2のユニッ
トに設け、これら2つのユニットを同一のキャリッジに
搭載することが提案されている。
【0004】カラー画像の印刷においては、一つの色の
インクにより形成されたドットに隣接させて他の色のド
ットを印刷する関係上、インクの滲み等に起因して画像
品質が低下するという問題があり、特に同一色に光学濃
度の高いインクと、低いインクを使用する場合には、こ
の滲みの問題が顕在化するため、例えば特開平3-218851
号公報に見られるように光学濃度の高いインクを先に印
刷することが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これによれば、同一色
のインクによるドットの滲みの問題を軽減できるもの
の、フルカラー印刷においては、より品質の高いカラー
印刷を実現するため、発色のキー色となるシアン、マゼ
ンタのインクに対しては、濃インク及び淡インクの2種
類、つまりブラック、イエロ、濃シアン、淡シアン、濃
マゼンタ、淡マゼンタの合計6色のインクが使用した場
合には、滲みや、ドット形成位置のズレ等による色むら
が却って目立ち易くなり印刷品質の低下するという問題
がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
るために本発明においては、独立にインク滴を吐出する
ノズル開口列を少なくとも6列備え、各ノズル開口列か
らブラック、濃シアン、淡シアン、濃マゼンタ、淡マゼ
ンタ、イエロのインク滴を吐出する記録ヘッドと、画像
信号に基づいて前記記録ヘッドから1画素を構成するド
ットを、第1番目にブラックのインク、第2番目に濃シ
アンのインク、第3番目に淡シアンのインク、第4番目
に濃マゼンタのインク、第5番目に淡マゼンタのイン
ク、最後にイエロのインクにより形成する制御手段とを
備えるようにした。
【0007】
【作用】特に印刷処理上、粒状感が大きくなりやすい濃
及び淡シアンのドットを他の色のインクのドットよりも
先に形成して、シアン色系のドットが、他のインクで形
成された領域の湿りにより滲み出して拡大するのを防止
する。
【0008】
【発明の実施の態様】そこで以下に本発明の詳細を図示
した実施例に基づいて説明する。図1は本発明のインク
ジェット式記録装置の一実施例を示すものであって、図
中符号1はキャリッジで、ガイド部材2に支持され、タ
イミングベルト3を介してステップモータ4に接続され
ていて、プラテン5に平行に往復動可能に構成されてい
る。
【0009】キャリッジ1には、プラテン5にノズル開
口列を対向させて記録ヘッド6が搭載されている。記録
ヘッド6は、インク供給手段、この実施例ではキャリッ
ジ1に着脱可能に搭載されたインクカートリッジ7から
インクの供給を受けてキャリッジ1の移動にタイミング
を合わせて記録用紙8にドットを形成する。なお、図中
符号8は記録ヘッドを封止するキャッピング装置を、ま
た符号9はクリーニング手段を示す。
【0010】図2は、上述の記録ヘッド6の一実施例を
示すものであって、この実施例においては固定基板を兼
ねる流路ユニット11にアクチュエータユニット10を
固定し、流路ユニット11に形成されたインク導入口1
3、14、15、16、17、18からそれぞれ色が異
なるインクの供給を受けるように構成されている。なお
図中符号19は、駆動信号を供給するフレキシブルケー
ブルを示す。
【0011】流路ユニット11には図3に示したように
記録用紙の送り方向に複数のノズル開口21、22、2
3、24、25、26を有するノズル開口列B、HC、
LC、HM、LM、及びYが、キャリッジ1の移動方向
に6列配置されている。
【0012】図4は、上述した記録ヘッドの断面構造を
示すものであって、図中符号30は第1の蓋部材で、厚
さ10μm程度のジルコニアの薄板から構成され、その
表面に一方の極となる共通電極31が形成され、その表
面に後述する圧力発生室32に対向するようにPZT等
からなる圧電振動子33が固定され、さらにその表面に
金等の比較的柔軟な金属の層からなる駆動電極34が形
成されている。
【0013】35は、スペーサで、圧力発生室32を形
成するのに適した厚さ、例えば150μmのジルコニア
(ZrO2)などのセラミックス板に通孔を穿設して構
成され、後述する第2の蓋部材36と第1の蓋部材30
により両面を封止されて前述の圧力発生室32を形成し
ている。
【0014】36は、第2の蓋部材で、やはりジルコニ
ア等のセラミック板に後述するインク供給口37と圧力
発生室32とを接続する連通孔38と、ノズル開口21
