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JPH1063162A - 導電ファイバを有する小型クリーニングブラシ - Google Patents

導電ファイバを有する小型クリーニングブラシ

Info

Publication number
JPH1063162A
JPH1063162A JP9162589A JP16258997A JPH1063162A JP H1063162 A JPH1063162 A JP H1063162A JP 9162589 A JP9162589 A JP 9162589A JP 16258997 A JP16258997 A JP 16258997A JP H1063162 A JPH1063162 A JP H1063162A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
brush
conductive
cleaning brush
fibers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9162589A
Other languages
English (en)
Inventor
Joseph A Swift
エー スウィフト ジョセフ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Xerox Corp
Original Assignee
Xerox Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Xerox Corp filed Critical Xerox Corp
Publication of JPH1063162A publication Critical patent/JPH1063162A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G21/00Arrangements not provided for by groups G03G13/00 - G03G19/00, e.g. cleaning, elimination of residual charge
    • G03G21/0005Arrangements not provided for by groups G03G13/00 - G03G19/00, e.g. cleaning, elimination of residual charge for removing solid developer or debris from the electrographic recording medium
    • G03G21/0035Arrangements not provided for by groups G03G13/00 - G03G19/00, e.g. cleaning, elimination of residual charge for removing solid developer or debris from the electrographic recording medium using a brush; Details of cleaning brushes, e.g. fibre density

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Cleaning In Electrography (AREA)
  • Brushes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像形成装置においてトナー除去などに用い
るブラシを小型化する。 【解決手段】 クリーニングブラシ60は、細径の導電
ファイバを有し、この導電ファイバは、細分された導電
フィラー粒子がその中に拡散しているフィラメント状ポ
リマー基体を含む。導電フィラー粒子は、フィラメント
状ポリマー基体内において、ファイバ周辺の環状領域中
でポリマー基体に接着し均一に分散した状態で存在し、
ファイバ直径方向に内向きに広がっている。導電フィラ
ー粒子は、ファイバの電気抵抗を約1x103 ohms/cm
から約1x1012 ohms/cmにするのに十分な量だけ存在
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はブラシに関し、より
特定的には、画像形成装置、実施形態では静電複写法を
利用する複写装置に使用され、導電ファイバを備えたク
リーニングブラシに関する。クリーニングブラシは、実
施形態では微細径の導電ファイバを含む。本発明のクリ
ーニングブラシの導電ファイバは、フィラメント状のポ
リマー基体を含む。このフィラメント状ポリマー基体表
面には、細分された導電粒子が拡散(suffused throug
h)または塗布(coated onto)または分散(dispersed
into)されている。導電粒子は、フィラメント状ポリマ
ー基体内側または内部において、フィラメント周辺部の
環状領域中でポリマー基体に接着し、均一に分散した状
態で(均一な分散相として)存在、かつフィラメント直
径方向に内向きに延びる。このような導電ファイバは、
静電複写式の複写、印刷、および画像形成装置に用いる
直径の小さなクリーニングブラシに適している。
【0002】
【従来の技術】エレクトロニクス設計において小型化や
