JPH105931A - 鋳造用中子およびその製造方法 - Google Patents
鋳造用中子およびその製造方法Info
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- JPH105931A JPH105931A JP16266896A JP16266896A JPH105931A JP H105931 A JPH105931 A JP H105931A JP 16266896 A JP16266896 A JP 16266896A JP 16266896 A JP16266896 A JP 16266896A JP H105931 A JPH105931 A JP H105931A
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- casting
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- Mold Materials And Core Materials (AREA)
- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 中空形状およびアンダーカット形状を有する
精密な鋳造品を製造する際に用いる中子であって、長穴
や隙間を所望の形状に成形でき、しかも、細い中子であ
っても、鋳造時の中子折れがなく、また鋳造後に製品か
らの取り出しが容易な鋳造用中子を提供すること。 【解決手段】 無機繊維を主成分とし、これに粘結剤と
しての樹脂が添加されていることを特徴とする。
精密な鋳造品を製造する際に用いる中子であって、長穴
や隙間を所望の形状に成形でき、しかも、細い中子であ
っても、鋳造時の中子折れがなく、また鋳造後に製品か
らの取り出しが容易な鋳造用中子を提供すること。 【解決手段】 無機繊維を主成分とし、これに粘結剤と
しての樹脂が添加されていることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は鋳造用中子に関し、
特に細い穴を鋳造により成形するための鋳造用中子およ
びその製造方法に関する。
特に細い穴を鋳造により成形するための鋳造用中子およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より鋳造用中子による穴の成形は、
機械加工に比べて極めて安価でありその形状の自由度も
高いため、多くの部品に適用されている。このため特別
に高い寸法精度を必要としない穴の成形には、鋳造用中
子を用いて鋳造時に穴加工の成形が行われている。
機械加工に比べて極めて安価でありその形状の自由度も
高いため、多くの部品に適用されている。このため特別
に高い寸法精度を必要としない穴の成形には、鋳造用中
子を用いて鋳造時に穴加工の成形が行われている。
【0003】鋳造用中子の要求性能は鋳造時の熱に耐え
ること、また欠陥の原因となるガス発生が少ないこと、
そして鋳造後に容易に取り出しが可能であること等、が
必須条件である。これらの要求性能から、一般的には砂
等の耐火材を樹脂等のバインダーで固めた砂中子(崩壊
性中子)が多く用いられている。
ること、また欠陥の原因となるガス発生が少ないこと、
そして鋳造後に容易に取り出しが可能であること等、が
必須条件である。これらの要求性能から、一般的には砂
等の耐火材を樹脂等のバインダーで固めた砂中子(崩壊
性中子)が多く用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、直径が
5mmに満たない細い穴や、幅5mmに満たない狭い隙
間等を鋳造によって鋳抜き成形する場合には、従来より
用いられている崩壊性砂中子では弾力性がなく脆いため
に中子の折れが起こり、穴あるいは隙間を所定の形状に
成形することができないという問題点があった。また仮
に特に細い長穴や隙間がうまく成形できた場合でも、鋳
造後に製品から砂の取り出しが困難であるという問題点
があった。
5mmに満たない細い穴や、幅5mmに満たない狭い隙
間等を鋳造によって鋳抜き成形する場合には、従来より
用いられている崩壊性砂中子では弾力性がなく脆いため
に中子の折れが起こり、穴あるいは隙間を所定の形状に
成形することができないという問題点があった。また仮
に特に細い長穴や隙間がうまく成形できた場合でも、鋳
造後に製品から砂の取り出しが困難であるという問題点