と圧力発生室32の他端とを接続するノズル連通孔39
とを穿設して構成され、スペーサ35の他面に固定され
ている。
【0015】これら各部材30、35、36は、粘土状
のセラミックス材料を所定の形状に成形し、これを積層
して焼成することにより接着剤を使用することなくアク
チュエータユニット10に纏められている。
【0016】40は、インク供給口形成基板で、アクチ
ュエータユニット10の固定基板を兼ねるとともに、圧
力発生室32側の一端側に後述する共通のインク室41
と圧力発生室32とを接続する前述のインク供給口37
が設けられ、また圧力発生室32の他端側にはノズル開
口21に接続するノズル連通孔42が設けられている。
【0017】43は、共通のインク室形成基板で、イン
ク導入口13から図示しないインクタンクのインクの流
入を受ける共通のインク室41と、ノズル開口21と接
続するノズル連通孔44を設けて構成され、他方の面を
ノズルプレート45により封止されて共通のインク室4
1を形成している。
【0018】これらインク供給口形成基板40、共通の
インク室形成基板43、及びノズルプレート45は、そ
れぞれの間に熱溶着フィルムや接着剤等の接着層46、
47により固定して流路ユニット11に纏められる。
【0019】この流路ユニット11と前述のアクチュエ
ータユニット10とは、熱溶着フィルムや接着剤等の接
着層48により固定して記録ヘッドが構成されている。
【0020】図5は、印刷制御装置の一実施例を示すも
のであって、図中符号61は、色処理回路で、受信バッ
ファ60に格納されたホストからの印刷データに基づい
て、各画素毎の色を再現するためのインク色の選択と、
後述するように選択された色の順番で該当する色インク
を記録ヘッドから吐出させる駆動信号を生成して記録ヘ
ッド駆動回路62に出力するように構成されている。
【0021】すなわち、1つの画素を構成する複数のド
ットを印刷するに際して、インク滴を吐出する順序をブ
ラック、濃シアン、淡シアン、濃マゼンタ、淡マゼン
タ、イエロの順序となるようにインク滴を吐出させるよ
うに制御する。なお、図中符号は色処理回路61からの
信号に基づいて記録ヘッドを駆動する記録ヘッド駆動回
路を示す。
【0022】この実施例によれば、少なくとも濃シアン
インク、又は淡シアンインクにより印刷された単独、ま
たは離散的に存在するシアン色系のドットを、濃マゼン
タ又は淡マゼンタのドットよりも先に形成して、シアン
色系インクの他の色のドットへの滲み出しを防止して、
目立ち易いシアン色系のドットの拡大を防止し、シアン
色系のドットの粒状感が低減されて、印刷物における色
再現性が向上する。
【0023】すなわち、シアンドットが他のマゼンタド
ットやイエロードット対して粒状感が大きくなるのは、
以下の理由によると推察される。現在インクジェット式
プリンタのカラーインクとして使用可能な顔料や、染料
等の色剤の分光特性は、図6に示すようにイエローにつ
いては理想に近い分光特性を有するものが入手可能であ
るものの、マゼンタの色剤はイエローと同一のスペクト
ル特性を持つ成分を含んでおり、またシアンの色剤は、
マゼンタよりもさらに多くの不要なスペクトル特性を含
む、ブラックに近い色剤しかなく、印刷物における粒状
感を低減する上で、配慮を必要とするインクである。
【0024】このため、図7(イ)に示したパターンの
ようにシアンのドットCの周囲に複数のマゼンタのドッ
トMを形成するパターンにおいて、シアンのドットCを
印刷した後に、マゼンタのドットMを形成すると、未だ
乾燥し切っていないシアンのドットCに向けてマゼンタ
のドットMのインクが滲むため、マゼンタのドットMは
拡大するが、粒状感を呈し易いシアンのドットC自体は
マゼンタのドットMには滲まず、拡大しないから、シア
ンのドットは人の目にはそれ程感知されない。
【0025】この傾向は、例えば図7(イ)、及び
(ロ)に示すパターンにおいて、マゼンタ及びシアンの
記録順序を変更したときのそれぞれのパターンでのドッ
トの粒状感を例に採るとより明確になる。周囲のインク
が未だ乾燥し切っていない状態で、この中にドットを形
成すると、先に形成された未乾燥のドットの影響を受け
て、後から形成したドットのインクが滲み出して大きく
なり、目立ちやすくなる。このことはマゼンタに比較し
て目立ち易いシアンのドットが滲んだ場合には顕著とな
る。
【0026】すなわち、図7(イ)及び(ロ)に示すパ
ターンにおいて、シアンのドットCを印刷した後でマゼ
ンタのドットMを形成した場合、図7(イ)のごとく単
一のシアンのドットCを記録した後に、これの周囲に複
