JPH1053211A - ポリスチレン製エンボスキャリアーテープ用カバーテープ - Google Patents
ポリスチレン製エンボスキャリアーテープ用カバーテープInfo
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- JPH1053211A JPH1053211A JP8209717A JP20971796A JPH1053211A JP H1053211 A JPH1053211 A JP H1053211A JP 8209717 A JP8209717 A JP 8209717A JP 20971796 A JP20971796 A JP 20971796A JP H1053211 A JPH1053211 A JP H1053211A
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Abstract
して最適なカバーテープを提供することを主な目的とす
る。 【解決手段】外層フィルム層、補強フィルム層、非帯電
性樹脂フィルム層、接着強化層及び熱接着剤層を順次積
層させたポリスチレン製エンボスキャリアーテープ用カ
バーテープであって、(a)非帯電性樹脂フィルム層が
非帯電性アイオノマー及び吸水性樹脂の少なくとも一種
を含む樹脂組成物から形成され、(b)接着強化層がポ
リエステル系樹脂を含む樹脂組成物から形成され、
(c)熱接着剤層がポリアクリレート系樹脂を含む樹脂
組成物から形成されていることを特徴とするカバーテー
プ。
Description
ンボスキャリアーテープ用のカバーテープに関する。
電素子レジスター、コンデンサー等の表面実装用チップ
型電子部品は、電子部品の形状に合わせて収納できるよ
うにエンボス成形されたポケットを連続的に形成したプ
ラスチック製エンボスキャリアーテープと、エンボスキ
ャリアーテープに熱接着可能なカバーテープとからなる
包装体に包装されて供給される。
テープ内に収納された状態で輸送され、保管後、電子部
品自動実装機によって取り出され、電子回路基板に実装
される。現在、上記カバーテープは、各種のものが用い
られているが要求仕様に対して十分満足しているものが
未だない。従来技術の問題点について、後記に示す比較
例(市場品)を例に具体的に説明する。
納し、カバーテープにより熱接着包装する際、従来品で
は熱接着温度を高くする必要があるため、熱による影響
が避けられず、品質不良の原因になるおそれがある。一
方、低温で熱接着すると熱接着強度のバラツキが大きく
なり、シ−ル不良の原因となる。
着温度が140℃以上と非常に高温である。また、市場
品の比較例7及び比較例8では、120℃以上で熱接着
が可能となるがその熱接着強度のバラツキが大きい。
る。
る場合は、カバーテープの製造工程、電子部品の熱接着
包装工程及びカバーテーブの剥離開封時に、カバーテー
プが帯電し、作業雰囲気中の塵埃、異物等を引き寄せる
吸着現象が生じる。このため、精密な電子部品が塵埃、
異物等により汚染され、電子部品の性能を阻害する。
防止対策がされていても、内容物の電子部品がカバーテ
ープ側に静電付着したりして、キャリヤーテープのキャ
ビティから脱落したり、位置がずれたりして電子部品の
自動実装を困難にする。
よって放電が生じ、電子部品の静電破壊を起こすという
問題もある。
時的に低下することによっても生じる。
は、表面抵抗が初期値で1010Ω/□であるが、1ヶ月
で経時劣化して1012Ω/□となり、性能安定性に欠け
ることがわかる。比較例12も、初期値は109Ω/□
であるが、1ヶ月で経時劣化して1012Ω/□となって
いる。
納し、カバーテープにて熱接着包装させた後、内容物の
電子部品を取り出す際、スムーズに開封できることが重
要となる。
て、その熱接着剥離強度が強すぎると、スムーズな剥離
ができなくなるため、内容物の電子部品がエンボスキャ
リアーテープ内から飛び出すという問題が起こる。ま
た、カバーテープの剥離開封時、熱接着剥離強度のバラ
ツキがあると、スムーズな剥離ができなくなり、上記と