があった。
【0005】そこで、鋳物により狭い隙間を設ける技術
として、例えば特開昭52−93820号公報に鋳造用
中子材に、紙中子を用いた鋳造方法が開示されている。
ここに開示された方法は、耐熱金属製の排気ポートライ
ナを別個に用意された紙製中子で外周から被包した状態
で、エンジンの排気ポートの鋳造成形に際して、これに
鋳込むようにした製造方法で、排気ポートライナの回り
に1〜2mmの狭い隙間を成形する方法である。この製
造方法によると用いられた紙中子は鋳造後、炭化により
比較的微量の粉末となるため取り出し易く、かりに鋳物
内に残ったとしても支障とはならないとしている。
として、例えば特開昭52−93820号公報に鋳造用
中子材に、紙中子を用いた鋳造方法が開示されている。
ここに開示された方法は、耐熱金属製の排気ポートライ
ナを別個に用意された紙製中子で外周から被包した状態
で、エンジンの排気ポートの鋳造成形に際して、これに
鋳込むようにした製造方法で、排気ポートライナの回り
に1〜2mmの狭い隙間を成形する方法である。この製
造方法によると用いられた紙中子は鋳造後、炭化により
比較的微量の粉末となるため取り出し易く、かりに鋳物
内に残ったとしても支障とはならないとしている。
【0006】しかしながら、この製造方法では、細い穴
を成形するものではなく、この方法をそのまま細穴の成
形に適用することには困難である。
を成形するものではなく、この方法をそのまま細穴の成
形に適用することには困難である。
【0007】本発明は、上記従来技術の課題に鑑みて提
案されたもので、中空形状およびアンダーカット形状を
有する精密な鋳造品を製造する際に用いる中子であっ
て、長穴や隙間を所望の形状に成形でき、しかも、細い
中子であっても、鋳造時の中子折れがなく、また鋳造後
に製品からの取り出しが容易な鋳造用中子を提供するこ
とを目的とする。
案されたもので、中空形状およびアンダーカット形状を
有する精密な鋳造品を製造する際に用いる中子であっ
て、長穴や隙間を所望の形状に成形でき、しかも、細い
中子であっても、鋳造時の中子折れがなく、また鋳造後
に製品からの取り出しが容易な鋳造用中子を提供するこ
とを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の鋳造用中子は、
無機繊維を主成分とし、これに粘結剤としての樹脂が添
加されていることを特徴とする。
無機繊維を主成分とし、これに粘結剤としての樹脂が添
加されていることを特徴とする。
【0009】また、本発明の鋳造用中子が中空形状およ
びアンダーカット形状を有する鋳造品を製造する際に用
いる中子であって、該中子が径が10〜200μm、長
さ1〜20mmの無機繊維を主成分とし、これに0.2
〜2.0重量部の範囲で樹脂が粘結剤として添加された
成形体であることを特徴とする。
びアンダーカット形状を有する鋳造品を製造する際に用
いる中子であって、該中子が径が10〜200μm、長
さ1〜20mmの無機繊維を主成分とし、これに0.2
〜2.0重量部の範囲で樹脂が粘結剤として添加された
成形体であることを特徴とする。
【0010】また、本発明は、前記鋳造用中子の外表面
に雲母が塗型されていることを特徴とする。
に雲母が塗型されていることを特徴とする。
【0011】また、本発明は、鋳造用中子が中空形状お
よびアンダーカット形状を有する鋳造品を製造する際に
用いる中子の製造方法であって、金型内へ中子材料を射
出加熱することにより製作されることを特徴とする。
よびアンダーカット形状を有する鋳造品を製造する際に
用いる中子の製造方法であって、金型内へ中子材料を射
出加熱することにより製作されることを特徴とする。
【0012】また、本発明は、鋳造用中子が中空形状お
よびアンダーカット形状を有する鋳造品を製造する際に
用いる中子の製造方法であって、金型内へ中子材料を吹
き込み加熱することによって製作されることを特徴とす
る。
よびアンダーカット形状を有する鋳造品を製造する際に
用いる中子の製造方法であって、金型内へ中子材料を吹
き込み加熱することによって製作されることを特徴とす
る。
【0013】本発明による鋳造用中子は、無機繊維を主
成分とすることにより、繊維同士の絡みつく結合力によ
り形状を維持し、粘結剤の使用量を減少できる。したが
って鋳造の熱によるガスの発生を抑えられる。また粘結
剤の熱分解により、発生したガスは仲子を形成する繊維