簡素化が行われるのに伴い、エレクトロニクスを利用す
るゼログラフィ装置の小型化、簡素化も可能となる。し
かし一般に、ゼログラフィに必要な機械、部品、および
サブシステムは、このようなエレクトロニクスの急速な
微細化に追いつくことができず、このため装置全体のサ
イズの小型化の妨げとなっている。従って、従来のクリ
ーニングブラシの直径は、望ましい寸法まで小さくされ
ていない。このため、小型化した装置に適しており、か
つフォトレセプタ表面を傷つけることなく十分なクリー
ニングを行うという特性を維持できる、より小さなブラ
シ、ひいてはより微細なブラシファイバが必要とされて
いる。また、低コストでブラシおよびブラシファイバを
製造することも求められている。さらに、小型化した装
置のクリーニングアセンブリで2つのブラシの使用が必
要な場合、従来のブラシではコンパクトな小型サイズに
適合できず、うまく機能できないという問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上のことから、静電
複写プロセスにおいてクリーニングを最適に行うため
に、より微細化された、パイル高さ(pile height)の
低い適当な導電ブラシファイバを含み、転写表面にトナ
ーをほとんどまたはまったく残さない、画像形成装置用
の十分に小型化されたクリーニングブラシが必要とされ
ている。また、かなり遅い回転速度で効果的なクリーニ
ングが行えるように、ファイバ充填密度(fiber fill d
ensity)を大幅に高くした小型クリーナブラシが必要と
されている。さらに、全体のコストを抑えながら、より
小さくよりコンパクトなクリーニングブラシおよびブラ
シファイバを製造することが要求されている。これらの
必要性およびこれら以外の必要性は、本発明を実施する
ことにより対処できる。
【0004】上記に鑑み、本発明の目的は、本明細書に
記載する数々の利点を有するブラシおよびブラシ製造方
法を提供することにある。
【0005】本発明の一の目的は、画像形成装置におい
てクリーニングブラシとして用いる導電ファイバを含む
クリーニングブラシを提供し、これにより該装置の画像
形成部への損傷を抑えることである。
【0006】本発明の他の目的は、導電ファイバを含
み、静電複写装置においてクリーニングブラシとして使
用でき、かつ転写表面上の残留トナー量を抑えることに
より画像形成時に最適にクリーニングを行うクリーニン
グブラシを提供することである。
【0007】本発明のさらに他の目的は、画像形成装置
においてクリーニングブラシとして使用する、小直径の
クリーニングブラシに適した導電ファイバを有するクリ
ーニングブラシを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の実施により、十
分に微細化した導電ファイバを含むクリーニングブラシ
を提供することによって、コンパクトな小型画像形成装
置用のより小さなクリーニングブラシおよびファイバの
必要性が解決される。かかるファイバは、各ファイバの
電気抵抗を約1x103 ohms/cmから約1x1012 ohms
/cmにするのに十分な量の導電フィラーを含有するフィ
ラメント状のポリマー基体を含み、該導電フィラーは、
フィラメントの外周部にて、フィラメント状ポリマー基
体とは関係なく、またポリマー基体に接着し、分散して
配置される。
【0009】上記の目的は、本発明の一態様によって達
成される。本発明の一態様は、静電複写式の複写装置で
使用する小直径の小型クリーニングブラシであって、微
細径の導電ファイバを含む。導電ファイバはフィラメン
ト状のポリマー基体を含み、このフィラメント状ポリマ
ー基体は、基体に拡散した細分された導電フィラー粒子
を有する。導電フィラー粒子は、フィラメント状ポリマ
ー基体内部において、フィラメント周辺部の環状領域
に、ポリマー基体とは関係なく独立して、均一に分散し
た状態で(均一な分散相として)存在し、フィラメント
直径方向に内向きに延びている。導電粒子は、ファイバ
の電気抵抗を約1x103 ohms/cmから約1x1012 oh
ms/cmにするのに十分な量だけ存在する。
【0010】また、上記の目的は、本発明の他の態様に
よっても達成される。本発明の他の態様は、記録媒体上
に画像を形成するコンパクトな画像形成装置を含む。画
像形成装置は、その上に静電潜像が形成される電荷保持
表面と、電荷保持表面にトナーを運び、静電潜像を現像
して、電荷保持表面上に現像済み画像を形成する現像手
段と、現像済み画像を電荷保持表面から基体へ転写する
転写手段と、現像済み画像の転写後に、電荷保持表面か
ら残留トナーおよびデブリを除去するクリーニング手段
とを含む。クリーニング手段は、前記コンパクト画像形
成装置用の小直径のクリーニングブラシを含み、クリー
ニングブラシは、微細径の導電ファイバを含み、導電フ
ァイバはフィラメント状のポリマー基体を含む。このフ
ィラメント状ポリマー基体は、基体に拡散した細分され
た導電粒子を有している。導電フィラー粒子は、フィラ
メント状ポリマー基体内部において、フィラメント周辺
部の環状領域にポリマー基体とは関係なく均一に分散し
た状態で存在し、フィラメント直径方向に内向きに延び
ている。導電粒子は、ファイバの電気抵抗を約1x10
3 ohms/cmから約1x1012 ohms/cmにするのに十分な
量だけ存在する。
【0011】本発明の実施形態は、添付の図面を参照