同様の問題が生じる。この根本的な原因は、エンボスキ
ャリアーテーブからカバーテープを剥離開封する際、ス
リップスティック現象を起こし、その易開封性を阻害す
るためである。ここに「スリップスティック現象」と
は、エンボスキャリアーテ−プからカバーテープを剥離
開封していく過程で、最初はスムーズに抵抗なく剥がれ
ていくが、次第に抵抗が生じてスム−ズな剥離ができな
くなり、剥離が断続的に起こる現象を言う。
スキャリアーテープとカバーテープの間でデラミ現象が
起こり包装体の搬送中に内容物の電子部品がエンボスキ
ャリアーテープ内から飛び出したり、外部からの塵埃等
が包装体内に進入し、内容物の電子部品が汚染されるこ
ととなる。
も、経時的に低下してしまうと、上記と同様の現象を起
こす場合もある。
は、熱接着性が低く、易開封性に劣ることがわかる。市
場品の比較例11では、スリップスティック現象を起こ
し、これが易開封性を阻害する。
ンボスキャリアーテープ内に収納した電子部品の有無及
びその方向等の確認が困難乃至不可能である。
帯電防止のためにSn系無機顔料タイプの帯電防止剤或
いはSi系有機化合物からなる帯電防止剤を添加してい
るため、可視光線透過率が85%以下と低いことがわか
る。
リスチレン製エンボスキャリアーテープ用として最適な
カバーテープを提供することを主な目的とする。
技術の問題に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、特定の構成
からなるカバーテープが上記目的を達成できることを見
出し、本発明を完成するに至った。
ィルム層、非帯電性樹脂フィルム層、接着強化層及び熱
接着剤層を順次積層させたポリスチレン製エンボスキャ
リアーテープ用カバーテープであって、(a)非帯電性
樹脂フィルム層が非帯電性アイオノマー及び吸水性樹脂
の少なくとも一種を含む樹脂組成物から形成され、
(b)接着強化層がポリエステル系樹脂を含む樹脂組成
物から形成され、(c)熱接着剤層がポリアクリレート
系樹脂を含む樹脂組成物から形成されていることを特徴
とするカバーテープに係るものである。
ともに説明する。なお、本発明カバーテープの一例を図
1に示す。
使用でき、例えばポリエステル、ナイロン、ポリプロピ
レン等を使用できる。これらのフィルムは、特に二軸延
伸フィルムを用いることが好ましい。
が施されていることが好ましい。帯電防止方法として
は、公知の方法が採用できるが、コロナ放電処理によっ
て帯電防止処理されていることがより好ましい。なお、
帯電防止処理は、外層フィルム層の少なくとも一面(片
面又は両面)に施されていれば良い。
によって適宜変更することができるが、通常6〜50μ
程度、好ましくは6〜25μである。
公知の樹脂フィルムを使用することができる。例えば、
ポリエチレン(低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖
状低密度ポリエチレン(LLDPE)等)、エチレンー
酢酸ビニル共重合体、ナイロン等を使用できる。
れていることが好ましい。帯電防止処理方法は、公知の
方法が採用できるが、コロナ放電処理によって帯電防止
処理されていることがより好ましい。帯電防止処理は、
補強フィルム層の少なくとも一面にされていれば良い。
によって適宜変更することができるが、通常15〜40
μ程度、好ましくは20〜30μである。
層との積層には、必要に応じて接着剤を用いることがで
きる。従って、この場合には、両層の間に接着剤層が存
在することとなるが、接着剤層を含む状態も本発明に包
含される。
吸水性樹脂の少なくとも一種を含む樹脂組成物から形成
されている。非帯電性アイオノマーは、市販のものが使
用でき、例えば層を形成させた場合において23℃、6
5%RH雰囲気下48時間放置後における表面抵抗が1
012Ω以下を示すようなものが挙げられ、具体的にはエ
チレンとメタクリル酸等の不飽和カルボン酸との共重合
体をカリウム等の金属で部分的に中和したもの等が例示
される。
えばアクリル酸塩重合体架橋物、ビニルアルコール−ア