間の空隙を通して鋳型外へ放出することが容易となり、
鋳造欠陥の発生を防止できる。このため細い穴を鋳造時
に成形することが可能となる。
成分とすることにより、繊維同士の絡みつく結合力によ
り形状を維持し、粘結剤の使用量を減少できる。したが
って鋳造の熱によるガスの発生を抑えられる。また粘結
剤の熱分解により、発生したガスは仲子を形成する繊維
間の空隙を通して鋳型外へ放出することが容易となり、
鋳造欠陥の発生を防止できる。このため細い穴を鋳造時
に成形することが可能となる。
【0014】本発明の鋳造用中子の成分となる無機繊維
としては、耐熱性があり、かつ鋳造時にガスを発生させ
ないものであれば使用可能である。無機繊維の径を10
〜20μm、長さを1〜20mmとしたのは、径10μ
mおよび長さ1mmより細く短い繊維では、中子強度を
出すための樹脂量が多くなり鋳造時に発生するガス量が
増加し、また繊維間の空隙が小さくなり鋳造時に発生す
るガスをキャビィテイ外へ放出しにくくなり、鋳造欠陥
となり易い。また径20μmおよび長さ20mm以上の
繊維では、繊維間の空隙が大きく鋳造時に中子の収縮が
起こり、所定の形状を維持できないため好ましくない。
としては、耐熱性があり、かつ鋳造時にガスを発生させ
ないものであれば使用可能である。無機繊維の径を10
〜20μm、長さを1〜20mmとしたのは、径10μ
mおよび長さ1mmより細く短い繊維では、中子強度を
出すための樹脂量が多くなり鋳造時に発生するガス量が
増加し、また繊維間の空隙が小さくなり鋳造時に発生す
るガスをキャビィテイ外へ放出しにくくなり、鋳造欠陥
となり易い。また径20μmおよび長さ20mm以上の
繊維では、繊維間の空隙が大きく鋳造時に中子の収縮が
起こり、所定の形状を維持できないため好ましくない。
【0015】粘結剤となる樹脂は熱硬化性であれば使用
可能である。樹脂量を0.2〜2.0重量%としたの
は、0.2重量%未満では中子の強度が低くなり、鋳造
時に所定の形状を維持できなくなり、2.0重量%を超
えると鋳造時の熱によりガスが発生して鋳造欠陥となり
易い。
可能である。樹脂量を0.2〜2.0重量%としたの
は、0.2重量%未満では中子の強度が低くなり、鋳造
時に所定の形状を維持できなくなり、2.0重量%を超
えると鋳造時の熱によりガスが発生して鋳造欠陥となり
易い。
【0016】また雲母の塗型剤とすることにより、繊維
と樹脂の成形体外周の表面に膜を形成するため、中子内
部の空隙は残り、鋳造時に発生するガスを容易にキャビ
ィティ外へ放出でき、溶湯の中子内部への差込みも防止
できる。
と樹脂の成形体外周の表面に膜を形成するため、中子内
部の空隙は残り、鋳造時に発生するガスを容易にキャビ
ィティ外へ放出でき、溶湯の中子内部への差込みも防止
できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を比較
例を参照しながら詳細に説明する。
例を参照しながら詳細に説明する。
【0018】(第1の実施の形態)第1の実施の形態
は、平均直径100μm、長さ10mmのアルミナ繊維
100gにフェノール樹脂1.54gを加え、樹脂量
1.5重量%としてミキサーにて30秒間混練りした。
次いでこの混合物を280℃に加熱した金型内に、ブロ
ーイング機により吹き込み、1分後に金型を開いて図1
に示すような成形体1を取り出した。この成形体1の鋳
型にセットする巾木となる両端部をテープでマスキング
した後、水で比重1.5に希釈した液状の雲母塗型剤へ
5秒間ディッピングして、厚さ0.2mmの塗型剤2を
コーティングした。その後80℃で30分間乾燥処理を
行い、マスキングテープを取り除き、図1に示すような
径4mmの実施の形態1の中子を作製した。
は、平均直径100μm、長さ10mmのアルミナ繊維
100gにフェノール樹脂1.54gを加え、樹脂量
1.5重量%としてミキサーにて30秒間混練りした。
次いでこの混合物を280℃に加熱した金型内に、ブロ
ーイング機により吹き込み、1分後に金型を開いて図1
に示すような成形体1を取り出した。この成形体1の鋳
型にセットする巾木となる両端部をテープでマスキング
した後、水で比重1.5に希釈した液状の雲母塗型剤へ
5秒間ディッピングして、厚さ0.2mmの塗型剤2を
コーティングした。その後80℃で30分間乾燥処理を
行い、マスキングテープを取り除き、図1に示すような
径4mmの実施の形態1の中子を作製した。