し、以下の詳細な説明によって明瞭に理解できる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に示すように、クリーニング
ステーションは小型導電ファイバブラシ60を含む。ブ
ラシ60は、モータ59によって回転して光電導表面1
4と接触するよう支持される。ブラシ60には負の直流
電位源64が作動接続され、絶縁部材14とブラシ60
との間に電界を形成して、正に帯電したトナー粒子を表
面14から引きつける。一般に、ブラシに印加される電
圧は−250ボルト程度である。トナー除去絶縁ロール
66は回転して導電ブラシ60と接触するように支持さ
れ、ブラシの約2倍の速さで回転する。直流電圧源68
は、トナー除去ロール66に、ブラシにかけられたバイ
アスと同極性だがより高電位の電気的バイアスをかけ
る。スクレイパロール70はロール66と接触して、ロ
ール66からトナーを除去する。一般に、トナー除去ロ
ール66は、陽極処理を施したアルミニウムから形成さ
れる。これにより除去ロール表面は厚さ50ミクロンの
酸化層を含み、電荷をリークして、除去ロール上に形成
された過剰電荷を取り除く。トナー除去ロール66はモ
ータ63によって回転するように支持されている。図1
のクリーニングブラシ構成では、光電導ベルトは1秒間
に約10〜25インチ、好適には11.0インチ移動す
る。一方、ブラシ61は光電導ベルトと逆方向に1秒間
に約3.0〜60インチ、好適には約18.5インチ回
転する。第一のクリーニング機構では、トナーをブラシ
ファイバの先端に静電気で引きつけ、その後、トナー除
去ロールによってブラシファイバからトナーを除去し、
スクレイパブレードによってトナー除去ロールからトナ
ーを除去してオーガへ移し、このオーガによってトナー
はサンプへ運ばれる。
【0013】この代わりに、本発明のクリーニング装置
は、一対のトナー除去ロールを用いてもよい。この場
合、一方のロールはバイアスされたクリーナブラシから
トナーを除去し、他方のロールが誤った信号や逆極性の
トナー、紙の繊維、およびクレイなどのくず(デブリ)
をブラシから除去する。この除去方法については、米国
特許第4,494,863号(発明者ライン)に記載が
ある。この除去技術では、2つのトナー除去ロールは電
気的にバイアスされており、一方のロールはブラシから
トナーを引きつけ、他方のロールはデブリを引きつけ
る。この結果、デブリの廃棄ができると同時に、コピー
品質を劣化させずにトナーの再使用が可能となる。
【0014】本発明のフィラメント状ポリマー基体に
は、有効な様々なポリマーを利用できる。本発明の実施
形態では、フィラメント状ポリマー基体には、炭化水素
からなる熱可塑性ポリマーで、脂肪族もしくは芳香族の
炭化水素鎖をもつ高分子量のファイバ組成に適したポリ
マー、または脂肪族鎖および芳香族鎖両方からなるコポ
リマー(共重合体)を使用できる。適当なポリマーとし
ては、脂肪族または芳香族炭化水素のモノマーから合成
したポリマーで、炭素原子を約100〜約50,000
個含む分子鎖をもち、平均分子量が炭素原子約1,00
0個〜約1,000,000個、好適には約200〜約
20,000個のポリマーを生成して、平均分子量約
3,000〜約300,000となるものがある。フィ
ラメント状ポリマーの例には、ポリエステル、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリアミド(ナイロン6、ナイ
ロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン61
0、ナイロン612等)、芳香族ポリエステル(ポリエ
チレンテレフタル酸エステル、ポリブチレンテレフタル
酸エステル、ポリエチレンオキシベンゾエート等)、ポ
リアクリロニトリル、ポリアミドとポリエステルとポリ
アクリロニトリルとからなるコポリマーもしくは混合
物、ナイロンコポリマー(ナイロン6/ナイロン66、
ナイロン6/ポリプロピレン、ナイロン/ポリブチレン
テレフタル酸エステル等)、およびセルロース(レーヨ
ン、アセテート等)がある。好適なポリマーは、ナイロ
ン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナ
イロン610、およびナイロン612等のナイロン、な
らびにポリエチレンテレフタル酸エステルおよびポリブ
チレンテレフタル酸エステル等のポリエステルである。
他の好適なポリマーは、ナイロン6とそれ以外のナイロ
ン、例えばナイロン66、ナイロン11、ナイロン1
2、ナイロン610またはナイロン612とのコポリマ
ー、ナイロン66とそれ以外のナイロン、例えばナイロ
ン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン610、
またはナイロン612とのコポリマー、およびナイロン
6またはナイロン66とポリブチレンテレフタル酸エス
テルとのコポリマーである。また、特に好適なコポリマ
ーは、ナイロン6とポリブチレンテレフタル酸エステル
とのコポリマー、およびナイロン66とポリブチレンテ
レフタル酸エステルとのコポリマーである。好適な実施
形態では、クリーニングブラシは、ファイバ周辺部の約
95〜100%、好適には約99〜100%に相当する
外側導電層をもつファイバを含む。
【0015】導電フィラー粒子の含有量は、ファイバの
電気抵抗を約1x103 ohms/cmから約1x1012 ohms
/cm、好適には約1x103 ohms/cmから約1x109 oh