クリル酸塩共重合体架橋物等が挙げられる。また、ポリ
エチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリア
ルキレンオキシドと、水、ポリオール類、アミン類等の
活性水素含有化合物とをイソシアネート化合物で反応さ
せて得られるもの、ポリエチレンオキシドを架橋したノ
ニオン性吸水性樹脂フィルム等も使用できる。
帯電性アイオノマー及び吸水性樹脂の少なくとも一種を
そのまま用いても良く、或いはこれらとポリエチレン等
の熱可塑性樹脂とを配合して用いても良い。熱可塑性樹
脂と配合して用いる場合の非帯電性アイオノマー及び吸
水性樹脂の少なくとも1種の割合は、最終製品の用途等
に応じて適宜定めることができる。このような非帯電性
樹脂フィルムは、従来型の帯電防止剤が添加された樹脂
フィルムと異なり、樹脂からのブリードがなく、特に長
期間の帯電防止効果に優れており、本発明カバーテープ
に好適に使用できる。
限されないが、通常は10〜80μ程度、好ましくは1
5〜50μである。
ら形成されている。この中でも特に線状飽和ポリエステ
ル樹脂とイソシアネート樹脂(硬化剤)との二液反応型
ポリエステル樹脂が好ましい。また、上記樹脂組成物
は、溶剤可溶性のものを用いるのが好ましい。なお、こ
れらは市販のものを用いることができる。
防止剤等を適宜配合することができる。帯電防止剤は、
公知のものを使用することができる。
よって適宜変更することができるが、樹脂固形分換算で
通常0.5〜1.0g/m2程度とすれば良い。接着強
化層の存在により、熱接着剤層と非帯電性樹脂フィルム
層との接着性を高めて強固なものとすることができる。
物から形成されている。ポリアクリレート系樹脂は、市
販品を用いることができる。その中でも、特に、溶剤可
溶性のものが好ましい。熱接着剤層の塗布量は、樹脂固
形分換算で通常0.5〜1.0g/m2程度とし、より
好ましくは0.5〜0.8g/m2である。
の方法に従って積層することにより作製される。以下、
外層フィルム層を上面として説明する。
めコロナ放電処理を施した二軸延伸ポリエステルフィル
ムを使用し、ドライラミネーターにより補強フィルムと
貼り合わせる。この場合、外層フィルムと補強フィルム
の積層には、公知の接着剤を使用することもでき、例え
ば二液硬化型ウレタン系ドライラミネート用接着剤を樹
脂固形分換算で塗布量4〜5g/m2程度となるように
塗布し、乾燥させれば良い。
脂フィルム層を押し出し機等を用いて厚さ10〜80μ
で形成する。
電性樹脂フィルム層の下面に、所定の塗布量となるよう
に接着強化層を形成する。最後に、再びグラビアコータ
ー等を使用して、接着強化層の下面に、前記熱接着剤を
塗布し、乾燥して熱接着剤層を形成すれば、本発明カバ
ーテープを得ることができる。
ように、エンボスキャリアーテープの開口縁部に熱接着
して使用することができる。熱接着条件は、公知の方法
に従えば良く、熱接着剤層の組成、エンボスキャリアー
テープの種類等に応じて適宜設定すれば良い。
低温での熱接着性に優れているため、特に内容物である
電子部品等の熱による品質劣化を回避することができ
る。また、内容物の電子部品を取り出す際には、カバー
テープの熱接着層が易開封性を有するため、キャリアー
テープのキャビティからの電子部品の脱落、位置ずれが
生じないので電子部品の自動実装を容易に行うことがで
きる。
止効果が優れているため、作業雰囲気中の塵埃、異物等
による電子部品への障害がない。しかも、カバーテープ
に電子部品が接触しても放電現象による電子部品の静電
破壊を起こさない。
特にポリスチレン製エンボスキャリアーテープ用に好適
に使用することができる。
徴とするところをより一層明確にする。
フィルムとしては公知の静電防止処理したフィルムを使
用した。そのフィルムヘの補強フィルム層及び非帯電樹
脂フィルム層の形成は、Tダイ方式の2スタンド樹脂押
し出し機によって行った。
剤として公知のポリオール成分とイソシアネート成分の
反応物を生成し得る二液硬化型ウレタン系ACコート剤
(アンカーコート剤)を樹脂固形分換算で0.3〜0.
