[go: up one dir, main page]

JPH105278A - 使い捨ておむつ - Google Patents

使い捨ておむつ

Info

Publication number
JPH105278A
JPH105278A JP9011679A JP1167997A JPH105278A JP H105278 A JPH105278 A JP H105278A JP 9011679 A JP9011679 A JP 9011679A JP 1167997 A JP1167997 A JP 1167997A JP H105278 A JPH105278 A JP H105278A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ethylene
sheet
disposable diaper
olefin copolymer
group
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP9011679A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3547925B2 (ja
Inventor
Shinya Sato
信也 佐藤
Haruo Sakahashi
春夫 坂橋
Akihiko Gunji
亮彦 郡司
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP01167997A priority Critical patent/JP3547925B2/ja
Publication of JPH105278A publication Critical patent/JPH105278A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3547925B2 publication Critical patent/JP3547925B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Absorbent Articles And Supports Therefor (AREA)
  • Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィット性に優れ、皮膚刺激性が低く、成形
加工性に優れた展開型の使い捨ておむつを提供するこ
と。 【解決手段】 液透過性の表面シート2、液不透過性の
裏面シート3、及びこれら両シート2,3間に介在する
液保持性の吸収体4を有し、使用時に着用者の腹側に位
置する腹側部A及び背中側に位置する背側部Bが形成さ
れている展開型の使い捨ておむつ1において、上記背側
部Bの左右両側縁にウェストバンド部10,10が連設
されており、上記ウェストバンド部10,10は、伸縮
又は伸長可能な不織布12と永久歪み50%以下、ヒス
テリシス比5.0以下のエチレン−α・オレフィン共重
合体により形成されたシート材13とを積層した複合シ
ートCから構成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィット性に優
れ、皮膚刺激性が低く、成形加工性の良い展開型の使い
捨ておむつに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明の解決しようとする課題】従来よ
り、展開型の使い捨ておむつとしては、液透過性の表面
シート、液不透過性の裏面シート、及びこれら両シート
間に介在する液保持性の吸収体を有し、使用時に着用者
の腹側に位置する腹側部及び背中側に位置する背側部が
形成されているおむつが広く用いられており、展開型の
使い捨ておむつの中でも大人用の立ったまま装着可能な
ものとしては、上記背側部の左右両側縁にそれぞれウェ
ストバンド部が連設され、左右の該ウェストバンド部の
少なくとも何れか一方における先端部にバンド止着部が
設けられ、該バンド止着部により左右の該ウェストバン
ド部を着用者の腹側において止着することができるよう
になしてあるものが知られている。
【0003】従来、上記ウェストバンド部には不織布が
用いられていたが、通常の不織布によっては弾性伸縮性
に劣り、人体へのフィット性という点で更なる改良が望
まれていた。また、上記ウェストバンド部に通常のゴム
等を配置することにより弾性伸縮性を付与させることも
考えられるが、成形加工性や生産性の点から現実的でな
く、装着者の皮膚を刺激してしまうという問題もある。
【0004】従って、本発明の目的は、フィット性に優
れ、皮膚刺激性が低く、成形加工性に優れた展開型の使
い捨ておむつを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
の解消すべく鋭意検討した結果、特定の共重合体により
ウェストバンド部が形成されていると共に、該ウェスト
バンド部の少なくとも裏面シート側がバンド止着部の止
着可能な不織布面とされている展開型の使い捨ておむつ
が上記目的を達成しうることを知見した。
【0006】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、請求項1に記載の発明は、液透過性の表面シー
ト、液不透過性の裏面シート、及びこれら両シート間に
介在する液保持性の吸収体を有し、使用時に着用者の腹
側に位置する腹側部及び背中側に位置する背側部が形成
されている、展開型の使い捨ておむつにおいて、上記背
側部の左右両側縁には、それぞれウェストバンド部が連
設されており、左右の該ウェストバンド部の少なくとも
何れか一方における先端部には、バンド止着部が設けら
れており、該バンド止着部により、左右の該ウェストバ
ンド部を着用者の腹側において止着することができるよ
うになしてあり、上記ウェストバンド部は、伸縮又は伸
長可能な不織布と永久歪み50%以下、ヒステリシス比
5.0以下のエチレン−α・オレフィン共重合体により
形成されたシート材とを積層した複合シートから構成さ
れているか、又は永久歪み50%以下、ヒステリシス比
5.0以下のエチレン−α・オレフィン共重合体により
形成された伸縮又は伸長可能な不織布から構成されてい
ることを特徴とする使い捨ておむつを提供するものであ
る。
【0007】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、上記エチレン−α・オレフィン共重合
体の密度が0.90g/cm3 以下である、ことを特徴
とする使い捨ておむつ提供するものである。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
に記載の発明において、上記シート材が、シクロペンタ
ジニエル錯体を触媒として用いて共重合させてなるエチ
レン−α・オレフィン共重合体により形成されている、
ことを特徴とする使い捨ておむつを提供するものであ
る。
【0009】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
何れかに記載の発明において、上記シート材が、メタロ
セン触媒を用いて共重合させてなるエチレン−α・オレ
フィン共重合体により形成されている、ことを特徴とす
る使い捨ておむつを提供するものである。