ms/cm、より好適には約1x104 ohms/cmから約1x1
7 ohms/cmにするのに十分な量である。ファイバの外
側部分に導電フィラーが集中しているため、一般に個々
のファイバは、非導電性のコア部分と、上記の範囲内の
単位長さあたりの抵抗をもつ導電フィラー含有ポリマー
からなる薄い外側部分とを含む。この構造では、この抵
抗値はファイバ周辺部の単位長さあたりの抵抗を反映
し、40本のフィラメントからなる糸では単位長さあた
りの抵抗が約2x101 ohms/cmから約3x107 ohms/
cmとなる。好適には、1本のフィラメントの単位長さあ
たりの抵抗は約1x105から約5x106 ohms/cmであ
る。実施形態では、フィラー含有量は、適当な微粒子サ
イズのカーボンブラックの重量でもって約8〜約75
%、好適には約10〜約25%である。
【0016】導電フィラー粒子は、フィラメント状ポリ
マー基体に拡散している。導電フィラー粒子は、ポリマ
ーに関係なく均一に分散した状態で(分散相として)、
フィラメント状ポリマー基体内部であって、フィラメン
ト周辺部の環状領域中に存在しており、フィラメント直
径方向に内向きに延びている。このため、できあがった
ファイバは中心に非導電コアを含む。フィラーは、フィ
ラメント状ポリマー基体の幅方向の環状領域中に溶剤を
用いて拡散させられる。拡散により、導電フィラーはポ
リマー中にほぼ均一に拡散または分散する。導電粒子は
コアの中央部分には存在しない。
【0017】導電粒子は、細分つまり均一に分散され、
好適には周辺部の環状領域中で均等に間隔を空けて内側
へ広がり、長さ方向に延びていく。導電フィラーはファ
イバの一領域中だけに存在するのではなく、均一に拡散
する。
【0018】本発明に利用できる導電性のテキスタイル
ファイバは、米国特許第3,823,035号および第
4,255,487号(ともに発明者サンダース)に記
載のある拡散技術に従って作製できる。これら特許に記
載された拡散用の溶剤膨潤(solvent swelling)および塗
布技術は、適当な溶剤系を指定できるものであればどの
ポリマーファイバにも適している。選択される溶剤系に
要求される重要な特徴は、溶剤(溶媒)がファイバ基体
中を制御可能に膨潤(膨張)させ、液相として作用し、
カーボンブラックフィラーまたはカーボンブラック・プ
ラス・ポリマーコーティング組成用のアプリケーション
媒体となることである。ファイバコーティングプロセス
の制御性をよくするには、基体ポリマーを膨潤させるだ
けで該ポリマーを完全に溶解はしない液体である部分溶
剤(partial solvent)も利用できる。好適な溶剤は、安
定し非可燃性で環境汚染を起こさず、かつ工業用として
一般に使用されるコーティング装置に損傷を与えずまた
該装置と相互作用しないものである。また、このような
技術に従って作製される市場入手可能なファイバには、
BASF Corporation発売のF901 Static Control Yarnとい
う通称をもつものがある。上述の拡散プロセスによって
作製されるこれらのファイバの一般的な特徴は、ファイ
バ外表面に導電性コーティングを含むことで、溶剤また
は部分溶剤は基体を膨潤させ、その基体に導電フィラー
をコーティング沈着させる媒体(vehicle)の役目をす
る。本発明に従うファイバは、ファイバ基体自体に導電
フィラー粒子が拡散または分散している層を有する。こ
のため、特にナイロン粉末をカーボンブラック含有溶剤
に加えた場合は、非常に耐久性の高い導電性の外側部分
を有するファイバが得られる。
【0019】次に、上記の2つのサンダース特許を参照
して、ファイバの作製について詳しく説明する。概略と
しては、かかるファイバの作製にはまず、フィラメント
状ポリマー基体に、溶剤中で分散した導電率が高く表面
積の大きなカーボンブラック等の細分された導電フィラ
ー粒子(ディスパーション:dispersion)を適用する。
溶剤は導電粒子を溶解せず、また該粒子と反応しない。
フィラー粒子が該基体周辺部に浸透した後、該基体の構
造が破壊されないうちに、溶剤を該基体から除去する。
一実施形態においてナイロン6またはナイロン66とい
う特定のポリマーへフィラー粒子を適用するには、ギ酸
単独、またはギ酸と酢酸などの他の適当な有機酸と組み
合わせたものを溶剤として用いる。また、上記の2つの
サンダース特許に記載された他の方法では、分散体は、
基体であるナイロンと同じまたは異なるナイロンの粉末
を含んでもよい。例えば、ナイロン6を基体として用い
る場合、ナイロン66を導電性の外層に組み入れてもよ
い。この場合、得られる合成ファイバの水分取り込み
量、およびこれに伴う該ファイバの機械的特性の変化
を、希望通りに低減できる。こうして得られるファイバ
は、パイル生地製繊およびらせん状ブラシ作製が可能な
十分な弾性および強度をもち、ゼログラフィ装置のクリ
ーニングブラシとして使用しても疲労で曲がることがな
い。このため、画像形成部材との回転接触によって繰り
返し変形されても、このようなファイバは元の形を維持
できる。拡散プロセスによって一体型合成ファイバが得
られるため、ファイバの大幅な分離や磨耗はない。
【0020】これ以外に、ファイバの導電性外層は、適
当なポリマーと導電フィラーとを組み合わせたものを融
解することによっても作製可能である。この場合、この
コーティング組成を加熱して液化し、基体ファイバに均
一に塗布するのに十分な低い粘度にする。同様にして、
二成分融解紡績(bi-component melt spinning)という