【0019】完成した中子を図2に示すように、鋳型3
のキャビィティ4内の所定の位置に配置し、アルミニウ
ムの溶湯を流し込んで鋳造を行い、図3のような径4m
mの鋳抜き穴6を有する製品5を得た。
のキャビィティ4内の所定の位置に配置し、アルミニウ
ムの溶湯を流し込んで鋳造を行い、図3のような径4m
mの鋳抜き穴6を有する製品5を得た。
【0020】鋳造終了後の中子はエアーブローによって
容易に除去可能であった。
容易に除去可能であった。
【0021】(第2の実施の形態)第1の実施の形態に
おいて、アルミナ繊維の径を10μm、長さを8mmと
した他は同様にして、第2の実施の形態の中子を作製し
た。本第2の実施の形態においては、径4mmの鋳抜き
穴を有する製品が得られ、鋳造終了後の中子はエアーブ
ローによって容易に除去可能であった。
おいて、アルミナ繊維の径を10μm、長さを8mmと
した他は同様にして、第2の実施の形態の中子を作製し
た。本第2の実施の形態においては、径4mmの鋳抜き
穴を有する製品が得られ、鋳造終了後の中子はエアーブ
ローによって容易に除去可能であった。
【0022】(第3の実施の形態)第1の実施の形態に
おいて、アルミナ繊維の径を200μmとした他は同様
にして、第3の実施の形態の中子を作製した。本第3の
実施の形態においては、径4mmの鋳抜き穴を有する製
品が得られ、鋳造終了後の中子はエアーブローによって
容易に除去可能であった。
おいて、アルミナ繊維の径を200μmとした他は同様
にして、第3の実施の形態の中子を作製した。本第3の
実施の形態においては、径4mmの鋳抜き穴を有する製
品が得られ、鋳造終了後の中子はエアーブローによって
容易に除去可能であった。
【0023】(第4の実施の形態)第1の実施の形態に
おいて、アルミナ繊維の長さを1mmとした他は同様に
して、第4の実施の形態の中子を作製した。本第4の実
施の形態においては、径4mmの鋳抜き穴を有する製品
が得られ、鋳造終了後の中子はエアーブローによって容
易に除去可能であった。
おいて、アルミナ繊維の長さを1mmとした他は同様に
して、第4の実施の形態の中子を作製した。本第4の実
施の形態においては、径4mmの鋳抜き穴を有する製品
が得られ、鋳造終了後の中子はエアーブローによって容
易に除去可能であった。
【0024】(第5の実施の形態)第1の実施の形態に
おいて、アルミナ繊維の長さを20mmとした他は同様
にして、第5の実施の形態の中子を作製した。本第5の
実施の形態においては、径4mmの鋳抜き穴を有する製
品が得られ、鋳造終了後の中子はエアーブローによって
容易に除去可能であった。
おいて、アルミナ繊維の長さを20mmとした他は同様
にして、第5の実施の形態の中子を作製した。本第5の
実施の形態においては、径4mmの鋳抜き穴を有する製
品が得られ、鋳造終了後の中子はエアーブローによって
容易に除去可能であった。
【0025】(第6の実施の形態)第1の実施の形態に
おいて、フェノール樹脂量を0.2gとした他は同様に
して、第6の実施の形態の中子を作製した。本第6の実
施の形態においては、径4mmの鋳抜き穴を有する製品
が得られ、鋳造終了後の中子はエアーブローによって容
易に除去可能であった。
おいて、フェノール樹脂量を0.2gとした他は同様に
して、第6の実施の形態の中子を作製した。本第6の実
施の形態においては、径4mmの鋳抜き穴を有する製品
が得られ、鋳造終了後の中子はエアーブローによって容
易に除去可能であった。
【0026】(第7の実施の形態)第1の実施の形態に
おいて、フェノール樹脂量を2.1gとした他は同様に
して、第7の実施の形態の中子を作製した。本第7の実
施の形態においては、径4mmの鋳抜き穴を有する製品
が得られ、鋳造終了後の中子はエアーブローによって容
易に除去可能であった。
おいて、フェノール樹脂量を2.1gとした他は同様に
して、第7の実施の形態の中子を作製した。本第7の実
施の形態においては、径4mmの鋳抜き穴を有する製品
が得られ、鋳造終了後の中子はエアーブローによって容
易に除去可能であった。
【0027】(比較例1)第1の実施の形態において、
アルミナ繊維の径を8μm、長さを6mmとした他は同
様にして、比較例1の中子を作製した。本比較例1にお
いては、鋳造時に発生するガスが型外に排出されずに製
品内に鋳造欠陥が発生した。
アルミナ繊維の径を8μm、長さを6mmとした他は同
様にして、比較例1の中子を作製した。本比較例1にお
いては、鋳造時に発生するガスが型外に排出されずに製
品内に鋳造欠陥が発生した。
【0028】(比較例2)第1の実施の形態において、
アルミナ繊維の径を300μm、長さを15mmとした
他は同様にして、比較例2の中子を作製した。本比較例
2においては、鋳造時中子の収縮が発生し、所定の鋳抜
き穴が形成できなかった。また中子へのアルミニウム溶
湯の少量の差し込みと鋳造時に発生するガスによる少量
の鋳造欠陥が発生した。
アルミナ繊維の径を300μm、長さを15mmとした
他は同様にして、比較例2の中子を作製した。本比較例
2においては、鋳造時中子の収縮が発生し、所定の鋳抜
き穴が形成できなかった。また中子へのアルミニウム溶
湯の少量の差し込みと鋳造時に発生するガスによる少量
の鋳造欠陥が発生した。
【0029】(比較例3)第1の実施の形態において、
アルミナ繊維の径を100μm、長さを0.8mmとし
た他は同様にして、比較例3の中子を作製した。本比較
例3においては、繊維が細かく中子成形がうまくでき
ず、鋳造後の鋳抜き穴が形成できなかった。また鋳造時
に発生するガスによる鋳造欠陥が発生した。
アルミナ繊維の径を100μm、長さを0.8mmとし
た他は同様にして、比較例3の中子を作製した。本比較
例3においては、繊維が細かく中子成形がうまくでき
ず、鋳造後の鋳抜き穴が形成できなかった。また鋳造時
に発生するガスによる鋳造欠陥が発生した。
【0030】(比較例4)第1の実施の形態において、
アルミナ繊維の長さを25mmとした他は同様にして、
比較例4の中子を作製した。本比較例4においては、鋳
造後の鋳抜き穴が形成できなかった。また鋳造時に発生
するガスによる少量の鋳造欠陥が発生した。
アルミナ繊維の長さを25mmとした他は同様にして、
比較例4の中子を作製した。本比較例4においては、鋳
造後の鋳抜き穴が形成できなかった。また鋳造時に発生
するガスによる少量の鋳造欠陥が発生した。
【0031】(比較例5)第1の実施の形態において、
アルミナ繊維量を500g、フェノール樹脂量を0.5
gとした他は同様にして、比較例5の中子を作製した。
本比較例5においては、中子成形がうまくできず、鋳造
後の鋳抜き穴が形成できなかった。またアルミニウム溶
湯の中子への少量の差し込みが発生した。
アルミナ繊維量を500g、フェノール樹脂量を0.5
gとした他は同様にして、比較例5の中子を作製した。
本比較例5においては、中子成形がうまくできず、鋳造
後の鋳抜き穴が形成できなかった。またアルミニウム溶
湯の中子への少量の差し込みが発生した。
【0032】(比較例6)第1の実施の形態において、
フェノール樹脂量を3.1gとした他は同様にして、比
較例6の中子を作製した。本比較例6においては、鋳造
時に発生するガスが型外に排出されずに製品内に鋳造欠
陥が発生した。
フェノール樹脂量を3.1gとした他は同様にして、比
較例6の中子を作製した。本比較例6においては、鋳造
時に発生するガスが型外に排出されずに製品内に鋳造欠
陥が発生した。
【0033】(比較例7)第1の実施の形態において、
塗型剤を黒鉛とした他は同様にして、比較例7の中子を
作製した。本比較例7においては、中子へのアルミニウ
ム溶湯の差し込みが発生した。
塗型剤を黒鉛とした他は同様にして、比較例7の中子を
作製した。本比較例7においては、中子へのアルミニウ
ム溶湯の差し込みが発生した。
【0034】(比較例8)第1の実施の形態において、
塗型剤を使用しない他は同様にして、比較例8の中子を
作製した。本比較例8においては、中子へのアルミニウ
ム溶湯の差し込みが発生した。また鋳抜き穴形状に少量
の変形と少量の鋳造欠陥が発生した。
塗型剤を使用しない他は同様にして、比較例8の中子を
作製した。本比較例8においては、中子へのアルミニウ
ム溶湯の差し込みが発生した。また鋳抜き穴形状に少量
の変形と少量の鋳造欠陥が発生した。
【0035】(評価結果)上記の各実施の形態および比
較例について、鋳抜き穴形状、溶湯差込み、および鋳造
欠陥のそれぞれについて下記のような評価を行い、その
結果について表1に示す。
較例について、鋳抜き穴形状、溶湯差込み、および鋳造
欠陥のそれぞれについて下記のような評価を行い、その
結果について表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明による
鋳造用中子およびその製造方法は、中空形状およびアン
ダーカット形状を有する鋳造品を製造する際に用いる鋳
造用中子において、径が10〜200μm、長さ1〜2
0mmの無機繊維を主成分とし、これに粘結剤として
0.2〜2.0重量%の範囲で樹脂が添加されている構
成としたことにより、弾力性のある中子が得られ、細い
中子でも鋳造時の中子折れを防止できるという優れた効
果が得られる。また鋳造時の熱によるガスの発生を粘結
剤の使用量を減少することができることから、発生した
ガスも中子を形成する繊維間からキャビィティ外へ容易
に排出可能となる。この結果、径が5mmに満たないよ
うな細い穴を中子により鋳造時に成形できるという優れ
た効果が得られる。
鋳造用中子およびその製造方法は、中空形状およびアン
ダーカット形状を有する鋳造品を製造する際に用いる鋳
造用中子において、径が10〜200μm、長さ1〜2
0mmの無機繊維を主成分とし、これに粘結剤として
0.2〜2.0重量%の範囲で樹脂が添加されている構
成としたことにより、弾力性のある中子が得られ、細い
中子でも鋳造時の中子折れを防止できるという優れた効
果が得られる。また鋳造時の熱によるガスの発生を粘結
剤の使用量を減少することができることから、発生した
ガスも中子を形成する繊維間からキャビィティ外へ容易
に排出可能となる。この結果、径が5mmに満たないよ
うな細い穴を中子により鋳造時に成形できるという優れ
た効果が得られる。
【図1】成形後に塗型を施した中子の断面図を説明する
図である。
図である。
【図2】鋳型に中子をセットした状態を説明する図であ
る。
る。
【図3】本発明の実施の形態で得られた鋳物の断面形状
を説明する図である。
を説明する図である。
1 無機繊維成形体 2 塗型剤 3 鋳型 4 製品部キャビィティ 5 鋳物 6 鋳抜き穴
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B22C 1/22 B22C 1/22 B 3/00 3/00 B
Claims (5)
- 【請求項1】 無機繊維を主成分とし、これに粘結剤と
しての樹脂が添加されていることを特徴とする鋳造用中
子。 - 【請求項2】 前記鋳造用中子が中空形状およびアンダ
ーカット形状を有する鋳造品を製造する際に用いる中子
であって、該中子が径が10〜200μm、長さ1〜2
0mmの無機繊維を主成分とし、これに0.2〜2.0
重量部の範囲で樹脂が粘結剤として添加された成形体で
あることを特徴とする請求項1に記載の鋳造用中子。 - 【請求項3】 前記鋳造用中子に雲母が塗型されている
ことを特徴とする請求項1に記載の鋳造用中子。 - 【請求項4】 鋳造用中子が中空形状およびアンダーカ
ット形状を有する鋳造品を製造する際に用いる中子の製
造方法であって、金型内へ中子材料を射出加熱すること
により製作されることを特徴とする鋳造用中子の製造方
法。 - 【請求項5】 鋳造用中子が中空形状およびアンダーカ
ット形状を有する鋳造品を製造する際に用いる中子の製
造方法であって、金型内へ中子材料を吹き込み加熱する
ことによって製作されることを特徴とする鋳造用中子の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16266896A JPH105931A (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | 鋳造用中子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16266896A JPH105931A (ja) | 1996-06-24 | 1996-06-24 | 鋳造用中子およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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JP2005349428A (ja) * | 2004-06-09 | 2005-12-22 | Kao Corp | 鋳物製造用構造体 |
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-
1996
- 1996-06-24 JP JP16266896A patent/JPH105931A/ja active Pending
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