【0010】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
何れかに記載の発明において、上記複合シートにおける
伸縮又は伸長可能な上記不織布が、上記シート材の上記
裏面シート側に積層されている、ことを特徴とする使い
捨ておむつを提供するものである。
【0011】請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の
何れかに記載の発明において、上記複合シートにおける
伸縮又は伸長可能な上記不織布が、メタロセン触媒を用
いて共重合させてなる永久歪み50%以下、ヒステリシ
ス比5.0以下のエチレン−α・オレフィン共重合体に
より形成されている、ことを特徴とする使い捨ておむつ
を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の展開型の使い捨て
おむつの一実施形態について説明する。本実施形態の展
開型の使い捨ておむつは、上記ウェストバンド部が、
(1) 伸縮性又は伸長性を有する不織布と、特定の共重合
体により形成されたシート材とを積層させた複合シート
により構成されているか、又は(2) 特定の共重合体によ
り形成された伸縮性又は伸長性を有する不織布のみから
構成されていることを特徴とする。
【0013】本実施形態の展開型の使い捨ておむつにお
いて用いられる上記の特定の共重合体は、その永久歪み
が50%以下、好ましくは0〜30%であり、ヒステリ
シス比が5.0以下、好ましくは1.0〜3.5のエチ
レン−α・オレフィン共重合体である。上記永久歪みが
50%以下であることにより、上記弾性部材の固定可能
領域を広くすることができ、上記ヒステリシス比が5.
0以下であることにより、応答性が良くなる。一方、上
記永久歪みが50%を超えると又は上記ヒステリシス比
が5.0を超えると、上記ウェストバンド部の体に対す
るフィット性が低下する。
【0014】また、伸縮又は伸長可能な上記不織布(以
下、伸縮性不織布と言う)と上記シート材とが積層され
て構成される上記複合シートは、永久歪み60%以下、
ヒステリシス比6.0以下であることが好ましい。上記
永久歪みが60%を超えると又は上記ヒステリシス比が
6.0を超えると、上記ウェストバンド部の体に対する
フィット性が低下する。
【0015】上記永久歪み及び上記ヒステリシス比は、
それぞれ、下記の如くして測定されるものである。 ○永久歪みの測定法;幅25mm,厚さ50μの試料を
作成し、該試料を積算装置付伸長試験機にチャック間距
離が100mmとなるように固定し(試料の長さはチャ
ック間に確実に固定できるだけの長さがあれば良い)、
次いで、該試料を300mm/minの速度で100%
延伸させる。上記試料を100%延伸した後、チャック
間距離を初期値に戻した際の試料の長さを測定し、初期
長さ(初期のチャック間距離)に対する弛緩した長さ
(初期長さよりも伸びて長くなった分の長さ)の割合
(%)を求め、これを永久歪みとした。 ○ヒステリシス比の測定法;上記永久歪みの測定法と同
様に、上記試料を300mm/minの速度で100%
延伸し、引き続き同じ速度で緩めてチャック間が初めの
長さの100mmになった所で緩めるのを止めて弾性ヒ
ステリシス曲線を作成する。弾性ヒステリシス曲線にお
いて、延伸時に相当する延伸曲線、及び弛緩時に相当す
る弛緩曲線を取得し、各々延伸曲線下及び弛緩曲線下の
面積を測定し、これらを次式に代入して、ヒステリシス
比を算出した。 (ヒステリシス比)=(延伸曲線下の面積)/(弛緩曲
線下の面積) ここで、真のエラストマー(完全弾性体)のヒステリシ
ス比は、1.0であるため、ヒステリシス比を測定した
場合に、ヒステリシス比が5以下のシート、フィルム、
フィラメントが使い捨ておむつのに用いられるものとし
て適している。
【0016】上記エチレン−α・オレフィン共重合体と
しては、メタロセン触媒を用いて共重合され、且つ上記
永久歪み及び上記ヒステリシス比を満足すれば、特に制
限されないが、シクロペンタジエニル錯体を触媒として
用いて共重合させてなるエチレン−α・オレフィン共重
合体が好ましく挙げられる。
【0017】上記エチレン−α・オレフィン共重合体に
おいて、エチレンと共重合させるα・オレフィンとして
は、炭素数が3〜30のα・オレフィン、具体的には例
えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘ
キセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4−メチルペン
テン−1、4−メチルヘキセン−1、4,4−ジメチル
ペンテン−1、オクタデセン等が挙げられる。これらの
中でも1−ヘキセン、1−オクテン、1−ヘプテン、4
−メチル−ペンテン−1が好ましく用いられる。
【0018】また、上記エチレン−α・オレフィン共重
合体において、エチレンとα・オレフィンとを共重合さ
せる際に触媒として用いられる上記シクロペンタジエニ
ル錯体としては、次式(I)に示される化合物等が挙げ
られる。
【0019】MLX ・・・(I) 〔式中、Mは、Zr、Ti、Hf、V、Nb、Taおよ
びCrからなる群から選ばれる遷移金属を示し、Lは、
該遷移金属に配位する配位子であり、シクロペンタジエ
ニル骨格を有する基、炭素数1〜12の炭化水素基、炭
素数1〜12のアルコキシ基、炭素数1〜12のアリ−
ロキシ基、炭素数1〜12のトリアルキルシリル基、S
3 R基(ただしRはハロゲンなどの置換基を有してい
てもよい炭素数1〜8の炭化水素基)、ハロゲン原子ま
たは水素原子を示し、xは上記遷移金属の原子価と同じ
数である。但し、上記Lは、複数個配位している場合に
はそれぞれ異なる基であっても良いが、少なくとも1つ
はシクロペンタジエニル骨格を有する基である。即ち、
上記xが1の場合には、上記Lはシクロペンタジエニル
骨格を有する基であり、上記xが2以上の場合には、複
数個の上記Lの内少なくとも一つは、シクロペンタジエ
ニル骨格を有する基である。〕
【0020】上記のシクロペンタジエニル骨格を有する
基としては、たとえば、シクロペンタジエニル基、メチ
ルシクロペンタジエニル基、ジメチルシクロペンタジエ
ニル基、トリメチルシクロペンタジエニル基、テトラメ
チルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペン
タジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、メチル
エチルシクロペンタジエニル基、プロピルシクロペンタ
ジエニル基、メチルプロピルシクロペンタジエニル基、
ブチルシクロペンタジエニル基、メチルブチルシクロペ
ンタジエニル基、ヘキシルシクロペンタジエニル基、な
どのアルキル置換シクロペンタジエニル基;あるいはイ
ンデニル基、4,5,6,7−テトラヒドロインデニル
基、フルオレニル基などを例示することができる。ま
た、これらの基は、ハロゲン原子、トリアルキルシリル
基などで置換されていてもよい。
【0021】上記のシクロペンタジエニル骨格を有する
基としては、上述の例示したものの中でも、アルキル置
換シクロペンタジエニル基が特に好ましい。
【0022】また、上記一般式(I)で表される化合物
が、シクロペンタジエニル骨格を有する基を2個以上含
む場合には、そのうち2個のシクロペンタジエニル骨格