公知のプロセスで二層構造のファイバを作製できる。こ
のプロセスでは、導電フィラーをもつ相と持たない相と
の2つのポリマー相を融解によって液化し、多孔オリフ
ィスから押し出して相互接触させる。これを冷却してで
きる二層構造は、上記の拡散プロセスで得られる構造と
同じである。
【0021】本発明での使用に適した導電フィラー粒子
は、カーボンブラック、黒鉛、ならびに鉄、錫、亜鉛お
よびタングステンの酸化物を含む金属酸化物などであ
る。同様に、ポリピロールおよびポリアセチレン等の元
々、導電性のポリマー微粒子も使用できる。好適な実施
形態では、フィラーにはカーボンブラックを用いる。
【0022】本発明のクリーニングブラシは、本発明に
適した任意の構造で用いることができる。一般には、図
1および図2に示すように細長い円筒形の芯に導電性の
パイル生地ストリップをらせん状に巻き付けた円筒形フ
ァイバブラシを使用する。このような小型ブラシの直径
は、通常、例えば約0.1〜約1.25インチ、好適に
は約0.2〜約1.0インチ、より好適には約0.2〜
約0.5インチである。またかかるブラシは、厚紙、エ
ポキシ樹脂もしくはフェノール樹脂含浸紙、押出し成形
した熱可塑材、ファイバグラスもしくはカーボンファイ
バ補強剤を含む突出した熱硬化性樹脂もしくは熱可塑性
樹脂、または動作時のブラシの適正な機能に必要な剛性
と寸法安定性を与える金属からなる。芯は導電性でも非
導電性でもよいが、電気的絶縁機能をもつのが好まし
い。
【0023】図2は、導電性のパイル生地ストリップを
らせん状に巻き付けた円筒形の芯80を示す。織り上げ
たフラシ天(プラッシュ)を裁断したパイル生地ストリ
ップ82が芯のまわりにらせん状に巻かれ、小型クリー
ナブラシを形成する。
【0024】一般には、本発明の小型クリーニングブラ
シのファイバ充填密度は、1平方インチあたり約50,
000本〜約350,000本、好適には約80,00
0本〜約200,000本、より好適には約100,0
00本〜約150,000本である。クリーニング精度
を最適化するには、ファブリックストリップのファイバ
織度は、フィラメントファイバ1本あたり約0.1〜約
11デニール(denier)、好適には約0.5〜約5デニー
ル、より好適には約0.7〜約3デニールである。各フ
ァイバの直径は微細で、例えば約5〜約38ミクロン、
好適には約11〜約25ミクロンである。高速クリーニ
ング性能を最適化するには、ブラシのパイル高さは、約
0.1〜約20mm、好適には約0.5〜約9mm、よ
り好適には約1〜約7mmまたは約3〜約5mmであ
る。生地の層におけるこのようなファイバデニール数お
よびファイバ充填密度は、最終的に選択するファイバ長
とクリーニング性能とに対応するもので、一般に、ファ
イバ長が短いほうがファイバのデニール数は小さい。フ
ァイバのデニール数とファイバ充填密度とを求める際に
考慮する要因としては、ファイバのたわみ量、および一
定のたわみにおいてファイバに誘導されるひずみエネル
ギレベルによって生じる非弾性降伏(inelastic yiel
d)または永久変形などがある。また、クリーニング性
能を最適化しながらフォトレセプタとファイバ表面の磨
耗を最小限に抑えることも求められる。パイル高さとフ
ァイバ長とは関連があり、ファイバ長はファイバが裏布
(バッキング)中へ延びる、通常約1mm以下の距離を
含む。パイル高さは、裏布の厚みを除いて裏布から突出
したファイバの長さをさす。
【0025】本発明に従う円筒形ファイバは、当該技術
分野で周知の従来技術を利用して作製できる。例えば、
従来のニッティング方法またはタフト挿入方法、および
好適な製織方法を利用できる。生地を織る最初の工程に
は従来の技術を利用する。すなわち、例えば幅の狭い織
機で細長いストリップ状に織るか、または幅広の織機で
ストリップ間に間隔を残して幅広のストリップ状に織
る。この代わりに、米国特許第4,706,320号に
記載があるように、フラシ天パイル生地を作製し、ファ
イバストリップの縁部分のファイバ充填密度が中心部の
少なくとも2倍になるようにしてもよい。
【0026】図3は、柾(シャットル)を用いるパイル
織機、または用いないパイル織機を用いて製織する、従
来の製織機の概略図である。織り上げられる生地は、2
組以上の糸を交差させて糸同士が互いにほぼ直交するよ
うに織った平面構造を呈する。幅の狭い生地は、幅3イ
ンチ未満で両端部に耳があり、この耳はブラシコアにら
せん状に巻く前にトリムして切り落とされる。裁断され
たパイル生地は、生地の片面からパイル糸が突出してお
り、パイル糸は、2枚の対称な生地の層を同時に織り上
げた後、切断される。
【0027】次に、図3を参照して製織工程を説明す
る。好適な実施形態では、ブラシ製造工程の適当なポス
トコーティング段階において、ファイバ仕上げ剤として
ファイバに潤滑剤が与えられ、糸の高速処理特性を高め
る。一般に、潤滑剤は、製織前もしくは製織中、または
ブラシせん断中に与えられる。ファイバ仕上げ剤として
使用される一般的な材料は、鉱物油、炭化水素オイル、
シリコンおよびワックスなどである。市場で入手できる
好適な材料には、Stantex仕上げ剤、鉱物油と脂肪エス
テルと非イオン系乳剤とHenkel Corporation, Charlott
e, N.C.発売の低スリング添加剤との混合物、ならびにN
ational Starch & Chemical Company, Sals-bury, N.C.