数のマゼンタのドットMを形成してもシアンのドットC
は、これに隣接するマゼンタのドットに向けては滲まな
い。また図7(ロ)に示したようにシアンのドットCが
複数個形成されている中にマゼンタのドットMを形成す
ると、完全に乾燥していないシアンのドットCに向けて
マゼンタのドットMが外側に滲み出すものの、マゼンタ
のインクはシアンのインクに比較して目立ち難いから、
たとえマゼンタのドットMが拡大しても、粒状感を大き
く呈することはない。
【0027】一方、記録の順序を変えてマゼンタのドッ
トMを印刷した後にシアンのドットCを記録すると、図
7(イ)のパターンでは周囲に形成されているマゼンタ
のドットMによる湿りの影響を受けてシアンのドットC
が外側に向けて滲み出して広がり、単一のシアンのドッ
トが拡大し、元々目立ち易いシアン色のドット自体の存
在感が大きくなり、より一層目立つことになる。一方、
図7(ロ)のパターンにあっては、シアン色が広い領域
を占めているから、シアンのドットCがマゼンタのドッ
トMに向けて若干拡大したとしてもシアンの形成領域全
体としての変化は少なく、またマゼンタのドットMは拡
大しないから、マゼンタのドットMが粒状感を生じるこ
とはない。
【0028】このことから、印刷においては複数のマゼ
ンタのドットの中心部にシアンのドットが存在するパタ
ーン、つまり図7(イ)のパターンを形成する際に、シ
アンのインクのドットCを周囲に滲ませないように形成
することが粒状感を下げるための要件となる。このこと
は、淡シアン及び淡マゼンタのインクについても成り立
つ。
【0029】上記説明においては濃シアン、濃マゼンタ
の2種類の組み合わせについて説明したが、濃シアン、
淡シアン、濃マゼンタ、及び淡マゼンタの4水準のイン
クの組み合わせについても図7(イ)及び(ロ)に示し
たようなパターンで粒状感を判定することができる。
【0030】すなわち、表1は、濃淡シアンと濃淡マゼ
ンタのインクを用いて、複数個のドットと、これの中心
に単独のドットとが存在するパターンを形成する場合
(図7(イ)、(ロ)に示すパターン)に、理論的に考
えられるインクの色順(表1の「パターンが存在する色
順」)と単独のドットの粒状感(表1の「粒状性結
果」)との関係を示したものである。
【0031】
【表1】
【0032】上述したように粒状感が最も高くなる印刷
パターンは、周縁に濃マゼンタのインクでドットを印刷
した後に、その中心部に濃シアンのドットを形成するも
のであるが、このような色順序は、理論的には濃マゼン
タ、濃シアン、淡マゼンタ、淡シアン(MCmc)のパ
ターン、及び濃マゼンタ、淡マゼンタ、濃シアン、淡シ
アン(MmCc)のパターンである。
【0033】一方、同一色濃淡2種類のインクを用いて
印刷を行う場合には、濃インク単独、または淡インク単
独でドットを形成することはなく、必ず同一色の濃淡2
種類のインクを使用して印刷が行なわれるから、実際の
印刷においては信号処理上では、表1においてハッチン
グにより示した領域(「表1の「印刷処理上存在しない
パターン」)のパターンは現実の印刷では使用されな
い。したがって、印刷において使用されるパターンの
内、特に粒状感が高くなる色順序は、No.5のパター
ン、つまり周辺に濃マゼンタのドットを、また中心部に
淡シアンのドットを形成する場合である。
【0034】しかしながら、本願発明においては、濃シ
アン、淡シアン、濃マゼンタ、淡マゼンタの順序でドッ
トを形成するから、上記No.2に示したパターンは、淡
シアンの単独のドットを形成した後に、濃マゼンタのド
ットが形成されることになり、淡シアンのドットの滲み
出しを阻止して、淡シアンのドットの粒状感を無くする
ことができる。
【0035】なお、上述のドットを形成する際の色順
は、図3に示したように各色のインク滴を吐出するノズ
ル開口が同一のヘッドとして形成されてドットの着弾位
置の精度が高いものに対して有効であるが、各色のイン
ク滴を吐出するノズル開口が複数に分割された記録ヘッ
ドにあっては別の要因を考慮する必要がある。
【0036】図8、図9は、ノズル開口が2つの記録ヘ
ッドに分割して形成された記録装置に適した実施例を示
すものであって、この実施例においてはブラック、濃シ
アン、淡シアン、濃マゼンタ、淡マゼンタ、及びイエロ
の6種類のインクの内の3種類のインクを吐出する少な
くとも3列のノズル開口列と、インク導入口71、7
2、73を備えた第1のヘッドユニット74と、残りの
3種類のインクを吐出する少なくとも3列のノズル開口
列と、インク導入口75、76、77を備えた第2のヘ