を有する基同士は、エチレン、プロピレンなどのアルキ
レン基;イソプロピリデン、ジフェニルメチレンなどの
置換アルキレン基;シリレン基またはジメチルシリレン
基、ジフェニルシリレン基、メチルフェニルシリレン基
などの置換シリレン基などを介して結合されていてもよ
い。
【0023】また、上記の炭素数1〜12の炭化水素基
としては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール
基、アラルキル基などが挙げられ、より具体的には、ア
ルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基などが例示され、シクロアル
キル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基
などが例示され、アリール基としては、フェニル基、ト
リル基などが例示され、アラルキル基としては、ベンジ
ル基、ネオフィル基などが例示される。また、アルコキ
シ基としては、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基な
どが例示され、アリーロキシ基としては、フェノキシ基
などが例示され、ハロゲン原子としては、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素などが例示される。
【0024】また、上記SO3 R基としては、p−トル
エンスルホナト基、メタンスルホナト基、トリフルオロ
メタンスルホナト基などが例示される。
【0025】このようなシクロペンタジエニル骨格を有
する基を含む化合物としては、たとえば遷移金属の原子
価が4である場合、より具体的には下記式(II)で示され
る。
【0026】 R2 k 3 l 4 m 5 n M ・・・(II) 〔式中、Mは上記遷移金属であり、R2 は、シクロペン
タジエニル骨格を有する基(配位子)であり、R3 、R
4 およびR5 は、それぞれシクロペンタジエニル骨格を
有する基、アルキル基、シクロアルキル基、アリール
基、アラルキル基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ト
リアルキルシリル基、SO3 R基、ハロゲン原子または
水素原子であり、kは1以上の整数であり、k+1+m
+n=4である。〕
【0027】また、本発明では上記式(II)において、R
2 、R3 、R4 およびR5 のうち少なくとも2個、例え
ばR2 及びR3 がシクロペンタジエニル骨格を有する基
(配位子)である化合物が好ましく用いられ、これらの
シクロペンタジエニル骨格を有する基(例えばR2 及び
3 )は、上述の如く結合されていてもよい。
【0028】以下に、Mがジルコニウムである上記化合
物について具体的な化合物を例示する。ビス(インデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(インデニル)ジル
コニウムジブロミド、ビス(インデニル)ジルコニウム
ビス(p−トルエンスルホナト)ビス4,5,6,7−
テトラヒドロインデニル)ジルコニウムジクロリド、ビ
ス(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン
ビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド、エチレン
ビス(インデニル)ジルコニウムジブロミド、エチレン
ビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、エチレンビ
ス(インデニル)ジフェニルジルコニウム、エチレンビ
ス(インデニル)メチルジルコニウムモノクロリド、エ
チレンビス(インデニル)ジルコニウムビス(メタンス
ルホナト)、エチレンビス(インデニル)ジルコニウム
ビス(p−トルエンスルホナト)、エチレンビス(イン
デニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホ
ナト)、エチレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロ
インデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデ
ン(シクロペンタジエニル−フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、イソプロピリデン(シクロペンタジエニ
ル−メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド、ジメチルシリレンビス(シクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(メチ
ルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ジ
メチルシリレンビス(ジメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(トリ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、ジメチルシリレンビス(インデニル)ジル
コニウムビス(トリフルオロメタンスルホナト)、ジメ
チルシリレンビス(4,5,6,7−テトラヒドロイン
デニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビ
ス(シクロペンタジエニル−フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ジフェニルシリレンビス(インデニル)
ジルコニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス
(インデニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジブロミド、ビス(シ
クロペンタジエニル)メチルジルコニウムモノクロリ
ド、ビス(シクロペンタジエニル)エチルジルコニウム
モノクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)シクロヘ
キシルジルコニウムモノクロリド、ビス(シクロペンタ
ジエニル)フェニルジルコニウムモノクロリド、ビス
(シクロペンタジエニル)ベンジルジルコニウムモノク
ロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムモ
ノクロリドモノハイドライド、ビス(シクロペンタジエ
ニル)メチルジルコニウムモノハイドライド、ビス(シ
クロペンタジエニル)ジメチルジルコニウム、ビス(シ
クロペンタジエニル)ジフェニルジルコニウム、ビス
(シクロペンタジエニル)ジベンジルジルコニウム、ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムメトキシクロ
リド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムエト
キシクロリド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムビス(メタンスルホナト)、ビス(シクロペンタジ
エニル)ジルコニウムビス(p−トルエンスルホナ