発売の脂肪エチレンコポリマーの水溶性乳剤であるPerm
afin 206がある。この仕上げ剤処理は、製織工程補助の
役目とともに、摩擦を抑えてブラシ使用時の糸のからま
りを最小にするという効果がある。従って、ファイバ
間、ファイバ−トナー除去ロール間、およびファイバ−
画像形成部材間の摩擦が低減され、ブラシの半径方向の
縮みとトナー除去性能とを維持し、クリーニング失敗の
確率を抑える。上裏布90、下裏布94およびパイル9
2用のたて糸は、それぞれ織機ビーム96,100およ
び98に巻かれる。ビーム上の糸はどれも何千ヤードの
長さを持つ連続した糸で、できあがったパイル生地の長
さ方向に互いに平行に走るように配置される。生地の
幅、たて糸のサイズ、および所望するたて糸の「端」の
数つまり1インチあたりの糸の本数によって、ビームに
配置して織機で織られるたて糸の総本数が決定する。織
機のビームから上下裏布102,104およびパイル1
06へ送られる糸は、糸調子装置、通常は補巻きロール
およびリーズロッドを通り、綜絖(ヘルド)の綜目を通
って筬(リード)108の筬羽(デント)へ進む。この
配置により、様々なたて糸を所望の生地に織り上げるこ
とができる。たて糸は織機の綜絖の上下運動によって操
られて層に分かれ、杼口(シェド)と呼ばれる開口を形
成する。この杼口に杼でたて糸をわたし、所望の生地パ
ターンを作る。こうして織られた生地は上下裏布10
2,104、およびその間にパイル106を備え、この
生地はカッタ10で2つに切断されて2枚のフラシ天パ
イル生地となる。特に好適な生地は、裁断されたフラシ
天パイル織物生地である。織りの後、生地が幅広の織機
で織られて、隣接するストリップ間に間隔が空けられて
いる場合は、パイルストリップ間の織られた裏布にスリ
ットを入れてストリップごとに裁断する。これに続いて
生地ストリップは、EmersonCumming's Eccocoat SEC等
の導電ラテックスでコーティングされ、熱乾燥させる。
その後、この領域は切らないように、だが該領域にでき
るだけ近づけて、生地ストリップを所望の幅寸法に裁断
する。裁断にはホットナイフスリッタや超音波スリッタ
等の従来の手段を用いる。
【0028】生地ストリップは生地芯にらせん状に巻か
れ、かつ接着剤で芯に固定される。ストリップの幅は芯
のサイズによって左右される。通常、芯が小さいほど、
自動巻き機で簡単に巻けるように織物ストリップの幅は
狭くなければならない。用いる接着剤は、容易に入手で
きるエポキシ樹脂、ホットメルト接着剤、シアンアクリ
ル樹脂の瞬間接着剤から選択してもよいし、または、両
面接着テープを用いてもよい。液状または融解した接着
剤の場合は、生地のみ、芯のみ、または生地と芯の両方
へ適用できる。また、かかる接着剤は導電性であっても
なくてもよい。両面テープの場合は、普通はまず芯材料
に適用する。巻き付け工程は、巻き付ける生地同士の間
の合せ目ギャップを制御する能力がなく、本来、精度の
低いものである。生地ストリップは一定ピッチの巻き付
け工程で巻かれるため、らせん状の巻き付け角度は、芯
の直径と生地の幅とに基づいて決められる。一般に、芯
の円周は生地ストリップの一方の縁から他方の縁までの
斜線の長さに投影される。従って、巻き付け角度は、こ
の斜線とストリップの両縁間にひいた垂線との間の角度
となる。
【0029】本明細書で説明するようにファイバ織度を
小さくし、同時にファイバ充填密度を上げて、パイル高
さおよびファイバ直径を減じることにより、静電複写式
の印刷機またはコピー機でクリーニング用に使用する小
型ブラシに適した微細ファイバを提供できる。このよう
な微細ファイバを用いるクリーニングブラシは、予想以
上に優れたクリーニング能力を発揮する。つまりクリー
ニング対象部材を磨耗することなく該部材を非常にきれ
いにクリーニングする。また、かかるファイバを用いる
と、クリーニング対象部材に残ってしまうトナーを少な
くできる。さらに、かかるファイバは非常に耐久性に優
れ、クリーニング寿命が長い。さらに、これら微細ファ
イバおよび小型ブラシは、比較的低速で効率よく動作す
るように設計されており、クリーニング能力を高めるこ
とができる。
【0030】以下に示す例では、ファイバパイルを変形
させる圧縮力の測定を行った。圧縮力の測定には何種類
かの方法があるが、一般的な方法の一つは、手持ち式の
フォースゲージの端部に小さな丸型または正方形のプレ
ート(約1/2平方インチ)を固定し、このプレートを
パイル生地に接触させてだんだん強く押し込んでゆき、
このときこの押し込んだ力とねじ込み深さとの関係を記
録する。押し込み深さがほぼ同じ場合は、パイル高さ、
ファイバサイズ、ファイバ充填密度およびファイバの種
類によって力は異なる。一般に、ファイバの種類が同じ
ならば、ファイバサイズが小さく(微細なファイバのほ
うが柔らかい)、ファイバ充填密度が低く(密度が低け
ればねじ込みに対する抵抗は少ない)、かつパイル高さ
が大きい(長いファイバのほうが短いファイバより簡単
に曲がる)ほうが、力が弱くなる。この方法はinstron
機械特性テスタを使用すれば自動化できる。また、圧縮
力の測定は、クリーナハウジングのピボット点にフォー
スゲージを設置して、ブラシをホトレセプタまたはその
他のクリーニング対象部材と接触させて、そのときにブ
ラシ全体にかかる力を測定して行うこともできる。
【0031】また、以下の例では、1分間に300回転
という相対速度でホトレセプタに当たるファイバの本数
を測定する別のテストも行った。使用トナーは10μm
のものであった。
【0032】また、ブラシがクリーニングに適している
かどうかを判断するために主観テストも行った。このテ
ストでは、ファイバがホトレセプタやクリーニング対象
部材を摩耗したり損傷を与えていないか、またはファイ
バが柔らかすぎてクリーニングファイバとして不適当で
はないか、という点を測定する。以下の例で行った主観
テストでは、単純に人間の手でブラシの外表面を押しな
がら外表面に沿って走らせ、様々なパイル生地ごとの相
対的な剛性を測定した。触覚測定技術分野の技術者であ
れば、ホトレセプタその他のクリーニング対象部材との
回転接触が許容範囲(つまり磨耗が少ない)を越える剛
性を容易に推測できるはずである。また、ファイバが柔
らかすぎて許容範囲内のクリーニング性能を持たない場
合も容易に判定できるはずである。また、織物業界で
は、ハンドテストまたはドレープ(drape)テストと呼ば
れる同様の主観的テストが行われており、生地またはフ
ァイバの柔らかさ、つまり曲げやすさの測定に使用され
る。
【0033】比較例1.11デニールの導電ナイロン6
ファイバ(登録商標Resistat)を入手する。このファイ
バは、微粒子サイズの導電カーボンブラックとナイロン
粉末との混合物を適当な溶剤に拡散または注いで作製さ
れたもので、製造元はBASF Corporationof Enka, North
Carolina、入手時の形状は、60本のフィラメントか
らなり1インチあたり2.5回よられた660デニール
の糸である。この糸は、SchlegelCorporation of Roche
ster, New Yorkによって1平方インチあたりのファイバ
数が80,000本の生地に織られた後、外径約25〜
約30mmのブラシに作製された。パイル高さの異なる
ファイバが作製され、長さ3.0mm,5.0mm,
7.0mm,および9.5mmのブラシファイバが作製
された。各ブラシについて、主観テストによるパイルの
見かけ堅さの評価、ブラシパイルの変形に要する圧縮力
の測定、およびホトレセプタ上に10μmのトナーがあ
る場合に速度300rpmで当たるファイバ本数の測定
が行われた。パイル長が9.5mm以上のファイバの堅
さについては、一般的なクリーナに適用可能と判断され
た。だが、パイル高さが7.0mm,5.0mmおよび
3.0mmのファイバの見かけ堅さは、ブラシがポリマ
ータイプのホトコンダクタ表面に回転接触することが要
求されるゼログラフィ用のクリーナに用いるには不適当
だと判断された。パイル高さが3.0mm,5.0mm
および7.0mmで、1平方インチあたりのファイバ本
数が80,000本のファイバは、ホトレセプタ表面に
重大な磨耗を引き起こし、かつホトレセプタの動きを正
確に制御できにくくする大きなドラグ力を生じる場合が
多い。
【0034】表1は、ブラシ直径を30mmまで広げ、
かつパイル高さを9.5mmまで伸ばすと、圧縮力は弱
まるがファイバの当たり回数(ストライク)は変化しな
いことを示す。この結果は好ましくない。クリーニング
を適切に行うには、圧縮力が弱まればファイバストライ
クが増えなければならない。表1に掲載するファイバス
トライク数は、特定のブラシについて計算した理論上の
最大数値である。ニップ領域を完全に通過する間に10
μmサイズのトナーがホトレセプタ表面に付着し、かつ
トナーが前回のストライクでは除去されなかったとする
と、この計算値はトナー粒子を除去するまでのトナー粒
子に対するファイバストライクの最大回数を示す。1回
のファイバストライクは、トナーをホトレセプタ等の表
面から除去する、トナーと接触する1本のフィラメント
をさす。ファイバストライク数は多いほうが好ましい。
さらに、もしブラシ直径は大きくなるがパイル高さは変
わらない場合、圧縮力とファイバストライクはともに増
大する。このように、表1に示す結果は好ましくない。
【0035】
【表1】 比較例2.比較例1と同じ11デニールのファイバ糸
を、1平方インチあたりのファイバ本数がそれぞれ6
0,000本と40,000本の別々のパイル生地に織
り上げた。これらの生地を用いて、上記と同じパイル高
さの生地から外径約25〜約30mmのブラシに作製
し、上記と同じ見かけ堅さのテストを行った。この結
果、ファイバ充填密度が40,000本と低くても、パ
イル高さ3.0mm,5.0mmおよび7.0mmのフ
ァイバは、有機ホトレセプタを磨耗させ、ホトレセプタ
にドラグの問題を生じることが多いことがわかった。
【0036】比較例3.比較例1および2と同じ糸から
11デニールのファイバをさらに作製した。ただしファ
イバ作製方法には先に述べた融解紡績法を用いた。こう
して得られたファイバは上記と同じファイバ充填密度お
よびパイル長をもつ生地に織り上げられた。上記と同じ
見かけ堅さのテストを行うと、ファイバ充填密度に関係
なく、パイル高さ3.0mm,5.0mmおよび7.0
mmのどのファイバも許容範囲外となった。
【0037】以上の例からわかることは、一般にデニー
ル数の大きな(11デニール)ナイロン6ファイバは、
パイルファイバ長9mm以下、ファイバ充填密度が1平
方インチあたり40,000本以上、好適には60,0
00本以上、より好適には80,000本以上必要な将
来のゼログラフィ装置に適した小型クリーナブラシに使
用するには明らかに不適当である。
【0038】これに対して以下の例では、本発明に従う
ブラシが磨耗の問題を生じることなく優れたクリーニン
グ能力をもつことを示す。
【0039】例4.5デニールの導電ナイロン6ファイ
バを、上述した融解紡績法によって作製した。製造業者
はBASF Corporation。このファイバの全外周は、カーボ
ンブラックとナイロンポリマーとからなる導電シースを