ッドユニット78とをキャリッジ1に搭載して構成され
ている。
【0037】図10は、上述の記録ヘッドに適した印刷
制御装置の一実施例を示すものであって、図中符号81
は、色処理回路で、受信バッファに格納されたホストか
らの印刷データに基づいて、各画素毎の色を再現するた
めのインク色の選択と、後述するように選択された色の
インクを印刷するタイミングを、1つの画素を構成する
複数のドットを印刷するに際して、インク滴を吐出する
順序をブラック、濃シアン、濃マゼンタ、淡シアン、淡
マゼンタ、イエロの順序となるようにインク滴を吐出さ
せる駆動信号を生成してヘッド駆動回路に出力するよう
に構成されている。
【0038】この実施例によれば、濃淡を含めて6色の
インクの内、視覚的に目立ち易い光学濃度が高いブラッ
ク、濃シアン、濃マゼンタインクによるドットB、H
C、HMが同一のヘッドユニット74により印刷される
ため、図11(イ)に示したようにこれら光学濃度の高
いドットB、HC、HMの位置精度を確保することがで
きる。そして濃度の高いブラック、濃シアン、濃マゼン
タのドットB、HC、HMを形成した後に、光学濃度が
低い淡シアン、淡マゼンタ、イエロのドットLC、L
M、Yが形成されるため、周知の視覚効果によりズレの
目立ちを低減することができる。
【0039】これに対して、2つのヘッドユニットによ
り形成するドットの色を積極的に割り当てない場合に
は、図11(ロ)に示したように光学濃度が高いブラッ
ク、濃マゼンタのドットB、HCが第1の記録ユニット
により、また光学濃度の高い濃シアンのドットHCが第
2のヘッドユニットにより形成されることになり、2つ
の記録ユニットの位置誤差分だけブラック、濃マゼンタ
のドットB、HMと濃シアンのドットHCとの間に位置
誤差が生じ、印字品質を低下させることになる。
【0040】なお、上述の実施例においては1色のイン
クを1列のノズル開口列により印刷する記録ヘッドに例
を採って説明したが、1色のインクを2列以上のノズル
開口列で印刷する記録ヘッドを用いても同様の作用を奏
することは明らかである。
【0041】また、上述の実施例においては圧力発生手
段としてたわみ振動する圧電振動子を用いたものに例を
採って説明したが、圧力発生手段にはいろいろなものを
使用することができる。
【0042】すなわち、図12に示したように圧力発生
室32を封止する第1の蓋部材30を、下面の少なくと
も圧力発生室32に対向する領域全体に共通電極100
が形成された一枚構造の圧電振動層101により構成す
るとともに、その上面の各圧力発生室32に対向する領
域に個別電極102を離散的に形成する。そして、共通
電極100とインク滴を吐出させるべき圧力発生室32
に対向する圧電振動層101の個別電極102に選択的
に駆動信号を印加してたわみ変位させる構造として構成
することもできる。
【0043】このような圧電振動層101は、圧電材料
を焼成して構成された薄板を用いたり、また共通の電極
100となる金属板等の導電材料の表面に圧電材料をス
パッタリングしたり、水熱法により作り付ける等の圧電
材料を製膜するのに適した手法を用いることにより簡単
に形成することができる。
【0044】また図13に示したように、第1の蓋部材
30を、金属等の導電性と弾性を有する薄板を用いて共
通の電極103を構成するとともに、この共通の電極1
03の圧力発生室32側に、それぞれの圧力発生室32
に対応させて圧電振動子104と個別電極105を設け
たり、必要に応じて共通の電極103の表面に弾性変形
可能な材料、例えばジルコニアの薄板を積層して構成す
ることもできる。
【0045】さらには、図14に示したようにスペーサ
35を封止する第1の蓋部材30の圧力発生室32側の
面、もしくは圧力発生室32を区画する他の部材の圧力
発生室側にジュール熱発生素子107を設けて、必要に
応じてジュール熱発生素子107にインク保護層108
を形成して、駆動信号によりジュール熱発生素子107
を発熱させて圧力発生室内のインクを気化させて加圧す
るものとして構成することもできる。
【0046】さらには、図15に示したように先端が第
1の蓋部材30に当接するように縦振動モードの圧電振
動子110、110を基台111に固定して配置するこ
とにより、圧電振動子110、110の直線変位で圧力
発生室32を膨張、収縮させこともできる。
【0047】
【発明の効果】以上、説明したように本発明において
は、独立にインク滴を吐出するノズル開口列を少なくと
も6列備え、各ノズル開口列からブラック、濃シアン、