ト)、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムビス
(トリフルオロメタンスルホナト)、ビス(メチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ジ
メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムエトキシクロリド、ビス(ジメチルシクロペンタジエ
ニル)ジルコニウムビス(トリフルオロメタンスルホナ
ト)、ビス(エチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、ビス(メチルエチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(プロピルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチル
プロピルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、ビス(ブチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、ビス(メチルブチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、ビス(メチルブチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムビス(メタンスルホナ
ト)、ビス(トリメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、ビス(テトラメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、ビス(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、ビス
(ヘキシルシクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロ
リド、ビス(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド。
【0029】なお、上述の例示した化合物において、ジ
メチルシクロペンタジエニル等のシクロペンタジエニル
環の二置換体は1,2−および1,3−置換体を含み、
ジメチルシクロペンタジエニル等の三置換体は1,2,
3−および1,2,4−置換体を含む。またプロピル、
ブチルなどのアルキル基はn−、i−、sec−、te
rt−などの異性体を含む。また、上記化合物として
は、上記Mがジルコニウムである上述の化合物におい
て、ジルコニウムを、チタン、ハフニウム、バナジウ
ム、ニオブ、タンタルまたはクロムに置換したシクロペ
ンタジエニル錯体も例示される。
【0030】また、上記シクロペンタジエニル錯体は、
その使用に際しては、単独又は混合物とし用いることが
できる。また、炭化水素あるいはハロゲン化炭化水素に
希釈して用いてもよい。特に、本発明においては、上記
シクロペンタジエニル錯体として、中心の金属原子がジ
ルコニウムであり、少なくとも2個のシクロペンタジエ
ニル骨格を有する基を配位子としたジルコノセン化合物
が好ましく用いられる。
【0031】また、上記シクロペンタジエニル錯体は、
通常のアルミノオキサン化合物又は該シクロペンタジエ
ニル錯体と反応して安定なアニオンを形成する化合物と
併用することもできる。
【0032】また、本発明におけるシクロペンタジエニ
ル錯体触媒としては、特開平4−253711号公報、
特開平4−279592号公報、特表平6−50358
5号公報、特開平3−188092号公報又は特開平2
−84407号公報に記載されている重合触媒を用いる
こともできる。
【0033】上記エチレン−α・オレフィン共重合体に
おけるエチレンとα・オレフィンとの配合割合は、エチ
レンが好ましくは40〜98重量%、α・オレフィンが
好ましくは60〜2重量%である。
【0034】上記エチレン−α・オレフィン共重合体
は、エチレンとα・オレフィンとを、シクロペンタジエ
ニル錯体の存在下に、100〜3,000kg/c
2 、好ましくは300〜2,000kg/cm、12
5〜250℃、好ましくは150〜200℃の温度で高
圧イオン重合法により重合して、製造することができ
る。特に、上記シクロペンタジエニル錯体と上記アルミ
ノオキサン化合物とを併用して重合するには、特開昭6
1−130314号公報、同60−35006号公報、
同58−19309号公報、同60−35008号公
報、特開平3−163088号公報等に記載の方法に従
って、また、上記シクロペンタジエニル錯体及び該シク
ロペンタジエニル錯体と反応して安定なアニオンを形成
する化合物を併用して重合するには、ヨーロッパ特許第
277,004号明細書、国際公開WO92/0172
3号公報等に記載されているで高圧イオン重合法に従っ
て、重合することができる。
【0035】また、上記エチレン−α・オレフィン共重
合体の分子量分布は、GPCで測定した重量平均分子量
と数平均分子量との比Mw/Mnが4以下であるのが好
ましく、2以下であるのが更に好ましい。また、エチレ
ン−α・オレフィン共重合体のMFR(JIS K−7
210;190℃、2.16kg荷重で測定)は、好ま
しくは0.01〜300g/10分、更に好ましくは
0.1〜150g/10分、特に好ましくは0.5〜3
0g/10分である。
【0036】上記エチレン−α・オレフィン共重合体
は、その密度が0.90g/cm3 以下であるのが好ま
しく、0.880〜0.860g/cm3 であるのが更
に好ましい。上記密度が0.90g/cm3 を超える
と、引張強度および風合い(フィット性)が低下するの
で、好ましくない。ここで、上記密度は、通常公知のポ
リマーの密度測定と同様にして測定されるものである。
【0037】また、上記エチレン−α・オレフィン共重
合体は、180°剥離試験におけるブロッキング強度
(40℃、24時間におけるブロッキング強度)が30
g/55mm以下であるのが好ましく、15g/55m
m以下であるのが更に好ましく、5g/55mm以下で
あるのが最も好ましい。尚、上記エチレン−α・オレフ
ィン共重合体のブロッキング強度の下限は、該エチレン
−α・オレフィン共重合体のシートのロールの巻きズレ
が起きない程度に小さければ小さい程良いので、特に制
限されない。上記ブロッキング強度が30g/55mm
を超えると、上記エチレン−α・オレフィン共重合体か
らなるシートをロール状にした場合に、重なり合うシー
ト間で貼り付いてしまい、シートを巻き出すことができ
なくなる場合があるので、上記範囲内とするのが好まし
い。
【0038】また、上記エチレン−α・オレフィン共重
合体は、180°剥離試験における接着強度が50g/
30mm以上であるのが好ましく、100g/30mm
以上であるのが更に好ましく、150〜600g/30
mmであるのが最も好ましい。尚、上記接着強度の上限
は、おむつを構成する材料の破壊が起きる程度に大きけ
れば大きい程好ましいので、特に制限されない。また、
上記接着強度が50g/30mm未満であると、おむつ
組立時に上記エチレン−α・オレフィン共重合体が裏面
シート等からから剥がれてしまう場合があり、また60