含む。入手時の形状は132本のフィラメントからな
り、1インチあたり2.5回程度よられている660デ
ニールの糸であった。上記の比較例と同じブラシを本例
以降の例でも用いるが、ただしファイバ充填密度は、1
平方インチあたりそれぞれ88,000本、および17
6,000本にした。各ブラシについて見かけ堅さのテ
ストを行った。パイルファイバ長が9.5mmのブラシ
は合格、5mmと7mmのものは条件付きで合格であっ
た。
【0040】表2に示すように、5デニールのファイバ
では、ブラシの圧縮力が大幅に弱まると同時に、ファイ
バストライク数が増えている。ホトレセプタ上でブラシ
のドラグを低減するには、圧縮力が弱くなければならな
い。また、ファイバストライク数が増えるとクリーニン
グ効率が向上する。
【0041】
【表2】 表2からわかるとおり、最良の結果が得られたのは、5
デニールのファイバを直径30mmで織り密度176K
のブラシに用いた場合であった。
【0042】例5.上記の例4と同じ5デニールのポリ
エステル導電ファイバ糸を同じメーカから入手して、上
記と同じブラシに作製した。これらファイバの堅さテス
トの結果は例4と同様であった。本例のファイバブラシ
はポリエステルファイバからなる。ファイバストライク
測定時の回転速度は1分間に300回転(rpm)、ブ
ラシ−ホトレセプタ干渉(BPI)は2mmであった。
また、ポリエステルの弾性率(Epolyester)は、ナイ
ロンの弾性率(Enylon)の1.39倍であった。例5
の結果を表3に示す。
【0043】
【表3】 例6.デニールの異なる複数のファイバを例1と同じ方
法で作製した。製造元はBASF。ただし、ファイバ織度は
2から11デニールとした。このようなファイバを、織
り密度の異なるブラシに形成した。デニールの小さいフ
ァイバの作製が可能であり、かつそのようなファイバか
ら織り密度の大きな生地が製造できることがわかった。
例6の結果を表4に示す。速度300rpm、2BPI
であった。
【0044】
【表4】 以上の例から観察される明確な傾向は、高いファイバ充
填密度、小さなブラシ外径、短いパイルファイバ長、小
さなファイバ直径、および適当な剛性、というもっとも
望ましい組み合わせを得るための手段としては、デニー
ル数の小さなファイバを選択すればよいということであ
る。
【0045】つまり、小型クリーニングブラシに用いた
場合に優れた性能を示すのは、11デニール未満、好適
には5デニール以下の導電ファイバである。かかるファ
イバは、ホトレセプタへの損傷を抑え、耐久性のあるフ
ァイバの使用によって転写表面上の残留トナー量を減ら
してクリーニング寿命を延ばし、かつ所望の相対速度で
効率的に機能することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 複写装置等で用いる静電クリーニング装置の
概略図である。
【図2】 本発明に従う円筒形ファイバブラシの図であ
る。
【図3】 従来の製織装置の概略図である。
【符号の説明】
14 フォトレセプタ表面、59,63 モータ、60
クリーニングブラシ、66 トナー除去ロール、6
4,68 直流電源。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直径の小さな小型クリーニングブラシで
    あって、 細径の導電ファイバを有し、 前記導電ファイバは、細分された導電フィラー粒子がそ
    の中に拡散しているフィラメント状ポリマー基体を含
    み、 前記導電フィラー粒子は、前記フィラメント状ポリマー
    基体内において、ファイバ周辺の環状領域中で前記ポリ
    マー基体に接着し均一に分散した状態で存在し、ファイ
    バ直径方向に内向きに広がっており、 前記導電フィラー粒子は、前記ファイバの電気抵抗を約
    1x103 ohms/cmから約1x1012 ohms/cmにするの
    に十分な量だけ存在することを特徴とする小型クリーニ
    ングブラシ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の小型クリーニングブラ
    シにおいて、ブラシのファイバ充填密度は、1平方イン
    チあたり約50,000本から約350,000本であ
    ることを特徴とする小型クリーニングブラシ。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の小型クリーニングブラ
    シにおいて、前記フィラメント状ポリマー基体は、ポリ
    アミド、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレ
    ン、芳香族ポリエステル、ポリアクリロニトリル、セル
    ロース、レーヨン、アセテート、およびこれらの一部ま
    たは全部のコポリマーからなるグループから選択される
    ことを特徴とする小型クリーニングブラシ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の小型クリーニングブラ
    シにおいて、前記導電ファイバは、カーボンブラック、
    酸化鉄、酸化錫、ポリピロールおよびポリアセチレンか
    らなるグループから選択されることを特徴とする小型ク
    リーニングブラシ。
JP9162589A 1996-07-01 1997-06-19 導電ファイバを有する小型クリーニングブラシ Pending JPH1063162A (ja)

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