淡シアン、濃マゼンタ、淡マゼンタ、イエロのインク滴
を吐出する記録ヘッドと、画像信号に基づいて前記記録
ヘッドから1画素を構成するドットを、第1番目にブラ
ックのインク、第2番目に濃シアンのインク、第3番目
に淡シアンのインク、第4番目に濃マゼンタのインク、
第5番目に淡マゼンタのインク、最後にイエロのインク
により形成する制御手段とを備えたので、元々目立ち難
いイエロ色のインクや、マゼンタ色のインクに比較して
比較的目立ち易いシアン色のインクのドットを先に形成
して、シアンのドットのインクが他の色のドットに滲み
出して拡大するのを防止して、特に単独や離散的に存在
するシアン色のドットの粒状感を低減することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインクジェット式記録ユニットが適用
されるプリンタの要部を示す図である。
【図2】同上記録装置の記録ヘッドを示す図である。
【図3】同上記録ヘッドのノズル開口の配列を示す図で
ある。
【図4】同上記録ヘッドの1つの圧力発生室の近傍を拡
大して示す断面図である。
【図5】印刷制御装置の一実施例を示す図である。
【図6】カラーインクのスペクトル分布を示す図であ
る。
【図7】図(イ)、(ロ)は、特に粒状感が問題となる
シアンとマゼンタのインクによる印刷パターンの種類を
示す図である。
【図8】本発明の他の実施例に用いる記録ヘッドの実施
例を示す図である。
【図9】同上記録ヘッドのノズル開口の配列を示す図で
ある。
【図10】同上記録ヘッドを駆動する印刷制御装置の一
実施例を示す図である。
【図11】図(イ)、(ロ)は、それぞれ本発明の記録
装置と、従来の記録装置による色インク毎のドットの位
置を示す図である。
【図12】本発明に適用できる圧力発生手段の他の実施
例を示す図である。
【図13】本発明に適用できる圧力発生手段の他の実施
例を示す図である。
【図14】本発明に適用できる圧力発生手段の他の実施
例を示す図である。
【図15】本発明に適用できる圧力発生手段の他の実施
例を示す図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ 5 プラテン 6 記録ヘッド 10 ヘッドユニット 11 流路ユニット B、Y、HC、HM、HC、LC ノズル開口列

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 独立にインク滴を吐出するノズル開口列
    を少なくとも6列備え、各ノズル開口列からブラック、
    濃シアン、淡シアン、濃マゼンタ、淡マゼンタ、イエロ
    のインク滴を吐出する記録ヘッドと、 画像信号に基づいて前記記録ヘッドから1画素を構成す
    るドットを、 第1番目にブラックのインク、第2番目に濃シアンのイ
    ンク、第3番目に淡シアンのインク、第4番目に濃マゼ
    ンタのインク、第5番目に淡マゼンタのインク、最後に
    イエロのインクにより形成する制御手段と、 を備えてなるインクジェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 独立にインク滴を吐出するノズル開口列
    を少なくとも3列備え、ブラック、濃シアン、淡シア
    ン、濃マゼンタ、淡マゼンタ、及びイエロの6種類のイ
    ンクの内の3種類のインクを吐出する少なくとも3列の
    ノズル開口列を備えた第1のヘッドユニットと、残りの
    3種類のインクを吐出する少なくとも3列のノズル開口
    列を備えた第2のヘッドユニットとからなる記録ヘッド
    と、 画像信号に基づいて前記記録ヘッドから1画素を構成す
    るドットを、 第1番目にブラックのインク、第2番目に濃シアンのイ
    ンク、第3番目に濃マゼンタのインク、第4番目に淡シ
    アンのインク、第5番目に淡マゼンタのインク、最後に
    イエロのインクにより形成する制御手段と、 を備えてなるインクジェット式記録装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7570494B2 (en) 2001-09-11 2009-08-04 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Structure of flexible printed circuit board

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