0g/30mmを超えると、エチレン−α・オレフィン
共重合体のフィルムにおいて塑性変形する場合があるの
で、上記範囲内とするのが好ましい。
【0039】即ち、上記ブロッキング強度及び上記接着
強度は、それぞれ、おむつの生産性を良好なものとする
観点から要求される物性である。上記ブロッキング強度
及び上記接着強度は、それぞれ下記の如くして測定され
るものである。
【0040】〔ブロッキング強度(40℃,24時間の
ブロッキング強度)〕先ず、下記の如くして測定サンプ
ルを作成する。エチレン−α・オレフィン共重合体を厚
さ50μmのシートとし、該シートを50×55mmの
短冊状に切り出しサンプルシートを得る。得られたサン
プルシートを2枚重ねてシート積層体を得、このシート
積層体の上に10kgの荷重(大きさ170mm×11
0mm)を乗せ、この荷重を乗せた状態で、40℃/8
0%の環境条件で24時間保存した測定サンプルを得
る。尚、上記シート積層体においては、上記シートをロ
ール状に巻き込んだ時に、ロールの表面及び裏面として
互いに接する面同士が接するように、重ねる。次いで、
得られた測定サンプルを用いて下記条件で常法に従って
180°剥離試験を行い、得られた値をブロッキング強
度とする。 ・測定機械 :引っ張り試験機(テンシロン)、オ
リエンテック社製、商品名「RTA−100」 ・チャック間距離:100mm ・引っ張り速度 :300mm/min ・戻りの速度 :300mm/min
【0041】〔接着強度〕先ず、下記の如くして測定サ
ンプルを得る。30×100mmの短冊状のポリエチレ
ンテレフタレートフィルム(PETフィルム)に、ホッ
トメルト(具体的には、スチレン系ゴムホットメルト接
着剤)を坪量30g/m2 で塗工し、PETフィルム上
に30×30mmのHM塗工部と30×70mmのPE
Tフィルム部を形成する。その上に30×100mmの
サンプルシートをその周縁がPETフィルムの周縁と重
なるように重ね合わせ、その後5kg/cm2 の圧力で
5秒間加圧して測定サンプルを得る。即ち、この測定サ
ンプルにおいて、PETフィルムとサンプルシートと
は、両者共に一端の30×30mmの正方形状の部分が
HM塗工部を介して接着されており、残りの30×70
mmの部分が非接着領域とされている。次いで、得られ
た測定サンプルを用いて下記条件で常法に従って180
°剥離試験を行い、得られた値を接着強度とする。 ・測定機械 :引っ張り試験機(テンシロン)、オ
リエンテック社製、商品名「RTA−100」 ・チャック間距離:100mm ・引っ張り速度 :300mm/min ・戻りの速度 :300mm/min ・尚、PETフィルムとサンプルシートとの上記非接着
領域の端部を持って引っ張ることにより測定を行った。
【0042】また、上記エチレン−α・オレフィン共重
合体は、ロール状に巻いた際のブロッキング強度(40
℃1ヶ月保存後のブロッキング強度)が、180°剥離
強度で200g/55mm以下であるのが好ましく、5
0g/55mm以下であることが更に好ましい。尚、上
記ブロッキング強度の下限は、該エチレン−α・オレフ
ィン共重合体のシートのロールの巻きズレが起きない程
度に小さければ小さい程良いので、特に制限されない。
上記ブロッキング強度が200g/55mmを超える
と、上記エチレン−α・オレフィン共重合体からなるシ
ートをロール状にした場合に、重なり合うシート間で貼
り付いてしまい、シートを巻き出すことができなくなる
場合があるので、上記範囲内とするのが好ましい。な
お、上記ブロッキング強度は、下記の如くして測定され
る。即ち、上記エチレン−α・オレフィン共重合体を厚
さ50μmのシートとし、該シート2000mをロール
状に巻いて得られたロールを40℃/80%の環境で4
週間(28日間)保存した後に、巻芯付近のシートを2
枚張り合わせの状態で切り出し、2枚積層された状態の
サンプル(55×100mm)を得た。得られたサンプ
ルについて、180°剥離強度を、テンシロン引っ張り
試験機(オリエンテック社製、商品名「RTA−10
0」)を用い常法に従って測定することによって、ブロ
ッキング強度が得られる(チャック間距離:50mm、
引張速度:300mm/min)。尚、測定値は、50
mm長さを測定した5点平均により算出した。
【0043】更に、上記エチレン−α・オレフィン共重
合体は、その表面摩擦係数が1.0以下であるのが好ま
しく、0.5以下であるのが更に好ましく、0.3〜
0.05であるのが最も好ましい。本発明においては、
上記エチレン−α・オレフィン共重合体は、後述するよ
うに、シート、糸ゴム、不織布等種々の形態で用いるこ
とができるが、シートとして用いる場合は、少なくとも
1面が上記の範囲の表面摩擦係数を満足するのが好まし
い。上記表面摩擦係数が1.0を超えると、フィルムを
巻物にした際にブロッキングを起こしやすくなるので、
上記範囲とするのが好ましい。使い捨ておむつの弾性部
材として用いるには、ホットメルト接着性と上記フィル
ムを巻き込んでなる巻物のブロッキングとが好ましい範
囲となること、即ち、上記ブロッキング強度と上記接着
強度とが、上述の範囲内となることが好ましいが、この
点からも上記表面摩擦係数を上述の範囲内とするのが好
ましい。尚、上記表面摩擦係数を上記の範囲内とするに
は、例えば、Tダイチルロールの表面を荒らしたり、表
面にエンボスを施すなどして、適宜調整することができ
る。
【0044】また、上記表面摩擦係数は、カト−テック
社製の摩擦感テスター(商品名「KES−SE」)を用
い、太さ0.5mmでSUS304製のワイアを巻いた
摩擦子を用いて、公知の手法により、シート、糸ゴム又
は不織布のいずれにおいても同様に測定することができ
る。
【0045】また、前記ウェストバンド部を構成する上
記エチレン−α・オレフィン共重合体からなる上記シー
ト材は、不織布(繊維集合体)又はフィルム等の形態で
用いることができ、それぞれ、下記の如くして形成する
ことができる。
【0046】シート材として不織布(繊維集合体)の形
態のものを用いる場合には、スパンボンド、メルトブロ
ー又はフラッシュ紡糸法等の公知の方法を用いることに
より行うことができる。シート材としてフィルムの形態
のものを用いる場合には、公知のTダイ法やインフレー
ション法、及び「プラスチック加工の基礎」(社団法人
高分子学会、1982年3月25日発行)に記載されて
いるフィルム加工の方法に従って行うことができる。
【0047】本発明に用いるエチレン−α・オレフィン
共重合体には、各種の滑剤や、アンチブロッキング剤を
本発明の所望の効果を損なわない範囲で配合して用いる
ことができる。
【0048】上記滑剤としては、「プラスチックの滑性
と滑剤」(日刊工業新聞社、昭和52年6月30日発
行)に記載の滑剤を好適に用いることができ、具体的に
は、炭化水素系、脂肪酸系、脂肪アルコール系、脂肪酸
アミド系、エステル系、部分エステル系、複合滑剤等が
挙げられる。
【0049】炭化水素系の滑剤としては、流動パラフィ
ン、工業用白色鉱油、ペトロラクタム、石油系ワック
ス、合成パラフィン、合成硬質パラフィン、合成イソパ
ラフィン石油炭化水素、無臭軽質炭化水素、微晶ワック
ス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、
3(2−キセノシル)−1,2エポキシプロパン、酸化