5g/m2塗工した。
LDPE樹脂を厚さ20μ押し出し、そのLDPE樹脂
下面に非帯電性樹脂をそれぞれ厚さ15〜30μ押し出
し、非帯電性樹脂フィルム層を形成した。
性樹脂フィルム層の下面に、所定の塗布量となるように
接着強化層を形成した。最後に、再びグラビアコーター
等を使用して、接着強化層の下面に、前記熱接着剤を塗
布し、乾燥して熱接着剤層を形成した。
140」(東洋紡績(株)製、12μ) *補強樹脂:「スミカセンL705」(住友化学工業
(株)製) *接着強化樹脂(1):「ディクシールA970」と硬
化剤「KX75」(ともに大日本インキ化学工業(株)
製)との配合樹脂:配合比率100/5 *接着強化樹脂(2):「アドコートAD335AE」
と硬化剤「CAT10」(ともに東洋モートン(株)製)
との配合樹脂:配合比率100/10 *接着強化樹脂(3):「EL150」と硬化剤「CA
T200」(ともに東洋モートン(株)製)との配合樹
脂:配合比率100/2 *接着強化樹脂(4):「EL420」(一液樹脂)
(東洋モートン(株)製) *熱接着樹脂:「ディクシールA450A」(大日本イ
ンキ化学工業(株)製) *非帯電樹脂(1):非帯電樹脂「CMK501」(三
井デュポンポリケミカル(株)製) *非帯電樹脂(2):非帯電樹脂「アクワコーク」(住
友精化(株)製)、 *非帯電樹脂(3):非帯電樹脂「アクワコーク」(住
友精化(株)製)と「スミカセンL705」(住友化学工
業(株)製)の配合樹脂(重量比60部:40部) 比較用一般樹脂(4):LLDPE「サモハンLS3
0」(サーモ(株)製、30μ) 得られたカバーテープについて、低温熱接着性、易開封
性、易開封性の経時変化、耐スリップスティック性、表
面抵抗(表裏共)、表面抵抗(表裏共)の経時変化及び
透明性について下記の方法によって評価した。その結果
を表6〜9に示す。
学社製)と3kg/cm2×1秒間でヒートシーラー
(東洋精器(株)製)にて熱接着した。この際、熱接着
温度を変えて各試料の熱接着強度を常温で測定した。熱
接着強度はできるだけ低温で熱接着できることが必要と
なる。
に準拠して行った。但し、試料は15mm巾の短冊型に
切断したものを用意し、剥離角度は180゜(試料を1
80゜に折り曲げる)とし、剥離速度は300mm/分
とした。低温熱接着性としては120℃で熱接着強度が
500〜1500g/15mm巾で、より好ましくは5
00〜800g/15mm巾である。
学社製)と3kg/cm2×1秒間でヒートシーラー
(東洋精器(株)製)にて熱接着した。この際、熱接着
温度を変えて各試料の熱接着強度を測定した。
に準拠して行った。但し、試料は15mm巾の短冊型に
切断したものを用意し、剥離角度は180゜(試料を1
80゜に折り曲げる)、剥離速度は300mm/分とし
た。熱接着強度が500g/15mm巾未満の場合は密
封性に劣り、熱接着強度が1500g/15mm巾以上
の場合は易開封性に劣る。すなわち、本発明では、50
0〜1500g/15mm巾が必要で、より好ましくは
500〜800g/15mm巾である。
恒温恒湿室に1週間、2週間、3週間、1ヶ月、2ヶ
月、3ヶ月間各々放置し、各試料の熱接着強度を測定し
た。経時的な熱接着強度の低下がないことが必要であ
る。
学社製)と3kg/cm2Xl秒間でヒートシーラー
(東洋精器(株)製)にて熱接着した。この際、熱接着
温度を変え各温度での熱接着強度を測定した。
に準拠して行った。但し、試料は15mm巾の短冊型に
切断したものを用意し、剥離角度を180゜(試料を1
80゜に折り曲げる)とし、剥離速度を300mm/分
とした。さらに、熱接着した15mm巾の試料を手によ
り一定の力で180度に剥離し、剥離状況を肉眼等で観
察した。
有り。
製)にて測定した。評価値は1012Ω/□以下が必要で
あり、この範囲でできる限り低い値が好ましい。測定
は、 25℃、相対湿度35%の雰囲気中で行った。
℃×RH90%の恒温恒湿室に1週間、2週間、3週
間、1ヶ月、2ヶ月及び3ヶ月間各々放置した後、25
℃、相対湿度35%雰囲気中に一日放置した後の表面抵
抗を測定した。経時による表面抵抗の上昇がないことが
必要である。評価値は、1012Ω/□以下の範囲内にお
いてできる限り低い値が好ましい。
製作所製)によって、実施例1〜4及び比較例1〜12
のカバーテープの可視光線の透過率を測定した。可視光
線透過率は90%以上が好ましく、より高い値が良い。
し、その間の測定値の記入のないのは初期と変化のない
ことを意味する。
ポリエステルフィルムは、表面抵抗値1010Ω/□で経
時劣化はなく、問題はない。
フィルムであるポリエチレン樹脂とエチレン及びメタク
リル酸の共重合体をカリウムで部分的に中和したアイオ
ノマーを含む樹脂フィルムの使用によって、初期の表面
抵抗値(1010Ω/□)を3ヶ月経過後も維持できるこ
とがわかる。
ノニオン性の吸水性樹脂フィルムで吸水率が250%以
上である吸水性樹脂フィルム及びLDPEとの樹脂フィ
ルムを用いた実施例3及び4も、実施例1及び2と同様
の結果であり、表面抵抗性が安定していることがわか
る。
では、表面抵抗が初期値で1010Ω/□であるものの、
1ヶ月で経時劣化して1012Ω/□となり、安定性に欠
ける。また、比較例12も、初期値は109Ω/□であ
るが、1ヶ月で経時劣化して1012Ω/□となり、その
安定性に欠けることがわかる。
おいては、可視光線透過率が90%と非常に良好である
が、市場品の比較例10〜12では従来の帯電防止剤
(すなわち、金属元素を主体とする無機質顔料タイプの
帯電防止剤、Si系有機化合物からなる帯電防止剤、或
いはこれらを組み合わせた帯電防止剤等)を使用した影
響で可視光線透過率が80〜85%と低いことがわか
る。
来の帯電防止剤を添加した樹脂フィルムと違って、非帯
電性樹脂フィルム層を採用することによって、可視光線
透過率が90%以上の優れた透明性が得られる。同時
に、実施例1〜4では、比較例10〜12のように帯電
防止剤の樹脂からのブリードがないことから、長期間の
帯電防止効果が発揮されることがわかる。
て、熱接着剤層の易開封性、低温熱接着性を得るために
は、接着強化層が必要である。この場合、実施例1〜4
からわかるように、少量且つ容易に塗工量を調整できる
樹脂として、溶剤可溶解型ポリエステル樹脂にイソシア
ネートを架橋した樹脂層は、低温熱接着性、易開封性能
への効果が良好である。
熱接着性、易開封性能に悪影響をもたらし、実施例1〜
4のポリエステル樹脂にイソシアネート架橋した樹脂層
に劣る。
2より少ない場合においては上記性能(熱接着強度、低
温熱接着性、易開封性)が安定して得られず、1.0g
/m2より多い場合には上記性能の総合的な向上は認め
られず、非帯電樹脂フィルムの帯電防止効果が遮られる
ことから、0.5〜1.0g/m2の範囲が適切あるこ
とがわかる。
リアクリレ−ト樹脂は100℃から熱接着が可能とな
り、120℃の低温で実用的な接着力が得られる結果、
良好な易開封性も得られる。それに比較して、市場品の
比較例10〜12では、140℃で初めて熱接着が可能
となり、低温での熱接着性に劣ることがわかる。比較例