ポリエチレンワックス、塩素化パラフィン、石油炭化水
素樹脂等が挙げられる。脂肪酸系の滑剤としては、炭素
数12〜22の高級脂肪酸が挙げられる。脂肪アルコー
ル系の滑剤としては、プロピレングリコール、グリセリ
ン、トリエチレングリコール、モノ及びジペンタエチス
リトール、炭素数8〜18の直鎖脂肪族飽和1価アルコ
ール等が挙げられる。脂肪酸アミド系の滑剤としては、
飽和脂肪酸、モノ不飽和脂肪酸又は多不飽和脂肪酸のア
ミド等が挙げられ、特にアミド部が第1アミド、N,
N’−メチレンビスアミド、N,N’−エチレンビスア
ミド等のN−置換アミドであるものが好ましく用いられ
る。具体的には、炭素数12〜22の高級脂肪酸アミ
ド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオ
レイン酸アミド、エルカ酸アミド、ステアリン酸アミ
ド、オレイン酸アミド、リシノール酸アミド、リノール
酸アミド、リノレイン酸アミド、ステアリルエルカアミ
ド、オレイルパルミトアミド、ラウリル酸アミド、パル
ミチン酸アミド、N−ステアリルステアリン酸アミド、
N−オレイルオレイン酸アミド、N−ステアリルオレイ
ン酸アミド、N−オレイルステアリン酸アミド、N−ス
テアリルエルカ酸アミド、N−オレイルパルミチン酸ア
ミド等が挙げられる。
【0050】エステル系の滑剤及び部分エステル系の滑
剤としては、炭素数2〜16の直鎖アルコールのステア
リン酸エステル、エタンジオールモンタン酸エステル、
リシノール酸ブチル、パルミチン酸エチル、パルミチン
酸ステアリル、セバチン酸ジブチル、アジピン酸2−エ
チルヘキシル、アジピン酸n−オクチル、セバチン酸ジ
オクチル、酒石酸ブチル、クエン酸トリエチル、ポリ
(1,3−ブタンジオール、アジピン酸)エステル、ア
セチルクエン酸トリブチル、イソオクチルエポキシステ
アレート、グリセリンモノアセテート、水添食用油脂等
のトリグリセライドワックス、水素化まっこう鯨油等が
挙げられる。また、上記滑剤としては、これらの他に、
メチルヒドロジエンポリシロキサン、ジメチルポリシロ
キサン、メチルフェニルポリシロキサン等のシリコーン
類や、ガムロジン、ウッドロジン、トールオイルロジ
ン、暗トールオイルロジン、暗ウッドロジン、部分水添
ロジン、完全水添ロジン等のロジン類を用いることもで
きる。
【0051】また、上記アンチブロッキング剤として
は、「機能性フィラーの最新技術」(株式会社シーエム
シー、1990年1月26日発行)に記載されているも
の等が用いられるが、具体的には、酸化物(シリカ、ア
ルミナ、酸化鉄、酸化チタン、マグネシアなど)、金属
粉(銅、銀、ニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム
など)、炭酸塩(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、
炭酸亜鉛など)、水酸化物(水酸化アルミニウム、水酸
化マグネシウムなど)、ケイ酸塩(ガラス、カオリン、
タルク、マイカ、ワラストナイトなど)、硫酸塩(硫酸
カルシウム、硫酸バリウムなど)、炭素(カーボンブラ
ック、グラファイトなど)、チタン酸塩(チタン酸カ
リ、チタン酸バリウムなど)、窒化物(窒化アルミニウ
ム、窒化ケイ素など)、炭化物(炭化ケイ素、炭化チタ
ンなど)、硫化物(硫化モリブテン、硫化亜鉛など)、
リン酸塩(リン酸カルシウム、リン酸鉄など)、フェラ
イト(バリウムフェライト、カルシウムフェライトな
ど)、木粉、デンプン、各種有機顔料、ポリスチレン系
フィラー、ナイロン系フィラー、アクリル系フィラー等
が有効に用いられる。これらのアンチブロッキング剤
は、樹脂加工適性やブロッキング防止機能を考慮しなが
ら適宜選択をすればよい。
【0052】次に、本発明の展開型の使い捨ておむつの
一実施形態について、図面を参照して更に詳細に説明す
る。
【0053】本実施形態の展開型の使い捨ておむつ1
は、図1に示されるように、液透過性の表面シート2、
液不透過性の裏面シート3、及びこれら両シート2,3
間に介在する液保持性の吸収体4を有し、使用時に着用
者の腹側に位置する腹側部A及び背中側に位置する背側
部Bが形成されている。このような構成は、従来の展開
型使い捨ておむつと同様であり、各部材も公知の材料を
特に制限なく用いて形成することができる。
【0054】また、本実施形態の展開型使い捨ておむつ
1は、立ったまま装着することができるタイプのもの
で、上記背側部Bの左右両側縁に、それぞれウェストバ
ンド部10,10が連設されており、左右の該ウェスト
バンド部10,10の少なくとも何れか一方における先
端部には、バンド止着部11が設けられており、該バン
ド止着部11により、図2及び図3に示されるように、
左右の該ウェストバンド部10,10を着用者の腹側に
おいて止着することができるようになしてある。
【0055】伸縮性不織布12としては、伸縮可能な弾
性繊維又は捲縮を有した繊維を用いた不織布でも良い
し、比較的構造変形し易い伸長可能な不織布、例えば、
スパンレース不織布又はスパンボンド、ヒートボンド等
の熱融着繊維を用いた不織布を延伸することにより得ら
れる不織布を用いることができる。これらの不織布をエ
チレン−α・オレフィン共重合体のシート材と一体化す
るには、熱エンボス、超音波エンボス、接着剤等を用い
て一体化することができる。
【0056】そして、上記ウェストバンド部10,10
は、伸縮性不織布12と永久歪み50%以下、ヒステリ
シス比5.0以下のエチレン−α・オレフィン共重合体
により形成されたシート材13とを積層した複合シート
Cから構成され且つ該伸縮性不織布12が上記裏面シー
ト3側に位置させて設けられている。上記シート材13
は、他の形態のシート状物でも良く、例えば不織布でも
良く、フィルム状物やネット状物でも良い。これら不織
布、ネット状物をスパンレース不織布のスクリムとして
も用いることができる。尚、上記伸縮性不織布12は、
本実施形態の場合は上記シート材13の上記裏面シート
3側に積層されているが、該シート材13の上記表面シ
ート2側に積層されても良い。
【0057】更に詳述すると、図1に示すように、上記
ウェストバンド部10,10は、伸縮性に優れる上記伸
縮性不織布12及び上記シート材13により構成された
上記複合シートCからなり、特におむつの周方向に良好
に伸縮可能となされている。上記伸縮性不織布12と上
記シート材13とは、接着剤により接着されて2層構造
に積層されている。上記シート材13が上記共重合体に
より形成されているため、上記ウェストバンド部10,
10により皮膚に刺激を与えることが殆どないと共に該
ウェストバンド部10,10に良好な伸縮性付与するこ
とができ、該ウェストバンド部10,10を人体へのフ
ィット性に優れたものとすることができる。
【0058】尚、本実施形態における上記伸縮性不織布
12としては、上述のメタロセン触媒を用いて共重合さ
せてなる永久歪み50%以下、ヒステリシス比5.0以
下のエチレン−α・オレフィン共重合体によるフィラメ
ントから形成された不織布が用いられている。本実施形
態における上記伸縮性不織布12は、上記の共重合体に
より形成されることによって材質的に伸縮性が付与され
ているが、スパンレース不織布のように製法的に伸縮性
が付与されても良く、また、上記の共重合体によりスパ
ンレース不織布を形成させて材質的にも製法的にも弾性
伸縮性を付与するようになしても良い。スパンレース不
織布とする場合は、フィラメント(構成繊維)の配向方
向を図1中におけるD方向に沿うように配することによ
って、おむつの周方向に対してより良好な弾性伸縮性を
付与することになるため好ましい。
【0059】また、上記バンド止着部11、及び上記腹
側部Aを上記ウェストバンド部10,10に止着させる
腹側部止着部20,20は、その表面に多数の錨形や鉤
形のオス型係合部材が配された機械的ファスナーの凸部
材により形成されており、「マジックテープ」(登録商
標・クラレ社製)、「クイックロン」(登録商標・YK
K社製)、「マジクロス」(登録商標・カネボウベルタ
ッチ社製)等の市販品を用いることができる。上記伸縮
性不織布12が上記裏面シート3側に配されているた
め、該伸縮性不織布12のフィラメント(構成繊維)に
上記バンド止着部11及び上記腹側部止着部20,20
のオス型係合部材が係合されることにより、該バンド止
着部10及び該腹側部止着部20,20が、図2及び図
3に示されるように、上記ウェストバンド部10,10
に止着されるようになしてある。
【0060】本実施形態の展開型の使い捨ておむつ1
は、上述の如く構成されているので、フィット性に優れ
ると共に、皮膚刺激性の少ないものである。また、上記
エチレン−α・オレフィン共重合体が成形加工性に富
み、生産性にも優れる。
【0061】次に、本発明の使い捨ておむつの他の実施
形態におけるウェストバンド部について、図4を参照し
て説明する。本実施形態の使い捨ておむつは、そのウェ
ストバンド部を構成する複合シートのみが上述の図1〜
図3に示す実施形態の使い捨ておむつと異なるため、以
下には該複合シートについてのみ説明し、他の部位につ
いてはその説明を省略する。
【0062】図4に示すウェストバンド部10’は、メ
タロセン触媒を用いて共重合させてなる永久歪み50%
以下、ヒステリシス比5.0以下のエチレン−α・オレ
フィン共重合体により形成されたシート材13’と、そ
の両面に積層された伸縮性不織布12’,12’とから
なる複合シートC’により構成されている。上記伸縮性
不織布12’としては、伸縮性又は伸長性を有するもの
であれば良く、上記の共重合体によるフィラメントによ
り形成された不織布や、スパンレース不織布が用いられ
る。フィラメントの配向方向を、図4に示されるよう
に、D方向(図1におけるD方向と同方向)に沿うよう
に配することが、おむつの周方向により弾性伸縮性を付
与することになるため好ましい。本実施形態の場合は、
上記ウェストバンド部10’の上記裏面シート側のみだ
けでなく、上記表面シート側にも上記伸縮性不織布1
2’が配されるため、図1〜図3に示される実施形態よ
りも更に人体への接触面における風合いが良い。
【0063】尚、本発明の展開型の使い捨ておむつは、
図1に示す形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しな
い範囲で種々変更が可能である。例えば、上記実施形態
においては、上記ウェストバンド部10(10’)は、
上記シート材13(13’)の片面又は両面に上記伸縮
性不織布12(12’)を積層した上記複合シートC
(C’)により構成されたが、永久歪み50%以下、ヒ
ステリシス比5.0以下のエチレン−α・オレフィン共
重合体により形成された伸縮性不織布のみから構成され
ても良い。
【0064】
【発明の効果】本発明の展開型の使い捨ておむつは、フ
ィット性に優れ、皮膚刺激性が低く、成形加工性に優れ
たものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の使い捨ておむつの一実施形態を示す斜
視図(展開状態)である。
【図2】本発明の使い捨ておむつの一実施形態を示す斜
視図(装着途中状態)である。
【図3】本発明の使い捨ておむつの一実施形態を示す斜
視図(装着状態)である。
【図4】本発明に使い捨ておむつの他の実施形態におけ
るウェストバンド部を模式的に示す拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 使い捨ておむつ 2 表面シート 3 裏面シート 4 吸収体 10 ウェストバンド部 11 バンド止着部 12 不織布(伸縮性不織布) 13 シート材 20 腹側部止着部 A 背側部 B 腹側部 C 複合シート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液透過性の表面シート、液不透過性の裏
    面シート、及びこれら両シート間に介在する液保持性の
    吸収体を有し、使用時に着用者の腹側に位置する腹側部
    及び背中側に位置する背側部が形成されている、展開型
    の使い捨ておむつにおいて、 上記背側部の左右両側縁には、それぞれウェストバンド
    部が連設されており、左右の該ウェストバンド部の少な
    くとも何れか一方における先端部には、バンド止着部が
    設けられており、該バンド止着部により、左右の該ウェ
    ストバンド部を着用者の腹側において止着することがで
    きるようになしてあり、 上記ウェストバンド部は、伸縮又は伸長可能な不織布と
    永久歪み50%以下、ヒステリシス比5.0以下のエチ
    レン−α・オレフィン共重合体により形成されたシート
    材とを積層した複合シートから構成されているか、又は
    永久歪み50%以下、ヒステリシス比5.0以下のエチ
    レン−α・オレフィン共重合体により形成された伸縮又
    は伸長可能な不織布から構成されていることを特徴とす
    る使い捨ておむつ。
  2. 【請求項2】 上記エチレン−α・オレフィン共重合体
    の密度が0.90g/cm3 以下である、請求項1に記
    載の使い捨ておむつ。
  3. 【請求項3】 上記シート材が、シクロペンタジニエル
    錯体を触媒として用いて共重合させてなるエチレン−α
    ・オレフィン共重合体により形成されている、請求項1
    又は2に記載の使い捨ておむつ。
  4. 【請求項4】 上記シート材が、メタロセン触媒を用い
    て共重合させてなるエチレン−α・オレフィン共重合体
    により形成されている、請求項1又は2に記載の使い捨
    ておむつ。
  5. 【請求項5】 上記複合シートにおける伸縮又は伸長可
    能な上記不織布が、上記シート材の上記裏面シート側に
    積層されている、請求項1〜4の何れかに記載の使い捨
    ておむつ。
  6. 【請求項6】 上記複合シートにおける伸縮又は伸長可
    能な上記不織布が、メタロセン触媒を用いて共重合させ
    てなる永久歪み50%以下、ヒステリシス比5.0以下
    のエチレン−α・オレフィン共重合体により形成されて
    いる、請求項1〜5の何れかに記載の使い捨ておむつ。
JP01167997A 1996-04-23 1997-01-24 使い捨ておむつ Expired - Fee Related JP3547925B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP01167997A JP3547925B2 (ja) 1996-04-23 1997-01-24 使い捨ておむつ