11では、スリップスティック現象が認められた。
〜5との比較からわかるように、塗工量1.0g/m2
より大きくなると非帯電性樹脂フィルム層の帯電防止効
果が遮られることから、塗工量1.0g/m2以下であ
ることが必要である。また、0.5g/m2未満の場合
は熱接着性の安定性に欠けるが、0.5g/m2以上の
塗工量に設定することによって安定性のある易開封性熱
接着強度が得られる。同時に帯電防止効果の見地から、
0.5〜1.0g/m2の範囲が良好であることがわか
る。
溶解樹脂タイプと同様である市場品の比較例12は、エ
ンボスキャリアーテープに電子部品を収納して熱接着包
装した後、内容物の電子部品を取り出す時、熱接着剤層
が上層の帯電防止剤添加フィルム層との間で層間剥離を
起こし、エンボスキャリアーテープ上に熱接着剤層が残
存し、内容物の電子部品が取り出せなかった。
は、熱接着剤層として薄層の厚みを容易にコントロール
することができ、厚みのバラツキが少なく、精度の高い
層が得られる。これに対して、市場品の比較例10及び
11の熱接着剤層は、溶剤不溶解樹脂フィルムで厚みが
20〜30μと熱接着剤層として過剰で、コスト高につ
ながると同時に熱接着剤層が押し出し樹脂フィルムタイ
プのため、偏肉(樹脂層の厚さのバラツキが大きいこ
と)が避けられず、カバーテープに皺等の不具合が生じ
たり、カバーテープが蛇行したりして熱接着包装工程及
びカバーテープの剥離開封時に支障を来した。
プは、低温熱接着性、易開封性、易開封性の経時劣化、
表面抵抗(外層面、内層面)、表面抵抗経時劣化(外層
面、内層面)、スリップスティック性、透明性、熱接着
剤層の厚みのバラツキ巾、多品種少量生産性及びコスト
の諸特性において、総合的に優れていることが明らかで
ある。
ある。
接着し、その使用状態を示す断面図である。
Claims (3)
- 【請求項1】外層フィルム層、補強フィルム層、非帯電
性樹脂フィルム層、接着強化層及び熱接着剤層を順次積
層させたポリスチレン製エンボスキャリアーテープ用カ
バーテープであって、(a)非帯電性樹脂フィルム層が
非帯電性アイオノマー及び吸水性樹脂の少なくとも一種
を含む樹脂組成物から形成され、(b)接着強化層がポ
リエステル系樹脂を含む樹脂組成物から形成され、
(c)熱接着剤層がポリアクリレート系樹脂を含む樹脂
組成物から形成されていることを特徴とするカバーテー
プ。 - 【請求項2】接着強化層が二液反応型ポリエステル樹脂
からなり、その塗工量が乾燥状態で0.5〜1.0g/
m2である請求項1記載のカバーテープ。 - 【請求項3】熱接着剤層が溶剤可溶解型ポリアクリレ−
ト樹脂組成物からなり、その塗工量が乾燥状態で0.5
〜1.0g/m2である請求項1又は2に記載のカバー
テープ。
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Cited By (3)
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Families Citing this family (1)
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1996
- 1996-08-08 JP JP20971796A patent/JP3834702B2/ja not_active Expired - Fee Related
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