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-101463 1996-04-23
JP10146396 1996-04-23
JP01167997A JP3547925B2 (ja) 1996-04-23 1997-01-24 使い捨ておむつ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH105278A true JPH105278A (ja) 1998-01-13
JP3547925B2 JP3547925B2 (ja) 2004-07-28

Family

ID=26347154

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP01167997A Expired - Fee Related JP3547925B2 (ja) 1996-04-23 1997-01-24 使い捨ておむつ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3547925B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002529149A (ja) * 1998-11-06 2002-09-10 エスシーエー・ハイジーン・プロダクツ・アーベー ベルトを備えた吸収物品
JP2014525324A (ja) * 2011-08-31 2014-09-29 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 接着された強化層を有するファスニング部材

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002529149A (ja) * 1998-11-06 2002-09-10 エスシーエー・ハイジーン・プロダクツ・アーベー ベルトを備えた吸収物品
JP4772962B2 (ja) * 1998-11-06 2011-09-14 エスセーアー・ハイジーン・プロダクツ・アーベー ベルトを備えた吸収物品
JP2014525324A (ja) * 2011-08-31 2014-09-29 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー 接着された強化層を有するファスニング部材
US9877880B2 (en) 2011-08-31 2018-01-30 The Procter & Gamble Company Fastening member having bonded reinforcing layer

Also Published As

Publication number Publication date
JP3547925B2 (ja) 2004-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3100149B2 (ja) 低摩擦フイルム包帯
EP1682349B1 (en) Cling film laminate structure
KR20020015725A (ko) 유연성 및 통기성을 제공하는 향상된 접착 시스템을 갖는흡수 용품
US20150136896A1 (en) Disposable Protective Covers and Associated Dispensing System for Use on Stethoscopes and Other Items
JP2024023394A (ja) 耳部を有する吸収性物品
JPH07132961A (ja) セパレータもしくは包装用材料
KR101910339B1 (ko) 저소음 개봉되는 래퍼
JP5085563B2 (ja) 締結システムの雌部材用不織布
US20050158567A1 (en) Cling film laminate structure
JP3110694B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP3110693B2 (ja) 使い捨ておむつ
JPH11106524A (ja) 樹脂フィルム、該樹脂フィルムを用いてなる複合シート及びこれらを用いてなる吸収性物品
JP3547925B2 (ja) 使い捨ておむつ
CN107708470B (zh) 面接触固定件用母构件
JPH09300504A (ja) 透湿性複合シート及びそれを用いた吸収性物品
JPH09313533A (ja) パンツ型の使い捨ておむつ
JPH09313532A (ja) 生理用ナプキン
JP6174977B2 (ja) 吸収性物品
JP2005040231A (ja) フック材及びメカニカルファスナー
JP2006142050A (ja) 吸収性物品
JPH1075978A (ja) 吸収性物品
CN114191183A (zh) 吸收性物品系列
JP4014267B2 (ja) 使い捨ておむつ
JP2723308B2 (ja) 医療用又は衛生用粘着テープ
JPH09299404A (ja) 使い捨ておむつ

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040413

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040415

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090423

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090423

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100423

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110423

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120423

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130423

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140423

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees